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Hirosaki University Repository for Academic Resources
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身体認知障害 その2
北條, 敬
青森労災病院医誌. 6(1), 1996, p.1-10
1996-04
http://hdl.handle.net/10129/1959
本文データは青森労災病院の許諾に基づき複製したも
のである。
publisher
http://repository.ul.hirosaki-u.ac.jp/dspace/
青労医誌 9(
1)
,1-1
0,
1
9
99
-
1 -
若年者の失語症 につ いて
敬
ヽ
ノ
l
勲
)
4
≡
)
6
俊
修 神 辺
北 伊 渡
山 田 ふみ子2
)
内 田 寿 子5
)
大 山 博 史7
)
1)青森労 夏病 院
2)青森労 災病 院
鈴
木
直
也 3)
目 時
弘
文 5)
神 経 科
リ ハ 科
3)青森労災病 院
脳 外 科
4)青森労災病 院
放射線科
5)黍 明郷 リハ ビリテー シ ョン病 院
6)弘前変成会病 院
7)青森 県精神保健福祉 セ ンター
キーワー ド :失語症、若年成人、小児失語 、失語 タイプ、病巣部位
Ⅰ は じめ に
ac
qui
r
ed
・
・
aphasi
a)
小 児 の後 天性 失 語 症 (
につ いて は、 ここ2
0年程 の間に様 々な失語 タ
位 、予後 な どを検討 し、 この若年失語 といわ
ゆる小児失語 あ るい は30歳以上 の成 人の失語
との類似性 や差異性 を探 ってみ た。
イプの症例報告が な され、従来考 え られて き
Ⅰ 対象 と方法
た以上 に、成人 の失語症 との類似性が指摘 さ
れ て きてい る1)2)。 しか し、霧 黙 を含 む 自発
入 院の上 2ケ月間以上 の言語療法 を施行 し
語 の減少 、語漏や ジ ヤル ゴン失語 を呈す るこ
0代 お よび
た表 1に示 す 失語 症 者 865例 中、1
とが殆 どない こ と、予後が比較 的良好 であ る
ことな どは小児失語 の相対 的特徴 と して、経
20代 の 1
2例 を対象 と した。失語 の タイプ分類
験 的 に も認め られ る ものであ り、 この領域 の
研 究 は言語 の発達神経心理学 に も寄与す る と
な症例 の多 くが皮質下構造 (
基底核 、視床 な
ころが大 きい と思 われ る。
は比較 的復 唱が良好 で、統語構 造 の障害の 目
0代 お よび20代 に発症 した
今 回われわれは1
は、いわゆる古 典分類 に従 ったが、分類 困難
ど) に病変 を有 し、 さ らに この部位 の障害で
若年者 の失語症例 につ いて、その症状 、失語
立 たないか な り均一 な失語像 を示 し、予後 も
良好 な こ とか ら線 条体 失語 3)、視床 失語 もこ
タイプ、各種神経心理学 的検査成績、病巣部
の分類 に加 えた。病変部位 は、頭部 cTお よ
Aphasi
ai
n young adul
t
s.
KeiHoj
ol
)
,Fumi
ko Yamada2),Na
oya Suz
uki3)
4),Hi
sako
l
sa
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U
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5),Hi
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1 2 3 4 5 6 7
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al
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.
Aomor
iPr
ef
ect
ur
alMent
alHeal
t
h and We
l
f
ar
eCent
er
.
- 2-
表 1 失語 タイプ と年齢
失語 タイプ
Br
oca失語
wer
ni
c
ke失語
年齢範 囲 平均年齢 症 例数
1
2-8
2
歳 5
4.
4
歳
1
6
5
例
2
7-8
3
歳
3
0-7
9
歳
伝導失語
1
7-7
5
歳
健忘失語
全失 語
3
0-8
7
歳
超皮質性運動失語 3
0-7
4
歳
0-7
5
歳
超皮質性感覚失語 6
線条体失語
3
6-8
2
歳
6
0.
6
歳
5
6.
1
歳
5
6.
6
歳
6
1.
7
歳
5
5.
9
歳
6
7.
3
歳
5
7.
3
歳
1
2
7例
3
6
例
5
0
例
3
1
8
例
7
例
1
0
例
1
2
4
例
1
3-7
7
歳
5
1.
7
歳
1
4例
分類不 能
6例、脳 出血 、 くも膜 下 出血 が そ れぞれ 2例、
頭部外傷 1例、脳腫蕩 1例 であ った。
失語 タイプは Br
oca失語が 8例 (
6
7%) と
多 く、 we
r
ni
c
ke失 語 、健 忘 失 語 が それ ぞ れ
1例、他 の 2例 は分類 困難 であ った。分類 困
難例 の うち症 例 2は、減圧 開頭血腫 除去術が
施行 された交通外傷 例 で、その失語症状 は話
量 に乏 し く著 しい喚語 困難 を認 め、 「わんわ
ん」 「が んが ん」 な どの擬 声 語、 「あ れ」 「そ
れ」 な どの指示 語 の多用が顕著 で、軽 度の構
音 障害 を伴 い表 出面 の障害が 目立 った もので
あ った。 しか し、検査 時 に時 に認 める発話 は
長 い文 レベ ル の 内容 の あ る もの (
流暢性 失
請) であ り、復 唱 は不 良、聴覚 的理解 は比較
び MRI所 見 に基 づ い て判 定 した。 また、予
的良好 であ った。書 字 は漢字が良好で、仮名
後の判定 は 3ケ月間隔で施行 した sLTA (
標
症例
の錯 書 が 目立 っ た。 また、他 の 1例 (
準失語症検査) の成績 を もとに、改善可能得
8) は くも膜下 出血 例 で、左 中大脳動脈癌 の
点 に対す る実際 の改善得点 の割合 を求め、 こ
ク リッピングを施行 した ものであ り、 中国人
れ を改 善率 と して行 った4)。 その他 、T。ke
。
、 Kohs立方体 テス ト、WAI
S(
WAI
SR)
Te
s
t
風 の dys
pr
os
ody5
)が 特 徴 的 で あ っ た。 話 量
は比較 的多 い ものの、錯語が豊富 (
字性 、語
の動作性知能 テス トを含 む各種神経心理学 的
性 とも) で繰 り返 しや文 にな らない発語が多
く非流暢性 の発話 と考 え られたが、症例 2同
検査 を施行 した。
様検査 時、時 に統 語構 造 の保 たれた長 い文 も
Ⅱ 結
果
(
1
) 対象 の プロフィール
認め られ、流暢性 の判 定が難 しい ものであ っ
た。復 唱や聴覚 的理解 は聞 き返 しがある もの
表 2に示 す ように男性 8例、女性 4例、年
の良好 であ った。音読 ・読解 は良好 、 自発書
2
歳 か ら2
8
歳 までの平均 2
1.
7
歳、全例が
齢 は1
字 はその殆 どが仮 名表記 で、濁点 の誤 りが多
右利 きであ った。 また、原 因疾患 は脳梗 塞が
く、錯書 も少 な くなか った。
表
症
例
性 別 年齢
2:Y,
T.
3:M.
F.
4:K.S.
5:S.
Y.
6:S.∫.
7:K.
K.
男
女
男
男
男
男
診
断
1
3
歳 外傷 .手術
1
6
歳
梗塞
1
7
歳 芦腫虜 .手術
2
0
歳 出血 *.
手術
2
4歳 lsAH .手術
胃
2
5
歳
梗塞 **
9:T.
T. 男 1
2
6
歳岳
1
0:T.
Y. 男 2
7
歳.
*脳動静脈奇形
2 対象例の プロフ ィール
出血
梗塞
**内頚動脈切 断
発症/ 訓練 `
訓練期 間 ■ 失語 タイプ
■
4.
5ケ月
5.
0ケ月
3.
0ケ月
5.
5ケ月
3.
0ケ月
1.
5ケ月
6.
5ケ月
2.
0ケ月
3
2.
0ケ月
1
9.
0ケ月 .
5.
0ケ月
1
8.
5ケ月
4.
0ケ月
8.
0ケ月
4.
0ケ月 喜3.
5ケ月
1
分類 困難
Br
oca失語
健忘 失語
Br
oca失語
Br
oca失語
Br
oc
a失語
Br
oc
a失語
Br
oca失語
1 3-
病初期 を含 め、明 らかな掘黙 を呈 した もの
は な く、 また、語漏 や著 しい j
ar
gon を認 め
た症 例 もなか ったが、前述 した分類 困難例
(
症例 8)の他 に Br
oca失語 3例 (
症例 6,
9, 12) に外 国人靴 りの印象 を強 く受 ける発
話 メロデ ィー ない し抑揚 障害 dyspr
os
odyが
認め られ注 目された。
(
2) 病巣部位
図 1に Br
oc
a失語 と診断 された 8例の CT
像 を示 した。いずれ も左 半球 に病変 (
低吸収
域) を認めた。症例 1は、Br
oca領野 を含 む
下前頭 回 (
前頭弁蓋) と側脳室前角 に隣接す
る前頭葉深部白質、基底核お よび島葉 さらに
一部上側頭 回に及ぶ比較的限局 した病変。症
o
ca領野 を含 む前頭弁蓋、その上
例 3は、Br
方の前頭葉、頭頂葉 さらに上側頭 回の皮質、
皮質下お よび深部白質 に広範な病変。症例 7
は、前大脳動脈お よび中大脳動脈港流域のほ
ぼ全域 にいたる もので後頭葉 を除 く左 半球全
o
ca領野 を含
体 の広範 な病変。症例 9は、Br
む前頭弁蓋、線条体お よび内包前脚、中心前
0は、中
回の深部領域 に限局 した病変。症例1
大脳動脈産流域のほぼ全域 に及ぶ前頭、頭頂、
側頭葉の深部領域 を含 む広範 な病変。症例 12
は、前頭葉のほぼ全域 と上側頭 回お よび中心
後回の一部 を含 む広範 な病変 を認めた。 また、
症例 5お よび症例 6は、いわば失語 タイプ病変部位不一致例 といえる もので、その病変
部位 はいずれ も側頭葉 を含 む後方部位 に認め
られた。症例 5は、側頭葉、頭頂葉のほぼ全
域 と後頭葉の一部、それに視床 を含 む皮質下
深部領域 にいたる広範 な病変。症例 6は、上
側頭 回 と中心後 回、それ らの皮質下深部 白質
お よび島葉の一部 を含 む限局病変 を認めた。
oca失語以外 の 4例の CT 像であ
図 2は Br
る。 症例 4は健忘失語 と診断 された脳腫蕩例
で、側脳室前角 に隣接す る前頭葉深部 白質 と、
線条体お よび内包前脚 を含 む皮質下領域 に病
ni
c
ke失語 と診
変 を認 め た。症例 11は、Wer
断 した もので、上、中側頭 回お よび角 回に比
較的限局 した病変が認め られた。
また、図 2の右側 2例 は分類困錐例で、症
例 2は、上側頭 回の一部 を含 む角回お よび緑
上 回の病変で、一部基底核後方部 を含 む もの。
症例 8は、Br
oca領野 を含 む前頭弁蓋、島葉
と上側頭 回の一部 に比較 的限局 した病変 を認
めた。
(
3) 各種神経心理学的検査所見
表 3に各症 例 の初 診 時 とその 3ケ月後の
Toke
n Te
s
t
、Kohs立方体組 み合 わせ テス ト、
WAI
S(
WAI
S-R) 動作性知能指数 (
PI
Q) の
検査成績 と、sLTA の初診時、 3ケ月後お よ
図 1 Broca失語 8例の CT所 見
右側の 2例 (
症例 5, 6)は失語 タイプー病変部位不一致例で ある。
-
4
-
図 2 Broca失語以外 の 4例 の CT所 見
症例 2
,8
)は分類 困難例 で ある。
右側 の 2例 (
び退 院時の検査成績 (
総得点) を示 した。
言語 の聴覚 的理解 の指標 として広 く用 い ら
れ、失語 の重症度 を比較 的 よ く反映す る とい
ke
nTe
s
t(
1
65点満 点) の成績 は、
われ る To
5
0点、 3ケ月後 で も35点
初 診 時 で 31点 か ら1
か ら1
60点 と幅広 い得 点 を示 してお り、一 定
の傾 向 は得 られ なか った。Ko
hs立方体 テス
トで は、初 診 時 I
Qが7
4か ら1
39、 訓練 開始
3ケ月後 の I
Q が 91か ら1
42と殆 どが 1
00以上
であ り、構 成 能力 の著 しい障害 は認 め られ な
Sの動作 性 I
Q は、初 診
か っ た。 また、 WAI
9か ら1
02、 3ケ月後 80か ら1
08で著 しい
時が 6
低 下 を示 した もの はみ られ なか った。SLTA
(
232点満点) 成績 も、初診 時 は48点か ら200
点 と失語 の重 度 な ものか ら比較的軽 度の もの
まで様 々であ った。
(
4) 予後
前述 した ように、予後 の指標 として 3ケ月
間 隔 で施 行 した SLTA 得 点 を も とに改 善 率
症 例 3、
(
表 3) を算 出 して検討 した。 2例 (
8) は 3ケ月以 内 に退 院 とな り、 2回 目の検
0例 につい
査 を施行 しなか ったため、残 りの 1
て検 討 を行 った。改善率 は1
0.
9%か ら8
4.
0%、
2.
7%で あ り、成人失語 の多数例で検討
平均 5
した報告 4) (
平均 改善率 Br
。c
a失語 :31.
3%、
we
r
ni
c
ke失 語 :33.
6%、健 忘 失 語 :42.
0%、
全 失語 :9.
1% な ど) と比較 して もか な り高
い ものであ った。改 善率が 3
0%未満 の ものは、
20歳 時) に よる右不全麻痔 の既往
頭部外傷 (
を持 つ症例 1
0と、事 故 に よる内頚動脈切 断で
大量 失血 、仮死状態 を呈 し意識 障害が遷延 し
た症例 7、 さ らに異所性松 果体腫蕩術後例 の
症例 4の 3症 例 であ り、他 の 7例 はいずれ も
表 3 対象例 の神経心理学 的検査成績
例
To
ke
n■
1 :T.S. 85
-1
5
8
2 :Y.
T. 5
4-11
8
3 :M .F. 105- 4 :K.
S. 150-160
5 :S.
Y. 3
3- 46
6 :S.∫. 45
-1
0
8
K. 31- 35
7 :K.
8 :A.
0. 123- 9 :T.
T. 7
7-11
3
1
0:T.Y. 46- 6
4
ll:H.S. 1
22
-1
5
6
症
■
1
65点満点
Kohs(
Ⅰ
Q) wAⅠ
S(
Ⅰ
Q)
1
0
7-11
6
1
39
-1
42 96- 96
85
- 69- 11
0
-1
25 70- 80
1
2
4-1
2
4 79- 98
11
3-1
2
0 90-1
06
74- 91 80- 84
111-84- 8
4-11
2 80- 87
1
00
-1
06 86- 90
98-1
08 1
02-1
08
SLTAH
改善率■
■
■
1
32
-21
0-221 8
4.
0%
11
8-212-22
4 82.
4%
1
02- - - 1
85-1
96-211 2
3.
4%
89- 1
61
-21
0 50.
3%
1
2
7-1
96-206 65.
7%
5
6- 9
4-1
39 21.
6%
200- - - 1
62
-201
-208'55.
7%
48- 68- 90 1
0.
9%
1
1
3-21
0- 81.
5%
■
■
2
32点満点
- :検査成績 な し
2回 目 SLTA 得点 一初 回 SLTA得 点
■
■
■改善率 2
32-初 回 SLTA 得 点
■
■
'
い- .
・
1 5-
5
0%以上 の改善率 を示 した。 また、症例 1
0お
失語 と大 き く異 な る もの で は ない との知 見
よび症例 7は 1年以上 の言語訓練 を受 けたに
1
7)が増 え る につ れ、 これ らの伝 統 的記述 の
LTA成績 それ ぞ
もか か わ らず、退 院時 の S
中には見直 しが迫 られてい る もの もある。結
0点、 1
3
9点 と不 良であ ったが、 この 2例
れ9
はいずれ も前述 した ように、通常 な らば全失
局、 これ までの経験 を もとに諸家の報告 を参
考 に して考慮す る と、小児失語 に共通 して認
語 を呈す るような広範 な病巣 を有す る もので
あ った。 なお、他 の 8例 はいずれ も退 院時の
s
LTA成績 が 2
0
0点以上 であ り、予 後 は比較
め られる特徴 としては、(
∋非流暢性 の発話で、
発話量 の減少 を呈す る例が多い こと。(
∋一般
の失語類型 に合致 しない非定型 な失語症状群
的良好 であ った。
を呈す る例が多い こと。(
参失語症状 と病巣部
Ⅳ 考
察
後天性小児失語 とは、言語発達 開始後 、そ
の途上 での脳 の器質性病変 に基づ く失語 をい
う。つ ま り、完全 ではない もののある段 階 ま
で一旦 は獲得 された言語機能が障害 される も
ので、言語 の発達 自体が障害 される発達性失
語 とは区別 され る。 これ までの諸家 の報告 は、
5
歳前後 まで と幅があ り、
年齢が 1, 2歳 か ら1
当然発症年齢 に よる失語症状 の違いが予想 さ
れ るが、後天性小児失語 に関す る伝統 的な記
述 は、その特徴 として以下の諸点 をあげてい
る6)7)8)9)10)0
症状 については、
・非流暢性 の発話 で、話量 の減少が特徴 的で
あ り繊黙、何 らかの構音異常 を認める。
・語漏 、 ジャル ゴン、新造語 は認めない 。
・電文体 ス タイルの発話が 目立つ。
・自動 的言語 と意 図的言語 の解離がみ られな
い
。
・口頭言語 の理解 障害 は認めないか、あって
も軽度である。
・既存 (
成人) の失語類型 に合致 しない症例
が多い。
病巣 については、
・右半球病巣 に基づ くものが (
左半球病巣 と
同様)多い。
・失語症状が (
半球 内)病巣部位 に依存 しな
い。
予後 については、
・回復速度が早 く完全 に回復する。
しか し、近年、W。
mi
。
k。失語 11)12)や伝 導
失語 13)14)を含 む流暢性 失語、 さ らには語漏
15)や ジ ヤル ゴ ン失語 1
6)の症 例報告 が相次 い
で な され、臨床 -解剖学的関連や予 後 も成人
彰予 後
位 の対応が成人ほ ど明瞭で ない こと。 (
の比較 的良好 な例が多い ことの 4点であると
思 われる。以下、 これ らの諸点 について今 回
の若年例 では どうい う傾 向 を示 したのか、小
児失語 との類似 点が認め られたのか を考察す
る。
「
非流暢性 で、発話量が減少す る」
2例 中 の 8例 (
6
6.
7%)は
対 象 とな っ た 1
Br
o
c
a失語 と診 断 された もので、3
0歳以上 の
o
c
a失語 の割合 (
8
5
3
例 中の1
5
7
例)
症例の Br
1
8.
4% に 比 べ、 明 ら か に 多 い (
p=
0.
0
0
0
4
Fi
s
h
e
rの直接 確 率 計 算 法) とい え る。 さ ら
に 分 類 困 難 例 も 日常 の 会 話 で は、p
hr
a
s
e
l
e
n
g
t
hが短 く、構音 障害 や p
r
o
s
o
d
y障害が 目
立 ち、発話 開始 もスムーズ さにかけることな
どか ら、非流暢性 の特徴 を備 えた ものであ り、
明 らか に流暢性失語 と診 断 されたのは、症例
4の健 忘失語例 と症 例 1
1の We
r
n
i
c
k
e失語例
の 2症例 だけであった。 これ らの ことは若年
例 で もや は り非流暢性失語へ の偏 向が強い こ
とを示唆す る もの と考 え られた。 この理 由 と
しては流暢性 を保証す る機 能が小児や若年者
では成人 よ り左 半球全体 に広 く分布 している
可能性 と、流暢性機 能 は Br
o
c
a領 に限定 され
る ものの小児や若年者 で は (
脳損傷が後方領
o
c
a領が
域 にある場合で も)成人の ように Br
自由 に言 語 産生 で きない可 能性 18)が考 え ら
る。 また、前述 した ように調べ得 た限 りでは、
病初期 を含 め明 らか な裾黙 を呈 した例 はなか
ったが、 これは対象 とした年齢層の違いによ
る もの で あ ろ う。福 迫 19)の文献展 望 に よる
と、霧黙 は 1歳 3ケ月か ら1
4歳 に認め られた
が、 この うち 3ケ月以上 にわたって械黙の持
続 した例 はいずれ も 5歳未満であった といい、
低年齢 ほ ど言語活動 の低下が特徴 的である と
- 6
一
述べ てい る。ある程度持続す る械黙 は、1
0代
いる。 この ように分類す る とどうして も分類
以降ではあ って も極 めて稀 であ る と思 われる。
しか し、小児失語 ほ どでない に して も、"
言
不能 と診断せ ざるを得 ない症例 は、表 1に示
すその他 の失語 の中か ら超皮質性失語 を除い
語発動性 の低 下が あ る""あ ま り話 したが ら
ない""
積極性 に欠ける"な どの記載が多 く、
3
0歳以上の成人例 と比較 して、やは り 「
発話
4
例 (
1.
6%) と極 め て少 な くなる。 こ う
た1
してみ る と若年者で も小児失語 同様 、非定型
な失語症状群 を呈 しやすい といえるか もしれ
量 の低下」 は若年者の特徴 とい って よい と思
われた。
なお、今 回の対象例 の症候学 的な特徴 とし
て プ ロソデ ィー障害 dys
pr
os
odyをあ げない
わ け に はい か ない。dys
pr
os
odyは Br
o
c
a失
ない。 ただ し、今 回の分類不 能 2症例 は、外
傷 お よび くも膜下 出血 (
脳動脈痛)のいずれ
も手術例であ り、病 因 とともに人工 的な侵襲
等の影響 も関与 している可能性 がある。
また、分類 とは直接 関係 ない ものの、言語
語 の 1症状 として認め られ、非流暢性 の指標
の一つで、それほ ど珍 しい ものではないが、
能力、特 に情報伝 達 能力 に関す る 日常生活場
面 と sLTA な どの検 査 場 面 にお け る相違 に
4例ではこの言語 メロデ ィーの変化が顕著で、
つ い て も言 及 してお く必 要 が あ ろ う。成 人
その速度、高低、強勢のいずれ もが通常 の 日
(
30歳以上) の失語症者では、周囲の状況や、
会話 の文脈 、相手の表情 や態度 な どの手掛 か
本語 か らはおお き く偏借 してお り、普通の 日
本語 の抑揚 が失われて中国語 なま りの印象 を
りを利用す るため、一般 に実際の生活場面の
失語 の程度
ほ うが テス ト場 面 よ り 「
良 い」 (
受 ける ものであ った。単 に病巣部位 との関連
にす ぎないか もしれないが、 4例ではこれが
際立 った症状 であ り、 これ までの小児失語 の
が軽 い) 印象 を与 える ものであるが、今 回の
症例 で は逆 に、 テス ト成績がか な り良好 であ
記載 には殆 どみ られない ものの注 目すべ き症
状 と思 われる。
である との印象 を与 える ものが多 くみ られた。
「
非定型 な失語症状群が多い」
ある定 まった失語型 (
タイプ) に分類可能
0-8
0%2
0
)
2
1
)
程 度 とい わ
な症 例 は、お よそ6
2
例 中、分類不能
れている。 今 回の対象症例 1
1
6.
7%) であ りそれ
と診断 されたのは 2例 (
ほどお多 くない との印象 を与 えるか もしれ な
い。 しか し、従来の失語類型 に合致せず、分
類不 能 と診 断せ ざるを得 ない症例のほ とん ど
が皮質下構造 (
基底核 、視床お よびこれ らの
周辺深部 白質領域)の病変 を持 つ もので、 し
か もこの部位 を責任病巣 とす る失語 のほ とん
どがその経過 中に、かな り均 質 な失語像 (
棉
るに もかかわ らず、 日常場面では失語が重篤
単 に非流暢性 失語が多 いため なのか、状況判
断が悪 いのか、あ るいは訓練 や学習効果がテ
ス ト成績 を不釣 り合 い に押 し上 げている結果
なのであろ うか。実際の コ ミュニケーシ ョン
では、 プロソデ ィーの変化 つ ま り特定の音節
や語句 の強調 な どとい った韻律パ ター ンが意
味の微妙 なニュア ンス を伝 え、 また、重度の
失語症者 で も身振 りや表情、あるいはプロソ
デ ィー を用 いて メ ッセージを伝 えることがあ
る程度可能 な ことか ら、今 回の症例 にみ られ
pr
o
s
odyが 「日常場 面 で不 良」
た著 明 な dys
とい う印象 の一端 を担 っているのか もしれな
音 障害や プロソデ ィーの障害、声量や発話速
度の低下 を伴 うもの もあ り、表面的 には非流
暢性 の印象 を受 ける もの もあるが、統語構造
の保 たれた長い文 レベルの発話 を認め ること
い。 その理 由は今 の ところ明 らか にで きない
が、社会復帰 な どに も係 わって くる問題で も
か ら基本 的には流暢性 で、復 唱、聴理解の良
好 な超皮質性失語 に類似 した予後の比較的良
好 な失語) を呈す ることか ら、われわれ3)は
話 す」
失 語 症 で は、 原則 と して 「
聴 く」 「
「
読 む」 「
書 く」 のすべ ての言語様式 にわた
って障害が認 め られ、 しか も語薫、意味、統
以前 か らこれ を 「
皮質下性」失語 として分類
し、 これ を病変部位 も考慮 して線条体失語お
辞 、音韻 とい った様 々な言語 システムの構成
よび視床失語 に細分 して古典分類 に追加 して
あ り、今後症例 を増 や し、検討 したい と思 う。
「
臨床症状 一病巣部位関連 が不明瞭である」
要素の何 らかの障害 として記述 され ることか
ら、個 々の症状 とその障害部位の対応 関係 を
1
.
._
≡
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- 7調べ るの は純粋 例 (
純 粋 語 唖、純粋 失読 な
ど)の ように単純 ではない。 しか し、非流暢
性失語 (
Br
o
ca失語、超皮質性運動失語、全
wer
ni
c
ke
失語) と前 方病 巣、流 暢性 失語 (
失語、伝導失語、超皮質性感覚失語) と後方
病巣 とい う臨床解剖相関は広 く受 け入れ られ
ていることか ら、 この点 に関 して述べ てみた
い と思 う。
1
2
例 中この臨床解剖相関に反す る ものは、
前述 した ように側頭葉 を中心 とす る病変 を有
oca失語 と診断 された症例 5と症
しなが ら Br
例 6の 2例であった。つ ま り、いずれ も後方
病巣で非流暢性失語 を呈 した もので、前方病
巣で流暢性失語 を呈 した ものはなかった。失
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xc
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pt
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on) の検 討 か ら、筆 者
語 の例 外 例 (
ら22)は言語 の半球 内局在 パ タンが通常 のパ
タ ンに一致 しない異常特殊化 abnor
mals
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i
on例 について も報告 したが、そ こで
は左 半球 に病変 を持 つ失語695例 中、限局 し
た後方病 変 で非流 暢性 失語 を呈 した もの は
1例 だけであ り、極 めて稀 な ものであった。
また、限局 した前方病変で流暢性失語 を呈 し
た ものは 7例あ り、 この うち 5例 は超皮質性
感覚失語 と診断 された ものであった。つ ま り、
今 回対象 とした若年者で は、`
後̀方病巣 一流
暢性失語" に対す る不一致例が多 く、 さらに
「
前方病変 と非流暢性 の関連 は、後方病変 と
流暢性 の関連 ほ ど緊密でない」23)とい う傾 向
が認め られず、病変部位 に関係 な く (
よ り高
齢の失語症者 と比べ)非流暢性失語 を呈 しや
すい といえる結果であった。 しか し、症例 5
は脳動静脈奇形の手術例、症例 6は中大脳動
脈癌の手術例 といずれ も手術侵襲 を受 けてお
り、その病変部位 の拡が りの判定 については
慎重 を要す ると思われた。
「
予後良好である」
小児失語では、その回復が早 く完全である
とい う楽観的 な見解9)が長い間支配的であ っ
たが、失語症状が発症後長期 にわたって持続
す る ものが決 して少 な くな く24)、発話 能力、
読み、書 き、計算 の障害 などか ら学業成績の
低下 を来た し、学校生活 に適応 で きない例が
高頻度 に認 め られ る との報告 25)が近年 相次
いでなされている。 しか し、成人失語症 に比
ベ著 しい改善 を示す失語例が多いことは誰 も
が認める ところであろ う
予後 に関連す る要因については、病 因、発
症時年齢、失語 タイプ、病巣部位 とその大 き
さな どに関 して多 くの報告があるので概観 し
てみる。 まず病因に関 しては、頭部外傷や脳
血管障害 による失語の予後が良好であ り、感
染や腫癌 に基づ くものでは不良である とする
。
ものが多 く24)、脳 波異常 と予 後不 良の関連
を指摘 す る もの もみ られ る26)。年齢 につい
ては、若いほ ど良好であるとし、思春期前の
一側性病変 に基づ く失語では永続す る後遺障
害 をの こさない とす る報告 7)と、発症時年齢
と予後 との間には明確 な関連が認め られない
とす る報告 27)が あ り、 なお一定 の見解 を得
るには至 っていない といえる。 また、失語 タ
イプに関 しては、成人失語 と異 な り病像が非
定型的で タイプ分類が困難 なことか ら、 タイ
プ別の検討 はほ とん どないが、著 しい聴理解
障害 を伴 わない症例の予後が良好であるとし、
聴理解 が予 後判定 の指標 になる との報告 27)
がある一方、聴理解 と予後の関連 は特 に認め
られず、流暢性 の指標 も予後 と明 らかな関連
が なか った との報告 24)もあ り、や は り一定
の見解 は得 られていない。病巣部位 とその大
きさに関 しては、以前 か ら両側性病変 と持続
す る失語症状 の 関連が指摘 されてお り28)、
病変 の大 きさ も予 後 に影響 す る と報告 24)さ
れているが、その部位 については、関連 ない
ni
c
ke領 野 の病 巣 と予 後
とす る もの1)、wer
不 良 を関連 させ てい る もの な ど27)があ るが、
病 因や年齢、病変の大 きさな どが統制 されて
お らず、なお明 らかでない といえる
今 回の若年例は、いずれ も急性期 をす ぎた
発症 1ケ月以降の症例で、 2ケ月間以上の経
過観察が可能であった もの に限定 したが、観
察期 間中に失語の完全 な回復が得 られたもの
は 1例 もなか った。 しか し、SLTAか ら算 出
した改善率 は高 く、一般の成人失語 との比較
では予後良好 と考 え られた。症例数の制約か
20歳前/ 後)失語 タイプ別の
ら病 因や年齢 (
oc
a失
検討 はで きなか ったが、例 えば同 じ Br
語で もその改善率 には大 きな幅があ り、初回
。
の SLTA得 点が低 く失語 の重 症 な もので は
- 8-
予 後 も不 良で あ った。病巣部位 に関 して は
we
r
ni
c
ke領野 を含 む病変 を有す る ものの予
(
抑制 されて)行使 されない替わ り得 る脳領
域 の 抑 制 が 解 除 され る とい う置 き換 え説
後が不良である との結果は得 られず、病巣の
部位 と改善率間の密接 な関連 は得 られなかっ
たが、その病 因に係 わ らず、病巣の大 きい も
のでは改善率 も不良で明 らかに予後不良であ
di
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a
c
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he
or
y、第三 に障害 された領域
が担 っていた機能 をそれ までは関与 していな
った。
っ まり、今 回の結果は若年者では一般成人
よ り予後良好であるが、完全 な回復 は期待で
きず何 らかの残遺障害が持続す ること、予後
不良例 は左半球内の病変の広が りの大 きい も
ので、 これ らの所見は左半球内に広 く分布 し、
年齢 とともに徐 々に減少する言語機能 に関与
す る神経機構 の可塑性 pl
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c
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t
yの影響 を示
唆す る もの と考 え られた。
Ⅴ ま と め
1
0
代、2
0代の若年失語症者1
2例 について、
その臨床像、病変部位 ・広が り、予後 などを
一般成人例 と比較検討 し以下の知見 を得 た。
①1
2例全例が右利 き左半球損傷 による失語で、
右半球損傷例 はなか った。
oca失語 が 8例 (
67%)と
② 失語 タイプは Br
多 く、明 らかに流暢性失語 と判定 された も
のは 2例 にす ぎなかった。
③ 自発語の減少 を認めた ものが多 く、顕著 な
dys
pr
os
odyが 4例 にみ られた。
り、非定型 な失語症状
④分類不能例が 2例あー
群が 目立 った。
⑤側頭葉 を中心 とす る後方病巣 で非流暢性失
語 (
Br
oca失語) を呈 した ものが 2例あ っ
た。
⑥全体 として予後 は比較的良好であったが、
不良な もの もあ り病変の大 きさとの関連が
み られた。
⑦以上の結果は、小児失語 との類似性 を示唆
す る もの と思われた。
小児失語の予後が良好である との知見 に関
連 して、Sat
zら29)は次 の 3つ の可能性 を考
えている。第- はある年齢 まで左右両半球が
言語機能 に等 しく関与 してお り、その後の成
熟 とともに、右半球 の関与が減少す る とい う
等価説 e
qui
pot
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i
al
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yt
he
or
y、 第 二 に言 語
能力 を発達 させ てい なが らも通常 で あれ ば
かった領域が新 たに引 き受 ける とい う (
再組
織化説 r
e
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gani
z
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ont
he
or
y と呼べ るか もし
れない) 3つの可能性である。小児失語で も
圧倒的に左 半球病巣例が多いことか ら、近年、
第一の説 に関 しては否定的な見解が多 くみ ら
れるが、第二、第三の説 は脳 の代償機能ある
いは可塑性 とい う視点か ら論 じられて きた も
の に相 当す る。今 か ら1
00年前、 イギ リスの
神経 学者 H,
C.Basti
a。30)は 「
神経組織 の可
塑性 は、小児 で最 も大 きく、その程度は減少
す る ものの成人 において も持続 し、中年 を過
ぎて もなお存続す る と思 われる理 由が十分 に
ある。良 く知 られているように、新 たな知識
に対す る脳 の感受性 は個 々人によってかな り
異なる。ある人の心的活動 は比較的早期 に固
定 し、慣例化 して しまうが、他の人では円熟
した高齢 に至 って も興 味 と知識欲 をもって著
しい感受性 を示す」 と述べ ているが、今回の
若年失語例 の検討か らも言語機能 に関す る脳
の可塑性 は、思春期以降 もその程度 を減少 し
つつ存続す る もの と思 われた。
なお、本研究は平成1
0年度労働福祉事業団医
学研究 (
第 3種研究区分)の援助 を受けたので
ここに付記 して謝意を表する。
文
献
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