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平成21年度 包装機械産業の省資源・省エネルギー対策の 調査研究

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平成21年度 包装機械産業の省資源・省エネルギー対策の 調査研究
日機連21エネ−1
平成21年度
包装機械産業の省資源・省エネルギー対策の
調査研究報告書
平成22年3月
社団法人
日本機械工業連合会
社団法人
日本包装機械工業会
この事業は、競輪の補助金を受けて実施したものです。
http://ringring-keirin.jp
序
近 年 、地 球 温 暖 化 対 策 と し て エ ネ ル ギ ー も 多 様 化 し 、製 造 ・ 使 用 ・ 管
理 に 新 し い 技 術 が 活 用 さ れ エ コ 社 会 、サ ス テ イ ナ ブ ル 型 社 会 構 築 へ 向 け
て世界が動き出しました。
機械工業においても低炭素社会への対応が
求められるようになりました。
更にこの新しい波を活用して新産業を
創造し雇用を生み出すことが期待されています。
そ し て 、世 界 が 同 時
にパラダイムシフトを迎える時、機械産業として内外の状況を見極め、
我が国の強みを生かし、且つ世界へ貢献する事が求められます。
こ う い っ た 状 況 の 下 、当 会 は 我 が 国 の 機 械 産 業 が 更 に 発 展 す る 方 策 を
導くため調査研究を行っています。
こ う し た 背 景 に 鑑 み 、当 会 で は 機 械 工 業 の エ ネ ル ギ ー 対 策 の テ ー マ の
一つとして社団法人日本包装機械工業会に「包装機械産業の省資源・省
エネルギー対策の調査研究」を調査委託いたしました。本報告書は、こ
の研究成果であり、関係各位のご参考に寄与すれば幸甚です。
平成22年3月
社団法人
会
日本機械工業連合会
長
伊
藤
源
嗣
は
し
が
き
一昨年のリーマンブラザースの破綻以来、世界経済も日本経済も危機的な状況に陥り、経済
政策など打開策が図られるものの厳しい状況が続いています。経済政策効果が景気指標に表れ
始めたのは昨年後半に入ってからで、実感できるには未だ至っていないのが実情です。
わが国包装機械業界は、個人消費と密接な関係にある食品および医薬・化粧品産業の比較的
安定した基盤に支えられ、生産高は、マイナス成長は避けられないものの、大きくは後退しな
いものと見ております。
ここ数年来、環境対策が声高に叫ばれており、昨年誕生した新政府が打ち出した環境対策で
も「2020 年までに 1990 年比で温室ガス 25%削減を目指す」と表明しました。この目標は企
業にとっても大変高いハードルではありますが、将来を見据えた時、今我々に出来ることを実
施していかなければ問題の先送りをするだけで環境悪化を推し進めることとなります。
このような情勢の中で包装産業を見回すと、食品、医薬品、工業製品、繊維、文具、雑貨な
どの包装に必要な機械を開発提供することによりこれらの産業の発展を支えています。その中
で、包装機械の運転時には材料資源とエネルギーを使用しています。また、他の産業と同じく
その事業活動においても資源とエネルギーを消費しています。資源利用の低減化技術または環
境対応型技術は、国際的にも重要な技術となり、包装機械の運転時のそれと同様、企業活動に
も不可欠の要素になりつつあります。
以上の要請に応えるべく、包装機械の運転時おける材料資源とエネルギー使用の低減方法と、
事業活動における省資源・省エネルギーについて調査し、包装機械産業の省資源・省エネルギ
ー対策について調査研究する必要性があります。
本調査研究委員会はこうした状況を背景に、包装機械産業の調査研究を行ない、この活動報
告書を作成いたしました。
事業を推進するにあたり、ご支援、ご協力を賜りました関係省庁、ヒアリング調査、アンケ
ート調査にご協力いただいた各企業および当調査研究委員会の委員各位のご尽力に心より感謝
の意を表します。
平成 22 年 3 月
社団法人
会
日本包装機械工業会
長
石
田
隆
一
「包装機械産業の省資源・省エネルギー対策の調査研究」委員会
委
区
委
委
簿
野
内
田
平
野
澤
兼 岡
継 雄
所
属 ・ 役
職
株式会社システム技術研究所 所長
中井技術士事務所 所長
白川技術士事務所 所長
ハスダック有限会社 代表取締役 社長
大森機械工業株式会社 第1機械設計部 マネジャー
カナエエンジニアリング株式会社 代表取締役社長
株式会社川島製作所 生産管理本部技術部技術課 課長
ゼネラルパッカー株式会社 開発部 部長
株式会社寺岡精工 包装環境事業部 フェロー
株式会社東京自働機械製作所 設計開発部 次長
東洋自動機株式会社 開発営業部 部長代理
株式会社フジキカイ 開発研究室 部長
凸版印刷株式会社 生活環境事業本部技術開発本部商品開
発課 部長
藤森工業株式会社 顧問
経済産業省
伊 藤
桂
製造産業局産業機械課調整専門職
事
岡
天
長
駒
岩
孝
三
康
俊
勉
務
局
槌
中
白
中
福
谷
岡
牧
竹
信
安
畑
宮
氏
屋
井
川
村
井
民
名
名
治 紀
英 一
宏
一 彦
健 二
雄
光 浩
研 二
正
清
正 則
眞 人
秀 木
員
分
長
員
員
部
野
島
井
本
之
男
男
一
社団法人日本包装機械工業会
社団法人日本包装機械工業会
社団法人日本包装機械工業会
社団法人日本包装機械工業会
社団法人日本包装機械工業会
常任理事
事務局長
技術部長
検査部長
技術部次長
〔順序不同、敬称略〕
調
査
研
究
の
経
過
平成21年度「包装機械産業の省資源・省エネルギー対策の調査研究」委員会
第1回委員会
1.と
き
平成 21 年 8 月 24 日(月曜日)14:00∼16:40
2.ところ
社団法人 日本包装機械工業会 2階会議室
3.議
①省エネルギーのアンケート案の検討
題
②包装機械の省エネルギー・省資源の取組み事例の発表
③他産業の省エネルギー取組み事例の発表
第2回委員会
1.と
き
平成 21 年 9 月 29 日(火曜日)14:00∼17:00
2.ところ
社団法人 日本包装機械工業会 2階会議室
3.議
①省エネルギーのアンケート案の検討
題
②包装機械の省エネルギー・省資源の取組み事例の発表
第3回委員会
1.と
き
平成 21 年 11 月 27 日(金曜日)14:00∼16:00
2.ところ
社団法人 日本包装機械工業会 2階会
3.議
①包装機械産業の省資源・省エネルギー対策の取組事例発表
題
②Japan Pack 2009 で観た包装機械の省資源・省エネルギーに関する報告
③暮らしの包装商品展および Japan Pack 2009 環境関連の報告
④省資源・省エネルギーに関するヒアリング「ライオン株式会社」
⑤「冬季の省エネルギー対策について(通知)」
第4回委員会
1.と
き
平成 22 年 1 月 18 日(月曜日)14:00∼16:30
2.ところ
社団法人 日本包装機械工業会 2階会
3.議
①包装機械産業の省資源・省エネルギー対策の取組事例発表
題
②資料「包装機械及び関連機器の省エネルギーに関するアンケート調査計結果報
告書」の説明
③調査研究報告書の目次検討
目
次
第1章
1−1
1−2
調査の背景と目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
調査研究の背景・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
本調査研究の目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
第2章
2−1
2−2
地球温暖化と省資源・省エネルギー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
地球温暖化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
包装機械の省資源・省エネルギーとイノベーション・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
第3章
3−1
3−2
包装機械に関連した省資源・省エネルギーに関する活動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10
「暮らしの包装商品展」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10
「2009日本国際包装機械展」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18
第4章
4−1
4−2
4−3
4−4
4−5
4−6
4−7
4−8
4−9
包装機械メーカーの省資源・省エネルギーの取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
横形ピロー包装機における省資源化と省エネルギー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
包装機械の消費電力の測定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
包装機械の電力消費量の削減と包装材料の削減・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コンプレッサーの台数制御による省エネルギー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
サーボモーターの活用による省エネルギー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
製袋充填機の駆動部とヒーターの省エネルギー対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
包装資材の削減への取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
包装機と周辺機器の省資源(ロスの削減)・省エネルギー対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・
包装機械の製造と設計における省資源・省エネルギー対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
第5章
5−1
5−2
5−3
5−4
5−5
5−6
5−7
包装機械及び関連機器の省エネルギーに関するアンケート調査結果・・・・・・・・・・・・・ 56
概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 56
配布方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 56
包装機械メーカーのエネルギー管理担当部門の集計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 56
包装機械メーカーの機械・機器の設計開発部門の集計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 79
包装機械のユーザーの集計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 94
アンケート調査結果の考察・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 97
包装機械産業の二酸化炭素の排出量・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 101
第6章
まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 104
参考資料1
参考資料2
25
25
30
33
35
41
43
47
50
52
メーカーへのアンケート票・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 107
ユーザーへのアンケート票・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 118
包装機械産業の省資源・省エネルギー対策の
調査研究報告書
第1章
調査の背景と目的
1−1
調査研究の背景
1973 年の石油危機のよる石油価格の高騰を経験してから、日本はエネルギー効率を高め、石
油への依存度を低下させる政策を実施してきた。企業においても、省エネルギーは、エネルギ
ー費用を削減するための重要な問題であった。1980 年代には石油価格が低迷し、エネルギー問
題は大きく扱われることはなくなってしまったが、80 年代末から 1990 年代初期には、冷戦の
崩壊があり、イラクのクウェート侵攻に対する湾岸戦争が生じて、ふたたび中東地域の石油資
源の問題が注目を集めることになった。
このころ、冷戦の崩壊によって地球規模の問題が消失したかと思われたが、各国の首脳は次
の地球規模の大きな問題として、地球環境問題を取り上げるようになった。
1988 年には、国連環境計画(UNEP)と世界気象機関(WMO)が、IPCC(気候変動に関する政
府間委員会、Intergovernmental Panel on Climate Change)を組織して地球温暖化問題に関す
る多くの科学者の知見をまとめて報告を作り始めた。当初は、IPCC は大気中の二酸化炭素濃度
の上昇が地球温暖化の原因であることを明言しなかったが、第一次報告(1990),第2次報告
(1995)と回を重ねるごとに、地球温暖化の原因が人為的活動であることを明示するようにな
った。
1995 年には、第1回気候変動枠組み条約締約国会議(COP1)がベルリンで開催され、温室効
果ガスの排出削減を国際的な取り決めにすることが話題になった。そして、1997 年、COP3 が京
都で開催され、先進国の温室効果ガス排出削減目標が「京都議定書(京都プロトコル)」として
設定された。先進国には 2010 年における排出量を 1990 年比で 5.5%の削減とし、EU8%、米
国7%、日本6%の削減目標が決定された。米国は、ブッシュ政権になってこの京都議定書か
ら離脱してしまったが、ロシアの参加により京都議定書は発効し、2010 年の目標値は、実際に
は 2008∼2012 年の5年間の平均値となる削減期間が始まった。そして、途上国の参加を促して、
ポスト京都議定書と呼ばれる 2020 年の削減目標の設定が次の課題になっている。
一方で、2001 年 9 月 11 日には、米国で同時多発テロがあり、米国はイラクへ侵攻し、中東
地域の石油資源の存在があらためて浮き彫りになった。世界の石油資源の寿命はあと 42 年とい
われており、すでに「ピークオイル」に達したとの議論もある。中国やインドにおける自動車
の急速な普及を反映してか、原油価格は不安定な動きを示し、それまで1バレル(159 リット
ル)あたり 40 ドル程度であったものが、2007∼08 年には 150 ドルへ高騰し、多くの分野へ影
響が及んだ。たとえば日本の漁船は高い燃料費に耐えられず、操業を停止するまでになった。
21 世紀になって、米国の国内石油生産は減少し、2007 年には石油消費の3分の2を輸入に頼る
状態になっている。
1990 年代の冷戦の崩壊によって、軍事技術が民間に放出され、インターネットとなって世界
中のコンピューターを結びつけるようになった。このネット社会では、情報が一瞬のうちに地
球をかけめぐり、2008 年には、ニューヨークの投資銀行リーマンブラザーズの破綻から金融危
機が生じて、全世界が同時不況の波に巻き込まれる事態になった。
2009 年に就任したオバマ大統領は、海外石油資源の輸入を削減するために、省エネルギーと
1
太陽エネルギーへの投資を増加させ、雇用を増やす「グリーンニューデイール政策」を発表し
ている。
このように、21 世紀の世界は地球規模のネット社会となりながら、石油資源の枯渇、地球温
暖化、途上国の急激な経済成長など、資源とエネルギーの問題に新たな局面を生み出している。
さて、日本の包装機械産業は、1973 年の石油危機のときにも、その影響を大きく受けずに成
長し続けた。その後も高度成長を通じて、包装機械産業は、日本経済の高度成長によって生じ
た流通革命を支える技術と製品を提供してきた。
20 世紀の後半、日本は世界第2の GDP を有する経済大国となり、日本人の生活水準は急速
に豊かになった。これを成立させたのが、日常生活用品の大量生産システムと流通ネットワー
クの増大であり、各種の食品、化学製品、医薬品、電子機器などが、増大した流通ネットワー
クによって大量に供給されるようになった。こうして包装機械に対する需要が増大していき、
包装機械産業はこれに応えて、様々な包装機械の開発を行ってきた。
しかし、21 世紀の世界では、いかなる企業も、資源とエネルギーと地球環境問題に無関心で
はいられない。これらの問題が企業の活動に大きな影響を及ぼす可能性が高くなっている。
1−2
本調査研究の目的
このような状況を背景にして、本調査は、包装機械産業の省資源・省エネルギーに関して、
最新の動向について調査を行い、実際に包装機械の設計、開発、販売などの各分野で省資源・
省エネルギーを推進するために必要なことがらを検討するものである。
まず、省資源・省エネルギー、地球温暖化対策に関する情報を整理し、包装機械の省資源・
省エネルギーの課題にむすびつくポイントを検討する。
次に、包装・荷造機械産業内において、省資源・省エネルギーに関する活動がどのように行
われているかについて、各委員からの報告をとりまとめる。
次に、包装・荷造機械産業内における、省資源・省エネルギーに関するアンケート調査を行
って、各企業における包装機械の省資源・省エネルギーに関する意欲、関心度、関連する活動
状況をまとめる。
以上のように、本調査研究は、包装機械の省資源・省エネルギーについて、各包装機械メー
カーにおける関連事例を紹介し、包装機械のメーカーとユーザーの意見をアンケートにより調
査し、今後の包装・荷造機械産業における省資源・省エネルギーの推進に資することを目的に
している。
2
第2章
地球温暖化と省資源・省エネルギー
2−1
地球温暖化
ここでは、地球温暖化問題の経緯と京都議定書、IPCC の報告、日本政府の方針について簡単
にまとめる。
(1)地球温暖化とは
地球上には太陽からエネルギーが届いている。太陽エネルギーの一部は地球の上空で宇宙
に向かって反射され、途中の大気中では雲によって吸収されるが、ほとんどが地上に届く。
この太陽エネルギーは地球の表面を暖め、海や河川や湖の水分を蒸発させて雨を降らせ、地
域的な温度差を作り出して風を引き起こす。
温暖化はなぜ起きるのか
図2−1
地球に届く太陽の光は空気中を通り抜けて地表面や海面を暖める。物体が熱くなるとその
表面から、その温度に応じて赤外線を放出する、これは輻射と呼ばれる現象である。熱くな
った地表面から赤外線が宇宙へ向かって放出され、この熱の放出によって、地球の温度は一
定に保たれているともいえる。ところがこの赤外線は空気中の二酸化炭素などにそのエネル
ギーの一部が吸収される。実際にその吸収によって、地球の大気温度は平均すると 15℃程度
に保たれている。
赤外線の吸収を引き起こす原因は、二酸化炭素やメタンなどの大気中の一部のガス成分で
あることがわかっている。これらのガスの成分割合が増加すると、赤外線の吸収の度合いが
すこしだけ大きくなって気温上昇が起こる。これが「地球温暖化(Global Warming)」であ
る。この現象は、大気が温室のような効果を発揮して温度が上昇するので「温室効果」とも
3
言われ、原因になるガスを「温室効果ガス(GHG: Green House Effect Gas)」と呼んでいる。
もともとこのような温室効果ガスの吸収は地球の表面の温度を適切に保つのに必要である。
もし、この温室効果ガスがなければ、地球は約マイナス 20℃の冷たい星になってしまうこ
とが計算されている。問題になっているのは、その人為的な追加分の大きさである。
(2)IPCC の報告
1988 年、国連環境計画(UNEP)と世界気象機関(WMO)が「IPCC」を組織して、地球温暖
化に関する科学者の研究をとりまとめる活動を開始した。
IPCC は 1990 年に第1次報告をまとめて、その後 1995 年に第2次報告、2000 年に第3次
報告、2007 年に第4次報告をまとめている。IPCC 報告は 2000 人以上の科学者の研究成果を
とりまとめている。IPCC の報告は、3部に分かれている。第1部は、温暖化の科学的事実の
研究、第2部は温暖化の影響、脆弱性、適応について、第3部は緩和策(温室効果ガスの削
減方法)である。
IPCC第4次報告(2007)
観測値
人為的活動を
加えた場合
自然のまま
自然のままのシミュレーションでは、温度上
昇の観測値を説明できず人為的活動を加え
ると一致する
第2次報告(1995)
人為的影響がある。
第3次報告(2000)
確率3分の2で人間
の活動に起因する
温暖化
第4次報告(2007)
90%の確率で人為
的な温室効果ガス
が原因で温暖化が
生じている
温度上昇のシミュレーション、IPCC 第4次報告(2007)
図2−2
図2−2は、2007 年の第4次報告にある大気温度の上昇のシミュレーションの結果を示し
ている。もし自然の要因だけで人為的な要素がふくまれない場合を計算すると、実際の測定
に適合しなかったが、人為的な温室効果ガスの影響を含めると、温度上昇が実際の測定値と
合致するとしている。
(3)京都議定書
1997 年 12 月 1 日から 10 日間、161 箇国の代表団が京都に集合して気候変動枠組条約第3
回締約国会議(COP3)が行われた。 二酸化炭素などの地球温室効果ガス排出削減のため法
的拘束力のある議定書を採択するための会議であった。
4
京都議定書(COP3,1997年12月11日)
(1)6種のGHG(温室効果ガス)を対象
二酸化炭素、メタン、N2O、HFC,PFC、SF6)
(2)目標期間 2010年(2008 - 2012年)
(3)削減目標 先進国全体で1990年の5%減
(EU8%減、米国7%減(脱退)、日本6%減)
(4)ネット方式(森林の吸収)
(5)途上国への援助(CDM:Clean Development Mechanism)
(6)共同達成(JI,先進国間排出量取引)
これらの理論的基礎としては、国連(UN)と世界気象機関(WM
O)が、1988年にIPCC(Intergovernmental Panel on Climate
Change)を組織し、2000人以上の科学者の意見をレビューした
報告を発表している。最新の報告は第4次報告(2007)
京都議定書と IPCC
図2−3
COP3 は紆余曲折の末、先進国全体 1990 年比で 5.2%の削減を行うとする京都議定書を採
択した。ヨーロッパ8%、米国7%、日本とカナダは6%の削減となった。先進国各国につ
いてそれぞれ削減率の数値が確定した。対象とする温室効果ガスは二酸化炭素だけでなく、
メタン(21)、亜酸化窒素(310)、HFC(ハイドロフルオロカーボン、1300)、PFC(パーフル
オロカーボン、8000)、六弗化硫黄(23900)の6種のガスになった。
この温室効果ガスの温暖化への影響の構成をみるには、CO2 換算で表現することが行われてい
る。上記のガスの後ろのカッコ内の数値は、換算値であり、1kg のそのガスがどれだけの
CO2 換算 kg になるかを示している。世界全体では、温室効果ガスとしては CO2 が 60%以上、
メタンが 20%程度を占めているが、日本では CO2 が 94%、メタンは 1.4%程度である。
削減の目標期間は 2008 年から 2012 年までの5年間となった。もし目標を上回る削減ができ
れば次期目標期間への繰越しが認められた。ただし、次期目標期間から前もって前借りする
ボローイングはできない。ヨーロッパ連合の提案のような、複数の国が共同で数量目標を達
成すること(共同実施)ができ、先進国間で排出量のやりとりをすること(排出量取引)も
認められた。先進国が途上国の排出を減らすのに協力すれば先進国のポイントになる CDM(ク
リーン・デベロップメント・メカニズム)も認められた。アメリカや日本など先進国が他の
先進国からお金で排出権を買うこと(共同実施)も可能になった。
しかし、この京都議定書が実際に実施されるまでには紆余曲折があった。米国のブッシュ
大統領は、京都議定書には科学的な根拠がない、途上国の参加がない、ということを理由に、
京都議定書から離脱した。ロシアの参加がなければ、先進国の排出量の 55%という規定の規
模にならないので、発効が危ぶまれた。しかし、ロシアはソ連邦の崩壊によって削減義務が
実質上ないため、最終的にロシアが参加することになって、2008 年から実際に発効した。
(4)日本政府の方針
日本政府は、京都議定書の約束期間 2010 年(実際には 2008∼2012 年の5年間の平均)に、
1990 年比で6%の削減目標を達成するための計画を作成している。これは目標達成計画と呼
5
ばれている。
6%削減目標の達成
削減の手段
国内排出量削減(9.3%)
森林吸収源(3.8%)
京都メカニズム(1.6%)
京都議定書目標達成計画
1371
1340
1350
-14.7%
1261
1231
-6%
1200
1990年(基準年)
1150
2010年目標
1250
2007年実績
1300
2006年実績
100万トンCO2
1400
日本政府の目標達成計画
図2−4
1990 年の排出量が 12.61 億トンであり、これに対して 2007 年度の排出量が 13.71 億トン
と+8.7%になっており、これに目標のマイナス6%をふくめると、マイナス 14.7%の削減
が必要になっている。その削減計画の内容は、国内の排出量削減で 9.3%、森林吸収で 3.8%、
京都メカニズム(CDM など)1.6%となっている。2008 年にはリーマンショックにより世界
的な経済の停滞が発生したため、この 2008 年度、2009 年度の排出量は大きく減少しそうで
ある。それでも、かなりの削減努力が必要になると予想されている。
2−2
包装機械の省資源・省エネルギーとイノベーション
地球温暖化や石油価格の上昇は、困難な問題を引き起こすと感じられるが、逆に考えれば、
企業にとっては、ゲームのルールが変更されるので、ビジネスの新しいチャンスと捕らえるこ
とも不可能ではない。
これらの問題を解決することを旗印に新しい企業活動が生じている。たとえば、エンジンと
バッテリーで動く効率2倍のハイブリッドカー、リチウムイオン電池を利用した電気自動車、
水素を燃料とする燃料電池自動車が自動車業界の地図を塗り替えるかもしれない。燃料電池は
すでに家庭用の給湯付き発電装置として普及が開始された。白熱電球に代わる蛍光灯よりもさ
らに効率のよい LED(発光ダイオード)、インバーター制御の効率の高いモーターが実用化され
ている。また、太陽光発電、風力発電は世界中で急速に普及し始めている。これらを結びつけ
た送電網として、スマートグリッドの開発に米国のエネルギー産業や IT 産業が盛んにワークシ
ョップを開催している。これらは 21 世紀のイノベーションに結びつく新しい潮流である。包装
機械産業もこうした新しい流れに無縁ではいられないであろう。ここには、包装機械の新しい
飛躍の種が潜んでいるかもしれない。
6
(1)省資源・省エネルギー技術
包装機械に関連する省資源・省エネルギー技術としては以下の各項が挙げられる。
①LED(発光ダイオード)
LEDの効率向上(照明技術の比較)
(光源の効率:ルーメン/W)
120
110
96
100
80
68
60
48
40
20
17
0
白熱灯
LED
電球型蛍光灯
蛍光灯
Hf型蛍光灯
LED(発光ダイオード)の効率は急激に向上し、一般照明用の
製品が発売された。60W相当で消費電力は約7W。価格はま
だ4000円と高いが、寿命は4万時間、蛍光灯よりも省電力にな
りつつある。
発光ダイオード
図2−5
発光ダイオードは、すでに蛍光灯よりも効率が高くなっている。道路信号灯、自動車用ラ
イトなどに利用され、一般家庭用の照明灯としても使われるようになりつつある。まだコ
ストが高いが、量産によって価格が急速に低下している。工場内では、包装機械の点灯信
号、24 時間運転の照明などに、利用されることであろう。寿命が長いので長期間にわたっ
て照明電球が切れる心配をしなくてすむ、という利点がある。
②インバーター制御モーター
インバーター制御モ
モータのインバータ制御
ーターは、包装機械に
利用されている。一般
にはポンプ、ファンな
どの流体機械への回
転数制御の利用が、省
エネルギー効果の高
いことが知られてい
る。
・回転機械への適用:
ポンプ、ファン、ブ
ロア
kw
1.00
既存の方法
0.90
0.80
0.70
0.60
0.50
0.40
0.30
インバータ制御
0.20
0.10
0.00
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90 100%
部分負荷の割合
部分負荷の割合に応じて必要な電力が減少する
14
・半導体回路で電力を
負荷に合わせて制
インバーター制御モーター
御する。モーターの
図2−6
7
回転数を自由に制御する。
・部分負荷時の電力効率が高く、一般に従来方法に比較して 30∼50%の効率向上になる。
・高電圧の高出力モーター(100∼500kW)の分野にまだ適用されていない
・HDRIVE(日立製作所)のビジネスモデルは、インバーターモーターと制御一式をリース
して省電力の節約金額を顧客と分け合うものである。
③高性能工業炉
高性能工業炉は、ふたつの燃焼口から数 10 秒ごとに交互に燃料を吹き込んで、燃焼した
あとの排気から燃焼口付近の蓄熱セラミックスで熱を回収する炉である。炉内の熱のうち
排熱になる割合が減少して、効率の高い燃焼炉であり、ガス燃焼利用分野で 30%の省エネ
ルギーが実現できることが知られている。
包装機械分野でも、シュリンク包装に使用されている熱風炉等の熱利用工程に同様の原理
を適用する可能性がある。
高性能工業炉
2つの燃焼口から交互に燃料を吹き込んで燃焼させ、蓄熱体に
排気ガスの熱を取り戻す方式(30%の効率向上)
16
高性能工業炉
図2−7
④包装機械の待機電力の削減、工場・オフィス内の待機電力の削減
一般の家庭では、無用の電力消費として、待機状態にある家電製品の電力消費が7∼10%
と大きいことが報告されている。工場やオフィスの待機電力を削減する可能性が残ってい
る。すでに待機電力を削減したコピー機械などが製品化されている。
⑤ヒートシールの省エネルギー
包装機械における熱利用のひとつである、ヒートシールは、代表的な包装機械である横ピ
ロー包装機械、縦ピロー包装機械に使用されており、電力消費は無視できない大きさにな
っている。この分野については、すでにヒートパイプの適用が実用化されているが、さら
に抜本的な省エネルギー技術の開発が求められている。
(2)包装機械技術のイノベーション
8
省資源・省エネルギーの方向に技術開発を進めると、包装機械技術の新しいイノベーショ
ンが生まれる可能性もある。たとえば以下の各項について、開発の可能性を検討する価値が
あると考えられる。
①コンピューターの利用:構成要素の運動のシミュレーション
リンク機構の運動の制御にとどまらず、設計のダイナミックな確認、材料の強度計算、加
速度の計算など。この計算結果をそのままモーター制御のデータとして制御装置に取り入
れて運転する技術が可能である。
(この点については、当工業会の「2軸サーボモーター制
御に関する研究」を参照)
②コンピューターの利用:熱設計、熱回収
有限要素法による熱バランスの計算、温度上昇の推定、フィルムの熱シール状況のダイナ
ミックシミュレーション(フィルムの温度上昇と接着を再現する)など、コンピューター
を熱計算に利用して、省エネルギーをはかる。
③包装機械の試運転時のトライアル熱シールのフィルムの削減
コンピューターシミュレーションで実際の試行回数を減らす、あるいは、ループ状のフィ
ルムでバーチャルにシールする手法の開発など、試運転時の資源消費の問題を解決する方
法が必要。
④その他の新技術の導入
・キャパシタの利用(最近開発中の大容量コンデンサーであり、短時間の蓄電に利用可能)
・リチウムイオン電池の利用
・バッテリーで動作する包装機械は送電線のない途上国でも利用できる可能性がある
・回転制御の回生ブレーキ
・制御盤内の発熱低減(低発熱電子回路の採用)
・低騒音材料(制振材料)の利用
以上のように、包装機械の分野でも、さまざまな可能性を探求することが必要である。問
題が見つかれば、それは包装機械技術の新しいイノベーションを生む出す機会でもある。
9
第3章
包装機械に関連した省資源・省エネルギーに関する活動
ここでは包装機械業界の「省資源・省エネルギー」への取り組み状況を検討するため、2009
年秋に東京都立産業貿易センターで開催された「暮らしの包装商品展」、および東京ビッグサイ
トで開催された「2009日本国際包装機械展(ジャパンパック2009)」についてその内容
を報告する。
3−1
「暮らしの包装商品展」
3−1−1「暮らしの商品包装展」における各業界団体の動向
「暮らしの商品包装展」は、社団法人日本包装技術協会が主催して 9 月 30 日から 10 月 2 日
まで東京都立産業貿易センターにて開催され、6,300 余名が来場した。
包装関連団体や消費者団体及び関連企業が出品すると共に、パッケージコンテストの入賞作
品も展示されていた。
ここでは、それらの展示の中から包装に関する方向性を探る意味で、資源・環境問題を中心
に、概要を報告する。
(1)消費者が望む包装
各種団体が、包装に関する方向性を「あなたはどんな包装を選びますか?」との質問を出
し、回答を次のようにまとめている。「表2−1」
表2−1
消費者が望む包装
顧客の包装選択基準
環境に優しい包装
あなたはどんな包装を選びます か?
タイトル
内容
特記事項
包装開発の
方向性
①地球温暖化ガスの問題は重大な環境保全問題であり、その中
でも包装が排出する CO2 削減は重要な課題である
②容器包装リサイクル法の施行などにより、ゴミの分別廃棄に
対する生活者の関心が高まってきており、ゴミの減量、再資源
化を実施する上で、「分別しやすい包装・廃棄しやすい包装」
は大きな効果がある
③商品の包装が分別しやすく、廃棄しやすいことは、環境保全、
ユニバーサルデザインの両面において重要なテーマと言える
3Rとは?
「リデュース」・・・ゴミを減らす(買い物時のマイバック、
簡易包装、詰め替え製品)
「リユース」・・・繰り返し使う(牛乳壜の繰り返し使用、古
着をバザーに、故障品を修理して使う)
「リサイクル」・・・再び資源として利用(壜を壜、タイル、
ブロックに加工する)
・紙パックをノートやトイレットペーパーに
・PET ボトルを衣料品(シャツ・作業着・ネクタイなど)、エ
プロン、風呂敷、粘着テープ、バッグなどに
・アルミ缶をアルミ缶原料に
10
事業者によ
る3R取組
事例
「リデュース」・・・①軽量化、薄肉化による使用量削減 ②
過剰包装の削減 ③詰め替え容器の開発
「リユース」・・・①リターナブル壜(何度でも繰り返し使用
できる壜) ②消費者が一度に飲める容量、陳列棚に乗る大き
さ、
「リサイクル」・・・①リサイクル率・回収率・カレット利用
率等の維持・向上 ②潰しやすい容器包装の開発 ③洗浄・分
別排出への啓発 ④減容化機器の調査開発
⑤リサイクル
しづらいラベルの廃止及び剥がしやすいラベルの工夫 ⑥複
合材の見直し ⑦自主回収の研究・拡大
ユニバーサルデザイン
商品の二酸
化炭素排出
量の「見え
る化」
・CFP(Carbon Footprint of Products)・・・商品の原材料
調達から生産・消費・廃棄・リサイクルに至るライフサイクル
全体で排出される温室効果ガスを CO2 の量に換算し、マークを
使って包装等に表示
ユニバーサ
ルデザイン
とは?
1990 年代に米国のノースカロライナ大学の Ronald Mace 教授
が提唱、「あらゆる体格、年齢、障害の度合いにかかわらず、
誰もが利用できる製品・環境の創造」と位置づけ、次の7つの
原則を定めた
①誰でも公平に使用できる
②使う上での自由度が高い
③簡単に直感的にわかる使用方法
④必要な情報がすぐ理解できる
⑤うっかりエラーや危険につながらない
⑥無理な姿勢や強い力なしで楽に使用できる
⑦接近して使えるような寸法・空間
包装のユニ
バーサルデ
ザインに必
要な配慮
①商品が解りやすい・・・配色、表現、字の大きさ
②開封しやすく取り出しやすい・・・袋の開封強度、直線カッ
ト性、蓋の開封強度、開け口のつまみ易さ、内容物で容器
を汚さない、再封性
③持ちやすい・・・形状、握り、テーブルでの安定性
④使いやすい・・・図や記号等で直感的に内容物の使い方が解
る。指を切ったり火傷を防止、誤って飲み込んだりしない
ような表示
⑤廃棄しやすい・・・分別が容易な構造、簡単に潰せて減容化
①顧客の包装選択基準(包装開発の方向性)
地球温暖化ガスの問題は重大な環境保全問題であり、その中でも「包装」が排出する二酸
化炭素の削減は重要な課題であることが社会的テーマとして提起されている。そのような
背景のなか、容器包装リサイクル法の施行などにより、ごみの減量、再資源化を実施する
ことが重要視され、「分別しやすい包装・廃棄しやすい包装」は大きな効果があるとして
注目されてきている。
即ち、商品の包装が分別し易く、廃棄し易いことは、環境保全・ユニバーサルデザインの
両面において重要なテーマといえる。
11
②顧客が望む包装
この展示会で主催者は、顧客が包装に望むことは、「環境に優しい包装」と「ユニバーサル
デザイン」であるとしている。
③環境に優しい包装
顧客は「環境に優しい包装」を考える上で重要なこととして「3R」の視点から重点的に
対策を検討している。
3Rとは、リデュース(Reduce)がゴミを減らすことであり、リサイクル(Recycle)が再
び資源として活用することであり、リユース(Reuse)が繰り返して使うことで、この3つ
を指して3Rという。
「リデュース」は、全体的には、ゴミの削減のために買い物時のマイバックや簡易包装、
詰め替え包装などに代表されるが、包装に絞ると包装材の軽量化や薄肉化による包装材料
の使用量削減、過剰包装の削減あるいは詰め替え容器の開発がそれにあたる。
「リユース」は、同じパッケージを繰り返し使う目的でのリターナブル壜がその代表例と
して提案されている。
「リサイクル」は、使用済みの容器を再生し再び資源として使うことである。使用済み壜
は再溶融されて新たな壜に生まれ変わるし、アルミ缶も同様である。又、PET ボトルも回
収されて再溶融され、シャツや作業着などの衣類や風呂敷更にはバッグなどに生まれ変わ
る。このリサイクルの輪を広げるために、
1)リサイクル率・回収率・カレット利用率の向上
2)回収し易くするために潰し易い容器包装の開発
3)消費者に対する洗浄・分別排出の啓発
4)排出容器を減容化する機器の開発
5)リサイクルし難いラベルの廃止や剥がし易いラベルの開発
6)単一素材として再生できない複合材の単一素材化
7)自主回収の研究・拡大
など多くの課題をクリアしなければいけない。
一方、商品の二酸化炭素排出量を「見える化」する活動が国内外で始まってきている。即
ち、CFP(Carbon Footprint of Products)と言われる活動で、商品の原材料調達から生産・
消費・廃棄・リサイクルに至る商品のライフサイクル全体で排出される温室効果ガスを二
酸化炭素の量に換算し、マークを使って包装などに表示する仕組みである。これにより、
消費者が商品を購入する時に環境負荷が大きいかどうかを判断した上で購入できることに
なり、生産者も環境負荷が少ない商品を開発することにつながる。
④ユニバーサルデザイン
「ユニバーサルデザイン」とは、1990 年代に米国のノースカロライナ大学の Ronald Mace
教授が提唱した考えで、「あらゆる体格、年齢、障害の度合いに関わらず、誰もが利用で
きる製品・環境の創造」と位置づけ、次の七つの原則を定めた。
1)誰でも公平に使用できる
2)使う上での自由度が高い
12
3)簡単に直感的に解る使用方法
4)必要な情報がすぐ理解できる
5)うっかりエラーや危険につながらない
6)無理な姿勢や強い力なしで楽に使用できる
7)接近して使えるような寸法・空間
ユニバーサルデザインを意識した包装では次のような点に配慮する必要がある。
1)商品の解り易さ・・・印刷・表示の配色や字の大きさ及び表現の解り易さなど
2)開封し易さ・取り出し易さ・・・袋の開封強度、直線カット性、容器の蓋の開封強度、
開け口の摘み易さ、開封時に内容物で容器を汚さない、再封性など
3)持ち易さ・・・包装容器の形状、握り、テーブルでの安定性
4)使い易さ・・・図や記号などで直感的に内容物の使い方が解る、指を切ったり火傷を防
止する工夫、誤って飲み込んだりしないような工夫
5)廃棄し易さ・・・分別が容易な構造、簡単に潰せて減容化できる構造
(2)パッケージコンテスト入賞作品
「暮らしの包装商品展」では、その年に販売されたパッケージで優れたパッケージの商品
を展示していた。その代表的なものを「表3−2」に示した。
表彰された商品には、「環境」に配慮した商品パッケージや、ユニバーサルデザインに配慮
した商品パッケージが多く、その他には機能性を重視して開発した商品パッケージも表彰さ
れていた。(「表3−2」ではユニバーサルデザインをUDと略す)
表3−2
パッケージコンテスト入賞作品
会社
対象商品
環
境
栄養剤用ス
A社
パウトパウ
(薬品)
チ
U
D
○
○
D社
電子レンジ
(食品) 用容器
○
○
E社
スティック
(食品) 包装
○
E社
レトルトパ
(食品) ウチ
○
特記事項
・誤接続防止による誤投与の防止
・物理的に誤接続を防止、易開封性、衛生性
○
B社
陳列用 POP
(電機)
飲料缶用ダ
C社
ンボールケ
(飲料)
ース
そ
の
他
・紙単一組み立て式卓上型 POP・・・両面テープや
接着剤を一切使用しないで店頭陳列効果を上げる
紙製スタンド
・紙の強度を上げることで物性強度を維持してライ
ナーの坪量を減らす一方、開封に要する力を6割
削減。開封時の安全性を向上
・電子レンジで均一加熱が出来、カールフランジジ
にてレンジから素手で取り出せる。老人から子供
まで安心して扱える
・袋を三方シールからスティック包装にしてサイズ
ダウンしプラスチック使用量を年間 15 トン削減す
る。飲みやすさと携帯性を改善
・パウチの薄肉化によりプラスチック使用量を年間
9トン削減
13
錠剤用緩衝
F社
箱(カート
(薬品)
ン)
○
液体薬品用
G社
スティック
(薬品)
包装
H社
(トイレタリ
ー)
異形スタン
ディングパ
ウチ
・サイドフラップを折り曲げることで緩衝部が起函
され、内装品の動きが制限される・・・被包装品
の破損防止
・「簡単に開封できる」、「開封時に液こぼれし難
い」
・飲み口形状、位置、フィルム材質などを工夫、外
形はR形状
○
○
ケチャップ
I社
用スクイズ
(食品)
ボトル
コラーゲン
J社
用チャック
(食品)
袋
・丸みを帯びたボトル形状で可愛らしさと優しさを
表現
・UDに配慮して注ぎ口を設計
○
○
○
・女性が持ちやすい大きさのボトル。口部は汚れの
拭きやすさを追求
○
・使用する材料の組み合わせにより開封時に開口部
に段差を生じる構造⇒容易に指掛けができ、高齢
者でも開封が容易
K社
取り違い防
(薬品) 止デザイン
○
・可動式コネクター付のシリンジに変更し、投薬作
業の簡素化と製品の識別性向上を実現した
L社
(化粧
品)
色弱者用印
刷
○
・色弱者にも見やすく判別しやすい(ラミネートチ
ューブ)
M社
(包装
材)
リユース型
フィルム緩
衝材
○
N社
ブリスター
(薬品) カード
○
O社
(包装
材)
ユニバーサ
ルグリップ
キャップ
P社
軽量PET
(飲料) ボトル
・段ボール材にフィルムを装着し、被運送物の破損
を防ぐ
・緩衝材の使用回数増加、運用コスト削減、分別リ
サイクル
○
・キャップ表面に発泡性塗料をコーティングした上、
エンボスし、グリップ性を付与し開封性を改善す
ると共に、剛性を付与
・ボトル形状の工夫で、国内最軽量の PET ボトル(12
g)を完成
・飲用後に絞って潰せる⇒分別廃棄容易
・卵を加え電子レンジ加熱するだけで手作りの風味
○
が味わえる
・外箱のカートンがパウチを立てる器になる
○
○
・滑らかなボディーラインと洗練された容器デザイ
ン
○
・シール形状とつまみ口の構造の工夫で開封性を良
くした
・チーズと脱酸素剤を密着させず品質保持効果を高
めた
○
Q社
電子レンジ
(食品) 包装
R社
(トイ
レタリ
ー)
口付スタン
ディングパ
ウチ
S社
易開封性チ
(乳業) ーズ包装
・分別廃棄しやすいミシン目の使用や、視覚障害者
を配慮した点字を付与
○
○
14
T社
ラミネート
(薬品) チューブ
○
ユニバーサ
U社
ルデザイン
○
(薬品)
(カートン)
・店頭効果と中身の保護を両立させるアルミ積層ラ
ミネートチューブ。カラーメタリックを表現した
デザイン
○
・UD面・・・解りやすさ、見やすさ
・環境配慮面・・・環境汚染物質削減の為、使用素
材の改良
○
①使い終わったら 1/2 に潰せる。くびれを付けて持
ちやすく。キャップに点字で「油」
②食用油として初めてのパウチ(口付スタンディン
グパウチ)
③リサイクルできる紙パック(使用後内袋と外箱に
分離)
V社
家庭用油脂
(油脂) 食品
○
使い捨てソ
W社
フトコンタ
(眼鏡) クトブリス
ター包装
○
・4連のケースを交互に組み合わせることにより、
32 枚入りにも関わらず、30 枚入りと同等のコンパ
クトサイズを実現
○
・1枚のブランクシートから 8 角形の集合段ボール
ケースを作り、段ボール面積の縮小と、耐圧強度
の向上に伴う段ボール材質の変更で省資源に供す
る
X社
(化粧
品)
詰め替えパ
ウチ用集合
段ボール
①環境配慮商品パッケージ
「環境」に配慮した商品としては、パッケージ材料の使用量を減らす工夫をした省資源型
パッケージが多く見られ、廃棄容器の減容化やリサイクルのし易さ及び分別回収のし易さ
を視点としたパッケージも表彰されていた。
②ユニバーサルデザイン配慮商品パッケージ
「ユニバーサルデザイン」に配慮した商品では、易開封性や安全性に工夫を凝らしたパッ
ケージが多く表彰されており、その他には、視覚障害者にも容易に見分けられるパッケー
ジ、解り易い表示のパッケージ、飲み易さ・使い易さに配慮されたパッケージも表彰され
ていた。
これらのパッケージは「環境」又は「ユニバーサルデザイン」の単一目的に開発したもの
でなく、両者を同時に満たすことを目的に開発したパッケージとして商品化されているこ
とが窺い知れる。
(3)展示会社の取り組み
「暮らしの包装商品展」には会社単位でブースを設営し、会社としてのパッケージに対す
る取り組みを紹介していた。出展会社としては、食品メーカー、飲料メーカー、トイレタリ
ーメーカーなどの顧客企業や包装材料、缶、壜メーカーなどのパッケージメーカーなどが出
品していたが、「表3−3」は消費者により近い顧客企業の出展内容について報告する。
15
表3−3
会社展示
会社
タイトル
特記事項
「機能性と適正包装」
・牛乳や乳製品は外的要因の影響を受けやすい商品であるため、製造
時の美味しさをそのままお客様にお届けできるように、包装技術を活
用し、商品価値の維持向上を図り、品質を守る
容器包装の
設計方針
「循環型社会・維持可能な社会への取り組み」
・食品の容器包装は量が多いため減量化(リデュース)、再資源化(リ
サイクル)、再利用(リユース)に取り組むとともに、持続可能な社
会の構築(サステナビリティー)に向け検討を進める
「ユニバーサルデザイン 安全・安心への取り組み」
・誰もが簡単確実に使用できるように、使い勝手の良い容器の開発に
取り組む。特に、食品容器の場合、「開けやすさ」に注力
A社
(乳業) 容器・包装
に求められ
る性能
「乳・乳製品の包装容器」
・多種多様な包装形態、内用品の保護性、容器の使用性、安全・衛生
性、環境適正、生産性、適法性
世界に誇れ
る薄さです
「スライスチーズの内包装材料」
・主な海外品より 20%薄い
・外包装材料の中には窒素ガスと炭酸ガスが充填される
プラスチッ
クの使用量
大幅削減
「マーガリン」
・スリムな容器、高 MFR 樹脂を採用し、軽量化に成功⇒プラスチッ
クの使用量を PET ボトル換算で年間 1,000 万本削減
・側面に特殊加工を施し、ザラザラに仕上げて容器を持ちやすく
いたずら防 「バター」
止(安全・ ・内フラップに穴をあけ、外フラップの糊づけでサイドフラップまで
安心)
同時に糊づけ。外フラップを開けると全てのフラップが開く。
赤パックで
新鮮な牛乳
を守る
「メグミルク」
・包装の赤色は、牛乳の品質劣化に影響する 400∼550nm の光を効果
的にシャットアウト
地球温暖化
防止の取り
組み
「工場 CO2 総排出量 55%削減を早期実現」
・ボイラー燃料を重油から天然ガスへ
・運転が効率的な小型ボイラーを導入
・バイオガスエンジン式コジェネレーションシステム
B社
容器包装3
(飲料) Rの取組
競争と協調
の観点で業
界での共同
取組
「缶ビール6缶パック板紙で7%の軽量化早期実現」
「資材調達や配送など環境負荷低減」
・B社の 204 径缶蓋を他社が採用
・他社の板紙調達スキームに B 社が参加
・北海道地区で他社と共同配送
16
C社
(トイ
レタリ
ー)
D社
(トイ
レタリ
ー)
ペコロジー
ボトル
「リサイクル促進、資源削減を実現」
・家庭でも楽に潰せる・・・廃棄性向上、リサイクル促進
・PET 樹脂の使用量 2/3⇒2006 年で CO2 で年間 2,882 トン削減
開け易いキ
ャップ
・人のくせ等人間工学に基づいた検討を加え、誰でも開け易い形状を
開発・・・痛くない滑りにくいキャップ形状
バッグイン
ボックス
「使い易さに配慮したバッグインボックス」
・注ぎやすさ・・・・、クロージャー位置を低く固定するカートン
・残液を少なくする・・・横向きに倒す場合に、底部が持ち上がるよ
うにカートンフラップを工夫
開発品
①PET フィルムをラミネートしたアルミ板を使用し、ドライ成型⇒環
境負荷 13%削減、洗浄が不要になり水使用量6%削減
②小口径缶蓋採用・・・缶の重さ 26%削減(1975 年比)
③軽量リターナブルビール壜(セラミックコーチング壜)・・・省
資源;21%減、省エネルギー;10%減、CO2;15%減
C 社のユニ
バーサルデ
ザイン
「よきモノつくり」
・解りやすさ・・・識別しやすい、解りやすい表示
・使いやすさ・・・簡単操作、片手で使える、力の弱い人でも使える
・安全安心・・手や体を傷つけない、倒れにくい、倒れても害がない
C 社の3R
への取組
・リデユース・・・包装材料使用量削減、ゴミ体積の削減
・・・詰め替え用パック;使用量 84%削減、ゴミ体積 1/20 以下
・リサイクル・・・再生材料の利用
・リユース・・・商品容器、機能部品の再利用
エコ活動
「環境対応先進企業を目指した D 社の取組」
①温暖化ガス排出量削減・・・製品由来 CO2 排出量削減、-6%、モー
ダルシフト
②商品を通じた環境配慮・・・環境配慮組成開発3原則、容器包装削
減3R、エコ基準
③資源の循環的・有効利用・・・廃棄物削減、リサイクル
④化学物質の安全管理・・・PRTR 法、高生産量化学物質、Japan チャ
レンジプログラム
⑤社内の環境意識醸成・・・環境管理体制、環境マネージメントシス
テム、内部環境監査、環境教育
リデユース
・柔軟剤の容器・・・1987 年;129g⇒2008 年;53g
リサイクル
・洗剤のカートンに古紙配合比率 70%以上
・成型ボトル・・・再生 PET 樹脂配合比率 20%以上
・計量カップ・・・家電リサイクル PP 樹脂配合比率 30%以上
リユース
・詰め替えパウチ・・・洗剤や柔軟剤・・・体積で 98%、重量で 75%
削減
17
①環境への取り組み
顧客企業は、いずれの企業も持続可能な社会の実現に向けた「環境」への取り組みを訴え
ていた。その中で、3Rを視点に自社の取り組み姿勢を報告しており、その対象はパッケ
ージそのものの開発から、パッケージの製造に関わる自社の生産工程の改善にも至り、そ
の成果を二酸化炭素排出量削減の具体的な数値として報告していた。
又、その改善対象は自社内に留まらず、輸送に関するように同業他社まで巻き込んだ改善
策が進められてきており、これは業界全体の取り組みとしての活動なくして成果を上げら
れない対象であり、環境問題が単独の企業から一歩踏み出した取り組みとして取り上げら
れている。
②ユニバーサルデザインへの取り組み
顧客企業は、誰もが簡単確実に使用できるように、使い勝手の良い容器包装の開発の成果
を展示していた。その開発対象は、商品を使う消費者誰にでも「解り易い」「使い易い」「安
全・安心」であることを目指していることが理解できた。
3−2
「2009日本国際包装機械展」
「2009日本国際包装機械展(ジャパンパック2009)」は、社団法人日本包装機械工
業会が主催して 10 月 20 日から 10 月 23 日まで東京ビッグサイトで開催した包装機械展であり、
約 300 社の包装関連企業が出展した。
ここでは環境、省資源・省エネルギーについて、3−2−1 では出展物を分類し、3−2−
2では出品社からのヒアリングを行い、まとめた。
3−2−1
環境、省資源・省エネルギーに関する提示
包装機械を中心に関連機械や包装材が数多く出品していたが、ここでは、「環境、省資源・省
エネルギー」に配慮した展示物について報告する。
(1)2009日本国際包装機械展における環境関連の展示物
2009日本国際包装機械展に出展された環境関連の展示物を分類すると「省資源」を目
的とした機器、及び「省エネルギー」を目的とした機器に分類される。「表3−4」
表3−4
2009日本国際包装機械展における環境関連の展示物
省
資
源
材料使用量削減
分類
会社
特記事項
「ホットメルトスプレーシステム」・・・ホットメルトを薄く幅
A社
広く、スパイラル状あるいは噴霧状にスプレーし、従来の線状塗
(商社) 布に対しホットメルトの使用量を60%削減
「反応型ホットメルト接着剤」・・・VOC を含まず環境に優しい
「FX-eco」グラビア製版・・・深度 10∼14μm×250 線グラビアで
B社
深度 40μm×175 線の電子彫刻グラビア版と同等の濃さの印刷がで
(製版) きる。・・・30%のインク削減効果
・水性インクにも効果
18
包
装
材
料
寸
法
縮
小
包
装
材
料
寸
法
縮
小
省
資
源
ピ
ラ
ミ
ッ
ド
包
装
緩
衝
材
C社
(機械)
D社
(包装
材料)
「医薬品用ピロー包装機」・・・天地シールを5軸サーボ機構と
して、包装寸法を小さくした
「スパウトバッグ」・・・両底ガセット袋・・・省資源・大容量
・各種口付き袋と共に、スパウト充填機、スパウト取り付け機を
紹介
「ボックスパウチ」・・・箱と袋のコラボレーション
機能と
E社
エコを両立させたニューパッケージ
スタンドパウチに対し、
(機械)
12%のフィルム削減
角底袋で液体も密封
F社
「縦型小袋ピラミッドパウチ包装機」・・・max70ppm
(機械)
G社
「ピラミッド包装機」・・・max80ppm
(機械)
H社
「パットラス」・・・ピラミッド型袋・・・硬質パックに較べて
(食品) CO2 70%削減
I社
「超小型縦ピロー包装機」・・・省スペース、コンパクト設計
(機械) ・三角包装機
ロス削減
J社
(機械)
K社
(機械)
L社
(機械)
M社
(機械)
N社
(機械)
「エア緩衝材製造機」・・・エア緩衝材を現場で製造するコンパ
クトな機械
・紙製緩衝材・・・地球に優しい無公害パッキン
「緩衝材製造機」・・・自然に還るエアパウチ・・・生分解性ポ
リエチレンフィルム
「エア緩衝材製造機」・・・環境に配慮した緩衝材製造機
「エア緩衝材製造システム」・・・梱包現場で製造
「バケットレストレーシーラー」・・・型換え部品が少なくサー
O社
ボモーターで枠を移動
(機械)
フィルムロスを少なくする為にシールと同時にトリミングする
P社
「底紙無 スタンディングパウチ製袋機」・・・底にもピッチ印刷、
(機械) 省資源(天地スリット不要)
リサイクル
ヒーター
省エネルギ
ー
「グラビアエコロジー」・・ハイブリッドグラビア(油性・水性
Q社
インク併用)、エコ管リユースシステム、フィルム廃棄物を RPF
(印刷) 燃料に変えて燃料として再利用、ハイソリッド接着剤(固形分 40
∼50%)
「クイックレスポンスヒーターシステム」・・・成形用プラスチ
R社
ックシートを最適加熱する。短時間で到達(セラミックヒーター
(機械)
の 60 倍の応答性)・加熱したい部分のみ加熱することができる。
S社
「シュリンク装置」・・・被シュリンク物の接線方向に4方から
(機械) 熱風を吹きつけ美しくシュリンク
T社
「ブリスター包装機」・・・4000 錠/min・・・PP,PVC 兼用
(機械) 内で完全部分加熱の為省エネルギー
19
金型
シーラ
ー
駆動
計測
計測
生分解性
・業界初「インパルス式ベルトシーラー」・・・予熱の必要がな
U社
く、加熱工程だけヒーターに通電する地球環境保護を意識したシ
(機械)
ーラー
省エネルギーカートンケーサー
V社
・サーボモーターを使用することにより、圧搾エアを使わなくし
(機械)
た
W社
「廃棄物の環境負荷計量器」
(機械)
「緩衝材製造機」・・・自然に還るエアパウチ・・・生分解性ポ
L社
(機械) リエチレンフィルム
「分解性プラスチックテクノロジー」・・・ポリオレフィン樹脂
X社
(機械) へ1%の添加で低コストで生分解性プラスチックにする
①資源対策機器
省資源を目的とした機器には材料使用量削減、ロス削減、包装寸法縮小を提案していた。
少ない包装材面積で多くの容積を包装するピラミッド包装やエア緩衝材も省資源のため
の工夫とすることができる。
・材料使用量削減策
材料使用量を削減する提案としては、包装材料を製造する工程での材料使用量を削減
する機械・工法を提案していた。A社のホットメルトスプレーシステムは製函工程や
封緘工程でライン状に塗布していたホットメルト接着剤を噴霧することで薄く塗布し、
接着剤の使用量を減らす工法である。B社のグラビア版は版の断面形状を工夫し印刷
インクの使用量を削減しても同等の濃さの印刷ができる印刷版である。
・包装材料寸法縮小(包装材料使用量削減)
包装材料寸法縮小の提案としては、C社のサーボモーターを駆使し複雑な動きを自在
に行い、従来むずかしかったピロー包装の天地の余白を少なくすることにより包装材
料寸法を小さくした例である。又、D社やE社のごとくスパウトバッグやボックスパ
ウチのようにパッケージ形状を変えることにより内容積を大きくし包装材料の寸法を
小さくする。
同様に、F,G,H、I社が提案しているピラミッド包装は小さい面積の包装材料で
内容積を最大にする形態をフィルム包装材料で行っている。
又、J,K,L,M,N社は梱包時に内容品を保護する目的の緩衝材としてフィルム
で大量の空気を包装し、緩衝材として使うために、梱包する現場でエア緩衝材を製造
する機械である。これは緩衝材の輸送を不要とすることで環境に寄与している。
・リサイクル・リユース
Q社は包装材の製造工程で使用する有機溶剤を再生し燃料としてリサイクルするシス
テムを提案していた。又、同様に包装材の製造工程などで使用する巻芯をプラスチッ
クで作り、リユースしていた。
20
②省エネルギー機器
省エネルギー機器としては、ヒーター、シーラー、駆動系統などが改善され、計測器と
して廃棄物の環境負荷を「見える化」した計測器も展示していた。
・加熱ヒーター
加熱ヒーターの省エネルギー策として、R社は成形機のシート加熱用ヒーターを必要
な部分のみ加熱できるようにしてヒーターの熱効率を上げていた。T社はブリスター
包装機において必要な箇所のみ部分加熱できる機械を展示していた。
又、S社のシュリンク装置は過熱したい部分に 4 箇所から熱風を吹きつけ熱効率を上
げると共に美しく仕上がる装置であった。
・ヒートシーラー
包装機において、ヒートシーラーは最も電力を消費する部品であることが多い。これ
はその電力容量もさることながら、適切な温度に達するまでの時間帯、昼休みや準備
作業中などシーラーを使わない時間帯も通電しておく必要があるためでもある。U社
はインパルス式ベルトシーラーを開発した。このシーラーは予熱の必要がないため余
分な時間の通電が必要なく、省エネルギー型シーラーといえる。
・駆動系統
包装機械は往復運動をするパーツが多いため、その駆動源としてエアシリンダーがよ
く使われる。ところが、エアシリンダーは圧縮エアにて作動するため、コンプレッサ
ーが必要になり、これの消費電力が大きい。V社ではエアシリンダーで作動する部分
にサーボモーターを使用することにより、圧縮エアを不要とし、消費電力を削減した
カートンケーサーを展示していた。
・計測器
以上のように省資源・省エネルギーを目的とした機械が多く展示されていたが、ウエ
ートチェッカーのメーカーであるW社は、廃棄物の重量を測定すると同時にその廃棄
物の環境負荷を表示する機械を開発し、環境負荷の「見える化」を進めるべく装置を
展示していた。
③生分解性包装材料
包装材料は多くの場合プラスチックが使われるが、このプラスチックは分解しないため廃
棄ゴミの問題が発生する。この対策としてK社は紙を原料とした緩衝材を提案し、L社は
生分解性ポリエチレンフィルムを原料としたエア緩衝材を展示している。
更に、X社はポリオレフィン樹脂に1%程度混ぜるだけで生分解性樹脂にする材料を展示
していた。
(2)まとめ
包装機械の展示会である2009日本国際包装機械展においても、「環境」に配慮した展
示物が多くなってきている。「環境」に関して、先ず「省資源」次に「省エネルギー」に対
しての工夫がなされ、一部、生分解性ポリマーの活用が図られてきている。「省資源」策と
しては、機械システムの方式を開発し、材料使用量の削減を目指した機械、包装材料の削減
21
のために包装寸法を小さくする工夫、包装工程で発生するロスの削減策などが提案されてい
た。包装資材面積あたり内容容積を大きくするピラミッド包装やボックスパウチも多く目に
するようになってきた。一方、梱包に使用する緩衝材を包装現場で製造する緩衝材製造機も
多く出展されていた。
「省エネルギー」に関する開発で目についた機械としては、ヒーターで応答速度の速さ、
必要な部分だけ加熱するヒーター、加熱時にだけ通電するシーラー、圧縮空気を使用しない
ためにサーボモーターを積極的に採用した機械などがあった。
「環境問題」は持続可能な社会実現のため、避けて通れない道である。今後共、包装に関
わるものとして業界挙げた取り組みの継続が必要と思われる。
3−2−2
展示企業の省資源・省エネルギーへの取り組み
2009日本国際包装機械展の会場において、ランダムにブースを訪問し、説明員に、包装
機械の省エネルギー・省資源の例を示して、展示機械の機種を中心として省資源・省エネルギ
ーの対応についてヒアリングを行った。調査対象企業は、34 社(内国内メーカー30 社、海外輸
入期販売4社、合計 34 社)である。「表3−5」
表3−5
調査対象企業
国内メーカー
輸入機器販売
合計
30 社
4社
34 社
(1)ヒアリングの前に対応者に例として提示した資料
①省エネルギー対策(例)
・電力使用量の削減・エア使用料削減
照明(LED 等)の変更、モーターの変更・適正化、ヒーター部の改良・変更、メカ機
構の伝達効率改良・向上、アクチュエーターの変更・改良、小型化・軽量化、洗浄
の効率化、稼働率の向上、待機時電力の減少、その他
②資源対策(例)
運転時ロスの減少(包装材料、充填物)、調整時のロス低減、運転時不良率の減少、
薄肉化対応、材質変更(リサイクル材料、低価格品など)、部品の長寿命化、消耗品
の減少・超寿命化、その他
(2)各ブースにおけるヒアリング結果
①省エネルギー・省資源に対する企業の対応と姿勢
約 18%(1/5)の企業は、削減の結果を数値で表したり、カタログなどにも掲載して積極
的に取り組んでいる姿勢が伺われる。特にこの中では、シュリンクトンネルや、シュリ
ンクパッカー、シール機構があり、ヒーターを使用するメーカーに於いて、その対応は
積極的である。変わったところでは、機械装置の荷造りのコンパクト化により段ボール
の梱包を採用し、省資源やリサイクルを考慮している。
22
約 24%(1/4)の企業は、省エネルギー・省資源に強い意識を持って、各々の機械装置に
適合した対策を講じている。約 34%(1/3)に当たる企業は、省エネルギー・省資源の意
識は持っているものの、現時点では、どの程度意識して改良を行っているか明確でない。
コストダウン、品質向上、不良率の低減を目的として改良した結果、省エネルギー・省
資源に繋がった形が多いように見受けられる。残りの 24%(1/4)は、省エネルギー・省
資源に対して意識は高くなく、関心も感じられない。調査に対して何か答えなければま
ずいという感覚からの回答もある。省エネルギー・省資源にたいして特に考えてない、
やっていないとか、電力削減は未検討などの回答もある。
②省エネルギーに対する取り組み
省エネルギー対策の件数としては、小型化、軽量化、及びサーボモーター化がいずれも
8件で一番多かった。この、小型化、軽量化は、機械質量の削減から、交換部品の削減
や、装置性能の小型化まで含まれた数値であるが、サーボモーター化は、駆動モーター
はもちろんのこと、圧縮エアの低減対策からサーボモーター化が大きな割合を示してい
る。
また、容量の大きなヒーターを使っているシュリンクトンネル等のメーカーは、モータ
ーや、エアシリンダーを使っているメーカーと比較して数は少ないにも拘わらず、合計
7件(温度管理、温度対策、ヒーター開発・改良)もあり、ヒーターの電気消費量の低
減が、サーボモーター化と並んで、大きな流れとなっている。
LED の採用は、電気使用量の削減や、寿命の延長からもっと使用されていてもよいかと思
っていたが、この調査では、照明の変更1件と印刷の UV 乾燥に使用されているだけだっ
た。この UV の LED 化はまだ小型装置への取り付けだけと言うことであったが、冷却ファ
ンの電気使用量も含めて電気容量が 1/5 になったことは、これから LED の価格低減もあ
るので、今後普及すると思われる。
③省資源に対する取り組み
「包装材料のロスの削減」が7件と一番多く、続いて「包装材料の減少・変更」、及び「機
械部品の共通化、軽量化、小型化」が各4件と続いている。
包装材料のロスの削減は、稼働率の向上も含まれており、件数としては、多くなってい
る。包装材料のロスの低減は、立ち上がり時の不良低減、PTP 包装機などのカッティング
ロスの減少、未充填袋をシールせず次工程での充填、等があり各々のメーカーの機械装
置にあわせて各種工夫をしている。
「包装材料の減少・変更」は商品仕様なども関連しており機械メーカーだけでは、やり
にくい場合も有ると思われる。この調査では、ドリップコーヒーの袋充填量を変えずに
包装材料(フィルターや袋)を減少したり、フィルムの薄肉化などがあった。これらは
ユーザーが生産する製品のコスト削減に直接繋がることから、ユーザーの評価対象も大
きく、機械メーカーとしても、省資源と共に包装製品のコストダウンの面からも力がは
いる部分と思われる。
ヒアリングで感じたことは、コスト意識が先行し、省資源を行っているにしては、その
意識は低いと思われた。
23
「機械部品の共通化、軽量化、小型化」は、省エネルギー対策と共通の所もあり、機械
自身も、パイプのフレームなど色々と工夫を凝らしている。
(3)むすび
ヒアリングで一番感じたことは、当然ながら対応者のポジションやレベルによって、回答
が異なっている。
数少ないヒアリングであったが、纏めてみると、省資源・省エネルギーともその状況や傾
向はある程度つかめたと思う。「表3−6」
表3−6
企業の省資源・省エネルギーに対する状況と姿勢
1
2
3
4
5
意識は有り、結果的にはなんらか対応している
強い意識があり、取り組みが感じられる
具体的数字があり、積極的。カタログにもエコ掲載
意識は高いとは言えない
あまり関心が感じられない
24
12
8
6
4
4
第4章
包装機械メーカーの省資源・省エネルギーの取り組み
ここでは、包装機械メーカーが省資源・省エネルギーに関して具体的に活動している事例を
さまざまな観点から取り上げてみる。
4−1
横形ピロー包装機における省資源化と省エネルギー
4−1−1
環境配慮技術
包装機械の中でも、特に横形ピロー包装機は、包装ラインの自動化、省人化、高速化(高生
産性)そして高付加価値に対応した機械である。省資源・省エネルギーの取り組み技術を以下
の8つの環境配慮項目と6つのライフサイクルステージに分類して、「表4−1」にまとめた。
(1)環境配慮項目
①温暖化対策・・CO2 削減、エコ(廃材、廃プラ)建材使用、ヒートアイランド現象抑制
②LCA(ライフサイクル分析)・・LCA 評価(環境負荷測定)
③再生材使用・・廃棄物の再使用
④再生資源化・・マテリアルリサイクル、素材の統一、標準化
⑤長寿命化・・・磨耗部を取替え式、リバーシブル構造、磨耗し難い、リターナブル、高
耐久性
⑥省資源・・・・小型化、軽量化、細径、薄肉化、リサイクル原料、歩留まり向上、不良
レス、品質安定、組み換え
⑦省エネルギー・電力使用量削減、工程削除・短縮、高効率化、能力アップ、クリーンエ
ネルギー、メンテナンスフリー、多品種微量生産
⑧環境保全・・・鉛フリー、VOC(揮発性有機化合物)レス、分解・分別、くず・ごみが出
ない、低騒音
(2)機械のライフサイクルステージ:
①素材→②部品・加工→③最終組立→④流通(輸送)→⑤使用(稼動)→⑥廃棄
4−1−2
主な取り組み技術
「表4−1」より包装機械の省資源化・省エネルギー化に大きく貢献していると思われ
る取り組み技術は、以下のとおりである。
・サーボモーター駆動の採用(メカトロ化)
・インバーター制御の採用
・無接点化(リレー回路から PLC(Programmable Logic Controller)、マイコンの採用)
・ヒートパイプ技術の採用
・無駄紙防止機能(パックレス、オンデマンド機能)
・デジタル表示と数値入力の採用(兼用時の再現性⇒ムダがない⇒包装品質確保)
・バルコニー構造の採用(掃除が容易)
25
表4−1
横形ピロー包装機における省資源化と省エネルギー化の取り組み
環境配慮項目
1
2
3
4
5
温
暖
化
対
策
L
C
A
再
生
材
使
用
資源・エネルギ ラ イ フ サ イ
ー低減の取り ク ル ス テ ー
組み技術
ジ
ライフサイクルステージとは
①素材→②部品加工→③最終組
立→④流通(輸送)→⑤使用(稼
動)→⑥廃棄
CO2 削減
エコ(廃材、廃プ
ラ)建材使用
ヒートアイランド
現象抑制
環境負荷低減
廃棄物の再使用
再
生
資
源
化
マテリアルリサイ
クル
素材の統一
長
寿
命
化
磨耗部を取替え式
標準化
EMC( 電磁環境 ⑤使用
適合性)試験
の実施
フィルム紙管 ⑥廃棄
を巻き取りに
利用
EMC 測定を実施。電磁波ノイズに
よる環境の悪化対策をしてい
る。
シュリンク包装において、スリッ
トしたフィルムくずを紙管に巻
き付け紙管の再利用回収してい
る。
ステンレス材 ①素材
の採用
鋳物部品の採 ①素材
用
工業会安全
②部品加工
規格準拠
主に機械のカバーにステンレス
材を標準化している。
センターシール部など部分的に
鋳物にして標準化している。
(社)日本包装機械工業会の安
全規格に準拠して、業界として
の標準化に寄与している。
シール加熱部に、カートリッジ
ヒーターを採用し、断線故障時
の交換を容易にしている。
カートリッジ ⑤使用
ヒーターの採
用
リバーシブル構造
磨耗し難い
リターナブル
高耐久性
6
省
資
源
小型化
電気機器の無 ⑤使用
接点化
リレーなどの有接点機器から無
接点機器(マイコン、PLC)へ切
り替えて長寿命化を実現してい
る。
ブラシレスサ ⑤使用
ーボモーター
駆動
PLC の採用
②部品加工
ブラシの無い AC サーボモーター
を標準採用して、長寿命化を実
現している。
従来のリレー盤に比べ、PLC(シ
ーケンサー)の標準採用により、
制御盤の小型化(約 1/2)を実現
している。
26
タッチパネ
ルの採用
②部品加工
サーボモー
ター採用に
よるメカ部
品半減
カバーの樹
脂化
②部品加工
②部品加工
カバーの材質を鉄から樹脂に切
り替え、機械の軽量化を実現し
た。
ヒートパイ
プ採用によ
る包装材料
薄肉化向上
①素材
シーラー表面温度のばらつき
(中央と端)が無くなり均一化
が実現し、フィルムの薄肉化に
対応できた。
歩留まり向上
マイコン化に ⑤使用
よる機械調整
の再現性確保
被包装物の兼用切り替え時の自
動化を実現。段取り替え時間の
削減とロスを大幅に低減してい
る。
検査機連動と包装不良排出の自
動化により包装物のフィールド
不良回収(リコール)を低減し
て
いる。
不良レス
X線、金属検 ⑤使用
査、ウエイト
チェッカーな
どの検査機器
連動
検査機連動と包装不良排出の自
動化により包装物の不良品発生
を低減している。
品質安定
ヒートパイプ ⑤使用
採用によるシ
ールの品質安
定向上
シーラー表面温度のばらつき
(中央と端)が無くなり、均一
化が実現し、シール不良を低減
している。
数値入力操作 ⑤使用
とデジタル表
示の採用
兼用時の操作は、数値入力とデ
ジタル表示により、段取り替え
の再現性があり包装物の品質が
保たれる。
マイコンとサ ⑤使用
ーボモーター
採用による兼
用性向上
兼用性の向上により、1台の機
械で多種な製品包装が可能にな
っている。
軽量化
タッチパネルの標準採用によ
り、操作盤の小型化を実現して
いる。
サーボモーター駆動により、機
械の大幅な軽量化を図ってい
る。(約 1t→850kg)
細径
薄肉化(資材)
リサイクル原料
組み換え
27
7
電力使用量削減
停止時ヒータ ④使用
ー温度オフセ
ット
停止時に数℃ヒーター温度を下
げる機能を持っている。
インバーター ⑤使用
採用
変速機構に、インバーター制御
を採用し省エネルギーを推進し
ている。
工程削除・短縮
省エネルギー
高効率化
能力アップ
インバーター ⑤使用
採用
サーボモータ ⑤使用
ー採用
自動供給装置 ⑤使用
の品揃え
8
環
境
保
全
クリーンエネルギ
ー
機械は電気や ⑤使用
エヤー駆動
メンテナンスフリ
ー
ブラシレスサ ⑤使用
ーボモーター
の採用
無給油、無接 ⑤使用
点化
多品種微量生産
機械は受注生 ③最終組立
産が基本(余
分に機械を製
作しない)
サーボモーター化により、機械
駆動負荷が軽減され、機械能力
をアップさせた。
自動供給装置の品揃えにより、
ラインの自動化が図れ、結果、
ライン能力をアップさせた。
電気で動くクリーンな機械であ
る。CO2排出係数の高い重油や灯
油、LPG を使用してない。
ブラシを使わないサーボモータ
ーを採用し、ブラシの磨耗故障
を無くしている。
無給油シリンダーや無接点電気
機器を採用し、メンテ不用とし
た。
機械はオーダーを受けてから製
作する受注生産方式なので、余
分な在庫を持たない機械であ
る。
鉛フリー
VOC( 揮発性有機化
合物)レス
ステンレス材 ②部品加工
採用での無塗
装化
分解・分別
バルコニー構 ⑤使用
造
くず・ごみが出な
い
ムダ紙防止機 ⑤使用
能(パックレ
ス、オンデマ
ンド)
サーボモータ ⑤使用
ー採用による
メカ駆動部半
減
低騒音
4−1−3
ステンレス材の標準採用によ
り、塗装工程が不要になり、塗
装時の溶剤を使用しなくなっ
た。
機械の構造は下部を空けたバル
コニー構造とし、製品カスなど
の掃除や分別を容易にした。
非包装物が供給されたときのみ
機械が動くので、空の包装が無
く、資材ロスをなくした。
サーボモーター採用により、メ
カ駆動部が簡素化され、同時に
低騒音化を実現した。
省資源・省エネルギーの取り組み経緯
現在、主流となっているサーボモーター技術を応用した横形ピロー包装機は、1980 年代に商
28
品化された。従来の 750W 程度の1台の汎用モーターで駆動していたメカニズム主体の機械に比
べ、サーボモーター駆動により汎用性を飛躍的に高めたメカトロ機へと大きく変貌を遂げた。
(図4−1)今では包装機の先進国である欧米諸国への輸出もより活発になっている。
何よりもメカ的な不等速調整装置(偏芯クランク)やクラッチ、差動装置などをサーボ化(ソ
フト化)したサーボモーション制御システムとしたことにより、従来のメカ機に比べて構成部
品を約 60%に減らすことができ、駆動伝達系もよりシンプルになり、機械の軽量化により駆動
伝達効率が飛躍的に向上し、高速化や低騒音化が図れた。
その結果、省エネルギー効果においても、電力消費量が従来のメカ機に比べておおよそ 15%
∼25%減となった。
メカ機・メカトロ機
図4−1
また、省資源においては、ヒートシーラーへのヒートパイプ採用とヒーター温度のマイコン
制御によりシール温度の精度と均一性が飛躍的に向上した。それにより従来に比べて包装フィ
ルムの薄肉化に対応できるようになった。
そして、先に述べたメカトロ化により、従来のメカ機では難しいとされてきた無駄紙防止機
能も可能となった。
無駄紙防止機能(図4−2)とは、
従来、連続式に被包装物を包装フィ
ルムで包み込んでいく横ピロータイ
プ包装機では、被包装物が供給され
ないときでも空袋が出ていたのが、
包装機の供給コンベヤ上のセンサー
が被包装物の有無を検出することに
より被包装物が供給されない場合に
機械の運転を止めずに包装フィルム
の繰り出しとエンドシーラーだけを
無駄紙防止機能
一時的に止めて、空袋を出さないよ
図4−2
うにした機能である。
29
4−1−4
まとめ
横形ピロー包装機においての省資源・省エネルギー対策は、包装材料の薄肉化に対応するシ
ール技術、そして機械の小型化・軽量化など、まだまだ課題が残されている。
それらに対応するには、やはり新技術開発が欠かせない。今後は、レーザーヒーターや回生
エネルギー利用、制振材料など、環境配慮に期待できる新技術の導入が待ち望まれる。
4−2
包装機械の消費電力の測定
4−2−1
目的
包装機械の消費エネルギーを測定し、省エネルギー活動の一助とするためにヒートシールと
超音波シールの消費電力を測定し、省エネルギー策を検討した。
4−2−2
測定に供した機器及び材料
(1)測定した包装機は液体スティック包装機である。(図4−3)
液体スティック包装機
図4−3
①主仕様
・能力:30 ショット/分(30×3列=90 包/分)
・包装形態:スティック包装
・包装寸法:幅
25mm×長さ
130mm
30
・シール寸法:縦シール・・・幅 10mm
横シール・・・幅
25mm
長さ
130mm
長さ
25mm
(壜口形状)
②ヒートシール仕様
・横シール:幅 10mm×長さ 150mm
ヒーター400W×2(両面)
(ヒートパイプ付)
・縦シール:幅 35mm×長さ 200mm
ヒーター200W×2(両面)×3列
(ヒートパイプ付)
③超音波シール仕様(3列)
・横シール:幅(スティック幅)
30mm×長さ 28mm
・発振機容量:600W×3
④駆動用モーター容量
・汎用モーター:100W×2
90W×1
15W×1
・サーボモーター:2kW×1(ヒートシール用)
200W×3(充填ポンプ用)
⑤受電容量:6,705W
(2)電力測定器:日置電機㈱製
クランプオン パワーテスター
3166 型
(3)包装材料
①フィルム構成:PET12μm/Al9μm/PET12μm/PE50μm
②数量:300mm 幅×500m
4−2−3
測定条件
(1)包装条件
①包装速度:30 ショット/分(30×3列=90 包/分)
②ヒートシール設定温度
・縦シール:135℃
・横シール:140℃
③超音波シール条件:発信時間 0.35 秒
(2)環境
①温度:23∼25℃
②湿度:37∼52%
(3)測定
①測定条件・・・別紙測定結果一覧表に記載の条件を変えて電力量を測定
②測定インターバル・・・2分(自動記録)
31
4−2−4
測定結果
(1)測定条件及び測定値「表4−2」
表4−2
測定条件及び測定値
テ
ス
ト
No
測定条件
A
B
縦シ
ール
ヒー
ター
○
○
横シ
ール
ヒー
ター
×
○
C
○
D
E
○
○
単位消費
電力
(kWh/時
間)
超音
波発
振
通紙
運転
充填
有無
×
×
×
×
×
×
0.34
1.70
○
×
×
×
0.57
○
○
×
○
○
○
○
○
1.08
1.26
備考
達温後
昇温時
達温後(アイドリング状
態)
正常運転
(2)測定結果のまとめ
①ヒートシールの消費電力
・縦シールの消費電力は時間あたり 0.34kWh「テスト No.A」であり、横ヒートシールの
消費電力は時間あたり 0.23kWh「テスト No.C−A」である。
・但し、約6分の短時間ではあるが、常温から設定温度までの昇温時には時間あたりに
直すと 1.7kWh と大きな電力を消費する。「テスト No.B」
・又、昼休みなどに温度調節をした状態で放置すると、時間あたり 0.57kWh の電力を消
費することになる。「テスト No.C」
1日に8時間の作業時間で、7時間運転をするとした場合、朝スタート時にヒートシー
ルバーの温度が安定するまでに 10 分を要するとして、1日の生産時間は 410 分となり生
産量は 36,900 包で、消費電力は 8.833kWh となる。
一方、昼休みなどの長時間停止時にはヒーター電源を切り、予め決められた時間に電源
が自動的にオンできるようにすることにより、1 日の生産時間は予定通りの 420 分となり
生産量は 37,800 包となり、前記に較べ 2%の生産量を拡大できる。
②超音波シールの消費電力
・超音波シールに要する電力は、時間あたり 0.18kWh「テスト No.E−D」であり、横ヒ
ートシールと同一の機能を果たすのに約8割の電力ですむことになる。又、超音波シ
ールには予熱が必要でなく、オンデマンド運転が可能なことより、更に有利になる。
(3)省エネルギーに向かっての検討案
①昼休みなどの長時間停止時にはヒーター電源を切り、予め決められた時間に電源が自動
的にオンできるようにすることにより、約5%の省エネルギーに繋がる。
②昼休みを交代制で連続運転をすることにより、生産量が約 15%増大し、結果として省エ
32
ネルギーに繋がる。
③機械的には、ヒートシールバーからの放熱を少なくするために、ヒートシールバーを保
温することや、昇温時間を短縮するためにヒートシールバーの熱容量を小さくすること
が考えられる。
④装置価格や機械適性、包装材料の強度劣化対策など解決すべき課題は多いが、超音波シ
ールを活用することにより、約 28%の省エネルギーに繋がる可能性を有する。
⑤オンデマンド機能は、ヒートシールに較べてメリットが大きい。超音波シール以外にも、
インパルスシールや高周波誘導加熱も検討さるべきであろう。
4−3
包装機械の電力消費量の削減と包装材料の削減
電力消費の大きなシール用ヒーターを必要としないティアテープの利用、空気配管ルートの
見直し、包装材料の削減を行った事例を報告する。
4−3−1
粘着式ティアテープの使用による包装機電力消費量の削減
包装機の電力消費量において、シール用ヒーターは大きな割合を占めているといえる。その
一例として、CD/DVD 用フィルム上包み機の電力消費量を「表4−3」に示す。したがって、包
装機の省エネルギーを考える際には、ヒーター容量を可能な限り下げることができないか検討
することは有効な手段である。
一般に、ヒートパイプの利用やヒーターブロックを断熱材で覆うことで熱効率を向上させる
ことが行なわれている。しかし、一方では機械回転数アップ、密封性保証、包装フィルムの多
様化などに対応するために、余力を持ったヒーター容量にしておきたいという包装機械メーカ
ー側の考え方もある。
そこで、ヒーターを必要としない粘着式ティアテープに着目し、包装機の標準仕様としてテ
ィアテープ接着用ヒーターを削減した事例を示す。
粘着式ティアテープを採用するにあたり、包装機ユーザーが気になるランニングコストもホ
ットメルト式ティアテープと遜色のないレベルになってきている。
「表4−4」また、粘着式は
接着に熱を加えないため、熱によるテープやフィルムの伸び縮みがなく、包装仕上がりがきれ
いである。ただし、抗張力や粘着材の質にメーカー差があるので注意が必要である。
表4−3
CD/DVD 用フィルム上包機の電力消費量
汎用モーター
主動力
ブロワー
供給コンベア
サーボモーター
750W
400W
40W
包装材料繰出
カッター(包装材
料)
カッター(小口)
200W
200W
100W
ヒーター
胴シール
側面シール
ティアテー
プ
400W ×2
300W ×4
300W
計
1,190W
500W
2,300W
比率
29.8%
12.5%
57.6%
* 制御機器および表示機器の消費電力を除く
33
表4−4
ティアテープの種類とコスト
種類
メーカー
単価〔1km あたり〕
A社
250 円
海外メーカー(日本代理店扱い)
一軸延伸 OPP 24μm
300 円
二軸延伸 PET 40μm
250 円
二軸延伸 PET 40μm
粘着式
B社
C社
ホットメルト式
B社
C社
備考
* 注文単位数や年間購入量により価格変動あり
4−3−2
包装機の圧空配管経路見直しによるエア消費量の削減
包装機では、電気配線や組立作業時間の短縮およびメンテナンス性の向上のために電磁弁マ
ニホールドを採用することが多い。しかしながら、各圧空駆動機器とマニホールドとの配管距
離が長くなる程、エア消費量(排気エア)が多くなるため、機械の大きさや各圧空駆動機器の
設置位置を考慮し、省エネルギーの観点から効率的なマニホールドの配置(集中と分散)を検
討することが大切である。特に圧空設備(エアコンプレッサー)を持たないユーザーに圧空機
器を使用した包装機を納入する際には、出来る限り小型のコンプレッサーで済むような配慮が
必要である。
0.4kW コンプレッサーを搭載した包装機にオプション装置を追加すると若干、空気量が不足
となる事例があり、設計時点で CAD と Excel を活用してマニホールドの分散配置のシミュレー
ションを行い、コンプレッサーを大型にすることなく対応した。
「表4−5」に参考として代表
的なメーカーのコンプレッサー仕様を示す。
表4−5
代表的なコンプレッサー仕様抜粋
メーカー
H 産機
A・I 社
M 機械
出力
W
200
制御圧力
MPa
吐出空気量
L/min
騒音
dB[A」
20
タンク容量
L
12
0.6∼0.8
450
0.6∼0.8
42
30
60
750
0.6∼0.8
85
30
63
200
0.8∼1.0
15
20
64
400
0.8∼1.0
35
20
64
750
0.8∼1.0
75
39
71
200
−
0.69∼
0.83
0.78∼
0.93
−
−
28
400
750
※
4−3−3
35
75
38
56
73
69
表の値は三相 200V、50Hz 時
小売り業界の包装資材消費量削減への取組
小売り業界では、これまでの過剰包装を見直し、顧客の理解と協力のもとで包装資材消費量
34
の削減となる取り組みを行なっている。
(1)包装機の導入による包装形態変更
従来、デパートでは手作業による完全包装(図4−4)が主流であったが、包装機の導入
により包装形態をキャラメル包装(ダブルポイントエンドフォールド)や簡易包装(胴巻き
包装)に変更することで包装紙の消費を大幅に削減した。Tデパートの流通センターでは、
完全包装からキャラメル包装に包み方を変更し、年間 30 万件で包装紙 830kg、従来に比べ約
30%の削減効果がでている。これは面積に換算すると年間で東京ドームのグランド分に相当
するという。また、Dデパートでは、ギフトの約 90%の商品を簡易包装で顧客へ配送してい
る。
(2)エア緩衝材製造機導入による緩衝材変更
商品の破損防止のためにカートンに詰める緩衝材として、巻きダンボールや茶紙を使用し
ていた。これをエア緩衝材(フィルムで作った連袋に空気を入れてピロー状としたもの)に
変更することで、はさみを入れれば緩衝材は一握りのフィルムのかたまりとなり、顧客家庭
でのゴミ削減に繋がる。
(3)シュリンク包装機導入による梱包装材料の変更
複数の商品を同時発送する際にカートン、段ボール箱に詰めていたものをシュリンクフィ
ルムに変更し、約 93%の重量削減を達成している。
・完全包装
・キャラメル包装
・簡易包装
包装形態
図4−4
4−4
コンプレッサーの台数制御による省エネルギー
4−4−1
目的
ここでは工場の電力削減でコスト、CO2 削減に結びつけるために、A社が開発した複数台のコ
ンプレッサーを省エネルギーコントロールする制御を示す。
35
4−4−2
コンプレッサーの台数制御
コンプレッサーは設定圧力に合わせて空気を圧縮するが、空気を 100%吐出している場合を
除き、必ずロスが発生する(インバ−ター機を除く)。また、全く空気を吐出していない間も待
機電力を消費している。
そこで、省エネルギーコントロールする為に台数制御を導入することで、空気使用量に合わ
せて必要台数となるように自動的にコンプレッサーを起動・停止させて省エネルギーを行う。
【 制御別 吐出量ー消費電力特性】
消費電力%
100%
絞り込み機
65%
インバータ機
45%
段階制御機
30%
10%
0%
50%
100%
吐出量%
制御別吐出量−消費電力特性
図4−5
4−4−3
台数制御盤の特徴
・空気使用量に合わせて運転台数・運転機を自動選択
・アンローダーを自動制御し、効率的な運転を実現
・国内主要メーカーのコンプレッサーに対応可能
・運転時間均等化運転+軽故障機の軽負担運転制御が可能
・生産設備とのシンクロ制御が可能
台数制御盤
図4−6
36
4−4−4
台数制御盤によるライン制御の模式図
台数制御盤によるライン制御
図4−7
制御方法
・インバーター付コンプレッサーを1台使用し、制御用として活用する。
・効率の良いコンプレッサーを優先して稼動させる。
(例)各コンプレッサーの事前効率診断より効率優先度は、①号機>②号機③3号機と
する。
①号機:37kW インバーター付
②号機:37kW
③号機:22kW
小
←
負荷
→
大
インバーター制御コンプレッサーの活用方法
図4−8
37
4−4−5
シミュレーション
数値を用いて具体的に導入効果をシミュレーションする。
(1)工場におけるコンプレッサーの電力消費
一般的な工場では、総電力の約 30%をコンプレッサーが消費すると言われている。現状
把握のため、下記の事例でコンプレッサーの年間電力料金を計算する。
・コンプレッサー電力料金の試算
モーター負荷を平均 70%、電気料金を 10 円/kWh、力率は固定とする。
(実測値ではなく目安である)
[推定電気料金(目安)]=[モーター出力合計(kW)]×[運転時間(hr)]×8円
(試算検討)
使用コンプレッサー:37kW×4台(同出力機のみ)
稼働時間
:24 時間×250 日/年
基本電気料金
:8円/kWh
37(kW)×4(台)×24(hr)×250(日)×8(円)=7,104,000(円)
コンプレッサーの年間電気料金は約 710 万円の電気料金となる
(実際は稼働状況などにより変動する)
コンプレッサー電力料金の試算
図4−9
(2)台数制御盤導入による省エネルギー効果予測
A社は過去の実績・経験から「削減効果レイト表」を創出し、引き合い案件に対して台数
制御盤の省エネルギー効果を予測している。
年間のコンプレッサー電気料金に対し、削減効果レイト表から削減効果を算出する。
表4−6
削減効果レイト表
No
1
2
3
4
5
コンプレッサーの種類
給油式・水循環式 異出力機混在
給油式・水循環式 同出力機のみ
無給油(DRY)のみ(出力に関係なく)
インバーター機と標準機混在
全機インバーター機
38
削減効果レイト
15∼40%
10∼35%
5∼20%
5∼20%
3∼7%
(試算検討)
(図4−9)より
コンプレッサーの年間電気料金は、約 170 万円の節減効果を試算します。
「表4−6」削減効果レイト表 No2(給油式・水循環式 同出力機のみ)より
コスト削減効果=710 万円×(10∼35%)=71∼248 万円/年
3年間で効果を考えると、213∼744 万円のコスト削減効果が期待できます。
[(71∼243)万円×3年=213∼744 万円]
削減効果算出方法
図4−10
(3)設備投資とその効果予測
台数制御盤の設備導入金額は
40∼50 万円/台である。(一般工事費含む)
[設備投資額(目安)]=[コンプレッサーの台数]×(40∼50 万円)
(試算検討)
(図4−9)と(図4−10)より
コンプレッサー:37kW×4台(全て給油式、水循環式)
年間電気料金
:710 万円
削減効果予測
:213∼744 万円/3年間と予測
(「表4-6」より削減効果レイトは 10∼35%)
設備投資
:160∼200 万円(4台×40∼50 万円)
比較:設備投資 (160∼ 200 万円 ) < コスト削減効果 (213∼ 744 万円 /3年間 )
設備投資額より3年間のコスト削減効果が高く、設備投資のメリットがある
設備投資とその効果予測
図4−11
39
(4)事前稼動状況測定と効果予測の事例
現状のコンプレッサーの稼動状況を調査測定し、台数制御盤を導入した場合の効果をシミ
ュレーションする。
①稼動時の測定データ
稼動時の測定データ
図4−12
・コンプレッサー別負荷率では、全てのコンプレッサーが独立した稼動をしており、ロス
が発生している。
②シミュレーション結果
シミュレーション結果
図4−13
・負荷率 100%の運転台数を増やし、変動分を2台のコンプレッサーで制御運転すること
40
で2台のコンプレッサーをほぼ停止させる。
(5)設備導入後の効果検証事例
(4)では効果を予測しているが、実際に台数制御盤を導入した後の省エネルギー効果を
検証する。
設備導入後の効果検証事例
図4−14
・台数制御盤により標準機は 100%稼動、または停止させている。
・100%稼動の吐出機とインバーター機が可変することで調整を行っている。
・2台で吐出量が不足する場合は3台目が稼動して効率良く運転している。
(6)結果
効率の良いコンプレッサーを優先して 100%稼動させ、非効率のコンプレッサーは停止さ
せて、その中間のエア不足分をインバーター付コンプレッサーで補助することができるので、
省エネルギーの効果が発揮されている。
過去の実績から、一般的に複数台のコンプレッサーの合計能力が 200kW 以上であれば、3
年以内に設備償却が可能とされている。
4−5
サーボモーターの活用による省エネルギー
「縦型製袋充填機」「横型製袋充填機」「上包機(折畳み包装機)」においては、プラスチッ
クフィルムを熱接着するためにヒーターを使用している。「折畳み包装機」の中にもアルミニウ
ム包装材料を使用し折り込むだけの機械や、
「 ヒネリ包装機」はヒーターを使用しない機械だが、
年々このような包装形態の需要が少なくなり、ヒートシールによる包装へ移行してきている。
ヒーターを使用している機械において、電気エネルギーを一番消費しているのがこのヒータ
ー部である。省エネルギーに一番効果を出せるのが、ヒーター部の熱損失の改善やヒーターに
41
代わる方式の採用である。しかし、シール不良による包装不良の発生は、機械を購入した顧客
に多大な迷惑を掛けることになるため、ヒーター組込み部の設計やヒーター容量はあらかじめ
余裕のある設定となり、なかなか改善されない部分である。また、機械開発のコンセプトとし
て、機能向上とコストダウンが優先しているのが現実だが、機能向上から「省資源・省エネル
ギー」に結びついている事例を報告する。
(1)エアシリンダーをサーボモーターに変更したことによるエア消費量の削減
「縦型製袋充填機」の以前の機械はエアシリンダーを多く使用していた。各駆動エアシリ
ンダーの中でエア消費量の多くを占めていたのが、袋の天地シール用の横シーラーを駆動す
るエアシリンダーである。現在は横シーラーの駆動源にサーボモーターを採用し、エア消費
量の削減につながっている。
①計算上の削減されたエア消費量
横シーラー駆動部のエア機器仕様は
・複動形エアシリンダー
・配管内径 7.5mm
内径φ50mm
ストローク 100mm
配管長さ約 2,000mm
・包装能力 60 袋/分
以上の条件のとき、約 180 L/min
の削減となり、包装機械単体での使用量としては約
72%の削減となった。
②年間の電気量を計算
・機械稼働を8時間/1日、年間 240 日とし
て、約 20,700 ㎥の圧縮空気を消費
・1kWh 当り7㎥の圧縮空気が生成されると
して、20,700 ㎥の圧縮空気を作り出す電気
量は約 3,000kWh
③年間の CO2 排出量として計算
1kWh で排出される CO2 は 0.555kg として、
3,000kWh で排出される CO2 は 1,665kg(球体
巻取ロール紙
の直径で 11.7mに相当)となる。
省エネルギーを考えると、エアシリンダーの代
わりに採用したサーボモーターの消費電気量を
横シーラ
考える必要がある。正確な実測値ではないが、多
く見積もっても年間 1,000kWh 以下となり、上記
縦型製袋充填機の包装工程図
図4−15
数値より約 2,000kWh の削減となった。
(2)包装ロス削減による省資源・省エネルギー
箱を包装する「折畳み包装機」の以前の機械の駆動部は、無段変速機付モーター1つに
て伝動を引き回していた。現在の機械では、各駆動部の伝動を分け、4軸サーボモーター化
を行なった。これにより以前の機械では被包装品が供給されなくても機械は空運転をしてい
42
たが、被包装品が供給された時のみ各駆動部が運転するため、空運転による無駄な電力を抑
えられるようになった。
また以前は一定にしか設定出来なかった過負荷停止の設定が、登録した被包装品ごとに
設定できるようになり、重い・軽い・しっかりした箱・弱い箱など被包装品の兼用が容易と
なり、被包装品を壊し難くなったことで包装ロスの削減とトラブル時間の削減につながって
いる。
以前の機械では製品サイズにより4機種のバリエーションに分かれていたが、現在の機
械は以前の機械4機種のうち最大製品用機を除く3機種分の製品サイズが1機種で包装可
能となっており、設備導入による配線、配管等の工事が削減でき間接的ではあるが省資源化
につながっている。
また以前は、製品サイズ変更による調整部(10 箇所)のアジャストは手動式で調整時間
は最大約 10 分かかったが、今では自動化(事前にマイコン登録している場合)し、設定変
更は最大でも約2分である。時間短縮で、待機中のヒーター通電による無駄な電力を抑えら
れるようになり、また手動式の場合、多少でも人為的ミスが発生するが、このミスによる復
帰までのロス時間の電力削減につながった。
折畳み包装機
図4−16
4−6
製袋充填機の駆動部とヒーターの省エネルギー対策
製袋充填機には、給袋式と製袋式があり充填物の大きさ・形状・質量又は、包装形態等いろ
いろな条件により種類が分類されている。包装機械の多くはモーターやシリンダーなどを各セ
ンサーで得られた情報により PLC で制御を行い、充填後にプラスチック包装材料の熱溶着等が
行われて一つの製品が出来上がっている。
包装機で大きく省資源・省エネルギーに関与するのは、包装資材の削減やロスの低減又は、
包装材料の熱溶着に必要な電気エネルギーの低減が考えられる。製袋充填機における電気エネ
ルギーの省エネルギー対策について機械の駆動部分と制御盤を中心とした電気機器に分けて簡
単な省エネルギー対策の事例を紹介する。
駆動部の省エネルギー化について特に意識して取り組んでいるわけではないが、包装機が間
欠運動を主体とする構造なので、メイン軸の脈動を抑えるためバランスカムによる振動の低減
43
や高能力化を行う概念があった。以前の包装機は、調整のために手回しハンドルでメイン軸を
回していたので、常に包装機の脈動を体で感じていたことからバランスカムの発想があったと
思う。
具体的にこの機械(図4−17)は、チャック付四方製袋自動包装機で製袋部のチャックシ
ール、ボトムシール、サイドシールなど 12 枚のシールカムがほぼ同時に動作するので、主軸に
はかなりの脈動が発生して減速機の負荷が大きくなり、大きなエネルギーが必要になる。
その状態を電流計で測定し、電流値の上昇中がカムの昇り、下降中がカムの下りと捉えて、
相反する負荷を与える事により電流値(負荷)の平準化を行い、電力の低減を行っている。ト
ルク補償カム理論に基づいて解析すれば、さらに良い効果を得ることができる。「表4−7」
「表4−8」
製袋充填機
製袋充填機の外観図
図4−17
表4−7
電気料金の条件
電気料金
稼動状況
単価(1kWh)
1日
1 ヶ月
44
18 円
16 時間
25 日
表4−8
バランスカム有無比較
バランスカム無
バランスカム有
差
消費電力
(kW)
1 日消費電力量
(kWh)
1.048
0.948
-0.100
16.768
15.168
-1.600
1日
302
273
-29
電気料金(¥)
1 ヶ月
7,546
6,826
-720
1年
90,547
81,907
-8,640
製袋充填機でヒーターの数が多く、発熱体の周辺を囲うといった単純なヒーター断熱構造に
よる効果も得ることができた。「表4−9」
制御盤を構成している機器や電気機器についても最近の省エネルギータイプに変更するこ
とで簡単に電力の低減を行うことができる。具体的には、インバーター、サーボモーター、パ
トライト、盤内照明、電磁弁等である。これは、数年前に開発された包装機の電気機器を最新
の省エネルギータイプに部品変更するだけで、効果を得ることができる。「表4−10」
しかし、前述した機械系の効率の改善や電気機器の変更のみでは、大きな効果を得ることは
できない。今後の省資源・省エネルギー対策は、包装資材のロスを低減させる改善や溶着方法
の改善に進むと推測する。「表4−11」
表4−9
ヒーター断熱構造有無比較
消費電力
(kW)
2.486
2.222
-0.264
断熱構造無
断熱構造有
差
1 日消費電力量
(kWh)
39.776
35.552
-4.224
1日
716
640
-76
電気料金(¥)
1 ヶ月
17,899
15,998
-1,901
1年
214,790
191,981
-22,810
表4−10
電気機器による改善
機器名
電磁弁(シリンダー用)
電磁弁(エア用)
パトライト
盤内照明
静電除去
スイッチングパワーサプライ
メインモーターインバーター
サーボアンプ
排出コンベヤー
消費電力(W)
省エネルギー
現状
タイプに変更
1.8
0.4
4.2
1.5
11.0
3.8
10.0
2.9
30.0
3.6
400.0
320.0
950.0
830.0
50.0
30.0
90.0
67.5
45
個数
22
6
1
1
2
1
1
3
4
合計
削減消費電力
(W)
-30.8
-16.2
-7.2
-7.1
-52.8
-80.0
-120.0
-60.0
-90.0
-464.1
表4−11
省エネルギー効果表
項目
メインモーター
バランスカム取付
ヒーター断熱構造
電気機器改善
合計
消費電力
(kW)
電気料金(¥)
1 ヶ月
1年
1 日消費電力量
(kWh)
1日
-0.100
-1.600
-29
-720
-8,640
-0.264
-0.464
-0.828
-4.224
-7.426
-13.250
-76
-134
-238
-1,901
-3,342
-5,962
-22,810
-40,098
-71,548
・製袋充填機メインモーター比較
モーター仕様;三相かご型誘導電動機、AC200V、2.2kW、4極
消 費 電 流︵ A ︶
10A
バランスカム無
時間(秒)
図4−18
消 費 電 流︵ A ︶
10A
バランスカム有
図4−19
46
時間(秒)
4−7
包装資材の削減への取り組み
包装資材の削減方法としては、包装工程における包装資材の使用量の削減と、包装資材自体
の厚みや重量の削減を行う。これらを行う事により、包装資材の消費量の削減という省資源効
果のみならず、包装資材の運搬量が減少することによる輸送燃料の削減による省資源効果があ
る。更に、包装資材のほとんどが最終的には廃棄物として処理される事を考えると、廃棄物処
理にかかるエネルギー消費量の削減による省資源効果もある。
(1)対象となる包装機
突き上げ式ストレッチ包装機
被包装物寸法:幅(a)
30∼380mm
奥行(b)
80∼250mm
高さ
10∼130mm
(2)使用する包装資材
①PVC(ポリ塩化ビニール)または PO(ポリオレフィン)樹脂製ストレッチフィルム
幅:
厚さ:
250∼500mm
10∼20μm
②PSP(ポリスチレン)、PP(ポリプロピレン)、PVC(ポリ塩化ビニール)製プラスチック
トレー
(3)包装工程におけるフィルムの使用量の削減
①フィルム使用量
突き上げ式ストレッチ包装機の包装工程は(図4−20)に示すように、機械にセット
されたフィルムロールよりフィルムを繰り出し、所定の長さに切断した後、包装する商
品の上部に搬送待機させ、被包装品をその底部がフィルムの待機面より上となる位置ま
で突き上げ、フィルムの端部を被包装品の下に折込み、フィルムの重なり部分を熱にて
接合する。
フィルムの使用量は被包装品のサイズによって決まり、被包装品の幅寸法(a)に対応
するフィルム寸法(A)はフィルムの繰り出し切断長さを可変にする事により適正化す
ることが可能である。それに対し、フィルムの幅寸法(B)はフィルムロールごとに固
定である為、いろいろなサイズの被包装品をランダムに包装する必要があるこの種の包
装機では、奥行き寸法(b)が最大の被包装品が包装可能な幅寸法(B)のフィルムを
使用し、奥行き寸法がより小さいサイズの被包装品もその幅広のフィルムで包装する事
になる。フィルムの使用量をより少なくする為に、数種類(通常2種類)の異なる幅寸
法のフィルムロールを機械にセットし、包装する被包装品ごとに、その奥行き寸法に対
して最適な幅寸法のフィルムロールを選択し包装作業を行うことによりフィルム使用
量を削減するという方法がある。
47
包装工程Ⅰ
図4−20
②フィルム使用量を更に削減する為の取り組み
フィルムの使用量を更に削減する為に、(図4−21)で示すように、幅(C)のフィ
ルムロールより繰り出したフィルムを被包装品の幅寸法(a)に対して最適な長さであ
る(A)寸法に切断後、被包装品の奥行き寸法(b)に対応して、フィルム寸法(C)
をその被包装品を包装するのに必要充分な寸法(B)まで幅方向に引き伸ばすことによ
り、幅寸法の小さい一種類のフィルムですべてのサイズの被包装品を包装可能にする。
包装工程Ⅱ
図4−21
48
③削減実施例
被包装品の奥行き寸法に合わせて 350mm と 450mm の2種類の幅寸法のフィルムを切り替
えて包装作業を行っているケースを例にとると、②の様にフィルムを幅方向に引き伸ば
して使用することにより、すべての被包装品が幅 300mm のフィルム一種類で包装可能と
なる為、2種類のフィルムの使用比率が1対1の場合、使用フィルムの削減率は 25%と
なる。
(4)包装資材自体の減量
①フィルム厚の薄肉化
突き上げ式ストレッチ包装機では PVC と PO の2種類の材質のフィルムが使用されるが、
それぞれ以下の様に厚みを薄くする事により省資源化が進められている。
PVC(μm)
PO(μm)
1999 年以前
14.0∼15.0
13.0∼14.0
2000 年
13.0∼14.0
12.0∼13.0
2005 年
12.0∼13.0
11.0∼12.0
2008 年以降
11.5∼12.5
10.5∼11.0
現在では 1999 年以前に比べ、PVC で約 17%、PO で約 20%の減量となっている。
②PSP トレーの軽量化
PSP(Polystyrene Paper)トレーはスチレンを約10倍に発泡させたシートを熱成型し
て製造される。素材であるシートの発泡率を上げることにより軽量化を実現している。
PSP の重量の変遷は概略以下の様になっている。
PSP 重量(g/㎡)
2004 年以前
160∼180
2005 年
150∼160
2006 年
140∼150
2007 年
30∼140
2008 年
120∼130
2009 年
110∼120
2004 年以前に比べ 30%強の軽量化が行われているが、ただ単に素材を軽量化しただけで
はトレーの機械的強度が低下し、破損しやすくなる等の不都合が発生するおそれがある。
そこで、リブの形状を工夫したり、PP のシートをラミネートする等により強度を保ちつ
つ軽量化を実現している。
(5)包装資材の減量に対する包装機の対応
フィルムの薄肉化とトレーの軽量化に対応する為に、包装機はより柔軟な制御が必要とな
る。包装工程の各駆動部の動力を独立させ、それぞれのスピードやタイミングを最適化する
ことで、より良い包装仕上がりを実現した。
49
4−8
包装機と周辺機器の省資源(ロスの削減)・省エネルギー対策
ここでは包装機械およびその周辺機器についての省資源・省エネルギー対策を示す。
4−8−1
包装機本体
(1)各軸サーボモーター化による省資源・ロスの削減(メカ駆動から各軸サーボモーター駆
動による削減効果)
・空袋防止機能による、フィルムロス削減
・制御精度向上による、各機能向上
⇒フィルムマーク制御精度向上による、カットピッチの短縮
ワーク位置決め精度向上による、カットピッチの短縮
フィルム自動接続時の、系外排出品の削減
(フィルムロス、リパック時の手間の削減)
加速減速時の連動制御の向上による、系外排出品の削減
(フィルムロス、リパック時の手間の削減)
その他
・ワーク位置ズレ品のトップシール(エンドシール)スルー機能による、噛み込みの削減
⇒チョコ停の削減(稼働率の向上)
ワークダメージによる、廃棄品の削減
・パラメーター設定による、型換え時の再現性向上
⇒立ち上げ調整時間の短縮
立ち上げ調整時の使用フィルム(資材)削減
・高速運転による稼働時間当たりの生産量向上
⇒生産時間の削減
機械台数の削減
(2)センサー(カメラ、各種検出装置)、補助機器によるロスの削減
・NG ワーク(重量不良、異物混入、形状不良等)検出による系外排出精度向上
⇒無駄包装の削減(フィルムロス削減)
・フィルム蛇行監視(又は、蛇行修正装置)により、よりタイトな包装が可能
⇒使用フィルム幅の削減
(3)その他の省資源・ロス削減対策
・停止、待機時のワークへの熱ダメージによるロスの削減
⇒水冷、空冷による熱ダメージの削減
・フィルム巻き径増大への対応
⇒フィルム接合頻度の削減
系外排出品の削減(フィルムロス、リパック時の手間の削減)
50
ダウンタイムの削減(稼働率の向上)
・フィルムコストダウン(薄肉化による資材の削減や安価なシーラント材への変更)への包
装機側の対応
⇒フィルム張力制御の向上
シール機構の変更
その他
4−8−2
周辺機器
(1)捺印装置(サーマルプリンター)
・印字用リボンテープのロス削減
⇒ラジアルリボンセーブ機能による、流れ打ち印字時のロス削減(図4−22)
・リボン交換の為のダウンタイムの削減
・サーマルヘッドを広く使うことによる長寿命化
印字後のリボンテープ戻し機構による、ロス削減
図4−22
(2)電動アクチュエーター
エアシリンダーのエネルギー使用効率:14%
⇒コンプレッサー損失やエア漏れなどが多い
電動アクチュエーターのエネルギー使用効率:75%
⇒消費電力は 1/5
約 80%の CO2 削減が見込める
(エアシリンダーと同等の作業を行った場合、約 80%のランニングコストの低減)
上記は電動アクチュエーターのメーカーカタログ類より抜粋
51
・パラメーター設定による、型換え時の再現性向上
⇒立ち上げ調整時間の短縮
・コンプレッサーや配管ラインのメンテナンス関連の削減
(3)エア機器
日本国内のコンプレッサー使用による予想使用電力量 500 億 kWh
⇒日本の総消費電力量の5%に相当する。言い換えれば空気圧は省エネルギーの宝庫である
工場内の電気消費量のうち約 20%がコンプレッサー
⇒空気消費量のうち 20%が駆動機器、エアブローが 50%、エア漏れが 15%、その他 15%
上記は空圧機器メーカーのカタログ類より抜粋
①削減対策
・エアブローの空気消費量を削減
・エアパージ/エア漏れの削減
・駆動機器の復帰側を減圧作動により消費量を削減
・ラインの低圧化
・低ワット機器による消費電力の削減
・圧力、流量の管理、見える化
(4)増圧機器
工場の生産設備の 60∼70%は低圧力で使用されていることが多い
⇒供給圧力を 0.3MPa 下げると約 20%の省エネルギーとなる
高圧力が必要なラインを電気駆動型増圧機器(ブースターコンプレッサ)にて対応すると、
圧空駆動型増圧機器に比べ消費電力が 70%削減
上記は空圧機器メーカーのカタログ類より抜粋
・コンプレッサーの消費電力を削減
・使用空気量(エア漏れ分含む)の削減
(5)シュリンクトンネル
いくつかのメーカーで、待機運転時にトンネルの省エネルギーモードへの変更機能あり
⇒消費電力が大きい分、効果が高い(6∼20%の削減)
上記はシュリンクトンネルのメーカーカタログ類より抜粋
4−9
包装機械の製造と設計における省資源・省エネルギー対策
省資源・省エネルギーについて、数年前より各部門,部署で年間目標を設けている。生産工
場においてはエネルギー使用量の調査及び削減,非有効利用廃棄物の削減,エネルギー使用の
効率化等を推進し、製品である包装機械では軽量化,高速化,省スペース,自動化(省人力化),
材料材質の変更等を行っている。
52
(1)生産工場での省エネルギー
電力消費の特徴として、ここでは部品製作を外部調達に頼っており部品製作のための電力
消費の増減は無く、職場環境を良好に保つための空調関係が電力消費に影響を与えている。
夏場に発生する電力消費のピークの要因として、OA 化による室内の発熱源の増加で冷房負荷
の増大が考えられる。(図4−23)
近年の電力消費量の減少は、クールビズの採用、室内設定温度の細かな管理・変更、発熱
量の少ない機器への交換、たとえば CAD ディスプレーの液晶化、小電力型プリンターの採用、
照明器具の小電力型へ交換等による。その他、エネルギー使用の効率化として動力分割型コ
ンプレッサーの採用、営業車のハイブリット車への乗り換え、作業環境毎の照度適正化等を
行っている。(図4−24)
使用空気量に合わせて最適な台数で自在に運転するマルチステージ制御方式。
無駄な運転を省き、省エネルギーを実現している。(図4−25)
消費電力の推移(平均)
消費電力の推移(月別)
図4−23
図4−24
消費電力を 60%まで削減
コンプレッサー
11kW
動力分割型コンプレッサー
使用電力の効率化例
図4−25
(2)包装機械の省資源・省エネルギー
下記に当社で行っている省資源・省エネルギーの実例を示す。
①機械の軽量化
53
3.7kW×3台
ロータリー型包装機において、間欠動作を行うテーブルの動作負荷は大きく、テーブル
の軽量化は駆動モーターのサイズダウン=省エネルギーに大きく寄与する。
(図4−26)
回転部分の軽量化
重量の軽減
70%の軽量化を達成
これにより
慣性モーメント
30%ダウン
所用動力(計算値)
20%ダウン
機器の軽量化
図4−26
②機械の高速化
機械の高速化は1台あたりの生産量を増やすことにより、省資源・省エネルギーを行って
いる。(図4−27)
能力は約3倍、消費電力は2倍となる。設置スペースはやや増加するが、従来の機器に比
較し、能力換算で 2/3 の消費電力で生産を行うことが出来るようになった。また、1人で
3倍の生産力を持つ機器をオペレートする事となり、省人化においても有効となっている。
能力 60 袋/分
所用動力
能力
5kVA
170 袋/分
所用動力
10kVA
機器の高速化
図4−27
③機械の省スペース化
機械仕様の見直しにより、単位面積あたりの生産量増加および、機械の小型化による原材
54
料の削減を行っている。
約 60%の設置スペースで同じ生産量を行うことが出来る。(図4−28)
設置スペース
4㎡
設置スペース
2.3 ㎡
機器の省スペース化
図4−28
(3)その他の省資源・省エネルギー
図面、発注書等の電子データ化によるペーパーレスの推進、使用部品材質の明示による、
リサイクル性の向上等を行っている。
55
第5章
包装機械及び関連機器の省エネルギーに関するアンケート調査結果
5−1
概要
本アンケートは包装機械及び関連機器の省エネルギーに関して、包装機械メーカー(以下、
メーカー)の機械・機器の設計担当者、エネルギー管理担当者及び包装機械のユーザー(以下、
ユーザー)を対象として行った。
5−2
配布方法
(1)配布方法
郵送にてアンケート調査票を送付
(2)期間
2009 年 11 月 19 日∼12 月 10 日
(3)回収方法
ファクシミリまたは郵送にて回収
(4)回答数
配布数:289 通(メーカー137 社、ユーザー152 社)
有効回答数:31 社(メーカー28 社、ユーザー3 社)回収率 10.7%(メーカー:20.4%)
メーカー(エネルギー管理担当分 28 社、設計担当分 26 社の回答)
集計結果は質問ごとに表とグラフで示し、グラフは回答数(無回答を含む)に対する割合を
示した。
5−3
包装機械メーカーのエネルギー管理担当部門の集計
5−3−1
企業概要と企業におけるエネルギー消費について
(1)資本金
表5−1
資本金
1,000万円以下
回答数
全回答数に対する割合
1,000万円を超え 5,000万円を超え 1億円を超え5億 5億円を超え10億
10億円を超える
5,000万円以下
1億円以下
円以下
円以下
0
9
5
5
3
6
0%
32%
18%
18%
11%
21%
回答数:28
56
資本金
図5−1
(2)包装機械及び包装関連機器の売上高
表5−2
売上高
1,000万円を超え 5,000万円を超え 1億円を超え5億 5億円を超え10億
10億円を超える
5,000万円以下
1億円以下
円以下
円以下
1,000万円以下
回答数
全回答数に対する割合
0
9
5
5
3
6
0%
32%
18%
18%
11%
21%
回答数:28
4%
1億円以下
11%
1億円を超え5億円以下
14%
5億円を超え10億円以下
11%
10億円を超え20億円以下
20億円を超え50億円以下
18%
50億円を超え100億円以下
18%
25%
100億円を超える
0%
20%
40%
60%
80%
100%
売上高
図5−2
(3)事業所の従業員数
表5−3
事業所の従業員数
10人以下
回答数
全回答数に対する割合
10人を超え 20人を超え 50人を超え 100人を超え 200人を超え 300人を超え 500人を超え 1,000人を超
20人以下
50人以下 100人以下 200人以下 300人以下 500人以下 1,000人以下
える
未回答
3
2
3
6
4
2
4
0
4
1
10%
7%
10%
21%
14%
7%
14%
0%
14%
3%
57
回答数:28
10人以下
10%
10人を超え20人以下
7%
20人を超え50人以下
10%
50人を超え100人以下
21%
100人を超え200人以下
14%
200人を超え300人以下
7%
14%
300人を超え500人以下
500人を超え1,000人以下
0%
14%
1,000人を超える
3%
未回答
0%
20%
40%
60%
80%
100%
事業所の従業員数
図5−3
(4)製造・販売する包装・荷造機械及び機器の種類
表5−4
荷造機械及び機器の種類
個装・内装機械
1)包装用計量機
2)充てん機
3)びん詰機械
4)かん詰機械
5)製袋充てん機
6)容器成形充てん機
7)ラベル貼機
8)小箱詰機
9)上包機
10)シール機
11)収縮包装機
12)真空包装機
13)その他
回答数
6
8
4
0
11
2
7
6
6
6
4
4
3
外装・荷造機械
14)ケース詰機
15)ケースのり付け機
16)テープ貼機
17)バンド掛機
18)ひも掛機
19)ボクサ
20)アンケーサ
21)パレタイザ
22)デパレタイザ
23)その他(含むコンポーネント)
回答数
8
4
5
5
2
1
2
3
3
2
(複数回答)
58
0
2
4
6
8
10
<個装・内装機械>
1)包装用計量機
2)充てん機
3)びん詰機械
4)かん詰機械
5)製袋充てん機
6)容器成形充てん機
7)ラ ベル貼機
8)小箱詰機
9)上包機
10)シール機
11)収縮包装機
12)真空包装機
13)その他
<外装・荷造機械>
14)ケース詰機
15)ケースのり付け機
16)テープ 貼機
17)バン ド掛機
18)ひも掛機
19)ボクサ
20)アン ケーサ
21)パレタイ ザ
22)デパレタイ ザ
23)その他(含むコン ポーネン ト)
荷造機械及び機器の種類
図5−4
(5)年間の売上高に対するエネルギー費用
表5−5
年間の売上高に対するエネルギー費用
合計(%)
売上高に対する
エネルギー費用
30.5
59
平均(%)
有効回答数
1.22
25
12
0.1%未満
5.0%以上
未回答
3
7
11
3
1
3
11%
25%
39%
11%
4%
11%
回答数
全回答数に対する割合
0.1∼0.5% 0.5∼1.0% 1.0∼5.0%
11%
0.1%未満
25%
0.1∼0.5%
0.5∼1.0%
39%
1.0∼5.0%
11%
5.0%以上
4%
未回答
11%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
年間の売上高に対するエネルギー費用
図5−5
・年間売上高に対するエネルギー費用は「0.5∼1.0%」が最も多い。また、半数以上が 1.0%
以下であった。
・有効回答数 25 の平均値は 1.22%であった。
(6)エネルギー費用の割合
質問:エネルギー費用の割合は増加していますか
表5−6
エネルギー費用の割合
①増加
①増加
③減少
未回答
4
15
7
2
14%
54%
25%
7%
回答数
全回答数に対する割合
②変わらず
回答数:28
14%
②変わらず
54%
③減少
25%
未回答
7%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
エネルギー費用の割合
図5−6
・エネルギー費用の割合は半数以上が「変わらない」であった。
・平成 10 年度の調査では、「増加」が 50%以上で「減少」が最も少なかった。今回の調査
では「減少」の回答が高くなっている。
60
5−3−2
製造・販売におけるエネルギー使用状況
(1)年間エネルギー使用量
未回答または0が記入されているものは除いて平均を計算した。
表5−7
年間エネルギー使用量の平均
電力(kWh)
重油(L)
灯油(L)
軽油(L)
オフィス部門平均
574,229.7
3,500.0
30,991.6
工場平均
81,437,937.9
56,626.0
全体の平均
43,006,460.8
58,016.3
CO₂排出量(全体の平均)
17,202,584.3
kgCO₂
都市ガス(m3)
ガソリン(L)
回答数
8,766.0
1,548.8
54,402.8
15
48,281.1
2,232.0 100,204.8
12,627.3
24,364.2
16
44,716.8
2,232.0
62,144.4
8,352.1
29,499.1
25
5,847.8 121,803.1
25,056.3
67,848.0
25
157,224.1 111,344.8
0.0
LPG(kg)
*アンケートには「軽油」の欄を設けなかったが、1 社が軽油で回答した。
なお、軽油の CO2 排出量係数は 2.62 として算出した。
・全体平均の CO2 排出量合計は 17,691.8t/年で 1 社あたり 707.7t/年となった。
(2)年間エネルギー費用
未回答または0が記入されているものは除いて平均を計算した。合計が一致しないのは全体
値のみ記入した回答者がいるためである。
表5−8
年間エネルギー費用平均
電力(千円) 重油(千円) 灯油(千円) 軽油(千円)
都市ガス(千円)
LPG(千円) ガソリン(千円) 合計(千円) 回答数
8,435.4
14.7
976.3
0.0
309.6
207.1
2,489.1
12,432
16
工場平均
31,868.8
1,122.1
2,351.9
18.6
3,193.1
556.8
372.9
39,484
15
全体平均
30,838.1
1,155.9
2,152.2
11.2
2,225.5
546.8
2,460.0
39,390
25
オフィス部門平均
(3)用途別消費量
質問:オフィス部門と工場部門に分けて、個別のエネルギー用途のエネルギー費用またはエ
ネルギー消費量の割合を記入してください。
①オフィス部門
未回答または0が記入されているものは除いて平均を計算した。
61
表5−9
オフィス部門エネルギー費用と消費量の割合(平均)
暖房(%)
冷房(%)
照明(%)
事務機器(%)
未回答
回答数
費用の割合
25.0
27.5
24.9
17.6
16
12
消費量の割合
23.0
23.0
22.3
19.4
16
12
費用の割合
消費量の割合
25.0
暖房(%)
23.0
冷房(%)
23.0
27.5
24.9
照明(%)
22.3
17.6
事務機器(%)
19.4
0.0
5.0
10.0
15.0
20.0
25.0
30.0 (%)
オフィス部門エネルギー費用と消費量の割合(平均)
図5−7
・消費量は「暖房」「冷房」「照明」ともほとんど同じ割合であるが、費用は「冷房」が最
も高い。
・
「事務機器」のみ消費量より費用の割合が少ない。これは平成 10 年度調査と同様である。
②工場部門
未回答または0が記入されているものは除いて平均を計算した。
表5−10
工場部門エネルギー費用と消費量の割合(平均)
暖房
冷房
照明 モーター 空気圧 工業炉 溶接
費用の割合(%)
19.5
23.4
25.3
15.5
2.9
0.0
消費量の割合(%)
21.0
21.2
22.2
11.3
5.2
0.0
62
乾燥
塗装
蒸気
1.1
2.1
0.5
0.0
3.9
0.0
0.0
16
2.0
0.8
0.5
0.0
4.8
0.0
0.0
15
その他熱 コジェネ
自家発 未回答
費用の割合
暖房
19.5
21.0
冷房
21.2
消費量の割合
23.4
照明
22.2
モーター
15.5
11.3
2.9
空気圧
25.3
5.2
1.1
2.0
溶接
乾燥
0.8
塗装
0.5
0.5
2.1
3.9
4.8
その他熱
0.0
5.0
10.0
15.0
20.0
25.0
30.0 (%)
工場部門エネルギー費用と消費量の割合(平均)
図5−8
・消費量及び費用とも「照明」の割合が最も高い。
(4)最大のエネルギー用途
質問:貴社全体でエネルギー消費が多いのはどの用途ですか。上位3つを選び順位をご記入
ください。
①工場の組立工程
②工場の塗装乾燥工程
③工場の機械加工工程
③場の照明
⑤工場の暖房冷房
⑥オフィスの暖房冷房
⑦オフィスの照明
⑧オフィスの事務機器
63
表5−11
最大のエネルギー用途
チェックさ
れ た数
①工場の組み立て工程
②工場の塗装乾燥工程
③工場の機械加工工程
④工場の照明
⑤工場の暖房冷房
⑥ オ フィス の 暖 房 冷 房
⑦ オ フィス の 照 明
⑧待機電力消費の削減
⑨ オ フィス の 事 務 機 器
10
2
6
13
17
13
5
4
2
ポイント
26
6
14
29
39
25
10
7
2
回答数:26
*ポイントは順位1位3点、2位2点、3位1点として計算した。
また、重要度が記入されていないものは全て1位3点として計算した。
ポイント
0
5
10
15
20
25
30
35
40
①工場の組み立て工程
②工場の塗装乾燥工程
③工場の機械加工工程
④工場の照明
⑤工場の暖房冷房
⑥オフィスの暖房冷房
⑦オフィスの照明
⑧待機電力消費の削減
⑨オフィスの事務機器
最大のエネルギー用途
図5−9
・エネルギー消費が最も多いのは「工場の冷暖房」で。上位3位は全て工場関係である。
5−3−3
省エネルギーについて
(1)省エネルギー法による区分
質問:貴社は省エネルギー法における区分は次のどれに該当しますか?
①第1種エネルギー管理指定工場
②第2種エネルギー管理指定工場
③上記のいずれにも該当しない
④わからない
64
表5−12
省エネルギー法による区分
①第1種エネル ②第2種エネル
③該当しない
ギー管理指定 ギー管理指定
未回答
1
0
19
6
2
4%
0%
68%
21%
7%
回答数
全回答数に対する割合
④わからない
回答数:26
4%
①第1種エネルギー管理指定
0%
②第2種エネルギー管理指定
68%
③該当しない
21%
④わからない
7%
未回答
0%
20%
40%
60%
80%
100%
省エネルギー法による区分
図5−10
・
「第 1 種エネルギー管理指定工場」が 1 社のみで、ほとんどの回答者が「いずれにも該当
しない」であった。
(2)省エネルギーの行動
質問:貴社では日常業務において省エネルギー行動を行っていますか?
①特に意識して行っている
②ある程度行っている
③出来るところから少し行っている
④あまり行っていない
⑤全く行っていない
表5−13
省エネルギーの行動
③できるところ
④あまり行って ⑤全く行ってい
①特に意識して ②ある程度行っ
から少し行って
いない
ない
行っている
ている
いる
回答数
全回答数に対する割合
未回答
6
12
8
1
0
1
21%
43%
29%
4%
0%
4%
回答数:28
65
①特に意識して行っている
21%
②ある程度行っている
43%
③できるところから少し行っている
29%
④あまり行っていない
⑤全く行っていない
4%
0%
未回答
4%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
省エネルギーの行動
図5−11
・
「ある程度行っている」が最も高く、「特に意識して行っている」「できるところから少し
行っている」をあわせると、ほとんどの回答者が日常業務で省エネルギー行動を行って
いると思われる。
(3)省エネルギーの行動計画
質問:貴社では省エネルギーのための行動計画を設けていますか?
表5−14
省エネルギー行動計画
①設けている ②設けていない
11
15
2
39%
54%
7%
回答数
全回答数に対する割合
①設けている
未回答
回答数:28
39%
②設けていない
54%
未回答
7%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
省エネルギー行動計画
図5−12
*行動計画の内容
・クールビズ
・不要な照明の消灯運動、冷暖房時温度の管理(クールビズ、ウォームビズ)
・環境管理目標をたて、その達成に向け毎月達成数字を出して改善に向け努力中
・省エネルギー対策の推進
・節電、節水
66
・高効率照明
・ISO14001 の取り組み
・社内提示による推進
・電気エネルギーの使用効率の向上 2007 年度比2%以上(2009 年度の目標)
(4)エネルギー管理
質問: 貴社ではどのようなエネルギー管理を行っていますか?(複数選択可)
①エネルギー原単位の管理を実施している
②エネルギー管理記録を有効に活用している
③機器システムの効率を計測管理している
④省エネルギーの管理目標を設定している
⑤その他のエネルギー管理を行っている
⑥特になにも実施していない
表5−15
エネルギー管理
①原単位の管理
回答数
全回答数に対する割合
②管理記録の
活用
③機器システム
効率の計測管理
④管理目標を
設定
⑥実施していな
い
⑤その他
未回答
5
4
0
6
3
14
1
18%
14%
0%
21%
11%
50%
4%
回答数:28
18%
①原単位の管理
②管理記録の
活用
③機器システム
効率の計測管理
14%
0%
④管理目標を
設定
21%
11%
⑤その他
⑥実施していない
50%
4%
未回答
0%
20%
40%
60%
80%
100%
エネルギー管理
図5−13
・エネルギー管理を実施していないが 50%あるが、何らかのエネルギー管理を行っていると
ころも 50%近くあり、その中では「管理目標を設定」が最も多く 21%であった。
*その他の内容
・部門のエネルギー使用把握
・名古屋市地球温暖化対策計画書
・CO2 排出量の削減(管理)、電気使用量の削減(管理)
67
(5)省エネルギー診断
質問:貴社ではエネルギー消費設備が効率よく運用されているかなどの「省エネルギー診断」
を実施していますか?
①自社で定期的に実施している
②自社で不定期だが実施している
③専門企業の ESCO などに診断を依頼したことがある
④専門企業の ESCO などに委託して診断を定期的にしている
④施を検討中である
⑤実施も検討もしていない
表5−16
省エネルギー診断
①自社で定期的 ②自社で不定期
回答数
全回答数に対する割合
③専門企業に依 ④専門企業に定
⑥実施も検討もし
⑤実施を検討中
頼したことがある
期的に診断
ていない
1
1
3
0
7
15
4%
4%
11%
0%
25%
54%
未回答
1
4%
回答数:28
①自社で定期的
4%
②自社で不定期
4%
11%
③専門企業に依頼したことがある
④専門企業に定期的に診断
0%
25%
⑤実施を検討中
⑥実施も検討もしていない
54%
4%
未回答
0%
20%
40%
60%
省エネルギー診断
図5−14
(6)省エネルギーに関する研修
質問:貴社では省エネルギーに関する研修を実施していますか?
①定期的に実施している
②不定期だが実施している
③実施を検討中である
④実施も検討もしていない
68
80%
100%
表5−17
省エネルギーに関する研修
①定期的に実施
②不定期で実施
③実施を検討中
④実施も検討もし
ていない
1
3
5
18
1
4%
11%
18%
64%
4%
回答数
全回答数に対する割合
未回答
回答数:28
①定期的に実施
4%
11%
②不定期で実施
18%
③実施を検討中
④実施も検討もしていない
64%
4%
未回答
0%
20%
40%
60%
80%
100%
省エネルギーに関する研修
図5−15
・定期的に実施していると回答した1社では年1回、不定期で実施していると回答した3社
では全て年2回行っていた。
(7)エネルギー管理の責任者
質問:社内にエネルギー管理の責任者はいますか?
表5−18
エネルギー管理者
①いる
②いない
7
18
3
25%
64%
11%
回答数
全回答数に対する割合
①いる
未回答
25%
②いない
64%
11%
未回答
0%
20%
40%
60%
エネルギー管理者
図5−16
69
80%
100%
回答数:28
(8)冷房時の省エネルギー
質問:事務所等で冷房時の室温を何℃に設定していますか?
表5−19
冷房の温度
①29℃以上
未回答
0
9
5
8
3
1
0
2
0%
32%
18%
29%
11%
4%
0%
7%
回答数
全回答数に対する割合
②28℃くらい ③27℃くらい ④26℃くらい ⑤25℃くらい ⑥24℃くらい ⑦わからない
回答数:
①29℃以上
0%
②28℃くらい
32%
③27℃くらい
18%
④26℃くらい
29%
⑤25℃くらい
11%
⑥24℃くらい
⑦わからない
28
4%
0%
未回答
7%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
冷房の温度
図5−17
・冷房の設定温度はほとんどが 28℃∼26℃となっている。
(9)暖房時の省エネルギー
質問:事務所等で暖房時の室温を何℃に設定していますか?
表5−20
暖房温度
①18℃以下 ②19℃くらい ③20℃くらい ④21℃くらい ⑤22℃くらい ⑥23℃くらい ⑦24℃くらい ⑧25℃以上
回答数
全回答数に対
する割合
⑨わからな
い
未回答
0
0
7
4
4
3
6
1
1
2
0%
0%
25%
14%
14%
11%
21%
4%
4%
7%
回答数:
70
38
①18℃以下
0%
②19℃くらい
0%
25%
③20℃くらい
④21℃くらい
14%
⑤22℃くらい
14%
⑥23℃くらい
11%
21%
⑦24℃くらい
⑧25℃以上
4%
⑨わからない
4%
7%
未回答
0%
20%
40%
60%
80%
100%
暖房温度
図5−18
・暖房の設定温度は冷房に比べて幅があり、20℃∼24℃位となっている。
(10)空調機器について
質問:貴社では、空調機器の省エネルギー対策として、どのようなことを行っていますか?
(複数選択可)
①空調機器の運転時間の見直し
②空調機器のフィルター清掃
③エネルギー消費効率のよい空調システムの導入または買い替え
④事務所の断熱性改善
⑤その他の省エネルギー対策
⑥特にしていない
表5−21
空調機器
③空調システム
①運転時間見直
②フィルター清掃 の導入・買い換
し
え
回答数
全回答数に対
する割合
④断熱性改善
⑤その他
⑥特になし
未回答
12
20
5
4
3
2
2
43%
71%
18%
14%
11%
7%
7%
回答数:
71
28
43%
①運転時間見直し
②フィルター清掃
71%
③空調システムの導入・買い換え
18%
14%
④断熱性改善
11%
⑤その他
⑥特になし
7%
未回答
7%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
空調機器
図5−19
・「フィルター清掃」が 70%以上と最も高く、次いで「運転時間の見直し」43%であった。
*その他の対策
・温度設定
・空調ごとに温度管理者を置いて管理させる
・休憩時間の停止
(11)設備投資による省エネルギー対策
質問:貴社では、空調機器の設備投資による省エネルギー対策を行っていますか?
行っていない場合の理由はどれですか?(複数回答)
①費用をかけても省エネルギー効果で、費用が回収できるかわらないため
②手間がかかり面倒である
③コストがかかりすぎる
④設備投資のための資金調達が厳しい
⑤その他
表5−22
設備投資による省エネルギー対策
①行っている
未回答
5
21
2
18%
75%
7%
回答数
全回答数に対する割合
②行っていない
回答数:
28
表5−23
設備投資を行わない理由
①費用が回収でき ②手間がかかり面
④資金調達が厳し
③コストがかかる
るかわからない
倒
い
回答数
全回答数に対する割合
⑤その他
未回答
3
2
9
4
3
2
14%
10%
43%
19%
14%
10%
回答数:21
72
①費用が回収できるかわからない
14%
②手間がかかり面倒
10%
③コストがかかる
43%
④資金調達が厳しい
19%
⑤その他
14%
未回答
10%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
設備投資を行わない理由
図5−20
*その他の対策
・検討中
・来期より更新を計画
(12)照明の省エネルギー
質問:貴社では照明の省エネルギー対策としてどのようなことを行っていますか?(複数選
択可)
①不必要時のこまめな消灯
②事務所内の一斉消灯(昼休みなど)
③建物内の明るい場所の間引き照明
④屋外照明の間引き
⑤夜間屋外照明の上方光束の削減
⑥白熱電球を蛍光灯に交換
⑦高効率照明機器システムの採用
⑧蛍光灯を Hf 蛍光灯に交換
⑨人感センサー付き照明器具を採用
⑩その他の省エネルギー対策
⑪何もしていない
73
表5−24
照明の省エネルギー
回答数
全回答数に
対する割合
25
23
10
2
0
5
1
8
10
5
0
1
①不必要時のこまめな消灯
②事務所内の一斉消灯
③建物内の間引き照明
④屋外照明の間引き
⑤夜間屋外照明の上方光束の削減
⑥白熱電球を蛍光灯に交換
⑦高効率照明機器システムの採用
⑧蛍光灯をHf蛍光灯に交換
⑨人感センサー付き照明器具を採用
⑩その他の省エネルギー対策
⑪何もしていない
未回答
89%
82%
36%
7%
0%
18%
4%
29%
36%
18%
0%
4%
回答数:28
89%
①こまめな消灯
82%
②事務所内の一斉消灯
36%
③建物内の間引き照明
7%
④屋外照明の間引き
0%
⑤夜間屋外照明の上方光束削減
18%
⑥白熱電球を蛍光灯に交換
4%
⑦高効率照明機器システム採用
29%
⑧蛍光灯をHf蛍光灯に交換
36%
⑨人感センサー付き照明器具採用
18%
⑩その他の省エネルギー対策
0%
⑪何もしていない
4%
未回答
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
照明の省エネルギー
図5−21
・「不必要時のこまめな消灯」「事務所内の一斉消灯」の回答が高く、80%以上である。
*その他の対策
・照明器具の反射型効果率 up(特注取付)
・夜間屋外照明のタイマー&光感知センサーによる消灯
・ノー残業デー
・社内掲示による推進
・明るい場所は低ワットの物に取り替えた
74
(13)照明器具の省エネルギー投資
質問:貴社では、照明に設備投資による省エネルギー対策を実施していますか?
実施していない理由はどれですか?(複数回答)
①費用をかけても省エネルギー効果で費用が回収できるのかわからないため
②手間がかかり面倒である
③コストがかかりすぎる
④設備投資のための資金調達が厳しい
⑤その他
表5−25
照明器具の省エネルギー投資
①実施している ②実施していない
回答数
全回答数に対する割合
未回答
9
18
1
32%
64%
4%
回答数:28
表5−26
照明器具の省エネルギー投資をしない理由
④資金調達が厳し
①費用が回収でき ②手間がかかり面
③コストがかかる
い
るかわからない
倒
5
1
6
4
2
28%
6%
33%
22%
11%
回答数
全回答数に対する割合
⑤その他
回答数:18
28%
①費用が回収できるかわからない
6%
②手間がかかり面倒
33%
③コストがかかる
22%
④資金調達が厳しい
11%
⑤その他
0%
20%
40%
60%
80%
100%
照明器具の省エネルギー投資をしない理由
図5−22
*その他の理由
・検討中
・今後 LED を検討中
(14)その他の省エネルギー対策
質問:貴社では以上のほかにどのような省エネルギー対策を行っていますか?(複数選択
可)
①空調機器、照明設備以外のエネルギー消費効率のよい機器への買い替えを実施
②昼休みなどに OA 機器のスイッチをオフ
75
③無駄なコピーの削減
④昼休みなどのエレベーターの休止
⑤寄り階への階段利用(エレベーターをなるべく利用しない)
⑥その他の省エネルギー対策
⑦何もしていない
表5−27
その他の省エネルギー対策
回答数
②昼休みなどにOA機器のスイッチをオフ
③無駄なコピーの削減
④昼休みなどのエレベータの休止
⑤最寄り階への階段利用
⑥その他の省エネルギー対策
⑦何もしていない
未回答
3
11
21
0
6
3
4
1
11%
39%
75%
0%
21%
11%
14%
4%
い
①空調機器、照明設備以外の消費効率のよい機器への買い換え
全回答数に
対する割合
回答数:28
11%
①機器への買い換え
39%
②OA機器のスイッチをオフ
75%
③無駄なコピーの削減
④エレベータの休止
0%
21%
⑤最寄り階への階段利用
⑥その他の省エネルギー対策
11%
⑦何もしていない
14%
未回答
4%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
その他の省エネルギー対策
図5−23
・「無駄なコピーの削減」が 75%と最も高い。
*その他の対策
・昼休みの消灯
・屋根に遮熱塗料を塗り、室内の夏の温度を下げる
(15)自動車の使用について
質問:貴社では、業務用の自動車を使用していますか?
76
80%
表5−28
業務用自動車の使用
①使用している ②使用していない
回答数
全回答数に対する割合
未回答
27
0
1
96%
0%
4%
回答数:28
・使用台数は最大で 130、最小で 1 台で、平均では 30 台であった。
(16)自動車使用時の対策
質問:貴社は組織的に自動車使用時にどのような対策を行っていますか?(複数選択可)
①駐停車時のアイドリング停止の励行
②信号待ち、短時間でのアイドリング停止の励行
③急発進・急加速をしない
④停車時の空ふかしはしない
⑤燃料消費の少ない経済速度の厳守
⑥適正なタイヤ空気圧維持などの点検整備の励行
⑦適正な荷物の積載
⑧短距離の移動には徒歩や自転車を利用
⑨業務用車両の持ち帰りの自粛
⑩ハイブリッド車の採用
⑪カーエアコンの冷房温度を1℃アップ
⑫その他の省エネルギー対策
⑬何も対策をしていない
表5−29
自動車使用時の対策
回答数
①駐停車時のアイドリング停止の励行
②信号待ち、短時間でのアイドリング停止の励行
③急発進・急加速をしない
④停車時の空ふかしはしない
⑤燃料消費の少ない経済速度の遵守
⑥適正なタイヤ空気圧維持などの点検整備の励行
⑦適正な荷物の積載
⑧短距離の移動には徒歩や自転車を利用
⑨業務用車両の持ち帰りの自粛
⑩ハイブリッド車の採用
⑪カーエアコンの冷房温度を1℃アップ
⑫その他の省エネルギー対策
⑬何も対策をしていない
11
0
16
11
13
15
6
1
7
8
0
3
5
全回答数に
対する割合
41%
0%
59%
41%
48%
56%
22%
4%
26%
30%
0%
11%
19%
回答数:27
77
①駐停車時のアイドリング停止
②短時間でのアイドリング停止
41%
0%
59%
③急発進・急加速をしない
④停車時の空ふかしはしない
41%
48%
⑤経済速度の遵守
56%
⑥点検整備の励行
22%
⑦適正な荷物の積載
⑧徒歩や自転車を利用
4%
26%
⑨業務用車両の持ち帰りの自粛
30%
⑩ハイブリッド車の採用
⑪冷房温度を1℃アップ
0%
11%
⑫その他の省エネルギー対策
19%
⑬何も対策をしていない
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
自動車使用時の対策
図5−24
*その他の対策
・業務用標準車両を軽自動車に変更
・トラックで陸送せずフェリーを使用
・ハイブリッド車の他に低燃費の車に取り替えている
(17)クールビズ・ウォームビズの状況
表5−30
クールビズ・ウォームビズの状況
回答数
クールビズ ウォームビズ
①事業所全体で実施
14
8
②個人の判断にまかせた
10
9
③実施していない
3
10
④無回答
1
1
78
全回答数に対する
割合
クールビズ ウォームビズ
50%
29%
36%
32%
11%
36%
4%
4%
回答数:28
クールビズ・ウォームビズの状況
図5−25
・クールビズの方がウォームビズに比べて実施率が高く、50%が事業所全体で実施してい
る。
5−4
包装機械メーカーの機械・機器の設計開発部門の集計
5−4−1
包装機械のユーザーの動向
(1)ユーザーの省エネルギー動向
質問:包装機械のユーザーは省エネルギーに関心があると思いますか
表5−31
省エネルギーについてユーザーの関心度
①関心がある
回答数
全回答数に対する割合
③どちらでもな
い
②関心がない
18
2
6
69%
8%
23%
回答数:26
①関心がある
69%
②関心がない
8%
③どちらでもない
23%
0%
20%
40%
60%
80%
省エネルギーについてユーザーの関心度
79
100%
図5−26
(2)運転費用の安い包装機械
質問:包装機械のユーザーは運転費用の安い包装機械を望んでいますか
表5−32
運転費用の安い包装機械
③どちらでもな
い
①望んでいる ②望んでいない
22
1
3
85%
4%
12%
回答数
全回答数に対する割合
回答数:26
①望んでいる
85%
②望んでいない
4%
③どちらでもない
12%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
運転費用の安い包装機械
図5−27
(3)追加投資の回収期間
質問:包装機械の省エネルギーのための追加投資の回収期間をユーザーは最大どのくらいま
で見ることができるでしょうか?
表5−33
追加投資の回収期間
①1年
回答数
全回答数に対する割合
②2年
③3年
④4年
⑤5年
⑥6年
⑦7年以上 ⑧未回答
0
3
8
1
10
1
2
1
0%
12%
31%
4%
38%
4%
8%
4%
①1年
回答数:26
0%
②2年
12%
③3年
31%
④4年
4%
⑤5年
38%
⑥6年
4%
⑦7年以上
8%
⑧未回答
4%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
追加投資の回収期間
図5−28
・追加投資家の回収期間は3年∼5年と考えている割合が高い。
80
(4)省エネルギー型包装機械の魅力
質問:包装機械のユーザーは省エネルギー型包装機械に魅力があると思うでしょうか?
表5−34
省エネルギー型包装機械の魅力
①思う
②思わない
23
3
0
88%
12%
0%
回答数
全回答数に対する割合
③わからない
①思う
88%
②思わない
③わからない
12%
0%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
省エネルギー型包装機械の魅力
図5−29
5−4−2
代表的な包装機械のエネルギー消費
(1)生産している代表的な機種
表5−35
代表的な機種
個装・内装機械
1)包装用計量機
2)充てん機
3)びん詰機械
4)かん詰機械
5)製袋充てん機
6)容器成形充てん機
7)ラベル貼機
8)小箱詰機
9)上包機
10)シール機
11)収縮包装機
12)真空包装機
13)その他
回答数
2
6
1
0
5
1
1
2
2
0
3
1
0
外装・荷造機械
14)ケース詰機
15)ケースのり付け機
16)テープ貼機
17)バンド掛機
18)ひも掛機
19)ボクサ
20)アンケーサ
21)パレタイザ
22)デパレタイザ
23)その他(含むコンポーネント)
81
回答数
0
1
0
1
0
0
0
0
0
0
回答数:26
(2)年間売上高の割合
質問:全売上高の内でその機種の年間売上高の割合
表5−36
年間売上高の割合
①1%以下
回答数
全回答数に対する割合
②1∼5%
③5∼10% ④10∼20% ⑤20∼30% ⑥30%以上
⑧未回答
1
2
5
5
3
9
1
4%
8%
19%
19%
12%
35%
4%
回答数:26
①1%以下
4%
②1∼5%
8%
③5∼10%
19%
④10∼20%
19%
⑤20∼30%
12%
35%
⑥30%以上
⑧未回答
4%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
年間売上高の割合
図5−30
(3)販売台数
質問:過去 10 年間に販売したその機種のおおよその台数
表5−37
販売台数
100台以下
回答数
全回答数に対する割合
100台以下
100∼300台
300∼600台 600∼1,000台 1,000台以上 10,000台以上
1
5
6
5
5
2
2
4%
19%
23%
19%
19%
8%
8%
回答数:26
4%
100∼300台
19%
300∼600台
23%
600∼1,000台
19%
1,000台以上
19%
10,000台以上
8%
⑧未回答
8%
0%
⑧未回答
20%
40%
60%
販売台数
図5−31
82
80%
100%
(4)機種の仕様
①代表的な機種の定格電力(未回答及び0が記入されているものは除く)
表5−38
代表的な機種の定格電力
平均kW
有効回転数
6.94
25
2.79
24
3.81
21
1.25
21
定格電力
モーター
ヒーター
その他
②空気消費量(未回答及び0が記入されているものは除く)
表5−39
空気消費量
平均
0.66Mpa
1736.7 m3/h
空気消費量 Mpa
空気消費量 m3/時
有効回答数
20
18
*空気消費量 m3/h については、最小値 0.2 m3/h、最大値 18,000 m3/h と大きく幅があっ
た。
(5)ユーザーにおける年間稼働時間
表5−40
年間稼働時間
1,000時間
未満
回答数
全回答数に対する割合
1,000∼1,500 1,501∼2,000
時間
時間
2,001時間
以上
0
9
10
7
0%
35%
38%
27%
回答数:26
1,000時間
未満
0%
1,000∼1,500時間
35%
1,501∼2,000時間
38%
2,001時間
以上
27%
0%
20%
40%
年間稼働時間
図5−32
(6)1 台あたり年間エネルギー消費量
表5−41
83
60%
80%
100%
1 台あたり年間エネルギー消費量
5,000kWh
未満
10,001∼
50,000kWh
50,000kWH
以上
9
8
7
2
35%
31%
27%
8%
回答数
全回答数に対する割合
5,000∼
10,000kWh
回答数:26
・有効回答数 26 の平均値は 14,154.1kWh であった
5,000kWh
未満
35%
5,000∼10,000kWh
31%
10,001∼50,000kWh
27%
50,000kWH
以上
8%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
1 台あたり年間エネルギー消費量
図5−33
(7)被包装品の質量
質問:実際に動かす被包装品、包装材料の質量は1個あたりどの程度ですか?
表5−42
被包装品の質量
平均g
有効回答数
511.54
22.29
531.89
被包装品
包装材料
合計
23
21
23
(8)可動部分の質量
質問:これに対してこの動作を行なう可動部分の質量はどの程度ですか?
表5−43
可動部分の質量
10倍未満
未満
回答数
全回答数に対する割合
10∼100倍
101∼500倍 501∼1,000倍 1,001倍以上
未回答
3
11
3
1
3
5
26
12%
42%
12%
4%
12%
19%
100%
回答数:26
84
10倍未満
未満
12%
10∼100倍
42%
101∼500倍
12%
501∼1,000倍
4%
1,001倍以上
12%
未回答
19%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
可動部分の質量
図5−34
(9)1 台あたりの年間処理数
質問:包装機械が対象品(被包装品)を1年間に処理する数は
表5−44
1 台あたり年間処理数
100万個
未満
5,001万個
以上
未回答
4
11
3
4
1
3
15%
42%
12%
15%
4%
12%
回答数
全回答数に対する割合
101∼1,000万 1,001∼2,000 2,001∼5,000
個
万個
万個
回答数:26
100万個
未満
15%
101∼1,000万個
42%
12%
1,001∼2,000万個
15%
2,001∼5,000万個
5,001万個
以上
4%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
1 台あたり年間処理数
図5−35
(10)1 台あたりの待機時のエネルギー
質問:この包装機械の待機時のエネルギー消費はどの程度ありますか?
85
表5−45
1 台あたり待機電力
0.5kW未満
回答数
全回答数に対する割合
0.5∼1kW
7
27%
1∼5kW
5∼10kW 10kW以上 未回答
4
1
3
6
15%
4%
12%
23%
4
15%
回答数:26
・未回答を除く 20 社の平均値は 6.5kW であった。
1台あたり待機電力
図5−36
(11)待機時の省エネルギー
質問:この待機時のエネルギー消費はそのうちの何%程度をなくすことができるでしょう
か?
表5−46
1 台あたり待機電力
平均%
有効回答数
21.6
1.1
待機時電力
待機時燃料消費
16
9
*回答欄に0%と記入したものは有効回答数に加えた。
*待機時燃料消費については1社のみ 10%と回答し、他8社は0%であった。
5−4−3
包装機械の省エネルギーの方法や将来
(1)モーター出力
86
質問:モーターの出力は負荷に対して適当ですか?
表5−47
モーター出力負荷
①適当
回答数
全回答数に対する割合
②過大
③不足
④不明
20
4
0
2
77%
15%
0%
8%
①適当
回答数:26
77%
②過大
15%
③不足
0%
④不明
8%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
モーター出力負荷
図5−37
(2)モーター出力の考え方
質問:モーターの出力についての考え方はどのようなものですか?(複数選択可)
①確実に動作することが大事で、省エネルギーは考えていない
②高効率モーターを使用している
③省エネルギーについても配慮している
④米国へ輸出する場合には高効率モーターを使用している
表5−48
モーター出力の考え方
①動作が大事、省エネ
④米国輸出には高効
②高効率モーター使用 ③省エネルギーに配慮
ルギーは考えていない
率モーターを使用
回答数
全回答数に対する割合
15
3
9
5
58%
12%
35%
19%
回答数:26
87
モーター出力の考え方
図5−38
・「動作が大事で省エネルギーは考えていない」が最も高かったが、一方で「高効率モ
ーター使用」、「省エネルギーに配慮」をあわせると 50%近くになった。
(3)モーターによるエネルギー消費の比較
質問:従来のモーターとサーボモーターのエネルギー消費の違いについてお答えください。
①サーボモーターはエネルギー消費が大きい
②サーボモーターはエネルギー消費が小さい
③違いは不明である
表5−49
モーターによるエネルギー消費比較
①サーボモータはエネ ②サーボモータはエネ
ルギー消費が大きい ルギー消費が小さい
その他
8
7
10
1
31%
27%
38%
4%
回答数
全回答数に対する割合
③違いは不明
回答数:26
①サーボモータはエネルギー消費が大きい
31%
②サーボモータはエネルギー消費が小さい
27%
③違いは不明
38%
その他
4%
0%
20%
40%
60%
モーターによるエネルギー消費比較
図5−39
88
80%
100%
(4)メカニズムの伝導効率
質問:主としてメカニズムが使われている機械について、そのメカニズムの伝達効率につい
てお答えください。
①メカニズムの伝達効率は良好である
②メカニズムの伝達効率はよくない
③わからない
表5−50
メカニズムの伝導効率
①良好
未回答
19
2
3
2
73%
8%
12%
8%
回答数
全回答数に対する割合
③わからな
い
②よくない
①良好
回答数:26
73%
②よくない
8%
③わからない
12%
未回答
8%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
メカニズムの伝導効率
図5−40
(5)ヒートシールについて
質問:ヒートシールのある代表的な包装機械についてお答えください。
ヒートシールの電力は(
kW)である
表5−51
ヒートシールの電力
平均kW
有効回答数
24
18
ヒートシールの電力
*回答欄に0kW と記入したものは有効回答数に加えなかった。
・前述5−4−2の、(4)機種の仕様
①代表的な機種の定格電力の回答から、定格電力
に対するヒートシール電力の割合を算出した。
表5−52
定格電力に対するヒートシール電力の割合
10%未満
回答数
全回答数に対する割合
10∼20%
20∼30%
30∼40%
40∼50%
50%以上
1
4
3
4
0
5
6%
24%
18%
24%
0%
29%
89
回答数:17
(6)ヒートシールの省エネルギー
質問:ヒートシールの省エネルギーについてお答えください。
①ヒートシールのエネルギー効率は良好である
②ヒートシールのエネルギー効率は悪いから改善したい
③ヒートシールのエネルギー効率は悪いが、改善出来そうにない
④わからない
表5−53
ヒートシールの省エネルギー
②効率が悪いので
改善したい
③効率は悪いが改
善できそうにない
5
12
1
2
6
19%
46%
4%
8%
23%
①効率は良好
回答数
全回答数に対する割合
④わからない
未回答
回答数:26
19%
①効率は良好
46%
②効率が悪いので改善したい
4%
③効率は悪いが改善できそうにない
8%
④わからない
23%
未回答
0%
20%
40%
60%
80%
100%
ヒートシールの省エネルギー
図5−41
・約半数が効率が悪いので改善したいと思っている。
(7)省エネルギーの有効策
質問:包装機械の省エネルギーについて特に有効と思われるものを選んでください(複数選
択可)。またその重要度を順に(1)、(2)、(3)の如く数字で示してください。
①モーターを小型のものに置き換える
②メカニズムの伝達効率を改善する
③可動部分を軽量化する
④ヒーターの熱効率を向上させる
⑤シールの方法を変える
⑥サーボ駆動方式の改善によりエネルギー効率を向上する
⑦動力負荷バランスを向上させる
⑧待機電力消費を減らす
⑨加熱・乾燥などの工程の熱効率を向上させる
⑩その他
90
表5−54
省エネルギーの有効策
チェックさ
れた数
①モータを小型に置き換え
②伝導効率を改善
③可動部分の軽量化
④ヒータ熱効率の向上
⑤シール方法変更
⑥サーボ駆動方式の改善
⑦動力バランスの向上
⑧待機電力消費の削減
⑨工程の熱効率を向上
⑩その他
ポイント
11
9
22
16
4
6
13
10
4
2
88
74
198
147
38
46
101
79
34
20
回答数:26
*ポイントは重要度1位 10 点、2位 9 点・・・以下 10 位1点として計算した。
また、重要度の順位が記入されていないものは全て1位 10 点として計算した。
ポイント
0
50
100
150
200
250
①モータを小型に置き換え
②伝導効率を改善
③可動部分の軽量化
④ヒータ熱効率の向上
⑤シール方法変更
⑥サーボ駆動方式の改善
⑦動力バランスの向上
⑧待機電力消費の削減
⑨工程の熱効率を向上
⑩その他
省エネルギーの有効策
図5−42
・チェックされた数およびポイントとも「可動部分の軽量化」が最も高かった。
*その他の意見
・包装形態の選択
・ノンシュリンク化
・空気消費量の低減
(8)包装機械の省エネルギーの可能性
質問:包装機械メーカーとして、今後10年間にどの程度包装機械の省エネルギーの可能
性があるとお考えでしょうか?(一つを選択)
①省エネルギーは進まず、むしろエネルギー消費は増加する
②5%程度の省エネルギーが可能になる
③10%程度の省エネルギーが可能になる
④20%程度の省エネルギーが可能になる
91
⑤30%程度の省エネルギーが可能になる
⑥40%程度の省エネルギーが可能になる
⑦50%程度の省エネルギーが可能になる
⑧50%以上の省エネルギーが可能になる
表5−55
包装機械の省エネルギーの可能性
①省エネ進まず、
エネルギー消費
増加
回答数
全回答数に対
する割合
③10%程度
④20%程度
⑦50%程度
⑧50%以上
10
10
4
0
1
0
4%
0%
38%
38%
15%
0%
4%
0%
回答数:26
4%
0%
38%
④20%程度
38%
15%
⑤30%程度
0%
4%
⑦50%程度
⑧50%以上
⑥30%以上
0
③10%程度
⑥30%以上
⑤30%程度
1
①省エネ進まず、
エネルギー消費増加
②5%程度
②5%程度
0%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
包装機械の省エネルギーの可能性
図5−43
・今後 10 年間で 10∼20%程度の省エネルギーが可能になると考えている割合が高い。
(9)包装機械と包装材料の省資源化について
質問:包装機械で省資源化に現在取り組んでいるものを選んでください(複数選択可)。ま
たその重要度を順に(1)、(2)、(3)の如く数字で示してください。
①包装機械を小型化、軽量化する
②包装機械の構造を丈夫にして耐用年数を延ばす
③消耗品を少なくする
④包装材料の薄肉化に対応する
⑤包装材料のシール幅を小さくする
⑥包装材料のカット幅を小さくしてロスの低減させる
⑦型換えを単純化、調整をなくして包装材料ロスを少なくする
⑧噛み込みや空袋などを防止して良品率を向上させる
⑨制御精度や各機能を向上させて稼働率を向上させる
92
⑩調整試運転時、保守点検時の包装材料のロスの低減
⑪機械を高速化して台数削減を可能とする
⑫その他
表5−56
包装機械及び包装材料の省資源化
チェックさ
れた数
16
2
6
7
2
4
9
11
15
2
9
3
①小型化・軽量化
②耐用年数を延ばす
③消耗品を少なくする
④包装材料の薄肉化に対応
⑤シール幅を小さく
⑥カット幅を小さくしてロスの低減
⑦型換えの単純化・調整で包材ロスを少なく
⑧噛み込みや空袋などを阻止して良品率を向上
⑨制御精度や各機能を向上させ稼働率を向上
⑩調整試運転、保守点検時の包装材料ロスの低減
⑪機械を高速化し台数削減を可能
140
12
51
62
14
30
77
97
131
15
83
27
装
⑫その他
ポイント
回答数:26
*ポイントは重要度1位 10 点、2位 9 点・・・以下 10 位1点として計算した。
また、重要度の順位が記入されていないものは全て1位 10 点として計算した。
ポイント
0
20
40
60
80
①小型化・軽量化
②耐用年数を延ばす
③消耗品を少なくする
④包装材料の薄肉化に対応
⑤シール幅を小さく
⑥カット幅を小さくしてロスの低減
⑦包材ロスを少なく
⑧良品率を向上
⑨稼働率を向上
⑩包装材料ロスの低減
⑪台数削減を可能
⑫その他
包装材料の省資源化
図5−44
93
100
120
140
160
*その他の意見
・機械を多列化して生産効率を向上させる
・リサイクル困難材の使用を減らす
・防水性を向上させて耐用年数を延ばす
5−5
包装機械のユーザーの集計
包装機械を使用しているユーザーのアンケート回収は3社からのみであった。またその3社
の業種が乳製品製造業、菓子・パン製造業、包装資材卸売業とそれぞれ異なった業種のためア
ンケートより得られる回答は特定企業の数値となり、平均値を求めることが出来なかった。
したがって以下には回収したアンケートより差し支えない範囲で傾向を記載した。項目の中
で個々の企業1社のみの回答なっている項目は割愛した。
アンケートの質問事項に準じて記載する。
5−5−1
企業概要と企業におけるエネルギー消費について
(1)資本金、
(2)事業所の年間売上高、
(3)従業員数、
(5)代表的な包装機械のエネルギ
ー消費、(6)年間売上高に対するエネルギー費用の項目は割愛した。
(4)業種
表5−57
業種
業種
乳製品製造業
菓子・パン製造業
包装資材卸売業
5−5−2
回答数
1
1
1
包装機械の省エネルギーについて
(1)包装機械の省エネルギーへの関心:3社共関心あり
(2)運転エネルギー費用の安い包装機械:3社共望んでいる
(3)追加投資の回収期間(最大どの位まで見ているか):3年、5年、6年の回答があった
(4)省エネルギー型包装機械の魅力について:3社共魅力があると思っている
5−5−3
代表的な包装機械のエネルギー消費について
代表的な包装機では業種が異なっているためそれぞれ充填機、製袋充填機と異種の機械とな
った。さらに 1 社は資材卸売業のため平均値は出せなかった。
また回答の数値は個々の企業の数値のため記載しなかった。したがって
(1)代表的な機械と稼働台数
(2)年間エネルギー消費
(3)年間稼働時間とエネルギー消費
(6)待機時エネルギー
(4)被包装品の質量
の数値は割愛した。
94
(5)台あたり年間処理数
5−5−4
包装機械の省エネルギーの方法や将来
(1)モーター出力
質問:モーターの出力は負荷に対して適当ですか?
表5−58
モーター出力
①適当
②過大
③不足
0
回答数
1
④不明である
0
未回答
0
1
(2)モーター出力の考え方
質問:モーターの出力についての考え方はどのようなものですか?
表5−59
モーター出力の考え方
①確実に動作すること
②省エネルギーについ
が大事、省エネルギー
ても配慮している
は考えていない
1
回答数
③特に考えていない
1
未回答
0
1
(3)モーターによるエネルギー消費の比較
質問:従来のモーターとサーボモーターのエネルギー消費の違いについてお答えください。
表5−60
モーターによるエネルギー消費の比較
①サーボモーターはエ ①サーボモーターはエ
ネルギー消費が大きい ネルギー消費が小さい
0
回答数
③違いは不明
1
未回答
0
2
(4)メカニズムの伝導効率
質問:メカニズム主体の包装機械のメカニズムの伝達効率についてお答えください。
表5−61
メカニズムの伝導効率
①伝導効率は良好であ
①伝導効率はよくない
る
1
回答数
③わからない
0
1
(5)ヒートシールの電力
表5−62
ヒートシールの電力
5kW以下
回答数
5∼10kW
2
10∼20kW
0
95
未回答
1
1
(6)ヒートシールの省エネルギー
表5−63
ヒートシールの省エネルギー
②エネルギー効率 ③エネルギー効率
①エネルギー効率
は悪いから改善し は悪いが改善でき
は良好
たい
そうにない
0
回答数
1
④わからない
0
未回答
1
1
(7)省エネルギーの有効策
質問:包装機械の省エネルギーについて特に包装機械メーカーに対する要求項目を選んで
ください(複数選択可)。またその重要度を順に(1)、(2)、(3)の如く数字で
示してください。
表5−64
省エネルギーの有効策
項目
①生産工程の見直しによる省エネルギー
重要度1位 重要度2位 重要度3位 重要度4位 重要度5位 重要度6位
1
1
1
②包装機械の性能向上による省エネルギー
③モーターを小型のものに置き換える
1
1
④メカニズムの伝達効率を改善する
⑤可動部分を軽量化する
1
1
1
⑥ヒーターの熱効率を向上させる
1
⑦シールの方法を変える
⑧サーボ駆動方式の改善によりエネルギー効率を
向上する
⑨動力負荷バランスを向上させる
⑩待機電力消費を減らす
⑪加熱・乾燥などの工程の熱効率を向上させる
⑫その他
(8)包装関連の省資源化について
質問:包装関連の省資源化について特に包装機械メーカーに対する要求項目を選んでくだ
さい(複数選択可)。またその重要度を順に(1)、(2)、(3)の如く数字で示し
てください。
96
表5−65
包装関連の省資源化
項目
重要度1位 重要度2位 重要度3位 重要度4位
①包装機械を小型化、軽量化する
1
②包装機械の構造を丈夫にして耐用年数を延ばす
1
③消耗品を少なくする
1
1
2
④包装材料の薄肉化に対応する
⑤包装材料のシール幅を小さくする
⑥包装材料のカット幅を小さくしてロスの低減させる
⑦型換えを単純化、調整をなくして包材ロスを少なくする
1
⑧噛み込みや空袋などを防止して良品率を向上させる
⑨制御精度や各機能を向上させて稼働率を向上させる
⑩調整試運転時、保守点検時の包装材料のロスの低減
1
1
⑪機械を高速化して台数削減を可能とする
⑫その他
(9)包装機械の省エネルギーの可能性
質問:包装機械のユーザーとして、今後 10 年間に包装機械にかかわる省エネルギーがどの
ように進展するとお考えでしょうか?
表5−66
包装機械の省エネルギーの可能性
項目
回答者数
①省エネルギーは進まず、むしろエネルギー消費は増加する
②5%程度の省エネルギーが可能になる
③10%程度の省エネルギーが可能になる
④20%程度の省エネルギーが可能になる
⑤30%程度の省エネルギーが可能になる
⑥40%程度の省エネルギーが可能になる
⑦50%程度の省エネルギーが可能になる
⑧50%以上の省エネルギーが可能になる
⑨制御精度や各機能を向上させて稼働率を向上させる
⑩調整試運転時、保守点検時の包装材料のロスの低減
⑪機械を高速化して台数削減を可能とする
⑫その他
未回答
5−6
アンケート調査結果の考察
(1)包装機械メーカーのエネルギー管理担当者関係の考察
1)年間エネルギー費用の傾向
97
2
1
・年間売上高に対するエネルギー費用は0.5%∼1.0%が最も多い、又回答の75%が1.0%以
下であった。
・エネルギー費用割合の増減については54%が変わっていないとの回答があり、平成10年
に実施した時は52.5%であったので、傾向はほぼ同じであった。
・この割合は日本の生産関係の産業平均よりも低く、この業界が組立産業のため、エネル
ギー依存度が低い産業といえる。
2)年間エネルギーの使用量について
・今回は電力、重油などの各エネルギーをCO2排出量に換算をした結果、全体平均のCO2合
計は17,691.8t/年で1社当たりの平均値は707.7t/年になった。
・電力、重油などのエネルギーの費用平均を見ると、オフィス、工場の全体平均で電力が
78.3%を占め、費用平均は約160万円を年間エネルギーの費用に支払っている。
・オフィスでのエネルギー消費量は暖房23%、冷房23%、照明22.3%、事務機器19.4%と
なり、空調関係の比率が大きい。
・工場でのエネルギー消費量も暖房 21%、冷房 21.2%、照明 22.2%となり、空調関係の
比率が大きい。一方、生産(モーター、空気圧など)のための消費量は 23.2%となっ
ている。
・オフィス、工場合わせてエネルギー消費が多い用途に順位をつけてもらったところ、1
位は工場の暖房・冷房で2位は工場の照明、3位が工場の組み立て工程となり、働く作
業環境に重点が置かれている。
3)省エネルギーへの関心度について
・回答した会社が「エネルギー管理指定工場」になっているかの質問に対しては68%が該
当しないで、分からないを含めるとほとんどの工場が管理指定工場でない。
回答中1社のみ「第1種エネルギー管理指定工場」であった。
・日常業務における「省エネルギー行動」を行っているかの質問に対しては大半の会社は
大なり小なり省エネルギー行動を行っているとの回答であった。「行動計画」を設けて
いるかの質問では54%が実施していないとの回答であった。
・一方「エネルギー管理」の質問では50%が実施していないとの回答であった(実施して
いるとの回答は21%)
・「省エネルギー診断」の質問では54%が実施も、検討もしていないとの回答であった。
・「省エネルギーに関する研修」の質問では64%が実施も、検討もしていないとの回答で
あった。
・「社内にエネルギー管理の責任者がいるか」については64%がいないとの回答であった。
・上記の各質問に対する回答内容から、省エネルギーに関心は持ち、必要性を認めつつも
実際には「管理者を置いていない」「管理計画も不十分」などで省エネルギーに対する
組織面での対応がおくれている。
4)冷暖房の環境について
・冷房時の室温は28℃∼26℃の温度設定にしている。
・暖房時の室温は20℃∼24℃の温度設定にしている。(冷房より幅がある)
98
・空調機器の省エネルギー対策としては「フィルターの清掃を行う」が71%と多く、メン
テナンスに努めているようだ。一方、設備投資に対してはコストがかかるなど投資面で
は足踏み状態である。
5)照明の省エネルギー対策について
・「不必要時のこまめな消灯」「事務所内の一斉消灯」が多く、日常業務の習慣としてい
る。
・照明への設備投資についても冷暖房への投資と同じようにコストがかかるなど投資面で
は厳しい内容であった。
6)その他の省エネルギー対策について
・「無駄なコピーの削減」が75%と最も多く、「昼休み等にOA機器のスイッチオフ」など
身近なところから実施している。
・自動車使用時の対策として「駐停車時のアイドリング停止の励行」など、操作面での省
エネルギー対策を行う一方「ハイブリッド車の採用」も高いポイントを占めていた。
・クールビズ、ウォームビズの実施状況は「事業所全体で実施」、「個人の判断に任せて
実施」がほとんどで実施されている傾向にある。クールビズの方がウォームビズに比べ
て実施率が高い。
(2)包装機械メーカーの設計部門関係の考察
1)設計者の立場からみたユーザー動向について
・ユーザーは省エネルギーに関心があるか?の質問では69%に関心がある。
ユーザーは運転費用の安い包装機械を望んでいるか?の質問では85%が望んでいる。
ユーザーは省エネルギー包装機械に魅力があるとおもうか?の質問では88%が魅力あり
と思っている。このようにユーザーは省エネルギー全般について認識が高まっていると
みており、メーカーの技術サイドはその対応を重視している。
・ユーザーは省エネルギーのための追加投資の回収期間を最大どのぐらいの年数を見てい
るか?この質問に対しては3年∼5年の回答が多かった。この点については平成10年の
調査でも3年∼5年の回答が多かった。
また多くの他の産業についても同程度の回収期間といわれている。
2)各企業で代表的な包装機械を選択した機械に対するエネルギー消費について
・代表とする機種の年間売上高に対しての割合では30%以上という回答が35%占めていた
が5%∼30%でも全体の50%を占めている。これを見ると各企業における包装機械の生
産機種の種類が多いとみられる。
・過去10年間に販売した代表的な機種のおおよその台数については1,000台以上販売してい
るものが27%を占めており、それぞれの機種のモデルチェンジなど努力の積み重ねがみ
られる。
3)代表的な機種の電力消費量と年間稼働時間について
・年間稼働時間を集計からみると1,000時間∼2,000時間が73%占めている。
一方、年間電力消費量の平均値が14,154.1kWhに対して定格電力の平均値が6.9kWにな
99
っているので、14,154.1kWh÷6.9kW=2,051hとなる。
年間の稼働日数(52週×5日より年末年始、夏休み、祭日等を除く)を約235日とすると、
年間2,051時間は1日の稼働時間が8.5時間となり、包装機械の稼働条件はそれほど酷使
していないと考えられる。
4)ヒーターの使用とヒートシールについて
・代表的な包装機械の定格電力の中でも、ヒーターの使用量が多いのは軟包装材料や容器
用包装材料にみられる熱接着の利用、小箱詰め機にみられるホットメルトの利用及び収
縮包装機に利用される熱風の利用なども多くを占めている。ちなみに58ページ記載の機
種よりヒーターを多く利用している機種を選択して平均値を求めると5.75kWとなり、駆
動源のモーターの電力をかなり上回っている。
またヒーターの平均値が3.81kW(回答数21)に対してヒートヒールの平均値が2.4kW(回
答数18)を占めている。
・ヒートシールはプラスチックフィルムの封緘用として熱接着に欠かせない技術であり多
く利用されている。そのため省エネルギーについての関心も高い。ヒートシールのエネ
ルギー効率が悪いので改善したいとの回答が46%占めていた。また有効策としてヒータ
ーの熱効率の向上もポイントの上位にあった。
5)駆動源として利用しているモーターの出力について
・モーターの出力は負荷に対して適当との回答が77%占めており、モーターの効率は高く、
選定も適切であると判断できる。
・モーター出力の考え方では「動作が大事、省エネルギーは考えていない」が58%占めて
おり、モーターの省エネルギーに関心はあるが駆動源として確実な動作をさせることが
第一と考えている。
・従来のモーターとサーボモーターのエネルギー消費の違いについてはサーボモーターの
方が「消費が大」が31%、「消費が小」が27%、「違いは不明」が38%と意見が分かれ
ていた。サーボモーターの利用は省エネルギー対策ではなく機能面での活用が目的とみ
る。
6)被包装品と装置の稼働部分について
・被包装品と包装材料の質量について、平均値として500gの被包装品を22g の包装材料
で包装しており、約23倍となっている。
・一方、装置の可動部分の質量は被包装品と材料に対して10倍であるとの回答が12%、10
倍∼100倍の回答が42%となっている、メーカーとしては100倍も重い事はないと考えて
いるが、機種(たとえばブリスター機)によっては100倍を超える装置もみかける。
7)どの部分に省エネルギーの可能性があるのか
・省エネルギーの有効策についての回答は「可動部分の軽量化」が198ポイント、「ヒータ
ーの熱効率の向上」が147ポイント、「動力バランスの向上」が101ポイント、となって
いる。開発設計時には可動部分の軽量化やモーターの選択は十分に吟味出来るが、熱効
率や伝動効率の改善については省エネルギー効果の判断が難しい。
8)今後10年間における省エネルギーの可能性ついて
100
・可能性について10%程度の回答が38%、20%程度の回答が38%と合わせて76%になって
いる。この可能性はエネルギー管理者の回答の中にみられる設備投資が厳しいという回答
を考えると期待感が含まれていると思われる。ちなみにユーザーの見解では少数だが5%
とみている。
9)包装機械と包装材料の省資源化について
・包装材料は被包装品(被包装品)の保護に欠かせない機能を持っているが、役目を終わ
ると廃棄物になってしまう。包装機械も環境問題に真剣に取り組まねばならない。
・包装機械そのものについては「機械の小型化、軽量化」(140ポイント)や「制御精度や
各機能を向上させ稼働率の向上」
( 131ポイント)に力点を置いた設計が必要とみられる。
・包装材料への対策として、環境問題を考えると「空袋などを少なくして良品率向上」(97
ポイント)や「調整時の包装材料ロスを少なくする」(77ポイント)「薄い包装材料に
対応」(62ポイント)など包装材料の省資源化対応の技術に挑戦せねばならない。
(3)包装機械を使っているユーザーの考察
1)包装機械の省エネルギーについては関心があるとともに運転エネルギー費用についても
安い機械を望んでいる。また追加投資の回答期間は3年、5年、6年の回答で、メーカ
ーの回答が3年∼5年に集中しているのとさほど変わっていない。
2)代表的な包装機械のエネルギー消費について回答を頂いたが、その数値は個々の企業の
数値であり平均値が出せず、割愛した。
3)包装機械の省エネルギーの方法や将来の質問について
・モーターやメカニズム伝動の質問では1社が包装資材卸業で未回答であったが、2社に
ついてはそれぞれ企業の特性があり回答は異なっていた。
・省エネルギーの有効策では「可動部分を軽量化する」項目を重要度1位に取り上げてい
る。この点はメーカーが選んだものと一致している。
・包装機械の省エネルギーの可能性については2社共5%程度可能になるに対し、メーカ
ーの回答は10%∼20%と違いがあった。メーカーとして要望や期待感も多く含んでいる
のではないかと思う。
今回のアンケートについてはユーザーの回答数が少なかったため平均値を出せず、ユーザー
とメーカーの回答比較が乏しかったのは残念であった。
5−7
包装機械産業の二酸化炭素の排出量
このアンケート調査で、包装機械メーカー28 社の CO2 の排出量を合計すると、17,691.8 トン
CO2 になった。この点についてやや詳細に分析し、包装機械産業全体の CO2 排出量を算定してみ
る。
包装機械産業の多くは日本包装機械工業会の会員であり、会員企業 427 社の年間売上高は、
2008 年に 4,030 億円である。
アンケートに回答した包装機械メーカー28 社の年間売上高は 1,268 億円、従業員数は 5,344
101
人になっている。
(包装機械製造以外の部門をもつ企業については、該当する包装機械部門のみ
を合計している)これから、このアンケート回答社の包装機械産業全体に対する割合は、会社
数でみると、6.56%しかないが、売上高ベースでみると 31.4%に相当する。これは売上高の大
きな主要包装機械メーカーがアンケートに回答していることを示している。
包装機械産業全体に売上高ベースの比例計算で拡大すると、
包装機械産業全体の 427 社の CO2 排出量=17,691.8×4030/1268=56,246 トン CO2
この数字を他産業と比較するために、いくつかの企業の CO2 排出量を調査した。
「表5−67」は日本の代表的な企業の CO2 排出量である。また、参考までに、自動車工業
会とベアリング工業会の CO2 排出量を収録した。
表5−67
各種企業の CO2 排出量との比較
企業名
年度
売上高(億円) 従業員数(人) CO2排出量(万トン)
新日本製鐵
トヨタ
日産
ホンダ
ソニー
パナソニック
2008
2008
2008
2008
2008
2008
47,698
127,920
84,370
34,045
77,000
77,655
自動車工業会
ベアリング工業会
2005
2007
210,622
4,916
日本包装機械工業会
アンケート回答企業(28社)
全会員企業(427社 )
2008
2008
1,268
4030
50,077
69,478
175,766
26,471
171,300
292,250
5,344
24180
売上げあたり 従業員あたり
CO2トン/億円 CO2トン/人
6,340.0
134.0
280.5
42.7
164.0
435.0
1,329.2
10.5
33.2
12.5
21.3
56.0
575.0
80.0
27.3
162.7
1.7691
5.6246
14.0
14.0
1,266.1
19.3
16.0
16.1
9.6
14.9
3.3
2.3
(出典:各企業と工業会のホームページからデータを採取した。従業員数は全世界)
表に示す新日本製鉄は巨大鉄鋼業であり、大量の石炭を消費しているので売上高1億円当た
りの排出量は年間 1329 トン CO2、従業員ひとりあたりでは 1266 CO2 トンと大きな数字になっ
ている。しかし、トヨタ、ホンダ、ソニー、パナソニックなどの自動車製造や電気機械などの
組み立て産業の排出量は、売上高1億円あたり 10∼56 トン CO2 程度である。 従業員ひとりあ
たり排出量でも、9∼20 トン CO2 になっている。日本全体の年間排出量を国民一人当たりでみ
ると、およそ 10 トン CO2 であり、上記の組み立て産業はその1∼2倍程度の排出量ということ
になる。
自動車工業会の 2005 年の年間排出量は 575 万トン CO2 であり、売上高1億円あたり 27.3 ト
ン CO2 である。
ベアリング工業会の年間排出量は、2007 年に 80 万トン CO2 であり売上高1億円あたりでは
162.7 トン CO2 になっている。金属素材の処理など素材メーカーに近いところにいるため、組
み立て産業に比較すると大きな数字になっている。
(平成20年度
ベアリング製造工程における排出削減及び使用段階における省エネルギー効
102
果把握に関する調査報告書、日本機械連合会、みずほ情報総研株式会社)
包装機械産業は、売上高1億円あたり 14 トン CO2 であり、従業員ひとりあたりでは 2.3 トン
CO2 とかなり小さな値になっている。
包装機械産業は、鉄鋼やセメントなどの素材産業から遠く、設計開発を基本にした知識集約
型の産業であること、また工場設備が比較的小さく従業員の数が多いということもあって、こ
のような結果になっていると思われる。
103
第6章
まとめ
本調査は、省資源・省エネルギー、地球温暖化対策に関する情報を整理し、包装機械産業に
関連する業界団体における「環境対応活動」を調査し、さらに包装・荷造機械産業内における
省資源・省エネルギーに関する活動について各委員からの報告をとりまとめた。
さらに、包装・荷造機械産業内における、省資源・省エネルギーに関するアンケート調査を行
って、各企業における包装機械の省資源・省エネルギーに関する意欲、関心度、関連する活動
状況を検討した。
以下にその内容をとりまとめる
(1)包装機械産業の省資源・省エネルギー
21 世紀になって地球温暖化に対処するための政策が重要になり、日本の産業界もこれに対
応する活動を進めてゆく必要性が高くなった。京都議定書の約束期間である 2008 年∼2012
年の期間には、1990 年比で温室効果ガスを6%削減することが必要になっている。2008 年
秋の米国発の世界同時不況のため、2008 年∼2009 年の温室効果ガスの排出量は小さくなっ
ているが、それでも削減のための活動が必要であることに変わりはない。
包装機械産業においては、以下のような省資源・省エネルギーの活動が行われている。
包装機械産業が包装機械の生産のために消費するエネルギーは、それほど大きくないが、工
場内の冷暖房、照明、機械加工のエネルギー消費がある。これらは主として電力消費であり、
省エネルギー機器の導入などの実施は経済的に成立するか不明のところがあり、実際にはそ
れほど実施されていない。
製品として出荷している包装機械そのものが、実際に使用されるところで消費する電力は、
製造時のエネルギー消費よりも大きく、これを削減する試みが各種行われている。
ヒートシール用電力の節減、シュリンク包装用の熱エネルギーの削減、インバーターによ
るモーター制御電力の削減などである。
(2)包装機械産業が排出する二酸化炭素
今回のアンケート調査によって、包装機械産業が排出する二酸化炭素の量を推定すること
ができた。アンケート調査では、28 社の合計は、17,691 トンであり、売上高で 31%の捕捉
率であった。これを包装機械産業 427 社に比例計算で拡張すると、56,246 トンになる。包装
機械産業は売上高1億円あたり 22.1 トンの排出量であり、これは日本の自動車産業や電気
機械の組み立て産業の数字と同程度である。ただし、従業員一人当たりでみると、2.3 トン
であり、これらの自動車産業や電気機械組み立て産業の数値の約 20%程度である。これは包
装機械産業が、大型の設備をもつ装置型産業ではなく、雇用人口の多い、軽装備の産業であ
ることを示している。
(3)今後の課題と可能性
包装機械産業の省資源・省エネルギーの課題としては、以下のように製造段階と使用段階
の省エネルギーと省資源の点について課題と可能性を整理することができる。このほかには、
104
包装機械の廃棄段階における省資源・省エネルギーがあるが、これはそれほど大きな問題で
はないと考えられている。
①包装機械の製造段階における省エネルギー
包装機械産業の工場、オフィス、輸送などの各種活動において、省資源・省エネルギーを
追及する余地が多く残されている。包装機械産業の工場やオフィスのエネルギー消費は、
エネルギー統計上は「産業部門」になるが、暖冷房の占める割合が大きく、「業務部門」
(主
としてオフィスビル、ホテル、病院、公共建造物など)のエネルギー消費と類似である。
「業務部門」の省エネルギー対策は、すでによく研究されている。
建物の断熱性の向上、冷暖房機器の効率向上、自然換気の取り入れ、局所照明(タスクラ
イテイング)、効率の高い電球の利用(コンパクト蛍光灯または LED 電球)、自然採光の利
用、明るい壁の色、などである。
工場内の機械加工のエネルギー消費に関しては、圧縮空気のサーボモーターへの変更、流
体機械のインバーター制御、などがよく知られている。長時間利用する照明については、
LED(発光ダイオード)への切り替えはすでに経済性がある。
②包装機械の使用段階における省エネルギー
本工業会の報告(平成 7 年「環境にやさしい包装機械技術の調査研究報告書」)には、包装
機械の LCA を実施した結果が収録されている。
包装機械の LCA によると、製造時よりも使用時のエネルギー消費が大きく、おおよそ 90%
を占めているので、使用時のエネルギー消費を削減することが重要である。
包装機械の使用時のエネルギー消費には、駆動モーター、カム・リンク機構、ヒーター加
熱、照明などがある。これらの問題については、本報告書のなかで具体的な解決策を紹介
している。
これらのエネルギー消費のうちもっとも大きいのはヒーター加熱用の電力消費である。ヒ
ーターの電力消費の削減には、さまざまな工夫があるが、ヒーターを使わずに超音波シー
ルを行うことは抜本的な解決策であり、すでにその試みが開始されている。
③包装機械の省資源
包装材料の削減が大きな問題であるが、包装対象の特性やデザインの関係もあり、包装機
械側からのみ省資源の問題を考えるわけにいかない部分がある。しかし、詰め替え包装や
開閉機構つきシールなど、省資源を狙った製品もあり、複雑な包装を要求されることもあ
る。これらは包装機械メーカーの独創性が発揮できるよい機会でもある。省資源を目指す
新しい包装形態とその包装を実現する機械を提案してゆく能力も従ようになるといえよ
う。
包装機械の試作開発時の運転において排出する包装材料の問題があるが、これについては
今のところ有効な解決策は見当たらないようである。
以上のように、本報告では、包装機械の省資源・省エネルギーについて、最新の情報をとりま
とめた。包装機械産業の今後の活動に役立てば幸いである。
105
106
参考資料1 メーカーへのアンケート票
会員企業に対して調査依頼をしたアンケート票を掲載する。
(1)包装機械及び関連機器の省エネルギーに関するアンケート調査
(エネルギー管理担当部門各位)
1、企業概要と企業におけるエネルギー消費について
(1−1)
、貴社の資本金について、該当する欄に○印を記入してください。
1)1,000万円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
2)1,000万円を超え5,000万円以下・・・・・・・・・・・・(
)
3)5,000万円を超え1億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
4)1億円を超え5億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
5)5億円を超え10億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
6)10億円を超える・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(
)
(1−2)貴社の包装機械および包装関連機器の年間売上高について、該当する欄に○印を記入してくだ
さい。
1)1億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
2)1億円を超え5億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
3)5億円を超え10億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
4)10億円を超え20億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
5)20億円を超え50億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
6)50億円を超え100億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(
)
7)100億円を超える・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(
)
(1−3)貴事業所の従業員数について、該当する欄に○印を記入してください。
1)10人以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
2)10人を超え20人以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
3)20人を超え50人以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
4)50人を超え100人以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
5)100人を超え200人以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
6)200人を超え300人以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
7)300人を超え500人以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
8)500人を超え1,000人以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
9)1,000人を超える・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
(1−4)貴社で製造または販売する包装・荷造機械及び機器の種類は、次のどれですか?該当する欄に
○印を記入してください。該当しない場合にはその他の(
)に機種をご記入下さい。
【個装・内装機械】
1)包装用計量機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
2)充てん機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
3)びん詰機械・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
4)かん詰機械・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
5)製袋充てん機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
6)容器成形充てん機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
7)ラベル貼機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
8)小箱詰機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
107
9)上包み機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
10)シール機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
11)収縮包装機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
12)真空包装機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
13)その他(
)
【外装・荷造機械】
14)ケース詰機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
15)ケースのり付け機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
16)テープ貼機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
17)バンド掛機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
18)ひも掛機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
19)ボクサ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
20)アンケーサ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
21)パレタイザ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
22)デパレタイザ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
23)その他(含むコンポーネント)
(
)
(1−5)年間の売上高に対するエネルギー費用(
%)
(1−6)エネルギー費用の割合は増加していますか
①増加
②変わらず
③減少
2、製造・販売におけるエネルギー使用状況
(2−1)年間エネルギー使用量
貴社のオフィス部門と工場部門とに分けて、エネルギー源別に最近1年間または前年度のエネルギー
使用量を記入してください。オフィスと工場の区分が不明の場合には合計のみ記入してください。
各エネルギー源ごとに表に記入してある CO2 排出係数を掛けると概略の CO2 排出量を計算することが
できます。
そこで最後に各エネルギー源ごとの排出量を合計して、
右端へ合計排出量をご記入ください。
エネルギー
源
使用場所
電力
(kWh)
重油
(L)
灯油
(L)
都市ガス
(㎥)
LPG
(kg)
ガソリン
(L)
0.4
(*)
2.71
2.49
1.96
3.0
2.3
オフィス部門
工
場
合
計
CO2 排出係数
CO2 排出量
合
計
CO2 排出量
(kgCO2)
CO2 排出量(kgCO2)=合計エネルギー消費量(個別単位)×CO2 排出係数
(*)電力の CO2 排出係数は、地域の電力会社により異なっていますが、ここでは CO2 排出係数
として 0.4 kgCO2/kWh で計算してください。
(2−2)年間エネルギー費用
前記のエネルギーの年間購入費用(単位千円)を記入してください。
108
エネルギー用途
電力
重油
(千円) (千円)
灯油
(千円)
都市ガス
(千円)
LPG
(千円)
ガソリン
(千円)
合
計
(千円)
オフィス部門
工
場
合
計
(2−3)用途別消費量
オフィス部門と工場部門に分けて、個別のエネルギー用途のエネルギー費用またはエネルギー消費量
の割合を記入してください。正確な数値がわからない場合にはおおよその数値を記入してください。
(この場合、エネルギーの種類の違いによる換算は、1kWh=860kcal=3.6MJ 、A重油1リット
ル=9,341kcal=39.1MJ,灯油1リットル=8,767kcal=36.7MJ、ガス1m3=9,818kcal=
41.1MJ として下さい。
)
(費用か消費量のいずれかを記入してください)
エネルギー用途
オフィス部門
暖房
冷房
照明
事務機器
工場部門
暖房
冷房
照明
モーター
空気圧
工業炉
溶接
乾燥
塗装
蒸気
その他の熱
コジェネ
自家発電
エネルギー費用の割合
(
(
(
(
(
(
(
(
(
(
全体100%
%)
%)
%)
%)
全体100%
%)
%)
%)
%)
%)
%)
(
%
)
(
%
(
%
(
%
(
%
(
%
(
%
)
)
エネルギー消費量の割合
全体100%
(
(
(
(
全体100%
(
(
(
(
(
(
(
(
(
(
(
(
(
%)
%)
%)
%)
%)
%)
%)
%)
%)
%)
%)
%)
%)
%)
%)
%)
%)
)
)
)
)
(2−4)最大のエネルギー用途
貴社全体でエネルギー消費が多いのはどの用途ですか。上位3つを選び右側の(
入ください。
109
)に順位をご記
①工場の組立工程(
)
②工場の塗装乾燥工程(
)
③工場の機械加工工程(
)
④工場の照明(
)
⑤工場の暖房冷房(
)
⑥オフィスの暖房冷房(
)
⑦オフィスの照明(
)
⑧オフィスの事務機器(
)
3、省エネルギーについて
(3−1)省エネルギー法による区分
貴社は省エネルギー法における区分は次のどれに該当しますか?
①第1種エネルギー管理指定工場(*1)
②第2種エネルギー管理指定工場(*2)
③上記のいずれにも該当しない
④わからない
(*1)第1種エネルギー管理指定工場:年間消費が原油換算3000kl以上
(原油を電力に換算するとおおよそ 1200 万kWh 以上の使用量の場合になる。)
(*2)第2種エネルギー管理指定工場:第1種の半分のエネルギー消費
(年間消費が 原油換算1500kl以上、3000kl未満)
(3−2)省エネルギーの行動
貴社では日常業務において省エネルギー行動を行っていますか?
①特に意識して行っている
②ある程度行っている
③出来るところから少し行っている
④あまり行っていない
⑤全く行っていない
(3−3)省エネルギーの行動計画
貴社では省エネルギーのための行動計画を設けていますか?
①設けている
その内容をご記入ください
(
)
②設けていない
(3−4)エネルギー管理
貴社ではどのようなエネルギー管理を行っていますか?(複数選択可)
①エネルギー原単位(*)の管理を実施している
②エネルギー管理記録を有効に活用している
③機器システムの効率を計測管理している
④省エネルギーの管理目標を設定している
⑤その他のエネルギー管理を行っている
具体的にご記入ください
(
)
⑥特になにも実施していない
(*)エネルギー原単位=エネルギー消費量/(売上金額あるいは生産量など)
エネルギー消費の絶対量ではなく、生産活動に対する相対的なエネルギー消費量の大きさを知
るために用いる。
(3−5)省エネルギー診断
貴社ではエネルギー消費設備が効率よく運用されているかなどの「省エネルギー診断」を実施してい
110
ますか?
①自社で定期的に実施している
②自社で不定期だが実施している
③専門企業のESCO(*)などに診断を依頼したことがある
④専門企業のESCO(*)などに委託して診断を定期的にしている
⑤実施を検討中である
⑥実施も検討もしていない
(*) ESCO:Energy Service Company 省エネルギーをビジネスとして請け負う企業
(3−6)省エネルギーに関する研修
貴社では省エネルギーに関する研修を実施していますか?
①定期的に実施している
②不定期だが実施している
③実施を検討中である
④実施も検討もしていない
(3−6−1)省エネルギーに関する研修回数
前の質問で ①定期的に実施している または、 ②不定期だが実施している に○をつけたかたは、
以下にお答えください。
1年間に(
)回実施している
(3−7)エネルギー管理の責任者
社内にエネルギー管理の責任者はいますか?
①いる
②いない
(3−8)冷房時の省エネルギー
事務所等で冷房時の室温を何度℃に設定していますか?
①29℃以上
②28℃くらい
③27℃くらい
④26℃くらい
⑤25℃くらい
⑥24℃以下
⑦わからない
(3−9)暖房時の省エネルギー
事務所等で暖房時の室温を何度℃に設定していますか?
①18℃以下
②19℃くらい
③20℃くらい
④21℃くらい
⑤22℃くらい
⑥23℃くらい
⑦24℃くらい
⑧25℃以上
⑨わからない
(3−10)空調機器について
貴社では、空調機器の省エネルギー対策として、どのようなことを行っていますか?(複数選択可)
①空調機器の運転時間の見直し
②空調機器のフィルター清掃
③エネルギー消費効率のよい空調システムの導入または買い替え
④事務所の断熱性改善
⑤その他の省エネルギー対策
具体的に記入してください(
)
⑥特にしていない
(3−11)設備投資による省エネルギー対策
貴社では、空調機器の設備投資による省エネルギー対策を行っていますか?
①行っている
②行っていない
(3−11−1)省エネルギー対策を行っていない理由
前の質問で ②行っていない 場合の理由はどれですか?
①費用をかけても省エネルギー効果で、費用が回収できるかわらないため
②手間がかかり面倒である
111
③コストがかかりすぎる
④設備投資のための資金調達が厳しい
⑤その他
具体的に記入してください(
)
(3−12)照明の省エネルギー
貴社では照明の省エネルギー対策としてどのようなことを行っていますか?(複数選択可)
①不必要時のこまめな消灯
②事務所内の一斉消灯(昼休みなど)
③建物内の明るい場所の間引き照明
④屋外照明の間引き
⑤夜間屋外照明の上方光束の削減
⑥白熱電球を蛍光灯に交換
⑦高効率照明機器システムの採用(*1)
⑧蛍光灯を Hf 蛍光灯に交換(*2)
⑨人感センサー付き照明器具を採用
⑩その他の省エネルギー対策
具体的に記入してください
(
)
⑪何もしていない
(*1)高効率照明機器システムとは、ここでは、昼光を有効利用するシステムで Hf 蛍光灯器具
を利用し、照明制御装置や太陽光感知装置により照明電力を節約するものをいいます。
(*2)Hf蛍光灯とは高周波点灯方式の蛍光灯で、従来の蛍光灯にくらべて細型管でおよそ15%
の省エネルギーになるものです。
(3−13)照明器具の省エネルギー投資
貴社では、照明に設備投資による省エネルギー対策を実施していますか?
①実施している
②実施していない
(3−13−1)照明器具の省エネルギー投資なしの理由
前の質問で ②実施していない 理由は以下のどれでしょうか?
①費用をかけても省エネルギー効果で費用が回収できるのかわからないため
②手間がかかり面倒である
③コストがかかりすぎる
④設備投資のための資金調達が厳しい
⑤その他
具体的に記入してください
(
)
(3−14)その他の省エネルギー対策
貴社では以上のほかにどのような省エネルギー対策を行っていますか?(複数選択可)
①空調機器、照明設備以外のエネルギー消費効率のよい機器への買い替えを実施
②昼休みなどに OA 機器のスイッチをオフ
③無駄なコピーの削減
④昼休みなどのエレベーターの休止
⑤最寄り階への階段利用(エレベーターをなるべく利用しない)
⑥その他の省エネルギー対策
具体的に記入してください
(
)
⑦何もしていない
(3−15)自動車の使用について
112
貴社では、業務用の自動車を使用していますか?
①使用している
使用台数(
台)
②使用していない
(3−15―1)自動車使用時の対策
前の質問で ①使用している に○を付けた方に伺います。
貴社は組織的に自動車使用時にどのような対策を行っていますか?(複数選択可)
①駐停車時のアイドリング停止の励行
②信号待ち、短時間でのアイドリング停止の励行
③急発進・急加速をしない
④停車時の空ふかしはしない
⑤燃料消費の少ない経済速度の厳守
⑥適正なタイヤ空気圧維持などの点検整備の励行
⑦適正な荷物の積載
⑧短距離の移動には徒歩や自転車を利用
⑨業務用車両の持ち帰りの自粛
⑩ハイブリッド車の採用
⑪カーエアコンの冷房温度を1℃アップ
⑫その他の省エネルギー対策
具体的にご記入ください
(
)
⑬何も対策をしていない
(3−16)クールビズの状況
貴社の クールビズ (*)の実施状況を教えてください。
①事業所全体で実施した
②個人の判断にまかせた
③実施していない
(*) クールビズ とは、夏季のノーネクタイ、ノー上着の軽装によって冷房エネルギーを削減
するライフスタイルのこと。
(3−17)ウォームビズの状況
貴社の ウォームビズ (*)の実施状況を教えてください。
①事業所全体で実施した
②個人の判断にまかせた
③実施していない
(*) ウォームビズ とは、暖房温度を20℃に設定し、省エネルギーを行うこと。
インナーウェアをしっかり着る、ひざ掛けや座ぶとんなど、 ウォーム小物 を活用したり、デ
スクの位置や 1 日の気温変化など、執務環境に合わせた工夫をすること。
113
(2)包装機械及び関連機器の省エネルギーに関するアンケート調査
(機械・機器の設計開発部門各位)
1、包装機械のユーザーの動向
(1−1)ユーザーの省エネルギー動向
包装機械のユーザーは省エネルギーに関心があると思いますか
①ある
②ない
③どちらでもない
(1−2)運転費用の安い包装機械
包装機械のユーザーは運転費用の安い包装機械を望んでいますか
①いる
②いない
③どちらでもない
(1−3)追加投資の回収期間
包装機械の省エネルギーのための追加投資の回収期間をユーザーは最大どのくらいまで見ることができる
でしょうか?
①1年
②2年
③3年
④4年
⑤5年
⑥6年
⑦7年以上
(1−4)省エネルギー型包装機械の魅力
包装機械のユーザーは省エネルギー型包装機械に魅力があると思うでしょうか?
①思う
②思わない
③わからない
2、代表的な包装機械のエネルギー消費
貴社で生産している包装機械のうち代表的な機種を以下の表の中からひとつ選んで○印をつけ、その
仕様やエネルギー消費についてお答えください。
【個装・内装機械】
1)包装用計量機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
2)充てん機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
3)びん詰機械・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
4)かん詰機械・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
5)製袋充てん機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
6)容器成形充てん機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
7)ラベル貼機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
8)小箱詰機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
9)上包み機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
10)シール機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
11)収縮包装機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
12)真空包装機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
13)その他(
)
【外装・荷造機械】
14)ケース詰機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
15)ケースのり付け機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
16)テープ貼機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
17)バンド掛機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
18)ひも掛機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
19)ボクサ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
20)アンケーサ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
21)パレタイザ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
22)デパレタイザ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
23)その他(含むコンポーネント)
(
)
(2−1)年間売上高の割合
114
全売上高の内でその機種の年間売上高の割合
①1%以下
②1∼5%
③5∼10%
④10∼20%
⑤20∼30%
⑥30%以上
(2−2)販売台数
過去10年間に販売したその機種のおおよその台数(
台)
(2−3)機種の仕様
その機種の仕様の代表的な数値を答えて下さい。
①定格電力(電力
kW)
定格電力消費の内わけ(モーター
kW)
(ヒーター
kW)
(その他
kW)
②空気消費量(
MPa)
(
㎥/時)
(2−4)年間稼動時間
ユーザーにおける年間稼動時間(
時間)
(2−5)1 台あたり年間エネルギー消費量
年間エネルギー消費量
(2−3)の①×(2−4)(電力
kWh)
(2−6)被包装品の質量
実際に動かす被包装品、包装材料の質量は1個あたりどの程度ですか?
(被包装品
グラム)
(包装材料
グラム)
(合計
グラム)
(2−7)可動部分の質量
これに対してこの動作を行なう可動部分の質量はどの程度ですか?
可動部分の質量は1個あたりの被包装品・包装材料の(
倍)の質量である
(2−8)1 台あたりの年間処理数
包装機械が対象品(被包装品)を1年間に処理する数は(
個)
(2−9)1 台あたりの待機時のエネルギー
この包装機械の待機時のエネルギー消費はどの程度ありますか?
待機時電力 (
kW)
(2−10)待機時の省エネルギー
この待機時のエネルギー消費はそのうちの何%程度をなくすことができるでしょうか?
待機時電力(
%)
待機時燃料消費(
%)
3、包装機械の省エネルギーの方法や将来について、お答え下さい。
(3−1)モーター出力
モーターの出力は負荷に対して適当ですか?
①適当
②過大
③不足
④不明である
(3−2)モーターの出力の考え方
モーターの出力についての考え方はどのようなものですか?(複数選択可)
①確実に動作することが大事で、省エネルギーは考えていない
②高効率モーターを使用している
③省エネルギーについても配慮している
④米国へ輸出する場合には高効率モーターを使用している
(3−3)モーターによるエネルギー消費の比較
従来のモーターとサーボモーターのエネルギー消費の違いについてお答えください。
①サーボモーターはエネルギー消費が大きい
②サーボモーターはエネルギー消費が小さい
115
③違いは不明である
(3−4)メカニズムの伝達効率
主としてメカニズムが使われている機械について、そのメカニズムの伝達効率についてお答えください。
①メカニズムの伝達効率は良好である
②メカニズムの伝達効率はよくない
③わからない
(3−5)ヒートシールについて
ヒートシールのある代表的な包装機械についてお答えください。
ヒートシールの電力は(
kW)である
(3−6)ヒートシールの省エネルギー
ヒートシールの省エネルギーについてお答えください。
①ヒートシールのエネルギー効率は良好である
②ヒートシールのエネルギー効率は悪いから改善したい
③ヒートシールのエネルギー効率は悪いが、改善出来そうにない
④わからない
(3−7)省エネルギーの有効策
包装機械の省エネルギーについて特に有効と思われるものを選んでください(複数選択可)。また右側の
(
)にその重要度を順に( 1 )、( 2 )、( 3 )の如く数字で示してください。
①モーターを小型のものに置き換える(
)
②メカニズムの伝達効率を改善する(
)
③可動部分を軽量化する(
)
④ヒーターの熱効率を向上させる(
)
⑤シールの方法を変える(
)
⑥サーボ駆動方式の改善によりエネルギー効率を向上する(
)
⑦動力負荷バランスを向上させる(
)
⑧待機電力消費を減らす(
)
⑨加熱・乾燥などの工程の熱効率を向上させる(
)
⑩その他
具体的にご記入ください(
)
(
)
(3−8)包装機械の省エネルギーの可能性
包装機械メーカーとして、今後10年間にどの程度包装機械の省エネルギーの可能性があるとお考えでし
ょうか?(一つを選択)
①省エネルギーは進まず、むしろエネルギー消費は増加する
②5%程度の省エネルギーが可能になる
③10%程度の省エネルギーが可能になる
④20%程度の省エネルギーが可能になる
⑤30%程度の省エネルギーが可能になる
⑥40%程度の省エネルギーが可能になる
⑦50%程度の省エネルギーが可能になる
⑧50%以上の省エネルギーが可能になる
(3−9)包装機械の省資源について
包装機械で省資源化に現在取り組んでいるものを選んでください(複数選択可)
。また右側の(
)
にその重要度を順に( 1 )、( 2 )、( 3 )の如く数字で示してください。
①包装機械を小型化、軽量化する(
)
②包装機械の構造を丈夫にして耐用年数を延ばす(
)
③消耗品を少なくする(
)
116
④包装材料の薄肉化に対応する(
)
⑤包装材料のシール幅を小さくする(
)
⑥包装材料のカット幅を小さくしてロスの低減させる(
)
⑦型換えを単純化、調整をなくして包材ロスを少なくする(
)
⑧噛み込みや空袋などを防止して良品率を向上させる(
)
⑨制御精度や各機能を向上させて稼働率を向上させる(
)
⑩調整試運転時、保守点検時の包装材料のロスの低減(
)
⑪機械を高速化して台数削減を可能とする(
)
⑫その他(
117
)
参考資料2 ユーザーへのアンケート票
ユーザー企業に対して調査依頼をしたアンケート票を掲載する。
包装機械の省エネルギーに関するアンケート調査
(ユーザー各位)
1、企業概要と企業におけるエネルギー消費について
(1−1)
、貴社の資本金について、該当する欄に○印を記入してください。
1)1,000万円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
2)1,000万円を超え5,000万円以下・・・・・・・・・・・・(
)
3)5,000万円を超え1億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
4)1億円を超え5億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
5)5億円を超え10億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
6)10億円を超える・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(
)
(1−2)貴社又は貴事業所の年間売上高について、該当する欄に○印を記入してください。
1)1億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
2)1億円を超え5億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
3)5億円を超え10億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
4)10億円を超え20億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
5)20億円を超え50億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
6)50億円を超え100億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(
)
7)100億円を超え500億円以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(
)
8)500億円を超える・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
(1−3)貴社又は貴事業所の従業員数について、該当する欄に○印を記入してください。
1)50人以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
2)50人を超え100人以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
3)100人を超え200人以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
4)200人を超え300人以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
5)300人を超え500人以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
6)500人を超え1000人以下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
7)1,000人を超える・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
(1−4)貴社又は貴事業所の業種は、次のどれですか?該当する欄に○印を記入してください。該当し
ない場合にはその他の(
)に業種をご記入下さい。
1)食品工業、肉製品製造業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
2)乳製品製造業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
3)みそ・醤油製造業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
4)菓子・パン製造業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
5)精穀・製粉業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
6)麺類製造業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
7)酒類・清涼飲料製造業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
8)水産・加工品製造業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
9)農産物加工業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
10)その他の食品分野(
)・・・(
)
11)化学工業、医薬品製造業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
12)化粧品製造業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
13)トイレタリー製造業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
118
14)その他の化学工業、医薬品製造業(
)・・(
)
15)繊維工業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
16)パルプ・紙加工品製造業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
17)電気機器製造業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
18)機械・部品製造業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
19)雑貨類製造業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
20)卸売・小売業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
21)その他(
)・・・(
)
(1−5)貴社又は貴事業所の最近の年間エネルギー費用
①電力(
円)
②重油(
円)
③灯油(
円)
④都市ガス(
円)
⑤LPG(
円)
⑥ガソリン(
円)
⑦その他(
円)
⑧合 計(
円)
(1−6)貴社又は貴事業所の年間の売上高に対するエネルギー費用(
%)
(1−7)貴社又は貴事業所のエネルギー費用の割合は増加していますか?
①増加
②変わらず
③減少
2、包装機械の省エネルギーについて
(2−1)包装機械の省エネルギーへの関心
包装機械の省エネルギーに関心がありますか?
①ある
②ない
③どちらでもない
(2−2)運転エネルギー費用の安い包装機械
運転エネルギー費用の安い包装機械を望んでいますか?
①いる
②いない
③どちらでもない
(2−3)追加投資の回収期間
包装機械の省エネルギーのための追加投資の回収期間を最大どのくらいまで見ることができるでしょ
うか?
①1年
②2年
③3年
④4年
⑤5年
⑥6年
⑦7年以上
(2−4)省エネルギー型包装機械の魅力
省エネルギー型包装機械は魅力があると考えますか?
①思う
②思わない
③わからない
3、代表的な包装機械のエネルギー消費
貴社又は貴事業所で使用している包装機械のうち代表的な機種を以下の表のなかからひとつ選んで、○
印をつけ、その仕様やエネルギー消費について教えてください。
【個装・内装機械】
1)包装用計量機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
2)充てん機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
3)びん詰機械・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
4)かん詰機械・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
5)製袋充てん機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
6)容器成形充てん機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
7)ラベル貼機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
8)小箱詰機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
9)上包み機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
119
10)シール機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
11)収縮包装機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
12)真空包装機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
13)その他(
)
【外装・荷造機械】
14)ケース詰機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
15)ケースのり付け機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
16)テープ貼機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
17)バンド掛機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
18)ひも掛機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
19)ボクサ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
20)アンケーサ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
21)パレタイザ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
22)デパレタイザ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(
)
23)その他(含むコンポーネント)
(
)
(3−1)稼働台数
その機種の稼動台数(
台)
(3−2)年間エネルギー消費
その機種の仕様の代表的な数値を答えて下さい。
①定格電力(電力
kW)
②定格電力の内わけ(モーター
kW)
(ヒーター
kW)
(その他
kW)
③空気消費量(
Mpa)
(
㎥/時)
(3−3)年間の稼働時間
貴社又は貴事業所における年間稼動時間(
時間)
(3−4)年間エネルギー消費量
年間エネルギー消費量 (3−2)の①×(3−3)
(電力
(3−5)被包装品の質量
実際に動かす被包装品、包装材料の1個あたりの質量はどの程度ですか?
(被包装品
グラム)
(包装材料
グラム)
(合計
グラム)
(3−6)1台あたり年間処理数
包装機械が対象品を1年間に処理する数は(
個)
(3−7)1台あたり待機時エネルギー
この包装機械の待機時のエネルギー消費はどの程度ありますか?
待機時電力 (
kW)
(3−8)待機時の省エネルギー
この待機時のエネルギー消費はその何%程度を減らすことができるでしょうか?
待機時電力(
%)
4、包装機械の省エネルギーの方法や将来について、お答え下さい。
(4−1)モーターの出力は負荷に対して適当ですか?
①適当
②過大
③不足
④不明である
(4−2)モーターの出力の考え方
モーターの出力についての考え方はどのようなものですか?
120
kWh)
①確実に動作することが大事で、省エネルギーは考えていない
③省エネルギーについても配慮している
③特に考えていない
(4−3)モーターによるエネルギー消費の比較
従来のモーターとサーボモーターのエネルギー消費の違いについてお答えください。
①サーボモーターはエネルギー消費が大きい
②サーボモーターはエネルギー消費が小さい
③違いは不明である
(4−4)メカニズムの伝達効率
メカニズム主体の包装機械のメカニズムの伝達効率についてお答えください
①メカニズムの伝達効率は良好である
②メカニズムの伝達効率はよくない
③わからない
(4−5)ヒートシールについて
ヒートシールのある代表的な包装機械についてお答えください。
ヒートシールの電力は(
kW)である
(4−6)ヒートシールの省エネルギー
ヒートシールの省エネルギーについてお答えください。
①ヒートシールのエネルギー効率は良好である
②ヒートシールのエネルギー効率は悪いから改善したい
③ヒートシールのエネルギー効率は悪いが、改善出来そうにない
④わからない
(4−7)省エネルギーの有効策
包装機械の省エネルギーについて特に包装機械メーカーに対する要求項目を選んでください(複数選択
可)。また右側の(
)にその重要度を順に( 1 )、( 2 )、( 3 )の如く数字で示してください。
①生産工程の見直しによる省エネルギー(
)
②包装機械の性能向上による省エネルギー(
)
③モーターを小型のものに置き換える(
)
④メカニズムの伝達効率を改善する(
)
⑤可動部分を軽量化する(
)
⑥ヒーターの熱効率を向上させる(
)
⑦シールの方法を変える(
)
⑧サーボ駆動方式の改善によりエネルギー効率を向上する(
)
⑨動力負荷バランスを向上させる(
)
⑩待機電力消費を減らす(
)
⑪加熱・乾燥などの工程の熱効率を向上させる(
)
⑫その他
具体的にご記入ください(
)
(4−8)包装関連の省資源化について
包装関連の省資源化について特に包装機械メーカーに対する要求項目を選んでください(複数選択可)。
また右側の(
)にその重要度を順に( 1 )、( 2 )、( 3 )の如く数字で示してください。
①包装機械を小型化、軽量化する(
)
②包装機械の構造を丈夫にして耐用年数を延ばす(
)
③消耗品を少なくする(
)
④包装材料の薄肉化に対応する(
)
⑤包装材料のシール幅を小さくする(
)
⑥包装材料のカット幅を小さくしてロスの低減させる(
)
121
⑦型換えを単純化、調整をなくして包材ロスを少なくする(
)
⑧噛み込みや空袋などを防止して良品率を向上させる(
)
⑨制御精度や各機能を向上させて稼働率を向上させる(
)
⑩調整試運転時、保守点検時の包装材料のロスの低減(
)
⑪機械を高速化して台数削減を可能とする(
)
⑫その他(
)
(
)
(
)
(4−9)包装機械の省エネルギーの可能性
包装機械のユーザーとして、今後10年間に包装機械にかかわる省エネルギーがどのように進展するとお
考えでしょうか?(一つを選択)
①省エネルギーは進まず、むしろエネルギー消費は増加する
②5%程度の省エネルギーが可能になる
③10%程度の省エネルギーが可能になる
④20%程度の省エネルギーが可能になる
⑤30%程度の省エネルギーが可能になる
⑥40%程度の省エネルギーが可能になる
⑦50%程度の省エネルギーが可能になる
⑧50%以上の省エネルギーが可能になる
122
非
売
品
禁無断転載
平
成
2
1
年
度
包装機械産業の省資源・省エネルギー対策の
調査研究報告書
発
行
発行者
平成22年3月
社団法人
日本機械工業連合会
〒105-0011
東京都港区芝公園三丁目5番8号
電
話
社団法人
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日本包装機械工業会
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