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情動的コンピテンス(emotional competence)の発達研究

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情動的コンピテンス(emotional competence)の発達研究
情動的コンピテンス(emotional competence)の発達研究
―精神的な成長を支える力―
久 保
ゆ か り(東洋大学社会学部)
はじめに
豊かな人生を送ることを支える力、あるいはポジティブな経験とネガティブな経験を通して精神的に 成長
していくことを支える力としては、いわゆる知能検査で捉えられる言語能力や論理数学的な能力とは別の、
「実践的な知性」や「社会的な知性」が重要であることは以前より指摘されてきた( Wagner & Sternberg,1985
;Goleman,2006)。近年「社会的な知性」のなかでもとりわけ、情動に絡む力がクローズアップされ、それ
は情動的コンピテンス(Saarni et al.,2006、Scherer,2007)あるいは情動的知性(Salovey et al.,2008)と呼ば
れる。Saarni et al.,(2006) によると、情動的コンピテンスとは、「①自身の情動に気づきその意味を受け取
り調整する力、②他者の情動に気づき共感的に理解し関わる力、③自他の間で情動のコミュニケーションを
適切に展開する力」のことであるとされる。また、情動的知性について精力的に研究している Salovey et
al.(2008)は、情動的知性とは、「個人の幸福と成長を促進するために、情動を知覚し 、評価し、表出する能
力、情動を用いて思考を促進させる能力、情動を理解し分析する能力、情動を 管理する(manage)能力」
のことであるとされる。本論文では、子どもの情動的コンピテンスがどのように発達していくのかについて
検討する際に、手がかりとなり得る研究を選択的に取り上げ、今後の研究の指針を得ることを目指す。
情動的コンピテンスの発達の出発点
子どもは、「人」刺激に対して独特の感受性をもって生まれてくるということが、明らかにされてきてい
る。人間の新生児は出生直後から、他児の泣き声につられるようにして泣くなどといった、情動伝染
(emotional contagion)がみられ、それは共感の原形とも考えられている(Hoffman,2006)。1 歳頃からはそ
れ に 加 え 、 他 者 の 情 動 表 出 に 対 し て 距 離 を も っ て 注 目 し た り 、 必 要 に 応 じ て 参 照 す る こ と ( social
referencing)が出現し、他者の情動表出と状況を結びつけて意味を把握し、状況に対する自分の行動を調節
したりするようになってくる(Saarni et al. 2006)。
また 1 歳 すぎ には 、以下 のよう に、 向社会的 行動として 解釈可能な行動をとることが観察されている
(Dunn , 1988)。
1 歳 3 ヵ月児のレンは、ぽっちゃりした男の子で、両親と大笑いをする「遊び」をよくしていた。
その「遊び」とは、レンが自分のTシャツのすそをまくり上げて、そのすばらしく丸いお腹を見せな
がら両親の方へ近づいていくというものだった。ある日、レンの兄が庭のジャングルジムから落ちて、
激しく泣いた。レンは、兄の様子を真剣な表情で見ていた。レンは、兄を見つめなが ら、やおら自分
のTシャツのすそをまくり上げお腹を見せ、兄に近づいていった。
この 1 歳 3 ヵ月児の行動は、泣いている兄を「慰める」ものであると解釈することが可能である。近年
Tomasello らが精力的に、1 歳児の共感的反応や援助行動を研究している(Warneken,
& Tomasello, 2006;
Vaish, Carpenter, & Tomasello, 2009 など)が、そこにおいても一貫した結果が得られている。Tomasello(2009)
は、その著書のなかで、1 歳の誕生日を迎える頃に子どもたちが見せる協力性は、どちらかというと「見境
のない」ものであり、その後の発達過程において、文化に特異的な社会的規範(互恵性が見込めそうかの判
断、集団のほかのメンバーがどう判断するかについての関心、「この集団のメンバーであるなら、ものごと
をいかにこなすべきか」など)を内面化することによって、適切に「見境がつく」ようになっていくと記し
ている。幼児期以降の情動的コンピテンスは、適切に「見境がつく」ように社会化されていくことに支えら
れた発達のプロセスであると捉えることができる。
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情動的コンピテンスが発達する現場:家庭での大人とのやりとり
子どもの情動的コンピテンスは、実際には生活の場において対人的な文脈のなかで育まれる。ここでは、
対人的な文脈として、養育者とのやりとりと、子ども同士のやりとりに焦点をしぼり、情動的コンピテンス
が発達する現場について検討する。
1)
家庭の情動的雰囲気
子どもは、まずは家庭(あるいはそれに代わる場)において、自身の情動が家族(あるいはそれに類する
メンバー)から様々に扱われる経験をする。また、家族の情動がほかのメンバーからどのように扱われるか
を見聞きする経験をする。それらを通して、人はどのような情動を経験しているときにどのようにふるまう
ものなのか、どのように対処していくものなのかを学んでいくと考えられる( Thompson & Meyer , 2007)。
家庭の情動的雰囲気は、そこでの情動に関する経験の基盤となると見なされている。特に、養育者の情動表
出性が重要であることが見出されている。具体的には、家庭において養育者がポジティブな情動表出性を有
することと、子どもが情動を調整することの高さとは関連があり、それを介して、社会的な適応のよさ(「友
だちがたくさんいる」などの項目について親や教師が評定)と関連が見出されている(Eisenberg, et al.,2001)。
2)
情動についての徒弟制(emotional apprenticeship)
情動的雰囲気という一般的な傾向ではなく、養育者と子どものやりとりそのものに焦点化した、よりマイ
クロな視点からの研究においては、「情動についての徒弟制(emotional apprenticeship)」という捉え方が
注目されている。Appleman and Wolf(2003)によると、養育者は幼児期にはいった子どもに対して、子ど
も自身が情動状態を調整できるようになることを目指して、適切な方向へ進むことを注意深く後押しすると
いった働きかけをするようになる。それは先達と新参者が、日々の生活実践の場で親密な相互作用をするな
かで、明示的な宣言的知識のみならず暗黙的な手続き的知識を伝えることであるとも捉えられるので、一種
の「徒弟制(apprenticeship)」であるともいえ、そのことを「情動に関する徒弟制(emotional apprenticeship)」
と呼んでいる。
その例として、非常に不安が強い子どもに対して、その父親が働きかけたものがある。ス ーザン(3 歳)
は親の同席のもと、実験者が人形を使って示した話の、続きを演じるという課題に参加したが、彼女は身体
を固くしてなかなかその初対面の実験者に応答していかなかった。そこでスーザンの父親は、スーザンの情
動調整を手助けしようと試みた。具体的には、実験者がスーザンに「お話の続きを見せて」と直接に要求す
るといった働きかけをしたのとは対照的に、父親は次のようなやりとりをした。
父親;{低く歌っているようなイントネーションで}「メアリ(人形の名前)を私に紹介してくれる
かい?メアリに会えるかな?」。
スーザン;父親の目を見ずに人形を渡す。
父親;その人形を受け取って、人形を優しくなでながら、スーザンを見る。
スーザン;父親と視線をあわせ、人形を持っている父親の腕に触れて、微笑む。
父親;「素敵だ」
父親はスーザンに、「メアリに会えるかな?」といった疑問の形で「ごっこ」を提案した。そのことによ
って、その提案を受け入れるかどうかを決めるのはスーザンであるとの含意を 伝えている。スーザンがため
らいの後に微笑を見せると、父親は「素敵だ」と言ってスーザンのあり方を 認めることにとどめ、そこでさ
らなる要求をしたりはしない。父親は一貫してスーザンに「させる」のではなく、こんなふうにもできると
いった別の可能性を提案することを忍耐強く続けていった。そしてそれを受けてスーザンは、徐々に実験者
へ応答するようになっていった。
ここでもうひとつ注目すべきことは、その後の父親へインタビューから、父親自身も幼少期に引っ込み思
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案であったことが語られたことである。スーザンへ働きかけたことは、父親に とっては、子ども期の自分自
身をふり返る機会を提供することになった。子どもの発達を促す機会を親が提供しているだけでなく、親の
発達を促す機会を子どもが提供していると捉えることができる。
3)
情動が惹起された経験について共に語ること
情動は、事象に対する評価(appraisal)によって生じると考えられる。幼児期においては養育者と子ども
は、「今、ここ」の情動を表出しあうのみでなく、「あのときの、あのこと」について語り合う ことが飛躍
的に増える。「あのときの、あのこと」について語り合うことによって、その事象に対して子どもが下した
評価とは異なる評価を、養育者が伝えることが可能となる。それによって、子どもがその事象の意味を再評
価することを促すことができる。
例えば、5 歳の女児とその母親が、その女児の保育園の「先生のお葬式」に行ったときのことについて語
り合った事例が報告されている(Fivush & Kuebli,1997)。そこでは女児は最初、「悲しい」とのみ言って
いた。それに対して母親は、葬式には情動に対処することを助ける機能のあることを 語り、葬式において他
の参列者と情動を共有することの意味について語った 。子どもは、その会話に導かれ、事象の意味を考え直
し、再評価していくこととなった。
4)
情動についてコーチすること
情動を調整する方略や、子どもが直面している問題の解決方法などについて、養育者などの大人が子ども
とともに考え対処していくことを、Gottman, et al., ( 1997)は、感情についてのコーチ(emotional coaching)
と呼んでいる。そのコーチは、次のようなステップで行われる;① 感情の揺れるときを、子どもと感情につ
いて話し合うチャンスだととらえる、②共感をもって子どもの話を聞く、③子どもの感情を無視したり軽視
したり批判したりせず、子どもの話をじっくり聴き、子どもの抱いている感情を妥当なものとして受けとめ
る、④自分なりのことばで子どもの気持ちを言い換え伝えてみる、⑤子どもの直面している問題について、
その解決策をともに考える。その際、子どもの言動に行き過ぎたところがあるなら、それを指摘し 、節度を
守るように伝える。
Hooven, et al.,(1995)は、子どもが 5 歳になってから 8 歳になるまでの 3 年間を追跡調査し、親による情
動のコーチが、子どもの社会情緒的発達や小学校へあがってからの学業成績と関連のあることを見出した。
特に、親が情動に関して、どのような意識や態度をもっているかというメタ情動( meta-emotion)が重要で
あった。例えば親が、子どもの怒りや悲しみといったネガティブな情動も含めて多様な情動を経験すること
を認識し受け容れ、情動に対処する方略について自覚的に考えたりしているほど 、その後の子どもの社会情
緒的な発達や学業達成が促された。さらに、親が自分自身の怒りや悲しみといったネガティブな情動につい
て自覚的に意識したり、それらの情動が有用な機能をもつと捉えたり、自覚的に考えたりしているほど、そ
の子どもの社会情緒的な発達が促されることが見出された。情動を調整することは、学業に気持ちを集中さ
せることや、気持ちを落ち着けて対人交渉にあたるこ とを可能にする前提条件となり、情動についてのコー
チは、そのような力を養育者が子どものなかに育むこととなると考えられる。
情動的コンピテンスが発達する現場:幼稚園・保育園での子ども同士のやりとり
幼児期にある人の、重要な生活の場としては、家庭のみならず、幼稚園や保育園が挙げられる。園では保
育者の働きかけに支えられつつ、子ども同士が相互に影響を及ぼしあいながら、自ら の情動的コンピテンス
に磨きをかけるという姿が見られる。以下の事例(久保、2010)は、そのことを浮き彫りにしている。
年中(4 歳児)組の 3 月、園庭で自由遊びをしている時間帯で、A 君、B 君、C 君、D 君の 4 名
が滑り台付近で遊んでいたときのことである。
A 君が、滑り台の登り口の中段で泣いている。
滑り台の下では、B 君が真剣な表情で、C 君の腕を押さえている。C 君は下を向いて、身体を小
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さくしている。
その C 君に向かって、滑り台の上段にいる D 君が、「C 君、だめだよ!」と言う。
次に D 君は、泣いている A 君に、「すぐ泣くな!おまえはバブちゃん(赤ちゃんという意味)か!」
と言う。すると A 君は、泣き笑いの表情となり、泣き止もうとする。D 君はさらに A 君に、「C 君
(を、滑り台に)、上がらせないから、いけないんだぞ」と言う。それに対して、 A 君は、「エヘ
ヘ」と照れ笑いをし、滑り台の上段に上る。
一方、滑り台の下では、B 君が C 君の腕を押さえていたが、腕を揺らし始め、だんだん揺れ幅が
大きくなり、勢いがついていき、ついには二人で笑いながら互いの腕を振り回している。
このエピソードの直前におそらく、C 君は A 君をたたいたのだろう。D 君の発言からすると、C 君は滑り
台に上るのを A 君に妨げられ、怒って A 君をたたいたと推測される。A 君は、C 君にたたかれて泣いたら
しい。その A 君の泣きという情動表出は、B 君と D 君から、C 君の攻撃行動への制止を引き出し、A 君に
とって有効に機能しているが、それと同時に、「おまえはバブちゃんか!」ということも言われてしまい、
A 君は泣くという情動表出を調整する必要を学んでいっているようにみえる。一方、C 君の怒りからくる攻
撃行動は、B 君と D 君から制止を引き出し、C 君は自分の情動反応行動を調整する必要があったことを学ん
でいるようにみえる。しかし同時に、怒りからくる攻撃行動は、A 君が C 君を「上らせないから、いけな
いんだぞ」という D 君の発言を引き出し、A 君が C 君に対するふるまいを見直す契機を提供する機能を果
たしたとも思われる。子ども達は、泣きも怒りも、それなりに機能を果たしていることを体験しつつ、子ど
も同士のやりとりのなかで、どうしたらよりよいのかについて、体験的に学んでいっているのではないかと
思われる。
また、C 君に対する B 君の制止は、腕振り遊びとでもいうべきものに変化していき、二人とも笑顔にな
っていっている。それは、暗黙的な(implicit)調整・仲直り行動(Fujisawa, Kutsukake, & Hasegawa,2005)
の一種であると捉えることができ、 子ども同士の遊び場面ならではの調整方法として注目に値すると考え
る。
さらに、こうしたやりとりの背景には、“たたくには、何か理由があったはず”と思える仲間としての関
係性が成立していることがあると思われる。互いを仲間として認識し互いの考えや思いを推測しようとする
関係性が前提として成り立っていることにより、たたくという行動の背後にある考えに、思いを巡らすこと
が展開したようにみえる。そして、そのような関係性が成立し維持されていくためには、保育者 からの適切
な配慮や対応が必要である。子どもたちがネガティブな情動も含めていろいろな経験をしていくことを見守
り、一緒に考え支えていく大人の存在が重要である。そのような仲間関係は、クラス集団を「感情について
の学びの共同体」として捉えて感情についてのやりとりを見守る保育者の存在に支えられてあるのではない
か。
終わりに
以上から、情動的コンピテンスの発達を検討する上で留意すべき視点として 、次の 3 点が挙げられる。1
つめは、子どもにおける情動的コンピテンスの発達を検討するには、個別具体的な生活文脈のなかで見て
いくことが重要ということである。人間の子どもはその発達の早期から、「他者と協力的かつ援助的
である」ことが明らかになってきた(Tomasello, 2009)。そのような子どもの本来のコンピテンスの姿
を捉えるには、従来のように、架空のストーリーとその登場人物の情動に対する理解を尋ねるという
アプローチでは不十分である。脱文脈化された事象ではなく、 子ども自身にとって実際に意味のある
事象を取り上げる必要があると考える。2 つめは、子どもにおける情動的コンピテンスの発達を検討する
には、大人とのやりとりに着目することが重要であり、特に、教え込むというよりも、大人と子どもが共に
感じる・語る・考えるといった、徒弟的なやりとりが重要である。3 つめとしては、子ども同士のやりとり
に着目することの重要性が挙げられる。ただし、そこにおいても子ども集団を支え・見守る役割を果たす大
人の存在が必要であり、大人自身の情動的コンピテンスの発達も視野に入れる必要があることが示唆され
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る。
大人の情動的コンピテンスのひとつとしては、子どもの矛盾する感情や葛藤をどのように 捉えるのかとい
う側面があると思われる。メタ情動の研究からは、それらの矛盾や葛藤に含まれるネガティブな情動を無視
したり軽視したりすることは、子どもの社会性の発達にマイナスの影響を もたらすことが示唆されている。
無視したり軽視したりするのではなく、ネガティブな情動も含めて、子どもが 多様な情動を経験することを
認識し受け容れ、情動に対処する方略について自覚的に考えることが、子どもの社会性の発達を促すとされ
ている。そこからの示唆は、臨床心理学における共感研究(杉原、2015)の示唆と軌を一にしていると考え
られる。そこでは、葛藤している両面を穏やかに抱えているモデルを示すこと が目指されている。具体的に
は、葛藤している両面をつなぐコメントを述べるコツとして、次の 2 点が指摘されている;①逆説の接続詞
「にもかかわらず」「しかし」「ですが」を使わずに、「そして」「それと同時に」「その一方で」など順
接の接続詞を使うこと、②コメント全体を「穏やかな声」で言うこと。あるいはまた、認知療法においても、
適応的な思考をするためのヒントとして、矛盾する事柄をそれぞれ明示し、それらを「そして」でつなぐこ
との有用性が示唆されている(大野、2003)。大人自身の情動的コンピテンスの発達を検討する際には、矛
盾する感情や葛藤の捉え方という側面に着目することの有用性が示唆される。
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