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No.354 8・9月号

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No.354 8・9月号
8月・9月
合併号
平成18年
No. 354
○保健学部が大きく変わります ・・・・・・・・・・・・・・・・2
○病院経営に関する講演会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
○外国語学部豊田ゼミの児童英語活動を
英字新聞が大きく紹介 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
○別所教授が日本小児科学会会長に就任 ・・・・・・・・9
−八王子だより−
○外国語学部英語合宿 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
○外国語学部中国語学内研修 ・・・・・・・・・・・・・・・・・11
○全国救急救命士
教育施設協議会総会を開催 ・・・・・・・・・・・・・・・・・12
○救急救命士課程の学生54人が
応急手当指導員の資格を取得・・・・・・・・・・・・・・・13
○プール開きに備え
小学校で心肺蘇生法を教授 ・・・・・・・・・・・・・・・・・14
○別科修了式 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
○南アフリカ訪問記 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
○台湾日本語教師本邦研修を終えて・・・・・・・・・・・16
−三鷹だより− ○薬理学教室Jutabha研究員が日本トキシコロジー
学会学術年会優秀研究発表賞受賞 ・・・・・・・・・・・・・16
○助産師外来見学会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
○女性泌尿器科外来を開設 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
−文化・スポーツ−
○自衛消防訓練発表会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
○留学生を励ます集い ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
○多胎育児中の親を対象に講習会を開催・・・・・・・19
○医学部生が救命講習を受講 ・・・・・・・・・・・・・・・・・20
○定年のごあいさつ 武井謙次さん・・・・・・・・・20
○秋の全国交通安全運動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
○7月の理事会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
○平成18年度科学研究費補助金一覧 ・・・・・・・・・・23
○寄付金・物件寄付申込者芳名・・・・・・・・・・・・・・・24
その他
・教職員メディア情報
・学長と学生懇談会 ・2人の留学生の作品が「国際書展」で入選
・総合政策学部・外国語学部出張講義リスト
・横田基地日米友好祭で医療救護班を編成
・海外研修における危機管理シミュレーション
www.kyorin-u.ac.jp
杏林大学保健学部では健康をテーマに、広い視野
先端的で高度な医療チームには不可欠な専門技術者
と豊かな人間性を持った専門家の育成を目指してお
の育成を目指しておりますが、技術だけでなく豊か
ります。学問の性格上関連領域である医学、薬学、
な人間性も兼ね備えているとの評価が高く、社会か
理工学、教育学、福祉学など多くの領域の知識が基
らの受け入れも良いため増員にふみきりました。三
礎となり、その上に立って専門領域の知識が必要と
つ目は保健学科を健康福祉学科に変更したことです。
されていますが、専門分野を学んでいく方向性は各
保健学科では多様な保健学を十分に学んでもらい、
学科によって示されております。今までは臨床検査
それらを基礎として自分の進む道を臨床検査技師、
技術学科、保健学科、看護学科の3学科構成でありま
養護教諭・保健科教諭、社会福祉士、救急救命士な
したが、平成18年4月に臨床工学科を、さらに平成19
どのいずれかを目指す学科として発展してきました。
年4月には救急救命学科を新設し5学科になります。
しかし、救急救命士課程が救急救命学科として拡大
し、臨床検査技術学科の定員も増加・拡大すること
ここで大きな変更点が三つあります。その一つは、
今まで救急救命士課程として教育してきた分野を大
から、保健学科は養護教諭・保健科教諭あるいは社
きく発展させ、救急救命学科とした点です。保健学
会福祉士を目指す学生を育成する学科へと特化致し
をベースとした救急救命士を養成する学科でありま
ました。それに伴い専門領域を判りやすくするため
すが、教員を増員し、よりきめ細かな指導ができる
に、学科名称を健康福祉学科へと変更致しました。
よう体制を整備しております。その中でも実習にあ
変更点は以上ですが、5つの学科に共通しているこ
たっては、我が国最高峰の杏林大学高度救命救急セ
とは、建学の精神である「真・善・美の探究」に共
ンターにて行われ、より実践的で充実した内容の実
感し、豊かな人間性を備え、思いやりのある心を持
習が行われます。二つ目には臨床検査技術学科の定
った人材の育成であります。教職員一同やる気満々
員を65名から80名に増員したことが挙げられます。
です。保健学部のさらなる発展にご期待下さい。
■救急救命学科設置について
来年度、現行の救急救命士課程が学科として独立
み、4年間一貫教育を行います。
し、新たに救急救命学科が開設されることになりま
救急救命士の養成校は、大学6校を含め全国に22
した。現行の救急救命士課程は、2000年に4年制大
校ありますが、医学部を持つ大学での救急救命士養
学として日本で初めて開設され、今春3期生が卒業
成は本学のみです。本学の救急救命学科の特徴は、
し、総勢64名の卒業生を送り出してきました。
まず医学部教員の協力により質の高い医学教育を提
救急救命士は、一般の救急隊員が行う応急処置に
供することです。これにより、救急現場における医
加え、心臓の拍動が停止した人に拍動を回復させる
学的な判断力の基礎を確実に修得させます。
電気ショック(除細動)のほか、器具を用いた気道
さらに、実践能力を高めるための充実した実習で
確保、静脈路の確保、薬剤投与などの高度な救命処
す。東京消防庁および東久留米市消防本部の協力の
置を医師の指示のもとで行うことができます。つま
もと行う救急車同乗実習では、実際の救急活動を現
り、救急医療の最前線で活躍し、救命率の向上に貢
場で体験的に学びます。また医学部付属病院高度救
献する医療関係職種です。
命救急センターをはじめ、青梅市立総合病院、国立
現行の救急救命士課程は、臨床検査技術学科と保
災害医療センターでの病院内実習では、病院搬送時
健学科で、救急救命課程専攻を希望する学生で構成
から搬送後の活動について学びます。
されています。このため1年次から該当科目がある
学部内で行うシミュレーション(実習)も2・3年
ものの、課程として専攻となるのは3年次からです。
次に十分な時間を設定してきめ細かな指導を行い、
しかし、新設の「救急救命学科」では、1年次より
4年次に想定訓練を行うことで、卒後即戦力となっ
救急救命士養成のための専門カリキュラムを組み込
て活躍できる救急救命士の育成を目指します。
2
を行い、合格率100%を維持していきたいと思いま
そのほか特筆すべきものが、「救急搬送論」「医療
す。
コミュニケーション学」「医療安全論」「救急チーム
医療論」「BLS(救命処置)の市民指導」など他の養成
交通事故や高齢化による急病者の増加により毎
校にはないユニークなカリキュラムです。加えて体
年、救急車の出動は増加の一途を辿っています。今
育の授業では、体力や持久力が求められる救急救命
後、救急救命士に求められる役割はさらに大きくな
士のために、基礎体力向上を目的とした特別なプロ
ってゆくことでしょう。本学の救急救命学科では保
グラムを組みました。
健学をベースにした独自のカリキュラムにより、教
現在まで本学における救命士国家試験合格率は
養と高い専門能力を備えた救急救命士を育成し、社
95.3%です。1期生と3期生は100%合格を果たしまし
会のニーズに応えていきます。今後とも関係諸氏の
た。
ご指導とご支援をお願い申し上げます。
今後も少人数指導や模擬試験などの国家試験対策
杏林大学病院は昨年、大幅な赤字を出し、大変厳しい病院
経営となっています。この現状を直視し、病院経営を立て直
す鍵はどこにあるのかを探るため、経営改革に成功した東京
大学医学部附属病院 企画経営部部長の今村知明氏をお招き
して、8月2日(水)午後6時から三鷹キャンパス大学院講堂
で「東大病院におけるこれまでの経営対策とその効果」とい
うテーマで講演会を実施しました。
講師の今村部長は東大病院が国立大学組織から独立行政法
人へと大きく変化する中、東大病院の経営立て直しの中心的
役割を果し、現在も経営の中枢で活躍されています。今回は
東大病院がどのようにして経営を立て直したのか、その改革
の全容についてお話しいただき、そこから杏林大学病院の経
営改革の今後の取り組みについて考えていきたいと思いま
す。ここに講演の要旨を紹介します。
今村知明先生プロフィール
1988年関西医科大学を卒業。その後1993年に東京大学大
学院医学系研究科の医療情報学分野で研究、博士号を
授与。その後厚生省に入省、ICD-10の日本への導入や、
保健医療局で感染症の行政に従事。
2000∼2002年に、BSEの事件を担当。食品保健企画課長
補佐に就任。
2002年東大病院の新しい病院を整備する部署、企画室に
室長として着任。
2003年東京大学助教授に就任。
2004年東大の組織が独立法人化。それまでの医療情報・
病院の情報企画などに携わる部署が新たに改組され、
設立された企画経営部の部長に就任。病院経営の中枢
となる仕事を行っている。
(病院管理部長 齋藤英昭)
杏林大学病院も経営で苦労しているとのことですが、東大
病院は4年ほど前、大赤字で一時は国立ながら倒産寸前まで
いきましたが、そこから立て直しました。その際、私が事務
を担当しておりましたので、その経緯をお話いたします。
経営対策の方法は、まず誰が責任者かという執行体制を明
確にする。次に患者数を増やすことが何よりも重要で、その
上で単価を高くすることです。そして原価を下げるという流
れが基本です。
るという状況に対して、どう対応するかが求められていま
す。
・包括払い制の導入
包括払い制は突き詰めていえば、入院患者に薬剤や診療材
料の資源の投与などをしなければしないほど儲かるもので
す。出来高払い制ではできる限りアグレッシブに患者さんを
診ることが患者さんのためにもなるし、病院の経営のために
もなりますが、包括払い制ではアグレッシブにやってしまう
と、病院の経営は破綻します。その中でどこまで医療の質を
保ち、包括払いで利益を出すか、非常に難しい経営を求めら
れています。
・医師臨床研修の義務化
東大病院の例ですが、研修医が300人から150人に減ってい
ます。さらに医師等医療従事者に対して労働基準法が適応さ
れつつあり、従前より医師の人数と予算が必要になりますが、
労働基準法は守らなければならないという状況です。
・「世間の目」
大学病院に対する世間の目というのは非常に冷たく週刊誌
などでも叩かれ続けているように、社会的に厳しい目があり
ます。
■大学病院の置かれている現状と経営状況について
・医療保険制度等の動向
医療保険制度はずいぶん変わりつつあります。医療費総額
が年々抑制されており、その上で医療安全対策が必要だとい
われています。この医療費総額の抑制の背景には高齢化・少
子化・核家族化という大きな問題があります。国はいま国
債・地方債合わせて約1,000兆円借金があり、どう考えても普
通の会社でいえば倒産寸前です。さらにあと10年もすれば、
高齢化で劇的に日本の税収は悪化します。このように医療保
険制度を取り巻く状況は、医療費総額の抑制が避けられない
状態です。また医療安全対策には経費がかかる一方、収益は減
病院経営に関する講演会
3
・医療安全の確保
安全や質の確保のためには、院内の掃除を徹底するにしろ、
点滴間違いを防ぐためにコネクターをつけるにしろ、ともか
く経費がかかるという厳しい状態です。
法人化にあたって、最初にマーケティング調査、それから
外部から経営の監査を致しました。マーケティング調査では
患者動向分析をし、東大病院の医療圏における受療患者さん
の動静、他の医療圏からどれだけ東大病院の医療圏を利用す
る患者がいるかいう流入率、東大病院の医療圏の患者さんが
どれだけ他の医療圏を利用するかという流出率等を分析しま
した。また東京医科歯科大学、順天堂大学、慶応義塾大学、
日本医科大学、東京慈恵会医科大学等競合医療施設(当時東
大病院より儲かっていました)の分析を行った結果、一番差
があったのが外来の人数でした。それぞれの病床数そのもの
は約1,000床でさほど差はないのですが、入院単価と外来人数
の差が結果的に、東大病院が経営的に負けている理由でした。
■大学病院の占める位置
・病床数
日本の総病床数は約180万床で、そのうち一般病院が約160
万床、さらにその中の一般病床は約55万床です。学校法人は
病床を約5万3千床持っています。全体でいえば3%ほどです
が、一般病床でいうと約1割を大学病院が持っています。
・医療費
医療費全体の内訳で見たときには、大学病院が持っている
予 算 は 約 5.5% で 、 こ れ が DPC( Diagnosis Procedure
Combination:診断群分類)の予算の資金元になっています。
■外部からの経営監査
・東大病院の抱える問題とその対策
東大病院の抱える問題としてどのようなものがあるか課題
分析をし、次の点が挙げられました。
○経営に関しての問題点が院内で共有されていない
○経営管理者と現場との距離がありすぎて話にならない
○コスト意識がない
○各職員に伝達すべき情報が整理されていない、またその
手段さえない
○教育や研究の側面が強調されすぎて、経営という観点か
らの議論がかみ合わない
○病院全体ですべきことが決まっていない
○高度先端医療と地域医療のバランスの整理ができていな
い
○診療コスト、教育コスト、研究コストが混在しているた
め、目標となる損益水準について議論ができない
○請求漏れが多くある
○適正人員規模が不明確である
○事務員の専門性が保てない
○不採算医療が多い
○過剰在庫がある
○リーダーシップの欠如
結論として当時の東大病院は、何より組織としての体を成
していないという状態でした。また収入面では、人件費が高
い、薬剤費・材料費が高い、負債が多いということが問題点
でした。
■大学病院を取り巻く大きな変化
東大病院では包括医療の導入、研修義務化、そして大学法
人化を全部同じ年にしましたので、天地をひっくりかえすよ
うな大騒ぎになっていました。
・東大病院の概要
病床数:一般病床 1,150床、精神病床 43床
外来患者数:約80万人/入院患者数:約40万人
(国立大学病院の中で一番多く、外来・入院の診療費用
請求額も国立大学病院の中では最も多い)
平均在院日数:16.0日
収入額:約290億円(しかしながら支出が約400億円、借
金が約830億円ある)
総職員数:約2,600人
杏林大学病院も同じだと思いますが、東大病院は他の大学
や病院から患者さんを紹介される側の病院です。東大病院の
場合、紹介状なしの患者さんが3割ぐらいしかおらず、殆ど
紹介患者さんで、500床以上の病院もしくは他の大学から来
られるのが約22%です。他の大学や病院から患者さんを紹介
されるということは、経営的に見たときには他の大学や病院
では採算の合わない患者さんが送られてくるということでも
あります。
■支出額増大の要因
しかし未だに出費も大きく、支出合計金額は約400億円程
度にものぼります。その要因としては、病院の建て直しによ
るもので、約1,000億円の借入金があります。これは財政投融
資による借入金ですが、大学が法人化に伴いその返済を括り
付けられたため、20年月賦で返済額が年間約70億円に上りま
す。この分と教育研究経費を除くと東大病院の経営はそれほ
ど悪くありません。現金だけで見れば支出より収入のほうが
多いのですが、減価償却の経費が大きな赤字の原因になって
います。これを国が運営費交付金という補助金の形で補填し
ていますが、補助金は年々減っていきます。東大病院の場合
300億円の収入の2%、6億円が毎年減収になります。純利で6
億円減っていくので、これを増収で埋めようとすると、材料
比率が5割ほどあるため毎年約12億円増収しないと赤字にな
るのです。こうした倒産寸前の状況をどう乗り切るかが東大
病院に与えられた最大の使命であります。
■東大病院を取り巻く大きな変化
東大病院はかつて、私の着任時もそうでしたが、毎月のよ
うに事故や事件が起きるなど非常に悪名が高い時期がありま
した。それでも長らく大名商売を続けていましたが、法人化
の際に倒産の危機があり、世間の荒波を乗り越えるために東
大病院は今、大きく舵をきりつつあります。
大きな流れとしてはナンバー内科(例えば第1内科、第2
内科、第3内科)等の制度を廃止して専門分野別診療制に再
編成しました。また本院と分院を統合し、経営を効率化しま
した。
これまでの東大病院は各診療科が独立国のように動いてい
ており、病院としての意思決定が迅速にできなかったのです
が、これを一つの有機的な組織にまとめあげていくという集
約化をしました。
そのポイントとしては、病院運営審議会の設置、執行部体
制の強化、診療科長等の任期制導入、診療運営組織・運営支
援組織の設置、医局の廃止、新任者への教育研修の強化など
です。
これらの組織改変により、結果的に10年間で東大病院の収
■マーケティング調査
・患者動向分析
病院経営に関する講演会
4
億円は5、6年で回収できます。新しい病棟建設の費用をどう
回収するのか。東大病院の場合、ICUを大規模なものにして、
収入を保つことを計画しています。医師に関しても、3交代
での交代勤務制の導入を進めているほか、医療内容の標準化、
平均在院日数の平準化も進めています。平均在院日数も短く
する考え方もありますが、DPCにおいては全国平均より短い
と損になる面があり、常にDPCの全国平均に近いかどうかと
いうことを見ながらやっていかないと経営を見誤る可能性が
ありますので、それを入院診療運営部でできるようにしてい
ます。
その他入院診療運営部の下部組織として、緩和ケア部・緩
和ケアチーム、NST(栄養サポートチーム)
、キャンサーボ
ード、地域医療連携部、入退院センターを設置しています。
このうち入退院センターは、専属の師長、担当の医師が2人、
事務方が6人で入退院に係る病床の管理をしています。最初
のうちはこの新しい体制もなかなか機能しなかったのです
が、病院長・副院長、看護部長に全員入退院センターに詰め
てもらい、医師側には病院長が、看護師側には看護部長が入
ることでなんとか定着し、今では内科系の病床の平日の稼働
率はほぼ100%になりました。
・外来診療運営部
東大病院の外来診療の一番の大きな課題は紹介患者数を増
やすことです。そのために紹介率を上げることに力を入れて
います。3年程前には紹介率が約30%でしたが、最近では約
65%に上昇しています。現在では、紹介率加算がなくなり、
約3,000∼4,000万円の減益になっていますが、紹介率の上昇
自体で外来単価が高くなっているので、その分だけでも10億
円ぐらい収入増になっています。また、各外来ブース利用権
の設定、患者待ち時間の軽減、予約制の導入、化学療法室の
設置、セカンドオピニオン外来の設置などを実施しています。
・教育研究支援部を設置
大学病院である東大病院は教育・研究に大きく力を入れて
います。臨床研究をしているセクションが病院にあるため病
院で財務管理を行っています。教育研究支援部は執行部の下
部機関として、研究費の管理、組織にとらわれない研究グル
ープの管理、研究室の配分、寄附講座の設置、新規研究所の
設置、新規臨床研究事業の起案・運営、臨床試験部の設置運
営などをしています。
・22世紀医療センターの概要
東大病院は齋藤先生のご尽力もあって、今年の3月に約3万
㎡の中央診療棟を建て直しました。8・9F部分は22世紀医療
センターという、約6,000㎡の寄付講座のみで構成された研究
施設です。これは企業からは資金、大学からは施設と人的資
源を提供し、その上で病院と企業で共同研究を行い、事業化
へ発展させるという産学連携の機関です。
また、佐川急便とも連携をとり、患者さんの入退院時の車
や荷物の手配を行っています。佐川急便は医療系のことを知
らないため、物流と安全管理の融合体の学問として共同研究
をすることになりました。病院としてもメリットのあるサー
ビスが提供でき、学問としても十分に成立し、その上利益が
出て、東大初の事業がどんどんできています。
入は約140億円から270∼290億円とほぼ倍増しました。
■東大病院におけるこれまでの経営対策とその効果
・執行責任者の明確化
執行責任者を明確化するための組織改革として、病院運営
審議会の設置、執行部体制の強化。役職の任期制(1年間)
の導入、診療運営組織・運営診療組織の設置、新任者への教
育研究の強化を行いました。
執行部は病院に関する最終決定機関で、従来は各部科の合
議制として運営していたものを中央集権型に移行しました。
診療部科長会議は諮問機関としています。そして予算の編
成・執行権、人事の決定権、事業内容の決定権を全て執行部
に集約しました。
執行部会のメンバーは病院長、副院長(教育・研究担当、
診療・安全担当、財務担当、人事・労務担当)、入院・外
来・中央診療運営部長などで構成されています。また東大病
院の特徴として広報企画部長という職責のもと、いいことを
していると宣伝するセクションを設けました。
・企画経営部を設置
企画経営部は執行部の下部機関として、病院の将来計画、
病院の経営方針の原案の作成、予算の計画・編成計画、そし
て実際の執行・管理をしています。
体制としては教官、事務方、看護師、薬剤部の混合体制で
す。事務部は経営戦力課という病院の財務課と経理課が一緒
になったような課です。合計28人で病院の経営方針を全部決
めています。ここでは将来計画のセクションと病院の予算の
セクションとして、約400億円の予算がどのように使われて
いるか、予定どおり予算が執行されているかを全て管理して
います。それは将来計画に対してどういう影響を与えるかと
いうことも合わせて分析できるように集約しています。
・人事部を設置
従来、人事権は完全に各診療科に独立して存在していまし
たが、本来病院長が任命するものということで、病院長の任
命機関としました。ここでは人員配置、人件費確保、そして
採用計画の作成・実施、看護師長の異動・助手の再配置の原
案の作成、労働安全衛生管理などをしています。看護師長の
人事も一旦看護部長が集約し、看護部長として原案を作成し
たものを看護部の人事部員がこの人事部に持ち込み、人事部
がこれを承認し辞令を発令していくという形で、お互いに人
事の内容にtransparency(透明性)が保たれるような状態を
作っています。
・医療評価安全研修部を設置
ここではリスクマネージャー会議等を行う医療安全対策セ
ンターや総合研修センター、感染症センター、医療評価室な
どの組織を編成しています。
・入院診療運営部を設置
従来、病棟は各診療科の領域で、他の診療科の患者さんは
入れず、非常に稼働率が悪く赤字の材料となっていました。
そこでベッドセンターを設置し、入院・退院の権限を集約、
病床管理を一元化することにしました。全ての病床を共通床
化し、どの病床でも他の診療科の患者さんが入れるようにし
ました。
頑張っている診療科はどんどん他の病床を取ることがで
き、あまり入院患者を入れることができない診療科は固有の
病床が減っていきます。その上でフロアーの責任者を設定し、
各病棟を何床にして運営していくかを全て入院診療運営部長
の下に設定しています。こうして、今後の病床・病棟をどう
作ればよいか計画を立てます。建物だけでいえば病院一つ作
るのに約80億円かかります。非常に高機能の病院を作れば80
■患者総数の増加対策
・固有ベッドの削減と共通床の増加、キープベッドの削減
この考えはそれぞれの診療科の固有ベッドという考え方で
はなく、共通床つまり全床共通病床化を進めるのです。各診
療科で最低限確保するベッドの数はありますが、それを少し
でも流動化していくのです。
またICUに入っている間、本来の病床を空けておく傾向が
病院経営に関する講演会
5
■入院患者単価増加対策
・分院本院の統合と施設基準獲得のための病院整備
一番の単価増加対策法は、分院本院の統合です。分院は大
部屋ばかりで稼働率は約70%でしたが、施設基準を獲得する
ために高機能な設備と個室を中心に新しい病棟を建設しまし
た。分院では患者さん一人当たりの単価は2万8千円でしたが、
今は約2倍の5万5千円に上がりました。施設基準を変えるだ
けで収入は増えますが、これは建物を建て替えるという、遠
大な計画と多くの借入金が発生します。
・手術件数の増加、集中治療室の増加
そのほか何といっても、手術件数を増やすということです。
HCUと違い、ICUにはベッド数に制限がありません。ですか
ら、ICUのベッド数を増やしていくことが採算性の面で非常
によいのです。大学病院では手術後の患者さんは病棟に戻り
ますが、普通の病院ならICUの料金が取れる患者さんです。
これらの患者さんは手術後、1∼2泊ICUに入ってもらったほ
うが安心で、その上 利益が上がります。
・看護配置と差額料金
東大病院の看護配置は7:1の体制を進めています。看護師
の給与単価は非常に高いのですが、看護配置の基準を最低限
クリアするためには200人ほど増やさなくてはなりません。
また、どんどん差額料金を値上げするほか、外来の単価を上
げるため紹介なしの患者さんから紹介なし患者料5千円をい
ただいています。普通は3千円くらいですが、紹介なしの患
者さんが多くなると単価が落ちるので、その場合は5千円払
ってでも受けたいという方に絞っています。
・救急部と外来診療
救急部を強化して、今まで年間約5千人の受け入れだった
のを、約6倍の約3万人まで増やしました。また、外来化学療
法室では今まで入院して行っていた治療を、外来化学療法と
して全て行っています。外来手術件数も増加しており、外来
検査もどんどん受けてもらっています。
あります。大きな手術後などICUに3日ほど入るためその間、
病床はキープベッドとして休ませています。手術を多くやる
ほど、キープベッドがたくさん出てしまい、これが大きな問
題となっています。
・外泊の削減、土日入退院と検査部の稼動
DPCの診療報酬の中で外泊はほとんど収入になりません。
以前は約5千∼6千円の最低限の収入はありましたが、DPCで
は2千円を切り、事実上タダのようなものです。外泊中の病
床には他の患者を入院させることができないため、これを減
らしていかなくてはなりません。
土日に病院全体を動かすとものすごく経費がかかります。
しかし入院手続きを全て金曜日までに済ませて土日に入院す
る、逆に平日に精算を済ませて土日に退院してもらうことは
可能です。
東大病院ではMRIを受けるのに、3週間から1ヶ月待ちにな
っています。入院患者と外来患者で検査順をせめぎ合ってい
て、緊急度の高い入院患者を優先させると、外来患者の検査
はどんどん遅くなっていきます。そこで平日の検査を緩和す
るために、検査部だけ土日に稼動してもらい、土日に外泊す
る患者や土日に入院する患者に検査を受けてもらうようにし
ました。
・退院早期入力、同日入退院などの導入
病床全体の稼動を上げるために、早期に退院入力をするこ
とが大切です。明日空くベッドを前日の夜に言われても、そ
のベッドを稼動させることはできませんが、最低限1日前に
ベッドが空くとわかっていれば、次の日にベッドを入れる準
備ができます。そのために、早く退院をするという宣言をし
てもらうのです。
その他同じ日の午前中に退院してもらい、午後に入院を受
け入れる方法ではベッドが1日空かずに、1ベッドを2倍に使
えます。平均在院日数を短くすればこの方法は効果がありま
す。
患者さんの総数、ベッドの数は病床規制により減らすこと
はできませんが、キープベッドや外泊の削減、同日入退院で
有効利用を増やすことは非常に重要です。
■原価低減対策
・薬剤と医療材料
今まで東大病院は薬剤や医療材料を値切ることはほとんど
ありませんでしたが、今は総力を挙げて取り組んでいます。
そして後発医薬品の導入、医療材料費の上限管理の徹底、委
託費の削減、常勤職員を非常勤へ切り替え、外注化などを行
っています。
・校費削減と医療費削減
中でも病院管理運営費(業務委託費、外注経費等)や委託
費などの校費と医療費をどう減らすかは大きなテーマです。
例えば、100万円の収入を得るために材料費をいくら使うか
という対稼動額比率が以前は42%、つまり42万円使っていま
したが、現在は38.5%まで下げています。材料比率でいえば
3.81%、金額で約10億円になります。
材料比率はほんの少し下げるだけでも劇的な効果が得られ
ます。例えば、外科系の先生がガーゼで血を拭く場合、10枚
を1割減らした9枚にする。この1割が東大病院では10億に当
たります。10枚も9枚も変わりません。ほんの少し、意識で
きない程度減らすだけで病院の経営は劇的に改善します。
・医療材料費の削減
医療発注品の上位500品目の約8割は限定された品目で、そ
のうち上位200品目については医療発注金額全体の42%を占
めています。この200品目はカテーテルやペースメーカーな
どで、メーカーは60∼70社ほどです。例えば60社程度なら10
人で手分けをして1週間で値下げ交渉ができます。こうした
ことを徹底的に上位200品目について行い、2割以上値下げさ
■患者総数の増加対策
・外来患者延べ数・紹介患者率の増加、再来間隔の延長と
他院紹介
外来の延べ患者数は増加させるほど収入も増えます。入院
と違い外来の患者数はいくらでも伸ばすことができるので、
基本的に数は増やしていくべきだと思っています。しかし患
者数が2倍になっても、全員が風邪の患者さんなら、医師と
看護師の人件費のほうが高く、赤字が増えていくだけの可能
性があります。それを防ぐには、紹介患者さんを増やすこと
です。そして再来の間隔を延長して単価が安くなった人やも
う症状が安定したという人は他院へ紹介をしています。
また月に2回かかる外来患者さんと月1回の外来患者では、
1回の外来単価は約1.5倍違ってきます。症状が安定していれ
ば再来間隔を延長して、空いた外来を紹介患者さんで埋めれ
ば、非常に単価が上がります。
・院外処方箋率の増加と時間外外来の積極的受け入れなど
処方箋を院内薬局で売る利ざやと院外処方の点数はほとん
ど変わりません。薬をたくさん院内から出すと手間もかかり、
在庫管理も必要です。院外処方の紙を一枚切る手間を考える
とずっと院外処方の紙を切るほうが利益率は高いのです。こ
のことから東大病院では約92%は院外処方で対応していま
す。
また、時間外外来も積極的に受け入れています。
病院経営に関する講演会
6
が、今はどれか1つでもミスをしてしまうと必ず赤字になっ
てしまいます。それを是非気をつけて、お互い大学病院とし
てがんばって行きましょう。ご清聴ありがとうございました。
せました。その後も毎年さらに値下げ交渉をしています。
値下げ交渉には事務サイドだけでは限界があります。購入対
象の医療材料を先生に2種類選んでもらいます。選択肢が2つ
あればいくらでも値引き交渉ができます。実際に医療材料を
使う先生と連携をとって交渉を行えば、購入費は劇的に安く
なります。東大病院ではこれを2年かけて行いました。
・医療材料費発注管理(目標値設定と上限管理)
医療材料費の上限管理を行っている病院はほとんど無く、
大概使う分だけ思いっきり使ってくださいという方法をとっ
ています。なぜ上限管理をしていないのかというと、実はど
れだけ使ったかが分からないからなのです。
全てコンピューター管理されていたとしても、その患者さ
んに本当にその材料を全て使ったか、という最終的な実施結
果が全部合っている病院はありません。ここにはどれだけ使
ったか、どれだけ買ったかという2つの指標があるのです。
どれだけ使ったかという発注管理はSPD(病院内の物品管
理システム)を使っても分かりません。東大病院ではいくら
発注したかは、どのくらい伝票を切ったかになり事務方で発
注管理できています。そして上限金額を稼動額に連動させて
全て式で表し、表にしています。
稼動額に対する医療材料費比率の毎月値と累計値を算定
し、これらが一定範囲内に入っているかを確認します。例え
ば、RIの稼動が今回は9%多かったなどが分かります。これ
を繰り返し調べることで、医療材料費比率が保たれているか
を確認しています。これを累積して表にしていくと、収入が
どれだけ増えて、材料費をどれだけ削減できたかが分かりま
す。この差額が本物の収益で、この収益をきちんと毎月出し
て執行管理をしています。
一般の運営費は、年度始めまたは年度前に契約するので月
別管理は非常に困難です。ただ材料だけは発注額で管理がで
き、支出全体の半分は材料費なので発注管理をすることでか
なりのコスト管理を行えます。
■質問
東原病院長:杏林大学の稼働率は80%くらいですが、東大
病院の全体の稼働率はどのくらいですか。
今村講師:91%くらいで、特殊病棟を除く、普通病棟では
96%くらいです。
中島講師:取り組みに関して、どのように事務方は意識を変
えていったのですか。
今村講師:実際、大学病院の事務を経験して感じることは、
事務方の身分が低いということです。大概、失敗は事務方
の責任になってしまうので萎縮してしまうのです。それぞ
れの身分を越え事務方、先生、看護師、薬剤師、検査部な
どが組織として一体化して取り組んでいくことが必要で
す。
齋藤管理部長:東大は総力戦をしている。杏林も全員で取り
組んでいきたいと思います。
福井看護部長:対話で解決できるものは多いと理解していま
すが、杏林は医師の数が少ない気がします。いろいろな評
価をするときに、医師のパフォーマンスをどう評価してい
るのか差し支えない範囲で教えてください。
今村講師:ドクターは診療と研究・教育をしており、その評
価はとても難しい。しかし助手の再配置をする上で、各診
療科がどれだけの患者さんを医師一人当たりが診ている
か、救急患者さんをどれだけ受け入れたか、稼動でいくら
収入を得たか、それをすべて表にして各診療科別の順位を
出しています。それをもとに、上位診療科には助手の先生
が増えて、下位の診療科の人は減るという仕組みを作って
います。このようなことを通して、病院側の最低限の条件
は聞いてもらっています。ただ現在の医療体系や医療シス
テムの中では医師個人の評価をするのは難しい状態です。
個人攻撃になると人間関係がギクシャクする時があるの
で、診療科単位で評価をしています。しかし非常に大きな
問題を起こした医師については呼び出しをしますが、それ
以外は組織対組織を崩さないで行っています。
福井看護部長:医師数を教えてください。
今村講師:東大病院の医師数は常勤500人、非常勤500人です。
齋藤管理部長:東大と比較はできませんが、杏林でも患者さ
んに対する医師数は努力して全国平均に確保されていると
思います。
東原病院長:執行部組織についてお伺いしたい。
今村講師:執行部の横のラインのトップは全て医師で、経営
部・人事部以外は兼任です。兼任者には極力外来診療、病
棟回診を控えてもらい、役職に専念してもらうよう協力い
ただいています。
東原病院長:余裕の体制ですね。
齋藤管理部長:言い換えればこれくらいの余裕がないと、本
格的に経営改革に取り組めないということだと思います。
今村講師:ご参考までに、執行部の医師は非常に多忙で、会
議は土・日に行っています。またどの診療科の医師も今ま
での1.5倍、特に診療科長は2倍くらいの忙しさになってい
ます。
齋藤管理部長:今回は杏林大学病院の危機的な状況を何とか
乗り切りたいと思い、今村先生にご講演をいただきました。
東大病院は大きな赤字を抱えていたのを解消しつつありま
す。杏林もさらに前進していくために、今日の講演を参考
にしたいと思います。
■院内広報、その他の動き
東大病院では、毎月病院の経営情報をweb上で知らせてい
ます。最近の動きとしては、駐車場を増設、クレジットカー
ドの導入、タリーズやドトールコーヒーに次いでローソンを
入れること、売店の24時間営業などがあります。これらは患
者さん対策でもありますが、職員に対するアメニティ向上も
非常に大切と考えていることから取り組んでいます。
東大病院のタリーズは、日本のチェーン店の中で一番売り
上げの良い店舗ということです。タリーズの場合、利ざやを
取っているので、ここでの利益も病院の収益に還元されてい
ます。
経営の対策で一番大切なのは、病院で言えば稼動を落とさ
ないことです。これは単価が安い患者さんであれ、風邪の患
者さんであれ、ともかく数がいるということが大事です。そ
の上で、その患者さんの単価を上げていくのですが、それに
は平均在院日数を短くしていくとか、紹介患者さんを増やす
ということが考えられます。
しかし、単価を上げると医療材料費比率が上がります。医
療材料費比率が上がってしまっては、いくら単価を上げても、
支出が増えてしまいます。支出より収入を増やさなくてはな
らないので、そのために材料管理を行うのです。
稼動を落とさない、単価を上げる、材料費を増やさない、
これらの3つを揃えないと大概の病院は大赤字になります。
以前は診療報酬が良かったので、多少経営状態が悪くても、
また3つが揃わなくても、多少ミスがあっても、大丈夫でした
病院経営に関する講演会
7
外国語学部豊田ひろ子教授のゼミでは平成16年か
ら八王子市立高倉小学校で児童への英語教育活動を
行っていますが、この活動が英字紙のTHE DAILY
YOMIURI 紙7月20日(木)の紙面で「Primary
school classes help college students−大学生が小学校
での英語教育活動から学ぶこと」として大きく紹介
されました(右写真)
。
記事は6月28日午後に行われた取材に基づいて
THE LANGUAGE CONNECTIONの紙面の全面を使
って、高倉小学校の薗部功校長の意向で豊田ゼミが
英語活動を行うようになった経緯や、豊田教授とゼ
ミ生が英語のゲームや歌などをとおして50人あまり
部校長先生に感謝した上で、
「英語活動は小学生が英
の児童と交流する様子が紹介され、ゼミ生たちがこ
語に親しみ、教える大学生も児童英語教育のスキル
の活動から児童英語教育に対して更に理解を深めて
を習得するよい機会になっています。またこの活動
いることなどが伝えられています。
に参加している学生は、ほかの学生にもいい影響を
豊田教授はこのような機会を与えてくださった薗
与えています。
」と談話で述べています。
外国語学部は平成16年から八王子市内の小学校で児童に対する英語教育の実践活動を行っていますが、こうした
経験を踏まえて今回、児童英語への教育に関心のある方々を対象に9月17日(日)
、八王子クリエイトホールで「児
童英語教育講座2006∼実りある小学校英語活動のために∼」を開講します。
日時:2006年9月17日(日)午前9:00∼午後4:45(予定)
会場:八王子市中央公民館クリエイトホール
講師:オレンカ・ビラッシュ(カナダ・アルバータ大学教授)
豊田ひろ子(杏林大学外国語学部教授)
海崎百合子(杏林大学外国語学部非常勤講師)
本学小児科学教室主任 別所文雄教授が平成18年4
主な内容
◆講演『公立小学校英語必修化の動き』 豊田ひろ子教授
◆ワークショップ『小学校英語活動の工夫』
オレンカ・ビラッシュ教授
◆『英語で遊ぼう 2006』
(小学生の英語活動イベント)
◆ディスカッションおよびQ&A ほか
専門家集団として様々な提言を行うほか、育児や小
月22日社団法人日本小児科学会会長に就任しました。
児救急医療について市民への広報啓蒙活動も行うな
日本小児科学会は明治29年の小児科研究会に始ま
ど、その社会的役割は急速に拡大しています。また
る100年余の歴史を有し、平成18年6月現在18,597名の
小児救急医療や小児科医の不足に象徴される小児医
会員が加入する、日本の小児科学を代表する学術研
療の諸問題についても「小児医療提供体制改革ビジ
究団体です。本邦における小児科学の発展向上のた
ョン」を提唱するなど、国民福祉の向上を目的とし
め、学術集会の開催ならびに邦文および英文の学術
て21世紀を見据えた活動を行っています。
雑誌を刊行するほか、日本専門医認定制機構の基本
別所教授は小児医療が急激に変化する現代におい
領域学会として平成17年10月現在11,437名の小児科専
て、また少子化など我が国の重大局面において更な
門医を認定しています。
るリーダーシップを発揮されることになります。
少子化や青少年の育成が問題となる現代において、
(小児科学教室助教授 杉浦 正俊)
8
小児科医不足の問題は、一小児科の問題にとどまらず、小児医療の危機として、小児の健
康と安全を脅かす問題となっています。
この問題の原因は、現在の日本の最大の問題の一つである少子化の原因と根は一つのとこ
ろから発生しているように思います。一言で言えば、政治的に、また経済的に今すぐの利用
価値がない子どもを大切にしてこなかった、また今でもしているとは言い切れない社会の意
識とそれに基づく社会構造ということが出来ます。医療の分野では利用価値がないどころか、
マイナス要因として捉えられ、その結果病院から小児科が次々と消えていっています。
日本小児科学会は、この問題に様々な取り組みを行ってきましたが、今後も20を超える分科会、様々な形で
小児の健康問題にかかわっている関連・周辺学会(団体)と力を合わせて子どもの健康と安全の推進のための
活動を行っていきたいと思っております。
医学部救急医学教室 八木橋 巌
8月19日、20日に開催された横田基地日米友好祭に、今年も参加し
て来ました。横田基地には在日米軍司令部、第5空軍司令部、第374
空輸団司令部があります。
残暑が厳しい中、友好祭には2日間で約20万人の日本人見学者が訪
れました。来場した多くの人が、普段見ることのできない基地内の様
子を、デジカメや携帯電話で写真を撮るなど、日常とは違う雰囲気の
世界を満喫していました。
私たちは、医療救護班として、体調不良や軽度の外傷などを訴えて
くる方々の応急処置を行いました。しかし、救急搬送が必要な患者に
対しては、東京消防庁福生消防署と連携をとり、病院選定・搬送を行
い対応しました。
今年は救急医学教室から私が2日間、日曜日には井上孝隆先生が参加しました。そのほか土曜日には看護師3名、事務職
員9名、日曜日には看護師11名、事務職員6名が参加し、支給されたTシャツ(背中に赤十字のマークが入った
SAMURAI MDGというロゴ付き)に着替えて活動をしました。
時々雲もかかりましたが照りつける太陽の下、滑走路上に設けられた会場は非常に暑く、水分補給をしても滝のよう
な汗が滴り落ちました。そのような中、救護室には、靴擦れや転倒による擦過傷を負う人が多く訪れました。数名の方
は、脱水症状が強く点滴が必要でした。また縫合処置や骨折に対する処置も行ったほか、頭部CT検査を要する方もいま
した。今回は救護室内のスペースに授乳場所とおむつ交換場所を設けたため、乳幼児連れの家族が大変多く来室されま
した。
今年から行われた車両展示のブースでは、ミニスカートのままバイクにまたがり熱傷を負って受診される方もおり、
処置後は通院するように指示すると同時に、米軍の主催者に通報し展示ブースでの再発防止を要請しました。見学者の
中にはツアーバスで地方から来たものの、歩行が難しくバスまで戻れない方もいて、ドクターカーで送り届けるという
サービスもしました。
なかなか米軍スタッフと会話ができずにいた看護師も、一緒に写真を撮ったりするうちに打ち解けることができまし
た。私たちは交代で会場内を見学してお祭り気分も満喫しました。
救護班が2日間で対応した患者数は396名に上り、横田基地司令部のリンダ・イートン中佐から、参加メンバーに直筆の
サイン入り飛行機の生写真とメダルが手渡されました。
個人的なことですが、2日間で朝食と昼食にステーキを計4枚食べ、皆にあきれられましたが、また来年も食べに来よう
と心に誓いました。初めて参加したスタッフは非常に満足していました。是非皆さんも来年参加してみませんか。
9
宿には60人ほどの応募者の中から抽選で選ばれた30
人の学生が参加しました。
合宿では学生は15人ずつの2クラスに分かれて、
ネイティブの先生による英会話と、 TOEICのため
の講座の授業を受けました。ネイティブの先生の授
業は、1年生が学ぶ必修英語(PEP)のテキストを使
いながら、初日は2時間連続、2日目は3時間連続で
行いました。それ以外の時間は文法やリスニングの
問題演習などのTOEIC受験の基礎体力作りのための
外国語学部では学生が実践的な英語力を身につけ
授業を行いました。学生は3日間で14時間以上英語
るための独自の英語教育プログラムにもとづいて今
に触れることができ、充実した英語合宿になりまし
年から1年生を対象にした英語合宿を実施すること
た。
になり、1回目となる今年は8月2日(水)から4日
また、夕食やパーティなどではネイティブの先生
(金)にかけての3日間、八王子市内の大学セミナー
と積極的に英語でコミュニケーションをとる機会も
ありました。教室を飛び出してネイティブの先生と
ハウスで行われました。
本年度より外国語学部は英語学科、東アジア言語
一緒に生活した英語合宿は参加した学生の感想から
学科、応用コミュニケーション学科の3学科体制と
も非常に有意義なものであったことをうかがい知る
なり、1、2年次に英語と中国語の語学力向上をめざ
ことができます。以下に参加した学生の感想を一部
す新しい教育プログラムをスタートさせました。英
ですが掲載します。来年も同時期に英語合宿を予定
語合宿はこの教育プログラムに沿って企画され、合
しています。
英語を話せるようになるには、自分から積極的に
ました。
話さなければ上達しないということを実感しました。
合宿に参加する前は、全て英語だと聞き、すごく
聞くことに慣れるためにも、たくさん英語を聞いて
不安でした。聞くこと・話すこと以前に間違うこと
耳を慣らすこと、また合宿という集団行動では自分
にためらっていてはダメだと分かり、間違っても話
から積極的に話しかけたりすることが大切だと思い
そうと思えるようになりました。
高校の授業などでは、単語や文法の勉強が中心で、
ズムなども身に付きました。
会話の練習はほとんどありませんでしたが、大学の
授業中の会話は、先生も生徒も英語のみで行われ
授業やこの合宿で会話の練習はとても大事だと思い
て、最初はなかなか聞き取れませんでしたが、1日目
ました。同じ文章を何度も発音していると、だんだ
より2日目のほうが少しは聞きながら理解できたよう
ん頭で考えなくても自然に言えるようになるし、リ
な気がしました。
とにかく楽しかった!それが英語合宿の第一の感
んが、
「英語を学ぶ」という気持ちは3日前の倍にふ
想です。ネイティブスピーカーの先生の授業はゲー
くれました。そうです、ヤル気があふれてきました。
ム感覚かつ「英語で物事を考える」という難しさの
先生方本当にありがとうございました。これからも、
中にも常に楽しさがありました。
もっともっとがんばります。
この3日間で急激に語学力が伸びることはありませ
10
5日間で毎日3コマの授業は少し大変なようでした
が、最後までよく頑張ったと思います。担当の講師
も受講生たちを頑張らせるために、様々な工夫をし
てくださったようです。最終日の発表は一人一人確
実に進歩したことが確認できました。そして、学生
たちがもっと出来るようになりたいという意欲を持
ったことを確信しました。
●受講生の声
・台湾の留学生との交流会では、学内研修で勉強し
た中国語で話しかけ、答えが返ってきたときは
「私の中国語が通じたんだ」ととてもうれしかった
外国語学部では実践的な語学力を身につける教育
です。
プログラムを取り入れていることから1セメスターの
・普段の授業よりとても楽しかったです。先生はと
学生を対象に、8月7日(月)から11日(金)までの
ても優しく、わかりやすい授業でした。中国語
5日間、八王子キャンパスで中国語学内研修を行いま
(中国)に以前より興味を持って取り組めました。
した。
授業は1日3コマあり、1・2時限はネイティブ講師
・授業で実際に使える会話の練習ができたところが
による中国語初級会話の授業でした。3時限は少し趣
よかったです。太極拳の体験や台湾の留学生と交
向を変えて楽しみながら中国語や中国文化について
流できたこともとてもよかったです。
・初めて中国語の映画を観ましたが、中国語が聞き
学べるように、「中国語で話そう」(留学生ボランテ
取れなくて和訳ばかりずっと見ていました。中国
ィア協力)
、
「太極拳体験講座」
(講師:中村信幸教授)
、
語をもっとわかるようになりたいので、しっかり
「中国映画『初恋のきた道』鑑賞会」、「交流会」
(台
勉強を続けていこうと思いました。
湾大仁科技大学の日本語研修生を迎えて)などの企
画を実施しました。
学生生活を送る中で生じるさまざまな問題について学生が直接、学長や学生部長
と話し合う懇談会が、6月28日、八王子3学部の学生15人が参加して外国語学部の会
議室で行われました。授業時間数やゼミナール、科目履修に関すること、クラブ活
動や留学生とのコミュニケーションなど多くの事柄について話し合われました。こ
のあと学長は、各部署に対して可能なものから実行に移すよう指示しました。
11
いう特別講演が行われました。続いて保健学部救
急医学研究室の深澤政富講師の進行で新設校の東
亜大学医療工学部医療工学科、福岡医健専門学校
救急救命科、公務員ビジネス専門学校救急救命士
学科が紹介されました。また、本学保健学部では
平成19年4月より救命士課程が新たに救急救命学科
としてスタートしますが、この救急救命学科のユ
ニークなカリキュラムと特色を救急医学研究室の
山内亮子助手が会員校に呈示しました。
昼の総会も滞りなく進行し、午後からは保健学
全国救急救命士教育施設協議会(通称:JESA)は、
部臨床内科学教室小池秀海教授の座長により、医
救急救命士を養成する全国22の大学及び専門学校
学部救急医学教室の山口芳裕教授による「救急救
(大学6校、専門学校16校)で組織されています。
本協議会は病院前救護(プレホスピタル・ケア)
命士に対する災害教育」、総務省消防庁救急企画室
に貢献する質の高い救急救命士を育成するために
の井内努課長補佐による「消防機関における救急
会員校の教員の教育と研修、統一模擬試験の開催、
業務」、厚生労働省医政局指導課の鈴木章記課長補
会員校相互の情報交換(実習方法、就職状況、国家
佐による「医療制度改革と救急医療」の3講演が行
試験など)、そして救急救命士の社会的地位向上の
われ、熱いディスカッションが交わされました。
ために厚生労働省や総務省消防庁と意見交換を行
その後の懇親会では本学園の松田博青理事長が
っています。平成18年度総会及び理事会は、保健
主催校を代表して挨拶し、大田宗夫協議会理事長
学部救急医学研究室の和田貴子教授が会長に選任
の乾杯の音頭で和やかな懇親の場となり、閉会時
され、杏林大学が主催しました。
刻ぎりぎりまで会員相互の意見交換が行なわれま
した。
理事会は平成18年7月20日、総会は平成18年7月
21日に21校の出席の下、東京ガーデンパレスで開
誌面を借りまして、多大な御支援を頂きました
催されました。最初に和田会長の座長で医学部救
松田博青理事長、大瀧純一保健学部長、保健学部
急医学教室の島崎修次教授による「救命率向上の
教務課の諸氏に心より御礼申し上げます。
(総会事務局 臨床内科学教室教授 柳澤 厚生)
ためのプレホスピタル・ケアのシステム作り」と
本学では留学制度を通じて海外研修、海外留学等のかたちで学生を海外へ送り出し
ています。各プログラム中の安全管理対策は最重要課題であり、緊急事態が発生した
場合に、大学は的確かつ迅速な対応をしなければなりません。
日頃から訓練をして万が一に備えるため、7月25日に海外留学生安全対策協議会
(JCSOS)と日本アイラックから講師を招き、外国語学部緊急事故対策本部の教員と
事務職員の合わせて32名が参加して、実際に事故等が発生した場合の大学としての対
処方法等の講義・模擬訓練を行いました。
今年も各種海外研修が行われています。学生の皆さんが有意義な研修を送れるよう、また保護者の方が安心して研修に
送り出せるよう教職員一丸となってバックアップしていきます。
(国際交流センター)
12
ジュールやデモンストレーションを交えた実技指導
のレッスンプランの立案も行いました。
2日目は、学生は普及員役と受講者役の2班に分か
れ、普及員役の学生が作成したレッスンプランを受
講者役の学生に説明するデモンストレーションを行
いました。
3日目はさらに小児・乳児の心肺蘇生法、包帯法や
熱傷の手当て、毛布やアルミシートを用いた保温方
法などについての指導方法も学びました。
1、2年生にとっては初めて人に指導を行う体験の
ため、要領がつかめずにいた班が多かったようです
保健学部救急救命士課程の3年生と同課程履修希望
が、「指導に際し重要なポイント」「受講者の関心の
者(1、2年生)合わせて54人が、八王子キャンパス
集め方」
「受講者が楽しく取り組めるための工夫」な
で7月27日から3日間行われた、東京救急協会主催の
ど指導員からアドバイスを受け、練習を積み重ねる
応急手当普及員講習会を受講しました。そして最終
うちに的確な指導を行えるようになりました。
3年生は、昨年、本学の教職員を対象とした講習会
日に行われた試験に全員が合格し、応急手当普及員
を実施した経験もあり、下級生に対するアドバイス
に認定されました。
応急手当普及員は、市民に対してAED(自動体外
も適切で貫禄すら見られました。最後に試験を受け
式除細動器)を含む心肺蘇生法などの応急手当の方
て全員が合格し、応急手当普及員認定証が交付され
法を指導することができます。そのため3日間にわた
ました。
定期試験が終わった直後の講習会で、少々勉強疲
る講習会では心肺蘇生法やAEDの使用法、止血法な
どの普通救命講習とそれらの指導要領を学びました。
れが見える学生達でしたが、汗だくになりつつも弱
この講習会は本来、麹町消防署と立川又は本所防
音を吐かずに真剣に講習に取り組み、指導員の先生
災館の3ヶ所で受講できますが、今回は東京救急協会
方からは「将来同じ目的を持った学生のせいか、非
で講習会の指導を担当する金子茂徳氏と齋藤昇氏が、
常にまとまりが良く、救命士課程で学んでいるため
本学救急救命士課程の「シミュレーション」の実習
今までで一番優秀でした」とお褒めの言葉をいただ
講義を指導していただいていることから、八王子キ
きました。
指導方法を習得することと、指導力を身に付ける
ャンパス内で受講することができました。
1日目は、解剖学や生理学、感染防止などの基礎医
ことは別であるといわれます。応急手当普及員とな
学や応急手当の重要性について理解を深めるととも
った学生達が、積極的に市民指導の講習会に参加し
に、成人の心肺蘇生法及びAEDの使用法、異物除去、
て自己の知識や技術の維持とともに社会性を身につ
けて欲しいと望みます。
止血法などの実技指導を受けました。さらにこれら
(救急救命士課程 救急医学研究室助手 山内 亮子)
の講習内容を市民の方々に伝えるためのタイムスケ
13
いたこともあり、その指導技術は毎回受講者から
「わかりやすい」と好評を得ています。
救急医学教室は加住小学校のほか、6月7日には市
立美山小学校の教員12名と、7月18日には市立陶鎔小
学校教員の18名の、計43名に対して心肺蘇生法と
AEDの講習を行いました。
小学校での講習会は、通常は3時間かけて行う内容
のものを約1時間半の限られた時間内で行うため、講
習内容は、わかりやすくマスターしやすい工夫が必
要です。講師陣3人のテンポの早い講習スタイルによ
保健学部には毎年、小学校でプールの授業が始ま
り、短時間での講習会を3回ともスムーズに行うこと
る季節が近づくと、近隣の八王子市立加住小学校か
ができました。
ら心肺蘇生法を訓練するための人形の貸し出し依頼
小学校の先生方は皆非常に熱心で、地域貢献の一
があります。
環というだけでなく、小学校と大学という垣根を越
今年は、小学校の教員を対象に自動体外式除細動
えた交流を深めることもできました。小学校からは
器(AED)の使用法を含めた心肺蘇生法の講習会を
「来年もぜひお願いしたい」と要望されました。
開いてほしいという依頼があり、5月7日同校体育館
今後はできる限り学生インストラクターを同行し、
で行いました。
外部講習会に積極的に取り組んでいきたいと考えて
講習には加住小学校の13名の教員が参加し、本学
います。これは、地域貢献活動であると同時に学生
の救急医学の和田貴子教授が心肺停止状態を簡潔に
が市民指導の方法を体得し、人に教えることで自己
説明し、東京消防庁OBの馬場道夫助手が実技指導を
の知識や技術を確かなものにするという重要な側面
行いました。毎回アシスタントを務める大学院国際
を持ち合わせています。指導技術はもちろんのこと、
協力研究科の板垣智巳さんは、今春、本学救急救命
講習会を通して社会を知る良い機会になると考えて
士課程を卒業し、救急救命士の国家資格をもってい
います。
ます。学生時代から応急手当普及員として活躍して
(救急救命士課程 救急医学研究室助手 山内 亮子)
暑さ厳しい7月26日(水)
、平成18年7月国際交流セン
ター付属別科日本語研修課程修了式が行われました。
昨年秋より日本語を学んできた18名のうち、9名が
修了証書を手にすることができました。
式には長澤俊彦学長をはじめ、多数の教職員が出席
しました。長澤学長は「1年の苦労が実り修了出来た
事、おめでとうございます。若い頃に習得した事は、
何年経っても忘れないものです。語学の上達のため、
日々の努力を惜しまないで日本との架け橋になってほ
しい。
」とお祝いの言葉を述べました。鳥尾克二外国
語学部長は「観光、価値というのは人間にとって必要
式終了後は懇親会へと移り、会は和やかな雰囲気
なものです。光の実態は日本の価値、歴史であり、文
の中で行われました。修了生の一部は、総合政策学
化です。外国を知る手段の一つに言語があり、日本で
部、外国語学部に入学する予定です。引き続き杏林
日本語を学ぶことに価値があるのです。日本語を学び
の学び舎にて、実り多き留学生活を送れることを期
続け、日本語を通して価値を知ってください。
」と挨
待しています。
(別科事務係)
拶し、修了生たちを励ましました。
14
7月中旬から、17日間に亘って南アフリカへ行って
人家族の多くは父親不在の家族構成が圧倒的多数を
おりました。国際社会学会世界大会がDurban市で開
占めます。それは、アメリカの下層階級の黒人家族
催されたためです。その機会に国際社会学会で企画
と非常に類似しています。
された、
「Wildest Africa」の旅に参加いたしました。
あれだけ自然資源に恵まれた国(金、ダイアモン
今まで話でしか聞いたことが無かった南アフリカ
ド、石油、鉱物、象牙、農産物、Safari Wildest
の一端を知ることができました。4年後の2010年には、
Game Park、大自然の景観、等々)でありながら、
World Cup開催が予定されております。国際開発、
なぜこれほどまでの社会問題(私の専門領域です)
国際協力・援助、国際交流などの分野からも南アに
を抱え込んでしまうのか、と考えざるを得ません。
対する皆様のご関心も高いものと考えます。そこで、
僭越ながら一文を投稿させていただきます。
その理由は、白人vs. 黒人=1:9の国で、アパルト
ヘイト人種差別(Apartheid)撤廃の弊害に他なりま
国際社会学会家族研究部会では、
「人口と家族」の
せん。1994年にアパルトヘイト人種差別が撤廃され
セッションを組織し、司会を務めると共に、私自身
たことは、民主化(Democratization)、雇用におけ
も論文を発表いたしました。
る差別撤廃(Affirmative Action)を意味します。
他のお二人の報告者は、台湾のウェン・シャン・
しかし、民主化が南アにもたらした物は、結果的
ヤン博士、ドイツのバーンハード・ヌアク博士でし
に見ると、社会的混沌に他なりません。そして残念
た。ご両人共に、世界的に高名な人口・家族研究の
ながら、白人と黒人とのcooperationを見ることはま
専門家です。そのため、非常に充実したセッション
れでした。白人の多くは、英国を初め、オーストラ
を持つことができました。聴衆の方々の関心度も高
リア、ニュージーランドなどへ移住して行きます。
く、質問、コメントを含め報告発表後のディスカッ
帰途の飛行機で乗り合わせたPretoria在住の家族は、
ションも大いに盛り上がりました。
「二人の子どもの教育を考え、英国へ移住することを
また、国際社会学会企画の「ワイルデスト・アフ
真剣に考えている」と言っていました。祖国に見切
リカ・ツアー」に参加し、8日間に亘って南アフリカ
りをつけなければならない心情を考えると、なにか
社会を概観する機会に恵まれました。
悲しい気持ちになります。
南アフリカ共和国は、聞きしに勝る混沌状態で、
Johannesburg からDurbanに南下する途中で体験
大変危険な状態でした。犯罪多発、高失業率(40%)
、
したサファリ・ゲーム・パークは、素晴らしく、印
Sowetoの想像を絶する貧困状態、HIV/AIDS 患者お
象的なもので、人生観が変わる思いでした(ライオ
よび孤児の惨状などです。会議に参加した世界各国
ン、豹、象、キリン、シマウマ、カバ、ワニ、など
の社会学者は、よいターゲットになり、10人ほどが
野生の王国の動物たちをほんの数メートル先に見る
襲撃されました。ギリシャ人社会学者は負傷し、病
感激は言葉では言い尽くせません)
。
院で亡くなりました(ケータイを手放さず持ち続け
このような野生のWild Parkが将来的にも商用に汚
たのが原因でした...)。この状態では、4年後に
されること無く維持されることを切望いたします。
World Cupが開催されても治安維持が可能なのかと
サファリ・ゲーム・パークでは、黒人と白人の
不安になります。治安当局からは、高犯罪率が表ざ
cooperationがうまく行われているように見受けられ
たにならないようにコントロールしていると聞きま
ました。Wild Parkを知り尽くし、高度の訓練を受け
した。
た黒人ranger が、白人と協力してサファリ・ゲー
南アの部族社会では、一夫多妻制が現在でも行わ
ム・パークの運営に当たっているように感じました。
れています。もっとも、牛11頭と引き換えに一人の
しかし、これは、旅行者の表面的な観測に過ぎない
女性を妻として迎えるので、それだけの財力がある
のかもしれません。
男性だけにできることです。そのためか、南アの黒
15
台湾より日本語の先生方をお迎えして、第9回台湾
日本語教師本邦研修会が、7月18日(火)から8月5日
(土)まで、19日間にわたり行われました。これは財団
法人交流協会が主催し、杏林大学が受託実施する研
修会です。
台湾各地の大学で日本語を教えておられる先生方
10名(うち7名が博士号取得者)が、日頃抱えている教
授上の疑問や、日本語に関する疑問をこの機会に解
決し、また日本語教育の新しい情報を得ようと、強
い意気込みをもって参加されました。
研修は、講義をはじめ、凡人社(日本語教育専門書
短い期間ではありましたが、先生方は一つひとつ
店)・国際交流基金訪問、修善寺への文学研修を兼ね
の講義・活動・自主研修に熱心に取り組み、研修の
た合宿旅行、自主研修などを行いました。
一日一日が非常に有意義なものとなったようです。
講義の内容は、日本語教育文法、日本語の音声・
台湾の各大学に戻って、地理的には以前と同じよ
意味・語彙、コンピュータ利用教育、教材研究、日
うに離ればなれになりますが、先生方の間に絆が生
本語能力試験聴解対策、作文指導、対照研究法、コ
まれた今、新しい形での研修が継続されていくこと
ースデザイン、言語行動等ですが、今回は通訳者養
になると思います。杏林のこの八王子キャンパスが
成メソッドの教育現場への応用という新しいタイプ
その象徴となれば幸いです。
(外国語学部教授 今泉喜一)
の講義も取り入れられました。
平成18年7月3日∼5日に名古屋国際会議場で開催
された、第33回日本トキシコロジー学会学術年会に
おいて、医学部薬理学教室Promsuk Jutabha博士研
究員が優秀研究発表賞を受賞しました。
本学術年会は毎年一回開催されており、全国の施
設から応募のあった演題のうち厳選された30題のみ
が口演発表され、審査の対象となりました。
「セファロリジンのトランスポーター介在毒性の
たものです。
DNAマイクロアレイによる解析」と題するJutabha
研究員の研究は、腎障害を惹起することが知られる
セファロリジンは、有機アニオントランスポータ
セフェム系抗生物質セファロリジンの毒性発現機序
ーを介して腎尿細管細胞に取込まれますが、この過
を明らかにしたもので、厚生労働科学研究費補助金
程がセファロリジンの毒性発現の重要なステップと
萌芽的先端医療技術推進研究事業「トキシコゲノミ
なります。
クス手法を用いた医薬品安全性評価予測システムの
Jutabha研究員は、当教室で見い出した有機アニ
構築とその基盤に関する研究」の一環として行われ
オントランスポーターOAT3を安定発現させた細胞
16
を用いてセファロリジン毒性へのトランスポーター
応用可能である点が高く評価されました。
の関与を実証し、その細胞内機序をDNAマイクロア
Jutabha氏は、上記トキシコゲノミクス研究事業
レイ解析により明らかにしたもので、トランスポー
の流動研究員であり、5年間の研究の成果が本受賞
ターを介する化学物質の毒性発現機構(トランスポ
となりました。
ーター介在毒性)のマイクロアレイ解析に一般的に
(薬理学教室教授 金井 好克)
られるなど、助産外来に対する関心の深さを実感す
当院では、平成16年4月から助産外来を開設して
る機会となりました。
います。今回はその助産外来で、日本看護協会広報
助産外来は、正常に経過する妊婦の妊婦健診、ま
部、新聞社、一般マタニティ誌社などを対象にした
たその後も正常に経過できるよう保健指導を助産師
見学会が行われました。
見学会では呉屋朝幸副病院長、岩下光利産婦人科
が行うものです。最近では産科医の減少や、病院で
教授、福井トシ子看護部長に参加していただき、周
勤務する助産師の専門性を発揮する場として助産外
産期医療の現状や杏林大学病院が地域の周産期医療
来は注目されています。当院の助産外来の実績が認
に果たすべき役割等についてお話をしていただきま
められて、今回の見学会につながりました。
した。その後、助産外来の実際を説明し、妊婦健診
助産外来は、妊娠中から産後の育児期への継続ケ
をしている場を見学しました。妊婦の方の「ゆった
アの一環です。助産外来を入院中のケアにつなげ、
りと落ち着いて妊婦健診が受けられる。」「助産師か
満足していただける分娩ができ、育児期を迎えられ
ら丁寧に話を聴いてもらえる。」等の感想や、助産
るように、今後さらによりよいものにしていきたい
外来を担当している助産師の声も聞いていただきま
と考えています。
した。参加者の方々からは、大変熱心な質問が寄せ
(総合周産期母子医療センター師長 砥石 和子)
泌尿器科疾患に悩む患者さんに対して、女性にとって受診しにくい泌尿器科受診をしやすくする目的で、女性医師が診
療にあたります。女性患者さんのQOL (Quality of life : 生活の質) の向上を目指しています。お気軽にご相談ください。
診察日は毎週金曜日(受付時間は初診:午前10時∼11時30分、再診以降は完全予約制)です。
<主な疾患>
● 尿失禁(尿もれ)
、頻尿
* 腹圧性尿失禁 : 咳やくしゃみなどお腹に力が入ったときにもれてしまうタイプの尿失禁です。骨盤底筋体操、薬
物療法、手術療法で治療します。
* 切迫性尿失禁 : 急に尿がしたくなり、トイレまで間に合わずもれてしまうタイプの尿失禁です。おもに骨盤底筋
体操、薬物療法で治療します。
* 頻尿 : 尿もれがなくても急に尿がしたくなり、その結果頻尿になっている状態を過活動膀胱といいます。生活指
導、薬物療法で治療します。
● 性器脱(おもに膀胱瘤)
膣から膀胱、子宮、直腸などが下がってきて、違和感、下垂感などが出現するものです。骨盤底筋体操、膣内補助
具、手術で治療します。
● 間質性膀胱炎(膀胱部痛症候群、慢性骨盤部痛症候群、膣痛症)
頻尿と下腹部の違和感、下腹部痛がおもに出現する病気です。生活指導、薬物療法、手術療法などで治療します。
17
訓練では、大地震により冷蔵庫の下敷きになった
怪我人の救出や、地震により発生した火災に対し、
消火器や屋内消火栓を使った消火及び避難誘導等一
連の自衛消防活動要領について審査が行われまし
た。
代表出場した各選手は猛暑の中約1ヶ月に亘り特
訓を重ねて大会に臨み、大会では優勝を目指して気
迫溢れる機敏な操法を展開し見学席から盛んな拍手
を受けました。
その結果、男子・女子とも、チームワークのとれ
三鷹消防署主催の平成18年度自衛消防訓練発表会
たきびきびとした確実な演技を展開したことが評価
が7月11日(火)、三鷹市役所の構内で開かれ、当学園
され、両隊とも第3位(優秀隊)の栄誉に輝きまし
の男子隊・女子隊ともに3位に入賞しました。今年
た。
又、この発表会を通じて、安全安心な医療機関の
の大会に三鷹市内の4つの病院を含む25事業所から
一翼を担う自衛消防隊員として高く評価され、大い
31隊(男子25隊、女子6隊)が参加しました。
にアピールすることが出来ました。
当学園からは、杏林大学医学部付属病院自衛消防
隊として警務士で編成された男子隊[指揮者:内田
訓練をあたたかくサポートして頂いた各職場の皆
優、1番員:田所洋輔、2番員:平林良高]と女子隊
さんのご協力に感謝します。今後とも杏林学園の防
災力の向上に更にご協力をお願いします。
[指揮者:石原博美(1-5病棟眼科)、1番員:石井礼
(総務部)
奈(2-2A病棟高齢医学)
、2番員:佐藤麻里絵(医事
課入退院)
]の2隊6名が参加しました。
外国語学部外国語学科3セメスター
昨年に引き続き、学生による催しを通して、今年
も留学生を励ます集いに参加しました。今回は外国
語学部の日本人学生、留学生有志ら約10名が集まり、
皆でこの集いにふさわしい催しは何かを考え、日頃
私達が勉強している外国語のスピーチを披露して、
留学生を歓迎することにしました。
スピーチ参加者は、各教科担当の先生方からも協
力を得て、希望者を募りました。催しものでは、日
本人学生と留学生がランゲージパートナーを組み、
お互い中国語、英語、韓国語による歓迎のスピーチ
い協力しながら、一つの目標に向かって形を創って
を通訳し合いました。そのため、授業の合間や昼休
ゆきました。そして、その過程を一人ひとりが十分
みの時間を利用して練習を重ねました。司会者も日
に楽しみ、お互いに親しくなることができました。
本人学生と留学生から、それぞれ一人ずつ出すこと
当日は留学生をはじめ、在校生や教職員の皆さまに
にしました。
楽しんで見ていただけたことを大変嬉しく思いま
す。
このように日本人学生と留学生が共に手を取り合
18
人学生と留学生の交流の輪が広がり、お互いの国に
また、杏林書道会からは掛け軸の作品展示があり、
この集いに華やかな彩を添えました。今後、他のク
ついて理解を深めることができれば幸いです。皆さ
ラブや学生団体とも協力し合い、より楽しい集いに
んも勇気を持ってお互いに声をかけてみてくださ
してゆくお手伝いができればと思っています。
い。きっと皆さんの視野が広がり、学生生活がより
楽しいものとなるでしょう。
このような集いを契機として、今後ますます日本
外国語学部3年の許硯輝さんと、4年の劉萬佳さんの書道作品が第21回「21世紀
国際書展」で入選しました。この書展は芸術を通した国際交流と次世代の書家育
成を目的に産経新聞社が主催しているもので、今回は約1,350点もの応募がありま
した。許さんは河北大学、劉さんは天津外国語学院からの編入生で共に本学の書
道会(顧問:中村信幸教授)に所属して日本人学生と共に活動しています。
名、こども26名でした。保育は教員、看護学科の学
生、卒業生等24名で行い、おもちゃで遊んだり、七
夕の笹に飾りつけをしました。
こども達は母親の後を追ったり、友達と遊んだり、
泣いたりと様々でしたが、普段こどもと遊ぶことの
ない学生達にとっては貴重な時間を過ごすことがで
きました。
講習会は、初めて指導をするという学生も何人か
おり、最初は緊張していた様子でしたが、分かりや
すい説明で、和やかな雰囲気で進められました。
6月17日(土)八王子キャンパスにて、多胎育児
参加した母親や父親からは「前回も参加しました
中の親を対象とした、こどもの事故予防の講習会を
が、復習できてよかったです」「忘れないように今
開催しました。
講習会の実施は昨年度に引き続き、保健学部救急
後も定期的に習いたい」「いつも何かあれば病院へ
救命士課程4年の田村浩一君が代表を務める、BLS
と思っていたが、親としてできることはやらなけれ
普及サークル「KYORIN UNIVERSITY RESCUE
ばと思いました」「あらためて、こどもへの責任を
SQUAD(以下KURS)」(顧問 救急医学研究室 和
感じ守っていこうと強く思いました」「一生懸命な
田貴子教授)に依頼をしました。
説明に元気をもらいました」「とてもよい経験をす
講習内容は発熱・やけど・日射病・熱射病・鼻
ることができました。見るだけでなく、実際に体験
血・異物の誤飲・切り傷・嘔吐・ねんざ・骨折の固
できたのがよかったです」等の感想が寄せられ、今
定の仕方等こどもに起きやすい事故についての対処
後も地域における大学の役割として、多摩地区の親
法の説明と実演、救急知識の解説、BLS訓練用の人
を対象に、このような講習会を定期的に開催してい
形での心肺蘇生法の実施となりました。
きたいと思います。
(保健学部看護学科 母子看護・助産学教室 山元
参加者は多摩地区にある多胎児サークルの会員
有佳 佐藤 喜美子 地域看護学教室 太田 ひろみ)
と、保健センター等で情報を得た母親14名、父親6
19
医学部1年生が普通救命講習を受講
杏林大学では、医学生に早い段階から救急意識を
持ってもらいたいという考えから、平成16年度より
全国の医科大学の中でもいち早く普通救命講習(救
命手当のうち特に生命を救うために最低限必要な方
法を学ぶ講習)を1年生を対象に授業に取り入れて
います。
今年度は6月28日に、松田記念館で三鷹消防署員
から3時間にわたる指導を受けました。
講習は昨年度と同様、始めに応急手当の重要性に
関する講義を受け、人形を使用した止血法・観察要
領・気道確保要領・異物除去要領・心肺蘇生法の実
よりも自信がつきました。」、「心肺蘇生法の実技は
技を行った後、AED(自動体外式除細動器)の使用
人形を使ったものでしたが、一度経験できたという
方法と実技という流れで行われました。
ことは大変良い機会になりました。」、「駅でAEDを
暑いなか長時間にわたる講習でしたが、学生は休
使用して助かった人がいるというニュースを聞いて
憩時間にも消防署員に質問をするなど、積極的に講
いたので、AEDの存在自体は知っていました。使用
習に取り組んでいました。
方法までは知らなかったので、今回の講習でAEDの
講習を終えた学生からは、「心肺蘇生法の講習で
使用方法を教えていただき、たいへん良かったで
は、実際に人が目の前で倒れている緊急時に今回の
す。
」などの感想が聞かれました。
講習のように対処できるか不安ですが、この講習で
(医学部事務課 野 智博)
一通りの対処の流れが解ったので講習を受ける以前
定年のごあいさつ
この度、6月30日をもって退職いたしました。平
く幹)は何かを探究していること、これを積めば何
成元年金融界から学園に入職以来、広報、医学部、
も迷うことはない。(総合政策学部教授)」、「激動の
病院事務、経理を担当引退し、引続き平成12年
時、『平凡であること』これがなんとたくましく、
K.R.L.の設立参加を拝命し以来、経営管理を担当、
やさしいものか。(保健学部教授)」これらの言葉は
退職までざっと17年余勤めさせていただきました。
私の人生の財産となりました。重ねて感謝いたしま
この長きにわたり未熟な私が大過なく職責を全う
す。反面、人材の育成、業務の改善などに期待にそ
できましたのも、ひとえに良き上司スタッフに恵ま
えなく申訳なく考えています。今反省多とするとこ
れ、皆様のご支援の賜と感謝いたします。職務を通
ろです。
して医療、教育業界の内容を深く知ることができ、
今後学園の経営環境は、ますます厳しくなります。
社会動向を把握する上で貴重な経験となりました。
教職員の英知を結集し、発展していくこと祈念して
さらに経験豊かな教授に接することができ人生の教
います。
訓となりました。例えば、「異分子を捜し出すには
私も今後とも培ったネットワーク、経験を生かす
平常なものを真剣に観察し続けること。(医学部生
機会をとらえ、学園を応援して参りたいと思います。
化学教授)」、「いつもその動向の本質(枝葉ではな
一層のご指導とご交諠をお願いします。
20
秋の全国交通安全運動
9月21日(木)から9月30日(土)まで
秋の全国交通安全運動が、9月21日(木)から9月30日
ールを守り、日頃から安全第一を心がけ交通事故を無く
(土)までの10日間全国一斉に実施されます。ドライバ
すよう努力しましょう。
ーも歩行者もお互い一人一人が思いやりをもって交通ル
1 都内の交通事故状況(平成18年6月末現在)
(3) 時間帯別
(1) 交通事故総数
4∼6時、22∼24時の時間帯が各14人で最多
事故別
人身件数 死者数
年比較
18 年
36,553
119
累 17 年
38,668
132
計 増 減 数
−2,115
−13
増減率(%)
−5.5
−9.8
負傷者数
軽傷者
40,820
43,258
−2,438
−5.6
重傷者
434
519
−85
−16.4
17年
16
16
14
12
10
8
6
4
2
0
計
41,254
43,777
−2,523
−5.8
18年
18
(人)18
14
13
1313
12 12
10
9
10
10
9
2
∼
4
4
∼
6
6
∼
8
7
5
4
0
∼
2
12
9 9
9
7
14
13
3
8
∼
10
10
∼
12
12
∼
14
14
∼
16
16
∼
18
18
∼
20
20
∼
22
ハ
ン
ド
ル
操
作
19
前
方
不
注
意
25
安
全
不
確
認
13
19
25
11
+6 −12
+2
22
∼
24(時)
(4) 車両別の違反
(2) 年齢別死者数
高齢者が40人で最多、 「前方不注意」違反が最多
全体の約3割を占める
60∼64歳
8人(6.7%)
25∼29歳
10人(8.4%)
40歳代
10人(8.4%)
50歳代
16人
(13.4%)
酒
酔
い
運
転
1
一
時
不
停
止
2
交
差
点
安
全
進
行
優
先
通
行
違
反
右
過
通
折
労
行
違
運
区
反
0
転
0
分
2
信
度
号
超
無
18年
過
2
視
6
17年
6
9
0
0
8
16
0
0
0
0
0
0
21
増減数 −4
−3
+1
+2
±0
−4
+2
±0
±0
+2
+1
±0
−3
年
比
較
高齢者
40人
(33.6%)
119人
(100%)
違
反
別
速
子供1人(0.8%)
歩
行
者
妨
害
8
12
2
横
断
等
禁
止
1
追
い
越
し
違
反
0
そ
昨増
の
他
計
減
・
不
明
年数
13 100
115
−15
若年層
17人
(14.3%)
30歳代
17人
(14.3%)
(5) 状態別、年齢層別
二輪車(原付含)が、前年同期と比べ大幅増加
年齢
状態
歩 行 中
四 運転
輪 同乗
自 運転
二 同乗
原 運転
付 同乗
自 運転
転
車 同乗
特 運転
殊 同乗
その他
計
増減数
幼児
子 供
小学生 中学生
中卒~
19歳
高校生
2
20∼
24歳
1
4
1
25∼
29歳
−1
3
−1
5
+3
40歳代
50歳代
2
1
1
1
3
3
2
7
2
4
1
1
6
10
1
1
1
2
3
2
2
1
1
4
10
+1
17
±0
10
−4
16
+5
1
1
−1
30歳代
9
−7
60
∼64歳
6
65歳
以上
27
2
2
2
計
増減数
2
47
10
3
31
1
12
−2
−6
−8
+5
±0
+8
1
5
15
−10
8
−2
40
−6
119
1
−13
2 改正道路交通法について
(1)道路交通法の改正により、駐車違反の取締りに民間
(2)「放置車両確認標章」が取り付けられた日の翌日か
の力を導入した新しい駐車取締り方法が平成18年6月1
ら30日以内に、運転者が反則金の納付などを行わなか
日から実施されています。
った場合は、車両の使用者は「放置違反金」を納付す
民間の駐車監視員が導入された地区では、取締り活
るよう公安委員会から命令されることとなります。
動ガイドラインで取締りの重点路線や地域が公表され
短時間の駐車でも車は必ず、
駐車施設に入れましょう。
ています。これらの路線や地域では、悪質・危険・迷
(安全運転管理者 総務部副部長 鈴木 芳男)
惑な違反を重点に、短時間の放置駐車
[放置違反金の額]
も取締りを受けることとなります。
違反金を納付しないでいると車検を
放置車両の種類 大型自動車等
放置車両の態様
普通自動車
自動二輪車等
駐停車禁止場所等に駐車しているもの
2万5,000円
1万8,000円
1万円
受けられなくなったり、車両の使用が
駐車禁止場所等に駐車しているもの
2万1,000円
1万5,000円
9,000円
禁止されることもあります。
時間制限駐車区間に時間超過して駐車しているもの
1万2,000円
1万円
6,000円
21
平成18年7月10日(月)
議案 ・杏林大学医学部付属看護専門学校学則の一部改正について
・医師賠償責任保険更改保険料について
各種助成金
平成18年度科学研究費補助金採択者一覧
(単位:円)
平成18年度
所属:職
研究課題名 直接/間接経費 医学部
1,000,000
In Vivo Patch Clamp法を用いた感覚神経侵害受容機構の解析 講 師
研究種目
氏名
萌芽
八木 淳一
若手B
須賀 圭
医学部
助 手
1,000,000
アルツハイマー病関連蛋白質の細胞内輸送におけるSyntaxinフ
ァミリーの役割 若手B
福岡 利仁
医学部
助 手
800,000
維持透析患者の動脈硬化性病変における酸化的ストレスの影響
若手B
石井 雅巳
医学部
助 手
800,000
小児白血病および神経芽種の遺伝子発現プロファイリングと予
後予測
若手B
酒井 謙
医学部
助 手
500,000
絨毛細胞侵入機転におけるIGF-IおよびIGFBP-Iリン酸化異性
体の意義
若手B
林 幹泰
保健学部
助 手
800,000
1型糖尿病と共における生活世界−そこから見えてくる必要な
ソーシャルワークについて− 若手B
中野 法彦
医学部
講 師
1,500,000
脂肪細胞におけるEGFファミリーの機能の解析:肥満予防へ
の応用
若手B
平田 拓
医学部
助 手
1,300,000
Hartnup病原因遺伝子B°AT1の上皮頂上膜移行を制御する結
合蛋白質の解析
若手B
高橋 良
医学部
助 手
1,300,000
皮膚親和性CD8Tリンパ球の分化とフコース転移酵素群の発現
解析
若手B
藤原 智徳
医学部
講 師
1,800,000
シンタキシン ノックアウトマウスを用いた行動的解析
若手B
櫻井 拓也
医学部
助 手
2,000,000
脂肪細胞における活性酸素とTNF-αのクロストークに対する
運動トレーニングの影響
若手B
佐藤 繭美
保健学部
助 手
1,300,000
ソーシャルワークにおける死別ケアの検討:自閉症及び認知症
高齢者の看取りの実際
若手B
八巻 明子
保健学部
助手
1,400,000
ダウン症発症におけるSIM遺伝子発現機構とSIM蛋白質相互作
用ネットワークの解明
若手B
鈴木 裕
医学部
助 手
700,000
膵および卵巣粘膜液性 胞腫瘍の発生起源と進展機序の解明
若手B
飯田 匠子
医学部
助 手
600,000
血管分岐部付近での血栓形成に関する血行動態の分析
若手B
栗田 昌和
医学部
その他
700,000
吸引脂肪に対する遠心分離操作の影響についての研究
基盤B一般
永松 信哉
医学部
教 授
3,000,000
1分子イメージング画像システムによる糖尿病でのインスリン
開口放出不全機構の解明
基盤B一般
高島 豊
医学部
教 授
500,000
2種の遺伝子多型と生活習慣の眼圧および血圧の推移に及ぼす
交互作用に関する追跡研究
基盤B一般
鳥羽 研二
医学部
教 授
4,300,000
高齢者の生活・認知機能維持に資する運動療法に関する縦断研
究
基盤B一般
大野 秀樹
医学部
教 授
4,900,000
運動による酸化ストレスへの脂肪組織の応答:特に内臓脂肪に
おけるEC-SODの役割
基盤B一般
塩原 哲夫
医学部
教 授
3,000,000
ウイルス特異的T細胞のホーミングにおけるフコース転移酵素
の関与
基盤B一般
上村 隆元
医学部
講 師
7,000,000
複数の地域全世帯コホートを利用した健康寿命延伸に寄与する
食習慣因子の検討 基盤C一般
栗田 浩樹
医学部
助 手
500,000
Radiosurgery後のオリゴデンドログリアのアポトーシスと脱
髄性放射線障害
基盤C一般
塩川 滋達
医学部
講 師
600,000
絨毛細胞の遊走におけるインテグリンの作用機構-CD98の役割
の解明
22
基盤C一般
岡島 康友
医学部
教 授
基盤C一般
本田 弘之
外国語学部
教 授
1,100,000
東アジア地域における1945年以降の日本語教育の自律と変容に
関する調査研究
基盤C一般
宮東 昭彦
医学部
講 師
1,200,000
下垂体ホルモン分泌調節における多ホルモン分泌細胞の動態
基盤C一般
金井 好克
医学部
教 授
1,700,000
アミノ酸トランスポーターの活性制御に関わるタンパク質間相
互作用の解析
基盤C一般
今泉 美佳
医学部
講 師
900,000
基盤C一般
大崎 敬子
医学部
助 手
1,000,000
ヘリコバクターピロリの感染定着におけるクオラムセンシング
機構の役割解析
基盤C一般
水川 良子
医学部
助 手
1,200,000
IgEにより抑制される即時型アレルギー反応の解析
基盤C一般
永根 基雄
医学部
助教授
1,700,000
悪性神経膠腫に対するヒト抗TRAIL受容体抗体による新規治
療法の開発
基盤C一般
森井 健司
医学部
講 師
1,500,000
ビスフォスフォネートと新規血管新生阻害剤を用いた原発性悪
性骨腫瘍の新規補助療法
基盤C一般
飯島 毅彦
医学部
助教授
1,000,000
ミトコンドリアによる虚血性神経細胞死調節機構と脳保護法の
開発
基盤C一般
桶川 隆嗣
医学部
助教授
1,200,000
抗癌剤耐性膀胱癌のDNAメチル化異常と診断・治療への応用 基盤C一般
柴田眞理子
保健学部
教 授
1,200,000
成育医療におけるリプロダクティブ・ヘルス支援のガイダンス
の開発
基盤C一般
金井 正美
医学部
講 師
1,800,000
始原生殖細胞の腸管上皮移動とSox17因子の分子制御
基盤C一般
神谷 茂
医学部
教 授
2,200,000
クオラムセンシングを調節するプロバイオティクスの開発 基盤C一般
木崎 節子
医学部
助教授
2,800,000
アドレナリン受容体を介した免疫機能調節機構:ストレス関連
疾患予防への応用
基盤C一般
小風 暁
医学部
助教授
500,000
長寿関連ミトコンドリアDNA多型を用いたテーラーメイド予
防法の確立
基盤C一般
安西 尚彦
医学部
助 手
1,400,000
新規プロスタグランジントランスポーターOAT-PGのNa輸送
調節機構における役割
基盤C一般
楊 國昌
医学部
助教授
1,500,000
ポドサイトの細胞生物機能に関わる中性アミノ酸トランスポー
ターファミリーの役割
基盤C一般
長尾 玄
医学部
助 手
700,000
早期胃癌に対する究極の機能温存術式を目指して-胃周囲間膜
全割による微小転移の検出
基盤C一般
小林 啓一
医学部
助 手
1,500,000
悪性神経膠腫に対する中性アミノ酸トランスポーター標的の新
規治療法の開発
基盤C一般
塩川 芳昭
医学部
教 授
1,500,000
脳腫瘍に対するヒストン脱アセチル化阻害剤と細胞死シグナル
による新規治療法の開発
基盤C一般
市村 正一
医学部
助教授
2,000,000
骨組織のI型コラーゲン架橋と骨質に関する実験的研究
基盤C一般
宍戸 俊英
医学部
助 手
1,500,000
膀胱癌の分裂促進因子活性化蛋白質キナーゼの解析と阻害物質
を用いた治療への応用
特定
金井 好克
医学部
教 授
3,400,000
生体膜トランスポートソームの分子構築と生理機能
特定
金井 好克
医学部
教 授
25,700,000
有機溶質トランスポートソーム:その構築と機能的意義
特定
今泉 美佳
医学部
講 師
3,300,000
インスリン分泌顆粒細胞内トラフィックのVTIRF解析 特定
金井 正美
医学部
講 師
2,300,000
発生過程におけるトランスポートソームの時間的・空間的分子
改編
500,000
末梢神経障害に対する温熱療法の影響:神経伝導性の変化
TIRF可視化解析による2相性インスリン分泌機構の解明
平成18年度科学研究費補助金採択者
(「特別研究員奨励費」第1回)
平成18年度
採用年度
特別研究員氏名
研究指導者氏名・所属部局・職
交付額(円)
17
中山 高宏
赤川 公朗 杏林大・医学部教授
1,100,000
23
◆寄付金申込者芳名 平成18年6月、7月分
教育研究寄付金
新外科病棟建設寄付金
一般寄付金(教室分)
名前のみ掲載 堀 和生様 名前のみ掲載
唐川浩成様
匿名寄付 6件 3,400,000円
船木孝幸様 式場 律様 (感染症学、外科学、
中山和行様 (株)ビー・エム・エル様
精神神経科学、第三内科学、
菱沼健一様 中西耕三様 麻酔科学)
別所義治様 米満弘之様 井上源喜様 遠藤宣子様
匿名寄付 31件 21,100,000円
遠藤宣子様
楠原政男様
(眼科学、感染症学、救急医学
宮内嘉子様
本多元陽様
形成外科学、外科学、高齢医学、
下田俊樹様
麻生伸一様
整形外科学、精神神経科学、
勅使河原則二様
布川香樹様
細胞生理学、第一内科学、
松嶋陽子様 第二内科学、第三内科学、
山口陸生様 泌尿器科学、皮膚科学、放射線医学)
中澤哲哉様 猪股誠史様
河上浩一様
加藤博之様
森川 明様
本多幹也様
小村一雄様
◆物件寄付申込者芳名 (平成18年6月1日∼7月31日)
物件名・規格など
数
絵画「りゅうのα」山口 理子 作
1
八王子キャンパスK棟8F
設置・使用場所
複写機
1
医局
匿名
大会議室
寄付申込み者名
澤田 歌子 様
プリンター・スキャナー他
各1
外来棟 教授室
匿名
ハーモニックスカルペルⅡ
シルバーチップハンドピース
各1
中央病棟2F
中央手術室
ジョンソンエンドジョンソン(株)
エチコン・エンドサージェリージャパン様
シャウカステン
22
中央病棟各階
(株)
六濤様
携帯電話充電器「チャーボ TypeⅡ」
2
八王子キャンパス
ホール杏・学生ホール
(株)ケイ・アール・ロジスティックス様
寄付者氏名のみ掲載 泉工医科工業(株)様
24
る・
・き
よむ
教職員メディア情報
新聞・雑誌・テレビなどマスコミの取材を受け、テレビに出演したあるいは
記事に掲載された教職員の皆さまを各号でご紹介します。
・み
く
鳥羽研二
6月18日
患者を生きる:がんと認知症 情報編
医学部教授
朝日新聞
認知症のがん患者の治療方針は生活の質等考慮した上で決めるべき
波利井清紀
医学部教授
海老原敏客員教授
7月5日
ニッポン 人・脈・記:「ブラックジャックたち」
朝日新聞
両教授がコンビを組み、がん摘出・再建手術に実績を残す名医として紹介
跡見裕
7月9日
真相報道 バンキシャ!
医学部長
日本テレビ
王監督の病状等について解説
樋田哲夫
7月15日
医療ルネサンス千葉フォーラム:中高年の目の病気
医学部教授
読売新聞
眼圧正常でも緑内障になるなど基調講演の様子を紹介
7月16日
医療欄特集記事
日経新聞
院内掲示・情報が分かりやすい病院として本院を紹介
古森義久
7月20日
靖国参拝の考察:対中外交 日米で防御戦略を
客員教授
産経新聞
R・アーミテージ前米国務副長官の日中関係・靖国問題に関する見解を報告
金井好克
7月26日発行
社会人のための大学・大学院活用スタイル Text Book 2006
医学部教授
日経キャリアマガジン
最新の研究成果として抗がん分子標的薬の創製を目指す研究が紹介される
7月31日
はなまるマーケット
TBSテレビ
熱中症の原因や対処法について解説。スタジオ生出演
杏林大学病院
山口芳裕
8月29日
医学部教授
TBSテレビ
はなまるマーケット
「家庭の医学」について解説。スタジオ生出演
7月21日
ニュースウォッチ9
NHK総合テレビ
パロマガス事故をうけ、一酸化中毒について解説
総合周産期母子
メディカ出版
医療センター
8月号
周産期センターの特色、チーム力でケアに力を発揮
斎藤元秀
世界週報
総合政策学部教授
7月25日号
特集・再台頭するロシア 大国復活狙うロシアのイラン核問題対応:米国と
の対立避けつつ影響力保持
イラン核開発問題や米国との関係においてプーチン大統領の外交手腕に注目
豊田ひろ子
多摩白書
教育・地域に開かれた大学へ
外国語学部教授
2006年版
大学生による英語教育をとおした地域交流として紹介される
並木和子
総合政策学部
非常勤講師
8月6日
成石修の「東徼私筆」を全解読
毎日新聞千葉版
幕末関宿藩士の蝦夷体験記の貴重な記録を全解読して話題になる
田久保忠衛
8月10日
正論:首相は堂々と8月15日に靖国参拝を 中国が学ぶべきは米英の友好
客員教授
産経新聞
関係
熊谷文枝
8月23日号
外国語学部教授
教育学術新聞
杏林大独自システムとして、携帯を利用した双方向授業について紹介
9月1日号
脳卒中「いい病院」東日本編
週刊朝日
脳卒中を適切に治療できる病院の1つとして紹介
脳卒中センター
「ペリネイタルケア」
中国も英米友好の歴史に学ぶべきとき
「CRVシステム」
このコーナーは皆さまからの情報提供により構成されています。 広報・企画調査室 [email protected]
25
■出張講義■
総合政策学部と外国語学部では大学で行われてい
る授業をご紹介するために、高等学校や予備校な
どで出張講義を行っています。
・外国語学部
・総合政策学部
馬田 啓一 貿易摩擦はなぜ起こる?―日米経済関係の危うい
構図―
馬田 啓一 大丈夫か?追い上げられる日本―台頭する東アジ
アとの競争激化―
笈川 博一 石油はなぜ高い?
笈川 博一 原理主義ってなんだ?同時多発テロの背景
川村 真理 世界の難民問題
川村 真理 世界の食糧問題
倉田 秀也 核兵器はなぜ減らないのか:抑止論入門
倉田 秀也 核兵器はなぜ拡散するのか:核兵器をもとうとす
る国の心理と論理
倉田 秀也 北朝鮮という国:国交のない隣国
倉田 秀也 大統領制と議院内閣制:リーダーを選ぶしくみ
西 孝 経済学の考え方―タダのものはない―
西 孝 ゲームの理論入門
西 孝 自由貿易協定(FTA)の基礎知識―グローバル化
vs. グループ化
渡辺 剛 反日の裏側にあるもの−中国社会の光と陰−
渡辺 剛 東アジア随一の親日国?−「美麗島」台湾−
岩隈 道洋 プライバシーってなに?高校生のための個人情報
保護
岩隈 道洋 世界の憲法あれこれ
岩隈 道洋 裁判員てなにやるの?司法制度改革とわたしたち
大山 徹 危険運転致死傷罪の新設とその問題点
大山 徹 カード社会と犯罪
大山 徹 臓器移植法とその見直し論議
進邦 徹夫 市民参加を体験しよう―ワークショップ体験―
舟橋 哲 守ってないで使ってみよう―実践・民法学入門―
舟橋 哲 お金のレンタル料はいくら?
舟橋 哲 マンションは誰のもの?―「区分所有」という所
有の形―
松田 和晃 古代法の世界
北島 勉 HIV / エイズって何?
北島 勉 HIV / エイズの猛威
北島 勉 医療費をどう負担するか?
内藤 高雄 簿記・会計を学ぶことで役に立つこと
内藤 高雄 会計データでわかる危ない会社
内藤 高雄 グローバル時代の各国の会計制度
内藤 高雄 商品の価格はどう決まるか?
木村 有里 経営学入門―企業はだれのものか―
木村 有里 経営学入門―企業経営のしくみ―
木村 有里 国際経営学入門―多国籍企業とはなにか―
稲垣 大輔
高木眞佐子
豊田ひろ子
豊田ひろ子
伊藤 盡
谷口賢一郎
原田 範行
原田 範行
P・マクミラン
P・マクミラン
倉林 秀男
倉林 秀男
田中 茂彦
田中 茂彦
塚本 尋
玉村 禎郎
玉村 禎郎
今泉 喜一
今泉 喜一
金田一秀穂
嵐 洋子
嵐 洋子
稲垣 大輔
江戸 淳子
江戸 淳子
熊谷 文枝
熊谷 文枝
黒田 有子
黒田 有子
吉村ケイ子
吉村ケイ子
長谷川弘子
長谷川弘子
諏訪内敬司
諏訪内敬司
満江
満江
小山 三郎
小山 三郎
高木眞佐子
伊藤 盡
渡辺 光恵
渡辺 光恵
原田 範行
原田 範行
楠家 重敏
楠家 重敏
岩 公生
岩 公生
木 英司
木 英司
古本 泰之
古本 泰之
野口 洋平
鳥尾 克二
谷口賢一郎
遠山 菊夫
赤井 孝雄
英語の5文型−本当に必要?
身体で学ぶ英語、その実践編
児童英語教育の世界:歌のアクティビティ
児童英語教育の世界:絵本のアクティビティ
英語の歴史を知って英語の隠れた意味を理解しよう
英語長文読解に新しい発想を!
英文読解のコツ−入試問題を素材にして
翻訳を楽しむ−『ロビンソン・クルーソー』と
『ガリヴァー旅行記』を素材にして
Reading and Translating the Hyakuninisshu
(百人一首)into English
Reading and Enjoying Poetry
「使える・話せる英語」のトレーニング
パラグラフ・ライティングをはじめよう
正しい発音で音読しよう−英語力アップの秘訣
地域によって変わる英語の発音
中国語入門
昔の日本語、今の日本語−日本語の移り変わりを楽しむ−
日本語語彙・意味の世界
日本語の助詞について考える...外国人に教えられますか
ことばのしくみを最小単位体の組合せで考える
不思議な日本語
きれいな日本語の発音をめざして
留学生から学ぶ日本語
英語と日本語の違いを考える―「する」型言語と
「ある」型言語
‘Kanaka’を巡る歴史物語:たった一つの言葉が持
つ力と意味
オセアニアと言語
情報社会と英語
英語で語る日本の社会
鯨と開国―「英語」と日本の関係を考える
アメリカ文化を考える―アメリカ先住民への関心
アメリカの心の歌:「アメージング・グレイス」
アメリカの映画"biracial buddy movies"の見方
グリム兄弟とメルヒェン街道について
ドイツのファンタジー『メドレヴィング』とハンブルク
太平洋の橋になりたい:国際人新渡戸稲造の生涯
教育とは何か
阿倍仲麻呂はバイリンガル
漢字文化圏の未来を考える
知っていますか、中国の現代小説
アジアの面白さ−自分の足元を見つめる
シンデレラの物語にはなぜ魔法が出てくるのか?
神話・伝説とかファンタジーってそもそも何なんだ?
アメリカ人の習わないアメリカ史
異文化の共生について
英語が分かる、英語が楽しめるイギリス文化論
メディア論とジャーナリズム研究
外国人は日本をどう理解したか
珈琲にまつわるエトセトラ
観光の世紀におけるホテル産業の役割
観光振興によるまちづくり
ホスピタリティ実習(エチケット&マナー)
エアラインのCS経営
世界を旅する −観光学ことはじめ−
一人ひとりが親善大使 −観光と異文化理解−
インターネットと携帯電話でつくる安くて豊かな旅
観光学と航空ビジネス
AO入試の志願理由書の書き方
外国語学部で学べること
杏林大学外国語学部の魅力
発 行 平成 18
年 9 月 20 日
あんず編集委員会
東京都三鷹市新川6- 20 -2
連絡先 TEL
― 26
―
0422
(44)
0611
広報・企画調査室
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