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ト リパノソーマクルージトランスシアリダーゼ阻害剤の探索
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丑 米 憶 高 尠 料 爵 斟 S 畑 部 ( ブ 一 』 冫 丶 、 ノ ー 心 ヾ キ ー 、 ジ ブ u 、 / X 、 ン N こ 丶 ー 走 日 珊 斉 U S 蒲 瓣 竃 欝 ) t y a 蕊 s ー s i a l i d a s e c 7 ' r t t z i T r y p a n o s o ヾ ふ a a g a i n s t s c a f f o l d i n h i b i t o r p o t e n t a o f D i s c o v e r y 憮 高 尠 抖 商 愉 葛 島 ( 時 令 葦 球 ) 斟 団 イ 申 、 l 吾 6-chloroー9,10-dihydro-4, 5,7-trihy(lroxy_9, 10‐dioxo‐2‐anthracenecarboxylicacid(アントラキノ ン 1) に 絞 り 込 ま れ た 。 Myricetinを 基 に 構 造 活 性 相 関 研 究 を 実 施 し た と こ ろ 、 apigeninが myricetinの 持 つ 阻 害 能 に 必 要 十 分 な 官 能 基 を 持 つ 最 小 構 造 で あ る こ と が 判 明 し た 。 ま た 、 興 味 深 い こ と に apigeninは 抗 ト リ パ ノ ソ ー マ 活 性 を 持 つ 化 合 物 で あ る こ と が 報 告 さ れ て い た 。 ア ン ト ラ キ ノ ン 1を 中 心 に 構 造 活 性 相 関 研 究 を 実 施 し た と こ ろ 、 ア ン ト ラ キ ノ ン 1 が こ れ ま で に 知 ら れ て い る TcTS阻 害 剤 の 中 で 最 も 強 い 阻 害 能 ( 屬 ‘ 0. 89皿 M) を 示 す こ と が 明 ら か と な っ た 。 ヒ ト ノ イ ラ ミ ニ ダ ー ゼ を 比 較 対 象 と し 、 TcTSへ の 特 異 性 を 評 価 し た と こ ろ 、 ア ン ト ラ キ ノ ン 1は TcTSを 特 異 的 に 阻 害 す る こ と が 分 か っ た 。 こ れ ら の こ と か ら 、 apigeninと ア ン ト ラ キ ノ ン 1は TcTS阻 害 剤 探 索 に お け る 有 望 な り ー ド 骨 格 に な り う る と 思 わ れ る。 し か し なが ら 、 創 薬的 な 視 点 から み る と 依然 と し て 阻害 能 は 低 く、 更 な る 阻 害 能 向 上 が 望 ま れ る 。 そ こ で 、 Stn亅 ctureIbaSeddmgdesign( SBDD) を 用 い て 、 こ れ ら の 化 合 物 を 基 に し て 、 阻 害 能 の 高 い 化 合 物 の 探 索 を 試 み た 。 TcTSの 結 晶 化 を 行 っ た と こ ろ 、 論 文 報 告 と は 異 な る 条 件 で 針 状 結 晶 が 成 長 す る こ と が 分 か っ た 。こ れ ま で にア ポ 体 と apigeninと の 複 合 体 結 晶 構 造 解 析 を 実 施 し た と こ ろ 、 apigeninが 活 性 部 位 近 傍 に 結 合 し て い る こ と がう か が わ れた 。 し か しな が ら 、 結晶 中 の 活 性残 基 の 配 向が 変 わ っ てお ら ず 、 阻 害 能 を 示 す 理 由 は 今 の と こ ろ 不 明 で あ る 。 結 晶 学 的 対 称 性 分 子 が apigeninの 結 合 部 位 に 近 接 し て おり 、 そ の ため に 実 際 の結 合 様 式 が反 映 さ れ てい な い こ とが 、 阻 害 能を 説 明 で き な い 要 因 か も し れ な い 。 最 後 に 、 こ れ ま で の と こ ろ 、 apigeninと ア ン ト ラ キ ン ノ ン 1そ れ ぞ れ の TcTSへ の 結 合 部 位 は 明 ら か で は な い が 、 こ れ ら の 化 合 物 は TcTS阻 害 剤 と し て 新 たな りー ド骨格 を提 供する もの と思わ れる ― 1318― 学位論文審査の要旨 主査 教授 西村紳一郎 副査 教授 出村 誠 副査 准教授 門出健次 副査 客員教授武本 浩(シオノギ創薬 イ ノ ベ ー シ ョン セ ン タ ー 長 ) 学位論文題名 Discovery ofapotent inhibitor scaff・ oldagainst ヱ ・ ン : yウ 口 髭 〇 S〇 ケ 銘 ロCダ 銘Zfた睨 褫 S―Sia lida Se (トリパノソーマクルージトランスシアリダーゼ阻害剤の探索研究) 熱帯病は発展途上国を中心に広がる病気である。1 0 億人に感染のりスクがあるにも 関わらず、多くの熱帯病に対して有効な治療薬が存在しない。また、地球温暖化に伴い、 熱帯病が世界的に広がる可能性がある。これらのことから、熱帯病に対する治療薬開発 が待たれている状況にある。 本論文は、熱帯病であるシャーガス病を対象疾患として、シャーガス病治療薬の探 索を試みた。シャーガス病は原虫トリパノソーマの感染により引き起こされ、高頻度で 不整脈などの心臓疾患を引き起こし、最終的に宿主を死に至らしめる。シャーガス病治 療薬は存在するものの、古くに承認された副作用の強い薬しかなレゝ。また、これらの薬 は感染初期にしか有効でないという欠点もある。 近年、新規シャーガス病治療薬開発を目指し、トリバノソーマの感染に関わる分子 が幾っか同定された。そのーっがトルバノソーマの細胞表面に存在するトランスシア1 」 ダー ゼ(Tc TS) である。Tc TS は治療薬のタ ーゲットとなりうることが、実験的にも示 されており、本論文ではTc TS に対する阻害剤探索を実施した。これまでにもT c TS に対 する阻害剤探索が主にシアル酸誘導体を用いて行われてきたが、その阻害能はIC 5 0 にて 数百ルM であり、非常に弱いものであった。これらのことからシアル酸骨格をべースと したT c TS 阻害剤探索は困難であろうと考えた。 一般的に天然物は立体構造多様性に富んでおり、しばしば生物学的な作用を持っも のが見出される。事実、これまでに多くの薬物が天然物より見出されている。そこで、 ー 1319― 天 然 物 か ら 新 規 TcTS阻 害 剤の 探 索 を 行っ た と こ ろ、 二 つ の 化合 物 、 フ ラポ ノ イ ド であ るmyr ic et inとアントラキノンである6-c hl or o-9 ,10di hy dr o-4 ,5 ,7-t ri hy dr oxy -9 ,1 0di oxo ー 2-anthracenecarboxylic acid( アント ラキノン1)が見出された。また、これらの化合物は TcTS阻 害 剤 とし て 、 新 規ク ラ ス に 属す る も の であ っ た 。 Myricetinを 基 に 構造 活性相 関 研 究 を 実施 し た と ころ 、 apigeninがmyricetinの 持つ阻 害能に 必要十 分な官 能基を 持つ最 小 構 造 であ る こ と が判 明 し た 。ま た 、 興 味深 い こ とに apigeninは抗 トリパ ノソー マ活性 を 持 つ こ と が 報 告 され て い た 。こ の こ と から 、 こ の 骨格 は TcTS阻 害 剤 とし て 有 望 であ り 、 ま た、 シ ャ ー ガス 病 治 療 薬と し て 可 能性 の あ るこ とがう かがわ れた。 アントラ キノ ン 1を 中 心 と し た 構 造 活 性 相 関 か ら は 、 ア ン ト ラ キ ノ ン 1が こ れ ま で に 知ら れ て い る TcTS阻 害 剤 の 中 で 最 も 強 い 阻 害 能 (Ki=0.89ル M)を 示 す こ と が 明 ら かと な っ た 。ヒ ト ノ イ ラ ミ ニ ダ ー ゼ を比 較 対 象 とし 、 TcTSへ の 特 異性 を 評 価 した と こ ろ 、ア ン ト ラ キノ ン 1は TcTSを 特 異 的に 阻 害 す るこ と が 分 かっ た 。 創 薬的 な 視 点 から み る と 、依 然とし て 阻 害 能 は 低 い が 、 上記 の 知 見 を総 合 す る と、 こ れ ら の化 合 物 は TcTS阻 害剤 開 発 に おけ る有望なりード骨格になりうると思われる。 更 な る 阻 害 能 の向 上 し た 化合 物 の 取 得を 推 進 す るた め 、 得 られ た 化 合 物の 特 性 評 価 を X線 構 造 解析 、 酵 素 速度 論 解 析 にて 実 施 し た。 TcTSと apigeninと の 複 合 体結 晶構造 解 析 で は 、apigeninが活 性 部 位 近傍 に 結 合 する こ と を明 らかに した。 酵素速 度論解 析を行 っ た と ころ 、 apigeninは 非 競 合的 に TcTSを 阻 害 して いる ことが示 唆され 、構造 解析の 結 果 を 反 映す る 結 果 とな っ た 。 また 、 構 造 解析 で 観 察さ れたTcTSと apigeninの相 互作用 は 構 造 活 性相 関 の 結 果か ら 予 測 され る 相 互 作用 と 良 い -致 を示す ことを 明らか にした 。一 方 で 、 apigeninの 結合 に よ る 結晶 中 の 活 性残 基 の 配向 変化は 観察さ れなか った。 このこ と か ら 、apigeninはTcTSの活 性 部 位 近傍 に 結 合 し、 TcTSの触 媒作用 に伴う 活性残 基の動 き を 制 御 す る こ と によ り 、 TcTSを 阻 害し て い る こと が 示 唆 され た 。 以 上の こ と か ら、 特 性 評 価に よ り 、 阻害 剤 の 阻 害様 式 と 部 分的 で は ある が、apigeninの阻害 メカニ ズムを 明らかにすることが出来た。 こ れ を 要 す る に、 著 者 は 、有 望 な 治 療薬 が 存 在 しな い シ ャ ーガ ス 病 に 対し 、 TcTSを 標 的 分 子 と し て 天 然物 探 索 と いう 従 来 と は異 な る ア プロ ー チ に より 新 た な TcTS阻 害剤 骨 格 を 見出 す こ と に成 功 し た 。ま た 、 阻 害剤 の 構 造活 性相関 研究と 特性評 価との対 比か ら 、 阻 害能 に 必 要 な官 能 基 、 阻害 剤 の 結 合部 位 、 阻害 様式に 関する 考察を 深めた。 本研 究 は TcTS阻 害 剤 探 索 に 新 たな 道 筋 を 与え る も の であ る 。 さ らに 、 TcTS阻 害 剤 探索 な ら び に シ ャ ー ガ ス 病 治 療 薬 開 発 に 対 し 、 大 きく 貢 献で き た と考 え られ る 。 よって 著者は 、北海 道大学 博士( 生命科 学)の 学位を 授与される資格あるものと認める。 − 1320―