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2. 流域及び河川の自然環境

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2. 流域及び河川の自然環境
2.
流域及び河川の自然環境
2-1
流域の自然環境
那珂川はその源を那須火山帯に属する那須岳とし、那須岳周辺は日光国立公園に指定され、
ニッコウキスゲ等の高山植物やクロサンショウウオがみられる沼原湿原を有し、山麓にはミ
ズナラやブナの天然林が分布している。
上流域の那珂川と箒川に挟まれた一帯は那須野ヶ原と呼ばれ、大規模な複合扇状地が形成
されており、扇状地中央付近までは地下水面が深く、一部の河川は流れる水が伏流し、水無
川となる。扇状地の下流域では、多くの湧水地が見られ、良好な水質に生息する生物が見ら
れるなど、生物の良好な生育環境となっている。
中流域の八溝山地が南北に連なり、那珂川が八溝山地の西麓を流れる区間には谷底平野の
河岸段丘が発達し、周囲は八溝、那珂川、御前山県立自然公園に指定されており、那珂川の
砂礫河原と斜面林からなる多様な環境が形成され、多種の植物や鳥類をみることができる。
下流域は那珂台地と東茨城台地など広大な洪積台地が形成され、その間の肥沃な沖積平野
では市街地や耕作地が広がり開発が進んでいるが、汽水性生物の重要な生息場である涸沼と
涸沼川の一部は大洗県立自然公園に指定されており、豊かな自然環境が残されている。
那珂川は地形条件により 6 つに分けることができる。まず、活火山である那須岳から那須
野ヶ原扇状地上流端までの「源流区間」、その下流の箒川が合流するまでの「那須野ヶ原扇
状地区間」、八溝山地に沿って南下する「山間区間」と八溝山地を横断し両岸が崖地となっ
ている「狭窄区間」、その下流、瓜連丘陵や友部丘陵等の台地や丘陵地の間を河岸段丘を形
成して流れる「台地・丘陵地区間」及び最下流の自然堤防が発達する「自然堤防区間」であ
る。
那珂川の河床勾配は、下流の感潮区間では 1/7,000~1/4,000 と緩勾配であるが、その上流
は 1/700 から 1/300 以上の急勾配となっている。
那珂川を上流部、中流部、下流部に分け、各区間ごとの河川及びその周辺の自然環境につ
いて示す。
◆ 上流部:源流区間、那須野ヶ原扇状地区間
◆ 中流部:山間区間、狭窄区間、台地・丘陵地区間、
◆ 下流部:自然堤防区間
-5-
図 2-1
那珂川流域地形分類図
(出典:国土庁
-6-
土地分類図(08 茨城県・09 栃木県)を基に作成)
2-2
(1)
河川及び周辺の自然環境
上流部(源流区間、那須野ヶ原扇状地区間)
那珂川の上流部の那須火山帯は、日光国立公園に
指定されており、落葉広葉樹林であるブナ・ミズナ
ラが広がり、渓谷にはイワナ・カジカ等が生息する。
カジカ(カジカ科)
山間の渓流に生息し、比較的大きな石の下
にある、身を隠すことが出来る空間が確保
できる環境を好む。
(写真:リバーフロント整備センター
フィールド総合図鑑 川の生物)
▲新緑のブナ林
那珂川が流れる複合扇状地である那須野ヶ原の中央から下流にかけては、数多くの湧水が
見られ、そこから流れ出る清流の小川や支川には、天然記念物のミヤコタナゴやイトヨ等が
生息し、生物の良好な生息環境となっている。
ミヤコタナゴ(コイ科)
丘陵地や扇状地周辺の湧水を起源とする
水田地帯を流下する細流に生息する。
かつては多く生息していたが、現在では絶
滅の危機に瀕しており、国指定天然記念物
に指定されている。。
イトヨ(トゲウオ科)
小川や水田の溝などに生息し、水生昆虫や甲殻
類などを餌にする肉食である。
雄は流れのゆるやかな泥土質の場所及び水性
植物の根茎部に、ちくわ型の巣をつくり、雌が
産卵を終えると雄は外敵を監視し、背の鋭い 3
本の鋭いトゲを立て、巣の周りを警戒する等、
特徴的な習性がある。
(写真:大田原市観光協会 HP)
(写真:山と渓谷社
-7-
日本の淡水魚)
中流部(山間区間、狭窄区間、台地・丘陵地区間)
(2)
那珂川町から城里町に至る中流部は、数段の河岸段
丘が発達した谷底平野を流れ、山間の深い谷を流下し、
那珂川の清流とともに、那珂川および御前山県立自然
公園に指定され、新緑・紅葉と豊かな自然景観を呈し、
比較的手つかずの自然が残る礫河原と崖地の特徴的な
風景を形成している。
崖地には斜面林であるシラカシ・クヌギが分布し、
ヤマセミが生息するとともに、礫河原にはカワラニガ
ナ等の植物やカワラバッタ、イカルチドリなどが見ら
れる。
カワラニガナ(キク科)
河原の礫地に生える多年草で、大きさは 15
~30cmまで成長。2cm程度の淡黄色の花
が8~9月に開花する。
(写真:平成 13 年度
イカルチドリ(チドリ科)
川の中流域より上の砂礫の川原や中州に
生息し、冬期には水田などにも現れる。主
に砂利の多い河原で繁殖し、特に中流域の
礫の多いところを好む。
(写真:リバーフロント整備センター
フィールド総合図鑑 川の生物)
那珂川河川水辺の国勢調査
植物調査 報告書)
カワラバッタ(バッタ科)
後羽の内側が鮮やかな青色をしている美し
い種。大きな河川の砂礫地に生息し、体色
は周囲の砂礫の色と見分けがつきにくい保
護色となっている。近年河原の草地化によ
り全国的に急激に減少してきている。
(写真:リバーフロント整備センター
フィールド総合図鑑 川の生物)
この区間は良好な水質を維持しているため、きれい
な流水にすむスナヤツメ等の魚類や水生昆虫が生息し、
大小の礫からなる河床と蛇行した流れが生み出した連
続する瀬・淵は、全国でも有数のアユ・サケの産卵・
生息場所となっている。
スナヤツメ(ヤツメウナギ科)
一生を淡水で過ごし、主の中流域から上流
域にかけて生息するほか、丘陵地の湧水を
水源にする細粒で見られる。
(写真:リバーフロント整備センター
フィールド総合図鑑 川の生物)
▲中流部の瀬・淵(常陸大宮市)
-8-
(3)
下流部(自然堤防区間)
那珂市から河口に至る下流部は、平野を流れながら川幅を広げ、高水敷にはオギ・ヨシ群
落が分布し、水域には、ウグイ・オイカワ等の淡水魚の他、ボラ・スズキ・マハゼ等の汽水
性の魚類が多く生息するとともに、冬場は越冬のため飛来するカモ類が見られる。
マハゼ(ハゼ科)
河口やその付近の内湾沿岸の砂泥底に棲
む。夏から秋にかけては浅瀬にいて、秋が
深まると深みに移動する。古くから食用に
漁獲される。
シノリガモ(カモ科)
冬鳥として岩礁のある波の荒い海岸周
辺で見られる。冬期には貝類や甲殻類
を食べる。
(写真:茨城県版
(写真:リバーフロント整備センター
フィールド総合図鑑 川の生物)
レッドデータブック)
河口付近で那珂川に合流する支川涸沼川は、汽水環境が形成され、水産資源となるヤマト
シジミ等が生息するとともに、涸沼周辺のヨシ群落には、ヒヌマイトトンボが生息し、ヒヌ
マイトトンボの命名の地として知られている。
ヒヌマイトトンボ(イトトンボ科)
1971 年に涸沼沿岸で発見された。
幼虫期には海水が流入する河川や湖沼の沿岸
部のヨシ群落に出来る浅い水溜りに生息し、
成虫になるとヨシやイグサ類などの群落内の
狭い空間を低く飛ぶ。
▲涸沼川周辺の湿地環境(大洗町)
(写真:茨城町 HP)
-9-
(4)
那珂川水系における特定種
河川水辺の国勢調査において確認された生物種から、那珂川水系直轄管理区間における特
定種を環境省レッドデータブック・リスト記載種、天然記念物指定種等の学術上または希少
表 2-1 に特定種の選定基準、表 2-2 に調査対象毎の調査年度、表 2-3
性の視点から抽出した。
に調査対象毎の実際に確認された特定種を示す。
表 2-1 那珂川水系における特定種の選定基準一覧表
選定根拠
選定根拠となる法令・文献
文化財保護法
1
文化財保護条例
2
3
絶滅の恐れがある野生動物の種の保存に関する法律
環境省レッドデータブック・リスト
4
記号
特天
国指定特別天然記念物
天然
国指定天然記念物
茨天
茨城県指定天然記念物
栃天
栃木県指定天然記念物
市天
市町村指定天然記念物
保存
国内希少野生動植物
EX
絶滅種
EW
野生絶滅種
CR
絶滅危惧ⅠA 類種
EN
絶滅危惧ⅠB 類種
CR+EN
茨城県レッドデータブック
絶滅危惧Ⅱ類種
NT
準絶滅危惧種
DD
情報不足種
LP
絶滅の危機にある地域個体群
栃 NA
自然
重要
絶滅種:茨城県内で既に絶滅したと考えられる種ま
たは亜種
絶滅危惧種:茨城県内で絶滅の危機に瀕している種
または亜種
危急種:茨城県内で絶滅の危険が増大している種ま
たは亜種
希少種:茨城県内で存続基盤が脆弱な種または亜種
絶滅種:県内ではすでに絶滅したと考えられる種
絶滅危惧Ⅰ類:絶滅の危機に瀕している生物
絶滅危惧Ⅱ類:絶滅の危険が増大している生物
準絶滅危惧種:存続基盤が脆弱な生物
情報不足:評価するだけの情報が不足している生物
絶滅の恐れのある地域個体群:地域的に孤立してお
り、地域レベルでの絶滅のおそれが高い個体群
要注目:注目すべき生物
「すぐれた自然」調査対象
日本の重要な指定種
指標
日本の指標的な指定種
希少
日本の希少な指定種
茨重要
茨城県特定の重要種
茨E
茨V
茨R
栃 EX
栃A
栃B
栃C
栃 DD
栃木県レッドデータリスト
6
栃 LP
7
第 1 回自然環境保全調査(緑の国勢調査)
第 2 回自然環境保全調査(緑の国勢調査)
8
9
その他
- 10 -
絶滅危惧Ⅰ類
VU
茨 EX
5
カテゴリー区分
栃重要
栃木県特定の重要種
その他
地方において特筆すべき文献掲載種
表 2-2 那珂川水系における河川水辺の国勢調査の調査対象毎の調査年度
調査年度
調査対象
植物
魚介類
底生動物
陸上昆虫類
鳥類
両生類・爬虫
類・哺乳類
H2
H3
H4
H5
H6
H7
●
●
●
●
●
●
●
H8
H9
H10
H11
H12
H13
H14
●
●
●
H15
H16
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
那珂川水系における河川水辺の国勢調査は那珂川本川と涸沼川の直轄管理区間に調査地
点が設定されているが、河川水辺の国勢調査で生物が実際に確認された地点について表 2-3
では下記のように示した。
・ 上流:那珂川本川 85.5km~60.5km
・ 中流:那珂川本川 60.5km~27.5km
・ 下流:那珂川本川 27.5km~河口
・ 涸沼川:涸沼川 那珂川本川合流点~8.0km
表 2-3(1) 那珂川水系で実際に確認された特定種(植物)
番号
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
種名
ウスゲチョウジタデ
カワヂシャ
カワラニガナ
カンエンガヤツリ
コイヌガラシ
サクラバハンノキ
タコノアシ
ノウルシ
ミクリ
ミズマツバ
ミゾコウジュ
オオクグ
コウモリカズラ
ハマナス
ヒメミソハギ
アイアシ
フサモ
アリアケスミレ
アキノハハコグサ
ヌカボタデ
選定根拠(表 2-1 参照)
1
2
3
4
5
確認地点(H5~H14)
上流
中流
下流
NT
●
●
●
NT
●
●
●
VU
●
●
VU
6
7
8
9
その他
●
NT
●
NT
その他
VU
その他
●
●
●
●
VU
●
●
NT
●
VU
その他
NT
その他
VU
その他
●
●
●
●
その他
●
その他
●
その他
●
その他
EN
●
●
●
その他
その他
涸沼川
●
●
●
VU
●
- 11 -
表 2-3(2) 那珂川水系で実際に確認された特定種(魚類)
番号
1
2
3
4
5
6
7
種名
選定根拠(表 2-1 参照)
1
2
3
ウツセミカジカ
ギバチ
スナヤツメ
タナゴ
ボウズハゼ
ホトケドジョウ
メダカ
4
5
VU
茨R
VU
茨V
6
確認地点(H2~H13 調査)
7
8
9
VU
NT
上流
中流
下流
●
●
●
●
●
●
●
●
●
重要
EN
茨R
VU
茨R
涸沼川
●
●
●
●
●
表 2-3(3) 那珂川水系で実際に確認された特定種(底生動物)
番号
種名
1
シロタニガワカゲロウ
2
タイコウチ
3
4
5
6
タガメ
チラカゲロウ
ヌカエビ
マルタニシ
7
ミズカマキリ
選定根拠(表 2-1 参照)
1
2
3
4
5
6
確認地点(H5~H13 調査)
7
8
9
茨重要
茨重要
栃重要
VU
上流
中流
下流
●
●
●
●
●
●
茨重要
●
●
●
●
●
●
●
●
●
茨重要
栃重要
●
●
●
茨R
茨R
NT
涸沼川
表 2-3(4) 那珂川水系で実際に確認された特定種(陸上昆虫類)
番号
種名
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
アオマツムシ
アカスギキンカメムシ
アゲハモドキ
オオスズメバチ
オオムラサキ
ガムシ
カンタン
キトンボ
キリギリス
ギンイチモンジセセリ
クロヒカゲ
コマルハナバチ
ジャコウアゲハ
ショウリョウバッタモドキ
シロヘリツチカメムシ
セアカオサムシ
セグロアシナガバチ
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
タイコウチ
タガメ
ツノトンボ
ツマグロキチョウ
トゲアリ
トラマルハチバチ
ニッポンハナダカバチ
ヒヌマイトトンボ
ヒメスズメバチ
ヒメマイマイカブリ
ホソオビアシブトクチバ
マダラヤンマ
30
31
32
33
34
ミズカマキリ
ミンミンゼミ
ヤマトタマムシ
ヤマトヒメメダカカッコウムシ
ワスレナグモ
選定根拠(表 2-1 参照)
1
2
3
4
5
NT
6
確認地点(H5~H12 調査)
7
自然
8
茨重要
栃重要
栃重要
茨重要
重要、
希少
9
上流
涸沼川
●
●
●
その他
●
その他
その他
栃重要
NT
●
●
●
●
希少
茨重要
栃重要
その他
NT
VU
下流
●
栃重要
栃重要
茨重要
栃重要
茨重要
栃重要
重要
栃重要
中流
その他
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
その他
●
●
VU
●
●
●
茨重要
栃重要
茨重要
DD
EN
●
●
●
その他
●
茨重要
茨重要
●
●
その他
自然
NT
- 12 -
茨重要
栃重要
茨重要
栃重要
栃重要
栃重要
●
●
●
●
●
●
その他
その他
その他
●
●
●
●
●
表 2-3(5) 那珂川水系で実際に確認された特定種(鳥類)
番号
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
種名
カンムリカイツブリ
ヨシゴイ
ササゴイ
チュウサギ
マガン
オシドリ
マガモ
シノリガモ
ミサゴ
オオタカ
ツミ
ハイタカ
サシバ
ハイイロチュウヒ
チュウヒ
ハヤブサ
コチョウゲンボウ
ウズラ
ヒクイナ
オオバン
イカルチドリ
シロチドリ
オオジシギ
コアジサシ
カッコウ
アオバズク
フクロウ
ヒメアマツバメ
ヤマセミ
コシアカツバメ
ノビタキ
イソヒヨドリ
オオセッカ
コヨシキリ
選定根拠(表 2-1 参照)
1
2
3
4
5
6
確認地点 H5~H16 調査)
7
8
9
上流
中流
下流
涸沼川
茨R
茨R
●
栃C
●
茨V
NT
●
栃C
●
●
天然
●
茨R
栃C
●
栃C
保存
LP
茨R
NT
茨V
栃C
VU
茨V
栃C
VU
茨R
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
栃C
茨R
栃C
VU
茨V
栃 DD
VU
茨V
栃A
茨R
栃C
茨V
栃A
●
●
●
●
●
●
茨R
●
●
茨R
●
●
●
●
●
NT
●
茨R
栃 DD
●
茨R
●
茨R
●
栃C
●
●
●
●
●
●
●
茨V
●
茨R
●
茨R
栃C
●
●
●
●
●
●
●
●
●
茨R
保存
●
●
栃 DD
DD
●
●
DD
VU
●
●
NT
保存
●
●
茨V
栃C
茨R
栃C
●
●
●
表 2-3(8) 那珂川水系で実際に確認された特定種(両生類・爬虫類・哺乳類)
番号
種名
選定根拠(表 2-1 参照)
1
2
3
4
5
6
確認地点(2003 調査)
7
8
9
上流
中流
1
カジカガエル
茨R
●
●
2
カヤネズミ
茨R
●
●
- 13 -
下流
涸沼川
●
●
2-3
特徴的な河川景観や文化財等
(1)
特徴的な河川景観
那珂川流域には豊かな自然が残っており、急峻な山地から太平洋に注ぎ込む那珂川の流域
では、同じ流域でありながら様々な特徴的な河川景観を見ることができる。
那珂川の上流部は、源流の深い緑の渓谷を流れる川の姿、新緑や紅葉に映える深山ダム、
扇状地を浸食してできた谷の中を流れる那珂川などの美しい河川景観が見られる。
▲深山ダムのダム湖
▲那珂川の上流域の様子
中流部は、数段の河岸段丘が発達した谷底平野を流下し、那珂川の清流とともに、御前山
県立自然公園等に指定され、比較的手つかずの自然が残る礫河原と崖地の特徴的な風景が見
られる。
▲御前山の麓を流れる那珂川
▲那珂川の中流域の様子
那珂川の下流部には、水戸徳川家第 9 代藩主斉昭公が,天保 4 年(1833)に領内を巡視し
8 つの景勝地を選定した「水戸八景」のうち 5 つの景勝地があり、このうち那珂川本川と涸沼
いわふねのゆうしょう
ひろ うらあきのつき
川の合流点右岸の高台から望む「巌 船 夕 照 」や、涸沼の湖畔から見られる「広浦 秋 月 」などは、
かつてを忍ばせる景勝地である。
いわふねのゆうしょう
▲「巌 船 夕 照 」と呼ばれる眺め
- 14 -
▲朝日を受けた河口部
(2)
①
文
化
名勝・史跡及び天然記念物
那珂川流域内国指定および県指定の名勝・史跡、天然記念物を表 2-4 に示す
表 2-4(1) 那珂川流域の名勝・史跡、天然記念物(国指定)
県
市町村
水戸市
茨城県
ひたちなか市
笠間市
茨城町
栃木県全域
那須塩原市
大田原市
栃木県
指定区分
天然記念物
名勝
特別史跡
史跡
史跡
史跡
史跡
史跡
史跡
天然記念物
天然記念物
天然記念物
特別天然記念物
特別天然記念物
史跡
史跡
史跡
那珂川町
名称
白旗山八幡宮のオハツキイチョウ
常磐公園
旧弘道館
常磐公園
吉田古墳
愛宕山古墳
大串貝塚
馬渡埴輪製作遺跡
虎塚古墳
片庭ヒメハルゼミ発生地
大戸のサクラ
ミヤコタナゴ
カモシカ
逆杉
侍塚古墳
唐御所横穴
那須官衙遺跡
那須小川古墳群・駒形大塚古墳・吉田温泉神社古墳
群・那須八幡塚古墳群
那須神田城跡
史跡
史跡
(出典:茨城県教育委員会 HP、栃木県教育委員会 HP)
表 2-4 (2) 那珂川流域の名勝・史跡、天然記念物(茨城県指定)
県
市町村
水戸市
ひたちなか市
指定区分
史跡
笠原水道
史跡
台渡里廃寺跡
史跡
水戸城跡(塁及び濠)
天然記念物
金砂山の大ヒイラギ
天然記念物
平磯白亜紀層
史跡
史跡
那珂市
茨
城
県
常陸大宮市
笠間市
茨城町
城里町
十五郎穴
那珂湊反射炉跡附那珂湊反射資料 25 点
天然記念物
不動院のカヤ
天然記念物
菅谷のカヤ
天然記念物
菅谷のモチノキ
天然記念物
三浦スギ
天然記念物
長倉のエノキ
天然記念物
史跡
八重のフジ
難台山城跡
名勝
広 浦
名勝
親 沢
史跡
伝内大臣平重盛墳墓
史跡
那珂西城跡
天然記念物
大洗町
名称
お葉付イチョウ
史跡
日 下 塚
史跡
車 塚
(出典:茨城県教育委員会 HP)
- 15 -
表 2-4 (3) 那珂川流域の名勝・史跡、天然記念物(栃木県指定)
県
市町村
指定区分
那須塩原市
天然記念物
大田原市
さくら市
矢板市
那須烏山市
栃
木
県
那須町
糸魚生息地
史跡
堀之内のツクバネガシ
史跡
片田のヒイラギ
史跡
大野室のイチョウ
史跡
佐久山のケヤキ
史跡
湯泉神社社叢
史跡
磯上のヤマザクラ
天然記念物
泉のエノキ
史跡
観音寺のイチョウ
史跡
矢板市山田地区のチョウゲンボウ繁殖地
天然記念物
御前原城跡
天然記念物
堀越遺跡
史跡
菩提久保のボダイジュ
史跡
湯泉神社のおおすぎ
史跡
那須町のこうやまき
史跡
八幡のミネザクラ
史跡
伊王野城跡の樹林
殺生石
史跡
九石のけやき
史跡
安楽寺のけやき
史跡
覚成院のかや
史跡
茂木小山のヤマザクラ
史跡
河井八幡宮の社叢
史跡
小貫のイロハモミジ
史跡
荒橿神社のケヤキ
天然記念物
那珂川町
西原古墳
史跡
天然記念物
塩谷町
乃木希典那須野旧宅
史跡
天然記念物
茂木町
名称
千本城跡
細川家の墓所
史跡
船生のひいらぎ
史跡
馬頭院の枝垂栗
史跡
北向田のケヤキ
史跡
戸隠神社のイチョウ
天然記念物
武茂城跡(乾徳寺境内を含む)
(出典:栃木県教育委員会 HP)
- 16 -
②
文化財
那珂川流域の国指定および県指定の文化財を表 2-5 に示す。
表 2-5(1) 那珂川流域の文化財(国指定)
県
市町村
水戸市
那珂市
茨城県
笠間市
茨城町
城里町
那須塩原市
大田原市
矢板市
栃木県
那須烏山市
那須町
茂木町
那珂川町
市貝町
指定区分
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
無形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
無形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
重要文化財
重要文化財
重要文化財
認定重要美術品
登録有形文化財
選択無形民俗文化財
国宝
重要文化財
重要文化財
認定重要美術品
認定重要美術品
登録有形文化財
選択無形民俗文化財
重要文化財
重要文化財
重要文化財
重要文化財
選択無形文化財
重要無形民俗文化財
選択無形民俗文化財
重要文化財
重要文化財
重要文化財
登録有形文化財
登録有形文化財
登録有形文化財
登録有形文化財
登録有形文化財
登録有形文化財
登録有形文化財
登録有形文化財
登録有形文化財
重要文化財
名称
八幡宮本殿
旧弘道館(正庁, 至善堂,正門附塀)
薬王堂本堂
中崎家住宅
佛性寺本堂(附旧露盤1個)
太刀(銘則包作附糸巻太刀拵)
朱漆足付盥
木造聖徳太子立像
一中節三味線
紙本著色聖徳太子絵画
楞厳寺山門
笠間稲荷神社本殿(附棟札1枚)
木造薬師如来坐像
木造薬師如来立像
木造千手観音立像
木造弥勒菩薩立像
練上手
塙家住宅
木造阿弥陀如来坐像
木造薬師如来及両脇侍像(附銅造胎内仏)
木造浮彫如意輪観音像
大覚禅師墨跡
深鉢形土器残欠共
旧青木家那須別邸
短刀 無銘(伝 正宗)
高木会館
百村の百堂念仏舞
那須国造碑
絹本著色 仏国国師像
絹本著色 仏応禅師像
刀 銘 備前国住長船次郎九郎祐定作
紙本墨書 渡辺家三文裏銭文由緒記 附 銀銭
足利銀行黒羽支店(旧黒羽銀行)
大捻縄引
木造 千手観音及両脇侍像
木幡神社本殿
木幡神社楼門
荒井家住宅
程村紙
烏山の山あげ行事
塙の天祭
金銅阿弥陀如来立像 文永四年在銘
三森家住宅
旧羽石家住宅
飯塚家住宅新宅主屋
飯塚家住宅新宅文庫蔵
飯塚家住宅新宅中庭木戸
飯塚家住宅新宅石蔵
飯塚家住宅新宅表門及び塀
飯塚家住宅新宅裏門
飯塚家住宅本宅離れ
飯塚家住宅本宅表門
飯塚家住宅本宅脇門
入野家住宅
(出典:茨城県教育委員会 HP、栃木県教育委員会 HP)
- 17 -
表 2-5(2) 那珂川流域の文化財(茨城県指定)
県
市町村
水戸市
茨城県
ひたちなか市
那珂市
常陸大宮市
笠間市
茨城町
城里町
大洗町
指定区分
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
無形民俗文化財
無形民俗文化財
無形民俗文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形民俗文化財
有形民俗文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
無形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
名称
絹本著色 両界曼荼羅
絹本著色 弘法大師像
絹本著色 真言八祖像
絹本著色 十二天立像
絹本著色 六字経曼荼羅
絹本著色 十三仏像
絹本著色 釈迦十六善神図
紙本著色制た迦童子像
墨画芦雁図立原杏所筆
水海道小学校玄関
薬王院仁王門
旧茂木家住宅
四脚門
旧水戸城薬医門
綿引家住宅主屋・倉
黒韋肩浅葱筋兜
蒔絵櫃
つのたらい
石造燈籠
銅印
海後遺跡出土人面付土器
三昧塚古墳出土遺物
小野天神前遺跡出土土器
大般若波羅蜜多経
唐本一切経
六地蔵寺所蔵典籍・文書
紙本墨書神皇正統記六地蔵寺本
鍍金仏
木造阿弥陀如来像
木造薬師如来坐像
木造 釈迦如来坐像
金銅大黒天像
大串のささらばやし
大野のみろくばやし
水戸大神楽
太刀(伝大村加卜)白鞘
乳飲み児を抱く埴輪
後野遺跡出土石器及土器
厳天皇消息
鈴木家住宅
紙本墨書大般若経(附唐櫃3合)
鷲子山上神社本殿・随神門
佐竹義昭奉加帳
西塩子の回り舞台
ささら獅子頭
笠間城櫓
唐本一切経
唐本一切経
金剛般若波羅密経
木造 佐白観音坐像
四神旗附祝文(写)
旧宍戸城表門(附宍戸氏家紋)
絹本著色阿弥陀如来像
礼盤
木造 弘法大師像
両界曼茶羅版木
栗野春慶塗
親鸞聖人画像
大洗磯前神社本殿拝殿
鈔断片
如筆消息大根田御坊宛
(出典:茨城県教育委員会 HP)
- 18 -
表 2-5(3) 那珂川流域の文化財(栃木県指定-1)
県
市町村
那須塩原市
大田原市
栃木県
さくら市
指定区分
有形文化財
有形文化財
無形民俗文化財
無形民俗文化財
無形民俗文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形民俗文化財
無形民俗文化財
無形民俗文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
名称
絹本著色 羅刹天
温泉神社石幢
塩原平家獅子舞
関谷の城鍬舞
上大貫の城鍬舞
絹本淡彩 黒羽周辺景観図
絹本著色 釈迦涅槃図
絹本淡彩 広凌観瀾図
木版紙本著色 五百羅漢像
紙本墨画 楊柳観音像
紙本著色 釈迦涅槃図
板絵墨画 虎図
板絵著色 四霊の図
両界曼茶羅図
紙本墨画 竜に馬師皇図
木造 聖観音立像
木造 阿弥陀如来立像
木造 釈迦如来坐像
木造 釈迦如来坐像
銅造 阿弥陀如来・両脇侍像
銅製鰐口 銘 文和二二
銅製鰐口 銘 天正五年
太刀 銘 不明
太刀 銘 一
刀 銘 野州住源正義
わきざし 銘 源真守造之
刀 銘 守勝
刀 銘 埜・住細川正規作(刻印)
創垂可継
木版一切経
止戈枢要
乗化亭奇方
宝暦年中政事改正考草案
紺紙金泥大般若波羅密多経
那須神社本殿 附寛永大修理銅銘板
那須神社楼門
大雄寺経蔵(輪蔵を含む)
大雄寺総門・座禅堂・廻廊・本堂・御霊屋・庫裡・鐘楼
旧塩原御用邸新御座所
鷲子山上神社本殿
宮原八幡宮本殿
大山記念館洋館(旧・大山巖別邸洋館)
人面獣心の壁書
城鍬舞
正浄寺の雅楽
絹本著色 鮎図
紙本著色 捕鯨図
紙本淡彩 秋山訪友図
板絵著色 神輿渡御図
紙本淡彩 吉原堤図
紙本淡彩 秋景山水図
紙本墨画 鷹と怪獣図
紙本墨画 夏山水図
紙本淡彩 御用堀普請図・落成図
紙本淡彩 座頭京上り図
紙本淡彩 田植図・収穫図
絹本著色 野鴨を襲う鷹図
紙本淡彩 春景図
紙本墨画 雲龍図
紙本墨画 山水図
銅造 阿弥陀如来坐像
鉄造 阿弥陀如来立像
太刀 栗原昭秀謹作之
太刀 銘 作陽士細川正義
(出典:栃木県教育委員会 HP)
- 19 -
表 2-5(4) 那珂川流域の文化財(栃木県指定-2)
県
市町村
矢板市
那須烏山市
栃木県
那須烏山市
茂木町
那須町
茂木町
塩谷町
那珂川町
市貝町
指定区分
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
名称
絹本著色 鮎図
絹本著色 高野四社明神図
絹本著色 釈迦三尊十六善神図
板絵著色 花鳥図
絹本著色 観世音菩薩図
絹本著色 阿弥陀如来坐像
木造 金剛夜叉明王坐像
木造 千手観音坐像
木造 二十八部衆像
銅造 大日如来坐像
木造 行縁僧都坐像
銅造 千手観音菩薩坐像(縣仏)
木造 風神・雷神像
木造 阿弥陀如来坐像(紅頗梨色阿弥陀像)
曜変天目茶碗(禾目天目)
槍 銘 守勝
寛元二年銘の板碑
板絵著色 楊貴妃図
板絵著色 韓信の股くぐりの図
紙本著色 松に鷹図六曲屏風
木造 千手観音菩薩立像
金銅 観音立像
木造 薬師如来坐像
木造 薬師如来坐像
銅造 阿弥陀三尊立像(善光寺式)
天蓋
旗図鐔
刀 銘 下野国田中研次昭盛作
太刀 栗原昭秀作
刀 銘 作陽幕下士・細川正義同正守造之
わきざし 銘 陸奥守藤原将応
有形文化財
松倉山観音堂仏像
有形文化財
有形文化財
無形民俗文化財
無形民俗文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
無形民俗文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
有形文化財
選定保存技術
金銅 勢至菩薩立像
青銅製 鰐口
半俵の寒念仏
富山の佐々良舞
絹本著色 唐美人図
紙本墨画 猿田彦・碓女命之図
絹本著色 鮎魚遡漲水之図
銅造 観音勢至菩薩立像・脇侍
木造 丈六阿弥陀如来坐像
木造 十一面観音立像
木造 薬師如来坐像
紙本墨書 小深検地帳
能持院総門
小貫観音堂 附 石燈篭
刀 銘 源将応
わきざし 銘 宗勝
風見の神楽
木造 延命地蔵菩薩坐像
刀 銘 宇陽藩細川義規男正規造之
拾得の図鐔
五鈷杵
紺紙金字法華経
木造 千手観音立像
木造 千手観音立像
大畑家の武者絵のぼり
(出典:栃木県教育委員会 HP)
- 20 -
(3)
舟運の歴史
那珂川は近世において、水戸と水戸藩領および下野(栃木)方面、東北諸藩と江戸を結ぶ
ために、河口近くで合流する涸沼川と共に輸送動脈の役割を果たしてきた。江戸時代の那珂
川舟運は奥州諸藩の廻米や幕府領の城米、所産物などを那珂川から涸沼川、北浦、霞ヶ浦、
利根川を利用して運び、江戸方面との交流に利用されてきた。
那珂川舟運の遡航終点は黒羽河岸で、那珂川の舟運を利用した物資輸送には、河岸で舟に
積み替えられ、那珂川を下り涸沼川を遡って涸沼湖畔の海老沢河岸や網掛河岸に陸揚げされ、
陸路を駄送(岡付け)し、そこから小川に出て霞ケ浦の舟運を利用した。また、涸沼の海老
沢から陸路下吉影に至り、そこから巴川を小舟に積み替えて下って塔ケ崎、串挽(鉾田)に
出て北浦を経て潮来、さらに利根川を遡り下総関宿から江戸川を南下して松戸・市川・行徳
を経て中川を横断し、隅田川に入り、本所・深川・浅草・日本橋筋の河岸に輸送された。こ
のように那珂川・涸沼川経由の江戸回漕路を「内川廻し」(内廻りともいう)と呼んだ。ま
た、会津地方から物資が久慈川から高
和田河岸などで陸揚げされて那珂川
河岸に陸送された。
那珂川で本格的な舟運が始まった
万治年代(1658-1661)の6河岸は、
その後物資輸送の増大とともに河岸
の数は増え、江戸中期の安永6年
(1777)には 14 河岸、明治に入って 13
年(1880)には 19 河岸となった。しか
し東北本線、真岡線、烏山線等の鉄道
の開通に伴い、次第に船荷が減少し、
舟運の衰退とともに河岸も姿を消し
ていった。
図 2-2 那珂川河岸と利根川水系の水運路
(出典:地方史研究協議会
- 21 -
日本産業史大系を基に作成)
(4)
①
イベント・観光
イベント
那珂川流域の市町村では各種のイベントが行われており、古くから流域の住民の生活に根
付いているものも少なくない。
那須烏山市(旧烏山町)の「山あげ祭」は、八雲神社例大祭の奉納行事で、450 年以上の
歴史をもつ。現在毎年7月に、特産の烏山和紙を、竹や網代に編んだ上に幾重にも貼りつけ
た「山」があげられ、その前で狂言が演じられ、場面ごと
に木頭(指揮者)の拍子木を合図に様々に変化する仕掛け
と、「将門」「戻橋」などの踊りがくりひろげられる。この
祭礼は、昭和 54 年に国の重要無形民俗文化財に指定された。
表 2-6 に那珂川流域市町村のイベントを示す。
▲山あげ祭の様子
表 2-6 那珂川流域市町村のイベント
県
市町村
水戸市
ひたちなか市
那珂市
茨城県
常陸太田市
笠間市
茨城町
城里町
大洗町
那須塩原市
大田原市
さくら市
矢板市
栃木県
那須烏山市
那須町
茂木町
塩谷町
那珂川町
年中行事
梅まつりみとの日桜まつりつつじまつりあじさいまつり水戸黄門まつり萩まつ
り菊花展アートタワーみと磯節全国大会
阿字ヶ浦海岸花火大会ひたちなか祭り花火大会那珂湊海上花火大会みなとフェ
スタ(八朔祭り)みなと産業祭
なかひまわりフェスティバル大助まつり(菅谷まつり)那珂太鼓額田祭り・通
りばやし門部ひょっとこ踊り秋の大祭り・静神社十六夜尊大法要・常福寺
ごぜんやままつり
笠間神社菊祭り
ふるさと友部まつり町民文化祭夏祭り(八雲神社の祇園祭平神社の祇園祭)
六所神社大祭泉ばやし灯籠念仏悪態祭り
茨城町音頭あんば祭り
源太踊り徳蔵大師祭
花火大会八朔祭菊祭り
湯けむりマラソン全国大会川崎大師厄除不動尊例祭塩原温泉感謝祭福渡たなば
たまつり塩原温泉夏祭り塩原朝市物語ぎゃあてい花火まつり塩原温泉古式湯ま
つり塩原温泉まつり八幡宮例祭夜祭り三恩人感謝祭高原大根・もみじまつり高
尾忌街角イルミネーション奉納女将もちつき祭
太子祭那須神社春期大祭雅楽奉納(正浄寺)那須神社例大祭屋台まつり与一まつ
り
花市どんど焼き今宮神社節分祭光明寺感満不動尊縁日芋串観音縁日さくら市夏
祭りさくら市サマーフェスティバル喜連川花火大会八坂神社祭り龍光寺とうみ
ぎ観音縁日今宮神社例大祭星宮神社代々岩戸神楽菊花展今宮神社大公孫樹祭り
(ライトアップ事業)暮市喜連川イルミネーション
木幡神社例大祭(百物揃え)ともなりまつり矢板たかはらマラソン大会高原山
トライアスロン大会つつじまつりふるさとまつり納涼流し踊りともなり文芸ま
つり太々神楽(境林)岩戸神楽八坂祭どんど焼きはしか地蔵縁日
山あげ祭
桜まつり那須ヨサコイ祭り北条の獅子舞那須高原こいのぼり祭開山祭御神火祭
教伝地蔵尊縁日大沢の獅子舞那須高原朝市八雲神社例大祭那須高原べこまつり
なすっこまつり伊王野盆踊り大会聖天祭花火大会一ツ樅の獅子舞那須九尾まつ
り那須温泉神社例大祭那須高原菊花展伊王野霞ヶ岡神社祭黒田原神社例大祭那
須岳(茶臼岳)閉山祭半俵寒念仏花市節分祭時庭の神楽那珂川北部渓流釣り解
禁
河井のささら
さくらフェスタ in 大平崎花の祭典ふるさと納涼祭しおや湧水の里マラソン大会
風見神楽寺工事の獅子舞道下の獅子舞上平の大杉ばやし
三和神社のどんど焼き新町の花市馬頭公園の桜まつり静神社例大祭のたけのこ
祭小砂焼春の陶器市霧ヶ岳山村文化体験村のなのはな祭り竹芸展那珂川・箒川
の鮎解禁ぶどう園天皇祭温泉神社山車やな納涼祭三和天祭諏訪神社のささら舞
道の駅感謝祭温泉神社秋例祭菊花大会小砂焼登窯祭商工祭そば祭鷲子山上神社
夜祭ゆりがねの湯感謝祭
(出典:各市町村 HP)
- 22 -
②
観光資源
那珂川流域は上流では温泉や牧場、遊園地などレジャー施設、中流では自然を楽しむキャ
ンプ場などの施設、下流では水戸市内を中心に歴史や文化を学ぶことができる施設など、数
多くの観光資源が存在する。表 2-7 に那珂川流域の観光資源を示す。
表 2-7 那珂川流域市町村の観光資源
県
市町村
水戸市
ひたちなか市
那珂市
常陸太田市
茨城県
笠間市
茨城町
城里町
大洗町
那須塩原市
大田原市
さくら市
栃木県
矢板市
那須烏山市
那須町
茂木町
塩谷町
那珂川町
市貝町
観光施設
偕楽園好文亭(偕楽園内)義烈館弘道館保和苑水戸芸術館茨城県立歴史館彰考
館徳川博物館茨城県近代美術館水戸市立博物館水戸市植物公園水戸市内原郷土
史義勇軍資料館
虎塚古墳十五浪穴湊御殿の松い賓閣跡山上門反射炉跡水門帰帆中生代白亜期層
観濤所酒面磯崎神社の自然林比観亭跡ふるさと懐古館武田氏館国営ひたち海浜
公園阿字ヶ浦海水浴場平磯海水浴場姥の懐マリンプール馬渡はにわ公園
弘願寺・くすぐり地蔵静神社蒼龍寺鷲神社三嶋神社鞍掛石鈴木家住宅(光圀休
憩所)清水寺の湧水・大杉戸村城跡
花立自然公園鷲子山上神社吉田八幡神社照願寺/親鸞聖人見返りの桜工芸ふれ
あいセンターやすらぎの里公園弥七の墓百観音自然公園江畔寺御前山青少年旅
行村(キャンプ場)三王山自然公園御前山ハイキングコース
笠間工芸の丘春風萬里荘田中嘉三記念館笠間稲荷美術館笠間稲荷神社西念寺常
陸国出雲大社真浄寺の物見櫓笠間城跡つつじ公園石の百年館石切り山脈笠間芸
術の森公園匠工房笠間(茨城県窯業指導所)スカイロッジ隠沢観音塙家住宅五
霊の椿安居の千日堂普賢院本堂岩間囃子滝入不動堂宍戸藩陣屋表門子忍びの森
羽梨山神社
涸沼自然公園広浦公園親沢公園上ノ山古墳大戸のサクラ宝塚古墳福性寺と飯沼
城跡勘十郎堀円福寺小幡城跡小幡北山埴輪制作遺跡神谷古墳群水戸浪士の毛塚
木村屋住宅
金剛院歌碑石塚城跡那珂西城跡青山神社小坂神社小松寺平重盛の墓ふれあいの
里ホロルの湯藤井川ダムグリーン桂うぐいすの里山びこの郷仏国寺・奥の院小
勝のカヤ伊藤益荒・伊藤斎宮(水戸天狗党)自刃の碑
大洗マリンタワーアクアワールド・大洗大洗わくわく科学館幕末と明治の博物
館大洗海洋博物館大洗美術館大洗磯前神社願入寺磯節発祥の地の碑磯節踊り子
の碑大洗荒磯太鼓巌船の夕照子の日ヶ原の碑山村暮鳥の碑
塩原もの語り館天皇の間記念公園関谷郷土資料館奥塩原オートキャンプ場大沼
公園もみじ谷大吊橋回顧の吊橋七ツ岩吊橋紅の吊橋山ゆりの吊橋回顧の滝竜化
の滝布滝沼ッ原湿原乙女の滝旧青木家那須別邸鳥野目河川公園オートキャンプ
場篭岩神社水生植物園那珂川河畔公園光徳寺杉並木烏ヶ森公園那須野が原公園
那須野が原博物館深山ダム板室温泉三斗小屋温泉三斗小屋宿跡 板室温泉神社
妙雲寺ぼたん園塩原渓谷歩道塩原自然研究路・沼園地小太郎ヶ淵奥塩原新湯爆
裂火口跡八方ヶ原千本松牧場 TEPCO ランド塩原上三依水生植物園塩原八幡宮逆
杉源三窟木の葉化石園
大田原神社光真寺福原八幡宮不動の滝与一の墓磯上の山桜黒羽観光やな黒羽城
址公園五峰の湯ザゼン草群生地寒井観光余一やな大雄寺高館城跡那須神社芭蕉
公園芭蕉の館羽田沼若杉山荘大野放牧場笠石神社(那須国造碑)侍塚古墳御亭
山緑地公園なかがわ水遊園なす風土記の丘資料館
荒川水辺公園御用堀寒竹囲もとゆ温泉喜連川スカイタワー喜連川城温泉早乙女
温泉お旗塚古墳今宮神社御前城跡滝沢家住宅青銅不動明王坐像(光明寺)寛方・
タゴール平和公園川原石塔婆郡西導寺地蔵菩薩坐像勝山パークブリッジ勝山城
址もとゆ温泉喜連川常温泉
川崎城跡城の湯温泉宮川渓谷寺山赤滝・小滝山縣有朋記念館荒井家住宅寺山ダ
ム矢板武記念館八方ヶ原長峰公園御前原城跡県民の森寺山観音寺木幡神社生駒
神社沢観音寺塩竃神社寺山鉱泉小滝鉱泉赤滝鉱泉コリーナ矢板矢板温泉
龍門の滝花立峠やまびこの湯烏山山あげ会館龍門ふるさと民芸館国見の棚田烏
山大橋烏山城跡大平寺稲積神社町営守山キャンプ場八溝県民休養公園(四季の
森)安楽寺八十八ヶ所霊場公園大金太子堂那須家・大田原家の墓芳朝寺ばんこ
穴こぶしが丘温泉寿乃湯大金温泉
那須七湯殺生石八幡のツツジ群落
大瀬キャンプ場旧羽石家住宅大瀬観光やな能特院細川家墓所馬門の滝城山公園
茂木城跡茂木手工芸館ツインリンクもてぎ十石河川公園木造丈六阿弥陀如来坐
像(安楽寺)茂木焼窯工大村彫刻の森美術館茂木焼窯元小貫古木群仏頂山・高
峰山遊歩道真岡鐵道のSL
尚仁沢湧水尚仁沢はーとらんど水と親しむ児童公園高原山観音橋佐貫観音籠岩
大滝自然休養村センター川霧の湯町営やまゆりの湯権現の湯
鷲子山上神社栃木県立なす風土記の丘資料館小川館土蔵ギャラリー金子懐古館
馬頭広重美術館いわむらかずお絵本の丘美術館もうひとつの美術館カタクリ山
公園小川ふるさと館キャンプランドなまずっこまほろばの湯ゆりがねの湯那珂
川温泉
ゆったりランド市貝温泉健康保養センター伊許山キャンプ場真岡線 SL ゴルフ場
観音山梅の里
(出典:各市町村 HP)
- 23 -
2-4
自然公園の指定状況
那珂川流域の市町村における自然保護関連の指定項目と指定状況は以下のとおりである。
数多くの自然、動植物が保護・保全の対象となっている
表 2-8 那珂川流域の自然公園指定状況
指定
国
名称
関係市町村
日光国立公園
御前山県立自然公園
大洗県立自然公園
茨城県
栃木県
笠間県立自然公園
吾国愛宕県立自然公園
水戸県立自然公園
益子県立自然公園
那珂川県立自然公園
八溝県立自然公園
面積(ha)
指定年月日
那須塩原市、矢板市、塩
谷町、藤原町、那須町
全 体:140,021
栃木県:103,479
常陸大宮市
水戸市、ひたちなか市、
茨城町、大洗町、鉾田市
笠間市、城里町
笠間市
水戸市
益子町、茂木町
那須烏山市、茂木町、市
貝町
那須町、大田原市、那珂
川町
7,380
S9.12.4(日光地区)
S25.9.22 ( 区 域 拡
張:藤原、塩原、
那須地区)
S60.9.5(那須、塩
原地域一部削除)
H9.9.18(日光地域
一部拡張、一部削
除)
S29.7.19
2,543
S26.7.13
3,969
3,835
300
2,136
S30.11.7
S49.11.21
S26.7.13
S30.3.1
3,001
S42.3.10
6,918
S46.7.20
(出典:環境省生物多様性センター生物多様性情報システム,茨城県生活環境部環境政策課 HP,
栃木県林務部自然環境課 HP)
表 2-9 那珂川流域の生息地等保護区指定状況
名
称
羽田ミヤコタ
ナゴ
生息地保護区
所在地
設定年月日
面積(ha)
栃木県
大田原市
H6.12.26
60.6
(12.8)
・
・
指定地の概要
保護に関する方針(概要)
栃木県北部の那須
野ヶ原扇状地東部
に位置する丘陵
地。
羽田沼と同沼を水
源とする農業用水
路及びそれらを取
り巻く水田等。
・
・
・
(出典:環境省生物多様性センター
- 24 -
ミヤコタナゴの生息
には、用水路の水質・
形質維持及び餌条
件、産卵母貝である
マツカサガイの生息
の確保が必要。
当該区域における各
種行為は、用水路の
水質・形質等の生息
環境への影響につい
て特に配慮が必要。
マツカサガイの捕獲
を規制。
生物多様性情報システム)
表 2-10 那珂川流域の国指定及び県指定自然環境保全地域指定状況
指
定
国
地域名
所在地
指定年月日
備
考
大佐飛山
那須塩原市
S56.3.16
ブナ・オオシラビソ天然林
鷲子山
常陸大宮市
S50.12.23
清音寺
城里町
S52.2.3
シダ植物、豊富な草木類
クロムヨウラン、クロガネモチの自生
小松寺
城里町
S52.2.3
ひたちなか市
S54.12.1
那珂川町
S48.8.31
箒根
親園
那須塩原市
大田原市
S48.8.31
S48.8.31
七千山
那須塩原市
S48.8.31
鮎田
東高原
松倉山
焼森山
小塙
南高原
茂木町
矢板市
矢板市、那須烏山市
茂木町
那須烏山市
塩谷町
S51.1.31
S51.1.31
S52.7.19
S52.7.19
S52.7.19
S53.9.19
尚仁沢
矢板市、塩谷町
H4.12.18
茨城県
釜上
鷲子山
栃木県
マルバダケブキ、ミヤマウズラ、オオムラ
サキ、ムヨウラン
ラセイタソウ、イワタバコ群落、タブノキ、
ヒイラギ、第三系凝灰岩質砂岩
トチバニンジン、イワウチワ群落、センダ
イハグマ等
モミ
ミヤコタナゴ等
ハイマツ、ハクサンシャクナゲ等
ミズナラ
トウキョウサンショウウオ
ブナ、ミズナラ
クマガイソウ、イワマツ等
イワタバコ、クマガイソウ等
荒川の河蝕地形
ヒノキ
ブナ、ミズナラ、モミ等の天然林、年間を
とおして一定の湧水現象
(出典:環境省生物多様性センター
生物多様性情報システム)
表 2-11 那珂川流域の鳥獣保護区特別保護地区指定状況
名
称
所在地
面積(ha)
期
間
御前山特別保護地区
城里町
82
H12.11.1~H22.10.31
内原特別保護地区
水戸市
15
H13.11.1~H23.10.31
佐伯山特別保護地区
笠間市
31
H13.11.1~H23.10.31
涸沼特別保護地区
茨城町、大洗町、鉾田市
935
H16.11.1~H26.10.31
(出典:茨城県鳥獣保護区等位置図)
- 25 -
表 2-12 那珂川流域の鳥獣保護区指定状況
名称
所在地
面積(ha)
指定
期間
茨城県
栃木県
御前山
那珂
水戸
大塚池
笠間湖
内原
佐伯山
友部
千波
涸沼
愛宕山
常陸大宮市、城里町
那珂市
水戸市
水戸市、城里町
笠間市
水戸市、笠間市、友部町
笠間市
笠間市
水戸市
茨城町、大洗町、鉾田市
笠間市
1,990
1,280
1,500
270
210
566
546
660
1,300
2,072
807
H12.11.1~H22.10.31
H15.11.1~H25.10.31
H9.11.1~H19.10.31
H16.11.1~H26.10.31
H7.11.1~H17.10.31
H13.11.1~H23.10.31
H13.11.1~H23.10.31
H14.11.1~H24.10.31
H15.11.1~H25.10.31
H16.11.1~H26.10.31
H7.11.1~H17.10.31
塩原
千本松
茂木
烏山
雲巌寺
高原山
黒羽
八溝
矢ノ目ダム
芦野・伊王野
薬利小学校
武茂小学校
馬頭
烏が森
馬頭青少年旅行村
八溝県民休養公園
大佐飛山
赤田
鷲子山
箒川
松倉山
琵琶池
龍城公園
川崎城跡公園
那須スポーツパーク
芦野小学校・遊行柳
那須街道
木幡
那須神社
戸田調整池
喜連川
那珂川国民休養地
寺山観音寺
千振湖
塩原ダム
羽田
大平崎公園
乃木公園
六斗地
江川小学校
那須みやま
那須塩原市
那須塩原市
茂木町
那須烏山市
大田原市
矢板市、那須塩原市
大田原市
大田原市、那須町
那須町
那須町
那珂川町
那珂川町
那須塩原市
那須烏山市、さくら市
那珂川町
那須烏山市、さくら市
那須塩原市
那須塩原市
那珂川町
矢板市、大田原市
那須烏山市、茂木町
大田原市
大田原市
矢板市
大田原市
那須町
那須町
矢板市
大田原市
那須塩原市
さくら市
那須烏山市
矢板市
那須町
那須塩原市
大田原市
塩谷町
那須塩原市
那須塩原市、那須町
那須烏山市
那須塩原市、那須町
4,035
836
730
1,173
258
852
345
1,088
459
325
8
45
300
186
210
915
545
111
25
78
15
165
11
11
47
32
138
2
33
28
31
30
3
257
430
110
72
28
79
135
11,970
H14.11.1~H24.10.31
H16.11.1~H26.10.31
H9.11.1~H19.10.31
H9.11.1~H19.10.31
H9.11.1~H19.10.31
H10.11.1~H20.10.31
H12.11.1~H22.10.31
H14.11.1~H24.10.31
H14.11.1~H24.10.31
H7.11.1~H17.10.31
H7.11.1~H17.10.31
H15.11.1~H25.10.31
H11.11.1~H21.10.31
H13.11.1~H23.10.31
H15.11.1~H25.10.31
H13.11.1~H23.10.31
H15.11.1~H25.10.31
H9.11.1~H19.10.31
H10.11.1~H20.10.31
H14.11.1~H24.10.31
H11.11.1~H21.10.31
H11.11.1~H21.10.31
H13.11.1~H23.10.31
H14.11.1~H24.10.31
H15.11.1~H25.10.31
H15.11.1~H25.10.31
H16.11.1~H26.10.31
H16.11.1~H26.10.31
H7.11.1~H17.10.31
H7.11.1~H17.10.31
H7.11.1~H17.10.31
H7.11.1~H17.10.31
H8.11.1~H18.10.31
H9.11.1~H19.10.31
H10.11.1~H20.10.31
H10.11.1~H20.10.31
H11.11.1~H21.10.31
H11.11.1~H21.10.31
H12.11.1~H22.10.31
H13.11.1~H23.10.31
H14.11.1~H24.10.31
(出典:茨城県鳥獣保護区等位置図、栃木県林務部自然環境課 HP)
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表 2-13 那珂川流域の特定植物群落一覧表
名称
所在地
大洗海岸の常緑広葉樹林
大洗町
御前山の暖帯林
城里町
小松の常緑樹林
城里町
常北町の暖帯林
城里町
笠間市の常緑樹林
笠間市
岩間町の自然植生
笠間市
鷲子山の植生
常陸大宮市
仏頂山の植生
笠間市
難台・吾国山の植生
笠間市
那珂湊市釜上の植生
ひたちなか市
伊王野のケヤキ林
那須町
佐久山のヤマクボスゲ群落
大田原市
雨巻山のブナ林
益子町
高館山のシイ・アラカシ林
益子町
那須茶臼岳のヒメイワカガミ
那須町
三本槍岳頂上のハイマツ、チシマザサ群集
那須町
矢沢林道のチドリノキ、オクノカンスゲ群集
那須塩原市
大佐飛山のオオシラビソ・コメツガ・チシマザサ群集
那須塩原市
大佐飛山のコメツガ・ハイマツ群集
那須塩原市
県民の森のクロヒナスゲ群落
矢板市
塩原大沼のミズバショウ
那須塩原市
釈迦ヶ岳のコメツガ・イラモミ林
那須塩原市
鷲子山の希少植物
那珂川町
箒根のモミ天然林
那須塩原市
東高原のブナ・ミズナラ群落
矢板市
松倉山の暖帯照葉樹林
那須烏山市、茂木町
焼森山のイワタバコ・クマガイソウ群落
茂木町
南高原のヒノキ天然林
塩谷町
(出典:環境省
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特定植物群落調査
第 5 回調査)
図 2-3 那珂川流域の自然公園等位置図
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