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兵庫の母親刺殺 「学校成績で口論」逮捕の 15 歳が供述 とても痛ましい

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兵庫の母親刺殺 「学校成績で口論」逮捕の 15 歳が供述 とても痛ましい
1年団通信
兵庫の母親刺殺
2016年3月15日発行第177号
発行責任者:大野孝之
[email protected]
印 刷 所:丸亀市立飯山中学校
http://www.hanzan-jh.ed.jp/
「学校成績で口論」逮捕の 15 歳が供述
兵庫県芦屋(あしや)市の自宅で女性を包丁(ほうちょう)で刺(さ)したとして
少年(15)が12日に殺人未遂容疑(みすいようぎ)で逮捕(たいほ)された事件
で、その後死亡した女性は無職の母親(52)と確認され、少年は「学校の成績や生
活態度のことで母と口論(こうろん)になった」と供述(きょうじゅつ)しているこ
とが13日、芦屋署(あしやしょ)への取材で分かった。同署(どうしょ)は14日、
殺人容疑(さつじんようぎ)に切り替(か)えて送検(そうけん)する。
芦屋署(あしやしょ)によると、母親は2階から1階の階段の踊(おど)り場で倒
(たお)れており、首に2カ所の刺(さ)し傷があった。後頭部にも傷があり、階段
から転落(てんらく)した際(さい)にできた可能性があるという。付近(ふきん)
には凶器(きょうき)とみられる包丁(ほうちょう)があった。
少年は「神戸市内の私立学校に通っている」と話しているという。
芦屋署(あしやしょ)は当初、少年について高校生と発表したが「確認が取れてい
ない」と訂正(ていせい)した。
(2016年3月14日 四国新聞掲載)
とても痛ましい事件です。子どもが親を傷つけなければならないとは、本
当に哀(かな)しい事件です。なぜこんなことになったのでしょう。この家庭の
個別の事情はわかりませんが、みなさんとみなさんのまわりにいる大人との
関係で考えてみましょう。
今、みなさんはだんだんと成長し、頭も体も大人に近づいてきています。
すると、これまでは大人の言うことをきくのが当たり前だったのに、大人の言う
ことの中には間違いもあることにだんだん気がつくようになります。そして、そう
いうときは反論したくなってきます。ましてや「おまえのためや」などと、押しつ
けがましく言われると、「ほっといてくれ」などと、つい言ってしまうこともあるでし
ょう。
みなさん。「大人になる」ということは、「自分のことは自分で決め、自分が
結果の責任を取るようになる」ということです。
例えば、「勉強するかしないか」「スマホをいじるかやめるか」「まじめに生
活するかどうか」・・・、これらのことはすべて最終的にはみなさん自身が結
果の責任を取らされることです。「勉強しなかったので志望校に合格しなか
った」「スマホばかりいじっていたので勉強する時間が無くなってしまった。朝、
起きることができなくなって、学校に遅刻(ちこく)するようになった」「まじめな
生活ができず、夜ふらついていて補導(ほどう)された」・・・、これらのことは
全部みなさん自身が引き受けさせられる結果です。
だからこそ、これらのことは自分で決めて取り組まなければならないことで
す。決して、親や先生が代わって解決してくれることではありません。
では、私たち大人は何をするのでしょう。
先に書いたことで言えば、もし大人がみなさんに「勉強してほしい」「まじめ
な生活をしてほしい」と願うなら、みなさんに「勉強しなさい」「まじめにしなさ
い」と指示命令するのではなく、みなさんが勉強しやすいように環境(かんき
ょう)を整えることでしょうか。もし声をかけるにしても「勉強してくれるとうれしい」
「まじめにしてくれるとホッとする」というように大人自身の願いや気持ちとして
伝えることくらいでしょうか。それでも、「するかしないか」、最後に決めるのは
みなさん自身です。こんな諺(ことわざ)があります。「馬を水辺に連れて行く
ことはできるが、水を飲ませることはできない」、まさにこういうことです。
みなさんはこんな大人との関係をどう感じますか。
「自分のことを自分で決めていい」と言うと楽になった気がしますか。何か、
突き放されたようで寂(さみ)しく感じますか。「自分の決めた結果の責任を
取らされる」というのはとても厳(きび)しいことでしょう。でも、「自分が自分の
人生を生きる」ということはそういうことです。他人の言うままに生きていては
自分の人生を生きていることにはなりません。
人間と人間の間のトラブルは、すべて「他人の決めるべきことに介入する
こと」で発生します。それは、親子であっても、先生と生徒であっても同じで
す。もちろん、みなさんどうしの関係でも同じです。他人のことをあれこれ言う
のはやめましょう。互いに適度な距離感を保ち、風通しのいい関係で生きて
いきましょう。私はこうやって楽しく生きています。
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