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妊娠・出産等に関する情報提供の在り方 資料4 What Who

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妊娠・出産等に関する情報提供の在り方 資料4 What Who
 株式会社 電通
妊娠・出産等に関する情報提供の在り方
【本調査の目的】
生涯を通じて健康を保持できるライフプランをよりよく考える材料として、妊娠・出産等にかかわる医学的・科学
的な知識を提供するため、男性、女性、企業など関係者や広く国民に対して、必要な情報をわかりやすく提供す
ることが必要。
そのために、少子化危機突破タスクフォースの議論などをふまえ、少子化問題にかかわる結婚・妊娠・出産・子
育てに関して、男性、女性、企業などの関係者に対して必要な情報を適切かつ効果的に提供する手段を検討
し、広報戦略の専門的見地から、妊娠・出産等に関する情報提供の在り方を整理する。
Whom
資料4
【戦略立案のポイント】
①正確な情報と社会的関心の喚起との関連づけ
②広範な国民が対象
③個人の自由な選択に対する配慮
メインターゲット
メインターゲットの関係者
サブターゲット
現時点でのメインターゲットは、子どもを持ちたいと考えている男女
・両親等の家族
・友人、同僚や上司等、メインターゲット・その家族の周辺にいる人
・メインターゲット及びその家族が居住している地方自治体
・在籍する小学校・中学校・高等学校・大学等の学校、所属している企業等
・その他、国民全体が広い意味でのターゲットである
現在の小・中学生や高校生、大学生などの若年層男女で、
将来のメインターゲットになる層
価値観やライフスタイル、生活環境等が異なるターゲットへの配慮
メインターゲットのライフプランに関わる妊娠・出産への理解と協力
大学生に有効な情報発信を検討する
メインターゲットでも、年齢や家族構成、家庭や職場などの生活環境、価値観や
ライフスタイル等によって様々な違いがある。更に、妊娠・出産、子育て等に対する
受け止め方やニーズも違うため、一括りにはできない。
立場や考え方の異なる様々な女性メインターゲットに対して、それぞれに適切な
情報やメッセージを発信する必要がある。男性メインターゲットも同様。
・国民全体に正しい知識を会得してもらい、理解を促す。
・メインターゲットへの支援や協力につなげる。
・大学生の「妊娠や出産に対する情報源」は、「学校教育」が8割前後、
「不妊症」「卵子や精子の老化」「更年期」などについては、
「新聞やテレビなど」のマスメディアや「インターネット」など。
・「性や妊娠・出産に関わる知識」については、殆どの男女が「自分の人生にとって必要
だ」と回答している。
・大学生に対する情報発信の手段や内容を検討する必要性は高い。
誰に対して
女性だけでなく男性に対する妊娠・出産に関する情報発信が必要
留意点
・年代の差(20代、30代、40代等)※特に30代以降の女性に対しては丁寧に
・子供の有無(子供がいる、妊娠中、子供はいない等)
・家族の協力度の違い(夫や親の協力的度合い等)
・仕事意識の違い(キャリア志向、専業主婦志向等)
・仕事内容や職位、雇用形態の違い
(営業や内勤、管理職、正規雇用、非正規雇用、パート等)
・職場環境の違い(企業規模、ワークライフバランスへの理解の有無、
産休や育休の取得しやすさ等)
正確な妊娠・出産に関する情報提供
現在、一般的に流布している妊娠・出産に関する情報や知識には、医学的に正しいものだけではなく、数少ない成功例や俗説、そうであって欲しいという願望も含めて、様々なものが混在。
その一方で、男性にまつわる情報は少ない。不妊については男性側の原因より、女性側の原因やリスクに関心が集まっているなど、情報の偏りがみられる。
こうした誤った情報、偏った情報が混在しているなかで、正しい情報を発信していくことが重要である。
What
どのような
内容を
◆妊娠と年齢の関係
・医学的には男性、女性ともに妊娠・出産には適した年齢があり、30歳代半ば頃から年齢が上がるにつれて出産に至る確率が低くなっていく。
・35歳前後からは流産率も上昇するほか、妊娠・出産のリスクも高くなる。男性も加齢とともに妊娠率が低下することが指摘されている。
◆「男性不妊」に対する正しい知識
・日本では、妊娠・出産は女性の問題であるという社会的通念や男性の無関心等から、女性側の心理的、肉体的負担が多い。
・男性にも不妊症の原因があり、夫婦揃っての不妊治療が大切。
◆21世紀の“健康”に対する考え方を広める
◆「産むこと」についての教育
・今の学校教育の現場では、生殖機能の知識が中心だが、自分の将来のライフプラン
の中で「産むこと」を自分で選択できるようなヘルスリテラシー力の向上が大切。
・年齢に合わせた教育プログラムをなるべく早期に実施することで、
妊娠・出産に対する医学的、科学的に正しい知識を与える。
◆妊娠・出産を「自分ゴト化」できるきっかけ作り
・妊娠・出産が遠い将来のことではなく、自分にも関係のある
大切なこととして考える機会を作る。例えば、育児擬似体験など。
・ライフサイクルにわたる女性の健康
・人々が自らの健康をコントロールし、改善することができるようにするプロセス「ヘルスプロモーション」
・健康面での適切な意思決定にとって必要な健康情報にアクセスし、その情報を理解して効果的に利用していくための個人の能力や意欲の程度「ヘルスリテラシー」
留意点
Who
どの主体が
・異なる学説は、エビデンスと共にオープンにすることも大切。
学校教育の場で「産むこと」についての教育プログラムを取り上げる。
◆政府、地方自治体、NPOやNGO・団体、メディアなど
◆学校/教育機関
◆医師や研究者、看護師、助産師などの専門家や学会・協会など(医学的な情報を中心に発信)
◆国民(ソーシャルメディアによって、国民も情報の受け手だけではなく、情報を発信する側にもなる)
◆「インフルエンサー(周囲に影響を与える存在)」となるような著名人や専門家(幅広い国民に分かり易く伝え共感を持ってもらうために、
人々に影響力があり正確な情報を広く発進する力がある著名人や医師の協力を得る)
留意点
妊娠・出産等に関する情報提供においては、「個人の自由な選択に対する配慮」が重要であり、政府は事実情報の告知に留めるべきである。
若者の教育を担う学校は、メインターゲットの男女、更にはサブターゲットに対する非常に
重要な情報発信機関。
◆助産師や看護師、看護大学生
看護大学生は年齢が近いサブターゲットに対して有効な情報発信者となる。
◆正確な情報と社会的関心の喚起の関連
How
・メインターゲットだけでなく国民的な関心の向上、話題喚起を行いつつ、必要に応じて「正確な情報の提供」へと誘導するための導線を設計。
正確な情報であることを示しつつ、そのことがソーシャルメディアでも話題に上ることで更に大きな話題なっていくよう、話題を広げる動きと正確に情報を伝達する動きの2つを二重構造で設計し、両方を関連づける。
どのような手法で ◆信頼性の高い医学界などの特設サイトで発信
・ソーシャルメディア等で情報が拡散していくには、「トーカビリティ(Talkability)」が高い、つまり話のネタになる話題かどうかがポイントである。このトーカビリティを意識し、
話題性が高い情報で多くの人々の関心を得つつ、その一方で、情報発信の中核として、専門的な医学界の特設サイトから医学的に正確な情報を発信することが重要。また、間違った情報を正していくことも大切である。
【関心を持った情報にアクセスできること】 自分が詳しく情報を知りたいと思ったときに、容易にその正しい情報にアクセスできる仕組みづくりが重要。
留意点
【情報発信源の多重化とその連動】 政府や自治体、医師や研究者、NPO・団体、インフルエンサーなど、多重の情報発信源を最適に組み合わせ、幅広く国民の関心を得る。
【各メディアの特性を知る】 手法を(HOW)を検討する際、情報発信の手段となる様々なメディアの特性を理解した上で、それぞれの最適な活用が求められる。
◆テレビ:オールターゲットへの広いリーチが期待できるため、PRなど話題づくりに適している。センシティブなテーマのため、番組内での情報発信も有効。
◆新聞:メインターゲットの親世代や経営者層など、年齢の高めの層へ届きやすい。メディアの信頼性と、文字としてきちんと説明できるメディア特性から、正しい情報をきちんと伝えることに効果的。
◆雑誌:ターゲットが細かくセグメントできることから、ターゲットの中でもさらに年代や立場、趣味嗜好などを加味し、きめ細やかなコミュニケーションが可能。
各メディア等
の特性
◆ラジオ:商工自営層や自動車運転時等で習慣的に聞かれる傾向がある。番組ごとに聴取層が異なるため、様々なターゲットへのアプローチも可能。
◆インターネット:テレビなどのマスメディアでの話題が、インターネットによって増幅されることも多い。但し、一部信頼性に欠ける情報も存在するため、その点への配慮が必要となる。
◆パンフレットや冊子等:メインターゲットが接触することが多い地方自治体や産婦人科等から配布する他、メインターゲットの関係者やサブターゲットなど、まだ自分のこととして考えていない層にも
正しい情報をパンフレットや小冊子としてわかりやすくまとめて配布することも重要である。
◆イベント・フォーラム、セミナー等:来場者に対する直接のメッセージの他、イベント実施の告知を行ったり、事後のイベント内容の再録をメディアに掲出するなど、参加者以外へも広がりを持たせることが効果的。
◆マスメディアとソーシャルメディアとの連携:スマートフォン等を介してソーシャルメディアで伝わる情報は、テレビや新聞、雑誌等マスメディアから入手していることが多いことから、ターゲットに対して効果的に情報発信していくには、
マスメディアとソーシャルメディアとを連携させて活用することが重要。
メディア連携
の留意点
◆スマートフォンを活用し既存アプリと連携:ソーシャルメディアツールとして若い年代に広く浸透しているスマートフォンを有効に活用するためには、既存アプリとの連携がポイント。
オリジナルアプリを新しく開発するにはコストが掛かってしまうため、既存アプリの中で適切なものを選び、コラボレーションするようなやり方が有効と思われる。
◆クチコミの活用:メインターゲットに対する影響力は強い。マスメディアやインターネットの情報でクチコミを活性化させることがカギとなる。
◆ソーシャルメディアの利用には個人情報への配慮が不可欠:ソーシャルメディアを利用する際に留意しなければいけないのが、妊娠・出産等に関わる情報には個人の健康や医療情報が含まれるという点である。
情報から個人を特定化できない仕組みを作ることが大切であると共に、利用者自身にも個人情報に対するセキュリティ意識が必要であり、ソーシャルメディアを利用する際のマナー、情報リテラシー教育が求められる。
◆商業媒体の作り手と連携:発信者がコントロールし難い商業媒体は、伝えて欲しい情報がきちんと正しく伝わるような配慮が求められる。妊娠・出産等の関する情報発信においては、
特に女性誌はメインターゲット及び予備軍の女性を読者としており、その役割は大きいことから、商業媒体の作り手に向けたセミナーなど定期開催し、編集者やライターが正しい基礎知識や最新情報に接する機会を用意することも検討するべき。
When
いつ
Where
どのような機会で
ライフステージ視点から「いつ(When)」を考える
・妊娠・出産などに関する情報は、受け取り手であるターゲットの年齢や状況によって内容やレベル、表現などが異なってくる。そこで、思春期~周産期など、ライフステージの変化に応じての対応が求められる。
・例えば、10代の中学生~高校生、20歳前後の大学生、就職と共に既婚者が増える20代、出産のタイミングに悩み始める30代など、ライフステージと共に社会環境や立場が大きく変化する中で、
様々なターゲットごとの年代にとって必要な情報を発信し、ヘルスリテラシーを高めることで、それぞれのタイミングに合った自分にとっての妊娠・出産等を考えるきっかけをつくる。
ターゲットが情報と出会う場を「機会(Where)」とする
・ターゲットが妊娠・出産等の情報と接触する機会や場、つまりコンタクトポイントには様々なものがある。
・例えば、学校や職場、自治体の窓口、病院や産院といった「リアルな場所」は、ライフステージに応じてターゲットが必要とする正確で医学的・科学的な知識を学ぶための最適な機会となる。
また、TV番組やCM、新聞記事・広告、雑誌記事・広告、特設サイトやインフルエンサーのブログといった「メディア媒体」も、ターゲットが妊娠・出産等に関する様々な内容やレベルの情報に触れる大切な機会となる。
●メイン及びサブターゲットに向けた正確な情報を「特設サイト」に蓄積
日本産婦人科学会を初めとした様々な学会や医師、自治体、関連NPO、有識者等の協力を仰ぎ、インターネットの「特設サイト」を開設。
●自治体や企業、学校などにおける先駆的な好事例の横展開
全国の自治体や、企業、学校、団体などの取組の中から、他者の参考になるような好事例を収集し、ホームページやフォーラムなどで広く周知
情報発信のサポート、専門的な情報や知見の蓄積、事実とかけ離れた情報の誤りを指摘し正すような役割などを担う。
を図る。
●自治体との連携による相談・支援拠点の充実及び、メインターゲットをサポート
自治体との連携を深めつつ、「子育て・女性健康支援センター」など、各地の相談・支援拠点を充実させることで、最も身近な生活圏内で
●マスメディア広告で、メインターゲットや家族も含めて国民に幅広く周知
きめ細かな情報発信を行う。
●企業との連携を強化し、男性メインターゲットも積極的に啓発
男性に対する啓発については、企業を通じての情報発信が有効。企業の従業員への啓発活動に対する支援策を充実させる。さらに企業
テレビCM、新聞や雑誌等の広告を活用することで、メインターゲットはもちろん、その家族、さらには国民全般に対して、妊娠・出産等の情報発信
のために、特設サイトの設置など取り組んでいる様々な施策及びその全体像を周知させる。
●既存アプリとの協力で、メインターゲット及びサブターゲットの女性にアプローチ
自体に対しても、産休・育児休業制度の活用促進といった自らの役割の重要性を啓発していく。
若い女性の間で定着している、妊娠・出産等に関わるスマートフォンの既存アプリと連携することで、女性が自分自身で妊娠・出産に関わる体の
周期や状態を正しく把握し理解するための情報ツールを提供。個人情報に対しては最大限の配慮を行う。
●学校教育によって、サブターゲットに確実に情報発信
医師や助産師、看護師、看護大学生など専門家の協力を得て、学校教育において、年齢に合わせた教育をなるべく早期に実施することで、
●話題性のあるマスメディア企画から、クチコミやソーシャルメディアで拡大
妊娠・出産に対する医学的、科学的に正しい知識を提供、妊娠や出産も念頭においたライフプランが設計できるようサポート。
テレビ番組の制作や雑誌記事の企画などに協力することで、社会一般での話題を喚起。タレントなど影響力のあるインフルエンサーのブログとの
連動、関心を持った一般個人の書き込みを誘発することで、ソーシャルメディアでの話題の増幅も目指す。
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