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熊先流周期表
3.水兵リーベの熊先生版(略して熊先版) 化学の元素記号の周期表は昔から 「水兵リーベ僕の船南無ガール、シップスクール有る。」と覚えるのは有名な話。 しかしこれは、厳密な周期表にこだわるあまり、実際に使い勝手が悪く、中学高校生の問題 に出てくる、バリウムや鉄、銅などの金属が参加していない。そこでこの言葉におまけを加えス トーリー性を持たせて、覚えやすくしたのが熊先版だ シップスクール有るまでは同じ。続いて「借り返して、銀道で金歯」と続く。リーベはドイツ語で 英語の 1ove にあたる言葉。南無を「お願い」と解釈すると、ストーリーはこうだ。 「一人の水兵が女の子を愛して何とか自分の船をプレゼントしたいと思ったが、船乗りの資 格が無い。そこで3年間船乗り学校に言って来るまで持っていてくれないかと、女の子に頼んだ。 すると彼女の言うことにゃ、『何言ってんの。あんたにはお金を貨しているでしょう。行くんなら借 金を返してからにしなさい。あんたとはこれっきりよ。」と銀座の道で手を振って別れた。彼女の 口元にキラリンと光る金歯が悲しかった。』と言うのだ。何とも悲しく笑える話ではないか。 これを使って周期表を作るとき、外枠から書いていく。まずなるべく大きな長方形を作り、縦 を半分、更に半分ずつ。もう一度半分ずつに割ると8列になる。横も半分に割るが上の半分だ けもう2回半分ずつにして4行分作る。下の半分には、上の行を参考にして、3マス、2マス。2マ スの3行加える。するとこの表の枠が出来る。 + 2○ + 3○ + 4①○ + 書く。 一番上の行の各マス左上に左から○ — 2○ — 3○ — 4○ — と右下に書く4○ + と4○ — が同じマスになる。 右からはO○ 二行目から言葉に合わせて次の文字を埋めていく。 水(H)兵(He)リー(Li)べ(Be)ぼ(B)く(C)の(N/O)ふ(F)ね(Ne) な(Na)むぐ(Mg)あ-る(AI)しっ(Si)ぷ(P)す(S)く-る(CD ある(Ar) 借り(K)返し(Ca)て(Fe)=鉄 銀(Ag)道(Cu)=銅 で 金(Au)歯(Ba) Cを「く」と読むのは無理があるが、黒いから炭素のくと覚える。 「の」はNとO二つだが、丁度これは空気の成分窒素と酸素である。 Pはプリンだからリン。Sはすーっと異様な臭いだから硫黄。 C1 はプールの臭いだからクールの塩素と覚える。 するとこんな表が出来上がる。 + + + + ○ 2○ 3○ 4○ — 4○ — 3○ — 2○ — ○ 0 H He Li Be B C N O F Ne Na Mg Al Si P S C1 Ar K Ca Fe Ag Cu Au Ba Zn Mn Sn 最後に文字を入れた所を太線で囲み、Fe の鉄から Ca にかけて橋を渡すと。見事なピストル 型になる。 この橋は2価になったり、3価に成ったりする鉄独特の性質を意味しているが、丁度 ピストルの引き金の位置である。水素は撃鉄、ヘリウムは照星である。 2列目に入るべき Zn(亜鉛)Mn(マンガン)Sn(スズ)を除けば、中学高校で扱う全ての元素を含 む表が出来た。 この3つは別枠として覚えてもらおう。ピストルの紐と考えてもいいが、2列目 である。(nは紐と覚える2価) +とか3○ —とかわざわざ書いたのは、この形でイオンになるからと、化合する時の 表の上に2○ 電子の手、価電子を表しているのである。 + O=2○ — として化合 例えばよく知っている二酸化炭素はCの方がOより左にあるのでC=4○ - ×2=4○ - する。イヒ合物は土OにならなければいけないのでC1粒に対して O2粒、つまり2○ + 十4○ — =O で C0 が出来ると考える。 4○ 2 + C=4○ — として振舞うので、CH (エタ CとHが化合するときはHが左上にあるので、H=○ 4 ン)ができると言うわけ。 + O=2○ — だが、丁度整数 ちょっと難しい A1(アルミニウム)とO(酸素)の化合物は A1=3○ + ×2=2○ - ×3 倍になるものは無いので最小公倍数の6を考えて 3○ AI2個と O3個でぴっ たり AI2O3(酸化アルミニウム)厳密に言えば三酸化アルミニウムと書けばよい。そう、読む時 は後ろから。人の名前と一緒。 塩酸の特例があるので絶対とは言えないが、酸とアルカリの面白い一致。 - 仕方なくSが6○ + になる 上の方法でSと酸素を化合すると SO3 になる。(酸素は最強で絶対○ と考える)これに水 H2O を足すと H2SO4(硫酸)に成る。 + )と酸素(O=20)から五酸化窒素 N O が作られ、 塩酸(塩化水素)はだめだけど窒素(N=5○ 2 5 H2O を加えると、H2N2O6 が出来るが、全部2の倍数だから約分すると HN03(硝酸)に成る。 + O=2○ - だから Na O になる。やはり水H O を加える 一方左のほうの Na と酸素はNa=○ 2 2 と、H2Na2O2 に或る。やはり2で約分するのだが、こちらの側のグループは全部酸素と水素の数 が同じになる。それで水素をお尻に持ってきてNaOHとすれば、アルカリの代表水酸化ナトリ ウムの」出来上がり。やはり後ろから読んでいる。 「酸・アルカリは燃やして水を掛ける」と覚える。 希ガス「He ヘリウム、Ne ネオン、Ar アルゴン」は他のものと化合しないので特別扱いだが、この 表では元々Oなので何個と組み合わせても化合できない事も判る。 左のほうの列の金属が水に溶けてイオンになる時、そのまま Cu2+ A13+ Fe3+(第一鉄)と Fe2+(第二鉄) など素直に納得できるだろう。 — +○ + =○ — )なのでOH- である。 また水酸化物イオンはOH(2○ 十 が2個取れるから2○ + だと言う解釈と 硫酸イオンは H2SO4 のH○ + と O=2○ — ×4=8○ — の合計2○ — だから S042 - の方が納得しやすい生徒もいる。 S=6○ 厳密に言えば、化合の手段をイオン結合だけで片付けてしまおうと言う乱暴な方法だが、中 学・高校で学んだ生徒が皆化学者になるわけではない。この方法で理科が得意になったら、 大学で本物の勉強をすれば良いのである。要は、誰でもが自信を持って、安心して取り組める 理科を目指した方法だ。100点満点ではないが、95点は取れるのだ。 大半の生徒にはこれで満足の行く結果のはず。 こんなやり方が正規の授業だと言ったら、大学の先生は怒るだろうが、理科が出来なくて苦 しんでいる生徒には、この方がわかりやすい場合の方が多いのである。 熊先の方法は、はじめから、出来なくて悩んでいる生徒の味方だ。