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産業組織論

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産業組織論
〔科目名〕
〔単位数〕
4
産業組織論
〔担当者〕
平井秀明
Hirai Shumei
〔科目の概要〕
〔科目区分〕
専門科目
〔オフィス・アワー〕
時間: オフィス・アワーは授業の開始時に提示
場所: 315 号室
・産業組織論は、対象とする産業について、その組織構造や参加者(企業、消費者)の行動を分析・評価し、公共政
策への理論的・実証的な基礎を与えることを目指す学問分野である。また、産業組織論では、産業の主要参加者で
ある企業の行動についての分析が欠かせないから、経営戦略論とも密接に関連する。
・理論的には、産業組織論はマイクロ経済学の応用分野である。そのため、本講義の前半においては、マイクロ経済
学の簡単な復習を行う。
・1970 年代以降、産業組織論においては、市場の参加者をゲームのプレイヤーにたとえ、ゲーム理論を用いて分析
することが一般化している。そこで、本講義の中盤から後半にかけては、ゲーム理論の基本的な知識の習得を目指
すと共に、ゲーム理論のアプローチに基づいて講義を展開する。
〔「授業科目群」・他の科目との関連付け〕・〔なぜ、学ぶ必要があるか・学んだことが、何に結びつくか〕
・マイクロ経済学や経済数学、応用マイクロ経済学を履修した学生は、それら講義で学んだことが現実の産業や市場
での企業行動を理解する上でどのように活かされるかを、本講義を通して理解できる。
・本講義で学んだ素養は、現実の政府による経済政策や企業戦略をより深く理解することを可能にする。具体的に
は、例えば、なぜ企業は談合したり合併したり、また政府はそれらを規制ないしは緩和するのかといった、現実に起
こっている経済現象の背景が理解できるようになる。
・本講義における前半・中盤の多くの内容が、経済学検定や公務員試験、公認会計士・不動産鑑定士といった各種
試験の経済学科目(特にマイクロ経済学)に活かされるであろう。
〔科目の到達目標(最終目標・中間目標)〕
・学問の世界では、問題発見能力と問題解決能力の 2 つが必要だと言われる。そして、この 2 つの能力は大学を
卒業し、いかなる職種に就こうとも必要な能力である。そのため、本講義においては産業組織論という学問分野を
通して、「何が問題で、どうすればよいのか」という視点を常に実生活の中で持つことが出来るようにすることが
最終目標である。
〔学生の「授業評価」に基づくコメント・改善・工夫〕
〔教科書〕
教員作成資料
〔指定図書〕
必要なときに提示
〔参考書〕
泉田成美・柳川隆、(2008)、『プラクティカル産業組織論』、有斐閣アルマ.
植草益・井出秀樹・竹中康治・堀江明子・管久修一、(2002)、『現代産業組織論』、NTT出版.
小田切宏之、(2001)、『新しい産業組織論:理論・実証・政策』、有斐閣.
新庄浩二、(2003)、『産業組織論 [新版] 』、有斐閣ブックス.
長岡貞男・平尾由紀子、(1998)、『産業組織の経済学−基礎と応用』、日本評論社.
柳川隆・川濱昇、(2006)、『競争の戦略と政策』、有斐閣ブックス.
〔前提科目〕
マイクロ経済学
〔学修の課題、評価の方法〕(テスト、レポート等)
・授業中に課題あるいはレポート課題を書く小テストを数回行う。
・内容等の詳細は、授業中に提示する。
〔評価の基準及びスケール〕
・小テスト、レポートおよび定期試験により評価する。
・評価基準は、中間試験の結果(50%), 期末試験の結果(50%)とする。小テスト、レポートの結果は、原則的に加点
評価のみで減点評価はしない。
〔教員としてこの授業に取り組む姿勢と学生への要望〕
・この科目は、マイクロ経済学を履修した学生を念頭に置いているが、マイクロ経済学や数式等へ苦手意識を持って
いる学生に対しても、授業中に適宜復習を行うなどして講義内容の理解を促進する。
・理論と現実との関わりを感じ取れるように、企業・産業の事例や競争政策のトピックスも講義する。
・毎回の講義への出席に際して、前回講義の内容はしっかり復習して臨んでほしい。
・講義形式は、内容に応じて板書、プリント、PC(パワーポイント)を用いる。学生諸君には、毎回の授業において、
どのような講義形式であろうが、「自分の手を動かす」ということを忘れないで欲しい。どのような学問でも同じだが、
特に経済学系科目においては、図表や数式などを自身で紙に書いて確認していくことは、理解への最短距離であ
ることを認識してもらいたい。
・本講義においては、上述したように図表や若干の数式といった分析道具を使用するものの、あくまで図表や数式
は分析 目的 ではなく 道具 であることに注意してもらいたい。したがって、本講義の受講を希望する学生の大前
提は、現実の産業やその中での企業行動に興味を持っていることである。分析道具や経済学的概念は、講義を通
して身につけていってもらえればよい。
第1回
授業スケジュール
テーマ(何を学ぶか): 産業組織論の基本概念 (1)
内 容: ガイダンス、産業組織論とはどのような学問分野か
第2回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): 産業組織論の基本概念 (2)
内 容: 産業組織論の課題と歴史
第3回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): 産業組織分析の基礎 (1)
内 容: マイクロ経済学復習(1)
第4回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): 産業組織分析の基礎 (2)
内 容: マイクロ経済学復習(2)
第5回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): 独占の理論 (1)
内 容: 価格差別
第6回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): 独占の理論 (2)
内 容: 自然独占と規制
第7回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): ゲーム理論の基礎 (1)
内 容: 寡占市場の企業行動とゲーム理論
第8回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): ゲーム理論の基礎 (2)
内 容: ゲームの戦略形表現とナッシュ均衡
第9回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): ゲーム理論の基礎 (3)
内 容: ゲームの展開形表現とナッシュ均衡
第 10 回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): ゲーム理論の基礎 (4)
内 容: ゲームの展開形表現とサブゲーム完全均衡
第 11 回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): 寡占市場の理論 (1)
内 容: 寡占市場における企業行動
第 12 回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): 寡占市場の理論 (2)
内 容: クールノー競争、まとめ
教科書・指定図書
定期試験
教員作成のレジュメ・資料による
授業スケジュール
第 13 回
テーマ(何を学ぶか): 寡占市場の理論 (3)
内 容: 寡占市場での価格と生産量
第 14 回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): 寡占市場の理論 (4)
内 容: さまざまな寡占企業の行動
第 15 回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): 企業の戦略的行動 (1)
内 容: 戦略的行動とは何か
第 16 回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): 企業の戦略的行動 (2)
内 容: 戦略的行動とその効果
第 17 回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): カルテル (1)
内 容: カルテルはなぜ発生するか、カルテルの分類、カルテルに対する規制
第 18 回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): カルテル (2)
内 容: ゲーム理論による分析
第 19 回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): 合併と企業結合規制 (1)
内 容: 合併とは、合併の動機、水平的合併の厚生効果、企業結合規制
第 20 回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): 合併と企業結合規制 (2)
内 容: ゲーム理論による分析
第 21 回
第 22 回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): 垂直的な統合と制限 (1)
内 容: 垂直的な取引と企業間関係、垂直的統合による効率性と排除、ブランド内競争の制限、ブランド
間競争の制限
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): 垂直的な統合と制限 (2)
内 容: ゲーム理論による分析
第 23 回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): ネットワーク産業の経済学 (1)
内 容: ネットワーク外部性と技術標準
第 24 回
教科書・指定図書 教員作成のレジュメ・資料による
テーマ(何を学ぶか): ネットワーク産業の経済学 (2)
内 容: 製品差別化モデルの応用、 まとめ
教科書・指定図書
定期試験
教員作成のレジュメ・資料による
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