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ソ連の社会構造
社会構造と社会変動 ソ連の社会構造 戦争・革命・工業化・粛清 →社会の変化 階級・階層の連続性と断絶 社会的流動性・新しい社会層の形成 ロシア・東欧地域基礎Ⅰ 「ロシア研究入門(2)」 2009年2月2日 公式イデオロギーの階級構造 2つの階級と1つの階層 労働者階級とコルホーズ農民 インテリゲンツィア 階級対立のない社会の調和 ソ連社会の実態 革命・内戦からネップへ スターリン体制下のソ連社会 革命・内戦とその結果 大粛清と社会的上昇 →生産手段の社会化・市民権剥奪・亡命 ネップ期ソ連の社会構造 旧支配階級 資産の没収→亡命・就労 農民 人口の8割をしめる小農民経営 労働者 雇用と生活 技術者・専門家 旧体制下での高等教育 新しい社会層の形成 党・政府・軍・企業の最高幹部が追放される 新しい世代の活動家の社会的上昇 1930年代の社会構造 エリート層:党・政府の幹部や経営者、文化人 熟練労働者:一般の労働者より高い生活水準 一般労働者:社会的上昇と農村からの補充 農民:社会保障の対象とならず移動の制限 囚人と「特別移住者」:最底辺層 1 社会変動から安定・「停滞」の時代へ 「全体主義論」とソ連社会 スターリン時代 「全体主義論」によるソ連社会像 工業化・集団化・大粛清・世界大戦 幹部の更迭・抜擢が頻繁に起こる 社会的流動性と上昇回路→体制への支持と統合 ブレジネフ時代 党・政府の官僚層の地位の安定 昇進のパターン化・可視化 イデオロギーによる動員ではなく消費主義的買収 支配者・支配勢力による権力の独占 社会組織を解体しアトム化された個人に 全体主義体制の指標 イデオロギーとその体系性 支配的政党の党規律の強固さ 党による国家機構掌握の完成度 社会全体への浸透度と大衆動員の広さ ソヴィエト国家と市民社会 「暗黙の社会契約」 「市民社会」: 国家や伝統的共同体から自立 し、自発的に形成された、公共性を帯びた社 会の領域 ソ連における国家と社会組織 生活水準・消費生活の安定と向上 (ブレジネフ期) 国家と国民との関係 各種社会組織の存在 党=国家があらゆる領域の社会組織に広範な統 制を及ぼす ソ連社会における公共性の領域 政権は国民に一定水準の消費生活と社会保障、 およびその漸次的向上を約束 国民はそれと引きかえに政権に黙従(市民的自由 の制限を受容:本音と建前の使い分け) 限界:経済成長の鈍化と大衆の欲望の拡大 2