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PDFファイルはこちら - 大阪大学 大学院薬学研究科・薬学部
大学院
~食と環境の安全・安心の確保及び感染症予防
に貢献できる高度薬学専門家育成プログラム~
OSAKA UNIVERSITY
大阪大学大学院薬学研究科
グローバルコラボレーションセンター
プログラム概要
大阪大学では教養・デザイン力・国際性の3つの教育理念により社会が求める幅広い分
野の知識と柔軟な思考力を持った人材の育成を目指しています。
【大阪大学の3つの教育理念】
教養
市民の信頼を得られる社会的教養・判断力の育成
デザイン力
自由なイマジネーション、横断的な構想力の育成
国際性
異なる文化とのコミュニケーション能力の育成
【これからの薬学に求められる人材育成教育】
健康を総合的に科学する薬学において、“健康”に対する社会的ニーズの急速な多様化に応え
て、真に健康の維持・増進に貢献できる人材を輩出するためには、毒性学、予防薬学である
衛生化学や公衆衛生学、さらには分析化学を基盤とする環境薬学教育の高度化・実質化と、
国際的、学際的なコミュニケーション力の養成を図ることにより、『食と環境の安全・安心
の確保』及び『感染症の的確な予防』を主導し、健康被害を未然に防ぐことができる人材、
即ち“健康環境リスクマネージメントの高度専門家”を育成する必要があります。
【本プログラムにおける学内外の機関・組織との連携による教育体制】
薬学研究科及びGLOCOLを中心として、学内外の機関との教育研体制を基盤として、密な連
携によって、下記のような環境薬学教育の高度化、実質化及び国際化を図るプログラムを実
施し、“健康環境リスクマネージメントの高度専門家”の育成を行っています。
 有害物質の高感度解析に関する専門的な知識・技能の修得を目
的とする大学院教育科目の開講
 病原微生物の高感度解析に関する専門的な知識・技能の修得を
目的とする大学院教育科目の開講
 国際的かつ学際的視点に立った課題探究能力及び問題解決能力
の養成を目的とするグループ演習
 国際的かつ学際的視点に立った情報収集・解析能力及びリスク
コミュニケーション能力の養成を目的とする海外調査研修及び
海外招聘研究員との合同研修
 自立的研究企画能力及び遂行能力の養成を目的とする学生提案
型課題研究の支援
 国際的競争力とコミュニケーション能力の養成を目的とする国
際シンポジウム及び学生フォーラムの開催
海外交流プログラム
本プログラムでは、グローバルな視点を持った健康環境健康環境リスクマネージメ
ント専門家を育成することを目的に、タイ・ベトナム・中国の海外拠点と連携して
大学院生の海外研修プログラムを実施し、「健康環境リスク」に関する現地調査・
国際交流を行っています。
【平成22年度の海外研修の概要】
参加人数
テーマ
主な訪問先
タイ
ベトナム
中国
7名
5名
4名
HIV/AIDS を 中 心 と し た
感染症に対するタイと日
本の取り組みの比較調査
ベ ト ナ ム の 食 と 薬
~ベトナムを例に途上国
の「健康環境リスク」に関
する諸事情、マネージメ
ントについて理解・考察
する~
グローバル化の時代にお
ける食品の安全・安心を
取り巻く現状~食の生
産・流通・消費に関する
質的・量的調査と分析~
・マヒドン大学
・マヒドン大附属病院
・Wat Prabat Namp
・RCC-ERI 他
・タイビン医科大学
・農村地域の一般家庭
・ビンディエン卸売市場
・国立栄養院 他
・青島大学
・食品加工会社
・農業モデル地区
・海産物養殖場 他
研修風景
AIDSホスピス(寺院)の見学
農村地域の市場視察
訪問先での研修成果発表会
研修紹介HP http://www.phs.osaka-u.ac.jp/soshikiteki/rishu.html
海外交流プログラム in タイ
1日目
2010年9月19日~25日
2日目
バンコク到着
GLOCOLバンコクセミナー参加
バンに荷物を積んで、バンコク市街地へ出発!
タイの感染症状況・対策についての講演を聞きました。
大阪大学バンコク教育研究センターにも訪問しました。
マヒドン大学薬学部訪問
市街地を走るBTS。車体が派手です。
時間帯によって大渋滞
が起こります。
バンコクは想像以上に
都会でした!
3日目
大学前で記念撮影。
英語での自己紹介は緊張しました。
4日目
AIDSホスピス寺院(Wat Prabat Namp)訪問
タイ感染症共同研究センター(RCC-ERI)訪問
ボランティアの方にお話を伺いました。
研究所の概要や研究内容のお話を伺い、研究室の案内もして
頂きました。見慣れた実験器具がたくさんありました。
単身患者さん用の住居。
仏像などが敷地内の至る
ところにありました。
啓蒙のためご遺体が展示 AIDSで亡くなられた方のお骨
がお堂に収められていました。
されていました。
日本とタイの学生でHIVに
ついて議論しました。
開放的な研究所の食堂で昼食
を食べました。
Pharmaceutical research and
Manufactures Association(PReMA)訪問
医薬品の流通やタイの保健・医療制度について話を聞きました。
海外交流プログラム in タイ
5日目
2010年9月19日~25日
6日目
バンコク市内観光
マヒドン大学附属病院訪問
大学病院の外観
AIDS治療についての講義
病院内の研究室でAIDSのテーラーメイド治療についての
研究を見学しました。
薬学部附属の薬局で薬を
購入しました。
調剤室にもお邪魔しました。
仏教が人々の生活と密接に関わっていることを感じました。
日本と比較して、すべてが金ピカであることに驚きました!
マヒドン大学の学生との交流も深めることができた研修
となりました。
バンコクの風景
タイ料理の数々
トムヤムクンならぬ お米でできた麺の
トムヤムオムレツ
焼きそば
肉団子のスープと
炒め物
雷魚のから揚げ
こっちを見てます…
焼き飯
街の風景
トムヤムクン
ココナッツミルクを使ったデザート
街の至る所に王室の方
の写真がありました!
国民の足?
トゥクトゥク
お坊さんのため
の病院
タイのドナルドは
合掌しています!
タイ研修に参加して
人間科学研究科 博士前期課程1年
十田 麻衣
実際にタイに訪問して、政府の積極的なエイズ対策の取り組みに改めて驚か
されました。中でも最も驚いたことは、メディアを介しての啓蒙活動がさか
んである背景には歴史的な政策が絡んでいるということです。その国のイン
フラ状況や宗教観、生活観などに見合った活動をしなければ、活動は根付か
ず成果もあがらないのだなということを身をもって実感できました。
また他の研究科の学生やマヒドンの学生と議論を交わせたことで、国際協力
に関する新たな視点が発見できてとても勉強になりました。この研修を通し
てできたマヒドンの学生との繋がりをこれからも大切にしていきたいです。
街角の食堂
南国フルーツ
リッチな青果店
海外交流プログラム in ベトナム
1日目
2010年9月4日~11日
2日目
食教育プログラム見学
ハノイ到着・ニンビンへ移動
バンに荷物を積んでニンビンへ出発!
南北に走る唯一の線路
国立薬料院植物園見学
薬料院の役割や研究についてお話を聞
いた後、植物園を見学しました。
栄養工作員による乳幼児検診と栄養指導の様子を見学しました。
タイビンへ移動・タイビン医科大学訪問
良薬は口に苦し?!
大学の概要や研修プログラム 調査に使う簡易試薬キット
についての講義がありました。
ベトナムの風景
ベトナム料理の数々
香草がたくさん出て
きます
ヤギのお肉がよく
食べられています。
フォー
タイビンの風景
豚の血を塩水で
固めたもの。
3日目
市場には生きた鶏が
売られていました。
パンの路上販売
タイビン医科大学の
下校風景
4日目
市場訪問と禁止食品添加物の検査
鶏の運搬
村の市場で食品サンプルを入手しました。
家庭薬用植物菜園の見学と調査
自宅で薬用植物を栽培し利用されているお宅を訪問し、菜園
を見学するとともに、伝統的な利用法について調査しました。
練り物に含まれるボラックスを簡易キットで検査しました。
一般家庭での聞き取り調査
村の保健センターには薬草園がある一方で西洋医薬品も使われていました。
4ヶ国(ベトナム・日本・ラオス・カンボジア)
学生の集い
飼われている豚
食品添加物や家畜用の抗生剤について調査しました。
タイビン医科大学での講義と自己紹介
午後は講義を受け、夕方には多くの学生の前で自己紹介しました。
沢山の人が集ま
りました。
市街地を走るBTS。車体が派手です。
各国の民族舞踊や歌が披露されました。
我々は空手の演武と阿波踊りを披露しました。
海外交流プログラム in ベトナム
5日目
2010年9月4日~11日
6日目
国立栄養院・国立薬料院訪問
水質調査
一般家庭で使用されている水のヒ素濃度を調査しました。
国立栄養院には診療所と研究所が 国立栄養院にはGLOCOL
オフィスがあります!
併設されていました。
ハノイではたくさんのバイクが走っていました。
見慣れたチェーン店もたくさんありました。
保健センターにも調査を聞きつけた村人が水を持って来られました。
タイビン医科大学での最終講義
ホーチミンへ移動・卸売市場見学
飛行機で半日の滞
在となったハノイ
からホーチミンへ
と移動しました。
4日間お世話になったタイビン医科大学で、最終講義を受け
ました。タイビン医科大学のご協力のおかげで、一般家庭へ
の訪問という貴重な経験ができました。
ハノイへ移動
卸売市場の概要
を伺いました。
7日目
深夜の卸売市場はたくさんの人が検査
や販売準備に追われていました。
8日目
ホーチミン市公衆衛生医療院訪問
帰国
全員無事に帰国し、充実した
ベトナム研修となりました。
研究所の概要を伺いました。外には変わった形に剪定さ
れた木がたくさんありました。
研究所には最新の機器も揃っていました。目下の課題は人
材の育成ということでした。
ホーチミン市街地の調査
伝統医薬品のお店。路上飲食店の裏側。ベトナムでは3人乗り
は当たり前のようです。
ベトナム研修に参加して
人間科学研究科 博士前期課程1年
岸本 紗也加
タイビン医科大学での学生の集いで熱烈な歓迎
を受け、感動しました。
日本文化の紹介後、歌や踊りの話で盛り上がり、
現地の学生さんたちとの距離がぐんと近くなり
ました。
海外交流プログラム in 中国
1日目
2010年8月7日~15日
2日目
烟台郊外の調査
烟台到着・市街地の調査
烟台空港
タクシーのスピード
には驚きました!
日本の飲食店も
ありました。
漁村だった地域が急激に開発され
ビル街や大学になっています。
路上で水着が販売
されていました。
有機農法のリンゴ園見学
日本では見たことの 屋台スタイルのレストラン。すぐ向
ないサイズで油が かいのゴミ捨て場にはゴミが溢れて
売っていました。 いました。
ヨーロッパの基準を守って有機リンゴを栽培
しているリンゴ園でお話を伺いました。
EUROPE GAP
の認定証
中国の風景
中国の珍しい料理の数々
昆虫料理にも挑戦 ナマコも良く食べ 海腸。イカのよ イソギンチャク
しました!
られていました。 うな食感でした。
料理
3日目
烟台の風景
食べきれない程の 大型電気店もあり
料理が並びます。 ました。
海水浴場には
大勢の人が来
ていました。
ヘルメット着用
の人はほぼいま
せんでした…
4日目
烟台市内での調査
卸売市場での調査
たくさんの人に食品安全に関するお話を伺いました。
食品加工会社の見学
日本に輸出しているため、衛生管理が徹底されていました。
業者から一般消費者までが買い物に来る市場は活気が溢れて
いました。一方で、衛生管理に不安を感じました。
振り返り
野菜のカットなどが手作業で行われており、日本の食がこの
ような中国の人達の手に支えられていることを感じました。
青島へ移動
ここまでの研修で感じたことや気付いたことをみんなで発表
し合い、まとめました。
海外交流プログラム in 中国
5日目
2010年8月7日~15日
6日目
海産養殖場の見学
農業モデル地区の見学
有機野菜や外来野菜の栽培研究と生産販売している農業モ
デル地区を見学し、取り組みについて話を伺いました。
一般家庭訪問・聞き取り調査
村民の出資で設立された海産養殖場を訪問し、会社の成り
立ちや衛生管理などについて話を伺いました。
海産物の路上販売店での聞き取り調査
店主の方に鮮度管理について話を聞きました。
大学職員の方への聞き取り調査
3軒のお宅を訪問し、家庭料理を振舞っていただいたり、
お茶園を見学したりしながら食・生活について調査しました。
所謂中流階級の方々と食の安全について意見交換しました。
7日目
8日目
研修成果発表会の準備
大型スーパーの調査
モデル地区の有機野菜は、その他の野菜と比べて高級感を出
した形で販売されていました。有機食品コーナーも充実して
おり、食の安全に対する意識の高まりを感じました。
青島国際ビール祭の見学
午後の発表会に向けて、前日の夜から全員で協力して準備
を進め、発表資料を完成させました。
研修成果発表会
海外メーカーも多く出店しており食のグローバル化を感じました。
9日目
帰国
訪問先の方にも発表会に参加して頂き、研修で感じたこと、
提案などを聞いていただきました。我々の発表に真剣に耳を
傾けて下さっていました。
過密スケジュールでしたが、現
地の学生とも交流することがで
き、充実した研修になりました。
また、日本の食のあり方や輸入
食品について考えるきっかけと
なりました。
国際シンポジウム
本プログラムでは、健康環境の国際動向に関する最新情報の収集と研究者・学生の国
際交流を目的として、国際シンポジウムを開催しています。
【平成22年度の国際シンポジウムの概要】
本年度は、“食と環境の安全・安心に向けたリスクマ
ネージメント”をテーマとした国際シンポジウムを開催
しました。基調講演(大阪大学工学研究科池道彦先
生)や招待講演(タイ・ベトナム・中国の研究者)に
加え、学生による海外研修・提案型研究の成果報告を
行いました。海外からの参加者18名を含む合計86名
の参加があり、活発な議論が繰り広げられました。
国際シンポジウムの様子
学生フォーラム
本プログラムでは、国際競争力およびコミュニケーション能力の養成を目的とする学
生フォーラムを開催しています。
【平成22年度の学生フォーラムの概要】
本年度は、“健康環境リスクマネージメント高度専門家養成
の必要性~食と環境の安全・安心の保証、新興・再興感染
症の的確な予防のために~”と題して、タイ・ベトナム・中
国・日本のそれぞれの観点から、食あるいは環境にまつわ
る問題を議論しました。海外からの招待者(教員・学生)、
提案型共同研究に採択された学生(薬学研究科)、国際交
流プログラムに参加した学生(薬学研究科、人間科学研究
科、医学系研究科)が、食あるいは環境をテーマにそれぞ
れ2つの小グループに分かれ、国際的な視点から問題・課
題の抽出整理を行い、解決すべき最優先課題の決定とこれ
に対する解決策の立案と提案を行いました。
学生提案型課題研究支援プログラム
本プログラムでは、自立的研究企画能力及び遂行能力の養成を目的とする学生提案型
課題研究の支援を行っています。
【平成22年度の学生提案型課題研究支援プログラムの概要】
本年度は、博士後期課程の学生2名、博士前期課程の学生6名、海外研修参加グループ3グ
ループの計11課題を採択し、研究費の支援を行っています。また、前年度に採択された10
課題についても引き続き支援を行っています。
また、国際シンポジウムに合わせて、採択課題の研究成果発表会を実施しました。
採択課題数
採用年度
博士後期課程
博士前期課程
合計
平成21年度
4課題
6課題
10課題
平成22年度
2課題
9課題
11課題
国際シンポジウムの際に行われた成果報告会の様子
海外若手研究者・大学院生招聘プログラム
本プログラムでは、若手研究者や大学院生の国際交流を目的として、大阪大学への短
期招聘研究プログラムを実施しています。
【平成22年度の学生提案型課題研究支援プログラムの概要】
本年度は、タイから大学院生5名、ベトナムから若手研究者3名、中国から大学院生3名を招
聘し、薬学部3年生を対象とした基礎実習に参加するとともに、薬学研究科内の研究室見学
や、外部研究施設等の見学を行いました。また、国際シンポジウム・学生フォーラムにも
参加し、日本も含む各国の研究者・学生と問題点の共有・議論等により交流を深めました。
薬学基礎実習の見学
外部研究施設の見学
招聘プログラムに参加して
日本での最新の研究室見学により新しい知識・視野が開けた。
日本の学生との友情が生まれた。
学習と討論の融合による教育システムを学べた。
文系と理系の学生が議論し、交流する良いチャンスとなり、多視点から
考えることの重要性を感じた。
薬学研究科内の見学
OSAKA UNIVERSITY
大阪大学大学院薬学研究科
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘1-6
TEL : 06-6879-8236 FAX : 06-6879-8239
大阪大学グローバルコラボレーションセンター
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-7
TEL:06-6879-4442 FAX:06-6879-4444
http://www.phs.osaka-u.ac.jp/soshikiteki/index.html
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