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MnO2レジン
MnO2レジン MnO2レジンは、Eichrom Technologies 社が2005年に発売を開始した製品の一つです。その初めてのアプリケーションで ある水溶性サンプル中の Ra の分離分析法は Moon らによって開発、発表されました。次のいくつかの段落にわたり、彼らの 業績を取り上げます。 図1:MnO2レジンへの133Ba の抽出率。脱イオン水10mL とレジン 図2:水溶性サンプルの塩分濃度に対する133Ba の抽出挙動。0%、 25mL を20℃で60分間マグネチックスターラーで攪はんし、pH 値 0.02%、0.35% お よ び3.5% の 塩 分 に 調 整 さ れ た10mL の は塩酸もしくは水酸化ナトリウムで調整しました。Nal ウェル型 水溶性サンプルに、133Ba をトレーサーとしてスパイクしました。 ガンマカウンターで測定しました。 pH7に調整した各溶液をマグネチックスターラーで攪はんしなが ら、各時間に MnO2を加えた条件です。 図3 MnO2レジンで Ra を水から分離する時の異なるパラメーター(pH 値、反応時間、レジン量、塩効果そして流速)を測定しました。 ほとんどの実験において、133Ba が Ra 用のトレーサーとして使われました。図1と図3によると、溶液が pH4 ~ 8の時、MnO2 レジンの133Ba に対する親和力は最大になります。 水の塩分含有量が多ければ多いほど、Ba(もしくは Ra)吸着の反応速度は減速します(図2)。0 〜 0.02% の塩分量を含む水 においては、サンプルが15分間接触した後、平衡状態に達するのに対し、0.35% の塩分量を含む水の場合は、平衡状態に達す るまで25分間を要します。海水に近い成分の水(3.5% の塩分濃度)の場合は、平衡状態に達するまで90分を要します。 ■ 26 ■ 脱イオン水 人工海水 図4:133Ba と228Ra の回収率 MnO2レジンによる脱イオン水と人工海水からの Ba と Ra のバッチ吸着の研究は引き続き行われ、類似性があると見なされて います。図4は、脱イオン水1L にレジン1g(DDW1および DDW2)、そして人工海水1L にレジン1g(SW1および SW2)とい う2つの状況下における、レジンによる等価抽出状況を示しています。 Ba Ra 133 228 Flow rate (mL/min) Flow rate (mL/min) Ba と228Ra の回収率に対する流速の影響に関する研究が、脱イオン水と人工海水の2種類の水でなされました。 塩水におい 133 ては、流速20mL/ 分を超えてはならず、さもなければ、回収率が30% 低下してしまう可能性があります。さらに、Ba と Ra の 化学収率は互いに異なり始め、133Ba は化学的な類似性があるとはもはや言えないので、トレーサーとして用いるのが適切では なくなります。 米国 Savannah River Laboratory の Sherrod Maxwell が開発した方法の中で、MnO2レジンが Ln レジンと DGA レジンと 一緒に使用されています。1 ~ 1.5L の水溶性サンプルから Ra を予備濃縮するために MnO2レジンが使用されます。1L 当たり 1.25g の MnO2レジンをサンプルごとに使用します。初めに、サンプルを pH6 ~ 7に調整し、1L 当たり25mg の Ca を加えま す。その後、サンプルを約15mL/ 分の流速で MnO2レジンに導入します。Ra は、4M 塩酸 /1.5% 過酸化水素水混合溶液15mL で溶離されます。Ln レジン(U と Th の保持)のカートリッジを上、そして DGA レジン(228Ac の保持)のカートリッジを下に 積んで導入する前に、この15mL の溶液を最低36時間そのままにして228Ac の成長を待ちます。228Ac は、0.5M 塩酸10mL で DGA レジンから溶離され、その後、ResolveTM Filters 上にフッ化セリウムと共沈させてからマウントします。この方法は、 Eichrom Technologies 社の研究所で、現在検証されています。 MnO2レジンの粒径は1種類(75 ~ 150μ)であり、100g ボトルとすぐに使用できる充填済2mL カートリッジでご購入 いただけます。 MnO2 レジン 粒 径 容 器 Bottle 75-150µ Cartridges (2mL) 数 量 商品番号 100g MN-B100-A pkg of 50 MN-R50-A pkg of 200 MN-R200-A 価 格 ¥62,000 ¥80,000 ¥286,000 ■ 27 ■