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平成16年度版 - 慶應義塾大学 研究連携推進本部

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平成16年度版 - 慶應義塾大学 研究連携推進本部
平成 16 年度活動報告書
慶應義塾大学知的資産センター
知的資産センター活動報告
1、 知的財産・技術移転に関するルールの整備
2004 年度は、大学の知的財産・技術移転活動の基盤となる「慶應義塾産官学
連携ポリシー」が策定され、これらの活動に対する大学の組織的な支援が明確
化された。それに伴い、次の知的財産や技術移転に関する規程等が改訂あるい
は新設された。
「知的財産に関する取扱指針」
(新設)
「発明取扱規程」(改訂)
「研究成果有体物取扱規程」(新設)
「知的財産権調停委員会規程」(新設)
2、 知的財産活動
2004 年度には、157 件の国内特許出願、40 件の PCT 国際出願、58 件の外
国出願が行われ、前年に引き続き特許出願活動は活発であった。特に外国出願
が増加してきたことが注目される。
特許出願の状況、これまでの特許出願の技術分野別、キャンパス別、発明者
別の動向は次の通りである。
(1)特許出願状況
PCT特許
180
160
140
120
100
80
60
40
20
0
外国特許
特許
166
157
122
83
62
41
11
1998
1011
2
77
1999
2000
2001
16
3038
58
40
7
2002
2003
(2)技術分野別特許出願動向
バイオ・医療
44%
情報・通信
25%
制御
25%
材料・化学
6%
2004
(3)キャンパス別特許出願動向
矢上
355 件
SFC
94 件
三田
信濃町
189 件
日吉
5件
4件
(4)発明者別特許出願動向
教授
102 名
講師
51 名
学生
285 名
助教授
47 名
助手
84 名
職員他
33 名
3、 技術移転活動
技術移転活動は、知的財産で代表される大学の技術を、
(1)企業へライセンスする。
(2)知財を基に企業を創出し開発を進める。
(3)実用化に向け企業と共同研究をする。
という形態で進んでいる。それぞれの活動状況は次の通りである。
(1)企業へのライセンス
2004 年度に新たに契約を結んだライセンス件数は 34 件であり、また、2004
年度におけるライセンス収入は約 6 千万円であった。これらの年度別推移を以
下に示す。
① 新規ライセンス契約件数
50
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
44
34
26
20
10
5
1999
2000
2001
2002
2003
2004
② ライセンス収入(単位:千円)
70,000
63,949
59,538
60,000
50,000
42,012
40,000
30,000
16,628
20,000
11,189
10,000
2,731
0
1999
2000
2001
2002
2003
2004
単位;千円
(2)知財を基に創出した企業
2004 年度には新たに 3 社が創業し、累計では 11 社となる。
5
4
4
3
3
2
2
1
1
0
2 00 1
2 0 02
2 0 03
2004
(3)知財が獲得した外部研究資金(単位:千円)
政府のマッチングファンドをはじめとし、知財を実用化するための共同研究
資金の獲得に努めてきており、2004 年度は 4.4 億円を獲得している。過去 3
年間では、13 億円となっている。
600,000
552,974
500,000
438,787
355,088
400,000
300,000
200,000
100,000
0
2002
2003
2004
また、2004 年度には、手術用針、糖代謝異常の診断キット、強皮症診断キッ
トなど 5 つの新製品が、市場に出された。
4、 産学間における情報交流の場の構築
知財・技術移転活動を通じて、産学の連携をさらに活発化させるには、産学
間の情報交流を強化させ知識の融合を促進させることが重要であり、積極的に
情報交流の場を構築してきた。
(1)
「慶應イノベーション・ネットワーク」の創設
毎月テーマを決めて大学の技術情報を発信していく「慶應イノベーション・
ネットワーク」を創設し、そのキックオフとなる第 1 回の会合を 2005 年 3 月
に三田東館で開催した。その概要は次の通りである。
「可視光通信」・・・・・・・・・・・・中川
「透明なナノ蛍光体の作製と応用」
・・・磯部
「光通信用光導波路」
・・・・・・・・・津田
「磁壁を用いた磁気メモリ技術」
・・・・齊藤
正雄
徹彦
裕之
英治
理工学部教授
理工学部助教授
理工学部助教授
理工学部助手
(2)
「慶應技術移転フォーラム福岡」を開催
地域の企業との連携を深めるため、地方都市において大学の技術を発信して
いる。2004 年6月には九州経済産業局の後援の下福岡で、以下の内容で開催し
た。
「キャピラリー電気泳動/質量分析装置」
・・曽我 朋義 環境情報学部助教授
「生分解性プラスチックのケミカルリサイクル」
・・松村 秀一 理工学部教授
「ユビキタス社会を創るシステムLSI」
・・・・・黒田 忠弘 理工学部教授
「ワンマン操作による講義録画システム」
・・・千代倉 弘明 環境情報学部教授
5、 その他
(1)第 5 回知的資産センター賞
大学の知財であり、社会に移転され、さらに、知的資産センターの活動に多
大な貢献のあったものを毎年表彰している。2004 年度は「強皮症の診断薬」が
対象となり、医学部の桑名正隆専任講師に贈られた。授賞式は。2005 年 2 月
に知的資産センターが主催したシンポジュウム「ベンチャーに対する大学の取
り組み−オックスフォード大学の例−」において行われた。
(2)産学官連携功労大臣賞を 2 年連続受賞
2004 年 6 月、京都で開催された「産学官連携推進会議」において、
「メタボ
ローム解析技術の開発と実用化」が科学技術政策担当大臣賞を受賞した。
受賞者は
環境情報学部・曽我朋義 助教授
先端生命科学研究所・冨田 勝 所長
知的資産センター・清水啓助 所長
知的資産センターは 2003 年度の文部科学大臣賞に続き 2 年連続の受賞とな
った。
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