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みやぎ型グリーン・ツーリズム行動計画

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みやぎ型グリーン・ツーリズム行動計画
みやぎ型グリーン・ツーリズム行動計画
【第3期:平成25年度~平成28年度】
おいでよ!みやぎまるごとツーリズム
~心ふれあう結いの旅~
平成25年3月
宮城県農林水産部農村振興課
この行動計画をお読みになる方へ
~行動計画活用にあたってのメッセージ~
本計画は、宮城県がグリーン・ツーリズムの推進と実践者等の支援をするために策定
した計画です。県内の市町村をはじめ、既にグリーン・ツーリズムを実践されている方、
これから実施したい方、興味をもっている方等にお読みいただき、この計画を活用して、
ともに、グリーン・ツーリズム活動を推進しようとするものです。
○市町村の方へ
宮城県をはじめ、グリーン・ツーリズム関係機関と連携し、それぞれの市町村の特
徴を活かしたグリーン・ツーリズムの推進を期待します。
また、グリーン・ツーリズムの推進にあたっては,「みやぎグリーン・ツーリズム
推進協議会」の会員となって宮城県におけるグリーン・ツーリズムのネットワークを
拡大されることを期待します。
○グリーン・ツーリズム実践者の方へ
この行動計画により、実践者の育成、実践者への情報提供及び地域活動の活性化に
向けた取組等を実施し、皆さんのグリーン・ツーリズムの事業を支援します。
○新たにグリーン・ツーリズムを実施したい方,興味のある方へ
この行動計画により,農林漁家民宿・レストランの開業研修会や実践者との交流の
機会等の支援を実施し、グリーン・ツーリズムに関心を持つ方の起業などを支援しま
す。
○グリーン・ツーリズムを応援したい方へ
皆様との交流・支援が、実践者の笑顔を呼び、農山漁村の活力となります。
県全域で組織する「みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会」では、グリーン・
ツーリズムを応援していただく方を大歓迎しています。是非、一緒にグリーン・
ツーリズムを推進していきましょう。
グリーン・ツーリズムに関する質疑・要望等については、
グリーン・ツーリズム相談窓口へご連絡ください。
目
第1章
次
基本事項
1
行動計画の趣旨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
2
「みやぎ型グリーン・ツーリズム」とは・・・・・・・・・・・・ 2
3
宮城県の施策上のグリーン・ツーリズムの位置づけ・・・・・・・ 2
第2章
基本理念及び基本方向
1
宮城県のグリーン・ツーリズム将来像,キャッチフレーズ・・・・ 3
2
行動計画の基本理念・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
3
行動計画の基本方向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
第3章
行動計画の体系及び取組内容
1
行動計画の体系・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
2
行動計画の取組内容
(1)整えます ~推進環境の整備~・・・・・・・・・・・・・・ 6
( 2 ) 育 て ま す ~ 人 づ く り ~ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 10
( 3 ) 伝 え ま す ~ 情 報 発 信 ~ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 13
( 4 ) 応 援 し ま す ~ 地 域 活 動 の 活 性 化 ~ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 15
3
各 取 組 の 年 次 計 画 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 19
<参考資料>
1
2
3
4
5
6
国 に お け る グ リ ー ン ・ ツ ー リ ズ ム の 位 置 づ け ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 21
県 に お け る グ リ ー ン ・ ツ ー リ ズ ム の 位 置 づ け ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 22
第 2 期 ( 平 成 2 1 年 ~ 2 4 年 ) 行 動 計 画 の 総 括 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 25
第 3 期 行 動 計 画 の 策 定 経 過 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 26
宮 城 県 の グ リ ー ン ・ ツ ー リ ズ ム 関 連 施 設 等 の 推 移 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 28
グ リ ー ン ・ ツ ー リ ズ ム 関 係 機 関 連 絡 先 一 覧 表 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 29
第1章
基本事項
1.行動計画の趣旨
本県では、平成10年に策定した「みやぎ型グリーン・ツーリズムの推進方向※1」
及び「農山漁村滞在型余暇活動に資するための機能の整備に関する基本方針※2」を
県内各層の行動指針とし、グリーン・ツーリズムを推進しており、これらの実効性
を高めるため平成17年度に「みやぎ型グリーン・ツーリズム行動計画」
(以下「行
動計画」という。)を策定し、グリーン・ツーリズムの推進と実践者等の支援を行
ってきました。
第1期行動計画(H17~H20)では、推進体制の整備や人材育成、情報発信
等に取り組み、第2期行動計画(H21~H24)では、地域ツーリズム推進組織
の育成、「売れる」交流メニューの開発、都市と農山漁村が支え合うツーリズムの
創出等に取り組みました。その結果、県内の主要な都市農山漁村交流拠点施設の利
用人口は、年々増加してきました。
しかしながら,グリーン・ツーリズムの形態は多様化しており、新たなニーズや
課題への対応が求められています。
また、グリーン・ツーリズム活動は、平成23年3月に発生した東日本大震災等
(以下「震災」という。)からの復興に資することが多く期待されているところです。
このことから、第2期行動計画が終期を迎える平成24年度、震災後の農山漁村
の現状 を踏まえ、第2期行動計画の成果と反省点、グリーン・ツーリズム実践者や市
町村担当者等を対象としたアンケート結果、みやぎ型グリーン・ツーリズム推進検討懇
話会での意見をもとに 内容の見直しを行い、活力ある農山漁村を目指した「第3期
みやぎ型グリーン・ツーリズム行動計画」を策定しました。
この行動計画期間は、平成25年度から平成28年度までの4年間とします。
※1
みやぎ型グリーン・ツーリズムの推進方向(平成10年5月)
本県におけるグリーン・ツーリズムの推進に向けて、地域の特徴を活かした推進方向を
示しています。
※2
農山漁村滞在型余暇活動に資するための機能の整備に関する基本方針(平成10年11月)
農山漁村滞在型余暇活動のための基盤整備を促進に関する法律第4条に定める県方針で、
農林漁業をはじめとする豊富な自然的、文化的資源を活かしながら体験交流の拡大を図り、
一層の地域活性化を推進するため、農山漁村滞在型余暇活動に資するための機能の整備を促
進する方向性を整理しています。
-1-
2.「みやぎ型グリーン・ツーリズム」とは
みやぎ型グリーン・ツーリズムとは、下記に示す「農山漁村を舞台とした交流活動、共
生の交流活動で、宿泊の有無等の形にこだわらず多様に展開する」としています。
1.グリーン・ツーリズムは「農山漁村を舞台にした交流活動」
宿泊の有無等の形にこだわらず多様に展開する。公的施設を利用した滞在型交
流、日帰り型交流についてもグリーン・ツーリズムとして位置づけ、多様な交流
活動が進む中から、民宿やレストラン等への農林漁家の主体的な取り組みが生ま
れるよう推進する。
2.グリーン・ツーリズムは「共生の交流活動」
交流の担い手は、農林漁家を中心に、祭りや伝統文化・芸能、自然探索等のよ
うに高齢者や他産業従事者も含め地域ぐるみでの共同の取り組みを推進する。交
流対象は都市住民としつつ山村と漁村の相互交流等など広範な交流を通じ相互理
解、共生をめざす。
(平成10年「みやぎ型グリーン・ツーリズムの推進方向」での定義)
3.宮城県の施策上のグリーン・ツーリズムの位置づけ
くに
(1)宮城の将来ビジョン(「富県共創!活力とやすらぎの邦 づくり」(平成19年3月))
グリーン・ツーリズムはエコツーリズムと並んで、地域資源を活用した、地域が潤
う形での観光であり、推進体制の整備、支援を行うこととしています。
(2)みやぎ食と農の県民条例基本計画(農業を若者があこがれる魅力ある産業に!)
(平成13年10月(平成18年3月見直し)、平成23年3月〔第2期〕)
農業・農村の多面的な機能の発揮に向け、多様な地域資源を活用した都市と農村の
交流促進や教育機関と連携した体験学習の推進などを行うこととしています。
(3)みやぎ農業農村整備基本計画(「にぎわい」のあるみやぎの農業・農村)
(平成14年4月(平成18年4月見直し)、平成23年3月〔第2期〕)
グリーン・ツーリズムの活動を通じて、農山漁村の定住人口の減少を補う交流人口
の増加に向けた取組を推進するとともに、農業・農村の多面的機能の魅力や重要性に
ついて県民の理解向上を図ることとしています。
(4)みやぎの農業・農村復興計画(平成23年10月)
活力ある農村の復興に向け、グリーン・ツーリズム活動実践者を支援し、農業・農
村を力強く支えるサポーターとなる都市住民との交流を推進することとしています。
-2-
第2章
基本理念および基本方向
1.宮城県のグリーン・ツーリズムの将来像及びキャッチフレーズ
この行動計画では、宮城県が実践者、行政、関係機関等とともにグリーン・ツーリズム
を展開していくために以下のとおり将来像と、キャッチフレーズを掲げます。
〔将来像〕
みんなが笑顔で続けられるグリーン・ツーリズム
農山漁村を訪れる都市住民や、迎える農山漁村の実践者はもちろん、地域リーダーや
行政等関係する団体の担当者を含め、全員が前向きに楽しく、笑顔で活動を継続できる
グリーン・ツーリズムを目指します。
〔キャッチフレーズ〕
おいでよ!みやぎまるごとツーリズム
ゆ
~心ふれあう結いの旅~
これまでグリーン・ツーリズム広報パンフレットやホームページの名称として定着し
てきた、「おいでよ!」と「みやぎまるごとツーリズム」をキャッチフレーズとし、訪
れた都市住民と農山漁村の住民が、交流活動を通じて互いに支え合い、ともにふるさと
を守り、つくっていく「心ふれあう結いの旅」を副題とします。
2.行動計画の基本理念
第2期行動計画同様,次の5つを基本理念として掲げます。
5つの基本理念
〔理念1〕都市と農山漁村が理解し合い、相互に支え合う旅を模索します。
〔理念2〕本業である農林水産業があってこそのグリーン・ツーリズムに
こだわります。
〔理念3〕地域の宝である「人」や「集落」に焦点を当てた施策を進めます。
〔理念4〕農林漁家を核としながらも、交流の対象にこだわらず、地域産
業と連携、融合した多様なツーリズムを目指します。
〔理念5〕みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会を仲立ちとして広く関
係者と連携し、地域の特色ある実践に努めます。
-3-
3.行動計画の基本方向
基本方向は、第2期行動計画同様、「整えます(推進環境の整備)」、「育てます(人づ
くり)」、「伝えます(情報発信)」、「応援します(地域活動の活性化)」の、4つの項目に
します。
取組内容は、第2期行動計画におけるそれぞれの取組を整理統合するとともに、「震災
からの再生・復興支援」、「農山漁村の役割再発見」、「滞在型交流人口の増加」「都市住民
の注目度向上」の新たな視点での取組みを盛り込み、14の取組で実施します。
(1)基本方向1
整えます
~推進環境の整備~
グリーン・ツーリズムの県相談窓口をより強固にするとともに、グリーン・ツーリ
ズム関係組織のネットワーク化を図り、活動を支援できる体制づくりを行います。また、
法制度面については、農林漁家民宿開業の手続きに関する情報提供を行いながら、活動
推進に係る課題について検討を行い、迅速な対応を目指します。
取組内容
推進体制の整備、法制度面の整備
(2)基本方向2
育てます
~人づくり~
実践者個人や集落組織等、それぞれ対象の規模に見合った柔軟な人材育成を行い
ます。また、活動に必要なスキルの向上のため、地域資源の発掘支援等の研修会や専門
家等の派遣をします。
取組内容
実践者の育成、集落等地域組織の育成、地域ツーリズム推進組織の育成、
みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会の体制強化支援
(3)基本方向3
伝えます
~情報発信~
グリーン・ツーリズムの情報を、実践者や地域組織活動へ提供し、新たな活動に向け
た意識の啓発を行います。また、都市住民や消費者には多様な媒体を活用しながら、効
果的に情報を発信します。
取組内容
実践者や地域組織等への情報提供、都市住民や消費者への情報発信
(4)基本方向4
応援します
~地域活動の活性化~
震災からの復興再生や農林漁家民宿等の起業支援、実践者や地域の多様なネットワ
ーク化を支援します。また、多様なニーズに応える交流メニューの開発等を行い、実践
者が継続して活動できるような仕組みづくりの実践に努めます。更に、ワーキングホリ
デーをはじめとした都市と農山漁村が支え合うツーリズムの創出について支援します。
取組内容
復興再生支援、起業支援、ネットワーク化支援、地域の学校教育機関等と連携した
交流機会の創出、交流メニューの開発、都市と農山漁村が支え合うツーリズムの創出
-4-
第3章
行動計画の体系および取組内容
1.行動計画の体系
1. 整えます
ー
み
ん
な
が
笑
顔
で
続
け
ら
れ
る
グ
リ
P6
取組2 法制度面の整備
P8
取組3 実践者の育成
P 10
取組4 集落等地域組織の育成
P 10
(推進環境の整備)
2. 育てます
(人づくり)
取組5 地域ツーリズム推進組織の育成 P11
取組6 みやぎグリーン・ツーリズム推進 P12
協議会の体制強化支援
取組7 実践者や地域組織等への
情報提供
3. 伝えます
P13
(情報発信)
取組8 都市住民や消費者への情報発信 P14
4. 応援します
取組9 復興再生支援
P15
取組10 起業支援
P15
取組11 ネットワーク化支援
P16
取組12 地域の学校教育機関等と連携
した交流機会の創出
P16
取組13 交流メニューの開発
P17
取組14 都市と農山漁村が支え合う
ツーリズムの創出
P18
(地域活動の活性化)
ー
ン
・
ツ
取組1 推進体制の整備
リ
ズ
ム
-5-
2.行動計画の取組内容
(1)整 え ま す
取組1
~推進環境の整備~
推進体制の整備
◆グリーン・ツーリズムを単なる旅行や農作業体験としてではなく、農山漁村を含め
た、地域を活性化させるための重要な施策ととらえ、農林漁業振興、地域振興に関わ
る多くの関係機関との連携を強化し、グリーン・ツーリズムの推進環境を整備します。
〔グリーン・ツーリズムの推進イメージ〕
都 市 住 民 ・ 消 費 者 等
み
や
ぎ
グ
リ
|
ン
・
ツ
農 林 漁 家, 地 域 組 織 等
市町村
|
リ
ズ
ム
推
進
協
議
会
県
・農村振興課
・各地方振興事務所
・みやぎグリーン・ツーリズム
推進庁内連絡会議
※ は,連携
-6-
観光業者,
小・中学
校・高校・
大学等
(1)グリーン・ツーリズム相談窓口の充実及び県庁内ネットワークの強化
みやぎグリーン・ツーリズム推進庁内連絡会議設置要綱(平成15年7月1日)第6
により設置した本庁・地方の相談窓口の機能充実を図ります。相談窓口における役割は、
起業のスタートアップ支援や、地域での取組における課題解決に向けた助言等を行いま
す。また、庁内連絡会議の開催を通じて、庁内及び地方機関のネットワークの強化や情
報の共有化により、行動計画の推進を図ります。
(みやぎグリーン・ツーリズム推進庁内連絡会議の体系図(平成25年3月時点))
みやぎグリーン・ツーリズム推進庁内連絡会議
会
長
副 会 長
農村振興課長
農村振興課技術補佐
(農村交流対策担当)
消防課
農業振興課
地域復興支援課
農産園芸環境課
自然保護課
農村振興課
食と暮らしの安全推進課
林業振興課
健康推進課
水産業振興課
観光課
建築宅地課
農林水産政策室
義務教育課
食産業振興課
生涯学習課
県庁推進検討部会
・地域復興支援課
・健康推進課
・観光課
・農林水産政策室
・食産業振興課
・農業振興課
・農産園芸環境課
・農村振興課
・林業振興課
・水産業振興課
・義務教育課
・生涯学習課
県庁法制度検討部会
・消防課
・自然保護課
・食と暮らしの安全推進課
・観光課
・農業振興課
・農村振興課
・林業振興課
・水産業振興課
・建築宅地課
県庁相談窓口
・消防課
・地域復興支援課
・環境対策課
・自然保護課
・食と暮らしの安全推進課
・農林水産政策室
・農林水産経営支援課
・農業振興課
・畜産課
・農村振興課
・建築宅地課
意見
地方推進部会
地方振興部
農業振興部(農林振興部)
農業農村整備部
林業振興部(農林振興部)
水産漁港部
農業改良普及センター
教育事務所
相談内容の紹介
回答
( )は気仙沼
市町村・農家から
民宿建設等の相談
地方相談窓口
保健福祉事務所
地方振興部
農業振興部(農林振興部)農
業農村整備部
林業振興部(農林振興部)
農業改良普及センター
家畜保健衛生所
土木事務所
( )は気仙沼
市町村・農家から
民宿建設等の相談
-7-
(2)市町村等地域支援体制の整備
市町村のグリーン・ツーリズムを推進していく上での課題の解決や市町村計画策定等
に支援します。また、地域ニーズ、現状等を把握するため、市町村との連絡会議(仮称)
等を開催し、支援体制の整備を図ります。
(3)観光業者、大学、高校等関係機関との連携
観光業者や大学、高校等関係機関との連携により、地域の人材育成やグリーン・ツー
リズム普及・啓発のための研修会等を開催し支援体制の整備を図ります。教育旅行につ
いては、教育機関や観光関係者と連携しながら積極的に県内への誘致活動を行います。
取組2
法制度面の整備
◆グリーン・ツーリズムの推進にあたり、農林漁家民宿開業の手続きの情報提供や活
動推進に係る課題について検討し、整備していきます。
(1)開業手続きの情報提供及び課題の検討
農林漁家民宿において、開業に関する規制緩和を本県独自でも行ってきており、旅館
業法関係では、浴室が男女別にそれぞれ必要とされた施設基準について、平成15年に
一部適用を緩和しました。また、食品衛生法関係では、飲食店営業の施設基準のうち、
厨房の構造や材質、手洗い設備の設置数等について、平成23年に一部適用を緩和しま
した。
引き続き、農林漁家民宿開業の手続きに関する情報提供を行い、活動推進での課題に
ついて庁内連絡会議を中心に検討します。
-8-
(参考)農林漁家民宿関係の規制緩和
規 制 緩 和
全
国
+
宮城県独自
◇全国における規制緩和
関係法
旅館業法
規制緩和/通知等
農林漁業者が民宿を行う場合の旅館業法上の面積要件の撤廃(H15)
・33m2に満たない客室面積でも、簡易宿所営業の許可を得ることが可能。
道路運送法
農家民宿が行う送迎輸送を道路運送法の許可対象外として明確化(H15)
・宿泊サービスの一環として行う送迎輸送は原則として許可対象外であり、道路運送法上の問題
はない。
旅行業法
農家民宿が行う農業体験サービスを旅行業法の対象外として明確化(H15)
・農家民宿が自ら提供する運送・宿泊サービスに農業体験を付加して販売・広告することは、旅
行業法に抵触しない。
消防法
農家民宿における消防用施設等の設置基準の柔軟な対応(H16)
・地元の消防長又は消防署長の判断により、誘導灯等を設置しないことが可能。
建築基準法
農家民宿に関する建築基準法上の取扱いの明確化(H17)
・小規模(客室延べ床面積33m2未満)で避難上支障がなければ、新たな内装制限は適用しな
いことを明確化。
農地法
農業生産法人の業務に民宿経営等を追加(H17)
・農業生産法人の行う事業に農作業体験施設の設置・運営や民宿経営を追加。
農山漁村
農林漁業体験民宿業者の登録の対象範囲の拡大(H17)
余暇法
・登録対象を「農林漁業者又はその組織する団体」以外の者が運営するものにも拡大。
酒税法
農家民宿等における濁酒の製造事業の特区(どぶろく特区)(H15)
・特区法
・農家民宿等を営む農業者が、自ら生産した米を原料として濁酒を製造する場合、最低製造数量
(6KL)を適用しない。
◇宮城県独自の規制緩和等(仙台市を除く)
関係法
旅館業法
規制緩和/通知等
農林漁家民宿における構造設備(浴室)の基準緩和(施行細則:H15.10.27~)
・農林漁業者が客室延床面積33㎡未満の民宿を行う場合、男女別々の浴室設置を必須としない
食品衛生法
農林漁家民宿における食事提供に係る施設基準の特例(取扱要領:H23.6.1~)
・農林漁業者による一時的及び小規模な簡易宿所(客室延床面積33㎡未満)営業に伴う飲食店
営業を行う営業日数が年間15日以内、食事提供は1日あたり9人以内の場合において、厨房
の構造や材質、手洗い設備の設置数の基準を緩和
-9-
(2)育 て ま す
取組3
~人づくり~
実践者の育成
◆地域にとって、生産物、景観、文化は重要な資源ですが、
「人」は最も重要な資源です。
「人」が笑顔でグリーン・ツーリズムが実践できるよう、意識の向上を図りながら、知識
や技術の蓄積を支援します。
(1)研修会の開催
地域によって特色のある交流活動が実践されています。そこで、県全体での研修や、
各圏域毎の研修会を、地域の実践者の要望に合わせた内容で開催することにより、実践
者のスキルアップを目指します。
(2)インストラクター講習等の受講誘導
財団法人都市農山漁村活性化機構(まちむら交流きこう)等が主催するインストラク
ター養成講座の開催等について情報提供を行います。また、実践者が参加しやすいよう
に、県内における各研修会の誘致を行います。
取組4
集落等地域組織の育成
◆個々の経営による実践者だけで、地域活性化を図るのは困難であり、集落ぐるみでの取
組により個々の経営への負担が軽減される、交流メニューの幅が広がる、非農家を含め、
それぞれのノウハウを活かせる、集落の結束が強まる等、大きなメリットがあります。そ
こで、関係機関と連携し、集落単位の地域組織がグリーン・ツーリズムに取り組めるよう
支援します。
(1)各種農村振興施策との連携による組織設立及び活動実践支援
各種農村振興施策(農地・水保全管理支払事業、中山間地域等直接支払事業、中山間
地域等農村活性化事業等)に取り組んでいる地域において、集落等地域組織単位での農
林漁家民泊の受入や交流ツアーの実施等、実践活動の支援を行います。
(2)アドバイザー等専門家派遣等による実践支援
集落等地域を対象にアドバイザー等専門家を派遣し、具体的なノウハウを提供するこ
とにより、グリーン・ツーリズムの実践活動に必要なスキルの向上や地域内の連携の強
化、地域資源の再発掘の支援を行います。
- 10 -
取組5
地域ツーリズム推進組織の育成
◆地域に点在しているグリーン・ツーリズム実践者でも、地域ごとに組織を作って、共通
した方向性のもとにノウハウを持ち寄ることにより、地域色豊かなグリーン・ツーリズム
を生み出すことができます。地域内の商工業関係者を含め、グリーン・ツーリズムに興味
がある、あるいは課題を持つ地域住民が広く参画できるよう、市町村単位でのツーリズム
組織の設立、運営を支援し、地域産業の活性化を図ります。
(1)地域ツーリズム推進組織設立支援
市町村や農協、多様な組織と実践者のネットワークによる組織の立ち上げの支援や、
地域ぐるみでの受入体制の整備について支援を行います。
(2)アドバイザー等専門家派遣等による実践支援
地域ツーリズム組織(市町村等を中心とした組織)又は、設立を検討している地域に
アドバイザーなど専門家を派遣し、具体的なノウハウを提供することにより、地域とし
ての活動を進めていくに当たっての課題の整理や地域資源の発掘を支援します。また、
組織としての方向性の検討や新たな取り組みへの支援を行います。
(参考)第2期行動計画でのグリーン・ツーリズムアドバイザー派遣の主な実施内容
位
置
づ
け
実
施
内
容
実践・ワークショップ
参加型の地域づくりワークショップの企画・運営,課題等整理と課題への助言等,地
アドバイザー
域素材を活かしたメニュー検討・考え方,都市と農村をつなぐイベントのコーディネ
地域資源活用
地域資源の発掘や再発見・発信方法などに関する着眼点,地域資源の整理・マップ化,
アドバイザー
普段の暮らしの中でツーリズムにいかせるものの発掘,交流事業の事例と手法,プロ
ート,民宿・民泊開業の学習,継続的に集客がある魅力的な施設づくり
グラム内容助言,旅行商品の企画・検討,事業の検討及び今後の方向性
地域素材デザイン
わらじ作り等地域資源を生かした製品(物作り)及び展開案等のデザインと助言・指
アドバイザー
導,チラシ作成や包装方法,新聞記事活用とPR方法,直売所の販売促進(商品陳列,
フードコディネート
レストラン経営指導,地域食材を活用した惣菜等の開発指導,加工品開発,食育体験
アドバイザー
メニューの検討,パッケージの選定と仕入れに関する助言・指導
品揃え,改善方向等)
経営管理
直売所における効果的な配置や商品展示の方法・今後の販売方法について,商品増産
アドバイザー
に向けた経営指導
体験交流
グリーン・ツーリズムの準備・実践・PR方法・成功ポイント等,学校との連携や農
アドバイザー
業体験を通じた地元発見などの実践の講演
グリーン・ツーリズム
旅行商品の企画,グリーン・ツーリズムの現状,体験ツアーの実践準備,グリーン・
実践アドバイザー
ツーリズムの定義,旅行業法の基礎知識
自然工芸アドバイザー
かご材の見分け方と採取方法,かご編み方法の実践,自然素材についての探し方や活
農林漁家レストラン
高齢者能力を活かした特産品開発と地域活性化
用方法
開業支援アドバイザー
※アドバイザー派遣件数:H21-32件,H22-26件,H23-15件,H24-23件
- 11 -
取組6
みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会の体制強化支援
◆平成17年に設立したみやぎグリーン・ツーリズム推進協議会※1は、実践者を中心にネ
ットワークが強固になってきています。更に、そのネットワークを活用し、行政等関係機
関との連携、地域での実践事例づくりのサポート役を担えるよう、組織体制強化、運営支
援、活動支援等を行います。
(1)事務局機能等体制強化支援
みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会(以下「県協議会」という。)は、実践者を
中心としてネットワークが強まっています。県内各地の実践者の活動をサポートするた
めには県協議会の業務は重要となっており、県協議会の活動がスムーズに行えるように
支援を行います。
(みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会の体系図(平成24年度時点))
総 会
役 員 (会長、 副会長、 監事 )
役員会
顧問
役員会 (会長、 副会長、 各部会長、 事務局長)
事務局 (事務局長、 事務局員)
県北部会
会 員
※1
県南部会
沿岸部会
体験交流部会
広報部会
正会員/市町村、 法人、 団体、 産地直売所、 個人
サポーター会員/準会員 (一般、 学生)、 賛助会員
みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会(平成17年12月設立)
グリーン・ツーリズムを推進するために必要な啓発・普及、情報発信等の条件整備を関
係機関・団体・個人等が一体となって実施し、農山漁村と都市の交流による、都市住民の
求める「ゆとりとやすらぎ」の提供と農山漁村地域の活性化に資することを目的に設立さ
れました。
県、趣旨に賛同する市町村及び関係団体、個人等を持って組織されています。
<年会費>正会員/市町村・法人100,000円、団体(地域ツーリズム活動支援組織,企業等)10,000円、
産地直売所20,000円、個人3,000円
サポーター会員/準会員一般2,000円、準会員学生1,000円、賛助会員一口10,000円
- 12 -
(3)伝 え ま す
取組7
~情報発信~
実践者や地域組織等への情報提供
◆グリーン・ツーリズムに興味はあるが、具体的な内容が分からない、もっと活動の内容
を充実させたい等、情報を必要としている実践者が多い。このため、ホームページや各種
研修会等を活用しながら情報提供し、実践者の拡大、活動の充実を図ります。
(1)ホームページ、マニュアル等による情報提供
県協議会等と連携しながら、ホームページや各種研修会等を通して県内の実践者や地
域組織等に対して情報提供を行います。また、これから農林漁家民泊に取り組みたいと
考えている地域や農林漁家民宿を開業したいと考えている実践者等に対しては各種マニ
ュアルや事例集等の提供を行います。
(2)各種農村振興施策の研修会等を活用した情報提供及び意識啓発
各種農村振興施策(農地・水保全管理支払事業、中山間地域等直接支払事業、中山間
地域等農村活性化事業等)の研修会やシンポジウムの際に情報提供や、グリーン・ツー
リズム実践者による事例紹介等を行うことにより、研修会参加者の意識啓発を行い、実
践者の拡大を図ります。
農村景観研修会「魅せる、農村景観(むらなみ)」
- 13 -
取組8
都市住民や消費者への情報発信
◆県協議会のホームページや会員情報パンフレット「おいでよ!」、マスメディアの有効
活用に加えて、観光関係者等と連携した情報発信等により震災を契機に再確認された農村
の役割等知ってもらい、グリーン・ツーリズムに興味を持ち参加してもらえるよう情報発
信します。
(1)ホームページ、チラシ、イベント等による情報発信
県のホームページや県協議会ホームページを活用し、現地の旬な情報を掲載します。
また、宮城の農山漁村の魅力を伝えられるようなチラシ等を作成し、各種イベント等
で配布します。
(2)テレビ、ラジオ、新聞等メディアを活用した情報発信
テレビやラジオ、新聞等のメディアは新鮮な情報を広く消費者に伝える有効な手段で
あることから、農山漁村におけるイベントの告知や交流ツアー等についてのPRの手段
として県協議会と連携しながら情報発信を行います。
(3)観光、教育、消費者団体等各関係者のネットワークを活用した情報発信
観光業関係者は広く消費者に向けて情報を発信できる手段を持っていることから、随
時情報の共有に努め、都市部(首都圏も含む)に対してPRを行います。また、教育機
関と観光関係者と連携し、県内の農山漁村で教育旅行や交流活動を推進していきます。
消費者団体については、生協等の組織と連携しながら、食や農業に興味のある消費者に
対して情報の発信を行います。
みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会
- 14 -
http://www.gtmiyagi.com/
(4)応 援 し ま す
取組9
~地域活動の活性化~
復興再生支援
◆震災によりグリーン・ツーリズム活動施設等が被災し、また、東京電力株式会社福島第
一原子力発電所事故等に伴う被害、風評被害により、集客が低迷している状況にあります。
このため、集客促進に必要な支援を行います。
(1)グリーン・ツーリズム実践者等への復興支援
県協議会等と連携しながら、県内グリーン・ツーリズム実践者等の復興情報受発信や
交流活動支援等により、交流体験活動を活性化させ、都市農村交流の再生支援を行いま
す。
取組10
起業支援
◆農林漁業者の想いや、要望、イメージを、実際に形にして実践するに当たって、指導機
関等による支援は重要です。農林漁家レストランや農林漁家民宿等の開業に向けた研修会
の開催、マニュアルの作成等を行い、新たな活動を支援します。
(1)開業研修会等の開催
農林漁家民宿開業アドバイスブックを活用し、スタートアップの支援を行います。ま
た、県内で既に開業している実践者と連携しながら研修会等で開業への意識啓発を行い
ます。農林漁家民泊の受入経験者については、民宿開業に向けた許可取得について積極
的に支援します。
用語の定義
〈 農林漁家レストラン〉農林漁業者が経営するもので、自家の生産物や地域の食材を
活かして自ら調理をし、農山漁村ならではの料理を提供するところ。
〈農林漁家民宿〉農林漁業者が経営する民宿等の宿泊施設で、地域の食材を活かした
料理や様々な農林漁業体験などを提供し、地域のグリーン・ツーリズム活動の拠点
となっているところ。旅館業法の営業許可を要し、料理を提供する場合については
食品衛生法の許可も要する。
〈農林漁家民泊〉学校教育の一環として農林漁家に宿泊して交流活動を実施する場合
に、宮城県で定めた民泊の実施方針に基づいて行うものをいう。法による営業許可
は要さないが、食品衛生法の観点から食事については自炊または共同調理とする。
- 15 -
取組11
ネットワーク化支援
◆実践者が個別に活動することは、自分の持ち味や強みを最大限に活かせる反面、課題を
抱えたときに、くじけてしまうという危険もあるため、実践者どうし、思いを同じくする
者どうしが情報を共有し、刺激し合うことは重要なことです。地域単位での実践者のネッ
トワーク化や、農林漁家レストラン等同じ活動をつなぐネットワーク化、こうした地域の
ネットワークをつなぐ、さらに大きなネットワークの構築を図り、より充実した活動が実
践されるよう支援します。
(1)実践者及び地域ツーリズム推進組織の連携推進
県内には各地に実践者や地域ツーリズム推進組織があり、それぞれが様々な交流活動
を行っていますが、県協議会等を仲立ちとして、地域をつないだ交流イベントなどを開
催し、より強固なネットワークを形成します。
(2)県協議会の会員及び支援者ネットワークの拡大
県協議会は会員数は増加傾向にあるものの、現状では地域の偏りや、市町村の会員が
限られています。そこで、県も市町村や企業等に対して積極的に入会の勧誘を行い、一
緒に活動を行う実践者や、支援者のネットワークの拡大、新しく活動に取り組む地域に
対してのノウハウ提供等を行います。
取組12
地域の学校教育機関等と連携した交流機会の創出
◆農山漁村での農林漁業体験や生活体験を行うことにより、生徒には、「学ぶ意欲や自立
心が育まれる」「食の大切さを学べる」「思いやりの心や豊かな人間性・社会性などが育
まれる」「社会規範や生活技術が身に付く」といった教育的効果が現れると言われており
ます。一方、生徒を受入れる農山漁村でも、農林漁家の副収入ばかりでなく、児童から元
気をもらい、農山漁村地域の活性化にもつながるものと大変期待されているところです。
そのため、教育機関や観光関係者と連携した農山漁村での交流機会の創出を支援します。
(1)交流を通じた地域の子ども達の生産、文化伝承に対する理解向上や食育推進
地域の学校教育機関やPTAとの連携により、農林漁業体験や生活体験の提供、祭り
等の伝統行事、郷土食などの食文化に触れあう機会を提供し、食育、生産活動や文化伝
承活動への理解醸成、郷土愛を育むといった活動を支援します。
- 16 -
(2)農林漁家民泊の推進
農林漁家民泊については宮城県で平成15年度に「体験学習に伴う農林漁家への民泊
の実施方針※1」を定め、各地域で受入を行っていますが、近年、農山漁村での小中学校
の体験学習や、教育旅行において学校側からのニーズが一層高まっており、民泊を検討
している地域を中心に、各種研修会等を通じ、リスク回避の手法や安全・安心のための
保険加入促進等を含めた受入体制整備を支援します。
なお、「子ども農山漁村交流プロジェクト※2」についても、取り組みを希望している
地域に対して、情報の提供や体制整備等を支援します。
※1
体験学習に伴う農林漁家への民泊の実施方針(平成15年12月 平成19年9月改正)
宮城県は、家庭や地域における教育力の低下を背景に、子どもたちに多彩な体験活動の機
会を与えるため、学校行事に限り、農林漁家に宿泊しての農作業体験や生活体験等について
は、一定の条件を付して、営業許可を不要とするガイドラインを定めました。
※2
子ども農山漁村交流プロジェクト(ふるさと子ども夢学校)
農林水産省、文部科学省、総務省が連携して、学ぶ意欲や自立心、思いやりの心、規範意
識などを育み、力強い子どもの成長を支える教育活動として、小学校において農山漁村での
1週間程度の長期宿泊体験活動を推進するものです。
取組13
交流メニューの開発
◆地域資源を最大限活かして、県協議会や企業等と連携しながら、独自性豊かな物語性の
ある交流メニューの開発を支援し、農林漁業の振興につながるツーリズムの実践に努めま
す。
(1)地域資源を活かした交流メニューの開発
各地域で定番となっている交流メニューをもとに、さらに魅力あるものとして定着を
図り、都市住民等の滞在時間を長くして交流を深めるため、歴史や食文化などテーマ性
を強めながら、地域産業が連携した、交流メニューづくりを支援します。
(2)県協議会や企業等と連携した交流メニューの開発
県協議会は、実践者や地域とのネットワークがあり、地域の実情に合った対応が可能
なため、県協議会と連携しながら、効果的な交流メニュー開発支援を展開します。
また、各種農村振興施策を活用して、様々なノウハウを持った企業やNPO団体、大
学等との連携も検討し、地域資源の発見、活用の組み立てや、都市住民から見て魅力的
な交流メニュー開発等を支援します。
- 17 -
取組14
都市と農山漁村が支え合うツーリズムの創出
◆震災で、食の大切さ、安心安全な食べもの、農村に対する都市住民の関心がさらに高ま
ってきており、農山漁村の多面的な機能の発揮や農山漁村の保全に向け、農山漁村にとっ
てのメリットだけでなく、都市側にとってもメリットになるようなものを模索し、都市と
農山漁村が支え合うツーリズムの創出活動を支援します。
(1)ワーキングホリデーやU・J・Iターン対応等による都市、農山漁村双方が支え合
う支援活動の推進
都市と農山漁村をつなぐ有効な手段としてワーキングホリデーの活用等、受入農家側、
参加者の両者にとってメリットとなる仕組みづくりを市町村や県協議会等と連携しなが
ら行います。
また、U・J・Iターンの希望者については、関係機関と連携しながら情報の提供や
首都圏へのPR活動を行います。さらに、食や温泉、森林セラピー等にも着目し、健康
増進ツーリズム等、都市と農山漁村双方が支え合うようなツーリズムの創出を支援しま
す。
(2)第2のふるさとづくりの推進
県内では地域組織が、中学校の農業体験・農家民泊の受入等がきっかけで、災害時の
相互支援協定を結び、災害時の支援物資の搬送を行う等、農村と都市が補い合う形が生
まれた事例や、都市に拠点をおき、農山漁村の食材、情報を発信する拠点をつくる等、
交流先が「第2のふるさと」となっている事例があり、都市と農山漁村との交流をより
一層推進します。
- 18 -
3.各取組の年次計画(平成25年度~平成28年度)
基本方向
整えます
行動計画の取組内容
(1) グリーン・ツーリズム相談窓口の充実及び県庁内ネットワークの強化
(2) 市町村等地域支援体制の整備
の整備)
(3) 観光業者,大学,高校等関係機関との連携
取組2 法制度面の整備
(1) 開業手続きの情報提供及び課題の検討
ー
お
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(情報発信)
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H28
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●
(2) インストラクター講習等の受講誘導
取組4 集落等地域組織の育成
(1) 各種農村振興施策との連携による組織設立及び活動実践支援
(2) アドバイザー等専門家派遣等による実践支援
取組5 地域ツーリズム推進組織の育成
(1) 地域ツーリズム推進組織設立支援
(2) アドバイザー等専門家派遣等による実践支援
取組6 みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会の体制強化支援
(1) 事務局機能等体制強化支援
取組7 実践者や地域組織等への情報提供
(1) ホームページ,マニュアル等による情報提供
(2) 各種農村振興施策の研修会等を活用した情報提供及び意識啓発
取組8 都市住民や消費者への情報発信
(1) ホームページ,チラシ,イベント等による情報発信
~
心 応援します
ふ
れ
あ (地域活動
う の活性化)
結
い
の
旅
~
H27
取組3 実践者の育成
(1) 研修会の開催
(人づくり)
H26
取組1 推進体制の整備
(推進環境
育てます
H25
(2) テレビ,ラジオ,新聞等メディアを活用した情報発信
(3) 観光、教育、消費者団体等各関係者のネットワークを活用した情報発
信
取組9 復興再生支援 (1) グリーン・ツーリズム実践者等への復興支援
取組10 起業支援
(1) 開業研修会等の開催
取組11 ネットワーク化支援
(1) 実践者及び地域ツーリズム推進組織の連携推進
(2) 県協議会の会員及び支援者ネットワークの拡大
取組12 地域の学校教育機関等と連携した交流機会の創出 (1)
交流を通じた地域の子ども達の生産、文化伝承に対する理解向上や
食育推進
(2) 農林漁家民泊の推進
取組13 交流メニューの開発 (1) 地域資源を活かした交流メニューの開発
(2) 県協議会や企業等と連携した交流メニューの開発
取組14 都市と農山漁村が支え合うツーリズムの創出
(1)
ワーキングホリデーやU・J・Iターン対応等による都市と農山漁村双
方が支え合う支援活動の推進
(2) 第2のふるさとづくりの推進
※●は,主に新たな視点で重点的に取組事項(P.4参照)
- 19 -
参
考
資
- 20 -
料
1.国における位置づけ
(1)農山漁村滞在型余暇活動のための基盤整備の促進に関する法律(平成7年4月)
(以下「GT法」という。)
◇グリーン・ツーリズムは都市住民の余暇活動としての農作業体験等であると位置づけられま
した。
農村滞在型余暇活動の定義
→ 主として都市の住民が余暇を利用して農村に滞在しつつ行う農作業の体験その他
農業に対する理解を深めるための活動
(2)オーライ!ニッポン会議(都市と農山漁村の共生・対流推進会議 平成15年6月)
◇都市と農山漁村の住民が互いに行き交うことで、新しい日本再生を目指すとされました。
都市と農山漁村の共生・対流とは
→ 農林漁業体験や田舎暮らしなどの都市と農山漁村を行き交う新たなライフスタイ
ルを広め、都市と農山漁村にそれぞれに住む皆さんがお互いの地域の魅力を分かち
合い、「人・もの・情報」の行き来を活発にした新しい日本再生を目指すことを目
的に展開
(3)農林水産省(農村振興局)
◇グリーン・ツーリズムは農作業体験だけでなく、農産物直売所での買い物や観光農園の
用、子どもの体験学習まで、幅広くとらえられるようになりました。
「グリーン・ツーリズム」とは
農 山漁村地域において自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動です。
欧 州では、農村に滞在しバカンスを過ごすという余暇に過ごし方が普及しています。英国では、ルーラル・
ツーリズム、グリーン・ツーリズム、フランスではツーリズム・ベール(緑の旅行)と呼ばれています。
滞 在の期間は、日帰りの場合から、長期的又は定期的・反復的な(宿泊・滞在を伴う)場合まで様々です。
- 21 -
利
2.県における位置づけ
くに
(1)宮城の将来ビジョン(
「富県共創!活力とやすらぎの邦づくり」(平成19年3月))
◇グリーン・ツーリズムはエコツーリズムと並んで、地域資源を活用した、地域が潤う形で
の観光であり、推進体制の整備、支援を行うこととしています。
第1節 富県宮城の実現~県内総生産10兆円への挑戦~
2 観光資源、知的資産を活用した商業・サービス産業の強化
取組5 地域が潤う、訪れてよしの観光王国みやぎの実現
→ 自然環境や伝統文化などを活用したグリーン・ツーリズム及びエコ
ツーリズム推進体制の整備・支援
(2)みやぎ食と農の県民条例(平成12年7月(平成15年2月改正))
◇グリーン・ツーリズム活動を通じて、農業、農村の重要性への理解醸成を図ることとして
います。
第7条 (農業・農村振興に関する主要な方策)
8 都市と農村の交流促進、県民への農業に関する情報提供及び学習機会の充実
等を推進し、農業及び農村の重要性への理解醸成を図ること。
(3)みやぎ食と農の県民条例基本計画(農業を若者があこがれる魅力ある産業に!)
(平成13年10月(平成18年3月見直し),平成23年3月〔第2期〕
)
◇農業・農村の多面的な機能の発揮に向け、多様な地域資源を活用した都市と農村の交流促
進や教育機関と連携した体験学習の推進などを行うこととしています。
第5章 食と農の振興に関する施策の推進方向
第3節 農業・農村の多面的な機能の発揮
施策12 多面的機能の県民理解の醸成
① 多様な地域資源を活用した都市と農村の交流促進
都市住民と農村地域との交流については、都市住民の農業への関心の高まりに
より、多様な交流チャネルが求められています。
農林漁家レストラン・民宿、農産物直売所、水辺空間(親水公園)等の多様な
交流施設の活用及び教育機関等と連携した子ども達への交流機会の提供を推進す
るとともに、農林漁家レストラン・民宿等に係る規制緩和等の法制度面の整備を
進めます。
また、緑豊かな農村地域において、その自然、文化、人々との交流等を楽しむ
滞在型の余暇活動であるグリーン・ツーリズムは、農村経済の活性化につながる
とともに都市住民が農村での生活体験を楽しみ、農業に対する理解を深める機会
となりますが、活動実践者の十分な所得及び後継者の確保、支援体制の整備等に
おいて課題があるため、グリーン・ツーリズム・アドバイザー派遣等の各種施策
により、活動実践者を支援するとともに,グリーン・ツーリズムの推進組織の活
動を支援します。
② 多面的機能への県民理解の向上
農業・農村の役割及び多面的機能の効果について県民の理解を深めるため、ワ
ークショップ等による農業・農村の地域資源を再発見するための取組、心やすら
- 22 -
ぐ農業水路のせせらぎ及び美しい農村の景観を楽しみながら地域の歴史・文化に
接することができる水土里ウォーキングの開催、散策マップの作成等を、土地改
良区及び地域の農業者とともに行い、情報を共有化します。
また、生きもの観察会及び体験学習会等に独自に取り組む協働組織への支援、
地域で郷土文化の継承活動等を行う組織の育成等により、県民に農業・農村の魅
力を再確認してもらうための意識の醸成を図ります。
多面的機能の理解の向上のため、グリーン・ツーリズムの活動の活用等、消費
者と農業者の交流を一層進めていくとともに、学校及び保護者等を対象とした取
組の効果が高いと考えられることから、多様な学習・体験内容の検討等、教育分
野と農業分野とのさらなる連携強化を図ります。
(4)みやぎ農業農村整備基本計画(
「にぎわい」のあるみやぎの農業・農村)
(平成14年4月(平成18年4月見直し)
,平成23年3月〔第2期〕)
◇グリーン・ツーリズムの活動を通じて、農山漁村の定住人口の減少を補う交流人口の増加
に向けた取組を推進するとともに、農業・農村の多面的機能の魅力や重要性について県民の
理解向上を図ることとしています。
第3章 取組方向と取組項目
第2節 農村環境の向上
1 「農村の地域資源の保全管理と豊かさの提供」(取組方向2)
都市と農村の共生・対流は、双方を行き交う新たなライフスタイルを広め、互い
の地域の魅力を分かち合い、人、もの、情報の行き来を活発にするもので、その代
表的なものがグリーン・ツーリズムです。みやぎ型グリーン・ツーリズムの一層の
展開や新たな取組となっている子ども農山漁村交流プロジェクトの実践等は、みや
ぎの農業・農村に賑わいを取り戻す大きな契機となることから、取組を通じて定住
人口の減少を補う交流人口の増加を図るとともに、多面的な機能の魅力や重要性に
つて県民の理解向上を図ることにより、農村の活性化を目指します。
2 取組項目
(2) 都市と農村の共生・対流の推進
農村の地域資源を活用したグリーン・ツーリズムなどの都市と農村の交流活動を
契機として、農業・農村の有する多面的機能の魅力や重要性について県民理解の向
上を図り、定住人口の減少を補う交流人口の増加に向けた取組を推進し、農村の活
性化を目指します。
(5)宮城県震災復興計画(~宮城・東北・日本の絆 再生からさらなる発展へ~)
(平成23年10月)
◇魅力ある農業・農村の再興に向け、農業・農村を力強く支えるサポーターとなる都市住民
等との交流を一層推進することとしています。
6 分野別の復興の方向性
(4)農業・林業・水産業
①魅力ある農業・農村の再興
復旧期においては、沿岸部のがれきの撤去や除塩、損壊した用排水施設等の復旧
- 23 -
を最優先で進めます。甚大な被害を受けた地域においては、被災前の土地利用や営
農方式を抜本的に見直し、広域的で大規模な土地利用や効率的な営農方式の導入、
法人化や共同化による経営体の強化,防災対策などを意識したゾーニングなど、新
たな時代の農業・農村モデルの構築を目指します。内陸部においては県民生活に必
要な食料の確保や、沿岸地域の農業者の就農の受け皿となるなど、県全体で農業生
産を維持します。
再生期においては、効率的な農業の展開や稲作から施設園芸への転換、畜産の生
産拡大などとともに、6次産業化などにより、アグリビジネスを推進します。また、
効率的かつ安定的な農業経営を行えるよう法人化や共同化を推進するとともに、他
産業からの新たな担い手の参入等を含めた新規就農者の確保育成や雇用労働力の確
保を支援します。さらに、防災対策や景観を意識した農村形成や、都市近郊農業の
再生を推進します。
発展期においては、経営規模の拡大や6次産業化などにより農業経営の強化・発
展を図るとともに、農業・農村を力強く支えるサポーターとなる都市住民等との交
流を一層推進し、農村の活性化を図ります。
具体の取組
5 活力ある農業・農村の復興
農業・農村の活性化を図るため、都市との交流促進や6次産業化など、農業の高
付加価値化や農村ビジネスの振興に向けた取組を支援します。また、農村の持つ多
面的機能の維持を図るため、防災対策や自然環境,景観を意識した農村の形成を図り
ます。
(6) みやぎの農業・農村復興計画(平成23年10月)
◇活力ある農村の復興に向け、グリーン・ツーリズム活動実践者を支援し、農業・農村を力
強く支えるサポーターとなる都市住民との交流を推進することとしています。
Ⅵ 施策展開
2 新たな時代の農業・農村モデルの構築
(5)活力ある農村の復興
① 農村ビジネスの振興
② 都市と農村の交流促進
都市部と農村部の交流において有効な手段として取り組まれてきたグリーン・ツ
ーリズムは、震災により沿岸部を中心に活動ができない状況となっており、活動を
している地域においても震災後は客足が減少しています。
当面は内陸部を中心に活動実践者を支援することでグリーン・ツーリズムの振興
を図り、沿岸部については、農業・農村の復興とあわせて振興に向けた支援を行い
ます。
これらの取組を通し、農業・農村を力強く支えるサポーターとなる都市住民との
交流を推進します。
③ 集落ぐるみの農村保全活動促進
- 24 -
3.第2期(平成21年~24年)行動計画の総括
みやぎ型グリーン・ツーリズム行動計画を見直すに当たって、第2期行動計画の成果と
反省点を取りまとめました。以下の表は、第2期行動計画の施策の主な実施内容,今後の
課題について総括をしたものです。
みやぎ型グリーン・ツーリズム行動計画(平成21年度~平成24年度)の実施状況
施策の主な実施内容
基本方向
取組1 推進体制の整備
応援したい
(推進環境の整備)
→ みやぎグリーン・ツーリズム推進庁内連絡会議の開催。
取組2 法制度面の整備
→
農林漁家民宿の開業に係る食品衛生法の規制緩和の実施。
特別農林漁家民宿を指導する団体登録事務取扱要領の制定。
取組3 実践者の育成
みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会等と連携した研修会の実施,インストラクター講習
→
等の受講誘導。
取組4 地域リーダーの育成
→ 地域リーダー研修会等の実施,インストラクター講習等の受講誘導。
育ってほしい
(人づくり)
取組5 集落等地域組織の育成
→ 農村振興施策に取り組む組織での体験学習実施。
取組6 地域ツーリズム推進組織の育成
グリーン・ツーリズムアドバイザー派遣事業による支援(H21:32件,H22:26件,H23:15
→ 件,H24:23件)。グリーン・ツーリズム促進支援事業(市町村振興総合補助金)による支援
(3市町)。平成21年度以降,4組織が設立(石巻市,栗原市,丸森町,大崎市)。
取組7 みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会の運営等支援
→ 補助金等による運営・活動支援及び人的支援。
取組8 実践者や地域組織等への情報提供
→
知ってほしい
(情報発信)
協議会による広報誌「おいでよ!」の発行。宮城県教育旅行ガイドブックに農山漁村体験
掲載。農村振興施策の研修会を活用した情報提供。
取組9 都市住民や消費者への情報発信
→
仙台七夕まつり等のイベント,BS-TBS,クリネックススタジアム,ホームページ,仙台・
宮城【伊達な旅】観光キャンペーンガイドブック等での情報発信,首都圏等へのPR活動。
取組10 地域の学校教育機関等と連携した交流機会の提供
→
H21「宮城県子ども農山漁村プロジェクト推進協議会」設立。宮城県子ども農山漁村プロ
ジェクトパンフレット作成,県内外の教育機関へのPR,教育旅行現地研修会等の実施。
取組11 起業支援
→
普及指導員による農林漁家民宿・レストラン・直売所の支援,コミュニティビジネス支援の
普及。グリーン・ツーリズムアドバイザー派遣事業による支援(再掲)。
取組12 実践支援
グリーン・ツーリズムアドバイザー派遣事業による支援(再掲)。グリーン・ツーリズム促進
→ 支援事業(市町村振興総合補助金)による支援(再掲)。宮城県子ども農山漁村交流プロ
ジェクトの実施。
取組13 ネットワーク化支援
頑張ってほしい
→ みやぎグリーン・ツーリズムネットワーク栗原大会,各部会毎ネットワーク大会(3回)。
(地域活動の活性化) 取組14 「売れる」交流メニューの開発
みやぎグリーン・ツーリズムアドバイザー派遣事業による支援(再掲)。グリーン・ツーリズ
→ ム促進支援事業(市町村振興総合補助金)による支援(再掲)。H24グリーン・ツーリズム
復興支援事業の活用。
取組15 都市と農山漁村が支え合うツーリズムの創出
→
みやぎグリーン・ツーリズムアドバイザー派遣事業による支援。グリーン・ツーリズム促進
支援事業(市町村振興総合補助金)による支援。H24グリーン・ツーリズム復興支援事業
の活用(再掲)。
みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会が主体となったワーキングホリデーの実施。
〔第2期での実施を踏まえた今後の課題〕
①震災からの再生・復興支援
②農林漁家民泊等の滞在型の振興
③農山漁村が都市を支えるツーリズムの創出
④地域ツーリズム推進組織の設立支援
⑤グリーン・ツーリズムの注目度向上
⑥規制緩和,事業制度等の周知
⑦庁内連絡会議等での情報共有
⑧グリーン・ツーリズム相談窓口の充実
- 25 -
4.第3期行動計画の策定経過
(1 ).みやぎ型グリーン・ツーリズム推進検討懇話会
第3期行動計画の策定にあたり、学識経験者、観光業者、各地域のグリーン・ツーリズ
ム実践者を委員とした「みやぎグリーン・ツーリズム推進検討懇話会(委員長は宮城大学
事業構想学部教授の宮原育子氏)」を設置し、宮城県におけるグリーン・ツーリズムの推
進方向について意見をお聴きしました。
(1)第1回懇話会
平成24年10月11日(木)
①第2期行動計画の実施状況について
②行動計画見直しに係るアンケート結果について
③第3期行動計画の方向性について
(2)第2回懇話会
平成24年12月19日(水)
①第3期行動計画の施策内容について
(3)第3回懇話会
平成25年
2月
7日(木)
①第3期行動計画(案)について
(懇話会委員:敬称略)
氏 名
所 属 等
宮原 育子 宮城大学事業構想学部 教授
備 考
委員長
足立千佳子 特定非営利活動法人 まちづくり政策フォーラム 理事
伊藤 恵子 菜園レストラン 野の風 代表
小野寺 敬 くりはらツーリズムネットワーク 会長
加藤 重子 農家民宿 花袋・天王代表
佐々木重信 大崎市グリーン・ツーリズム協会 会長
菅原 辰雄 南三陸町グリーン&ブルーツーリズム推進協議会 会長
髙橋
敦 株式会社 農協観光東北統括事業部 専任マネージャー
八島 哲郎 みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会 会長
(2).懇話会における検討結果
(1)第1回懇話会
第2期行動計画の実施状況や事前アンケート結果を踏まえ、第3期行動計画の方向
性について検討しました。
その方向性として、第2期行動計画の中の「基本理念 」、「将来像」及び「キャッ
チフレーズ」は、第3期対策でも継続して踏襲することを確認しました。
また、新たな視点の「宮城県が新たに取り込む項目」として、①震災からの再生・
復興支援、②災害時の対応、③滞在型交流人口の増加、④都市住民の注目度向上につ
いて幅広いご意見をいただきました。
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(2)第2回懇話会
第1回懇話会の意見を踏まえて、前回検討した「新たな視点」や「施策の展開」に
ついて検討しました。
新たな視点としては、①震災からの再生・復興支援、②農山漁村の役割再発見、③
滞在型交流人口の増加、④都市住民の注目度向上について、施策の展開の取組の中で
反映することを確認しました。
施策の展開については、第2期行動計画をベースに、それぞれの取組を整理統合し、
新たな視点を取り入れた、14の取組で実施することを確認しました。
(3)第3回懇話会
第2回懇話会の意見を踏まえ、全体の構成や取組内容、年次計画として重点的な取
組事項等について検討しました。誰に向けての行動計画か、基本方向の表現、相談窓
口等の意見があり、それらを踏まえて「第3期みやぎグリーン・ツーリズム行動計画」
を3月下旬までに策定することを確認しました。
(3)事前アンケート調査結果
行動計画の見直しを行うにあたり、今後グリーン・ツーリズムを推進していく上での
課題を把握するため、実践者(農林漁家レストラン・民宿、主な直売所、体験受入組織)、
市町村担当者、JA担当者にアンケート調査を行いました。
下記はアンケート調査結果の一部を抜粋して掲載したものです。
■アンケート対象者数
■アンケート回答者数
157名(実践者:111名、市町村:35名、JA:11名)
78名(実践者:
54名、市町村:18名、JA:
6名)
(1)実践者及び支援機関が掲げる活動上・推進上の課題
後継者がいない、所得まで結びつかない、ノウハウが不足、放射能問題が活動を継
続していく上での課題としている。
(2)実践者及び支援期間が求める活動上・推進上の支援
地域の担い手の支援、人材育成等の研修会開催、情報提供・発信・共有、補助事業
の導入、相談窓口の充実が必要との要望が多かった。
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5.宮城県のグリーン・ツーリズム関連施設等の推移
1 主要な都市農山漁村交流拠点施設の利用人口
単位:万人
H10
H15
H20
H21
H22
H23
-
-
868
901
1,026
1,052
※ 農林漁家民宿,農林漁家レストラン,農産物直売所,民泊登録農林漁家,
ワーキングホリデー受入農林漁家,公設宿泊施設の利用者数
2 グリーン・ツーリズム関係施設数の推移
1)農林漁家民宿
単位:軒
H10
H15
H20
H21
H22
H23
1
5
6
7
9
9
※宮城県では,農林漁家民宿を農林漁業者が経営する民宿等の宿泊施設で、地域の食材を活かした料理
や様々な農林漁業体験などを提供し、地域のグリーン・ツーリズム活動の拠点となっているところとして
います。
※平成23年度は,休業中の2施設を含む。
2)農林漁家レストラン
単位:軒
H10
H15
H20
H21
H22
H23
9
33
42
42
43
44
※宮城県では,農林漁家レストランを農林漁業者が経営するもので、自家の生産物や地域の食材を活か
して自ら調理をし、農山漁村ならではの料理を提供するところとしています。
※平成23年度は,休業中の5施設を含む。
3)農産物直売所
単位:箇所
H10
H15
H20
H21
H22
H23
117
187
255
261
265
288
※施設は,固定店舗かつ対面販売を実施している直売所とします。
4)民泊登録農林漁家数
単位:軒
H10
H15
H20
H21
H22
H23
-
185
259
343
237
171
※平成15年は,民泊の実施方針制度前の実績
※登録農林漁家数は,各協議会で登録されている数とします。
3 みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会の会員数
単位:名
H17(設立)
H20
H21
H22
H23
91
139
156
160
143
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6.グリーン・ツーリズム関係機関
連絡先一覧表
(1)グリーン・ツーリズム関係機関
●グリーン・ツーリズム相談窓口
内 容
グリーン・ツーリズムに関する
相談・質疑・要望等
機 関 名
相談窓口
TEL
宮城県農林水産部農村振興課
農村交流対策班
022-211-2866
大河原地方振興事務所
農業振興部調整指導班
0224-53-3289
仙台地方振興事務所
農業振興部農業振興班
022-275-9250
北部地方振興事務所
農業振興部調整指導班
0229-91-0718
東部地方振興事務所
農業振興部調整指導班
0225-95-7115
気仙沼地方振興事務所
農林振興部農業振興班
0226-24-2534
●県全体のグリーン・ツーリズム団体
内 容
機 関 名
県内各地の実践者活動のサポート みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会
相談窓口
事務局
TEL
090-2950-2414
●農林漁家民宿・レストラン開業に伴う主な許可関係
内 容
機 関 名
旅館業法
宮城県環境生活部食と暮らしの安全推進課
(簡易宿所等営業許可)
各保健所・支所
食品衛生法
宮城県環境生活部食と暮らしの安全推進課
(飲食店営業許可)
各保健所・支所
仙南,塩釜,岩沼,黒川,
大崎,栗原,登米,石巻,気仙沼
仙南,塩釜,岩沼,黒川,
大崎,栗原,登米,石巻,気仙沼
相談窓口
環境水道班
TEL
022-211-2645
環境衛生部旅館業法担当班
食品安全班
022-211-2644
環境衛生部食品衛生法担当班
(2)グリーン・ツーリズム関係ホームページ
●宮城県農林水産部農村振興課 http://www.pref.miyagi.jp/nosonshin/
●おいでよ!みやぎグリーン・ツーリズムガイド
(みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会)
●みやぎの農産物直売所
(宮城県農林水産部農産園芸環境課)
http://www.gtmiyagi.com/
http://www.pref.miyagi.jp/soshiki/noenkan/cyokubaijyo.html
(3)東日本大震災関連情報
●宮城県の東日本大震災関連情報
(宮城県ホームページ)
http://www.pref.miyagi.jp/kohou/ej_earthquake.htm
●放射能情報サイト みやぎ
(宮城県ホームページ)
http://www.r-info-miyagi.jp/r-info/
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