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反第家畜による繊維質消化ダイナミックスに関する研究動向

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反第家畜による繊維質消化ダイナミックスに関する研究動向
反鏑家畜による繊維質消化ダイナミックスに
関する研究動向
北海道大学農学部
大久保正彦
やコンビューターを活用した数学的解析方法も導
1. は じ め に
入されている。
牛,めん羊など反第家畜の最大の特徴は,人類
これらのうち,本稿では粗飼料の摂取量および
や単胃家畜がほとんど利用出来ない繊維質飼料を
消化率との関連で,反努胃における繊維質消化,
利用して生産することにある。反調家畜による生
利用に関する最近の研究動向を,著者らの研究グ
産は,当然ながらこの特徴を最大限生かした繊維
ノレーフ。が行ってきた研究成績もふくめて紹介,解
質飼料=組飼料利用を王体として行うべきであろ
説する。
う。農耕地,草地,森林をふくめてこうした繊維
質飼料は,北海道に存在する再生産可能な最大の
資源であり,今後も粗飼料主体の反努家畜生産の
重要性は増大しつづけるであろう。
2.反調胃における繊維質消化
反努家畜による飼料の消化に関しては,近年,
一般に穀類などにくらべ,組飼料は容積の割に
消化管を 2つの部位 c
ompartmentからなるシス
養分含量が低いため,家畜に如何に多くの養分を
テムとしてとらえ,各部位での飼料消化,移動な
粗飼料から摂取・利用きせるかが最大の関心事と
どの動態が研究されてきている九その際,反拐胃
なる。換言すれば組飼料の摂取量および消化率を
(
第1
,2胃)を第 1の c
ompartment
,第 3胃以降の
如何に高めるか,あるいは摂取量,消化率の高い
下部消化管を第 2の c
ompartmentと想定してい
飼料とは如何なるものかを解明するのが課題とな
る。各 c
ompartmentに流入した飼料は,消化,吸
っている。そのためには当然,粗飼料摂取および
ompartmentか
収および流出(通過)によりその c
消化を調節するメカニズム,影響を及ぽす要因な
ら消失するが,その動態を把握し,メカニズムと
どについての研究が必要となる。養分の割に嵩の
影響要因を解明することこそ,今日の飼料消化に
大きい粗飼料の摂取量については,血糖などの化
関する研究の重点と言えるであろう。繊維質の消
学的要因より,消化管の充満度が制限要因である
化であれば,当然第 1の c
ompartment,すなわち
と言われており 1),消化管への飼料の流入,分解,
反第胃におけるダイナミックスが主となる。
吸収,流出がどのように起っているか,それにつ
WAL
れて充満度がどのように変化し,また飼料摂取量
関するモデルを論じたなかで,繊維質は潜在的に
∞andSMITH
は反努胃からの繊維質消失に
2
)
と関連しているか興味がもたれるところである。
可消化な部分と不消化な部分に分けられ,前者は
また消化率についても,各消化管部位毎の消化に
消化と通過によって,後者は通過によってのみ反
ついての理解も必要となってこよう。そこで近年,
第胃から消失するとし,次の式を提示した。
たんなる個体レベルでの消化や出納からのみ論じ
るのではなく,各消化管部位での飼料の分解,移
動,吸収をふくめたダイナミックスの観点から研
究が進められるようになり,飼料摂取量や消化率
dA
一
一
一=-kdA-kpA
d
t
dB
一
一
一=-kpB
d
t
が検討されてきている。そのため新しい実験手法
日本畜産学会北海道支部会報第 3
1巻第 2号 (
1
9
8
9
)
-1-
A:反第胃内の潜在的可消化繊維質量
これらのモデルを用い,異なる飼料や飼養条件
B:反拐胃内の不消化繊維質量
kd:消化速度定数
下での消化速度定数が測定きれ,消化速度定数を
kp:通過速度定数
左右する要因が検討されつつある。繊維質として
は 細 胞 壁 成 分 C W C, 中 性 デ タ ー ジ ェ ン ト 繊 維
t:時間
また t時間後に反調胃内に残存する繊維質量は
NDF
,酸性デタージェント繊維 ADFが対象とし
て取り上げられ,消化は i
nv
i
t
r
o法または i
ns
i
t
u
次式で表わされる。
At十 Bt=Aoe
一(
k
d
+
k
P
)
t
+Boe~kPt
法によって測定されている。
表 1に粗飼料の反調胃内消化速度定数の最近の
Ao,At:0時間および、 t時間後に反拐胃内
報告例を示した。こうした報告例は必ずしも多く
に存在する潜在的可消化繊維質量
Bo,Bt:0時 間 お よ び t時間後に反第胃内
はなく,測定条件なども同一で、はないので,報告
値の比較をするのは難しいが,大豆殻,稲わらな
に存在する不消化繊維質量
どの低品質組飼料の 0.01-0.02程度から,アルフ
MERTENS a
ndLOFTEN3)は,飼料繊維質が反第胃
.
0
8程度までかなり広範囲に分布し
アルファの 0
に入っても直ちに消化が起らないことを考慮し,
消化遅滞時間をモデルに取り入れ,次式を提起し
ている。 i
nv
i
t
r
o法と i
ns
i
t
u法 の 比 較 を し た
た。この式では消化のみを考え,通過は考慮して
COOMBEら4) の報告をみると,
いない。
くなっているが,明確な差があるとは思われない。
At+Bt= A
o
e
k
d
(
tL)+Bo
i
nv
i
t
r
o法でやや高
参考までに穀類についての報告値をみると,えん
ー
.
2
7,大麦 0
.
1
5,小麦粉 0
.
1
4と組飼料にくら
麦0
L:消化遅滞時間
表 1
. 粗飼料の反調胃内消化速度定数
COOMBEら4)
VARGAら5)
消化速度定数
小麦わら(i
ns
i
t
u法)
0
.
0
5
2
小麦わら(i
nv
i
t
r
o法)
0
.
0
6
6
アノレフア/レファ
0
.
0
7
8
クローパー
0
.
0
6
8
ンー
0
.
0
6
2
チモ
オーチヤードグラス
0
.
0
5
6
牧草サイレージ
0
.
0
2
3
コーンサイレージ
0
.
0
8
2
コーンコフ
0
.
0
3
4
大
Lru ら6-8)
料
飼
報告者
b
百
"
又
旦
a
0
.
0
1
1
オーチヤードグラス乾草 1
0
.
0
3
9
オーチヤードグラス乾草 2
0
.
0
2
8
オーチヤードグラス乾草 3
0
.
0
3
2
オーチヤードグラス乾草 4
0
.
0
3
9
牧草サイレージ
0
.
0
3
5
コーンサイレージ
0
.
0
4
1
稲わ
ら
1
0
.
0
1
8
稲わ
ら
2
0
.
0
3
7
NaOH
処理稲わら
0
.
0
2
1
小麦わ
0
.
0
3
2
一
ら
2-
/
h
べると,かなり高くなっている 5)。また配合飼料と
オーチヤードグラス乾草 6:4の混合飼料を離乳
子牛に給与した場合,
NDFで o
.
0
4
0-0.
1
1
5,
3.飼料の反調胃通過
前述したように摂取きれ,反第胃に流入した飼
ADFで 0
.
0
5
5
0
.
1
4
6という値も報告されている 9)。
料は,消化と通過 p
a
s
s
a
g
e(流出 o
u
t
f
l
o
w
)によっ
飼料の種類によって消化速度定数が異なるのは
て反拐胃から消失していく。飼料の反第胃通過速
r
uら6一川土反努胃内微生物への養分供給
何故か, L
度p
a
s
s
a
g
er
a
t
e(流出速度 o
u
t
f
l
o
wr
a
t
e,回転速
の観点から検討を加えている。すなわち反努胃に
度t
u
r
n
o
v
e
rr
a
t
eともいう),逆に言えば反第胃内
おける繊維質消化は微生物の活動によって行われ
滞留時間は消化率および飼料摂取量と関連がきわ
るため,その微生物の活動,増殖に必要な養分が,
めて深い。つまり反舞胃に滞留する時間は微生物
充分かつバランス良〈供給されているかどうかが
による消化を受ける時間に相当するため,通過速
消化速度と関連すると考えられるからで、ある。
度が遅<,長時間滞留すれば,消化率は向上する
L
r
uら6-8) は微生物に対する N源とエネルギー源
ものと思われる。一方,飼料摂取量との関連から
の供給に着目し,各飼料の RDN(反第胃内で分解
みれば,通過速度が遅<,滞留時聞が長ければ,
される蛋白質一非蛋白態 N 化合物もふくむーを
それだけ反努胃内の充満状態が長〈続くことにな
N として表わしたもの)および ADOM{反調胃内
り,飼料の摂取が制約されることになる。飼料摂
で見かけ上分解される有機物,これをエネルギー
取量という観点からすれば,通過速度は早い方が
ns
i
t
u法で測定し,
源の指標とする)を i
望ましいことになる。
RDN/
ADOMと消化速度定数の関連について検討し
この飼料の反拐胃通過速度の測定も,比較的早
た。その結果,稲わらのように RDN含量および
くから行われてきたが,方法上多くの問題点があ
RDN/ADOMいずれもが低<,エネルギー供給に
った。例えば反第胃をはじめ消化管を空にした状
くらべ N 供給が不足していると思われる飼料で
態で飼料を投与し,その移動を調べるとしたら,
は消化速度が低<,大豆粕のような N 源を添加す
比較的容易と言えるかもしれないが,それでは消
ることにより消化速度が高まることを認めた。ま
化管内の状態が,決して正常とは言えない。実際
た繊維質消化という意味では,消化速度が向上し
に把握したいのは,飼料が次々と消化管内へ流入
ても潜在的可消化割合が低ければ消化量そのもの
してくる状態,それが連続的であったり,断続的
は向上しないが,稲わらの NaOH処理によって
であったりしても,常に反努胃内に摂取後の経過
繊維質の潜在的可消化割合が向上することも認め
時間が異なる飼料が混在する状態での飼料(摂取
ている 10)。
後は消化管内容物ともよばれる)の移動,各消化
and LOFTEN3)は組飼料に澱粉など可
管部位毎の通過速度なのである。現在,主として
溶性炭水化物を添加した場合の消化率の低下,い
用いられている方法は,標識物質,いわゆるマー
MERTENS
わゆる澱粉減退について,反努胃内繊維質消化ダ
カーを経口ないし,第 1胃カニューレから投与し,
イナミックスの観点から検討している。その結果,
その反努胃内濃度または糞中排池濃度を経時的に
澱粉添加により NDFの潜在的可消化割合は低
測定し,通過速度を算出する方法である。マーカ
下,消化遅滞時間は長くなるが,消化速度そのも
ーとしては,不消化で他の消化管内容物と同じよ
のには変化がみられなかったと報告している。
うに移動することが条件ときれている。しかし消
今日まて1 こうした繊維質の反第胃内消化速度
化管内容物といっても均一なものではなく,大き
に関する報告例は必ずしも多くはなく,影響を及
くは液相と固相に分れる。固相はまた粒子の大き
ぽす諸要因についても検討が始まったばかりであ
さや比重などによっても様々で,決して同ーの速
る。飼料そのものの化学成分や組織学的特徴との
度で移動するわけではない。このため,実際の測
関連もふくめ,今後,研究のつみ重ねが必要で、あ
定にあたっては 2つ以上のマーカーを併用するこ
ろう。
とが多い。現在まで用いられてきたマーカーとし
-3-
i
ては,固相マーカーとして染色飼料,プラスチッ
は給与レベルの上昇にともない 0
.
0
6
5から 0
.
0
8
8
ク片,リクホニン, C
r203 などの他に,飼料に Cr,
へと上昇したという報告もある川。このように飼
Yb,La,Smなどの元素を結合させたものが用い
料給与レベルが高まると,通過速度が早くなるこ
られている。繊維質に関しては, CWCに C
rを結
とは良〈知られている。
合させた C
r-CWC11)が用いられている。一方,液
, Cr-EDTA
,C
o中 目 マ ー カ ー と し て は PEG
泌乳牛に混合飼料を給与した場合の,個別の飼
料の通過速度について検討した成績を表 3に示し
EDTAなどが用いられている。これらマーカーの
た。いずれもアルフアルファ乾草と穀類の混合飼
糞中排池濃度から, GROVUMa
ndWILLIAMS12)の次
料で,例えばアルフアルファ乾草にはマーカーと
式によって通過速度が算出される。
して Smサマリウムを,穀類には Ceセリウムを
Y =Ae一k1(t TT)-Ae一k2(t-T
T
)
t
>TT
結合させ,液相マーカーとしては Co-EDTAを用
y=o
t豆TT
いるなと守複数のマーカーを組合せて,個別飼料の
ー
Y: t時間後の糞中マーカー濃度
通過速度を求めている。その結果,乾草:穀類の
A:糞中マーカーの初濃度
混合割合が変っても,乾草や穀類の通過速度はほ
k1 :反努胃通過速度定数
とんど変化しなかったが,液相の通過速度は穀類
k2 :下部消化管通過速度定数
割合が増えるにつれて速くなっていた。
TT:移動時間
飼料の反第胃通過あるいは反第胃からの流出を
このような方法により飼料の消化管内通過速度
の測定がなされているが,測定条件は多様で、あり,
表 2.粗飼料の反調胃内通過速度 (
L
I
Uら附)
料
体系的にまとめる段階にはまだない。ここでは反
消化速度定数
飼
第胃内通過速度のみに限っていくつかの例をあげ
てみよう。表 2には特定の組飼料のみを給与した
場合の通過速度定数を示した。低品質の稲わらで
低いのを除いて, 0
.03-0.05の範囲にあった。ま
たアルフアルファ乾草を 1日 400gから 1,
3
0
0g
まで給与量をあげていくと,固相の通過速度定数
.
0
3
6から 0
.
0
6
9まで上昇した 13)。この他,乾草
は0
5
0:濃厚飼料 5
0の混合飼料を維持の1.5
,2
,2
.
5
オーチヤードグラス乾草 1
0
.
0
4
2 /h
オーチヤードグラス乾草 2
0
.
0
4
8
オーチヤードグラス乾草 3
0
.
0
4
4
オーチヤードグラス乾草 4
0
.
0
3
2
牧草サイレージ
0
.
0
4
1
コーンサイレージ
0
.
0
4
3
稲わら
0
.
0
1
5
麦わら
0
.
0
3
0
倍レベルで泌乳牛に給与した場合,通過速度定数
表 3. 混合飼料給与時の個別飼料の反調胃内通過速度
目
項
報告者
分娩後
0-12週
乳期
HARTNELLら15)
乾草割合(%)
i
通過速度 液 相
穀類
定数 (
/
h
)
ルフアルファ乾草
RODEら16)
乾草割合(%)
定数 (
/
h
)
穀類
ルフアルファ乾草
- 4一
乾乳期
4
5
13-24
5
7
24-44
6
7
8
3
0
.
0
9
6
0
.
0
5
2
0
.
0
3
8
0
.
0
8
8
0
.
0
4
6
0
.
0
3
4
0
.
0
8
7
0
.
0
4
1
0
.
0
3
5
0
.
0
7
7
0
.
0
4
0
0
.
0
3
4
2
4
3
8
5
8
8
0
0
.
0
6
4
0
.
0
4
6
0
.
0
3
0
0
.
0
7
5
0
.
0
5
2
0
.
0
3
3
0
.
0
7
7
0
.
0
4
7
0
.
0
3
2
0
.
0
8
8
0
.
0
4
7
0
.
0
3
4
考走る場合,反第胃内容物が均一で、はないことは
の大ききになると第 3胃以降へ流出していく。こ
すでに指摘した。大きな,あるいは長い乾草のよ
の飼料の微細化 p
a
r
t
i
c
l
es
i
z
er
e
d
u
c
t
i
o
nは,一方
うなものから微細な粒子に至るまで,これらの内
では表面積を拡大することによって消化と関連し,
容物が同じ速度で反第胃から流出していくわけで
他方,通過とも当然関連してくる。その結果,反
はない。反第胃から第 3・
4胃へ流出していくには,
拐胃内充満度,ひいては飼料摂取量とも関連して
飼料粒子の大きさが一定程度以下であること,そ
くる。いずれにしても飼料の微細化が進まなけれ
のためには大きな,あるいは長い飼料が微細にな
ば,消化も通過も,そして次の飼料摂取も起らな
る必要があることは良く知られている。飼料の消
いわけであり,その動態を詳細に把握,検討する
化,通過との関連で,この飼料の微細化について
ことの意義は大きい。
も多くの関心を集めているが,この点については
飼料の微細化についても早くから研究がきれて
はいるが,前述の反第胃での消化や通過と同様,
次項で述べる。
飼料の反努胃通過速度の概念を飼養標準のなか
飼料が連続して流入,流出している状態の下で調
で取り上げたのは AR07)がはじめてであろう。
べるには,方法上多くの困難さがあり,未解明な
ARCは 1
9
8
0年版飼養標準川から,蛋白質要求量
点が多い。
についてはその反第胃内分解度 d
e
g
r
a
d
a
b
i
l
i
t
yを
考慮して, RDP反第胃内分解蛋白質と UDP反努
飼料ないし消化管内容物粒子の大きさ p
a
r
t
i
c
l
e
i
e
v
i
n
gによっ
s
i
z
eの測定は,湿式ふるい法 wets
胃内非分解蛋白質に分けて提示している。 1
9
8
4年
て通常行われている。異なる目聞きのふるい
に出された補遺では,飼料蛋白質の反拐胃内分解
s
i
e
v
e5-8枚を用い,上部より水を流しながらふ
度を考える場合,反第胃通過速度を 3段階に区分
るい分けるのである。ふるい分けの際,振動を加
して求めるべきだとしている。すなわち完全に粉
える場合もある。ふるい分けの結果は,大きさ毎
砕した飼料または混合飼料を非常に低レベルで給
の分布や平均値(対数変換平均値)として表示し
.
0
2
/
h,子牛,低泌乳
与した牛およぴめん羊では 0
たり,アメリカ農業工学会の M
odulus o
ff
i
n
e
-
5kg以下,またはエ
牛(ホルスタイン種で日乳量 1
n
e
s
s(粒度)19) として表わすこともある。また最近
ネルギー摂取量が維持の 2倍以下)および混合飼
で、は,コンビューター画像解析装置を用いて解析
料を高レベルで摂取している肉牛・めん羊では
する試みも行われている 20)。
o
.
0
5
/
h,高泌乳牛(日乳量 1
5kg
,またはエネルギ
測定に用いるサンプルの採取方法も難しい。反
ー摂取量が維持の 2倍以上)では 0
.
0
8
/
hとして
第胃内は均一で、はなく,また常に内容物が流動し
蛋白質の分解度を算出すべきだとしている。 ARC
ているため,代表サンプルの採取が困難で、あるか
は消化管内容物の通過速度に関する研究が不充分
らである。一つの方法として反努胃内容物を全量
であることを認めつつ, きわめて大胆に 3段階の
取り出し,充分撹持後,代表サンプルを採取する
通過速度値を採用しているが,今後きらにこの分
方法があるが,反第胃内の状態を乱すため,経時
野での研究の進展が必要なことは言うまでもない。
的なサンプル採取が難しい。他方,反第胃内のい
くつかの部位からサンプルを採取し,部位毎の
p
a
r
t
i
c
l
es
i
z
eやその相互関係について検討してい
4.反第胃における飼料の微細化
a
r
t
i
c
l
es
i
z
eの経時的変化,つまり
る例もある。 p
とくに乾草など組飼料は,採食時のそし
飼料が摂取後どのように微細化していくのかを数
ゃくによって多少小きくなるが,それで、も相対的
量的に把握していくのは,きわめて難しく今日な
に大きな形で反拐胃へ流入する。採食直後のこの
お,その方法論的模索が続いている。
飼料,
a
r
t
i
c
l
eは,反第によ
大きな飼料片あるいは粒子 p
飼料微細化の過程を把握しようとする一つの方
る再そしゃく,反努胃の収縮,微生物による分解
法として,反努胃内の p
a
r
t
i
c
l
es
i
z
eの分布が調べ
などによってしだ、いに小きくなり,ある程度以下
られている。
-5-
POPPIら21) は第
1胃および、第 4胃カ
「
ニューレを装着しためん羊に,異なる生育期に刈
れていることとして,どの程度微細になれば第 3
取ったマメ科乾草 2種類,イネ科乾草 3種類を細
胃以下へ流出していくのか,すなわち反第胃通過
断して与え,飼料,反努胃および、第 4胃内容物,
r
i
t
i
c
a
ls
i
z
eはどの程度かということか挙げら
のc
および糞の p
a
r
t
i
c
l
es
i
z
eを測定し,表 4のように
れる。 POPPIら21) は前述のデータをもとに,各部位
粒度で示した。反努胃内容物の粒度は,乾草の種
a
r
t
i
c
l
eの 累 積 分 布 や 反 努 胃 か ら の 流 出 抵
での p
類や生育期による違いはなく,第 4胃以降にくら
,
180μm以上の p
a
r
t
i
c
l
eは
抗を検討し,糞では 1
べて大きかった。 PONDら22) は食道および第 1胃
5%以下であるとし,反努胃通過の c
r
i
t
i
c
a
ls
i
z
e
カニューレを装着しためん羊をコースタノレバーミ
は1
,
0
0
0
1,
200μmとしている。
WELCH23)は牛と
ューダグラス草地に放牧し,摂取食塊,反努胃内
めん羊の糞では p
a
r
t
i
c
l
es
i
z
eに差があるとし,
a
r
t
i
c
l
es
i
z
eを測定し,表 5のよ
容物および糞の p
1,
200μm以上の p
a
r
t
i
c
l
eは牛では 8.9%.めん羊
うな結果を得ている。これは各ふるいの上に残っ
では1.24%であると報告している。
たp
a
r
t
i
c
l
eの割合で表わしたものである。反第胃
は. com c
o
bの割合や粉砕程度を変えた飼料を
内容物では,下層にくらべ上層で大きい p
a
r
t
i
c
l
e
めん羊に給与して. 1
2指 腸 , 回 腸 お よ び 糞 の
KERLEYら24)
が多く. POPPIら21) の結果と異なり,牧草の生育期
p
a
r
t
i
c
l
es
i
z
eを測定した。表 6は飼料の粉砕度を
a
r
t
i
c
l
eが 相 対 的 に 大 き く な
が進むと内容物の p
変えた場合の各部位での平均 p
a
r
t
i
c
l
e s
i
z
eであ
ることが示されている。
a
r
t
i
c
l
es
i
z
eには差はあっても,反
るが,飼料の p
反調胃内の p
a
r
t
i
c
l
es
i
z
eに つ い て 関 心 が も た
調胃を通過してくる p
a
r
t
i
c
l
es
i
z
eには差はなく,
表4
. 飼料,消化管内容物および糞の粒度 (POPPI ら21
)
)
与
乾
マメ科
イネ科
早
6
.
0
2
2
.
5
2
1
.7
4
6
1
.8
5
.
5
3
2
.
5
9
1
.6
2
1
.7
4
給
試
草
料
飼料
第 1胃内容物
第 4胃内容物
糞
リ
メ
遅
5
.
5
2
2
.
6
0
1
.6
8
1
.7
4
刈
5
.
9
4
2
.
5
3
1
.6
6
1
.8
4
表 5.放牧牛の摂取食塊,反調胃内物および糞の p
a
r
t
i
c
l
es
i
z
e(PONDら22))
ふ る い 目 聞 き
1
6
0
0
1
0
0
0
8
0
0
5
0
0
μm
3
0
0
1
6
0
<160
%
生長期草地
摂取食塊
第 1胃上層
第 1胃下層
41
.2
9
.
8
5
.
3
糞
2
4
.
4
1
8
.
9
1
4
.
4
7
.
3
5
.
2
9
.
1
9
.
3
7
.
9
1
3
.
4
1
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.
9
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.
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.
8
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.
3
1
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.
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.
9
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.
2
1
5
.
3
1
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.
1
2
2
.
9
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.
3
1
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.
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1
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.
1
2
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.
2
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0
.
9
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.
2
1
7
.
9
6
.
4
1
1
.
3
7
.
5
1
0
.
8
8
.
1
1
8
.
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1
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.
6
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0
.
1
1
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.
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.
3
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3
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.
8
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.
6
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.
5
1
4
.
9
1
6
.
1
2
4
.
3
8
.
8
1
1
.
2
1
0
.
4
2
2
.
3
成熟期草地
摂取食塊
第 1胃上層
第 1胃下層
糞
1
5
.
9
1
1
.
3
5
.
9
-6-
表 6. 粉砕度の異なる飼料給与時の消化管内容物および糞の平均
p
a
r
t
i
c
l
es
i
z
e(KERLEY ら24))
料
司
自
A
B
1
.
4
2
0
4
7
2
5
6
5
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1
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1
.
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9
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0
C
D
7
7
6
5
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7
0
6
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6
3
9
3
5
6
6
5
5
4
μm
料
飼
1
2指腸内容物
回腸内容物
糞
600-700μm程度の大きさで反第胃を通過してく
p
a
r
t
i
c
l
es
i
z
er
e
d
u
c
t
i
o
nr
a
t
eを求めることが出来
るであろうと指摘している。この値は P
O
P
P
Iら21)
れば反努胃における繊維質消化の様相解明に著し
の報告にくらべ,かなり小きい。細切乾草と粉砕・
く貢献するであろう。しかし,この点についての
ペレット化した乾草を牛に給与した UDEN2S)の報
報告は限られており,むしろ,これからの研究課
告でも,反第胃内での平均 p
a
r
t
i
c
l
es
i
z
eは給与飼
題というべきであろう。 EVANSら28) は,反拐胃内
料によって異なるが,糞では 300-400μmの範囲
p
a
r
t
i
c
l
eをl
a
r
g
ep
a
r
t
i
c
l
ep
o
o
lと s
m
a
l
lp
a
r
t
i
c
l
e
で一定していた。
p
o
o
lに分けて,各 p
o
o
lからの流出を次式で求め
採食時のそしゃく,反拐時の再そしゃく,反努
ている。
胃の収縮,微生物による分解などによって p
a
r
-
t
i
c
l
es
i
z
er
e
d
u
c
t
i
o
nが起るが,各要因がどの程度
dL
d
t
一 一 二 一
26
寄与しているのであろうか。 P
EARCEandMOIR
)
は,めん羊に採食時以外は口輪をはめ,反拐を制
dS
d
t
一一一二
約したところ,飼料の反第胃内滞留時間は長くな
KLL
KLL-KsS
a
r
g
eおよび s
m
a
l
l p
a
r
t
i
c
l
e p
o
o
l
L,S: l
ったが,糞の p
a
r
t
i
c
l
es
i
z
eには差はなく,消化率
の平均含量 (
mg/g)
が向上したと報告した。このことから微生物によ
KL,Ks:各 p
o
o
lからの t
r
a
n
s
f
e
rr
a
t
e c
o
n
-
る分解によって,反第,再そしゃくによる p
a
r
t
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c
l
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s
t
a
n
t (KLは l
a
r
g
e p
a
r
t
i
c
l
eか ら
s
i
z
er
e
d
u
c
t
i
o
nを代替しうると結論している。こ
s
m
a
l
lp
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r
t
i
c
l
eへの r
e
d
u
c
t
i
o
nr
a
t
e
れに対し MURPHY and N
I
C
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L
E
T
T
I27)は i
ns
i
t
u法
に相当する)
で微生物が p
a
r
t
i
c
l
es
i
z
er
e
d
u
c
t
i
o
nに寄与する割
合を測定し, 19% という値を得ており,微生物単
独で果す役割はそれ程大きくないと指摘してい
この結果, K
LO.024-0.056/hという値を得てい
る
。
MERTENSandELy29) は,既報の成績をもとに摂
る。これらの点についても,なお多くの検討が必
r
a
c
t
i
o
n
, 反 第 胃 内 を 3s
ubcompar取 飼 料 を 3f
要であるが,各要因が別個に p
a
r
t
i
c
l
e s
i
z
e
.
5
2
tment(大:2mmふるい不通過部分,中:0
r
e
d
u
c
t
i
o
nに 関 与 し て い る わ け で は な し 例 え ば
m m,小:0.5mmふるい通過部分)に分け,図 1
微生物の攻撃により脆弱になった飼料に,そしゃ
のような繊維質消化・移動のモデルを設定してい
くや摩擦など物理的な力か加わり,微細化が進行
る。ここで K
4
'K
sは大から中へ,中から小への
するなど各要因の総合的な作用によって微細化が
P
a
r
t
i
c
l
es
i詑
起ると考えるべきであろう。
なる。
r
e
d
u
c
t
i
o
nr
a
t
eに相当することに
反第胃における消化速度や通過速度とならん
LASCANO
制は図 2のようなモデルを設定し,食道
p
a
r
t
i
c
l
es
i
z
e についても,その微細化速度
および反努胃カニューレを装着した放牧牛のデー
で
,
-7-
EA.K13
ゅ回
ECK
1
3
図 1
. 全消化管における繊維質ダイナミックスモデル
(MERTNS a
n
d ELyZ9))
c
A:易消化部分, B 難消化部分,
不消化部分, E 摂取, D 消化, R 第 1胃
,
1:小腸, F 糞
, T 全体, L 長い, M:中程度, s 小きい,
K
I
K
I
3:摂取、消化、通過、微細化の各速度
タをあてはめ, d
i
s
i
n
t
e
g
r
a
t
i
o
nr
a
t
eKD(
p
a
r
t
i
c
l
e
する研究は,たんに消化管内で生じている動態を
s
i
z
er
e
d
u
c
t
i
o
nr
a
t
eに相当)と通過速度 Kpを算
正確に把握し,そこに存在する法則性を明らかに
出している。彼は,反努胃内を p
a
r
t
i
c
l
es
i
z
eによ
するだけが目的ではない。それらの成果が,組飼
り 7企a
c
t
i
o
nに分け,各仕a
c
t
i
o
n聞の KD
,Kpを
料の摂取や消化のメカニズム解明に結びつけら
求めた。例えば,反努胃内の p
a
r
t
i
c
l
es
i
z
e1,
6
0
0
れ,効率的な飼料利用・生産へと結実してこそ真
1,
000μmの D
zf
r
a
c
t
i
o
nには飼料およびより大
の意味をもっ。 Lmら
きな f
r
a
c
t
i
o
nから p
a
r
t
i
c
l
eが移ってきて,逆に
次式により
KDZ0
.
0
7
4で
D
3f
r
a
c
t
i
o
nへと微細化していく。ま
c
w
cの滞留時間指数 RT一寸i凶n叫dexを求
1低
め,この指数が粗飼料の自由摂取量と高い負の相
.
0
7の速度で通過も起きている。
た同時に Kp0
関にあることを示して,今後, 1つの指標として活
KD
,すなわち微細化の速度は, p
a
r
t
i
c
l
eが小きく
用すべきことを提起している。
なるにつれてしだいに低下し,逆に通過速度が大
きくなっている。
PED .1OO-PED
RT-index=一一一一一一十
kd+kp'
kp
PED:CWCの潜在的可消化割合
このようなモデルにもとづいた検討が行われる
kd:CWC
の消化速度定数
ようになったのは大きな前進ではあるが,現状で
はモデル自体の検討も必要であるとともに,そこ
kp:CWC
の反第胃内通過速度定数
へ当てはめるべき基礎データの著しい不足は否定
反努胃における飼料消化に関する研究も,定性
的かつ静的な段階から,定量的でh動的な検討が行
し難い。
われる段階に発展してきている。様々な部位への
カニューレ装着, i
ns
i
t
u
やi
nv
i
t
r
o法の適用,各種
5.今後の研究の発展のために
マーカーの活用,数学的モデルの導入など方法論
反努家畜による繊維質消化ダイナミックスに関
的にも飛躍的な進歩をとげている。しかしなお,
-8-
P
a
r
t
i
c
l
e
,
Slze
microns
I
n
t
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k
e,
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.
48W
~・3
Rumenf
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l
l,
%BW
x10-3
Feces,
%8W
x10・3
Ratio
Ko/Kp
α
3
>1600
献
文
1
) VAN S
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. 0& B Books I
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e ruminan
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l
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.1
9
8
2
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1
0
.
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800
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D
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.R. and J
.R.Lo
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3
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4) COOMBE,
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WHEELER,J
.Anim.S
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.
0
500
5) V
ARGA,
G
.
A
. and W.H.HOOVER, J
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c
i
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.,M.OKUBOandY
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.
6) L
500300
2.24
Z
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:9
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7) L
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.
X
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.
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.
8) L
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U,J
.X
., M.OKUBO, S
.KON
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,
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and Y
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A, J
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g
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.Hokkaido
<160
Tofal
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ーで七
3100
2320
U
n
i
v
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3
:3
3
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.1
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8
.
9) OURA
,
R
.
, J
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,
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4
.
H
I
D
A, J
1220
1
9
8
7
.
図 2.第│胃での飼料の微細化および通過
モテソレ (LASCAN030))
I
N,J
.
X
.,M.OKUBOandY.A
S
A
H
I
D
A,J
p
n
.
]
.
1
0
)L
D:飼料, 1 採食による部分, R より大きな
p
a
r
t
i
c
l
eからの微細化による部分, 0:糞
,
KD,
Kp:微細化および通過速度定数
P
.,P
.
E
.Co
WCCI a
ndP
-J
.VANS
O
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J
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1
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.
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. and V
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M
S, B
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.
1
2
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N
u
t
r
.,3
0
:3
1
3
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2
9
.1
9
7
3
.
基礎的なデータが世界的にみても不足しているの
1
3
) GROVUM
,
W
.
J
. and V
.J
.W
I
L
L
I
A
M
S, B
r
.J
.
N
u
t
r
.,3
8
:4
2
5
4
3
6
.1
9
7
7
.
も事実である。また我国における,この分野での
取組みは残念ながら非常に弱い。北海道は土地を
1
4
) EUMAN,
M.E. and E
.R.②R
S
K
O
V, Anim.
P
r
o
d
.,3
8
:4
5
51
.1
9
8
4
.
基盤とした組飼料生産,家畜生産の中心地であり,
こうした北海道でこそ,こうした分野での研究の
1
5
)H
ARTNELL,
G
.
F
. and L
.D
_S
A
T
T
E
R,J
.Anim.
8
:3
8
1
3
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2
.1
9
7
9
.
S
c
i
.,4
今後の発展を期待したい。
ODE,L
.M., D
.
C
.WEAKLEY and L
.D
.S
A
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1
6
)R
T
E
R,C
a
n
.J
.Anim.S
c
i
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5
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1
1
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9
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1
7
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lBureaux,1
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1
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stock, Commonwealth Agricultural
.R. and R.].MOIR,Aus
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.
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Bureaux,1
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1
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