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第 3 章 事故時の的確な対応を目指した訓練

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第 3 章 事故時の的確な対応を目指した訓練
第 3 章
事故時の的確な対応を目指した訓練
事故や災害が発生した場合、迅速かつ速やかに対処するには、知識、技能、判断力
及び適応能力を習熟、体得させるための訓練が必要です。
この章では、事業所全体で行う訓練や職場単位で行う訓練など、各種の訓練の活動
事例について紹介します。
3−1
訓練の実施にあたって
3. 1. 1 訓 練 の 必 要 性
事故や災害等の混乱状態の中では、平常時のように冷静な判断を下したり、思慮ある行動
を取れるものではありません。有事の際に従業員が自己の任務を的確に遂行するためには、
日頃から訓練を積み重ね、事故対応力を強化しておくことが必要です。
また、訓練を行うことにより、一人ひとりの防災意識を高めるとともに、災害対策の問題
点を発見し改善しておくことも必要です。
3. 1. 2 訓 練 の 種 類
訓練には、応急処置や緊急連絡など事故の発生から処置完了まで一連の流れで行う防災訓
練の他、非常召集訓練や机上訓練などがあります。これらの訓練は、事業所の規模や施設の
状況に応じて行うと良いでしょう。
防災訓練
応急処置
事故の発生
緊急連絡・通報
救護・消火活動
火災・爆発・毒性ガスの漏えい
緊急停止
緊急連絡
負傷者の発生
負傷者の救助
通報
救護活動
可燃性ガスの場合
消火活動
毒性ガスの場合
除害活動
処置完了
その他の訓練
非常召集訓練
机上訓練
避難訓練
- 24 -
広報活動訓練
3. 1. 3 訓 練 の 計 画 的 な 実 施
訓練を行うにあたっては、年間の保安教育計画の中にあらかじめ位置付け(2.1.2 のとお
り)、各種の訓練の実施計画を立てて行きます。
3. 1. 4 訓 練 実 施 記 録 の 作 成
訓練を実施した後は反省会等を行い、訓練実施記録として残すとともに、取り上げられた
問題点や反省点は次回の訓練で改善するように活かしていく事が、より効果的な防災活動に
つながります。訓練実施記録の作成例は資料3−1のとおりです。
資料3−1
訓
練
訓 練 実 施 記 録
名
工場総合防災訓練
課室長
責任者
作成者
(充填ポンプからのガスの漏えい)
訓練規模
〇工場
実施課室名
課
班
その他(
工場全体
実施日時
訓練場所
参 加 者
○○年○月○日(
訓練想定
)
∼
○○タンク及びその周辺
災害対策本部員:工場長以下 10 名
現地指揮所:副工場長以下3名
災害発生現場:係長以下5名
消防隊:6名
工務隊:12 名
救援隊:3名
警備班:5名
広報班:1名
点検隊:2名
パトロール:2名
P
)
訓練進行係他:3名
計
名
・液送ポンプ周辺のガス漏れ検知器が作動し、操業員が現場確認を実施
・ポンプの吸入ラインのフレキ部より漏洩を確認
・想定気象状況
D
内
容
晴れ、南西風、風速3m/s、気温 15℃
・検知器作動により、操業員が急行し、液送ポンプからのガスの漏洩を発見、以下の
訓練項目を実施する
緊急通報連絡訓練、初期措置訓練、緊急出動訓練、防御訓練、応急処置訓練、救助
活動訓練、工場周辺パトロール、報道機関対応訓練
C
反省点及び
改善点
・連絡員を○○名から○○名に変更したが、本部への連絡の際、どこからの連絡なの
か明確に伝えられず、連絡方法の説明・訓練が必要。
・災害対策本部への集合報告が遅れたり、指示がないのにシナリオに従って行動する
ことがあった。
・災害対策本部と現地指揮所でお互いの状況がよくわかるように連絡を密にしたため、
本部連絡員が混乱した。次回は本部連絡員2名がフルに対応できるよう工夫する。
・広報班の模擬報道機関への対応訓練を実施し、実践的な訓練ができた。
A
課室長見解
(今後の進め方)
・各隊の役割について説明・訓練(通報訓練等)を実施する。
・常駐消防隊の消防訓練に合わせ、災害時の行動基準について再確認を実施する。
・今回の反省点・改善点を踏まえて、次回訓練を行う。
- 25 -
3−2
事業所全体で行う防災訓練
防災訓練には、事業所全体で総合的に行う訓練と職場単位で行う訓練などがあり、事業所
全体で行う訓練は、応急処置や緊急連絡、消火・除害活動など各種の防災活動を組み合わせ
て実施するもの(総合防災訓練)です。
訓練では、緊急停止・遮断弁の閉止などの応急処置活動を柱として、取扱うガスの種類や
事業所の形態を考慮して活動内容を決めると良いでしょう。その活動事例としてガスの漏え
い・火災(3.2.1)や、地震による災害発生(3.2.2)を想定した訓練を紹介します。
事業所全体で行う訓練の活動内容
応急処置・救護・消火活動の流れ
事故発生
(発生想定)
漏えい、火災、地震
被害想定
設備破損
ガス漏えい
引火・爆発
毒性ガス漏えい
負傷者発生
除害活動
保護具の着用
毒性ガスの中和
救助・救護活動
負傷者の移動
応急手当
活動内容
緊急停止
緊急遮断弁閉止
緊急移送
消火活動
初期消火
延焼防止措置
緊急連絡・通報の流れ
情報伝達
(連絡通報様式の記入)
緊急連絡
第一発見者
保全部門・製造部門
現場責任者
監視室
工場長
安全衛生部門
役割の明確化
通報
通報
消防・警察
関係機関
富山県・市町村
労働基準監督署
近隣事業所 等
- 26 -
3.2.1 ガスの漏えい・火災を想定した訓練の活動事例
《訓練項目》
①
緊急停止
緊急連絡
通報
消火活動
除害活動
負傷者の救護
活動の概要
高圧ガス施設から可燃性ガスが漏えいし火災が発生するとともに、毒性ガスが漏えい
した場合を想定した防災訓練を1年に 1 回行っています。
②
実施方法
可燃性ガスの漏えい・火災を想定し、元弁を閉めるなどの緊急停止処置を行うととも
に、工場内や消防等関係機関に通報し、災害対策本部と現場指揮所を設置することによ
り組織的な処置活動訓練を行っています。
また、毒性ガスの漏えいを想定し、中和剤の散布などの除害活動のほか、負傷者の救
護活動やガス濃度の測定による周辺の安全確認作業などを行っています。
応急処置訓練の実施要領は資料3−2のとおりです。
留意点
事故発生直後は最もパニック状態に陥りやすいので、繰り返し訓練を実施し行動を体に覚
えさせておきましょう。
また、訓練の中で問題点を発見できることがありますので、手順の見直しもあわせて行っ
ていきましょう。
3.2.2 地震を想定した訓練の活動事例
《訓練項目》
①
緊急停止
緊急連絡
通報
消火活動
活動の概要
震度6強の地震の発生とそれに伴う火災の発生を想定した防災訓練を1年に 1 回行っ
ています。
②
実施方法
震度6強の地震が発生し、可燃性ガスが漏えいするととともに、その後の余震により
火災が発生した場合を想定し、施設の保安点検、緊急停止、消防機関への通報、消火活
動などの一連の訓練を行っています。現地本部、防災隊、対策本部それぞれの活動をシ
ナリオ化し、処置活動が迅速に、抜けがなくできるかを訓練により身に付けています。
地震想定訓練のシナリオ(抜粋)は資料3−3のとおりです。
留意点
自然災害は夜間・休日に関わらず、特に地震は何の前触れも無く突然発生します。また地
震発生の際は、設備の被害が様々な形で同時多発的に発生することが予想されます。
そこで地震発生時には、地震の規模に応じて緊急停止、脱圧、移送、補強等の被害の拡大
防止措置を講じるとともに、事業所全体で一斉に点検を行うなど、突発的に起こる災害に対
して訓練によって対応を身につけておく必要があります。
- 27 -
資料3−2
1
応急処置訓練実施要領
訓練の着眼点
・工場内通報連絡
・緊急停止及び元弁の閉止
・初期消火、除害活動
・周辺への被害拡大防止
2
訓練実施要領
災害想定項目及び
第一段階
第二段階
第三段階
1.可燃性ガスタ
可燃性ガスタンク受入口ノズ
可燃性ガスの 漏えい
漏えい量さらに増大し、着火、
ンクからの漏えい
ル部より可燃性ガス漏えい
増大
火災発生
1.
1.
1.
処置並びに活動
(可燃性ガス受入
中)
処置及び活動
可燃性ガスタンクパトロ
通報連絡及び応援者要請
2.
(場内及び消防)
3.
可燃性ガス受入緊急停止
3.
現場指揮所の設
2.
防油堤内の火災に対し、泡
置
消火栓及び化学消防車より
可燃性ガスを他
泡沫打ち込み。
のタンクへ移送
及び元栓閉止
漏えいタンクの泡消火設備
よび泡沫打ち込み
設置
ール中に発見
2.
災害対策本部の
3.
場内緊急連絡後プラント緊
4.
防災要員出動要請
5.
周辺の火気使用厳禁、交通
4.
隣接タンクとの散水冷却
遮断
5.
現地指揮車の指示に従い、
6.
急停止
防災活動を行う。
漏えい部のバンド補修
2.毒性ガスの受
毒性ガス受入配管より塩素の
毒性ガスが工 場外へ
漏えいした毒性ガスにより通
入配管からの漏え
漏えい
流出する恐れ がある
行人○名が中毒にかかり、転倒
と判断
する。
い
処置及び活動
1.
プラント内パトロール中
1.
通報連絡(消防) 1.
患者を毛布でくるみ、風上
発見
2.
災害対策本部設
の安全な場所へ移動
2.
通報連絡(場内)
置
2.
救急車出動要請(消防)
3.
ローリー車毒性ガス受入
3.
現地指揮所設置
3.
患者の作業服を除く(20℃
系統ブロック遮断
4.
中和剤による中
4.
5.
塔へ放出
5.
和作業の強化
配管中の毒性ガスを除害
化学消防車によ
中和剤散布により漏えい
るガス拡散防止
毒性ガスの中和(保護具の
のための水膜遮
着用)
断
6.
6.
防災要員の出動要請
7.
交通遮断及び火気使用禁
公設消防機関に
より、工場外への
広報、避難活動
止
7.
工場境界地周辺
のガス検知測定
- 28 -
保持)
4.
現地指揮車の指示に従い防
災活動を行う。
資料3−3 地震想定防災訓練シナリオ
事前想定: 平成○○年○○月○○日、13時20分頃、富山沖合50kmを震源とする地震が発生し、富山市で震度6強を記録した。この地震による津波の発生の恐れはない。さらに13
時55分頃、震度3の余震が発生した。
基本想定: 1.No.○タンクの元弁及び配管の破損による可燃性ガスの漏えいを発見
2.余震により漏えいしたガスから火災発生
気象条件: 13時現在、富山の気象状況は、北西の風5m/s、気温10℃、湿度70%
︲ ︲
※各訓練想定ごとに、現地本部員から「訓練想定第○号開始」との無線連絡を行う。
訓練種目 時間
想定
自衛防災隊等の活動内容
経過
現地本部
防災隊
警備隊
13:20 【訓練想定第1号】
・保安点検実施
・非常構内放送
保安点検
1.訓練開始
・人員点呼
・保安点検実施
2.非常構内放送
・設備緊急停止
3.保安点検
・人員点呼
4.人員点呼
13:25 【訓練想定第2号】
・人員点呼結果報告→対策本部 ・人員点呼結果報告→対策本部
1.本部設置
2.人員点呼結果報告
保安点検
13:30 【訓練想定第3号】
・異常現象発見報告→対策本部 ・保安点検結果報告→対策本部
緊急通報
1.保安点検結果報告
(可燃性ガス漏えい発見報告) (異常なし)
2.異常現象発見報告
・非常構内放送
3.非常構内放送
・消防局への通報(模擬)
4.緊急通報
緊急出動
13:35 【訓練想定第4号】
・非常構内放送により現地へ出 ・非常構内放送により現地へ出 ・非常構内放送により正門へ出
自衛防災隊出動
動
動
動
応急処置
13:40 【訓練想定第5号】
・現地本部設置連絡→対策本部 ・排水口閉止
・正門の封鎖
1.現地本部設置
・応急措置の指示→防災隊
・ガス濃度測定
2.各隊現地へ到着
・警戒区域設定
3.漏えい応急措置等
・公設消防を現地に誘導
・公設消防へ発災状況及び応急
公設消防
13:50 【訓練想定第6号】
(模擬)
措置等状況報告(模擬)
誘導
1.公設消防到着
・公設消防へ指揮権の委譲
2.指揮権の委譲
3.応急措置等状況報告 (模擬)
・火災発生連絡→対策本部
・火災発見報告→現地本部
消火活動
13:55 【訓練想定第7号】
・泡消火実施
1.余震により火災発生 ・泡消火指示→防災隊
・タンク冷却散水指示→防災隊 ・タンク冷却散水実施
2.泡消火
3.タンク冷却散水
・泡消火停止
・火災鎮火連絡→対策本部
着火防止
14:05 【訓練想定第8号】
・タンク冷却散水継続(想定の
・泡消火停止指示→防災隊
1.火災鎮火
みで実際は停止)
(60分後として想定) ・タンク冷却散水継続指示
2.タンク冷却散水継続 →防災隊
14:10 人員等の確認報告
・人員、資機材の異常の有無点 ・人員、資機材の異常の有無点 ・人員、資機材の異常の有無点
検報告指示→防災隊
検報告(異常なし)→現地本部 検報告(異常なし)→対策本部
訓練終了
14:20 訓示
講評
対策本部(事務所内に設置)
・本部設置
・人員点呼結果報告確認
・保安点検結果報告確認
・非常構内放送指示→防災隊
・消防局への通報指示→防災隊
・地元への広報(模擬)
・発災施設の資料収集
・関係機関(県、市、本社等)
への緊急通報(模擬)
・正門の封鎖指示→警備隊
・関係機関への火災発生通報
(模擬)
・地元への火災発生通報
(模擬)
・火災鎮火連絡確認
・訓練終了指示
・人員、資機材の異常の有無点
検報告指示→警備隊
9
2
3−3
職場単位で行う防災訓練
現場作業員や防災要員の事故対応力向上のため、個別の防災活動に関する訓練を職場単位
で行うことも効果的です。
個別に実施する訓練としては次に示すものが挙げられます。
訓練の種類
対
象
緊急連絡訓練
全職場
救助・救護訓練
製造現場
消火活動訓練
可燃性ガスを取扱う職場
除害活動訓練
毒性ガスを取扱う職場
夜間・休日を想定した訓練
交替勤務の職場
3.3.1 緊急連絡訓練の活動事例
(1)緊急連絡訓練
①
活動の概要
1年に2回、事故が発生した場合の社内連絡、関係機関への通報のため、緊急連絡
網による連絡訓練を行っています。
②
実施方法
工場内の緊急連絡網(非常時連絡通報系統図)を定めておき、災害を発見した者が
迅速に連絡できるかを定期的に訓練により確認しています。
また、夜間・休日の作業員が少ない時間帯においても、当直者による連絡が確実に
行われるか訓練により確認しています。
非常時連絡系統図(平日昼間の場合、夜間・休日の場合)は資料3−4のとおりで
す。
留意点
事故発生時には速やかな連絡・通報が必要になるので、あらかじめ連絡・通報のための様
式を定めておきましょう。関係機関への通報先については、事故や被害の状況によって通報
先や優先順位が違うことが考えられます。そのため、事故や被害の状況により、どこへ通報
すべきか明示した緊急連絡先一覧表を作成し、見やすい場所に掲示しておきましょう。
また夜間・休日の場合は、緊急連絡方法や通報先が昼間と異なることもあるので、訓練の
中で確認しておきましょう。
- 30 -
資料3−4
非常時連絡系統図
(平日昼間の場合)
:通報、報告
災害発生
:指示
災害発見者
消防本部
・警察
計器室(班長)
製造課長
防災センター
災害対策本部員
県・
関係官庁
環境安全課
環境安全課員
製造部長
工務部長
総務部長
環境安全課員
工務課長
総務課長
現場状況確認
周辺パトロール
場内放送
施設課長
工場長
技術開発部長
本社技術部
災害対策本部設置
付近住民対応
外部からの問合せ対応
設備点検等
(夜間、休日の場合)
:通報、報告
災害発生
:指示
災害発見者
消防本部
・警察
計器室(班長)
製造課長
防災センター
当直者
(副防災管理者)
災害対策本部員
環境安全課長
県・
関係官庁
環境安全課員
製造部長
工務部長
総務部長
環境安全課員
工務課長
総務課長
現場状況確認
周辺パトロール
場内放送
施設課長
工場長
技術開発部長
災害対策本部設置
設備点検等
- 31 -
付近住民対応
外部からの問合せ対応
本社技術部
(2)緊急通報・誘導訓練
①
活動の概要
現場から工場内の防災センターへの緊急通報や、自衛防災隊の出動・誘導訓練を行
っています。
②
実施方法
火災事故・救急事故・環境事故(漏えい)の3種の事故を想定し、毎日パターンを
替えて訓練を行っています。
毎朝9時に、事故想定に従い現場から防災センターへ緊急通報を行います(現場は
各職場の持ち回りで実施)。
防災センターは通報内容を緊急通報受信票に記入し、自衛防災隊を出動させます。
通報者は、出動した自衛防災隊を現場まで誘導し、立会いを行います。
この訓練では、現場側の緊急時における正確な情報伝達能力を養うとともに、受け
手側が通報内容を確実に確認できるようになることを目的としています。
緊急通報・誘導訓練の実施要領は資料3−5のとおり、緊急通報受信票の様式は資
料3−6のとおりです。
資料3−5
緊急通報・誘導訓練の実施要領
毎朝9時に実施(想定現場・職場は毎日替わる)
<訓練の手順>
1 通
報
現 場
下記の3パターンで通報
「火災(火事)です」
「救急です」・「環境事故です」
工場内防災センター
・「緊急123番です」
・内容の聞き取り、緊急通報受信票に記録
・緊急事態は「 ○○ ですね!」
・「防災センター了解しました」
2
現場出動
自衛防災隊員が現場へ出動
3
現場へ誘導
・自衛防災隊員が到着
・従業員が現場(想定場所)に誘導
(情報が正確に伝わり、迅速な対応・誘導ができたか確認する)
<パターン1:火災事故想定>
(例)「只今より緊急通報訓練を行います」
「訓練・訓練」
「火災です」や「火事です」
「どこで」・「何が」・「どうなっている」
「○門から入場するよう119番通報をしました」
「けが人の有無」
<パターン2:救急事故想定>
(例)「只今より緊急通報訓練を行います」
「訓練・訓練」
「救急です」
「どこで」・「誰が」・「どうなっている」
「○門から入場するよう119番通報をしました」
※ 119番通報の場合
通報者は、救護者の容体等について確認されるので、
できるだけ正確に伝える
<パターン3:環境事故想定>
(例)「只今より緊急通報訓練を行います」
「訓練・訓練」
「環境事故です」
「どこで」・「何が」・「どうなっている」
「○○隊が活動中です」
- 32 -
資料3−6
緊急通報受信票
1.『確認します。』
2.『緊急事態は
ですね!』
火
①発災場所は
ですね!
②燃えているのは
ですね!
災
③近くに危険物は
・ありますね
・ありませんね
④怪我人は
・いますね
・いませんね
⑤公設消防の出動を要請
・しましたね
・していませんね
⑥公設消防の誘導員は
・いますね
・いませんね
⑦あなたの名前は
⑧防災センター了解しました
①発災場所は
ですね!
救
急
②救急内容は
・怪我ですね
・病気ですね
③意識は
・ありますね
・ありませんね
④救急車の出動を要請
・しましたね
・していませんね
⑤救急車の誘導員は
・いますね
・いませんね
⑥あなたの名前は
⑦防災センター了解しました
環
①発災場所は
ですね!
②漏洩しているのは
ですね!
③外部への漏洩は
・ありますね
・ありませんね
境
④あなたの名前は
⑤防災センター了解しました
消防への通報
<通報内容>
・こちらは、○○市
・
時
分に、
○○
○○
□番地
○○株式会社□□工場です。
が発生しました。
(順次応答する:わからない事は答えない。わかり次第、再度通報する。)
・電話番号は、○○○-○○○-○○○○
・私は、防災センターの○○です。
- 33 -
3.3.2 救助・救護訓練の活動事例
<競技会形式の救急実技訓練>
①
活動の概要
1年に1回、ガス中毒者や負傷者の救助・救護訓練を競技会形式で行い、救助・救
護処置技能のレベルアップを図っています。
②
実施方法
各課、班でチームを組み、決められた想定に従い救助・救護活動を行います。競技
では、各救急用具の取扱操作の正確さ、動作の機敏さなどについて、チェックリスト
を用いて審査し順位を競います。
競技会形式で行うことにより競争意識が刺激され、より真剣に訓練に取り組む効果
が期待できます。
救急実技訓練の実施要領は資料3−7、救急競技会の審査チェックリストは資料3
−8のとおりです。
留意点
・事故により負傷者が発生した場合、やみくもに現場に救助に向かったことで二次災害
に巻き込まれることも考えられます。救助活動の際には、取扱う高圧ガスの性質と現場
の状況を把握し、安全を確認してから救助を行うことが必要です。
・負傷者に一刻も早い応急処置が必要な場合を想定し、心肺蘇生法(人工呼吸、心臓マ
ッサージ)、止血法などの一般的な応急処置については、救急救命士による講習などで
習得しておくと良いでしょう。
・取扱う高圧ガスに特有の症状(凍傷、薬傷、有毒ガス中毒)が想定される場合には、
それらの症状に応じた救護方法についても訓練しておきましょう。
負傷者の救助・救護活動の流れ
心肺蘇生
止血等
医療機関への搬送
助
- 34 -
応急手当
救
負傷 者 の 把 握
負傷 者 の 発 生
事故発生
安全の確認
(ガス濃度測定、
空気呼吸器装着)
応急手当
内容の伝達
救急実技訓練の実施要領
資料3−7
1.目的
職場において万一、ガス中毒、出血等の生命にかかわるような事態が発生した場合、救助・
必要な救急処置が、迅速かつ正確に出来る為の知識と技能を身につけることを目的とする。
2.実施場所:体育館
3.競技想定
①
第1次想定
・
オペレーターCが、作業中誤ってガス中毒にかかって倒れた。オペレーターA・Bが
この事態を発見し救出に向かう。
・
オペレーターBは、空気呼吸器を装着する。
・
オペレーターAは、人工蘇生器を運搬して二人で救助救護に当たる。
②
第2次想定
・
オペレーターBが作業中、足を踏み外して転倒し頭部額の裂傷、左足首を捻挫した。
・
オペレーターA・Cが、三角巾にて救急処置した後、担架で安全な場所に運搬する。
4.取扱器具類と担当任務
取扱器具類
取扱処置・審査ポイント
実施者
空気呼吸器
装着実技(機敏性、正確さ、必要点検ポイント確認)
B
人工蘇生器
取扱操作(正確さ、必要点検ポイント確認)
A
頭部三角巾
三角巾取扱と頭部処置(正確さ、見栄え)
A
足部三角巾
三角巾取扱と足部処置(正確さ、見栄え)
C
担架運搬
運搬方法(患者の扱い方、運搬進行)
A,C
スタート
ゴール
5.競技要領
①
A,B,C3人がスタート位置に整列する。
②
リーダーAは審査員に準備完了の旨、報告する。
(例; ○○課××班チーム準備完了しました )
③
Cがb地点まで行き、倒れる。(患者となる)
④
審査員が笛を吹いたら、リーダーAは
操作始め
b
○
負傷者
障害物
a
○
ライフゼム装着
c
○
酸素蘇生
d
○
三角巾操作
担架
と合図する。(ストップウオッチ『ON』)
⑤
A,Bはa地点で空気呼吸器の装着、人工蘇生器の運搬をする。
⑥
BはCをc地点まで運搬する。(運搬方法は自由。運搬後、空気呼吸器を外す)
⑦
c地点でA,Bは共同で人工蘇生器を操作し、Cを救護する。
(審査員のヨシの合図で救護完了とする)
A,B,C3人でd地点に行きB(患者となる)の頭部、左足首の負傷を三角巾で処置
する。
⑧
Bを担架にのせ安全地帯(ゴール)まで運搬する。(ストップウオッチ『OFF』)
6.審査要領
・
各救急用具等の取扱い操作の正確さ、動作の機敏さを最優先に審査する。
・
減点方式により採点する。
・
減点により同点の場合は、タイムの早い方を上位とする。
- 35 -
資料3−8
救急競技会チェックリスト
〔
/
〕【チーム名:
】
タ イ ム :
取扱器具類
1 空気呼吸器
チェックポイント
①ボンベの圧力確認をしていない。(指差及び呼称)
②ボンベ圧力低のベル確認をしていない。−『ヨシ』
③面体装着・各紐を絞り込んでいない。
④面体、ホ−スの洩れチェックをしていない。−『ヨシ』
2 人工蘇生器
①ボンベの圧力確認をしていない。(指差及び呼称)
②ゴム袋で蘇生器の作動確認をしていない。−『ヨシ』
③気道確保をしていない。
3 頭部三角巾
①全体の仕上がり、見栄えが悪い。(紐等の始末)
②縛り目が本結びになっていない。
4 足首三角巾
①全体の仕上がり、見栄えが悪い。(紐等の始末)
②縛り目が本結びになっていない。
③足首がきちんと固定されていない。
5
担架運搬
①患者を担架に乗せる呼吸があっていない。(乗せ方)
②患者の足から進行していない。
(後方の人が患者の顔、容体を見ていない)
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減点対象
3.3.3 消火活動訓練の活動事例
主な消火活動訓練
可燃性ガスの場合
必要な行動
訓練内容
火災 の発 生
引火・爆発
事故発生
初期消火
粉末消火器の使用
(実射訓練)
延焼防止措置
防火設備の作動
(消火栓、散水装置)
定期的な点検・整備
<指名消防隊員訓練>
①
活動の概要
2ヶ月に1回、各班から指名消防隊員を選抜し、消火技術訓練を行っています。
②
実施方法
自衛防災組織のうち、消防隊については各班から選抜さ
れた指名消防隊員で組織されています。これらの指名消防
隊員の技術向上を目的として、熟練者の指導のもと訓練を
実施しています。
訓練の方法は、事業所内に消火訓練場を設置し、結束・
空気呼吸器取扱訓練、放水訓練、実火訓練(消火器、ホー
スリールによる消火)、泡放出訓練、固定泡消火設備取扱訓
練などを行っています。
3.3.4 除害活動訓練の活動事例
主な除害活動訓練
毒性ガスの場合
必要な行動
拡散防止措置
除害措置
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保護具・空気呼吸器の
装着
除害設備等の作動
(換気・吸引装置、
除害塔、除害薬剤等)
定期 的な 点検 ・整 備
漏えい・拡散
事故発生
作業員の安全確保
訓練内容
①
活動の概要
1年に2回、毒性ガスの漏えいを想定した除害活動訓練を行っています。
②
実施方法
毒性ガスの漏えいは、元弁を閉止するなど漏えいをいち早く止めるとともに、漏えい
したガスの除害を行う必要があります。また、閉止作業で現場に向かった者が更に被害
にあう恐れがあるので、空気呼吸器等の保護具の装着が必要になります。
除害活動訓練では、空気呼吸器を装着しての発生源の閉止作業や、除害用設備を使用
しての除害剤散布作業、吸引除害作業を行っています。
また、上記の訓練とは別に年に2∼6回、保護具の点検にあわせて保護具の装着訓練
を実施しています。
3.3.5 夜間・休日を想定した訓練の活動事例
①
活動の概要
1年に1回、夜間・休日など場内の人員が少ない条件を想定し、防災訓練を行ってい
ます。
②
実施方法
設備の自動化などに伴い製造現場の人員は減少傾向にあり、特に夜間・休日の配置人
員は少なくなっています。また、夜間・休日では事務所部門は不在のため、人数の少な
い中で応急処置、緊急連絡、消火活動などの多くの初期活動が要求されます。
そこで昼間の時間帯に、夜間・休日を想定し参加人員を限定した状態で、防災訓練を
実施しています。(交替班(A・B・C・D)単位で実施)
訓練では、70 ガルの地震により可燃性ガスの漏えい・着火が起こるとともに、負傷者
の発生を想定し、各作業員の適切な対応や、発災職場と他職場から派遣された応援隊と
の連携作業に重点を置いています。
夜間・休日時の緊急対応訓練実施要領は資料3−9のとおりです。
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夜間・休日時の緊急対応訓練実施要領
資料3−9
1.訓練日時
H○○.○.○○
2.発災場所
○○プラント タンクNo.○
3.訓練参加者
製造○課
班長
(発災職場)
7:45∼
1 名(発災現場:現地隊長)
作業員
3名(発災現場:対応処置操作)
DCS オペレーター
製造×課
(応援隊)
関連会社A社
宿直者
4.訓練目的
1名(コントロールルーム:対応処置操作)
△担当
1 名(発災現場:応急手当)
□担当
1 名(発災現場:消火)
1名(警備室から無線機を持って発災現場へ:情報収集)
1名(警備室:情報収集)
(1)休日・夜間時で緊急事態発生時の各作業員の対応訓練
(2)発災職場と応援隊との連携作業による訓練
5.訓練項目と内容
項目
想定事故
負傷者の救出
緊急通報
応急処置
内容
1. 70ガルの地震発生
2. 班長は、作業中断を指示し、人員点呼を実施。「地震発生チェ
ックリスト」に基づくパトロールを指示
3. 作業員1が現場パトロール中にタンクNo.○より可燃性ガス
漏洩、着火しているのを発見し、班長に無線で報告する。
4. 班長は、DCS オペレーターに全工程停止、作業員1に初期消
火を指示し、現場確認へ行く
5. 作業員1が消火器で初期消火中に転倒、右足首捻挫、頭部裂傷
し、負傷した事を班長に無線で報告する。
6. 班長は負傷し動けなくなっている作業員1を発見し、無線で作
業員2、作業員3を現場に召集する。
7. 作業員2、作業員3は三角布・担架持参で現場に向かう。
1. 作業員2と作業員3は担架で作業員1を安全な場所に移動さ
せる。
2. 班長はDCSオペレーターに緊急放送で自衛防災隊を出動要
請するよう指示。
「訓練、訓練、○○プラント タンクNo.○付近で火災発生、
負傷者1名自衛防災隊の出動を要請します。繰り返しま
す・・・・・以上」
※模擬(放送は実施しない)
3. 班長は現地本部を□□前に設置する。
(現地隊長旗、ヘルメット)
4. 応援隊到着
(1)現地隊長は、現場状況を説明。
(2)応援者(△)に、作業員1の応急処置を指示する。
(3)作業員2、作業員3、応援者(□)に、泡原液による消火
活動を指示。※固定銃による放水(実放水は実施しない)
(4)応援者(情報収集)は、随時、状況を警備室に連絡する。
5. 鎮火
現地隊長は火災鎮火・患者救護・プラントの安全確認をした事
の場内放送を指示する。※模擬
6. 訓練終了
7. 後片付け及び反省会
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実施者
班長
作業員1
班長
DCS オペレーター
作業員1
班長
作業員2、3
作業員2、3
班長
DCS オペレーター
班長
班長
応援者(△)
作業員2、3
応援者(□)
応援者
(情報収集)
班長
全員
3−4
その他の訓練
3−2、3−3で紹介した防災訓練以外にも、大規模事故を想定し実施しておくと事故時
に有効と思われる訓練の活動事例について紹介します。
訓練の種類
対
象
非常召集訓練
交代勤務の事業所
机上訓練
危険性の高いガスを扱う事業所
危険性の高いガスを扱う事業所
避難訓練
一般従業員(防災要員以外)の多い事業所
事故により周辺への影響が
広報活動訓練
大きいと考えられる事業所
3.4.1 非常召集訓練の活動事例
①
第一発見者
現場責任者
監視室
召集直後の
行動訓練
(夜間・休日)
近隣 の従 業員
防災要員
事故発生
自動呼出し 装置
工場長・幹部
非常召集︵電話・放送︶
<自動呼出し装置による非常召集訓練>
活動の概要
夜間・休日時に事故が発生した際、従業員をいち早く召集し処置活動に当たらせる
ため、自動呼出し装置を使用した非常召集訓練を年に2回行っています。
②
実施方法
自動呼出し装置は、制御用パソコンと本体で構成され、あらかじめ通知データ(電
話番号、メールアドレス、名前など)を制御用パソコンより登録し、また通知したい
メッセージの録音及びメール本文の文字登録をしておきます。非常時などに電話回線
及びインターネットを使い、簡単操作で大勢の人に一斉に連絡、通知先の反応(召集
などに対する可否など)の回答収集ができるシステムです。
あらかじめ通知メッセージの中に訓練用のデータを登録しておき、訓練では装置を
作動させメッセージを送信しています。
年2回の訓練のうち1回は早朝に実施し、駆け付け状況を確認しています。残りの
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1回は夜間・休日に行い受信確認や内容確認を行っています。
留意点
休日・夜間においては実際に召集することまでは難しいので、非常召集の連絡を行っ
た後、受信確認をするといった方法で行うと良いでしょう。
日頃から、非常召集訓練を実施しておけば、実際に事故やトラブルの連絡が入った時
に、冷静に対処することができるでしょう。
操作盤
火災
ガス漏洩
地震
通知
起動
排水異常
輸送中事故
風水害
訓練火災 訓練ガス漏洩
自動呼出し装置
の操作盤
訓練地震
3.4.2 机上訓練の活動事例
異常想定机上訓練
被害はどの
程度か?
災害対策本部机上訓練
どのような
応急処置を
講ずるか?
事故発生
避難は
必要か?
防災要員
情報収集
二次災害の
おそれは?
指示
災害対策本部
(1)異常想定机上訓練
①
概要
月に2∼3回、作業前の班内ミーティングにおいて、設備の異常を想定した机上訓
練を行っています。
②
実施方法
異常想定机上訓練は、現場ではなく会議室等で行い、事故が発生した場合の被害状
況を想定し、どのような緊急対応を図るかをシミュレーションすることで、的確な判
断力を養っています。
留意点
机上訓練では、事故によりどのような被害が想定されるか、また、事故が起きたとき
にどう対応するかを、判断・指示・行動していきます。
現場での訓練に比べて冷静な判断ができるため、「なぜそうするのか」、「こうした方
が良いのではないか」といった課題や問題点を発見することにもつながります。
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(2)災害対策本部机上訓練
①
概要
事故が発生した場合の災害対策本部の速やかな設置、本部員の活動訓練を机上にて
行っています。
②
実施方法
会議室を利用し、事故の発生を構内放送で呼びかけ、災害対策本部が何分で設置で
きるか訓練を行っています。また各種の被害を想定し、本部長から本部員への指示、
本部長への報告が確実に行えるか訓練により身につけています。
留意点
大規模な防災訓練は時間と手間がかかりますが、机上訓練は簡単かつ様々な想定
ができることから、災害対策本部員の判断力・事故対応力を養成する訓練として有
効です。
3.4.3 避難訓練の活動事例
<風向きのモニターによる避難場所等の指定>
重大な危険
事故発生
迅速な避難
一般従業員
避難場所
応急処置
避難ルート
の指示
防災要員
立入禁止区域の設定
(ロープ張り・表示)
:風向き
①
避難場所の指定
災害対策本部
概要
事業所内の風向き等を測定し、警備室でモニターすることにより避難場所や避難経路
の指定を行っています。
②
実施方法
事業所内の複数の箇所に、風向きや風速を測定する機器を設置し、警備室でモニター
しています。警備室ではガス漏えい検知器の設置位置と指示値もモニターしており、事
故が発生した時には、発災箇所、ガス漏えいの状況、風向き・風速を考慮し、避難場所
と避難経路を設定します。
避難場所と避難経路はあらかじめ複数定められており、避難訓練の際も当日の風向き
等を考慮し、適切な場所・経路を決め、場内アナウンスを行います。
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留意点
避難訓練を実施する前に、事業所で取扱っている高圧ガスの毒性や物性の他、風向き
を考慮し、あらかじめ複数の避難場所と避難経路を定めておきます。
避難訓練では、迅速な避難だけでなく、的確な避難先の指示も重要です。被害状況と
風向きを考慮し、素早く安全な避難場所と避難経路を判断し、現場に指示する訓練も行
っておくと良いでしょう。
3.4.4 広報活動訓練の活動事例
<報道機関等対応訓練>
発災直後
事故の鎮圧
記者 会見 の開 催
記者 会見 の要 請
現場 取材
取材 申し 込 み
状況 の説 明
①
問 合 せ・ 苦情
事故発生
処置活動
活動の概要
事故発生時の広報活動や、報道機関等からの問合せへの対応について訓練を行ってい
ます。
②
実施方法
事故が発生したときの広報活動や、報道機関、地域住民、関係官庁からの問合せへの
対応の仕方について、
「火災発生→公設消防への通報→自衛防災組織の設置→消防活動→
火災鎮火→記者会見」などの一連の想定の流れに従い訓練しています。
実際の訓練では、従業員が模擬報道機関(3名)、模擬関係官庁(1名)、模擬近隣住
民(1名)の役割を演じ、シナリオをもとに災害対策本部員に問合せや苦情申し立てを
行います。本部員は現地本部との連絡や情報収集を行い、問合せ等に的確に対応できる
かトレーニングしています。
留意点
・住民への広報が遅れたり出し渋ったりすると、住民の不安感・不信感が増大すること
があります。率先・迅速な活動ができるよう訓練しておきましょう。
・報道機関等への対応については、事故対策マニュアル等で事故発生時の対応方法や記
者会見での発表項目などを定めておき、訓練で補完しておくことが効果的です。
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