...

ProteinWorks eXpress 消化キットによる 相対標準偏差10

by user

on
Category: Documents
13

views

Report

Comments

Transcript

ProteinWorks eXpress 消化キットによる 相対標準偏差10
ProteinWorks eXpress 消化キットによる
相対標準偏差10 % 未満の再現性
Mary Lame, Paula Orens, Sherri Naughton, and Erin Chambers
Waters Corporation, Milford, MA, USA
目的
タンパク質定量ワークフローは、時間がかかり複雑な
ProteinWorks eXpress 消化キットの、標準化され
だけでなく、込み入った複数のセグメントからなるため、
たプロトコールと秤量済でロットトレーサブル
な試薬により発揮される、高い再現性を紹介
エラーの発生する可能性や、施設間、アナリスト間、
すること。
さらには日間のばらつきが非常に大きくなる可能性が
背景
どのようなバイオアナリシスアッセイにおいて
も、ばらつきの最も大きな原因の 1 つはサンプ
ル調製によるものです。特に、ばらつきが発生
する可能性のある複数のステップで構成される
セグメントを多数含むタンパク質定量ワークフ
ローにおいては、この問題が顕著です。分析法
が、依頼者から CRO に、同じ会社内のラボ間で、
または施設間で移管される場合は、特に問題に
なる可能性があります。また、1 つの標準的な
ワークフローでも選択可能なオプションが多数
あるため、分析法開発に時間がかかり、特別な
専門性が必要になります。更に、分析の目標が
満たされない場合に必要なトラブルシューティ
ングの複雑さにより、これらのアッセイを行う
ことはいっそう難しくなります。同時に、研究
および探索段階で重要な判断を下す上で、アッ
セイに対しては、信頼性が高く再現可能な結果
を提供しながら規定の真度および精度のガイド
ラインに適合することが期待されています。し
たがって、よりシンプルで標準化されたワーク
フローが強く望まれています。これらは、理想
的には、ワークフローを簡潔化するために必要
な「レシピ」と試薬を提供する汎用性のあるキッ
ト化されたメソッドであり、それによってばら
つきを減らし、経験の少ない科学者でも実施で
きるものであることが求められます。
あります。タンパク質定量分析データーの低い再現性
と全般的な専門性の不足により、標準化されたキット
ベースのアプローチが強く必要とされています。
ソリューション
用可能なサンプル前処理キットです。サロゲートペ
プチドアプローチによるタンパク質の正確で再現
性があり頑健な LC-MS 定量のために最適化された、
ロット追跡可能な秤量済みの試薬を含みます。
ペプチド 面積値の %C V
ProteinWorks eXpress 消化キットは、柔軟で広く適
15
キット内およびキット間の再現性は、2 名のアナリ
消化用 ProteinWorks eXpress 消化 キット(製品番号
176003689)両方が使用されました。キットに含ま
て評価および分析されました。再現性の評価には、
Kit #5
B
GPSVFPLAPSSK
DSTYSLSSTLTLSK
VVSVLTVLHQDWLNGK STSGGTAALGC+57LVK
Avastin
STAYLQMNSLR
ProteinWorks eXpress 消化キット(アフィニティー 精製済血漿)
キット内再現性
10
5
0
ローナル抗体薬剤ベバシズマブ(Avastin)の消化に
リックとユニークの組み合わせ)が、LC-MS によっ
Kit #4
Kit #2
5
15
れる汎用プロトコールを使用して、血漿内のモノク
より生成する複数のシグネチャーペプチド(ジェネ
Kit #1
Kit #3
Avastin FTFSLDTSK
ペプチド 面積値の %C V
号 176003688)と、アフィニティー精製済み血漿
キット内再現性
0
る 5 つのキットを使用し、キットごとに 6 回の併行
ProteinWorks™ eXpress Direct 消化キット(製品番
ProteinWorks eXpress Direct 消化キット
10
ストによって、異なる日に、合計でロットの異な
試験を行って評価されました。全血漿直接消化用の
A
Avastin FTFSLDTSK
GPSVFPLAPSSK
DSTYSLSSTLTLSK
VVSVLTVLHQDWLNGK STSGGTAALGC+57LVK
Avastin
STAYLQMNSLR
図 1. ベバシズマブのユニークおよびジェネリックシグネチャーペプチドのピーク面積値のキッ
ト内 % CV(N =5)。A: ProteinWorks eXpress Direct 消化キット(全血漿直接消化)、B: ProteinWorks
eXpress 消化 キット(アフィニティー精製済血漿)
相対標準偏差(RSD )とも呼ばれる変動係数(CV )が
使用されました。高い CV 値は、再現性と精度が低
いことを示します。前述したタンパク質から複数の
ために使用されました。
2 種類のキットの場合、キット内とキット間の % CV
はどちらも平均で 10 以下でした。図 1A および 2A
は、ProteinWorks eXpress Direct 消化キットを使用し
ペプチド 面積値の %C V
トリプシンペプチドのピーク面積値が、評価を行う
15
た全血漿の直接消化における、キット内およびキッ
15
回の併行試験の % CV は 15 以下でした。図 3A は直
接血漿消化のデータで、図 3B はアフィニティー精
製済み血漿の消化のデータです。
ペプチド 面積値の %C V
濃度を比較したところ、相互に 10% 以内であり、6
Kits #1–5
5
Avastin FTFSLDTSK
使用したアフィニティー精製済み血漿におけるキッ
数のトリプシンペプチドついてに算出された mAb
キット間再現性
0
および 2B には、ProteinWorks eXpress 消化 キットを
さらに、2 名のアナリストによって、異なる日に複
ProteinWorks eXpress Direct 消化キット
10
ト間の再現性データーをまとめたものです。図 1B
ト内およびキット間の再現性データをまとめました。
A
B
GPSVFPLAPSSK
DSTYSLSSTLTLSK
VVSVLTVLHQDWLNGK STSGGTAALGC+57LVK
Avastin
STAYLQMNSLR
ProteinWorks eXpress 消化キット(アフィニティー 精製済血漿)
キット間再現性
10
5
0
Avastin FTFSLDTSK
GPSVFPLAPSSK
DSTYSLSSTLTLSK
VVSVLTVLHQDWLNGK STSGGTAALGC+57LVK
Avastin
STAYLQMNSLR
図 2. ベバシズマブのユニークおよびジェネリックシグネチャーペプチドのピーク面積値のキッ
ト間 % CV(N =5)。A: ProteinWorks eXpress Direct 消化キット(全血漿直接消化)、B: ProteinWorks
eXpress 消化 キット(アフィニティー精製済血漿)
50
A
1 日目、アナリスト 1
2 日目、アナリスト 2
ProteinWorks eXpress Direct 消化キット
日間/ユーザー間測定濃度(µg/mL)
この実験では、タンパク質定量にこのキットベース
のアプローチを使用することにより、10% 未満の再
45
現性、真度、精度を達成できることが示されました。
40
35
本結果は、本検討で用いたキットベースのアプロー
30
チを導入すると、アナリスト間や施設間において
25
20
高いレベルの標準化を実現できることを示唆して
15
います。
10
5
0
Avastin FTFSLDTSK
50
まとめ
B
GPSVFPLAPSSK
DSTYSLSSTLTLSK
VVSVLTVLHQDWLNGK
STSGGTAALGC+57LVK
ProteinWorks eXpress 消化 キット(アフィニティー精製済血漿)
日間/ユーザー間測定濃度(µg/mL)
1 日目、アナリスト 1
2 日目、アナリスト 2
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
Avastin FTFSLDTSK
GPSVFPLAPSSK
DSTYSLSSTLTLSK
VVSVLTVLHQDWLNGK
STSGGTAALGC+57LVK
図 3. 日 間 / ユ ー ザ ー 間 測 定 濃 度、ProteinWorks eXpress Direct 消 化 キ ッ ト(A)と ProteinWorks
eXpress 消化 キット(B)、40 µg/mL ベバシズマブ添加血漿サンプルのユニークおよびジェネリック
シグネチャーペプチド
日本ウォーターズ株式会社 www.waters.com
東京本社 〒140 -0001 東京都品川区北品川 1-3-12 第 5 小池ビル T E L 03-3471-7191 FAX 03-3471-7118
大阪支社 〒532-0011 大阪市淀川区西中島 5-14-10 新大阪トヨタビル 11F T E L 06 -6304-8888 FAX 06-6300-1734
ショールーム
東京 大阪
サービス拠点
東京 大阪 札幌 福島 静岡 富山 名古屋 徳島 福岡 Waters および The Science of What ’s Possible は Waters Corporation の登録商標です。
ProteinWorks は Waters Corporation の商標です。その他すべての登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。
©2016 Waters Corporation. Produced in Japan. 2016 年 5月 720005570JA PDF
Fly UP