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ストレスチェック制度に係る説明の補足 6月15日の安全週間準備説明会

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ストレスチェック制度に係る説明の補足 6月15日の安全週間準備説明会
ストレスチェック制度に係る説明の補足
6月15日の安全週間準備説明会におけるストレスチェック制度に係る説明
おいて、下記の事項について説明が不足、又は、出来ませんでしたので、補足
いたします。
1
ストレスチェック制度の目的について
ストレスチェック制度の目的は、
「労働者が自分のストレスの程度を把握し、
労働者自身のストレスへの気付きを促すとともに、職場環境の改善につなげ、
働きやすい職場づくりを進め」、さらにその中で、「ストレスの高い労働者を
発見し、医師による面接指導につなげる」ことによって、労働者のメンタル
不調を未然に防止する(一次予防)を目的としています。
ストレスチェック制度は、「うつ病等精神疾患の診断」をする制度でなく、
「高ストレスの状況にあり心身のストレス反応が現れているかいなかの判断」
をすることに主眼が置かれています。
「実施マニュアル」では、「ストレスチェックとして行う調査票に、「性格
検査」
「希死念慮」
「うつ病検査」等を含めることは不適当です。」とされ、加
えて、
「事業者独自の項目を設定する場合には、上記のほか、ストレスチェッ
クの目的はうつ病等の精神疾患のスクリーニングではないことに留意して項
目を設定する必要があります。」とされています。
2
共同実施者について
ストレスチェックの実施者を誰にするかは、事業場において、衛生委員会
等において調査審議して、事業者が決定しますが、ストレスチェックの実施
を外部機関に委託する場合にも、事業場の産業医等(*)の産業保健スタッ
フを「共同実施者」に、加えて、事業場の人事権を有しない職員を「実施事
務従事者」に指名して、個人のストレスチェックの結果を把握するなど、外
部機関と事業場の産業医等が密接に連携することが望まれます。
事業場の産業医等が「共同実施者」また人事権を有しない職員を「実施事
務従事者」としていない場合には、個人のストレスチェックの結果は、労働
者の個別の同意がなければ産業医等が把握することが出来ず、十分な対応を
行うことが出来なくなる可能性が生じます。
「指針」においても、
「事業者が外部機関にストレスチェックの実施を全部
委託する場合(当該事業場の産業医等が共同実施者とならない場合に限る。)
には、当該外部機関の実施者及びその他の実施事務従事者以外の者は、当該
労働者の同意なく、ストレスチェック結果を把握してはならない。なお、当
該外部機関の実施者が、ストレスチェック結果を委託元の事業場の産業医等
に限定して提供することも考えられるが、この場合にも、緊急に対応を要す
る場合等特別の事情がない限り、当該労働者の同意を取得しなければならな
いものとする。」とされています。
* 「産業医等」とは、事業場の産業医のほか、事業場の保健師又は研修を
受けた看護師を含みます。
3
実施者及び実施事務従事者の守秘義務について
「実施者」になれる医師、保健師等は、いずれも国家資格者でありそれぞ
れの法律(医師法等)にて守秘義務が課せられています。
「実施事務従事者」は、人事権を有しない者から選任され、
「実施者」の指
示の下、ストレスチェックの実施の事務を行う者ですが、この「実施事務従
事者」には、労働安全衛生法第104条の規定により守秘義務が課せられて
おり、違反した場合には罰則(6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金)
の適用があります。
守秘義務は「実施事務従事者」に課せられており、仮に、上司や他の職員
等から「ストレスチェック結果を教えて欲しい。」などと言われ、「実施事務
従事者」が結果を漏らしてしまうと「実施事務従事者」が処罰の対象となり
ます。
ストレスチェックの実施に際しては、
「実施事務従事者」には、罰則の適用
がある守秘義務が課せられているということを全社員に認識させ、不用意に
結果を聞き出すといったことは厳に慎むよう徹底する必要があります。
4
ストレスチェック結果の事業者への提供に当たっての留意事項
ストレスチェック結果は、労働者の同意が得られた場合には、
「実施者」か
ら「事業者」に提供されますが、「指針」では、「実施者は、事業者に対して
当該労働者に通知する情報と同じ範囲内の情報についてストレスチェック結
果を提供することができるものとする。」とされています。
それは、ストレスチェック結果のシートには、本人の心身のストレス反応
だけでなく、働きがい、職場の雰囲気、他部署との関係、上司や同僚などの
職場の周囲からの支援なども示されていますので、そのような内容まで「事
業者」に提供することに躊躇してしまう労働者が多いと思われます。
よって、労働者が同意した場合でも、事業者に提供される結果を「生のデ
ーター全部」ではなく、本人に通知される「プロフィール」や「評価結果」
等の情報に絞るといったことを衛生委員会等で調査審議して決定してくださ
い。
そうすることで、労働者は、安心してストレスチェックを受検することが
出来るようになります。
5
医師による面接指導について
高ストレス者とされ、面接指導の申し出を行った者については、医師によ
る面接指導を行うこととされています。
この面接指導は「医師」が行うとされており、産業医という要件はありま
せんが、「通達」では、「面接指導は、面接指導を受ける労働者の所属する事
業場の状況を日頃から把握している当該事業場の産業医その他労働者の健康
管理等を行うのに必要な知識を有する医師が行うことが望ましいこと。」とさ
れています。
面接指導については、事業場の担当者や産業医の先生などから「精神科医
でないので面接指導は出来ない。」との相談等が寄せられていますが、面接指
導は、診察や診療ではなく、面接指導においては、
① 当該労働者の勤務の状況
② 心理的な負担の状況
③ その他の心身の状況
の確認を行い、
「保健指導」や必要に応じて「受診指導」を行うこととされて
います。
ですから、面接指導は、精神科医でないと対応できないものではありませ
んので、事業場の状況を把握している産業医等が望ましいとされています。
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