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分別基準適合物の品質向上

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分別基準適合物の品質向上
資料5
分別基準適合物の品質向上
1.容器包装リサイクル法における分別基準適合物に関する規定
<容器包装リサイクル法第2条第6項>
この法律において「分別基準適合物」とは、市町村が第8条に規定する市町
村分別収集計画に基づき容器包装廃棄物について
・ 分別収集をして得られた物のうち、
・ 環境省令で定める基準に適合するものであって、
・ 主務省令で定める設置の基準に適合する施設として主務大臣が市町村の意
見を聴いて指定する施設において保管されているものをいう。
※改行、箇条書きについては審議会資料作成に当たり事務局で加工した。
別添15 環境省令(容器包装廃棄物の分別収集に関する省令)
2.㈶日本容器包装リサイクル協会が定める引き取り品質ガイドライン
前項のとおり、環境省令において分別基準適合物の基準が規定されている
ものの、異物の混入率等については定められていないことから、㈶日本容器
包装リサイクル協会(以下「容リ協会」という。)は、毎年度、引き取りガイ
ドラインを定め、当該ガイドラインの中で異物混入の許容値等を示している。
別添16 平成17年度市町村からの引き取り品質ガイドライン
3.分別基準適合物の品質の現状及び再商品化に及ぼす影響について
前項の容リ協会が定めるガイドラインは、目標値に過ぎず、拘束力を持っ
ているものではないこともあり、異物が混入し、その品質に問題のある分別
基準適合物も見られる。なお、平成12年度の完全施行により品目追加され
た紙製容器包装やプラスチック製容器包装で異物混入の傾向が高いことが、
紙製容器包装リサイクル推進協議会や経済産業省の調査により確認されてい
る。
他方、異物の混入率が高くなると、再商品化事業者の収率(再商品化施設
に投入された容器包装廃棄物に占める再商品化製品量の割合)が低くなるの
のみならず、再商品化工程における異物除去のためにコストアップにも繋が
ることとなる。また、危険品の混入については作業従事者の安全にも関わる
問題となる。
また、特定事業者が義務を課されている物以上のものまで処理費用を負担
することも生じる。
別添17 ㈱広島リサイクルセンターヒアリング資料
別添18 プラスチックベール材質分析調査(経済産業省調査)結果
4.容リ協会が行なう分別基準適合物の品質評価について
容リ協会は、分別基準適合物の品質向上を目的として、市町村からペット
ボトル及びプラスチック製容器包装の分別基準適合物の引取りの際に、目視
検査及び計量検査により、その品質をA、B又はDにランク付けを行ない、
それぞれ以下のとおり管理を実施している。
<容リ協会による分別基準適合物の判定結果による対応>
(プラスチック製容器包装の例)
Aランク判定の場合:再商品化に支障がないので、引き続き品質の維持を要請する。
Bランク判定の場合:再商品化に若干の支障が生じる場合あるので、品質向上を要請す
る。
Dランク判定の場合:著しく分別基準から外れているので、再商品化に相当の支障をき
たす可能性がある。改善計画を立てて、これに基づく品質向上を
要請する。また、改善のための計画の提出を求める。
別添19 容リ協会における分別基準適合物の検査等について
・ PETボトルベール品の検査方法
・ プラスチック製容器包装分別基準適合物の評価方法
ペットボトルについては平成10年度から調査を開始し、当初から市町村
名とともに当該市町村のランクを公表してきているが、年々、Aランクの割
合が件数、量(トン数)とも増加してきており、Dランクの割合は減少傾向
にある。
他方、プラスチック製容器包装については、平成14年度から調査を開始
し、平成16年度の評価結果から公表しているが、調査開始以降、Aランク
が増加しているものの、Dランクも増加している。
別添20 容リ協会の平成16年度ベール品質評価結果
・ PETボトル
・ プラスチック製容器包装
なお、Dランクの分別基準適合物については、ペットボトル、プラスチッ
ク製容器包装とも容リ協会は「再商品化に支障をきたす可能性がある。
」と判
断しているものの、その引き取りを実施している。
5.スプレー缶
スプレー缶については、スチール缶・アルミ缶の一部(高圧ガスを充する容器)
として位置づけられている。しかし、スプレー缶に関する分別基準適合物の基
準として「充てん物、ふた、噴射のための押しボタンの除去」という要件が定
められているが、多くの自治体でこの基準を満たさない形で収集しており、適
切なリサイクルが困難との指摘がある。
別添21:スプレー缶等の処理実態等
6.課題
・ 分別基準適合物の品質の向上を図るためには、どのような対策が必要か。
・ スプレー缶の適正なリサイクルを進めるためにはどのような取組が必要か。
7.検討項目
・ 分別基準適合物に関する異物混入率を規定する等基準を強化し、基準に該
当しないものについては、協会が引き取りを拒否する等、その運用を厳格
化すべきではないか。
・ 市町村が分別基準適合物の品質向上に取り組むためのインセンティブ又は
ペナルティ等を課す制度を検討すべきではないか。
・ スプレー缶については、製品の安全性も視野に入れつつ、適切な分別収集
及びリサイクルの方策について検討すべきではないか。
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