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グローバルの視点で 日本を理解する

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グローバルの視点で 日本を理解する
HONOLULU's Office
'( ホノルル/前列左から狩集美穂さん、 阿部一雅
HONOLULU's Works
さん、 西克徳さん、 辻野貴文さん、 竹内春香さん、
大久保紀代子さん。後列左から山入端悠さん、 星野
千衣子さん、 田中綾さん (グランドデザイン)、 岩立
菜々恵さん。
グローバルの視点で
日本を理解する
') グランドデザイン/前列左から福島一生さん、
廣田真也さん、 张华夏さん、 田中綾さん、 黄冠勋さ
ん、 孫宇さん。 後列左から相澤信三さん、 周颖さん、
黄錦さん、 韩晓燕さん、 高橋朋子さん、 姜曼さん、
付菁さん、 李晶さん、 田中静一さん、 孙鸿丹さん。
'*「無印良品の家」キャンペーンページ
ホノルル/
グランドデザイン
'+ グランドセイコー グローバルテンプレ
ート
', JT Pianissimo 期間限定パッケージ
'- ユニクロ「フリース」「レギンスパンツ」
日本企業の海外進出、海外企業の日本参入が進む中、
ポスター
西克徳さんは )'') 年、
'*
'+
東京にクリエイティブ・ラボ「ホノルル」を、
'. 明治「明治醇壹」パッケージ
'/ YAMAHA「YZ series」カタログ
'0 Bacchus「RIO COCKTAIL」
'/ 年には上海に「グランドデザイン」を設立した。
国内外に ) つの拠点を持つことで、
パッケージ
'(
海外の視点を国内の仕事に、
国内の知見を海外へ生かす相乗効果が生まれている。
GRAND DESIGN's Office
東京・上海 ) 拠点を行き来する
',
「 自分 の 未 来 を、 いかにデザインする
か?」これは、仕事をつづけていく中で多
囲気があったと西さん。「そんな雰囲気の
くのクリエイターが抱く課題だと、クリエ
中に身を置いてみると、日本の特殊性が肌
イティブ・ラボ「ホノルル」の代表 西克
感覚として理解できるようになります。い
徳さんは話す。「僕がこの課題を持つよう
までは 年間 100 日 くらい 上海 にいますが、
になったのはちょうど 2000 年代半ば、年
以前よりも、日本のいいところ、悪いとこ
齢でいうと 30 歳を過ぎた頃でした」
。
ろが客観的によく見えるんです」。
西さんがホノルルを設立したのは 02 年。
現在ではクライアント全体の 3 割を占め
その後数年間で海外の広告賞を受賞したこ
る中国のローカル企業だが、ホノルルもグ
とをきっかけに、海外のクリエイターたち
ランドデザインも営業機能を持っていない
と接触する機会が増えた。そんなときにふ
GRAND DESIGN's Works
ため、それらの仕事は基本的にすべて他の
と感じたのが、「ヨーロッパではいろんな
')
'-
クライアントの紹介か、評判を聞きつけて
'/
やってくるもの。それは日本のやり方がア
国の人間が混ざり合って仕事をしているの
に、 どうしてアジアは 混 ざっていないの
進出した日系企業の仕事を主に手がけてい
合 わせて 依頼 をするケースが 多 い。 その
ジアで通用することを示しているが、一方
か」という疑問だ。日本の企業に目を向け
たが、いまでは中国のローカル企業の仕事
エージェンシーが気に入れば、丸ごとお願
で「日本のやり方そのままではアジアのス
ると、当時はまさに多くの企業が海外へ進
が全体の約 3 割を占めている。
いするのが一般的なんです」。
タンダードにすらなり得ないことも実感し
出していく真っ盛り。その状況を見て「い
グランドデザインにおいて特徴的なのは、 そのようにコミュニケーション領域全体
ている」と西さんは話す。「グローバルの
ずれはアジアでもヨーロッパと同じように、 プロモーションの一つの領域だけではなく、 を手がけてくると、「シナプスがつながる
舞台では、人種も宗教も人生観も違う人た
いろんな国の人が共に仕事をするようにな
商品デザインからグラフィック広告、さら
ように 各領域 が 結 びついていき、Web や
ちがお客さんです。そういった価値観の違
る。それならば、海外でも働くことができ
に SNS を 利 用 したプロモーションまで、 グラフィック、店頭が連動してくる」と西
う人たちが皆共有することができる普遍性
るように、自分の人生をデザインしていこ
キャンペーン全体を手がけることが多い点
さん。「例 えば Web でこういうプロモー
が必要なんです」。いま、企業が発信する
う」と考えた。
だという。例えば新たな飲料製品を発売す
ションをやるなら、グラフィックではこう
メッセージや広告の表現を、アジアで統一
そして 08 年、中国・上海に「グランドデ
るにあたり、市場調査の段階から商品開発
しようとか、そういう発想が生まれる。自
していこうという 流 れが 加 速 している。 また近々、海外へ向けた新サービスの開
ザイン」を設立した。それから 5 年、いま
に 関 わり、併 せてパッケージをデザイン。 然と手がける領域が拡大していきます」。
ではホノルルのスタッフが 10 人、グラン
さらには広告プロモーションから店頭にお
ドデザインが 20 人と、倍の人数が働くほ
ける POP までを手がけた。「ヨーロッパで
どにまで成長した。日本人、中国人、日本
'.
いる事例も出てきているという。
「 それを 手 がけていくには 日本 とアジア、 発も予定している。「他国に無い豊富な東
両方の視点を持たなければなりません」。
京のサブカルチャーを、外国人に紹介する
日本の特殊性を肌で感じる
現在ホノルルとグランドデザインで同一
サービスです。日本の知見をアジアで生か
も同様ですが、上海ではクライアントがク
海 外 進 出 を 考 えはじめた 05 年 頃 から、
のクライアントを持ち、日本の広告はホノ
し、アジアの視点を日本へ生かす。その循
語のできる中国人が、それぞれ 3 分の 1 ず
リエイティブエージェンシーとメディア
中国のマーケティングや広告の拠点である
ルルが手がけ、中国ではグランドデザイン
環をうまく生み出していきたいと思ってい
つの割合で働いており、設立当初は中国へ
エージェンシーをそれぞれ 1 社選び、組み
上海には、すべての外国人が共存できる雰
が手がけるという、グローバルで連携して
ます」。
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