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海外駐在員現地レポート(タイ・バンコク) (2016.3)
海外駐在員現地レポート(タイ・バンコク) (2016.3) 報告者 主査 菅原 渉 (件名)ベトナム・ホーチミンで道産食品商談会を開催(ベトナム・ホーチミン) 商談会場の様子 レセプションの様子 商談会場の様子 3月15日、ベトナム・ホーチミン市において、札幌商工会議所等が主催の「フードビジネスマッチング」が行われ、道内からは10の企業が参 加されました。当日は現地の卸事業者や和食店関係者、小売店事業者、メディア関係者などおよそ80人が来場され、各ブースでは休憩する 時間もないほどに、商品説明と試食が行われていました。 商談会の前日には市内の主な商業施設の視察を行いましたが、そこにはバンコクと比較するとほとんど道内からの食品関連商品が並んで いなかったにも関わらず、多くの来場者に恵まれたことは、バイヤーや飲食店の北海道に対する期待と関心が高いことの証明ではないでしょう か。。また、今回の出展内容が、カニや鮭などの海産物だけではなく、米や肉、御菓子やラーメン、調味料など幅広いものであったことも広く関 心を呼ぶことが出来た要因ではないかと感じました。 ベトナムの中でも経済発展が著しいホーチミン市周辺は、他の地域と比較して給与水準が高く、このため比較的コストが高くなってしまう日本 食を扱う店へのニーズも高まっており、現在日本料理店は全国で約760店、このうちホーチミン市内で約500店舗と急激な広まりを見せてい ます。本来食べる文化ではない生魚に対する関心や(寿司屋はかなり多い。)、オーガニック食材への関心などの健康志向の高まりも和食へ の追い風だと思います。 物流や通関手続、現地での販売方法など、ネックはまだかなりありますが、中間所得層の伸びが今後予測されるベトナムがASEANの中で も有望な市場であることは間違いなく、日系企業、なかでもサービス系の企業の進出がこれからも進むものと予測されます。北海道としても、 ベトナムの皆さんから食と観光の需要と人気を獲得するべく、継続的にコンタクトしていきたい、と感じます。 (件名)アセアン点描・その1(ラオス・ビエンチャン) 市内にある独立記念塔 ラオス仏教の最上位とされるタート・ルアン 市内で最大のショッピングセンター 何軒か、和食店も見かけました 昨年7月の着任以来、業務の合間を見てタイだけではなく、周辺国も訪問し、一部の町だけではありますが、様々な角度から観察を行ってお ります。せっかく毎月のレポートの場をいただいていますので、少しですが紹介させていただきます。初回は、タイの北東に位置するラオス共 和国の首都・ビエンチャンのレポートです。 ラオスの人口は約691万人で、ビエンチャンは約70万人とアセアンの首都の中では小規模な都市です。このためか、渋滞はあまりなく、高 い建物もほとんどないすっきりした印象でした。バンコクからは空路でおよそ1時間、鉄道ではタイ側の国境駅ノンカーイで乗換えとなりますが、 約10時間以上かかります。 まず、街中のコンビニエンスストアはバンコクのみならず、タイ国内の他都市と比較してもかなり数が少なく、流通はローカルの商店がメイン であり、写真のショッピングセンター横にある市内最大の市場には人があふれていました。売られている商品はラオス産のものは少なく、タイ でよく見かけるもの(食品や日曜雑貨に関しては)が殆どであり、経済圏としては一体化していることを感じます。事実、ビエンチャンではタイの 通貨・バーツを使うことができる店がたくさんありました。両国の間ではボーダーパスが発行されており、週末はタイの町へ買い物に行くなどの 日常的な交流が見られます。(帰りのバス車内で、そのような人を何人か見かけました。行きの列車は外国人観光客ばかりでしたが。) 国外からの企業進出に関しては、韓国企業の看板やオフィスを数多く目にしました。なかでも、自動車関連や農業機械などが目に付きました。 もとより、短い滞在での見聞きではありますが、タイと比較すると日本の存在感はあまりありません。その中でも、道路整備支援の看板や国立 博物館での調査支援といったものを確認することができました。 市内の移動手段は主にトゥクトゥクになります。タクシーや路線バスもありますが、台数が少なかったり、本数が限られることから利用には十 分な下調べが必要です。鉄道はなく、郊外にタイと連絡するタナレーン駅が一つあるだけです。 現地の飲食店事情は、「北海道」に特化した和食店は発見できませんでしたが、お好み焼き専門店やラーメン店もあるなど、専門化が進んで いる模様です。また、バンコク市内と比較すると道路上の屋台は少なく(人口密度の違いもありますが)、世界的なファストフードチェーン店もほ とんど見当たりませんでした。その他、旧フランス領であったためか、喫茶店やパン屋が多く立地している印象を受けました。 ベトナムやタイ、カンボジアと国境を接している内陸国であることから、AEC統合やメコン川への架橋整備等による物流網の整備が今後進む ことにより、店舗に並ぶ商品のラインナップが変わり、国外からの観光客やビジネス客が増えることで、今後街の様子も変わっていくものと感じ ます。また、産業がどの業種を中心に発展していくのか、注目していきたいです。 このような形で、アセアン各国の主な都市を毎月レポートしていきたいと思います。皆様に興味を持っていただければ幸いです。 このような形で、アセアン各国の主な都市を毎月レポートしていきたいと思います。皆様に興味を持っていただければ幸いです。 (件名)バンコク都市交通事情(その7) (左側に料金表があります。オレンジのベストを着て いる人がドライバーです。) (Uターンする場所が少ないため、歩道を逆走す るバイクが絶えません。歩く際は要注意です。) バンコクの庶民の足、バイクタクシー(モーターサイ)をご紹介します。 これまでも、様々な交通機関を紹介してきましたが、バンコク市民にとって最も身近で使い勝手のよいのが、こちらのモーターサイではない かと思われます。 まず、気候の問題があります。朝夕の比較的涼しい時間帯でも、5分も歩くと汗が噴き出す気温であり、道を歩く人が人口集積の割には極端 に少ない印象があります。このため、ソイと呼ばれる枝道から幹線道路までモーターサイに乗る人が多く、乗り場には行列ができることも少なく ありません。暑さ対策と歩道未整備による事故回避が目的である一方で、それが当たり前になり、一般的に歩く習慣がない、ということもまた 言えるようです。 もう一つ、何度も取り上げていますが、市内の渋滞問題があります。通勤通学時間帯や夕方、雨天時などにおけるバンコク市内の渋滞はか なり激しく、数十分も全く動かない、ということも起こります。そのような時、モーターサイであれば、車の脇をすり抜けたり、枝道を走行すること で時間短縮が可能であることから、よく利用される、ということになります。 乗り方は比較的簡単で、オレンジのベストを着用し、ソイの入口や道路沿いにいる人に声をかけるところから始まります。(もちろん、タクシー と同様に道を流している人もいます。)行き先を告げると、料金を言われますので、必要あれば交渉し、納得したら運転手の後ろに座ります。 到着後、支払いは到着後に行います。行き先までの距離にもよりますが、概ね20バーツから50バーツくらいで5km以内が相場でしょうか。 乗り場で行き先ごとに値段が書かれている場合もありますが、タイ語の文字なので、自分にはよくわかりません。距離と相場を確認してから 交渉するしかないと思います。大抵は外国人と見ると、10バーツから20バーツ程度上乗せしてきますので、交渉の余地ありです。 紹介しておきながらではありますが、自分はほとんど利用しません。理由は交渉が面倒な以外にもあります。歩道を走行したり、酷いときは 逆走したりと運転マナーが悪いドライバーも多く、当然乗客用のヘルメットはほとんど用意されておらず、雨天時の滑りやすい道路でもかなり のスピードを出す、といった安全面のデメリットが目立つためです。しかしながら、アポイントの時間などでどうしても・・・というときには重宝する 存在でもあります。それでも、夜間利用は極力避けるべきところです。(路面が見えず、凹凸も多いことから、転倒リスクが高まるので。) ビジネス利用ではよほどのことがない限り、お勧めしませんが、バンコクの混雑の中で自由に移動できる手段として貴重な存在であることは 間違いありません。バンコクにお越しの際はぜひ、オレンジベストのバイクにご注目を。