Comments
Description
Transcript
資料⑤ (PDF : 1MB)
「地域別水素利活用に関する調査」報告について 山口 岩国 下関 宇部 周南 平成27年10月 山口県 商工労働部 新産業振興課 1 ○水素ステーションを核とした周南地域の取組をモデルに、県内他地域へ横展開す る上で、本調査が、地域における水素利活用モデル構築に向けた取組の契機にな ることを期待。 調査の趣旨 ○ 各地域での水素利活用可能性を考える上では、水素の製造から利用に至るサプライチェー ンをどのように構築するかを検討することが必要。 ○ 本調査では、水素の調達方法や、各地域の特性や環境、施設、施策状況等を踏まえた水素 利活用可能性について調査を実施し、サプライチェーンイメージをまとめた。 調査の対象地域 ○ 大きな地域分類としては、水素源がある地域 (コンビナートエリア等)と水素源がない地域に 分類。 ○ 今回調査では、水素源がある地域として、宇部 ・山陽小野田地域と岩国地域、水素源がない地域 ③ ① ④ ② として、下関地域と山口地域をまずは選定。 2 ○水素源が見込まれる地域では、地域内での水素製造、供給(地産地消)が可能 ○水素源が見込まれない地域では、他地域で製造した水素をタンクローリー等で輸 送して供給 水素源が 見込まれる 地域 水素源が 見込まれない 地域 ○化学、製油等のコンビナート企業において、一定規模の水素 製造設備を有す。能力的には、水素を外販して、地域の中で 水素の地産地消を行うことが可能。 ○ただし、外販には払い出し設備等の整備も必要となることか ら、水素の市場価格、水素社会到来による需要増の動向等を 宇部・小野田 にらみながら検討。 岩国 ↓ [短期]水素製造拠点インフラが整う周南市から輸送 ステーション用途以外の小規模な利活用については 地産地消の検討もあり得る。 [中期]地産地消モデルの検討も一案 下関、山口 ○水素製造拠点インフラが整う周南市からの輸送が有力。 ○再エネや下水処理由来の水素等による地産地消の検討も あり得る。 3 ○水素導入の初期段階では、ある程度固まった水素需要が見込まれる地域(例:市 街地、工場、倉庫、空港、港等)での展開が有効 ○また、水素利用製品・機器は、今後、市販が予定されるもので検討 利活用方法等 製品・機器名 利 活 用 方 法 等 ○燃料である水素と空気中の酸素を化学反応させて、電気と熱を発生させるシステム。 純水素型燃料電池 ○業務用は容量が大きく、大量の電気と熱を供給するため、それに対応できる需要先 (利用施設等)が必要。 燃料電池バス ○燃料電池自動車の50台分ともいわれる大量の水素を使用。 ○利用者が見込まれる路線バスは運行本数が多く、また、運行ルートが決まっている ため、水素供給インフラの整備に係る導入ハードルが低い。 ○加えて、災害時の避難所等への電源供給ポテンシャルが高く、防災上有益。 燃料電池 フォークリフト ○市場、工場、倉庫、配送センター等の構内で、ある程度の台数が稼働。 ○作業効率の向上(電動フォークリフトの充電時間短縮)や省スペース(予備バッテ リーが不要)等、今後の導入が見込まれる。 FCVの タクシー・ ハイヤー利用 ○「低炭素社会実行計画」(全国ハイヤー・タクシー連合会策定)では、「2020年 までに全車両の30%に、ハイブリッド車や電気自動車等の環境対応を導入」とさ れ、こうした流れに貢献。 4 ○各地域の特性や利活用機器を踏まえ、各地域での水素の利活用可能性について 検討 地域特性を踏まえた利活用可能性 地域名 地域特性 候補地 下関漁港 下 関 ○漁港や市場、工業 下関都心部 団地などの集積 唐戸市場 長府扇町工業団地 ○人口集積 南風泊水産加工団地 利 活 用 方 法 等 場内でのFCフォークリフト利活用 市内路線バスでのFCバス運行 場内・団地内でのFCフォークリフト利活用 下関駅周辺 レンタカーへのFCV導入 宇部市役所周辺中心 市街地 水素ステーションを核とした地域エネルギー管理 に向けた実証 ○スマートコミュニ ときわ公園 ティ構想の推進 宇部 ・ 山陽小野田 ○次世代エネルギー 新沖地区 パークの認定公園 新山口駅・山口宇部 空港 園内博物館での純水素型燃料電池システムの導入 オフガス有効利用/水素ステーションの整備 新山口駅~山口宇部空港間のFCバス導入 5 ○各地域の特性や利活用機器を踏まえ、各地域での水素の利活用可能性について 検討 地域特性を踏まえた利活用可能性 地域名 地域特性 ○陸の玄関口 山 口 新山口駅北地区 利 活 用 方 法 等 純水素型燃料電池システム併設マンションの展開 ○新山口駅の北地区 山口きらら博記念公園 再生可能エネルギーからの水素製造・燃料電池 維新百年記念公園 利活用 開発 ○防災拠点 岩 国 候補地 新山口駅・山口宇部 空港 ○広域観光 岩国・周南広域 (広島都市圏と 近距離) 岩国錦帯橋空港 ○岩国錦帯橋空港 新山口駅~山口宇部空港間のFCバス導入 広域観光ルートでのFCバス、FCVタクシー の導入 空港管理施設における純水素型燃料電池システム の導入、FCトーイングトラクターの導入 6 下 関 地 域 ○利活用の中心は、FCフォークリフト、FCバス、FCV ○水素製造拠点が存在しないため、周南地域からの輸送が有力 製造 輸送・貯蔵 利活用 FCフォークリフト 下関漁港 液化水素製造工場 タンクローリー (液化水素) 水素ステーション 下関駅 FCバス FCVレンタカー FCフォークリフト 唐戸市場 長府扇町工業団地 7 宇部・山陽小野田地域 ○利活用の中心は、純水素型燃料電池 ○周南市からの輸送や、地産地消モデルの両方についての検討があり得る。 製造 輸送・貯蔵 タンクローリー (液化水素) 利活用 水素ステーション 山口宇部空港~新山口駅 FCバス 液化水素製造工場 トレーラー (圧縮水素) →ステーション周辺施設 電力・熱・水素 地域内企業 カードル(圧縮水素) 水素ステーションによる 地域エネルギー管理 ときわ公園 博物館 純水素型燃料電池 8 山 口 地 域 ○利活用の中心は、FCバスやFCV、純水素型燃料電池 ○水素製造拠点が存在しないため、当面、周南地域からの輸送が有力 製造 輸送・貯蔵 利活用 新山口駅北地区 水素ステーション 純水素型燃料電池 液化水素製造工場 FCバス タンクローリー (液化水素) 山口宇部空港 純水素型燃料電池 再生可能エネルギー による水素製造・供給 (防災拠点での利用) 山口きらら博記念公園 維新百年記念公園 9 岩国地域 ○利活用の中心は、FCバスやFCV、純水素型燃料電池、FCトーイングトラク ター ○周南市からの輸送や、地産地消モデルの両方についての検討があり得る。 製造 輸送・貯蔵 タンクローリー (液化水素) 利活用 水素ステーション 錦帯橋(観光) 液化水素製造工場 FCバス /FCVタクシー 岩国錦帯橋空港 トレーラー (圧縮水素) 地域内企業 周南市 FCトーイングトラクター等 純水素型燃料電池 10