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介護保険事業の費用と負担

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介護保険事業の費用と負担
介護保険事業の費用と負担
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基本理念
1 介護保険事業にかかる給付費の見込み
第2章 
計画策定の趣旨
第5章
第1章 第5章 介護保険事業の費用と負担
平成24年度から26年度までの高齢者人口や要介護等認定者数、介護サービス
量の見込み、介護報酬改定(+1.2%)等をもとに算定した結果、3か年の給付
第3章 費を以下のように見込んでいます。
項 目
25年度
26年度
3か年合計
1,044.3億円
1,108.1億円
1,178.6億円
3,331.0億円
居宅サービス
650.2億円
702.1億円
758.0億円
2,110.3億円
施設サービス
326.2億円
328.3億円
331.1億円
985.6億円
67.9億円
77.7億円
89.5億円
235.1億円
24.6億円
24.7億円
24.8億円
74.1億円
1,068.9億円
1,132.8億円
1,203.4億円
3,405.1億円
保険給付費
高額介護サービス費等
地域支援事業費
合 計
付費を3年間で約1,500万円と見込んでいます。
給付費の推移
8.3万人
1,500億円
7.9万人
7.1万人
900億円
901億
73億
316億
60億
300億円
6.7万人
952億
80億
1,006億
86億
1,069億
92億
326億
317億
68億
1,133億
103億
328億
318億
78億
88億
100億
1,203億
114億
6万人
331億
その他給付
施設サービス
113億
4万人
645億
2万人
地域密着型サービス
居宅サービス
452億
487億
524億
21年度
22年度
23年度
563億
602億
認定者数
0万人
0億円
24年度
69
25年度
26年度
※21∼22年度は実績値。
23年度以降は推計値。
介護保険事業の費用と負担
600億円
6.5万人
第5章 1,200億円
8万人
7.5万人
介護サービス量等の推計
なお、上記以外に市町村特別給付として行うミドルステイ及び緊急ショートステイの給
第4章 24年度
運営基本方針
平成24年度から26年度までの給付費の見込み
第5章 介護保険事業の費用と負担

2 介護保険事業にかかる給付費の財源のしくみ
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(1)保険給付費の財源
介護サービスを利用する場合、費用の1割が自己負担となり、残りの9割が保険か
ら給付されます。原則として、
その財源の半分は保険料(65歳以上=第1号被保険者
21.0%、40歳∼64歳=第2号被保険者29%)、残り半分は公費(国(25%)、都道府県
(12.5%)、市町村(12.5%))の負担(税)で賄っています。
したがって、介護サービス
の利用量に応じて高齢者全体の保険料も決まることになります。
施設等給付費の財源
第2号
被保険者
居宅給付費の財源
国
国
第2号
被保険者
20.0%
29.0%
25.0%
29.0%
兵庫県
第1号
被保険者
21.0%
17.5%
兵庫県
第1号
被保険者
神戸市
12.5%
神戸市
21.0%
12.5%
12.5%
(2)地域支援事業の財源
地域支援事業は、各年度の介護給付費見込額の3.0%の範囲内で行うこととされて
います。その財源構成は、介護予防事業は、半分が国(25%)、県(12.5%)、市(12.5
%)の負担、残りの半分を保険料(65歳以上=第1号被保険者21%、40歳∼64歳=第
2号被保険者29%)で賄います。包括的支援事業と任意事業については、第1号被
保険者の負担割合は変わりませんが、第2号被保険者の負担がなく、国(39.5%)、県
(19.75%)、市(19.75%)の公費の占める割合が高くなっています。
介護予防事業の財源
第2号
被保険者
包括的支援事業と任意事業の財源
国
第1号
被保険者
25.0%
21.0%
国
29.0%
第1号
被保険者
21.0%
39.5%
兵庫県
神戸市
12.5%
19.75%
神戸市
兵庫県
12.5%
19.75%
70
3 第1号被保険者の保険料基準額(月額)
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計画策定の趣旨
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第1章 第5章 介護保険事業の費用と負担
第1号被保険者の保険料は、本計画において見込む平成24∼26年度の給付費の
で割ることによって算定されます。
本市の第5期事業計画期間中の介護保険事業にかかる給付費見込みを基に保険
すが、第5期においては、
(1)介護給付費準備基金や財政安定化基金の活用による
基本理念
料額を算出すると、サービス利用者数の増加などにより、保険料額は大幅に上昇しま
第2章 うち第1号被保険者が負担すべき給付費(給付費全体の21%)
を第1号被保険者数
保険料上昇抑制策の実施、
(2)低所得者に配慮した介護保険料の段階設定により、
第5期事業計画期間の第1号被保険者の保険料基準月額は、5,200円となります。
(現行 4,640円/月)
課税状況等に基づく保険料の段階設定により負担額が異なります。
第3章 (1)介護給付費準備基金等による保険料の抑制策
運営基本方針
※個人が実際に支払う保険料については、本人の課税状況や所得の状況、世帯の
①介護給付費準備基金の活用
第4期計画期間(平成21∼23年度)において計画上の給付費を下回って給付実績
約49.4億円になると見込んでいます。
準備基金の平成23年度末残高のうち、2分の1を保険料軽減のためにとり崩し、保険
料の上昇抑制に活用します。
②兵庫県介護保険財政安定化基金の活用
足が生じた場合に備え、保険者の財政調整を目的として都道府県に設置されており、財
この基金は、本来であれば市町村が財源不足を起こした際にしか活用できませんが、
平成23年6月の介護保険法改正により、第5期に限った特例措置として、
この基金の一部
を保険料上昇抑制のために取り崩して市町村に交付することができるとされました。本
市では、兵庫県から交付される全額(見込額約7億円)
を保険料上昇抑制に活用します。
71
介護保険事業の費用と負担
源は、国・都道府県・市町村が3分の1ずつ拠出することとされています。
第5章 財政安定化基金は、計画見込みを上回る給付費増や保険料収納不足による財政不
介護サービス量等の推計
第5期事業計画においては、長期的な保険料の均衡を図るため、
この介護給付費
第4章 が推移しているなどの理由により、平成23年度末には介護給付費準備基金の残高は、
第5章 介護保険事業の費用と負担
(2)低所得者に配慮した介護保険料の段階設定
重点目標
介護保険料の段階設定については、低所得者への配慮等の観点から
①第1・2段階について保険料率を0.5から0.45へと引き下げ。
②現行の第3段階(世帯全員が市民税非課税)を細分化し、公的年金等の収入金額
と合計所得金額の合計額が120万円以下の方について、
保険料率が0.7の段階を設定。
③第4期に実施した第4段階(新第5段階)の保険料率の1.0から0.9への引き下げ
の継続。
④負担能力に応じた保険料段階とするため、合計所得金額が1,000万円以上の方に
ついて、段階を新たに設定。
(保険料率を2.0から2.25へ引き上げ。)
(保険料基準額)×
2.25
2.00
1.75
引き下げ(第4期か
ら継続して実施)
1.50
1.25
1.10
負担 能 力 に応じた 新
たな階段設定
引き下げ(政令改正によ
り、新たに保険者の判断
で引き下げ可能となった)
低所得者等への
配 慮 の 観 点 から
新たに引き下げ
1.00
0.90
0.75
新第9段階
0.45
0.75
0.9
1.0
1.1
1.25
1.5
世帯非課税
段階
新第8段階
0.45
新第
新第7段階
第2
段階
段階
新第6段階
料率
第1
段階
新第
新第5段階
0.45
段階
新第4段階
0.7
0.50
新第
新第3段階
0.70
10
11
12
1.75
2.0
2.25
世帯課税
本人非課税
本人課税
【各保険料段階の対象者】
第1段階…①生活保護等受給者 ②老齢福祉年金受給者で世帯全員が市民税非課税
第2段階…世帯全員が市民税非課税で、本人の公的年金等の収入金額と合計所得金額の合計が
80万円以下
第3段階… 〃 80万円超120万円以下
第4段階… 〃 120万円超
第5段階…世帯に市民税課税の人がおり、本人は市民税非課税で公的年金等の収入金額
と合計所得金額の合計が80万円以下
第6段階… 〃 80万円超
第7段階…本人が市民税課税であり、合計所得金額が147万円未満
第8段階… 〃 147万円以上200万円未満 ※
第9段階… 〃 200万円以上300万円未満 ※
第10段階… 〃 300万円以上600万円未満
第11段階… 〃 600万円以上1,000万円未満
第12段階… 〃 1,000万円以上
(※第5期から190万円となる基準所得金額(新第8段階と新第9段階の境界所得)は、現行200万円
のまま継続。
)
72
保険給付費+地域支援事業費
(3か年分)
3,
405億円
計画策定の趣旨
【第1号被保険者の保険料(基準月額)の算出方法】
第1章 第5章 介護保険事業の費用と負担
×
×
21%
+
+
△約6億円
基本理念
調整交付金等(△)
第2章 第1号被保険者の負担割合
÷
÷
過去の実績より推計した
98.
11%
保険料の収納率
÷
36.87万人
第1号被保険者数
36月
36月
+
+
介護給付費準備基金の活用による
△191円
保険料の引き下げ(△)
+
+
△54円
保険料の引き下げ(△)
=
第1号被保険者の保険料
5,
200円
(月平均)
73
介護保険事業の費用と負担
=
第5章 財政安定化基金の活用による
介護サービス量等の推計
÷
第4章 ÷
運営基本方針
保険料の負担割合で補正した
第3章 ÷
第5章 介護保険事業の費用と負担
第5期介護保険料段階区分別の保険料一覧表
保険料
段階
第1段階
世帯全員が市民税非課税
第6段階
世帯に市民税課税
の人がいる
第5段階
本人が市民税非課税
第4段階
保険料年額
(月平均)
0.45
28,083円
(2,340円)
本人の公的年金等の収入金額と合計
所得金額の合計が80万円以下
0.45
28,083円
(2,340円)
本人の公的年金等の収入金額と合計
所得金額の合計が80万円超120万円
以下
0.7
43,685円
(3,640円)
本人の公的年金等の収入金額と合計
所得金額の合計が120万円超
0.75
46,805円
(3,900円)
本人の公的年金等の収入金額と合計
所得金額の合計が80万円以下
0.9
56,166円
(4,680円)
本人の公的年金等の収入金額と合計
所得金額の合計が80万円超
1.0
(基準)
62,406円
(5,200円)
①生活保護等受給者
②老齢福祉年金受給者で世帯全員が市民税非課税
第2段階
第3段階
保険料率(基準
額への乗率) 対 象 者
本人の合計所得金額が147万円未満
1.1
68,647円
(5,720円)
第8段階
本人の合計所得金額が147万円以上
200万円未満
1.25
78,008円
(6,500円)
本人の合計所得金額が200万円以上
300万円未満
1.5
93,609円
(7,800円)
本人の合計所得金額が300万円以上
600万円未満
1.75
109,211円
(9,100円)
第11段階
本人の合計所得金額が600万円以上
1,000万円未満
2.0
124,812円
(10,400円)
第12段階
本人の合計所得金額が1,000万円以上
2.25
140,414円
(11,700円)
第9段階
第10段階
本人が市民税課税
第7段階
74
4 保険料と利用料の減免制度
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計画策定の趣旨
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第1章 第5章 介護保険事業の費用と負担
(1)保険料減免制度の継続
計画期間中においても、第4期の保険料減免制度を継続します。
基本理念
ア 保険料段階が第1∼4段階のうち、収入が少なく生活が困窮している方で、次の①
第2章 本市では独自に生活困窮者に対する保険料軽減制度を設けていますが、第5期
∼④すべてに該当する方。
①市民税の課されている方に扶養されていない。
②市民税の課されている方と生計を共にしていない。
(預貯金額の場合、350万円以下(世帯員が2人以上の場合は、2人目から1人あた
④世帯の年間収入が下記の表のいずれかに該当する。
保険料段階
第1∼4
段階の方
減免の内容
年間合計収入が60万円以下(世帯員が2人以上の場合
は、2人目から1人あたり17.5万円を加算した額以下)
第1・2段 階 の 半
額の保険料相当額
に減額
年間合計収入が120万円以下(世帯員が2人以上の場 第1・2段 階 の 保
合は、2人目から1人あたり35万円を加算した額以下) 険料相当額に減額
比べて大幅に減少した方で次の①・②すべてに該当する方
①本人の属する世帯の生計を維持する方が失業した、事業を廃止した、亡くなられ
た、心身に重大な障害を受けた、長期入院した等のいずれかに該当する場合
介護サービス量等の推計
イ 保険料段階が第5∼12段階のうち、失業などにより、本人や家族の所得が前年に
第4章 第3・4
段階の方
世帯の年間合計収入
運営基本方針
り100万円を加算した額以下))
。
第3章 ③資産などを活用してもなお、生活が困窮している状態と認められる
②世帯の今年1年間の見込み所得が下記のすべてに該当する方
減免の内容
第5∼12
段階の方
・前年と比べて半分以下に減る
・1か月あたりの金額が 24 万5千円以下である
・見込み所得から判断すると、本人または世帯全
員が市民税の非課税基準に該当し、保険料段階
が当年度5・6段階の方は翌年度2∼4段階に、
当年度7∼ 12 段階の方は翌年度2∼6段階に
下がると見込まれる(※)。
(※収用による所得激減の場合を除く)
所得の減少の度
合いなどに応じ
て、保険料の 0.9
割 ∼ 7.8 割 を 減
額(失業などの
事実のあった月
から年度末まで
適用)
75
介護保険事業の費用と負担
世帯の今年 1 年間の見込み所得
第5章 保険料段階
第5章 介護保険事業の費用と負担
ウ 災害により被害を受けた方
風水害・火災などにより住宅・家財に著しい被害を受けた方のうち一定の方は、
被害の程度に応じて、保険料の3割から10割を減免
エ 刑事施設などに収監された方
収監が2か月をこえる場合、収監期間中の保険料の全額を免除
オ 保険料段階が第3・4段階の方のうち「神戸市在日外国人等福祉給付金」の受給者
第3・4段階の保険料を第1・2段階相当額に減額
(2)利用料減免制度の継続
介護サービスの利用料については、過大な負担とならないよう、国の法令や要
綱に基づき、利用料の減免制度を継続します。
ア 高額介護サービス費
利用者の所得状況に応じ、1か月ごとの利用者負担の合計額が一定の上限を超え
た場合に、高額介護サービス費としてその超えた額を支給します。
イ 高額医療・高額介護合算制度
同じ世帯で医療保険と介護保険の両方のサービスを利用することによって、自己
負担額が高額になった場合は、双方の自己負担額を合算し、申請により限度額を超
えた額が支給されます。
ウ 特定入所者介護サービス費
利用者負担段階を4つに区分し、利用者負担段階が第1段階から第3段階の方に
ついて、居住費・食費の利用者負担額についての負担限度額を設け、市民税課税世
帯の方が負担する平均的な費用(基準費用額)と負担限度額の差額を保険給付で補
います。
エ 社会福祉法人等による利用者負担軽減制度
収入が世帯で年間150万円(世帯員加算あり)以下等の生計困難な方などに対し、
社会福祉法人等が提供するサービスの利用者負担額から一定割合(25%∼100%)
を軽減します。
76
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