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ぐらぐら大作戦!
8 ぐらぐら大作戦! 医療法人社団 登豊会 デイサービスセンターちかいし 市川 伸一 上肢の可動域・機能訓練、集中力・思考力による脳の活性化、チームメイトとの親近感・連 帯感によるコミュニケーション向上など、効果的で楽しいゲームです!テーブルを囲んだら 柱を抜き取っていくだけ。崩れたら負け。それだけなのに何でしょうか、このハラハラドキ ドキ感! 準備物 ● 大きめの箱…グループの数分 ※ふたと本体の作りがしっかりしているもの(菓子箱など)が望ましい ● トイレットペーパーの芯…20∼30本×グループの数分 ※箱の大きさに合わせて増減させる ● チラシ・新聞紙 など ● 折り紙 など 【土台と天板の作り方】 箱の両面にチラシや新聞の切り抜きを貼ります。 ※スタッフの顔写真などを貼ると面白く、話題づくりに一役 買います 70 月刊デイ Vol.167 【柱の作り方】 トイレットペーパーの芯に折り紙などの色紙を貼り ます。 ルール 1 3∼10人程度を1グループとし、チームごと 7 抜いた柱は上のふたに入れ(立てても寝かせ にテーブルを囲んで着席します。 てもよい)、箱を隣の人の前に移動させます。 ※柱を片手で抜くか両手で抜くか、抜いた芯は立てる 2 各テーブルに箱1個(本体とふた)と柱20∼ か寝かせるかなど、その都度ルールを変えることが 30本を配ります。 3 箱の本体は底面を上にしてテーブルに置き、 できます。 8 順番にチーム内で箱を回し、先に箱を崩した その上にトイレットペーパーの芯を立てて並 チームの負けです。 べます(本数が多い方が盛り上がります)。 ※次のゲームを行うときは、箱を回す順番を逆にする 3 4 柱を倒さないように注意しながら、 の上に とよいでしょう。 箱のふたをひっくり返した状態(内側を上に 向ける)で置きます。 5 各チームでじゃんけんをし、初めの挑戦者を 決めます。 6 初めの挑戦者から順番に、片手で柱を1本抜 き取ります。 ※一度触れた柱は必ず抜き、他の柱に変えてはいけな いことを伝えます。 見ている方もハラハラ・ドキドキです 進行のポイント・声かけ例 デイサービスセンターちかいしでは、 笑い声の絶えない盛り上がるレクでご利用者の主体性を引き出す ために、 声かけの工夫をしています。 ● ゲームに関心が持てるよう、最初の説明が肝心です。 《声かけ》 「今日のゲームはハラハラ・ドキドキします。この2つの箱を支えるトイレットペ…あ、 違う違う、この色とりどりの柱を1本ずつ抜き取っていただきます。そんなことをして何 になると思われたあなた!!このゲームでは、集中力・指先の神経・先を見通す先見の明、 あらゆる能力が研ぎ澄まされます。だまされたと思ってこう、ギュッとね。あ、でもこの 柱、旦那さんの首とは違いますからね。間違えてひねりつぶさないでくださいよ」 ● 柱が少なくなり、バランスが悪くなってきたら全員で集中して見守り、ハラハラ・ドキドキ感 を楽しみます。 「あぁ∼、本当にそれでいいのですか?一度触った柱は何があっても抜き取っていただ 《声かけ》 きますよ!よ∼く選んでくださいね」 ● 柱を抜く本人だけでなく、見守る人も集中できるような声かけをします。 《声かけ》 「し∼っ、お静かに!動くと揺れちゃいますからね。おっと、危ない危ない…ふぅ、セ∼フ」 ● 片麻痺のご利用者も参加しやすいゲームですが、必要があれば次の人への箱の移動や抜きやす い位置まで箱を回転させるなどの配慮をします。 Vol.167 月刊デイ 71 いち もう だ じん 12 一網打尽ゲーム 医療法人社団登豊会 デイサービスセンターちかいし 市川 伸一 簡単な動作で爽快感が得られる、熱い海の男(女)の一大漁業活劇。今日も漁場は魚でいっ ぱいだ。自慢の網でイワシに鯛に本マグロを捕まえろ!漁場に集まる魚を手製の網で一網打 尽にするゲームです。強く引き過ぎれば魚が逃げてしまうので、力加減の見せどころ。手に 汗握る漁師体験ゲームです! 準備物 ● 魚…新聞ボール(新聞紙を丸めたもの)60∼70個、カラーボール10個ほど、お手玉10個ほど ● 新聞紙 ● 金色の折り紙:2枚ほど ● ビニールひも(約2m強) ● 布テープ ● ● ( はちまき 頭に巻きます。手ぬぐい やタオルでもよい ブルーシート 【網の作り方】 ①新聞紙10枚ほどを束ねて棒状に丸めたものを2本作ります。 ②①の先端同士を布テープなどでつなぎ、リング状にします。 ③②にビニールひもの一端を結び付けます。 78 月刊デイ Vol.167 ) ● BGM(ソーラン節など) ● ホワイトボード ● 魚を受けるためのかご 【実施前の準備】 ①床にブルーシートを敷いて漁場に見立て、魚をちりばめます。 ②漁場から1.5mほど離れたところに競技者用のイスを一つ置きます。 ③漁場と競技者用のイスを囲むように参加者用のイスを置きます。 個人戦 1 1人ずつ競技者用のイスに着き、魚を狙って 4 全員が終了したら数を確認し、上位3名を発 網を投げます。 表して拍手で称えます。 2 ひもを引き寄せて網の中に入った魚を引き揚 げます。足元まで引き寄せたら、スタッフが かごに魚を入れます。 3 制限時間1分間で繰り返し網を投げ、魚を捕っ ていきます。 ※捕った魚は漁場に戻します。得点はホワイトボード に表示して見えやすいようにします。 ※制限時間を設けず、1人1回のみ網を投げるという ルールでもよいでしょう。そのときは網の直径を大 きくすると面白いです。 1人ずつ魚を狙って網を投げます 【点数】 ● 新聞ボール→イワシ(10点) ● カラーボール→鯛(30点) ● お手玉→マグロ(50点) ● 金色の新聞ボール(折り紙などで色をつけたもの)→幻の本マグロ(100点) まぼろし ※得点の高い魚は、数を少なめにするとよいでしょう 団体戦 1 2チーム以上作り、「万福丸」や「大漁丸」な ど漁船のようなチーム名をつけます。 2 1人1回ずつ網を投げて、魚を捕ります。 ※捕った魚は漁場に戻します。得点はホワイトボード に表示して見えやすいようにします。 3 全員が終了したらチームごとに集計し、得点 の一番高いチームが勝利です。優勝チームを 拍手で称えます。 仲間の応援にも熱が入ります Vol.167 月刊デイ 79 進行のポイント・声かけ例 ● 司会者はオールを漕ぐような仕草で登場し ます。 《声かけ》 「エンヤートット、エンヤートット。天気 も上々!潮の流れも上々だ!こいつは大漁 が期待できるぜぇ!さあさあ皆の衆、いざ 出港じゃあ!!」 ● 全員でウォーミングアップを兼ね、漁場 までオールを漕いでいくなどの演出をす ると連帯感が増し、盛り上がります。さ らに、ソーラン節のBGMに合わせて漕 ぐと雰囲気が出ます。 《声かけ》 「ほれほれ漁場はあっちじゃ、エンヤー トット、エンヤートット!」 ● 網を勢いよく引くと魚が網から出てしま うので、ゆっくりと行うように声をかけ ます。 《声かけ》 「親方からのアドバイスだ!網は強く引き 過ぎちゃいけねぇ。魚がこぼれちまうか らな!頑張れよ!もう一息だ!」 捕らえた魚を逃さないよう、ゆっくり網を引くように スタッフは声かけをします 80 月刊デイ Vol.167 ● 数の少ない特別な魚が捕れたら、すかさず 盛り上げます。 《声かけ》 「見てくれ!幻の本マグロ捕ったどー!!」 ● イスや車イスからの急な立ち上がり、転 倒・転落しないように見守ります。 ● 参加者の障がいの度合いによっては、イ スを漁場に近付けるなどの配慮をします。 ただし、「沖合の波が高いな!今日は近海 の獲物を狙うぜ!準備はいいか!?」な ど自尊心を傷つけないような声かけを忘 れずに。 ● 魚がほとんど網に入らなかった場合には “ぴちぴちっ”と近くのスタッフが点の低 い魚を放り込んでも面白いです。点数の高 い魚だったりすると周囲のやる気に影響す るので、ささやかなフォローとして行うと よいです。 《声かけ》 「おっ、魚が跳ねた!あ、入った!イワシ 1匹儲けたなぁ!」 大物が捕れたときは、すかさずスタッフが盛り上げます