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本編 - 建設コンサルタンツ協会
社団法人 建設コンサルタンツ協会 中国支部 平成 21 年度 社会貢献活動 報 告 書 活動テーマ 自 転 車 と ま ち づ く ∼ 街中での自転車の快適環境づくりに向けて ∼ 平成 22 年 3 月 社団法人 建 設 コンサルタンツ協 会 中 国支部 道路 部会(都市計 画グループ) り *** 目 次 *** (頁) 第1章 活動概要 1.目 的 ···················································· 1 ······················································ 1 2.活動内容 ······················································ 2 2.1 活動の流れ ···················································· 2 2.2 活動内容 3.活動工程 第2章 活動結果 ····················································· 3 ······················································ 4 ···················································· 5 1.「第6回エコまつり 環ッハッハinよしじま」への参加 ··········· 5 1.1 自転車イベントの企画検討 ······································· 5 1.2 トレジャー・ハント・ツーリング等の開催準備 ························ 6 1.3 トレジャー・ハント・ツーリング等の開催概要 ························ 8 1.4 トレジャー・ハント・ツーリング等の開催結果 ························ 12 2.小学生向けの利用マナー教材の作成 ······························ 16 2.1 作成概要 ····················································· 16 2.2 作成結果 ····················································· 19 3.「第4回ひろしま自転車トーク2009」の開催 ··················· 22 3.1 開催準備 ····················································· 22 3.2 開催概要 ····················································· 23 3.3 開催結果 ····················································· 24 3.4 参加者へのアンケート ··········································· 32 4.他団体活動への参加 ············································ 42 4.1 「エコチャリ都市・広島を考えるワークショップ」への参加 ················· 42 4.2 「バイクビズだよ!全員集合!」への参加 ······························· 43 第3章 おわりに ···················································· 45 参考資料 1.活動メンバー一覧 ········································· 参考- 1 2.活動メンバー感想文 3.活動会議議事録 ······································· 参考- 3 ··········································· 参考- 5 4.「第6回エコまつり 環ッハッハ in よしじま」の関連資料 5.「第4回ひろしま自転車トーク2009」の関連資料 6.本活動に関連する新聞記事 ····· 参考-13 ·········· 参考-18 ································· 参考-43 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり 第1章 1.目 活 動 概 要 的 本活動「自転車とまちづくり」は、市民それぞれの立場における自転車利用のあり方や解決すべき問 題点などを把握するとともに、市民等との対話・意見交換の場としてのフォーラム(ひろしま自転車ト ーク)の開催、成果等を一般に向けて広報することにより、自転車の利用環境改善のきっかけづくりを 目指すことを目的として、平成18年度から活動しており、今年度が4年目となる。 昨年度は、自転車には様々なメリットがあり、楽しい使い方があるというポジティブな観点に着目し、 自転車の利用促進と新たな楽しみ方を喚起・提案することを主題とした活動を行った。『自転車遊び総 合研究会』との共催による「自転車トレジャー・ハント・ツーリング(THT)」の実施と、自転車に 乗ることの楽しさをアピールする情報を追加記載した自転車マップは、いずれも好評を博すことができ た。また、第3回ひろしま自転車トークでは、プロサイクルロードレーサーの福島晋一選手をはじめと して、仕事や趣味等で自転車に深く関わっている方からの話題提供により、自転車の楽しさ、おもしろ さを一般市民とともに再認識することができた。 今年度は、活動メンバーのそれぞれが自転車に関連するイベントに参加・体験することを主眼に、 「第 6回エコまつり 環ッハッハinよしじま」へブース出展した。他にも「エコチャリ都市・広島を考え るワークショップ」、「バイクビズだよ!全員集合!」という2つのフォーラムへ参加するなど、積極的 に他団体と交流を深める機会にも恵まれた。また、自転車の利用マナーの向上を目的として、教育の一 環とした意識付けを行うため、小学生向けの教材の作成を行った。さらに、第4回目の開催となる「ひ ろしま自転車トーク」は、「エコ」をテーマとし、時代の潮流を捉えた内容で、広く一般市民の関心を 集めることに成功した。 本活動は、より良い 自転車とまちづくり のきっかけとなるために、継続的な取り組みの展開を図 るものとしている。 本活動は、 (社)建設コンサルタンツ協会の「中期行動計画 H16.5」に基づく社会貢献のための行 動の一環であり、社会資本整備に関わる知見と知識を提供できる専門家集団として、ボランティア活動、 各種フォーラム、著作物などを通じて、協会及び建設コンサルタントの情報発信と社会的認知度を高め ることをねらいとしている。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (社)建設コンサルタンツ協会・中期行動計画 http://www.jcca.or.jp/about/invention/plan/index.html 1 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり 2.活 動 内 容 2.1 活動の流れ 本活動は、下図のフローに示すとおりである。 「自転車を楽しむ」という昨年度からの流れを汲み、本年度は市内公民館が開催するイベント「第 6 回エコまつり 環ッハッハinよしじま」にブース出展し、自転車のおもしろさを一般市民の方 に広めるとともに、楽しく自転車を利用するための社会的なルールやマナーを学べるように、小学 生向けの利用マナー教材の作成を行った。 さらに、「第4回ひろしま自転車トーク2009」を開催し、これらの活動結果を報告するとと もに、 「エコ」をテーマに著名な講師・パネリストを招聘して、 環境にやさしく、乗って楽しい自 転車の普及 について考える機会を得た。 これらの結果を本報告書にとりまとめた。 ①第6回エコまつり 環ッハッハinよしじまへの参加 ②小学生向けの利用マナー教材の作成 ③第4回 ひろし ま自転 車トー ク20 09開催 ④ 成 果 と 図 り 活動フロー 2 ま と め H21 年度 社会貢献活動 2.2 自転車とまちづくり 活動内容 (1)第6回エコまつり 環ッハッハinよしじまへの参加 広島市吉島公民館がエコをテーマに開催しているまつりである本イベントでは、昨年度に続いて 『自転車遊び総合研究会』と連携したトレジャー・ハント・ツーリング(THT)を実施し、好評 を得た。全体では5,000人程度の入込といわれるこのまつりで、自転車に関する○×クイズの 開催、自転車マップの紹介、珍しい自転車の展示等を行うことにより、自転車への関心を高めるこ とができた。 (2)小学生向けの利用マナー教材の作成 自転車マップが一定の評価を得たことにより、その内容のさらなる充実はもとより、印刷・配布 等の広報活動にも注力する必要があるという観点から、本年度は小学校等に配布することを目的と した教材を作成することとなった。まず、小学生に日常的に利用してもらえる媒体として、下敷き を選定した。次に、その内容は「自転車の乗り方チェック」のできるものとした。これは、自転車 の楽しさをアピールするだけでなく、自転車の利用マナーの意識付けを行うという教育的な視点に も配慮したものである。この教材は3,000部印刷・発行し、主に中区・東区の小学4年生を対 象に配布を行う予定である。 (3) 「第4回ひろしま自転車トーク2009」の開催 本活動でのイベントへの参加や小学生向け利用マナー教材の作成を発表するとともに、「エコ」 をテーマとして専門家から基調講演・話題提供をいただき、一般市民との意見交換をはかる場とし て「第4回ひろしま自転車トーク2009」を開催した。TSSのお天気キャスターである波田建 一氏や、長年自転車環境づくりの研究に取り組まれている山中英生教授(徳島大学大学院)を講師 として招聘したフォーラムは、参加者75名と盛況であった。 (4)成果のとりまとめ 以上の活動成果は、本報告書に記すとおりとりまとめた。 なお、本報告書は広島市や広島県、国土交通省へ建コン協の活動成果として提出することを検討 している。 3 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり 3.活 動 工 程 活動は以下に示す工程で実施し、会議はメンバー各社の持ち回りで計7回実施した。 なお、具体的な作業については、メンバー内で作業を分担し実施した。 表 活動工程 H21(2009)年 4 5 6 H22(2010)年 7 8 9 10 ● ● ● ● 11 12 1 2 計画・準備 (1) 「第6回エコまつり 環ッハッハ inよしじま」への参加 ①準備 ②開催 ③結果概況報告 (2)小学生向け利用マナー教材の作成 ①作成方針の検討準備 ②作成 (3)第4回ひろしま自転車トーク 2009開催 ①準備 ②開催 ③アンケート結果等の集計 (4)成果とりまとめ 会議 ● 4 ● ● 3 H21 年度 社会貢献活動 第2章 1. 「第6回エコまつり 1.1 自転車とまちづくり 活 動 結 果 環ッハッハ in よしじま」への参加 自転車イベントの企画検討 今年度は、自転車の楽しみ方や、自転車に関する交通ルール等の普及を図り、自転車の利用を促 進することをねらいとして、各種団体が主催するイベントへ参加しながら、他団体等と連携した自 転車イベントを開催することとした。 各種サイクルイベント情報をメンバー各社が持ち寄り、内容のおもしろさや先方の熱意、連携の 実現性等について、議論した結果、昨年度と同様、『自転車遊び総合研究会』と連携した トレジ ャー・ハント・ツーリング (以後、THTと称す。 )を主体とした連携イベントを実施することと した。先方からの熱い誘いもあり、今年度は、市内公民館(広島市吉島公民館)がエコをテーマに 開催している祭『第6回 エコまつり 環ッハッハin よしじま 』にブース出店し、THTの実 施とパネル展示、自転車クイズ等を行った。 表 No. 集められたサイクルイベント情報 イベント名称 時期 開催場所 概要 意見 1 岡山県内サイクルイベント 3∼11 月 定期開催 岡山県内 MTB耐久レースなどの本格的なイベ ント ハード 2 サイクルPIT240 6∼11 月 定期開催 山口・九州 ヒルクライムやロードレースなどの本 格的なイベント ハード 3 四国大歩危小歩危さぬきうどんツ アー 9/5∼6 2 日間 香川県大歩危小歩 危あたり ヒルクライム&ロードレース ロードレーサー限定 ハード 4 中国四国地区ブロックサイクリン グ 9/7∼8 2 日間 鳥取県米子市・皆生 グランドホテル 米子・境港きたろうロード 一般向けサイクリング おもしろそう 都合が付く人は、個人参加 5 しまなみポタリングトワイライド 8/29 今治市波方∼来島 海峡大橋 夜風に吹かれながらライトアップされ た来島海峡大橋を目指す 12km のポタ リング おもしろそう 都合が付く人は、個人参加 6 マイ自転車で行くしまなみ巡りツ アー 8/29∼30 2 日間 今治港∼大三島∼ 伯方島∼大島 船と橋を利用してしまなみを巡るゆっ たりのんびり自転車旅行 少しハード 都合が付く人は、個人参加 7 自転車さんぽ THT モミジラリーデイ 2009 秋 広島市 昨年共同開催した転遊研主催のトレジ ャーハントツーリング 広島での継続開催 建コンとして継続的に共同開催した い 8 第 6 回エコまつり環ッハッハin よしじま 10/11 広島市吉島中工場 中国四国地方環境事務所委託 3R推進 事業として開催されるエコまつりの中 で自転車ワークショップを実施 建コンとして、THT実施を前提に、 連携をする 9 エコチャリ都市・広島を考えるワー クショップ 10/17 広島市中央公民館 低炭素社会の実現を目指して、自動車 交通から自転車交通へシフトを促すた めに自転車利用を促進する市民組織設 立の準備活動 建コンとして、参加をする 9/13 安芸高田市 JR広島駅から甲立駅まで自転車を列 車に乗せて行き、湧永庭園周辺をサイ クリングする一般向けイベント サイクトレインはおもしろそう 各自で申し込み自由参加 他行事と日程が重なり不参加 10 第 23 回サイクリング列車 5 H21 年度 社会貢献活動 1.2 自転車とまちづくり トレジャー・ハント・ツーリング等の開催準備 今回は、吉島公民館とのジョイントでの開催であったため、 第 6 回エコまつり 環ッハッハin よ しじま 実行委員会の事務局会議への参加と平行してメンバー会議を開催しながら準備を進めた。 自転車イベントとして、THT以外に、自転車に関する○×クイズの開催や自転車マップの紹介 なども行った。開催に当たって、以下のような資料により全体情報を共有しながら、個別の項目に ついて役割分担し、詳細の準備を行った。 ■建コ ン サイク ルイベ ントに つい て エコまつり 環ッハッハinよしじま 2009 このイベン トはエコまつり。 そのため、ゴミとなるペットボトル や割り箸 の使用は 禁止となっ て います。 【日時】 平成21年10月11日(日) 10:00∼14:30 実施内容 ■トレジャーハントツーリング(THT) 事前準備 事前準備 当日 当日 ○受 付,管理,転 遊研 補助 ○広報 9:00(予定 )スタッフ集合 ○ブース展示 ○ルート・範囲の確認 9:30 参加者集合 受付 開始 役割分担 ○出題項目 9:45 ルール説明 ・準 備:全員 10:00 スタート(セレ モニ ー(予定)) ○ブースでの催し物 ・受 付:3∼ 4人 程度 12:00 終了 ○役割分担 13:00 表彰式 ○スケジュール確認 ・THTに 参加 事前準備 確認事項 チラシ作り(亀田さん・石丸さん )⇒ 応募 用紙付 (アラタニ着 )、名簿・保険 広報 【確認事項】 ・配布部数,配布 (設置)場所 9月 14日(月)に亀田さん・石丸さん実走 &打 ち合わせ ル ート確認 【確認事項】 ・対象ルート,範 囲 出題項目 【確認事項】 ・出題項目 自転車 マップ,THT紹 介(昨 年度フォーラムでの PPT)の パネル 展示 ブースでの 催し物 【確認事項】 ・その他 実施可能な内容等 の検 討 備品等 準備⇒福 山C 役割分担 【確認事項】 ・会場 担当,参加 する人 スケジュール 項目 9月 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 広報 ル ート 6 25 26 27 28 29 30 1 0月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり また、開催に先立って、以下に示すチラシ(A4版、両面)を3,000部、周辺小学校、自転 車店、吉島公民館等を通じて配布し、参加者募集を行った。 7 H21 年度 社会貢献活動 1.3 自転車とまちづくり トレジャー・ハント・ツーリング等の開催概要 当日行ったTHTと○×クイズの開催概要は、以下のとおり。 当日配布したマップと解答用紙及び○×クイズの問題は、次ページ以降に掲載する。 ■ 開催日:10 月 11 日(日) ■ 場 所:広島市内(市街地部)吉島中工場発着 ■ 参加者:THTの参加者は34名で、まつり全体では5,000人程度の入込。 【自転車イベント開催の様子】 当日の進行 8:30 集合・ブース準備 9:00 受付 9:30 ブリーフィング (ルール説明) 10:00 開会宣言 セレモニー 10:10 スタート 12:00 競技終了 13:30 表彰式 14:00 ○×クイズ 15:00 終了・後片付け 様子 8 H21 年度 社会貢献活動 9 自転車とまちづくり H21 年度 社会貢献活動 10 自転車とまちづくり H21 年度 社会貢献活動 ■「○×クイズ」の問題(ボードイメージ) ※問題の回答と解説は、巻末の参考資料に掲載する。 11 自転車とまちづくり H21 年度 社会貢献活動 1.4 自転車とまちづくり トレジャー・ハント・ツーリング等の開催結果 当日は、さわやかな秋空の元、予定通りの開催となり、事故もなく無事にイベントを終えること ができた。 THTゴール後に参加者に配布したアンケート結果からは、好評の声が多く、昨年と同様の成果 を上げることができた。 以下にアンケート調査票(A4版、両面)およびアンケート結果を掲載する。 〈裏面〉 〈表面〉 ■アンケート調査票 12 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり ■アンケート調査結果 問 1.THT 全体の感想 問1.THT全体の感想 ① 予想以上に楽しかった 70.0% ② 予想どおり楽しかった 30.0% ③ 普通(どちらでもない) 0.0% ④ 期待以下 0.0% ⑤ 楽しくなかった 0.0% 予想どおり 楽しかった 30.0 予想以上に 楽しかった 70.0 (%) ちょい長 ちょい短 問 2-1.イベント内容 イベントの時間について 問2-1.イベント内容:時間について ① 長い 0.0% ② ちょい長 9.5% ③ ちょうどいい 81.0% ④ ちょい短 9.5% ⑤ 短い 0.0% 9.5 9.5 ちょうどいい 81.0 (%) ちょい狭 問 2-2.イベント内容 場所・エリアについて 問2-2.イベント内容:場所・エリアについて ① 広い ② ちょい広 ③ ちょうどいい ④ ちょい狭 ⑤ 狭い 5.0% 0.0% 90.0% 5.0% 0.0% 広い 5.0 5.0 ちょうどいい 90.0 (%) 問 2-3.イベント内容 場所・TP テーマについて 問2-3.イベント内容:TPテーマについて ① おもしろい ② まぁまぁ ③ どちらとも ④ あんまり ⑤ ダメ 80.0% 20.0% 0.0% 0.0% 0.0% まぁまぁ 20.0 おもしろい 80.0 (%) どちらとも 問 2-4.イベント内容 TP 問題について 問2-4.イベント内容:TP問題について ① グッド ② まぁまぁ ③ どちらとも ④ あんまり ⑤ ダメ 80.0% 15.0% 5.0% 0.0% 0.0% 5.0 まぁまぁ 15.0 グッド 80.0 (%) 13 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり チラシ 4.8 問 3.イベント周知媒体 問3.イベント周知媒体 ① チラシ ② ホームページ ③ 知人を通じて ④ 自転車店で ⑤ その他 4.8% 0.0% 66.7% 0.0% 28.6% その他 28.6 知人を 通じて 66.7 (%) 問 4.今後の参加の是非 問4.今後の参加の是非 機会があれば 参加したい ① 是非参加したい 61.9% ② 機会があれば参加したい 38.1% ③ 参加しないかも 0.0% ④ 参加したくない 0.0% ⑤ その他 0.0% 38.1 是非 参加したい 61.9 (%) 自由記述 今まで吉島をじっくり散策したことがなかったので色々発見があって楽しかったです。 昨年も参加しましたが問題の難易度がちょうどよかったです。 元々自転車は好きでしたが今回の企画を通してより好きになりました。ありがとうございました。 郊外から市外に向かう幹線道路に、歩行者、自転車、自動車の三つの交通を完全分離した道路がほしい。 デジカメやケータイのカメラなどで、指定された場所でお題に従って写真を撮るなども面白いかと思いました。面 白かったです。 おもしろかったです。 問題づくりの苦心がうかがえました。とてもよい問題でした。 ゆっくりと近くをまわりました。海辺の道がとてもきもちよかったです。地図を読むのが思ったよりむずかしく、自信 をなくしました。 家族で参加してみたい。 普段通らない所へ行って街並みを見ることができてよかったです。 周りの人たちに自転車を利用するメリットを周知する良い機会になりました。 14 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり 実際に走って見つけた・・・ここは良かった!ここはダメ! ○ GOOD お勧めしたいところ、良かったところなど × BAD 悪かったところ、改善して欲しいところなど 自転車さんぽ◆広島雁木巡り トレジャーマップ 2009 年 10 月 11 日 広島環境局中工場発着 ○ 印:トレジャーポイント(TP) ■ ■ ■ ■ ■ :推奨コース L ○ ④ 道が悪い ○ ○ K J デコボコしていて走りにくい I 連続性が確保されていない ○ ○ M ⑤ H ○ G ○ ○ ○ 広くてGOOD N O ○ E/F ③ 川沿いの道は気持ちがよかった 渡れない ② 川沿いに行きたい P/Q D ○○R ○ ⑥ ○S GOOD T ○ ○ 行き止まり × Start & Finish 広島環境局中工場 U 気持ちよかった C ○ ○ ○ X V Y ○ ① ○ ○B Z ○ ○ A GOOD 15 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり 2.小学生向けの利用マナー教材の作成 2.1 作成概要 (1)目的 「自転車にやさしいまち」とは、自転車の利用環境が十分に整えられるとともに、その利用者自 らが、社会ルールに応じた適切な自転車利用を行っている都市や地域と言える。しかしながら、特 に自転車の利用マナーの悪さは、多くの都市や地域で安全面、また景観面などから問題視されてお り、対策が求められているところである。 以上の背景のもと、当活動では、自転車の利用マナー向上は小学生からの教育の一環として意識 付けを行うことが有効と考え、その一助となる教材として「自転車の乗り方チェック下敷き」の作 成を行った。 なお、作成にあたっては、以下の点に配慮した。 【配慮事項】 ・ 小学生が、楽しく自転車利用に関するルール・マナーを学べるように、10の質問に対す るチェック形式とした。 ・ 明るく楽しい雰囲気となるように、イラストを多用した。 ・ 配布対象を小学4年生(自転車の利用が可能になる学年)と想定し、この年齢でも容易に 理解・解読できる表現や漢字を用いた。 ・ 教育面ばかりが前面に出ると、長期に渡り利用されない可能性があることから、チェック リストの裏面は、文字を読む必要がない、イラストのみの構成とした。 16 H21 年度 社会貢献活動 (2)構成およびデザインの検討 基本的な下敷きの構成は、以下のとおりとした。 ・表面:自転車利用に関するルール・マナーを楽しく学ぶ。 ・裏面:自転車の楽しさを伝える。多くの情報を盛り込まない。 この考えのもと、いくつかのデザイン案の検討を行った。 【表 面】 図 下敷きデザインの検討(表面) 17 自転車とまちづくり H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり 【裏 面】 図 下敷きデザインの検討(裏面) これらのデザイン案の中から、作成目的と合致する内容・イメージを選択し、「わかりやすさ」 と「デザイン性」の視点から更なる改善を図った上で、最終デザインを作成した。 18 H21 年度 社会貢献活動 2.2 自転車とまちづくり 作成結果 (1) 「乗り方チェック下敷き」の様式・サイズ・内容 ・ B5 サイズ(257mm×182mm)の両面掲載、カラー ・ 表面は、自転車の正しい乗り方やマナーに関わる10の質問を、イラストを交えて掲載。当 てはまる質問の数により「初心者」「見習い」「一人前」「達人」「名人」のいずれかで評価さ れる。 ・ 質問にひとつずつ回答することで、子ども達が正しい知識を習得できることや、評価を上げ るために、正しい利用に対する意識を高めることが期待できる。 ・ 裏面は、デニム地をイメージさせる背景に、ロゴや自転車マークをあしらうデザインとした。 強いメッセージは含まないものの、カジュアルな雰囲気から、親しみ易さをイメージさせる ことにポイントに置いている。 また、下敷きとしてだけでなくそれ以外にも実用的に活用できるよう、下敷きの2辺に、定 規をデザインしている。 ※当下敷きでは、子ども達により親しみ易くするため、㈱広島東洋カープの協力の元、プロ野球球団「広島東洋 カープ」のマスコットキャラクターである「スラィリ―(slyly) 」のデザインを使用させて頂いた。 (2) 「乗り方チェック下敷き」のデザイン 本活動で作成した下敷きのデザインを、次頁より示す。 (3) 「乗り方チェック下敷き」の配布先 本活動で作成した下敷きは、3,000 部印刷・発行し、主に中区・東区の小学4年生を対象に配 布を行う。 具体的な配布先は、以下の通りとする。 配布先リスト 配布先 中区小学校 学校名 配布枚数 配布先 学校名 配布枚数 白島 80 福木 基町 30 上温品 60 幟町 80 温品 80 袋町 70 戸坂 160 竹屋 60 戸坂城山 千田 100 中島 70 吉島東 120 東区小学校 130 50 東淨 130 中山 110 牛田新町 70 吉島 60 早稲田 広瀬 60 牛田 160 本川 70 尾長 120 神崎 60 矢賀 舟入 120 小学校小計 2,300 江波 100 教育委員会 200 建コン協(9社) 総計 19 70 80 500 3,000 H21 年度 社会貢献活動 ■「乗り方チェック下敷き」表面 20 自転車とまちづくり H21 年度 社会貢献活動 ■「乗り方チェック下敷き」裏面 21 自転車とまちづくり H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり 3. 「第4回ひろしま自転車トーク2009」の開催 平成18年度からスタートした「ひろしま自転車トーク」も今回で第4回を数える。 第1回では、 自転車利用に関する問題点や課題の抽出 、第2回では、 具体的な利用環境づく りの方向性を探る 、第3回では、 自転車の楽しみ方、自転車のすばらしさ・美しさ・かっこよさ 等を知る をテーマとしたが、今回は エコ をテーマに様々な方面から講師・パネリストを招聘 して、時代の潮流も捉えながら、一般にも分かりやすく、訴求効果の高いものとなるよう工夫した。 3.1 開催準備 開催案内は、一般市民(公共施設、駐輪場)や商店街、大学、官公庁、学会、本活動に参加して いる建コン協会員各社などに対し、3,000部超を配布した。 配布概要及び案内チラシは以下に示すとおりである。 表 配布先と配布枚数 配 一般市民 商店街 官公庁 大学 学会 建コン協 布 先 駐輪場(西新天地・袋町・袋町小地下・大手町) 広島市まちづくり市民交流プラザ 中国・地域づくり交流会 広島市中央部商店街振興組合連合会 広島県庁(道路整備課・住宅課・環境政策課) 広島市役所(道路企画課) 広島市(中・西・東・南)区役所 国土交通省 中国地方整備局 環境省 中国四国地方事務所 広島工業大学 広島国際大学 広島大学 近畿大学 広島文教大学 広島国際学院大学 日本都市計画学会学術講演会 日本都市計画学会中国四国支部・会員メール配信 吉島公民館(環ッハッハ関係者等) エコチャリ都市・広島を考えるワークショップ TSS(テレビ新広島) ウエストグリーンネット 活動メンバー各社 建コン協中国支部・会員メール配信 計 22 枚数 400 400 300 100 150 200 200 50 50 100 30 100 100 − 200 100 50 50 450 − 3,030 H21 年度 社会貢献活動 [表面] [裏面] 図 3.2 自転車とまちづくり 案内チラシ 開催概要 「第4回ひろしま自転車トーク2009」のプログラム等は以下のとおりである。 ■ 開催日:平成21年12 月 19 日(土)13:30∼16:30 ■ 場 所:広島市まちづくり市民交流プラザ(5 階 研修室A・B) ■ プログラム: ① 基調講演 山中 英生 氏(徳島大学大学院 教授〈地域連携推進室長〉 ) ② 基調講演 波田 健一 氏(テレビ新広島 制作局〈気象予報士・防災士〉) ③ 活動報告 吉野 大介 氏(建設コンサルタンツ協会中国支部) ④ 自転車トーク(パネルディスカッション)・・・〈○:パネリスト、※:コーディネーター〉 ○ 中河原 達真 氏(ウエストグリーンネット事務局長) ○ 前田 眞 氏(NPO法人まちづくり支援えひめ代表) ○ 原田 幸也 氏(環境省中国四国地方事務所広島事務所長) ○ 波田 健一 氏(テレビ新広島 製作局 キャスター) ※ 山中 英生 氏(徳島大学大学院 教授〈地域連携推進室長〉 ) フォーラムの第一部では、2名の講師を招聘し、基調講演を頂いた。講師の一人目は、自転車環 境づくりの研究に長年取り組まれ、政策委員会等の要職を歴任されている徳島大学大学院教授の山 中英生教授に、海外事例を交えながら、自転車をどのように街へリスペクトしていくのかについて 講演頂いた。講師の二人目は、気象予報士でありテレビ新広島でお馴染みの波田健一氏に、現在の 地球間温暖化問題からわかり易い解説を頂くとともに、身近でエコな乗り物である自転車利用の考 え方が示唆された。また、本部会を代表して吉野大介氏から活動報告を行った。 23 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり 第二部では、山中教授をコーディネ ーターとし、波田氏に加えて新たに3 名のパネリストを加え、会場を交えな がらのディスカッションを行った。 (今 回は、受付時に右の意見募集用紙を配 布して、途中の休憩時に回収し、パネ ルディスカッションの際の話題として も活用した。 ) また、自転車トークに参加しての感 想・意見等を把握するため、参加者に 対し、アンケート調査を行った。 会場からの意見募集用紙(パネラーに聞いてみたいこと) 3.3 開催結果 「第4回ひろしま自転車トーク2009」には75名の参加(受付した人の数)があった。 概要は以下のとおりである。 開会挨拶(建設コンサルタンツ協会中国支部 長谷山 弘志 氏) ・第4回ひろしま自転車トーク2009の主催者を代表して開催挨拶。 ・自転車まちづくり研究会を立ち上げて4年目になる。 ・活動のテーマは、自転車とまちづくり。広島がサイクルタ ウンとして理想的なまちになることを願って活動を続け ている。 ・1年目は、広島市の自転車利用の現状と課題を把握するた め、市民を対象にアンケート調査を実施。 ・2年目は、自転車施策の先進地である福岡の天神地区と四国の高松地区の自転車の施策調査 をした。また、広島市中心部の自転車マップを作成し、5,000部を無料で配布した。 ・3年目となる昨年は、広島市中心部において、自転車遊び総合研究会(転遊研)との共催で、 自転車のオリエンテーリングといえるトレジャー・ハント・ツーリング(THT)イベント を開催した。 ・今年も、同様のイベントを吉島公民館主催の「エコまつり環ッハ ッハin吉島」と連携して開催した。 ・自転車のメリットと楽しい使い方をより多くの市民の皆様に伝え たい。 ・単独でやるのではなく、この部会をきっかけに皆様とよい連携を とりながら活動できればと思っている。 ・プログラムの紹介、資料の確認。 24 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり (1)第1部:基調講演及び建コン協活動報告 ■【基調講演】 「自転車をリスペクトする街へ」 山中 英生 氏(徳島大学大学院 教授〈地域連携推進室長〉) ・自転車をどのように増やすか、どのようにまちとしてリスペ クトしていくかということに関して、海外の事例も含めてお 話したい。 ・ブリュッセルのベロシティ会議の様子を紹介。途上国ではオ イルの値段の高騰が起こっていることに加え、健康に対する 意識が高まりつつあることから、自転車観光によるまちづく りを進める意向がある。 ・イギリスでは、自転車環境を整備することで、社会が得する 利益のうちの2/3くらいは人の健康がよくなることである という話がある。人1人の生命価値が2億円くらい。生命価値を考えると、寿命が延びるこ とで、自転車環境を良くすることの意義が見出される。 ・自転車は毎日乗れて、座ってこぐので体に負荷がかからない優しい乗り物であり、ストレス 解消にも良い。自転車に対する健康感というのは、これからのビジネスにおいて重要なキー ワードになってくるであろう。 ・運動しない都市は、肥満や糖尿病などの多い不健康なまちになってしまう。健康を考えたま ちづくりが重要なキーワードである。健康と環境はいつもペアで議論され、環境をよくする ことが健康にもつながる。バイクビズは、おしゃれで健康であるということが1つのステー タスに変わっていき、しかも環境にもいいということが伝わっていくのだと思う。 ・徳島では、自由に使える車を持たない人の1/3は、自転車を使っている。つまり、モビリ ティの観点から見ても、自転車は重要で貴重な交通手段になっていることがわかる。 ・自動車から自転車へ転換すれば、環境に良くなる。高齢者にとっては、転換することで健康 に良くなる。 ・日本は、他の国と異なり、高校生、高齢者、女性が自転車をよく使う国である。一部の海外 では、女性が自転車にまたがることが下品であるため、自転車を使わない国もある。 ・車道が広がったことで自転車が安全に走れる場所がなくなってきたため、日本では緊急措置 として歩道を走ることを許可したが、これがさまざまな問題を引き起こすことになった。オ ランダは、自転車道を積極的に整備しているため、走行距離当たりの死者数は少ない。一方、 日本では歩道を走らせることによって安全を確保したと言っているが、死者数はそれに反し て多くなっている。 ・韓国には自転車政策担当というのがあり、自転車の乗り方を教える自転車教習所、促進政策、 道路環境整備の3つの自転車総合施策を行っている。アメリカではそれ以外に、道路のこと から、安全のことまで総合的に施策を行っている。 ・アメリカでは、地球温暖化の話をしても、自動車から自転車へ転換する利用者は増えないが、 健康や、経済的利点があるということをPRすることで、自転車へのリスペクトを図っている。 25 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり ・まちが自転車をリスペクトするというのは、自転車の通る道をみんなが分かるようにすると いうこと。そうすれば、自転車は自分の走る道が分かるし、自動車はゆっくり走るようにな る。そのためには、サインが重要で、フランスでは自転車空間をブルーに、ポートランドで は、グリーンに着色して表示している。日本にはまだ統一的なマークや色はない。 ・ヨーロッパでは、自転車と自動車は同じ扱いで、自転車を優先して走行する空間を決めてい る。自転車レーンのマークは、ドライバーから自転車の走行空間が分かるようにしたもので ある。 ・日本の自転車事故の約8割は交差点で起きている。双方向の自転車レーンを交差点で通す場 合特に危険である。自動車は右を見て交差点に入るが、左から民地よりに走ってくる自転車 と衝突する事故が多い。自転車の利用促進には、交差点の扱いが重要になる。 ・韓国では、道路ダイエットによって5年間で約800km の自転車道を作ろうとしている。 コミュニティバイクも始まっている。また、代行運転の帰りに貸自転車に乗って帰ってくる といった取り組みも行われている。 ■【基調講演】 「緑あふれる広島を走れ!自転車!!」 波田 健一 氏(テレビ新広島 制作局〈気象予報士・防災士〉) ・全国の気象予報士とNPOを立ち上げ、小学校を回り無料で環 境に対する授業を行っている。 ・近年、集中豪雨や竜巻の発生、猛暑日など、異常気象が増加し ているのは、地球温暖化が原因。広島の平均気温は、100年 間で約2℃上昇した。また、地球全体の気温は100年後に約 6.4度上昇するという予測結果が出ている。 ・私は、ツーキニスト歴16年。自転車で様々な箇所に食べ歩き にも行っている。 ・人を1km 運ぶのに排出する CO2 は、自動車で約168g、バスで約51g、市内電車で約 36g、アストラムラインで約27g、JRで約19g という試算結果がある。また、カロリ ーでいうなら、私は片道9km の道のりを通勤しているので、約400kcal 消費していると いうことになる。お金に換算すると、3ヶ月継続して、JRで約15,000円、バスで約 3,500円の節約になる。 ・循環型社会を目指すために環境では 3R が使われるが、自転車は 4R(5R) 「Reduce(CO2 排出量、消費カロリー、通勤コストの減少)、Repair(修理)、Recreate(気分転換)、 Rediscovery(街の魅力の再発見) 、 (Rental(サイクルポート) )」を提案する。この自転車 の 4R(5R)が循環型社会実現の一翼を担うと考えても良いと思う。 ・自転車仲間を増やすために、マナーの啓蒙が重要。自転車利用者への優遇措置、駐輪場等の インフラ整備など、自転車をもっと使いやすいまちにすることが必要。 ・また、今後は、街中を公共交通機関と徒歩だけといったまちづくり(トランジットモール) を考えなくてはならない。 26 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり ・100年先も200年先も緑あふれるまち、自転車で楽しめる広島であるように、みんなで 知恵を出し合って、自転車と環境のイベントを増やそう。 ・自転車と環境のイベントとして、カーボンオフセットイベントを提案したい。イベントの際、 電気の使用やゴミ等により多くの CO2 を排出してしまうので、例えばゴミを単純にただ捨て るのではなく、分別して捨てて帰るなどして CO2 の排出を差し引きゼロにする、カーボンオ フセット等そういったことが自転車のイベントでできないか、みんなで考えてもらいたい。 ■【建コン協活動報告】「自転車まちづくり研究会活動報告」 吉野 大介 氏(建設コンサルタンツ協会中国支部) ・4年間の自転車まちづくり研究活動を報告。 ・1年目は、 課題を探ろう をテーマに、自転車利用者、歩 行者、商店主を対象にアンケート調査を実施した。 ・2年目は、 ツールを作ろう をテーマに、自転車利用促進 につながるツールとして広島市中心部の自転車マップを作 成した。このマップは、市民の方から多くの反響を呼び、 メディアで大々的に紹介された。 ・3年目は、 自転車を楽しもう をテーマに、自転車遊び総合研究会(転遊研)の石丸さん と一緒にTHT(トレジャーハントツーリング)と称して、自転車を使った宝探しを実施し た。 ・4年目は、 活動のフィールドを拡大しよう をテーマに、エコまつり「環ッハッハ in よし じま」とジョイントで自転車イベントを開催し、参加者から好評を得た。 ・今年度の残りの活動として、小学生を対象とした広報ツール(下敷き)づくりを行っており、 年度内に完成させる予定である。 ・今後はイベントやフォーラム、広報ツールを通じて自転車の長所、魅力を発信するとともに、 ハード面・ソフト面からの自転車利用環境整備の検討を進め、 「短所を改善して長所を伸ばす」 を自転車まちづくりのキーワードとして活動を行っていく所存である。 [満席で盛況であった会場の様子] 27 H21 年度 社会貢献活動 (2)第2部:自転車トーク 自転車とまちづくり 話題提供と意見交換 第2部では、コーディネーターの山中氏のもと、3名のパネリストの方に話題提供していただい たのち、第1部で基調講演をしていただいた波田氏を含め、計4名のパネリストの方と共に会場か ら寄せられた意見を交えながらディスカッションを行った。 今回は受付時にパネリストへの意見・質問記入用紙を配布(休憩の間に参加者から回収)して、 参加者から寄せられた意見・質問などを取り上げながらディスカッションを行った。 【話題提供】 ■ 中河原 達真 氏(ウエストグリーンネット事務局長) ・ウエストグリーンネットの活動報告。 ・単独企業で実施することが難しい場合は、ウエストグリーン ネットが社会企業家やコーディネーターとして、バイクビズ という政策や報告書、白書の中にあるいい政策や提言を世の 中に落とし込むということを行っている。 ・レンタサイクルというのは、とても容易な雇用創出である。 ・社会的弱者のために、あるいは低炭素社会に向けて、自転車 を流行らせようとさまざまな活動を行っている。(ツーキニストモニター、自転車イベント、 自転車健康セミナー、自転車アクセサリーの紹介、携帯電話を利用した走行距離ログ(CO2 削減量も)計測、ポータルサイトの立ち上げ等) ・国交省と広島市の連携により、11月∼12月にかけてEサイクル広島という社会実験をや った。 ・H21年度(初年度)は、自転車普及活動そのものの周知を行っている。流行らせることは 二の次でいい。今日様々な立場の方からのお話を聞いて、皆様がいろんな形で自転車の利用 促進運動を行っていることを知った。今後は各団体が点で行っていることをつないで線とし、 それを広げ面にしていくことをみんなでやっていきたい。 ■ 前田 眞 氏(NPO法人まちづくり支援えひめ代表) ・松山市におけるEST普及推進事業のための普及啓発につい て報告。 ・走行距離、所要時間、カロリーが記録されることで、自転車 仲間と競える。このことが自転車の利用促進にもつながる。 ・松山市は自転車都市として有名。最近のパーソントリップ調 査でいうと、約35%の分担率。ただ、自転車を利用してい る理由は、自転車しか手段がないからである。自転車の楽し さをどのように伝えていくのかが重要である。自転車にやさしいまちというのはどういうこ となのか考えていきたい。 ・ 「自転車ってこんなにイケテル」 「自転車ってこんなにオモシロイ」ということを伝えるとい う普及活動を行い、ファッション性のあるかっこいい自転車を体感してもらった。 28 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり ・トーキョーバイク代表の方に講演を行っていただき、トークセッションを行った。その中で、 自転車で来る人のために、空気入れのサービスを行っている美容院を紹介した。そういった 人たちがもっと増えるようにと活動の紹介を行った。 ・トーキョーバイクレンタルステーションで試乗会を行い、体験してもらった。 ・今治でシクロツーリズムしまなみを行った。しまなみ海道は世界から来たいという人がいる ため、自転車旅行者専用のサービス、観光商品の開発や各種案内の取組をした。今年度は、 サイクルトレインを増やそうとしたりしている。傾斜や立ち寄りスポットを調べて、自転車 に乗っている人がほしい情報を提供するためにしまなみマップを作成した。広島県側でも同 じようなことを一緒にできたらいいと考えている。愛媛側と広島側と共同事業ができたら、 連携してイベントができればと考えている。 ・楽しい場とするために、おでカフェというものもトークセッションの中で行った。 ・イベント参加者に記念品として手ぬぐいを配っている。それを見るたびに自転車の楽しかっ たイベントを思い出してもらいたい。 ・ポータルサイトを通じて、環境省と国交省が行っていることを併せて情報提供するとともに、 市民に自転車の楽しさを伝えていきたい。 ■ 原田 幸也 氏(環境省中国四国地方事務所広島事務所長) ・自転車利用促進策として瀬戸内 bikebiz を紹介。 ・過度に自動車に頼らず、近距離は自転車を使おうといった取 組みで、エコでスマートなライフスタイルを表したもの。健 康面、財布のメリットを強調して、環境対策等自転車にイン センティブを与える7つの柱で構成して、自転車版の国民運 動としたいと考えている。 ・bikebiz を創った背景について、平成10年初頭から、まち づくり施策として自転車の利用拡大、普及促進方策が国交省や自治体により検討されてきた。 我が国の自転車保有台数は多いものの、都市内移動では自動車に依存している。ソフト的な 施策として、メディアを通じて、自転車の多角的なメリットを一般市民や企業に伝えて利用 促進を図っていきたいという思いで bikebiz をつくった。 ・第1フェーズとして、自転車利用者の爆発的増加、メディアによる安全も含めた情報提供、 第2フェーズとして、自転車関連産業への波及効果、都市部や観光地でのレンタサイクルな どのニュービジネス、山間地でのマウンテンバイクの普及などの新たなサービスの展開、第 3フェーズとして、自転車、公共交通に適した持続可能なまちづくり、を瀬戸内 bikebiz の 方向性として3つのフェーズを考えている。 ・現在特に、bikebiz の認知に力を入れており、イベントをたくさん行っている。 ・環境省においては、自転車利用促進関連事業として、1.低炭素地域づくり面的対策推進事 業、2.EST,MM による環境にやさしい交通の推進、3.都市型コミュニティサイクル社会 実験を行っている。 29 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり 【意見交換】 ○山中氏:コミュニティサイクルのレンタ ルコスト、交通事故(自転車の単独事故、 重傷事故、高齢者の単独転倒事故増加) 、 マナー、自転車利用者の税制措置、自転車 の購入補助がキーワードとして挙げられ たと思うので、それぞれについて皆様のご 意見をお伺いしたい。 【自転車のレンタルコストについて】 ○前田氏:サイクルポートに広告板を設置 することを考えた。しかし、公道上に置くのは難しく、収入にならない。関連グッズの販売 や、受益者負担が理想的であると思う。やはり、これらがミックスされて行われるのが一番 いいのだと思う。 ○中河原氏:広告収入や課金制度はうまくいっていない。利用者から公平にとるというのもう まくいっていない。通勤と観光(レジャー)のグループを分けて、1日いくらか決めて徴収 するのはどうか。それに加えて、自治体の多少の補助が必要であると思う。 ○波田氏:東京のホテルに1日300円くらいで借りられるシステムがある。放置自転車を使 って、試験的にレンタル事業を行っていくのもいいのではと思う。 ○原田氏:環境省としては、DID 人口密度が高いところにおいて実施すれば、実施形態やふさ わしいレンタル料金等が決まり、報告書としてとりまとめられるので、それを元に決まって いくのではないかと考えている。 ○山中氏:日本では小規模型ばかりで、世界と比べて少し遅れている。保有台数が多いので、 来訪者型のレンタサイクルというのが成功しやすいビジネスモデルではないか。JTB とパナ ソニックが組んだ旅チャリというのがあり、外国人がよく利用している。 【マナーについて】 ○山中氏:自転車利用者の中にマナーが悪い方が多いと思われているようだが、マナーが悪い のではなく、それを超えてルール違反を犯している方が多いのである。モラルではなく、法 に絡むことであるため、自治体が自ら取り締まるのが良いと思う。 ○波田氏:自治体がもっとルールをつくるべき。加えてマスコミがもっとアピールするべき。 ○原田氏:促進には規制的な面も必要となる。厳格なルールの適用というのが必要。 ○前田氏:ルールを明確にはっきりと理解しているか、資格みたいなのがないと取り締まれな いと警察に言われる。自己責任となるような環境をつくっていくことが重要になるのかなと 思う。歩道上の逆走等、ルール以外のマナーをしっかり伝える必要がある。例えば人気タレ ントを使うなどテレビの力も借りることも効果的である。 ○山中氏:コペンハーゲンでは、小学校の6年間の交通安全教育プログラムがある一方、アメリ カでは全く行われておらず、レーンの逆走も多い。情報を確実に発信することが必要である。 30 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり 【自転車利用者の優遇】 ○中河原氏:環境税として徴収することだけを考えるのではなく、返金制度があってもいいと 思う。自転車は CO2 を出さない分、還付しても良いのではないか。 ○原田氏:自転車促進をして喜ばしいと思っている省庁がない。自転車というのは自動車との 比較になるので、自動車のガソリンであればすぐに出てくるが、騒音や NOX という自動車に かかる社会的なコストが十分検証されていないので、どんな税率をかけていいのかわからな いのだと思う。政府が変えていかないと、個人のインセンティブに結び付かないと思う。 ○波田氏:自動車でショッピングに行くと、駐車場の割引制度はある。これを見直すべき。自 転車や公共交通機関で来た人にもっと付加価値を与えるためにどういうことをやっていけば いいのか、あるいはそれを積極的にやっていこうとしている企業を我々がリスペクトする仕 組みをもっと考えるべき。 ○前田氏:自動車にはあるのに、自転車にエコポイントがないのはおかしい。そういう声をも っと出して、制度を改革していかなければならない。声を出す場として、今日のような場を 設けることも重要。 ○山中氏:いくつかの都市が先導的にやり始めて、それを支援する形で交通法が変わっていき、 道路をつくる際には、全てのユーザーのことを考えなければならないという法律ができた。 これにより、自転車のことを考えて整備しなさいという仕掛けができたものの、全ての都市 で自転車のことを考えて整備するということにはならないのかもしれない。さまざまな交通 手段に都市の特性、実情が関わってくる。アイデア勝負で他都市に負けないように、ぜひ頑 張っていってほしい。 【会場からの質問に対して】 (質問):バイシクルブルーバードのロータリー交差点は危なくないのか。 ○山中氏:よくわかっていない。おそらくたくさん交通量があるところは危険である。交通量 が少ないところでは安全でしかも効率的と言われている。日本も、道路構造の中に入れよう としているところがある。 閉会挨拶(建設コンサルタンツ協会中国支部 高田 禮榮 氏) ・もうすぐ年末というこのお忙しい中、山中先生、波田さん、原田 さん、前田さん、中河原さん、資料づくり等本当にありがとうご ざいました。 ・濃密な話で、あっという間の時間でした。勉強になりました。 ・建設コンサルタンツ協会は、各社有志のメンバーが集まり、社会 貢献活動の一環として、まちづくり活動に取り組んでいるところ です。 ・環境と健康がステータスに変わっていくという時代の流れに広島 が取り残されないように、また、先導していくように自転車の似合うかっこいいまちになれ ばと祈願しています。 31 H21 年度 社会貢献活動 3.4 自転車とまちづくり 参加者へのアンケート 「第4回ひろしま自転車トーク2009」の参加者に対して、フォーラムの感想や自転車に関す る参加者の意見などをたずねるアンケートを行った。 3.4.1. アンケートでの質問内容(アンケート調査票) 参加者に配布したアンケート調査票は以下のとおりである。 [表面] [裏面] 32 H21 年度 社会貢献活動 3.4.2. 自転車とまちづくり アンケート結果概要 (1)回収概要 参 加 者 数 回 75 名 収 数 回 40 票 収 率 53.3 % (2)アンケート結果(単純集計及び自由記述) Q1)本日のトーク全体を通してのご感想について、該当する番号に○をつけてください。 また、その理由を教えてください。 悪かった 0.0 非常に 悪かった 0.0 無回答 0.0 選 普通 10.0 肢 回答数 非常に良かった 14 良かった 22 普通 4 悪かった 0 非常に悪かった 0 無回答 0 非常に 良かった 35.0 良かった 択 55.0 (%) [Q1の選択理由:自由記述] □ 単純に楽しく自転車に乗れ、健康や環境にもよいということで、あまりまちづくりな どむずかしく考えない事で、もっと自転車利用がおもしろいものになると感じた。 □ 各地での自転車普及の取り組みの紹介により、今後の広島での自転車利用が拡大する 為の問題点がよくわかった。 □ パネルディスカッションの山中先生のまとめ方、 進め方が上手で、聞いて楽しかった。 □ 自転車利用者を優遇する制度についての意見に同感した。 (新しい視点を知った。 ) □ 社会コスト □ まちづくりを考えていること。 □ 自転車の良い点、課題が幅広く触れられており、良かった。 □ 色々の視点からの話しでその構成が良い。一つ一つの話にあきがこない!参考にした い。 □ 自転車の知識をより得ることができた。 □ 広島市地球温暖化対策地域協議会に所属しています。先日はご協力いただきありがと うございました。本日は参加させていただき、これからの展開を考える多くのヒント をいただきました。 □ 海外での自転車を含めた交通の取り組みや、環境との関わり、といったところからま とまった講演でとてもわかりやすく聞けました。 33 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり [Q1の選択理由:自由記述(つづき)] □ 山中先生の海外の事例が聞けて、参考になった。 □ ただ一点、講師の方々への時間配分は 1 時間∼1.5 時間は欲しかった。 □ 各団体の取り組みの現状が把握できた。 □ いろいろなアイデアが聞けて良かった。 □ 興味深い話が数多く聞けた。特に山中先生、環境省さんの話。 □ 一般向けだが、もう少しコンサル向きの内容があれば良かった。 □ 自転車のメリットを多く聞きことができた。 そのメリットを実現するための「仕組み」 「仕掛け」 「マナー」 「インフラ」の整備が必要と思う。そのために広島市行政に深く 入り込んで行政を動かすことが必要。 □ 環境、CO2 削減の視点のウエイトが大きくなったから。但し、WGNのプレゼン(2 部)は長すぎましたね。シンポジウムではなくなってしまった感がします。タイムキ ーパーが必要だと思います。 □ 外国の都市の実例が分かった。 (特に韓国の力の入れよう)お向かいの松山市での動 きは「しまなみ海道」を通じたつながりの可能性を感じた。バイクビズのことを知っ た。 □ 今まで、知らない情報が多くあった。 □ 多方面の方からの意見が聞けたことが参考になった。また、山中先生の世界の最新情 報が良かったと思う。 Q2)本日のトークに参加する前と参加した後で、自転車に対する意識(気持ち)に変化が ありましたか。該当する番号に○をつけてください。1.変化があった方は、どのよう な変化かを、2.変化がなかった方は、なぜ変化がなかったのかをお聞かせください。 無回答 2.5 選 変化がなかった 30.0 変化があった 67.5 (%) 34 択 肢 回答数 変化があった 27 変化がなかった 12 無回答 1 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり [Q2の選択理由:自由記述] 『変化があった』と回答した人の理由 □ 多角な掘り下げ □ 時々、通勤に利用するが、もっと利用を増やそうと思う。 □ これからの自転車利用環境が整備されていく予感が得られた。 □ 暖かくなったら、サイクリングに出かける回数を増やしたい。 □ 波田さんの講話で「地球温暖化」の状況が良く分かった。自転車を積極的に利用した い。 □ もっと自転車を利用して活動したいと思った。 □ ルールとマナーについて再確認させられた。 □ マナー、ライフスタイル、 (バイクビス)文化 □ 自分が乗るだけでなく普及が大切。色々の分野に関連を持っていること。 □ 色々なイベント、取り組みが紹介されており、実際に参加してみたいと思った。 □ 温暖化、100 年後の地球が心配。自転車のほか、どう対応すべきなのか考えさせら れる。 □ 日本の自転車分断率の高さの背景に道路政策の自動車優先への片寄りがあったこと に気づいた。政策のハレーションとも言える課題と思います。 □ 環境面に対して意識するようになった。 □ いろいろな団体が、自転車普及のために活動していることを知り、心強く思った。 □ 自転車促進の取り組みが多く実施されているが分かり、県内でも自転車が乗りやすく なるように思いました。 □ 多くの方が、関心を持っていることが分かった。 □ 街中の交通体系の在り方=まちづくりに参考となる。自転車に関する将来のビジネス チャンスについて等。 □ 自転車に関するいろいろな問題意識があることが再認識された。 □ 新しい情報が得られた。 □ 自転車環境の整備の重要性を実感した。 □ 上述と同じですが、自転車のマイノリティがよく解り、町中は自転車での移動を考え てみたい。ただ、今住んでいる所は、急斜面ですので、平地の行動は自転車で。 □ 海外の事例。マナー→ルール。ビジネスモデル。 □ 瀬戸内の気候、風光が自転車のまちづくりにとって財産、恵みであることをあらため て感じられたこと。 「街の健康」という見方を覚えた。 □ 自転車マナーでなくルールであることを周知する必要があると感じた。一方でルール をもっと実態に合ったものにしていく必要がある。特に高校生など若者への教育が必 要である。 □ 通勤利用だけから楽しむ自転車を考えてみようという気がした。 □ 自転車に関するいろいろな問題意識があることが再認識された。 □ 新しい情報が得られた。 □ 自転車環境の整備の重要性を実感した。 35 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり [Q2の選択理由:自由記述(つづき)] 『変化が無かった』と回答した人の理由 □ 今まで思っていたことと同じだったから。 □ 1.駐輪場が少ない。2.駐車場を借りるのにお金がかかるので、金額的な負担が増す。 □ もともと自転車に対する気持ちが高く、トーク前後で変わったかといえば、変わって ないという意味で。 □ 自転車利用を促進させたいという気持を強く再確認した。 □ 自分がすぐには何もできないから。 □ 海外や他の県の事だけでなくもっと『ひろしま』の事(道路整備計画や現在の課題等) を聞いてみたかったです。少し期待外れでした。 □ 高校生の頃から自転車愛用者なので。 Q3)本日のトークで特に印象に残った自転車の話や、あなたの日頃の自転車利用に関する お考え、ご意見、アイデアなどがありましたら教えてください。 選 無回答 35.0 回答 65.0 (%) 36 択 肢 回答数 回答 26 無回答 14 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり [Q3で寄せられたアイデア:自由記述] □ ダイエット効果として、9km で 400kcal の消費があったとの話。 □ 自転車に興味のない人(特に 30 歳代独身女性)に興味を持ってもらう一番効果的な 方法を検討してほしい。自転車のイベントなどは、もともと自転車に興味のある人し か参加しないと思う。 □ 波田アナウンサーによる地球温暖化の話により、これからの子ども達に少しでも多く の自然を残してやる事が大切だと思う。 □ 自転車のルールについての広報をした方がいいのではないか。 □ バイク文化のライフスタイルのステージ。努力でなく楽しい(心地よい)快感。バイ クグッズ。リーダー(コーディネィター)の育成。他都市との交流イベント。自転車 事故の広報 マナーの広報 文化の広報。 □ アジアから学ぶことが多いが、大胆な計画現状学ぶべきだ。自転車は周辺にもある。 日本もぼやぼやできない。 □ コミュニティサイクル。 □ マナー違反でなく、ルール違反。ルール違反の取り締まりが難しいということが印象 に残った。 □ 活動家の活力を点から線へ。愛媛の話、面白い!もっともっと集客を、もったいない。 □ 自動車から自転車へのシフトを中心に考えていますが、主婦の買い物のための移動手 段として自動車から自転車へと言うのは有効ではないかと思っています。 □ インフラ整備などは長期的に取り組みが必要かと思いますが、メディアでの提案など では短期∼中期で対応が可能なのかなと思いました。例えば自転車店などでのルール が分かるようなものを配布し、子どもへのルールの指導だけでなく、大人へのルール をキチンと伝えられたらよいのかなと思いました。 □ 【自転車と環境とのかかわりについて】地球環境にやさしい→自転車利用促進が寄 与。自転車走行「環境」の改善→マナーとルールの尊守・走行空間の改善。地球環境 のためには、自転車の利用環境の改善が欠かせないと思います。 □ 新車や修理後の自転車に乗ると、気分が一新し、大変幸せな時間がもてる事が最近判 りました。 □ メタボ対策として半強制的な位でも自転車利用をさせるべき。原田所長が仰られた 「意見する省がない」のが問題。 □ エコポイントに自転車を加えるべき・・・なる程・・・。 □ マナーについて。 □ コミュニティサイクルに関するディスカッションはレベルが高く、大変おもしろかっ た。 □ 安全な自転車ネットワークの周知。 □ 自転車のメリットを多く聞くことができた。一方デメリットも多く、それを解決する 仕組み、仕掛けが今後必要であるので頑張って下さい。楽しみにしています。これら の内容が充実すれば、町(つまり、町おこし)の活性化が大きく進むと思う。事故対 策!! □ ルール→見せしめが必要。美装化に取り組む企画。 □ 自転車利用のマナー、ルールの話。利点は沢山あります。自転車利用の長所を伸ばす のは重要ですが、現実にはルールが守られてこその長所です。 (携帯利用しながら運 転、無灯火運転など) 。自転車エコポイントの話(前田さん) 37 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり [Q3で寄せられたアイデア:自由記述(つづき)] □ 私は、ウォーキングの気分が好きで、よく歩くのだけれど、ウォーカーにとっては、 自転車は不安要素に思えてしまうのが残念。共存する(もともと互いに乗り入れ自由 の両者なのに・・・)風景、散策コースがほしい。 □ トライアスリートであり、20年のツーキニストである自分には多くのアイデア、提 案がある。⇒どこに提案したら良いかわからない。 □ 最近、歩道にラインを引いて自転車レーンを整備した道路を多く見ますがあれでは、 「自転車=歩道を走行するもの」という考えをもつ人が増加すると思います。 「自転 車は車道走行が基本」という部分が不足している気がします。 □ 都市の健康の視点から自転車を評価、分析することが印象に残った。 □ 船と自転車のP&R。 Q4)今後もこのような機会があれば参加してみたいですか。該当する番号に○をつけてく ださい。 参加したく ない 0.0 選 無回答 15.0 択 肢 回答数 参加したい 34 参加したくない 0 無回答 6 参加したい 85.0 (%) Q5)その他、本日のトークに関して、何かご意見があればご自由にご記入ください。また、 今後、自転車利用促進に向けてこのような活動をしたらどうか といったアイデア やアドバイスがありましたらお願いいたします。 選 択 回答 32.5 無回答 67.5 (%) 38 肢 回答数 回答 13 無回答 27 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり [Q5で寄せられた自転車トークへの意見、アイデアなど:自由記述] □ 自転車で歩道を走ると、人とぶつかりそうになって危ないので、車道を安全に走りた いが、難しい。できるだけ信号にかからず通勤したいが、スピードを出してキビキビ 走るとあぶない。 □ パネルディスカッションの時間はもう少し長くしてほしい。 □ ソーシャルネットワークと自転車の連携(mixi、twitter等) (・・・イ メージは具体的に固まってないですが・・・) 「仲間と楽しめる」というキーワード は面白いのではないでしょうか。 □ 日本人はポイント制が好きですが、普及のためにポイント制を利用できないか。 □ 自転車マップに食べ物のお店などの紹介などもあれば、自転車が利用し易くならない でしょうか?もっと取り組んでいる活動内容を大々的にアピールしていけば、自転車 が一部のものにならないかと思いました。 □ インターネットのホームページなどで、今回のトークの事や自転車にまつわる意見交 換をBBSなどで展開できれば、おもしろいのでは。 □ 子どもたちにも参加してもらい、意見発表の機会を与える。学級、クラブ活動で取り 組むひとつの機会、提案となるのでは? □ ルール・マナーの周知・啓蒙活動。 □ 自転車トークのPR活動をもっと早くから実施してほしい。 (できれば 10 月下旬頃 から) 。健康という切り口で、医師会等とのコラボレーションをする。法律、事故等 の観点から、県警にも参加強力を求める。 『自転車都市・広島』のシンボルマークを 作る。公募?自転車専用道などに貼り付け・・・(行政等との協議が必要) □ どれも興味深いテーマでした。自転車を持っているのは多数派といってもいい現状な のにこういうイベントは何か「少数派」という雰囲気。アットホームな感じでという 意味では良いことですが。 □ 警察官にもっとカッコ良く、自転車に乗ってほしい。⇒私が提案、指導したい。県知 事、県警に企画提案したい。失業、求職中なので県の交通行政のスタッフになれない か? □ マナー向上&ルール遵守の関する活動が必要と思います。 (子どもではなく大人に向 けた広報活動、マナーに関しては、中、高校生&社会人が悪いと思うので。) □ 今年の自転車(eなんちゃら・・・)イベントはよかったです。利用しました。 Q6)最後にあなたのプロフィールについて教えてください。 Q6−1)性別 選 無回答 女性 7.5 7.5 男性 85.0 (%) 39 択 肢 回答数 男性 34 女性 3 無回答 3 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり Q6−2)年代 20代 無回答 選 択 70代 7.5 2.5 5.0 30代 22.5 60代 12.5 50代 40代 25.0 25.0 肢 回答数 20 代 1 30 代 9 40 代 10 50 代 10 60 代 5 70 代 2 無回答 3 択 回答数 (%) Q6−3)住所 無回答 選 7.5 市外 17.5 肢 市内 30 市外 7 無回答 3 択 回答数 市内 75.0 (%) Q6−4)職業 パート・ 学生 アルバイト 自営業 0.0 0.0 0.0 その他 無回答 2.5 7.5 無職 選 会社員 23 公務員 6 家事業 1 無職 6 会社員 その他 1 57.5 パート・アルバイト 0 自営業 0 学生 0 無回答 3 15.0 家事業 2.5 公務員 15.0 肢 (%) 40 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり Q6−4)会場までの主な交通手段 無回答 選 択 その他 7.5 5 自転車 7 バス 7 電車・アストラム 11 マイカー 5 その他 2 無回答 3 マイカー 自転車 12.5 17.5 電車・ アストラム バス 17.5 27.5 回答数 徒歩 徒歩 12.5 5.0 肢 (%) Q6−5)このトークを何で知りましたか? 無回答 選 択 7.5 チラシ 30.0 その他 22.5 肢 回答数 チラシ 12 知人に聞いた 16 その他 9 無回答 3 友人に聞いた 40.0 (%) Q6−7)昨年度の自転車トークに参加されましたか? 無回答 選 択 7.5 参加した 27.5 参加していない 65.0 (%) 41 肢 回答数 参加した 11 参加していない 26 無回答 3 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり 4.他団体活動への参加 今年度は、自転車と環境をテーマに活動している他団体からの要請を受け、2つのフォーラムに 参加した。 4.1 「エコチャリ都市・広島を考えるワークショップ」への参加 ワークショップへの参加概要は以下のとおりである。 ▼ワークショップ概要 日時 2009 年 10 月 17 日(土) 14:00∼16:00(開場 13:30) 場所 広島市中央公民館 3階 大集会室3 (広島市中区西白島町 24-36) 主催 篠原氏,淡野氏,檜山氏(自転車まちづくりを考える有志の集まり) 参加者 商店街振興組合,環境サポーター,UE-net,広島市道路建設局,広島市 環境局,広島ガス,建設コンサルタンツ協会(加藤,長谷山,高田,向井, 中村,斎藤) ▼ワークショップ内容 当日の進行 14:00 ∼ 14:10 14:10 ∼ 14:30 開催の経緯 14:30 ∼ 14:50 14:50 ∼ 15:50 まちづくりから見た、望ましい 広島の自転車利用環境 (建コン協/加藤氏) ワークショップ (各主体代表者) 15:50 ∼ 16:00 まとめ 発表・議論の内容 自転車によるまちづくりを考える会を有志で発足 (主催/淡野氏) 商店街から見た、望ましい自転 車政策及びマナーのあり方 (商店街振興組合理事長/下井氏) (主催/檜山氏) 並木通りの駐輪問題が深刻・複雑化 (駐輪場は市内勤務者の自転車で空きがない,自転車で買い物に来る 方もお客様である等) 店前に椅子やテーブルを設置すると効果的であった 電線地中化によるトランス出現→有効活用できないか 商店街は違法駐輪対策に本格的に取り組む必要がある (規制区域を設ける,駐輪規制を徹底する,サービス券の配布等) 主にヨーロッパの事例を紹介(リヨン市・ヴェリブ等) 国内の自転車先進都市も紹介(松山市,高松市,博多区天神地区等) 【広島市】・・・自転車まちづくりハード面について オフィスビルに駐輪場の設置義務化を検討中 サイクルポート(100 台)×10 箇所設置予定 【広島ガス】・・・企業と自転車の関係について 自転車通勤が増えたことを受け、駐輪場を整備 通勤補助はなし。現在補助を検討中。 通勤中の事故は労災対応 【環境サポーター】・・・利用者目線の自転車まちづくりについて 事前に駐輪場の空き状況が分かるサービスを検討すべき 駐輪場間の連絡体制を充実させる必要がある 【UE-net】・・・学生の自転車利用実態について 駐輪場代は、たとえ低額でも日常的に利用するため高く感じる 学内には放置自転車が多くある。これを貸し自転車等に利活用できな いか 【建コン】・・・について 長きにわたり活動を行っており、イベント実施や先進事例情報等蓄積 もある 各主体が連携し、自転車まちづくりを行うべきである 11 月 7 日(土)10:00∼16:00 に「ひろしま温暖化ストップ!フ ェア」に参加予定(エールエール地下イベント広場) 今後もこのような機会を持ちたい 42 H21 年度 社会貢献活動 4.2 自転車とまちづくり 「バイクビズだよ!全員集合!」への参加 環境省の補助事業を受けて、㈱テレビ新広島とウエストグリーンネット(広島県中小企業団体中 央会)の共催によるバイクビズ普及のためのフォーラムに参加した。 フォーラム概要は以下のとおりである。 建コン作成の自 転車マ ッ プ と活 動紹 介 をし ま し た! 43 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり 建コン協として報告・紹介したパワーポイント資料は以下のとおりである。 【当日の会場の様子】 44 H21 年度 社会貢献活動 第3章 自転車とまちづくり お わ り に 自転車をテーマとした我々の活動も今年度で 4 年目となった。特段、自転車の専門家とは言えないが、 活動メンバー皆は、各人それなりの思い入れを持って継続的に取り組んできた結果、今年度も、昨年度 とは違った新しい実を結んだと感じることができた。 『おわりに』として、フォーラムを中心に振り返りながら、私見と雑感も含め執筆する。 ■ 自転車ブームは一層加速しているが・・・ 活動当初からすると、自転車ブームの流れはまだまだ加速している昨今であるが、一過性に終わらな いものとして定着し、より良い自転車環境、自転車文化が育っていくだろうか。 最近、書店のマガジンコーナーでは、今まではマニアックとも思われるような自転車専門誌がよく見 える位置で見かけるようになった。また、低価格が売りの量販店などでも数万円もする、今までには無 かった高価な自転車も飾られている。 現在、我が国において自転車は追い風であることに間違いはないが、優良な海外事例(参考:フォー ラムでの山中先生の講演)からすると、走行環境や、乗り手側の意識などは未成熟であり、一時的なフ ァッションとしてのブームで終わってほしくないと感じている。 ■ 自転車をリスペクトするということ 自転車を一時的なブームで終わらせないためにも『自転車をリスペクト』しなければならない。 リスペクト(respect)とは、 尊敬すること 価値を認めて心服すること の意であるが、今年度 のフォーラムでは山中先生から『自転車をリスペクトする街へ!』と題して、海外事例を交えながらご 講演頂いた。 海外では自転車道の整備が進んでおり、歩道内で歩行者と混在して走る我が国の自転車事情とは大き く異なる。また、自転車用サインも統一・充実しており、自転車はもちろん、歩行者や自動車からも分 かり易いものとなっている。自転車をリスペクトし、自転車の走行環境等を整えることによって、自転 車のみならず歩行者、自動車の快適性と安全性(歩行者と自転車の事故の減少等)も向上するのである。 自転車をリスペクトしたうえで進めるのは、万人承知のハード整備だけでないことは言わずもがなで ある。利用者側も自転車をリスペクトしたうえで、ルールを遵守しなければならない。 放置自転車や 歩道での危険な走行などなど・・・ について、 マナーが悪い! とか、 モラルがない! といった個 人の判断や分別の問題のように言われるが、そうではない。法に基づくルールなのである。そのことを 利用者側もしっかりと認識し、遵守することが自転車が確固たる市民権を獲得できる道でもある。 ハード整備の必要性や利用者側のルールの遵守は、言い尽くされた感もあるが、そもそも我が国では 『自転車をリスペクトする!』という思想そのものが欠落しているというか、育っていないのではない だろうか。 道交法も改正されて自転車の法的位置づけは明確となり、自転車をリスペクトした専用レーン整備も 45 H21 年度 社会貢献活動 自転車とまちづくり 国交省を中心としてリスタートしたところである。また、環境省では『bikebiz』というキャッチーな ネーミングで、環境にやさしい自転車の利用促進策を展開しており、今後、健康と環境のトレンドにマ ッチし、 『bikebiz』が一つのステータスと感じられるようになれば、リスペクトする思想も普及・浸透 していくだろう。 『coolbiz』が一気に普及・定着したように、『bikebiz』のこれからに期待したい。 ■ 今年度のキーワードは『エコ』 今年度のフォーラムは『エコ』をテーマに開催した。 健康志向、環境意識の高揚、節約志向などを背景に、自転車ブームは一層の好機を迎えている。前述 の『bikebiz』については、環境省から原田広島事務所長をお招きし、様々な取り組みやハード整備だ けではない自転車と環境の考え方が示唆された。また、テレビでお馴染みのTSS・気象予報士の波田 健一さんのご講演では、環境にやさしい自転車のあり方について 4R という提案を頂いた。 よく耳にする 3R は Reduce(リデュース:減らす) 、Reuse(リユース:繰り返し使う) 、Recycle (リサイクル:再資源化)であるが、波田さんの提案する 自転車の4R は、Reduce(CO2 排出量、 カロリー、通勤コストの減少) 、Repair(修理) 、Recreate(気分転換) 、Rediscovery(街の魅力の再 発見)である。 私自身非常に共感した4Rである。まちづくりに携わるものとして、自転車による Rediscovery(街 の魅力の再発見)は嬉しいキーワードで、昨年度から2年続けて開催したトレジャー・ハント・ツーリ ングにおいても、Rediscovery を実感したところである。 また、Repair(修理)にも注目したい。使い捨て文化が蔓延する我が国において、自転車は未だその マイナス文化の中にある部分は否定できず、修理しながら愛着を持って長年の使うものといった意識は 低いかもしれない。自転車が使い捨て文化から少しずつでも脱却して行かなければ胸をはって環境にや さしいとも言い難いだろう。 欧州などでは、自転車が単なる移動のための道具ではなく、Repair(修理)しながら、愛着を持って 使い続け、十分に手入れした愛(自転)車をご自慢のお宝と考える人も少なくないと聞く。我が国にお いても自家用車はそれに近いものはあるが、自転車についてはまだまだごく一部の人だけだろう。 自転車に対して高い価値観と愛着を持つためは、やはり 波田さんの提案された 自転車の4R 自転車をリスペクトすること である。 にリスペクト(Respect)も加えて、 自転車の5R とす るのがいいかもしれない。 ■ 結び 4 年目となった本活動も成熟期を迎えつつあり、建コン協道路部会としてのスタンス、社会貢献活動 としての我々技術者の役割などを再確認しながら、初心に立ち返りつつも、次なるステップを模索して 行かなければならないと感じているところである。 最後になるが、本活動を進めるに当たって、ご参画頂いた「ひろしま自転車トーク」での講演者・パ ネリストの皆様をはじめ、多くのご協力を頂いた皆様には深く感謝するものである。 (社)建設コンサルタンツ協会中国支部 高田禮榮(中電技術コンサルタント株式会社) 46