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よりよい 人間関係づくりを目指して

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よりよい 人間関係づくりを目指して
いじめ・不登校対応リーフレット
教職員用
よりよい
人間関係づくりを目指して
鹿児島市教育委員会
新学年度・新学期のスタートは、
子どもとの人間関係づくりのチャンスです。
今、目の前にいる子どもたちが、いつも笑顔で登校するためには、なんと
言っても学級が楽しくて、居心地がよいことが大切です。さてあなたの学級
経営は、今年、今学期どうしますか。
元気いっぱい、笑顔の絶
えない明るいクラスを作
ります。
学級全員が主役 ! 一人一
人の良い面を引き出します。
何事にもチャレンジする
機会を多くつくり’、しっ
かりバックアップします。
小学 1 年
担任 A 先生
小学 5 年
担任B先生
一人一人の生き方探しを
しっかりとサポートします。
いじめのない居心地の良
い学級づくりをめざします。
小学 3 年
担任C先生
中学 3 年
担任E先生
中学 1 年
担任D先生
これらの基盤となるのは、学級でのよい人間関係です
子どもとの人間関係を築くために・・・ちょっと想像してみましょう。
子どもたちは、あなたという教師にどんな思い
を寄せているのでしょうか。
一緒に遊んでくれる先生、楽しくやれそう!
わたしって目立たないから、ちょっと心配・・
優しそうな先生でよかったぁ・・
ボクのことどう思っているのかな?
親切で優しくて、わたし大好き!
ボクのこと、先生は気に入ってくれてるかなあ・・
笑顔で話しかけてくれる、感じのいい先生!
先生はボクに期待しているみたいだ
何だか怖そう・・いつも怒った顔してるんだもん・・
私の名前、先生覚えてくれたかな・・
子どもの意識には、
「教師に対する評価」
「自分に対する教師の評価」
◎ よりよい人間関係づくりは、お互いが相手について理解
することから始まります。
−1−
構成的グループエンカウンターを活用した人間関係づくり
構成的グループエンカウンターでは、心と心のふれあいを深め、自己の成長を図るために信頼
体験、自己理解、他者理解、自己受容等をねらいとした様々なエクササイズ(課題)をグループ
で行います。お互いを知り合い、ふれあえる時間や活動を意図的に提供してみてはどうでしょう
か。
となりのとなり
鳥の好きな
鳥の好きな
Aです。
Aくんの隣りの
方 法 ① 5 ∼ 10 人のグループをつくり、
私は鳥が好きな
輪になって向かい合います。
Aさんの隣りの
② 最初に発言する子どもを決めて、
「わたしは、○○○が好きな○○○
○です。」と自己紹介します。
③ となりの子どもは、「わたしは、
○○○が好きな○○○○さんの隣
の○○○が好きな○○○○です。」と自己紹介します。
④ さらにそのとなりの子どもは、前の 2 人を合わせて自己紹介します。
以下、あとの子どもほど自分の前の人の分の紹介が積み重なって増えていきます。
⑤ 最後の子どもまで済んだら終わりです。
留意点
・前年度から同じ学級の子ども同士は、できるだけ同じグループにならないようにします。
・前の人の紹介で言葉に詰まったら、他の人がジェスチャーでヒントを出してあげます。
・記憶が苦手な子どもを、最初に自己紹介をする子どもに指名することも考えられます。
・「○○○が好きな・・・」の部分は、「○○○に行ってみたい・・」などのアレンジが
できます。テーマを設けずに「○○○な・・」とする方法もあります。
バースデーライン
方 法 ① 全員が起立し、4 月 1 日から 3 月 31 日までの誕生日の順に、一切しゃべら
ずに、身振り手振りだけを手がかりに一列に並びます。
② 全 員 が 並 び 終 わ っ た ら 、 早 く 生 ま れ た 人
2月生まれ
4月生まれ
から順に、自分の誕生日を発表していきます。
間違えていた場合は、すぐにその場所を入れ
替わります。
③ 全員の発表と確認・修正を終えたら、自分
の誕生日が近い両隣の人と、続いて同じ月の
生まれや同じ星座の人同士で握手して終えます。
留意点
・「誕生日の順に」と言う前に、これから先は一切しゃべらないことをよく説明しておき
ます。
・一番先に生まれた人が立つ位置と、そこから並ぶ方向を示しておきます。
・星座の区切りは、教師側から示します。3ヶ月ごとに区切って、季節ごとにまとまる
方法もあります。
・身長順などに行う方法もありますが、気にする子どもがいるかもしれませんので、十
分に検討する必要があります。
−2−
ソーシャルスキルトレーニングを取り入れた人間関係づくり
ソーシャルスキルトレーニングでは、あいさつ、自己紹介、上手な聞き方、仲間の誘い方、上
手な断り方等の良好な人間関係をつくり保つための知識と具体的な技術やコツを、演習等を通し
て学んでいきます。
質問じゃんけん
方 法 ① 今までに同じ学級になったことのない子ども同士で 2 人組を作ります。
② 教師の「 始 め 」 の合図でじゃんけんをして、勝った子が負けた子に対して質
問をし、負けた子がそれに答えます。
回答者
質問者
③ またじゃんけんをして、勝った子が質問をします。
これを繰り返します。
④ 1 分たったら「やめ」の合図を出して終わりです。
⑤ 新たな2人組をつくり、同じように1分間行います。
⑥ 10 分間に 3 ∼ 4 回程度行うことができます。
留意点
・2 人組の組み方については、
「同性と組む」
「異性と組む」
「今
まで話したことのない人と組む」などの条件を付ける方法もあります。
・質問内容は、相手が答えやすい単純なものにします。答えられないときや答えたくな
いときには、「パス」してよいことにします。
・活動がスムーズに行われ、答える側の子どもが戸惑わないように、10 項目ほどの質
問リストを教師が用意し、子どもに配布しておく方法もあります。
・1 分間の活動が終わったら、握手して別れるとよいでしょう。
4 人 1 組他者紹介
方 法 ① はじめに 2 人組をつくり,お互いに 1 分間ずつ自己紹介をします。
② 他の 2 人組と一緒になり,4 人組をつくり
ます。そして,それぞれ自分とペアを組んだ
相手の子について,自己紹介で聞いたことを
もとに,他方の 2 人に紹介(他己紹介)します。
③ 抜けていた内容については,紹介された子
がヒントを出します。
④ 一方の 2 人組がお互いの紹介を終えたら,
もう一方の 2 人組が,ペアを組んだ相手の子について,同様に紹介します。
留意点
・自己紹介・他者紹介の始めと終わりの合図は教師が出し,全体で一斉に行うようにし
ます。
・自己紹介をする項目を 10 個ほど用意(板書する)しておき,その中からいくつかを
選んで自己紹介するようにすると,内容に困らず,スムーズに実施できます。ペアの
相手の子を紹介する際にも,質問項目のリストが示されていると思い出しやすくなり
ます。
※ 質問項目の例:出身小学校,前年度の組,通学方法,誕生月,血液型,飼っている動物,好きなスポーツ,よく見
る TV 番組,好きなタレント‥
−3−
ピア・サポートを通した集団づくり
ピアサポートでは、グループ内の人間関係をよくしたり、自己理解を深めたり、サポートする
ためのスキルを学んだりして、仲間支援ができる資質や能力を育て、活用していきます。
名前でビンゴ
方 法
① 4 行× 4 列の 16 のマス目をかいた紙を全員に 1 枚ずつ配ります。
② 全員起立し,教室内を自由に歩き回りながら,誰から
でもよいので,16 のマス目に名前を書いてもらいます。
③ 16 人の名前が書き終えた順に着席します。
④ 次に,名前を書いてくれた人を探し,相手にその人の
名前を○で囲んでもらいます。
⑤ 16 のマス目の縦,横,斜めのいずれかの 1 列で,4
人の名前に○が並んだら上がりです。
留意点
・ほとんどの子どもは,上記③でホッとしますが,実はそこからがこの活動のメインです。
相手の名前と顔を早く正確に覚えるのに役立ちます。
・マス目には,市松模様などに網がけを施しておき,名前を書いてもらう相手の性別を
決めておく方法もあります。
・全員が上がらなくても,時間で終了させるようにします。2 回目、3 回目の実施を望
む声が上がるかもしれません。
この人はだれでしょう
方 法
① 趣味や特技,飼っているペットなどのいくつかの項目を記載したプロフィール用紙
を作成しておきます。「私の趣味は, 。」のような形式にします。
② 全員にこれを配り,各自が記入後,回収します。
私の好きな
私の趣味は
スポーツ
③ 全員のプロフィール用紙の中から 1 枚をランダムに選び, 食べ物はリンゴ
記載された内容を読み上げます。そして,これがだれのも
のかを皆で考え,言い当てます。
?
?
④ 1 回に数名分,何回かに分けて行い,その後は教室内に
掲示します。
!
留意点
・プロフィール用紙の項目は,3 ∼ 5 項目程度の簡単なも
のとします。
・記載した内容は,皆に発表することをあらかじめ伝えておきます。
・学級の全員が,順に 1 枚ずつプロフィール用紙を選び,読み上げる方法もあります。
1 回 10 分間の活動で,数名ずつ行えるでしょう。
・だれのプロフィールかを近くの 4 人組で考え,グループとしての答えを発表し,正答
数を競う方法もあります。その場合は解答用紙を用意します。
・学級編制替え後の場合は,名前を記載した座席表を配っておきます。
−4−
ストレスマネジメント教育を通した人間関係づくり
ストレスマネジメント教育では、自分のストレスに向き合い望ましい対処法を身につけること
により、より快適に生きることを促進し、子どもの心身の健康と発達を援助します。
ここでは、一人でできる動作法を紹介します。
クイックリラクゼーション
・腹式呼吸を取り入れたリラックス方法です。色々なゲー
ムの間にとり得れてみてください。この動作を 2 分間ぐ
らいで行います。
①楽な身体の ②目を閉じる
姿勢をとって
③腹式呼吸を ④腹式呼吸をしなが ⑤心地よいイメージを
する
ら身体の力を抜く 浮かべる
肩の上げ下げによるセルフリラクゼーション
この動作を2∼3回くり返す
スタート〈すっきりした姿勢〉
両肩を耳につけるように、
ゆっくりあげる
ストーンと、肩の力を
抜く
すぐに動かないで、力の抜け
た肩の感じを感じてみる
背
も
た
れ
に
よ
り
か
か
ら
な
い
ゴール
〈ほっとする姿勢〉
あごをひく
体両
側手
にの
た力
らを
すぬ
き
肩以外は
リラックス
肩は楽に
5秒くらい
間をおく
お尻全体で座る
★頭のてっぺんからお尻まで、1本の
軸が通っている感じ
★一番どっしっりする感じのところをさがす
自分がリラックス
できる姿勢を
さがしてみましょう
※肩に力が入る時と、抜ける時の差を実感しましょう。
留意点
・子どもによっては、心の傷つきを防衛するために、力を入れることによって辛うじて
自分を保っている子どもがいます。そういう子どもには、リラックスを強要すること
は避けなければなりません。
・最初のうちは、「ストーン」と抜く方が力を抜く感じがわかりやすいですが、リラック
スを感じることができるようになったら、「ストーン」では力を抜きにくい部位がある
ので、ゆっくり「ジワジワ」と抜くように指導しましょう。
−5−
そこで
ステップ1
まずは教師自身が変わる柔軟性を身につけましょう。
子どもたちの前で
教師が率先して昨年
度や前学期の自分を振
り返ります。
留意点
ステップ2
「今年度は、
(今学期は、
)こうします !」
と決意を表明する。
今年はチャイムで授業を
ぴったり終わらせます。
今年の自分は、ココが違うことを具体的な行動の事例を提示して
子どもたちにアピールすることが大切です。
自分(という教師)について、よく知ってもらうための
PR 活動をしましょう。
教師の自己紹介、つ
まり自己開示です。
先生への質問コーナー
と言う時間を設けると、次から次へ
と質問が飛び出して学級全体が盛り上
がるかもしれませんね。
◎子どもたち
が同じ情報を
共有する。
先生に聞きたいこと
◎個人的な親
近感が増す。
をプリントや日記なでに書いてもらい、
個人的に答える方法もあります。
留意点
子どもたちに個人のプライバシーに触れる質問の中には、答えら
れないことを前もってルールとして伝えておきましょう。実施する
時間や期間、質問の数なども事前に決めておくとよいでしょう。
教師と子どもとの人間関係づくりや、子ども同士の人間関
係がさらに深まるような活動例を紹介します。見開きを開い
てみてください。
−6−
教師と児童生徒、児童生徒同士の人間関係づくりの工夫
鹿児島県総合教育センターの調査結果(研究紀要第100号)によると、学校生活に回避感
情を抱いているのは、授業が理解できなかったり、学級での安心感、所属感、自己有用感及
び学校生活への満足感が低い児童であることが分かります。
したがって、学校への回避感情や回避行動を抑制するためには、「分かる授業」の実施や
補充指導の充実を図るとともに、安心して自己を生かせるようにしたり、個性や能力、自主
性や主体性を発揮できるような、よりよい人間関係づくりができるようにしていく必要があ
ります。
平成16年度鹿児島市教育委員会発行「不登校対応事例集 明るく楽しい学校づくりをめざして」より一部抜粋
児童生徒にとって、学校生活における最初の出会いは、担任や仲間との出会いです。児童生
徒が喜んで学校に来たり、楽しく学校生活を送れたりする最大の要因は、担任や仲間との人間
関係です。
このリーフレットは、学校や学級が一人一人の児童生徒にとって「心の居場所」となること
を願って、教師の心構えや支援の在り方を中心に作成しました。このリーフレットが積極的に
活用されることを願っています。
相 談 機 関 一 覧
相 談 機 関 名
電 話 番 号
相 談 時 間 等
鹿 児 島 市 教 育 相 談 室
い
じ
め
相
談
( 市 教 育 総 合 セン タ ー )
226-1345
224-1179
月∼金 9:30∼20:00(電話)
9:30∼17:00(面談)
土 9:00∼12:00(電話、面談)
市青少年補導センター(悩み・心配ごと相談)
家 庭 児 童 鹿 児 島 市こども 福 祉 課
相 談 室 谷山福祉事務所福祉課
224-2000
月∼金 9:30∼17:00(電話)
216-1262
月∼金 8:30∼17:00(電話、面談)
269-2111
月∼金 9:15∼16:00(電話、面談)
県 児 童 総 合 相 談 セ ン タ ー
264-3003
月∼金 8:30∼17:15(電話、面談)
子 ど も ・ 家 庭 1 1 0 番
275-4152
月∼金 9:00∼22:00(電話)
な や みっこ な し
0120-783-574
かごしま 教 育 ホットライン 2 4
(フリーダイヤル)
な や み 言おう
0570-0-78310
294-2200
24時間電話相談
294-2200
月∼金 8:30∼17:00(面談)
9:00∼19:00(電話)
土 9:00∼12:00(電話)
※ 面談は要予約
294-2820
月∼金 8:30∼17:00(電話、面談)
※ 面談は要予約
P T A す く す く ラ イ ン
251-0309
月∼金 9:00∼17:00(電話)
祝日、年末年始は休み
少 年 サ ポ ー ト セ ン タ ー
県 警 察 本 部 ヤ ン グ テ レ フォン
精 神 保 健 福 祉 協 議 会
こ
こ
ろ
の
電
話
Tel 2 5 2 - 7 8 6 7
Fax 2 5 2 - 7 8 6 2
255-0797
255-7974
県総合
教
育
相
談
課
教 育
センター
特別支援教育研修課
〔子どもの障害に関する相談〕
9:00∼21:30(電話、面談)
年末年始のみ休み
月∼金 9:00∼16:30(電話)
※ 面談は予約が必要なところもありますので、事前にお問い合わせください。
表紙絵 鹿児島市立田上小学校6年 大 前 諒 さん
(平成20年度「いじめ防止啓発強調月間」
作品コンクール ポスターの部 特選)
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