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上川中部 - 北海道

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上川中部 - 北海道
上川中部地域(旭川市など)
地域経済カルテ
上川総合振興局(中部)
対象地域
【旭川市、鷹栖町、東神楽町、当麻町、比布町、愛別町、
上川町、東川町、美瑛町】
対象地域の概要(上川管内全体・中部の数) ※括弧内は対象地域の計
○人
口:管内 52 万 365 人。うち、対象地域は 40 万 1,536 人(平成 22 年国勢調査)
○農
業:耕地面積 13 万 983ha(4 万 8,860ha)であり、全道の 11.4%(4.3%)。このうち田は、6 万 1,018ha(3
万 65ha)で耕地面積の 46.6%(61.5%)。
(平成 26 年耕地面積調査)
○林
業:森林面積 80 万 7,993ha(25 万 787ha)、蓄積 1 億 372 万 1 千 m3(3,452 万 1 千 m3)、全道の森林資源に
占める割合は、面積が 14.6%(4.5%)、蓄積が 13.8%(4.6%)。
(平成 24 年度北海道林業統計)
○商
業:卸売業及び小売業の事業所数は 5,883[全道の 10.1%](4,336[全道の 7.4%])
、
従業者数は 4 万 5,071
人[同 9.7%](3 万 6,209 人[同 7.8%])、
年間販売額は 1 兆 5,227 億 1,001 万円[同 8.5%](1 兆 3,318
億 5,746 万円[7.5%])。
(平成 19 年商業統計)
○工
業:従業員4人以上の事業所数は 608(470)、従業者数 1 万 2,519 人(1 万 370 人)、出荷額等 2,562 億円
(2,098 億円)、付加価値額(従業員4人~29 人は粗付加価値額)934 億円(783 億円)。
(平成 25 年工
業統計)
○観
光:H25 年度上川管内観光入込客数(延べ数)1,810 万 9 千人(1,096 万 1 千人)、前年度比約 0.9%増(0.3%
増)。また、訪日外国人宿泊人数は 33 万 8,190 人(23 万 9,589 人)で前年比 62.4%増(55.2%増)、宿
泊延数は 39 万 2,497 人(25 万 1,885 人)で前年度 63.1%増(55.9%増)となった。
○雇用情勢:
(第1回プラットフォーム会議における旭川公共職業安定所の発言による)平成 26 年 2 月及び 9 月
の求人倍率は 0.88 で昭和 55 年以降、最高の倍率。有効求人倍率が高く、求人が多く、求職が尐な
い状況であり人手不足といえる。
第1回意見交換会での主な意見 (地域の現状・課題)
(意見交換会実施日:平成 26 年 11 月4日)
燃油・原材料価格 【全般】
電気料金
○電気料金、円安、原材料はコストアップとなり、利益を圧迫。これまでに企業努力で
コスト削減してきたが限度。電気料金再値上げにより、さらに厳しい状況。
【1次産業】
○円安により肥料や資材、物流コストが上昇し、農業経営に大きな影響。
【観光】
○消費税と燃料代の影響などで厳しい状況。特に冬が厳しい。これからを懸念。
消費税
【全般】
○消費税率引き上げにより、複数税率を管理する経理負担、契約書等の見直しに伴う負
担、システム改修、ソフトウェアーの変更の負担があった。
○消費税率引き上げの価格転嫁は当初はうまくいったが、客単価の減尐や来店頻度の減
尐などがボディブローのように効いている。納付時には大変なのではないか。納税資
金などに不安がある。
【1次産業】
○生産物、特に野菜ではスーパーなどの仕入れ価格もあり、転嫁できていない。
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上川中部地域(旭川市など)
人手不足
【全般】
人材育成
○今後は、保育所等を整備し、女性が安心して働ける環境整備が重要な方向性。
後継者
○各企業内での高齢化や、若者の定着率が悪い。職場定着と企業内での人材育成が必要。
この先の景気が分からないことから、雇用にためらいがある。
○事業承継対策として、よろず支援拠点事業による相談やミラサポなどを活用し、企業
に専門家を派遣。
【1次産業】
○春先の田植え時期には人手不足。町外の人材派遣会社を活用しているが、ここ数年は、
なかなか人が来ない。機械化は進んでいるが、人手は大事。
○ここ数年、新規就農者の申し込みがない。担い手不足、労働力の確保が課題。農業後
継者の配偶者確保も問題
○今後IT企業と組み、農業の連携を進めていく。これが進めば、他業種からの農業へ
の進出もしやすくなる。農家の後継不足に効果。
【製造業】
○人手不足は製造業で深刻。パートの従業員を町外から雇っても、賃金が良いところ、
家から近いところに移ってしまう。機械金属では、採用は順調だが、若者が定着しな
い。
【商業】
○各商店は、後継者不足であり、人口減尐と町外の大型店への購買力の流出で厳しい。
【観光】
○町でイベントを多く開催しているが、警備の面や手伝いの人が足りない。旭川に求人
しても人が集まらない。
【建設業】
○本州への流出で人件費が上昇。高齢化が進み、若い人を雇うこともできない。下請け
を確保できず、工事を受けられないこともある。除雪も心配。機械はあってもオペレ
ーターがいない状態。
人口減少
【全般】
○高校、大学の卒業者が地域に残るのが、50%未満であり、地域での就職先の確保が必
要。
○昼間と夜間の人口差をなくしていきたい。そのためには、仕事、雇用、結婚、子育てな
どがつながっていくような取組が必要。
○人口流出で過疎化が進展。町独自の施策が必要。木育・食育・花育や買い物支援対策
に取り組み、移住・定住、交流人口の拡大を進めたい。
○3年以内に移住することが条件の「定住促進住宅」や移住促進住宅よりも短い期間の
「お試し住宅」の貸し出しなどの移住対策の強化や高齢化による空き屋対策が必要。
【1次産業】
○人口減尐により、農畜産物の消費の減退が懸念。米はすでに減尐している。今後は企
業、観光とも連携し、輸出などによる海外販路の拡大を進めたい。
○高齢化により生産者が減尐しているため、青果は年々取り扱いが減尐。離農した土地
は集約化されて水稲となっている。
○組合員が高齢化し山離れが進んでおり、森林の維持が課題。山の保育は代々引き継ぐ
もので 40 年から 50 年単位のサイクルで子や孫の代になるため、どう管理すれば良い
のか。公共森林予算を確保して欲しい。
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上川中部地域(旭川市など)
地域活性化
【全般】
産業振興
○ヤフーとの連携事業を進めており、異業種交流から6つの提案を先月に受けた。町で
中味を精査し、できるものから進めて行く。
○大規模工事の期間中は、雇用が拡大したほか、家具も町内から調達されるなど町内が
潤ったが、一過性の需要の後どうするかなどが課題。
【新エネルギー】
○自然エネルギーを使う流れをつくりたい。新設のコミュニティ施設において暖房はバ
イオマス、電気はソーラーを活用予定。
○小水力発電の活用を図りたい。水利権が問題。国や道は、本当に小水力を活用しよう
としているのか。小水力もしっかり議論してほしい。
○地熱エネルギーの活用し 2020 年に発電を考えている。
【1次産業】
○農業所得の確保として加工販売が重要。企業との連携により、商品開発、販売ルート
の確保を進めることが重要で、6次産業化・農商工連携が重要。
○木材業では、ロシアから原木が入ってこない。平成 26 月に、ロシアがナラ、タモをワ
シントン条約に指定したことが理由。通税手続きは旭川空港や千歳、函館などに限ら
れてしまう。国や道、上川総合振興局には、通関できる港として留萌港の指定を要望
する。
○林業は 50~60 年サイクルの事業であり、50 年先のビジョンをつくった。林業をひとつ
の産業として確立していきたい。
【地域商業】
○町内商店の廃業が進み、競争力が低下。品物が尐なく悪循環。移動販売や通信販売の
利用が増えている。
○プレミアム商品券を 8 月から 11 月までで販売しているが、80%か売れていない。商店
街の活性化が重要。
【中小企業対策】
○廃業率が開業率を上回っていることから、事業所の増加を図るため創業塾、創業スク
ールを開催している。また、会議所独自で利子補給を行っている。
○小規模企業の支援策を活用していきたい。国の小規模基本法の施行に伴い、国や道の
施策に期待。
【企業誘致】
○旭川市、東川町、鷹栖町、東神楽町が共同で、東京の北海道スクエア事務所に、企業
誘致のサテライトオフィスを開設。企業誘致と地域ブランドの発信にしっかり取り組
む。
【観光・食】
○観光客による経済波及効果は大きいことから、地域資源を有効に活用して行きたい。
○地域資源は田園風景と豊かな食材。地域で採れたものを地元の飲食店で消費し、地域
循環を高めるとともに、綺麗な風景と美味しい食の二重の感動が売りとなっている。
○食の素材が素晴らしいが、PRや製品開発が進んでいない。
○円安で外国人観光客、特にアジア圏からが増加し、国内客を上回っているが、運転手
不足によるバス確保困難といった問題もあって、受入体制の整備が求められるものの、
市町村では限界。
○9月に道観光振興機構の会長と意見交換会を実施し、インバウンド向けの受入体制整
備などについて議論をした。詳しくは、この意見交換会の議事録を見てほしい。
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上川中部地域(旭川市など)
【建設業】
○アベノミクスの効果は、地域に現れているとの実感が全くない。特に建設と土木。建
設は、道や国の発注規模が大きすぎ、町の業者が参加できない。また、建築は、ハウ
スメーカーに仕事をとられ、大きい企業中心の流れになっている。災害に強いマチに
なるためにも町の業者の力が必要。
検討テーマ 1
人手不足
【現状の課題】
・各企業内で高齢化が進んでいる。
・若者の定着率が低い。
・全ての業種で人が集まらない。人が来ても賃金が良いところに移ってしまう。
【現在の支援等】
・ハローワークによる職業紹介やジョブカフェ・ジョブサロン北海道等による就職支援サービスの提供
・中小企業労働環境向上助成金、地域若年者雇用奨励事業等による資金面での支援
・公共職業訓練、認定職業訓練等による人材育成
・地域おこし協力隊など地域協力活動への支援、定住・定着促進の取組
・北海道事業引継ぎ支援センタ-等における専門家配置による相談対応
・自治体による職場見学会の開催や、UIターン希望者への情報提供等
【第2回意見交換会での主な意見】
(意見交換会実施日:平成 26 年 12 月 9 日)
・女性、若者を活用する視点が重要。
・地域おこし協力隊、トライアル雇用の実施、若者の不安感を取り除くことが定着に繋がる。
【各機関が対応すべき方向】
■雇用促進施策の実施・継続
○課題解決に向け活用しやすい基金事業の実施(国)
○新規就労者に対する支援の拡充や人材発掘機会の推進(国・道)
○人手不足が顕在化している分野への人材育成・再就職支援や、女性の就業環境の整備(地域)
■創業に対する支援の実施・強化
○女性や若年者の創業支援の強化(道)
○必要となる財源の確保・支援(国)
○制度融資における利子補給、創業後の経営指導、創業計画のブラッシュアップ(地域)
■担い手対策や後継者対策の実施・拡充
○担い手対策・後継者対策に対する支援の拡充(国・道)
■移住対策に対する支援の実施・拡充
○移住対策に対する支援の拡充や、地方で働きやすい環境整備への支援(
(国・道)
○地域おこし協力隊の活用(地域)
検討テーマ 2
地域商業の活性化
【現状の課題】
・都市部大型店に購買力が流出している。
・移動販売の活用など買い物弱者対策が必要
・商店においても高齢化が進み後継者対策が必要
【現在の支援等】
・地域商業自立促進事業や地域商業活性化総合対策事業等による資金面での支援
・商店街組合への支援等中心市街地振興に対する補助
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上川中部地域(旭川市など)
・プレミアム商品券事業等地域商業の活性化
・高齢者・障害者向けの宅配サービス等買物弱者対策や定住促進
・食関連産業に関する振興
【第2回意見交換会での主な意見】
(意見交換会実施日:平成 26 年 12 月 9 日)
・地域商店街の活性化は全国的な課題であることから、引き続き、国や道の振興策の実施をお願いしたい。
・現在の商店街の経営者は、自分たちが中心となり活性化に向けた取組をしようとしない傾向にある。
【各機関が対応すべき方向】
■買い物弱者に対する支援の実施
○人口減尐地区の買物弱者に対する支援(国)
■中心市街地・地域商業の活性化
○商店街振興策の実施(道)
○商品開発やブランド化に対する支援(道)
○地域商業活性化支援策の継続・充実(国)
○中心市街地・地域商店街の振興や活性化(地域)
■移住対策との連携による後継者対策や起業・創業支援策
○起業・創業支援策の実施(国・道)
○移住対策の推進(国)
○外国人技能実習制度の緩和(国)
検討テーマ 3
地域の魅力を活かした活性化
【現状の課題】
・地域の魅力を活かし経済波及効果を高めることが必要
・地域資源は素晴らしいがPRや製品開発が進んでいない。
・観光客の受入体制の整備が求められるが市町村では限界
【現在の支援等】
・6次産業化ネットワーク活動推進交付金、着地型観光魅力づくり推進事業等による資金面での支援
・ビジット・ジャパン地方連携事業など国と地方の連携事業
・食クラスター「フード塾」事業など人材育成事業
・
「北海道どさんこプラザ」の運営など商品開発支援や販路拡大の支援
・
「食」や「食文化」を観光資源とするフードツーリズム推進事業など誘客促進の取組
【第2回意見交換会での主な意見】
(意見交換会実施日:平成 26 年 12 月 9 日)
・鮮度や美味しさなど地場農産物の1次的なブランド力に加え,健康に良い(機能性)など,更なる付加価
値を付けた食品開発の取組を実施。
・市,観光コンベンション協会,関係機関・団体・事業者,市民等がそれぞれの役割を担いながら一体とな
った観光振興に取り組んでいる。
【各機関が対応すべき方向】
■地域資源を活用した商品開発や販路開拓に対する支援
○市町村の商品開発やブランド化に対する支援の創設・充実(国・道)
○地場農産物を使った商品開発や、販路拡大に向けた取組(地域)
○将来雇用増が見込まれる企業に対する支援(地域)
■地域の魅力を活かした観光振興
○航空路線誘致(道)
○国内免税店のPR(国・道)
○大雪広域観光圏の確立(国)
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上川中部地域(旭川市など)
○大雪広域観光圏推進協議会の推進など観光振興(地域)
その他の国・道への提案
【道への提案】
・情報提供の充実など、道北3振興局の連携強化をお願いしたい。
・石北4町市場協議会の取組など、広域活動のソフト面への支援をお願いしたい。
【国への提案】
・平成 26 年に、ロシアがナラ、タモをワシントン条約に指定したことで、木材の通税手続きは旭川空港や
千歳、函館などに限られていることから、通関できる港として留萌港の指定を要望する。
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