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エゾシカ有効利用の現状と課題
②加工品の原料として ▼製造業者が少ない ・食肉製品の原料として使用する加工業者が少ない。 処理事業者自らが製造委託し、自ら販売しなければならない。 ①食肉として ▼家畜との相違 ・季節により食用としての特性が変化。 ・品質にもバラツキ。 品質 もバ キ ・狩猟中心のため計画生産が難しい。 ▼採算性の確保が難しい ・食肉処理は狩猟期が中心。 ・1頭から生産できる肉の歩留まりが悪く、結果、1頭の生産額も低い。 ▼流通 販売体系の未整備 ▼流通・販売体系の未整備 ・食肉卸などを介さない処理事業者が直接販売。 ▼消費者側の購買意識 ・昔から知り合いのハンターさんに「おすそわけ」される肉。 ・昔から知り合いのハンターさんに「おすそわけ」される肉 お金を払って「買う」肉ではない。 ・「臭い」「固い」の悪いイメージ先行 ■エゾシカの有効活用の現状と課題 ~国産の天然素材、資源としての価値を活かして~ 国産の天然素材、資源としての価値を活かして エゾシカの有効活用について 3 ★捕獲頭数は、牛・豚を合 ★捕獲頭数は 牛 豚を合 計したと畜頭数を上回る。 ★食用に利用されるのは、 狩猟期が中心。 ★狩猟期捕獲数は約7万頭。 ★狩猟期捕獲数は約7万頭 34%が商業ベースに。 ★その他は、狩猟者の 自家消費又は廃棄。 ▼原皮処理 ・狩猟(ハンティング)による捕獲では、弾痕が残る。 ・食肉処理と同様、剥皮作業が必要。食肉処理事業者以外には困難。 ・なめし処理が道内では困難。本州への輸送コストが原皮価格にはねかえる。 ▼エゾシカの特性 ・個体が小さい。1頭から採取できる原皮の面積も少ない。 ・野生であるが故に、傷も多く、価値が高まらない。 ▼価格競争 ・安価で多様な輸入ペットフードとの対抗 安価で多様な輸入ペットフ ドとの対抗。 ・ペット原料としても、食肉と同様の処理も必要。 原料を安価に大量に確保するのが困難。 ▼エゾシカ製品の認知度 ・食肉の利用に関しても、認知度向上に苦戦。 ・エゾシカを原料とすることの優位性を明確にして、 他のペットフードとの差別化を図っていくことが必要。 が ■平成24年度において、生息数過多の状況は大幅な改善には至っていない。 →当面は、現状の捕獲対策(捕獲数)の維持が必要。 →当面は 現状の捕獲対策(捕獲数)の維持が必要 ■食肉利用率も増加しているが、商業ベースでの利用には限界も。 緊急対策の開始 ◆エゾシカの生息数、農林業被害額の増加に歯止めかからない状況が続いたことから、 平成22年度から「緊急対策」を実施 →年間捕獲頭数は、着実に増加し、24年度には過去最高の14万頭越え ■エゾシカの処理の現状 4 2 エゾシカの衛生的な処理に向け、平成18年に全国に先駆けて、 エゾシカの衛生的な処理に向け 平成18年に全国に先駆けて 「エゾシカ衛生処理マニュアル」を策定。 標準作業手順や記録方法について具体的に例示。 ■エゾシカ肉の安全確保について 貧血の自覚症状に改善が見られたことは注目。女性の主菜に好都合 ■天使大学栄養看護学部 荒川教授 ex 立ちくらみ、めまいの改善、肌荒れ・口内炎の緩和・改善、冷え性の改善 →喫食後 63%の者で貧血症状が改善したと回答 →喫食後、63%の者で貧血症状が改善したと回答。 ②貧血症状への改善効果 毎週 回、 週間、 ゾシカ肉( 人 回 g)を喫食し、 ・毎週2回、4週間、エゾシカ肉(1人1回150g)を喫食し、 健康意識の変化を調査。 ・20~50代の女性(n=36)は、8割が貧血の自覚症状あり。 ①高タンパク、低脂肪で、鉄分が豊富→ ・牛肉、豚肉と比較して、脂質含量が顕著に少ない。 ・鉄 銅 ビタミンB2が顕著に多い。 ・鉄、銅、ビタミンB が顕著に多い 牛豚な 牛豚などの畜肉に比較して、優れた栄養特性を有する。 畜肉 比較 、優 栄養特性を有する。 ○エゾシカ肉は 春から秋にかけて 旺盛な食欲で身体に栄養分を蓄積 ○エゾシカ肉は、春から秋にかけて、旺盛な食欲で身体に栄養分を蓄積。 ○狩猟期(10月以降)には、脂がのり、食肉としての美味しさ、風味を増す。 →ジビエ料理の食材として、年末が最大の需要期 ■エゾシカ肉の特性について 7 5 北海道独自の「エゾシカ検査」をモデル事業として試行。 獣医師が 処理の現場でエゾシカの個体の異常の有無を確認する 獣医師が、処理の現場でエゾシカの個体の異常の有無を確認する エゾシカ肉の更なる安全性向上に向けて、牛・豚と同様に、 HACCPによる衛生管理の実施状況を民間コンサルタント又は 保健所が認証・評価。 【認証・評価取得施設数】 【認証 評価取得施設数】 21年度末 0施設→24年度末 0施設 24年度末 5施設 ②北海道HACCP自主衛生管理認証制度 「衛生処理マニュアル」に基づく適正な処理状況の現地確認と 協会の独自基準を満たした施設を認証。認証施設は、認証マーク添付を承認。 【 証 得施 数】 21年度末 【認証取得施設数】 年度末 6施設→24年度末 施 年度末 13施設 施 ①(一社)エゾシカ協会による「エゾシカ肉認証」制度 ■ロース芯:単位g (鉄・亜鉛・銅・ビタミンB1・ビタミンB2の単位はmg) (H24エゾシカ肉付加価値PR事業における分析・調査) 8 6 SA対抗料理コンテスト ②NEXCO東日本 特に年末時期、首都圏等での ジビエ(狩猟肉)料理の高級 食材として、着実に浸透 ・高価格路線への挑戦 エゾシカ肉のイメージUP及び 認知度アップとブランド力向上 ・大手企業とのコラボ 【取組の成果】 適切な方法で埋設することにより適切に処理。 原則 し 持ち帰る 原則として持ち帰ることとし、やむを得ない場合は生態系に影響を与えないような し、やむを得な 場合は 態系 影響を与えな ような 捕獲物等については、鉛中毒事故等の問題を引き起こすことのないよう、 (捕獲物又は採取物の処理等) 第四 鳥獣の捕獲等及び鳥類の卵の採取等の許可に関する事項 ○鳥獣の保護を図るための事業を実施するための基本的な指針(環境省告示) 将来的な財政負担が生じることについて、十分考慮することが必要。 焼却施設等の施設整備を行えば、初期投資のみならず、維持管理等 将来的に捕獲必要頭数が減少することが予想される。 将来的に捕獲必要頭数が減少することが予想される 現状のエゾシカの捕獲数は、過渡的なものでなければならない。 ○減容化処理 ○減容化処理・・・細菌等を活用する事例が各値で増加。 細菌等を活用する事例が各値で増加。 当該鳥獣又は鳥類の卵を放置してはならない。 として環境省令で定める場合を除き、当該捕獲等又は採取等をした場所に、 ○埋設処分・・・コストは要しないものの ○埋設処分 コストは要しないものの、市町村の処分計画に影響。 市町村の処分計画に影響 炉の容積、焼却温度も問題。 ○焼却処理・・・施設整備が必要 一般廃棄物の焼却と併用する場合 ○焼却処理・・・施設整備が必要。一般廃棄物の焼却と併用する場合、 ■有効活用が困難な個体の処理② ③グランドハイアット東京での クリスマスディナ クリスマスディナー ■エゾシカ肉の利用について② ○レンダリング処理・BSE発生以降、肉骨粉の肥料・飼料への転用が困難。 鳥獣又は鳥類の卵の捕獲等又は採取等をした者は 鳥獣又は鳥類の卵の捕獲等又は採取等をした者は、 11 9 適切な処理が困難な場合又は生態系に影響を及ぼすおそれが軽微である場合 法第十八条 (鳥獣の放置等の禁止) ○鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律 び ■有効活用が困難な個体の処理① ①ローソン北海道とのコラボ弁当 ■エゾシカ肉の利用について① 12 10