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出猟記録の分析結果の報告

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出猟記録の分析結果の報告
出猟記録の分析結果の報告
-イノシシ編-
-島根県の狩猟者のみなさまへ―
毎年、「出猟記録」にご協力していただき、誠にありがとうございます。この分
析による本県でのイノシシの捕獲場所や捕獲効率からイノシシの生息分布域
や生息数の変動を把握することができました。分析結果の一部を紹介します。
狩猟による捕獲数と捕獲場所
20,000
15,000
捕獲数(頭)/ ㎢
■:11 ~
■:6 ~ 10
■:1 ~ 5
狩猟捕獲
個体数調整捕獲
捕 10,000
獲
数
5,000
0
2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012
捕獲数は狩猟捕獲と個体数調整捕獲を合わせて、10,000
頭前後で推移しており、高い捕獲圧がかかっていることが
わかりました。
猟期延長による捕獲数への影響
狩猟期間
延長(11月前半)
狩猟による捕獲場所(2010年度)
島根半島部でもイノシシの捕獲場所が増え、島根県の
ほぼ全域でイノシシの捕獲が確認されました。
CPUE(捕獲効率)の推移
延長(2月後半)
銃+犬
銃のみ
くくりわな
箱わな
囲いわな
9,000
8,000
0.3
0.4
銃
猟 0.2
の
C
P
0.1
U
E
0.3
0.0
0.0
7,000
6,000
捕 5,000
獲
4,000
数
3,000
2,000
わ
な
猟
の
0.2 C
P
U
0.1
E
1,000
0
97-'02 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012
島根県では、2003年度から狩猟期間を11月前半と2月
後半に合わせて1ヵ月間延長をしています。この両期間中
の捕獲数は、18~26%を占めて、狩猟期間の延長によっ
て、捕獲数が1.2~1.3倍に増加していることがわかりまし
た。
イノシシ対策の資料として役立てますので、
今後ともご協力をよろしくお願いします。
2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012
2004、2010年度の数値は上昇していましたが、その翌年
には通常年度の水準で推移していました。大量の捕獲を
行っても、翌年には高い繁殖力によって生息数を回復して
いることが伺えます。
※ 銃猟のCPUE=捕獲数/日・人(1人1日当たりの捕獲数)
わな猟のCPUE=捕獲数/日・10台(わな10台1日当たりの捕獲数)
〒690-3405 島根県飯石郡飯南町上来島1207
出猟記録の分析結果の報告
-ニホンジカ編-
-島根県の狩猟者のみなさまへ-
毎年、「出猟記録」へご協力をいただき、ありがとうございます。この分析に
よって、ニホンジカの生息分布域や生息密度を把握することができました。分
析した結果の一部を紹介します。
狩猟による捕獲数と捕獲場所
湖北山地
中国山地
120
100
80
捕
獲
頭
数
60
40
赤:6頭以上、
青:2~5頭、緑:
1頭
20
0
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
狩猟による捕獲数の推移
2010
2011
2012
年度
中国山地でシカの捕獲数が少しずつ増加しているこ
とがわかりました。一方、2011年度から出雲市では狩
猟期間中に捕獲したシカ(個体数調整捕獲に計上)に
も捕獲奨励金を出したことから島根半島湖北山地で
の狩猟の捕獲報告は減少しています。
狩猟による捕獲場所(2010年度)
中国山地の邑南町など広島県境の町を
主体にシカが捕獲されていることがわかり
ました。これらは、広島県から分布を拡大
してきたシカだと考えられます。
目撃効率(WPUE)による生息密度の推定
2012年度の狩猟時の目撃効率(狩猟者1人1日当たりの目撃数)は、島根半島では0.317頭と高かっ
たのに比べて、中国山地では0.002頭と1/150程度と低かったことから、ここでのシカの生息密度はき
わめて低いと考えられました。
今後の生息数の管理
中国山地の広島県境に接する町を主体にシカが少しずつ増えていることがわかりました。今後、シ
カによる農林業への被害発生が心配されます。そのため、シカが増えすぎないように捕獲をしていくこ
とが必要です。そして、今後のシカの生息動向を知るためには、皆様からのシカの捕獲や目撃報告が
重要なデータとなります。
シカ対策に役立てますので、今
後も出猟記録へのご協力をお願
いします。
〒690-3405
島根県飯石郡飯南町上来島1207
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