Comments
Description
Transcript
K2カリエスと食事 簡易版
• カリエスの定義とは • カリエスの進行 • 糖質摂取過剰によってこる口腔内症状 • 食事指導(食育指導?) K2 6/27 2014 カリエス・虫歯 そもそもなんですか? カリエス/虫歯 穴ができるまでのできごとを含めた疾患のプロセス カリエスが損傷や外傷として認知されるとき、 口腔内やX線写真で穴が見つけられたときには 既にその患者さんは 長い間『カリエスの病気』にかかっていた 歯の損傷 もう一回 カリエス 疾患の病態と徴候の両方の意味を持つ病名 疾患は目に見えないこともある ! 歯面に生じる疾患プロセスは、ある種の口腔内細 菌がおおよそ30分間酸を産生し、歯の無機質を溶 解、喪失させ、唾液がそれを取り戻す以上に 喪失が進む状態をいう。 唾液 細菌 酸 疾患のプロセス 食物 フッ化物 カリエスの進行 Mejare et al.,1999,2004 Lith et al.,2002 年齢 12-15y 16-19y 20-27y 一年間で進行した割合 33% 18% 11% カリエスの進行速度 • 患者さんの年齢→若いほど進行が早い 前述文献より • 初期カリエスの存在→初期病変が多いほど個々の病変が 進行するリスクが高い • 歯面→歯面によって進行速度が違いがある 14,24遠心で早く、16,26遠心面で遅い X線写真上の進行をFollow 新しい初期カリエス病変は、 口腔内に局所的な環境問題が生じていることの徴候 ! 患者の歯はそれに耐えれない段階にきている ! *環境をかえることができれば進行は停止する 原因療法的な介入方法 カリエス病変の原因 ○食事因子 ○細菌因子 病変進行を遅らせる因子 ○フッ化物 ○唾液の分泌量を増加させること 五大栄養素 ・タンパク質 筋肉、内蔵、神経など人体の材料になる大切な物質 必須アミノ酸 フェニルアラニン、ロイシン、バリン、イソロイシン、スレオニン、 ヒスチジン、トリプトファン、リジン、メチオニン ・脂質 ホルモンや細胞膜を作る材料となる物質。生命維持に重要 必須脂肪酸 ω-3脂肪酸(αリノレン酸、EPA、DHA) ω-6脂肪酸(リノール酸、γリノレン酸、アラキドン酸) ・炭水化物 胃や小腸で分解されて糖として吸収され、脳や筋肉を動かすエネ ルギーとなる ・ビタミン ビタミンB、C、A、D、E、K ・ミネラル 亜鉛、鉄、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム 炭水化物だけは必須ではない 0.8g 53.2g 18.2g 52.0g 30.3g 45.3g 32.1g 49.5g 0.8g 57.0g 46.5g 71.6g 糖質とは ・糖質 = 炭水化物 ー 食物繊維 ・単糖類 グルコース、フルクトース、ガラクトース ・二糖類 ショ糖、乳糖、麦芽糖 ・多糖類 グリコーゲン、でんぷん ・具体的な食材 菓子、清涼飲料水、甘味料(砂糖、蜂蜜、黒糖、水あめ) 果物(バナナ、フルーツジュース、ドライフルーツ) 穀類(コメ、そば、パスタ、うどん、 ) 暖色野菜、根菜類(カボチャ、ニンジン、トマト) イモ類、豆類(ジャガイモ、サツマイモ、春雨) 調味料(ソース、ケチャップ、甘味 ) 血糖値を急激に上げるものほど体に害を及ぼす おまけ チーズは、カリエスから防御する成分を有している。リン酸とカルシウム。 ミュータンス連鎖球菌の付着を阻害するペプチドがある。さらに、咀嚼を 有して唾液の分泌を促進し、唾液がよりアルカリ性に傾くためプラーク中 の酸の中和を促す。ドライマウスのヒトにも有効 糖質が口腔内に及ぼす悪影響 ・高血糖 糖分による齲 罹患リスク 口腔内が酸性に傾く 血管内に れたブドウ糖により血管内皮が傷つき毛細血管が損傷する →歯肉損傷 ・低血糖 血糖値を上げようと血糖上昇ホルモン(アドレナリン、ノルアド レナリン、コルチゾールが出るように促す →歯ぎしり、食いしばり、TCH ・糖化 タンパク質(コラーゲン)にブドウ糖がくっついてしまう AGE(最終糖化産物)は老化を早める 象 質の糖化 歯周組織(歯肉、歯根膜、歯槽骨)の糖化 糖質摂取過多による口腔内所見 ・急速に進行するカリエス 口腔内の酸性度の上昇 ・歯肉縁下、骨縁下カリエス 浸出液に含有するブドウ糖 ・歯が黄色くなる 象 質の糖化による変色 ・知覚過敏 血糖上昇ホルモン分泌に伴うパラ・ファンクション ・痛みの閾値の低下 スケーリングができない 知覚過敏による 感染根管なのに根管治療で痛みがある 炎症巣の過敏反応 エナメル質の切削で痛みを感じる 過度の知覚過敏 ・麻酔が奏功しにくい 組織の酸性化による分解反応の抑制 ・難治性の根尖病巣 組織の酸性化、糖化による治癒不全 ・清掃不良によらない歯肉の炎症 糖化による内部からの炎症 ・外科処置後の治癒不全 組織の糖化によるコラーゲン合成阻害 ・歯科恐怖症 血糖値が不安定なことによる精神面への影響 臨床における食事指導の必要性 The use of the sugar clock in dental health education S S Fuller & M Harding Abstract An important factor in the prevention of dental caries is limiting the number of times in a day that sugar enters the mouth. This can be simply illustrated by using the sugar clock. The effectiveness of this as a technique for teaching 9-11-year-old children the importance of limiting frequency of sugar intakes was tested in a controlled study. Four weeks and 4 months after sugar clocks were used with a study group of children, they showed a significant increase over baseline in the number of correct answers given to a questionnaire. A control group showed no significant increase. It was concluded that the sugar clock is an effective method of teaching the importance of limiting frequency of sugar intake to this age group ChildDiet RecordsDiet, CariogenicDietary CarbohydratesHealth Education, DentalmethodsHumanTeaching Materials まとめ • カリエスの定義を見直してみました→疾患のプロセス • 治療介入への基準は、双方向での管理ができるか • 治療介入することでおこるリスクを伝えるべき • どれだけ予防できるかは、要因には食事のアドバイス は影響する