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車両の関数の定義
論 文 内 容 の 要 旨 博 士論文題 目 コンパ ク ト集合 への最 小射影 法 と二輪車 両の障害物 回避 制御 問題 への適用 氏 名 福井 善朗 非 線 形 制 御 にお い て , 非 可 縮 多様 体 上 で 定 義 され た シ ス テ ム の漸 近 安 定 化 問題 が 研 究 され て い る . この 問題 を 考 え る上 で の 主 な 障害 は , 非 可 縮 多様 体 上 で 定 義 さ れ た シ ス テ ム の 目標 点 を大 域 的漸 近 安 定化 す る静 的 な連 続 状 態 フ ィー ドバ ッ クは 存 在 しな い こ とで あ る. これ に よ り, 非 可縮 多 様 体 上 で 定 義 され た シ ステ ム に 対 して フ ィー ドバ ッ ク制 御 系 設 計 を行 う場 合 , 時 変 あ るい は不 連 続 な 漸 近 安 定 化 制 御 を設 計 す る必 要 が あ る. この 問題 に対 し,な め らか で は な い 制御Lyapunov関 数 の設 計 法 で あ る最 小 射 影 法 と, 制 御 則 設 計 法 が提 案 され て い る. ま た ,応 用 例 と して ホ ロ ノ ミ ック移 動 体 の 静 的 障 害 物 回避 制 御 や , 剛 体 の 姿 勢 角 制 御 も提 案 され て い る . と こ ろが , 非 ホ ロ ノ ミ ック拘 束 を持 つ 二 輪 車 両 の 障 害 物 回避 問題 に対 して 最 小 射 影 法 の 適 用 は行 わ れ ていない . 非 ホ ロ ノ ミッ ク拘 束 を 持 つ シ ス テ ム の 制 御 を行 うた め に , コ ンパ ク トな 目標 集 合 の安 定 化 を 考 え る こ とが 行 われ て い る . しか し, 最 小 射 影 法 は , コ ンパ ク トな 目 標 集 合 の安 定化 問題 に適 用 で き な い 問 題 点 が あ り, 適 用 で き る よ う拡 張 可 能 で あ るか ど うか は未 検 証 で あ る. そ こで ,本 論 文 で は最 小 射 影 法 を コ ンパ ク トな 目標 集 合 へ の 安 定 化 問題 に適 用 で き る よ う拡 張 を行 う.応 用 例 と して 二輪 車 両 の 障 害物 回避 制御 則 を提 案 し,実 機 ・ シ ミュ レー シ ョン に よる有 効 性 確 認 を行 う. 第2章 で は可 微 分 多 様 体 や , 多様 体 の 非 可縮 性 な どの数 学 的概 念 の導 入 を行 う. 第3章 で は微 分 不 可 能 な制御Lyapunov関 数 の設 計 法 で あ る最 小 射 影 法 を紹 介 し, コ ンパ ク ト集 合 へ の安 定化 問題 に適 用 で き ない こ とを確 認 す る.第4章 で は非 可 縮 多 様 体 上 で 定 義 され た シ ステ ム に対 す る コ ンパ ク トな 目標 集 合 の漸 近 安 定 化 問 題 を定 式 化 し, コ ンパ ク ト集 合 へ の 最 小 射 影 法 を提 案 す る。 提 案 法 に よ り車 両 の 障 害 物 回 避 問題 に対 して集 合 へ の 制御Lyapunov関 第5章 で は厳 密 で ない 集 合 へ の制 御Lyapunov関 数 を設 計 可能 で あ る こ とを示 す . 数 を使 っ た 二輪 車 両 の 障 害 物 回 避 制御 則 を提 案 す る .提 案 す る障 害 物 回 避 制 御 は静 的 な 状 態 フ ィ ー ドバ ック制 御 で あ り,解 析 的 に導 出 して い る点 , 大 域 的 制御 を実 現 で きて い る 点 , 予 期 せ ぬ 障 害 物 の移 動 に対 して も対 応 可 能 で あ る点 で 優 れ て い る. 氏 名 福井 善朗 ( 論 文 審 査 結 果 の要 旨) 従 来 の多 くの 非 線形 制 御 理 論 に お い て は ,比 較 的 扱 いや す い 条 件 ,す な わ ち 可 縮 多 様 体 上 の 問 題 だ け を取 り扱 っ て い た . これ は , 非 可縮 多 様 体 で 定 義 され た シ ス テ ム で は , 目標 点 を大 域 的漸 近 安 定 化 す る静 的 な連 続 状 態 フ ィー ドバ ック が存 在 しな い た め で あ る. 近 年 , この よ、うな 問題 に対 し, な め らか で は な い制 御 リア プ ノ ブ 関 数 の設 計 法 で あ る最 小 射 影 法 と制 御 則 設 計 法 が 提 案 され , ホ ロ ノ ミッ ク移 動 体 の 静 的 障 害 物 回避 制 御 な どに応 用 され て い る. 、 本 研 究 で は これ を非 ホ ロ ノ ミ ック 高 速 を持 つ シ ス テ ム の制 御 へ 拡 張 し, そ の有 効 性 を 二輪 車 両 の 障 害 物 回 避 問題 にお い て示 した もの で あ る. 本 研 究 で は まず , コ ンパ ク ト集 合 へ の 安 定 化 問題 に は 従 来 の最 小 射 影 法 は 適 用 で き な い こ とを 示 した . そ して ,適 用 で き る よ ケに 拡 張 した最 小 射 影 法 を提 案 した . さ らに , この 提 案 法 に よ り二輪 車 両 の 障 害物 回 避 問題 に適 用 で き る こ と を示 した . 本 研 究 で は次 に ,厳 密 で は な い 集 合 へ の 制御 リア プ ノ ブ 関数 を使 っ た 二 輪 車 両 障 害 物 回 避 制 御 則 を提 案 した . さ らに , こ の提 案 手 法 が 静 的 な 状 態 フ ィー ドバ ック制 御 で あ り解 析 的 に導 出 可 能 で あ る点 , 大 域 的制 御 を実 現 して い る点 , 予 期 せ ぬ 障 害 物 の移 動 に対 して も対 応 可能 で あ る とい う優 位 性 を持 つ こ とを 示 し た. 以 上 を ま とめ る と, 本 論 文 は , 従 来 の枠 組 み を拡 張す る, コ ンパ ク ト集 合 へ の 最 小 射 影 法 を提 案 して お り, か つ そ の有 効 性 が 二輪 車 両 の 障 害 物 回 避 制 御 問 題 に よ つ て確 認 され て い る ・ これ は 非 線 形 制御 理 論 の拡 張 に大 き く寄 与 す る も の で あ り, 博 士 (工学 ) の 学位 に値 す る も の と認 め られ る . r