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クロマチンリモデリングの異常と腫瘍発生
京府医大誌 124 (12),825~838,2015 クロマチンリモデリングと腫瘍発生 . 825 <特集「腫瘍の生化学と分子生物学:最新の理解」 > クロマチンリモデリングの異常と腫瘍発生 桒原 康通*1,細井 創2,奥田 司1 京都府立医科大学大学院医学研究科分子生化学 1 京都府立医科大学大学院医学研究科小児発達医学 2 Per t ur bat i onofChr omat i nRemodel i ngi nTumor i genes i s Ya s umi c hiKuwa ha r aa ndTs uka s aOk ud a 1 De p a r t me nto fBi o c h e mi s t r ya ndMo l e c ul a rBi o l o g y , 2 De p a r t me nto fPe d i a t r i c s , Ky o t oPr e f e c t ur a lUni v e r s i t yo fMe d i c i neGr a d ua t eSc h o o lo fMe d i c a lSc i e nc e 抄 録 クロマチン構造は,DNAを核内に収納するための機構であるが,遺伝子の転写,複製,修復などを 行うためには,クロマチン構造の動的変動を行い,転写因子などが DNAにアクセスできるように調節 する必要がある.そのメカニズムの一つがクロマチンリモデリングと呼ばれる現象である.SWI / SNF 複合体はクロマチンリモデリング因子の一つであり,ATP加水分解のエネルギーを利用してヌクレオ ソームを移動や除去することによって,クロマチン構造を変換する因子として同定された.近年,この SWI / SNF複合体のサブユニットの遺伝子の異常がヒトのがんで発見され,腫瘍発生やその進展への関 与が注目されている. 難治性小児がんの一つである MRTは,ゲノム上たった一つの SWI / SNF複合体のサブユニットである SNF5遺伝子変異によって発症する腫瘍である.MRTは腫瘍発生メカニズムを理解するうえで貴重な モデルであり,SNF5の機能の詳細を明らかにすることによって,SWI / SNF複合体と腫瘍発生との関わ りを解明すること期待できる.本総説では,腫瘍発生,進展における SWI / SNF複合体とそのサブユニッ トの異常の役割について概説する. キーワード:SWI / SNF複合体,SNF5 ,ラブドイド腫瘍. Abs t r ac t DNA i spa c ka g e di nt henuc l e usi nac hr o ma t i ns t r uc t ur e . Tor e g ul a t eag e net r a ns c r i pt i o n, r e pl i c a t i o na ndr e pa i r ,t hea c c e s s i b i l i t yo ft r a ns c r i pt i o na le l e me nt st oDNA mus tb ec o nt r o l l e db ya d y na mi cs t r uc t ur ec ha ng i ngo fc hr o ma t i n. SWI / SNF c o mpl e x e sa r ei nc l ud e di nt hemul t i s ub uni t c o mpl e x e st ha tut i l i z et hee ne r g yo fATPhy d r o l y s i st omo b i l i z enuc l e o s o me sa ndr e mo d e lt hec hr o ma t i n s t r uc t ur e . Re c e nt l y ,mut a t i o nsi nt heg e ne st ha te nc o d es ub uni t so fSWI / SNFc o mpl e x e sa r ed e t e c t e di ns o me o fhuma nc a nc e rc e l l s .I nt hi sr e v i e w,web r i e f l ys umma r i z eo urc ur r e ntund e r s t a nd i ngo ft hec hr o ma t i n r e mo d e l i ngme c ha ni s m wi t hf o c us i ngo nt hef unc t i o no fSNF5,as ub uni to fSWI / SNFc o mpl e x e s ,t he mut a t i o no fwhi c hwa si d e nt i f i e di nRha b d o i dt umo r ,ar a r ehi g hl ya g g r e s s i v epe d i a t r i ct umo r .El uc i d a t i o n 平成27年12月 4日受付 *連絡先 桒原康通 〒6 02 ‐8566京都市上京区河原町通広小路上ル梶井町465番地 k uwa ha r a @k o t o . kpum. a c . j p 桒 826 原 康 通 ほか o f t hef unc t i o no f SNF5i nt her ha b d o i dt umo r g e ne s i ss ho ul ds he dl i g hto nho wa b e r r a t i o no f t hec hr o ma t i n r e mo d e l i ngme c ha ni s mc o nt r i b ut e st od e v e l o pme nto fhuma nne o pl a s ms . KeyWor ds :SWI / SNFc o mpl e x ,SNF5 ,Rha b d o i dt umo r . は じ め に 生命体のゲノム情報は,ミトコンドリア遺伝 子などの一部を除くと,染色体 DNAの一次配 列にすべて盛り込まれている.それぞれの細胞 で状況に応じた生命反応が遂行されるためには 特定の遺伝子群が,時間的・空間的に「正しく」 発現制御を受けなくてはならない.ここで多様 な遺伝子の転写を制御するためには,転写因 子,メディエーターや RNAポリメラーゼなど が,DNAの特定の領域に結合する必要がある1). 染色体 DNAはヒストン八量体に巻きついたか たちでいわゆるクロマチン構造を形成しており (後述) ,このクロマチン構造は,細胞分裂など の場合に DNAを細胞の核内にコンパクトに収 納するための精妙な仕組みではあるが,逆に, コンパクトに収納された DNAは転写,複製,修 復などに対して阻害的であるといえる2).すな わち全ての細胞はクロマチン構造をコンパクト にしたり,あるいは緩めたり,といった構造の 変換を能動的に繰り返す必要がある.生物には このクロマチンの動的変動を行い,DNAに転写 因子などがアクセスしやすいような条件に調節 する機構が存在しており,その一つがクロマチ ンリモデリングと呼ばれる現象である. クロマチンリモデリング因子のなかで重要な ものの一つが SWI / SNF複合体である.この複 合体は,ATP加水分解のエネルギーを利用して ヌクレオソームを移動や除去することによっ て,クロマチン構造を変換する因子であり,ヒ ストンの修飾酵素とともに遺伝子の発現・制御 に重要な働きをしている3)4).これらの複合体は 12~15個のサブユニットで構成され,2MDa近 い分子量の大きなものとなっている5).近年, これらサブユニットの遺伝子の異常が多くのヒ トがんで観察されることが報告され,腫瘍発生 や進展への関与が注目されている6‐8).本総説で は,クロマチンリモデリング複合体の例として SWI / SNF複合体をとりあげ,その腫瘍発生,進 展における役割について概説したい. ヌクレオソームの構造と クロマチンリモデリング複合体 ヌクレオソームは,4種類のヒストン分子 (H2A,H2B,H3 ,そして H4 )によって形成さ れたヒストン八量体のまわりに 147b p (146147 )の DNAが約 1. 7周巻き付いた構造体であ る.そのヌクレオソームが10b pから90b pの間 隔で数珠状につながり,さらに様々なタンパク 質や RNAと結合し,高度に折り畳まれ,幅が約 30nmのクロマチン(クロマチンファイバー) を形成している9)10). 遺伝子の転写の際には,クロマチンから DNA が解離し,転写関連因子が結合しなくてはなら ないが,そのためにはクロマチン構造を変化さ せ,ヌクレオソームを動かしてやる必要があ る.このクロマチンの動的変動を行う中心は, (1 ) ヒストンバリアントやヒストン修飾による ヌクレオソーム構造の変化や(2 ) ATP依存的な SWI / SNF複合体などによるクロマチンリモデ リング・マシナリーが担っている10).ヒストン は,ヌクレオソームからとびだしているヒスト ン“t a i l ”がリン酸化やメチル化,アセチル化と いった修飾を受けることによってクロマチンの 動的変動をコントロールするが,このとき,ク ロマチンリモデリング因子は,いわば糸巻きか ら糸をほどくかのようにヌクレオソームから DNAをスライドさせるのである.クロマチン リモデリングのメカニズムについての現時点で の 理解 を Fi g . 1aに 模式 的 に 示す.こ こで は クロマチンリモデリングと腫瘍発生 ATPa s eドメインを持つサブユニットによって 産生される ATP加水分解エネルギーを利用して, ヌクレオソーム周囲の DNAに対し,1)DNAの ループを形成する方法(unwr a ppi ng ) ,2)DNA をヌクレオソーム上でスライドさせてスペース を作る方法,3)ヌクレオソームを除去する方 法,そして 4)ヒストンを H2A. Zといったヒス トンバリアントへ置換する方法といったいくつ かのメカニズムによって,ヌクレオソームに格 納されている DNAを解離すると考えられてい 4) 11) . る(Fi g . 1a ) クロマチンリモデリング複合体としては, 出芽酵母の接合型変形に関与する遺伝子やショ 糖の代謝にかかわる遺伝子の研究を通じて Sw( is wi t c h i ngd e f e c t i v e )遺伝子群や Sn ( fs uc r o s e no nf e r me nt i ng )遺伝子群がまず同定され,次い でこれらが相互作用し複合体として機能する y e a s tの SWI / SNF複合体が報告された経緯があ る12‐14).多くのクロマチンリモデリング複合体 は 12~15個のサブユニットで構成されており, 827 ATPを加水分解する触媒サブユニットにくわ え,DNAやヒストン修飾を認識するドメインを 持つサブユニットなども含まれている.触媒サ ブユニットの ATPa s eドメインは真核生物でよ く保存された DEXXa ndHELI CC領域を持ち, その構造から少なくとも 4種に分類されるが, それぞれの触媒サブユニットの違いに基づい て,SWI / SNF,I SWI ,CHD,そして I NO80の 4) 15) 4つのファミリーに大別される(Fi g . 2a ) . SWI / SNF複合体の 構成成分とその機能 真核生物の SWI / SNFファミリーには大きく 2 つの複合体が存在している.酵母では SWI / SNF と RSC,ショウジョウバエでは BAPと PBAP, そしてヒトでは BAF (BRG1As s o c i a t e dFa c t o r s ) と PBAF(Po l y b r o mo a s s o c i a t e dBAF)である (表 1 ) .これら BAFまたは PBAFは ATPa s eド メイン保有サブユニットとして,BAFでは Br a hmaho mo l o g ue (BRM)または BRMr e l a t e d Fi g .1. クロマチンリモデリングのメカニズムと SWI / SNF複合体の構成 a.SWI / SNF複合体によるクロマチンリモデリングのメカニズム.DBP:DNAb i nd i ngpr o t e i n .b.SWI / SNF複 合体における BAFと PBAFの構成を図示した. 828 桒 原 康 通 ほか Fi g . 2. クロマチンリモデリング複合体の分類と SNF5の構造 a.クロマチンリモデリング複合体の分類とそれぞれに見られる ATPa s eサブユニットの構造. b.SNF5の構造. g e ne1 (BRG1 )を,そ し て PBAFで は BRG1 をもつ.また,コアサブユニットとして SNF5 (I NI 1 ,BAF47 ) ,BAF155 ,そして BAF170を共 有する.SWI / SNF複合体にはヴァリアントが 存在するが,それを規定するのが,標的遺伝 子における機能や細胞系列特異性に関与してい ると考えられるアクセサリーサブユニットであ る.BAFと PBAFにはアクセサリーサブユニッ ト に 特 徴 が あ り,ATr i c hi nt e r a c t i v ed o ma i n c o nt a i ni ng pr o t e i n 1A(ARI D1A,BAF250A) と ARI D1Bは BAFに,BAF180 ,BAF200と b r o mo d o ma i nc o nt a i ni ng 7 (BRD7 )は PBAFに, 4) 7) 8) 11) . それぞれ特徴的に存在している(Fi g . 1b ) SWI / SNF複合体はヌクレオソームに格納さ れている DNAを解離させるだけではなく,お のおのの転写因子やコアクチベーター,ヒスト ン脱アセチル化酵素といったヒストンの修飾因 子と相互作用して,これらの転写調節因子をヌ クレオソームから解離した DNAへ呼び込むこ とで遺伝子の発現調節に関与するものと考えら れている.p 16INK4A遺伝子のプロモーターを例 に挙げると,ここでは SWI / SNF複合体の発現 によってヒストン H3K4のメチル化酵素である MLL1がリクルートされ,これによってヒスト ン H3K4のトリメチル化が増加し,さらにその 結果 RNAポリメラーゼ I Iが誘導されて転写活 性が上昇する,といった具合である16). SWI / SNF複合体によって制御される遺伝子 の発現は各組織の発生や細胞系列特異性をもっ ていることが知られており,T細胞17)や体性幹 細胞の自己複製18)や神経細胞,そして乏突起膠 19) などの発生に関与して 細胞(o l i g o d e nd r o c y t e ) いる.重要なことに,細胞の発生・分化の過程 で厳密に制御されている遺伝子を規定する SWI / SNF複合体の特異性は,複合体におけるアクセ サリーサブユニットに依存していることが明ら クロマチンリモデリングと腫瘍発生 829 表 1 SWI / SNF複合体のコンポーネント かになってきた.たとえば,BAF60cのノック アウトマウスでは心筋や骨格筋の発生に異常を きたすことから,BAF60cが心筋や骨格筋の正 常な発生に必要であることが示されている20)21). 同様に神経幹細胞では BAF45aと BAF53aが発 現しているが,その分化過程で神経前駆細胞 に移行する際に,これらの分子にかわって BAF45b ,BAF45cと BAF53bの発現へとスイッ チする22).このようなアクセサリーサブユニッ トのスイッチによって特異的な転写因子と SWI / SNF複合体は相互作用し,遺伝子発現のパ ターンを規定し,正常の発生・分化の過程を制 御していると考えられている. SWI / SNF複合体における変異と がん発生のメカニズムの解析 1.腫瘍における SWI / SNF複合体の異常 上述のようにクロマチンリモデリングは細胞 の正常な発生分化にとって重要な役割を果たす のであるが,予想されてきたようにこのメカニ ズムは「がん」の発生においても重要な役割を 担っていることが次第に明らかにされてきた. たとえば,SWI / SNF複合体のサブユニットにお ける変異が様々ながんで発見され,SWI / SNF複 830 桒 原 康 合体とがん発生が注目されている6‐8)11).最初に 報告されたのは 1998年のことで,悪性ラブドイ ド腫瘍(ma l i g na ntr ha b d o i dt umo r :以下 MRT) において,SMARCB1 (SNF5 )遺伝子に変異が / SNF複 発見された23).以降,現在までに,SWI 合体のサブユニットをコードしている遺伝子の 中で,9つの遺伝子について変異が報告されて おり8),総計するとヒトのがんの 20%近くに SWI / SNF複合体のサブユニットに関連した変 異があるものとみなされている7).たとえば, ARI D1Aは卵巣明細胞腺癌の約 45%24),胃がん の約 19%25),そして膀胱がんの 19%26)と幅広い がん種で報告例がある.くわえて SMARCA4 (BRG1 )については髄芽腫27)や膵がん28),卵巣 2 9) に変異が の小細胞がんの hy pe r c a r c e mi ct y pe 3 見られ,PRBM1 (BAF180 )は腎がん 0)に,そ 3 1) して ARI D2は悪性黒色腫 や肝細胞がん32)に それぞれ変異が見られている(表 2 ) .この中か ら,筆者らのグループが解析を行ってきた SNF5について以下に概説したい. 2.SNF5の同定とその構造 SWI / SNF複合体のサブユニットとがん発生 の関係が初めて示された SNF5はもともと, HI V1ウイルスにおけるインテグラーゼ(I N) と結合する因子として,酵母において Two hy b r i dスクリーニングによって I NI 1 (i nt e g r a s e 通 ほか i nt e r a c t o r1 )として同定された.その後,y e a s t のクロマチンリモデリング因子 SNF5と同じ構 造であることが分かったという経緯があるた め,I NI 1とも呼ばれることが多い33). SNF5は 385個 のアミノ酸残基から構成され, Sac c har o my e sc e r v i s i a eにおける SFH1 ,Dr o s o p h i l aにおける SNR1 ,Ce l e g a ns ,Sa c c h a r o my e s c e r v i s i a eや y e a s t の SNF5において保存された 3 つの領域が確認されている.そのうちの 2つは 不完全ではあるが繰り返しのアミノ酸配列が見 られており(r e pe a t 1:186~245位のアミノ酸, r e pe a t2:259~319位のアミノ酸) ,r e pe a t 1は HI V1の I N,c MYC,そして HPVE1との相互 e pe a t 2では 作用が確認されている34)35).また,r 266LNI HVGNI SL V276が nuc l e a re x po r ts i g na l 36) mo l o g yr e g i o n3 を 含んでいる .3つ目の Ho (HR3 )は SNR1と Sa c c h a r o my e sc e r v i s i a eの SNF5との 3種間で特に高い相同性が示され, c o i l e d c o i ld o ma i nを含む.また,N末端のアミ ノ残基 36~64は l e uc i nez i ppe rd o ma i nであり, アミノ酸位の 106~183は 140d i hi s ut i d i neモ チーフと 160KKRモチーフを含み,DNA結合 ,MLL, に重要であるとされる37).そのほか,p53 EBNA2 ,そして RUNX1との相互作用が報告さ 38 ‐ 41) . れ,その機能協調が想定されている(Fi g . 2b ) 表 2 SWI / SNF複合体のサブユニットの変異とがん クロマチンリモデリングと腫瘍発生 3.SNF5の異常により発生する悪性ラブドイ ド腫瘍(MRT) わが国における5歳から14歳までの死因の第 1位は悪性新生物である.近年の医学の進歩と 医療技術のめざましい発展を背景として,小児 がんはまず第一に取りくむべき疾患のひとつと いえる. MRTは小児腎腫瘍の中でも特に予後の悪い タイプとして認知されるようになり 1978年に 初めて報告された42).1歳未満の乳幼児の脳や 腎臓を中心としてあらゆる部位に発生し,その 予後は,腎原発の進行例の 4年生存率は 15. 9%, 特に 6ヶ月未満の発症例では 8. 8%ときわめて 不良である43).化学療法,外科治療や放射線治 療といった集学的治療を用いてもこの 30年間 予後の改善が得られていない.MRTでは,ほ ぼすべての症例で,SNF5をコードしている遺 伝子において欠失,ナンセンス変異やフレーム シフトによって両アレルで変異を認める44).ま た,MRTの30%にSNF5遺伝子の生殖細胞系列 での片アレルの異常を認めることが報告されて e r ml i neでの変異を持つ家系で いる45).さらに g 発症する家族性 MRTも報告されたことから, SNF5の生殖細胞系における変異を持つ場合 は MRTの発症のリスクが高くなるとして, Rha b d o i d t umo r pr e d i s po s i t i o n s y nd r o me 4 6) (RTPS)と呼ばれるようになっている .マウ スを用いた実験系として Snf 5ノックアウトマ ウスが作製され解析されているが,Snf 5-/- マ ウスは胎生期に死滅し生まれてこない一方で, Snf 5+/- マウスでは 8~10か月のマウスにラブ ドイド腫瘍が約 15%程度に発生する47).さら に,MRTと中枢神経発症の MRT(非定型奇形 腫,a t y pi c a lt e r a t o i d / r ha b d o i dt umo r :以下 AT/ RT)の患者検体で全エクソームシークエンスが 行われた結果,これらの症例に共通してみられ る異常は SNF5遺伝子の異常のみであった48). したがって,SNF5遺伝子は MRT発症における i ni t i a t i ngmut a t i o nであるとともに唯一のドライ バー遺伝子であり,単独でがん抑制遺伝子とし て働くものとされている.他方,SNF5の欠損 は MRTに特異的ではなく,メラノーマ49),悪性 831 e pi t he l i o i d腫瘍50)や腎髄質癌51)でも認めること が報告され,まとめて SNF5欠損腫瘍として議 論されるようになってきている.このように, SNF5遺伝子の異常が腫瘍発生やその進展に関 与していることは確かであり,SNF5の機能解 析とその標的遺伝子の解析は MRTの病態解明 や有効な治療法の確立のみならず,SNF欠損腫 瘍に共通した腫瘍の病態解明にも重要である. 4.MRTにおける SNF5の機能解析による病 態解明と新規治療への展望 MRTにおける SNF5の機能解析は細胞株を 用いた系で行われ,その結果は様々な角度から 報告されている.主に SNF5の欠損している MRTの細胞株に SNF5遺伝子を強制発現させ る系と,線維芽細胞など正常細胞において SNF5 遺伝子の機能を喪失させる系で検討されてい る.要約すると,SNF5遺伝子の機能喪失は, ① p16INK4A の発現抑制,サイクリン Dの増加を 介して細胞周期進行を促進52)53),② Rho Aを介し 54) i 1の増加を介して て細胞の転移に関与 ,③ Gl So ni che d g e ho g (SHH)pa t hwa yの活性化に関 55) 与 ,④ポリコーム複合体の中で EZH2を増加 させてポリコーム標的遺伝子の発現を抑制56), そして⑤ Aur o r a Aの過剰発現によって腫瘍の増 殖に関与する,といった報告が見られる(Fi g . 57) 3 ) .これら SNF5遺伝子の変異によって影響 されている標的分子は MRTの新規の治療標的 になる可能性があり,種々の薬剤が細胞または マウスの系での実験で検討され,有効となる可 能性が報告されている.その中で代表的なもの は,Gl i 1過剰発現に対して Gl i のシグナル伝達 系に阻害的に働く三酸化ヒ素(Ar s e ni ct r i o x i d e , ATO,亜ヒ酸) ,EZH2の過剰発現を標的にした EZH2阻害剤,そして Aur o r a A阻害作用を持つ a l i s e r t i bといった薬剤であり,今後の臨床への 展開が期待されている58‐60). 以下に筆者らのアプローチとその知見につい て紹介したい.我々はヒト MRT細胞株へ SNF5 遺伝子を強制発現させることによって,SNF5 の標的遺伝子を検索し,その機能解析を行って きた.SNF5遺伝子が p 16INK4A遺伝子を活性化 することは既報のとおりであったが,我々の実 832 桒 原 康 通 ほか Fi g .3. SWI / SNF複合体が制御する遺伝子群 矢印は機能の亢進,Tバーは機能の抑制を示す. 験系ではそれに先立って p 21遺伝子が活性化さ れ,p21の増加によって MRT株細胞が G1 細胞 周期停止へ導かれることを見出した.さらに, 導入された SNF5は p 21プロモーターに直接結 合しており,p 21は SNF5によって直接その転 写を制御され,細胞周期制御機構においてその 初期段階で関与していることがクロマチン免疫 沈降法(ChI P)によって明らかにされた61).続 いて,p53の標的遺伝子のうちでアポトーシス に関連する遺伝子群(NOXA,PUMA,BAX)の なかから,SNF5によって転写制御を受けるも のを検索した.その結果,SNF5の標的遺伝子 の 候 補 と し て NOXA遺 伝 子 を 特 定 し,実 際 SNF5が発現していない MRTでは,NOXA遺伝 子が s i l e nc eされていることを明らかにした62). すなわち,MRTは SNF5遺伝子の異常によっ て,遺伝子発現が変更されており,その成り立 ちを考慮するといわば“エピゲノム腫瘍”と看 做して良いかもしれない.重要なことに,NOXA を強制発現させた MRT細胞株と,NOXA標的 分子である Mc l 1をノックダウンした MRT細 胞株とを用いて,化学療法剤に対する感受性の 変化を検討したところ,NOXA/ Mc l 1の経路は 薬剤感受性に関係することが明らかにされ, MRTの薬剤耐性の機序の一端を解明すること ができた 63). このように,SWI / SNF複合体のサブユニット が制御に関与している標的遺伝子群を検討する ことによって,クロマチンリモデリング機能の 破綻が腫瘍の発生や病態,さらに薬剤感受性に 深く関与していることが明らかになった. 5.SWI / SNF複合体の異常と腫瘍発生におけ る今後の展開 上述のように MRTは SNF5のみの遺伝子異 常に起因することが明らかにされたが,筆者ら はさらに臨床検体の解析を進め,この腫瘍では 同時に SWI / SNF複合体のサブユニットである BAF250A(ARI D1A) ,BAF60B,そして BAF180 クロマチンリモデリングと腫瘍発生 の発現も低下していることを見出した.その原 因を追究したところ,これらのサブユニットを コードする遺伝子群には異常を認めず,またそ れぞれの mRNAも発現していたことから転写 レベルには異常がないものと判断した.一方, この腫瘍では,SNF5が喪失することによって 安定な複合体を形成できず,複合体から解離し たそれぞれのサブユニットがプロテアソームに よって分解を受けることを見出した.すなわ ち,半減期短縮によって蛋白レベルの維持に破 綻をきたしていることを明らかにした64). この結果は,Che ngらの 1999年の報告と一致 する.彼等は,I NI 1の r e pe a t 1と r e pe a t 2の一部 を含む S6クローン (アミノ酸残基 183~294位) を用いた i nv i t r oでの免疫沈降実験を行い共沈 降分子の特定を行なっているが,ここで,SWI / SNF複合体の BAF170,BAF155,BAF110, BAF60 ,そして BAF53のいずれも沈降物内に 検出できず,こうしたサブユニットが複合体か ら解離しているものと解釈された34).以上のよ うに,SNF5は生理作用として SWI / SNF複合体 の安定性に関与していることが示唆され,一 方,この遺伝子を欠く MRTでは,残存する不完 全な SWI / SNF複合体が正常から逸脱した作用 を行なっていることが想定される. Wi l s o nらによる SMARCA4変異をともなう 肺がん細胞株での研究も興味深い.彼等は, SWI / SNF複合体に含まれる ATPa s eサブユニッ トである SMARCA2の機能解析を行ない,結果 として,SMARA4変異細胞では,SMARCA2を ノックダウンさせると細胞増殖が落ちることを 見出した.すなわち,この変異細胞では残存す る SMARCA2を含むリモデリング複合体が腫 瘍発症を推進させる働きを持つものと解釈でき D1Aが変異している卵巣明細 る65).また,ARI 胞腺癌の細胞株では ARI D1Bを含む SWI / SNF 複合体が存在するが,この ARI D1Bをノックダ 文 833 ウンさせると,残存 SWI / SNF複合体は不安定 となって分解され,その結果,細胞の増殖能が 低下する66). このように,SWI / SNF複合体の 1つのサブユ ニットの変異は,かならずしも SWI / SNF複合 体の機能すべてを失わせることにはならない. 特定のサブユニットの異常の場合には,むし ろ,不完全な SWI / SNF複合体を出現させたり, あるいは異常なサブユニットの組み合わせを細 胞内に残存させることになる.そして,こうし た異常複合体は,本来は制御すべきでない遺伝 子を制御し,細胞の悪性化を引き起こすことで 積極的に腫瘍発生に関与する,という分子機構 が示唆されるのである8). ま と め ヒトの腫瘍の発生には一般に複数のゲノム遺 伝子変異の蓄積を必要とするが,クロマチンリ モデリングに関与する SWI / SNF複合体のサブ ユニットの異常は,例外的に単一の異常によっ て種々の腫瘍の発生に関与する場合がありう る.中でも難治性小児がんの一つである MRT は,GWAS解析が隆盛を極める現在において も,ゲノム上たった一つの SWI / SNF複合体の サブユニットである SNF5遺伝子変異によって 発症することが確実視されているユニークな腫 瘍である.MRTは腫瘍発生メカニズムを理解 するうえで貴重なモデルであり,SNF5の作用 の詳細を明らかにすることによって,SWI / SNF 複合体と腫瘍発生との関わり解明や新規治療法 開発が期待されるだけではなく,こうした研究 を通じて,エピゲノム異常による腫瘍発生メカ ニズムの一般的理解の推進に大きく貢献するも のと考えられる. 開示すべき潜在的利益相反状態はない. 献 1)Kul a e v a OI ,Hs i e h FK,Cha ng HW,Lus e DS, nuc l e o s o meb yRNApo l y me r a s eI I2013;1829:7683. St ud i t s kyVM.Me c ha ni s mo ft r a ns c r i pt i o nt hr o ug ha 2)Te v e s SS,We b e rCM,He ni k o f fS.Tr a ns c r i b i ng 834 桒 原 康 通 ほか t hr o ug ht henuc l e o s o me .Tr e nd sBi o c he m Sc i2014; c hr o ma t i nr e mo d e l i nge nz y me s .Ce l l2013;154:490- 39:577586. 503. 3)Bo wma n GD. Me c ha ni s ms o f ATPd e pe nd e nt 16 )Ki aSK,Go r s kiMM,Gi a nna k o po ul o sS,Ve r r i j z e r nuc l e o s o mes l i d i ng .Cur rOpi nSt r uc tBi o l2010;20: CP . SWl / SNF me d i a t e s po l y c o mb e v i c t i o n a nd 7381. e pi g e ne t i cr e pr o g r a mmi ngo ft heI NK4b ARFI NK4a 4)Ta ngL,No g a l e sE,Ci f e r r iC.St r uc t ur ea ndf unc t i o n o fSWI / SNF c hr o ma t i nr e mo d e l i ng c o mpl e x e sa nd l o c us .Mo lCe l lBi o l2008;28:34573464. 17 )Wa ngX,We r ne c kMB,Wi l s o nBG,Ki m HJ ,Kl uk me c ha ni s t i ci mpl i c a t i o ns f o rt r a ns c r i pt i o n. Pr o g MJ ,Tho m CS,Wi s c hhus e nJ W,Ev a nsJ A,J e s ne c kJ L, Bi o phy sMo lBi o l2010;102:122128. Ng uy e nP ,Sa ns a m CG,Ca nt o rH,Ro b e r t sCW.TCR- 5)Ka d o c hC,Ha r g r e a v e sDC,Ho d g e sC,El i a sL,HoL, d e pe nd e ntt r a ns f o r ma t i o no fma t ur eme mo r yphe no - Ra ni s hJ ,Cr a b t r e eGR.Pr o t e o mi ca ndb i o i nf o r ma t i c t y peTc e l l si nmi c e .JCl i nI nv e s t2011;121:3834- a na l y s i so fma mma l i a nSWI / SNFc o mpl e x e si d e nt i f i e s e x t e ns i v er o l e si nhuma nma l i g na nc y .Na tGe ne t2013; 45:592601. 3845. 18 )Ga oX,Ta t eP ,HuP ,Tj i a nR,Ska r ne sWC,Wa ngZ. ESc e l lpl ur i po t e nc ya ndg e r ml a y e rf o r ma t i o nr e q ui r e 6)Wa ng X,Ha s we l lJ R,Ro b e r t s CW.Mo l e c ul a r t he SWI / SNF c hr o ma t i n r e mo d e l i ng c o mpo ne nt pa t hwa y s :SWI / SNF(BAF)c o mpl e x e sa r ef r e q ue nt l y BAF250a .Pr o cNa t lAc a dSc iUSA2008;105:6656- mut a t e di nc a nc e r me c ha ni s msa ndpo t e nt i a l t he r a pe ut i ci ns i g ht s .Cl i nCa nc e rRe s2014;20:2127. 6661. 19 )YuY ,Che nY ,Ki mB,Wa ngH,Zha oC,HeX,Li uL, 7)Bi e g e lJ A,Bus s e TM,We i s s ma n BE.SWI / SNF Li uW,WuLM,Ma oM,Cha nJ R,WuJ ,LuQR.Ol i g 2 c hr o ma t i nr e mo d e l i ngc o mpl e x e sa ndc a nc e r .Am J t a r g e t sc hr o ma t i nr e mo d e l e r st oe nha nc e r st oi ni t i a t e Me dGe ne tCSe mi nMe dGe ne t2014;166C:35066. 8)He l mi ngKC,Wa ngX,Ro b e r t sCW.Vul ne r a b i l i t i e so f mut a ntSWI / SNF c o mpl e x e si nc a nc e r .Ca nc e rCe l l 2014;26:309317. 9)Ca i r ns BR.Chr o ma t i nr e mo d e l i ng :i ns i g ht sa nd o l i g o d e nd r o c y t ed i f f e r e nt i a t i o n.Ce l l2013;152:248261. 20 )Li c k e r tH,Ta k e uc hiJ K,Vo n Bo t hI ,Wa l l sJ R, Mc Aul i f f eF ,Ad a ms o nSL,He nk e l ma nRM,Wr a naJ L, Ro s s a ntJ , Br une a uBG. Ba f 60ci se s s e nt i a l f o rf unc t i o n i nt r i g uef r o ms i ng l e mo l e c ul es t ud i e s .Na tSt r uc tMo l o fBAF c hr o ma t i nr e mo d e l l i ngc o mpl e x e si n he a r t Bi o l2007;14:989996. d e v e l o pme nt .Na t ur e2004;432:107112. 10 )Fe l s e nf e l dG,Gr o ud i neM.Co nt r o l l i ngt hed o ub l e he l i x .Na t ur e2003J a n23;42 ( 16921 ) :448453. 11 )Wi l s o n BG,Ro b e r t s CW.SWI / SNF nuc l e o s o me r e mo d e l l e r sa ndc a nc e r . Na tRe vCa nc e r2011;11:481492. 21 )Pur iPL,Me r c o l aM.BAF60A,B,a ndCso fmus c l e d e t e r mi na t i o na ndr e ne wa l . Ge ne sDe v2012;26:26732683. 22 )Le s s a r dJ ,WuJ I ,Ra ni s hJ A,Wa nM,Wi ns l o wMM, St a a hlBT,WuH,Ae b e r s o l dR,Gr a e fI A,Cr a b t r e eGR. 12 )Smi t h CL, Ho r o wi t z Sc he r e r R, Fl a na g a n J F , An e s s e nt i a ls wi t c hi ns ub uni tc o mpo s i t i o no fa Wo o d c o c kCL& Pe t e r s o nCL.St r uc t ur a la na l y s i so f c hr o ma t i nr e mo d e l i ngc o mpl e xd ur i ngne ur a ld e v e l o p- t hey e a s tSWI / SNF c hr o ma t i nr e mo d e l i ngc o mpl e x . Na t ur eSt r uc t .Bi o l2003;10:141145. me nt .Ne ur o n2007;55:201215. 23 )Ve r s t e e g eI ,S 姦v e ne tN,La ng eJ ,Ro us s e a uMe r c k 13 )Ca i r nsBR,Ki m YJ ,Sa y r e MH,La ur e ntBC & MF ,Amb r o sP ,Ha nd g r e t i ng e rR,Aur i a sA,De l a t t r eO. Ko r nb e r gRD.Amul t i s ub uni tc o mpl e xc o nt a i ni ngt he Tr unc a t i ng mut a t i o nso fhSNF5/ I NI 1i na g g r e s s i v e SWI 1/ ADR6,SWI 2/ SNF2,SWI 3,SNF5,a nd SNF6 g e nepr o d uc t si s o l a t e df r o my e a s t .Pr o cNa t lAc a d .Sc i . USA1994;91:19501954. pa e d i a t r i cc a nc e r .Na t ur e1998;394:203206. 24 )J o ne sS,Wa ngTL,Shi hI e M,Ma oTL,Na ka y a maK, Ro d e nR,Gl a sR,Sl a mo nD,Di a zLAJ r ,Vo g e l s t e i nB, 14 )Co t eJ ,Qui nn J ,Wo r kma nJ L & Pe t e r s o n CL. Ki nz l e rKW,Ve l c ul e s c uVE,Pa pa d o po ul o sN.Fr e q ue nt St i mul a t i o no fGAL4d e r i v a t i v eb i nd i ngt onuc l e o s o ma l mut a t i o nso fc hr o ma t i nr e mo d e l i ngg e neARI D1A i n DNAb yt hey e a s tSWI / SNFc o mpl e x .Sc i e nc e1994; o v a r i a nc l e a rc e l lc a r c i no ma .Sc i e nc e2010;330:228- 265:5360. 231. 15 )Na r l i ka rGJ ,Sund a r a mo o r t hyR,Owe nHug he sT. 25 )Wa ngK,Ka nJ ,Yue nST,ShiST,ChuKM,La wS, Me c ha ni s ms a nd f unc t i o ns o f ATPd e pe nd e nt Cha nTL,Ka nZ,Cha nAS,Ts uiWY ,Le eSP ,HoSL, クロマチンリモデリングと腫瘍発生 835 Cha nAK,Che ngGH,Ro b e r t sPC,Re j t oPA,Gi b s o n o v a r y ,hy pe r c a l c e mi ct y pe .Na tGe ne t2014;46:438- NW,Po c a l y k oDJ ,Ma oM,XuJ ,Le ungSY .Ex o me 443. s e q ue nc i ngi d e nt i f i e sf r e q ue ntmut a t i o no fARI D1Ai n 30 )Va r e l aI ,Ta r pe yP ,Ra i neK,Hua ngD,OngCK, mo l e c ul a rs ub t y pe so fg a s t r i cc a nc e r .Na tGe ne t2011; St e phe nsP ,Da v i e sH,J o ne sD,Li nML,Te a g ueJ , 43:12191223. Bi g ne l l G, But l e r A, Cho J , Da l g l i e s h GL, 26 )GuiY ,GuoG,Hua ngY ,HuX,Ta ngA,Ga oS,Wu Ga l a ppa t ht hi g e D,Gr e e nma n C,Ha r d y C,J i aM, R,Che nC,LiX,Zho uL,HeM,LiZ,SunX,J i aW, La t i me rC,La uKW,Ma r s ha l lJ ,Mc La r e nS,Me nz i e s Che nJ ,Ya ngS,Zho uF ,Zha oX,Wa nS,Y eR,Li a ngC, A, Mud i eL, St e b b i ng sL, La r g a e s pa d aDA, We s s e l sLF , Li uZ,Hua ngP ,Li uC,J i a ngH,Wa ngY ,Zhe ngH,Sun Ri c ha r dS,Ka hno s kiRJ ,Ane maJ ,Tuv e s o nDA,Pe r e z - L, Li uX, J i a ngZ, Fe ngD, Che nJ , WuS, Zo uJ , Zha ngZ, Ma nc e r aPA,Mus t o ne nV ,Fi s c he rA,Ad a msDJ ,Rus t Ya ngR,Zha oJ ,XuC,Yi nW,Gua nZ,Y eJ ,Zha ngH, A,Cha no n W,Sub i me r bC,Dy k e maK,Fur g eK, LiJ ,Kr i s t i a ns e nK,Ni c k e r s o nML,The o d o r e s c uD,Li Ca mpb e l lPJ ,Te hBT,St r a t t o nMR,Fut r e a lPA.Ex o me Y ,Zha ngX,LiS,Wa ngJ ,Ya ngH,Wa ngJ ,Ca iZ. s e q ue nc i ng i d e nt i f i e sf r e q ue nt mut a t i o n o ft he Fr e q ue ntmut a t i o nso fc hr o ma t i nr e mo d e l i ngg e ne si n SWI / SNFc o mpl e xg e nePBRM1i nr e na lc a r c i no ma . t r a ns i t i o na lc e l lc a r c i no mao ft heb l a d d e r .Na tGe ne t Na t ur e2011;469:539542. 2011;43:8758. 31 )Ho d i s E,Wa t s o nI R,Kr y uk o v GV ,Ar o l d ST, 27 )Pa r s o nsDW,LiM,Zha ngX,J o ne sS,Le a r yRJ ,Li n I mi e l i ns kiM,The ur i l l a tJ P ,Ni c k e r s o nE,Auc l a i rD,Li J C,Bo c aSM,Ca r t e rH,Sa ma y o aJ ,Be t t e g o wd aC, L,Pl a c eC,Di c a r aD,Ra mo sAH,La wr e nc eMS, Ga l l i aGL,J a l l oGI ,Bi nd e rZA,Ni k o l s kyY ,Ha r t i g a nJ , Ci b ul s ki s K,Si v a c he nk o A,Vo e tD,Sa ks e na G, Smi t h DR,Ge r ha r dDS,Ful t sDW,Va nd e nBe r gS, St r a ns kyN,Ono f r i oRC,Wi nc kl e rW,Ar d l i eK,Wa g l e Be r g e rMS, Ma r i eSK, Shi nj oSM, Cl a r aC, Phi l l i psPC, N,Wa r g oJ ,Cho ngK,Mo r t o nDL,St e mk e Ha l eK, Mi nt ur nJ E, Bi e g e lJ A, J ud ki nsAR, Re s ni c kAC, St o r m Che nG,No b l eM,Me y e r s o nM,La d b ur yJ E,Da v i e s PB,Cur r a nT,HeY ,Ra s he e dBA,Fr i e d ma nHS,Ke i r MA, Ge r s he nwa l d J E, Wa g ne r SN, Ho o n DS, ST,Mc Le nd o nR,No r t hc o t tPA,Ta y l o rMD,Bur g e r Sc ha d e nd o r fD,La nd e rES,Ga b r i e lSB,Ge t z G, PC,Ri g g i nsGJ ,Ka r c hi nR,Pa r mi g i a niG,Bi g ne rDD, Ga r r a wa yLA,Chi nL.Al a nd s c a peo fd r i v e rmut a t i o ns Ya nH,Pa pa d o po ul o sN,Vo g e l s t e i nB,Ki nz l e rKW, i nme l a no ma .Ce l l2012;150:251263. Ve l c ul e s c uVE.Theg e ne t i cl a nd s c a peo ft hec hi l d ho o d 32 )LiM,Zha oH,Zha ngX,Wo o dLD,And e r sRA,Cho t i c a nc e rme d ul l o b l a s t o ma .Sc i e nc e2011;331:435439. MA,Pa wl i kTM,Da ni e lHD,Ka nna ng a iR,Of f e r ha us 28 )Wo ng AK,Sha na ha nF ,Che nY ,Li a n L,HaP , GJ ,Ve l c ul e s c uVE,Wa ngL,Zho uS,Vo g e l s t e i nB, He nd r i c ksK,Gha f f a r iS,I l i e vD,Pe nnB,Wo o d l a nd Hr ub a nRH,Pa pa d o po ul o sN,Ca iJ ,To r b e ns o nMS, AM,Smi t hR,Sa l a d aG,Ca r i l l oA,La i t yK,Gupt eJ , Ki nz l e rKW.I na c t i v a t i ngmut a t i o nso ft hec hr o ma t i n Swe d l undB,Ta v t i g i a nSV ,Te ngDH,Le e sE.BRG1,a r e mo d e l i ngg e neARI D2i nhe pa t o c e l l ul a rc a r c i no ma . c o mpo ne nto ft heSWI SNFc o mpl e x ,i smut a t e di n mul t i pl ehuma nt umo rc e l ll i ne s .Ca nc e rRe s2000;60: 61716177. 29 )Wi t k o ws kiL, Ca r r o t Zha ngJ , Al b r e c htS, Fa hi mi ni y a S,Ha me lN,To mi a kE,Gr y ns pa nD,Sa l o us t r o sE, Na tGe ne t2011;43:828829. 33 )Ka l pa naGV ,Ma r mo nS,Wa ngW,Cr a b t r e eGR,Go f f SP .Bi nd i nga nds t i mul a t i o no fHI V1i nt e g r a s eb ya huma nho mo l o go fy e a s tt r a ns c r i pt i o nf a c t o rSNF5. Sc i e nc e1994;266:20022006. Na d a fJ ,Ri v e r aB,Gi l pi nC,Ca s t e l l s a g u 姦 E,Si l v a - 34 )Mo r o z o vA,YungE,Ka l pa naGV .St r uc t ur e f unc t i o n Smi t hR,Pl o ur d eF ,WuM,Sa s ki nA,Ar s e ne a ul tM, a na l y s i so fi nt e g r a s ei nt e r a c t o r1/ hSNF5L1r e v e a l s Ka r a b a kht s i a nRG,Re i l l yEA,Ue l a ndFR,Ma r g i o l a ki d i f f e r e nt i a lpr o pe r t i e so ft wor e pe a tmo t i f spr e s e nti n A,Pa v l a ki sK,Ca s t e l l i noSM,La mo v e cJ ,Ma c ka yHJ , t hehi g hl yc o ns e r v e dr e g i o n.Pr o cNa t lAc a dSc iUSA Ro t hLM,Ul b r i g htTM,Be nd e rTA,Ge o r g o ul i a sV , 1998;95:11201125. Lo ng yM, Be r c huc kA, Ti s c hk o wi t zM, Na g e lI , Si e b e r t 35 )Che ngSW,Da v i e sKP ,YungE,Be l t r a nRJ ,YuJ , R,St e wa r tCJ ,Ar s e ne a uJ ,Mc Cl ug g a g eWG,Cl a r k e Ka l pa naGV .c MYC i nt e r a c t swi t hI NI 1/ hSNF5a nd BA,Ri a z a l ho s s e i niY ,Ha s s e l b l a t tM,Ma j e ws kiJ , r e q ui r e st he SWI / SNF c o mpl e xf o rt r a ns a c t i v a t i o n Fo ul k e s WD. Ge r ml i ne a nd s o ma t i c SMARCA4 mut a t i o nsc ha r a c t e r i z es ma l lc e l lc a r c i no mao ft he f unc t i o n.Na tGe ne t1999;22:102105. 36 )Cr a i g E,Zha ng ZK,Da v i e sKP ,Ka l pa naGV .A 桒 836 原 康 ma s k e d NES i n I NI 1/ hSNF5 me d i a t e s hCRM1d e pe nd e ntnuc l e a re x po r t :i mpl i c a t i o nsf o rt umo r i g e ne s i s .EMBOJ2002;21:3142. 通 ほか t umo r s .Ca nc e rRe s1999;59:7479. 46 )Sr e d niST,To mi t aT.Rha b d o i dt umo rpr e d i s po s i t i o n s y nd r o me .Pe d i a t rDe vPa t ho l2015;18:4958. 37 )Da sS, Ba ne r j e eB, Ho s s a i nM, Tha ng a muni y a nd iM, 47 )Ro b e r t sCW, Ga l us haSA, Mc Me na mi nME, Fl e t c he r Da s g upt a S, Cho ng d a r N, Kuma r GS, Ba s uG. CD,Or ki nSH.Ha pl o i ns uf f i c i e nc yo fSnf 5 (i nt e g r a s e Cha r a c t e r i z a t i o no fDNAb i nd i ngpr o pe r t yo ft heHI V1 i nt e r a c t o r1 )pr e d i s po s e st o ma l i g na nt r ha b d o i d ho s tf a c t o ra ndt umo rs uppr e s s o rpr o t e i nI nt e g r a s e t umo r si nmi c e .Pr o cNa t lAc a dSc iUSA 2000;97: I nt e r a c t o r1 (I NI 1/ hSNF5 ) . PLo S One 2013; 8: e 66581. 38 )Le eD,Ki mJ W,Se oT,Hwa ngSG,Cho iEJ ,Cho eJ . 1379613800. 48 )Le e RS,St e wa r t C,Ca r t e r SL,Amb r o g i o L, Ci b ul s ki sK,So ug ne zC,La wr e nc eMS,Auc l a i rD, SWI / SNF c o mpl e xi nt e r a c t swi t ht umo rs uppr e s s o r Mo r aJ ,Go l ubTR,Bi e g e lJ A,Ge t zG,Ro b e r t sCW. A p53a ndi sne c e s s a r yf o rt hea c t i v a t i o no fp53me d i a t e d r e ma r ka b l ys i mpl eg e no meund e r l i e shi g hl yma l i g na nt t r a ns c r i pt i o n.JBi o lChe m 2002;277:2233022337. pe d i a t r i cr ha b d o i dc a nc e r s .JCl i nI nv e s t2012;122: 39 )Le eS,Ki m DH,Go oYH,Le eYC,Le eSK,Le eJ W. Cr uc i a lr o l e sf o ri nt e r a c t i o nsb e t we e nMLL3/ 4a nd 29832988. 49 )Li nH,Wo ngRP ,Ma r t i nkaM,LiG.Lo s so fSNF5 I NI 1 i n nuc l e a r r e c e pt o r t r a ns a c t i v a t i o n. Mo l e x pr e s s i o nc o r r e l a t e swi t hpo o rpa t i e nts ur v i v a li n End o c r i no l2009;23:610619. me l a no ma .Cl i nCa nc e rRe s2009;15:64046411. 40 )Kwi a t k o ws kiB,Che nSY ,Sc hub a c hWH.CKI Is i t e 50 )Ra o ux D,P 姦o c ’ h M,Pe d e ut o ur F ,Va uno i s B, i n Eps t e i nBa r rv i r us nuc l e a r pr o t e i n2c o nt r o l s De c o uv e l a e r e AV ,Fo l pe AL.Pr i ma r ye pi t he l i o i d b i nd i ngt ohSNF5/ I ni 1a ndi si mpo r t a ntf o rg r o wt h s a r c o ma o fb o ne :r e po r to fa uni q ue c a s e ,wi t h t r a ns f o r ma t i o n.JVi r o l2004;78:60676072. i mmuno hi s t o c he mi c a l a ndf l uo r e s c e nti ns i t uhy b r i d i z a - 41 )Ba ks hiR,Ha s s a nMQ,Pr a t a pJ ,Li a nJ B,Mo nt e c i no MA,v a nWi j ne nAJ ,St e i nJ L,I mb a l z a noAN,St e i nGS. Thehuma nSWI / SNFc o mpl e xa s s o c i a t e swi t hRUNX1 t i o nc o nf i r ma t i o no fI NI 1d e l e t i o n.Am JSur gPa t ho l 2009;33:954958. 51 )Che ngJ X,Tr e t i a k o v aM,Go ngC,Ma nd a lS,Kr a us z t oc o nt r o lt r a ns c r i pt i o no fhe ma t o po i e t i ct a r g e tg e ne s . T,Ta x yJ B.Re na lme d ul l a r yc a r c i no ma :r ha b d o i d JCe l lPhy s i o l2010;225:569576. f e a t ur e sa nd t he a b s e nc eo fI NI 1e x pr e s s i o na s 42 )Be c kwi t h J B, Pa l me r NF . Hi s t o pa t ho l o g ya nd pr o g no s i so fWi l ms ’ t umo r s :r e s ul t sf r o mt heFi r s t Na t i o na lWi l ms ’ Tumo rSt ud y .Ca nc e r1978;41:1937- ma r k e r so fa g g r e s s i v eb e ha v i o r .Mo dPa t ho l2008;21: 647652. 52 )Zha ngZK,Da v i e sKP ,Al l e nJ ,ZhuL,Pe s t e l lRG, Za g z a gD,Ka l pa naGV .Ce l lc y c l ea r r e s ta ndr e pr e s s i o n 1948. 43 )To ml i ns o nGE,No r ma nE.Br e s l o w,J e f f r e yDo me , Ka t he r i ne Ad a msGut hr i e ,Pa tNo r k o o l ,Si e r r aLi , o fc y c l i nD1t r a ns c r i pt i o nb yI NI 1/ hSNF5.Mo lCe l l Bi o l2002;22:59755988. Pa t r i c kR. M.Tho ma s ,El i z a b e t hPe r l ma n,J .Br uc e 53 )Be t zBL,St r o b e c kMW,Re i s ma nDN,Knud s e nES, Be c kwi t h,Gi ul i oJ .D’ Ang i oa ndDa ni e lM.Gr e e n. We i s s ma nBE.Re e x pr e s s i o no fhSNF5/ I NI 1/ BAF47 Rha b d o i dt umo ro ft heki d ne yi nt heNa t i o na lWi l ms ’ i npe d i a t r i ct umo rc e l l sl e a d st oG1a r r e s ta s s o c i a t e d Tumo rSt ud y :a g ea td i a g no s i sa sapr o g no s t i cf a c t o r .J wi t hi nd uc t i o no fp16ink4a a nd a c t i v a t i o no fRB. Cl i nOnc o l2005;23:76417645. 44 )Bi e g e lJ A,Ka l pa naG,Knud s e n ES,Pa c k e rRJ , Onc o g e ne2002;21:51935203. 54 )Ca r a me lJ ,Qui g no nF ,De l a t t r eO.Rho Ad e pe nd e nt Ro b e r t sCW,Thi e l eCJ ,We i s s ma nB,Smi t hM. The r e g ul a t i o no fc e l lmi g r a t i o nb yt het umo rs uppr e s s o r r o l eo fI NI 1a nd t he SWI / SNF c o mpl e xi nt he hSNF5/ I NI 1.Ca nc e rRe s2008;68:61546161. d e v e l o pme nto fr ha b d o i dt umo r s : me e t i ng s umma r y f r o m 55 )J a g a niZ,Mo r a Bl a nc oEL,Sa ns a m CG,Mc Ke nna t he wo r ks ho p o n c hi l d ho o d a t y pi c a l ES,Wi l s o nB,Che nD,Kl e k o t aJ ,Ta ma y oP ,Ng uy e n t e r a t o i d / r ha b d o i dt umo r s .Ca nc e rRe s2002;62:323- PT, To l s t o r uk o v M, Pa r k PJ , Cho YJ , Hs i a o 328. K, Buo na mi c iS,Po me r o ySL,Me s i r o vJ P ,Ruf f ne rH, 45 )Bi e g e lJ A,Zho uJ Y ,Ro r k e LB,St e ns t r o m C, Bo uwme e s t e rT,Luc ha ns kySJ ,Mur t i eJ ,Ke l l e he rJ F , Wa i nwr i g htLM,Fo g e l g r e nB.Ge r ml i nea nda c q ui r e d Wa r mut hM,Se l l e r sWR,Ro b e r t sCW,Do r s c hM.Lo s s mut a t i o nso fI NI 1i na t y pi c a lt e r a t o i da ndr ha b d o i d o ft he t umo rs uppr e s s o r Snf 5l e a d st oa b e r r a nt クロマチンリモデリングと腫瘍発生 837 a c t i v a t i o no ft he He d g e ho g Gl ipa t hwa y .Na tMe d t umo rc e l ll i ne sc a us e sc e l lc y c l ea r r e s tt hr o ug ha 2010;16:14291433. p21CIP1/WAF1d e pe nd e ntme c ha ni s m.Ca nc e rRe s2010; 56 )Wi l s o nBG, Wa ngX, She nX, Mc Ke nnaES, Le mi e ux 70:18541865. ME,ChoYJ ,Ko e l l ho f f e rEC,Po me r o ySL,Or ki nSH, 62 )Kuwa ha r aY ,We iD,Dur a ndJ ,We i s s ma nBE.SNF5 Ro b e r t sCW.Epi g e ne t i ca nt a g o ni s mb e t we e n po l y - r e e x pr e s s i o ni nma l i g na ntr ha b d o i dt umo r sr e g ul a t e s c o mb a nd SWI / SNF c o mpl e x e sd ur i ng o nc o g e ni c t r a ns c r i pt i o no ft a r g e tg e ne sb yr e c r ui t me nt o f t r a ns f o r ma t i o n.Ca nc e rCe l l2010;18:316328. SWI / SNFc o mpl e x e sa ndRNAPI It ot het r a ns c r i pt i o n 57 )Le eS,Ci mi c aV ,Ra ma c ha nd r aN,Za g z a gD,Ka l pa na GV .Aur o r aA i sar e pr e s s e de f f e c t o rt a r g e to ft he s t a r ts i t eo ft he i rpr o mo t e r s . Mo lCa nc e rRe s2013;11: 251260. c hr o ma t i nr e mo d e l i ngpr o t e i nI NI 1/ hSNF5r e q ui r e d 63 )Ouc hiK,Kuwa ha r aY ,l e ha r aT,Mi y a c hiM,Ka t s umi f o rr ha b d o i dt umo rc e l ls ur v i v a l .Ca nc e rRe s2011;71: Y ,Ts uc hi y aK,Ko ni s hiE,Ya na g i s a waA,Ho s o iH.A 32253235. NOXA/ MCL1i mb a l a nc eund e r l i e sc he mo r e s i s t a nc e 58 )Ke r lK,Mo r e noN,Ho l s t e nT,Ahl f e l dJ ,Me r t i nsJ , Ho t f i l d e rM,Ko o lM,Ba r t e l he i m K,Sc hl e i c he rS, Ha nd g r e t i ng e rR,Sc h 翰l l e rU,Me i s t e r e r ns tM,Fr 翰hwa l d o fma l i g na ntr ha b d o i dt umo rc e l l s .JCe l lPhy s i o l (i n pr e s s ) . 64 )We iD,Go l d f a r b D,So ng S,Ca nno n C,Ya nF , MC.Ar s e ni ct r i o x i d ei nhi b i t st umo rc e l lg r o wt hi n Sa k e l l a r i o uTho mps o nD,Ema nue l eM,Ma j o rMB, ma l i g na ntr ha b d o i dt umo r si nv i t r oa ndi nv i v ob y We i s s ma n BE,Kuwa ha r aY .SNF5/ I NI 1d e f i c i e nc y t a r g e t i ngo v e r e x pr e s s e dGl i 1.I ntJCa nc e r2014;135: r e d e f i ne sc hr o ma t i nr e mo d e l i ngc o mpl e xc o mpo s i t i o n 989995. d ur i ngt umo rd e v e l o pme nt .Mo lCa nc e rRe s2014;12: 59 )Knut s o nSK,Wa r ho l i cNM,Wi g l eTJ ,Kl a usCR, 15741585. Al l a i nCJ ,Ra i mo nd iA,Po r t e rSc o t tM,Che s wo r t hR, 65 )Wi l s o nBG,He l mi ngKC,Wa ngX,Ki mY ,Va z q ue zF , Mo y e rMP ,Co pe l a ndRA,Ri c ho nVM,Po l l o c kRM, J a g a niZ,Ha hnWC,Ro b e r t sCW.Re s i d ua lc o mpl e x e s Kunt zKW,Ke i l ha c kH.Dur a b l et umo rr e g r e s s i o ni n c o nt a i ni ngSMARCA2 (BRM)und e r l i et heo nc o g e ni c g e ne t i c a l l ya l t e r e d ma l i g na ntr ha b d o i dt umo r sb y d r i v eo fSMARCA4 (BRG1 )mut a t i o n.Mo lCe l lBi o l i nhi b i t i o no fme t hy l t r a ns f e r a s eEZH2.Pr o cNa t lAc a d Sc iUSA2013;110:79227927. 2014;34:11361144. 66 )He l mi ng KC,Wa ng X,Wi l s o n BG,Va z q ue zF , 60 )We t mo r eC, Bo y e t tJ , Li S, Li nT, Be nd e l A, Ga j j a rA, Ha s we l lJ R,Ma nc he s t e rHE,Ki mY ,Kr y uk o vGV , Or rBA.Al i s e r t i bi sa c t i v ea ss i ng l ea g e nti nr e c ur r e nt Gha nd iM, Ag ui r r eAJ , J a g a niZ, Wa ngZ, Ga r r a wa yLA, a t y pi c a lt e r a t o i dr ha b d o i dt umo r si n4c hi l d r e n.Ne ur o Ha hn WC, Ro b e r t s CW. ARI D1B i sas pe c i f i c Onc o l2015;17:882888. v ul ne r a b i l i t yi n ARI D1Amut a ntc a nc e r s .Na tMe d 61 )Kuwa ha r aY ,Cha r b o ne a uA,Knud s e nES,We i s s ma n BE.Re e x pr e s s i o no fhSNF5i nma l i g na ntr ha b d o i d 2014;20:251254. 桒 838 原 康 通 ほか 著者プロフィール 桒原 康通 Ya s umi c hiKuwa ha r a 所属・職:京都府立医科大学大学院医学研究科分子生化学・講師 略 歴:1996年 3月 京都府立医科大学医学部医学科 卒業 1996年 4月 京都府立医科大学小児科学教室 1996年 4月 福井愛育病院小児科医員 2000年 4月~ 2004年 3月 京都府立医科大学大学院医学研究科 2004年 4月 市立福知山市民病院小児科医長 2007年 9月~ 2010年 3月 米国ノースカロライナ大学チャペルヒル校,ラ インバーガー癌研究所博士研究員 2010年 4月 京都府立医科大学小児科学教室病院助教 2010年1 1 月 京都府立医科大学小児科学教室助教 2011年 4月 京都府立与謝の海病院小児科医長 2013年 4月 京都府立医科大学大学院医学研究科小児発達医学講師(学内) 2015年 8月 現職 専門分野:クロマチンダイナミズムの生化学・分子生物学,ラブドイド腫瘍,小児がん 主な業績: 1.Kuwa ha r aY ,Ho s o iH,Os o neS,Ki t aM,I e ha r aT,Kur o d aH,Sug i mo t oT.Ant i t umo ra c t i v i t yo f g e f i t i ni bi nma l i g na ntr ha b d o i dt umo rc e l l si nv i t r oa ndi nv i v o .Cl i nCa nc e rRe s2004;10:59405948. 2.Go t o hT,Ho s o iH,I e ha r aT,Kuwa ha r aY ,Os o neS,Ts uc hi y aK,Ohi r aM,Na ka g a wa r aA,Kur o d aH, Sug i mo t oT.Pr e d i c t i o no fMYCN a mpl i f i c a t i o ni nne ur o b l a s t o maus i ngs e r um DNA a ndr e a l t i me q ua nt i t a t i v epo l y me r a s ec ha i nr e a c t i o n.JCl i nOnc o l2005;23:52055210. 3.Ka t s umiY ,Kuwa ha r aY ,Ta mur aS,Ki k uc hiK,Ot a b eO,Ts uc hi y aK,I e ha r aT,Kur o d aH,Ho s o iH, Sug i mo t oT.Tr a s ut uz uma ba c t i v a t e sa l l o g e ne i co ra ut o l o g o usa nt i b o d y d e pe nd e ntc e l l ul a rc y t o t o x i c i t y a g a i ns tma l i g na ntr ha b d o i dt umo rc e l l sa ndI nt e r l e uki n2a ug me nt st hec y t o t o x i c i t y .Cl i nCa nc e rRe s 2008;14:11921199. 4.De l Bo v eJ ,Kuwa ha r aY ,Mo r a Bl a nc oEL,Go d f r e yV ,Funkho us e rWK,Fl e t c he rCDM,Va nDy k eT, Ro b e r t sCW,We i s s ma nBE.I na c t i v a t i o no fSNF5c o o pe r a t e swi t hp53l o s st oa c c e l e r a t et umo r +/ - ;p53+/- mi c e .Mo lCa r c i no g e n2009;48:11391148. f o r ma t i o ni ns nf 5.Kuwa ha r aY ,Cha r b o ne a uA,Knud s e nES,We i s s ma nBE.Re e x pr e s s i o no fhSNF5i nma l i g na nt d e pe nd e ntme c ha ni s m.Ca nc e r r ha b d o i dt umo rc e l ll i ne sc a us e sc e l lc y c l ea r r e s tt hr o ug hap21cip1/waf1Re s2010;70:18541865. 6.Kuwa ha r aY , Mo r a Bl a nc oEL, Ba ni neF , Ro g e r sAB, Fl e t c he rC, She r ma nLS, Ro b e r t sCW, We i s s ma n BE.Es t a b l i s hme nta ndCha r a c t e r i z a t i o no fMRT Ce l lLi ne sf r o m Ge ne t i c a l l yEng i ne e r e dMo us e Mo d e l sa ndt heI nf l ue nc eo fGe ne t i cBa c kg r o undo nThe i rDe v e l o pme nt .I ntJCa nc e r2013;132:27672777 . 7.Kuwa ha r aY ,We iD,Dur a ndJ ,We i s s ma nBE.SNF5r e e x pr e s s i o ni nma l i g na ntr ha b d o i dt umo r s r e g ul a t e st r a ns c r i pt i o no ft a r g e tg e ne sb yr e c r ui t me nto fSWI / SNFc o mpl e x e sa ndRNAPI It ot he t r a ns c r i pt i o ns t a r ts i t eo ft he i rpr o mo t e r s .Mo lCa nc e rRe s2013;11:251260. 8.We iD,Go l d f a r bD,So ngS,Ca nno nC,Ya nF ,Sa k e l l a r i o uTho mps o nD,Ema nue l eM,Ma j o rMB, We i s s ma n BE,Kuwa ha r aY .SNF5/ I NI 1d e f i c i e nc yr e d e f i ne sc hr o ma t i nr e mo d e l i ng c o mpl e x c o mpo s i t i o nd ur i ngt umo rd e v e l o pme nt .Mo lCa nc e rRe s2014;12:15741585. 9.Ka urH,H翰t t Ca b e z a sM,We i ng a r tMF ,XuJ ,Kuwa ha r aY ,Er d r e i c hEps t e i nA,We i s s ma nBE, Eb e r ha r t CG, Ra a b e EH. The Chr o ma t i nMo d i f y i ng Pr o t e i n HMGA2 Pr o mo t e s At y pi c a l Te r a t o i d / Rha b d o i dCe l lTumo r i g e ni c i t y .JNe ur o pa t ho lEx pNe ur o l2015;74:177185. 10 .We i ng a r tMF ,Ro t hJ J ,Hut t Ca b e z a sM,Bus s eTM,Ka urH,Pr i c eA,Ma y na r dR,Rub e nsJ ,Ta y l o r I , Ma oXG, XuJ , Kuwa ha r aY , Al l e nSJ , Er d r e i c hEps t e i nA, We i s s ma nBE, Or rBA, Eb e r ha r tCG, Bi e g e l J A,Ra a b eEH.Di s r upt i ngLI N28i na t y pi c a lt e r a t o i dr ha b d o i dt umo r sr e v e a l st hei mpo r t a nc eo ft he mi t o g e na c t i v a t e dpr o t e i nki na s epa t hwa ya sat he r a pe ut i ct a r g e t .Onc o t a r g e t2015;6:31653177.