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平成15年度(PDF:308k)

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平成15年度(PDF:308k)
平成 15 年度
事業報告書
1.事業の概要
(1)役員等の異動
期内の異動は次のとおりである。
(ア)理
事
(退 任)
(就 任)
(イ) 選考委員
(退 任)
(就 任)
中
端
川
村
梶
疋
田
山
田
信
昭
順
行
(平成 15. 5. 31)
(平成 15. 6. 1)
治
皓
聡
(平成 15. 5. 31)
(平成 15. 4. 1)
(平成 15. 4. 1)
(2)収支状況
平成15年度の収入は、予算13億8,575万円に対し、15億9,619万円となった。
内訳は、基本財産運用収入8,623万円(予算8,000万円)
、事業資金積立基金運用収入(投
資有価証券売却益を含む)3億9,705万円(予算3億5,592万円)および配当金・電通株式売却
益11億1,291万円(予算9億4,982万円)である。
この結果、当期収入合計では予算を2億1,044万円上回る収入を上げることができた。
これは、電通株式(2,505株)が予算を上回る額で売却できたことおよび基金の運用が順
調に行われたことによる。
なお、当期収入合計に前期繰越収支差額6,336万円を加えた収入合計は16億5,955万円
であり、予算を2億7,380万円上回った。
支出面では、事業資金積立基金支出6億円を含めた予算12億4,931万円に対し、実際の
支出合計は事業資金積立基金支出9億4000万円(当初予算より3億4,000万円増の積立)を
含め14億9,497万円であり、当期収支差額は1億122万円となった。
この当期収支差額に前期繰越収支差額6,336万円を加え、平成15年度末の次期繰越収支
差額は1億6,458万円となった。
なお、会計処理については、「公益法人会計基準」
(昭和60年9月17日公益法人指導監督
連絡会議決定)を適用している。
- 1 -
(3)研究助成
① 研究助成
平成 15 年度の助成研究には、常勤研究者および大学院生の各部門で、総数 70 編の応
募があった。この中から、選考委員会による慎重審査を経て、21 編に対して合計 3,221
万円の研究助成を行った。これらの研究成果は、平成 16 年 3 月末日までに当財団へ提
出された。
平成 15 年度 第 37 次 研究助成者
[常勤研究者の部]
(50 音順)
代表者氏名
大学・学部
身分
研究テーマ
要望金額
助成金額
252 万円
252 万円
290 万円
290 万円
299 万円
264 万円
200 万円
170 万円
300 万円
300 万円
300 万円
300 万円
150 万円
150 万円
200 万円
200 万円
200 万円
200 万円
300 万円
プラート カロラス 小 樽 商 科 大 学 商 学 助教授 テレビ広告における有名人起用
他 2 名 部商学科
とホフステードによる国民文化
次元との関連性についての国際
296 万円
比較研究
2,788 万
計 11 編
円
300 万円
太田 一樹 阪 南 大 学 経 営 情 報 教授 産業広告の営業支援効果に関す
他 3 名学部企業情報研究
る実証的研究
科
岡崎 伸太郎 私立マドリッド・ポンティ 専任講師 単一通貨ユーロ導入後の欧州広告
他 1 名 フィシア・コミーヤス大学社
戦略 ~ 既存メディア、インターネット、
会人文科学学部
モバイル・コミュニケーションの標準化に関
する多国籍企業の実態調査 ~
河島 伸子 同 志 社 大 学 経 済 学 助教授 文化産業としてのテレビ CM 制作
他 1 名部
業界 ~ 創造とビジネスの組織フィ
ールド ~
篠原 俊行 順天堂大学スポーツ健 教授 テレビ番組の「質」と提供広告主
他 4 名 康科学部スポーツマネジ
との関係 ~ 「ギャラクシー賞」40 年
メント学科
を概観して ~
鈴木 宏衛 金 城 学 院 大 学 現 代 教授 広告による消費者知識形成のメカ
他 1 名 文化学部
ニズム研究
陶山 計介 関 西 大 学 商 学 部 商 教授 メーカーと流通企業のブランド戦略に
他 2 名 学科
関する日英米の比較研究
髙下 保幸 福 岡 大 学 人 文 学 部 教授 環境漫画による環境保全意識の
文化学科
投影法的測定と説得効果
【継続研究】 東 京 工 業 大 学 社 会 教授 日韓の国会議員選挙におけるサイ
田中 善一郎 理工学研究科
バーコミュニケーションと政治広告の研究
他 3 名
【継続研究】 日 本 大 学 法 学 部 新 専任講師 リスクメッセージを含む広告表現とそ
福田 充
の受容に関する実証研究
聞科
他 4 名
藤村 和宏 香 川 大 学 経 済 学 部 教授 サービス・ブランドの構築・強化にお
経営システム学科
けるコミュニケーションの役割について
の理論的・実証的考察
296 万円
2,722 万円
(大学・学部・身分は助成申請時)
- 2 -
[大学院生の部]
(50 音順)
助成者氏名
大学・学部
身分
研究テーマ
秋本 昌士
要望金額 助成金額
早稲田大学商学 博士 消費者学習理論にもとづく広告・コミュニケー
研究科
ションに関する研究
有吉 秀樹 早稲田大学アジア 博士 リアルオプションを利用したブランド拡張とブラン
太平洋研究科国
ド連想
際関係学科
五十嵐 良子 武庫川女子大学 修士 家電製品の新聞広告表現にみる日本企
家政学研究科
業のマーケティング戦略 ~ 戦後日本におけ
る通時的比較と現代世界における共時
的比較を通して ~
石井 俊宏 法政大学経営学 修士 日本人消費者の「エブリデー・ロー・プライス」
部社会科学科
と「セールス・プロモーション」に対する知覚・態
度・好意度・好意度の違いによる選択傾
向の分析
井上 真里 明治大学経営学 博士 日本家電企業の製品ブランド管理 ~ ブラ
研究科
ンド管理組織が職能諸部門に与える影響
~
髙 如妃
ニューヨーク市立大学 博士 製品の文化的コンピテンスとその異文化広告
マーケティング科
への応用
坂本 和子 横浜国立大学国 博士 ファッションを表現する言語効力の研究
際社会科学研究
科
山田 歩
学習院大学人文 博士 複数の広告に現れる特徴が商品の選好
科学心理学科
に及ぼす影響について ~ 繰り返し接
触するパタンへの好みの形成とその意識
的な気づき ~
山本 晶
東京大学経済学 博士 購買行動におけるオンライン・コミュニティと広告
研究科
の役割
楊 霜
東京大学人文社 博士 WEB 広告の関連性マーケティング戦略におけ
会系研究科
る機能について ~ 中国市場の WEB 広
告の現状分析を中心に ~
50 万円
50 万円
50 万円
50 万円
50 万円
50 万円
50 万円
50 万円
50 万円
50 万円
50 万円
50 万円
49 万円
49 万円
50 万円
50 万円
50 万円
50 万円
50 万円
50 万円
計 10 編 499 万円
499 万円
(大学・学部・身分は助成申請時)
また、産学協同研究として、全日本広告連盟主催の夏期広告大学「デフレ社会におけるマ
ーケティングの捉え方」に 240 万円、日本広告学会第 34 回全国大会に 200 万円の助成を行っ
た。
②
客員研究員の招聘
吉田秀雄生誕 100 年事業として開始したアジア・プログラムは、平成 15 年度 3 月より 各
6 ヶ月の期間で中国から 8 名(山東大学、深圳大学 2 名、四川大学、浙江大学、北京工商大
- 3 -
学 2 名、内蒙古師範大学)
、台湾から 3 名(淡江大学、国立中央大学、国立中興大学)を客員
研究員として招聘した。その詳細は次表のとおりである。
アジア・プログラム 平成15年度客員研究員
[中国]
滞在期間
第3期
氏
名
2003 年 3 月~
張 翔
2003 年 9 月)
阿 倫娜
身
分
年齢
第5期
性別
研究テーマ
北京工商大学
商学院 助教授
41
62 年 3 月 11 日
歳
男 CRM 理論の発展と応用研究
内蒙古師範大学
助教授
49
54 年 12 月 30 日
歳
女 日中新聞広告表現の比較研究
39
64 年 9 月 14 日
歳
消費者コミュニケーションルート
とブランドイメージの研究
男
~東芝ノートパソコンのブランド
イメージについて~
2003 年 9 月~
北京工商大学
第4期
羅 子明
2004 年 3 月
助教授
薛 可
生年月日
深圳大学
37
66 年 4 月 27 日
師範学院 助教授 歳
日本の自動車業における強い
ブランドからの啓示
女
~トヨタ、日産、ホンダのブラン
ドの成長の道~
2004 年 4 月~
天津理工学院
范 志国
2005 年 3 月
助教授
40
63 年 11 月 22 日
歳
男
日本広告業の監査管理体制
について
2004 年 4 月~
南京財経大学
崔 莉萍
専任講師
2004 年 9 月
30
73 年 7 月 11 日
歳
女
広告業の経済成長における
役割について
[台湾]
滞在期間
第2期
氏
名
年齢
国立中央大学
2003 年 8 月~
林 明杰
教授
2004 年 2 月
凌 碧鴻
第3期
身分
国立中興大学
助教授
2004 年 2 月~
国立台湾師範大
林 東泰
2004 年 8 月
教授
生年月日
性別
研究テーマ
53
49 年 8 月 7 日
歳
日本の広告会社における
男 経営戦略分析
~電通を事例として~
38
63 年 11 月 24 日
歳
女
53
50 年 4 月 25 日
歳
日本と台湾における選挙
コミュニケーションの比較研究
男 ~日本と台湾における選挙広告、
選挙の民意調査及び選挙報道に
ついての比較~
日本のブランド管理と広告
戦略についての研究
*身分、年齢は来日当時のもの
③ 委託研究
また、委託研究として、北京大学など 6 つの大学によるプロジェクトチームに対し、
「中国
における広告活動の現状と将来」
(3 年間継続の 3 年目)
をテーマに助成を行った(各大学 300
- 4 -
万円)。各大学の研究担当者、テーマは次表のとおりである。
研究グループ代表者
北京広播学院
サブテーマ
黄 昇民 教授
研究代表者
中国の新聞メディアと広告
北京大学
陳
剛
副教授
広告表現研究
清華大學
馬
泉
講師
中日広告の比較研究
中国人民大學
倪
寧
副教授
都市生活者の消費行動とライフスタイル
北京広播学院
黄
昇民
教授
消費戦略と広告
復旦大學
程
士安
副教授
ブランドと広告
上海大學
張
祖健
副教授
なお、これらのうち一部は中国国内において出版されている。
この結果,研究助成金総額は 9,491 万円(予算 1 億 3,140 万円)となった。
(3)「アド・ミュージアム東京」
1)展示部門
平成 15 年度は、平成 14 年 12 月 1 日に開館した「アド・ミュージアム東京」の運営が平
年度化した。15 年度の入館者数は 32 万人、一日平均では約 1400 人にのぼる。
開館以来の来館者は、平成 16 年 3 月末現在、累計で 40 万人を突破した。
ミュージアムでは開館以来展示している常設展に加え、
以下の 9 つの企画展を開催した。
期
間
タ
イ
ト
ル
共
催
・ 協
力
4/22~5/17
江戸のタイポグラフィ
6/24~ 7/5
アドフェスト「アジア太平洋広告祭」2003 展
Adfest 委員会・全広連・電通
7/8 ~7/19
第 56 回広告電通賞展
電通
8/5~10/18
江戸期の広告展
10/21~11/3
TCC 広告賞展 2003
11/6~11/15
吉田秀雄生誕 100 年記念展
東京コピーライターズクラブ
映像文化制作者連盟 50 周年記念
上映会
映像文化制作者連盟
11/18~11/29 One Show 2003 展
The One Show 事務局・電通
12/2~12/13
第 46 回日本雑誌広告賞入賞作品展
日本雑誌広告協会・電通
2/3~2/21
第 43 回消費者のためになった広告コンクール展
日本広告主協会・電通
この間の見学は、国内からは各大学の広告ゼミナール専攻者をはじめ約 110 件、海外か
らはアメリカ広告学会など 16 件、取材はTV東京、読売新聞など主要なものだけでも数
十件に及んだ。なお、アド・ミュージアム東京(図書館を含む)の年間総運営経費は会
場賃貸料、企画展経費、機器メンテナンス費、人件費など 3 億 5,992 万円となった。
- 5 -
2)図書館部門
広告図書館は、平成 14 年 12 月、当財団が新たに汐留に開館した「アド・ミュージ
アム東京」内に移転した。平成 15 年 4 月から平成 16 年 3 月末現在までの来館者は 3,189
人で、内 1,226 人が学生、1,963 人が社会人であった。
なお、新規開館後に利用登録を済ませた者は 2,333 人である。
広告図書館のマーケティング・広告・その他関連部門に関する蔵書数は以下の通りで
ある。
和
図書
雑誌(紀要を含む)
合本(雑誌バックナンバー)
AV 資料
書
洋 書
10,288 冊
2,157 冊
88 種
25 種
1,700 冊
521 冊
94 本
126 本
(4)『アド・スタディーズ』
平成 15 年度は、季刊の「アド・スタディーズ」の体裁、内容の充実につとめ、第 4
号(5 月号)、第 5 号(8 月号)
、第 6 号(11 月号)
、7 号(2 月号)を発行した。
1号あたりの平均発行部数は約 2000 部であり、そのうち約 1600 部を一般研究者、過
去の研究助成者、広告関係団体等に無料で配布、その他の希望者には実費として千円で
頒布している。なお、1 号当たりの経費は、制作費、郵送費を含め約 500 万円である。
各号の特集タイトルは以下の通りである。
第4号
デジタル時代の広告
第5号
江戸期の広告
第6号
吉田秀雄生誕100年
第7号
効く広告
- 6 -
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