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Title 小学校英語活動地域サポート事業報告書
Title 小学校英語活動地域サポート事業報告書 : 平成18年度文部科学省委嘱事 業 Author(s) Citation Issue Date 2007-03 URL http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/1057 Rights Hokkaido University of Education 平成18年度文部科学省委嘱事業 小学校英語活動地域サポート事業報告書 平成19年3月 北海道教育大学 目 次 1.はじめに 北海道教育大学理事 2.事業の概要 北海道教育大学札幌校 三浦秀雄 佐藤吉文 3.実践成果発表交流会の概要と成果 4.基調講演: 資料「小学校英語活動の在り方と今後の方向性」 文部科学省初等中等教育局 教育課程課教科調査官 5.各地区グループの活動報告 札幌地区SIG活動報告 釧路地区SIG活動報告 旭川地区SIG活動報告 函館地区SIG活動報告 6.各地区グループメンバーの感想 7.小学校英語教育リソースセンターの概要 8.おわりに 9.プロジェクト推進体制 菅 正隆先生 平成18年度北海道教育大学小学校英語活動地域サポート事業 実践成果発表交流会(平成19年2月17日、18日札幌かでる2.7) 菅正隆先生(文科省)の基調講演 北海道教育大学理事 三浦秀雄先生 旭川地区の実践発表(斎藤誠先生) 札幌校 佐藤吉文先生 釧路地区の実践発表(釧路校 木塚雅貴先生) 札幌地区の実践発表(小野博史先生) 函館地区の絵本による実践の発表 絵本の読み聞かせ発表 札幌地区の実践発表(高橋文先生) Where’s Spot?を使った読み聞かせ 絵本の発展活動についてグループで討議 は じ め に 今日、我が国においては、国際化が急速に進展しており、国際社会の中で日本 人としての自覚を持ち、主体的に生きていく上で必要な資質や能力を育成するこ とが求められています。 現在、実施されている学習指導要領の中で「総合的な学習の時間」については、 横断的・総合的な課題の一つとして国際理解が例示されております。その中で各 学校が創意工夫を生かした教育活動を展開する際、国際理解に関する学習の一環 としての外国語会話等を行うに当たって、小学校段階にふさわしい体験的な学習 が行われるようにすることが示されております。 21世紀に生きる北国の子どもたちが、外国の生活や文化に慣れ親しんだり、 異なる言語に興味・関心を持ったり、あるいは、双方向の交流を積極的に図ろう とする態度を養うなど、豊かなコミュニケーションの力を身に付けることは大切 なことであります。 北海道教育大学では、文部科学省の「小学校英語活動地域サポート事業」の指 定を受け、平成17年度からの2か年間実践研究を進めてきました。 この事業の活動テーマを、(1) 小学校の英語活動に関する実態調査、(2) 小学 校教員のニーズにあった支援、(3) 実践成果発表交流会の開催、(4) 小学校英語 活動リソースセンターの構築の4点としながら、北海道における小学校英語活動 の裾野を広げることを目標にして取り組むことといたしました。 この事業の推進に当たって、北海道教育委員会・北海道立教育研究所及び札幌 市教育委員会との密接な連携の下に、「小学校英語活動地域サポート事業推進プ ロジェクト」を設置するとともに、道内各地域の小学校等の教員による「SIG (Special Interest Group)」を組織して、継続的に実践活動を展開してきました。 この間、小学校英語活動に関わる教材の作成・提供を行うとともに、本事業の 年間活動のまとめとして「小学校英語活動実践成果発表交流会」を開催し、広く 現職教員の参加を得て、SIGのメンバーによる実践事例の紹介、年間活動案の 提案や模擬授業などを行ってきました。これらの実践事例などを本報告書に掲載 しましたので、小学校英語活動の取組を進めるうえで参考となれば幸いです。 今後、これまでの活動実績を基に、小学校英語活動のリソースセンターの整備 を進めるとともに、実践に関する人的ネットワークの広がりや活動事例の共有化 がさらに拡充され、小学校英語活動が一層の充実・発展されることを期待してお ります。 平成19年3月 国立大学法人北海道教育大学理事 三 浦 秀 雄 -1- 北海道教育大学が諸教育機関と行った小学校英語活動地域サポート事業の2年間 佐藤 吉文 この事業は2年間の継続事業だが,この短い2年間に小学校英語活動自体の環境が大きく変わってき た.始めたばかりのころは,「小学校英語活動について...」と言う論議がずいぶん多かった.また, 日本人なのに英語より日本語が先という議論も久しぶりに再燃してきていた.いずれの議論も,小学校 英語活動の実態が省みられないものが多かった.また,時として,小学校英語を反対することによって, 個人的な示威行為ではないかと思われる議論もあった.しかし,この間に,文科省が小学校英語活動の 必修化を発表し,その指針も2007年度中に出される予定である. いずれにしても,日本の文化を発信したり外国の文化を受信したりする手段としての小学校での英語 活動には誰にも異論がないようだ.小学校英語活動とは重なり合いながらも異なっている分野にバイリ ンガル教育がある.バイリンガル教育については,平成19年3月5日付の日経新聞で神奈川大学名誉 教授伊藤克敏氏が,「カナダではすでに1960年代に中学校から始める従来の外国語教育では効果が 上がらないとして,脳生理学者教育心理学者が検討した結果,母語の骨格が出来上がり,言語習得能力 が旺盛な4歳から8歳ごろまで開始年齢を引き下げ,母語と第二言語(外国語)で教科を教えると言う 結論に達した」と報告している.しかし,小学校英語活動とバイリンガル教育とは,今のところ同じも のではないことも確かな事実だ.小学校に週1時間の英語活動を導入して,発達段階に応じて成果を挙 げられることはおのずから限界があり,バイリンガル教育とは,正確には言いがたい.その理由は,小 学校英語活動が英語自体を学ぶことのみを目指していないからである.この両者は,将来においてどこ かで折り合わなければならないときがくると考える.しかし現段階では、バイリンガル教育のように豊 富に英語がインプットされる理想的環境は、日本の場合、もちろん望むべくもない。それでも、現場の 当事者の中には、真摯に小学校英語活動を改善しようとする先生たちがいる。この事業では、現状を打 開したいという思いで集まった先生たちの第1歩であったと言えるであろう。 1.18年度実践成果発表会 2月17日・18日に行われた「小学校英語活動地域サポート事業」の発表会は,全道からの先生方 や関係者が集まり,参加者は,のべ 159 人にもなった.昨年の実践成果発表会に比較して各グループの 発表内容が充実したという声が非常に多かったのには驚かされた.会場でのアンケート結果は次の通り である. [質問]今回の交流会は,あなたにとって有益でしたか? 1) とてもためになった 20人(65%) 2) ためになった 10人(32%) 3) どちらとも言えない 1人( 3%) 4) あまりためにならなかった 0人 5) ほとんど得るものはなかった 0人 1 これは,各グループがこの2年間に努力して成長した証であり,中心になって協力していただいた先生 方や道教委・市教委・道研など関係各位の協力の結果である.心から感謝する次第である.また,18 日の最後の全体討議では,多くの方々から,この活動を継続して欲しいという声が相次ぎ,私達の活動 が認められたものとして理解している. 2.本事業の目的 この文部科学省の「小学校英語活動地域サポート事業」は,北海道教育大学が,ネットワークの未整備 が深刻である北海道の小学校英語活動の裾野を広げることを目的に,北海道教育委員会,札幌市教育委員会, 北海道立教育研究所の協力を得て,始めた事業である.具体的には,北海道教育大学では,道内主要都市(札 幌市,函館市,旭川市,釧路市,岩見沢市)にキャンパスを有しているメリットを生かし,この5キャンパス を核に地域の小学校教員を対象とした英語活動に関する検討会及び実践成果発表交流会を開催してきた.その 基本的な目標は以下の通りであった. 1.小学校における英語活動のニーズを浮き彫りにし,支援すること. 2.英語活動の教員研修で成果を上げている各関係機関や優れた英語活動を実践している学校や教育組織 と連携することで,それぞれに蓄積されている知的財産を有機的に結び付けていく小学校英語活動の センター的役割を果たすこと. 3.理論と実践との研修を目的とした実践成果発表交流会を開催し,北海道教育大学を中心としたネット ワークを構築すること. 4.「小学校英語活動の理論と実践」や「明日からすぐ使える指導内容と指導方法や教材」の提案を していくこと. 5.小学校英語活動または小学校英語教育の裾野を広げること. 私たちは,小学校の先生方が小学校英語活動に抱いている考え方を知るところから始めることにした. 3.平成17年度実施の実態調査の結果 平成17年9月上旬に,全道の公立小学校1,383校を対象に小学校英語活動に関するアンケート 調査を行った.その結果,668校(48.3%)の小学校から回答を得た. アンケート結果の主な点を概観すると,次の通りである. ○「質問4:英語活動関心の有無」については, 1.ある: 49% 2.少しある:46% 3.ない: 5% 「ある」と「少しある」を合計すると,95%の学校(教員)が英語活動への興味関心を示している 点は注目される結果であった. ○「質問5:英語活動の興味分野」ついては, 1.教材 27% 2.英語活動の実践 23% 2 3.異文化間コミュニケーション論 16% 4.カリキュラムデザインのための基礎知識 15% 5.小学校英語活動のための理論 9% 6.事例研究(実践を理論的に裏付けたもの) 5% 7.言葉の知識 4% 8.その他 1% 「教材について興味がある」が第一位で27%という数字は,今すぐにでも使える教材がほしいとい う要求が推測される.また,「英語活動の実践」も23%と高い数字を示しており,当初のプロジェク ト委員会の予測どおりであった. 驚いたことは,第3位から第7位の小学校英語教育および「小学校英語活動の理論的背景になる部分」 が49%であり,第1位と2位の「教材」・「実践」とをあわせた50%とほぼ同じ結果が出たことで ある.このことは,我々が目標に示した「小学校英語活動の理論と実践」や「明日からすぐ使える指導 内容と指導方法や教材」の提案をしていくという目標とまさに合致するものである. ○「質問6:小学校の英語活動について,今後の方向性についてどれが良いと思いますか.次の一つに ○をしてください」については, 1.英語活動は総合的な学習の時間の中で,現行通り行うべき 58% 2.英語活動は総合的な学習の時間の中で行うが,必修とする 21% 3.英語活動を教科として推進する 19% 4.英語活動をなくすべき 2% このアンケート実施時点においても「英語活動をなくすべき」という回答は2%と予想外に少なかっ た.また,アンケート結果では,すべての小学校で,何らかの形で英語活動行っており,質問12では ,小学校1年生からの開始学年が64%,3年生になると92%を示している. ○「質問11:小学校英語活動で,あったらいいと思う研究会,教材,支援などありましたらお書きく ださい」についての主な回答をまとめると, 1.学習会をサポートする公的機関がほしい 2.英会話能力を長期に指導してくれる研修会がほしい 3.小学校教育における英語カリキュラム 4.英語の苦手な人も参加しやすい研究会 5.B-SLIM 理論を活用した授業実践を見る機会 6.異文化に対するアレルギーを取り除くような研究会 7.実践資料集 8.英語活動に必要な教材が身近にあると良い 9.ゲーム,英語遊び,リズムチャンツなど 10.英語をあまり話せない先生でも授業ができる事例集 11.ネイティブスピーカーとの交流や支援 12.公的支援 ○「質問15:小学校英語活動を実施するに当たって,困っていること,疑問に思っていることがあれ ばお書きください」について,主な回答をまとめると, 3 1.小学校英語どう進めたらよいか(カリキュラムデザイン) 2.教材について 3.総合学習における小学校英語活の位置づけ 4.教員の多忙 5.指導の時間不足 6.ALT 支援希望 7.教員の英語力 8.異文化間コミュニケーションの知識 以上の結果から,小学校英語活動に消極的または否定する意見はきわめて少数派となっている.この 結果を受けて,本プロジェクトは,「小学校英語活動」や「小学校英語教育」といった範疇にとらわれ ないで,一つ一つ先生方の疑問や悩みを解決し,「小学校英語活動または小学校英語教育の裾野を広げ ることを目的」としていくこととした.特に,質問14では「英語活動の担当者」の54%は学級担任 であることを示し,その対策は焦眉の急であると考えることがわかった. 4.裾野を広げる活動 我々は,次の活動テーマの恒常的な実施を通して,裾野を広げる活動を目指した. 1)実態調査の実施(平成17年度実施) 小学校の教員のニーズを把握するため,これまでの研修では満足できなかった教員や,研修に参加したこ とのない教員の声を聞き,英語活動のための指導法や研修内容の改善を目指す. 2)小学校教員のニーズにあった支援 特定のテーマに焦点をあてて実践・交流する教員グループ(SIG:Special Interest Group)を形成し, 単発的なワークショップではなく,日常的実践に根付いた継続的な教員同士の交流を目指す. 3)実践成果発表交流会を開催 小学校英語活動の実践的成果を発表・交流することによって、ネットワークをつくり、小学校英語 活動の一層の拡充を図ることを目指す. 4)小学校英語活動リソースセンター 北海道教育大学札幌校内にリソースセンターを構築する.基本的には,SIGの活動の成果を中心に,各 種教材などを外部に公開する.小学校英語に関するリソースを整理・蓄積し,外部の利用希望者に対して 貸借・助言を行う.Web 公開する. 今,私達がこの2年間の事業を終えて実感していることは,広大な北海道の各地域の小学校で,小さな「点」 として活動していたものが,本事業を実施することを通してつながり,小学校英語活動のネットワークがさら に充実したものとなったことである.本事業は,この3月を持って一旦幕を閉じるが,北海道教育大学内にこ れまでの実績を踏まえ,本学5キャンパスを軸として,北海道教育委員会・札幌市教育委員会・北海道立教育 研究所ならびに全道の教育委員会・小学校との緊密な連携の下,小学校英語活動が広大な北海道全域に根付い た恒常的な活動となるための取組を行って行きたいと考え,再び三浦理事の下に計画を進行させている. 4 平成18年度北海道教育大学小学校英語活動地域サポート事業 実践成果発表交流会の概要 日時:平成19年2月17日(土) 10:00~16:45 2月18日(日) 10:00~16:00 会場:道民活動振興センター(かでる2・7)820室(8F)(札幌市中央区北2西7) 後援:北海道教育委員会、札幌市教育委員会 2月17日(土) 10:00~16:45 実践交流 旭川地区グループ 基調講演 「外国人に見てもらおうと英語劇に取り組む6年生」 「小学校英語活動の在り方と今後の方向性」 菅 釧路地区グループ 正隆(文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官) 「関わる力を育む英語活動- コミュニケーション能力の育成を通して」 2月18日(日) 10:00~16:00 実践交流 函館地区グループ 「絵本を使った小学校英語活動のひろがり: 発達段階に合わせた英語活動」 札幌地区グループ 「あなたもできる英語活動の年間指導計画: 年間指導計画の作り方マニュアルを提案!」 全体討議 進行 佐藤吉文教授(北海道教育大学札幌校) 参加者数 17日 18日 小計 関係者 37 38 75 小中学校など 46 38 84 計 83 76 159 地域別参加者数 札幌 4 十勝 3 石狩 4 釧路 6 日高 2 網走 2 胆振 5 根室 2 空知 5 留萌 2 函館 2 宗谷 3 渡島 3 上川 7 後志 11 不明 3 計 64 参加者アンケート結果 質問 回答数 31 今回の交流会は、あなたにとって有益でしたか? 1)とてもためになった 20人(65%) 2)ためになった 10人(32%) 3)どちらとも言えない 1人( 3%) 4)あまりためにならなかった 0人 5)ほとんど得るものはなかった 0人 自由記述(一部抜粋) ● プログラムへの意見 「菅先生のお話が、温かく、深く、楽しかったです。ありがとうございました」 「いろいろな実践を知ることができ、すぐにできそうなもの、やってみようかなと思 えるものがあって、勉強になりました」 「大変勉強になりました。英語劇の発表を聞いてとても感動しました。」 「それぞれの地区での独自の活動をやっていて視野を広げることができました。また 先生方のやる気や熱意が感じられて良かったです。」 「実際の活動のビデオを見せて頂いて参考になりました。絵本の使い方も勉強になり ました。」 「教育大4分校の意気込みを感じた。参加して良かった。」 「先進地域の実践は大変参考になりますね。ただ現実に現場では、人・物・金と問題 をかかえています。」 「1つずつの時間が長くてせっかくのお話しを集中して聞けませんでした。」 「参加者も共に活動できるようなプレゼンテーションをしていただけるとさらによ いと思う。 」 ● 今後、小学校英語活動についてどのような事を希望されますか? 「北海道では極小規模校での対応に課題あり。40 校に 1 校も本州での感覚と感じる」 「学力の2極化が進む中で、みんなが楽しく取り組め、意欲的に活動できる授業の内 容について、今後もこのような機会で学習していきたい。」 「実践に根ざした実践交流 2つの場面から。1)一時間の流れ(技術力の向上)2) ユニット(3~4時間)(授業構成力の向上) 」 「ALT の活用充実について、様々な地域の工夫をおききしたい。」 「英語力向上のための研修(発音など)」 「大学生のカリキュラム開発。小学校担任のスキルアップ。中学校との連携。小学校 英語活動指導リーダーの育成」 ● その他 「いままで札幌で、このような交流の場、研修の場がなかったので、とても有り難い 交流会でした。」 北海道教育大学小学校英語活動地域サポート事業 ・誰にでもできる英語活動の方法を紹介します! ・英語活動を始めたいけれども、どうしたらいいの? ・英語活動について学ぶ仲間を増やしたい! 北海道教育大学では、小学校英語活動地域サポート事業の一環として、この度「実践成果発 表交流会」を開催いたします。昨年度より札幌・函館・釧路・旭川の4地区で研究会を開き、 実践を交流してまいりました。その実践を発表交流し、より多くの先生方とアイデアや問題 点を共有する場を設けたいと考えております。 本交流会は文部科学省の小学校英語地域サポート事業 対象:小学校教員 小学校英語に関心のある方 主催:北海道教育大学 (詳しくは裏面)の一環として実施しています。 後援:北海道教育委員会、札幌市教育委員会 日時:平成19年2月17日(土) 9:30~16:45 2月18日(日) 9:30~16:00 会場:道民活動振興センター(かでる2・7)820室(8F)(札幌市中央区北2西7) 対象:小学校教員 小学校英語に関心のある方 参加費:無料 2 月 17 日(土) 9:30 受付 9:40 開会・事業概要の説明 10:00 実践交流 旭川地区グループ「外国人に見てもらおうと 11:45 英語劇に取り組む6年生」 昼休み 13:00 基調講演「小学校英語活動の在り方と今後の方向性」 講師 菅 正隆 先生 (文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官) 15:00 釧路地区グループ 「関わる力を育む英語活動- コミュニケーション能力の育成を通して」 16:45 終了 2 月 18 日(日) 9:30 受付 10:00 実践交流 函館地区グループ 「絵本を使った小学校英語活動のひろがり: 11:45 発達段階に合わせた英語活動」 昼休み 13:15 札幌地区グループ 「あなたもできる英語活動の年間指導計画: 年間指導計画の作り方マニュアルを提案!」 15:30 全体討議 進行 佐藤吉文教授(北海道教育大学札幌校) 16:30 閉会 申込み先 FAX で①氏名,②所属,③「1 日目のみ参加」 「2 日目のみ参加」あるいは 「両日参加」をお知らせください。準備の都合上2月9日(金)までにお願い します。 (FAX 番号 011-778-0631)(裏面の用紙をご利用ください) 小学校英語活動地域サポート事業について 本事業は、17年度より文部科学省が募集し実施しているもので、小学校の英語活動につ いて、各学校や自治体が抱える課題やニーズに対応して、英語活動の指導方法の改善・向上・ 指導者の能力向上を図ることを目的にしています。北海道教育大学は、2年間のプロジェク トが認可され、北海道教育委員会および地域の教育委員会と連携し、4つの地区研究会 (札幌、函館、旭川、釧路)で、小学校英語の実践交流を行っています。 札 幌 地 区 グ ル ー プ 旭川地区グループ 函館地区グループ 北海道教育大学 北海道教育委員会 各地区教育委員会 釧 路 地 区 グ ル ー プ FAX専用申込用紙 011-778-0631 お 名 前 ふりがな 勤 務 先 ふりがな ご TEL 連 絡 問合わせ:北海道教育大学総務部企画課 (TEL)011-778-0307 切り取らずにこのまま申込み用紙としてお使いください。 参 加 e-mail 日 □ 1日目のみ参加 □ 2日目のみ参加 □ 両日参加 程 先 ○ 準備の都合上、2月9日(金)までにお願いします。(FAX 番号 011-778-0631)。ご記入の情報 は本事業以外の目的 には一切使用しません。複数参加者の場合は本用紙を複写して下さい。 平成18年度北海道教育大学小学校英語活動地域サポート事業 札幌地区 SIG 報告書 あなたもできる 小学校英語カリキュラム 編集者 北海道教育大学 佐藤 吉文 共同研究者 札幌SIG 札幌市藻岩南小学校 教諭 岩村 鋭介 札幌市立東山小学校 教諭 小野 博史 石狩市立紅南小学校教諭 加藤 悦雄 札幌市立屯田南小学校教諭 神林 裕子 札幌市立白石小学校 教諭 島田 裕文 札幌市立新琴似緑小学校 教諭 清水 彩 札幌市立川北小学校 教諭 菅井 留美子 美唄市立西美唄小学校教諭 手嶋 香 札幌市立北の沢小学校教頭 中村 淳 -1- 第 1 部 カリキュラムの基本的な考え 佐藤 吉文 1.1 カリキュラムについて考える ここでいうカリキュラムとは、「小学校英語活動が一つの理念の下に計画されるよう枠組みを与える教育 理念と教育方針」のことだと考えてください.たとえば、患者を治療する時に、東洋医学で治療するか、西 洋医学で治療するかを決める大前提となるものがカリキュラム理論です.ここでは、社会構成主義理論を根 底にした学習理論をカリキュラムの枠組みとして使いたいと思います. 社会構成主義といいますと難しそうですが、言語教育に限って言うなら「学習者とそれを取り巻く環境の ことを常に中心に捉えて考える学習理論で、学習者を含めた社会全体」が研究対象になります.その特徴の 一つは、物事を総合的に捉えるところにあります.これに対して、実証主義に基づいた学習理論があります. これは、物事を分析することによってその真理を捉えていこうとする方法です. わかりやすくするために、極端な例で説明しますが、水や水の流れをどうやって学習するかということを 考えたとします.詩や音楽や絵や水がその周りと調和して醸しだす美しさを伝えたいと思うときと、水にど のような生物が棲み、どのような成分が含まれているかを伝えたいときとでは、私たちは学習する手法が違 ってきます.前者は、社会構成主義的手法で説明されようとし、後者は実証主義的手法で説明されようとま す.土手に咲く花を見つけたとき、じっと観察をして、その花の美しさと命を説明しようとするのは社会構 成主義的手法です.その花を取ってきて、実験室で解剖し顕微鏡で観察して、その花を説明しようとするの は実証主義的手法です. 私は、ここで、どちらの考え方が正しいとか間違っているとかを言っているのではありません.どちらの 手法にも得意分野と不得意分野があるのです.それを、はっきりとした学習方針を決めないで、どんどん進 んでいくと学習の本質を見誤ることがあります.水は、総合的に水としてみるときが必要であり、水を水素 と酸素に分析してしまうと、水そのものが持っている性質を見失うときもあるのです. これを言語学習にあてはめてみると、社会構成主義は、話し手が置かれている状況の中で言語を使用する という観点が枠組みになっています.実証主義は、話し手が置かれている状況にかかわらず学ぼうとしてい る言葉を一旦目の前に全部集めてそれを分析する手法を取ります.たとえば、コミュニケーション活動を重 視した英語学習は、社会構成主義に属する学習方法ですし、文法シラバスを中心にした英語学習は、実証主 義に属する学習方法になります. この冊子は、社会構成主義の考え方で話を進めていきます.言葉を使うことは人間が生来持っている本能 です.母国語を習得するには、その人が生まれた社会の言葉を習得するのですから、言葉は、学習者が学ぶ 状況の中で学ばれていくべきものなのです. -2- 1.2 私たちが目指す授業 私たちが目指す授業は、すでに説明したように社会構成主義的学習理論をカリキュラムの枠組みに使いま す.社会の中で一番の基本的単位は、「自分=私=I」です.したがって、授業は「自分=私=I」を取り 巻く環境のことを常に中心に捉えて考え、学習者を含めた社会全体から授業は構築されるべきでしょう。こ の「『自分=私=I』を取り巻く環境のこと」を私たちは「地域・家庭・学校」とし、私たちの目指す授業 は以下のようにしました。 子どもたちが地域・家庭・学校に根ざした自分(=私)を英語で表現できる授業 学習内容については『小学校英語活動実践の手引』(文部科学省、2001)にある7つのポイントが有効活 用できます。(第2部参照)しかし、それだけでは実際にどのような言語材料で子どもたちに授業をすれば よいのか、漠然としたところがあります。今までの社会構成主義学習理論に基づいて、英語活動の授業で取 り上げる言語材料について留意点を4つ挙げます。 (1)「私=I」のことを表現できる言語材料を選ぶこと 自分を表現するのですから“I like~”や“I want to~”を最初に教えるのであって、 “S/he likes ~” “S/he wants to ~”は、後になってから教えるべき言語材料です.具体的には、自分の好きなもの、自 分が持っているもの、自分のほしいもの、自分のしたいこと、自分のこれからの予定、自分が見た り、行ったり、聞いたりしたことなど、話し手が「私=I」として自分自身を説明する表現がこれに 当たります. (2)「私=I」が地域・家庭・学校のことを伝達できる言語材料を選ぶこと 「私=I」には、地域・家庭・学校、そしてそれを取り巻く社会のことを伝達できるようになりたい ものです.地域・家庭・学校のことを伝達できるものは、「曜日」であったり「数字」であったり、 「周りに見えるものを表現できる授業」がこれに相当します. (3)上の2点を考慮し、いろいろな場面で応用可能な言語材料を選ぶこと 時数が限られている中、学ぶべき表現を数限りなく増やしていくわけにはいきません。いろいろな 場面で応用可能な言語材料を学習することは、限られたものでたくさんのことを表現することができ ます。さらに、このことは同じ言語材料でコミュニケーションを図っていくこととなり、学習内容の 定着にもつながります。具体的には“I want to~”、“I like~”などの言語材料がそれに当たります。 (4)「私=I」を表現できる日常的に使用頻度が高い言語材料を選ぶこと 使用頻度の高い言語材料は、他でもない「私 = I」を取り巻く日常を色濃く表現しているといえる でしょう。池田(1995)は『外国語学習者にとっては、出現頻度の高い語・汎用性の高い語ほど、「先 に学ぶべき語」であり、意味領域の狭い語、汎用性の低い語は「難しい単語」として「後に学ぶべき 語」とされる』と主張しています。この意味で、私たちは、英語活動で選ぶ言語材料には、日常的に 使用頻度が高いものを提案します。また、(3)と同様に、使用頻度が高いことは何回も同じ言語材 料でコミュニケーションを図っていくこととなり、学習内容の定着にもつながるでしょう。 この使用頻度が高い言語材料は、(3)の “I like~”、“I want to~”とも重なる部分もあります。しか し、その一方で(3)の言語材料ほど、いろいろな場面には応用できないのですが、日常よく使用す る言語材料があります。 “I am going to~”や“I have to~”といった言語材料です. “I am going to~”や“I have -3- to~”は、“I’m gonna”、“I hafta”といった縮約が起きます.これは、日常的に使用頻度が高いことを証明 しています.この日常的に使用頻度が高いものを言語材料に選ぶことで地域・家庭・学校で「私=I」 を表現できる授業を目指していきたいと考えています。 以上のことを「私たちが目指す授業」の言語材料の留意点としてまとめると次のようになります. 子どもたちが地域・家庭・学校に根ざした自分(=私)を英語で表現できる授業の構築のために (1)「私 = I」のことを表現できる言語材料を選ぶこと (2)「私 = I」が地域・家庭・学校のことを伝達できる言語材料を選ぶこと (3)上の2点を考慮し、いろいろな場面で応用可能な言語材料を選ぶこと (4)「私 = I」を表現できる日常的に使用頻度が高い言語材料を選ぶこと 最後に、1時間の授業がどう展開されるべきかと言うことをお話しするために、社会構成主義のカリキュ ラムを研究している Littledyke, M. (1998)を紹介しましょう.Littledyke, M は、社会構成主義に基づく授業の展 開を次のようにまとめています. 1.子どもたちが事前に持っている経験や知識は、学習に対しての子どもたちの関心、好奇心、動機を引き 起こすのに重要な役割を果たします.子どもたちが共有している経験や知識を授業に生かしましょう. 2.その子どもが生活する社会的環境とその子どもとの関係や教室でのその子どもの立場はその子どもの学 習に重要な役割を果たします.どの子どもも参加できる授業を構成しましょう. 3.子どもたちが学習することに、受身であってはなりません.子どもたちが積極的に参加できる授業を構 成しましょう.つまり、子どもたちが発見することや、何を考えているのかを、何を感じているのかを、 何をすることができるかを明らかする授業を構成しましょう. 4.子どもたちが見つけ出したもの、あるいは、達成したことの重要性を子どもたちが認識できる授業を構 成しましょう. 5.日常生活や子どもたちの活動に、子ども達が学習したことや達成したことを関連させることができるよ うに授業を構成しましょう. 授業の展開には、以上の点も十分に考慮した上で展開しましょう -4- 1.3 私たちが目指さない授業 私たちは、文を意味のかたまりとして教えますが、その分析をする授業はしません. (1)文法を中心とした教え方はしません。 主語 動詞 目的語 I like dogs My brother likes cats ですから、授業で使う言語材料について 「“I” は主語、“like”は動詞で・・・」というような説明は しません。 (2)教材配列に関して、簡単な構造から難しい構造への移行配列という考え方はしません.例えば、We have been having beautiful weather these days.という文には、現在完了進行形という二つの文法要 素が入っていますが、日常生活でごく普通に使われる表現であれば、どんどん取り入れます. (3)英語の場合、現在形は日常的習慣や歴史的説明に使われることが多いので、現在形を教えて過去形 を教えるという配列には、全くこだわりません. まとめ ・この小学校英語活動のカリキュラムは社会構成主義の立場から考えたものであること。よって、授 業は「自分=私=I」を取り巻く環境のことを常に中心に捉えて考え、子どもたちが地域・家庭・ 学校に根ざした自分(=私)を英語で表現できる授業を目指すこと。 ・英語活動の言語材料については、社会構成主義的学習理論の観点から、子どもたちが地域・家庭・ 学校に根ざした自分(=私)を英語で表現できる授業の構築のために次のことを留意すること。 (1)「私 = I」のことを表現できる言語材料を選ぶこと (2)「私 = I」が地域・家庭・学校のことを伝達できる言語材料を選ぶこと (3)上の2点を考慮し、いろいろな場面で応用可能な言語材料を選ぶこと (4)「私 = I」を表現できる日常的に使用頻度が高い言語材料を選ぶこと -5- 第2部 カリキュラムの作り方 佐藤 吉文 札幌SIG 2.1 小学校英語活動で大切にしたいこと 文部科学省の『小学校英語活動実践の手引』では、英語活動の「活動のあり方」について下のように述べ ています。 ・子どもの日常生活に身近な英語を扱う ・音声を中心とした活動を行う ・実際の体験や疑似体験を通して英語に親しんでいくような配慮をする このことは、「話し手が置かれている状況の中で言語は使用される」という社会構成主義の考え方にもあて はまることです。子どもたちが置かれている状況とは、地域・家庭・学校でのこととなり、それは実際の日 常生活のこととなります。当然、そこでの英語は身近なものになるでしょう。また、それは日常会話のよう に音声を中心に、話したり聞いたりすることが多いでしょう。社会構成主義の観点からも、小学校英語活動 では、上の3つの「活動のあり方」を大切にしていきたいと考えます。 次に英語活動の学習内容についてです。第 1 部でも触れたように『小学校英語活動実践の手引』では、以 下の7つのポイントをあげています。 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) 音声を中心とする 子どもの「言いたいこと」「したいこと」を扱う 子どもの日常生活に身近なことがらを扱う 基本的で応用のきく表現を選ぶ 既知のものでも新たな発見をもたらす話題等を扱う 外国人の表現や身振りの中から、文化の違いに気付かせる 子どもの発達段階を踏まえた話題・素材・題材を扱う そして、私たちは英語活動の授業で取り上げる言語材料について留意点を4つ挙げました。 子どもたちが地域・家庭・学校に根ざした自分(=私)を英語で表現できる授業の構築のために (1)「私 = I」のことを表現できる言語材料を選ぶこと (2)「私 = I」が地域・家庭・学校のことを伝達できる言語材料を選ぶこと (3)上の2点を考慮し、いろいろな場面で応用可能な言語材料を選ぶこと (4)「私 = I」を表現できる日常的に使用頻度が高い言語材料を選ぶこと 小学校の英語活動では、取り扱う活動や内容は教師の創意工夫が求められています。上の「活動のあり方」、 「学習内容」、そして「言語材料の留意点」を大切にして、小学校英語活動のカリキュラムを考えていく必 要があると思います。 -6- 2.2 カリキュラムを作成しましょう まず、以下の空欄を埋めましょう。 1.学校目標 2.総合的な学習の目標 3.対象学年と時数 ( ( ( )年生( )年生( )年生( )時間 )時間 )時間 ( ( ( )年生( )年生( )年生( )時間 )時間 )時間 4.英語活動の目標 ※何を学習するのかということについては各学校で決めて いくことですが、大まかには「英語を中心として相手とコ ミュニケーションを図る」 「異文化・自国の文化への興味・ 関心ももつ」ことなどがあげられます。 -7- ※より細かく、中学年・高学年、 あるいは各学年の目標も決 めることができますが、ここ では学校全体のみとします。 2.3 時数と単元数を決めましょう さて、時数と単元数について考えていきましょう。私たちは、ここで2つのことを提案します。 ①基本的に1つの題材について3時間をかけて学習し、それを1単元とする ②基本的に「まとめの時間」を3時間以上設ける まず、①についてです。英語活動では、子どもたちが1つの題材について学習場面を把握し、新しい英語 表現に慣れ、実際のコミュニケーションの中でそれを使えるようになるには、基本的に3時間の時間がかか ると私たちは考えました。子どもたちが自信をもって活動をするまでには、ゲームや歌などを通して英語表 現を何回も聞いたり言ったりするなどの時間の保障が必要です。そのため、1つの題材について 3 時間の学 習をかけることにしました。 ②についてですが、基本的に「まとめの時間」は1学期に1時間、そして年間で 3 時間以上を想定して提 案しました。本来であれば、それぞれの単元で学んだ英語表現はその場限りで終わるのではなく、いろいろ な単元の中で復習されることが理想です。しかし、学習場面の設定の違いなどにより、題材によっては復習 が難しいものも出てくると思います。 この「まとめの時間」を設けることで、それぞれの単元で学んだことを復習したり、前の単元でできなか った活動や発展的な活動をしたりすることができると考えました。 この2つの提案を考慮した単元の数とまとめの時間の時数を、英語活動の総時数別に下にまとめました。 (総時数は15、20、30、35時間としました。) 総時数と単元の数・まとめの時間数 年間総時数 総時数÷3 単元の数→題材の数 まとめの時間 15時間 15÷3=5 5単元(1単元分の3時間をまとめの 4単元→4題材 3時間 5単元→5題材 3~5時間 8単元→8題材 3~6時間 (あるいは9単元→9題材) (あるいは3時間) 10単元→10題材 3~5時間 時間に移行) 20時間 20÷3=6あまり2 6単元(1単元分の3時間と、のこり の2時間をまとめの時間に移行) 30時間 30÷3=10 10単元 (2単元分の6時間をまとめの 時間に移行) 35時間 35÷3=11あまり2 11単元(1単元分の3時間と、のこ りの2時間をまとめの時間に移行) それでは次のページの空欄を埋めてみましょう。 -8- 総時数と単元の数・まとめの時間数 年間総時数 ( )年生 ( )時間 ( )年生 ( )時間 ( )年生 ( )時間 ( )年生 ( )時間 ( )年生 ( )時間 ( )年生 ( 総時数÷3 ( ( ( ( ( ( )÷ 3 =( )÷ 3 =( )÷ 3 =( )÷ 3 =( )÷ 3 =( )÷ 3 =( 単元の数 ( )単元 ( )題材 ( )単元 ( )題材 ( )単元 ( )題材 ( )単元 ( )題材 ( )単元 ( )題材 ( )単元 ( )題材 まとめの時間 ( )時間 ( )時間 ( )時間 ( )時間 ( )時間 ( )時間 ) ) ) ) ) ) )時間 -9- 2.4 題材と言語材料を選定しましょう 次に、題材の選定に移りたいと思います。少し前に戻りますが、題材は先に述べた「目指す授業」を実現 するために設定されるものです.ここでもう一度、私たちが目指す授業について取り上げます。 子どもたちが地域・家庭・学校に根ざした自分(=私)を英語で表現できる授業 下の12の題材は「地域・家庭・学校に根ざした自分(=私= I)を英語で表現できる」ためのより具体的 な場面における言語材料の分類です。(1)~(9)は、「私 = I のことを表現できる言語材料」でかつ「私 =I が地域・家庭・学校のことを伝達できる教材」です.(10)~(12)は「自分(=私)= I」を表現 する世界から移行し、「何かを説明する表現」といった自分以外の世界を表現していく言語材料の分類です. (1)~(12)の分類では、同じ役割を持ち、応用可能で使用頻度が高い言語材料を集めることを共通 理念として考えています. (1)身の回りについて英語で聞いたり話したりしようとする ◇色、◇果物、◇動物、◇数字、◇時刻、◇曜日、◇月、など. (2)自分の好きなことやものを説明したり、相手の好きなことやものを聞いたりしようとする ◇教科、◇果物、◇ペット、など (3)自分がしたことを相手に伝えようとする ◇休みに行ったところ、◇旅行で行ったところ、◇見たこと、◇聞いたこと、 ◇遊んだこと、◇勉強したこと、など. (4)みんなで楽しむことができることを見つけて表現しようとする ◇お誕生日、◇運動会、◇遠足、◇お祭り、◇クリスマス、など. (5)いろいろな活動を通して英語を使ってみようとする ◇一緒に遊ぶ、◇お話を読む、◇好きな食べ物、◇スポーツ、◇いつもすること、など. (6)自分のする予定を相手に伝えようとする ◇週末の予定、◇今日これからの予定、など. (7)自分のしたいことを相手に伝えようとする ◇買い物、◇ゲーム、◇遊び、◇行って見たいところ、◇見たいテレビ、◇将来の夢、など. (8)自分のしなければならないことを相手に伝えようとする ◇お手伝い、◇自分の仕事、など. (9)自分の健康を伝えたりや相手の健康を気遣ったりしようとする ◇風邪、◇相手のことを聞く、など. - 10 - (10)場所の説明をしてみようとする ◇前、◇向かい、◇隣、◇近く、◇うら、◇中央、◇東西南北、など. (11)ものの説明をしてみようとする ◇名前、◇種類、◇似ている、◇形、◇味、◇産地、など. (12)いろいろなことを質問したり答えたりしようとする ◇いくらですか、◇英語でなんと言うの、◇どうして知っているの、◇いくつ(数を聞く) お天気は、など. この中から、それぞれの時数から算出した単元の数だけ題材を選び、そしてその言語材料を選定していき ます。選定について、ここで2つのことを私たちは提案します。 ・(2)自分の好きなことやものを説明したり、相手の好きなことやものを聞いたりしようとする から1つ以上の題材を選定し、言語材料に “I like ~.”のあるものを選定すること。 ・(6)自分のする予定を相手に伝えようとする (7)自分のしたいことを相手に伝えようとする (8)自分のしなければならないことを相手に伝えようとする から1つ以上の題材を選定し、言語材料に “I’m going to ~.” “I want to ~.” “I have to ~.” の あるものを選定すること。 この2つのことは、第 1 部で述べた言語材料の留意点の(3)、(4)と深く関わっています。もう一度、 ここでその留意点をあげます。 子どもたちが地域・家庭・学校に根ざした自分(=私)を英語で表現できる授業の構築のために (1)「私=I」のことを表現できる言語材料を選ぶこと (2)「私=I」が地域・家庭・学校のことを伝達できる言語材料を選ぶこと (3)上の2点を考慮し、いろいろな場面で応用可能な言語材料を選ぶこと (4)「私=I」を表現できる日常的に使用頻度が高い言語材料を選ぶこと (3)の「いろいろな場面で応用可能な言語材料」とは “I like ~.”のような言語材料のことです。“I like ~.” は「私=I」のことを表現できる言語材料であることは勿論、自分の好きなものを表したり、買い物のなどの 場面で自分のほしいものを表したり、それだけでいろいろな場面で応用可能な言語材料です。この意味で、 題材の選定には自分の好きなことやものを説明したり、相手の好きなことやものを聞いたりしようとするか ら“I like ~.”を言語材料に選ぶことを提案します。 (4)の「『私 =I 』を表現できる日常的に使用頻度が高い言語材料」とは “I’m going to ~.” “I want to ~.” “I have to ~.”のような言語材料をさします。この言語材料は日常的に使用頻度が高いので、子どもたちは普 段の学習の中でもこの言語材料を使う機会がたくさんあると考えます。このことから、題材の選定には自分 のする予定を相手に伝えようとする、自分のしたいことを相手に伝えようとする、自分のしなければならな いことを相手に伝えようとするから“I’m going to ~.” “I want to ~.” “I have to ~.”のあるものを選ぶこと を私たちは提案します。 - 11 - 以上のことに気をつけ、題材、そしてその言語材料を選定していくことは「子どもたちが地域・家庭・学 校に根ざした自分(=私)= I を英語で表現できる」ことにつながっていくと考えています。 では、8ページの単元・題材の数を参考に、第 4 部から題材とその言語材料を選定していきましょう。題 材と言語材料の例はこれが全てでは決してありません。題材もまだたくさんあり、またその1つの題材から 多数の言語材料があると言えます。子どもたちの実態に合わせて、よりよいものに変えていただければと思 います。言語材料については、「自分(=私)を英語で表現できる」ことは相手とコミュニケーションを図 る中で「表現できる」ことから、ダイアローグ(対話)で表記しました。 - 12 - 題材の選定( 年) 第 4 部から題材・言語材料を選びましょう 留意点 ・(2)自分の好きなことやものを説明したり、相手の好きなことやものを聞いたりしようとする から1つ以上の題材を選定し、言語材料に “I like ~.”のあるものを選定すること。 ・(6)自分のする予定を相手に伝えようとする (7)自分のしたいことを相手に伝えようとする (8)自分のしなければならないことを相手に伝えようとする から1つ以上の題材を選定し、言語材料に “I’m going to ~.” “I want to ~.” “I have to ~.” のあるものを選定すること。 番号 題材 言語材料 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫ ⑬ ⑭ - 13 - 備考(題材に合う活動など) まとめ ・カリキュラムの作り方では『小学校英語活動実践の手引』の英語活動の「活動のあり方」「学習内容」 を参照すること。また、その考え方は社会構成主義の理論とも重なるところがある。「学習内容」で は、そのより具体的なものとして第 1 部の言語材料の留意点を位置づけることができる。 ・実際の作成について 1.英語活動の目標を決めること 2.時数と単元数を決めること。留意点は以下のようになること。 ・基本的に1つの題材について3時間をかけて学習し、それを1単元とする ・基本的に「まとめの時間」を3時間以上設定する 3.場面(1)~(12)までを参考に題材を選定すること。留意点は以下のようにな ること。・ (2)自分の好きなことやものを説明したり、相手の好きなことやものを聞いたりしようと するから1つ以上の題材を選定し言語材料に “I like ~.”のあるものを選定すること。 (6)自分のする予定を相手に伝えようとする (7)自分のしたいことを相手に伝えようとする (8)自分のしなければならないことを相手に伝えようとするから1つ以上の題材を選定し、 言語材料に “I’m going to ~.” “I want to ~.” “I have to ~.” のあるものを選定 すること。 - 14 - 第3部 活動案の作り方 佐藤 吉文 札幌SIG 3.1 言語を学ぶ大まかな活動の種類 英語活動の授業も他の授業と同じ「導入」「展開」「まとめ」の時間があると考えます。しかし、英語活 動ならではの学習活動の配列があると考えます。 それは「聞く活動」「言う活動」「友達とかかわる活動」という活動の配列です。 聞く活動 言う活動 友達とかかわる活動 「人は母国語の学習と同様に、まず初めにインプットすることが必要である」と主張したのは Krashen、 S (1985)です.これは、人が言語を学ぶ方法は主にメッセージを理解することであるということが根本理念にあ ります.いろいろと歴史的に論議を呼んできた input 仮説ですが、学ぶところは多いと思います. 人は「意味を伝える」ために言葉を使います.音声にしろ、文字にしろ、言葉の構造は、私たちの「意味」 を引き出す働きをするためのものです.書かれた言葉は後天的なものですから、音声言語がまず、「意味を 伝える」最初にくることは言うまでもないでしょう。しかし、「意味」は音声言語だけで伝わるのではあり ません。 ・話をしている人の顔つき ・態度や周りの状況 ・人間関係 ・話している目的 なども意味を伝える重要な要素になっています.これらの要素は、音声言語に伴うものであるので、音声言 語が言語の基本的な形であることがわかります. 私たちは、生まれながらにして「言葉を理解して母国語の文法を作り上げていく能力」を持っていること は、ほぼ異論のないところでしょう.これは、習った母国語しか使うことができないという経験主義学習理 論を否定した認知主義学習理論の考え方です.チョムスキーは、この人間の能力のことを「普遍文法」と呼 び、限られた言語規則で無限に言語を生み出すことを証明しました.私たちの脳は確かに音声言語によって 「普遍文法」に結びついて特定の言語規則を作っていく機能があるのです.このことは、外国に対しても脳 の同じところと機能を使うと考えるべきでしょう.つまり、「聞くこと‐input」が外国語を使う能力を形成 していくということです.私たちが、経験的に「聞くこと」が大切だといっていることと合致します。 しかし、もう一つ覚えておかなければならないことがあります。それは「聞くこと‐input」は、授業で行 - 15 - っているように、ピンセットで一個ずつ input していくことが効果的かどうかはわかっていないということ です.本来は、スコップですくい上げて、一気に input していくことが必要だといわれています.ここでは授 業の中に、子どもたちの興味・関心を引き出しながら、授業のまとめの時間に、input の時間や英語の定着の 時間として「リズム遊び」を設定しました。 まとめ ・英語活動の授業も他の授業と同じ「導入」「展開」「まとめ」の時間があること。 ・単元や1時間の授業の中で「聞く活動」「言う活動」「友達とかかわる活動」という活動の配列を段 階的に入れていること。 ・単元や1時間の授業の中に、input の時間と英語の定着の時間として「リズム遊び」を設定すること。 ・単元の終わりには、英語を「友達とかかわる活動」の場面を大切にしていくこと。 では、この考え方を単元の目標と重ね合わせながら単元構成そして1時間の活動案を考えていきましょう。 - 16 - 3.2 単元構成の例 【単元名】 「何色が好きですか?」(5 年生) 【単元の目標】 ・自分の好きなことやものを説明したり、相手の好きのことやものを聞いたりし ようとする. (1/3-3/3)What color do you like? I like ---. 【言語材料】 (red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green) 【準備するもの】 ・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー ・タッチゲームシート・色カード(大)提示用 ・色カード(小)子ども用(人数分)・(子ども)筆記用具 ・小さな色カード(4色)・リズムボックス(オルガン) 【単元の計画】 の題材の場面を書 きます。 【言語材料】 では、 1単元で導入する 単語は7~8語程 度とします。 1時間目 児童の学習活動 流れ 【目標】は第4部 導入 ・先生の英語の自己紹介を聞く 活動の種類 ・聞く、言う活動 ・歌を歌う ・あいさつ ・歌 ・本の読み聞かせ など 展開 ・先生が英語で言った言葉に対してそ ・聞く、言う活動 ・タッチゲーム の絵に触れたり、指をさしたり、言 児童の活動の内容 ったりする。など ・先生の言うことを自分のことに置き ・友達とかかわる ・ステレオゲーム かえて友達と英語で話す。 の活動を選びま 活動 す。 など ま にそって太枠の中 ・習った言葉をリズムに合わせて、聞 ・聞く、言う活動 ・リズム遊び ・歌は必ず歌うの と いたり、言ったりする。 ではなく、リズ め など ム遊びなど、導 ・学習のふり返り ・学習のふり返り ・学習のふり返り 入としてふさわ しいものにしま す。 2時間目 ・使う活動につい 児童の学習活動 流れ 導入 ・歌を歌う 活動の種類 ・聞く、言う活動 ・前時の復習をする ・あいさつ 同じ活動を3時 ・歌 間目にもすると ・本の読み聞かせ など 子どもたちも安 展開 ・友達とコミュニケーションを図りな ・友達とかかわる ・カラーバスケット がら活動する。 など ま 活動 ・習った言葉をリズムに合わせて、聞 ・聞く、言う活動 と いたり、言ったりする。 め など ・学習のふり返り ては2時間目と ・学習のふり返り - 17 - 心して取り組め ます。 ・リズム遊び ・学習のふり返り 3時間目 流れ 児童の学習活動 導入 ・歌を歌う 活動の種類 ・聞く、言う活動 ・前時の復習をする ・あいさつ ・歌 ・本の読み聞かせ など 展開 ・友達とコミュニケーションを図りな ・友達とかかわる ・カラーバスケット がら活動する。 など 活動① どの時間も「コ ミュニケーショ ・友達とかかわる ・マッチングゲーム 活動② ンを深めるため の活動」として リズム遊びなど ま と め ・習った言葉をリズムに合わせて、聞 ・聞く、言う活動 ・リズム遊び いたり、言ったりする。など ・学習のふり返り の時間を5分程 度設定します。 ・学習のふり返り - 18 - ・学習のふり返り 3.3 1時間の授業の例 英語活動 【単元名】 「何色が好きですか?」 【言語材料】 What color do you like? I like ---. 活動案 (1/3) (red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green) 【準備するもの】 ・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー ・タッチゲームシート・色カード(大)提示用 ・(子ども)筆記用具・リズムボックス(オルガン) 【本時の目標】 ・色の英語表現に慣れ親しみ、友達の好きな色について興味をもつ。 ・色のついての歌を元気よく歌う。 【本時の展開】(1/3) 児童の学習活動 流れ 導入 ・あいさつ 学習内容と留意点 Hello. How are you? I’m fine / pretty good、 thank you. ・先生の好きな色の紹介と色につ I like ---. What color do you like? いての話題提供 ・歌 展開 ・タッチゲーム ♪“Rainbow” red、yellow、pink、blue、purple、orange、green ①カードを見ながら単語を言っ たり、聞いたりする。 1時間の授業で は同じ言語材料 を 「聞く活動」 「言 う活動」「使う 活動」の配列に 気を付けながら 活動を配置して *始めは単語のみで行うが、慣れてきたら子ど いきます。 ②先生の言った単語のカードを もたちに “What color do you like?”と先生に聞か 指さす。 せてから red. あるいは I like red. と答えるよ うにする。 ・ステレオゲーム red、yellow、pink、blue、purple、orange、green ①5~6人が前に出る。 ②同時に好きな色を言う。 ポとスモールス *始めは単語のみで行うが、慣れてきたら聞い ③前に出ている人の中から2~ ている子どもたちに “What color do you like?”と 3人を教師が選び、それぞれが 聞かせてから 前に出ている子どもたちが red. 何色を言ったのかをきている子 あるいは I like red. と答えるようにする。 どもたちに当てさせる。 ま ・リズム遊び ゲームではテン ッテプ(段階的 に難しくなるこ と)が大切です。 動作を入れた り、ルールを変 What color do you like? えたりしながら と リズムに合わせて学習した英語 I like ---. め 表現を言う。 red、yellow、pink、blue、purple、orange、green るようにしまし ・学習のふり返り *今日の授業をふり返って、自分でよくなった ょう。 楽しく学習でき ところ、友達の頑張ったところなどをカードに 書く。 ・あいさつ That’s all for today. Have a nice day. Thank you. You、 too. - 19 - 英語活動 【単元名】 「何色が好きですか?」 【言語材料】 What color do you like? I like ---. 活動案 (2/3) (red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green) 【準備するもの】 ・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー ・色カード(大)提示用 ・色カード(小)子ども用(人数分) ・(子ども)筆記用具・リズムボックス(オルガン) 【本時の目標】 ・歌やゲームを通して色について自分から質問をしたり相手の質問に答えたりしようとする。 【本時の展開】(2/3) 児童の学習活動 流れ 学習内容と留意点 Hello. 導入 ・あいさつ How are you? I’m fine / pretty good、 thank you. ・歌 ♪“Rainbow” ・前時の復習をする What color do you like? I like ---. 単語や英語表現の練習をする。 red、yellow、pink、blue、purple、orange、green red、yellow、pink、blue、purple、orange、green 展開 ・カラーバスケット ①円になり鬼は円の中に立つ。 ②鬼以外の子どもたちは色のカードをもつ。 *始めは単語のみで行うが、慣れてきたら子ど ③鬼の言った色のカードの子が席を立ち、もといた場 もたちに “What color do you like?”と聞かせてか ら red. あるいは I like red. と答えるようにす 所以外にすわる。 る。2つ、3つの色を同時に言ってもよいなど ④席にすわれなかった子が鬼となる。 のルールを付け加える。 red、yellow、pink、blue、purple、orange、green ・Green、 Green、 Red ゲーム (時間が余った場合) ①大きな円を作る。 *始めは単語のみで行うが、慣れてきたら子ど ②鬼は一人、円の外側に立つ。 も一人一人が “What color do you like?”と鬼に聞 ③鬼は友達の方にさわりながら green あるいは red と き、鬼は green あるいは red と答えるようにす 言う。Red と言った鬼は進行方向ににげる。 る。Green と red の色を変えて行うこともでき ④Red と言われた子は鬼を追いかけタッチする。 る。 ⑤鬼がタッチされたら、また鬼となり、タッチされない 場合は言われた子が鬼となる。 ま と What color do you like? ・リズム遊び I like ---. リズムに合わせて学習した英語表現を言う。 red、yellow、pink、blue、purple、orange、green め ・学習のふり返り *今日の授業をふり返って、自分でよくなった ところ、友達の頑張ったところなどをカードに 書く。 That’s all for today. Have a nice day. ・あいさつ Thank you. You、 too. - 20 - 英語活動 【単元名】 「何色が好きですか?」 【言語材料】 What color do you like? I like ---. 活動案 (3/3) (red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green) 【準備するもの】 ・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー ・色カード(大)提示用 ・色カード(小)子ども用(人数分) ・(子ども)筆記用具・リズムボックス(オルガン)・小さな色カード(4色) 【本時の目標】 ・自分の好きな色を伝えたり、相手の好きな色を聞いたりしようとする. 【本時の展開】(3/3) 児童の学習活動 流れ 学習内容と留意点 Hello. 導入 ・あいさつ How are you? I’m fine / pretty good、 thank you. ・歌 ♪“Rainbow” ・前時の復習をする What color do you like? I like ---. red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green 単語や英語表現の練習をする。 red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green 展開 ・カラーバスケット ①円になり鬼は円の中に立つ。 *始めは単語のみで行うが、慣れてきたら子ども ②鬼以外の子どもたちは色のカードをもつ。 たちに “What color do you like?”と聞かせてから ③鬼の言った色のカードの子が席を立ち、もとい red. あるいは I like red. と答えるようにする。2 た場所以外にすわる。 つ、3つの色を同時に言ってもよいなどのルール を付け加える。 ④席にすわれなかった子が鬼となる。 A:What color do you like? ・マッチングゲーム ①一人一枚好きな色のカードをもつ。相手にカード B:I like ---. red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green が見えないようにする。 ②友達とじゃんけんをして勝った方が What color do you like?ときく。 *子どもたちの好きな色は様々なので、その英語 ③友達は I like ---.と答える。 がわからないときは日本語で答えることにする。 ④同じカードであればきいた子どもにあげる。違う 学習後の調べ活動につなげてもよい。 カードであればまた新しい相手をさがす。 ⑤同じカードを2枚集めたら、ポケットなどに入れ て次には使わない。カードがなくなったらまた新し いカードを1枚取りに行く。 ま と め What color do you like? I like ---. ・リズム遊び red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green リズムに合わせて学習した英語表現を言う。 ・学習のふり返り *今日の授業をふり返って、自分でよくなったと ころ、友達の頑張ったところなどをカードに書く。 That’s all for today. Have a nice day. ・あいさつ Thank you. You、 too. - 21 - 第4部 題材・言語材料例 佐藤 吉文 場面(1) 身の回りについて英語で聞いたり話したりしようとする 題材 言語材料 選定 チェック A: What color is this? B: It is red (white, blue, yellow, black, green, orange, etc.) 果物 A: What is this? B: It is an apple (banana, peach, pear, orange, etc.) 数字 A: Let’s count a number. (Can you count a number?) B: One, two, three, four, five six, ten, eleven, twelve, thirteen, fourteen, fifteen, 時刻 A: What time is it now? B: It is ten fifteen. 曜日 A: What day of the week is it today? B: It is Monday (Tuesday, Wednesday, Thursday, Friday, Saturday, Sunday). 月日 A: What is the date today? B: It is March 1. (first, second, third, fourth, fifth, sixth, seventh, eighth, ninth, eleventh, twelfth, ) 体 A: Touch your head (hand, foot, shoulder, knee, toe, eye, ear, mouth, nose, etc.) 身の回りの A: What is this? もの B: It is a blackboard (a desk, a book, a pencil, a piece of chalk, …) A: Whose bag is this? B: It is my bag. A: Do you have a textbook? B: Yes. Here you are. 色 - 22 - 場面(2) 自分の好きなことやものを説明したり、相手の好きのことやものを聞 いたりしようとする. 題材 言語材料 選定 チェック A: What subject do you like? (答に複数を期待するなら質問も sports になる) B: I like music (Japanese, social studies, math, science/ home eco, P.E., English, …) 果物 A: What do you like? B: I like apples. 食べ物 A: What do you like? B: I like spaghetti. 色 A: What color do you like? B: I like red. 好きなスポ A: What sports do you like? ※sport は複数形. ーツ B:I like baseball (soccer, .volleyball, tennis…..) A: What sports do you like? ※sport は複数形. B: I like to play baseball (soccer, .I like to learn English.) 教科 - 23 - 場面(3) 自分がしたことを相手に説明しようとする。 題材 言語材料 選定 チェック 休みに行っ A: Where did you go last Sunday? たところ B: I went to the supermarket. 旅行で行っ A: Did you go to a supermarket? たところ B: Yes, I did. No, I didn’t. したこと A: What did you do yesterday? B: I went shopping with my mother. (I watched TV. It was fun./ I went downtown to do some shopping./ I studied English/ I played soccer/ I went to juku/ I helped my mother/I cleaned the classroom/….) 場面(4) みんなで楽しむことを見つけて表現しようとする. 題材 言語材料 選定 チェック 誕生日 運動会 雪祭り クリスマス A: When is your birthday? B: It is on March 12th. A: Happy birthday, ---. B: Thank you. A: Let’s go red team, let’s go! B: Let’s go white team, let’s go! A: When is the Sapporo Snow Festival? B: In February. A: Do you have some candy? B: Yes, I do. / No, I don’t. - 24 - 場面(5) いろいろな活動を通して英語を使ってみようとする. 題材 言語材料 選定 チェック いつもする A: What time do you get up? こと B: I usually get up at six. A: What do you do after school? B: I go to juku three days a week. A: What do you usually do every Sunday? B: I play baseball with my friends. 場面(6) 自分のする予定を相手に説明しようとする. 題材 言語材料 選定 チェック 今日これか A: What are you going to do after school? らの予定 B: I am going to help my mother 週末の予定 A: What are you going to help your mother with? B: I am going to do some shopping with her. A: What are you going to do next weekend? B: I am going to the department store with my father and mother. A: That’s great. - 25 - 場面(7)自分のしたいことを相手に説明しようとする. 題材 言語材料 選定 チェック A: Do you want to play a video game? B: Yes, I do. I want to play 具体名. 遊び A: What do you want to do (after school)? B: I want to play a video game./ I want to play with Hiroshi-kun./ I want to play baseball with my friends. 行って見た A: Where do you want to go? いところ B: I want to go to Canada. 見たいテレ A: What program do you want to watch on TV? ビ B: I want to watch Doraemon on TV. ゲーム 将来の夢 A: What do you want to be? B: I want to be a singer. 場面(8)自分のしなければならないことを相手に説明しようとする. 題材 言語材料 選定 チェック お手伝い A: What do you have to do? B: I have to do my homework./ I have to help my mother./ I have to clear the snow away with my father./ I have to play the piano. - 26 - 場面(9) 自分の健康を説明したり相手の健康を気遣ったりしようとする. 題材 言語材料 選定 チェック 風邪 A: How are you doing? B: I am pretty good, thank you. How about you? A: How are you feeling today? B: I have a cold. I have a sore throat (headache, stomachache). 場面(10)場所の説明をしてみようとする. 題材 言語材料 選定 チェック 場所 方向 A: Where is it? B: It is in front of my house (across the way from my house, next door to my house, near my house, behind my house). A: Where is your school? B: It is on the north side of the city (south, west, east). - 27 - 場面(11)ものの説明をしてみようとする. 題材 言語材料 選定 チェック 名前 It is called 名前. 種類 It is a kind of fish. 似ている It is something like a bird 形 It is 3 (4, 5, 6, 7, ….) cornered. <3 (4, 5, 6, 7, …)角形> It is egg shaped. <卵のような形> 味 産地 It is sour (sweet, salty, bitter, hot). It is tasty. It is from Kyushu. - 28 - 場面(12)いろいろなことを質問したり答えたりしようとする. 題材 言語材料 備考 (題材に合う活動など) いくらです A: How much is it? か B: It is 200 yen. 英語でなん A: How do you say ringo in English? と言うの B: You say Apples in English. A: How do you spell your name? B: T-O-M-O-K-O どうして知 A: Why do you know that? ってるの (How did you know that?) B: I learned it in class. (My teacher taught me it. / I read it in the book. / The book says that. / The newspaper says that.) いくつ (数を A: How many bags do you have? 聞く) B: I have three bags. 学校に遅れ A: You are going to be late for school again. そう B: It looks like I’m going to be late for school. A: What will the weather be like tomorrow? B: The weather forecast said/says that we are going have snow tomorrow. (It looks like we are going to have snow) A: How will the weather be tomorrow? B: It will rain tomorrow. 時間が足り A: I don’t have enough time for breakfast. ない B: You have to eat something before you leave. ~してもい A: May I have corn flakes for breakfast? いですか. B: Yes, you may. May I ~? A: May I go to Nami’s house? Mom: Yes. Please eat your breakfast first. お天気は - 29 - 選定 チェック 第5部 カリキュラムのチェックリスト 佐藤 吉文 チェックリスト1: 1.子どもたちがこれまでに知っている知識や経験を引きだす授業ですか? はい いいえ どちらともいえない 教材の具体的な例: 2 子どもたちが共有している知識や経験を生かしている授業ですか? はい いいえ どちらともいえない 教材の具体的な例: 3 どの子どもも参加できる授業にくふうされていますか? はい いいえ どちらともいえない 教材の具体的な例: 4 子どもたちが発見したことや考えていることを発表できる授業ですか? はい いいえ どちらともいえない 教材の具体的な例: 5 子どもたちが発見や到達を一緒になって検証できる授業が入っていますか? はい いいえ どちらともいえない 教材の具体的な例: 6 子どもたちの英語活動を日常生活に生かせる授業が入っていますか? はい いいえ どちらともいえない 教材の具体的な例: 7 自分のことを伝達する練習をするため、「I」で始める教材を多用することに心がけていますか? はい いいえ どちらともいえない 教材の具体的な例: 8 生徒の身の回りのことを伝達できる教材になっていますか? はい いいえ どちらともいえない 教材の具体的な例: 9 同じ目的のために使われる教材同士を計画的に集めて教えていますか? はい いいえ どちらともいえない 教材の具体的な例: - 30 - 第6部 本冊子を活用した年間指導計画・活動案例 5年生 年間指導計画(35時間) 題材 番号 ① 神林裕子,高橋文,札幌 SIG 言語材料 (ダイアローグ中心) あいさつ My name is ----. (場面1) I’m 9 years old 題材に合う活動 言語材料(単語) ♪ “Hello、 My Friend” *2 数(1-13) Nice to meet you Good morning. How are you? I'm fine. ② アルファベット What's this? 探し ♪ “Alphabet Song” *1 It's ---. (場面1) ③ ④ 好きな色 What color do you like? ♪ “Rainbow” *1 (場面2) I like ----. [red、yellow、pink、blue、purple、orange、green] まとめの時間 (1時間) ⑤ ⑥ 好きな食べ物 What do you like? (場面2) I like ----. 身の回りのもの Do you have a ~? (場面1) Yes、 I do. / No、 I don’t. Here you are. ⑦ 出身地 Where are you from? ♪ “Hello Song” *2 (場面1?) I'm from ----. [U.S.A.、 France、 China、 Kenya、 Germany、 Spain、 Korea、 Thailand、 India、 Japan] ⑧ ⑨ ⑩ いくつか聞く How many ---s? 数(場面12) (14-20、 30、40、…..100) 誕生日 When is your birthday? (場面4?) It's on July 7th. ♪ “The Months of the Year” まとめの時間 (1時間) ⑪ 休み時間にする Let's ----. こと OK! (場面4) ⑫ ⑬ 明日、遊べる? What are you going to do tomorrow? (場面6) I am going to ---. ♪ “The Days of the Week” まとめの時間 (3 時間) *1 “Song and Chants” 松香フォニックス研究所 *2『実践家からの児童英語教育法』アプリコット - 31 - 6年生 年間指導計画(35時間) 題材 番号 ① 言語材料 あいさつ Nice to see you again. (場面1) How are you? 備考(題材に合う活動など) ♪ “Hello、 My Friend” *2 アルファベット I'm fine. ② ③ ④ 探し What's this? (場面1) It's ---. 好きな教科 What subject do you like? (場面2) I like ----. 好きなスポーツ What sports do you like? (場面2) I like ----. まとめの時間 (1時間) ⑤ ⑥ 誕生日 When is your birthday? (場面4?) It's on July 7th. 身の回りのもの Do you have a ~? (場面1) Yes、 I do. / No、 I don’t. ♪ “The Months of the Year” Here you are. ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ 遊ぼう Let's ----. (場面4) OK! 毎日することを What do you do everyday? きく I study ----. (場面1と8) I have to ----. 出身地 Where are you from? (場面1?) I'm from ----. ♪ “Hello Song” *2 まとめの時間 (1時間) ⑪ 将来なりたいも What do you want to be? の I want to be -----. (場面7) ⑫ したいこと I want to ----. 簡単スピーチ (場面7) ⑬ まとめの時間 (3 時間) ●なお、上記年間指導計画の具体的活動案は、北海道教育大学の以下の地域連携関連サイトに掲載予定ですので、 そちらをご覧下さい。 http://www.hokkyodai.ac.jp/area/en-support-05.html - 32 - 神林 英語活動 【単元名】 活動案 「何色が好きですか?」 【単元の目標】 ・自分の好きなことやものを説明したり、相手の好きのことやものを聞いたりし ようとする. 【言語材料】 What color do you like? I like ---. (red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green) 【単元の計画】 1時間目 流れ 児童の学習活動 活動の種類 導 ・先生の英語の自己紹介を聞く 入 ・歌を歌う ・歌 展 ・先生が英語で言った言葉に対してそ ・聞く、言う活動 ・タッチゲーム 開 ・聞く、言う活動 ・あいさつ の絵に触れたり、指をさしたり、言 ったりする。 ・先生の言うことを自分のことに置き ・使う活動 ・ステレオゲーム かえて友達と英語で話す。 ま と め ・習った言葉をリズムに合わせて、聞 ・聞く、言う活動 ・リズム遊び いたり、言ったりする。 ・学習のふり返り ・学習のふり返り ・学習のふり返り 2時間目 流れ 児童の学習活動 活動の種類 導 ・1時間目の復習をする 入 ・歌を歌う ・歌 展 ・友達とコミュニケーションを図りな ・使う活動 ・カラーバスケット 開 がら活動する。 ・聞く、言う活動 ・あいさつ (時間があれは使う活動 をもう1つ) ま と め ・習った言葉をリズムに合わせて、聞 ・聞く、言う活動 ・リズム遊び いたり、言ったりする。 ・学習のふり返り ・学習のふり返り ・学習のふり返り 3時間目 流れ 児童の学習活動 導入 ・2時間目の復習をする 活動の種類 ・聞く、言う活動 ・歌を歌う ・あいさつ ・歌 展開 ・友達とコミュニケーションを図りな ・使う活動① ・カラーバスケット がら活動する。 ・使う活動② ま と め ・習った言葉をリズムに合わせて、聞 ・聞く、言う活動 ・インタビューゲーム ・リズム遊び いたり、言ったりする。 ・学習のふり返り ・学習のふり返り - 33 - ・学習のふり返り 英語活動 活動案 「何色が好きですか」 (1/3) 【単元名】 「何色が好きですか?」 【単元の目標】 ・自分の好きなことやものを説明したり、相手の好きのことやものを聞いたりし ようとする. What color do you like? I like ---. 【言語材料】 (red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green) 【準備するもの】・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー ・タッチゲームシート・色カード(大)提示用 ・色カード(小)子ども用(人数分) ・インタビューゲームカード・(子ども)筆記用具・リズムボックス(オルガン) 【本時の目標】 ・色の英語表現に慣れ親しみ、友達の好きな色について興味をもつ。 ・色のついての歌を元気よく歌う。 【本時の展開】(1/3) 児童の学習活動 流れ 導 学習内容と留意点 Hello. ・あいさつ How are you? 入 I’m fine / pretty good、 thank you. ・先生の好きな色の紹介と色についての話題提 I like ---. What color do you like? 供 展 開 ・歌 ♪“Rainbow” ・タッチゲーム red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green ①カードを見ながら単語を言ったり、聞いたり する。 *始めは単語のみで行うが、慣れてきたら子どもたちに ②先生の言った単語のカードを指さす。 “What color do you like?”と先生に聞かせてから red. あ るいは I like red. と答えるようにする。 ・ステレオゲーム red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green ①5~6人が前に出る。 ②同時に好きな色を言う。 *始めは単語のみで行うが、慣れてきたら聞いている子 ③前に出ている人の中から2~3人を教師が どもたちに “What color do you like?”と聞かせてから 前 選び、それぞれが何色を言ったのかをきてい に出ている子どもたちが red.あるいは I like red. と答え る子どもたちに当てさせる。 ま と ・リズム遊び リズムに合わせて学習した英語表現を言う。 るようにする。 What color do you like? I like ---. red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green め ・学習のふり返り *今日の授業をふり返って、自分でよくなったところ、 友達の頑張ったところなどをカードに書く。 ・あいさつ That’s all for today. Have a nice day. Thank you. You、 too. - 34 - 英語活動 活動案 「何色が好きですか」 (2/3) 【単元名】 「何色が好きですか?」 【本時の目標】 ・歌やゲームを通して色について自分から質問をしたり、相手の質問に答えたりしようとする。 【本時の展開】(2/3) 児童の学習活動 流れ 導 学習内容と留意点 Hello. ・あいさつ How are you? 入 I’m fine / pretty good、 thank you. 展 開 ・歌 ♪“Rainbow” ・カラーバスケット red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green ①単語や英語表現の練習をする。 ②円になり鬼は円の中に立つ。 *始めは単語のみで行うが、慣れてきたら子どもたちに ③鬼以外の子どもたちは色のカードをもつ。 “What color do you like?”と聞かせてから red. あるいは ④鬼の言った色のカードの子が席を立ち、も I like red. と答えるようにする。2つ、3つの色を同時に といた場所以外にすわる。 言ってもよいなどのルールを付け加える。 ⑤席にすわれなかった子が鬼となる。 red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green ・Green、 Green、 Red ゲーム (時間が余った場合) ①大きな円を作る。 *始めは単語のみで行うが、慣れてきたら子ども一人一 ②鬼は一人、円の外側に立つ。 人が “What color do you like?”と聞いてから 鬼が green ③鬼は友達の方にさわりながら green あるい あるいは red と答えるようにする。Green と red の色を は red と言う。Red と言った鬼は進行方向にに 変えて行うこともできる。 げる。 ④Red と言われた子は鬼を追いかけタッチす る。 ⑤鬼がタッチされたら、また鬼となり、タッチさ れない場合は言われた子が鬼となる。 ま と ・リズム遊び リズムに合わせて学習した英語表現を言う。 What color do you like? I like ---. red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green め ・学習のふり返り *今日の授業をふり返って、自分でよくなったところ、 友達の頑張ったところなどをカードに書く。 ・あいさつ That’s all for today. Have a nice day. Thank you. You、 too. - 35 - 英語活動 活動案 「何色が好きですか」 (3/3) 【単元名】 「何色が好きですか?」 【本時の目標】 ・自分の好きな色を伝えたり、相手の好きな色を聞いたりしようとする. 【本時の展開】(3/3) 児童の学習活動 流れ 導 学習内容と留意点 Hello. ・あいさつ How are you? 入 I’m fine / pretty good、 thank you. 展 開 ・歌 ♪“Rainbow” ・カラーバスケット red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green ①単語や英語表現の練習をする。 ②円になり鬼は円の中に立つ。 *始めは単語のみで行うが、慣れてきたら子どもたちに ③鬼以外の子どもたちは色のカードをもつ。 “What color do you like?”と聞かせてから red. あるいは ④鬼の言った色のカードの子が席を立ち、も I like red. と答えるようにする。2つ、3つの色を同時に といた場所以外にすわる。 言ってもよいなどのルールを付け加える。 ⑤席にすわれなかった子が鬼となる。 What color do you like? ・インタビューゲーム ①友達にインタビューをしてだれが何色を好 I like ---. red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green きなのかを聞く ②できるだけたくさんの子にインタビューでき た子と、先生が活動後に発表する人数にイン *子どもたちの好きな色は様々なので、その英語がわか タビューできた子を勝ちとする。 らないときは日本語で答えることにする。学習後の調べ 活動につなげてもよい。 ま と ・リズム遊び リズムに合わせて学習した英語表現を言う。 What color do you like? I like ---. red、 yellow、 pink、 blue、 purple、 orange、 green め ・学習のふり返り *今日の授業をふり返って、自分でよくなったところ、 友達の頑張ったところなどをカードに書く。 ・あいさつ That’s all for today. Have a nice day. Thank you. You、 too. - 36 - 小野 英語活動 活動案 【単元名】 「身の回りのもの」 【単元の目標】 ・自分の持ち物を説明したり、相手の持ち物を聞いたりしようとする。 【言語材料】 I have a~ Do you have a~ Yes I do/No I don’t Here you are (Book Notebook Pen Pencil Case Compasses Crayon Paper Eraser Ruler Glue Scissors.) 【準備するもの】 ・CD ・CDプレーヤー ・タッチゲームシート・文房具カード(大)掲示用(小)グループ数分 ・インタビューゲームカード(大)掲示用(小)人数分・筆記用具・リズムボックス ・BINGOカード(大)掲示用(小)人数分・BINGO用シール(人数分) ・ローマ字表記の名札・アルファベットカード(大)掲示用(小)全員のファーストネーム分 【単元の計画】1時間目 流れ 児童の学習活動 活動の種類 導 ・先生の英語の自己紹介を聞く 入 ・歌を歌う ・歌 展 ・先生の言ったことを自分に置き換え言って ・言う活動 ・自己紹介 開 ・聞く、言う活動 ・あいさつ みる。 ・先生が英語で言う身の回りのものに触れ ・聞く、言う活動 ・タッチゲーム たり、言ったりする。 ま と め ・習った言葉をリズムに合わせて、聞いた ・聞く、言う活動 ・リズム遊び り、言ったりする。 ・学習のふり返り ・学習のふり返り ・学習のふり返り 2時間目 流れ 児童の学習活動 活動の種類 導 ・1時間目の復習をする ・聞く、言う活動 入 ・歌を歌う ・歌 展 ・友達とコミュニケーションを図りながら活動 ・使う活動① ・インタビューゲーム 開 する。 ・先生の言ったことを自分に置き換え言って ・使う活動② ・あいさつ ・持ち物バスケット みる。 ま ・習った言葉をリズムに合わせて、聞いた ・聞く、言う活動 と り、言ったりする。 め ・学習のふり返り ・学習のふり返り - 37 - ・リズム遊び ・学習のふり返り 3時間目 流れ 児童の学習活動 活動の種類 導 ・2時間目の復習をする ・聞く、言う活動 入 ・歌を歌う ・歌 展 ・友達とコミュニケーションを図りながら活動 ・使う活動① ・BINGOゲーム 開 する。 ・使う活動② ま ・習った言葉をリズムに合わせて、聞いた ・聞く、言う活動 と り、言ったりする。 め ・学習のふり返り ・学習のふり返り - 38 - ・あいさつ ・名前ゲーム ・リズム遊び ・学習のふり返り 英語活動 活動案(1/3) 【単元名】 「身の回りのもの」 【単元の目標】 ・自分の持ち物を説明したり、相手の持ち物を聞いたりしようとする。 【言語材料】 I have a~ Do you have a~ Yes I do/No I don’t Here you are (Book Notebook Pen Pencil Case Compasses Crayon Paper Eraser Ruler Glue Scissors.) 【準備するもの】・CD ・CDプレーヤー ・タッチゲームシート・文房具カード(大)掲示用(小)グループ数分 ・インタビューゲームカード(大)掲示用(小)人数分 ・筆記用具・リズムボックス 【本時の目標】 ・文房具の英語表現に慣れ親しみ、友達の持っているものについて興味を持つ。 ・英語の歌を元気よく歌う 【本時の展開】(1/3) 流れ 導 児童の学習活動 ・あいさつ 活動の種類 Hello. How are you? 入 I’m fine/pretty good .thank you. ・先生の持ち物の紹介と持ち物についての話題 I have---. Do you have---? 提供 展 ・歌 ♪“The ABC Song”学研 英語で歌おう! ・自己紹介 友達と have の表現を加えた自己紹介を行う。 開 *持ち物は任意のもので可。英語表現が難しい場合は日本 語の表現を認める。 ・タッチゲーム Book Notebook Pen Pencil Case Compasses Crayon Paper Eraser ①カードを見ながら単語を言ったり、聞いたり Ruler Glue Scissors する。 ②先生の言った単語のカードを指さす。 *始めは単語のみで行うが、慣れてきたら子供たちに”Do you have---?”と質問し、持っている児童がタッチする。あるい は、カードを持ち”Do you have this?”と質問し、持っている児童 が”Yes this is---“と答える。 ま と ・リズム遊び リズムに合わせて学習した英語表現を言う。 I have a ~ Do you have a ~ Yes I do/No I don’t Book Notebook Pen Pencil Case Compasses Crayon Paper Eraser Ruler Glue Scissors. め ・学習のふり返り *今日の学習をふり返って、自分のよくなったところ、友達の 頑張ったところなどをカードに書く。 ・あいさつ That’s all for today. Have a nice day. Thank you. You, too. - 39 - 英語活動 活動案(2/3) 【単元名】 「身の回りのもの」 【言語材料】 I have a~ Do you have a~ Yes I do/No I don’t Here you are (Book Notebook Pen Pencil Case Compasses Crayon Paper Eraser Ruler Glue Scissors.) 【準備するもの】・CD ・CDプレーヤー ・文房具カード(大)掲示用(小)グループ数分 ・インタビューゲームカード(大)掲示用(小)人数分 ・筆記用具・リズムボックス 【本時の目標】 ・文房具の英語表現に慣れ親しみ、友達の持っているものについて興味を持つ。 【本時の展開】(2/3) 流れ 導 児童の学習活動 ・あいさつ 活動の種類 Hello. How are you? 入 I’m fine/pretty good .thank you. 展 開 ・歌 ♪“The ABC Song”学研 英語で歌おう! ・インタビューゲーム Do you have a~ Yes I do/No I don’t ①友達にインタビューをしてだれが何を持っ Book Notebook Pen Pencil Case Compasses Crayon Paper Eraser ているかを聞く。 Ruler Glue Scissors. ②できるだけたくさんの子にインタビューでき *英語で言えない持ち物は日本語で可。学習後の調べ学習 た子と先生が指定するもの(事前に決めて につなげてもよい。 封入しておく)をインタビューできた子の勝 ちとする。 ・持ち物バスケット Book Notebook Pen Pencil Case Compasses Crayon Paper Eraser ①単語や英語表現の練習をする。 Ruler Glue Scissors ②円になり鬼は円の中に立つ。 *始めは単語のみで行うが、慣れてきたら子供たちが”I ③鬼以外の子供は文房具のカードを持つ。 have---”という。状況によっては子供たちが”Do you have ---?” ④鬼のいったカードの子が席を立ち、元いた と質問し、持っている児童が”Yes I do“と答え移動する。 場所意外にすわる。 ⑤席にすわれなかった子が鬼となる。 ま と ・リズム遊び リズムに合わせて学習した英語表現を言う。 I have a ~ Do you have a ~ Yes I do/No I don’t Book Notebook Pen Pencil Case Compasses Crayon Paper Eraser Ruler Glue Scissors. め ・学習のふり返り *今日の学習をふり返って、自分のよくなったところ、友達の 頑張ったところなどをカードに書く。 ・あいさつ That’s all for today. Have a nice day. Thank you. You,too. - 40 - 英語活動 活動案(3/3) 【単元名】 「身の回りのもの」 【言語材料】 I have a~ Do you have a~ Yes I do/No I don’t Here you are (Book Notebook Pen Pencil Case Compasses Crayon Paper Eraser Ruler Glue Scissors.) 【準備するもの】・CD ・CDプレーヤー ・文房具カード(大)掲示用 ・BINGOカード(大)掲示用(小)人数分・BINGO用シール(人数分) ・ローマ字表記の名札 ・アルファベットカード(大)掲示用(小)全員のファーストネーム分 ・筆記用具・リズムボックス 【本時の目標】 ・文房具の英語表現に慣れ親しみ、友達の持っているものについて興味を持つ。 【本時の展開】(3/3) 流れ 導 児童の学習活動 ・あいさつ 活動の種類 Hello. How are you? 入 I’m fine/pretty good .thank you. 展 開 ・歌 ♪“The ABC Song”学研 英語で歌おう! ・BINGOゲーム Do you have a~ Yes I do/No I don’t ①BINGOカード(3×3)にシールを貼り付け Book Notebook Pen Pencil Case Compasses Crayon Paper Eraser る。 Ruler Glue Scissors. ②互いに”Do you have---?”と聞いてまわ *時間、状況によってチェックできるパターンを変更する。 り、”Yes I do”の場合チェックできる。 ③一列完成したらBINGO (1)互いが質問したものにチェックできる。 (2)自分が質問したものにチェックできる。 (3)相手に質問されたものにチェックできる。 ・名前ゲーム Do you have a~ Yes I do/No I don’t Here you are ①全員の名前のアルファベットを混ぜ、各自 *字数を均等にしたい場合は自分の名前を最初に完成させ 自分の字数分だけとる。 てそのうちの何枚かを出して混ぜる。 ②互いに”Do you have---?”と聞いてまわり *答え方のパターンは以下のとおり。 る。 ③早く自分の名前を早く完成させた子の勝 ち。 ・”Do you have Y?” “please Y” “Yes I do.” “Here you are” “Thank you” ・”Do you have Y?” “please Y” “Yes I do.” “I’m sorry” “OK.Thank you” ・”Do you have Y?” “No I don’t .” “OK.Thank you” ま と ・リズム遊び リズムに合わせて学習した英語表現を言う。 I have a ~ Do you have a ~ Yes I do/No I don’t Book Notebook Pen Pencil Case Compasses Crayon Paper Eraser Ruler Glue Scissors. め ・学習のふり返り *今日の学習をふり返って、自分のよくなったところ、友達の 頑張ったところなどをカードに書く。 ・あいさつ That’s all for today. Have a nice day. Thank you. You,too. - 41 - AH B I C J DK E L FM GN OVA PWA QXA RY I S Z I TU I UUU - 42 - E E E O O O 菅井 5 年 英語活動 活動案 【単元名】 「好きな食べ物は何ですか?」 【単元の目標】 ・自分の好きな食べ物を説明したり、相手の好きな食べ物を聞いたりしようとする。 【言語材料】 What do you like? I like …. (fruit ~apples、 bananas、 lemons、 oranges、 cherries、 melons、 grapes、 strawberries、 kiwi、 peaches、 pears、 grapefruits、 watermelons、 blueberries、 pineapples、 sweets ~cakes、 candies、 ice cream、 jelly、 tart、 cookies、 apple pie、 chocolates、 ) 【準備するもの】 ・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー ・ 果物カード(大)お菓子カード(大)掲示用/果物カード(小)子ども用(人数分) ・ チェーンカードゲーム用のフルーツカード(15 種類×人数分) ・ フルーツゲット用カード・インタビューゲームカード(子ども)筆記用具 ・ リズムボックス(オルガン) 【単元の計画】 1時間目 流れ 児童の学習計画 導 ・先生の英語の自己紹介を聞く 入 ・歌を歌う 展 ・先生が英語で言った言葉に対してその絵 開 に触れたり、指をさしたり、言ったりす 活動の種類 ・聞く、言う活動 ・あいさつ ・歌 ・聞く、言う活動 ・タッチゲーム ・友達とかかわる活動 ・チェーンカードゲーム ・聞く、言う活動 ・リズム遊び ・学習のふり返り ・学習のふり返り る。 ・先生の言うことを自分のことに置きかえ て友達と英語で話す。 ま ・習った言葉をリズムに合わせて、聞いた と め り、言ったりする。 ・学習のふり返り 2時間目 流れ 児童の学習計画 導 ・1時間目の復習をする 入 ・歌を歌う 展 ・友達とコミュニケーションを図りながら 開 ま と め 活動の種類 ・聞く、言う活動 ・歌 ・友達とかかわる活動① 活動する。 ・習った言葉をリズムに合わせて、聞いた ・あいさつ ・フルーツバスケット ・フルーツゲットゲーム ・聞く、言う活動 ・リズム遊び ・学習のふり返り ・学習のふり返り り、言ったりする。 ・学習のふり返り - 43 - 3時間目 流れ 児童の学習計画 導 ・2時間目の復習をする 入 ・歌を歌う 展 ・友達とコミュニケーションを図りながら 開 ま と め 活動する。 ・習った言葉をリズムに合わせて、聞いた 活動の種類 ・聞く、言う活動 ・あいさつ ・歌 ・友達とかかわる活動① ・スウィーツバスケット ・友達とかかわる活動② ・インタビューゲーム ・聞く、言う活動 ・リズム遊び ・学習のふり返り ・学習のふり返り り、言ったりする。 ・学習のふり返り - 44 - 英語活動 【単元名】 「好きな食べ物は何ですか?」 【言語材料】 What do you like? 活動案(1/3) I like …. (fruit ~apples、 bananas、 lemons、 oranges、 cherries、 melons、 grapes、 strawberries、 kiwi、 peaches、 pears、 grapefruits、 watermelons、 blueberries、 pineapples、 ) 【準備するもの】 ・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー ・果物カード(大)掲示用 / 果物カード(小) 子ども用(人数分) ・チェーンカードゲーム用のフルーツカード(15種類×人数分) ・リズムボックス(オルガン) 【本時の目標】 ・果物の英語表現に慣れ親しみ、友達の好きな果物について興味をもつ。 ・歌を元気よく歌う。 【本時の展開】(1/3) 流れ 導 児童の学習活動 学習内容と留意点 ・あいさつ Hello. 入 How are you? I’m fine / pretty good、 thank you. ・先生の好きな果物の紹介と果物についての話題提供 I like …. What do you like? ・歌 ♪“If you’re happy” 展 ・タッチゲーム apples、 bananas、 lemons、 oranges、 cherries、 開 ① カードを見ながら単語を言ったり、聞いたりする。 melons、 grapes、 strawberries、 kiwi、 peaches、 ② 先生の言った単語のカードを指さす。 pears 、 grapefruits 、 watermelons 、 blueberries 、 pineapples、 ※始めは単語のみで行うが、慣れてきたら子ども達 に“What do you like?”と聞かせてから orange. あるいは I like oranges.と答えるようにする。 apples、 bananas、 lemons、 oranges、 cherries、 ・チェーンカードゲーム ①5、6人のグループを作る。トランプゲームのダウトと melons、 grapes、 strawberries、 kiwi、 peaches、 pears 、 grapefruits 、 watermelons 、 blueberries 、 基本的に同じルールで行う。 ②カードをよく切り、全員に配る。グループの中でカード pineapples、 を出していく順番を決める。 ③決めた順にカードを裏返して真ん中に出していく。そ What do you like? の時、出す人以外が“What do you like?”と聞く。出す人 I like …. は“I like grapes.”などと言う。 ④出されたカードがうそだと思った人は“Doubt!”と言う。 ※始めはゆっくりと行うが、慣れてきたらテンポよ ⑤カードを確かめ、うそだったらカードを出した人は出て く進めていくようにする。 いる全部のカードを引き取る。出したカードが正しか ったら、“Doubt!”をかけた人がカードを引き取る。 ⑥最初にカードがなくなった人が勝ちになる。 ま と め ・リズム遊び What do you like? リズムに合わせて学習した英語表現を言う。 I like …. ・学習のふり返り ※今日の授業をふり返って、自分でよくなったとこ ろ、友達の頑張ったところなどをカードに書く。 ・あいさつ That’s all for today. Have a nice day. Thank you. You、 too. - 45 - 英語活動 【単元名】 活動案(2/3) 「好きな食べ物は何ですか?」 What do you like? 【言語材料】 I like …. (fruit ~apples、 bananas、 lemons、 oranges、 cherries、 melons、 grapes、 strawberries、 kiwi、 peaches、 pears、 grapefruits、 watermelons、 blueberries、 pineapples、 ) 【準備するもの】 ・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー・リズムボックス ・果物(大)掲示用/果物カード(小) 子ども用(人数分)・果物ゲット用カード 【本時の目標】 ・歌やゲームを通して果物について自分から質問したり、相手の質問に答えたりしようとする。 【本時の展開】(2/3) 流れ 導 児童の学習活動 学習内容と留意点 ・あいさつ Hello. 入 How are you? I’m fine / pretty good、 thank you. ・先生の好きな野菜の紹介と野菜についての話題提供 I like…. What do you like? ・歌 ♪“If you’re happy” 展 ・フルーツバスケット apples、 bananas、 lemons、 oranges、 cherries、 開 ① 単語や英語表現の練習をする。 melons、grapes、strawberries、kiwi、peaches、 ② 円になり鬼は円の中心に立つ。 pears、 grapefruits、 watermelons、 blueberries、 ③ 鬼以外の子ども達は野菜のカードを持つ。 pineapples、 ④ 鬼の言った野菜のカードの子が席を立ち、もといた場所 ※始めは単語のみで行うが、慣れてきたら子 にすわる。 ども達に“What do you like?”と聞かせて ⑤ 席に座れなかった子が鬼となる。 から grapes.あるいは I like grapes.と答 えるようにする。2つ、3つの果物を同時に 言ってもよいなどのルールを付け加える。 apples、 bananas、 lemons、 oranges、 cherries、 ・「たくさんのフルーツをゲット」ゲーム ① クラスを4つのチームに分けて、2チームが一組になる。 melons、grapes、strawberries、kiwi、peaches、 1組に机を5つ用意して縦に長く並べ、果物カードを10枚 pears、 grapefruits、 watermelons、 blueberries、 裏向きに並べる。机の両側にチーム毎に1列に並ぶ。 pineapples、 ② 先生が「始め」の合図をしたら、各チームの最初の子ども は前に進み、出会ったらジャンケンをする。 ③ 勝った子どもはカードを1枚選び、表に返す。他の子ども What do you like? 達は“What do you like?”と聞く。カードをめくった子どもは I like …. “I Like oranges.”などと、カードの果物を答えたらカードを ゲットできる。カードの果物を答えられない時は、ジャンケ ンに負けた子が答えて、正解ならカードをゲットできる、二 人とも答えられない時は、列の後ろに並ぶ。 ④ 2番目の子ども達も同じように対戦し、机の上のカードが なくなったら、ゲームは終わる。 ⑤ 獲得したカードの多いチームが勝ちになる。 ま と め ・リズム遊び What do you like? リズムに合わせて学習した英語表現を言う。 I like …. ・学習のふり返り ※今日の授業をふり返って、自分でよくなったとこ ろ、友達の頑張ったところなどをカードに書く。 ・あいさつ That’s all for today. Have a nice day. Thank you. You、 too. - 46 - 英語活動 【単元名】 活動案(3/3) 「好きな食べ物は何ですか?」 What do you like? 【言語材料】 I like …. cakes、 candies、 ice cream、 jelly、 tart、 cookies、 apple pies、 chocolates 【準備するもの】 ・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー ・お菓子カード(大)掲示用/果物カード(小)子ども用(人数分) ・インタビューゲームカード・(子ども)筆記用具・リズムボックス(オルガン) 【本時の目標】 ・歌やゲームを通してお菓子について自分から質問したり、相手の質問に答えたり しようとする。 【本時の展開】(3/3) 流れ 導 児童の学習活動 学習内容と留意点 ・あいさつ Hello. 入 How are you? I’m fine / pretty good、 thank you. ・先生の好きな食べ物の紹介と食べ物についての I like…. What do you like? 話題提供 ・歌 ♪“If you’re happy” 展 ・スウィーツ(お菓子)バスケット cake、candy、ice cream、jelly、tart、cookies、apple 開 ① 単語や英語表現の練習をする。 pie、 chocolate、 ② 円になり鬼は円の中心に立つ。 ※始めは単語のみで行うが、慣れてきたら子ども達 ③ 鬼以外の子ども達はお菓子のカードを持つ。 に“What do you like?”と聞かせてから candy. ④ 鬼の言ったお菓子のカードの子が席を立ち、もとい あるいは I like candy.と答えるようにする。2つ、 た場所にすわる。 3つの果物を同時に言ってもよいなどのルールを ⑤ 席に座れなかった子が鬼となる。 付け加える。 ・インタビューゲーム cake、candy、ice cream、jelly、tart、cookies、apple ① 友達にインタビューをして、だれがどんな果物やお pie、 chocolate、 菓子が好きなのかを聞く。 ② 自分と同じ好きな果物やお菓子の友達を、多く見つ What do you like? I like strawberry cakes. けた子を勝ちとする。 ※子ども達の好きなお菓子は様々なので、その英語 が分からないときは日本語で答えることにする。学 習後の調べ学習につなげてもよい。 ま と め ・リズム遊び What do you like? リズムに合わせて学習した英語表現を言う。 I like …. ・学習のふり返り ※今日の授業をふり返って、自分でよくなったとこ ろ、友達の頑張ったところなどをカードに書く。 ・あいさつ That’s all for today. Have a nice day. Thank you. You、 too. ※ 果物に代わって、野菜でも同じ活動内容で行うことができる。 (例) vegetable~tomato、 onion、 potato、 carrot、 eggplant、 green pepper、 lettuce、 cabbage、 radish、 spinach、 cucumber、 corn、 pumpkin、 mushroom、 celery - 47 - 岩村 英語活動 【単元名】 活動案(5年) 「どこからきたのですか?」 【単元の目標】 ・自分が出身国を伝えたり、相手の出身国を尋ねたりしようとする。 ・相手の言語や文化を尊重しようとする。 【言語材料】 Where are you from? I’m from ~. (USA、France、China、Kenya、Germany、Spain、Korea、Thailand、India、Japan) 【準備するもの】・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー・カルタカード ・世界地図(大)提示用・国旗シート・リズムボックス(オルガン)・国旗シール ・国旗カード(胸に着けるもの)・Greeting Card 【単元の計画】 1時間目 流れ 児童の学習活動 導入 ・先生の英語の自己紹介を聞く ・歌を歌う 活動の種類 ・聞く、言う活動 展開 ・聞いた国の国旗に色を塗り、各国の ・聞く、言う活動 国旗を知る。 ・先生が英語で言った言葉や挨拶に対 ・聞く、言う活動 ・あいさつ ・歌 ・国旗塗り ・カルタ取り してその絵に触れる。 ま と め ・習った言葉をリズムに合わせて、聞 いたり、言ったりする。 ・学習のふり返り ・聞く、言う活動 ・学習のふり返り ・リズム遊び ・学習のふり返り 2時間目 流れ 児童の学習活動 活動の種類 導入 ・1時間目の復習をする ・歌を歌う ・あいさつ ・聞く、言う活動 ・歌 ・友達とかかわる ・Bomb Game ・前時の復習をする。 展開 ・友達とコミュニケーションを図りな がら活動する。 活動① ・友達とかかわる ・Greeting Game 活動② ま と め ・習った言葉をリズムに合わせて、聞 いたり、言ったりする。 ・学習のふり返り ・聞く、言う活動 ・リズム遊び ・学習のふり返り ・学習のふり返り - 48 - 3時間目 流れ 児童の学習活動 活動の種類 導入 ・2時間目の復習をする ・歌を歌う ・あいさつ ・聞く、言う活動 ・復習をする。 ・復習 展開 ・友達とコミュニケーションを図りな ・友達とかかわる がら活動する。 ・歌 ・Bomb Game 活動① ・友達とかかわる ・Greeting Game 活動② ま と め ・習った言葉をリズムに合わせて、聞 いたり、言ったりする。 ・学習のふり返り ・聞く、言う活動 ・リズム遊び ・学習のふり返り ・学習のふり返り - 49 - 英語活動 【単元名】 活動案(1/3) 「どこからきたのですか?」 Where are you from? I’m from ~. 【言語材料】 (USA、France、China、Kenya、Germany、Spain、Korea、Thailand、India、Japan) Hello、Bonjour、Ni hao、Jambo、Guten Tag、Buuenos dias、Annoyong hasipnikka、 Sawas dee、Namastee、Konnnitiwa 【準備するもの】・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー・カルタカード ・世界地図(大)提示用・国旗シート・リズムボックス(オルガン) (子ども)色鉛筆 【本時の目標】 ・世界の国々の国旗や挨拶の仕方を知り、興味をもつ。 ・国旗のついての歌を元気よく歌う。 【本時の展開】(1/3) 児童の学習活動 流れ 導 ・あいさつ 学習内容と留意点 A Hello. How are you? B 入 ・国の単語と挨拶を知り、練習する。 I’m fine / pretty good、 thank you. USA、France、China、Kenya、Germany、Spain、Korea、 Thailand、India、Japan Hello、Bonjour、Ni hao、Jambo、Guten Tag、Buuenos dias、 Annoyong hasipnikka、Sawas dee、Namastee、Konnnitiwa ・歌 ♪“Hello Song” 展 ・国旗塗り USA、France、China、Kenya、Germany、Spain、Korea、 開 ①国旗シートを受け取る。 Thailand、India、Japan ②習った国の一つを選び、どんな挨拶で Hello、Bonjour、Ni hao、Jambo、Guten Tag、Buuenos どこにある国かを全員で確認する。 ③確認した国の国旗に色を塗る dias、 Annoyong hasipnikka、Sawas dee、Namastee、Konnnitiwa *黒板に大きな世界地図を掲示し、位置を確認できる ようにする。 ・カルタ取り USA、France、China、Kenya、Germany、Spain、Korea、 ①5~6人のグループを作る。 Thailand、India、Japan ②“Where are you from?”と教師に聞く。 Hello、Bonjour、Ni hao、Jambo、Guten Tag、Buuenos ③教師が答えた国のカルタを取る。 dias、 Annoyong hasipnikka、Sawas dee、Namastee、Konnnitiwa *始めは国名のみで行う。次に教師はその国の挨拶を 言ってから国名を言う。 ま と め ・リズム遊び リズムに合わせて学習した英語表現を 言う。 A Where are you from? B I’m from ~. (USA、France、China、Kenya、Germany、Spain、Korea、 Thailand、India、Japan) ・学習のふり返り *今日の授業をふり返って、自分でよくなったとこ ろ、友達の頑張ったところなどをカードに書く。 ・あいさつ A That’s all for today. Have a nice day. B Thank you. - 50 - You、 too. 英語活動 【単元名】 活動案(2/3) 「どこからきたのですか?」 【言語材料】Where are you from? I’m from ~. (USA、France、China、Kenya、Germany、Spain、Korea、Thailand、India、Japan) Hello、Bonjour、Ni hao、Jambo、Guten Tag、Buuenos dias、Annoyong hasipnikka、 Sawas dee、Namastee、Konnnitiwa 【準備するもの】・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー・国旗シール ・国旗カード(胸に着けるもの)・Greeting Card・リズムボックス(オルガン) 【本時の目標】 ・歌やゲームを通して習った挨拶や国名を聞いたり言ったりする。 【本時の展開】(2/3) 児童の学習活動 流れ 導入 学習内容と留意点 A Hello.How are you? ・あいさつ B I’m fine / pretty good、 thank you. ♪“Hello Song” ・歌 A Where are you from? B I’m from ~. (USA、France、China、Kenya、Germany、Spain、Korea、Thailand、 ・前時の復習をする India、Japan) 単語や英語表現の練習をする。 Hello、Bonjour、Ni hao、Jambo、Guten Tag、Buuenos dias、Annoyong hasipnikka、 Sawas dee、Namastee、Konnnitiwa 展開 ・Bomb Game A Where are you from? ①教師から配られた国旗を胸に着ける。 B ②10人程度のグループを作り、輪になる。 (USA、France、China、Kenya、Germany、Spain、 ③音楽が鳴ったら、どこからきたかを質問し、 Korea、Thailand、 相手が答えたら、ボール(Bomb)を渡 I’m from ~. India、Japan) す。 ④音楽がとまったら、全員で Bomb!という。ボ ールを持っていた子は中央に座り、一回休 *胸の国旗を変えたり、並び方を変えたりするな どして、変化をつける。 む。 ・Greeting Game A Where are you from? ①教師から国旗シール(1人10枚程度)と B I’m from ~. (USA、France、China、Kenya、Germany、Spain、 Greeting Card を受け取る。 ②音楽が鳴ったら、自由に歩き回り、どこか ら来たかをお互いに尋ねたり答えたりす Korea、Thailand、 India、Japan) る。 ③お互いに質問し、答えられたら、シールを 交換し、カードに貼る。 *自分の国旗シールは見せないで、質問をして初 めて、相手の国名を知ることができるようにする。 ④音楽が鳴り終わる前に、10カ国の国旗を 集められたら勝ち。 ま A Where are you from? ・リズム遊び と リズムに合わせて学習した英語表現を言 B I’m from ~. め う。 (USA、France、China、Kenya、Germany、Spain、 Korea、Thailand、 - 51 - India、Japan) ・学習のふり返り *今日の授業をふり返って、自分でよくなったと ころ、友達の頑張ったところなどをカードに書く。 ・あいさつ A That’s all for today. Have a nice day. B - 52 - Thank you.You、 too. 英語活動 【単元名】 活動案(3/3) 「どこからきたのですか?」 【言語材料】Where are you from? I’m from ~. (USA、France、China、Kenya、Germany、Spain、Korea、Thailand、India、Japan) Hello、Bonjour、Ni hao、Jambo、Guten Tag、Buuenos dias、Annoyong hasipnikka、 Sawas dee、Namastee、Konnnitiwa 【準備するもの】・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー・国旗シール ・国旗カード(胸に着けるもの)・Greeting Card・リズムボックス(オルガン) 【本時の目標】 ・歌やゲームを通して習った挨拶や国名を聞いたり言ったりする。 【本時の展開】(3/3) 児童の学習活動 流れ 導 学習内容と留意点 A Hello. How are you? ・あいさつ B 入 I’m fine / pretty good、 thank you. ♪“Hello Song” ・歌 A Where are you from? B I’m from ~. (USA、France、China、Kenya、Germany、Spain、Korea、Thailand、 ・前時の復習をする India、Japan) 単語や英語表現の練習をする。 Hello、Bonjour、Ni hao、Jambo、Guten Tag、Buuenos dias、Annoyong hasipnikka、 Sawas dee、Namastee、Konnnitiwa 展 ・Bomb Game Hello、Bonjour、Ni hao、Jambo、Guten Tag、Buuenos 開 ①教師から配られた国旗を胸に着ける。 dias、 ②10人程度のグループを作り、輪になる。 Annoyong hasipnikka 、 Sawas dee 、 Namastee 、 ③音楽が鳴ったら、自分の胸の国の挨拶 Konnnitiwa A Where are you from? をす る。どこからきたかを質問し、相手が答 B I’m from ~. (USA、France、China、Kenya、Germany、Spain、Korea、Thailand、 えた India、Japan) ら、ボール(Bomb)を渡す。 ④音楽がとまったら、全員で Bomb!という。 *前時の活動に、それぞれの国の挨拶を付け加えた ボールを持っていた子は中央に座り、一 活動である。 回休む。 *胸の国旗を変えたり、並び方を変えたりするなど して、変化をつける。 ・Greeting Game Hello、Bonjour、Ni hao、Jambo、Guten Tag、Buuenos ①教師から国旗シール(1人10枚程度)と dias、 Annoyong hasipnikka 、 Sawas dee 、 Namastee 、 Greeting Card を受け取る。 ②音楽が鳴ったら、自由に歩き回り、お互 Konnnitiwa いの国の言葉で挨拶を交換し合う。どこ A Where are you from? から来たかをお互いに尋ねたり答えたり B する。 (USA、France、China、Kenya、Germany、Spain、Korea、 ③お互いに質問し、答えられたら、シール を交換し、カードに貼る。 Thailand、India、Japan) *前時の活動に、それぞれの国の挨拶を付け加えた ④音楽が鳴り終わる前に、10カ国の国旗 を集められたら勝ち。 I’m from ~. 活動である。 *自分の国旗シールは見せないで、質問をして初め - 53 - て、相手の国名を知ることができるようにする。 ま と め A Where are you from? ・リズム遊び リズムに合わせて学習した英語表現を言 う。 ・学習のふり返り B I’m from ~. (USA、France、China、Kenya、Germany、Spain、Korea、Thailand、 India、Japan) *今日の授業をふり返って、自分でよくなったとこ ろ、友達の頑張ったところなどをカードに書く。 ・あいさつ A That’s all for today. Have a nice day. B *参考文献 CDの引用 Thank you. You、 too. 実践家からの児童英語教育法実践編AB プリコット - 54 - 中本幹子著 株式会社ア 額田 英語活動 【単元名】 活動案 「英語探し」 【単元の目標】 ・身の回りにある英語を探し、英語に興味をもつ。 ・「これは、何ですか。」と質問したり、それに答えたりすることができる。 What is this? 【言語材料】 notebook It is a--. textbook pencil pencil case colored pencil eraser glue ruler stapler scissors 【準備するもの】 ・CD・CD プレーヤー・文房具のピクチャーカード(大)・文房具のピクチャー カード(小・児童 用多数)・ビンゴシート・リズムボックス(オルガン)・文房具(児童が持っ ているものを使用) ・はてな BOX(手を入れて中に入っているものを当てる箱)・筆記用具(児童) 【単元の計画】 1時間目 児童の学習活動 流れ 活動の種類 導 ・先生の英語の自己紹介を聞く 入 ・歌を歌う ・歌 展 ・先生が英語で言った言葉に対し ・聞く、言う活動 ・英語さがし 開 ・聞く、言う活動 ・あいさつ てその絵に触れたり、指をさし たり、言ったりする。 ・聞く、言う活動 ま ・習った言葉をリズムに合わせ ・聞く、言う活動 と め ・ビンゴゲーム ・リズム遊び て、聞いたり、言ったりする。 ・学習のふり返り ・学習のふり返り ・学習のふり返り 2時間目 流れ 児童の学習活動 活動の種類 導 ・あいさつをする 入 ・歌を歌う ・歌 ・1時間目の復習をする ・復習 展 開 ま と め ・友達とコミュニケーションを図 りながら活動する。 ・聞く、言う活動 ・あいさつ ・使う活動① ・「これなあに?」ゲーム ・使う活動② ・カード集めゲーム ・習った言葉をリズムに合わせ ・聞く、言う活動 ・リズム遊び て、聞いたり、言ったりする。 ・学習のふり返り ・学習のふり返り - 55 - ・学習のふり返り 英語活動 活動案(1/2) 【単元名】 「英語探し」(5年生) 【本時の目標】 ・身の回りにある英語を探し、たくさんの英語があることに気づく。 ・「これは、何ですか。」の英語表現を知り、それに答えることができる。 What is this? 【言語材料】 notebook It is a--. textbook pencil pencil case colored pencil eraser glue ruler stapler scissors 【準備するもの】・CD・CD プレーヤー・文房具のピクチャーカード(大)・文房具のピクチャーカ ード(小・児童用多数)・ビンゴシート・リズムボックス(オルガン)・筆記用具 (児童) 【本時の展開】(1/2) 児童の学習活動 流れ 導 学習内容と留意点 Hello. ・あいさつ How are you? I’m fine / pretty good, thank you. 入 ・歌 ♪“Alphabet song”*1 ・身の回りには、英語で表現されているものがた This is a TV. This is a door. くさんあることを実物や絵を提示して紹介し話 This is a notebook. You use a lot of English everyday. 題を提供する。 展 開 What is this? ・英語探し It is a --. 先生が What is this?と言いながら、教室にあ *初めは What is this?の意味は言わず、状況か る英語で表現されているもの(今回は特に文 らどんな意味なのか推測させる。答えは、初め 房具)を指さしていく。子供達は、It is a --. は単語のみで、慣れてきたら It is a --.をつけ と答える。 る。同じ物を何回か尋ね、単語を覚えていく。 ・ビンゴゲーム What is this? ① 子供達は3×3マスのビンゴシートに、 notebook It is a --. textbook colored pencil 物の名前や絵をかく。 ② 先生は、実物を提示するか、ピクチャー eraser pencil glue pencil case ruler stapler scissors カードを持ち、What is this?と尋ねる。 ③ 子供達は、It is a --.と答え、マスにチェ *ビンゴシートに書く単語は日本語でもよい。 ックを入れる。 ま What is this? ・リズム遊び It is a --. と リズムに合わせて学習した英語表現を言 notebook textbook め う。 colored pencil eraser pencil glue pencil case ruler stapler scissors ・学習のふり返り *今日の授業をふり返って、自分でよくなった ところ、友達の頑張ったところなどをカー ドに書く。 That’s all for today. Have a nice day. ・あいさつ Thank you. You, too. *1”Song and chants”松香フォニックス研究所 - 56 - 英語活動 【単元名】 活動案(2/2) 「英語探し」 【本時の目標】 ・身の回りにある物について、自分から質問をしたり、質問に答えたりしようとする。 What is this? 【言語材料】 eraser It is a--. notebook textbook pencil pencil case colored pencil glue ruler stapler scissors 【準備するもの】・CD・CD プレーヤー・文房具のピクチャーカード(大)・ピクチャーカード(小・ 児童用多数)・はてな BOX(手を入れて中に入っているものを当てる箱)・文房 具(児童が持っているものを使用)・リズムボックス(オルガン) 【本時の展開】(2/2) 児童の学習活動 流れ 導 学習内容と留意点 Hello. How are you? ・あいさつ I’m fine / pretty good, thank you. 入 ・歌 ♪“Alphabet song” ・復習(物あてクイズ) What is this? 【事前の準備】 前時に学習した単語の絵か写真の pencil pencil case 上に、パズルのように切った紙をはがせるスプレー ruler のりで貼っておく。 stapler scissors It is a--. notebook colored pencil textbook eraser glue ① 先生は、紙を一部分ずつはがし What is this?と尋 ねる。 ②子供達は、見えた部分から何なのか想像し It is a--. と答える。 展 ・「これなあに?」ゲーム 開 【事前の準備】 はてな BOX(手を入れて中に入 It is What is this? a っているものを当てる箱。ダンボール等で作る。) をグループの数用意する。 ① 5人くらいのグループを作る。 ② 中にノートなどを入れる。 ③ 1人が、はてな BOX に手を入れる。 *はてなボックスの代わりに、大きな紙袋など ④ 残りの子供達は What is this?と尋ねる。 も使える。 ⑤ 手を入れた子は、It is a--.で答える。 A & B: One, two, three, go! ⑥ 少ない回数で正解できた子の勝ち。 paper, go! ・カード集めゲーム A: What is this? ① 一人3枚ずつ、絵カードをもらう。 B: It is a--. ② 周りに見えないようにカードを持ち、誰かと英 A: Thank you. or 語でじゃんけんをする。 ③ 勝った子は、負けた子のカードを一枚指さし、 What is this?と尋ねる。 ④ 負けた子は、It is a--.と答える。 ⑤ 勝った子は、ほしいカードだったら、Thank you. と言ってもらう。ほしくないカードだったら、 No, thank you.と断る。 ⑥ 同じカードが3枚集まったら勝ち。 - 57 - or Rock , scissors, No, thank you. ま と What is this? ・リズム遊び リズムに合わせて学習した英語表現を言う。 It is a--. pencil pencil case notebook colored pencil textbook eraser glue ruler stapler scissors め ・学習のふり返り *今日の授業をふり返って、自分でよくなった ところ、友達の頑張ったところなどをカードに ・あいさつ 書く。 That’s all for today. Have a nice day. Thank you. You, too. - 58 - 高橋 英語活動 活動案 【単元名】 「あなたの夢は何ですか?」 【単元の目標】 ・自分のしたいことを相手に説明しようとする 【言語材料】 What do you want to be? I want to be a ---. (baseball player, pianist, teacher, doctor, nurse, cook, pilot, police officer) 【単元の計画】 1時間目 児童の学習活動 流れ 活動の種類 導 ・先生の英語の自己紹介を聞く 入 ・歌を歌う。など ・歌 ♪The Days of the Week. 展 ・先生が英語で言った言葉に対 ・聞く、言う活動 ・キーワードゲーム 開 ・聞く、言う活動 ・あいさつ し、反復しながら言う。など ・尋ね方・答え方をセットで、英 ・使う活動 ・陣取りゲーム 語で話す。など ま ・習った言葉をリズムに合わせ ・聞く、言う活動 と て、聞いたり、言ったりする。 め など ・学習のふり返り ・学習のふり返り ・リズム遊び ・学習のふり返り 2時間目 児童の学習活動 流れ 導 ・1時間目の復習をする 入 ・歌を歌う 展 ・友達とコミュニケーションを図 開 ま 活動の種類 ・聞く、言う活動 ・歌 ・使う活動① りながら活動する。など て、聞いたり、言ったりする。 め など ・学習のふり返り ・将来の夢バスケット ・インタビュートレインゲーム ・習った言葉をリズムに合わせ ・聞く、言う活動 と ・あいさつ ・学習のふり返り ・リズム遊び ・学習のふり返り 3時間目 児童の学習活動 流れ 導 ・2時間目の復習をする 入 ・歌を歌うなど 展 ・友達とコミュニケーションを図 開 ま りながら活動する。など 活動の種類 ・聞く、言う活動 ・歌 ・使う活動① ・変わりカルタ ・使う活動② ・インタビューゲーム ・習った言葉をリズムに合わせ ・聞く、言う活動 と て、聞いたり、言ったりするな め ど ・学習のふり返り ・あいさつ ・学習のふり返り - 59 - ・リズム遊び ・学習のふり返り 英語活動 活動案 【単元名】 「あなたの夢は何ですか?」 【単元の目標】 ・自分のしたいことを相手に説明しようとする 【言語材料】 What do you want to be? I want to be a ---. (baseball player, pianist, teacher, doctor, nurse, cook, pilot, police officer) 【準備するもの】・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー ・職業カード(大)提示用 ・職業カード(小)子供用(人数分) ・インタビューゲームカード・(子供)筆記用具・リズムボックス(オルガン) 【本時の目標】 ・将来の夢についての英語表現に慣れ親しみ、友達の将来の夢について 興味をもつ。 【本時の展開】(1/3) 児童の学習活動 流れ 導 学習内容と留意点 Hello. ・あいさつ How are you? 入 I’m fine / pretty good, thank you. ・先生の幼い頃の将来の夢の紹介とみんな I want to be a ---. What do you want to be? の将来の夢についての話題提供 展 開 ・歌 ♪The Days of the Week. ・キーワードゲーム baseball player, pianist, teacher, doctor, nurse, ①カードを見ながら単語を言ったり、聞い cook, pilot, police officer たりする。 ②二人一組となり、二人の間に物を置く。 *初めは単語のみで行うが、慣れてきたら子供た ③キーワードをひとつ決める。 ちが先生に “What do you want to be?”と先生に ④キーワードが出てきたら、先に物を取っ 聞き、baseball player. あるいは I want to be a baseball player. と答えるようにする。 た方が勝ち。 baseball player, pianist, teacher, doctor, nurse, ・陣取りゲーム ① 4~5人一組となり、2組で対戦する。 cook, pilot, police officer ② 2組の間にカードを一列に並べる。 ③ 両チームとも端から、カードをタッチし ながら、I want to be a baseball player. I ま と め want to be a pianist.と、言って相手陣 *初めは一人で行うが、慣れてきたら同じチーム 地に向かって進む。 の子供たちが “What do you want to be?”と尋ね ④相手チームと出会ったらジャンケン。 てから、I want to be a baseball player. と答える ⑤早く、相手陣地に到着することを競う。 ようにする。 What do you want to be? ・リズム遊び リズムに合わせて学習した英語表現を言 う。 I want to be a ---. baseball player, pianist, teacher, doctor, nurse, cook, pilot, police officer ・学習のふり返り * 今日の授業をふり返る。自分のがんばり、友達 のがんばりを記す。 ・あいさつ That’s all for today. Have a nice day. Thank you. - 60 - You, too. 英語活動 【単元名】 「あなたの夢は何ですか?」 【言語材料】 What do you want to be? 活動案 I want to be a ---. (baseball player, pianist, teacher, doctor, nurse, cook, pilot, police officer) 【準備するもの】・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー ・職業カード(大)提示用 ・職業カード(小)子供用(人数分) ・インタビューゲームカード・(子供)筆記用具・リズムボックス(オルガン) 【本時の目標】 ・ゲームを通して将来の夢について自分から質問をしたり、相手の質問に答えたりし ようとする。 【本時の展開】(2/3) 児童の学習活動 流れ 導 学習内容と留意点 Hello. How are you? ・あいさつ I’m fine / pretty good, thank you. 入 ・歌 ・ ♪The Days of the Week. What do you want to be? I want to be a ---. 前時の復習をする (baseball player, pianist, teacher, doctor, nurse, 単語や英語表現の練習をする cook, pilot, police officer) 展 開 baseball player, pianist, teacher, doctor, nurse, ・将来の夢バスケット ①単語や英語表現の練習をする。 cook, pilot, police officer ②円になり鬼は円の中に立つ。 * 初めは単語のみで行うが、慣れてきたら子供た ③子供たちは職業カードをもつ。 ちに“What do you want to be?”ときかせてから ④鬼の言った職業のカードの子が席を立 pianist. ち、もとにいた場所以外にすわる。 あるいは I want to be a pianist. と 答え るようにする。 ⑤席にすわれなかった子が鬼となる。 baseball player, pianist, teacher, doctor, nurse, ・インタビュートレイン ゲーム ①全員が職業カードを友達に見えないよう cook, pilot, police officer に持つ。 ②出会った友達とじゃんけんをする。What * 列車が長くなった場合、列車の後ろ側の人も、 to you want to be? とお互いに尋ね合 一緒に What do you want to be? と一緒に尋 ③一致したら、じゃんけんに勝ったほうが ねるようにする。 先頭になり、列車を作る。違う職業なら、 別れる。 ④時間内にできるだけ長い列車をつくる。 ま と め What do you want to be? ・リズム遊び リズムに合わせて学習した英語表現を言 う。 I want to be a ---. baseball player, pianist, teacher, doctor, nurse, cook, pilot, police officer * ・学習のふり返り 自分の将来の夢について考える。 * 今日の授業をふり返る。自分のがんばり、友達 のがんばりを記す。 ・あいさつ That’s all for today. Have a nice day. Thank you. - 61 - You, too. 英語活動 【単元名】 「将来の夢は何ですか?」 【言語材料】 What do you want to be? 活動案 I want to be a ---. (baseball player, pianist, teacher, doctor, nurse, cook, pilot, police officer) 【準備するもの】・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー ・職業カード(大)提示用 ・職業カード(小)子供用(人数分) インタビューゲームカード・(子供)筆記用具・リズムボックス(オルガン) 【本時の目標】 ・自分の将来の夢を伝えたり,相手の将来の夢を尋ねたりしようとする. 【本時の展開】(3/3) 児童の学習活動 流れ 導 学習内容と留意点 Hello. ・あいさつ How are you? 入 I’m fine / pretty good, thank you. ・歌 ・ ♪The Days of the Week. What do you want to be? I want to be a ---. 前時の復習をする (baseball player, pianist, teacher, doctor, nurse, 単語や英語表現の練習をする cook, pilot, police officer) 展 開 What do you want to be? ・変わりカルタゲーム ①単語や英語表現の練習をする。 I want to be a---. ②先生は、職業カードの中から一枚選び、 baseball player, pianist, teacher, doctor, nurse, cook, pilot, police officer 見ないで封筒にしまっておく。 ③二人一組となりカルタを広げる。 ④ゲームが終わったら、封筒のカード開け る。 ⑤そのカードを持っている方が勝ち。 What do you want to be? ・インタビューゲーム ①友達にインタビューをして、将来の夢を I want to be a---. baseball player, pianist, teacher, doctor, nurse, 尋ねる。 ②できるだけたくさんの子にインタビューで cook, pilot, police officer きた子と、先生が活動後に発表する人数 にインタビューできた子を勝ちとする。 *子供たちの将来の夢は様々なので、その英語が わからないときは日本語で答えることにする。学 習後の調べ活動につなげてもよい。 ま と め What do you want to be? ・リズム遊び リズムに合わせて学習した英語表現を言 う。 I want to be a ---. baseball player, pianist, teacher, doctor, nurse, cook, pilot, police officer ・学習のふり返り * 今日の授業をふり返る。自分のがんばり、友達 のがんばりを記す。 ・あいさつ That’s all for today. Have a nice day. Thank you. - 62 - You, too. 高橋 英語活動 活動案 【単元名】 「毎日、何をしていますか?」 【単元の目標】 ・自分がしたことを相手に説明しようとする。 【言語材料】 What do you do everyday? I study ---. (English/ Japanese/ Social Studies / Math / Science/ Music/ Art / P.E / Home-Eco) 【単元の計画】 1時間目 児童の学習活動 流れ 導 ・先生の英語の自己紹介を聞く 入 ・歌を歌う ・本の読み聞かせ 展 活動の種類 ・聞く、言う活動 ・歌 など ・先生が英語で言った動作の通り ・聞く、言う活動 開 ・あいさつ ・アクションマッチゲーム に体を動かしたり、言ったりす る。 など ・尋ね方・答え方をセットで慣れ ・使う活動 ・カード取りゲーム 親しみ、英語で話す。 ま ・習った言葉をリズムに合わせ ・聞く、言う活動 と て、聞いたり、言ったりする。 め など ・学習のふり返り ・学習のふり返り ・リズム遊び ・学習のふり返り 2時間目 児童の学習活動 流れ 導 ・1時間目の復習をする 入 ・歌を歌う 展 ・友達とコミュニケーションを図 開 ま 活動の種類 ・聞く、言う活動 ・歌 ・使う活動① りながら活動する。 て、聞いたり、言ったりするな め ど。 ・学習のふり返り ・教科バスケット ・コレクトゲーム ・習った言葉をリズムに合わせ ・聞く、言う活動 と ・あいさつ ・学習のふり返り ・リズム遊び ・学習のふり返り 3時間目 児童の学習活動 流れ 導 ・2時間目の復習をする 入 ・歌を歌う 展 ・友達とコミュニケーションを図 開 ま りながら活動する。など 活動の種類 ・聞く、言う活動 ・歌 ・使う活動① ・変わりカルタ ・使う活動② ・インタビューゲーム ・習った言葉をリズムに合わせ ・聞く、言う活動 と て、聞いたり、言ったりする。 め など ・学習のふり返り ・あいさつ ・学習のふり返り - 63 - ・リズム遊び ・学習のふり返り 英語活動 活動案 【単元名】 「毎日、何をしていますか?」 【単元の目標】 ・自分がしたことを相手に説明しようとする。 【言語材料】 What do you do everyday? I study ---. (English/ Japanese/ Social Studies / Math / Science/ Music/ Art / P.E / Home-Eco) 【準備するもの】・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー ・教科カード(大)提示用 ・教科カード(小)子供用(人数分) ・インタビューゲームカード・(子供)筆記用具・リズムボックス(オルガン) 【本時の目標】 ・日常生活を紹介する語表現に慣れ親しみ、友達の日常生活について興味をもつ。 ・自分の日常生活について振り返り、自分のことを伝えようとする。 【本時の展開】(1/3) 児童の学習活動 流れ 導 学習内容と留意点 Hello. ・あいさつ How are you? 入 I’m fine / pretty good, thank you. 展 開 ・先生が毎日していることの紹介 I study ---. ・歌 ♪The Eency Weency Spider ・アクションマッチゲーム English, Japanese, Social Studies, Math, Science, ① 鬼は出る。鬼と残りの人たちは背中合 What do you do every day? Music, Art , P.E , Home-Eco わせになる。 ②各々がひとつ教科を選び、みんなで *予め各教科のアクションを決めておく。 What do you do everyday?と尋ねる。 *初めは単語のみで行うが、慣れてきたら子供た ③鬼が,I study---.と言い終わったことを ちに “What do you do everyday?”と先生に聞かせて から I study---. と答えるようにする。 合図に全員が向かい合う。 ④鬼と同じ教科を選択したらアウト。 ⑤最後まで鬼と違う教科を選択すると勝 ち。 English, Japanese, Social Studies, Math, Science, ・カード取りゲーム ①カードを見ながら単語を言ったり、聞い Music, Art , P.E , Home-Eco たりする。 ②先生の言った単語のカードを指さす。 *初めは単語のみで行うが、慣れてきたら子供た ちに “What do you do everyday?”と先生に聞かせて から I study---. と答えるようにする。 ま と め What do you do everyday? ・リズム遊び リズムに合わせて学習した英語表現を言 う。 I study ---. English, Japanese, Social Studies, Math, Science, Music, Art , P.E , Home-Eco ・学習のふり返り * 今日の授業をふり返る。自分のがんばり、友達 のがんばりを記す。 ・あいさつ That’s all for today. Have a nice day. Thank you. You, too. - 64 - 英語活動 【単元名】 「毎日、何をしていますか?」 【言語材料】 What do you do everyday? 活動案 I study ---. (English/ Japanese/ Social Studies / Math / Science/ Music/ Art / P.E / Home-Eco) 【準備するもの】・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー ・教科カード(大)提示用 ・教科カード(小)子供用(人数分) ・インタビューゲームカード・(子供)筆記用具・リズムボックス(オルガン) 【本時の目標】・ゲームを通して日常生活について自分から質問をしたり、相手の質問 に答えたりしようとする。 【本時の展開】(2/3) 児童の学習活動 流れ 導 学習内容と留意点 Hello. ・あいさつ How are you? 入 I’m fine / pretty good, thank you. ・歌 ・ ♪The Eency Weency Spider What do you do everyday? 前時の復習をする I study ---. (English/ Japanese/ Social Studies / Math / Science/ Music/ Art / 単語や英語表現の練習をする P.E / Home-Eco) 展 開 English, Japanese, Social Studies, Math, Science, ・教科バスケット Music, Art , P.E , Home-Eco ①単語や英語表現の練習をする。 ②円になり鬼は円の中に立つ。 ③鬼以外の子供たちは教科カードをもつ。 *初めは単語のみで行うが、慣れてきたら子供た ④鬼の言った教科のカードの子が席を立 ちに “What do you do every day?”と聞かせてから . あるいは I study English. と答えるようにする。さ ち、もといた場所以外にすわる。 らに、I study English every day.と長くしていく。 ⑤席にすわれなかった子が鬼となる。 English, Japanese, Social Studies, Math, Science, ・コレクトゲーム ①子供たちに教科カードを配り、それはお Music, Art , P.E , Home-Eco 互い見せないようにする。 ②できる限りだくさんの人とインタビューを *初めは単語のみで行うが、慣れてきたら子供た し合う。インタビューシートの教科名に○ ちに “What do you do every day?”と聞かせてから . をつけていく。 あるいは I study English. と答えるようにする。さ らに、I study English every day.と長くしていく。 ③できるだけたくさんの教科を集める。 ま と め What do you do every day? ・リズム遊び リズムに合わせて学習した英語表現を言 う。 I study ---. English, Japanese, Social Studies, Math, Science, Music, Art , P.E , Home-Eco ・学習のふり返り * 今日の授業をふり返る。自分のがんばり、友達 のがんばりを記す。 ・あいさつ That’s all for today. Have a nice day. Thank you. You, too. - 65 - 英語活動 【単元名】 「毎日、何をしていますか?」 【言語材料】 What do you do everyday? 活動案 I study ---. (English/ Japanese/ Social Studies / Math / Science/ Music/ Art / P.E / Home-Eco) 【準備するもの】・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー ・教科カード(大)提示用 ・教科カード(小)子供用(人数分) ・インタビューゲームカード・(子供)筆記用具・リズムボックス(オルガン) 【本時の目標】 ・自分の日常生活を伝えたり,相手の日常生活を尋ねたりしようとする. 【本時の展開】(3/3) 児童の学習活動 流れ 導 学習内容と留意点 Hello. ・あいさつ How are you? 入 I’m fine / pretty good, thank you. ・歌 ・ ♪The Eency Weency Spider What do you do everyday? 前時の復習をする I study ---. (English/ Japanese/ Social Studies / Math / Science/ Music/ Art / 単語や英語表現の練習をする P.E / Home-Eco) 展 開 What do you do every day? ・変わりカルタゲーム ①単語や英語表現の練習をする。 I study ---. ②先生は、教科カードの中から一枚選び、 English, Japanese, Social Studies, Math, Science, Music, Art , P.E , Home-Eco 見ないで封筒にしまっておく。 ③二人一組となりカルタを広げる。 ④ゲームが終わったら、封筒のカード開け る。 ⑤そのカードを持っている方が勝ち。 What do you do every day? ・インタビューゲーム ①友達に日常生活で何をしているかを尋 I study ---. ねる。 English, Japanese, Social Studies, Math, Science, ②できるだけたくさんの子にインタビューで Music, Art , P.E , Home-Eco きた子と、先生が活動後に発表する人数 にインタビューできた子を勝ちとする。 *子供たちの生活スタイルは様々なので、その英 語がわからないときは日本語で答えることにす る。学習後の調べ活動につなげてもよい。 ま と め What do you do every day? ・リズム遊び リズムに合わせて学習した英語表現を言 う。 I study ---. English, Japanese, Social Studies, Math, Science, Music, Art , P.E , Home-Eco ・学習のふり返り * 今日の授業をふり返る。自分のがんばり、友達 のがんばりを記す。 ・あいさつ That’s all for today. Have a nice day. Thank you. You, too. - 66 - - 67 - - 68 - - 69 - - 70 - 高橋 英語活動 活動案 【単元名】 「明日、遊べる?」 【単元の目標】 ・自分の好きなことやものを説明したり,相手の好きのことやものを聞 いたりしようとする. What are you going to do tomorrow? 【言語材料】 I am going to ---. (play baseball, play soccer, play basketball, play volleyball, play the piano , play tag, ) 【単元の計画】1時間目 児童の学習活動 流れ 活動の種類 導 ・先生の英語の自己紹介を聞く 入 ・歌を歌うなど ・歌 ♪The Days of the Week. 展 ・先生が英語で言った動作の通り ・聞く、言う活動 ・タッチゲーム 開 ・聞く、言う活動 ・あいさつ に体を動かしたり、言ったりす る。など ・先生の言うことを自分のことに ・使う活動 ・インタビュートレインゲーム 置きかえて友達と英語で話す など。 ま ・習った言葉をリズムに合わせ ・聞く、言う活動 と て、聞いたり、言ったりするな め ど。 ・学習のふり返り ・学習のふり返り ・リズム遊び ・学習のふり返り 2時間目 児童の学習活動 流れ 導 ・1時間目の復習をする 入 ・歌を歌う 展 ・友達とコミュニケーションを図 開 ま 活動の種類 ・聞く、言う活動 ・歌 ・使う活動① りながら活動するなど。 て、聞いたり、言ったりするな め ど。 ・学習のふり返り ・ アクションマッチングゲーム ・ フェイントゲーム ・習った言葉をリズムに合わせ ・聞く、言う活動 と ・あいさつ ・学習のふり返り ・リズム遊び ・学習のふり返り 3時間目 児童の学習活動 流れ 導 ・2時間目の復習をする 入 ・歌を歌うなど 展 ・友達とコミュニケーションを図 開 ま りながら活動する。など 活動の種類 ・聞く、言う活動 ・歌 ・使う活動① ・予定バスケット ・使う活動② ・インタビューゲーム ・習った言葉をリズムに合わせ ・聞く、言う活動 と て、聞いたり、言ったりするな め ど。 ・学習のふり返り ・あいさつ ・学習のふり返り - 71 - ・リズム遊び ・学習のふり返り 英語活動 【単元名】 活動案 「明日、何をするの?」 【単元の目標】 ・自分の好きなことやものを説明したり,相手の好きのことやものを聞いたりしよう とする. 【言語材料】 What are you going to do tomorrow? I am going to ---. (play baseball, play soccer, play basketball, play volleyball, play the piano , play tag, ) 【準備するもの】・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー ・色カード(大)提示用 ・色カード(小)子供用(人数分) ・インタビューゲームカード・(子供)筆記用具・リズムボックス(オルガン) 【本時の目標】 ・明日の予定についての英語表現に慣れ親しみ、友達の予定についても興味をもつ。 【本時の展開】(1/3) 児童の学習活動 流れ 導 学習内容と留意点 Hello. ・あいさつ How are you? 入 I’m fine / pretty good, thank you. I am going to ---. ・先生の明日の予定と話題提供 What are you going to do tomorrow? 展 開 ・歌 歌 ♪The Days of the Week. ・タッチゲーム *始めは単語のみで行うが、慣れてきたら子供た ①カードを見ながら単語を言ったり、聞い ちに “What are you going to do tomorrow?”と先 たりする。 生に聞かせてから I want to play baseball. と答 ②先生の言った単語のカードを指さす。 えるようにする。 play baseball, play soccer, play basketball, play ・インタビュートレイン ゲーム ①全員がカードに自分のしたい遊びを書 volleyball, play the piano , play tag き、友達に見えないように持つ。 ②出会った友達とじゃんけんをする。What * 列車が長くなった場合、列車の後ろ側の人も、 一緒に What are you going to do tomorrow? are you going to do? とお互いに尋ね合 ③一致したら、じゃんけんに勝ったほうが 先頭になり、列車を作る。違う遊びなら、 別れる。 ④時間内にできるだけ長い列車をつくる。 ま と め What are you going to do tomorrow? ・リズム遊び リズムに合わせて学習した英語表現を言 う。 I am going to ---. play baseball, play soccer, play basketball, play volleyball, play the piano , play tag ・学習のふり返り * 今日の授業をふり返る。自分のがんばり、友達 のがんばりを記す。 ・あいさつ That’s all for today. Have a nice day. Thank you. - 72 - You, too. 英語活動 活動案 【単元名】 「明日,何をするの?」 【言語材料】 What are you going to do tomorrow? I am going to ---. (play baseball, play soccer, play basketball, play volleyball, play the piano , play tag, ) 【準備するもの】・CD(Song and Chants with Pictures)・CD プレーヤー ・色カード(大)提示用 ・色カード(小)子供用(人数分) ・インタビューゲームカード・(子供)筆記用具・リズムボックス(オルガン) 【本時の目標】 ・歌やゲームを通して明日の予定について自分から質問をしたり、相手の質問に答え たりしようとする。 【本時の展開】(2/3) 児童の学習活動 流れ 導 学習内容と留意点 Hello. How are you? ・あいさつ I’m fine / pretty good, thank you. 入 ・歌 歌 ♪The Days of the Week ・ 前時の復習をする What are you going to do tomorrow? I am going to ---.(play baseball, play soccer, play basketball, 単語や新出表現の練習をする play volleyball, play the piano , play tag, ) 展 play baseball, play soccer, play basketball, play ・アクションマッチングゲーム 開 ② 鬼は出る。鬼と鬼以外の子供たちは volleyball, play the piano , play tag 背中合わせの向きになる。 ②全員、ひとつのジェスチャーを決めて、 *予め各遊びのジェスチャーを決めておく。 鬼に What are you going to do tomorrow ? *初めは単語のみで行うが、慣れてきたら子供た と尋ねる。 ちに “What are you going to do tomorrow?”と先 ③鬼が,I am going to---.と言い終わった 生に聞かせてから I am going to--. と答えるよう にする。 ことを合図に全員が向かい合う。 ④鬼と同じ遊びを選択したらアウト。 ⑤最後まで鬼と違う遊びを選んだら勝ち。 ・ play baseball, play soccer, play basketball, play フェイントゲーム volleyball, play the piano , play tag ① 鬼は前に出る。 ② 鬼以外の子供たちは、鬼に明日の予 定を質問する。 *初めは単語のみで行うが、慣れてきたら子供た ③ 鬼は答えて、手を頭上で3回たたく。 ちに “What are you going to do tomorrow?”と聞 ④ 手をたたき終えるまでに、鬼以外の子 かせてから play baseball. あるいは I am going to play baseball. と答えるようにする。 供たちは、そのジェスチャーをする。 ⑤ ③で鬼が手を体の前でたたいたら、ジ ェスチャーをしてはいけない。 ま と め What are you going to do tomorrow? ・リズム遊び リズムに合わせて学習した英語表現を言 う。 I am going to ---. play baseball, play soccer, play basketball, play volleyball, play the piano , play tag ・学習のふり返り * 今日の授業をふり返る。自分のがんばり、友達 - 73 - のがんばりを記す。 ・あいさつ That’s all for today. Have a nice day. Thank you. - 74 - You, too. 参考文献 Ikeda, Junko. (1995). Eigo shutoku niokeru dentatsudoshi no bunka katei. [The Process of Differentiation of Reporting Verbs during the Process of English Language Learning]. Gifukougyo koutosenmongakkou kiyo. 30. 53-58. Littledyke, M. (1998a). Constructivist ideas about learning. In M. Littledyke and L. Huxford (Eds.), Teaching the primary curriculum for constructive learning (1-16). London: David Fulton Publishers. Littledyke, M. (1998b). Teaching for constructive learning. In M. Littledyke and L. Huxford (Eds.), Teaching the primary curriculum for constructive learning (17-30). London: David Fulton Publishers. The Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology in Japan. 2001. Practical Handbook for Elementary School English Activities. - 75 - 北海道教育大学 小学校英語活動地域サポート事業 2006 年度 釧路地区 活動報告 推進プロジェクトメンバー 木塚雅貴(北海道教育大学釧路校英語教育講座) SIG メンバー 工藤浩司(柏木小学校),鈴木伸一(城山小学校),田中君枝(市教育委員会), 林政孝・土居慎也・濱渕雅樹・田崎博久(附属小学校) 協力メンバー(オブザーヴァー) 斎藤圭太(北海道教育大学大学院釧路校 2 年),草葉徹朗(北海道教育大学釧路校4年) 1.はじめに 釧路地区における活動は、2006(平成 18)年 4 月より本格的に開始された。当地区には、 小学校英語活動に関わる研究団体が皆無であったため、新しい組織を作り上げることから 着手した。また、1 年間という限られた時間の中で、当地区の小学校英語活動に本プロジェ クトがどの程度貢献することができるかは、懐疑的と言わざるを得ない状況が看取された。 上記の状況の中で、取り組みの手がかり並びにその後の活動の中心としての重要な役割 を果たしてくれたのは、附属釧路小学校であった。附属小学校では、2002(平成 14)年度 より英語活動を行ってきていたこと、及び推進プロジェクトメンバーの一員である筆者が、 2003(平成 15)年 9 月より附属小学校の英語活動に関与し、英語活動に関する研究紀要も すでに 2 冊発行していたこと、さらには 2004(平成 16)年度・2005(平成 17)年度に亘 り、北海道教育大学共同研究推進経費(学長裁量経費)を小学校英語活動に関するテーマ で取得し、大学(釧路校)・附属小学校間の連携・協力体制が整っていたこと等に基づき、 本プロジェクトに対する理解と協力を得られやすい状況にあった。附属小学校における実 践が本地区における活動の中心になっていることは、特記すべき事項であろう。 附属小学校による全面的な協力の下、大学近隣の柏木小学校・城山小学校及び釧路市教 育委員会の協力をも得られたことが、釧路地区における活動に幅を持たせることとなった。 すなわち、附属小学校の協力だけでは、単に大学と附属学校における研究の域を出ること はなく、本プロジェクトの主旨である釧路地区における小学校英語活動を支援するという 目的の達成が困難になってしまうため、附属小学校の実践成果を、釧路地区の小学校に多 少なりとも還元することが求められていたからである。このような意味において、柏木小学 校・城山小学校及び釧路市教育委員会の協力は、極めて重要な意義を有しているのである。 以上のような経緯に基づき、釧路地区における SIG の活動が本格的に開始されたのは、6 月下旬であった。以下ではまず、2006 年度の附属小学校における英語活動に関し特筆すべ き事項を挙げ、附属小学校における英語活動の位相を明らかにする。 2.2006 年度附属釧路小学校における英語活動の特徴 本年度の附属小学校における英語活動は、昨年度までの成果を踏まえ、その質を大きく 転換した。昨年度より、附属小学校と附属中学校が秋に合同で研究大会を開催することと なり、附属小学校と附属中学校の連携が密接になった。特に英語においては、以前より課 題とされてきた小学校英語と中学校英語の教育内容及びカリキュラムの接続を充分に検討 する時期に差しかかっていた。また、2006 年 3 月末に文部科学省中央教育審議会初等中等 教育部会外国語専門部会により、小学校 5 年生以上において英語活動の必修化の方向性が 打ち出されて以降、附属小学校においても、2008(平成 20)年度または 2009(平成 21) 年度にも開始が予想される英語活動必修化へ向けた準備を開始する必要性を認識し、そこ へ向けた取り組みを開始する機運が高まってきた。 上記の状況を踏まえ、英語活動に関する附属小学校との話し合いにおいて筆者が第 1 に 検討を依頼した事項は、附属小学校における教育全体を通して「育てたい子供像」を明確 にすることであった。その結果、「心身ともに健康で、物事や人との出会いやかかわりから 新たな見方や考え方を発見、創造し自らの生活を積極的に高めようとすることができる児 童生徒」の育成を目指すという考え方が、附属小学校から示された。これに基づき英語活 動では、「コミュニケーション能力の育成を通して『かかわる力』の高まりを目指す」とい う目標が設定され、以下に示す各学年の目標の枠組みが設定された。 3 年生:言葉にふれて楽しむ。 4 年生:自分のことを伝えて楽しむ。 5 年生:自分のことを伝え合って楽しむ。 6 年生:いろいろな人と伝え合って楽しむ。 上記の目標に基づき、筆者が第 2 に提案した事項は、附属小学校と附属中学校のカリキ ュラム接続を図る観点から、附属小学校 3 年生~6 年生における一貫した英語活動のカリキ ュラムを作成することであった。特に、2008 年度または 2009 年度に想定される文部科学 省小学校英語活動必修化案では、5 年生以上に週 1 時間程度(年間 35 時間程度)の英語活 動の時間が盛り込まれることが示されており、3 年生・4 年生に関しても総合的な学習の時 間において週 1 時間程度の英語活動を行うことが望ましいとする見解が示されていること から、附属小学校においては 3 年生~6 年生までを繋ぐカリキュラムの作成を企図すること とした。そして、小学校英語活動が必修化されるまでの期間は、附属小学校が定めた英語 活動の授業時間数に合わせ、作成されたカリキュラムの中から必要な項目を選び出し授業 を行うこととした。また小学校英語活動の必修化を意識し、2006 年度からは附属小学校に おける英語活動の授業時間数が増加されることとなり、前年度までは小学校 3 年生~6 年生 は年間 15~20 時間程度の英語活動に取り組んでいたが、2006 年度は年間 25 時間、2007 年度は年間 30 時間、2008 年度は年間 35 時間を英語活動に充てることとなった。 年間指導計画を作成する上で、筆者が特に注意を払った点は以下の 3 点である。 ① 小学校 3 年生~6 年生において、同一の学習内容(英語表現)が繰り返しスパイラル式 に登場するカリキュラムを作成すること。 ② 小学校 3 年生では、身近な内容を表現するために必要な単語を中心とした学習から開始 し、徐々にそれらの単語を用いた表現(文)へ進むカリキュラムとすること。 ③ 附属中学校における教育内容との接続を図るために、必要とされる英語表現 15~20 個 程度を附属中学校から提示してもらい、それらを踏まえたカリキュラムを作成すること。 上記①に関しては、言語学習における反復の必要性に鑑み、学年段階が変わる度に語彙を 変化させながら同一の表現形式に触れる機会を保障することを企図した。そして、4 年間か けて基本的な表現の定着を図るとともに、中学校の英語の授業においてそれら既習の英語 表現に再び出会った際、小学校で習った表現を再認識する機会を与えることを念頭に置い た。②に関しては、学年段階に応じた学習内容に重点を置き、単語レベルから始め、身の 周りにある物を英語で表現できることへ進み、次第にそれらを用いて文レベルで表現でき ることをねらいとした。この点は、先に述べた附属小学校英語活動の学年ごとの目標に鑑 みても、必要な事項であった。③に関しては、附属学校の特質を鑑み、小学校と中学校の 教育内容の一貫性が重視されるだけでなく、小学校英語が必修化された際には、中学校に おける学習内容との接続が求められることを意識し、先行してカリキュラム開発を行うこ とを意図した。 上記を踏まえ、3 年生~6 年生までのカリキュラムの原案を 5 月上旬に筆者が作成し、そ の原案を附属小学校の英語活動担当責任者である田崎博久教諭に加筆・修正していただき カリキュラムが作成された。そして、本年度の附属小学校英語活動の実践を通して、カリ キュラムの修正を行うことが確認された。(なお、紙幅の関係上カリキュラムは割愛する。) 次に、釧路地区における SIG 活動状況を記すこととする。 3.釧路地区 SIG 活動報告 第1回 SIG メンバーによる附属小学校英語活動の授業参観(6 月 23 日) ・田崎教諭による 6 年生の英語活動の試行授業を参観。 第1回 SIG 検討会(6 月 27 日) ・ 月 1 回程度 SIG 検討会を開催し、小学校英語に関する情報交換・実践交流を行う。 ・ 釧路地区実践交流会を開催する。 ・ 附属小学校における実践を基礎とする。 ・ 附属小学校の試行授業を参観・検討し、その授業を釧路地区実践交流会において 発表する。釧路地区実践交流会を踏まえ、11 月 2 日に行われる附属学校(釧路) 共同研究大会へ臨む。研究大会における検討結果に基づき、試行授業を再度行い、 2007 年 2 月 17 日・18 日開催予定の実践成果発表交流会へ参加する。 第2回 SIG 検討会(7 月 11 日) ・ 9 月 30 日(土)午前中に、釧路地区実践交流会を開催する。 ・ SIG 代表者は、柏木小学校工藤教諭とする。 第3回 SIG 検討会(8 月 21 日) ・ 9 月 30 日開催の釧路地区実践交流会の内容の決定。 (小学校英語活動に関わる国の 動向・市の考え方の説明及び附属小学校における英語活動の実践報告を行う。) ・ 釧路地区実践交流会案内の配布。(釧路管内の全小・中学校に配布。) 第2回 SIG メンバーによる附属小学校英語活動の授業参観(9 月 21 日) ・田崎教諭による 6 年生の英語活動の試行授業を参観。 第4回 SIG 検討会(9 月 25 日) ・ 9 月 30 日開催の釧路地区実践交流会の最終打ち合わせ。 釧路地区実践交流会(9 月 30 日)10:00~12:00 午前 10 時より、参加者 31 名(内小学校教諭 19 名)により開催された。 1 場 所 北海道教育大学釧路校 2 日 程 402 教室 1)開会式 10:00-10:05 開会の言葉 工藤浩司(SIG メンバー:柏木小学校) 挨 木塚雅貴(北海道教育大学釧路校助教授) 2)講 拶 演 「最新の小学校英語活動の動向」10:05-11:05 講 師 木塚雅貴(北海道教育大学釧路校助教授) 田中君枝(釧路市教育委員会指導主事) 司 会 鈴木紳一(SIG メンバー:城山小学校) 3)実践発表 「6 年生英語活動の実際」 発 表 司 11:05-11:30 者 田崎博久(北海道教育大学附属釧路小学校教諭) 会 鈴木紳一(SIG メンバー:城山小学校) 4)質疑応答 11:30-11:55 5)閉会式 11:55-12:00 開会の言葉 工藤浩司(SIG メンバー:柏木小学校) 挨 木塚雅貴(北海道教育大学釧路校助教授) 拶 _ _____ 講演に関わる内容の要旨は、以下の通りである。 発表者 1 木塚雅貴(北海道教育大学釧路校英語教育講座) 北海道教育大学 小学校英語活動 地域サポート事業 2 2006年度 2006年度 釧路地区 実践交流会 北海道教育大学釧路校 英語教育講座 木塚雅貴 3 本学事業の目標 4 小学校英語活動の裾野を広げること。 各キャンパス(札幌・旭川・函館・釧路)を中心 として、それぞれの地域の小学校教員を対象 とした英語活動に関する検討会及び実践成 果発表会を開催する。 本学に、「小学校英語活動センター」の将来 的設置を目指す。 週1時間(年間35 時間)程度行う。 時間(年間35時間)程度行う。 担任教師主体で行う。 3・4年生に関しては、現行の総合的な学 習の時間を利用し、年間35 時間程度行う 習の時間を利用し、年間35時間程度行う 可能性あり。 1・2年生に関しては、生活科の時間を利 用し、年間 10時間程度行う可能性あり。 時間程度行う可能性あり。 用し、年間10 教師の研修を行う予定。→2007 年度概算 教師の研修を行う予定。→2007年度概算 要求に盛り込む。 2005年度から文部科学省が新たに実施し、 2005年度から文部科学省が新たに実施し、 現行教育課程下で行われている小学校英語 活動に関して、指導方法の改善・向上、指導 者の能力向上等を図ることを目的に、全国30 者の能力向上等を図ることを目的に、全国30 地域の優れた取り組みを指定し、財政的支援 を行っている。 小学校英語に関する国の動向 2008年度または 2009年度をめどに、小学 年度をめどに、小学 2008年度または2009 校5・6年生を対象に、英語を必修化する予 定。 教科として設定するのではなく、領域的な扱 いとなる見通しであり、検定教科書は作成し ない。→2007 年度概算要求に、教材(テキ ない。→2007年度概算要求に、教材(テキ スト)作成のための経費を盛り込む。 6 5 小学校英語活動地域サポート事業 概要 小学校英語活動のポイント • 育てたい子供像の明確化。 →教育目標との整合性。 • 小学校と中学校の接続。 →小学校3年生から中学校3年生を一貫する カリキュラム(授業時数)、教授法、評価方 法の開発。 • 学級担任の役割。 →英語活動のデザイン構築と評価、子供へのモデル ALTとの連携。 7 小学校英語必修化へ向けた課題 8 小学校英語の目的と目標。→聴く・話すを中 心とした活動。 小学校英語のカリキュラム構成。→中学校英 語との内容的な接続。(中学校英語の前倒し ではない。) 担任教師の関わり方。→担任教師が主体と なって行う意味。 発表者 終わりに z 北海道教育大学釧路校英語教育講座と近隣 の小・中学校との共同研究。 →授業研究を中心とした協力関係の構築。 (授業は、学校現場が創り出すもの。) TEL/FAX: 01540154-4444-3374 E-mail: [email protected] 田中君枝(釧路市教育委員会) 小学校英語活動 ・小学校の段階で英語教育については、論議の多いところです。現状として、英語活動 は全国の93%の公立小学校で行われており、 「するかしないか」の段階はすでに過ぎ、 「どのような英語活動をするか」を考える時、つまり、内容や質が問われる局面に入 ってきていると思います。実際に小学校で英語活動を進める上で重要なことは、小学 校の段階で「英語嫌いを作らない」ということだと思います。 ・子ども達の学習意欲を持続させながら、学習の実効性を高めるためには、段階を追っ た積み重ねによる学習が必要です。高学年になれば急速に思考力が高まります。その ときに児童の特性に応じた学習活動を行うには、土台となる知識や技能が当然必要に なるからです。言葉のしくみ(英語のルール)の習得を目的とする活動や、生徒の発 達段階にあわない活動は、児童に負担感や幼稚くさい印象を与え、英語嫌いを生み出 す要素となりますので、6年間全体を見通し、発達段階に応じて目的や目標、学習内 容を明確にしたカリキュラムをもとに学習を進める必要があります。 ・ 釧路市では、学年ごとの目標、学習内容、言語材料を客観指標と共に示し、6 年間 の段階的目標を提案しています。さらに、この段階目標をもとに、各学年5時間 分の具体的な指導内容を作成してご提案させていただいており、多くの小学校で 活用して頂いております。低学年では「英語に慣れ親しむ」、中学年では「英語を 使ってコミュニケーションとることを楽しむ」 、高学年では「社会生活の中の英語 に触れる」ことを主なテーマにしております。 ・発達段階に即した活動 低学年・・・歌やリズム遊び、ゲーム、全身を使った活動。 中学年・・・歌、チャンツ、ゲーム、スキットをつかったコミュニケーション活 動の 基礎。アルファベットを正しく読む、身近な語を見て、聞い た音と結びつける活動。 高学年・・・英語を使うことを通して外国や日本の文化を理解し、簡単な日常会 話を楽しむとともに、簡単な物語を聞いてその文を指で追う、アル ファベットを正しく書く、メッセージを書き写すなどの活動。 しかし、AETと活動する時間だけの英語活動ではなく、現在の全国平均で 10 時間程度、 外国語部会案での5、6年で週1時間、年間 35 時間という指導時数増加の見通しにたち、 事前や事後の活動を工夫して単元を構成していくことを前提としております。このとき、 担任の先生が指導にあたっていくと予想されます。本日はAETとのTTですが、附属小 学校の田崎先生の担任主導の授業をみせていただきますので、イメージの参考にしていた だければと思います。活動の内容にもどります。小学校では活動を楽しく行うためにゲー ムや動作、歌・チャンツなどが頻繁に使われますが、問題は、それ自体が学習の目的にな ってしまっているケースがしばしば見られます。指導する中身を明確にもち、その学習目 的を達成するための活動を工夫していく必要があります。そのためには、聞いたり話した りする英語の内容が意味を持ってきます。小学校では、担任の先生が全教科を教えている という大きな利点がありますので、他の教科と関連させて英語と指導すると児童の学習効 果も高くなります。 市教委の指導資料の中では、その学年で学習する歌を英語で歌ったり、低・中学年では 子ども達がよく知っているお話を読み聞かせる、という活動を紹介しています。また、A ETのお国料理をAETと一緒に実際つくってみるなどの学習をおこなっている学校も何 校かあります。子ども達が知りたいことを調べたり、よくわかっていることを伝えるよう な活動を工夫すると、内容に価値がでてきてますので、とくに高学年では子ども達の活動 意欲に高まりがみられるようになります。 このあとの田崎先生の授業の中でも2種類のゲームが行われていますが、復習と新しい 表現の習得という目的が明確で、それぞれに沿ったゲーム内容になっています。さまざま な仕掛けと、子ども達の意欲の高まりを見ていただきたいと思います。 他方、外国語習得は本来ストレスフルなもの。発音法・文法・語彙の習得、文化背景の 理解など・・・・平成17年度の近畿大学ナショナル・シラバスの試案では・・・6 年間で 500 語(運用 350 語、理解 50~100 語)の習得が提案されています。学習を積みかさねる 工夫や、児童に耐性を育成することも必要でしょう。 最後に、中学校との連携についてですが、ある研究開発校の調査では、小学校の学習内 容のうち、語彙部分が中学1年で 70%、中学2年でも 50%重複しているという実態があり ました。地域差はありますが、小学校の英語活動がコミュニケーション体験を主体として 進められていることを、中学校でも受入ながら、学習活動の工夫・改善が求められていく と思います。 <行政からのお願い> AETの増員に関わって → アジア各国の外国語教育政策の拡大で、ネイティブスピー カーの獲得競争のような状態。数的にも質的にも将来的に難しさが予想される。各学校に 入ったときには簡単なものでもよいのでコミュニケーションをとりながら協働し、アシス タントとしての活用を充実させて欲しい。 小学校英語活動の実践(釧路市教育委員会編資料) 小学生の段階の外国語学習では、学習者が大きな負担を感じることのないように、活動 内容に工夫が必要です。また、日本語にはない音を聞き取る能力や、聞き取った音をその まま発音する能力など、言語獲得にとって重要な時期であることを踏まえて、その特性を 生かすような指導計画を作成することが求められます。 ここでは、発達段階ごとの目標設定のモデルや活動実践例を紹介し、各学校で具体的な 英語活動を進めるうえでの参考にしていただきたいと思います。 1.「総合的な学習の時間」の国際理解教育のねらい ○英語活動 ・ 子ども達が、国際共通語である英語の学習を通して英語に触れ、英語の価値やおもしろさ に気づくこと。(興味・関心・意欲の育成) ・ 身近で簡単な内容を英語で話したり、聞いたりする。(英語によるコミュニケーションの 体験、スキルの育成) ・ 理由付けなど論理的な思考を伴う表現力を培うこと。 ○国際交流活動 ・ 様々な学校行事や地域の外国人との直接の交流を通して、アジアを含む様々な言葉や文化 に触れたりしながら、子どもの国際感覚を磨く。 ○調べ学習 ・ 子どもの興味・関心を基にして、外国の生活や簡単な言葉、文化などについて調べたり、 発表したりする活動。 *世界の国々が密接に結びついて現在社会が成り立っていることや、そうした中で人と 人をつなぐ大きな役割を果たしているのが、国際共通語である英語だということを実 感的に捉えるためには、 「総合的な学習の時間」での国際理解教育を十分に機能させる ことが大切であり、そのことが児童の英語学習に対する重要な動機付けになります。 2.指導計画の作成 小学校英語活動においては、子どもの実態や発達段階に配慮しながら、扱う素材や言語 活動を選定していかなければなりません。また、子どもたちの興味・関心を維持させてい くため、活動内容や活動方法を工夫し、子どもの実態を観察しながら計画を手直ししてい くことが大切です。 このとき、学年段階に応じた目標設定が必要ですが、年間指導計画は柔軟にとらえ、子 どもの興味や思い、願いなどを素材として取り上げていくことが大切です。したがって、 単元単位の指導計画を作成し、学年・学校として積み重ね、2~3年ほどかけて年間の計 画を完成していくような見通しをもって取組んでいくことが求められます。 (*単元の指導 計画例については平成 17 年 2 月発行の『特色ある学校Ⅲ 特色ある教育課程づくり実践資 料集』7ページ参照。) 学年段階に応じた目標については、客観指標を設定し、そこから各学年の段階的目標を 設定して具体的な指導内容を構成していくことも考えられます。 「英語が使える日本人の育 成」の中では、中学校3年修了時までに英語検定3級、高等学校3年修了時までに英語検 定2級といった客観指標が例示されています。こうした客観指標を各学年で設定すること によって、各学年の指導内容にも系統性や段階性が出てきます。 英語活動 学年 各学年の段階的目標(例) 客観指標 小 1 2 目 標(テーマ) 主な学習内容 言語材料 ・英語に触れ、親しむ。 ・身のまわりの物の色と数 Colors, numbers (繰り返して慣れる) Animals ・読み聞かせ ・歌・ゲーム ♪―Seven Steps 児童英検 ・英語に触れ、親しむ。 ・自分の体の部位・動作 Body parts, BRONZE (繰り返して慣れる) Action ・読み聞かせ ・歌・ゲーム 国連英検 ♪-Head shoulders knees and D コース toes ・名前の尋ね方、答え方 What’s your name? ミュニケーション ・体の調子,天気の尋ね方、答え方 Who are you? /I’m を図ることを楽し ・歌・ゲーム・読み聞かせ ~. む。 ♪-The song of Do-Re-Mi How are you ? / ・英語を使って人とコ 3 Bugs I’m fine, sleepy... How is the weather?/ It’s ~. 4 児童英検 ・英語を使って人とコ ・好きな物の尋ね方、答え方 I like ~ . Do you SILVER ミュニケーション ・月の名前 like~? What’s your 国連英検 を図ることを楽し ・誕生日(月)の尋ね方答え方 favorite ~? C コース む。 ・歌・ゲーム When is your ・訓令式ローマ字で日 ・読み聞かせ ♪-Edelweiss birthday ?/ It’s~. 本語を表記できる ステキな表現を覚えよう!読み聞かせブックリスト(例)*ステキな表現、おもしろい言葉に親しもう! 低学年 「はらぺこあおむし(The Very Hungry Caterpillar)」 (The Gigantic Turnip)」 「スイミー(Swimmy)」 「大きな木(The Giving Tree)」 「ぐりとぐら(Guri and Gura)」 「大きなかぶ 「あいうえおの木 (The alphabet Tree)」 中学年 「どろんこハリー(Hurry the Dirty Dog)」 「おさるのジョージ(Curious George)」 ものどり(The Terrible Troll-Bird) 」 「トロールのばけ 「百万回生きたねこ(The Cat Lived a Million Times)」など (多くの洋書が出版されています。先生が心から好きな本を選んで教材にしてください!) ・社会生活の中の英語に触 What is it ? /It’s ~. ・11~60までの数 How do you say ~ in ・自分のことを表現する。 ・時間の尋ね方、答え方 English? ・文字に慣れる ・歌 What time is it?/ ・ヘボン式ローマ字の表記 ・アルファベット大文字・小 れる。 5 ・わからない物事のたずね方 法を知る。 ・Q&A ・英語授業 文字 ・Show and tell It’s ~. What time do you ~ ? / I ~ at…. 6 英検5級 (発展) 児童英検 GOLD 国連英検 B コース ・社会生活の中の英語に触 ・大きな数 Hello.May I help ・買い物の表現 you? / How much is ・自分のことを表現する。 ・職業の尋ね方、将来の夢 it?/hundred,thousand ・文字に慣れる ・歌 What do you want to れる。 ・Q&A ・英語授業 be? / I want to be a ・文字の書き写しビンゴ …. (単語単位) ・Show and tell 自分の考えを発信しよう!Show&Tell(目標タイムは○○秒!) *論理的な思考を身に付けさ せよう!トピック(例) ・行ってみたい国 ら) ・興味のある職業 ・好きな歴史上の人物 ・気になる出来事(新聞か ・好きな本 ☆Show and Tell ではさまざまなトピックが考えられますが、 ①そのことに関する事実(いつ・どこで・誰が・何を・どうした) ②その出来事(人)の価値づけ It(He) is important because ~. など、それを選択した自分なりの意味づけをするなどのルールを設定し、内容を評価します。 3.教室英語の例 (※17年度の指導内容予定書の中で多く使われていた表現です。) English 日本語内容 お話をやめて静かにしてください。 Stop talking. Please be quiet. 始めましょう。 Let’s get started. (~に)あいさつをしましょう。 Let’s say ‘hello’(good morning)( to~). 自己紹介してください。 Please make your self-introduction. 今日は~の勉強をします。 We’ll study about ~ today. ~のゲームをしましょう。 Let’s play ~ game. (Yes, let’s.) 自分の好きな~を言いましょう。 Please tell your favorite ~ . 歌を歌いましょう。 Let’s sing ~ song. (Yes, let’s. ) 先生のあとについて繰り返してください。 Please repeat after me( Mr./Mrs.~). それをもう一度言って下さい。 Please repeat it. それを~回言って(やって)ください。 Please say(do) it ~ times. すごいね!できたね! Good! Nice! Great! Super! Wonderful! (ほめる言葉は表情豊かに!) Excellent! You can do it! You made it! ありがとう。どういたしまして。 Thank you. You’re welcome. (with a smile) これでおわります。(月曜)にまた会いましょう。 It’s time to stop./That’s all for today. よい週末を。 See you again next (Monday). (I like ~. My favorite ~ is …..) Have a nice weekend. 4.中学校英語科の課題 中学校英語科は、入門期の英語教育から実践的コミュニケーション能力の基礎の育成ま でを現在週3時間で指導しています。指導内容においては、定型表現の暗記、与えられた 英文の和訳や、日本文の英訳、文法構造の理解が中心です。これらはもちろん、外国語習 得の中で必要かつ重要なことですが、英語は言葉であり、言葉は意思伝達のための道具で す。とすれば、その言葉を使って情報をやりとりするという、言葉本来の役割を意識した 活動も重要視されるべきです。 小学校の英語活動では、コミュニケーション能力の育成を主眼に置いて、子どもが英語 を使ってコミュニケーションをとる体験的な活動が工夫され始めています。中学校におい ても、さらに発展的に、コミュニケーションに対する子どもたちの意欲や能力を確かなも のにしていく指導が求められます。英語で自分の考えを述べあったり、書いたりして、そ の内容や技量の向上を評価するような活動を工夫していくと、小学校英語活動との円滑な 接続や、中学校英語教育の充実につながるのではないでしょうか。 指導内容や評価を工夫する中で、学習者に外国語習得の価値とおもしろさを理解させ、 主体的な意欲をもち、自立的に外国語を身につけていこうとする学習者を育成していくこ とが、これからの中学校英語教育の大きな課題です。 実践報告に関わる内容の要旨は、以下の通りである。 報告者 田崎博久(北海道教育大学附属釧路小学校) 平成 18 年度 北海道教育大学 小学校英語活動地域サポート事業 ~釧路地区小学校英語活動実践交流会資料~ 「6年生 英語活動の実際」 平成18年9月30日(土) 北海道教育大学附属釧路小学校 田崎 博久 1.本校での英語活動の取り組み (1)平成14年度より試行を開始 (2)平成16年度から本格的に実施 ・年間20時間程度 ・市販のテキストを活用 ※3年生 Press) :LET’S GO STARTER(Oxford University 4~6年生:RAINBOW KIDS(株式会社 エドベック) ・指導形態:ALT 主導型の ALT・HRT(学級担任)の TT (3)平成17年度の取り組み ・年間20時間程度 ・市販のテキストを活用 ・英語活動に対する意識調査を実施 英語嫌いが約半数を占め,多くの児童が,嫌いな 理由として「何を言っているのか,どのように話せ ばよいのかがわからない」ことを挙げた。 また,特定の友達としかコミュニケーションをと れない児童が多く存在することもわかった。 英語活動に対する意識 H17.7 好き 72% H17.4 嫌い 28% 好き 54% 0% 20% 40% 嫌い 46% 60% 80% このような課題を改善するために ・指導形態:英語担当者の学級のみ HRT 主導型の ALT・HRT の TT その結果 ・児童の実態を捉えている HRT が主体的に授業を展開することにより「英語嫌いが減少」 するとともに,「様々な友達とコミュニケーションをとる」ことができるようになってき た。 100% 会話をする活動の時のあなたは ①誰でもよいので進んでいろいろな人に話しかけている ②なるべく多くの人と会話をしようとしている ① 11 6年1組 ② 16 ③ 36 ④ ⑤ 8 8 ⑥ 21 ③仲の良い人には進んで話しかけている ④話しかけられるのを待っている ⑤いろいろな人と会話をしたいができない ④⑤ ① 14 6年2組 ② 46 ③ 20 33 ⑥ 14 ⑥誰とも会話しない(会話したくない) ※6年1組は ALT 主導,6年2組は HRT 主導 0% 20% 40% 60% 80% 100% 2.HRT 主導のよさ ・児童の実態に即した,手立てや支援を行うことができる。 ・担任の意図している授業(発問や流れ)を行うことができる。 ※英語が不得手な教師にとって,ALT に意図を伝えることは,なかなか難しい。 ・自ら行う授業だからこそ,改善点が明らかになり向上していく。 ・ALT から児童という一方向の学習から,ALT,HRT,児童が互にかかわり合う学習を展開 することができる。 ・日本語での補足が可能となり,児童が安心して授業に臨むことができる。 ※19年 度は30時間,20年度は35時 間 ・本校独自のカリキュラム(3 総合的な学習の時間で「目指す児童の姿」 かかわる力 問題解決能力 テーマ学習 総合自由学習 英語活動 各教科・道徳及び特別活動 ・年間25時間程度 自己の生活や生き方 3.平成18年度の取り組み 総合的な学習の時間 5時間分)を作成 ・「かかわる力」に焦点を当て, 『自信をもってコミュニケーション活動に臨む児童』の育成 ・指導形態: 英語担当者の学級のみ HRT 主導型の ALT・HRT の TT 4.今回の授業にあたって ・HRT 主導型の ALT・HRT(学級担任)の TT で実施 ・ペアでの活動を中心(昨年度からの継続 ・「伝え合う」対象を友達ではなく,ALT に絞る ・発達段階に応じたかかわり方(小3~中3)のうち,6年生が目指す「より良いものを目 指してペアやグループで協力できる児童」を重点とした授業展開 ・ALT と触れ合う場:前半「ALT も一緒にゲームを行う」・後半「ALT に質問する」 ・かかわる力:前半「 (英語で)様々な人とのコミュニケーション」 後半「 (日本語で)ペアとのコミュニケーション」 ・人とかかわる際の態度面での指導 (※授業展開については,指導案参照) 5.授業の様子(ビデオ上映) 6.授業を終えて(参観者の感想から) ○子供の表情が生き生きして,非常によかった。 ○積極的に活動していた。 ○楽しみながら活動しており,コミュニケーションを自分たちでとろうとする姿が見えた。 ○一人一人が確実に,英語を声に出してコミュニケーションをしていた。 ●Classroom English の活用 ●全体の中で,一人で発言する時も,絶えず自信をもって言えたらもっとよい。 7.英語活動の授業を行う際に特に大切にしていること ・子供が楽しめる活動(ルールや得点等の工夫) ・一人一人が自信をもって活動できるための工夫 ・一人一人が声に出して英語を話すことのできる活動 ・様々な人とかかわりをもたざるをえない活動 ・グループ・ペアから個への学習の流れ 8.今後の課題 ・カリキュラムの改善(質・量・つながり) ・全体の場でのコミュニケーション能力の向上 ・ALT の活用の仕方の工夫 ・活動のマンネリ化の改善 以下に、指導案を示す。 英 語 活 動 学 習 指 導 案 日 時 平成18年9月21日(木) 4校時 場 所 6年2組 教室 児 童 6年2組 男子21名 授業者 1 2 単元名 体験を尋ね合おう HRT : 田崎 博久 女子16名 ALT : Jay Andrus Have you ever ~ ? 本時案 (1)本時の目標 ・体験した表現[What sport do you like best? ― I like ~ best.]を使って,進んで様々な人に試そうとす る。 (学習への主体的・創造的な態度) ・日本特有の料理や食品について相談したり,新しい表現を何度も練習したりするなど,より良いもの を目指してペアで協力することができる。 (2)本時の準備 ○デジタル・タイマー (コミュニケーション能力) ○ワークシート ○フラッシュ・カード (3)本時の展開(1/2時間目) 学習活動 1 2 挨拶/Greeting ◆Hello. Hello. How are you? I 'm fine. 復習/Review A: What sport do you like best? B: I like ~ best. [ゲームⅠ(共同型)](2分間×2回)日本語禁 止 Time ・ペアに1枚のワークシートを配布(資料①参照) ・ペアで役割を決める(A:尋ねる人,B:答え 主な働きかけ・手立て・評価 備考・Classroom English ・HRT/ALT と児童全員で挨拶する。 ・ペアで挨拶する(互に Good morning. と挨拶し握手する)。 ①活動形態の工夫―A ・何人かの児童を指名し,ALT と会話を する。 ・全体で確認した後,ペアで会話をする。 ③目的意識を持てる授業展開―D ・ルール,活動時間を提示する。 ・ALT が好きなスポーツのみ得点がもら えるというルールにすることにより, [全体での復習] ◆Stand up, please. Good/Very ◆ good/Great. 発表した人に対 して,皆で賞賛し 合う雰囲気を作 る。間違った表現 る人) ・作戦タイム (1)A は B の誰とでもよいので会話をする。 (2)B の答えたスポーツの項目に印をつける。 (3)時間内(2分間)にいろいろな B と会話をす る。 ※ペアで役割を交代する ・最後に,ALT が好きなスポーツを発表し(I like ~ best.)その項目に印がついていたら得点をも らえる(5poits×印の数×倍率) 。 ・ボーナス・ポイント → 10 points 3 新しい表現/New phrase A: Have you ever eaten Natto? B: Yes, I have. /No, I haven’t. ・全体で練習 ・ペアで確認/ALT と HRT で児童一人一人の発音を 確認 [ゲームⅡ(共同型)](5分間程度+発表) ・ペアに1枚のビンゴカードを配布(資料②参照) (1)ALT が食べたことがありそうな日本特有の料 理や食品について,ペアで相談して考え,ビ ンゴカードに記入する。 (2)ペアで発音の仕方を練習する。 (3)全体の場で,ペアごとに ALT に尋ねる。日本 語禁止 Time (4)2人とも ALT に,表現が通じた場合のみ ALT が答える。 (5) ALT が Yes, I have. と答えた場合のみ項目 に印をつけ,ビンゴを完成させる。 ・1ビンゴ → 20 points ・ボーナス・ポイント → 10 points ・ペアでゲームⅠ,Ⅱの総得点を計算する。 4 まとめ/Review this lesson ・附小パスポートを使って自己評価,相互評価を 行う。 5 終わりの挨拶/Greeting ◆Good bye. See you. ペアで相談したり,作戦を練ったりす ることができるようにする。 ・ALT も活動の中に入るが,本当に好き なスポーツを答えるとは限らないこと を伝える。 ②学び方の指導―B ・マナーの良い人にはボーナス・ポイン トを与えることを伝えることにより, 会話時の自分の態度について意識でき るようにする。 体験した表現を使って,様々な人に試 そうとする。 【主体的・創造的な態 度~観察】 ・HRT と ALT で会話をする(演じる) ことにより,どのような会話をしてい たか児童が推測できるようにする。 ・全員が新しい表現に慣れるよう,以下 のように表現を区切って体験する。 ①Have you ②Have you ever ③Have you ever eaten ④Have you ever eaten ~ ? ・全ての児童が,楽しみながら活動でき るよう HRT と ALT で一人一人の発音 を確認し,言い方がわからない児童に は個別に指導する。 ③目的意識を持てる授業展開―D ・ルール,活動時間を提示する。 ・必要に応じて料理や食品について,い くつか提示する。 ③目的意識を持てる授業展開―E ・ 「協力しながら活動していたペア」や「発 表の際,発音や態度(声の大きさ,目 線)が良かったペア」にはボーナス・ ポイントを与えることを伝える ②学び方の指導―B ・ALT に尋ねることを目的にすることに より,ペア相談したり,練習したりす ることができるようにする。 ・満足感を味わえるよう,多少,表現が 曖昧でも,ペアが ALT に尋ねた質問に ついては,全て答えることとする。 ・間違った表現については,その都度, ALT が訂正するが,あまり深入りしな い。 相談したり,何度も練習したりするな ど,より良いものを目指してペアで協 力することができる。 【コミュニケーション能力~観察・ふり返り】 は,その都度,修 正する。 ◆Sit down, please. [ゲームⅠ] ◆ Let’s play a game. ◆Any questions? ◆ Pass these around, please. ◆ Do you understand? ◆ Are you ready? - Ready, steady, go. [新しい表現] ◆Listen. ◆Repeat. ◆Speak up. [ゲームⅡ] ◆ Let’s play a game. ◆Any questions? ◆ Pass these around, please. ◆ Do you understand? ◆ Are you ready? - Ready, steady, go. [発表] ◆Raise your hand. ◆Stand up, please. Good/Very ◆ good/Great. 発表したペアに 対して,皆で賞賛 し合う雰囲気を 作る。 ◆Sit down, please. ③目的意識を持てる授業展開―E ・最高得点のペアに「チャンピオン・カ ード」を授与する。 ③目的意識を持てる授業展開―C ・相互評価はペア同士,よかったところ を記入し合う。 ・ペアで挨拶する(互に Thank you. と 挨拶し握手する) 。 ・HRT/ALT と児童全員で挨拶する。 ◆ That’s today. all for 筆者(木塚)により小学校英語活動に関わる文部科学省の動向並びに全国的な状況につ いての説明があり、それに基づき釧路市における英語活動の状況並びに英語活動の考え方 が、田中指導主事により説明された。それらを踏まえ、9 月 21 日に行われた田崎教諭の授 業の一部(約 20 分)をビデオで参観し、英語活動に関わってきた経緯・英語活動の基本方 針・自らの授業のねらいや基本的なコンセプト等に関する説明があった。その後参加者と の質疑応答が行われたが、担任教師が単独で行う授業に関する関心は高く、授業者とフロ アーとの間で活発なやり取りが行われた。 北海道教育大学附属釧路小学校・中学校研究大会(11 月 2 日) 昨年度より附属小学校と附属中学校の共同開催となった研究大会において、本プロジェ クト SIG メンバー2 名による公開授業が、2 年生と 6 年生を対象に 9 時から 9 時 45 分まで 行われた。本プロジェクト関係者も授業参観を行い、授業後に開かれた授業検討会におい て、一般参加者とともに活発な議論が行われた。 2 年 1 組(濱渕雅樹教諭担当による ALT とのティーム・ティーチング) 英 語 活 単元名 2 本時案(7/10時間目) 指 日 時 児 童 2年1組 授業者 1 動 導 案 平成18年11月2日(木)1校時 男子20名 HRT:濱渕 女子12名 雅樹 ALT:ジェイ・アンドラス えいごをたのしもう3 (1)本時の目標 ・英語で動物や色の名前を使いながら楽しくゲームをしようとする。 ・英語の歌・単語をリズムや音楽に乗って表現しようとする。 ・英語を使って楽しみながらグループで協力してゲームをしようとする。 (2)本時の展開 学 習 活 動 ALTの活用-G 挨拶/Greeting 1. 主な働きかけ・手立て・評価 Good morning. Hello! Hi! Good morning. How are you? I'm fine, and yo ・気分がわかるカード用意しておく。 u? 2. 備考・C/E Hi! Hello! How are ①活動内容の工夫-A/B 歌/Warm-up 『Head, Shoulders, Knees and Toes/colors』 ・スピードを変えて,楽しさを増やす。 ・速いスピードでもしっかり動作をし,単語も言う。・【 『Ten little 【 ・【 Let's sing a son 】の中に入る単語の絵カードを提示 】s』 g. Good/Very good S して,子どもたちが, 進んで英語表現を 単語の発音や意味を確 しようとしている 認できるようにする。 か【観察】 】の中にこれまで学習した動物の単語を入れ て, 単語の意味を確認しながら歌っていく d l ALTの活用-G ・数字カードを使用する。 ②学び方指導-C/D 復習/Review 3. リズムよく英語表 現をしようとして ・1~20までの数を口にする。 いるか【観察】 Go back your seat. ・Clap your hands (数)times.Jump up(数)times. Stamp ③学びを確かなものにする繰り返し-E/F ・リズムよく単語を言う場面を設定する。 your ALTの活用-G 新しい単語/New words 4. ①動物~ lion fox pig gorilla horse snake tiger ・動物の絵カードを使用する。 Listen. Look. ・リズムよく単語を言う場面を設定する。 Repeat after him ①活動内容の工夫-A/B ゲーム/Games 5. ②学び方指導-C/D ①色当てゲーム(チーム毎たてに列を組んで座る) 活動の場の工夫-H ALTの活用-G ・チーム毎にペットボトルの中の水が何色になるかあて ・ペットボトルに仕掛けをした物を用意する。 る。 ・動物がかかれたカルタを用意する。 ②英語カルタ(チーム毎に丸くなって座る) ・ALTの発音をよく聞いて,グループ全員で ・動物のカルタを床にばらまき,チームの代表者が, 答える。 AL る。 して,英語表現 る。 をしようとして ・得点表を黒板に貼る。 終わりの挨拶/Greeting e. グループで協力 ・神経衰弱用の札を用意す Tの読む動物の札をとる。一回ごとに取り手を交代す 6. Let's play a gam いるか【観察】 ・挨拶の仕方を確認してから行う。 Good bye. See you That's all for to day. 6 年 2 組(田崎博久教諭担当) 英 語 活 動 学 習 2 導 案 日 時 平成 18 年 11 月 2 日(木) 1校時 児 童 6年2組 指導者 1 単元名 指 男子21名 女子16名 田崎 博久 英語で伝え合おう ~買い物編~ 本時案(2/5時間目) (1) 本時の目標 ・新出表現 “How many ~ do you want? ― I want ~.” を使って,進んで様々な人に試すこと ができる。 【学習への主体的・創造的な態度】 ・ゲームの作戦を相談しながら立てたり,新出表現を何度も練習したりするなど,より良いも のを目指してペアで協力することができる。 (2) 本時の準備 (3) 本時の展開 【コミュニケーション能力】 ○デジタル・タイマー ○ワークシート ○フラッシュ・カード 学習活動 主な働きかけ・手立て・評価の観点と方 備考・Classroom English 法 1. 挨拶/Greetings ◆Good morning. Good morning. How are you? I 'm fine. 2. 復習/Review ◆単語: apple, orange, peach, melon [ゲームⅠ(個人型)](5 分間) (1)対戦相手を選ぶ (2)単語が 5×5 のマスに,のべ 25 文字書かれた (絵で表示)ワークシートを配付。 (3)互に4つのコインを使って四目並べをする。 (4)先に縦,横,斜めのいずれかに,4枚のコイ ンが並んだ人の勝ち(5 points) 。※時間内なら, 何度対戦してもよい。 ◆前時の表現 A( 客 ): I want oranges, please. B(店員): Here you are. 3. 新しい表現/New phrase A(店員): How many apples do you want? B( 客 ): I want one apple (two apples), please. ・全体で練習 ・ペアで練習 [ゲームⅡ(協力型)](3 分間×2 回)日本語禁止 Time ・ペアにワークシートを1枚,配付 ・ペアで役割を決める(A: 店員,B: 客) ・ペアで相談して,販売する物を一つ選ぶ ・1つのお店(店員)から,購入できるのは1回 のみ ・挨拶(Hello)をしたら,必ず購入しなければ ならない ・作戦タイム&練習(2 分間) (B: Hello. (A: How many ~ do you want? (B: I want ~. (A: Here you are.) (1)B は A の誰とでもよいので会話をする。 (2)A は B の購入した物の項目に個数分○印をつ ける。 (3)時間内(3 分間)にいろいろな A と会話をす る。 ※状況に応じて,購入する個数(1~2)を考 える。 (4)ペアで役割を交代する ・最後に,HRT が購入した物を1つ発表(I want ~ .)する。その項目に印がついていたら得点 をもらえる(2poits×印の数)。ただし,ハズ レの品物の項目に印がついていたら減点 (1point×印の数)。また,その品物を売って いたペアも得点がもらえる(10poits)。 ・ボーナス・ポイント → 10points を基本とす る。 ・HRT と児童全員で挨拶する。 ・ペアで挨拶する(互に Good morning. と 挨拶し握手する) 。 ・ルール,活動時間を提示する。 ・前時と同様のゲームを行うことで,スム ーズに活動できるようにする。 ①活動形態の工夫―A ・何人かの児童を指名し,HRT と会話を する。 ・全体で確認した後,ペアで会話をする。 ・発表した人に対して,皆で賞賛し合う雰 囲気を作る。 ・HRT と ALT が本単元で体験する表現を 使って会話をしているビデオを上映す ることにより,本時ではどのような表現 を体験するのかを考えることができる ようにする。 ・全員が新しい表現に慣れるよう,以下の ように A(店員)の表現を区切って体験す る。 ①How many ②How many ~ ③How many ~ do you ④How many ~ do you want? ・全員が楽しみながら活動できるよう,個 数を I want one ~. I want two ~. の二 通りに限定する。 ・全ての児童が,楽しみながら活動できる よう一人一人の発音を確認し,言い方が わからない児童には個別に指導する。 ・楽しみながら活動できるよう,発音に拘 りすぎないようにする。 ⑤目的意識を持てる授業展開―J ・ルール,活動時間を提示する。 ・様々な人とコミュニケーションをとれる よう,1 つのお店(店員)から購入でき るのは1回のみとする。 ③学び方の指導―E ⑤目的意識を持てる授業展開 ―K ・ 「協力しながら活動していたペア」や「ゲ ーム活動の際,態度(積極性,声の大き さ,目線等)が良かったペア」にはボー ナス・ポイントを与えることを伝える。 ・ペアで相談したり,練習したりすること ができるよう,協力型のゲームを行う。 ゲームの作戦を相談しながら立てた り,新出表現を何度も練習したりする など,より良いものを目指してペアで 【コミュニケーショ 協力することができる。 ン能力~観察・ふり返り】 [ゲームⅠ] ◆ Let’s play a game. ◆Any questions? ◆Pass these around, please. ◆Do you understand? ◆Are you ready? -Ready, steady, go. [全体での復習] ◆ Stand up, please. ◆ Good/Verygood/Great. ◆ Sit down, please. [新しい表現] ◆Listen. ◆Repeat. ◆Speak up. [ゲームⅡ] ◆ Let’s play a game. ◆Any questions? ◆ Pass these around, please. ◆ Do you understand? ◆ Are you ready? -Ready, steady, go. 新出表現を使って,進んで様々な人に 試そうとする。 【主体的・創造的な態度~観察・ワークシート】 4. まとめ/Consolidation ・全体の場で本時の表現を発表する。 ※時間によっては行わない。 ・ペアでゲームⅠ,Ⅱ,ボーナス・ポイントの総得 点を計算する。 ・附小パスポートを使って自己評価,相互評価を 行う。 5. 終わりの挨拶/Greetings ◆Good bye. See you. ⑤目的意識を持てる授業展開―K ・発表を行ったペアに対して,皆で賞賛し 合う雰囲気を作る。 ・発表態度(積極性,声の大きさ,目線等)の 良かったペアにはボーナス・ポイントを 与える。 ・最高得点のペアに「チャンピオン・カー ド」を授与する。 ⑤目的意識を持てる授業展開―H ・相互評価は,ペア同士でよかったところ を記入し合う。 ・ペアで挨拶する(互に Thank you. と挨 拶し握手する) 。 ・HRT と児童全員で挨拶する。 [全体の場での発 表] ◆ Stand up, please. ◆ Good/Verygood/Great. ◆ Sit down, please. ◆ That’s all for today. 両授業に共通していることがらは、担任主導で授業が進められていることである。濱渕 教諭と ALT とのティーム・ティーチングにおいても、授業をリードする役割は担任教師で ある濱渕教諭が担っていた。参観したいずれの授業においても、担任教師が主体的に授業 を進める良さが全面に現れており、児童が活発に活動に参加し、また英語を用いた活動を 楽しんでいる姿が随所に見出された。特に、児童自らが積極的に発言する姿は印象的であ った。そして、両授業ともに、担任教師が積極的にクラスルーム・イングリッシュ(Classroom English)を使っていた点も重要な要素であった。授業検討会の際に濱渕教諭から、「クラ スルーム・イングリッシュが充分に使えなかった」という反省の言が出されたが、参観し た限り、担任教師としては全く問題のないクラスルーム・イングリッシュの使用であった。 英語を用いるという動機づけの点において濱渕教諭が児童に示した態度は、充分に肯定的 な影響を与えていると捉えられる。また、田崎教諭に関しても、申し分のないクラスルー ム・イングリッシュの使用であった。田崎教諭は ALT の手助けを借りずに単独で授業を行 っており、英語を使うきっかけを児童に与える必要性により迫られている。そのような状 況下にあって、授業の最後に「獲得ポイント」数上位 2 組の児童に、それぞれのポイント 数を英語で問いかけた際、児童がごく自然に英語で数字を答えていた姿は圧巻であった。 なぜならば、前回参観した試行授業(9 月 21 日)においては、同様の場面であっても、児 童は日本語で数字を答えていたからである。わずか 1 ヵ月半の間に児童がこれ程進歩して いる姿に出会うことは驚きであり、また児童の英語に対する前向きな取り組みに感心させ られる同時に、田崎教諭がこの間に試みてきたことがらを結実へと導いた努力をうかがい 知ることができるであろう。 事実、授業検討会における一般参加者からの発言も、両教諭の授業を小学校における英 語活動の一つのモデルとして、好意的に受け止めていることが捉えられる内容であった。 今回の附属小学校の研究大会を機軸として小学校英語活動を振り返る時、担任教師が果 たす役割の重要性がクローズ・アップされるであろう。すなわち、担任教師が積極的に英 語活動を構築することにより、児童が積極的に活動に参加するように変化して行くのであ る。この点は、2 年半前に行われていた附属小学校の英語活動のビデオを再視することによ り鮮明に捉えられる。活動を行う児童の表情に生き生きとした様子を顕著に見出すのは、 特に最近の英語活動においてである。2 年半前に行われていた附属小学校の実践は、ALT 主導であり、当時は濱渕教諭も田崎教諭も英語活動には関与していなかった。2 人が担任主 導の英語活動の授業に関与し始めたのは昨年からであり、1 年半が過ぎた現在、上述のよう な成果が生まれてきているのである。2 人とも英語専科の教師ではないだけでなく、大学当 時の専攻も英語ではない。にもかかわらず、1 年半という短い時間の中で、英語活動を主導 する力量を 2 人が形成してきていることは驚嘆に値するだけでなく、教師の努力と工夫を 中心としながら、そこに一定のサポートが与えられることにより、総ての教師がそのよう な力量を形成することができる可能性を啓示していると捉えられるであろう。 第5回 SIG 検討会(2007 年 1 月 9 日) ・2 月 17 日開催の本プロジェクト実践交流会における実践報告について。 (附属小学校濱渕教諭が実践報告を行う。 ) 第6回 SIG 検討会(2007 年2月5日) ・2 月 17 日開催の本プロジェクト実践交流会の最終打ち合わせ。 北海道教育大学小学校英語活動地域サポート事業実践成果発表交流会(2007 年 2 月 17 日) 釧路地区の発表では、 「かかわる力を育む英語活動~コミュニケーション能力の育成を通 して~」と題して、北海道教育大学附属釧路小学校におけるこれまでの実践紹介を中心に、 釧路地区の取り組みを報告した。 まず初めに、釧路地区における 1 年間の取り組みについて、その全体像を筆者(木塚) が説明した。 次に、附属釧路小学校の濱渕教諭が、1 年間に亘る附属小学校での実践について、基本的 な考え方・背景にある理論・カリキュラム・実践の特徴を解説した。 1 2 附属釧路小・英語担当者(17年4月~) 北海道教育大学小学校英語活動地域サポート事業 「釧路地区グループ」 大丈夫 かな?? 北海道教育大学附属釧路小学校の実践 田 崎 博 久 かかわる力を育む英語活動 ~コミュニケーション能力の育成を通して~ 濱 渕 雅 樹 共に・・・ ◆英語免許なし ◆英語は苦手 3 18年度の取り組み 4 求める資質や能力 総合的な学習の時間で「目指す児童の姿」 ◆本校独自のカリキュラム(35時間分)を作成 ◆指導形態 英語担当者(JET)の学級 : HRT主導型のALT・HRTのTT 他学級 : ALT主導で活動を進めているが,HRTが主体的に授業に参 加できるよう,ALT⇔JTE,JTE⇔HRTが事前に活動内容等 の打ち合わせをして授業に臨んでいる。 自己の生活や生き方 ◆「かかわる力」に焦点を当て,『自信をもってコミュニケーション 活動に臨む児童』の育成 かかわる力 問題解決能力 総合自由学習 テーマ学習 英語活動 各教科,道徳 及び特別活動 ◆年間25時間程度実施 ※19年度は30時間,20年度は35時間 総合的な学習の時間 ↓ 特に英語活動では…「人とかかわっていく力」を焦点に 5 英語活動における 発達段階に応じたかかわる力 学 年 テーマ 6年生 いろいろな人と伝え合って楽しむ 5年生 自分のことを伝え合って楽しむ 互いのよさを認め合いながら かかわる力 4年生 自分のことを伝えて楽しむ 目的意識(自分のことを伝える)を もってかかわる力 3年生 言葉にふれて楽しむ 人や英語に積極的にかかわる力 低学年 身体表現(遊びを)を通して楽しむ 1時間の学習の流れ 活動の流れ カリキュラム作成にあたって ①前述の各学年におけるテーマに沿った内容 ②単語から会話表現へのステップアップ ③かかわり方が多様になるような配列 ④会話をしたくなるような場面設定 ⑤同じ表現を繰り返し用いたり,前学年で体験 したことを活用したりできるような配列 ⑥体験した英語を活用する時間の設定 かかわる力 よりよいかかわり方を考えながら 様々な人とかかわる力 7 6 [カリキュラムの修正に当たって] ①簡単な表現の場合の新出単語は6~8個程度 ②難しい表現の場合の新出単語は0~2個程度 ③同じ表現を繰り返し用いたり,前学年で体験したことを活用したりできるよ うな配列を意識することも大切だが,反面,積み重ね重視にならないよう, 「1単位時間の学習」を頑張れば,楽しさや達成感等を得られるように工夫 する必要がある。 8 高学年での学習形態 ペア(活動の前半) 主な内容等 ①歌・読み聞かせ ・身体表現を伴った歌 ・体験する内容が含まれている歌 ・聴いたことのある歌 ・ALTやCDによる読み聞かせ 9 ②復習 ・前時に体験した表現 ③新しい単語 新しい表現 ・フラッシュカードの活用 ・HRTとALTとの会話など出会い方の工夫 ④練習 ・ゲームなどを取り入れながら楽しく体験する ・全体やグループで練習→ペアで練習・確認 ⑤活用する ・様々な友達に試してみる ⑥確かめる ふり返る ・皆の前で発表する ・ALTと会話する ・本時で体験した英語表現を用いた話の内容を聞き取る ・附小パスポートを活用して学習のふり返りをする ・1年間,固定したペアで学習する ・新しい単語・表現を体験する ・ゲームの作戦を考える ・発表の際,ペアで会話をするなどなど ・本時と関わりのある表現 ↓ 個(活動の後半) ・ALTと会話する 活動を考える際に大切にしていること 協力し合いな がら活動する ・新しい表現を活用する(試す)場面 一人一人が自信もって 様々な人とコミュニケーションを図れるようになる 10 高学年での活動の基本 (体験した表現を活用する場面の活動) ・子供が楽しめる活動 ※特に高学年では,身体全体を使う活動より,ルールや得点 等を工夫 ・ワークシートを使用(資料参照) ・一人一人が声に出して英語を話すことのできる活動 ・細かな得点ルールがあり,最終的に合計得点の多いペアがその日 のチャンピオンになる ・様々な人とかかわりをもたざるをえない活動 ・待ちの時間がない(短い)活動 ・ペアで役割を決め,片方が話し手,片方が聞き手 ※話し手は,席を立ち,様々な聞き手と会話をする ・ボーナス・ポイントがある ※会話時のマナーがよい,全体の場で発表した児童,発表者に対し て大きな拍手をおくっているなどなど ・グループ・ペアから個への学習の流れ 最高得点ペアに『チャン ピオン・カード』を授与!! 結構,子供には好評です。 11 今後の課題 ・カリキュラムの改善(質・量・つながり) ・全体の場でのコミュニケーション能力の向上 ※ペアでは発表できるようになったので,一人でも 発表できる姿 ・ALTの活用の仕方の工夫 ・活動のマンネリ化の改善 ・HRTのみによる授業 → 今年度は,7時間実施予定 ※詳しくは,資料参照 引き続いて、高学年(6 年生)と低学年(2 年生)による附属小学校での英語活動の実践 をビデオにより紹介した。高学年に関しては、2006 年 9 月 21 日に田崎教諭により行われ た実践をビデオで紹介した。 (詳細は、2006 年 9 月 30 日「釧路地区実践交流会」の部分を 参照のこと。 )低学年に関しては、2007 年 2 月 1 日に濱渕教諭により行われた実践をビデ オで紹介した。 英 語 活 単元名 2 本時案(8/10時間目) 指 導 案 日 時 平成19年2月1日(木)3校時 児 童 2年1組 男子20名 女子13名 計33名 授業者 1 動 HRT:濱渕 雅樹 ALT:ジェイ・アンドラス えいごをたのしもう3 (1)本時の目標 ・英語で動物やスポーツの名前を使いながら楽しくゲームをしようとする。 ・英語の歌・単語をリズムや音楽に乗って表現しようとする。 ・英語を使って楽しみながらグループで協力してゲームをしようとする。 (2)本時の展開 学 習 活 動 1. 主な働きかけ・手立て・評価 ALTの活用-G 挨拶/Greeting Good morning. Hi! ・気分がわかるカード用意しておく。 Hello! Hi! Good morning. How are you? I'm fine, and you? 2. 備考・C/E Hello! How are you? I'm fine, and you? ①活動内容の工夫-A/B 歌/Warm-up Let's sing a song. 『Head, Shoulders, Knees and Toes/colors』 ・スピードを変えて,楽しさを増やす。 Good/Very good ・速いスピードでもしっかり動作をし, Stand up,please. 単語も言う。 『Ten little 【 ・【 ・【 】の中に入る単語の絵カードを提示 】s』 Si d して,子どもたちが, 進んで英語表 単語の発音や意味を確 現をしようと 認できるようにする。 している l 】の中にこれまで学習した動物の 単語を入れて,単語の意味を確認しながら 歌っていく ALTの活用-G 3. Go back to your seat. 復習/Review リズムよく英 ・1~10までの数を口にする。 ・Clap your hands (数)times. ・数字カードを使用する。 ②学び方指導-C/D 語表現をしよ うとしている Jump up(数)times. ③学びを確かなものにする繰り返し-E/F Stamp your foot(数)times.の合図で 数の分,手拍子ジャンプ,足踏 ・リズムよく単語を言う場面を設定する。 ALTの活用-G 4. 新しい単語/New words ②学び方指導-C/D ・動物の絵カードを使用する。 ①スポーツ~ soccer baseball ski karate swimming ・リズムよく単語を言う場面を設定する。 basketball Listen. Look. Repeat after him / me. 5. ①活動内容の工夫-A/B ゲーム/Games ①まねっこごっこ「Imitate a~.」 活動の場の工夫-H ALTの活用-G ・ALT の合図で動物の真似ごっこをする。 ・ALTの合図で動物の真似ごっこをする。 ②ジェスチャーゲーム ・動物・スポーツのジェスチャーをする場を設定す Make a circle, please ・スポーツや動物のジェスチャーを見て 何か当てる。 ③すごろく・今まで学習した単語を使って る。 Let's play a game. Ready go! グループで協力して,英語表現 をしようとしているか【観察】 グループ対抗ゲームをする 6. 終わりの挨拶/Greeting Good bye. See you ・挨拶の仕方を確認してから行う。 That's all for today. Good bye. See you. ALT とのティーム・ティーチングによる授業ではあったが、濱渕教諭が中心となって進 める担任主導の授業であった。2 年生に割り当てられた年間 10 時間の授業時数の中の 8 時 間目であり、児童が英語活動に慣れ親しんでいることが伝わってくる授業であった。この 授業の優れている点の 1 つは、単語の学習を中心としながらも、そこにコミュニケーショ ンに関わる基本的な考え方が採り入れられていた点である。ピクチャー・カードにより事 物を児童に示しその事物の名称を英語で尋ねる際、描かれた絵を見せ単に名称を尋ねるの ではなく、その絵の一部を見せ、どのような事物であるかを当てさせるという方法を採っ ていた。この点は、現実の言語使用を意識していることの表れであると言える。すなわち、 人間の言語使用においては、自明の事物の名称を尋ねるということは起こりえないことで あり、言語使用の現実的側面を巧みに用いた方法であることは確かである。また、このよ うな方法は、児童の興味・関心を絵に集中することにも繋がっていると言える。もう 1 つ の優れている点は、ゲームの中に既習事項が採り入れられていることである。例えば、「す ごろく」を利用したゲームでは、サイコロを用いる代わりに、既習の事物が描かれたピク チャー・カードに数字が書かれたカードを用いている。これにより、数字・事物の名称を 確認する(復習する)機会を学習者に与えることが可能となっている。このように、ゲー ムの要素に既習事項を織り込みながら英語活動を進めることは、学習内容の定着を図る上 から、重要なことであると言える。また本授業では、以前にも増して、児童が生き生きと 積極的に英語を用いるようになっている姿に圧倒された。昨年 11 月 2 日の附属釧路小学 校・中学校研究大会の折にも、濱渕教諭による同じクラスの授業を参観したが、その時よ りもひと回りもふた回りも児童が成長していることを如実に見て取ることができた。何よ りもまず、自分たちから積極的に英語を使う姿勢が見出されたこと、そして身を乗り出す ように活動に参加している児童の姿は、1 年間の濱渕教諭の指導の賜物であろう。しかも、 今回の授業が圧巻であったのは、児童の側にメリハリが見られた点である。低学年とはと ても思えないけじめがついた活動への取り組みには、驚嘆した。低学年の英語活動の目標 が、「身体表現(遊び)を通して楽しむ」という内容であるため、「楽しむ」ことの結果に 目が行きがちになるが、楽しみながらけじめのある態度が養われている本授業は、普段か ら担任教諭である濱渕教諭が児童に求めている姿の投影と見ることができるのではないで あろうか。 田崎教諭・濱渕教諭いずれの授業も、参観するごとに児童が成長している姿を目の当た りにすることができる。この事実は、これまでに 2 人が積み重ねてきた努力と研鑽の結果 であることを物語っていると同時に、英語とは全く無関係であった教師が一流の英語活動 の担い手になり得る事実を教えてくれ、これから英語活動に取り組むことを企図している 教師達に、大いに希望と勇気を与えてくれる姿と言えよう。また、2006 年 11 月に行われ た附属学校の研究大会において、クラスルーム・イングリッシュの使用が不充分であった 旨の反省が濱渕教諭からあったが、今回の授業においては、基本的なクラスルーム・イン グリッシュは以前にも増して使われており、この点においても 3 ヶ月間の進歩を捉えるこ とができよう。 最後に、釧路市における様々な取り組みについて、SIG メンバーの田中指導主事・工藤 教諭・鈴木教頭から報告がなされた。 <釧路市における取組> 1.釧路市教育委員会の取組・・・・・・・・釧路市教育委員会 指導主事 田中君枝 ○小学校英語活動指導内容例の作成と活用 ○研修の充実 2.釧路市立柏木小学校の取組・・・・・・・釧路市立柏木小学校 教 諭 工藤浩司 教 頭 鈴木紳一 ○MTPを活用した英語活動の展開 ・大学生学校支援ボランティアによる授業協力 3.釧路市立城山小学校の取組・・・・・・・釧路市立城山小学校 ○釧路市姉妹都市カナダ・バーナビー市小学校との交流 田中指導主事は、釧路市教育委員会作成の小学校英語活動指導内容例(2006 年 9 月 30 日開催釧路地区実践交流会の釧路市教育委員会編資料参照)並びに釧路市小学校英語活動 年間指導予定表(各学年年間 5 時間分のカリキュラム・活動例)に基づき、釧路市小学校 英語活動の実情を報告し、市の小学校英語活動指導内容例・小学校英語活動年間指導予定 に基づき 2006 年 10 月に釧路市立鶴野小学校において行われた英語活動の授業を振り返り ながら、釧路市の英語活動の成果と課題を論じた。(以下の発表要旨を参照のこと。) 発表要旨 (釧路市教育委員会 田中君枝) 小学校段階での英語教育については、論議の多いところですが、現状として、英語活動 は全国の93%の公立小学校で行われており、釧路市でも全小学校にALTを派遣してお ります。「するかしないか」の段階はすでに過ぎ、「どのような英語活動をするか」を考え る時、つまり、内容や質が問われる局面に入ってきていると釧路市では考えております。 しかし、実際に指導に当たるのは、今まで全く英語指導の経験のない学級担任の先生達で あり、しかも指導内容や教材において何のよりどころもない状態です。「何を教えたらいい のかわからない」という現場の先生達の声は切実な問題であり、子ども達にとって、中学 校進学後の英語学習の前に、意欲においても、質においても、大きな格差が生じる要因に なってしまう危険性があります。そこで、釧路市教育委員会では、学年ごとの目標、学習 内容、言語材料を客観指標と共に示し、6年間の段階的目標を提案しました。(2006 年 9 月 30 日開催釧路地区実践交流会の田中氏発表要旨を参照のこと。) このプランをALTと共有することによって、釧路市としては、一定程度標準化され た英語活動を展開することができました。しかし、ALTと活動する時間だけ英語活動 を行う学校が多いのが現状です。現在の全国平均で10時間程度、外国語部会案での5、 6年で週1時間、年間35時間という指導時数増加の見通しにたち、今後は、市の指導 プランを生かしながら事前や事後の活動を工夫して、単元を構成して、いかにALT訪 問時の指導効果を高めていくか、が課題となります。 平成18年度は釧路市教育研究センターの「小学校英語活動」の研修講座として、 市内の小学校の先生に単元開発を含めた小学校英語活動の研究授業を公開して頂きま した。 (以下の資料を参照してください。)生徒の実態や興味・関心、学年の発達段階か ら目標を設定し、単元を組んで指導に当たっていただきました。単元の中では地域人材 の活用や、担任だけの時間などの時間構成があり、子ども達はALTとの授業当日まで に様々な準備をして臨みました。6年生児童が、コミュニケーションに消極的になるの は、多くの学級でみられることだと思いますが、そこを英語活動のねらいの1つとして 単元を組み立て、活動内容を工夫したことによって、当日はALTを含めて、たくさん の授業参観者と英語でコミュニケーションをとることができました。授業後の研究協議 では、50人以上の参加の先生方から、活発な質問や意見交流が行われました。その中 で、日頃から連携・ご協力頂いている北海道教育大学の先生方に英語教育の専門的なご 意見をいただけたことで、大変深まりのある議論になりました。授業後、子ども達にア ンケートを実施しました。「人との関わりに」積極的な気持ちをもてたという感想を書 いた児童が何人もおり、今回の授業の大きな成果の1つであると考えております。 外国語習得は本来ストレスフルなものです。学習を積みかさねる工夫や、児童に耐性 を育成することも必要だと考えます。しかし、英語のもつ音や、言葉のきまりの面白さ や、人とコミュニケーションをとることの楽しさを素直に味わえる発達段階特性を十分 に生かしていくことも大切だと考えます。そういった部分でも、今後小学校段階での英 語教育に期待するものは大きいです。 最後に、各地で始まっているこの小学校英語活動の動きが、「英語が使える日本人育 成」という究極の目標の元にある、ということを中学校、高校段階の英語科教員も改め て認識し、生徒が言語活動の実感をもてるような、英語の基礎体力をつけてあげられる ような授業の改善をしていく必要があることを確認して、釧路市の取組のご紹介を終わ らせて頂きます。 小学校英語活動 年間指導予定の参考資料 釧路市教育委員会指導主事室(平成18年5月) 1学年 目標:英語に触れ、親しむ。(繰り返して慣れる) 時 主な内容 英語表現 国際理解のポイント 形式 ・AETとの出会い。 Hello/Hi, I am ~. 身近な英語に触れる。 基本的な挨拶 英語の簡単な挨拶。 1 ・英語での簡単な挨拶 A-1 ・ゲーム/歌 ・身近な色の言い方 色の名前、 身近な英語に触れる。 ・色を使ったゲーム(ビン What color do you like? 色の英語表現 2 A-2 ゴ、カラーバスケット等) What color is ~? ・歌 身近な英語に触れる ・数(1~10) 1~10 Count ~. 数の英語表現 ・数を使ったゲーム&歌 Turn around ~ times. A-3 3 ・歌の例♪Seven Steps Jump ~ times. Hop ~ times. Clap ~ times. 4 5 ・色の言い方の復習 ・色を使ったゲーム ・歌(復習) What's your favorite color? Touch something (red). 動物の名前(dog, cat, fox等) ・数(1~10)の復習 ・数を使ったゲーム ・歌(復習) Count ~. 復習:数の英語表現 How many ~ do you have? How many ~ are at(in) your ~? 2学年 目標:英語に触れ、親しむ。(繰り返して慣れる) 時 主な内容 英語表現 ・AETとの出会い。 基本的な挨拶 ・身近な動物の言い方、 What's this? 虫の名前(butterfly, grasshopper, 1 またその鳴き方 ladybug, spider, beetle, beeなど) ・ゲーム(ジェスチャー 等)/歌 Touch your ~. ・体の部位の言い方 ・体を動かしながらの活 体の部位の名前(head, eye,ear,等) 動(Head,Shoulders, 2 Knees and Toes等) ・ゲーム/歌 ・歌の例♪Head shoulder knees and toes 3 4 5 ・基本的な動作の言い方 簡単な動作(walk, jump, run等) ・動作をつかったゲーム ・体の部位の言い方(復 習) ・ゲーム ・歌(復習) ・動作の言い方(復習) ・ゲーム ・歌(復習) 動物の名前表現 復習:色の英語表現 国際理解のポイント 身近な英語に触れる。 動物の名前表現 A -5 形式 B-1 身近な英語に触れる。 体の部分に関わる名詞。 B-2 身近な英語に触れる 動作の英語表現 Pretend you are at doctor's. 体の部位の名称(復習) What's the matter? - My ~ hurts. Pretend you are in the park. What do you want to play? - Let's play ~. Okay/Yes,let's. A -4 B-3 B-4 動作の言い方(復習) 低学年~中学年用読み聞かせ参考図書: 「はらぱこあおむし(The Very Hungry Caterpillar)」 「大きな木(The Giving Tree)」 「大きなかぶ(The Gigantic Turnip)」 「スイミー(Swimmy)」 「ぐりとぐら(Guri and Gura)」 「あいうえおの木(The alphabet Tree)」 B-5 3学年 目標:英語を使ってコミュニケーションをとることを楽しむ。 時 主な内容 英語表現 ・AETとの出会い。 基本的な挨拶 ・名前の尋ね方と答え方 What's your name? 1 ・ゲーム/歌 I'm ~.(My name is ~.) 2 3 4 5 3 4 5 形式 C-1 ・名前の尋ね方と言い方 What's your name ? ・ゲーム/歌 I'm~.(My name is ~.) 身近な英語に触れる。 自分の名前を英語で発音する。 C-2 ・相手の体の調子を尋ね How are you? たり、自分の調子を答 I'm fine.(so-so,hungry える。 など) ・絵カルタ 身近な英語に触れる。 世界のいろいろな挨拶。 感情の表現。 外国文化に興味を持つ。 ・天気の尋ね方、答え方 How is the weather in ~ ? ・ゲーム It's fine/cloudy/rainy. 身近な英語に触れる。 英語の天気に関する表現を知 る。 ・名刺交換会 ・歌の例♪The song of Do-Re-Me 3年生の学習のまとめとして英 語でのまとまった挨拶の仕方を 確認し、4年生の学習の準備を する。 Hello. I'm ~. Nice to meet you. How are you? How is the weather in ~? 4学年 目標:英語を使ってコミュニケーションをとることを楽しむ。 時 主な内容 英語表現 ・AETとの出会い。 基本的な挨拶 ・自分の好きな動物や食 I like ~. Do you like ~? 1 べ物を言う What's your favorite ~? ・ゲーム/歌 2 国際理解のポイント 身近な英語に触れる。 自分の名前を英語で発音する。 C-3 C-4 C-5 国際理解のポイント 身近な英語に触れる。 自分の名前を英語で発音する。 D-1 ・名前の尋ね方と言い方 What's your name ? ・ゲーム/歌 I'm~.(My name is ~.) 身近な英語に触れる。 自分の名前を英語で発音する。 D-2 ・相手の体の調子を尋ね たり、自分の調子を答 える。 ・Q&A(外国の生活や文 化) ・月の名前を言う。 ・歌の例♪Edelwise How are you? I'm fine.(so-so,hungry など) 身近な英語に触れる 英語の簡単な挨拶 外国文化に興味を持つ D-3 January - December 身近な英語に触れる。 月の呼び方があることを知る。 ・誕生日(月)を尋ねた り、 答えたりする。 ・ゲーム When is your birthday? It's ~. D-4 身近な英語に触れる。 D-5 リスニング・スキル・トレーニング(中~高学年) 音声指導のコツ Step1 単音で [l], [r], [θ], [s], [v], [b], [f], [h], その他の母音のききわけ ・Guessing(推測)を大切に。すぐ Step2 単語で どの音が含まれているかききとってみましょう。 Step3 文で 英文を聞いて、どちらの単語のことかわかるかな? 発音・スキル・トレーニング(中~高学年) に日本語に訳さず、何度もきかせる ようにします。 ☆(「あ」の音など)いろいろな母音があるね [a],[ae],[Λ],[∂]など ・英語には、子音だけで発音する音 ☆ 英語の音は舌や歯や唇を使って出すんだね。 がたくさんあるので、すべて母音が ☆ 「あいうえお」の音をはずしたらどんな音かな? five, very, berry, think, this, long, rainy, wind, April, tree, surfboard, television, table, birthday, golf, train, snowy, sad, wet 含まれるカタカナで英単語を表記す ることは避けましょう。 ・正確さより、ゲーム的な要素を取 り入れ、英語独特の音やリズムを楽 しむ気持ちを育てます。 5学年 目標:社会生活の中の英語に触れる。 時 主な内容 英語表現 ・AETとの出会い。 基本的な挨拶 ・わからない物事をたずね What is it? る表現を知る。 How do you say ~ in English? 1 ・文字の書き方を知る アルファベットの大文字・小文字を4 線の上で正しい位置に書いてみる。 2 3 4 ・自分の持ち物や家族構 成についてたずねたり答 えたりする英語表現を知 る。 ・教室内のものを英語で言 うことができる。 ・ゲーム/歌 ・自分や家族の誕生日に ついてたずねたり答えた りする英語表現を知る。 ・Show & Tell準備 Do you have ~? 身近な英語に触れる。 Yes/No 物(人)がある(いる)かをたずね I have a sister./I have two brothers. る表現 E-2 I have a cat. How many ~s do you have? ・時間を尋ねたり答えたり する英語表現を知り、体験 する。 ・Show & Tell準備 ・11~60までの数 ・What time is it ? ・How long does it take to ~ ? ・What time do you ~ ? I have ~. This is ~. (My ~'s birthday is ….) (It takes ~ to …. ) ・Show & Tell発表会 5 月の名前,日付け等 When is your birthday? 6学年 目標:社会生活の中の英語に触れる。 主な内容 英語表現 時 1 2 3 4 5 国際理解のポイント 身近な英語に触れる。 分からない物事をたずねる表現 英語は26文字のアルファベット から成り立っていることを知る。 E-1 身近な英語に触れる 日付などの基本的な表現 外国文化に興味を持つ 身近な英語に触れる。 時間に関する応答。 E5学年までに学習した表現を 使って、自分のことを表現し、 AETなどに通じる楽しさを味わ う。 国際理解のポイント ・AETとの出会い。 ・時間に関する表現を使う ことができる。 ・1~60 ・ゲーム/歌 ・物の値段を英語で言う。 ・買い物表現を使った活動 ・大きな数 ・ゲーム/歌 基本的な挨拶 What time is it? 身近な英語に触れる。 分からない物事をたずねる表現 May I help you? How much is it? It's 10 dollars. Here you are. I'll take it. Hundred / thousand 身近な英語に触れる。 日本と違う店屋でのマナー 値段のたずね方や答え方の表 現 ・職業の名前を言うことが できる。 ・自分が将来やってみたい 職業を言うことができる。 ・Q&A(外国の生活や文 化) ・大文字・小文字の文字の 形、4線上での書き方を 知り、慣れる。 ・ヘボン式ローマ字の特徴 を知る。 ・ゲームの例/文字ビンゴ 職業の名前 What do you want to be? I want to be a ~. 身近な英語に触れる 職業に関する英語表現をもちい ての問答 外国文化に興味を持つ ・Show & Tell (興味のある職業 その中で優れた人物 その仕事の価値) 文字の書き写し。 英語の文字に触れ、慣れさせ 訓令式ローマ字の復習と発展として る。 のヘボン式ローマ字の練習。 (shi, tsu, chi, fuなどに注意させる) E-3 E-4 E-5 形式 F-1 F-2 F-3 F-4 Hello. I'm ~. I want to be a ~. This 小学校で学習した表現を使いな is ~. He/she is a famous~. がら, 自分のことを話したり、人 F-5 He/She (did) ~. I think it is ~ to の考えに興味をもって聞いたり … . So I want to be a ~. Thank する。 you. 各年のゲームの例 <リズム遊び> ①One, two, clap your hands(両手でパンとたたく) ②One, two, pat your head.(両手で頭を軽くたたく) ③One, two, tap your shoulders.(両手で肩をたたく) 1学年 ④One, two, pat your tighs.(両手で太ももをたたく) この一連の動作をしながら、順に、示されたカテゴリーの語を言っていく。 動作を間違えたり、自分の 番で言えないと失格。(一度誰かが言った語を言うのも不可。)一人勝ち残るまで、スピードを変えながら 行う。 *カテゴリーの例 Colors, Numbers, Letters of the alphabet, Animals など <Cards> カ ルタ。単語をきいて該当の絵カルタをとる。慣れてきたら、ヒントでそのものについての説明を聞いて、何 のことを言っているのか推測し、取り組むようにする。 *語とヒントの例 ears... You have two of these on your head and you hear with them. 2学年 foot.... This is the end of your leg. chair... You sit on this. school...You learn here. sing.... You do this in Karaoke. fly... Planes do this. <気持ちのあらわし方を聞いてみよう> 3学年 いくつかの気持ちを表現した絵カード(プリント)を用意し、教師が言うそれぞれの文がどの子の気持ちや 様子のことを言っているのか考えさせる。(正解数の多い子にSpecial賞) <耳をすましてゴールをめざせ> 4学年 教師が話す英語を聞きながら、迷路などのコースをたどっていく。最後に正しい位置にいることができる かどうかを楽しむ。 <説明しよう> グループごとに日本語でテーマとなるものを設定それについて英語で説明や定義を考え、問題を作成す 5学年 る。クイズ形式で出題しあい、正解数を競う。 *テーマと説明の例 「餅」 It is white. Many Japanese like it. We eat it in winter. It has many colors like green, pink. <Word Telling> 説明を聞き、何についての説明・定義であるのか考え、言い当てる。 *例 6学年 Amarica… A big country close to Mexico and Canada. It has 50 states. Computer…This is a machine you can use to do work or play games. You can use the Internet on this machine. Mother… Another name of your father's wife. ・ロングマンこどもピクチャー・ディクショナリー(ピアソン・エデュケーション) ・ハリー博士の英語聞き取り特訓教室(アルク) ・英語ワークシート&クラフト集(アルク) 参考 ・小学校英語 Let's Enjoy English Communication(1・2年、 3・4年、 5・6年用)(小学館プロダクショ 図書 ン) ・小学校英語活動実践の手引き/文部科学省(開隆堂) ・言語活動成功事例集/続・言語活動成功事例集(開隆堂) ・品川区小中一環教育要領/品川区教育委員会(講談社) 英 語 活 動 学 習 指 導 日時:平成18年10月27日(金)5教時 案 1:30~2:15 児童:釧路市立鶴野小学校6年3組 男子 16 名 授業者 1. 単元名 2. 本時案 女子 16 名 HRT 32 名 AET 『好きなこと・将来の夢を英語で伝え合おう』 (1)本時の目標 ・既習の表現を用いて、AETや参観者と積極的にコミュニケーションを図る。 ・特に、I want to be ~.What do you want to be? などの表現をつかって、なりた い職業についてたずね合い、言い合う。 (2)本時の展開 教師の働きかけ 児童の活動・評価 備考 あいさつをしましょう あいさつをする 座席表 ① Hello, everyone. Hello. 児童に 2 Say hello to Sarah. Hello. 名札 分 AET How are you, ○○? (児童の名前を I’m fine./sleepy/tired/etc. 言って、個人的に聞く) ② 5 分 カタカナ言葉と実際の英語発音の違いを意 Ham Chant のプリントを見 識しよう ながら、サラ先生のあとについ AET Let’s do Ham Chant. てゆっくりと繰り返す サラ先生のあとについてゆっくりと CDのあとについて、速く繰り Repeat after Sarah. 返す CDのあとについて Repeat after CD. フォニックスアルファベット ③ 5 分 ④ 13 分 ゲーム AET C-G, T-D, P-B の6枚のアルファベ 指名された児童2人の対戦で アルフ ゲームを行う ァベッ ットカードを手がかりに、サラ先生が発音 トカー する単語の音がどの頭文字で表されるかを ド 判断して、そのカードにタッチす えたた る.cow,goat,tiger,duck,pig,bear, 等 き は 初対面の人と会話をしよう 授業参観者にあいさつや自己 ワーク I want to be ~.What do you want to be? 紹介をしながら、自分のなりた シート How about you? のフレーズを使って、サ い職業を言って、かつ、相手に ラ先生も含めて、いろいろな人にインタビ たずねる。 ューをする。 典型的な23の職業を絵と単 ・ペアになって活動する。 語を印刷したワークシートを ・必ず、あいさつをすること、名前をなの 各自持ち、相手の答えをそれに ること、目を合わせて握手をすること、 『よ ○で記録する。 ろしく』を意味するあいさつ(Nice to meet you./ How do you do?)や、最後にありがと う(Thank you.)を言うことを徹底する。 ・返ってきた答えをワークシートに記録す るように指示する。 ・積極的に、できるだけ多くの人と話 そうとする。(10-15 人で概ね満足) ・初対面の人に対するあいさつや終わ りのありがとうを言う。 ・既習の表現をできるだけ多く使う。 ⑤ ワークシートに○がいくつありますか? いくつ○があって、何人の人に 5 AET How many circles do you have on たずねることができたかを英 分 your sheet? 語で数え、言う。 AET Sara 先生から、小さいときになりた 子ども達は、先生の話を聞い サラ先 かった職業と、今なりたいと思っている職 て、理解したことを日本語で発 生の話 業、その理由を英語で話してもらう。 表する。 に関係 ⑥ 10 分 HRT が内容についての質問を日本語です のある る。 絵や写 真など 次時の学習内容を予告する。 次時は、単元全体の振り返りの ⑦ It’s to time to stop. That’s all for today. 活動をするということを知る。 5 Say thank you to Sarah. サラ先生や参観者に感謝の気 分 Sarah 先生からも See you. などのあいさ 持ちを英語で伝える。 つをしてもらう。 工藤教諭は、アメリカ合衆国フルブライト・メモリアル基金による Master Teacher Program(MTP)を活用した英語活動について、柏木小学校での実践を報告した。アメリ カテネシー州にあるベルウッド・ディスカバリー小学校から、昨年 6 月~7 月に派遣された アメリカ人教員の 1 ヶ月に渡る柏木小学校滞在及びその後毎月定期的に行われたテレビ会 議による同校との交流について、その意義と成果を説明した。特に、このようなプログラ ムを通じて、児童の間に英語で積極的に話そうとする意欲が出てきた点が注目された。ま た、北海道教育大学釧路校との連携についての説明も行われた。 鈴木教頭は、城山小学校が釧路市教育委員会による年間指導計画例に基づき進めている 英語活動について採り上げた。第5学年の「海外の文化に興味関心をもつ」という国際理 解に関わる実践例として、昨年度第 4 学年がハノイ日本人学校と交流を行った例を紹介し、 それに続き今年度は、第 5 学年が釧路市と姉妹都市になっているカナダ・バーナビー市の 小学校と交流を行っていることについて報告した。城山小学校 5 年生とバーナビー市小学 校の児童との間で、英語の手紙や絵、メール等による交流によりもたらされた成果及び北 海道教育大学釧路校との連携についての説明があった。 4.まとめ 本プロジェクトにおける釧路地区の取り組みは、わずか 1 年に満たなかったが、上述の 内容から理解できるように、予想をはるかに上回る成果を上げることができた。その背景 には、附属小学校が研究部として本プロジェクトに参加し、同校の研究大会を含め、試行 授業等で門戸を開いてくれたことが大きく関わっていると言える。附属小学校の英語活動 に大きな飛躍が見られた 1 年であったが、研究部の先生方を中心に、同校の先生方が一つ になって英語活動に力を入れて取り組んできたことの成果であると言える。そして何より も、釧路地区実践交流会並びに本プロジェクト実践成果発表交流会において、自らの実践 を報告された田崎教諭・濱渕教諭の取り組みが、釧路地区の活動を支えていることは言う までもない。また、釧路市教育委員会が本プロジェクトに参画してくれた意義も極めて大 きいと言える。附属小学校の取り組みを、附属小学校だけで終わらせないためには、市教 育委員会との連携は欠かすことができない。さらに、市内の小学校 2 校が本プロジェクト の意義を理解し、英語活動を発展させた形式で参画してくれたことも特筆に値する。定め られた英語活動の授業時間に限ることなく、多様な方法で英語と触れ合う機会を児童に保 障することこそ、小学校の英語活動に求められる要素である。 今後の課題は、小学校英語の必修化議論を見極めながら、附属小学校での実践を釧路市 内の小学校に還元し、市教育委員会と協力しながら市の英語活動の発展を支えることであ ろう。学校全体が一丸となって英語活動に取り組めば、優れた実践が生まれてくることは、 この 1 年の附属小学校の取り組みが物語っている。市内の小学校全体が、英語活動に本格 的に取り組む時期が早晩訪れることを考えると、本プロジェクトを機に、市教育委員会と 協力しながら今後も継続的に小学校英語に関わって行くことが求められているであろう。 最後になったが、本プロジェクトに全面的に協力して頂いた北海道教育大学附属釧路小 学校の先生方、田中指導主事を中心とした釧路市教育委員会、工藤教諭と柏木小学校、鈴 木教頭と城山小学校に、改めて深く感謝の意を表わしたい。また、釧路地区実践交流会の ために協力してくれた斎藤・草葉の両君に謝意を表わしたい。(文責 釧路校 木塚雅貴) 発表タイトル 発表グループ (グループ構成員とそ の所属) 交流会 発表者氏名 英語劇を通して,英語による 実践的コミュニケーション能力を高める授業 旭川地区グループ 森永正治(北海道教育大学旭川校) ,丸山健二(旭川市立北鎮小学校),辻野尚 広(上富良野町立上富良野西小学校),佐藤直子(比布町立中央小学校),丸山 あき子(留萌市立礼受小学校),笠原裕子(百華幼稚園),星里都子(初山別村 立初山別小学校),平間幸(猿払村立鬼志別小学校),清水忠明(旭川市立近文 小学校),渡辺恭平(中富良野町立旭中小学校) ,斉藤 誠(北海道教育大学附 属旭川小学校),遠藤昌一(北海道教育大学附属旭川小学校) 森永正治(北海道教育大学旭川校) ,斉藤 誠(北海道教育大学附属旭川小学 校),遠藤昌一(北海道教育大学附属旭川小学校) 発 表 内 容 ◇本発表のねらい ①英語劇を取り入れた英語の授業の可能性を示す ②英語の時間の単元開発の実例を紹介する ◇発表内容 本実践のねらい ◎英語劇を手段とすることで,初めて出会う人や,外国の人との英語によるコミュニケーション への意欲を高め,目的意識をもって学習に取り組むことができる。 ◎必要な英語の表現を身に付け,それを活用して交流活動をしようとする 1 英語劇を授業で活用した経緯 ・なぜ英語劇なのか ・英語劇の様子 <英語劇ができるまで~単元開発の実際> 2 附属小学校の英語の時間について ・年間の教育課程について ・指導体制について 3 英語劇を取り入れた授業の構築について ・最終目的は,外国の人との交流 ・目的が達成できるような台本の吟味 ・ゲーム等の活動 <授業の実際> 4 単元構成と,具体的な場面 <授業を終えて> 5 子どもの変容 6 英語劇の効果 7 高校生との交流について 8 外国の人との交流について 9 成果と課題 ◇発表のまとめ 本実践の成果と課題 →日常的に担任や,担任に準ずる教師が授業をもつ場合 <成果>題材の終末場面で外国の人に出会うことは有効に機能した <課題>どの場面でどの様な人材活用をすることが有効か →「英語による実践的コミュニケーション」の力を高めるために <成果>学級の友だちばかりではなく,様々な人との関わりの中で,英 語を活用したコミュニケーションの場をもつことが有効 <課題>他校の同学年の小学生と,6年生が低学年と,高校生となど, どの様な相手との,どの様な形態でのコミュニケーション活動 が有効か →低学年はゲーム・歌でもつ。高学年は目的意識をもって活動に取り組むことを重視しなが ら授業構築することが大切 <成果>目的意識をもちながら英語の表現を身に付けることができる活 動として,英語劇は効果的であった (台本が簡単であれば,オーバーアクションの喜劇が有効) <課題>英語劇の他,どの様な活動が有効であるか 小学校英語活動実践成果発表交流会資料 ◎資料1 ◎資料2 ◎資料3 <資料の内容> 附属旭川小学校教育課程英語編より 平成18年12月附属旭川小学校校内研究授業資料より(英語劇の台本) 平成18年12月附属旭川小学校校内研究授業資料より 北海道教育大学附属旭川小学校 斉藤 誠・遠藤昌一 平成19年2月17日(土) 北海道教育大学附属旭川小学校 斉藤 誠・遠藤昌一 平成19年2月17日(土) 1 1 英語劇を授業で活用した経緯 • なぜ英語劇なのか • これまでの英語の授業の行き詰まりから » 歌やゲームだけではもたない » 目的意識をもった活動が必要 • 子どもの実態から » 外国の人とのコミュニケーションへの意欲が高い » 体を動かす活動への意欲が高い » 「できた」という成功体験を求めている(できたときに楽し いと感じる) » 劇そのものへの興味・関心(英語の劇や人形劇などを やってみたい) 2 1 英語劇を授業で活用した経緯 • なぜ英語劇なのか • これまでの英語の授業の行き詰まりから • 子どもの実態から 英語劇を,外国の人に見てもらおう! (英語劇発表交流会をしよう!) 3 2 附属小学校の英語の時間について • 年間の教育課程について • 年間12時間(3UA) • 毎週木曜日の朝15分間の英語の時間 (1UA) • 教育課程改善の経緯 • • • • 言語材料の配列 言語活動の配列 5W1Hを取り入れた改善 さらなる改善へ(「聞く」「話す」「読む」「書く」のバランス) 4 2 附属小学校の英語の時間について • 指導体制について • 非常勤講師中心の授業 • 学級担任中心の授業 5 3 英語劇を取り入れた 授業の構築について • 最終目的は,外国の人との交流 ①交流の中で劇を見せよう! ②劇の練習の中で,交流に必要な英語表現を身に付け よう! ③英語表現を身に付ける練習(ゲーム等)そのものも, 交流に生かしていこう! 6 3 英語劇を取り入れた 授業の構築について • 授業の目標が達成できるような台本の吟味 • 交流に生かせるように,基本的なあいさつ表現を含ん でいる • これまで学習してきた表現を生かせる • 文型が単純である • 語彙が少ない • 台本全体の長さが5分程度である • 全員がセリフをしゃべることができる 7 3 英語劇を取り入れた 授業の構築について • ゲーム等の活動 • • • • フルーツバスケット 爆弾ゲーム 消しゴム取り カルタ <活動のバリエーションの工夫> ①隣同士 ②グループで ③教師の役を子どもが など 8 4 単元構成と,具体的な場面 • 導入 →話し合いを元に,学習の方向付け(課題意識の醸成) • 毎時間の練習 →スキルの向上,意欲の継続 • 交流活動の準備 →劇や歌の練習,交流会の準備,大道具・小道具の作成 • 旭川藤高等学校との交流 • 外国の人との交流 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 5 子どもの変容 • 6年生の英語の時間で「うれしい!」「たのし い!」と感じるのはどんなときですか? • • • • • • • • 劇がうまくできたとき,喜んでくれたとき・・・8 外国の人と話ができたとき(通じたとき)・・・8 ゲーム・・・6 英語を覚えられたとき・・・4 ほめられたとき・・・3 英語をうまく言えたとき・・・3 相手の言っている英語の意味が分かったとき・・・3 歌を歌ったとき・・・1 19 5 子どもの変容 • 6年生の英語の時間で「つまらない」と感じる のはどんなときですか? • • • • • • • 知っていることをやるとき,同じことを繰り返すとき・・・6 聞いてばかりいるとき・・・6 相手が何を言っているのか分からないとき・・・3 うまく言えない(英語で何というか分からない)とき・・・2 英語が通じなかったとき・・・2 自分だけが分からないとき・・・1 間違ったとき・・・1 20 5 子どもの変容 • 中学校の英語でやってみたいこと,期待しているこ と。 • • • • • • • • • • • 英語で文を書いてみたい・・・4 発音練習(上手な発音ができるようになりたい)・・・4 英語で会話をしたい・・・4 もっと色々な英語を知りたい,もっとできるようになりたい・・・3 外国の人との交流・・・3 英語だけで外国の人と話をしてみたい・・・2 単語を覚えたり文法を覚えたり・・・2 ゲーム・・・2 実際に海外に行って英語を試したい・・・1 筆記体を書いてみたい・・・1 先生がちゃんとした発音で授業をしてくれること・・・1 21 6 英語劇の効果 • セリフという形で英語の表現を身に付けることがで きた • 身振り手振りを交えながら英語の表現を身に付ける ことができた • 人前で恥ずかしがらずに英語表現を口にすることが できた(コミュニケーション能力の高まり) • 劇をつくりあげること自体が楽しい 喜劇・・・・・・笑ってもらえると自分もうれしい 間違っても笑ってくれるからうれしい → 堂々と英語劇ができる 22 7 高校生との交流について • 藤高の劇を見たあとに交流 • 藤高の劇が動機付けとして機能 • 多数の高校生のお手伝い • 少人数のグループ分けができる • 一人一人の英語を発する機会の増加 • 高校生が盛り上げてくれる • 自信のない子どもも交流に参加し,英語を使っていた 23 7 高校生との交流について しかし・・・・・・ • 少量のアウトプットと少量のインプット 高校生との交流だけに焦点を当てて考えれば,高校 生が交流の準備をし,そこにお客さんとして小学生が 参加した方が効果があるか? (小学生にとっては,多量のインプットがある) 双方にとって最も効果のある方法を模索 24 8 外国の人との交流について • 「英語じゃないと通じない!」という本物感, 必要感の高まり • 事前に「たくさんほめてほしい」とお願いして おくことで,本物の外国の人に自分の英語が 通じた達成感,成功感 • しかし・・・・・・ 人材確保が課題(附小では,大学や私立高校と連携 →恵まれているが,もっと強化したい) 25 9 成果と課題 • 日常的に担任や,担任に準ずる教師が授業 をもつ場合 • 「英語による実践的コミュニケーション」の力 を高めるために • 発達段階に応じた指導 以上の3点から成果と課題をまとめると・・・ 26 9 成果と課題 • 日常的に担任や,担任に準ずる教師が授業 をもつ場合 <成果> 題材の終末場面で外国の人と英語で交流することは 有効であった (学習の成果を実感し,達成感を味わうことができた) <課題> どの場面で,どの様な人材活用をすることが有効か, 吟味する必要がある 27 9 成果と課題 • 「英語による実践的コミュニケーション」の力 を高めるために <成果> 学級の友だちばかりではなく,様々な人との関わりの 中で英語を活用したコミュニケーションの場をもつこと が有効であった <課題> 他校の同学年の小学生と,6年生が低学年と,高校生 となど,どの様な相手との,どの様な形態でのコミュニ ケーション活動が有効か吟味する必要がある 28 9 成果と課題 • 発達段階に応じた指導 低学年はゲーム・歌でもつ。高学年は目的意識をもって活動 に取り組むことを重視しながら授業構築することが大切 <成果> 目的意識をもちながら英語の表現を身に付けることが できる活動として,英語劇は効果的であった (台本が平易であれば,オーバーアクションの喜劇が有効) <課題> 英語劇の他,どの様な活動が有効であるか 29 英語劇「桃太郎」基本台本 第1幕 昔々ある所におじいさんとおばあさんが住んでいました。ある日、 おじいさんは山へしばかりにおばあさんは川へ洗濯に行きました。 ナレーター おばあさんが川で洗濯をしていると,川上から大きな桃が「どんぶ らこどんぶらこ」と流れてきました。 What’s That’s that!? a peach. How big. おばあさん I had never seen. I will bring it back to my home. 1 ナレーター おばあさんは桃を家まで持って帰りました。 Is this a peach? おじいさん おばあさん Yes. How big. I had never seen. おじいさん Let’s cut Bring me おばあさん this peach open. knife. Yes. I want to eat this peach.(と言って桃を切る) おじいさん 2 (桃から出てきて) Hi. I'm Momotarou. 桃太郎 Nice to meet you. How are you? I’m fine,thank you. おじいさん おばあさん And you? I’m fine. 桃太郎 3 ナレーター 桃から生まれた子どもは「桃太郎」と名づけられ大きくて立派な成 年に成長しました。 第2幕 I want to go to Onigasima. 桃太郎 No! おじいさん Onigasima I want to is dangerous. go to Oigasima. 桃太郎 Stop it. おばあさん 4 Onigasima is dangerous. I want to go to Onigasima. 桃太郎 I want to go to Onigasima. I want to go to Onigasima.(ダダをこねる) OK,OK. おじいさん おばあさん Please bring these Kibidango. おばあさん 5 第3幕 ナレーター 桃太郎は「鬼が島」へ行くことを決意しました。 Hi. I'm Momotarou. (犬登場) 桃太郎 Nice to meet you. How are you? I’m fine,thank you. 犬 And you? I’m fine. 桃太郎 6 I'm Mr.Dog. Nice to meet you. 犬 Where are you going? I am going to Onigasima. 桃太郎 I want to eat Kibidango. 犬 If you give me your Kibidango, 7 I will go with you. Ok, I give you Let’s go with me. this Kibidango. 桃太郎 Hi. I'm Momotarou. (猿登場) 桃太郎 Nice to meet you. I'm Mr.Dog. 犬 8 Nice to meet you. How are you? I’m fine,thank you. 猿 And you? I’m fine. 桃太郎 犬 I'm Mr.Monkey. 猿 Nice to meet you. 9 Where are you going? We are going to Onigasima. 桃太郎 I want to eat Kibidango. 猿 If you give me your Kibidango, Ok, I give you Let’s go with us. I will go this Kibidango. 桃太郎 10 with you. Hi. I'm Momotarou. (雉登場) 桃太郎 Nice to meet you. I'm Mr.Dog. 犬 Nice to meet you. I'm Mr.Monkey. 猿 Nice to meet you. 11 How are you? I’m fine,thank you. 雉 And you? I’m fine. 桃太郎 犬・猿 I’m Mr.Pheasant. 雉 Nice to meet you. Where are you going? 12 We are going to Onigasima. 桃太郎 I want to eat Kibidango. 雉 If you give me Ok, your Kibidango, I give you this Kibidango. 桃太郎 Let’s go I will go with us. 13 with you. 第4幕 Who are you? 鬼が島到 着 鬼 Hi. I'm Momotarou. 桃太郎 Nice to meet you. How are you? I’m fine. 鬼 Why do you come 14 here? Becouse I want the treasures 桃太郎 Give me the treasures. 犬 No. 鬼 Give me the treasures. 猿 No. 鬼 Give me the treasures. 雉 15 you stole. No. 鬼 Ok, Let’s fight! 桃太郎 戦いの 場面 ナレー ター 桃太郎は鬼をこらしめ、たくさんの財宝を持って家に帰りました。それ から桃太郎はおじいさん,おばあさんと仲良く暮らしました。 松島正弘(県北法則化サークル)氏の作成した台本をもとに変更を加えた 引用もと 16 http://www1.ocn.ne.jp/~kenhoku/momotop.htm 6年1組の実践授業 6年1組授業担当者 遠藤昌一 1 1.本実践のねらい ① 英語劇を手段にすることで、初めて 出会う人や外国の人との英語によるコ ミュニケーションへの意欲を高め、目的 意識をもって学習に取り組むことができ る。 ② 必要な英語の表現を身につけ、それを 活用して交流活動をしようとする。 2 この活動において、外国語である英語をは なす(使う)ときに技術面(英語を言 う)・情意面(外国の人が相手でもひる むことなく話すこと)において必要なこ とは何かということも毎回の取り組みの 中で、児童自身に気づかせるように努め ました。 3 2.英語劇を取り入れた授業の 構築について 最終目的は… 「外国の人との交流会」 という目的が達成できる ような劇の台本の吟味 4 児童にとって・・・ ① 興味がもてる劇であること ② 今まで学習した表現を生かせること ③ 表現が平易で外国の人との交流に生 かせる表現を含んでいること 5 ④ 全員が活動に参加できること (セリフを全員が言う) ⑤ 児童の実態に応じて、児童自身が台本 のアクションやセリフを吟味していくこ と ⑥ 相手に気持ちを伝えるためには何が必 要であるかということ が大事であると考えた 6 教師ができること (対処したこと)は ① 児童に英語劇として扱うものを提示し、 選択させた。 ⇒「日本昔ばなし」「サザエさん」の2点 を提示し、児童の話し合いで「サザエさ ん」に決定した 7 ② 台本を作ること ⇒「外国の人との交流」に主眼を置いて いるので、外国の人がわかる英語にする ために、教師が作成した台本を英会話教 室の教師に校正を依頼した。 8 ③ 各グループの学習状況を見取りながら、 最小限のアドバイスを伝えた。 ⇒ 児童主体の活動を意識し、相互協力が できるグループ編成にし、児童の手で作 り上げることを意識した。 9 ④ 児童のアイディアを最大限に尊重する ⇒セリフの追加などのグループの工夫を尊 重し、教師から「○○をやりなさい」と いう指導はできるだけ避けた。 10 3.子どもの実態と変容 (1) 英語の授業が好きかどうか ① 事前アンケートの段階では 「英語が好きだ」という児童は 22人(全体の58%)だったのが、 事後アンケート(交流会終了後)に は、27人に増えた。 11 【理由として考えられること】 「英語が言えるようになった」「伝わっ た」という技能面での喜びに加え、「外 国の人と話すのが楽しい」という「交 流」という視点からの楽しさが大きくか かわっている。 (例) 外国人と話してみて楽しかったから 英語を話していて、とても楽しいと感じたから 12 ② 「嫌い」という児童には2つのタイプ に分かれることがわかった。 ・ なぜ、英語を学ぶのかがわからない (学ぶ理由が分からない) (例) 日本人なのに英語をしゃべらないといけないのか 日本語だけで精一杯 13 ・ セリフが覚えられない・読めない (例) 読めないから 覚えられないから 14 ここで問題と感じたことは・・・ 「英語=強制的な暗記」 という印象を持っている児童がいた ⇒「英語の学習は、強制的な暗記である」という 印象を緩和していく指導の工夫が必要。 ⇒今回の実践を通して、数名の児童に「英語を話 していて楽しい!」という変化が見られた。 15 (2) 英語を使えるようになりたいか ① 事前アンケートでは「使えなくても いい」という児童は3人いたが、交流会 後には1人に減った。 (例) 外国に行ったときに困る 世界の人と交流ができるから 「使えなくてもいい」という児童は「別に覚えなくても いいと思う」というのが理由である ⇒英語を学ぶ意味がわかるようにする工夫が必要 16 ② 「使えるようになりたい」という児童 には、「将来のため」「外国の人と交流 ができる」「受験のため」という回答を している児童がいた。 17 (3) 英語を学んだり使ったりする ときに大切なことは何ですか? 子どもの回答は,大きく分けて3つのタ イプに分類することができる。 18 英語を学んだり使ったりするときに大切な ことは何ですか? ① 情意的な要素 (例) 感情を込めて話すこと 恥ずかしがらずに話すこと 話すときの気持ち 堂々と話すこと 英語を好きでいること! 心 気持ちを伝えること 19 英語を学んだり使ったりするときに大切な ことは何ですか? ② 情意的+技能的要素 (例) 発音と気持ちを込めた言葉 コミュニケーション 20 英語を学んだり使ったりするときに大切な ことは何ですか? ③ 技術面 (例) 「書く」「話す」「聞く」「読む」がそれぞれ できるようになること 基本から復習 実際に使うこと 21 アンケートの結果、「情意面」「技能面」 がほぼ同数となった。 ⇒交流会では、子どもたちは,自分たちの英語がゲスト (外国の人たち)に伝わり,「good」などとほめてもら うことができた。そのことが,「英語を学んだり使った りするときに,英語表現の知識や発音だけではなく,気 持ちを込めて恥ずかしがらずに話すことも大切だ」とい う回答を生み出したのであろう。 22 【補足】情意面の回答が多い理由 第二言語(外国語)習得の研究において、 英語を母語話者とする人に比べ、 英語を外国語とする人のほうが、間違い に対する許容範囲が狭いと言われている。 間違いを気にせずに英語を使うことがで きたという環境(雰囲気や外国の人の言 葉)が,今回のような結果につながった と考えられる。 23 (4) その他 ① クラスの児童のなかで、英語塾など に通っているという実態があり、さらに は英検を取っている児童がクラスにいた。 そのような実態を踏まえ,一人一人の能 力を生かせるようなグループ分けをした。 24 ② 中学英語に対して不安なイメージを 持っている児童もいる。 ⇒小中(高・大学)連携を 深める工夫が今度のテーマ になる! 25 ③ 外国語を学習する目的として、「将来 のため」というのが児童にとって核と なっている。 「なんとなく…。」という思いをさせな い教師側の努力を今後も継続していきた い。 26 ~6年「英語の時間」授業の構想~ 6年2組 授業者 斉藤 誠 平成 18年 12 月8日(金)6校時目 1 2 題材「外国の人と交流会をしよう」 ~3Units Activity~(9時間扱い) 研究授業の仮説 外国人との交流を目的として,その交流会で発表する英語劇の準備をすることを通して, 目的意識をもって主体的に英語の表現を身に付けようとするとともに,身に付けた英語 表現を積極的に活用しようとすることができる。 〔本時の仮説〕 【重視した子どもの実態】 題材について <学習に対する態度> 本校では,全学年 45 分間の英語の時間(3UA)を2時 ・英語の時間が好き…………30人 間1内容として年 12 時間行うとともに,毎週木曜日の続 嫌い………… 6人 ける活動の時間に15分間(1UA)の英語の時間の活動を ・英語で話すことが得意……23人 行っています。 不得意……14人 ・英語を話したりできるようになりたい 32人 本題材は,本来 2 時間扱いの3UAではなく,子どもた ならなくてもよい 2人 ちの英語を学ぶ意欲や必要感を高めることを目指した,9 <英会話学校などの実態> 時間扱いの大題材を開発する試みとしての題材設定です。 ・英会話などを習っている…29人 本学級の子どもの実態調査によると,半数以上が英会話 習っていない… 8人 学校や英語を教える塾などに通っています。また,1割強 <楽しいと感じるとき> ・うまく言えた,できた,分かった の子どもが英語が嫌いと答え,その理由として, 「うまくで …14人 きないから」「体を動かしながらの学習が恥ずかしいから」 ・ゲームをしながら学習…… 8人 という内容の回答をしています。一方で,できた・分かっ ・踊りや体を使って………… 6人 たという成功体験や,ゲーム・体を動かしながらの活動, ・友だちとの会話…………… 5人 友だちとの会話などを楽しい理由としてあげています。ま ・その他……………………… 3人 た,英語の時間に取り組んでみたいこととしては,ゲーム <つまらないと感じるとき> ・よく分からない…………… 8人 的な活動,交流活動,劇などの活動をあげている子どもが ・聞いてばかりの時………… 6人 多くいます。以上を踏まえると,6年生の英語の時間の活 ・踊りや体を使って………… 4人 動としては,体を動かしたりゲーム的な取組などを通して ・その他……………………… 7人 「英語ができた!」 「英語が分かった!」という体験をさせ <英語の時間に取り組んでみたいこと> ることを重視するとともに,それらの身に付けた表現を活 ・英語のゲーム………………29人 ・外国の人との交流…………23人 用しながらさらなる成功体験をさせていくことが効果的で ・英語を使って初めて会う人との交流… 17人 あるといえます。 ・簡単な英会話………………17人 そこで,最終目標を英語をネイティブとする外国人との ・英語劇………………………14人 交流活動とし,その交流の中では英語劇を見せることを中 ・人形劇……………………… 9人 心に据えることで題材を構成しました。劇と英語によるコ ・英語の歌…………………… 8人 ミュニケーション活動には,ただ英語を発音するだけでは ・紙芝居……………………… 6人 ・その他……………………… 5人 なく,「気持ちが伝わるように表現する(英語を話す)」と いう共通点があります。ですから,簡単な英語劇は,これ までの小学校英語の集大成としての6年生の英語に適してるといえます。そして,その英語 劇で身に付けた表現を,外国人との交流の中で活用していきます。 「身に付いた英語を駆使し ながら本物の外国人とのコミュニケーションができた」という成功体験を通して,子どもた ち一人一人に「もっと英語を学びたい」という気持ちをもたせていきたいと考えています。 3 英語劇を通して身に付いた表現を活用して,外国の人と交流する。 自分が身に付けた英語が通じてうれしい。 みんなで英語劇をつくり上げてたのしい 英語の時間-1- 英語の表現をたくさん使えるようになった! 4 題材の目標 「英語劇発表・交流会をしよう」という目的意識をもちながら意欲的に学習に取り組むと ともに,あいさつの表現や「How」「Where」「I want to」「Who」「Why」などの言語材料 を活用した英語劇に取り組み,英語劇づくりを通して身に付けた表現を活用して外国人と交 流することができる。 5 見取りの視点 見取る 英語によるコミュニケーションについての 観点 関心・意欲・態度 表 現 ・英語の表現を発声しながら,ゲームな ・英語の表現を覚え,気持ちが伝わるよ どの活動に楽しく参加していたか。 うに工夫して言うことができたか。 ・身振りなども交えて,気持ちが伝わる ように英語のセリフを言おうとして 見取り いたか。 の視点 ・交流会で,積極的に英語の表現を使っ ・身に付けた英語表現を活用して,自己 て会話をしようとしていたか。 紹介や簡単な質問などを交えた会話 を行うことができたか。 6 本題材の研究との関わり (1)ゲームを活用した言語活動の工夫……【研究視点3-1】 英語の表現を活用するゲームを行います。ゲームを行う際には,初めは簡単で,だんだん 難しくなるようにします。そして,ゲームになれたら他の表現に変えて同じゲームをするよ うにします。そうすることで,子どもたちは無理なく英語の表現に親しむことができます。 get the eraser ゲーム <活動>ペアの間に消しゴムを置きます ・子ども「Where are you going?」 ・教 師「I am going to ○○.」 ※○○には,地名が入ります。 ・教師が「I am going to Onigasima.」と言ったら消しゴムを取ります。他の名前の時に 消しゴムを取ったらお手つきです。 places name カルタ <活動>…ペアで ・子ども「Where are you going?」 ・教 師「We are going to ○○.」 ※○○には,場所の名前が入ります。 ・○○の場所のカードを取ります。 places name カルタ② →Where are you from?に変えて場所取りカルタを行う ゲームで身に付けた表現を活用 HRT や JTE との英語での会話に挑戦する。その際,本時で身に付けた表現を活用する ようにする。 ※本時では,参観者がいることを想定し,はじめて出会う他者とのコミュニケーション を図る活動に挑戦する 学習したことを活用 英語が通じ,認められる喜び 英語の時間-2- もっと学びたい 7 題材構想表 学習内容 時間 Motivat ion ◆言語材料 ○あいさつ表現 1 ◇言語活動 ○課題意識の醸成(交流会の内容・そのための準備の計画) ○「桃太郎」台本の紹介・グループ分け ◆言語材料 ○あいさつ表現 ○How big! 2 ◇言語活動(歌・第1幕の練習) ○クリスマスソング ○第1幕の読み合わせ ○How bigを使ったゲーム・チャンツ,「How ○○!」の練習 ○第2幕のグループごとの練習 見取りの観点 A-エ 物語 を 大ま かに聞 き取 る Bーア 英語の 音声 を楽 しむ 「やって楽しい」 ゲーム的な楽しさ ◆言語材料 ○I want to eat~ 3 Review& 4 本 時 ◇言語活動(歌・第2幕の練習) ○クリスマスソング ○第2幕の読み合わせ ○I want to eatを使ったゲーム・チャンツ ○第2幕の練習 ◆言語材料 ○Where ◇言語活動(第3幕前半) ○第3幕前半の読み合わせ ○Whereを使ったゲーム・チャンツ ○Whereの表現を使いながら簡単な会話に挑戦 Listening ◆言語材料 ○I give you~ 5 ◇言語活動 ○第3幕後半の読み合わせ ○I give youを使ったゲーム・チャンツ ○第3幕全体の練習 Input ◆言語材料 ○Why do you~? ○give me~? 6 会話ができてうれ しい→もっと学び たい Aーウ 質問を聞き適切に応 じる Bーア 英語の 音声 を楽 しむ Bーイ 質問やその答えを聞 き手に伝わるように 話す ◇言語活動 ○クリスマスソング ○第4幕の読み合わせ ○Why,give meを使ったゲーム・チャンツ ○第4幕と全体の練習 ◆言語材料 これまで学習した表現 7 ◇言語活動 ○クリスマスソング ○全体を通した練習 ○交流会の準備 ◆言語材料 これまで学習した表現 8 学んだ英語が通じて うれし→もっと学び たい ◇言語活動 ○クリスマスソング ○全体を通した練習 ○交流会の準備 Creative Output ◆言語材料 これまで学習した表現 9 B-イ 質問したいことが相手 に伝わるように話す Aーウ 相手の質問に対して 適切に 応じ る ◇言語活動 ○英語劇発表・交流会 英語の時間-3- 8 本時の学習 (1)本時の目標 英語劇・第3幕最初の場面の練習やゲーム活動を行いながら,「Where」を使った2つの 表現を身に付けることができるとともに,それらの表現を活用して参観者と簡単な会話をす ることができる。 (2)本時の展開 ユニットのねらい 及び 主な学習活動 HRTおよび児童の活動 JTEの働きかけ・備考 ①あいさつを通して英語に取り組む気持ちを高める 1 あいさつ ○JTEとあいさつをする n o i t a v i t o M ②第3幕前半の練習と・where の練習に取り組む 1 台本 を リ ズ ムに 合 わ せ て体 を 動 か しな が ら 第 3 ○JET は,子どもの中に入り, 幕前半の台本を読む 自信をもてない子どものそば 2 Where の表現に親しむ①(get the eraser game) について一緒に言う <活動>ペアの間に消しゴムを置きます ○HRT は全体の進行,JET は ・子ども「Where are you going?」 個別に助言や指導をする ・教 師「I am going to ○○.」 ※○○には,地名が入 ります。 ・教師が「I am going to Onigasima.」と言ったら消しゴ ムを取ります。他の名前の時に消しゴムを取ったらお手 つきです。 3 ☆ゲームを活用した言語活動 の工夫……研究視点3-1 Where の表現に親しむ①( places name karuta ) <活動>…グループでカルタをする ・子ども「Where are you going?」 ・教 師「We are going to ○○.」 ※○○には,場所の名前が入ります。 ・○○の場所のカードを取ります。 t u p n I g n i n e t s i L 4 5 6 7 「Where are you going?」 の下線部を変える と,別の質問ができることを知る →Where are you from? 「Where are you from?」を使ってカルタゲー ム( places name karuta ) 「Where are you from?」を使って応答の練習 グループごとに,第3幕前半の劇の練習 Aーウ 質問を聞き適切に応じる Bーイ 質問やその答えを聞き手 に伝わるように話す ③今日学習した表現を活用して,参観者との会話に挑戦する 地名カードを集めよう ①「Hi」 「Hi」 ②「I'm ○○」 「I'm □□」 ③「Nice to meet you」 「Nice to meet you」(握手) ④「Where are you going?」 「I'm going to(カードの地名)」 2 お客さんに質問しよう ジャンケンで勝った人が質問者となり, 相手の持っているカードをもらえる ※参観者の先生方と話をするときは,ジ ャンケンをしないで,子どもが質問者 になれる t u p t u o e v i t a e r C 1 n o i t a d i l o s n o C ④ 本 時 に つ い て の 振 り 返 り を す る 1 本時 の 学 習 の感 想 を 発 表さ せ な が ら本 時 の 振 り ○JTE が感想を英語で尋ねる 返り 2 おわりのあいさつ ○JTE がおわりのあいさつ ・あいさつ(上記の①~③) ・Where are you from? ・Thank you. Good bye. ・相手の名前と出身地をメモ 英語の時間-4- はじめに,一人10枚ずつカードを持っている。 同姓からもらったカードは1点,異性からだと 3点,参観者からだと5点 ◇ 研究との関わり (1) 学習の系統性や持続性を踏まえた題材構成の工夫……【研究視点2-2,3-2】 ①活動のねらいを明確にした題材の導入 本題材は, 「外国の人と交流をするために,英語劇をつくり上げながら英語表現を学んでい こう」という明確な活動のねらいを示し,その交流会に向けての準備をする中で,これまで 学習した英語表現を活用したり,新たな表現を学習したりすることを目指しています。子ど もたちは「なぜこの表現を学ぶのか」というねらいを理解し,意欲的に学習に取り組もうと することができます。 活動のねらいの提示 →→→ 意欲的な学習への取り組み ②英語劇の効果的な活用 英語によるコミュニケーションと英語劇には共通点があるからです。例えば,英語による コミュニケーションでは,ただ単に英語の言葉を呪文のように発すればよいのではなく,相 手の表情を見ながら自分の気持ちを伝えていくことが大切です。これは,英語という言語を 通した感情表現であるととらえることができます。つまり,劇におけるセリフと同じで,相 手意識をもった上で英語表現をしていくことが重要になるのです。また,劇では自然と身振 りや手振りを交えてセリフを言うことができ,そうしたボディーラングイッチがコミュニケ ーションの能力を高める上でも重要となります。さらには,英語の会話に自信を持てない子 どもでも,劇のセリフという形を通すことで,英語表現を堂々と発表することができます。 以上のような点から,英語劇が有効であると考えました。 英語劇の活用 →→→ 豊かな英語の表現力 自信をもって英語表現 英語表現が身に付く(セリフという形で覚えてしまう) ③外国の人との交流会を位置付ける 英語劇を発表するだけでは,一方的な英語の発表会でありコミュニケーションではありま せん。あいさつ表現を中心とした簡単な英語劇を行った上で,その劇のセリフをそのまま実 際のコミュニケーション活動に応用することで,英語劇の学習が実践に生きてきます。です から,英語劇の発表に加えて,英語を話す人たちと英語で交流会を行うことが重要になるの です。さらに,この交流会では,ゲストティーチャーである外国の人たちに,子どもたちの 英語が伝わったときには,賞賛の言葉をたくさんかけてもらうことをお願いします。子ども たちは,英語で話すことの緊張感を味わうなかで本物の英語に触れながら,自分たちの英語 が通じることに学習の達成感を感じ, 「もっと英語を学習したい」という強い学びがいを感じ ることができるのです。 英語劇+交流会 →→→ 劇のセリフの実践への応用(実践的コミュニケーション) 賞賛の言葉による成功体験(英語表現への自信の醸成) 達成感の実感(「もっと英語を学習したい」という強い学びがい) 英語の時間-5- 1 開会式 ・はじめのあいさつ ・活動の説明 ・各グループに高校生をご招待 2 グループ交流 ・6年生から英語劇の発表 ・英語を使ったゲームなどを通しての交流活動 ・感想交流 ①6年生から藤高の英語劇の感想 ②藤高の皆さんから6年生への劇やゲームの感想 ・みんなで歌(・ジングルベル ・ハッピークリスマス) 3 閉会式 ・交流の感想(附小代表) ・藤高の方からの感想 ・斉藤先生からのお話 「子どものお手伝い」 Group 1 【Tarao, Wakame, and Katsuo are talking.】 Katsuo: ①Let’s help our parents! Wakame & Tarao: ②That’s a good idea! Wakame: ③Do you want to make some money by helping? Katsuo: ④No way! Tarao: ⑤What will we do? Katsuo: ⑥We will clean the room! Wakame & Tarao: ⑦Sounds good! Katsuo: ⑧Are you tired? Sazae and Fume: ⑨Yes. Wakame: ⑩We will clean the room! Tarao: ⑪I will clean the room, too! Sazae: ⑫You don’t have to clean the room, Tara-chan. ⑬Because it’s dangerous. Tarao: ⑭I see. Katsuo and Wakame, please do it. 【While Katsuo and Wakame are cleaning the room, the others in Sazae’s family are watching TV.】 Please make comments by yourself! 【After cleaning】 Katsuo & Wakame: ⑮We finished! Sazae: ⑯You took a long time! Why? Katsuo: ⑰Well, it was difficult to pick up all the pieces. Fune: ⑱What’s? Masuo: ⑲Well…You broke something, didn’t you? Katsuo & Wakame: (Keep silent) 【Fune and Sazae run to the kitchen.】 Fune & Sazae: ⑳Oh, my god!!! 【カツオ・ワカメ・タラオは話している】 カツオ:①お手伝いをしよう! ワカメ・タラオ:②いいね! ワカメ:③手伝いをしてお金をもらいたいんでしょ? カツオ:④違うよ。 タラオ:⑤何をするのですか? カツオ:⑥家の掃除をしよう! ワカメ・タラオ:⑦いいね! カツオ:⑧姉さん、母さん、疲れていない? サザエ・フネ:⑨疲れているけど。 ワカメ:⑩私たち、家の掃除をするの。 タラオ:⑪お掃除をするです。 サザエ:⑫タラちゃんはやらなくてもいいのよ。 ⑬だって、危険だもの。 タラオ:⑭わかったです。カツオ兄ちゃん、ワカメ姉ちゃん。やってくださいです。 【カツオとワカメが掃除をしている間、他の家族はテレビを見ています】 ここのセリフは自分たちで考えよう! 【掃除が終わって】 カツオ&ワカメ:⑮終わったよ! サザエ:⑯ずいぶん長くかかったね。なんで? カツオ:⑰だって、カケラを拾い集めるのにとまどっちゃってね。 フ ネ:⑱何だって? マスオ:⑲それって、何かを壊したってこと? カツオ・ワカメ: (黙り込む) 【フネとサザエは台所に走っていく】 フネ・サザエ:⑳何じゃ、こりゃ・・・。 「波平の服選び」 Group 2 【Sazae’s family is talking in the room.】 Namihei: ①I’ll go out. Tarao: ②What are you doing? Namihei: ③Nothing special. I will not go to JUSCO. Wakame: ④What are you doing? Namihei: ⑤Nothing special. I will not go to Asahiyama Zoo. Katsuo: ⑥What are you doing? Namihei: ⑦Be quiet(Shut up)! I will not do anything special. 【Namihe is choosing his clothes.】 Fune: ⑧Will you wear this? Namihei: ⑨OK. 【Go out. Later he comes back.】 Sazae: ⑩Did you finish your work? Namihei: ⑪No. 【Namihei changes his clothes.】 Namihei:⑫ I might meet someone. I’d better put on a sweater. ⑬ Sazae, please bring me my sweater. Sazae: ⑭Sure. Is this sweater OK? Namihei: ⑮Sure. 【Namihei changes his clothes and goes out, but he comes back again.】 Masuo: ⑯Did you finish your work? Namihei: ⑰No. ⑱I might faint from the heat. I have to change my clothes. ⑲Let’s go! But, I might have a car accident…. Katsuo: ⑳What are you doing? 【Katsuo and Wakame find some letters and postcards.】 Wakame: 21. Weren’t you just going to mail those postcards? Namihei: 22. Yes. Katsuo: 23. Why did you change clothes so many times just mail some letters? 24. You are really strange! 【サザエさん一家が部屋に集まっています】 波 平:①出かけてくる。 タラオ:②何をしにいくのですか? 波 平:③別に。ジャスコには行かないよ。 ワカメ:④何をしに行くの? 波 平:⑤何も。旭山動物園にも行かないよ。 カツオ:⑥何をしに行くの? 波 平:⑦しつこいな~。何もしないけどな~。 【波平が着替えをしています】 フ ネ:⑧これでいいですか? 波 平:⑨わかった。 【出かけたが戻ってくる】 サザエ:⑩用事は済んだの? 波 平:⑪まだだよ。 【波平がまた着替えをしています】 波 平:⑫誰に会うかわからないな~。セーターにしよう。 ⑬サザエ、セーターを持ってきてくれないか? サザエ:⑭いいわよ。このセーターでいい? 波 平:⑮いいよ。 【波平は着替えて出て行ったが、また戻ってくる。 】 マスオ:⑯用事は済んだのですか? 波 平:⑰まだ。 ⑱熱で気分が悪くなりそうだから、服を変えるか? ⑲これでいい。行こう!しかし、事故にあうかも・・・。 カツオ:⑳何をしたいの? 【カツオとワカメは手紙とハガキを見つける】 ワカメ:21 ハガキと手紙を出しに行くだけだよね? 波 平:22 あー、そうだ。 カツオ:23 なんで,手紙を出しに行くだけなのに何回も服を変えるの? 24 本当におかしい! 「戸締り」 Group 3 【Katsuo sees Mr. Isasaka in front of Katsuo’s house.】 Mr. Isasaka: ①Hello, Katsuo. Katsuo: ②Good evening! Mr. Isasaka: ③Well, Sazae locked up and went shopping. Katsuo: ④Really? 【Katsuo is waiting for Sazae outside.】 Wakame: ⑤Katsuo, what are you doing? Katsuo: ⑥I’m waiting for Sazae, because she locked up and went shopping. Wakame: ⑦Really? Unbelievable. Namihei: ⑧What are you doing now? Wakame: ⑨We are waiting for Sazae, because we can’t get inside the house. Namihei: ⑩Why? Katsuo: ⑪She locked up and went shopping. Namihei: ⑫You’re kidding. Fune: ⑬What are you doing? Namihei: ⑭We are waiting for Sazae. Fune: ⑮Why? Wakame: ⑯She locked up and went shopping. Fune: ⑰Oh, no! Masuo: ⑱What are you doing? Fune: ⑲We are waiting for Sazae. Masuo: ⑳Why? Fune: 21. She locked up and went shopping. Masuo: 22. Oh… 【Sazae comes to her house with Tarao.】 Sazae: 23. Oh my! Oh my! Namihei: 24. Stupid! Namihei&Fune&Masuo&Katsuo&Wakame: 25. We’ve been waiting for two hours. Sazae: 26. Silly you! I forgot to lock the door!! Namihei&Fune&Masuo&Katsuo&Wakame: 27. Really? 【カツオは家の前で伊佐坂先生と会う】 伊佐坂先生:①やあ、カツオ君 カツオ:②こんにちは。 伊佐坂先生:③そういえば、サザエさんがガギをかけて買い物にいったね。 カツオ:④本当ですか? 【カツオは家の前でサザエを待つ】 ワカメ:⑤お兄ちゃん、何をしているの? カツオ:⑥姉さんがカギをかけて買い物に出かけたから、姉さんが来るのをまっているんだよね。 ワカメ:⑦本当なの?信じられない。 波 平:⑧何をやっているんだい? ワカメ:⑨家に入れないから、姉さんを待っているの。 波 平:⑩何でだ? カツオ:⑪姉さんがカギをかけて、買い物に行ったからさ。 波 平:⑫サザエは何をやっているんだ? フ ネ:⑬あなたたち、何をやっているの? 波 平:⑭サザエを待っているんだ。 フ ネ:⑮どうしてですか? ワカメ:⑯カギをかけて、買い物に行ったんだって。 フ ネ:⑰あら。 マスオ:⑱何をやっているんですか? フ ネ:⑲サザエを待っているですよ。 マスオ:⑳また。どうしてですか? フ ネ:21 サザエがカギをかけて買い物に行ったからですよ。 マスオ:22 あらら。 【サザエがタラオをつれて帰ってくる】 サザエ:23 大変、大変・・・。 波 平:24 バカ! 波平・フネ・マスオ・カツオ・ワカメ:252時間も待ちました! サザエ:26 バカね。カギをかけるのを忘れてたのよ! 波平・フネ・マスオ・カツオ・ワカメ:27 え!!!! 「カツオのいたずら」 Group 4 【Sazae shows two pairs of pants to Wakame and Tarao.】 Sazae: ①Wakame, which do you like better, this one or this one? Wakame: ②I like this one! Sazae: ③Tara-chan, which do you like better, this or this? Tarao: ④I like this one, too! 【Wakame and Tarao choose the same pants.】 【Sazae tries to put on the pants.】 Sazae: ⑤I’ve put on weight! This is terrible! 【Fume comes into the room.】 Fune: ⑥Does it fit OK? Sazae: ⑦OK! OK! 【Katsuo enters the room.】 Sazae: ⑧What are you doing? Katsuo: ⑨Nothing special. Sazae, does it fit OK? Sazae: ⑩OK! OK! Get out of here! Katsuo: ⑪Yeah. Guest: ⑫Is anyone in? Sazae and Katsuo: ⑬Coming! 【A guest comes to Sazae’s house.】 Sazae: ⑭Hello. Guest: ⑮Hello, How are you? Sazae: ⑯I’m good. And you? Guest: ⑰OK. Is Fune here? 【When the guest is talking, Katsuo tears paper.】 Guest: ⑱What’s wrong? Sazae: ⑲(say herself) I’ve done it now! ⑳I’m sorry…Mom, You have a guest. 【In Sazae’s room】 Sazae: 21. These pants are not torn. I don’t know what made the sound. Maybe Katsuo did something. 【Sazae finds the tests that Katsuo got a bad mark on torn in the trash can.】 Sazae: 22. Katsuo, what is this? Why was it torn? Katsuo: 23. …………… I’m sorry. When you were meeting the guest, I tore it… Sazae; Katsuo!!!!! 【サザエはワカメとタラちゃんに2組のズボンを見せています】 サザエ:① ワカメ、どっちのズボンがいい? ワカメ:② こっち! サザエ:③ タラちゃん、どっちのズボンがいい? タラオ:④ こっちです! 【ワカメとタラちゃんは同じズボンを選ぶ】 【サザエは2人が選んだズボンを着てみようとするが・・・】 サザエ:⑤太った!!やばいぞ~! 【フネがサザエの部屋に入ってくる】 フ ネ:⑥あなた、それを着られるの? サザエ:⑦大丈夫よ!大丈夫! 【カツオが部屋に入ってくる】 サザエ:⑧何をしているの? カツオ:⑨何も。姉さん(サザエ) 、本当にそれを着られるの? サザエ:⑩大丈夫よ。あんたはそっち行っていなさい! カツオ:⑪は~い 客 :⑫誰かいますか? サザエ・カツオ:⑬はい。 【お客様が家に入ってくる】 サザエ:⑭どうも 客 :⑮どうも、ご機嫌いかが? サザエ:⑯大丈夫ですよ。そちらは? 客 :⑰大丈夫ですよ。フネさんいますか? 【2人が話していると、カツオが紙を破る】 客 :⑱どうしましたか? サザエ:⑲やっちゃった! ⑳ごめんなさい・・・。お母さん、お客様よ! 【サザエの部屋で】 サザエ:21 あれ、破れてないわ。なんで、あんな音がしたのかしら。カツオが何かやったかも。 【ゴミ箱から、点数の悪いカツオのテストが出てくる。それも破れた状態で】 サザエ:22 カツオ、これは何?なんで破れているの? カツオ:23 ごめんなさい!!お客さんが来ていたときに破ったの・・・。 サザエ:カツオ!! 平成18年度 北海道教育大学小学校英語活動地域サポート事業 函館地区グループ活動報告 絵本を使った小学校英語活動のひろがり 発達段階に合わせた英語活動 函館地区グループ 萬谷 隆一(北海道教育大学札幌校) 新田 英樹(北海道教育大学附属函館小学校) 大泉 亮子(函館市立日吉ヶ丘小学校) 福田 美保(森町立さわら小学校) 寺本 公彦(南北海道教育センター) 佐々木美枝(函館市立北昭和小学校) 大倉真由美・柳谷真悠子(函館市立あさひ小学校) 上島 伸之(森町立さわら小学校) 中野由美子(森町立尾白内小学校) 工藤 信悦(穂別町立稲里中学校) 岸 拓史(登別市立登別温泉小学校) 1.基本的考え方 中学以上の教科学習では、指導対象(言語材料)を細かく分析的・系統的に教えることが主流 です。しかし、小学校での言語教育・英語教育においては、言語材料の定着だけが全てではなく、 「児童の欲求」や「経験とのつながり」を大切にし、意味や目的感を重視した英語活動を展開する 必要があります。私たち函館グループは、そのための素材として、「絵本」に着目し、実践を通して その可能性を探ってきました。具体的には、絵本の内容や展開を知りたいという意欲、あるいは絵 本の内容から発展させた活動(劇化、作品作り)の中で高められる表現意欲にのせて、言葉が習 得できる活動や教材を配慮・工夫してきました。 2.なぜ絵本か:絵本のメリット 言語習得・言語教育における絵本のメリットについては、秋田(1998)、中島(2001)が指摘するよ うに、幼少時に絵本の読み聞かせてもらう量が読解力の向上にプラスに働くと報告されています。 また、より一般的には、絵本のメリットは以下の3点に整理できます(Brewster & Ellis 2002: 186)。 1)児童の発達(態度、知能、想像力、社会性)を促し、動機づけを高める 2)言葉の諸側面(音、語彙、文法等)や各種ストラテジーの習得に効果的 3)授業での活用の幅広さ・柔軟さ(多様な発展活動、他教科との関連化) 3.昨年度の取り組みおよび本年度の3つの実践について 昨年度(H17)の実践成果発表交流会で、函館グループは、工藤新悦先生(穂別町立稲里小学 校)と岸拓史先生(登別温泉小学校)の絵本の実践を紹介しました。『はらぺこあおむし』(The Very Hungry Caterpillar と『くまさん、くまさんなにみてるの?』(Brown Bear, Brown Bear, What do you see?)の実践です。この2つの実践では、絵本から自己表現に至る一連の単元構成を行い、 子供たちが意欲的に英語活動に取り組む様子を紹介しました(萬谷・工藤・岸 2007 を参照)。 本実践報告書では、3人の先生の実践を紹介します。北海道教育大学附属函館小学校の新田 英樹先生は、「おおきなニンジン」の劇化の実践について発表します。これはロシア版の「おおきな かぶ」のアメリカ版で、子供たちが演出を一生懸命工夫しました。函館市立日吉ヶ丘小学校の大 泉亮子先生は、「はらぺこあおむし」の関連活動と発表会での実践です。子供の興味を大切にし た総合的な英語活動です。森町立さわら小学校の福田美保先生は「スポットはどこ?」の読み聞 かせの実践を発表します。限られた時間で、いかに読み聞かせによって絵本の世界に子供たちを 引き込み、英語に自然に触れさせるかという実践です。 参考文献 秋田喜代美(1998)「絵本との出会い」内田伸子(編著)『言語発達心理学』放送大学教育振興会, 37-47。 Brewster, J. and Ellis, G. (2002) The Primary English Teacher s Guide, Longman. 中島和子(2001)『バイリンガル教育の方法』アルク. 萬 谷 隆 一 ・ 工 藤 信 悦 ・ 岸 拓 史 (2007) 「 絵 本 に よ る 小 学 校 英 語 活 動 の 可 能 性 -The Very Hungry Caterpillar と Brown Bear の授業事例から-」『北海道教育大学教育実践総合センター紀要』第8号 北海道教育大学附属函館小学校 新 田 英 樹 <第1次公開> 桐の子タイムⅡ Ⅰ 題材名 「The Ⅱ 題材の目標と評価の観点 turnip」 題材構想と活動の流れ 第4学年1組 男子 19 名 女子 21 名 計 40 名 教 諭 新 田 英 樹 【14時間扱い】 【 題材について 】 本題材は,日本語や外国語の「大きなかぶ」 を通して,外国の言語に興味・関心を高めると ともに,様々な表現に触れながら,自国と外国 の文化の違いに気付くことができる題材であ る。 また,友達とのかかわりを通し,互いの考え を交流することで,コミュニケーションの楽し さを味わうことができる。さらに,子どもの「も っと話したい,聞きたい」という思いや願いか ら,英語を中心にした外国人とのコミュニケー ションに発展させていくこともできる学習であ る。 【 題材と子どものかかわり 】 ○ 課題を追求する中で,様々な人とコミュニ ケーションをするのが楽しい。 ○ 「大きなかぶ」は日本語での内容理解が容 易なので,他言語においても大筋をとらえや すい。 ○ 他言語の意味や表現から,文化の違いにふ れることができ,興味や関心をもって学習を 進めやすい。 ● ネイティブな発音に触れないと,言語のも つリズムに気付くことは難しい。 ● セリフを暗記するために繰り返される言語 活動は,必要感がうすれつまらない。 【 題材の目標 】 ○ 日本語や外国語で表現されている「大きなかぶ」を通して,自国や外国の言語や文化への興 味・関心を高めていこうとする。 ○ 外国の人や友達とのかかわりを通して,伝える相手を意識しながら日本語や英語で表現し, コミュニケーションの楽しさを味わおうとする。 【 評価の観点 】 ○ 外国語に触れることで,自国や外国の言語や文化への興味・関心をもとうとする。 【学びの見通し】 ○ 自分の課題追求に必要な情報を得るために,音声CDを聞いたり,インタビューを行ったり, 友達と話し合ったりしようとする。 【課題追求の方法】 ○ 外国の言語や文化に触れながら,課題を追求したり,外国の人や友達と交流したりすること で,互いのよさを認め合っていこうとする。 【行いや生き方へのひろがり】 【 指導の工夫 】 ○ 国語で学習した「大きなかぶ」を基に学習を広げていくことで,日本語や外国語に対する興味・ 関心を高める。 ○ 調べ学習やセリフの練習が充実するように,視聴覚機器を利用し,ネイティブな発音に触れられ るようにする。 ○ 「大きなかぶ」に関連する英単語や英語のフレーズ,言語がもつリズム感を体得できるよう,音 楽活動やゲームを取り入れ,表現する楽しさを味わわせる。 ○ セリフを覚える練習を充実させることができるように,発表の機会を増やし,感想交流の場を保 障することで,様々な見方・考え方に触れさせたり,さらなる意欲付けをしたりする。 【題材の流れ 】(14時間扱い) Unit 1 ( 2 時 間 ) ○ 実習生との英語活動の 想起する。 ○ 7つの場面に分けた 「 The Big Carrot 」 を 見 る 。 ○ 「 The Big Carrot 」を 聞 く 。 ○ 全体のめあてを決め, 学習の見通しをもつ。 Unit 2 ( 2 時 間 ) ○ 和 訳 し た 「 The Big Carrot 」 か ら , 「大きなかぶ」 と比較し,場面 ご と に 「 The Big Carrot 」 の 内 容 を 理解する。 ○ Unit 3( 6 時 間 ) ○ グループ に 分 か れ 「 The Big Carrot 」 を 場 面 ご と に 英 語表現する。 Unit 4( 4 時 間 ) ○ グループ に 分 か れ 英 語 劇 「 The Big Carrot 」 を 練 習する。 ↑(本時 10/14) ↑ 音楽やゲームによる英語活動を随時行う。 Ⅲ 単元構想 学 習 活 動 と 子 ど も の 姿 <オリエンテーション(2時間)> ○ 実習生と行った英語活動について想起する。 英語の歌やあいさつを 教えてもっらたよ。 教 師 の 支 援 ☆ 英語に対する動機付けを図ること ができるよう,実習生と楽しそうに 活動をしていた場面を想起するよう 促す。 ☆ 興味・関心を引き出すため,7つ の場面に分けた「The Big Carrot」 を紙芝居形式にしたものを用意す る。 ☆ ネイティブな発音に触れられるよ う,視聴覚機器を利用する。 もっといろいろな英語の歌や あいさつを覚えたいな。 英語を使って,何かおもしろいことができないかなあ。 ○ 7つの場面に分けた「The Big Carrot」を見る。 どこかで見たことがある話 しだなあ。 ○ 「大きなかぶ」に似てい るよ。 「The Big Carrot」を聞く。 何を言っているの か全然わからない なあ。 「 dog」「 cat」「 mouse」 と 言 っ て いるね 。「大きなかぶ」と比べて 考えると何となくわかるよ。 全部を英語で話せたらすごいだろうなあ。 ○ 全体のめあてを決め,学習の見通しをもつ。 みんなで表現を考えながら,英語劇「The Big Carrot」 を完成し,桐の子発表会で発表しよう。 「大きなかぶ」と少し違う みたいだ。 学習に対する意欲を高めることが できるよう, 「繰り返しが多いこと」 「聞いたことがある単語」 「ゲーム」 を利用することを強調する。 ☆ 学習の見通しがもてるよう,「The Big Carrot」と「大きなかぶ」の比 較,その後グループでの表現を考え るという学習の流れを提示する。 ☆ 「大きなかぶ」と比較するため, 場面ごとに分けた「The Big Carrot」 の和訳を用意する。 ☆ 気がついたことや疑問をまとめる ためのワークシートを用意する。 ☆ 疑問として出された意見をまと め,場面ごとに考えていくことを伝 える。 たくさんの英単語を知り たいし,話したいな。 <「The Big Carrot」の内容理解(2時間)> ○ 和訳した「 The Big Carrot」 と「大きなかぶ」を比較し, 場面ごとに「The Big Carrot」の内容を理解し,思ったこ と,感じたことを交流し合う。 おじいさんやおばあ さんは出てこない ね。 ☆ 「 うんとこしょ,どっこいしょ」 は「1,2の3」と言っている ね。力が入らない感じだ。 どうして ,「かぶ」ではな く「にんじん」なんだろう。 ネズミはおもしろいこと を言うね。 <「The Big Carrot」を英語で表現しよう(6時間)> ☆ ○ 音楽やゲームによる英語活動を随時行う。 歌・音楽に合わせた 表現。 数字・野菜・動物・家族な どの英語カルタ。 英語活動への意欲を継続させるこ とができるよう,音楽やゲーム等を 設定する。 ☆ 共通語句の定着を図るために, 「The Big Carrot」に関連のある英 単語を使ったゲームを取り入れなが ら,一斉指導する。 ○ グループに分かれて,「The Big Carrot」の1∼5場面を 英語表現しながら,「大きなかぶ」との違いを考える。 ☆ 表現が変わることを実感できるよ う,和訳を基に「The Big Carrot」 と「大きなかぶ」を比較する。 ☆ 場面ごとに,Unit2で出された疑 問を解決する場を設ける。 グループに分かれて,「The Big Carrot」の1∼5場面を 英語表現し,思ったこと,感じたことを交流する。 ☆ 各グループに音声 CD を用意す る。 役割分担をしよう。 大きな声で言った方がい いね。 ☆ 単なる英文の暗唱にならぬよう, 一つ一つの単語の意味を考えながら 話すよう促す。 「 One,two,three,pull.」 の 所 は声を合わせよう。 手伝いに来る人のセリフ は重要だね。 ☆ 「大きなかぶ」との比較を生かす よう促す。 ☆ 自他のグループの表現で「利用し たいところや直したいところがない か」という観点で交流するよう働き かける。 ☆ 類似点や相違点を捉えようとする 意識を高めるために,感想やつぶや きを意図的に取り上げる。 「The Big Carrot」 の方は自分から手 伝いに来るね。 ○ ○ 「みんなで引っ張れば,にんじん は抜けますよ」という励ましの言 葉があるね。 グループごとにできたところまで発表し,思ったこと, 感じたことを交流する。 みんな楽しそうにやってい るね。 大きく動いた方がいい ね。 「みんなの所」はそろって いるね。 ナレーションは,言う人 を分けるか,みんなで言 った方がいいよ。 【本時】 ○ グループに分かれて,「The Big Carrot」の6,7場面を 英語表現しながら,「大きなかぶ」との違いを考える。 ネズミのセリフがおもしろ いね。 ○ みんながひっくり返って いるよ。 グループに分かれて,「The Big Carrot」の6,7場面を 英語表現し,思ったこと,感じたことを交流する。 6場面のナレーターのセリ フは長いけれど,つまずか ないように読もう。 抜いた後の周りの人の演 技を考えよう。 ☆ 各グループに音声 CD を用意す る。 ☆ ナレーションの部分は聞いている 人におもしろさを伝えるために,リ ズム感を大切にして話すよう促す。 ☆ ○ グループごとにできたところまで発表し,思ったこと, 感じたことを交流する。 ネズミはちょっと得意げに 話した方がいいよ。 最後は「大きなかぶ」の ようにみんなで喜びたい なあ。 <「The Big Carrot」練習しよう(4時間)> ○ 「The Big Carrot」練習する。 グループのいい表現を集め て,劇を通してみたいね。 自他のグループの表現で「利用し たいところや直したいところがない か」という観点で交流するよう働き かける。 ☆ 日本とアメリカの文化の違いに着 目できるよう ,「アメリカの考え方 は個人主義」ということを伝える。 ☆ 話しの全体を捉えたことから生ま れた新たな疑問や,行ってみたいこ とを整理する場を設定する。 ☆ 外国の人にアドバイスをもらうこ とで,劇に対する更なる意欲付けを 図りたい。 これまでの所を外国の人 に見てもらいたいな。 外国の人にアドバイスをもらって,練習に生かそう。 本時案 本 ○ 時 の 目 10/14) 標 「The Big Carrot」を通して,日本と外国との類似点や相違点があることを理解するとともに, 場面に応じた英語表現をしようとする。 学 ○ (本時 習 活 動(○) と も の 姿 教 ☆ みんなの意見を取り入れて 劇をつくっていたよね。 師 の 支 援 (☆) 本時の学習に対する意欲を高める ことができるよう,これまでの取り 組みのよさを賞賛する。 本時の学習を確認し,これからの見通しをもつ。 「The ○ ど 前時までの取組を振り返る。 「 One,two,three,pull」 の 表現に気をつけよう。 ○ 子 Big C a r r o t 」 の 場 面 3 , 4 の 劇 を 完 成 さ せ よ う。 グループごとに,「The Big Carrot」の3,4場面と「大 きなかぶ」との比較を通して,気づいたこと,考えたこと などを交流する。 3人目は男の子 が出てくるね。 ☆ 各グループの発表が効果的に進む ようにワークシートを利用する。 ☆ 類似点や相違点を捉えようとする 意識を高めるために,感想やつぶや きを意図的に取り上げる。 『大きなかぶ』は,手伝う人を呼び に行くのに ,『ニンジン』の方は自 分から来てるね。 「みんなで引っ張れば,ニンジンは抜けますよ」という 励ましの言葉があるね。 ○ グループに分かれて,「The Big Carrot」の3,4場面を 英語表現し,思ったこと,感じたことを交流する。 手伝いに来る人のセリフは重要だね。 各グループに音声 MD を用意す る。 ☆ 単なる英文の暗唱にならぬよう, 一つ一つの単語の意味を考えながら 話すよう促す。 ☆ ナレーションの部分は聞いている 人におもしろさを伝えるために,リ ズム感を大切にして話すよう促す。 グループごとにできたところまで発表し,思ったこと, 感じたことを交流する。 ☆ 自他のグループの表現で「利用し たいところや直したいところがない か」という観点で交流するよう働き かける。 ☆ 日本とアメリカの文化の違いに着 目できるよう ,「アメリカはボラン ティア精神が強い」ということを伝 える。 ☆ 話しの全体を捉えたことから生ま れた新たな疑問や行ってみたいこと を考えるよう働きかける。 4場面のナレーターのセリフは長い けれど,つまずかないように読もう。 ○ ナレーションは,言う人を分 けるか,みんなで言った方が いいよ。 手伝いに来た人のセリフ は得意気の方がいいよ。 ○ 次時の見通しをもつ。 大きな声や動 作をしよう。 ☆ 大きな声で堂々と発表 した方がいいね。 初めから通してやってみた いなあ。 本時にいたるまでの授業記録 【1・2時間目】 1 実習生と行った「英語活動」を想起し,学習に対する感想を交流する。 ○ ○ ○ 2 7つの場面に分けた「The Big Carrot」を見る。 ○ ○ ○ 3 何を言っているのか全然わからないなあ。 「One,two,three,pull」のところがおもしろいね。 「Mouse」って言っているよ。 「桐の子発表会」で英語劇を行うという提案を聞き,今後の英語活動への興味を高める。 ○ ○ ○ 5 「大きなかぶ」だ! 英語が書いてある。 次を早く見せて。 「The Big Carrot」を聞く。 ○ ○ ○ 4 英語の歌やあいさつを教えてもらって,ためになったし,おもしろかった。 歌に合わせておどったのがおもしろかった。 もう少しやりたかった。 おもしろそうだ。でも,できるかな。 「大きなかぶ」の話に似ているから,できるよ。 どういう流れの劇になるのかなあ。 「BINGO」の歌を聞き,表現遊びを行う。 ○ ○ ○ 聞いたことがあるよ。 順番に手をたたくのなら簡単だ。 友達とやろう。 【本時を振り返って&次時に向けて】 □ 英語活動に対して興味を示さない子が数名いた。 (理由)・暗記しなければならないから,つまらない。 ・何を言っているのかわからないから,つまらない。 (支援)英語はみんなにとって初めての言葉。 「わからない」や「覚えられない」は当然です。 劇の内容自体はみんながよく知っているものなのですぐにできるようになります。 安心して取り組もう。 □ 音声を聞いているうちに自然と読めるフレーズがあった。→「One,two,three,」 □ 表現遊びは好んで行っていた。 □ 英語活動に対する興味・関心が持続できるような工夫が必要。 ・ゲームや歌を取り入れる。 ・暗記が主ではなく表現することが主であるということを強調する。 【3・4時間目】 1 2 「The Big Carrot 」を和訳したものと「大きなかぶ」を比べながら内容を理解し,思ったことや 感じたこと,疑問に思ったことを個人ごとにまとめる。 個人ごとにまとめたものを交流した。 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ かけ声が違う。 タイトルが違う(「かぶ」と「ニンジン」) 登場人物が違う。 場面がずれている。 (「かぶ」はおじいさんがかぶを育てているところから始まっている) 登場の仕方が違う。「 ( ニンジン」は自分からやってくる) 「ニンジン」はセリフ形式だ。 ネズミが威張っている。 なぜ,ネズミの決め言葉が最後にあるのか。 「かぶ」では,みんなが協力してぬけた 。「ニンジン」ではネズミがぬき,ネズミがう ぬぼれている。 ○ ネズミは力があるの? 3 タイトルの違いについて考える。 ○ ○ 作者の気まぐれ。 アメリカではかぶがおいしくないのでニンジンにした。 日本→アメリカに物語が伝わったと考えている。 ○ ニンジンはカタカナ言葉なので,アメリカのもので,日本ではニンジンがなく,代わり にかぶとした。 アメリカ→日本に物語が伝わったと考えている。 ○ ○ 4 かぶは和風でニンジンは洋風。だから,ニンジンを使った。 アメリカでは料理によく使われているのでは。 校長先生から理由を聞く。 もともとはロシアの民話で「大きなかぶ」。アメリカでは,かぶよりもニンジンが好まれ, 料理に使われることが多い。そのため,物語にも使われたのではないか。 【本時を振り返って&次時に向けて】 □ 当初,場面ごとの交流を考えていたが,本時以降と重なることが考えられたので,全体を通 して思ったことや感じたこと,疑問の交流をした。 □ ①「場面のずれ」②「登場の仕方の違い」③「ネズミのセリフ」④「かけ声の違い」につい て触れている児童が多かったので次回から取り上げていきたい。これらは異文化理解につなが ると考える。 ①情景中心描写(日)と人物中心描写(米) ②ボランティア精神 ③個人主義 ④語彙数の違い 【5・6時間目】 1 劇に向けてのテーマを決める。 ○ 2 劇のテーマを決めよう。 ・劇を成功させよう。 ・発音をよくしよう。 ・英語を完ぺきに覚えよう。 ・校長先生より上手になろう。 ・演技をしっかりしよう。 ・大きな声で演技しよう。 ☆ ☆ ☆ ☆ 劇を成功させよう。 英語をマスターしよう。 演技をしかっりやろう。 声を大きく出そう。 テーマを基に劇のグループ分けをする。 □ □ 練習をしやすくするためにクラスごとにグループを作る。 役割分担がしやすいよう,1グループ8人で合計10グループ。 ○ ○ ○ ○ 男女が半々になるようにした方が良いよ。 男女半々で自由メンバーがいいよ。 男女半々でなかよしグループは避けた方が良いよ。それは,ふざけてしまうから…。 今までの発表会練習でもふざけた人はいなかったので,自由で大丈夫だよ。 ↓ 教師側からの提案 男女半々で自由メンバーでつくろう! 3 動物の鳴き声(アメリカでの聞こえ方)を聞く。 ○ ○ ○ ○ 4 犬 ネコ 羊 雄鳥 …聞いたことあるよ。 …聞いたことあるよ。 …おもしろいね。 …聞いたことあるよ。 ○ ○ ○ ネズミ 牛 豚 …全然違う。 …似ているね。 …聞いたことあるよ。 グループごとに鳴き声を聞き,カルタ遊びや動物の動きを表現する。 ① ② ③ ④ 鳴き声に合わせて。 取るカルタを決めて,鳴き声を付けて取る。 取るカルタを決めず,鳴き声を付けて取る。 動物にあった鳴き声と動きを表現する。 【本時を振り返って&次時に向けて】 □ テーマをしっかりと決めることで,子どもたちはグループづくりの意義を知ることができた。 □ アメリカでの動物の鳴き声を通して,文化の違いに触れることができた。 □ カルタゲームや表現活動を取り入れることで,大きな声を出すことや動物の動きを表現する ことができた。 □ 本時で理解した動物の鳴き声(犬・ネコ・ネズミ)は劇に生かしていくよう促した。 【7∼9時間目】 1 「The Big Carrot」の場面1,2を英語表現しながら,「大きなかぶ」との違いを考える。 ○ ○ ○ 2 「ニンジン」の方は,いきなり始まるような気がするね。 むすめが初めに抜いている。 犬が自然とやってくる感じだ。 グループに分かれて,「The Big Carrot」の場面1,2を英語表現する。 ○ ○ ○ 英文にカタカナでメモしよう。 MD を何回も聞かないとわからない。 読むだけで精一杯だ。 「練習の様子から行った支援」 □ 集中して MD を聞こう。 □ 聞いてままにカタカナでメモをしよう。 □ 日本語と同じで,英語でも大事なところは強調されているんだよ。 □ 波のある読み方をしているよね。 □ 感情を表すようにしよう。 3 グループごとにできたところまでを発表し,思ったことや感じたことを交流する。 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 言葉をはっきり言った方がいいよ。 「にこにこする」のはいいけれど,「にやにや」はだめだよ。 セリフを合わせた方がいいよ。 止まらずスラスラ言うようにがんばろう。 一文を大切にして,区切るところは区切ろう。 声を大きくしよう。 前を向いて演技しよう。 ニンジンを抜くところは力をこめよう。 表現の仕方が工夫されているね。 【本時を振り返って&次時に向けて】 □ 英文にカタカナをふることで,自信をもって英文を読むことができた。 □ カタカナをふる際には,他人が書いたものを写すのではなく,自分が音声を聞いたままに書 き写すことを促した。 □ 自分が聞いたままにカタカナをふるとよりネイティブの発音に近づくことができた。 □ 初めのころの発表では,台本(英文)を読むことに終始してしまい,演技をすることはでき なかったが,練習を何回か繰り返したり,他のグループの演技を見たりすることで表現が豊か になっていった。。 □ ナレータ部分は,繰り返しが多いので,進度は速まると予想していたが,思うように進まな かった。練習が進むにつれて,繰り返しに気がつく児童が出て,対応できるようになってきた。 全体にひろげるようしていきたい。 □ ニンジンを抜くところは,大きなかぶと比べさせ,感情をこめるよう促した。 本 時 へ The Big Carrot(大き な ニ ンジ ン ) なまえ No.1(場面1) Mother: I need a carrot, little girl. Please go and pick me a big carrot. お母さん : ニンジンが必要なの。おまえ,行ってぬいてきておくれ。 Little girl: Yes, Mother. むすめ : はーい,お母さん。 Girls: So the little girl went to pick a big carrot. She pulled and pulled. 女の子たち : りました。 そこで,むすめは大きなニンジンを取りに出かけました。むすめはぐいぐい引っぱ Little girl: Come up, carrot! むすめ : ぬけてよ,ニンジン! Girls: But she did not get the carrot. 女の子たち : でも,ニンジンはぬけませんでした。 No.2(場面2) Little girl: Mother, I cannot pick the carrot. It is so big I cannot pull it up. むすめ : お母さん,ニンジンがぬけないの。大きすぎてぬけないの。 Mother: I'll help you. You pull on the carrot, and I will pull on you. お母さん : 手伝ってあげよう。おまえはニンジンを引っぱってね。私はおまえを引っぱるから。 Boys: The girl pulled on the carrot. The mother pulled on the girl. 男の子たち : むすめはニンジンを引っぱって,お母さんはむすめを引っぱりました。 Mother and Girl: One,two,thrre,pull. お母さんとむすめ : 一,二の三で。 Boys: But they did not pick the carrot. A little boy came down the hill. He saw them. 男の子たち : しかし,ニンジンはぬけませんでした。男の子が丘を下って,やって来ました。 No.3(場面3) Mother: Will you help pick this carrot? お母さん : このニンジンをぬくのを手伝ってくれないかい。 Little boy: Yes, I will. If we all pull, the carrot will come up. 男の子 : はい,お手伝いします。みんなで引っぱれば,にんじんはぬけますよ。 Girls: So the girl pulled on the carrot. The mother pulled on the girl. And the boy pulled on the mother. They pulled and pulled. 女の子たち : そこで,むすめはニンジンを引っぱり,お母さんはむすめを引っぱり,男の子は お母さんを引っぱりました。みんなでぐいぐい引っぱりました。 All: One, two, three, pull. みんな : 一,二の三で。 Girls: But still, they did not pull up the carrot. 女の子たち : しかし,それでもニンジンはぬけませんでした。 No.4(場面4) Boys: A dog came down the hill. It saw them. 男の子たち : 犬が丘を下りて,やって来ました。 Dog: I will help. If we all pull, the carrot will come up. 犬: お手伝いしましょう。 みんなで引っぱれば,ニンジンはぬけますよ。 Boys: So the girl pulled on the carrot. The mother pulled on the girl. The boy pulled on the mother. And the dog pulled on the boy. 男の子たち : そこで,むすめはニンジンを引っぱり,お母さんはむすめを引っぱり,男の子は お母さんを引っぱり,犬は男の子を引っぱりました。 All: One, two, three, pull. みんな : 一,二の三で。 Boys: But still, they did not pick the carrot. 男の子たち : しかし,それでもニンジンはぬけませんでした。 No.5(場面5) Girls: A cat came up to them. 女の子たち : ネコがやってきました。 Cat: I will help you. If we all pull, the carrot will come up. ネコ : お手伝いしましょう。 みんなで引っぱれば,ニンジンはぬけますよ。 Girls: So the girl pulled on the carrot. The mother pulled on the girl. The boy pulled on the mother. The dog pulled on the boy. And the cat pulled on the dog. They pulled and pulled. 女の子たち : そこで,むすめはニンジンを引っぱり,お母さんはむすめを引っぱり,男の子は お母さんを引っぱり,犬は男の子を引っぱり,ネコは犬を引っぱりました。みんな でぐいぐい引っぱりました。 All: One, two, three, pull. みんな : 一,二の三で。 Girls: But still, they did not pull up the carrot. 女の子たち : しかし,それでもニンジンはぬけませんでした。 No.6(場面6) Boys: A mouse came up. 男の子たち : ネズミがやって来ました。 Mouse: I will pick that carrot! ネズミ : 私がニンジンをぬきましょう。 Boys: So the girl pulled on the carrot. The mother pulled on the girl. The boy pulled on the mother. The dog pulled on the boy. The cat pulled on the dog. And the mouse pulled on the cat. They pulled and pulled. 男の子たち : そこで,むすめはニンジンを引っぱり,お母さんはむすめを引っぱり,男の子は お母さんを引っぱり,犬は男の子を引っぱり,ネコは犬を引っぱり,ネズミはネコ を引っぱりました。みんなでぐいぐい引っぱりました。 No7.(場面7) All: One, two, three, pull. みんな : 一,二の三で。 Boys and Girls: And the carrot came up! Carrot gets up. All go down. 男の子たちと女の子たち : とうとうニンジンはぬけました。ニンジンが起きあがって, みんなはひっくり返りました。 Mouse: You see? I pulled up the carrot! ネズミ : ほらね。ぼくのおかげでぬけたのさ。 函館市立日吉が丘小学校 大 泉 亮 子 絵本を使った英語活動の取り組み 1.3 年生の英語活動 現 3 年生が1・2年の時は,年に2∼3 回,ALTの指導による英語活動を経験している程度で あったが,3 年生となってから,総合的な学習の中の英語活動計画に基づき,年間 15 時間程度 行っている。これまで,「あいさつ」「数 1∼12」「体の部分の言い方」「方向」「食べ物」など を,カルタ,ビンゴなどの遊びや,歌を取り入れて行ってきた。 2.他教科とのつながり 3 年 1 学期の理科の題材に「チョウを育てよう」があり,たまごからの観察を続けていた。あお むしとなり,毎日たくさんのキャベツを食べながら大きく育っていく様子や,さなぎ,そしてチョ ウとなっていく様子を見,心から感動を覚えたようであった。 全員でグランドに出て,チョウを自然に返したあと,その感動がまだ新しいうちに,教室にもど ってエリックカールの『The Very Hungry Caterpillar』を英語で読み聞かせをした。初めて聞く 英語ではあるが,何を言っているのか良くわかったという児童が多かった。日本語版で読んだとい う経験と,理科の学習での経験がぴったりと合っていたからだと思う。 3.学習発表会へ 10 月にある学習発表会は,英語活動のことを中心にしようということは,同学年の担任と意見 が一致していたが,内容については自分に任せられていたので,夏休み中に脚本づくりに取り組ん だ。理科の学習と『The Very Hungry Caterpillar』を結びつけたいという気持ちが強く,その結 果,後頁にある脚本となった。 心配な点は,児童が難しい英語の文章を覚えられるかということであったが,24 人の読み手が, 1 文ずつ無理のない長さを覚え,練習を重ねていくごとに,他の児童もどんどん暗記していったの は予想外で驚きであった。本の内容にぴったりの歌も見つかり,発表会にふさわしいミュージカル 風に仕上がった。 4.学習発表会から英語活動へ 学習発表会も無事終わり,通常の英語活動に戻った時に,学習発表会の思わぬ成果を感じること となる。それは,「曜日」の指導はまだ行っていないのに,自然な形で習得していたことである。 また,長い文章も学級のほとんどの児童が言え,英語を話せてうれしいという様子であった。 そこで, 「食べ物」の指導を行ったときに, 『新はらぺこあおむし』の絵本作りをしようと提案し てみる。画用紙に思い思いの食べ物と,あおむしがそれを食べている様子が子どもらしく表現され た。最終的にグループごとに絵本を読んで発表するところまで到達することができた。指導案参照。 5.学級担任だからこそできる英語活動 理科の学習から始まり,絵本を活用した英語活動,学習発表会,そして絵本づくりへと広がって いき,工夫次第で多様な活動ができることを実感できた。また,子ども達の耳のよさ,聞き取る力 表現力,創造力を認識できたのも大きな収穫であった。ただ,これは学級担任だからこそできるも のと強く感じるのである。子ども達の心の動きや,変化にアンテナを張り,好機を逃さず取り組む ことができるのも,毎時間,学級で共に生活している担任だからこそ。英語活動はALTにお任せ ではもったいないと思うのである。どうですか,明日から取り組んでみては。 『はらぺこあおむし』オリジナル絵本作り 指導案 (8) 函館市立日吉ヶ丘小学校 Date 大泉亮子 2006.10.18 『食べ物』 教師の活動 1.あいさつ 児童の活動 Hello, how are you? I’m fine, thank I’m OK. And you? you. Seven Steps, 体を動かしながら,楽しく London Bridge 歌う 3.復習1 曜日の言い方を復習する 日∼土 4.復習2 『はらぺこあおむし』の話 Apple, pear, strawberry, に出てきた食べ物の言い方 Orange,etc 2.歌 教材等 発音する カード 絵カード を復習させる。 5.食べ物 食べ物の言い方を覚えさせ 発音する 絵カード 絵カードを指差したり, グループでゲームをしな 小カード(カ カードを抜いて発音するな がら楽しく覚える。 ルタ) る。 Bread, rice, pudding, yakitori, spaghetti ,etc 6.練習 ど,グループで練習させる。 7.お話作り 『はらぺこあおむし』のお 自分の好きな食べ物を使 話を元に い,『はらぺこあおむし』 On Monday, he ate through one yakitori, but のお話の続きを考え,言っ てみる。 he was still hungry. などの文を言えるようにさ せる。 *学習発表会で練習し、覚えた英文を言い換えて,自分たちの『新はらぺこあおむし』 のお話を作って行く。 *次時は本作りをする。 3年 学習発表会 『はらぺこ あおむし』脚本 函館市立日吉ヶ丘小学校 大泉亮子 《第 1 幕》 ①先生: Hello everyone. How are you?(手をふりながら) ②子どもたち: I’m OK. And you?(自分をさしたり,手をあげたり。全員,右手広げ てさしだし 先生は?) ③先生: I’m fine,thank you.(あたまを下げ,ありがとう) ④先生:さあ 英語学習のスタートです。まず 歌でウオーミングアップをしましょ う。(グーでうでをあげ,さあ,うたいましょう!) 歌 『Seven steps』(1 回目 前を向いて、2 回目 『London bridge』(1 回目 動作を入れながら) 前を向いて、2 回目 遊びをいれながら) ⑤先生:Very good. Excellent. Great!(手をたたきながら) ⑥先生:みなさんは『はらぺこ あおむし』のお話を知っていますか。 ⑥子どもたち: Yes! (手をふりあげて) ⑦先生:小さなたまごから,あおむしがたんじょうし、いろいろなものをたくさん食 べて大きくなります。やがてさなぎに、そして美しいチョウになるというお話で したね。今日はそれを英語でお話しましょう。 『The Very Hungry Caterpillar』 ⑧子どもたち:Let’s start! (手をふりあげて) 《第2幕》 (マイクの前で,ひとり 1 文ずつ,英文を読む) ①In the light of the moon a little egg lay on a leaf. 歌1 (ひとりで) (はっぱ,たまご,あおむし小) ②One Sunday morning ,the warm sun came up and--pop!--out of the egg came a tiny and very hungry caterpillar. ③He started to look for some food. 歌2 (全員で) ④On Monday he ate through one apple. But he was still hungry. 歌3(1)(ひとりで)(それでも∼から 全員で) ⑤On Tuesday he ate through two pears, but he was still hungry. 歌3(2)(2人で)(それでも∼から 全員で) ⑥On Wednesday he ate through three plums, but he was still hungry. 歌3(3)(3 人で)(それでも∼から 全員で) ⑦On Thursday he ate through four strawberries, but he was still hungry. 歌3(4)(4人で)(それでも∼から 全員で) ⑧On Friday he ate through five oranges, but he was still hungry. 歌3(5)(5人で)(どようび∼から 全員で) ⑨On Saturday he ate through one piece of chocolate cake, one ice-cream cone, one pickle, one slice of Swiss cheese , ⑩one slice of salami. one lollipop, one piece of cherry pie, one sausage, one cupcake, and one slice of watermelon. 歌4 (全員で) (食べ物をかいた用紙を頭の上に上げる。少しずつふえてくる。) ⑪That night he had a stomachache. 歌5 (ひとりで) ⑫The next day was Sunday again. ⑬The caterpillar ate through one nice green leaf, and after that he felt much better. 歌6 (全員で) ⑭Now he wasn’t hungry any more—and he wasn’t a little caterpillar any more. ⑮He was a big fat caterpillar. 歌7 (全員で) (あおむし大) ⑯He built a small house, called a cocoon, around himself. He stayed inside for more than two weeks. ⑰Then he nibbled a hole in the cocoon, pushed his way out and…. ⑱He was a beautiful butterfly!(全員で) 歌8 (全員で) (あおむし→さなぎ→チョウ を舞台一面にあらわす) 《第3幕》 ①先生:美しいチョウになって本当によかったですね。 ②先生:That’s all for today. ③こどもたち: Good bye. Good bye,everyone. (手をふる) See you! (手をふる) 葉,たまご,あおむし(小,大) 食べ物、穴があけられるように(葉、りんご1、なし 2、プラム3、いちご4、オレン ジ5、チョコレートケーキ、アイスクリーム、きゅうりのピクルス、チーズ、サ ラミ、あめ、チェリーパイ、ソーセージ、カップケーキ、スイカ、16種 26枚) あおむし→さなぎ→チョウ(舞台一面にあらわす) 参考資料 ・ CD 『エリック・カール 絵本うた』 コンセル ・ 絵本 『はらぺこあおむし』もりひさし/訳 偕成社 絵本の読み聞かせの実践 森町立さわら小学校 福田 美保 1 はじめに さわら小学校では今年度から初めて、ALTとの授業が計画、実施されるようになった。それ以前は、多 くのさわら小学校の子どもたちにとって英語を話す外国人と関わりを持つことも、英語という言語もまった く未知の世界であったと思う。本当の意味で、今年度が英語活動スタートの年だったと言える。 学校全体としてALTとの授業以外には系統だった計画がされているわけでもなく、個人で英語活動を取 り入れている学級もほとんどない中、 「何か一歩を。」と考えたとき、色々なプランは考えることができたが、 どれも単発の授業では上手くいきそうもなく、かといって何時間も英語の授業に時間を割くこともできなか った。そのような中で、無理なくできると思ったのが絵本の読み聞かせである。 ① ② 短い時間ででき 英語の基礎知識がなくてもある程度理解でき ③ 学年を問わず楽しめる と考えたからだ。 学校にあった絵本が、自分の学級(6 年生)には少し幼稚すぎるように感じ、低学年のクラスをかりよう と思っていたところ、ちょうど読書週間で図書委員が読み聞かせ活動をしていたので、最終日にできるよう に計画を進めた。 2 絵本について 『Where’s Spot?』 by Eric Hill ディナーの時間になっても帰ってこない子犬をお母さん犬が探すという話。bear, lion, snake など動物が たくさんでてくるので、入門期の子どもにとっては入りやすい絵本。また、in, under, behind などの前置詞 も多くでてくるので、前置詞の学習にも使える。 3 参加者(聞き手) 1 年生から 6 年生までの全学年。英語に興味のある子から、本が好きな子など様々。英語を習っている子 も何人かはいたようだが、ほとんどが入門期の児童で英語についての知識はほとんどないと言っていい。1 年生の 1 学級は担任に連れられ全員参加したが、それ以外は自主的に集まった子どもたちである。 参加後の感想は、楽しかった、というものがほとんどで、地域柄英語の絵本に触れることが少ない子ども たちだったので、ものめずらしさも手伝って、好評だった。 3 時間 2 時間目と 3 時間目の間の中休み 15 分間。 4 成果と課題 さわら小学校での英語活動の第一歩を踏み出せた、という観点からは大きな成果があったと考えている。 また、どうしても準備の大変さや活動時間の制限があり、実践することに二の足を踏んでいる先生方に、 「も っと気楽に!」というメッセージを送れたのではないかと考えている。 課題としては、今後どのようにこの活動を定例化、固定化していくかという点と、一人で活動するのでは なく、学校全体として、先生方みんなでどのような英語活動を、どのように取り入れていくかという点であ る。 一つ目の課題は実践を積み重ねていくことでクリアできると思うが、二つ目の課題についてはまだまだ長 い道のりがあると思う。ひとりひとりの先生が英語活動に興味を持ち、「おもしろい!」「こどものためにな る!」 「自分だってできる!!」と思ってくれれば、学校全体として動いていくのではないか。そのためにも 自分の実践を重ねるとともに、英語活動について知ってもらえるような広報活動も続けていこうと考えてい る。 ●絵本を使った実践について考える (萬谷隆一) 以上紹介した、絵本を使った各実践の優れた点と、これからの課題について考えてみたいと思 います。 一つ目は、北海道教育大学附属函館小学校の新田英樹先生は、「おおきなニンジン」の劇化の 実践でした。附属函館小学校は、総合的な学習の時間である「桐の子活動」の一部として英語活 動に取り組んできています。総合的な学習の特長である、児童による自発的な学習欲求を掘り起 こし、英語劇を発表するまでのプロセスにおいて、児童に共働的な創意工夫を発揮させ、発表意 欲につなげる実践です。新田先生の指導案を見ると、子供の興味の高まりを大切にし、子供の心 の動きを的確にとらえようとする姿勢を重視していることが分かります。 実践の成果としては、子供たちが英語劇の演出を一生懸命工夫して、英語のセリフも意欲的に 覚え、創意工夫の余地を残したことで、発表意欲の高まりが見られたことです。劇のめあてや演 出を考える過程で、意見を活発に交換しあい、課題に挑戦する子供の姿が印象的でした。劇で発 表するまでの共同作業が実を結び発表するに至って、英語を通じた「表現力」が子どもたちの一 部になるということもよく分かりました。絵本の教材化には、元来何らの指導手順も、マニュアルも ありませんが、新田先生が考えられた実践展開は、子どもの伸びを刺激する優れた展開です。 また劇の準備活動のみに終始せずに、ロシア版の 「大きなかぶ」とアメリカ版「おおきなニンジン」を文化 的に比較するという視点も取り上げられ、教材の解 釈に広がりを与えています。 絵本教材のメリットの一つは、子供がよく知ってい ることを活用できるという点です。「おおきなかぶ」の 絵本教材は、国語科の教科書にも出ており、子供たちにとって、そのストーリー展開はなじみの深 いものです。こうした他教科と結んで、子供の既有知識や理解の枠を活用する試みは、活動に子 供を引き込みやすいものであると思われます。 この実践では、子供たちがセリフを覚えるために、MDプレーヤーに録音されたネイティブ・スピ ーカー(函館校クロフォード先生)のセリフを聞いて、そのまま真似をする方法をとりました。これは ネイティブ・スピーカーの不足を補い、児童の耳の良さを生かすための方法でした。子供たちは、 MDを聞きながら、集中的に発音を練習しました。セリフの転写にはカタカナを使い、聞こえたまま に書き取るようにしました。子供たちは、かなり忠実に発音を覚え、発表にこぎ着けました。実践成 果発表交流会では、カタカナの利用について意見が分かれましたが、今後カタカナの利用につい て検討する必要があると思われます。実践の目的、教材の質、指導方法など、多角的な検討が必 要であると思われます。 次に、函館市立日吉ヶ丘小学校の大泉亮子先生は、函館市内でも早くから英語を実践されてき た先駆者です。大泉先生は、今回「はらぺこあおむし」の関連活動と発表会での実践を発表され ました。大泉先生から、「はらぺこあおむし」を取り上げるに至った経緯のお話しがありましたが、 キャベツの苗にたまたまチョウチョが卵を産んで、それが孵化し、教室でほんとうにチョウチョが生 まれ、それを子どもたちみんなで校庭で逃がしてあげた直後に、この「はらぺこあおむし」を読んで あげたということです。タイムリーなお話しを聞いて、子どもたちの気持ちはさぞ高まったことでしょ う。これほどに素晴らしいタイミングはなかなかないのではないでしょうか。教師としてそうした瞬間 に立ち会うことができること自体とても幸せなのではないかと思います。中学校以上ではなかなか そうした実践自体むずかしいのですが、子どもの今をトータルに 見ながら実践を進める小学校ならではの実践でした。そして小学 校でも他の教科では、カリキュラムの多くが教科書を通じて設定 されていますが、こうした実践が可能なのは、未開拓の英語活 動だからこそできるのではないかと思います。何もないところか ら、子どもを見ながら、「旬をつかまえて」、実践の形にするという 感覚の大切さをあらためて感じました。 また、この絵本の発展活動として子供たちが描いた「食べたいもの」の絵や、学芸会での発表も 大変素晴らしいものでした。学芸会の発表は、あおむしの歌(日本語)とナレーションを織り交ぜな がら、だれでもが楽しめる芸術作品でした。何よりも子供たちが、いきいきと英語であおむしの冒 険と変身を語る様子がとても印象的でした。 最後は、森町立さわら小学校の福田美保先生は「スポットはどこ?(Where s Spot?)」の読み聞 かせの実践を紹介しました。福田先生は、まだ英語が全く導入されていない学校状況で、何がで きるか、一つの方法を示されています。限られた時間で、いかに読み聞かせによって絵本の世界 に子供たちを引き込み、英語に自然に触れさせるかという実践です。15分しかない休み時間だと いうのに、子供たちが次々と集まり、食い入るように福田先生の読み聞かせに聞き入る様子がと ても印象的でした。 これには、仕掛け絵本としてのこの絵本(Where s Spot?)の魅力がま ず働いています。晩ご飯だというのにスポットはなかなか見つからず、 代わりに、物陰に個性的な動物が隠れていて、ひょいと顔を出す。子供 は、隠れているものが何であるか、知りたがり、また推測して言いたくな ります。福田先生は、そうした子供の心理をよく知っているのでしょう、 読み聞かせの中で、何が隠れているか言いたくてしょうがない子供たち の気持ちをよくとらえて、知らぬ間に子供たちが何度も英語口にさせていました。インフォーマルな 休み時間の、リラックスした読み聞かせなのですが、福田先生の「さりげなく、しかし意図的な」指 導から多くを学ぶことができます。 しかし、福田先生の読み聞かせ方や指導方法は、決して他の教師に真似できない特別なもの ではありません。それぞれの先生のやり方で絵本を利用することができます。始めから全て英語 である必要もありません。最初は日本語を混ぜて徐々に英語を増やすことも可能です。 多くの人は、家庭で子供に絵本を読み聞かせた経験を持っていると思います。親と子供の絵本 の読み聞かせ場面は1対1であり、教室から離れたように思われますが、言葉を学ぶときのとても 大切な本質があると思います。子供とのやりとりを楽しみながら、自然に英語に触れさせることが できる点が、絵本の良い点だと思います。福田先生が示してくれたような、教師の読み聞かせの 方法を工夫することも、今後、興味深い実践分野です。 ただし、絵本を読み聞かせるだけで、子供がすべてを理解すると考えるのは早計です。絵本の 理解を助けるための事前の活動や、読み聞かせから発展させたさまざまな活動を行うことが大切 です。この辺が、絵本を読み聞かせる親と、絵本を英語指導に利用する教師の違うところです。 2月18日の交流会では、参加者グループに分かれて、2つの絵本(Where s Spot?と Brown Bear)を使って、どのような発展的な活動が可能か、ディスカッションして、発表するワークショップ を行いましたが、どのグループも興味深いアイデアを出していました(巻頭のグラビア参照)。単に 読み聞かせて分かった気にさせるだけでなく、絵本に出てきた表現を様々な方法で何度も聞いた り、言ったりする活動を設定する必要があります。 最後に、英語の授業の中で絵本をどの程度活用するかは、その先生のスタイルや目標によりま すので、絵本で全てが解決するわけではありません。投げ込み教材として利用したり、あるいは絵 本を使って単元を構成したりする形が多いと思われます。大切なのは、英語活動の目的に合わせ、 全体のカリキュラムの中で、どのように利用すべきかをよく考えることが大切です。カリキュラムの 中での絵本教材の位置づけは、これからの課題のひとつです。 おわりに 現在の小学校英語活動カリキュラムは、あいさつ、数、天気、動物など「トピック」や「概念」を中 心としたものが多いのですが、そこに絵本という素材を位置づけることで、子供の「既有知識や経 験との関連性」や「意味の世界」を加えることができます。私たちは、絵本の読み聞かせとその関 連活動が、小学校英語にあらたな広がりを与えてくれる素材ではないかと考えています。 これからの課題としては、絵本をカリキュラムにどのように系統的に組み込むか、発達段階やカ リキュラムに合わせた絵本教材の発掘、自作・改作を含めた教材開発、絵本からの発展的活動 のさらなる開発、などが考えられます。今後も、子供たちが自然に、そして楽しく、英語を身に付け られる英語活動を模索していきたいと考えています。 ●平成18年度の函館地区グループの活動記録 (場所はすべて北海道教育大学函館校) 4月22日(土) 文科省の動き、今年度の活動計画ほか 6月10日(土) 各校の実践紹介・情報交換 7月8日(土) 本部との TV 会議と実践交流 8月19日(土) 1月12日のワークショップ計画と実践交流 10月14日(土) 新田先生・大泉先生の実践紹介 12月9日(土) ワークショップの準備・計画 1月6日(土) ワークショップ打合せ 1月12日(金) 函館地区ワークショップ(参加者約40名) 2月3日(土) 弥生小学校での実践の紹介(石山史先生) 2月18日(日) 実践成果発表交流会 発表 3月17日(土) 実践成果発表交流会の反省および今後の計画 平成18年度実践成果発表交流会にて 函館地区グループメンバーと三浦理事、佐藤教授 (2007 年 2 月 18 日札幌かでるにて) 函館地区小学校英語活動ワークショップ (北海道教育大学函館校 2007 年 1 月 12 日)の写真 ウォームアップ・アクティビティ(大倉先生) 『おおきなニンジン』(新田先生)を劇化するグループ・アクティビティ 『はらぺこあおむし』のオリジナル絵本づくりの紹介(大泉先生) (子供たちが食べ物の絵を英語で発表する活動) 好きな食べ物の絵を描いて参加者が発表 ”On Wednesday, he ate three tomatoes.” 函館地区グループメンバーと三浦理事、佐藤教授 (2007 年 2 月 18 日札幌かでるにて) 函館地区小学校英語活動ワークショップ(2007 年 1 月 12 日)の写真 『はらぺこあおむし』のオリジナル絵本づくりの紹介(大泉先生) (子供たちが描いた食べものの絵を英語で発表する活動) ウォームアップ・アクティビティ(大倉先生) 『おおきなニンジン』(新田先生)を劇化するグループ・アクティビティ 参加者による絵本読み聞かせの発表 7.北海道教育大学 小学校英語教育リソースセンターの概要 1)「小学校英語活動地域サポート事業」に関わる資料を受け継ぎ、利用を拡大 させるために、札幌校に「北海道教育大学小学校英語教育リソースセンター」 をもうける。 2)附属図書館(2階東側の語学演習室に設置)に、リソースセンターとして 資料の提供をホームページ、研究会などで呼びかけ、依頼する。資料の整理は、 センター担当教官が行う。資料の保存と閲覧などは、利用規則を定めて、図書 館に依頼する。 3)資料目録は、インターネットに載せ、広報を行う。 現在、小学校英語活動地域サポート事業のホームページは、北海道教育大学の「地 域連携」の中にある。今後、使いやすいホームページの整備を行う。リソース センターのアドレスは、 http:///www.hokkyodai.ac.jp/area/en-support-05.html か ら リ ン ク す る 形 を とる。またリソースセンター専用のメールアドレスを申請する。 4)現在、本事業の報告書、実践成果発表交流会の発表資料・映像資料、若干 の小学校英語指導教材(英語絵本等)、その他関連資料を所蔵しているが、さら なる収集と整備が必要である。 小学校英語活動地域サポート事業に参加して 釧路市柏木小学校 教諭 工藤浩司 本事業における、釧路地域の活動に今年度から参加させていただきました。北海道 における小学校英語活動の裾野を広げるという使命の下、北海道教育大学の各校が拠 点となって取り組む 2 年間の本事業が成功裏に終えようとしております。釧路地区は 実質的に平成 18 年度からの取り組みとなりました。短期間ではありましたが大きな 成果を得ることができたことに衷心より感謝申し上げます。 当初、本校における英語活動については、ALT が学校に来るときにだけ行ってお り、統一したカリキュラムもなく、教材も十分そろっているとはいえませんでした。 本校に限らずどの学校でも、英語活動をどのように教育課程に位置づけどう展開して いけばいいのか暗中模索の状態といっても間違いなかったと思います。そのような中 で幸いにも、本校が校内研究の中心に国際理解教育を行うこととなり、また MTP や JICA の事業にも参加することになりました。英語活動についても徐々ではあります が整備されつつありました。しかしながら、カリキュラムについても本校独自のもの でもあり、他の学校でどうやっているのか、ALT をどう活用しているか、といった 交流は皆無でした。 そのような現状の中で、今回北海道教育大学釧路校の木塚助教授にお声をかけてい ただき、本事業に参加することができました。SIG のメンバーの中で一般教員は私だ けでしたので、直接授業に関わる立場でいろいろ学ばせていただきました。これまで 釧路地域でも先導的に英語活動の研究に取り組んできていた北海道教育大学附属釧 路小学校の実践を軸に据えて、地域の英語活動の活性化を考えてきました。 附属小学校の実践は担任の先生が中心に授業展開するもので示唆に富むものばか りでした。釧路市教育委員会による ALT の派遣には限界があるので、まさしくこの 地域の先生方のニーズに合致する実践でした。加えて、附属中学校と教育大学と連携 を取った中でカリキュラムを作り上げたことは大きな成果の一つではないでしょう か。釧路市教育委員会が作成している「英語活動の目標設定モデル・指導内容例」な どと合わせると、カリキュラムや日常の授業を構想する際の材料が整いつつあると感 じています。秋には教育大学で釧路地区の実践交流会を開催することができました。 初めての交流会にもかかわらず 40 名以上の参加者を得た中で、附属小学校の実践を 紹介したり各校の実践を交流できたこと、最新の英語活動の動向を知ることができた ことは有意義でありました。釧路にはこんなにも英語活動に関心のある先生方が多い ことに勇気づけられました。 「北海道教育大学小学校英語活動地域サポート事業」は一応今年度で区切りとなり ます。しかしながら、小学校英語活動が注目される現在、裾野を広げるためにも私た ちは本事業を契機として、教育大学、教育委員会、各学校の連携をもちながら地域の 先生方のネットワークを作ることが大切ではないかと考えます。幸い本校は学校支援 ボランティアとして毎年多くの学生に授業協力などをお願いしています。今年も MTP の通訳などに学部や大学院の学生に協力していただきました。さらに学生によ る学校支援ボランティアの一環として、英語活動の授業における英語の話せる日本人 の先生としの授業協力をお願いできないかと考えています。そうすれば、教員養成系 の大学と現場との関連がより密接になるのは確かですし、何よりも ALT が学校に来 るときだけの英語活動ではなくなると考えるからです。最後になりましたが、木塚先 生をはじめ、ご協力いただきました SIG の委員の皆様に感謝申し上げます。ありが とうございました。 小学校英語活動地域サポート事業・成果と課題について 札幌市立北の沢小学校 教頭 中 村 淳 Ⅰ、成果について 1、英語活動の方向性の確立 (1)小学校の英語活動を「子供たちの言語能力」を育成する実践的な場として位置付けていこう とする方向性が定まった。 ↓ ○小学校英語活動の推進において、国際理解教育の中で実践されるという柱が示されていたが、 現場においては、混乱が見られた。この事業を通して、子供一人一人のコミニュケーション 能力を高める実践的な場として「英語」を活用していくことが確認された。 ○ 「言葉は互いに理解できるものだと思っている子供たち」にとつて、英語との出会いを通 して「分からない」世界を体験させることは、言語生活の意味を実感させることとともに、 自分の文化を感得させるのに有意義である。特に、自己を確立しようとしている小学生に とって、日本語以外での言語活動を経験することで、他者を意識することになり、多様な 価値観を受け入れる土台を作ることになると考える。 (2) カリキュラム作成についての基本的な姿が確立した。 ↓ 札幌SIGの提案による「カリキュラム」作成の基本は、これからの授業作りの指針となる。 ○一時間の授業の流れ ○一単元(ユニット)の構成(一時間目→二時間目→三時間目) ○同じ言語材料を繰り返し使うことで、言葉の意味の世界を広げる ○コミユニユケーション能力を高めていくためには、覚えるだけでなく、自分を表現する場を 設定することが必要である。 ○英語と触れる必然性、また使う必然性の場を設定する。 2、教員研修の新たな場の創出 (1)教育大学を中核としてネットワーク作りの確立 現場においては、社会の状況を受け、その願いを授業の中で具体化しようと常に努力を重ねて いる。しかし、一人の教師の力だけでは、対応できない。子供たちの学びを支えあうものが互い につながり子供たちの学びの場を作り足していくことが求められている 今回の事業においては、大学と現場が結びつくことで、現場における実践とそれを裏付ける理 論が結びつき、現場における実践の高まりを生むことが明らかになった。 また、このような成果を生むことかできたのは、北海道教育大学が、地域に拠点をもつという ことが有効に機能し、全道各地の実践者、研究者、そして行政とのネットワーク作りに成功した ためだと考える。 実践者 学 生 北海道教育大学 行 政 市 小学校 実践に 英語の 対する 提案 疑問 学 校 現 民 場 特に、小学校英語については、現場での研修体制が確立していないことから、また、新たに教 師になる学生もすべて指導技術として獲得していなければならないことなどを考えると、このネ ットワークの価値は高まってくると考える。 Ⅱ 次年度にむけて このように、この事業は、多くの成果を生むとともに、小学校英語活動がまだまだ克服しなけ ればならない課題も明らかにした。特に、教員一人ひとりの授業力の向上は時間との戦いである ことも明らかになった。このような点から、これからの小学校英語を現場で実践するには、この 事業のような現場の教師を支える組織作りが必要となる。また、学校教育を支える新たなネット ワーク作りを考える意味からも、この事業の先進性と社会的な価値は高まってくると考える。 是非、来年度もこの事業を継続する道を探っていただきたい。また、私も継続のために微力な がら協力させていただきたい。 札幌地区 SIG 活動を終えて 北海道教育大学附属札幌小学校 ~ 1年次目の 取り組みから 絆から始まる・・・そして・・・ 高橋 文 ~ 自分たちの取り組みの発信がメインとなっていた1年次目。札幌地区は模擬授 業形式での提案を行いました。また,函館地区・旭川地区・釧路地区の取り組み を見せていただいたことで,どの学校でどのような取り組みが進んでいるのかが 分かり,大変興味深い年だったと記憶しています。それとともに,有意義な情報交換ができたことも大 きな収穫でした。お互いの意見を交流することからよい刺激が生まれました。それが,小さな絆の始ま りでした。 そして 2年次目 カリキュラム作成のあり方について、携わせていただいた2年次目。自分たち の地区の実践を伝えること・他の地区の実践から学ぶこと、この発信と受信が絶 妙な均衡を保ちながら事業が進んだことが、大きな財産であったと考えています。 実践の内容自体から学ぶことが,たくさんありました。 さらには,1年ぶりに再会した先生方と,自然に最新の情報交換が行われたことも,大きな財産であ ったと感じています。緊張感が漂っていた1年目とは,明らかに違う雰囲気の会場内。その中で,見え てきたことは, 『気軽に現状を交流し合うことにより,課題や今後の方向性が見えてくる』ことでした。 英語活動に取り組む各校の年間時数の違いや,その内容の違い,英語活動担当者になったものの悩み, カリキュラムの系統性に関する悩み・・・。実に,多種多様なお話を伺うことができました。取り組め ば取り組むほど,見えてくる問題も山積してくる現状が浮き彫りになってきました。 各地区の ネットワークから 今後も北海道の小学校英語活動については、さらに裾野を広げていく必要性 があります。今回の SIG の取り組みを契機に、今後も発展させていきたいと願 うとともに、この学び合いの場を大切にしていきたいと考えています。 SIGという基盤をもった今,2年で活動を終わらせることなく,さらに発展させていくためには, 何をすべきか。いまだ不透明ながらも,確実に迫ってきているであろう小学校英語の必修化です。今、 現場が求めていることは、即実践につながるものです。そのためには,実践のノウハウだけではなく, 教師ひとりひとりが,実践の具体的なイメージをもつことが,一番の近道であると考えています。 個人的な考えですが,ビデオで実践を見るだけではなく,生の授業実践をお互いに見合うことが実現 することを願っています。それが,近い将来なのか,少し長い道程となるのかは分かりませんが,今後, このことに少しでも尽力できれば・・・と考えています。 たくさんの人と出会うことができました。さらには,たくさんの絆を結ぶことができました。この場 をお借りしまして,このような機会を与えてくださった、全ての皆様に感謝申し上げます。ありがとう ございました。そして,今後とも,どうぞよろしくお願い申し上げます。 実践交流会を終えて SIG旭川 遠藤昌一(北海道教育大学附属旭川小学校) 今回は発表する立場としてもこの会に参加させていただきました。 「英語劇に取り組む6 年生」の実践を発表するということで,授業実践の段階で「参観者に見せることのできる 英語劇になるのか」 「英語劇を通して子どもたちの英語に対する態度に変容が見られるのだ ろうか」と悩みながら実践を進めてきました。いざ,実践交流会当日。このように大人数 を前に発表することが初めてだったこともあり,さらには授業実践を発表するということ で,ものすごく緊張しました。発表を終えて質疑応答に移ったとき, 「もし,何も意見など がなかったら…。」と不安になりましたが,終了予定時刻の12:00をオーバーするくら い活発なものになりました。参加してくださったみなさんに感謝いたします。 他のグループの発表も貴重なものとなりました。釧路グループの発表は,「自信を持って コミュニケーションを図ること」「発達段階に応じ」た力を育成するということが英語では 大事であるということが再認識できました。函館グループが英語の絵本を通して,英語劇 につなげていた実践も,旭川の実践に生かせる部分があり,参考になりました。そして, 札幌グループの発表は,豊富な実践事例があり,授業作りをする上で,非常にためになり ました。 基調講演の菅氏の内容もふまえ,これから先の小学校英語が進む方向性を見通し,すば やく対応できるように準備を進めておかなければなりません。今年度でこのサポート事業 が一区切りつくということで,寂しい気持ちもありますが,リソース・センターとしての 新しい役割がスタートしますので,これからもますます英語教育のネットワークが充実・ 発展していけるよう,私も努力していきたいと思っています。 小学校英語活動への一歩 森町立尾白内小学校 中野 由美子 18年4月から1年間函館地区のメンバーとして参加させていただきました。 初任校の中学校で4年間教えて以来30年近く英語からはまったく離れていた ので、参加するにはずいぶんと勇気が要りました。小学校で英語を教えること は何年も前から話題になっていましたが、賛否両論があり私自身もこの活動に 参加するまでは全面的に賛成とは言いかねる思いがありました。サポート事業 の内容を知ること、先生方の活動を勉強させていただくことで精一杯の1年間 でした。 今回思いがけなく札幌での実践交流発表会にも参加させていただき、各地区 の研究や実践に触れ、レベルの高さに驚き先生方の小学校英語に対する情熱に 圧倒されました。反面「英語活動の今後の方向性」にまだまだ前進するには時 間がかかるだろうということも感じました。 函館地区の会議では萬谷先生からたくさんの情報や示唆を毎回いただきまし た。また、各校で実践されている先生方の意欲的な取り組みを聞くにつれ、見 るにつれ今の自分にできることはなんだろうと常に問われている気がしました。 1年生7人全校生徒77人という小さな田舎の学校で、できることはなんだろ うと、先生方の実践を参考にしながら考えます。 このサポート事業に誘ってくれた大泉先生と中心となって推進してくださっ た萬谷先生に感謝いたします。4月からは、実践への小さな一歩を踏み出した いと考えています。 小学英語活動地域サポート事業に参加して 函館市立北昭和小学校 佐々木 美枝 函館地区グループのメンバーとして、2年間小学英語活動地域サポート事業に参加させ ていただきました。 函館地区は、結成当時から比べると参加人数も増えて、2年目は地域的にも広がりのあ るメンバー構成となりました。 毎月開かれた会議の中では、和やかな中にも英語活動の現状と各校の取り組みについて 有意義な話し合いを重ねることができました。日々実践を積み重ねておられる先生方の英 語活動への真摯な思いと情熱にふれることができたことは大きな刺激となりました。 また、個性豊かなメンバーの考えをまとめ、活動の方向性を示してくださった萬谷先生の 力も函館地区にとってもちろん大きなものでした。 昨年度の実践成果発表会では、各地区のワークショップに参加させていただきました。 自分が実際に体験し楽しみつつ、明日からすぐに役立つ活動を多く知ることができました。 今年度は、各地区の研究がより深められたものになったことを実感しました。 年間指導計画の資料は、これから英語活動をはじめようとする学校にとっては大変貴重な 参考例となりますし、絵本や劇による実践は、”英語の向こうにある楽しい世界”を子ど もたちに体験させられるものであり、英語活動のこれからの可能性を示したものと感じて います。 また、だれもが大きな関心を寄せている”英語活動の今後の方向性”について菅先生か ら貴重なお話を聞くことができたことも、この交流会に参加したからこそ、の大きな収穫 でした。 2カ年計画ということでこの事業も1つの区切りをむかえたことになりますが、これま での交流によって結びついた北海道の英語活動が今後も続いていくことを願っておりま す。 -1- -2- 8.おわりに 本書に報告されている4地域のうち、前者2つ、札幌 SIG と釧路 SIG の実践報告は、主 にカリキュラム開発に関わるものです。今後拡大する中で現場教師がまず直面する問題に 対して、具体的な指針や枠組みを与えてくれるものであり、きわめて貴重です。何を目標 として、どのような道筋でそこに到達しようとするのか、目的的な営みである教育にとっ て、系統性や計画性はとりわけ大切です。 一方、後者2つの報告、旭川 SIG と函館 SIG は、やや方向性を異とし、英語劇や絵本を 通して、子供の心に添った実践を志向しています。子供の興味、発表意欲を重視しながら、 子供の伝え合う力や英語の習得をめざす、一種「総合的な英語学習」とも言うべき方向性 です。 上記4つの実践報告は、もちろん重なり合う部分も多く峻別することはできませんが、 大きく分けて2つの方向性を持つものとしてとらえることができます。これら2種類の実 践は、小学校英語の「型」と「心」について、それぞれ個性的な視点を提供してくれてい ると言っても良いでしょう。型がなければ、心は育ってゆかない。逆に、心がなければ、 型は意味を失う。その意味で、本事業は、期せずして、きわめてバランスのとれた小学英 語実践のひろがりに出会うことができたと言えましょう。標準化されていない、黎明期に ある小学英語だからこその、個性的な挑戦にこれからも期待がもたれます。同時に、この ような個性的な実践研究が、互いに刺激しあい、高め合う場を提供する必要性も強く感じ られます。 小学校英語について、全国的に見ても北海道の実施率はきわめて低く、北海道は「冷え 切った」地域という印象を与えています。しかし、本プロジェクトを通して全道4地域の グループ研究を進める中で分かったことは、実際は、各地に多くの積極的な先生方が「潜 在」あるいは「点在」しているということでした。小学校英語での北海道の遅れは、つま り北海道というあまりにも広大な地域にあって、そうした先生たちが他地域の同じ志を持 つ先生と交流する場や方法がないことが障害となっていたためと思われます。全道の小学 校の先生方に呼びかけたところ、多くの方々が本事業の地域研究活動に参加し、今年度の 実践成果発表交流会では全道一円から多くの先生方が参加してくださいました。その意味 で、「冷え切った」大地であるといわれる北海道の小学英語は、実は、そこかしこに、いく つも「芽」がすでに胎動しているのです。 札幌、釧路、旭川、函館という、本州で言えば、ほとんど別の県に相当する程の遠隔地 が、個別に、あるいは交流しながら、活発な実践研究を組織的に展開してきたことは、北 海道の小学校英語教育にとって大きな進歩であったと言えると思います。この度、本事業 の地域研究活動(SIG 活動)を通じて得られた成果は、まさしくこれから伸びようとして いる多くの意欲ある先生たちが、そのような全道的に「つながり」をつくる場を提供でき たことでしょう。この度の実践成果発表交流会での全体討議およびアンケートには、多く の参加者から、こうした交流の場を今後も継続してほしいという強い要望が寄せられまし た。本事業が終了した後も、北海道教育大学は、人的なネットワークという、この事業の 貴重な資産を生かし、小学校英語の実践のさらなる交流と発展に寄与するための場を提供 する努力を続けたいと考えています。 なお、4地域の実践報告については、紙幅の都合上、また編集子の不手際もあり、多く の実践資料(指導案、カリキュラム等)を本報告書から割愛せざるを得ませんでした。さ らに詳しく情報が必要な場合は、北海道教育大学の Web サイトに全文を掲載する予定です ので、巻末のアドレスで参照して頂きたいと思います。 終わりに、欧州での調査から帰国された足で北海道に来て下さった菅正隆先生には、万 難を排して北海道に来て下さったこと、そして実践者へのあたたかい激励を込めて小学校 英語の方向性を指し示して下さったことに対して、深甚なる感謝の意を表したいと思いま す。さらに本事業のひろがりを推し進める上で、北海道教育委員会・札幌市教育委員会を はじめ各地の教育委員会の支援なしには、多くが不可能でありました。心からの感謝の意 を表したいと思います。そして最後に、SIG メンバーとして各地域で精力的に実践交流を 進めて下さった多くの先生方に、心からの御礼を述べるとともに、これからの実践の発展 を祈念したいと思います。 小学校英語を志す先生方の実践が、北海道のあちらこちらで、個性ある花を咲かせるこ とを願ってやみません。 北海道教育大学札幌校 萬谷隆一 北海道教育大学「小学校英語活動地域サポート事業」推進体制(※プロジェクト委員) 氏 名 三浦 秀雄 * 佐藤 吉文 * 加藤 富夫 * 萬谷 隆一 * マイケル・クロフォード* 森永 正治 * 木塚 雅貴 * 高橋 文 * 神林 裕子 * 軽部 恭子 * 大道 弘孝 * 濱田 政三 * 山田 延彦 * 中村 淳 * 嶋田 肇 割石 隆浩 額田 さやか 清水 彩 松村利栄子 小野 博史 加藤 悦雄 類家 斉 菅井 留美子 手島 香 岩村 鋭介 島田 裕文 寺本 公彦 佐々木美枝 大倉真由美 柳谷真悠子 大泉 亮子 上島 伸之 福田 美保 中野由美子 工藤 信悦 岸 拓史 新田 英樹 丸山 健二 辻野 尚広 佐藤 直子 丸山あき子 笠原 裕子 星 里都子 平間 幸 職 名 理事 教授 教授 教授 助教授 教授 助教授 教諭 教諭 指導主事 指導主事 副部長 研究研修主事 教頭 校長 教諭 教諭 教諭 教頭 教諭 教諭 教諭 教諭 教諭 教諭 教諭 指導主事 教諭 教諭 教諭 教諭 教諭 教諭 教諭 教諭 教諭 教諭 教諭 教諭 教諭 教諭 講師 教諭 教諭 所 属 北海道教育大学 北海道教育大学札幌校 北海道教育大学札幌校 北海道教育大学札幌校 北海道教育大学函館校 北海道教育大学旭川校 北海道教育大学釧路校 附属札幌小学校 札幌市立屯田南小学校 北海道教育庁 義務教育課 札幌市教育委員会 指導室 北海道立教育研究所 教育実践支援部 北海道立教育研究所 教育開発部 札幌市立北の沢小学校 バーレーン日本人学校 札幌市立新琴似緑小学校 札幌市立中央小学校 札幌市立新琴似緑小学校 札幌市立屯田小学校 札幌市立東山小学校 石狩市立紅南小学校教諭 札幌市立山鼻南小学校 札幌市立川北小学校 美唄市立西美唄小学校 札幌市立藻岩南小学校 札幌市立白石小学校 南北海道教育センター 函館市立北昭和小学校 函館市立あさひ小学校 函館市立あさひ小学校 函館市立日吉が丘小学校 森町立さわら小学校 森町立さわら小学校 森町立尾白内小学校 穂別町立稲里小学校 登別市立登別温泉小学校 附属函館小学校 旭川市立北鎮小学校 上富良野町立上富良野西小学校 比布町立中央小学校 留萌市立緑丘小学校 百華幼稚園 初山別村初山別小学校 猿払村立鬼志別小学校 清水 忠明 渡辺 恭平 斉藤 誠 遠藤 昌一 田中 君枝 鈴木 紳一 工藤 浩司 林 政孝 土居 慎也 濱渕 雅樹 田崎 博久 教諭 教諭 教諭 教諭 指導主事 教頭 教諭 教諭 教諭 教諭 教諭 旭川市立近文小学校 中富良野町立旭中小学校 附属旭川小学校 附属旭川小学校 釧路市教育委員会 指導主事室 釧路市立城山小学校 釧路市立柏木小学校 附属釧路小学校 附属釧路小学校 附属釧路小学校 附属釧路小学校 札幌地区連絡先: 〒002-8502 北海道札幌市北区あいの里5条3丁目1番5号 北海道教育大学札幌校 英語教育講座 佐藤 吉文 [email protected] 函館地区連絡先: 〒002-8502 北海道札幌市北区あいの里5条3丁目1番5号 北海道教育大学札幌校 英語教育講座 萬谷 隆一 [email protected] 旭川地区連絡先: 〒070-8621 北海道旭川市北門町9丁目 北海道教育大学旭川校 英語教育講座 森永 正治 [email protected] 釧路地区連絡先: 〒085-8580 釧路市城山1丁目15番地55号 北海道教育大学釧路校 英語教育講座 木塚 雅貴 [email protected] 問い合わせ先: 〒002-8502 北海道札幌市北区あいの里5条3 北海道教育大学総務部企画課 (TEL)011-778-0307 (FAX)011-778-0631 北海道教育大学の小学校英語活動地域サポート事業および小学校英語教育にかかわる実践・研究活動に ついての諸情報は、以下の地域連携関連のホームページをご参照下さい。 http://www.hokkyodai.ac.jp/area/en-support-05.html 平成18年度小学校英語活動地域サポート事業報告書 平成19年3月 発行 北海道教育大学小学校英語活動地域サポート事業プロジェクト 〒 002-8501 札幌市北区あいの里5条3丁目 011-778-0307(ダイヤルイン) http://www.hokkyodai.ac.jp/area/ -1-