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航空交通管制の最適化(by 表 広倫)
航空交通管制の最適化 都市環境システム工学専攻M1 表 広倫 航空管制の種類 ローカル・コントロール ターミナル管制 グランド・コントロール 主に陸上での指示を 行う クリアランス・コントロール 航空交通管制 出域管制・ディパーチャー TRACONコントロール 航空路管制 入域管制・アプローチ 主に空港近辺の空域 での指示を行う エンルート・コントロール ATIS … 入域管制・アプローチ ・航空路を飛行中の航空機を滑走路の想像延長線上(ローカライザーコース)もしくは 場周経路(トラフィックパターン)まで誘導、監視を行う管制部署。 ・滑走路を使えるのは原則1機のみ。あらゆる方向から来る航空機を順序 良く、且つ1列に並べる必要性があるわけだ。 さらに飛行機は一時停止 ができないので、管制官はパイロットに対してスピードを調整させたり、近道や遠回りを させて衝突を防ぎ且つ、効率的な運航をさせているのである。 なおこの誘導することを Vector(ベクター)という。 (ウィキペディアより) 手作業!ハードワーク! 並び替え CAA(民間航空局)の取り組み 着陸順の基本 First come First served 手順 ①コントローラーに5機の航空機を認識させる ②Largeカテゴリーに入るものを優先的に着陸させる ③続いて着陸しそうな1機を追加認識して新たな5機をプールする ④Largeカテゴリーに入るものが無くなれば、Mediumのカテゴ リーに入るものを着陸させる ⑤Mediumのカテゴリーに入るものが無くなればSmallのカテゴ リーに入るものを着陸させる 着陸時間約3.7%短縮(100機) シミュレーションの目的 1.CAAの取り組みの効果の検証 2.新たな最適化案の構築・検証 手順 ①コントローラーに5機の航空機を認識させる ②組合せ最適法を用い、最も時間の掛からない順序に並び替え ③続いて着陸しそうな1機を追加認識して新たな5機をプール 設定条件・入力データ 設定条件 ①着陸機のみ100機 ②機種カテゴリは大型・中型・小型ジェット機、プロペラ機の4種類 ③小型ジェット機・プロペラ機のみ後方乱気流の影響有 入力データ ①滑走路占有時間(機種別) ②後方乱気流影響時間(機種別) ※卒論時、計測したデータを使用 大型機 中型機 小型機 プロペラ機 プログラムフロー CAA方式 定数・変数 定義 ・滑走路占有時間 ・乱気流影響 航空機 定義 コントローラー 並び替え ・機種別割合 評価 ・評価値 →ルーレット →トータル時間 新方式 定数・変数 定義 ・滑走路占有時間 ・乱気流影響 航空機 定義 コントローラー 並び替え 評価 ・評価値 ・機種別割合 →トータル時間 →ルーレット 一時評価 ・組合せ最適法 →ランダムサーチ シミュレーション結果(1) 累積時間(サンプル) 9000 8000 7000 時間(秒) 6000 5000 4000 3000 通常 CAA方式 新方式 2000 1000 0 1 11 21 31 41 51 61 到着機数 71 81 91 シミュレーション結果(2) 並び替え例 大型ジェット 中型ジェット 通常 CAA方式 新方式 ※100機中、はじめの10機のみサンプルした結果 小型ジェット シミュレーション結果(3) トータル時間分布 9500 時間(秒) 9000 8500 8000 通常 CAA方式 新方式 7500 7000 1 2 3 4 5 6 7 シミュレーション回数 8 9 10 シミュレーション結果(4) 通常 16 度数分布(100秒刻み) CAA方式 新方式 15 14 13 通常 CAA方式 新方式 多項式 (CAA方式) 多項式 (新方式) 多項式 (通常) 8231 12 11 平均(秒) 8480 8453 10 回数 9 ▽ 8 2.6 % ▲ 0.3 % 7 6 5 356 4 標準偏差 (秒) 3 363 2 1 0 7400 7600 324 7800 8000 ▽ 8200 8400 時間(秒) 1.9% 8600 8800 ▽ 9000 10.8 % 9200 9400 考察 ①CAA方式の効果を確認できた ・福岡空港では2.6%の時間短縮 ②新方式の立案し、その効果を確認できた ・時間短縮とはならず → 到着順にかなり依存する ・安定した管制の援助になりうる → 偏差が小さいため ③課題 ・離陸機による外乱がある場合の検証 ・効果的な最適化案の立案