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第5章 基本政策
第5章 基本政策 第5章 基本政策 (4)各ページの見方について 施 策 を 実 施 する ことによって実現 を目 指 す 状 態 を 記載しています。 課 題 を 解 決 する た め に 取り組 む 施策の名称です。 計画上見込んでいる、 各施策の計画期間4 か年の概算額です。 ※事業ごとの見込額は四捨 五入しているため、合計値が 施策の見込額を超過する場 合があります。 1 基本政策の構成 施策を実施するこ とによって達成を 目 指 す 水 準とそ の 現 状 値を数 値 で示しています。 指 標に責 任を持 つ部署名です。 社会情勢や市民ニーズなどを踏まえ、子育てや身近な暮らしの安心、経済や環境など現在の様々な課題に対し、中 期4か年計画において取り組む様々な施策について、説明します。 第5章 基本政策 第5章 基本政策 190億円 計画上の見込額 施策1 生まれる前から乳幼児期の子育て家庭支援の充実 達成指標 ●基本政策1:子育て安心社会の実現 本市の未来を担う子どもを、安心して産み、育てるための環境をつくっていきます。 育てることができています。 ② ○身近な地域に、家庭の子育て力を高めることができる場や機会が充実しています。 1 (21年度) 137か所※ こども青少年局 所管局 妊婦健康診査事業 想定事業量 ■市外からの転入や市内での転居が多く、また、核家族化や地域のつながりの希薄化に伴い、祖父母や親族、近隣の こども青少年局【区】 428,400人/年 【直近の現状値】21年度末:388,537人/年 計画上の見込額 110億円 人たちからの支えが少なくなるなど、家庭での保護者の負担が大きくなっています。 2 高い目標を掲げて先駆的な取組にチャレンジする都市として、環境行動を推進していきます。 いつでも利用できる地域子育て支援の場 こども青少年局 母子ともに安心・安全な出産を迎えるため、妊婦健康診査を定期的に受診することができるよう、費用の助成や受診勧奨 を行います。 育てを始める状況があり、子育て不安の一因となっています。 ●基本政策4:環境行動の推進 96か所 所管局 妊娠中40% 出産後50% 目標達成に向けた主な事業 現状と課題 ■妊娠中に、出産後の子育てについての知識や情報を十分に得ることができず、具体的なイメージが持てないまま子 地域経済の下支えと、未来に向けた投資により、活力ある横浜経済の実現に向けて取り組んでいきます。 (20年度) 目標値(25年度) ※26年度までに、子育て中の親子がいつでも利用できる地域子育て支援の場 (週3日以上開設のもの) を、 概ね中学校区に1か所 (150か所) 設置することを 目指しています。 ●基本政策2:市民生活の安心・充実 ●基本政策3:横浜経済の活性化 ① 直近の現状値 妊娠中51.3% 出産後70.0% ○妊娠中から産後の不安定な時期の不安感・負担感が軽減され、子育て家庭が安心して子どもを 目標 地域でのつながりを大切にし、身近な暮らしの安心、充実を実現していきます。 指標 妊娠中、出産後半年までの子育て不安を 感じた人の割合 こんにちは赤ちゃん訪問事業 所管局 こども青少年局【区】 ■区役所では、乳幼児健診等を通じ、支援が必要な家庭の早期把握に努めています。 地域の訪問員が生後4か月までの乳児がいる全ての家庭を訪問し、子育て支援に関する情報提供や保護者の話を聞くこ とで子育て不安の軽減を図ります。 ■保育所、幼稚園、商店街の空き店舗や自治会町内会館など、地域の身近な施設において、子育て不安を解消するた 想定事業量 めの取組や親子が交流できる場と機会の提供がなされるなど、関係団体と施設等のネットワークが強化され、子育 て支援の地域活動が広がってきています。 3 26,000人/年 【直近の現状値】21年度末:21,048人/年 計画上の見込額 地域子育て支援拠点事業 所管局 3億円 こども青少年局【区】 親子が気軽に集い交流する場の提供、 子育てに関する相談・情報提供を行うとともに、子育て支援に取り組む団体・関係者 等のネットワークづくりや人材育成を行います。 主なデータ 想定事業量 <子育てへの不安を感じる保護者の割合> 出産後半年まで なかった 7.8% 2 基本政策の見方 ほとんど なかった 20.5% <子育てについての日常的な支援の有無> 現在 無回答1.6% よくあった 31.4% ない 8.7% 0% 無回答0.4% 日常的に支援あり 30% 40% 50% 4 支援なし 時々ある 53.1% 親と子のつどいの広場事業 こども青少年局 48か所 【直近の現状値】21年度末:28か所 計画上の見込額 8億円 地域の身近な場所にある“親子のたまり場” ∼すくすくかめっ子(神奈川区)∼ 14.6% 神奈川区では、地域ぐるみで世代をこえ、子どもをみんなで見守りながら育んでいけるまちづくりをすすめるため 事業」に取り組んでいます。 自治会館などを中心に区内37会場で定期的に開催されている「すくすくかめっ子」の運営主体は地域であり、支 え手はボランティア、運営費用は自主財源で賄われています。 中期4か年計画では、基本政策の施策ごとに目標を立て、それが達成できたかどうかを測る 「達成指標」を設定 事業開始から10年が経過し地域活動として定着するとともに、地域子育て支援拠点「かなーちえ」が中心となっ て、 自治会町内会・市民活動グループ・保育所・学校・区役所などとのネットワークが形成されています。 しました。この「達成指標」は、施策や事業を実施した結果発生する成果を中心に設定しています。 52 53 (2)計画上の見込額について 計画期間4か年における、事業費の概算額を試算したものですが、各年度の財政状況や社会情勢により、予算 化や事業の執行段階で、柔軟に対応します。 (3)目標達成に向けた主な事業について 各施策では、達成指標の実現に向けた、主な事業を掲載していますが、掲載している事業にとらわれず、目標達 施策を取り巻く、 計画策定(22年 度)時点の状況と 課 題 を 記 載して います。 計画上の見込額の範囲内において、 目標達成に向けて想定される事業の うち、主なものを例示しています。 ※特別会計・公営企業会計分を含めて記載して います。 計 画 策 定 時 点で 想 定して い る 事 業 量 を 示して い ます。 成に向けて柔軟に対応していきます。 計画上見込んでいる計画期間 4か年の事業費概算額を記載 しています。 事業名の冒頭にある、 【新規】 【再掲】 は、次を意味します。 【新規】 :新規要素が含まれている事業 【再掲】 :他の施策に掲載されている事業 42 43 事 業 を 所 管 する 部署名です。 【区】は、区が事実 上 事 業 を 実 施し て い るも の を 意 味します。 第5章 基本政策 第5章 基本政策 に、乳幼児とその保護者や地域の人が、おしゃべりや仲間づくりのできる “親子のたまり場” として、 「すくすくかめっ子 n=4,866 資料:子育て支援に関するニーズ調査(未就学児保護者) (1)達成指標について 所管局 28億円 55.2% その他 0.3% n=4,866 計画上の見込額 商店街の空き店舗やマンションの一室などを活用し、親子が気軽に集い交流する場を提供するとともに、子育てに関する 相談や情報提供を行います。 60% 29.9% 緊急時に支援あり ほとんど ない 25.6% n=4,866 20% 想定事業量 よくある 12.3% 時々あった 38.6% 10% 全区 【直近の現状値】21年度末:15区 第5章 基本政策 第5章 基本政策 <参考> 基本政策一覧 政策No 政策No 施策No 施策名 施策No 施策名 頁 17 市民に身近なきめ細かい交通機能の充実 90 18 公共施設の保全と有効活用 92 19 大学と連携した地域社会づくり 94 52 2 未就学期の保育と教育の充実 54 3 学齢期から青年期の子ども・青少年育成 56 20 国際交流・多文化共生の推進 96 4 未来を担う子どもたちを育成するきめ細かな教育の推進 58 21 男女共同参画社会の実現 98 5 児童虐待・DV被害の防止と社会的養護体制の充実 60 22(1) 市内中小企業の活性化(技術・経営革新などイノベーションの促進) 104 6(1) 災害に強いまちづくり (危機対応力の強化) 64 22(2) 市内中小企業の活性化(基礎的支援と身近な地域づくり) 106 6(2) 災害に強いまちづくり (地震対策) 66 23 国内外の企業誘致に向けた積極的な取組 108 7 安心して暮らせるまち 68 24 羽田空港国際化を契機とした観光・MICEの推進 110 8 暮らしを支えるセーフティネットの確保 70 25 文化芸術による魅力・活力の創出 112 9 地域ケアを支える在宅サービスや介護施設の充実 72 26 横浜の経済活性化に向けた横浜港のハブポート化 114 10 障害児・者福祉の充実 74 27 交通ネットワークの充実による都市基盤の強化 116 11 市民の健康づくり・健康危機管理機能の充実 76 28 ヨコハマの活力源となる都心部の構築 118 12 医療環境の充実 78 29 13 スポーツや学びで育む豊かなくらし 80 30 地球温暖化対策の推進 124 14 多様な居住ニーズに対応した住まいづくり 82 31 豊かな生物多様性を実感できるライフスタイルの実現 128 15 参加と協働による地域自治の支援 84 32 水とみどりにあふれる都市環境 130 16 コンパクトで活力のある郊外部のまちづくり 88 33 資源が循環するまち 132 基本政策4 44 「食」 と 「農」の新たな展開による横浜農業の振興 45 120 第5章 基本政策 生まれる前から乳幼児期の子育て家庭支援の充実 基本政策3 基本政策2 第5章 基本政策 1 基本政策2 基本政策1 頁 第5章 基本政策 第5章 基本政策 (2)計画期間中の財政見通し(一般会計) 3 計画期間中の事業費の姿 歳入見込みの考え方 (1)本市の財政構造 ア 生活保護や保育所の運営費など、福祉・医療・子育ての経費である扶助費が年々増加しており、人件費や過去の借入 金の償還経費である公債費を合わせた義務的経費は、22年度予算において、はじめて予算全体の50%を超えるな 市税 21年度決算額をもとに、過去の実績や今後の経済動向の見通しなどを踏まえて試算しました。 イ ど、 財政構造の硬直化が進んでいます。 地方交付税 普通交付税については、市税収入の動向にあわせて試算しました。 扶助費などの増加には、毎年、施設等整備費(公共施設の建設や道路・公園などの整備・保全費)等を縮減することに ウ より対応してきましたが、22年度予算では、急激な景気悪化により市税収入の大幅な減収が見込まれたため、市債発 市債 23年度の発行額については、緊急避難的な対応として、22年度と同額で試算しました。24年度以降は、市税収 行額を増額するなど緊急避難的な対応をしています。 入等の回復が期待できるため、それにあわせて市債の発行額を前年度より抑制することとし、25年度の発行額は、 景気悪化による税収減の影響が起き始めた、21年度当初予算計上額と同程度となるように試算しました。この結 果、24年度以降は、対前年度5%減の発行額となります。 (159ページ参照) <一般会計経費別構成比の推移> エ 特定財源 生活保護費の増加に連動した国費の増などを試算しました。なお、子ども手当の国庫負担金については、23年 度から全額支給が開始される想定での試算としています。 7 年度 歳出見込みの考え方 12 年度 ア 人件費 現行の職員定数や給与体系をベースに定年退職予定数などを踏まえて試算しました。 17 年度 イ 公債費 過去の市債発行実績等に基づき、元金償還額及び利払い額等を試算しました。 22 年度 ウ 扶助費、繰出金(義務的) 原則として新規事業等は見込まず、22年度当初予算をベースに、過去の実績等を踏まえ試算しました。なお、子 ども手当については、23年度から全額支給が開始される想定での試算としています。 また、 これまで財政健全化に向けて新たな市債発行の抑制に努めてきましたが、一般会計の市債残高は依然として 繰出金(任意的)、行政運営費※、施設等整備費 22年度予算と同額で試算しました。 ※行政運営費:行政内部の管理事務費・庁舎管理費、市民利用施設の管理運営費及び業務委託費など <一般会計市債発行額及び一般会計市債残高の推移> 取組事業の実施に伴う追加必要財源の見込みについて 33の施策ごとに設定した達成指標を実現するための具体的事業(以下、 「取組事業」) については、施策の選択と集 中を前提として、最小限、確保が必要と見込まれる追加財源額を試算しました。 試算では、22年度から緊急的に取り組んでいる「保育所待機児童の解消」、 「 産科・小児医療、救急医療体制の充 実」、 「きめ細かな教育の推進」に係る事業、在宅心身障害者手当の質的転換策である 「将来にわたるあんしん施策」、 横浜みどり税を主な財源とした「横浜みどりアップ計画(新規・拡充施策)」のほか、横浜版成長戦略のうち計画期間中 に実施する施策や学校空調設備設置を重点的に見込みました。 多額の事業費の増加が見込まれる一部の公共事業については、事業の進ちょく状況によって事業費が大きく変化す るため、事業費の一定割合を見込んでおり、事業の進ちょくに応じて、保全費に配慮しつつ、施設等整備費全体の中で 対応するものとして試算しています。 46 47 第5章 基本政策 第5章 基本政策 2兆円を超えており、引き続き財政の健全化に取り組んでいくことが必要です。 エ 第5章 基本政策 第5章 基本政策 ア 計画期間中の財政見通し ○徹底した事務事業の見直しや事業の選択と集中を進めるとともに、第三者の視点を取り入れた事業評価の実 施など効率的・効果的な事業手法の選択を推進します。 厳しい財政状況のもと、取組事業については、施策の選択と集中により重点化を図り、最小限の増額に抑制していま ○国の補助事業に追加して市が独自に行っている事業について、今後予定されている国の制度変更(地域主権 すが、 計画期間中の収支不足額は750億円となる見込みです。 (単位:億円) 21年度 〈参考〉 歳入 (うち市債+一般財源) 22年度 (当初予算) 13,610 13,720 (9,510) (9,250) 23年度 24年度 25年度 14,420 (9,240) 57,300 14,670 14,600 (9,230) (9,240) (36,960) 8,360 7,970 7,960 8,020 8,090 32,040 市税 7,260 6,870 6,880 6,970 7,100 27,820 10 110 110 60 10 290 0 100 100 50 0 250 その他(県税交付金等) 1,090 990 970 990 980 3,930 市債 1,150 1,280 1,280 1,210 1,150 4,920 地方交付税 うち普通交付税 4,210 4,360 5,180 5,370 5,430 20,340 13,720 13,610 14,570 14,790 14,880 57,850 義務的経費 8,230 8,850 9,810 10,030 10,120 38,810 人件費 2,100 2,030 2,030 1,970 1,970 8,000 260 230 240 200 190 860 公債費 1,880 1,870 1,880 1,890 1,860 7,500 扶助費 2,730 3,480 4,360 4,590 4,680 17,110 繰出金(義務的) 1,520 1,470 1,540 1,580 1,610 6,200 任意的経費 5,490 4,760 4,760 4,760 4,760 19,040 370 370 370 370 370 1,480 行政運営費 3,090 2,720 2,720 2,720 2,720 10,880 施設等整備費 2,030 1,670 1,670 1,670 1,670 6,680 0 ▲150 ▲190 ▲210 A ▲550 歳出 うち退職手当 繰出金(任意的) 差 引:歳 入 - 歳 出 0 改革に伴う補助金の一括交付金化、子ども・子育て新システムの構築による補助金等の一元化など) を踏まえ 22∼25年度 4か年累計 一般財源 特定財源 事業の見直し・事業手法の選択 ながら見直しを検討します。 ○外郭団体について、経営状況の改善や統廃合を含めた見直しを進めます。 イ 歳入確保の取組 市内経済活性化による市税の確保に努めるとともに、国民健康保険料や市税など未収債権の滞納額の縮減に 取り組むほか、経費節減や収入増の取組を前提とした市民利用施設の受益者負担の適正化を進めます。 ウ 保有資産の利活用 市が保有する土地・建物等の資産について、余裕部分等の活用や用途廃止施設の利活用、売却・貸付等による 財源確保に取り組みます。 (4)分野別概算事業費の見込み 任意的経費の縮減や財源確保の取組などによる、収支不足の解消を前提として、取組事業を含む全ての事業につい て、分野別に整理すると下表のような姿になります。 なお、計画期間中の財政見通しで見込まれる財源の範囲内で、 4か年の事業費を試算したもので、市債と一般財源 の合計値が一致しています。 (単位:億円) 計画期間中の事業費 22∼25年度 構成比① 0 こども・子育て支援 10,660 18.9% 5,400 10.1% 4,100 7.3% 4,390 8.2% 14,790 26.2% 13,010 24.2% 市民と連携した地域づくり 1,690 3.0% 1,890 3.5% 安全で住みやすいまちづくり 3,410 6.0% 3,630 6.8% 市役所の運営 5,220 9.2% 5,560 10.4% 港湾の経営・整備 1,500 2.7% 1,720 3.2% 都市基盤の整備 4,950 8.8% 5,460 10.2% 3,060 5.4% 4,300 8.0% 230 0.4% 300 0.6% 40 0.1% 20 0.0% 環境の保全と創造 4,710 8.4% 5,620 10.5% 資源の循環 2,030 3.6% 2,330 4.3% 56,390 100% 53,630 100% ※1 70 80 B 200 基本政策2 市民生活の安心・充実 福祉、保健、医療の充実 収支不足額合計( A-B ) ▲750 (3)計画期間中の収支不足への対応 基本政策3 横浜経済の活性化 計画期間中の収支不足額750億円は、いわゆる任意的経費を中心に縮減することにより、解消します。 任意的経費内訳 繰出金(任意的) 特別会計等への任意の繰出金 行政運営費(行政内部経費) 行政内部の管理事務費、庁舎管理費など 行政運営費(行政推進経費) 市民利用施設の管理運営費や業務委託費など 23年度以降縮減率 対前年度▲4%程度 縮減効果額 180億円 市内産業の活性化 文化・芸術の振興 基本政策4 環境行動の推進 地球温暖化対策 施設等整備費 対前年度▲2%程度 270億円 対前年度▲3%程度 300億円 750億円 合 計 〈参考〉前計画の縮減率 繰出金(任意的) 及び行政運営費(行政内部経費)▲3%、行政運営費(行政推進経費) ▲1%、施設等整備費▲3% ※2 合計 市債 + 一般財源 36,960 ※1 23年度から子ども手当の全額支給が開始される想定で試算しています。 ※2 21年度の産業活性化資金融資事業の見直しに伴い、 22年度から事業費を縮減しました。 上表のとおり、前計画を上回る縮減を実施するためには、市民の理解を得ながら、引き続き行財政改革を全庁的に 推進していく必要があり、次のような取組を進めます。 48 49 財政見通しの「市債+一般財源」 と同額 第5章 基本政策 第5章 基本政策 ※金額は10億円単位の概算値です。 ※見通し上からは、25年度に予定している、 横浜市土地開発公社の廃止に伴う経費 及び第三セクター等改革推進債の発行額は除いています。 ※人件費は、22年度の人事委員会勧告に基づく給与改定を反映しています。 50 構成比② 基本政策1 子育て安心社会の実現 教育の充実 取組事業の実施に伴う追加必要財源 〈参考〉 18∼21年度 第5章 基本政策 基本政策 1 第5章 基本政策 子育て安心社会の実現 中期4か年計画で取り組む施策 ∼つながりが、子どもたちの明るい未来をつくります∼ No 現状と方向性 施策名 頁 1 生まれる前から乳幼児期の子育て家庭支援の充実 52 2 未就学期の保育と教育の充実 54 3 学齢期から青年期の子ども・青少年育成 56 4 未来を担う子どもたちを育成するきめ細かな教育の推進 58 5 児童虐待・DV被害の防止と社会的養護体制の充実 60 子どもたちの明るい未来の実現 子どもは、明るい未来をつくるための社会の宝です。 しかし、本市の合計 特殊出生率は、依然として全国平均を下回っており、子育てに対する不安も、 高くなっています。また、小学校、中学校におけるいじめや、児童・生徒の不登 校なども課題となっており、安心して、子どもを産み、育てるための環境づく りが求められています。 そこで、 「生まれる前から乳幼児期」 「未就学期」 「学齢期から青年期」 と、子どもの成長段階に応じた施策や、 きめ細 かな教育の推進などによって安心して子育てできる社会を実現し、子どもたちの明るい未来をつくります。 <出生数と合計特殊出生率の推移> 基本政策1の「つながるしあわせ」 ◇地域の人々による親子同士の交流の場づくりや、学校運 営の支援、子育て支援者のネットワークの構築などによ ∼西区では∼ 「こどもの学舎(まなびや)運営支援事業」 として、地域の教育力をいかした、学習支援の取組が行わ れています。 資料: 「人口動態調査」 この取組は、 ボランティア団体である「もくせい舎」が、区内の全中学校において、放課後や土曜日 などを中心に、中学生を対象としたマンツーマンによる数学と英語の学習支援を無償で行っているも 市民の声! ∼出前説明会から∼ のです。 『一時保育の枠が十分に設けられれば、子育て・仕事の両立につながり、地域の雇用創出と就労支援を同時 に実現できる』 この取組により、子どもたちの学力向上だけでなく、参加しているボランティアの皆さんと、子ども との交流を通じた、豊かな心の育成の支援にもつながっています。 『待機児童が解消されても、質が悪かったら意味がない。 「保育の質の向上」が大切』 『中学生と小学生高学年の居場所がないように思う』 『学級崩壊等の現場をよく見て計画を作ってほしい』 など 50 51 第5章 基本政策 第5章 基本政策 り、安心して子どもを産み、育てる環境をつくります! 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策1 生まれる前から乳幼児期の子育て家庭支援の充実 190億円 達成指標 指標 ① 直近の現状値 妊娠中51.3% 出産後70.0% 妊娠中、出産後半年までの子育て不安を 感じた人の割合 (20年度) ○妊娠中から産後の不安定な時期の不安感・負担感が軽減され、子育て家庭が安心して子どもを 育てることができています。 目標 ② ○身近な地域に、家庭の子育て力を高めることができる場や機会が充実しています。 96か所 いつでも利用できる地域子育て支援の場 (21年度) 目標値(25年度) 所管局 妊娠中40% 出産後50% こども青少年局 137か所※ こども青少年局 ※26年度までに、子育て中の親子がいつでも利用できる地域子育て支援の場(週3日以上開設のもの) を、概ね中学校区に1か所(150か所)設置することを 目指しています。 目標達成に向けた主な事業 現状と課題 ■妊娠中に、出産後の子育てについての知識や情報を十分に得ることができず、具体的なイメージが持てないまま子 1 所管局 妊婦健康診査事業 こども青少年局【区】 母子ともに安心・安全な出産を迎えるため、妊婦健康診査を定期的に受診することができるよう、費用の助成や受診勧奨 を行います。 育てを始める状況があり、子育て不安の一因となっています。 ■市外からの転入や市内での転居が多く、また、核家族化や地域のつながりの希薄化に伴い、祖父母や親族、近隣の 想定事業量 428,400人/年 【直近の現状値】21年度末:388,537人/年 計画上の見込額 110億円 人たちからの支えが少なくなるなど、 家庭での保護者の負担が大きくなっています。 2 こんにちは赤ちゃん訪問事業 所管局 こども青少年局【区】 ■区役所では、乳幼児健診等を通じ、支援が必要な家庭の早期把握に努めています。 地域の訪問員が生後4か月までの乳児がいる全ての家庭を訪問し、子育て支援に関する情報提供や保護者の話を聞くこ とで子育て不安の軽減を図ります。 ■保育所、幼稚園、商店街の空き店舗や自治会町内会館など、地域の身近な施設において、子育て不安を解消するた 想定事業量 めの取組や親子が交流できる場と機会の提供がなされるなど、関係団体と施設等のネットワークが強化され、子育 て支援の地域活動が広がってきています。 3 26,000人/年 【直近の現状値】21年度末:21,048人/年 計画上の見込額 地域子育て支援拠点事業 所管局 3億円 こども青少年局【区】 親子が気軽に集い交流する場の提供、子育てに関する相談・情報提供を行うとともに、子育て支援に取り組む団体・関係者 等のネットワークづくりや人材育成を行います。 主なデータ 想定事業量 出産後半年まで なかった 7.8% ほとんど なかった 20.5% <子育てについての日常的な支援の有無> 現在 無回答1.6% よくあった 31.4% ない 8.7% 0% 無回答0.4% 日常的に支援あり 30% 40% 50% 60% 支援なし 時々ある 53.1% 計画上の見込額 8億円 神奈川区では、地域ぐるみで世代をこえ、子どもをみんなで見守りながら育んでいけるまちづくりをすすめるため に、乳幼児とその保護者や地域の人が、おしゃべりや仲間づくりのできる “親子のたまり場” として、 「すくすくかめっ子 n=4,866 (20年度/こども青少年局) (20年度/こども青少年局) 48か所 【直近の現状値】21年度末:28か所 地域の身近な場所にある“親子のたまり場” ∼すくすくかめっ子(神奈川区)∼ 14.6% 資料:子育て支援に関するニーズ調査(未就学児保護者) 資料:子育て支援に関するニーズ調査(未就学児保護者) こども青少年局 55.2% その他 0.3% n=4,866 所管局 28億円 商店街の空き店舗やマンションの一室などを活用し、親子が気軽に集い交流する場を提供するとともに、子育てに関する 相談や情報提供を行います。 29.9% 緊急時に支援あり ほとんど ない 25.6% n=4,866 20% 親と子のつどいの広場事業 想定事業量 よくある 12.3% 時々あった 38.6% 10% 4 計画上の見込額 事業」に取り組んでいます。 自治会館などを中心に区内37会場で定期的に開催されている「すくすくかめっ子」の運営主体は地域であり、支 え手はボランティア、運営費用は自主財源で賄われています。 事業開始から10年が経過し地域活動として定着するとともに、地域子育て支援拠点「かなーちえ」が中心となっ て、 自治会町内会・市民活動グループ・保育所・学校・区役所などとのネットワークが形成されています。 52 53 第5章 基本政策 第5章 基本政策 <子育てへの不安を感じる保護者の割合> 全区 【直近の現状値】21年度末:15区 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策2 達成指標 未就学期の保育と教育の充実 ○待機児童が解消されているとともに、希望する人が必要なときに保育サービスを利用できています。 680億円 指標 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 解消 こども青少年局 83% こども青少年局 1,552人 ① 保育所待機児童数 ② 子育て生活に満足感を感じている 保護者の割合 (22年4月1日現在) 77.7% (20年度) ○短時間勤務やリフレッシュを理由とした利用など、すべての子育て家庭が必要に応じて一時保育 目標 を利用できています。 ○多様なニーズへの対応や質の向上により保育サービスが充実し、子育て家庭が各々の事情にあ 目標達成に向けた主な事業 わせて保育サービスを選択することができています。 「保育所待機児童対策」 ○保育所や幼稚園と小学校の連携により、子どもたちが小学校教育へ円滑に移行できています。 22年度より、待機児童解消に向けて、 こども青少年局に「緊急保育対策担当」を設置するとともに、8区に緊急保 育対策担当係長を兼務配置しています。地域の特性に応じた、効率的・効果的な取組を進めていきます。また、15局 現状と課題 26課からなる緊急保育対策支援会議を設置し、市未利用地情報の集約や、既存施設を保育事業に再活用する検討 を行っています。 ■女性の社会進出や経済状況悪化による女性の就労意向の高まりにより、保育所の申込数は増加し、22年4月1日時 保育所整備だけでなく、あらゆる手法を用いた総合的な対策に、区と局の連携のもと、全市で取り組んでいます。 点の保育所待機児童数は1,552人となっています。 ■育児中は子育てと就労を両立させるために短時間の就業を希望する保護者が多いものの、短時間勤務に対応する 保育サービスや、理由を問わず気軽に利用できる一時保育が不足しています。 ■サービス選択を促すためにも、保育所、幼稚園、一時保育等の各事業間の料金負担の均衡を図ることと、すべての サービスの質の確保・向上を図る必要があります。 1 所管局 保育所等の定員枠の拡充 こども青少年局【区】 保育所整備や横浜保育室のほか、 NPO等による家庭的保育事業の展開など、地域の実情や市民ニーズにあった保育 サービスの拡充を図ります。 想定事業量 53,300人/定員 【直近の現状値】21年度末:43,495人/定員 計画上の見込額 310億円 ■国においては、 すべての子どもに質の高い幼児教育・保育を保障するため、幼児教育と保育をともに提供する「こど 2 も園(仮称)」の創設が検討されています。 ■小学校に入学後、子どもたちが授業中に騒いだり、勝手に動き回り、授業が成り立たないケース (いわゆる 「小1プロ ブレム」) が増えている中、幼児教育の更なる充実と小学校への移行期のカリキュラム開発等が求められています。 <就労の希望の有無及び希望する就労の形態について> 1,552 40,000 現在働いていない保護者の就労希望 1,600 希望する就労形態 1,290 1,100 35,000 無回答 0.9% フルタイムに よる就労 12.0% 576 29,888 32,994 33,944 35,582 36,871 38,295 17年 18年 19年 20年 21年 22年 待機児童数 計画上の見込額 所管局 40億円 こども青少年局【区】 一時保育室の設置費助成のほか、認可外保育施設での一時預かりの拡充と親と子のつどいの広場における一時預かりの新規実施、子育てサ ポートシステムの充実を進め、短時間勤務や在宅で子育てをする家庭のリフレッシュ目的の利用など、多様な保育ニーズへの対応を図ります。 ①一時保育事業(保育所)330か所 ②乳幼児一時預かり事業(認可外)18か所 【直近の現状値】21年度末:①227か所、②4か所 計画上の見込額 41億円 ない 29.8% 100 25,000 ①送迎保育ステーション 5か所 ②私立幼稚園預かり保育 105か所 【直近の現状値】21年度末:①−、②67か所 【新規】一時預かりの拡充 600 353 保育所定員 3 想定事業量 707 643 20,000 無回答 1.1% こども青少年局【区】 4 ある 69.1% 0 n=3,255 パートタイム・アルバイト等 による就労 87.1% (20年度/こども青少年局) 54 所管局 こども青少年局【区】 市立保育所を活用した「保育資源ネットワーク」の構築等により、 保育の質の向上と子育て支援の充実を図るとともに、 地域 における保育所・幼稚園・小学校が協働で研究事業を推進することで、 幼児教育の充実や子どもの健やかな成長を支えます。 n=2,248 資料:子育て支援に関するニーズ調査(未就学児保護者) 資料:こども青少年局調査(各年4月1日時点の数値) 【新規】保育の質の向上と幼保小連携の強化 想定事業量 ①ネットワークモデル事業実施保育所 24園 ②幼保小連携推進地区 36地区 【直近の現状値】21年度末:①−、②18地区 55 計画上の見込額 2億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 <保育所待機児童数の推移> 所管局 送迎保育ステーションの設置などによる保育所の空き定員の有効活用や、私立幼稚園における預かり保育の拡充など、 既存保育資源の有効活用を図ります。 想定事業量 主なデータ 30,000 【新規】既存保育資源の有効活用 第5章 基本政策 第5章 基本政策 180億円 計画上の見込額 施策3 達成指標 学齢期から青年期の子ども・青少年育成 ○留守家庭の児童に安全な場所と楽しい活動内容を提供する「放課後の居場所」が整い、保護者 目標 指標 ① 19時まで放課後の居場所がある小学校区 ② 青少年地域活動拠点の年間延べ利用人数 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 294か所※ こども青少年局 50,000人/年 こども青少年局 232か所 (21年度) 31,255人/年 (21年度) も安心して児童を預けられています。 ※26年度までに、 ニーズが高いすべての小学校区(309か所)へ19時までの居場所設置を目指します。 ○子どもや青少年が、多様な人、大人の知恵、様々な地域活動や文化に触れることにより、社会性 や進路を選択する力を身につけることができるようになっています。 目標達成に向けた主な事業 ○思春期の悩みや課題を乗り越え、成長していける環境が整っています。 1 放課後の居場所づくり 所管局 こども青少年局【区】 放課後キッズクラブ事業、はまっ子ふれあいスクール事業、放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)及びプレイパーク 事業により、放課後の子どもたちの活動の充実を図るとともに、子ども及び保護者が安心できる放課後の居場所を提供します。 現状と課題 ■増加する留守家庭への対応として、19時まで児童が安全に過ごすことができ、保護者が安心して働くことができる 想定事業量 環境が求められています。 ■青少年が身近な地域で多様な人と触れ合う機会が減っています。成功や失敗、思い通りにいかないときに向き合っ 2 ①放課後キッズクラブ 165か所 ②はまっ子ふれあいスクール 185か所 ③放課後児童健全育成事業 196か所 ④プレイパーク支援事業 1,160回実施 【直近の現状値】21年度末:①69か所、②280か所、③189か所、④1,006回 青少年の活動拠点づくり 所管局 計画上の見込額 170億円 こども青少年局 たり、様々な考え方を教えてくれる大人が不足しています。 ■子ども会等が高齢者グループ等の他の団体とも連携しながら活動することで、地域での交流の幅が広がり、世代を 商店街の空き店舗や地区センター等のスペースを活用し、中・高校生世代の青少年が安心して気軽に集い、仲間や異世 代と交流できる居場所づくりを進め、社会参加・職業体験プログラムの実施、学習サポート及び生活支援を通じた青少年育 成に取り組みます。 超えた触れ合いの場を提供していくことが必要です。 想定事業量 15か所 【直近の現状値】21年度末:7か所 計画上の見込額 1億円 ■思春期の子どもが悩みや課題にぶつかったとき、孤立せずに、仲間や友人、周囲の大人たちと一緒になって解決し、 乗り越えていくための機会や場が求められています。 3 青少年の自然・社会体験プログラム 所管局 こども青少年局 自然環境や社会的資源を活用した体験活動プログラムを実施し、社会との交流を通じ、青少年のコミュニケーション能力 向上と人間性・社会性の育成を図ります。 想定事業量 <留守家庭児童の比率(小学1∼3年生) > 計画上の見込額 0.2億円 <最近の子どもについてどう思うか> 0% 20% 基本的な生活ルールやマナーを 知らない子どもが増えた ・20年:26.3% ・15年:19.3% ・10年:16.3% 参加人数 3,000人/年 【直近の現状値】21年度末:300人/年 60% 66.1% 習い事や塾に通うことが 普通になり、忙しそうになった 資料:横浜市留守家庭児童調査 40% 80% 4 職場体験を中心とするキャリア教育の推進 世代間の交流や年齢の違う子ども 同士で遊ぶことが少なくなった 友達感覚で、大人と子どもの区別が つかない子どもが増えた 地域の大人にあいさつしなくなった 59.1% 35.0% 33.4% 21.9% 12.3% 5 資料:次世代育成支援に関する市民意識調査 (20年度/こども青少年局) キャリア教育推進校 小学校4校、中学校18校 【直近の現状値】21年度末:小学校2校、中学校18校 青少年を育む環境づくり事業 計画上の見込額 所管局 0.1億円 こども青少年局 思春期の青少年が抱えるひきこもり等の課題への理解を深めるため、民生委員・児童委員や青少年指導員等を対象とした地域 講座に講師を派遣し、普及啓発を行います。 また、青少年の深夜外出防止や有害図書の適正な区分陳列促進対策等に取り組み、青少年を取り巻く有害環境を改善します。 n=4,374 56 教育委員会事務局 中学校において職場体験を実施するなど、小中学校9年間を通したキャリア教育を推進することで、働くことの意義を考 え、望ましい職業観や勤労観を育みます。 想定事業量 忍耐力がなくなった 所管局 想定事業量 ①講座15回/年 ②夜間パトロール13回/年 【直近の現状値】21年度末:①15回/年、②10回/年 57 計画上の見込額 0.1億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 主なデータ 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策 4 未来を担う子どもたちを育成するきめ細かな教育の推進 達成指標 指標 ① まれています。 ② ○子どもの成長を支えるため、学校・家庭・地域が連携を深めています。 現状と課題 直近の現状値 「学校の授業は分かりやすい」 と答えた子 どもの割合※1 目標値(25年度) 所管局 70%以上 教育委員会 事務局 93.7 教育委員会 事務局 65.8% (21年度) 63.9% 基本問題の正答率※2 ○子どもたち一人ひとりに応じたきめ細かな教育を進め、確かな学力、豊かな心、健やかな体が育 目標 120億円 (21年度) 90.1 昭和60年の水準を100とした体力※3 (21年度) ※1 横浜市学力・学習状況調査で「学校の授業は分かりやすいですか」に「よく分かる」 「だいたい分かる」 と答えた割合。なお、直近の現状値は、21年度調査で「学校の 勉強はどれくらい分かりますか」に「よく分かる」 「だいたい分かる」 と答えた割合。 ※2 横浜市学力・学習状況調査の基本問題(正答率70%を想定している問題)。基礎学力の定着を達成目標とする。 ※3「新体力テスト」のうち昭和60年と比較できる種目を国の基準に基づき点数化したもの。 目標達成に向けた主な事業 ■社会において自立的に生きる基礎を培うため、子どもたち一人ひとりの能力を伸ばし、確かな学力を身に付けさせ、 豊かな心を育てることが必要です。また、低下している子どもたちの体力を向上させることが課題です。 ■いじめ、暴力行為、不登校、いわゆる 「学級崩壊」や、発達障害など特別な支援を必要とする子どもへの対応など、子 どもたちを取り巻く課題は多様かつ複合的です。こうした課題の解消をめざし、学校のチーム対応力の強化や特別 1 横浜型小中一貫教育などの推進 想定事業量 2 により、放課後や土曜日に学習や社会貢献活動などを行う小中学校も増えています。今後も学校・家庭・地域が連携 し、子どもの成長を支えあい、 未来を担う子どもたちを育成していくことが重要です。 ■子どもたちにとってより良い教育環境を整えるため、教室の暑さ対策に取り組む必要があります。 教育委員会事務局 小中学校9年間の連続性のある教育活動により児童生徒の学力の向上と児童生徒指導の充実を図ります。市立高校は 中高一貫教育校の設置など特色づくりや横浜市立大学をはじめとした大学との連携を進め、進路希望の実現を図ります。 特別支援学校は専門性をいかして、子どもや保護者に対する教育相談や小中学校への支援などを行います。 支援教育の充実等により、一人ひとりに応じた指導・支援の充実を図る必要があります。 ■これまでも学校では、保護者や地域の方の協力を得ながら、教育活動の充実を図ってきました。地域の方々の協力 所管局 小中合同授業研究会の実施 【直近の現状値】 21年度末:― 計画上の見込額 学力・体力の向上と豊かな心の育成 所管局 2億円 教育委員会事務局 学校ごとに「学力向上アクションプラン」を作成し授業の改善を行うとともに、学校の特色を生かした「体力向上1校1実践運動(仮称)」等を 展開し、学力・体力向上に取り組みます。また、 「『豊かな心の育成』推進プログラム(仮称)」を作成し、児童生徒の豊かな心の育成を図ります。 想定事業量 3 学力向上アクションプラン 全校で作成 体力向上1校1実践運動 全小中学校で実施 【直近の現状値】 21年度末:― 計画上の見込額 【新規】児童支援専任教諭等の配置 所管局 0.6億円 教育委員会事務局 児童指導上の課題に対応する校内の中心的な役割を担い、地域連携を推進する「児童支援専任教諭」 ( 特別支援教育 コーディネーター兼務) を26年度までに全小学校に配置します。また円滑な学級運営や学習活動などを支援するため、小 中学校に非常勤講師を配置するとともに、教員志望の学生ボランティアを派遣します。 主なデータ <児童生徒の学習理解度> <児童生徒の体力> 4 児童支援専任教諭 280校 【直近の現状値】 21年度末:― 計画上の見込額 地域の教育力を生かした学校運営の支援 所管局 22億円 教育委員会事務局 学校と地域のパイプ役を担う地域コーディネーターを養成し、効果的に配置するなど、地域が学校を支援できる仕組みづくりを推進します。 想定事業量 5 地域コーディネーター配置校 80校 【直近の現状値】 21年度末:48校 計画上の見込額 【新規】学校空調設備設置事業 所管局 0.3億円 教育委員会事務局 市立小中学校等の各教室への冷房設備等の設置を進めるため、早急に事業手法の調査・検討や経費の精査等を行い、子 どもたちにとってより良い教育環境を整えていきます。 想定事業量 市立学校全校設置に向けて推進 【直近の現状値】 21年度末:一部設置 計画上の見込額 90億円※ ※今後、事業手法の検討に合わせて変更する場合があります。 ※ボール投げ:10歳(ソフトボール)、13歳(ハンドボール) 6 資料:21年度横浜市学習状況調査 生活・学習意識調査 子どもを対象にした文化芸術・スポーツ振興 所管局 文化観光局、市民局 資料:昭和60年度スポーツテスト、21年度新体力テスト (横浜市調査結果) 学校で、 プロの演奏や楽器にふれることができる芸術文化教育プログラムを実施するとともに、研修を受けた地域のス ポーツ指導者を学校等へ派遣し、子どもがスポーツに親しむ機会を提供します。 想定事業量 58 ①芸術文化 14,000人/年 ②スポーツ 13,000人/年 【直近の現状値】21年度末:①13,115人/年、 ②12,018人/年 59 計画上の見込額 1億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 想定事業量 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策 5 児童虐待・DV被害の防止と社会的養護体制の充実 達成指標 ○児童虐待の予防・早期発見・再発防止の取組が進むとともに、児童養護施設や里親・ファミリー ホームなどが整い、一人ひとりに適した養育環境が提供できています。 目標 指標 ① 児童養護施設の入所待ち児童の解消※ ② 母子生活支援施設退所後に支援を受けて 生活している世帯 34億円 直近の現状値 所管局 60人 こども青少年局 120世帯 こども青少年局 198人 (19年度) 64世帯 (20年度) ○子育てを地域全体で支える社会的養護の理解が進み、身近な地域で子育て支援が受けられるな ど、環境が整っています。 目標値(25年度) ※一時保護所の入所期間が長期(1か月以上) にわたる児童と、施設入所を視野に入れて対応したケースのうち、施設の定員不足により入所できなかった児童の合計数。 ○DV※被害を受けた母子等が、心身のケアや住まい、就業などの課題が解決され、地域で安心し て生活できる環境が整っています。 目標達成に向けた主な事業 ※DV(ドメスティック・バイオレンス) :配偶者等からの暴力 現状と課題 1 ■経済的困窮や親の養育能力の低下、疾病、障害等の様々な問題を背景に、児童虐待などにより社会的養護を必要と する子どもが増加しています。 児童虐待防止啓発地域連携事業 ■児童虐待対策プロジェクト※において、総合的な児童虐待防止対策について検討するとともに、区役所や児童相談 いく必要があります。 こども青少年局【区】 児童虐待防止に向けた市民への広報と啓発活動を行うとともに、個別ケースについては、 「要保護児童対策地域協議会」 において積極的に検討し、地域関係者の連携による虐待防止に取り組みます。 想定事業量 所、地域の関係機関の連携により、児童虐待の予防、早期発見・早期対応・再発防止に向けた取組をより一層進めて 所管局 2 個別ケース検討会 700件/年 【直近の現状値】 21年度末:118件/年 計画上の見込額 【新規】児童家庭支援センターの設置・運営 所管局 0.4億円 こども青少年局【区】 ※本市では、児童虐待に関係する局と、その対応に直接携わる児童相談所、区福祉保健センターの職員によるプロジェクトチームを22年9月に立ち上げ、児童虐 待防止対策の検討を進めています。 養育に課題を抱える家庭等が地域で安定した生活ができるよう、短期的な預かりから施設退所後の支援まで、児童や家 庭への支援を一体的に行う横浜型児童家庭支援センター※を整備・運営します。 ■要保護児童対策地域協議会※の機能強化により、地域の支援ネットワークを活性化させていくことが求められています。 想定事業量 ※要保護児童等(虐待を受けた子ども等)の早期発見や適切な保護のため、関係者や関係機関が円滑に連携していくことを目的に児童福祉法に規定され、市及び 区に設置された連絡会議のこと。 ■配偶者からの暴力(DV) は、犯罪ともなる行為を含む重大な人権侵害です。子どもの目の前での配偶者に対する暴 6か所 【直近の現状値】21年度末:− 計画上の見込額 3億円 ※横浜型児童家庭支援センターとは…地域の児童に関する相談に応じる児童家庭支援センターの機能に加え、様々な福祉サービスの利用調整等を行い、相談から短期的 な支援まで一体的なサービス提供を行う。 3 民間の児童養護施設整備事業 所管局 こども青少年局 力(DV) も、子どもへの虐待のひとつです。DV被害者の自立にむけては、被害を受けた母子等の心身のケアなど複 想定事業量 主なデータ <本市の児童虐待対応件数/新規把握件数> (件) 2,400 1,600 (件) 1,000 837 2,000 677 683 701 557 720 4 <配偶者からの暴力を子どもが知っている割合> 子どもはあなたが暴力を 子どもはあなたが暴力を 受けたところを見ていた 受けたことを知らなかった 子どもはあなたが暴力を 800 受けたところは見ていなかったが、 631 物音や声、 様子から知っていた 600 その他 子どもが知っていたか、 400 800 400 0 総数(n=247) 15.0 12.1 27.1 30.8 11.7 15年度 1,588 1,736 1,869 16年度 17年度 18年度 2,106 2,156 19年度 20年度 女性(n=150) 2,208 21年度 19.3 14.7 30.0 22.0 こども青少年局、市民局【区】 策定・推進 【直近の現状値】21年度末:− 計画上の見込額 0.9億円 3.2 200 1,103 所管局 15億円 DV被害者の自立に向けて、 DV施策に関する基本方針及び行動計画を策定し、被害者の立場に立ったきめ細かで切れ目 のない支援を行います。 想定事業量 1,200 計画上の見込額 【新規】 DV施策に関する基本方針・行動計画にもとづく支援 無回答 知らなかったかは、わからない 488人/定員 【直近の現状値】21年度末:446人/定員 12.7 1.3 5 母子生活支援施設退所者向け支援の充実 所管局 こども青少年局 0 男性(n=97) 8.2 8.2 22.7 44.3 10.3 6.2 横浜市の児童相談所対応件数(年度末) 【左軸】 横浜市の新規虐待把握件数(年度末) 【右軸】 0% 資料:こども青少年局 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 資料:配偶者等からの暴力に関するアンケート調査及び被害者実態調査 (20年度市民局) 60 母子生活支援施設に支援職員を配置し、退所した母子家庭へ訪問・電話相談を行うほか、地域の自助グループ等の育成や 支援者の発掘等を行います。 想定事業量 6か所 【直近の現状値】21年度末:4か所 計画上の見込額 61 0.5億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 民間の児童養護施設の新設整備と老朽施設の改築を行い、入所児童への専門的ケアの充実と定員の拡充を図ります。 数の課題があり、それぞれの状況に応じた、 きめ細かで切れ目のない支援が求められています。 第5章 基本政策 基本政策 2 第5章 基本政策 市民生活の安心・充実 中期4か年計画で取り組む施策 ∼つながりが、身近な暮らしの安心・充実を実現します∼ No 現状と方向性 身近な暮らしの安心・充実の実現 施策名 頁 6(1) 災害に強いまちづくり (危機対応力の強化) 64 6(2) 災害に強いまちづくり (地震対策) 66 7 安心して暮らせるまち 68 8 暮らしを支えるセーフティネットの確保 70 9 地域ケアを支える在宅サービスや介護施設の充実 72 市民意識調査によると、 「心配ごとはない」 という回答は減少傾向にあり、 10 障害児・者福祉の充実 74 市民の生活不安は高まっています。また、人と人のつながりの希薄化により、 11 市民の健康づくり・健康危機管理機能の充実 76 頼りにできる人が少なくなっており、 とくに、男性は、 「頼りにしている人がい 12 医療環境の充実 78 ない」が2割から3割で女性よりも多くなっています。 13 スポーツや学びで育む豊かなくらし 80 14 多様な居住ニーズに対応した住まいづくり 82 15 参加と協働による地域自治の支援 84 16 コンパクトで活力のある郊外部のまちづくり 88 17 市民に身近なきめ細かい交通機能の充実 90 18 公共施設の保全と有効活用 92 19 大学と連携した地域社会づくり 94 20 国際交流・多文化共生の推進 96 21 男女共同参画社会の実現 98 そこで、災害に強いまちづくりや、地域自治の推進などの地域づくり、暮ら しを支えるセーフティネットの確保や高齢者、障害児・者など誰もが安心して 暮らせるための施策などを実施し、身近な暮らしの安心・充実を実現します。 <心配ごとの経年変化> <頼りにしている人> 基本政策2の「つながるしあわせ」 スが届く安心の基盤をつくります! (年) ◇学校・コミュニティ施設などの地域資源を活用した参加プログラムや、コミュニティビジネスの展 資料: 「横浜市民意識調査」 男性 女性 開などにより、地域に生きがいや就労の場を創出します! 資料: 「20年度横浜市民意識調査」 市民の声! ∼出前説明会から∼ ∼神奈川区では∼ 『防災や安全、安心に配慮した項目を入れてほしい』 地域交流の拠点「反町駅前ふれあいサロン」では、 障害者の社会 『格差社会関係について計画の中でふれてほしい』 参加の促進のため、 障害者・ボランティアによる区内障害者地域 『高齢化の進展の中、 「安心」を得るための施策を行うのが行政の役割』 作業所の自主製品の展示などを行っています。 『夜間救急医療体制を充実してほしい。各区1か所が望ましい』 ふれあいサロンは、 東急東横線の地下化に伴い、 整備した集会所 『同じ横浜市でも、中心区と住んでいる団地の状況の隔たりは大きい。独居高齢者は増加し、交通の便も悪い。 です。地域の自治会町内会、商店会等が、区障害者地域作業所連絡会との協働で運営委員会を立ち 郊外部にどれくらい目を向けてくれるのか』 上げ、あたたかく元気な地域の拠点を目指して運営しています。 『在日外国人が共生できるような取組を進めてもらいたい』 など 62 63 第5章 基本政策 第5章 基本政策 ◇地域の支え合い活動と関係機関との双方向ネットワークにより、支援が必要な人に適切なサービ 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策6(1) 災害に強いまちづくり (危機対応力の強化) 達成指標 ○火災やゲリラ豪雨、がけ崩れなどによる被害を軽減する取組や、あらゆる災害に対する即応体制 目標 指標 650億円(施策6(1)、(2)合計) 直近の現状値 ① 消防隊の出場指令から現場到着までの 平均時間 (21年) ② 50㎜/h降雨における浸水対策の整備率 河川:85.8% 下水:62.8% が強化されることにより、住む人・訪れる人が、安全を実感できています。 5.9分 (21年度) 目標値(25年度) 所管局 5.9分以内 消防局 河川:86.3% 下水:64.9% 道路局 環境創造局 現状と課題 ■火災や風水害のほか、 都市災害や大規模地震など、 様々な災害の脅威が高まる中、 迅速・的確に消火や救助をはじめ 目標達成に向けた主な事業 とした各種活動を行えるように、適切な消防力を確保し、消防活動体制の充実・強化を図っていく必要があります。 1 ■突発的に発生するゲリラ豪雨等による被害を軽減するため、河川や下水道など総合的な浸水対策を行う必要があり ます。また、本市は起伏の激しい丘陵地が多いことからがけ地の防災対策、あるいは消防・救急活動等をスムーズに 行えるよう密集した市街地の道路拡幅など、 安全・安心なまちづくりを進める必要があります。 消防活動体制の充実・強化 所管局 消防局 様々な災害に対応できるよう、消防・救急各部門における部隊訓練や隊員教育を充実するとともに、消防通信指令システ ム及び消防装備の充実・強化を図ります。 想定事業量 システム更新 完了 【直近の現状値】21年度末:― 計画上の見込額 14億円 主なデータ 2 <火災による死者数(人) > 狭あい道路拡幅整備事業 所管局 建築局【区】 安全で良好な市街地の形成、住環境の整備を図るため、幅員4m未満の狭あい道路の拡幅に対する協議や助成を行い、 生活道路の拡幅整備を促進します。 想定事業量 3 計画上の見込額 ゲリラ豪雨などの浸水対策 所管局 道路局、環境創造局【区】 4 河川の氾濫による浸水災害 横浜市の浸水対策 がけ地の防災対策 所管局 計画上の見込額 530億円 建築局【区】 がけ地防災対策事業における工事助成、急傾斜地崩壊対策事業によりがけ地の改善を促進します。また、各区の土砂災 害ハザードマップを作成・公表します。 想定事業量 河川や下水道の浸水対策は、おおむね5年に一度の確率で発生する降雨(約50mm/h) を想定して整備を進めて 河川改修による浸水削減面積①30ha(4か年) 下水道幹線整備面積 ①825ha、②1,967ha (4か年) 【直近の現状値】 21年度末: (河川)①606ha (幹線)①25,149ha、 ②3,105ha がけ地防災対策工事助成 254件 【直近の現状値】 21年度末:154件 計画上の見込額 います。ただし、下水道事業では、浸水による甚大な被害が想定される地盤の低いエリアで、おおむね10年に一度の 確率で発生する降雨 (約60mm/h) に対応できるよう整備を進めています。 近年は、短時間に集中して降る大雨、いわゆる「ゲリラ豪雨」が増加しており、市民協働による浸水対策への取組の 必要性が高まっています。 65 15億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 想定事業量 11 年 12 年 13 年 14 年 15 年 16 年 17 年 18 年 19 年 20 年 21 年 64 34億円 河川改修や下水道雨水幹線等の整備により、①時間降雨量約50㎜に対応した流域浸水対策を推進するとともに、浸水 被害の影響が甚大と想定される地域では、②時間降雨量約60㎜対応を行います。また、集中豪雨などにより発生する浸水 を想定した内水ハザードマップを作成・公表します。 消防隊による消火活動 資料:消防局 拡幅整備延長 152㎞ 【直近の現状値】21年度末:118㎞ 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策6(2) 達成指標 災害に強いまちづくり (地震対策) ○住民・事業者等による災害への備えが充実するとともに、いざという時に助け合える地域のネッ 目標 トワークが強化され、住む人・訪れる人が、安全を実感できています。 指標 ① 横浜市耐震改修促進計画の住宅の耐震 化目標※に対する進ちょく率 ② 家具類の転倒・落下防止対策実施率 650億円(施策6(1) 、 (2) 合計) 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 80% 建築局 70% 消防局 37.8% (21年度) 53.5% (20年度) ※18年度から27年度までに4,000戸の住宅を補助により耐震改修する目標を設定。 市民が主役の防災に向けて ∼災害ボランティアネットワークと民間企業との協定∼ 本市では、災害時に、地域の方が助け合い、支えあっていく体制として、 「災害ボランティアネットワーク」を進めています。こ 現状と課題 れは、災害時に駆けつけるボランティアの受け入れや、地域ニーズに応じたボランティアの派遣など、効果的なボランティア活 動を支援するもので、市内18区中14区に設立されています。また、区役所等と民間企業が防災協定を締結している地域もあ ■大地震等の発生時には、被害情報等を早期に把握し、迅速・的確な救助・救援活動にあたる必要があることから、消 ります。今後も、災害時の対応について、企業や大学など民間の方々とのよりよい連携のあり方や取組の検討・実践を進めます。 防・防災無線などの情報基盤の強化を図る必要があります。 目標達成に向けた主な事業 ■災害による被害を最小限に抑えるためには、行政の取組に加え、地域や家庭における日頃からの備えが不可欠で す。そのため、大地震などの災害の発生に備えて、地域の助け合いによる災害時要援護者対策や地域防災拠点で の訓練、各家庭での備蓄をはじめとした対策など、市民の力による取組も重要となります。 1 建築物の耐震対策事業 建築局 民間建築物(①木造住宅、②マンション、③特定建築物)の耐震診断や耐震改修工事に対する支援を行い耐震化を促進す るとともに、公共建築物の耐震化を進めます。 ■住宅安全対策の推進や事業所の防火・防災管理体制の強化のほか、将来の防災の担い手の育成を行うなど、地域防 災力の向上を促進する必要があります。あわせて、阪神・淡路大震災の犠牲者の約9割が建物倒壊や家具転倒によ 所管局 想定事業量 る圧死であったという事実を踏まえて、各家庭の住宅耐震化や家具転倒防止の推進など防災力の向上が重要と ①木造住宅耐震改修 2,330戸 【直近の現状値】21年度末:1,410戸(11∼21年度) ②マンション耐震改修 25件 【直近の現状値】21年度末:9件(13∼21年度) ③特定建築物耐震改修 27件 【直近の現状値】21年度末:7件(18∼21年度) 計画上の見込額 26億円 なっています。 2 横浜港における耐震強化岸壁の整備 主なデータ <地域防災拠点、地域医療救護拠点、広域避難場所の認知度> 国際物流機能等の維持を目的として、横浜港で 家具類の転倒・落下防止対策の普及・啓発 所管局 消防局【区】 地震による人的被害を軽減させるため、家具類の安全な配置の工夫や転倒・落下防止について、関係区局とともに全市的な啓発を進めます。 想定事業量 転倒・落下防止実施率 16.5ポイント増 【直近の現状値】20年度:53.5% 計画上の見込額 1億円 は南関東地震等にも耐えうる耐震強化岸壁の整備 3 いえ・みち まち改善事業 所管局 都市整備局【区】 防災上課題のある密集市街地において、地域住民等と協働して、狭あい道路拡幅整備、広場・公園整備、老朽建物の建替 促進・耐震改修などの防災まちづくりを推進します。 想定事業量 資料:19年度横浜市民意識調査 4 災害時の防災拠点となる広場等の面積 6,400㎡ 【直近の現状値】21年度末:1,700㎡ 地域防災の担い手の育成 計画上の見込額 所管局 15億円 消防局【区】 南本牧ふ頭完成イメージ 防災ライセンス取得者が地域とより連携できる環境づくりを進めるとともに、小学生に対する 「お出かけ防災教室」や中 学生を対象とした救命講習等を実施し、将来の防災の担い手を育成します。 災害時要援護者対策地域支援推進事業(港南区) 想定事業量 港南区では、 災害時の要援護者対策の取組を区内に拡充することや、 自治会町内 ①防災ライセンス取得者による組織設立 18区 ②お出かけ防災教室 全小学校実施 ③救命講習等 全中学校に対する救急教育の展開 【直近の現状値】21年度末:①3区、②245校、③103校 計画上の見込額 0.2億円 会等が行っている防災パトロールや見守り活動の普段からの活動を通じて、更なる 推進を支援するために、説明会や地域同士による懇談会の開催を行っています。ま た、区役所職員が直接地域に出向き、要援護者対策の必要性や取組手法、先進地区 の事例を紹介する出前講座も行い、 地域の方と一緒に取組を進めています。 5 地域防災拠点への仮設水洗トイレの設置 環境創造局 発災時において、 下水道施設が防災拠点としての機能を果たすための仮設水洗トイレ及び排水設備を設置します。 想定事業量 66 所管局 設置か所数 41か所 【直近の現状値】21年度末:1か所 計画上の見込額 67 3億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 を進めています。 第5章 基本政策 第5章 基本政策 28億円 計画上の見込額 施策 7 安心して暮らせるまち 達成指標 指標 ① 犯罪や防犯について「心配」 と考える市民 の割合 ② 刑法犯認知件数 ○地域で住民が互いに協力し合って、防犯活動や交通安全などに取り組んでおり、安心して暮らすことが 目標 できています。 直近の現状値 11.4% (21年度) 37,490件/年 (21年) 目標値(25年度) 所管局 10%以下 消防局 対前年より減少 消防局 ○事故や消費者問題など、生命・生活にかかわる不安要因を予防し、安全な生活環境を実感しています。 セーフコミュニティを目指して ∼栄区∼ セーフコミュニティとは、 「事故やけがなどは、偶然の結果ではなく、原因を究明することで、事前に対策を講ずれば予防できる。」 現状と課題 という理念の下、行政や地域住民、NPO、関係民間団体など、多くの主体の協働による、みんなが健やかで元気に暮らすことができ る安全・安心なまちづくりのことです。 ■「ひったくり」や「振り込め詐欺」などの犯罪の発生は、依然として続いています。また、悪質な訪問販売や、住環境を 悪化させる要因となる違反建築などを防止する取組が必要です。 栄区では、区民がこれまで取り組んできた地域活動をいかしながら、事故等の予防活動を推進する「栄区セーフコミュニティ推 進協議会」を22年7月に設立しました。地域ぐるみの事件・事故予防向上を目的に、災害、高齢者、子ども等の8つの分科会を設置 し、横断的な活動を実践するとともに、24年度にWHO(世界保健機関)のセーフコミュニティの認証を目指します。 ■命を脅かす、 さまざまな事故は、家のなかでも発生しており、予防 するためには、地域や家庭での日常的な取組も大切です。特に、 目標達成に向けた主な事業 子どもの大事故は、その子の未来を奪うことにもなりかねず、社 会全体で子どもを事故から守る意識を持つことが必要です。 1 ■身近な公園は、子どもの遊び場、 コミュニティ形成、健康づくり、 所管局 地域防犯活動啓発事業 消防局【区】 防災など市民生活にとって重要な場です。誰もが安全・快適に利 犯罪が多く発生している地域を中心に、広域的なパトロールを実施するとともに、地域で行う防犯キャンペーン等の啓発 事業を支援します。 用してもらえるようにすることが必要です。 想定事業量 2 18区で実施 【直近の現状値】21年度末:18区 計画上の見込額 子どもの事故予防啓発推進事業 所管局 1億円 こども青少年局 子どもの事故を未然に防ぐため、子どもの事故予防に対する保護者の意識を高める啓発の取組を推進します。 3 <横浜市の刑法犯総認知件数と人口10万人あたりの認知件数の推移> パンフレットの作成、啓発事業の実施 【直近の現状値】21年度末:啓発事業実施 計画上の見込額 公園遊具の安全管理 所管局 0.1億円 環境創造局【区】 公園の利用者、管理者、製造者などが、遊具の設計から維持管理まで、協働して遊具の安全を見守る 「横浜型遊具安全管 理」を推進します。 <地域の違反建築未然防止の活動> 想定事業量 4 パンフレットの作成、普及啓発事業の実施 【直近の現状値】21年度末:啓発事業実施 計画上の見込額 消費者トラブルへの対応の充実 所管局 0.1億円 経済局 消費生活相談において、消費者と事業者の様々なトラブルに対し円滑な問題解決を図ります。 想定事業量 5 消費生活総合センターでのあっせんの実施 【直近の現状値】21年度末:実施中 計画上の見込額 建築指導等の総合的推進 所管局 10億円 建築局 的確な建築確認・検査・工事監理の徹底、違反建築物等の対策、建築物のアスベスト対策等の取組について、 マネジメント 計画とデータベースシステムを作成し、総合的に推進します。 資料:神奈川県警察、横浜市統計資料 想定事業量 68 完了検査率97%、 アスベスト対策64件 【直近の現状値】21年度末:92%、44件 計画上の見込額 69 3億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 想定事業量 主なデータ 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策 8 達成指標 暮らしを支えるセーフティネットの確保 ○生活困窮に陥り、周囲から孤立する人々が、福祉・雇用などの複合的支援や地域住民のサポート 目標 などにより、安定した生活を送ることができるようになっています。 指標 ① 就労支援専門員の協力による就労者数 ② 地域でのきめ細かな進路選択支援を受け る青少年の数 48億円 直近の現状値 1,264人/年 (21年度) ― 目標値(25年度) 所管局 1,600人/年 健康福祉局 650人/年 こども青少年局 ○「社会の宝」である子ども一人ひとりが、家庭の経済的な状況にかかわらず、将来の自立に向け て、いきいきと学び、のびのびと成長しています。 「伴走機能」の実践∼あったか家族せやプロジェクト∼ 瀬谷区では、生活困窮に陥った人に寄り添いきめ細かに支援していくという 「伴走機能」を実践する取組を進めています。 21年度には、 「支えあい家族支援事業」として、生活困難を抱える家庭に区がアシスタントを派遣し、複合的な生活問題の 現状と課題 解決に向けて、共に考え家庭をサポートする取組を実施しました。 22年度は、その検証を踏まえ、子どもの「学習支援」、 「生活体験」、 「相談」、 「生活支援」の4つの ■これまで社会的セーフティネットを担ってきた家族と企業、 互助機能をもつ地域コミュニティの支援機能が低下してい 機能を備えた常設型の支援施設を設置しました。 <ひとり親家庭の仕事をしている人の年収> ます。また、様々な事情から、生活保護世帯数が増加するな ど、生活困窮に陥る人が周囲から孤立し、脱出できない状 目標達成に向けた主な事業 況が増えています。 1 ■ひとり親世帯での生活困窮が著しく、支援が必要となってま 所管局 被保護者自立支援プログラム事業 健康福祉局【区】 就労支援専門員が、被保護者の自立を支援するため、ケースワーカーと連携し、専門的に一人ひとりの被保護者への就労支援を行います。 す。こうした状況が子どもの貧困や「貧困の世代間連鎖」な どの社会問題につながっており、困窮するひとり親家庭の子 想定事業量 就労人数 6,200人(4か年) 【直近の現状値】21年度末:1,264人/年 計画上の見込額 7億円 の自立に向けた複合的な支援が求められています。 2 資料: 「横浜市ひとり親家庭アンケート」 (20年度/こども青少年局) ■親の生活困窮をはじめとした様々な原因から、生活体験や 学習の機会が十分に与えられず、進路選択について不安を 全国の貧困率 15.7% (19年度) 被保護世帯数 18年 19年 20年 21年 22年 35,571 36,650 37,429 39,691 44,438 子どもの貧困率 14.2% (19年度) ひとり親世帯の貧困率 54.3% (19年度) ※相対的貧困率 国民が得る年収の中央値の 半分未満の金額である人口が 全人口に占める比率です。 記載されている貧困率は相 対的貧困率を表しています。 生活費が不足している。 ○母子家庭の約65% ○父子家庭の約35% 就労人数 224人(4か年) 【直近の現状値】21年度末:49人/年 計画上の見込額 困難を抱える若者の自立支援プログラム 所管局 0.7億円 こども青少年局 困難を抱える若者の自立を支援するため、一人ひとりの状況に応じた「きめ細かく切れ目ない」相談支援・情報提供等の 様々な支援プログラムを行います。また、雇用・福祉・医療など異なる関係機関が連携・協力する 「横浜市子ども・若者支援協 議会」を設置し、包括的な支援体制を整備します。 想定事業量 4 資料:健康福祉局調査 ※ 各年度4月 健康福祉局【区】 自立支援機関の年間利用者 46,450人 【直近の現状値】21年度末:39,171人/年 計画上の見込額 【新規】中・高校生世代を中心とした進路選択支援事業 所管局 9億円 こども青少年局 職業意識の醸成やキャリア形成を図るため、家庭環境や学習面等に課題を抱える中・高校生世代に対し、早い段階から学 習や就労の支援、 メンタル面でのサポートなどを行います。 想定事業量 年間で支援した中・高校生等 650人 【直近の現状値】21年度末:− 計画上の見込額 1億円 資料:21年11月13日厚生労働省公表 5 資料:横浜市ひとり親家庭アンケート (20年度/こども青少年局) 母子家庭等就労支援事業 所管局 こども青少年局【区】 就労支援員が、相談をはじめ、就労支援計画の作成や、書類作成の支援など、 きめ細かな求職活動支援を行います。 高校を中退したり、卒業後も無業 状態になる若者が増えている。 (地域の声) 70 想定事業量 年間就労者数 300人 【直近の現状値】21年度末:261人 計画上の見込額 71 0.8億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 3 主なデータ 所管局 生活保護の受給に至らないものの、様々な事情により困窮している人に対し、自立支援相談員が就労に向けた相談支援を行います。 想定事業量 抱える思春期の子どもが増えています。 <横浜市の生活保護の状況> 地域日常生活自立支援事業 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 地域ケアを支える在宅サービスや介護施設の充実 達成指標 施策 9 520億円 指標 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 ① 介護予防事業全体の参加者数 累計10,000人 (21年度末) 累計40,000人 健康福祉局 ② 在宅サービスの利用満足度※1 68.1%(19年11月調査) 70% 健康福祉局 ③ 特別養護老人ホーム平均待ち月数※2 14月 (21年度) 12月 健康福祉局 ○高齢者がいきいきとした生活を続けるため、社会活動への参加や介護予防への取組が活発になっています。 目標 ○必要なサービスや支援を受けることにより、住み慣れた地域で暮らし続けることができています。 ※1 在宅サービスの利用満足度は、 居住系サービスを除く。 ※2 入所申込者は、 要介護度3以上の入所の必要性・緊急性の高い申込者。 ○在宅での生活が難しい方は、個々の状況に応じた施設で安心して暮らしています。 「お互いさまねっと いこい」の取組 ∼栄区公田町団地∼ 高齢者の一人暮らしの生活では、 「見守り」 「日用品の買い物の手助け」などのちょっとした手助 現状と課題 け・気くばりが大きな安心につながります。栄区・公田町団地では、20年6月に、自治会が中心に、団 地の見守りと支え合いの体制をつくるため「お互いさまねっと公田町団地」を発足しました(21年9 ■高齢者人口の増加に伴い、中度・重度の要介護者や医療依存度の高い高齢者が増えることが予想されます。 て、交流拠点「お互いさまねっと いこい」を開所し、交流サロン等の取組を行っています。 また、高齢者の多くが、自分自身や家族の健康を気にかけて おり、市民全体が楽しく、継続的に参加できる活動としての健 康づくりや介護予防に向けた取組が求められています。 月にNPO法人化)。毎週火曜日に開かれる「あおぞら市」に加えて、22年4月には空き店舗を活用し 現在の心配事は、 ①自分の健康のこと (約60%) ②配偶者の健康のこと (約40%) ■多くの高齢者は自宅での生活を望んでおり、在宅サービスの 充実を図る必要があります。同時に自宅での生活を続けるこ サービスを受けながら できる限り自宅で 暮らしたい。 (自宅で暮らす 高齢者の約70%) 目標達成に向けた主な事業 1 所管局 地域包括支援センターの運営 健康福祉局【区】 地域包括支援センター(地域ケアプラザ) を運営し、高齢者の総合的な相談や福祉保健サービスの利用調整、介護予防、 ケアマネジャーへの支援等を行います。 とが困難な方のため、介護施設の充実も重要となっています。 想定事業量 ■介護サービスの担い手となるヘルパーなどの人材の確保とと もに、高齢者への虐待防止を含む介護サービスの質の向上も 高齢者の声から その1 (19年度横浜市高齢者実態調査) 課題となっています。 2 運営 136か所 【直近の現状値】21年度末:126か所 計画上の見込額 介護予防・社会参加の推進 所管局 120億円 健康福祉局【区】 高齢者が介護予防活動を行うきっかけとして、具体的な取組(運動・口腔ケア・栄養改善等) を実践するプログラムを提供 するとともに、高齢者の知識や経験等を活用するボランティアポイント事業を進めます。 介護者をサポート∼介護者のつどい∼ 地域包括支援センター(地域ケアプラザ) などで、介護者 のつどいを開催するなど介護に携わる家族のストレスを少 介護予防について、 きっかけがあれば 取り組みたい (約14%) しでも和らげようという支え 想定事業量 3 ①介護予防事業参加者 10,000人 ②ボランティア登録者 7,000人 【直近の現状値】21年度末:①5,000人、②2,100人 小規模多機能型居宅介護事業所整備事業 所管局 計画上の見込額 18億円 健康福祉局 「通い」を中心として、要介護者の様態や希望に応じて、随時「訪問」 (24時間365日対応) や「宿泊」を組み合わせてサー ビスを提供することで、在宅生活の継続的支援を行う事業所を整備します。 あいの輪が、地域で広がって います。(写真は都筑区 加賀 原地域ケアプラザ提供 男性介 想定事業量 護者のつどい) 高齢者の声から その2 4 128か所 【直近の現状値】21年度末:40か所 計画上の見込額 特別養護老人ホームの整備 所管局 16億円 健康福祉局 (19年度横浜市高齢者実態調査) 主なデータ 入所の必要性・緊急性の高い特別養護老人ホーム入所申込者が、 おおむね1年以内に入所できるよう、整備を進めます。 第4期横浜市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画 想定事業量 <急速に進む高齢化> <一人暮らし、高齢夫婦のみの世帯の増加> (17年度) ⇒(26年度) (17年度) ⇒(26年度) 高齢者人口 60万人 86万人 一人暮らし高齢者 9.8万人 15万人 高齢化率 16.6% 23.1% 高齢夫婦のみ 12.4万世帯 20万世帯 要介護度4・5 2.7万人 3.7万人 5 計画上の見込額 介護人材確保の推進 所管局 130億円 健康福祉局 介護人材の確保のため、 ホームヘルパーや介護福祉士等の資格取得を支援するなどの取組を推進します。 想定事業量 72 14,200床 【直近の現状値】21年度末:12,207床 助成金の交付 3,600人 【直近の現状値】21年度末:1,600人 計画上の見込額 73 1億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 介護予防に興味があるが、 具体的な取り組み方が わからない(約17%) 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策10 障害児・者福祉の充実 指標 達成指標 「横浜市障害者プラン」(第2期)を着実に推進し、特に「将来にわたるあんしん施策」に取り組むこと により、 目標 ○親なき後も安心して地域で生活できる仕組みの構築が進んでいます。 110億円 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 ① 日常生活の見守り体制の構築を希望する人(後見的 支援制度登録者)のうち、体制ができた人の割合 − 70% 健康福祉局 ② 移動情報センター(仮称) で受け付ける 相談で移動手段が解決された人の割合 − 50% 健康福祉局 ③ 障害児の放課後等の居場所の年間延べ利用 人数 59,000人/年 こども青少年局 38,680人/年 (21年度) ○障害者の高齢化・重度化への対応が進んでいます。 ○地域で生活するためのきめ細かな対応が充実しています。 目標達成に向けた主な事業 1 現状と課題 ■ライフステージを通じて一貫した支援体制を構築する中で、一人ひとりの障害特性やライフステージに応じた課題 を解決していくことが求められています。 【新規】地域で暮らすための後見的支援の推進 所管局 健康福祉局 障害者が地域で安心して暮らすため、成人期の本人を支える仕組みとして、 日常生活の見守りや将来の不安に関する相 談、権利擁護を行う後見的支援体制の構築を進めます。 想定事業量 12区 【直近の現状値】21年度末:− 計画上の見込額 9億円 在宅で過ごす障害児・者が増加している中で、移動支援や相談など、地域における安定した生活のための支援の 2 ニーズが高くなっています。 ■身体・知的・精神の3障害に加えて、発達障害、高次脳機能障害など、従来の障害認定基準ではとらえきれない方々の ニーズに応えていく必要があります。 【新規】医療的ケアを要する障害児・者の地域生活を支援する多機能型拠点の整備 主なデータ 3 主体的に選択し、決定する暮らしの実現 90,322人 知的障害者 19,751人 精神障害者 19,152人 福祉保健センター 児童相談所 4 地域 住民 施設等の職員 19.5% 相談支援機関 3.5% コミュニケーション支援 ボランティア 地域 ケアプラザ 区 社協 86.1% 29.5% 健康福祉局 計画上の見込額 所管局 2億円 健康福祉局 就労を希望している障害者や就労している障害者を対象に、障害者本人・家族への継続支援と企業への支援を関係機関 と連携し、障害者雇用の拡大と定着を図ります。 <日頃、身近で相談する相手> 友人・知人 9区で実施 【直近の現状値】21年度末:− 就労支援センター運営事業 (横浜市ポータルサイト) 家族 所管局 12億円 各区に障害児・者の移動についての情報を収集・発信し、相談・調整を行う 「移動情報センター」 (仮称) を設置します。地域 の関係者と協力し、相談内容について解決していきます。 生活支援センター 主体的選択・ 自己決定の支援 計画上の見込額 ピア 活動 自助 グループ 想定事業量 5 「高齢になったときの健康や体力」や 「収入」、 「介助者」について障害児・者 の多くが将来に不安を感じています。 計画上の見込額 障害児の居場所づくり 所管局 10億円 こども青少年局 放課後や夏休み等にのびのびと過ごすことのできる学齢期の障害児のための、居場所の確保などを進めることにより、障 害児の支援と家族の社会参加のための環境を整えます。 想定事業量 (20年度横浜市実施 ニーズ把握調査) 9館 【直近の現状値】21年度末:8館 6 32か所 【直近の現状値】21年度末:17か所 計画上の見込額 重症心身障害児施設の整備 所管局 11億円 こども青少年局 重症心身障害児者数の増加する中、施設不足により、多くの方が市外入所を余議なくされています。また、必要な時に短期入 所の利用ができず在宅介護を行う家族の負担が増大している状況を解消するため、新たに重症心身障害児施設を整備します。 「横浜市障害者福祉に関するアンケート15年」 「20年度横浜市実施 ニーズ把握調査」 ※「横浜市障害者プラン」が目指す 「あんしん」 障害児・者が、主体的に生き方・暮らし方を選択し、自分らしくいきいきと生活していく ために、福祉保健センターなどの支援機関とともに、地域住民や自助グループ、 さらに、生 活の基盤を支える教育、医療、就労などによる支援のネットワークを構築していきます。 74 竣工 想定事業量 【直近の現状値】21年度末:− 計画上の見込額 75 27億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 身体障害者 地域活動ホーム 開所3か所、整備中3か所 【直近の現状値】21年度末:− 【新規】移動情報センター(仮称)の設置 想定事業量 <障害者手帳交付者数> 健康福祉局 重症心身障害児・者など、常に医療的ケアが必要な人の地域での暮らしを支援するため、訪問看護サービスやショートス テイなどを一体的に提供できる拠点の整備を方面別に進めます。 想定事業量 ■障害児に対しては、地域療育センター等を中心に早期発見・早期療育を図ることが大切です。 所管局 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策11 達成指標 市民の健康づくり・健康危機管理機能の充実 指標 目標 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 75.9%(20年度) 85%以上 健康福祉局 110件/年 健康福祉局 ① 朝食を食べる市民の割合(健康横浜21推進) ② 129件/年 食中毒及びノロウイルス感染症の発生届出 (19∼21年度平均) 件数 ○一人ひとりが、自分にあった方法で、健康づくりに取り組むことができています。 ③ ○感染症や食中毒など、身近に潜む健康危機に対して、予防策や拡大防止策が構築されています。 68億円 ゲートキーパー数 (自殺対策研修を受講した地域支援者数) 662人 累計4,000人 (21年度) (全市) ○一人ひとりが健康で安心して生活でき、困難を抱えても自殺に至らないように相談体制の整備 背伸ばしベンチ 健康づくりを身近に ∼区での取組∼ や啓発などが進んでいます。 健康福祉局 各区では、 ウォーキングや体操など、運動分野の参加型の取組を行い、健康づくりの推進に努めています。 戸塚区では、区民活動団体による「はまちゃん体操」の普及や「ウォーキングマップ」作成の取組など、健康づくり活動を 行う団体の「つながり」を構築し、区内全域で健康づくりを広げることで、地域コミュニティの活性化を目指しています。 現状と課題 また、栄区や南区などでは、特色ある取組として、公園の健康遊具を活用した健康づくりを推進しており、身近な地域で の活動を支援しています。 ■健康は市民の大きな関心事であり、自分の健康の維持・ 向上を考えたライフスタイルを送る人が増加する中、そ 主なデータ れぞれに応じた健康づくりに気軽に取り組める環境が 目標達成に向けた主な事業 <健康に関する市民の意識> 求められています。 1 ①自分の健康を、今後「向上させたい」、 「今の状態を保ちたい」 と考えている市民:95.4% ②自分を「健康でない」 と感じている市民:15.3% ■食を通して健康と人間性を育む食育について、市民が 所管局 健康福祉局【区】 「食習慣の改善」、 「身体活動・運動の定着」、 「禁煙・分煙の推進」の3分野を重点取組とする 「健康横浜21」を推進し、生活 習慣病の予防を進め、市民の主体的な健康づくりを支援します。また、22年度に策定した食育推進計画に基づき、食育を推 進するほか、 市民が健康づくりに取り組むきっかけの一つとして「よこはま市民健康ポイント」制度を導入します。 生活の中に取りいれていけるように、地域や企業などの 連携による取組が求められています。 【新規】市民の健康づくりの推進・よこはま市民健康ポイント 20年度横浜市健康に関する 市民意識調査 さらに、近年の食品偽装事件や、 ノロウイルス等による 食中毒発生により、食をめぐる不安が高まっており、食 想定事業量 2 の安全を確保するための検査や指導の強化などが求め 次期「健康横浜21」計画の推進 【直近の現状値】21年度末:推進 計画上の見込額 食の安全強化対策事業 所管局 6億円 健康福祉局 市民の不安が高い残留農薬、動物用医薬品、遺伝子組換え食品、 アレルギー物質を含む食品などの検査を強化するとと もに、 ノロウイルスの感染予防対策を強化します。 られています。 <食の安全について関心のあること> ■新型インフルエンザなどの感染症の罹患リスクが高まっ 2,243 食品添加物 2,018 る状況が続いており、総合的な自殺対策が必要になって アレルギーを起こす食品 います。 残留農薬 輸入食品 自殺予防の取組∼健康福祉局・南区 1,860 1,790 3 新型インフルエンザ対策事業 3億円 資料:21年度食の安全に関する市民アンケート 自殺は、生命・生活に関わる深刻な問 <横浜市の自殺者数と自殺死亡率> として普及啓発、職員研修、自死遺族支 想定事業量 4 関係機関と医療体制に関する協定締結 【直近の現状値】21年度末:発熱外来18か所等 衛生研究所の再整備・機能強化 健康福祉局、消防局 計画上の見込額 所管局 16億円 健康福祉局 健康危機管理体制を充実させるため、感染症・食中毒や食品の検査・研究拠点である衛生研究所を金沢区の富岡地区に 移転・再整備し、検査研究機能の強化を図ります。 想定事業量 援などに取り組んでいます。 南区では、局の取組と連携しながら、自殺につ 所管局 新型インフルエンザの流行に備え、資器材等の備蓄や医療体制整備を図るとともに、 「横浜市新型インフルエンザ対策行 動計画」の見直しを行い、体制の充実強化を図ります。 1,689 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800 2,000 2,200 2,400 題です。本市では18年度から自殺対策 計画上の見込額 n=5,246(複数回答) 食中毒 ■10年以降、毎年700人前後の市民が自殺により亡くな 検査検体数 6,500検体 【直近の現状値】21年度末:6,271検体 5 衛生研究所検査のべ項目数 100,000項目/建設中 【直近の現状値】21年度末:95,000項目/− 自殺対策事業 計画上の見込額 所管局 36億円 健康福祉局、政策局 等 いて正しい理解や対応力を深めるために、地域で 社会問題となっている自殺に対応するため、実態把握、普及啓発、人材育成、 自死遺族支援、相談体制、 ハイリスク対策な ど、関係者の連携による総合的な対策を、全市的な取組として進めます。 活動する民生委員等への研修や、 自殺対策をテー マにした出前講座などを行っています。 想定事業量 76 資料:横浜市自殺統計データ 講演会参加者数 8,000人(4か年) 【直近の現状値】21年度参加者数:1,616人 計画上の見込額 77 2億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 ており、 感染症への適切な対応が必要になっています。 想定事業量 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策12 医療環境の充実 達成指標 目標 200億円 指標 ① 市政への満足度のうち「病院や救急医療 など地域医療」を選択した市民の割合 ○身近な生活圏域の中で、安心して適切な医療を受けることができます。 ② 市内の出産取扱数 ○産科・小児医療が充実し、安心して子どもを生み、育てることができます。 ③ 緊急度等が高い傷病者に対する救急車等 の現場到着時間 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 15% 健康福祉局 消防局 30,000件/年 健康福祉局 5.3分以内 消防局 10.4% (21年度) 28,096件/年 (21年度) 5.3分 (21年) ○必要なときに適切な救急医療を受けることができます。 救急医療体制の充実に向けて ∼救命救急センターの整備∼ 救急医療の中でも、緊急を要する重篤傷病者への対応は、 特に重要です。 現状と課題 その対応の中心となる救命救急センターは、22年4月に市民病院にも開設され、 現在は7か所が稼働しています。 ■産科医師の確保が難しいことなどを理由に、分娩の取扱いを休止する医療 機関があるなど、出産に対する不安の声が寄せられています。また、周産期 救急を取り扱う医療機関や専用の病床も不足しています。 (市民病院の救命救急センター) 【市内救命救急センターの設置状況】 産科や小児科、救急など、 医師の確保が難しい。 少ない医師の体制では 疲弊してしまう。 横浜市立大学附属市民総合医療センター、昭和大学藤が丘病院、聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院、 国立病院機構横浜医療センター、済生会横浜市東部病院、 横浜市立みなと赤十字病院、横浜市立市民病院 ■小児科でも救急に対応する医師の確保が難しく、救急を休止する医療機関 があるため、小児救急の拠点となる病院に軽症の患者が集中するなど、救急 目標達成に向けた主な事業 医療機関の負担が大きくなっています。 ■多くの保護者が子どもの急病の際の対応に不安を抱えており、休日・夜間の ■救急隊の出場が増加傾向にある中、誰もが正しい救急知識を持ち、緊急時に 適切な応急手当ができるとともに、速やかな救急出場・搬送と確実に受け入 れられる救急医療体制の更なる充実が重要です。 1 (現場の声) 小児救急と相談体制の充実へのニーズが高まっています。 次のように対象により受入段階 簡単な投薬、応急処置などで帰 宅することができる患者 (2)二次救急 提供機能の充実などを図る必要があります。 入院加療を要する中等症、重症 きる環境づくりを進める必要があります。 2 重篤救急患者 想定事業量 4 所管局 救急医療情報・相談センター (仮称)1か所整備 【直近の現状値】21年度末:− 救急救命体制の充実・強化 43,000 想定事業量 42,000 41,000 5 40,000 38,000 18 年度 19 年度 20 年度 健康福祉局 計画上の見込額 所管局 事業推進 【直近での現状値】実施中 5億円 消防局 計画上の見込額 先端医療の提供 21 年度 資料:健康福祉局 所管局 想定事業量 先進医療の承認件数 25件(保険適用済みを含む) 【直近での現状値】21年度末:15件 ※このほか、公立大学法人である横浜市立大学が独自に財源を確保して実施します。 78 16億円 14億円 政策局、健康福祉局 横浜市立大学先端医科学研究センターが中心となって、基礎研究で得られた優れた成果を臨床現場で実践できる医療 技術に橋渡ししていくための研究を行い、先端医療の提供を進めます。また、県立がんセンターに整備される重粒子線がん 治療施設に対し、人材確保等の支援を行います。 39,000 資料:健康福祉局 計画上の見込額 救急需要に応じた救急隊等の確保・適正配置及び資器材整備を進めるとともに、救急に関する医療機関等とのデータ共 有を進め、消防と医療の連携を図り、迅速な出場と搬送体制を整備します。 44,000 21 年 健康福祉局 救急医療に関する情報提供や電話相談に総合的に対応する「救急医療情報・相談センター(仮称)」を開設します。また、 適切な救急医療の利用についての啓発をすすめます。 <分娩取扱施設数の年次推移> 20 年 南部方面1か所整備 【直近の現状値】21年度末:実施中 【新規】救急医療情報・相談機能の充実 <二次救急医療施設の小児救急患者数> 19 年 11億円 休日・夜間診療における初期救急医療体制を引き続き確立するとともに、新たに南部方面の体制の充実を図ります。 3 (人) 18 年 所管局 の救急患者等 (3)三次救急 45,000 17 年 計画上の見込額 【新規】初期救急医療体制の充実 想定事業量 主なデータ 産科拠点病院 3か所整備 【直近の現状値】21年度末:実施中 79 計画上の見込額 13億円※ 第5章 基本政策 第5章 基本政策 ケアまで、総合的な取組により、市民が最先端のがん治療を受けることがで 想定事業量 を分けています。 に影響の大きい疾患について、市民の不安や心配の解消に向け、相談・情報 ■がんは依然として死因の第一位であり、予防、早期発見から先端医療、緩和 健康福祉局 将来にわたり安定した産科・周産期救急医療体制の充実を図るとともに、新たに方面別に産科の拠点病院を整備します。 救急患者の受入体制 (1)初期救急 ■脳卒中、心疾患、 糖尿病、肝炎、 アレルギー疾患など、患者のQOL (生活の質) 所管局 【新規】産科拠点病院等産科医療の充実 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策13 達成指標 スポーツや学びで育む豊かなくらし ○市民が気軽にスポーツや学びを行う環境が整っており、子どもから高齢者まで、健康で心豊かな 目標 生活を送っています。 4億円 指標 直近の現状値 ① 週1回以上のスポーツを行っている成人の 割合 (21年度) ② ウォーキングや体操など定期的に運動して いる高齢者の割合 (19年度) 51.7% 53.0% 目標値(25年度) 所管局 55%以上 市民局 60%以上 健康福祉局 ○市内各所で様々なスポーツイベントが開催され、 プロ選手や世界の一流選手のプレーを通して、 観戦する市民も「夢や感動」を共有しています。また、多くの人が横浜を訪れることにより、まち 全体が活気にあふれています。 目標達成に向けた主な事業 1 市民参加型スポーツイベントの充実 横浜マラソンや市民体育大会など市民が参加できるスポーツイベントの充実を図ります。 現状と課題 想定事業量 ■市民が、元気で豊かな生活を送るためには、継続的な運動習慣を身につけたり、それぞれの体力や年齢、技術に応 じて、身近な場所(地域)でスポーツに親しんだりすることが必要です。 2 さらに、 ワールドカップ・サッカーなど大規模なスポーツイベントを通じ、その 運営に携わった市民による継続的な活動が実施されています。 地域におけるスポーツ活動の支援 想定事業量 2019年にラグビーワールドカップ なっており、23年度には新たに横浜を中心に活動するプロバスケットボー が日本で開催されます。 ルチーム「横浜ビー・コルセアーズ」が発足します。また、横浜スタジアム、 日 横浜でも日産スタジアムで 3 想定事業量 ツの選手やコーチなどにより、子どもから大 4 主なデータ 40% 30∼39歳 47.4% などは、市民の主体的な学習活動の支援を 60∼69歳 行っています。今後も、市民に身近な学びの 70歳以上 5 所管局 市民局 20回(4か年) 【直近現状値】21年度末:6回/年 計画上の見込額 所管局 1億円 市民局 123,000人/年 【直近の現状値】21年度末:111,700人/年 計画上の見込額 0.2億円 【新規】 スポーツ等による市民の健康づくりの推進 所管局 健康福祉局 高齢者が気軽に体操やスポーツ等に取り組める環境の整備や、高齢者自身が体操・レクリエーション指導者として地域で活躍 できるよう養成を進めるほか、 「よこはま市民健康ポイント」制度を導入するなど、市民の健康づくりのための取組を推進します。 43.7% 53.4% 想定事業量 高齢者の体操等指導者数 850人(累計) 【直近の現状値】21年度末:744人 計画上の見込額 1億円 61.1% 55.5% 全年代 図書館を活用した市民の自主的な活動 51.7% 資料:21年度 横浜市民スポーツ意識調査 (横浜市体育協会) 市内の図書館では、市民が集い、資料や展示スペース、おはなしの部屋などを活用し、自主的に様々な企画を行っています。 22年度はAPEC横浜開催に合わせ、中央図書館を会場に市民団体が「子どもの本で知るアジア・南太平洋の国々」をテーマに、 図書資料のほか、ポスター、国旗、地図、写真、民族衣装などの展示、本を紹介するおはなし会などを実施しました。 80 0.9億円 60% 46.7% 50∼59歳 場や機会の充実を図ることが必要です。 20% 20∼29歳 ■図書館、地区センターやコミュニティハウス 計画上の見込額 81 第5章 基本政策 第5章 基本政策 想定事業量 40∼49歳 参加者数 363,000人/年 【直近の現状値】21年度末:323,000人/年 横浜熱闘倶楽部事業の推進 <週1回以上スポーツを行っている市民> 武道館等)が求められています。 市民局 横浜熱闘倶楽部を通し、 プロ野球やJリーグの選手やコーチによる学校や市民参加イベントでの技術指導や講演などを 行いスポーツの普及を図ります。 発に行われています。 のできる大規模スポーツ施設(スケート場、 1億円 国際大会などの大規模スポーツイベントの誘致に取り組み、市民のスポーツ観戦やボランティア活動に参加する機会を増やします。 機会が数多くあります。さらに、プロスポー 0% 所管局 大規模スポーツイベントの誘致・開催 熱い戦いが繰り広げられます。 産スタジアム、横浜国際プール等の施設において、一流のプレーに接する ツ施設や多くの人が集うイベントを行うこと 計画上の見込額 ラグビーワールドカップ ■横浜は、横浜ベイスターズ、横浜F ・マリノス、横浜FCのプロ団体の本拠地と ■市民が安心して利用しやすい身近なスポー 121,000人/年 【直近の現状値】21年度末:117,000人/年 体育指導委員など地域のスポーツ関係者と協力しながら、 グラウンドゴルフやソフトバレーボールなど誰もが楽しめるス ポーツを普及するとともに、身近な地域で多世代が様々なスポーツを楽しむことができる活動を支援し、健康づくりや仲間 づくりを進めます。 ■スポーツは参加する人だけでなく、観戦する人へも夢や感動を与えます。 人までスポーツの楽しさを広める活動が活 市民局 所管局 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 多様な居住ニーズに対応した住まいづくり ○市民の多様な居住ニーズに対応できるよう、様々な住宅が供給されています。特に、少子高齢化 目標 達成指標 施策14 180億円 指標 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 ① 安心して賃貸住宅に居住する子育て世帯※ 40%(21年度) 46% 建築局 ② 自宅で暮らし続けたい高齢者 64%(19年度) 66% 建築局 健康福祉局 ※ヨコハマ・りぶいんのうち、子育て世帯に提供できている割合 に伴い、子育て世帯や高齢者が安心して暮らせる住環境が提供されています。 ○マンション管理組合の取組によって、良好な維持管理が行われています。 目標達成に向けた主な事業 ○耐震性能や省エネ性能など、住まいに関する情報提供が行われています。 1 所管局 【新規】子育て世帯に配慮した住まいの供給 建築局 住宅に困窮する低所得の子育て世帯等に対し、既存ストックを活用し家賃補助付き賃貸住宅を供給します。また、 「地域子 育て応援マンション」の認定を行い、子育てにやさしいマンションの供給を促進します。 現状と課題 想定事業量 家賃補助付き賃貸住宅 400戸(4か年) 【直近の現状値】21年度末:− 計画上の見込額 2億円 ■少子高齢化の進展や厳しい社会経済情勢が続く中、高齢者向けの住宅に対する需要が高まっています。 2 ■住宅の確保が困難な子育て世帯への適切な住宅供給が求められています。 ■公営住宅の居住者の高齢化が進展(36.2%) し、エレベーターの設置やバリアフリー等の改修が喫緊の課題と 公営住宅の改修の推進 所管局 建築局 高齢者・障害者等のニーズに対応し、住戸改善やエレベーターの設置等を進めます。 想定事業量 住戸改善 2,922戸、 EV設置 100棟 【直近の現状値】21年度末:2,702戸、 56棟 計画上の見込額 55億円 なっています。 3 ■持家のうちの39.2%がマンションで、適正な維持管理が求められており、古くなったマンションでは、大規模改修や 高齢者向け優良賃貸住宅の供給 所管局 建築局 生活支援サービス付きの高齢者向け優良賃貸住宅の供給を進めます。 再生・建替事業の円滑な合意形成が求められています。 想定事業量 2,204戸 【直近の現状値】21年度末:1,404戸 計画上の見込額 24億円 ■安全に安心して生活できるよう、住まいの防犯対策、耐震性、バリアフリーなど住宅に関する性能やマンション管理 4 に関する情報を求めるニーズが高まっています。 ■誰もが住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、在宅生活を支える多様なサービスのニーズが高まっています。 有料老人ホーム等ケア付き高齢者住宅の確保 所管局 健康福祉局 医療的ケア対応、低料金、立地など、市民ニーズに応える有料老人ホーム等(横浜型特定施設) や生活支援(ケア)機能を 備えた高齢者向け住宅 (高齢者専用賃貸住宅(高専賃)等) を確保します。 想定事業量 確保数 3,000戸(4か年) 【直近の現状値】21年度末:10,502戸 計画上の見込額 − 主なデータ <高齢者世帯数の推移> 民間住宅あんしん入居事業 所管局 建築局 高齢者や障害者、 ひとり親世帯や生活保護受給者等が民間賃貸住宅へ入居できるよう支援を行います。 想定事業量 6 成約件数 2,293件 【直近の現状値】21年度末:1,693件 計画上の見込額 高齢者・子育て世帯の住み替え支援 所管局 0.2億円 建築局 家族構成やライフスタイルの変化に対応するため、高齢者や子育て世帯の住み替え支援を行います。 想定事業量 7 相談件数 4,018件 【直近の現状値】21年度末:1,618件 計画上の見込額 マンション管理組合支援事業 所管局 0.1億円 建築局 マンション管理組合に対し、適正な維持管理や改修・建替に関する支援を行うアドバイザーの派遣や共用部分のバリアフリー改修費補助等を行います。 想定事業量 8 派遣件数 684件 【直近の現状値】21年度末:364件 計画上の見込額 【再掲】小規模多機能型居宅介護事業所整備事業 所管局 身近な地域で365日24時間の介護を提供するサービスを充実します。 ※P72施策9目標達成に向けた主な事業3参照 82 83 0.4億円 健康福祉局 第5章 基本政策 第5章 基本政策 5 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 参加と協働による地域自治の支援 達成指標 施策15 ○自治会町内会をはじめとする様々な地域の団体や人々が、課題解決に向けて自主的・継続的に 目標 20億円 指標 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 ① 様々な団体や人々が連携し、地域課題の 解決が進んでいる地域 ― 全区で拡充 市民局 健康福祉局 ② 地域施設が柔軟な手法で整備・運営されている ― 実施 市民局 健康福祉局 取り組んでいます。また、地域間の情報・意見交換や連携した取組が行われるなど、地域に適した 形での地域自治が推進されています。 ○区役所が地域住民の声を聴きながら、それぞれの地域に応じた地域支援ができるよう、横断的 目標達成に向けた主な事業 な体制になっています。 ○地域課題解決のため、区役所が把握した地域の情報や課題をもとに、市政全体として現場の意 1 所管局 地域課題解決に向けた組織・取組への支援 市民局【区】 地域が、課題解決に向けた組織づくりや自主的、継続的な取組を進められるよう、地域からの相談に適切に対応し、地域で 活動する様々な団体や人々の連携の推進や活動に対する補助、地域人材の育成など、多様な地域支援を行います。 見や考えを実現していく仕組みが整っています。 想定事業量 現状と課題 2 ■少子高齢化や人口減少の状況は市内各地で異なり、家族や地域のあり方が変わっていく中で、地域で発生する課題 は多様化、複雑化しており、様々な担い手が協働で課題解決に取り組むことが必要となっています。 ■地域では、既に自治会町内会、区・地区社会福祉協議会やNPOなど様々な団体が多様な活動を行っています。地域 によっては、 課題解決のための資金確保、人材育成、各種団体間の交流の不足といった課題が生じています。 ■地域には、地区センター、 コミュニティハウス、地域ケアプラザなど、市民がそれぞれの目的に応じて利用できる施設 地域の団体間の連携促進等 全区実施 【直近の現状値】21年度末:− 計画上の見込額 【新規】地域運営補助金(仮称)の創設 所管局 − 市民局 地域が主体的・継続的に課題解決に取り組めるよう、団体間の連携を進め、地域活動を支援するための補助金制度を創設します。 想定事業量 3 制度創設・活用 【直近の現状値】21年度末:− 計画上の見込額 地域で活動する団体間の連携・協働支援 所管局 1億円 市民局、健康福祉局【区】 各区の市民活動支援センター、地域ケアプラザ、福祉保健活動拠点などが、自治会町内会活動やテーマ型の活動など様々な 団体間の連携・協働を支援するとともに、地域活動に参加できるきっかけづくり、地域の人材づくりなどに取り組んでいきます。 想定事業量 連携促進 【直近の現状値】21年度末:− 計画上の見込額 − があり、個人利用を含めた利用者数は増加し、稼働率も上がっていますが、 さらに有効活用が求められています。 4 ■こうした施設が未整備の地域からは、相談・支援が受けられる施設や地域活動ができる場所を望む声があります。 一方で、 地域が協力して商店街の空き店舗や団地、 マンション内の空き室等のスペースを活用している例もあります。 <主な施設の利用状況> 地域活動の担い手づくり 住みよいまちづくりのために、 自治会町内会活 動をはじめ、地域での様々な活動の担い手を増や 健康福祉局、環境創造局、 都市整備局、道路局 等【区】 地域が主体的・継続的に様々な課題解決に取り組むため、福祉保健活動、 まちづくりや地域振興などの分野の垣根を越え て、 地域の団体間の連携促進、地域人材の確保など多様な支援を行います。 ①地域福祉保健計画(地区別計画)策定 251地区 ②地域まちづくり推進条例に基づく登録・認定 169団体 ③公園愛護会 2,430団体 想定事業量 ④ハマロード・サポーター 300団体 計画上の見込額 ⑤水辺愛護会 100団体 【直近の現状値】21年度末:①185地区、②149団体、③2,353団体、 ④256団体、⑤89団体 5 【新規】地域ニーズに沿った施設のあり方検討プロジェクト 所管局 7億円 政策局、市民局、健康福祉局 等 区局間の枠を超えて、地域のニーズを反映した地域施設を柔軟な手法で整備・運営できるよう、地域施設のあり方を検討していきます。 していくことが大切です。 各区の市民活動支援センター、地域ケアプラ 所管局 想定事業量 検討・実施 【直近の現状値】21年度:− 計画上の見込額 − ザ、福祉保健活動拠点等では、地域での様々な活 動を支援するため、相談、活動場所や団体交流の 区役所の地域支援機能の強化 場などの情報提供のほか、各種講座、研修などを ※1 全施設合計 ※2 会議室等の全施設平均 資料:地区センター、コミニティハウス 市民局 地域ケアプラザ 健康福祉局 通して、地域活動への参加のきっかけづくりや人 材育成に取り組んでいます。 地域自治の支援にあたっては、 区役所の地域支援機能の強化を図ることが非常に重要です。 そのため、政策分野での取組とあわせ、行財政運営分野において「総合的な地域運営情報の提供」や「区役所の地 域支援機能の強化」、 「地域ニーズを市政に反映できる仕組みの強化」等、区役所の機能強化を進めることで、地域自 治を支援していきます。 84 85 第5章 基本政策 第5章 基本政策 主なデータ 地域との協働による取組の推進 第5章 基本政策 コラム 第5章 基本政策 地域における課題解決を目指して! 2 少子高齢化を迎え、地域課題が多様化・複雑化している中で、各区では、地域や区の状況に応じた仕組みにより、 横浜市における地域自治のしくみ ∼市民・地域の元気のための「つなぐ」ネットワーク化∼ 地域ではさまざまな団体や人々が連携して課題解決に取り組んでいますが、 地域によって団体間の連携には差があ ①、②のように地域課題解決の取組を進めています。泉区では、③のような新たな形で、地域課題の解決を進めてい ります。そこで今後、課題解決の取組をさらに広げ、 活動の担い手を増やしていくためにも、身近な地域では、連携する ます。 団体が増えるとともに、地域間のネットワークが広がることが重要になってきます。 ① 区連合自治会や地区連合自治会の定例会に、地区連合自治会長や単位自治会長に加え、各種団体や企業などの 代表者が参加している。 (図①) ② 地域福祉保健計画、 G30などテーマ別に区レベルの情報交換の場、地域レベルの協議・活動の場を設置してい る。 (図②) ③ 泉区では、全ての地区連合自治会の地域ごとに、 自治会をはじめ様々な団体で構成する 「地区経営委員会」を設 置し、地域の合意形成と課題解決の場としている。また、 この「地区経営委員会」からの各2名の委員で構成する 「区地域協議会」を設置し、 区レベルの課題の協議や区事業の評価等を通じた区政参画、情報交換を実施している。 (図③) 区レベル 地域レベル 自治会町内会を基礎とした取組 図 ① 区連合自治会 ○地域課題の共有など (各地区連合自治会長や、各種団体の代表者が参加) テーマ別の取組 ② 地域福祉保健計画策定推進委員会 G30推進会議 子育て連絡会、防犯協会 地域防災拠点運営委員会連絡協議会 など 地区連合自治会 ○地域における課題解決など (各単位自治会長や、各種団体の代表者が参加) 多様な連携による組織の充実や新たな取組へ 連 携 ○情報交換、課題共有など (各地区での活動団体の代表者が参加) 地域福祉保健計画地区別会議 G30活動委員会 子育て支援グループ 防犯活動推進委員会 地域防災拠点運営委員会 など ○地域における課題解決 (それぞれの取組) 身近な地域において、様々な団体が連携し、地域課題の解決に取り組んでいる場 参加と協議による地域自治のしくみが目指すもの 「地域」 と一言でいっても、その範囲やそこで生活している人の意識、抱えている課題などはさまざまで す。そのような多様な地域ごとに、地域に住んだり働いたりする人々や団体が、地域の課題解決や魅力を高 泉区の取組 めることについて共に考え、 話し合い、行動をすることが住み良い地域をつくることにつながります。 図 ③ 区地域協議会 連 携 【区長の私的諮問機関】 ○諮問への答申、事業評価 ○地域課題の解決に向けた情報交換 地区経営委員会 ○地域における課題解決など (各単位自治会長や、各種団体の代表者が参加) また、課題解決や魅力づくりに取り組んでいる地域が連携して、課題共有や情報交換等を進めることで、 より効果的な課題解決につながっていきます。 大都市制度の議論も踏まえながら、 このような地域ごとのつながりが全区に広がり、地域による課題解 決、区レベルの協議と区政参加の場が充実することを目指します。 86 87 第5章 基本政策 第5章 基本政策 図 連 携 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策16 コンパクトで活力のある郊外部のまちづくり 目標 達成指標 ○地域の拠点としての駅周辺の整備や市民に身近な環境の整備、個性ある景観づくりが進むと 指標 410億円 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 ① 市内での定住意向 72.0% (21年度) 75% 建築局 ② 最寄駅周辺の整備についての満足度 19.0% (21年度) 25% 都市整備局 ③ まちなみや景観の形成・保全の満足度 11.1% (22年度) 13% 都市整備局 ともに、市民主体のまちづくり、地域運営が推進されています。 ○駅前などの拠点と緑豊かな郊外住宅地が地域交通等でつながり、快適で利便性の高いコン パクトなまちが形成され、市街地の拡散を抑制しつつ持続可能な都市づくりが進んでいます。 ○市民の定住意向が高まるとともに、まちなみや景観、最寄駅周辺の整備などへの市民の満足 度が高まっています。 目標達成に向けた主な事業 1 人口減少等を踏まえた住環境などの充実 所管局 政策局、建築局、健康福祉局、 都市整備局 等【区】 大規模団地の空き店舗など既存ストックを活用し、高齢者の見守り機能などを備えた住環境を創出するとともに、コンパクトなまちづ くりに向けて、市街地の拡散抑制を視野に入れ、土地利用誘導手法などを検討し、その結果を踏まえ現行制度の見直しに着手します。 現状と課題 ■郊外部の一部では、人口減少・少子高齢化が進み、空き家・空き地の発生や活力の低下等の課題が現れつつありま 想定事業量 地域活動拠点確保数 6地域 【直近の現状値】21年度末:2地域 計画上の見込額 0.4億円 す。一方、多くの住宅地は、身近に豊かな緑や公園があること、良好な景観・街並みが形成されていること、優れた教 2 育環境があることなど、多くの魅力を有しています。 ■まちづくりに対する市民意識が高まりを見せており、地域ニーズに合ったまちづくりをさらに展開していくことが 必要となっています。また、駅を中心に誰もが生活しやすい環境を整えるため、商業機能や子育て支援機能など 鉄道駅周辺の拠点整備 想定事業量 3 ティビジネスなどによる地域内雇用の創出など、総合的な取組が必要となっています。 完了4地区、事業中7地区 【直近の現状値】21年度末:事業中7地区 計画上の見込額 市民主体の地域まちづくりの推進 所管局 380億円 都市整備局【区】 組織・プラン・ルールづくり等のまちづくり活動に対し、 コーディネーター派遣や活動助成等の支援を行うとともに、 「ヨコ ハマ市民まち普請事業」を実施します。 想定事業量 郊外部のまちづくりの総合的な展開 都市整備局 駅を中心とした地域の拠点として、駅前広場、歩行者空間などの整備や、商業施設等の生活利便施設や子育て支援施設 の整備などの機能集積を進めます。 様々な機能を強化していくこと、誰もが移動しやすい空間の整備やバス交通等の充実が必要となっています。 ■地域の活力を生み出す地域運営や、楽しく学べる環境づくり、給食サービスなど生活支援をテーマとしたコミュニ 所管局 4 グループ登録・組織認定数 169 【直近の現状値】21年度末:149 計画上の見込額 【再掲】地域の公共交通維持・活性化 所管局 3億円 道路局、都市整備局【区】 *P90 施策17目標達成に向けた主な事業1参照 5 【再掲】地域課題解決に向けた組織・取組への支援 所管局 市民局【区】 地域が自主的・継続的に地域課題解決に取り組めるよう、多様な地域支援を行います。 コンパクトな 郊外部のまちづくり *P84 施策15目標達成に向けた主な事業1参照 6 【再掲】商店街課題解決プランへの支援 所管局 経済局 全商店街・個店を対象に実施した商店街経営実態調査で明らかになった課題を解決するため、商店街が策定したプランか ら優れたものを選定し総合的に支援します。 *P106 施策22(2)目標達成に向けた主な事業4参照 7 【再掲】高齢者・子育て世帯の住み替え支援 所管局 建築局 家族構成やライフスタイルの変化に対応するため、高齢者や子育て世帯の住み替え支援を行います。 *P82 施策14目標達成に向けた主な事業6参照 88 89 第5章 基本政策 第5章 基本政策 ①生活交通バス路線維持支援事業、②地域交通サポート事業、③モビリティマネジメントを推進します。 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策17 達成指標 市民に身近なきめ細かい交通機能の充実 ○誰もが移動しやすい環境が整備されるとともに、路線バスなどの市民に身近な公共交通 目標 95億円 指標 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 ① バス・地下鉄などの便に対する満足度 43.2% (21年度) 46% 都市整備局 ② バリアフリー化整備延長の増加 18.7㎞ (21年度) 30.7㎞ 道路局 サービスが確保されています。 あおばエコムーブ(環境にやさしい移動手段の利用促進) 公共交通機関や青葉はっぴぃバスの運行支援など、環境にやさしい移動手段の利用促進に向けた取組となる 「あおば 現状と課題 エコムーブ」を進めます!また、 自転車走行空間ネットワークを周知し、 自転車利用を促進するため、 自転車地図を作成・配 ■市内の路線バスの利用者数は、 この10年間で約14%減少しており、地域に身近な公共交通である路線バスなど、 布します。 公共交通サービスを将来にわたり確保していくことが大きな課題となっています。 ■徒歩や自転車、公共交通を中心とした環境へ配慮した持続可能な交通体系への移行を進めていく必要があります。 目標達成に向けた主な事業 一方、駅周辺では狭隘な道路や自転車の違法駐輪が、交通の障害や事故の原因になっています。 1 地域の公共交通維持・活性化 所管局 道路局、都市整備局【区】 ■安全・安心な歩行空間や自転車の走行環境を整えるニーズが高まってきています。 ①生活交通バス路線維持支援事業により、交通不便地域の発生を回避し、②地域の主体的な取組を地域交通サポート事 業により支援するとともに、③市民や事業者と連携して公共交通の利用を促進するモビリティマネジメント※を推進します。 ■高齢者や障害者も含めた誰もが移動しやすいまちづくりを推進するといった観点から、道路や鉄道など都市基盤 想定事業量 においてもバリアフリー化を一層進める必要があります。 ①事業中 ②18地区 ③11地区 【直近の現状値】21年度末:①事業中、②12地区、③3地区 計画上の見込額 26億円 ※モビリティマネジメント: 「過度に自動車に頼る状態」から 「公共交通や徒歩などを含めた多様な交通手段を適度に利用する状態」へと少しずつ変えていく一連の取組です。 2 安心歩行空間整備事業 所管局 道路局【区】 まちのバリアフリー推進事業、安心歩行空間整備事業を通じて、誰もが安全に、そして快適に移動できる歩行者空間を創 出します。 安心歩行空間整備 想定事業量 3 ①安心歩行空間整備延長 200㎞ ②バリアフリー化整備延長 30.7㎞ 【直近の現状値】21年度末:①99㎞、②18.7㎞ 放置自転車対策と交通安全啓発 所管局 計画上の見込額 28億円 道路局【区】 主なデータ 想定事業量 <横浜市内の一日あたりバス乗車人員の推移> <横浜都心部コミュニティサイクル社会実験> (万人/日) 95 85 80 鉄道駅の利便性向上 90 88 88 想定事業量 83 82 82 所管局 5億円 都市整備局、健康福祉局 完了 7駅、事業中 1駅、事業化検討 6駅 【直近の現状値】21年度末:事業中3駅、事業化検討6駅 計画上の見込額 33億円 81 80 5 都心部の自転車利用環境整備 所管局 都市整備局 都心部で手軽に自転車利用ができるコミュニティサイクルの民間主体での導入を進めます。また、自転車も通行できる 遊歩道として東横線跡地の活用を図ります。 75 70 計画上の見込額 横浜駅をはじめ、地域の拠点となる駅とその周辺において歩行者空間やエレベータ等を整備し、駅までのアクセス、乗り 継ぎや乗り換えなどの利便性向上に取り組みます。 93 91 90 4 放置自転車削減 5,000台以上(4か年) 【直近の現状値】21年度末:26,524台 11年度 13年度 13年度 14年度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度 20年度 想定事業量 資料:横浜市統計書 90 資料:都市整備局 ①コミュニティサイクル 導入 ②東横線跡地整備 事業中 【直近の現状値】21年度末:①検討中、②事業中 91 計画上の見込額 2億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 自転車利用が増加していく中で、違法駐輪や放置自転車による歩道通行の阻害、並びにこれに起因した交通事故を無く すための取組を強化します。同時に交通安全に対する啓発活動を実施します。 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策18 公共施設の保全と有効活用 指標 目標 財政状況下でも施設の安全をしっかりと守っています。 達成指標 ○公共施設の点検を強化し、効率性の高い保全計画に基づく保全工事を着実に進め、厳しい ○市民利用施設等を一層有効活用できる仕組みについて検討し、多様な市民ニーズを柔軟に 受け入れられるように取り組んでいます。 現状と課題 ① 市民利用施設 保全対策工事実施施設数 ② 早期に補修が必要な橋りょう数 ③ 学校施設の長寿命化計画の策定と推進 2,210億円 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 120施設/年 (21年度) 120施設/年 建築局 92橋 (21年度末) 0橋 道路局 ー 策定・推進 教育委員会事務局 目標達成に向けた主な事業 ■膨大な施設を保有、老朽化も進行 主なデータ 1 ◇建築物:約2,300施設 市民生活の安全、企業活動の維持等に直結する保全の着実な実施 所管局 <公共施設の保全費推計 (一般会計事業費) > ・市民利用施設:約1,060施設 (21、22年度は予算額、23∼40年度は「横浜市公共施設の保全・利活用基本方針」 (21年3月)策定時の推計額) ・学校:約510施設 等 ◇都市基盤系施設:約6,000施設 ・公園:約2,600施設 ・道路橋:約1,700橋 ・岸壁等:約130施設 等 市民利用施設、区庁舎、学校、公営住宅、公園、道路・橋りょう、港湾施設、焼却工場等、市民生活の安全や企業活動の維持 等に密接に関連する施設について、着実な保全(修繕、耐震補強) を行います。 老朽化により保全対象施設が増加する中にあっても、点検結果に基づく計画的・効率的な取組により、今後見込まれる保 全費の増大抑制や平準化に努めます。 ※ このほか、 上水道・下水道等、地方公営企業法が適用される事業で管理する施設についても、各々の経営計画に沿って 着実な保全を実施します。 想定事業量 ◇道路:約7,500㎞ 計画上の見込額 【直近の現状値】22年度当初予算計上額:550億円 水道:約9,000㎞ 2 下水道:約11,000㎞ ◇昭和40年代以降の人口急増期に集中整備した施設が 建築局、 こども青少年局、市民局、 教育委員会事務局、環境創造局、 道路局、港湾局、資源循環局 等 より効率性の高い保全計画の策定と推進 所管局 2,210億円 教育委員会事務局、 環境創造局、道路局 等 (年度) (上水道・下水道等、他会計所管施設の保全費は含まない) 学校、公園内大規模運動施設、河川護岸等の保全計画を策定し、推進します。 老朽化の時期を迎えることから、今後の保全費は増加が見込まれます。 想定事業量 計画上の見込額 〔上記1の内数〕 保全計画策定 概ね完了 ■施設利用に関する市民ニーズも変化 少子高齢化や民間サービスの普及等により、利用率が低くなっている施設が生じています。一方で、高齢者福祉や 市民利用施設の有効活用検討 所管局 財政局 等 ズの受け皿を着実に確保する必要があります。また、将来的には、市民ニーズの変化を踏まえて、既存施設の統廃合 についても検討が必要です。 緑区『霧の里』∼ 既存施設を転換し、新たな市民ニーズの受け皿として有効活用 ∼ 既存施設が、多様な市民ニーズをより柔軟に受け入れられるよう、現状の施設配置、劣化状況、利用状況、 コスト等を総合 的に評価し、将来に向け、施設特性と地域の状況を考慮した活用方法について検討します。また、 評価の結果は、地域ニーズ に沿った施設のあり方検討プロジェクトの基礎資料としても活用します。 想定事業量 再編統合の対象となった小学校施設を、福祉施設や市民利用施設へ転換 4 計画上の見込額 〔上記1の内数〕 検討推進 施設保全における民間事業者(市内中小企業等)のノウハウ・資金の 一層の活用検討 所管局 財政局 等 民間事業者のノウハウ・資金を活用した、効率的な施設保全の手法を検討します。 特に、迅速に対応でき、地域経済効果も高い、市内の中小企業による施設保全の手法について検討します。 防犯防災活動センター 想定事業量 92 計画上の見込額 〔上記1の内数〕 検討推進 93 第5章 基本政策 第5章 基本政策 3 文化活動等、市民ニーズが高まっている分野もあり、既存施設を一層柔軟に有効活用していくことで、そうしたニー 第5章 基本政策 計画上の見込額 大学と連携した地域社会づくり 達成指標 施策19 目標 第5章 基本政策 ① 6億円 指標 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 大学と地域・企業・行政との連携事例数 192件※ (21年度) 230件 政策局 ○大学と地域・企業・行政が連携し、市内経済の活性化や地域課題の解決に向けた取組などが 進められています。 ※主に大学と行政との連携事例数 目標達成に向けた主な事業 現状と課題 ■大学は、本来「教育」 と 「研究」を使命としてきましたが、社会情勢の変化とともに期待される役割も変化しつつあり、 大学の新たな使命として「社会貢献」が求められています。 1 大学の知的資源・研究成果の地域社会への還元 本方針として掲げており、地域・企業・行政と連携して積極的に地域貢献を進めています。 ■市内の大学の多くは、その知的資源や人材をいかして、企業との連携による経済活性化に向けた取組だけでなく、 市民の生涯学習の場の提供や、地域住民との協働による地域課題の解決に向けた取組など、 さまざまな活動を始 めています。 ■今後、市内の各大学が地域・企業・行政と連携し、それぞれの個性・特色をいかしながら、今以上に社会貢献に取り組 政策局 横浜市立大学と市内企業との共同・受託研究などの産学連携を推進するほか、市民向けの様々な生涯学習講座の開催な どを行います。 ■市内には30大学のキャンパスがあり、様々な分野を研究する教員や、多くの学生がいることから、社会貢献への期 待も高まっています。また、横浜市が設立した公立大学法人横浜市立大学は、 「教育重視・学生中心・地域貢献」を基 所管局 想定事業量 市大と市内企業との共同・受託研究数15件/年 など 【直近の現状値】21年度末:15件/年 計画上の見込額 3億円※ ※このほか、公立大学法人である横浜市立大学が独自に財源を確保して実施します。 2 産学連携による中小企業の技術力高度化の支援 所管局 経済局 大学と連携して、中小企業の技術者の育成を進め、技術の高度化・継承を支援するとともに、中小企業と大学との出会い の場の創出などにより、新技術・新製品開発の取組を促進します。 想定事業量 技術者育成 1,700人(4か年) 【直近の現状値】21年度末:154人/年 計画上の見込額 2億円 んでいけるよう、 大学と地域・企業・行政との連携をコーディネートしていく必要があります。 3 大学周辺地域のまちづくり(保土ケ谷区) 大学・地域・行政の連携によるまちづくり 都市整備局 大学と地域との連携をコーディネートするほか、地域と行政との連携の際に大学に専門的な見地からの意見を求めるな ど、大学の知的資源や人材をいかして、 より質の高いまちづくり活動を進めていきます。 想定事業量 まちづくり活動 12件 【直近の現状値】21年度末:3件 計画上の見込額 0.4億円 域との関わりを考えるワークショップ等のイベントを通じて、高齢期も安 心して住み続けられるまちづくりを進めています。 4 Campus Town Kanazawa(金沢区) 金沢区は、関東学院大学、横浜市立大学に約1万2千人の大学生が学 大学と行政との連携の推進 所管局 市内大学と行政との交流を促進し、大学と行政との連携による事業の具体化に向けた調整を行います。また、市内大学を PRするとともに、大学運営の基盤となる学生確保に向けた取組を支援します。 想定事業量 大学および行政からの相談 50件/年 【直近の現状値】21年度末:32件/年 計画上の見込額 ぶ学園都市であり、両大学と基本協定を締結し、 「マイタウン金沢八景プ ロジェクト (※)」など、 大学の活力をいかしたまちづくりを進めています。 ※金沢八景駅周辺の空き店舗を活用し、両大学と横濱金澤シティガイ ド協会や商店街との協働により、金沢八景駅周辺を魅力的な街にす るための活動 94 政策局 95 0.1億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 横浜国立大学と地域住民の協働により、大学から近い常盤台地域ケア プラザ・コミュニティハウスの建設計画時から、施設の有効な使い方や地 所管局 第5章 基本政策 目標 達成指標 施策20 第5章 基本政策 国際交流・多文化共生の推進 ○世界に開かれた国際都市として一層発展するとともに、多様な文化を持つ人々がお互いの 計画上の見込額 指標 ① 9億円 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 55.4% (21年度) 65% 政策局 在住外国人のうち、現在の暮らしに満足して いる割合※ ※外国人市民意識調査「現在の暮らしに満足しているか」に対して 「満足・やや満足」 と答えた割合 文化を尊重しながら、共に暮らしやすく活動しやすいまちづくりが進められています。 目標達成に向けた主な事業 1 現状と課題 【新規】姉妹・友好都市等とのネットワークを活用した事業の展開 所管局 政策局 姉妹・友好都市、 パートナー都市とのネットワークを活用して、企業誘致・観光誘客・環境などの事業を展開するとともに、人 材の交流と育成を進めます。 ■社会・経済のグローバル化が進み、地球規模で「都市が選択される」時代へと急速に変化しています。人や企業から 選ばれる魅力がある国際都市として一層発展するため、姉妹・友好都市等とのネットワークを活用して、企業誘致、観 想定事業量 5事業 【直近の現状値】21年度末:− 計画上の見込額 0.1億円 光誘客、 スポーツ・文化交流、人材の交流と育成等に取り組むとともに、新たに創造都市※、地球温暖化対策などの分 野での事業展開が求められています。また、 こうした国際関連施策を総合的に進めていくため、市全体の施策に横 断的に取り組んでいく必要があります。 2 国際機関等との連携・協力・支援 所管局 政策局 市内の国際機関と連携し、環境問題等の地球規模の課題解決に取り組みます。また、 さまざまな都市問題の解決に向け て活動するシティネット会員都市を支援します。 ■市内では、在住外国人の数が20年間で2.2倍に増加しています。外国人市民意識調査では、 日本での生活で困っ ていることとして「日本語の不自由さ」が最も多くなっています。一方、 アフリカンフェスタ等の様々な交流イベント が行われるなど、国籍や民族などの異なる人々の交流する機会が増えています。また、区役所や横浜市国際交流協 会(YOKE)等は、 日本人と外国人が地域社会で共に生きていくための多文化共生の地域づくりに連携して取り組 想定事業量 3 国際機関との協働事業数 12事業 【直近の現状値】21年度末:5事業 計画上の見込額 日本語学習の支援 所管局 4億円 政策局、教育委員会事務局 等 国際交流ラウンジ等を活用し、 日本語の不自由な外国人のための初期日本語学習講座を実施します。また、市内の小中 学校においても、 日本語指導が必要な児童生徒を支援します。 んでおり、今後このような取組をより一層進めていく必要があります。 ※創造都市:本市の最大の強みである 「港を囲む独自の歴史や文化」を活用し、 芸術や文化のもつ「創造性」をいかして、 都市の新しい価値や魅力を生み出す都市政策。 想定事業量 主なデータ 区役所の取組例①(鶴見区) <外国人市民意識調査(21年度) 「困っていることや心配な点」 > の窓口に外国語で対応できるスタッフを配置し ているほか、多言語の情報紙やメールマガジン 計画上の見込額 国際交流ラウンジの整備 所管局 2億円 政策局 在住外国人に対して情報提供や相談などの支援を行う国際交流ラウンジを整備します。 想定事業量 3か所整備(4か年) 【直近の現状値】21年度末:8か所 計画上の見込額 3億円 で日本での生活に役立つ情報を発信していま す。また、防災や地域参加等、外国人に馴染みの 薄い日本の制度や習慣などを多言語で紹介し、 外国人が地域社会に溶け込めるよう支援してい ます。 5 生活に密着した課題への対応 所管局 政策局、市民局 等 在住外国人の生活に密着した課題に対応するため、局・区・国際交流ラウンジが、適切な役割分担のもとで、情報共有をよ り密にするなど連携を強化し、通訳ボランティアの派遣や多言語での窓口対応、地域参加を促進する取組などを進めます。 また、 5言語による多言語ホームページの構築など、必要な情報の多言語化、一元化を推進します。 想定事業量 実施 【直近の現状値】21年度末:一部未実施 計画上の見込額 資料:政策局 区役所の取組例②(中区) なか国際交流ラウンジを拠点に、在住外国人を対象とする相談窓口の設置や、日本語学 習の支援等を行っています。また、 日本での生活に役立つ情報や行政窓口案内をお知らせす るため、 英語、中国語の広報紙を発行しているほか、 ウェルカムキットを配布する予定です。 96 97 0.4億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 日本語の不自由な外国人のために、区役所 4 講座開催か所数 4か所 【直近の現状値】21年度末:− 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策21 男女共同参画社会の実現 指標 目標 達成指標 ○男女がともに社会のあらゆる分野に参画する機会が確保されています。 ○市民・企業がワーク・ライフ・バランスの重要性について理解し、男女ともに働きやすく、仕事 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 ① 市内事業所の女性管理職(課長クラス)の 割合 8.2% (18年度) 15% 市民局 ② ワーク・ライフ・バランスに取り組んでいる 企業の割合 16.2% (21年度) 27% こども青少年局 ③ DV被害の支援の入口である相談窓口を 知っている女性の割合 80.5% (20年度) 90%以上 市民局 と家庭生活等が両立できる職場環境が整っています。 ○言葉による攻撃や過度の束縛なども暴力にあたるとの理解が広がり、 DV (配偶者等への暴 2億円 力)が減少しています。 現状と課題 目標達成に向けた主な事業 ■「男は仕事、女は家庭」 という考え方を肯定する市民の割合が多く、固定的性別役割分担の意識改革の推進が必要 です。 1 【新規】男女共同参画トップセミナー(仮称) 所管局 市民局 働く女性を対象としたキャリアアップ講座、男性の働き方を見直すセミナー等で市長・副市長が講演を行うとともに、困難 を抱える女性たちとの懇談会に市長も参加します。また、 各界で活躍する女性トップリーダーによるセミナーを開催します。 ■意思決定過程への女性の参画が進んでいません。市民の半数が女性である中、企業等において女性管理職の割合 を高めていくことや、 市審議会等について、 女性委員の参画比率を向上させる必要があります。 ■育児・介護休業等の取得に向けた社会の理解や企業の支援が十分とはいえない現状です。女性の就労継続、家事・ 育児への男性の参画、地域活動の活性化に向けて、働き方の見直し、仕事と家庭生活等が両立できる環境整備が求 められています。 ■デートDV (交際相手からの暴力) も含め、暴力の被害者・加害者が、 DVについての正しい認識と相談窓口の活用を 想定事業量 2 セミナー等 10回以上/年 【直近の現状値】21年度末:− 計画上の見込額 企業向け普及・啓発の推進 所管局 0.2億円 こども青少年局 ワーク・ライフ・バランスに関するセミナーの開催やパンフレットの発行を行い、市内企業や市民を対象に普及啓発を行い ます。 想定事業量 セミナー 3回/年 【直近の現状値】21年度:セミナー3回/年 計画上の見込額 0.6億円 含めた対処方法を身につけられるよう、 普及啓発を進める必要があります。 3 主なデータ よこはまグッドバランス賞 所管局 市民局 女性の能力を活用し、男女ともに働きやすく子育てをしやすい企業を認定・表彰するとともに、事例集を作成し、広く市民・ 企業に周知します。 <ワーク・ライフ・バランスについて知っていますか> 想定事業量 4 60事業所 【直近の現状値】21年度:21事業所 計画上の見込額 【再掲】 DV施策に関する基本方針・行動計画にもとづく支援 所管局 0.1億円 こども青少年局、市民局【区】 DV被害者の自立に向けて、 DV施策に関する基本方針及び行動計画を策定し、被害者の立場に立ったきめ細かで切れ目 のない支援を行います。 *P60 施策5目標達成に向けた主な事業4参照 5 資料:男女共同参画に関する市民意識調査(21年度) 資料:市民意識調査(22年度) 女性の自立・就労支援 所管局 若年女性無業者のしごと準備・就労、結婚・出産等で退職した女性の再就職や起業等、女性が様々な分野にチャレンジする ための支援を行います。 男女共同参画センターの取組 想定事業量 講座参加者数 1,600人/年 【直近の現状値】21年度末:1,512人/年 計画上の見込額 本市の男女共同参画推進の拠点施設として、市内に3館(戸塚区、南区、青葉区)あります。センターでは、市民の誰も が豊かに暮らしていくために、女性の就業支援や生涯にわたる健康づくり、暴力被害者支援事業、男性の生活自立支援 のほか、心とからだと生き方の悩み相談等を実施しています。 98 市民局 99 0.2億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 < 「男は仕事、女は家庭」 という考え方に対する意識> 第5章 基本政策 コラム 3 第5章 基本政策 ∼人と人のつながりの基本は「人権尊重」です∼ <趣旨> 横浜市では、一人ひとりの市民が多様な考え方や生き方を認め合い、交流を深めることにより、豊かな人 間関係をはぐくんでいきます。そして、お互いの人権を尊重し合い、年齢や性別、職業や生い立ち、障害の有無や国籍 などにとらわれることなく、ともにいきいきと生きる社会をめざします。 コラム 4 ∼市内米軍施設の返還と跡地利用の推進∼ 横浜市は、第二次世界大戦後に進駐した連合国軍により市の中心部や港湾施設などが広範囲にわたり接収され、 復興が著しく遅れることとなりました。 その後、市民共通の念願、市政の重要課題である市内米軍施設の早期全面返還に向けた取組を進め、今日まで多 くの返還を実現してきました。 情報を瞬間的に不特定多数に発信できる怖さがあり 「すべての人間は、生まれながらにして自由であり、 かつ、 尊厳と権利とについて平等である。人間は、 理性 ます。悪用されると、 プライバシーの侵害、差別的な書 と良心とを授けられており、互いに同胞の精神をもっ き込み、有害情報の掲載など、多くの人権侵害や犯罪 て行動しなければならない」(第1条)と呼びかけた世 の引き金につながる危険があります。また、今も私た 界人権宣言から62年。そこに込められた理念の具体 ちのとなりで、性同一性障害などセクシュアル・マイノ 化に向け、国連をはじめ世界各国で持続的な取組が リティの人たちをはじめ、感染症、職業差別、同和問題 粘り強く続けられています。 など根強い偏見に傷つき苦しむ人たちが少なくあり ません。 横浜市は人権尊重を市政の基調とし、人間としての 尊厳が守られる地域社会の実現を目指して、 さまざま 「人権」という言葉を知っているだけでは社会は変 な施策に取り組んできました。平成10年には、 「横浜 りません。理念が人をはぐくみ、つなぎ、そこに取組が 市人権施策基本指針」※ を策定し、一層の推進を図っ 生まれます。主体は、一人ひとりの市民です。そしてそ ています。 の積み重ねこそが、差別や偏見をなくし、人権が尊重 現在、 「 学校裏サイト」のように、子どもたちを巻き される社会への大切な歩みとなります。横浜市は、互 込んだインターネットを通じた人権侵害が大きな社会 いの尊厳を尊重しあい、すべての市民が自分の力を 問題になっています。 発揮できる人権感覚豊かな地域社会を目指して、 さら インターネットはとても便利な反面、匿名で大量の に取り組んでいきます。 ※新たな人権課題に対応するため、 「横浜市人権施策基本指針」を改訂します。 (平成23年公表予定) しかし、市内には今なお約470ヘクタールという、大都市の中で最も多くの米軍施設が存在し、市民生活に多大な 負担をかけるとともに、まちづくりに大きな制約を与えています。 1 施設返還の促進 <横浜市内米軍施設・区域位置図> 市内米軍施設・区域については、 これまで市民、市 会、行政が一体となって、早期全面返還を求めてきま した。 16年10月に、日米政府間において市内の6つの 施設の返還方針が合意されましたが、未だ2つの施設 の返還が実現したに留まっています。 引き続き、国への要請を行うなど、返還に向けた取 組を粘り強く進めます。 【16年に返還合意された施設】 ○上瀬谷通信施設 ○深谷通信所 ○池子住宅地区及び海軍補助施設の横浜 市域の飛び地 第5章 基本政策 第5章 基本政策 ○根岸住宅地区 ○小柴貯油施設[17年12月返還] ○富岡倉庫地区[21年5月返還] 2 跡地利用の推進 100 3 住宅建設対策の取組 返還施設の跡地利用にあたっては、接収により戦後 16年10月に、 日米政府間において合意された「池 長きに渡り基地の影響を受けてきた民間土地所有者 子住宅地区及び海軍補助施設」の横浜市域における や周辺地域の意見を伺うとともに、国の協力を求めな 自然環境の保全や 米軍家族住宅等の建設※について、 がら、18年6月に策定した「米軍施設返還跡地利用指 周辺地域への配慮、地元をはじめ市民への適時・適切 針」等に基づいて、跡地利用の具体化を図っていきま な説明などを国に求めていきます。 す。 ※22年9月 日米合同委員会において、住宅建設戸数約700戸のところ、当 面の措置として約400戸建設することで合意しています。 101 第5章 基本政策 基本政策 3 第5章 基本政策 横浜経済の活性化 中期4か年計画で取り組む施策 ∼つながりが、横浜経済の活力を生み出します∼ No 施策名 頁 現状と方向性 横浜経済の活力を創出 市内の経済状況は、企業の景況感が21年1-3月期を底に全体とし 22(1) 市内中小企業の活性化(技術・経営革新などイノベーションの促進) 104 22(2) 市内中小企業の活性化(基礎的支援と身近な地域づくり) 106 23 国内外の企業誘致に向けた積極的な取組 108 24 羽田空港国際化を契機とした観光・MICEの推進 110 25 文化芸術による魅力・活力の創出 112 26 横浜の経済活性化に向けた横浜港のハブポート化 114 27 交通ネットワークの充実による都市基盤の強化 116 28 ヨコハマの活力源となる都心部の構築 118 ては持ち直してきましたが、その動きは弱まっており、依然として中小 企業の経営環境や雇用情勢は厳しい状況です。さらに円高・株安などの 影響により先行きへの不透明感も高まっています。 また、他都市と比べ、本市の強みであると言える 「港」についても、基 幹航路はここ10年で減少傾向にあり、本市経済を支える都市基盤についても、都市計画道路のように、いまだ整備が 十分とは言えないものもあります。 そこで、 市内中小企業に対する基礎的支援の充実などによる本市経済の下支えとともに、成長に向けた技術・経営革 新の促進に加え、企業誘致や観光・MICEの推進、経済活動を支える都市基盤の整備など本市経済の未来に向けた投 資を合わせて行うことで、経済の活力を生み出し、横浜経済を活性化します。 <市内企業の経営動向 (自社業況判断BSI値※の推移> 29 「食」 と 「農」の新たな展開による横浜農業の振興 120 基本政策3の「つながるしあわせ」 市内主要誘客施設がつながることにより、都市の魅力がアップします! ◇社会課題を背景に今後市場拡大が見込まれる「環境」 「健康」などの成長分野を中心に、様々なイ ノベーション(技術・経営革新)がつながることにより、市内企業が活性化していきます! ◇都市デザイン、交通や案内サインなど、幅広い領域の相互連携や周辺都市との連携協力により、 世界に選ばれる都市となります! 市民の声! ∼出前説明会から∼ ∼都筑区では∼ 『市内企業育成、中小企業振興の視点を計画に反映してほしい』 『有力な企業誘致による税収確保、雇用対策を進めてほしい』 『横浜市の道路整備率は政令指定都市の中で下位にある。道路整備が喫緊の課題ではないのか』 『市内の農業を活性化してほしいし、市民菜園の貸出にも力を入れてほしい』 など 102 「メイドインつづき推進事業」 として、中小製造業への支援等を行っています。区内には多くの製造 業事業所が所在し、製造業従業者数は18区中最多となっていますが、景気低迷の中で、区内産業は、 厳しい経済状況におかれています。 そこで、優れた技術力、独創的な製品を持つ企業の紹介冊子作成や、 テクニカルショウヨコハマへ のブース出展などを支援し、都筑区の中小製造業が持つ高度なものづくり技術や独創的な製品の販 路拡大を目指します。 103 第5章 基本政策 第5章 基本政策 ◇港と開港以来の歴史、文化芸術等が集積した本市の強みと、それぞれが高いポテンシャルを持つ 第5章 基本政策 施策22(1) 第5章 基本政策 計画上の見込額 市内中小企業の活性化 (技術・経営革新などイノベーションの促進) 指標 (つなぐ)、 「拠点形成/実証実験」 ( 見せる)などの施策により促進されています。 達成指標 ○市内企業のイノベーションが「新技術・新製品開発/創業等」 ( 挑む)、 「コーディネート/IT」 目標 2,490億円 (施策22(1)、(2)合計) 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 13件/年 2件/年 (21年度) 29件/年 10件/年 経済局 ① 新規研究開発件数 新商品認定件数 ② コーディネートにより連携等を開始した企業数 ― 30社/年 経済局 ③ 市内中小企業が参画するプロジェクト数 ― 3件/年 経済局 ○技術力のある企業やIT、バイオ企業の集積をいかし、環境、健康など社会的課題解決を通し て市内企業の新たな事業展開が促進されています。 目標達成に向けた主な事業 現状と課題 ■本市経済の持続的発展を図るうえで、その源泉となる市内企業の技術・経営革新などイノベーションの促進が重要 になっています。本市は、加工組立産業の製造品出荷額が全国一位(20年:東京都区部及び政令指定都市) にある など、 成長分野を支える技術力のある企業が多数存在し、 ITやバイオ企業の集積もあります。 ■環境、健康など社会課題解決型の分野は、今後の市場拡大が見込まれていることから、新たなビジネスチャンスや 雇用機会を生み出す成長分野として期待されています。21年に実施した横浜市景況・経営動向調査の結果におい 1 新技術・新製品の開発と創業等の促進 <挑むイノベーション> 所管局 経済局 競争力強化に向けて環境、健康など成長分野を中心とした研究開発、経営革新のための設備投資に取り組む中小企業へ の集中的・重点的な支援を行います。さらに、 アジアなど海外市場向け販路開拓や、知的財産活用の取組などへの支援を強 化します。 また、産学連携等を通じた研究開発型ベンチャー企業や女性起業家の成長支援及び社会的課題をビジネスの手法で解 決を図るソーシャルビジネスの事業創出を促進します。 ても、 これらの分野への進出意欲が高いなど、市内企業の関心が非常に高まっています。 想定事業量 ■本市の強みをいかして、成長分野を中心に新技術・新製品の開発や創業、企業間の連携、 さらには実証実験などの 多様な取組により、市内企業の新たな事業展開やベンチャー企業の創出を図り、本市経済の将来の成長・発展につ ①研究開発・販路開拓支援件数 145件(4か年) (うち重点分野支援件数 51件(4か年) ) ②経営革新促進助成件数 66件(4か年) ③知財活用支援件数 260件(4か年) 【直近の現状値】21年度:①15件/年(9件/年)、②11件/年、③ 70件/年 計画上の見込額 19億円 なげる布石を打つことが求められています。 2 主なデータ 第5章 基本政策 1 新分野 全産業 (うち製造業) (うち非製造業) 環境関連 41.0% (55.3%) (26.6%) 生産設備等導入による効率化 新たな分野や業態への進出 OSRや地域貢献への取組 環境経営への取組 技術の継承 新たな製品等の開発 既存製品等の品質の向上 既存製品等の新たな販路開拓 人材の育成 2 IT関連 25.5% (16.0%) (35.1%) 3 医療・福祉関連 24.5% (28.7%) (20.2%) 経済局 経験豊富な技術専門家をコーディネーターとして配置し、課題解決に必要な支援メニューを総合的にパッケージ提供す るとともに、製品開発や販路開拓など多様な視点から市内中小企業と大手企業や誘致企業などの連携を進めます。併せて 成長分野の共通の基盤技術であるI T関連企業のネットワーク強化などにより、 市内企業の新たな事業展開を促進します。 想定事業量 3 コーディネーター派遣件数 570件(4か年) 【直近の現状値】21年度末:未配置 拠点形成と実証実験の推進 <見せるイノベーション> 計画上の見込額 所管局 1億円 経済局、温暖化対策統括本部 横浜サイエンスフロンティア (鶴見区末広) におけるバイオ医薬品開発の拠点形成を進めます。 また、横浜スマートシティプロジェクトや医工連携プロジェクトなどで、市内中小企業が参画するコンソーシアムを形成し、 環境・健康関連プロジェクト (実証実験) を推進し、市内企業のビジネスチャンスの拡大や先進的な取組を発信します。 想定事業量 事業推進 【直近の現状値】21年度末:― 計画上の見込額 資料:第70回景況・経営動向調査(21年7-9月期 特別調査) 資料:第70回景況・経営動向調査(21年7-9月期 特別調査) 104 所管局 105 23億円 第5章 基本政策 <現在取り組んでいる (今後取り組み たいと考える)新分野【複数回答】 > <今後の成長に向けての取組> 企業間連携などコーディネート推進 <つなぐイノベーション> 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 市内中小企業の活性化 施策22(2) (基礎的支援と身近な地域づくり) え、持続的発展に向けた基礎が強化されています。 目標 指標 達成指標 ○経営相談や資金調達円滑化等の取組を引き続き進め、中小企業が厳しい経済状況を乗り越 2,490億円 (施策22(1)、(2)合計) ○まちを元気にする商店街や安心・安全な食材を供給する市場が活性化され、身近な地域づ くりが推進されています。 ○地域の連携による雇用の促進や市内中小企業活性化などによる雇用の機会が創出されて 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 ① ワンストップサービスの充実・地域拠点開設 ― 23年度開設 経済局 ② 商店街経営実態調査の結果を活用し課題 解決に取り組んだ商店街数 ― 40商店街/年 経済局 ③ 地域貢献企業数 26社(21年度) 50社/年 経済局 ④ 支援事業により就職した人数 680人(21年度) 750人/年 経済局 ⑤ 新事業展開をしている建設企業の割合(過去5年) 29%(16年度) 35% 建築局 います。 目標達成に向けた主な事業 現状と課題 1 ■市内企業の約99%を占める中小企業は、本市経済の発展と市民の雇用機会の確保に貢献しており、厳しい経済情 勢や環境変化を確実に乗り越え、成長・発展に向けた土台となる経営基盤の強化のため、基礎的支援サービスの充 実を図る必要があります。 ワンストップサービスなど基礎支援の充実 機会増大など総合的な施策実施を図る必要があります。 経済局 情報提供や経営相談等を総合的に行うワンストップサービスの展開及びその地域拠点の開設、技術支援機能の強化な ど、企業ニーズや創業から成長まで段階に応じた基礎的支援の充実を図ります。また、市内中小製造業を対象にした実態調 査などにより、 技術力ある企業の発掘とともに企業の声やニーズを把握します。 想定事業量 ■22年4月に施行した中小企業振興基本条例に基づき、 市内中小企業の経営革新及び経営基盤の強化の促進、受注 所管局 2 事業推進 【直近の現状値】21年度末:ー 計画上の見込額 中小企業への資金調達支援 所管局 6億円 経済局 経営基盤の強化や成長分野における事業展開などを図る中小企業に対し、資金ニーズに応じた金融支援を実施します。 ■商店街は「売上・来街者の減少」 「経営者の高齢化」 「後継者の不在」などの課題を抱えた厳しい状況が続いていま 想定事業量 資金需要に応じた融資枠の設定 【直近の現状値】21年度融資枠:2,000億円 計画上の見込額 2,430億円 す。 しかし同時に、市民からは身近な買い物の場であるとともに、地域の交流の場としての役割を期待されており、 市民生活にとって大切な存在となっています。 3 地域貢献企業支援 所管局 経済局 環境活動など地域貢献に積極的に取り組む企業を認定し、企業の成長・発展を支援します。 ■雇用のミスマッチ解消等の取組を推進するとともに、企業誘致や中小企業活性化などによる雇用機会の創出が必 想定事業量 要とされています。 <商店街が抱える悩み《上位3項目》 (複数回答) > <これからの商店街のあり方《上位5項目》 (複数回答)> 計画上の見込額 商店街の活性化や生鮮食品流通の安全性の強化等安心して暮らせる地域づくり 所管局 0.3億円 経済局 全商店街・個店を対象に実施した商店街経営実態調査で明らかになった課題を解決するため、商店街が策定したプランか ら優れたものを選定し総合的に支援するほか、 販売促進等を強化します。 また、 中央卸売市場の再編・機能強化に取り組むほか、 専門小売店との連携強化や国際会議等の機会を活用した市場プロ モーションを推進します。 想定事業量 5 プランの選定及び実施件数 5件(4か年) 【直近の現状値】21年度末:ー 計画上の見込額 地域の連携による雇用の促進 所管局 2億円 経済局 地元経済団体や関係機関等と連携し職業紹介や職業訓練を実施するほか、業界団体等が行う若者向け就労支援プログラムの推 進や女性の再就職のための就労支援を全市域に拡大するなど、求職者の就労支援と求人企業の人材確保の支援を推進します。 想定事業量 6 21年度 19年度 ※21年度商店街実態調査 n=272 ※18年度商店街実態調査 n=332 ※21年度消費者購買行動意識調査 n=1,398 ※19年度商店街に対する消費者意識調査 n=1,170 106 就業機会提供数 25,820人(4か年) 【直近の現状値】21年度末:6,299人/年 計画上の見込額 市内建設関連産業の活性化 所管局 7億円 建築局 専門家派遣を契機に、経営改革や新事業開発、国内外の市場開拓等の取組を支援します。 想定事業量 専門家派遣数 252件 【直近の現状値】21年度末:92件 計画上の見込額 107 0.1億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 4 主なデータ 認定・支援件数 200件 (4か年) 【直近の現状値】21年度末:26件/年 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策23 ○トップセールスや個別の誘致ターゲットに応じたきめ細かな企業誘致活動により、中長期的 目標 達成指標 国内外の企業誘致に向けた積極的な取組 に市内経済を支える企業の集積が促進されています。 130億円 指標 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 ① 企業誘致・新規立地件数 50件/年 (21年度) 60件/年 経済局 ② 上記①のうちアジア企業件数 4件/年 (21年度) 8件/年 経済局 ○羽田空港の国際化をいかし、特に成長著しいアジア諸国からの海外企業誘致が促進されて います。 目標達成に向けた主な事業 現状と課題 1 ■企業誘致は、市内企業の事業機会拡大及び市民の雇用の場の確保などにより、市内経済活性化が図られることか ら、 本市の発展のために重要な取組です。 ■20年秋の世界金融不況以降の景気低迷により、 企業の投資意欲は減退していると言われていますが、 このような時こ 企業立地促進条例による企業誘致及び今後の条例検討 所管局 経済局 羽田空港の国際化を踏まえ、企業立地促進条例を活用して成長分野における本社・研究開発拠点やグローバル企業のア ジア拠点など企業誘致を戦略的に進めます。また、条例の成果を検証し、適用期間終了後のあり方について、 より戦略的な 企業誘致ツールとなるよう検討します。 想定事業量 現行条例の成果検証と新たな施策検討 【直近の現状値】21年度末:− 計画上の見込額 120億円 そ、 企業からの情報を待つのではなく、 本市の強みや魅力をいかした積極的な企業誘致活動を行うことが必要です。 2 ■誘致ターゲットを定め、そのターゲット企業に合わせた本市への移転メリットなどを示して、横浜移転の需要を掘り 起こしていく必要があります。 ■現行の企業立地促進条例(申請受付期間:23年度末まで)の成果を検証し、今後の企業・経済動向を踏まえ、条例の 適用期間後の施策を検討することが必要です。 主なデータ 戦略的企業誘致推進事業 所管局 経済局 市長によるトップセールスの展開や東京オフィスを拠点とする専任チームによる潜在需要の掘り起こし、企業へのニーズ に応じた本市の優位性の企画提案などにより、積極的な横浜移転の働きかけを行います。また、誘致企業が根付くような市 内企業との連携を推進します。 想定事業量 3 ①企業誘致働きかけ件数 800件(4か年) ②海外企業向けシティセールス 400件 (4か年) 【直近の現状値】21年度末:①106件/年、②49件/年 アジア企業への重点プロモーションの推進 計画上の見込額 所管局 2億円 経済局 中国、台湾、韓国、 インドなど重点交流国・地域を対象に、市長によるトップセールスやシティプロモーション活動をジェトロ 等と連携しながら展開し、海外企業の誘致を促進します。 (1)企業誘致等件数の推移【17年度∼21年度】 (件) 18年度 19年度 20年度 21年度 想定事業量 企業立地促進条例認定件数 7 12 10 9 13 企業誘致件数 (条例を除く) 42 39 57 32 37 (2)主な助成事業 4 アジア企業向けセミナー参加企業数 140件(4か年) 【直近の現状値】21年度末:10件/年 【再掲】姉妹・友好都市等とのネットワークを活用した事業の展開 計画上の見込額 所管局 1億円 政策局 姉妹・友好都市、パートナー都市とのネットワークを活用して、企業誘致などの事業を展開するとともに、人材の交流と育 成を進めます。 21年度誘致企業 37社 ○企業立地促進条例による助成 *P96 施策20目標達成に向けた主な事業1参照 市税の軽減措置や助成金の交付。 国別 特定地域において一定の要件を満たす事業者に対し、 ○重点産業立地促進助成 日本企業 19社 外資系企業 18社 (うちアジア企業 4社) 本市が定める重点産業(IT、バイオ、環境等)を営む企 業が市内に初進出する場合に助成金を交付。 産業別 (このほか本社機能拡張移転特例あり) ○アジア重点交流国・地域企業誘致助成 本市が定める重点産業を営むアジア重点交流国・地域 企業誘致に資する環境の整備 企業誘致を行うためには、 ビジネス環境の整備とあわせて、社員の生活や教育環境等の生活インフラの整備が必要で I T関連 バイオ関連 その他 22社 4社 11社 あり、 中でも教育問題は重要であるといわれています。 現在、市内には11校のインターナショナルスクールがあります。ビジネスだけでなく生活面においても、横浜ならでは の魅力ある環境を整備し、外国の企業や技術者の進出や集積、 交流を促進していきます。 の企業が市内に進出する場合に助成金を交付。 108 109 第5章 基本政策 第5章 基本政策 17年度 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策24 羽田空港国際化を契機とした観光・MICEの推進 目標 国際観光・MICE都市の実現が図られています。 達成指標 ○立地条件の良さや実績の高さなど、本市の優位性をいかしたオール横浜での取組により、 47億円 指標 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 ① 国際会議開催件数(うち中・大型※) 179件/年 (52件/年) (21年) 220件/年 (61件/年) (25年) 文化観光局 ② 海外誘客数 56万人/年 (21年) 100万人/年 (25年) 文化観光局 ③ 観光消費額 2,170億円/年 (21年) 2,370億円/年 (25年) 文化観光局 ○観光客数、MICE開催件数の増加により、市内での消費が増大し、地域経済が活性化してい ます。 ※総参加者数が300人以上で、 そのうち外国人参加者数が50人以上を占めるもの (日本政府観光局 国際会議選定基準) 現状と課題 ■少子高齢化の進展による人口減少社会に向かう中、市内経済を活性化させるためには、国内外からの交流人口を増 目標達成に向けた主な事業 加させ、市内での消費を拡大させていく施策が重要です。 ■MICE分野では、本市は国際会議参加者数で全国1位、開催件数で3位(うち中・大型2位) となっていますが、国際比 較では34位(開催件数) に留まっています。アジア各国が国を挙げて誘致に取組む中、本市の強みである中・大型の 国際会議を軸に、 MICE全般の誘致・開催支援を行い、交流人口増を図っていく必要があります。 ※MICE:企 業 等 の 会 議 ( M e e t i n g ) 、企 業 等 の 報 奨・研 修 旅 行 ( I n c e n t i v e T r a v e l ) 、国 際 機 関 等 の 学 術 会 議 等 ( C o n v e n t i o n ) 、イベント・展 示 会 (Event/Exhibition)の頭文字のことを表す。 ■羽田空港の国際化により、 アジア地域からの本市へのアクセスは格段に向上します。特に、個人観光ビザ発給対象 1 所管局 MICE誘致・開催支援 文化観光局 経済波及効果やシティセールス効果の高い中・大型の国際会議の誘致・開催支援を進めるために、パシフィコ横浜を MICE拠点とし、 機能強化を検討します。 また、MICE主催者の招聘やシティプロモーション、市内関連事業者・市民サポーターによる受入れ環境の向上及びアフ ターコンベンションの充実に取り組みます。 想定事業量 インフォメーションデスク等支援件数 19件/年 【直近の現状値】21年度末:15件/年 計画上の見込額 5億円 が中間所得層まで拡大された中国は、最大の誘客ターゲットであり、 メディアや消費者向けの観光地・横浜の知名度 2 向上を図るとともに、横浜への旅行商品の企画・販売を旅行会社に働きかけていくことが求められています。 ■本市への観光客の大半が首都圏からの日帰り客です。観光消費額が大きい宿泊客を増加させるためには、観光資 源の有効活用・発掘などにオール横浜で取組み、 「連泊して楽しめる横浜」の魅力づくりを進めていく必要がありま す。 所管局 海外集客プロモーション 文化観光局 羽田空港国際化により、大幅な増便が予定されている中国などアジア地域をターゲットとし、横浜友好観光大使(中国) を 起用したプロモーションや現地メディアからの横浜情報発信等により、本市の知名度向上に取り組みます。また、箱根など日 帰り圏にある人気観光地と連携し、本市を滞在拠点とする周遊ツアーの企画・販売について、中国へのセールスなどにより 現地の旅行会社に働きかけます。 想定事業量 プロモーション対象地域 7地域/年 【直近の現状値】21年度末:5地域/年 計画上の見込額 3億円 主なデータ <本市来訪外国人数推移(推計) > <都市別国際会議開催実績 (21年/上位5都市) > (万人) (件) 35 600 30 参加者数 500 25 開催件数 400 20 所管局 観光資源の魅力アップと活用 銀聯カードの普及や特色ある横浜土産のPRなどショッピングによる消費額の増加と個人やグループで周遊しやすい環境 づくりなどにより、 「連泊して楽しめる横浜」を目指します。また、産業集積や先進的な環境への取組など、本市の強みを観光 面で活用するニューツーリズムの振興に取り組みます。さらに、北海道や東北など首都圏以外でのプロモーションを強化し、 宿泊客や修学旅行の増加に結びつけます。 想定事業量 4 横浜観光プロモーション認定事業数 228件(4か年) 【直近の現状値】21年度末:52件/年 10 200 5 100 0 0 横浜市 所管局 羽田空港の更なる国際化の推進 24億円 政策局 東京(23区) 福岡市 名古屋市 羽田空港国際線発着枠9万回(国土交通省成長戦略会議)に加え、未だに国内・国際の割り振りが定まっていない2.7万回 の発着枠について、可能な限り国際線へ割当てられるよう取組みます。 想定事業量 国際線発着枠 9万回(年間)以上 【直近の現状値】21年度末:− 計画上の見込額 京都市 資料:日本政府観光局(JNTO) 110 計画上の見込額 300 15 資料:文化観光局 文化観光局 111 0.1億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 3 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 文化芸術による魅力・活力の創出 ○文化芸術のもつ創造性を様々な施策にいかして、市民生活の向上とコミュニティの活性化を図 達成指標 施策25 り、 まちの再生に繋げていく環境を整備します。 目標 ○本市の魅力である “海” や “港” や文化資源をいかし、都市景観形成と都市文化形成による「横浜 110億円 指標 ① 専門文化施設都心部5施設※の利用者数 ② 創造都市施策の経済波及効果 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 1,572,073人 (21年度) 1,650,000人 文化観光局 200億円 (18∼20年度) 230億円 (22∼24年度) 文化観光局 都市整備局 ※横浜美術館、横浜みなとみらいホール、横浜能楽堂、横浜にぎわい座、横浜赤レンガ倉庫1号館 の顔づくり」を進め、都市の魅力を確立します。 目標達成に向けた主な事業 現状と課題 1 ■本市では、市民ミュージカル、大道芸、 ジャズフェスティバルなど市民の力による様々な文化イベントが開催されてい ます。また、市民・NPO等の文化芸術と社会をつなぐ活動などにより、文化・芸術によるコミュニティの活性化が図ら 【新規】横浜芸術アクション事業(仮称) ■横浜美術館や横浜みなとみらいホールなどの専門文化施設のポテンシャルを十分に発揮し、発信性の高い事業を 展開することが期待されています。 ■文化活動の拠点(区民文化センター)の整備については、規模や整備手法など地域特性にあわせて柔軟に検討し、 その上で必要な機能を確保することが求められています。 文化観光局 横浜美術館や横浜みなとみらいホール等の専門施設のポテンシャルを最大限発揮するため、特徴的な企画を集中的に 行なう芸術フェスティバルを開催します。 想定事業量 れています。 所管局 2 開催 【直近の現状値】21年度末:− 計画上の見込額 文化芸術によるコミュニティの活性化 所管局 3億円 文化観光局 市民やNPO等による多様な文化芸術活動を推進することで、人と人、地域と地域のつながりやネットワークを広げ、コミュニ ティの活性化を図ります。また、市民生活の向上を図るため、福祉や教育、子育てなど様々な分野において文化芸術を活用します。 想定事業量 推進中 【直近の現状値】21年度末:− 計画上の見込額 1億円 ■横浜の遺産、風景、歴史を保存継承しながら、市民の創造性を発揮できる社会などを目指し、横浜として活気ある都 3 市空間を形成する必要があります。 ■都市の魅力づくりや経済やまちの活性化をより一層進めるため、都心臨海部を中心に進めてきた創造都市の取組 の継承発展が必要です。 まちにひろがるトリエンナーレ 所管局 文化観光局 3年ごとにわが国を代表する現代美術の国際展を開催し、市民や地域と協働して街全体で盛り上がりを創出するととも に、創造都市横浜の取組を国内外へアピールします。 想定事業量 トリエンナーレ開催 【直近の現状値】21年度末:推進中 計画上の見込額 7億円 ■様々な文化領域・創造都市など横浜らしいハード・ソフトを融合した総合戦略を策定し、総合的な展開とともに強力な 4 プロモーションを進める必要があります。 都市デザインによる魅力あふれる都市空間の形成 所管局 都市整備局 主なデータ 200 想定事業量 180 推進中 【直近の現状値】21年度末:推進中 計画上の見込額 6億円 160 アートを活用した新たなコミュニティの創出 140 5 120 賑わいの創出による都心部復権と郊外展開 所管局 文化観光局、都市整備局 100 「AOBA+ART」は、住民とアーティストが協働で地域 80 の特性や問題点に着目しつつ、 「新たな交流や発見をつく 60 りだす住宅街の美術展」です。 20 横浜の多様で魅力的な都市文化を、まち歩きや一体的な情報発信でつなぎ、市民・企業・商店街等と協働でまちの賑わいを創出する事業を展開しま す。また、創造界隈拠点の充実や初黄・日ノ出町地区のまちづくり、大学連携事業の強化、転用するための改修助成等による幅広い創造産業の支援、更 には山下ふ頭の一部での新たな実験的取組等により、 「創造都市・横浜」形成に向けての活動を継承発展し、都心部の復権を図ります。あわせて、郊外 部においてもNPO等と協働しながら、地域の状況に応じて、学校跡地や緑地等を含めた地域資源を活用した創造的活動を展開していきます。 40 合計 るお散歩ツアーも好評を博し その他 フェやアーティストが案内す 横浜赤レンガ倉庫1号館 ら特徴ある作品展示を行うとともに、期間中は、開くカ 横浜みなとみらいホール (単位:万人) 横浜美術館 0 個人の住宅やガレージ、公園や空き店舗を活用しなが H18 H19 想定事業量 推進中 【直近の現状値】21年度末:推進中 計画上の見込額 32億円 H20 ています。 地域をつなぐ磯子区民文化センター(杉田劇場) 街の魅力を発信するととも 杉田劇場の名は、昭和21年1月1日から25年10月まで地域の方々に親しまれた旧杉田劇場から頂いています。旧杉田劇場は、美空ひば りさんや浅香光代さん、渥美清さんが舞台を踏んでいます。 現在、杉田劇場では、 やんちゃな子どもからやる気満々のゴールドエイジ (団塊世代以上) までの異世代交流から生まれるハーモニーが話 題となり、拠点の杉田劇場での公演をはじめ、区内の保育所や市外での演奏を通して磯子区の顔としての活動を行っている 「杉劇リコーダー ず」をはじめとする様々な団体が活躍中です。 に、住民同士の交流が深まっ ています。 AOBA+ART 野毛大道芸 112 創造と森の声2009 「横浜の森美術展3」 113 第5章 基本政策 第5章 基本政策 歴史的建造物の保全活用や屋外広告物を含む景観制度を推進、街の顔である主要駅や施設を中心とした公共空間や広告物、民間 の建物の総合的誘導による質の高い魅力的な都市景観の形成により、市民が誇れる個性と魅力あふれる都市空間の形成を図ります。 <文化芸術施設利用者数> 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策26 横浜の経済活性化に向けた横浜港のハブポート化 指標 した東アジアのハブポートを目指します。 目標 達成指標 ○東京港、川崎港との三港連携を通じた国際競争力の強化に取組み、横浜港の強みと特性をいか ① コンテナ貨物取扱量 ② 基幹航路数 ③ 横浜港から東名高速までの所要時間 ○先進的な港湾施設、港と背後圏を結びつける道路ネットワークの整備等が進み、国内貨物が集 中する日本のハブポートを実現します。 690億円 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 280万TEU※1/年 (21年速報値) 400∼480 万TEU/年※2 港湾局 21航路 (20年) 維持・拡大 港湾局 40∼60分 (17年) 維持・短縮 道路局 ※1 TEUとは、 コンテナの数量を20フィート・コンテナに換算する場合の単位でTwenty-foot Equivalent Unitの略です。 ※2 コンテナ貨物取扱量は、 景気動向等によって数値の変動があります。 現状と課題 目標達成に向けた主な事業 ■アジア諸港の飛躍的な成長や、船会社による船舶の大型化と寄港地の集約化等により、我が国と北米や欧州を結ぶ 基幹航路の寄港数が減少を続けており、我が国港湾の国際的地位の低下が危惧されています。また、国内輸送を支 える道路網の不足も課題となっています。 1 南本牧ふ頭の整備 港湾局 所管局 国際海上輸送網の拠点となる世界最大級の水深20m岸壁を有する高規格コンテナターミナルを整備します。 ■この状態が続くと、横浜港も海外の港を経由して貨物輸送されるフィーダーポートに転落し、効率的で安定的な輸送 想定事業量 MC-3供用 【直近の現状値】21年度末:事業中 計画上の見込額 130億円 サービスの維持が難しくなるなど、市内はもとより国内の産業活動や住民生活への影響が懸念されます。 2 ■このような状況の打開に向け、国の「国際コンテナ戦略港湾」の指定を受け貨物の集約を図るため、港湾利用コス トの低減、効率的な港湾経営体制の構築などを推進する必要があります。施設面では、 コンテナ船の大型化に対応 した大水深岸壁の整備やコンテナターミナルの更なる機能強化及び高速道路を中心とした道路ネットワークの構 既存ふ頭の再編整備 想定事業量 3 D突堤地区一部供用 【直近の現状値】21年度末:事業中 計画上の見込額 【新規】利用者ニーズに即応した港湾経営の推進 所管局 94億円 港湾局 横浜港へのコンテナ貨物の集約化を推進するため、港湾利用コストの低減に向けた取組や(財)横浜港埠頭公社の民営 化による効率的な港湾経営体制の構築等を進めます。 主なデータ <横浜市内の高速道路網> 平成2 0 年 2 6 航路 2 1 航路 想定事業量 4 資料:横浜港における基 幹航路の寄港状況 △1 9 .6 % 外貿 2 5 6 万T E U △2 0 .2 % 内貿 2 4 万T E U △1 2 .6 % 計画上の見込額 臨港道路の整備 所管局 想定事業量 5 資料:21年横浜港速報値 港湾局 南本牧ふ頭連絡臨港道路 事業中 【直近の現状値】21年度末:事業中 計画上の見込額 【再掲】横浜環状道路の整備 所管局 横浜港の物流機能を支える交通ネットワークの構築に向けて、横浜環状道路の整備を推進します。 *P116 施策27目標達成に向けた主な事業1参照 フィーダーポートに転落する恐れ 資料:道路局 114 6億円 ターミナル機能を十分に発揮させるため、広域幹線道路ネットワークを形成する首都高速湾岸線と高架で接続する南本 牧ふ頭連絡臨港道路の整備を進めます。 〈前年比〉 2 8 0 万T E U 埠頭公社の民営化等 【直近の現状値】21年度末:検討中 115 道路局 30億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 平成1 0 年 コンテナ個数 港湾局 本牧ふ頭、大黒ふ頭のコンテナターミナルの再整備を進めます。また、山下ふ頭再整備・新山下地区再開発の検討を行い ます。 築が必要です。 ■一方、山下ふ頭については、 次の港湾計画改訂にあわせ、土地利用計画について検討する必要があります。 所管局 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策27 指標 ○市民生活の利便性向上、経済や地域交流の活性化等に資するため、道路や鉄道、バス等の交通 達成指標 目標 交通ネットワークの充実による都市基盤の強化 1,220億円 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 561箇所 (18年) 460箇所 道路局 ① 渋滞箇所の減少 ② バス・地下鉄などの便に対する満足度 43.2% (21年度) 46% 都市整備局 ③ 羽田空港直通電車のアクセス時間 31分 (21年度) 20分 都市整備局 道路局 ネットワークが充実しています。 現状と課題 目標達成に向けた主な事業 ■幹線道路における交通渋滞は依然として解消しておらず、市内各所で渋滞が発生しており、渋滞に伴う時間損失や 環境への影響など社会的損失は大きな課題となっています。渋滞解消を図るためには、今後も、高速道路や幹線道 路網等による道路ネットワークの形成を推進し、効果的な道路交通サービスを提供していく必要があります。 1 所管局 横浜環状道路の整備 道路局 横浜環状北線・北西線・南線、並びにその関連街路を整備し、人、物、 まちをつなぐ、環状道路ネットワークを構築します。 想定事業量 事業中 【直近の現状値】21年度末:事業中 計画上の見込額 430億円 ■鉄道路線の混雑緩和や利便性・速達性の向上、鉄道駅を中心とした拠点機能の充実に向け、 神奈川東部方面線の整 備、既存路線の相互直通運行や輸送力増強などの取組を進め、快適で利用しやすい鉄道ネットワークを整備してい く必要があります。 2 都市計画道路の整備 所管局 道路局 本市の道路ネットワークの骨格となる幹線道路を整備し、渋滞要因となっているボトルネック対策により円滑な交通を確 保するとともに、市民生活の利便性と交通環境の向上を図ります。 ■羽田空港国際化のチャンスを最大限にいかし、本市経済の活性化を図るため、道路、鉄道、バス等のあらゆる空港 想定事業量 アクセスを強化していく必要があります。 3 整備率 67.7% 【直近の現状値】21年度末:65.6% 計画上の見込額 駅まで15分道路の整備 所管局 520億円 道路局【区】 <運輸政策審議会第18号答申路線図> 主なデータ 最寄駅まで概ね15分で到着できるように、主に駅までのバス路線等の地区幹線道路等について、バスベイの設置や右 折レーンの設置などの交差点改良等を行い、短期間で大きな事業効果が得られる箇所を重点的に整備します。 <市内の渋滞箇所分布図(561箇所)> 想定事業量 計画上の見込額 神奈川東部方面線整備事業 所管局 170億円 都市整備局 本市西部及び新横浜を東京都心部と直結し、利用者の利便性と速達性を向上するとともに、新横浜都心の機能強化を図 るため、 神奈川東部方面線の整備を推進します。 想定事業量 5 事業中 【直近の現状値】21年度末:事業中 計画上の見込額 羽田空港へのアクセス強化 所管局 97億円 道路局、政策局、都市整備局 京急蒲田駅の鉄道駅総合改善事業、空港リムジンバス等の深夜早朝対応など、本市都心部と羽田空港のアクセス時間短 縮及び強化を図るため、国や事業者との調整を含め、 ハードとソフト両面の取組を公民で連携しながら進めていきます。 想定事業量 6 凡 例 事業中路線(神奈川東部方面線) 既存旅客路線(JR・私鉄・地下鉄・新交通システム) 資料:道路局 計画上の見込額 【新規】次世代の総合的な交通体系の構築に向けた検討 想定事業量 調査検討 【直近の現状値】21年度末:− 都市整備局 計画上の見込額 運輸政策審議会第18号答申路線 116 所管局 1億円 高速鉄道3号線の延伸など運輸政策審議会答申路線について、広域的な交通ネットワークなどを踏まえながら事業化を 検討します。さらに、鉄道・バス等次世代を見据えた総合的な交通体系の構築に向けた検討を進めます。 計画路線(運輸政策審議会第18号答申路線) 資料:道路局 蒲田駅の鉄道駅総合改善事業 完了 【直近の現状値】21年度末:事業中 117 0.5億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 4 整備延長 67km 【直近の現状値】21年度末:61km 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策28 達成指標 ヨコハマの活力源となる都心部の構築 ○個性的で魅力ある地域資源を活用し、国内外の多くの人や企業から選ばれる都心部が形成さ れ、活性化しています。 目標 指標 68億円 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 ① 都心部における従業者数 32.8万人 (18年度) 34万人 都市整備局 ② 都心部における駅の乗降客数 308万人 (21年度) 320万人 都市整備局 ○横浜駅周辺や関内・関外地区、みなとみらい21では、連携や一体化が進み、各地区の個性がい かされ、首都圏有数のエリアとして活性化しています。 ○新横浜都心では、東海道新幹線の運行による広域交通ターミナルとしての利便性等をいかした 目標達成に向けた主な事業 まちづくりが進んでいます。 1 現状と課題 所管局 エキサイトよこはま22の推進 都市整備局 民間開発の適切な誘導を図るとともに、開発に合わせた基盤整備として、横浜駅中央通路と西口地下街との円滑な接続 や鶴屋橋の架け替えを行うなど 「エキサイトよこはま22」(横浜駅周辺大改造計画)を進めます。また、隣接する地区(ポート サイド地区、岡野西平沼地区等)のまちづくりと連携を図ります。 ■横浜駅は、首都圏有数のターミナル駅ですが、都市間競争の激化や羽田空港の国際化等により国際都市の玄関口 として更なる駅周辺地区の魅力づくりが求められています。 想定事業量 民間開発事業の事業化数 3件(4か年) 【直近の現状値】21年度:― 計画上の見込額 20億円 ■関内・関外地区は、都市構造の変化や近年の社会経済情勢の大きな変容により、従業者数や商品販売額などが落ち 2 込んでおり、地区の活性化が求められています。 関内・関外地区活性化の推進及び新市庁舎整備の検討 所管局 都市整備局、総務局 「関内・関外地区活性化推進計画」を基に、具体的取組を整理したアクションプランを策定するとともに、関内駅北口周辺 などの結節点の強化、地区内の回遊性強化、業務機能の再生など、優先的な取組を推進し、計画を着実に実行します。 新市庁舎整備については、 まちづくりや財政負担等の観点も踏まえて検討を進めます。 ■みなとみらい21地区は、 オフィスビルなどが次々とオープンしており、地区内のまちづくりは着実に進行しています が、一方で、長引く景気低迷の影響もあり、企業の進出動向が不透明であるため、積極的な企業誘致の推進が必要 となっています。 想定事業量 関内駅北口周辺の結節点の強化等 実施中 新市庁舎整備基本計画の策定 【直近の現状値】21年度:― 計画上の見込額 34億円 ■新横浜都心では、南部地区で様々な手法を活用して段階的なまちづくりを進めるとともに、羽沢地区などにおいて 3 も計画的なまちづくりを進め、業務、商業、文化、 スポーツ等の多様な機能を備えた都心の形成を進める必要があり ます。 みなとみらい21地区のまちづくりの推進 所管局 都市整備局、経済局、文化観光局、 港湾局、温暖化対策統括本部 積極的な企業誘致や緑化等の環境整備に取り組むとともに、創造都市横浜の推進施策や観光・MICE施策による賑わい づくり、 横浜スマートシティプロジェクトによる環境施策等と連携し、働く方、住む方にとって快適なまちづくりを推進します。 想定事業量 境を整える必要があります。 4 主なデータ <地区別に見る従業者数の推移> (万人/日) 120 新横浜都心のまちづくりの推進 所管局 ①羽沢地区 地区プラン策定済み 【直近の現状値】21年度末:協議会案策定 想定事業量 ②南部地区 新たなまちづくりの方向性決定 【直近の現状値】21年度末:方向性未定 110 100,000 計画上の見込額 13億円 都市整備局【区】 広域交通ターミナルとしての利便性や、北部地区でのI T産業の集積等を生かすとともに、神奈川東部方面線の事業進捗 状況を踏まえ、各地区で計画的なまちづくりを推進します。 <都心部における鉄道の乗降客数の推移> (人) 120,000 街区利用面積5%UP(4か年) 【直近の現状値】21年度:77% 80,000 計画上の見込額 0.7億円 40 60,000 5 40,000 20 20,000 0 魅力ある水辺空間の活性化に向けた取組 所管局 港湾局、環境創造局 30 8年 13年 10 18年 横浜駅周辺 みなとみらい 関外 新横浜都心(北部地区) 関内 ※新幹線の乗降客数については、前年度データを使用。 ※公表資料が乗車人員の場合は2倍とした。 16年 横浜都心: 新横浜都心: 資料:事業所・企業統計調査 市民が水辺空間を利用し、水に親しみ楽しめる環境を整えるため、 プレジャーボートや水上タクシーに関する実験的な取 組を行います。あわせて、水辺空間の活性化策について検討を進めるとともに、海や川への放流水質の向上を図り、魅力あ る水辺を創出します。 17年 JR東日本 18年 MM 19年 20年 21年 東急 地下鉄 京急 相鉄 JR東日本+JR東海+地下鉄 想定事業量 社会実験等の実施 1か所 【直近の現状値】21年度:― 計画上の見込額 資料:横浜市統計書 118 119 0.2億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 ■「ミナト横浜」の水辺空間は、賑わいを創出する貴重な資源です。市民が水辺空間を利用し、水に親しみ楽しめる環 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策29 達成指標 「食」と「農」の新たな展開による横浜農業の振興 ○都市生活のさまざまな場面で市民がいつでも「農」とふれあえることが、本市の新たな魅力と 目標 なっています。 指標 ① 多面的機能を持つ水田の保全 (みどりアップ新規・拡充施策) ② 農園を楽しむ世帯数 ③ 食と農との連携数 31億円 直近の現状値 89ha (21年度末) 5,718世帯 (21年度末) 目標値(25年度) 所管局 120ha 環境創造局 7,000世帯 環境創造局 15件 環境創造局 ― ○市民の食と農への関心が高まるとともに、食と農によるまちの活性化や新たなビジネスモデル の発信につながる取組が始まっています。 目標達成に向けた主な事業 ○本市の農業の振興が進み、安定的・長期的に農地が保全されています。 1 現状と課題 所管局 生産環境の整備 環境創造局 農業用の用排水施設等農業基盤の整備により生産性を向上させます。 ■市内には面的な広がりをもつ農地が維持保全されています。本市の農業・農地は食料の供給機能だけではなく、生 物の多様性、地下水の涵養機能、美しい景観など多面的機能を有し、将来にわたり継承する都市の基盤です。 想定事業量 2 ■市民の食や農への関心は高まっており、ニーズも多様化しています。本市の農業生産量は県内トップクラスにあり、 高品質な農産物を生産するなど技術力も高く、今後の新たなニーズ等へ対応できる潜在力を備えています。 実施地区 28地区 【直近の現状値】21年度末:21地区 計画上の見込額 水田の保全 所管局 6億円 環境創造局 減少する水田について、10年間の水稲作付の継続を条件に支援を行い保全します。 想定事業量 契約件数 600件 【直近の現状値】21年度末:449件 計画上の見込額 2億円 ■一方、農業者の高齢化、農地転用指向は依然として高く、農地・農家の減少が続いています。 3 ■横浜みどりアップ計画(新規・拡充施策)により、引き続き農地を守りいかす施策を推進していきます。また、 ホテル 市民利用型農園の開設支援事業 環境創造局 多様なニーズに応えられる市民利用型農園を増設し、農あるライフスタイルを支援します。 や飲食産業等との連携など、様々な分野を “農” でつなぐ施策を展開します。 想定事業量 ■食を通じた事業展開や、企業とのタイアップによる地産地消を積極的に進め、食と農によるまちの活性化や新たな 4 ビジネスモデルにつなげるなど、 これまでの農業施策を超えた新たな展開が必要です。 所管局 34.7ha 【直近の現状値】21年度末:30.7ha 計画上の見込額 農ある地域づくり事業 所管局 0.2億円 環境創造局 市民と農との交流を通じて農業の振興を図り、市民に多くの恵みをもたらすため、地域農産物の生産振興や農体験の場 を整備し、農地の保全と活力ある地域農業が安定的に営まれる農ある地域づくりを進めます。 主なデータ 想定事業量 <神奈川県内の農業産出額ランキング> <市民利用型農園の推移> 順位 市町村名 生産額(億円) 1位 横浜市 101.4 2位 三浦市 95.5 3位 平塚市 64.4 計画上の見込額 地産地消の推進 所管局 2億円 環境創造局 地産地消を推進するため、市民が身近で地場産農産物が購入できるように共同直売所の設置を支援するとともにナシや ブルーベリーなどの収穫体験農園の開設の支援を行います。 想定事業量 6 (年度) 資料:18年度 農林統計 資料:環境創造局 各区が取り組む地産地消の推進 泉区では区内で生産された野菜・果物やそれらを使用した加工品などを販売する「泉区 ファーマーズマーケット “ハマッ子” 」をJA横浜との協働により開設・運営しています。 このほかにも、各区では、地産地消に関連したリーフレットの作成・配付、地場野菜を使った 料理教室の開催、 保育所園児の直売所訪問などを行い、地産地消の取組を進めています。 120 共同直売所設置支援 2か所 【直近の現状値】21年度末:1か所 計画上の見込額 【新規】食と農との連携事業 所管局 5億円 環境創造局 食の祭典の開催や横浜型アグリツーリズムの実施、地産地消ガイドブックの発行など、 農家と市民・企業・教育機関(産学連 携等)、 さまざまな人や団体が連携した新たな地産地消に取り組みます。 想定事業量 7 地産地消の連携 15件 【直近の現状値】21年度末:― 計画上の見込額 【新規】食と農によるまちの活性化と新たなビジネスモデルへの支援制度の創設 所管局 0.2億円 環境創造局 農によるまちの活性化と新たなビジネスモデルの構築を目指し、企業等からの地産地消の提案事業に対し、支援制度を 創設します。 想定事業量 支援件数 6件 【直近の現状値】21年度末:― 計画上の見込額 121 0.3億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 5 実施地区 11地区 【直近の現状値】21年度末:9地区 第5章 基本政策 第5章 基本政策 環境行動の推進 基本政策 4 中期4か年計画で取り組む施策 ∼つながりが、豊かな環境を守り、育てます∼ No 施策名 頁 現状と方向性 30 地球温暖化対策の推進 124 豊かな環境を守り、育む 31 豊かな生物多様性を実感できるライフスタイルの実現 128 地球温暖化や生物多様性への対応が、地球規模で直面している課題と 32 水とみどりにあふれる都市環境 130 33 資源が循環するまち 132 なっているほか、 ごみの減量・リサイクル、水やみどり等自然環境の保全・創造 など、悪化する地球環境への対応や都市生活型環境問題への対応が重要な 課題となっています。 本市では、G30の取組により、 ごみの減量化について大きな成果をあげま したが、温室効果ガスの排出量は、1990年と比較すると20%以上増加して います。また、 開発などにより、市内のみどりは、減少し続けています。 そこで、地球温暖化については、本市があらゆる施策・事業に環境配慮の視点で取り組むことにより、対策を加速さ せます。また、豊かな生物多様性を実感できる取組や、横浜みどりアップ計画の推進、 さらなるごみの減量化に向けた 基本政策4の「つながるしあわせ」 取組などによって、環境行動を推進し、豊かな環境を守り、育みます。 ◇豊かな自然環境をいかした、個人・家庭・地域・NPO・企業・学校・行政等の連携による、保全・学習・芸 術・健康・生産などの様々な活動が、潤いと活力を創出します! <横浜市の温室効果ガス排出量の推移> (万トン-CO2) (トン-CO2) ∼旭区では∼ 健康で潤いのある生活を実現するため、 「農ある里づくり推進事業」 として、区民が生産者と共に農 作業を行うなど、農地や山林などの自然環境の維持・活用に取り組んでいます。また、潤いや魅力あふ れるまちづくりのため、地域と協働し、ほたるの生息地の保全に取り組むとともに、専門家の指導のも ∼港北区では∼ 2 12 13 14 15 ※温室効果ガス全体のうち約98%(2,016.5万t-CO2) が 二酸化炭素で構成されています。 16 17 18 19 (年度) 資料: 「横浜市温室効果ガス排出状況 平成19年度確定値」 「大倉山商店街はちみつづくりプロジェクト」 として、商店街や 横浜建設業協会、地域住民、港北区、建築局が参加し、蜜源とな る花木栽培を区民に呼びかけ、大倉山商店街における、はちみ つづくりを進めています。あわせて、はちみつを使った取組(飲 食店と連携した商品開発など) を進めることで、多くの市民に自 市民の声! ∼出前説明会から∼ 然環境の魅力を伝えています。 『横浜市は、CO−DO30などに取り組んでいるが、今できることだけをやって、難しいことをやらないので は、 目標達成などはできない』 『「生物多様性」 とはどのようなものか、 わかりづらい』 『緑について郊外部に期待するのではなく、市街地はどのようにするのか考える必要がある』 『高齢者が増えてきていて、地域では、 ごみ出しが課題になっている』 など 122 123 第5章 基本政策 第5章 基本政策 と、 ほたるの飼育や学習会などにも取り組んでいきます。 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 地球温暖化対策の推進 ○CO−DO30 ※を礎として、国が新たに掲げる「温室効果ガス排出量を2020年までに25%、 達成指標 施策30 2050年までに80%削減(1990年比)」 という高い目標を本市としても達成するため、必要と 目標 なる都市環境の整備や仕組みづくりを進めています。 ○本市の成長戦略の先導的プロジェクトである横浜スマートシティプロジェクト (YSCP) を産官学 330億円 指標 ① スマートハウス整備数 ② 電気自動車導入数 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 ― 3,000世帯 温暖化対策統括本部 34台 (21年度末) 1,300台 環境創造局 温暖化対策統括本部 ※横浜スマートシティプロジェクトは、再生可能エネルギーやエネルギー効率の高い住宅・電気自動車などの整備・普及や、省エネ行動を支えるシステムづくりなどの 個別施策と連携し、脱温暖化に向けた基盤づくりを総合的に進めます。 ※横浜スマートシティプロジェクトでは、26年度までに約64,000tのCO2削減効果を目指しています。 が一体となって着実に推進しています。 目標達成に向けた主な事業 現状と課題 1 ■本市の温室効果ガスを削減するために、特に、家庭部門・業務部門・運輸部門での排出量削減について、市民・事業 者・行政が一体となって取り組む必要があります。 ■本市の温室効果ガスの95%は、市民生活や事業活動で使用する電力、 ガソリン、 ガス等のエネルギーに起因する二 【新規】低炭素都市づくり 所管局 日本型スマートグリッドを構築する「横浜スマートシティプロジェクト」や、臨海部をモデルに省エネや再生可能エネルギーの利 活用など環境関連産業の振興、環境啓発拠点の形成による「横浜グリーンバレー」などを推進します。また、市街地再開発などを 契機とした低炭素技術の導入を推進するとともに、新技術を導入してまちづくりを進めるための制度的支援などを検討します。 想定事業量 横浜グリーンバレーにおける電力・熱のエリアエネルギーマネジメントの推進 【直近の現状値】21年度末:計画策定 です。化石燃料に過度に依存しないライフスタイルへの転換を加速化する必要があります。 酸化炭素(CO2) 2 ■具体的には、 「エコ活。」のキャッチフレーズのもと、市民がエネルギーの効率的な利用や、再生可能エネルギーの導 入を実践できるよう、情報発信や普及啓発を行います。 ■同時に、市民が快適に低炭素型の生活ができる都市環境整備として、再生可能エネルギーの大量導入や電気自動 ■低炭素型のまちづくりを牽引するため、 「横浜スマートシティプロジェクト」を、国の新成長戦略の一翼を担う実証実 験として進め、 エネルギー普及システムの先駆者となる市民や事業者のコーディネートを通じて、 夢のある環境未来 都市を目指していきます。 ※20年1月に策定された横浜市脱温暖化行動方針 CO-DO30(コードサンジュウ) は、2025年に市民1人あたり30%以上削減(2004年比) という横浜市の目標で す。中期4か年計画では下のイメージ図のとおり、それを上回る目標を設定します。 所管局 計画上の見込額 250億円 温暖化対策統括本部、環境創造局 市民局、経済局【区】 市民・事業者・大学等との連携による脱温暖化行動の学びの場であるヨコハマ・エコ・スクール (YES)、 日常生活での身近 な「エコ活。」を考え実践するきっかけとなる環境家計簿や環境ポイントなどを推進します。さらに、技術開発に対する事業 者への支援など脱温暖化ビジネスの取組促進、環境経営支援等に取り組みます。 3 ヨコハマ・エコ・スクール1,044講座開講 【直近の現状値】21年度末:114講座 計画上の見込額 再生可能エネルギーの普及拡大 所管局 11億円 温暖化対策統括本部、環境創造局、 資源循環局、水道局 住宅用太陽光発電などの手ごろな導入手法を推進するとともに、浄水場等での小水力発電設備や下水資源・生ごみのバ イオガス化、使用済食用油のバイオディーゼル燃料化を進めます。 想定事業量 住宅用太陽光発電整備 4,400基推進(4か年) 【直近の現状値】21年度末:2,945基 エネルギー効率のよい建築物・設備の普及 計画上の見込額 所管局 10億円 建築局、環境創造局、 消防局、教育委員会事務局【区】 「CASBEE横浜」 (横浜市建築物環境配慮制度)の普及をはじめ、民の力をいかした断熱性・気密性に優れたエネルギー 効率のよい長寿命な住宅を誘導するとともに、既存住宅の省エネ改修促進に向けた市民相談を充実します。また、公共建 築物及び民間建築物の省エネルギー化や防犯灯のLED化を推進します。 <温室効果ガス排出削減イメージ> 想定事業量 5 新築住宅のうち省エネ基準適合割合 約2割 【直近の現状値】21年度末:約1割 計画上の見込額 電気自動車の本格的な普及拡大と利用しやすい都市づくり 所管局 18億円 環境創造局 充電器の整備、購入しやすい補助制度の充実とともに、市民、事業者の本格的な普及拡大などを図ります。 CO-DO 30 目標 中期4か年 計画 想定事業量 6 EV充電器補助等650基、電気自動車補助等1,200台(4か年) 【直近の現状値】21年度末:充電器10基、電気自動車 34台 電気自動車をはじめとする低炭素型交通の推進 所管局 高い 計画上の見込額 5億円 温暖化対策統括本部、環境創造局、 都市整備局、道路局 等 上記5に加え、 ヨコハマ モビリティ ” プロジェクト ZERO” (YMPZ)の推進を通じて、 I TS技術の活用も含め交通渋滞改善 や効率的な移動をサポートする新しい自動車交通システムの検討を進めます。また、 コミュニティサイクルなど自転車を活 用する仕組みづくりや公共交通の利便性向上・利用促進を図ります。 資料:環境創造局 本計画の4年間を低炭素型のまちづくりや制度を整備する「施 策基盤・構想整備期(初動期)」と位置づけ、 取組を展開します。 想定事業量 ヨコハマモビリティ “プロジェクトZERO” の推進 【直近の現状値】21年度末:推進 *上記1∼6には、他施策の事業と重複するものを含みます。 資料:温暖化対策統括本部 124 125 計画上の見込額 36億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 4 主なデータ <二酸化炭素排出量部門別構成比> 市民のライフスタイル変革に向けた「エコ活。」普及 想定事業量 車の初期の需要創出および本格的普及、 エネルギー効率のよい建築物の普及を進めます。 温暖化対策統括本部、環境創造局、 経済局、建築局、都市整備局、道路局 第5章 基本政策 コラム 5 第5章 基本政策 地球温暖化対策は、エネルギー対策へ! ∼脱温暖化に向けて、様々な部門で取組を推進∼ ■なぜ、CO2排出削減=エネルギー問題なの? ∼横浜スマートシティプロジェクト (YSCP)展開中!∼ ■横浜がつくり・拡げる「スマートグリッド」∼横浜スマートシティプロジェクト∼ 温室効果ガスの大部分を占める二酸化炭素(CO2)は、石炭、石油、天然ガスなどのいわゆる化石燃料の燃焼により 排出されます。 エネルギー起因のCO2を削減するためには、市民生活やオフィス活動を快適に送りながら省エネルギーを進める とともに、太陽光・太陽熱・風力などの再生可能エネルギーを大量に導入できる都市環境を整備することが重要です。 特に、私たちの生活に不可欠な電気などのエネルギーを作るためには多くの化石燃料が使われ、その結果CO2が 排出されています。自動車で使用するガソリンも化石燃料の一種です。 その切り札として近年大きな注目を浴びているのがスマートグリッドです。スマートグリッドとは、大規模発電(火力 や原子力など) や分散型発電(風力や太陽光、燃料電池など) をはじめとする電力の供給側と、一般家庭やビルなど電 部門別の排出量を見ると、横浜市は全国と比較して、家庭部門(市民生活) ・業務部門(オフィスでの事業活動) ・運輸 部門(自動車交通) からの排出割合が高く、 今後も積極的な取組が必要です。 力の需要側との間で、 これまでの電力の需給情報に加えて、ICT(情報通信技術)を利用してエネルギーに関連する 様々な情報のやり取りや制御を可能にする、 次世代のエネルギーネットワークです。 横浜スマートシティプロジェクトは、市民・民 横浜市のエネルギー起因二酸化炭素排出量の内訳 横浜市と全国の部門別二酸化炭素排出量の比較 間企業・市との連携によりこのスマートグリッド 横浜スマートシティプロジェクト を横浜で構築し、その成功モデルを全国・海外 へ展開させる取組です。具体的には、5年間の実 横浜グリーンバレーエリア 証実験(22年度∼26年度) を通じて、みなとみ らい21地区・港北ニュータウン・横浜グリーンバ アミューズメント・エリア 蒸気NW 熱源水NW 地域冷暖房 未使用地 また、 「CO−DO30ロードマップ」等を踏まえ、現行法定計画「横浜市地球温暖化対策地域推進計画」を引き継ぐ新 低炭素リフォーム CGS 太陽熱 太陽光 太陽光 スマート ショッピングセンター 熱供給 プラント 商業集積エリア 配送用EVカーシェア 快適でかつ低炭素な都市の実現により、CO2 低層住宅 スマート分譲住宅 情報網 スマートシティ マネジメントセンター 削減の加速を進めるとともに、地域経済の活性 エネルギーを積極的に取り入れていくことが重要です。 集合住宅 パーク・アンド・ライド EV巡回バス スマート決済カード 行います。 具体的には、日常的に用いるエネルギーをより効率的に使用することに加え、太陽光・太陽熱・風力などの再生可能 低炭素団地再生モデル ライフスタイル革新 業務用 超高層業務ビル EVカーシェア はじめとする次世代交通システムの構築などを 住宅エリア 観光用EVカーシェア スマートビル 可能エネルギーの導入、家屋・ビル・地域でのエ (2007 年度) スマート工場設備 タワー型マンション レー(金沢区)の3地区を舞台に、大規模な再生 ネルギー利用の最適化と効率化、電気自動車を 工場エリア みなとみらい21エリア 港北ニュータウンエリア 化・雇用の創出も目指していきます。 ■市民との協働による脱温暖化低炭素都市づくり∼横浜グリーンバレー構想∼ 様々な分野において地球温暖化対策を加速化していきます。 CO2の大規模排出者である「横浜市役所」も 区局統括本部が連携して取り組みます。 全市的に取り組む温暖化対策 第5章 基本政策 第5章 基本政策 しい法定計画「横浜市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)」を22年度に策定し、市民・事業者・行政が連携して、 横浜市の中でも住宅地・産業団地・公共施設や 横浜グリーンバレー構想 緑・海など横浜の全ての要素がコンパクトに集まっ ている「金沢区」で横浜グリーンバレー構想を推 建築物のエコ化 再生可能エネルギーの普及拡大 ○エネルギー効率のよい建築物 の普及 ○太陽光・太陽熱 ○風力 ○生ごみなどの バイオエネルギー化など 「エコ活。」普及 ○環境配慮型ライフスタイルへ の変革 ○環境教育と 情報発信 進しています。市民・事業者と協働しながら「環境」 を切り口とした産業の育成と環境教育の充実に取 り組み、温室効果ガスの削減と経済活性化を飛躍 産業団地 的に進めていきます。将来的には本構想にて実践 した取組を全市的に展開していきます。 エネルギーマネジメント 低炭素型交通の推進 ○再生可能エネルギーの安定的かつ効率的利用のた め、 エネルギーの需要・供給のバランスをとるシステム ○電気自動車普及 ○公共交通利用促進 ○ITS(高度道路交通システム) による渋滞改善など 126 横浜スマートシティプロジェクト、横浜グリーンバレーともに、広く市民や事業者 の皆様のご理解とご協力に支えられてはじめて成功するプロジェクトです。 127 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 豊かな生物多様性を実感できるライフスタイルの実現 達成指標 施策31 ○多くの市民や企業が、生物多様性を知り、その重要性を理解しています。また、豊かな里山・里海・ 目標 里川づくりなど、生物多様性に資する取組が市民や企業との連携により、進められています。 ○河川、海域での生物の生息・生育環境が改善されています。 2億円 指標 ① 市民の生物多様性の認知度 ② 生物指標による海域の水環境の評価※で きれいとされたか所数 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 35.9% (22年3月) 50% 環境創造局 4/9か所 (18年度) 6/9か所 環境創造局 ※生物指標による生物多様性の評価:海域や河川域の水域区分ごとで、魚類、藻類などの生き物の生息状況により、 「きれい」 「やや汚れている」などを評価するもの。 目標達成に向けた主な事業 現状と課題 1 ■急速な都市化の進展により、市内の自然や、そこで生息、生育する生き物が大きく失われました。昔は身近にあった 「メダカの学校、 カエルの合唱」が体験できなくなっています。一方で、厳しい環境にありながらも、郊外部を中心に 里地里山が残されており、多様な動植物も生存しています。これらの自然は、昔から地域社会として取り組まれた保 【新規】環境活動団体の活動支援 環境創造局 所管局 環境活動団体や企業、地域等による取組を活発化するため、既存の助成制度を見直し、新たな連携や支援を行います (生 物多様性横浜行動計画に関わる団体等)。 想定事業量 連携・支援団体数 20 【直近の現状値】21年度末:ー 計画上の見込額 0.1億円 全の取組によるものです。 ■本市の生物多様性は、地域で培われた風土、文化が守ってきたといっても過言ではありません。残された生物多様 性を保全し、 さらに再生、創造するためには、市民と行政の連携や地域での市民による主体的取組が何よりも重要 です。 2 【新規】市民協働によるきれいな海づくり 所管局 環境創造局 横浜港の浅瀬などを活用し、海域生物による水質浄化の活動を市民協働により展開します。 想定事業量 5か所実施 【直近の現状値】21年度末:ー 計画上の見込額 0.1億円 ■里地里山と川、海は生き物のネットワークでつながっています。横浜港の水環境は、21年に、世界トライアスロン選 手権が開催されるまできれいになりました。さらに、多くの生き物が生息する豊かな海にしていくため、浅瀬などを 活用した水質浄化の取組が必要です。 ■23年4月に「生物多様性横浜行動計画」を策定し、 「日常生活で、生物多様性を尊重した行動、そして、その豊かさを 享受し、体感し、 さらに、 将来につなげていく」ライフスタイルの普及定着を目指します。 生物多様性:すべての生物間の変異性と定義され、 「生態系」 「種」 「遺伝子」の3つのレベルでの多様性があります。生物多様性が健全であることで、人間を含め た地球上全ての生命やその諸活動が支えられています。生物多様性が地球規模で急速に失われ、世界各国で深刻な問題となっています。現在、 わが国を含め た190余国及びEUの間で「生物多様性条約」が結ばれており、22年10月には名古屋で「生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)」が開催されました。 3 市民協働による緑地維持管理 所管局 環境創造局 市民の森等の樹林地において、多様な動植物が生息できる環境を維持復元するため、保全管理計画を市民との協働によ り策定し、維持管理等に繋げていきます。 想定事業量 4 計画に基づき管理されている樹林地 15か所 【直近の現状値】21年度末:3か所 動物園における環境教育 計画上の見込額 所管局 0.3億円 環境創造局 主なデータ 想定事業量 <生物多様性の認知度> 生物多様性のキャッチフレーズ 横浜市では、市民の皆様に生物多様性を身近なものと感 5 計画上の見込額 【新規】市民参加による生物調査とデータベース化 所管局 0.2億円 環境創造局 横浜市内の河川、海域、源流域で生物生息状況の基礎情報を収集し、データベース化して市民が活用できるようにしま す。また、市民参加による生き物調査を展開します。 じてもらい、理解、行動へとつなげていくためのキャッチ フレーズを公募により決定しました。 イベント実施日 毎日 【直近の現状値】21年度末:毎日 想定事業量 データバンク 完成 【直近の現状値】21年度末:ー 計画上の見込額 0.2億円 『ハマが好き だから守ろう いのちのゆりかご 森 川 海』 応募点数:735点 応募期間:22年6月3日∼6月30日 6 【新規】 ミツバチ、 トンボなど身近な生物に着目したまちづくり 所管局 環境創造局 身近な生態系保全の指標ともなりうるミツバチやトンボなどに着目したまちづくりの取組を市民やNPOとの連携により実施します。 想定事業量 7 35.9% 5か所実施 【直近の現状値】21年度末:ー 計画上の見込額 【新規】外来生物への対応 所管局 0.1億円 環境創造局 在来生物の生息・生育環境を守るため、アライグマやタイワンリスなど外来生物の取組を進めるとともに、啓発や市民協働による取組も進めます。 資料:環境に関する市民アンケート調査(22年3月) 想定事業量 128 推進 【直近の現状値】21年度末:ー 計画上の見込額 129 0.5億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 各動物園や繁殖センターでの教育普及活動等を通じて生物多様性の普及啓発を進めます。金沢動物園では周辺を含め たエコ森計画をもとに環境教育に取り組みます。 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策32 水とみどりにあふれる都市環境 目標 達成指標 ○みどり (樹林地や農地)の総量について、増加へ転ずるきざしが見えています。 ○みどりの保全や地域での多様な取組により、水循環の再生が進んでいます。また、横浜港の水質 改善が進んでいます。 720億円 指標 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 ① 樹林地の保全制度による指定割合※1 (みどりアップ新規・拡充施策) 約33.1% (21年度末) 約68.9% 環境創造局 ② 園庭・校庭の芝生化※2 11園、 17校 (21年度末) 100園、 40校 環境創造局 ③ 大規模な赤潮発生件数※3 2件/年 (21年度) 0件/年 環境創造局 ○公園が、子育て支援や健康づくり、都心部活性化などに貢献する場となっています。 ※1 根拠となる基礎数値が概算のため、指定割合は概ねの値となる ※2 民間保育所及び公立小中学校等 ※3 大規模な赤潮発生件数:通報、苦情等による件数 現状と課題 目標達成に向けた主な事業 ■本市のみどり (樹林地や農地)は減少が続いています。21年度の緑被率は29.8%を示すように、毎年100ha以上 のみどりが喪失していることとなります。横浜みどり税を主な財源とする「横浜みどりアップ計画(新規・拡充施策)」 1 樹林地の保全推進 所管局 環境創造局 の確実な推進を図り、樹林地の保全とともに市街地のみどりの創造などに積極的に取り組む必要があります。また、 それらの成果を市民が実感できるよう広報等の充実が重要です。 ■樹林地・農地、そして、水路、河川、海が健全な水の循環でつながり、身近なみどりと水循環を体感できるようにすべ 樹林地保全制度等により積極的に地区指定を進めるほか、相続等不測の事態に対応した買取を行います。 想定事業量 保全面積 1,949ha 【直近の現状地】21年度末:937ha 計画上の見込額 380億円 きです。水循環の再生のためには、みどりの保全による保水・遊水機能の強化とともに、 まちづくり活動や各家庭で の取組により、緑化や雨水を浸透させる施策、湧き水保全などの取組が必要です。 ■事業所への規制指導や下水道整備により、市内河川は水質改善が進んでいます。一方、横浜港では、富栄養化によ る赤潮が発生するなど、依然として水質の課題が残っています。富栄養化の原因とされる窒素、 リンの削減による横 2 民間保育所・幼稚園の芝生化 り、 子育て支援や健康づくり、都心部活性化に貢献する場として、みどり豊かな環境整備が求められています。 ■健康や生態系に影響を及ぼす汚染物質の監視を強化するとともに、騒音や悪臭など、都市生活型環境問題の改善に 取り組む必要があります。 想定事業量 3 計画上の見込額 所管局 0.5億円 環境創造局 地域での緑化活動や宅地内の緑や浸透ます等(エコな庭づくり)の普及拡大、 さらに湧き水調査などまちづくりによる水 循環再生の活動を促進します。 4 活動地区数 18地区 【直近の現状値】21年度末:ー 計画上の見込額 下水道事業や事業所への規制指導を通じた横浜港の水質改善 所管局 0.8億円 環境創造局 民間事業所への規制指導や、東京湾流域等の水再生センターの高度処理化・合流式下水道の改善によって放流水質を向上します。 <横浜市全域の緑被率> 子どもたちがのびのびと遊べる緑の環境をつくりだす ため、 またヒートアイランド現象の抑制を目的として、校庭 想定事業量 高度処理の完了か所数 7センター(29か所) 【直近の現状値】21年度末:6センター(21か所) 計画上の見込額 39億円 等の芝生化を学校、地域、外部機関(日本サッカー協会な ど)、行政が連携して進めています。 (一部の区にて実施) 5 水辺拠点整備 所管局 道路局 市民の憩いの場や活動の拠点としての水辺環境整備を進めます。 想定事業量 6 昭和 50 57 62 平成 4 9 13 16 整備箇所数 39か所 【直近の現状値】21年度末:34か所 計画上の見込額 公園再整備等の推進 所管局 3億円 環境創造局【区】 21(年度) 地域ニーズを反映した公園の再整備を進めるとともに、子育て支援や健康づくりなどの場となる身近な公園の整備を進めます。 資料:21年度緑の総量調査 ※緑被率は、調査年度によって調査方法や精度が異なるため、概ねの傾向を示した 想定事業量 ものです。 130 整備着手公園数 176公園 【直近の現状値】21年度末:ー 計画上の見込額 131 290億円 第5章 基本政策 第5章 基本政策 小中学校、保育所・幼稚園の芝生化 芝生化助成 100園 【直近の現状値】21年度末:11園 【新規】地域での水循環再生活動の促進 想定事業量 主なデータ 環境創造局 子どもたちがのびのびと遊べる緑の環境を創り出すため、民間の保育所・幼稚園の園庭を芝生化します。 浜港の水質改善が課題です。 ■公園は、施設の老朽化にあわせ、順次更新などを進めています。地域ニーズの反映やまちづくりとの連携などによ 所管局 第5章 基本政策 第5章 基本政策 計画上の見込額 施策33 資源が循環するまち 達成指標 目標 ○新たなステージに挑戦し、 さらなるごみの減量化・資源化が進んでいます。 29億円 指標 ① ごみと資源の総量の削減 ② 高齢者等のニーズに応じたごみ出し支援の 実施 直近の現状値 目標値(25年度) 所管局 128万トン (21年度) ▲3%以上 (124万トン) 資源循環局 推進 100%対応 資源循環局 ○高齢化社会が進展する中、 ごみ出しが困難な高齢者等に、必要な支援を提供できています。 目標達成に向けた主な事業 1 現状と課題 【新規】発生抑制等推進事業 資源循環局 所管局 循環型社会の実現を目指して “分別・リサイクル” に続く新たなステージとして、市民・事業者と連携し、過剰な容器包装の 削減をはじめ、 ごみとなるもの自体を減らす発生抑制(リデュース)の取組を推進します。 ■前計画の目標(13年度に対し22年度35%削減) を大幅に上回る42%のごみ量削減を達成しています。 想定事業量 12取組 (4か年) 【直近の現状値】21年度末:− 計画上の見込額 0.3億円 ■燃やすごみ(家庭ごみ) に依然として含まれる資源物の分別を徹底するとともに、 「ごみを分別し、 リサイクルする」に 加え、 「ごみになるものをつくらない、家庭に持ち込まない」行動を促す発生抑制の取組を進めることが必要となっ ています。 2 【新規】更なるごみの資源化 所管局 資源循環局 燃やすごみに含まれるバイオマス等の資源化について、事業化に向けた調査・検討を進めます。 想定事業量 ■燃やすごみの約4割を占める生ごみなど廃棄物の新たな資源化についての検討が必要となっています。 ■高齢化や生活スタイルの多様化に応じた取組が必要となっています。特に、高齢化社会の進展に伴ったきめ細かな 3 生ごみの新たな資源化を検討 【直近の現状値】21年度末:生ごみガス化実験 事業者による減量化と分別徹底の推進 計画上の見込額 所管局 1億円 資源循環局 大規模事業所に対して減量化・資源化等計画書の提出を求めるほか、立入調査を実施して減量・リサイクルを推進します。 市民サービスが求められています。 想定事業量 立入調査 7,200件 (4か年) 【直近の現状値】21年度:1,800件/年 計画上の見込額 0.3億円 ■限りある廃棄物最終処分場の延命を図るため、 コスト縮減などに配慮しながら焼却灰の再生利用を進め、焼却灰の 4 埋立量を削減することが求められます。 資源集団回収の推進 所管局 資源循環局 資源集団回収の円滑な実施と回収量の増加を推進することで、一層のごみの減量化を推進します。 資源集団回収による古紙回収率 100% 【直近の現状値】21年度末:87% 計画上の見込額 26億円 主なデータ 5 〔目標〕 <ごみ量、人口の推移> ぬくもりのある街横浜事業 所管局 資源循環局 ごみの収集、運搬及び処理を適正かつ効率的に行うとともに、高齢化社会の進展をにらみ、高齢者等のごみ出しを支援す る取組を推進します。 ごみ量を13年度に対して22年度35%削減 〔実績〕 想定事業量 42%削減(21年度ごみ量実績) サービス提供推進 【直近の現状値】21年度末:27,000世帯 計画上の見込額 0.8億円 〔効果〕 最終処分場の延命化と焼却灰の有効利用 約32万tの温室効果ガス(CO2換算)削減に相当 (21年度実績) 本市では、 ごみの減量化・リサイクルを進めてもなお残るごみについて、適正かつ安全・安定的に処理・処分するた め、2か所(内陸部の神明台処分地、海面の南本牧廃棄物最終処分場)の最終処分場にて焼却工場から搬入された焼 却灰などの埋立処分をしています。 限りある最終処分場を長期にわたり有効に活用していくため、 コスト縮減や社会情勢の変化に合った焼却灰資源化 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 事業の手法について検討を行い、23年度から、現在休止している金沢工場灰溶融施設の再稼働に加え、民間施設で の資源化を進めることにより、焼却灰の埋立量を削減していきます。 資料:資源循環局 132 133 第5章 基本政策 第5章 基本政策 想定事業量