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番町小の特別支援教育 - 静岡県言語・聴覚・発達障害教育研究会 (静言研)

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番町小の特別支援教育 - 静岡県言語・聴覚・発達障害教育研究会 (静言研)
静岡県言語・聴覚・発達障害教育研究会
会報
発行日 平成 25 年 9 月 25 日
担当 〒420-0071
静岡市葵区一番町 50 番地
静岡市立番町小学校
通級指導教室
Tel/Fax (054)252-8800
番町小の特別支援教育
静岡市立番町小学校
番町小学校の教職員は、全ての子どもたちが「心豊かに、たくましく生きる
子ども」に育っていくように、一人ひとりの子どもを大切にした指導を心がけ
ています。どの子にも個別の支援が必要です。元気がないときにちょっと手を
添えてあげたり、ただ待ってあげたりするだけで、本来の元気な子に戻ってい
きます。
番町小学校では、「特別支援教育」を、特別な障がいをもった子どものため
だけの教育ととらえずに、児童と保護者の方が困ったときに、学校全体で支援
していくための教育と捉えています。
本校の「特別支援教育」の目指す姿
専門医により支援が必要であると診断された児童や、診断されていない児童
であっても支援が必要と思われる子どもに、保護者と相談の上、支援していき
ます。
支援の内容は、個々の子どもによって違ってきます。例えば、学級担任が、
席を前にしたり、大きめのマス目のプリントを用意したり、指示を絵カードに
表したりする支援があります。大きな音が苦手な子どもや、些細なことが気に
なって集中しにくい子どもの場合には、支援員が個別について学習することも
あります。これらの支援は子どもの特徴を捉え、楽しく学校生活ができるよう
に、そしてその子の本来もっている能力を引き出すことを目指しています。
様々な困難を感じている子どもたちに対して、その子に合った支援を進めて
いくために、全ての職員が、一人ひとりの児童を理解しようと努めています。
そして、SOSを発している児童に気づき、保護者の方からのご相談がありま
したら、特別支援コーディネーターを中心に、どんな支援が必要か、学校とし
てどんな支援ができるかを保護者の方とも一緒に考え、必要ならば関係諸機関
と相談しながら指導を進めていこうと考えています。
番町小学校通級指導教室は、静岡市中心部から徒歩15分のところにありま
す。学区には、江戸時代からの町名が残り、製茶工場からのお茶の香りが漂い
ます。
県下最大規模の教室です
学区がある静岡市葵区には 38 校の小学校
があります。9 月 2 日現在、言語障害通級教
室とLD等通級指導教室を合わせて、29 校
から 145 名の児童が通級しています。担当者
は言語 2 名、LD等 5 名、合計 7 名です。
LD等の指導教室では、5 名での指導体制
を次のように工夫しています。
・学校担当制とし、各学校との充実した連携をはかる。
・1つの時間枠に 5 名の児童を基本として、児童の実態に応じて、個別の指導
とグループ指導を組み合わせて行う。
・グループ指導では、T1、T2、記録役など役割を明確にして指導にあたる。
また、観察室で保護者と同席し、指導の意図や家庭につなげていきたいこと
等を伝える保護者担当の教員をおく。
・それぞれの担当児童について情報交換をしたり、終わった指導の評価とこれ
からの指導の内容を検討したりする時間を、週 2 回設定し、共通理解のもと
で指導をすすめる。
・教室内の分掌を明確にし、通級にかかわる書類や各校との連絡を確実に行う。
教室は静岡市特別支援教育センター内(4F)
にあります
通級指導教室は、小学校の敷地以外の場所にあります。4 階のフロアーに、
個別の指導室6つ、少人数用の学習室2つ、グループ指導用のプレイルーム2
つがあります。プレイルームにはそれぞれ観察室があってマジックミラー越し
に指導を参観することができます。また、個別の指導室と学習室も廊下からマ
ジックミラー越しに中の様子が参観できます。
指導室
学習室
プレイルーム
観察室
学校以外の場所にあるセンター方式のメリットとして、駐車場が広いことが
あげられます。また、子どもたちは、「知らない子がたくさんいる、よその学
校に行く」という抵抗感をもたずに来ることができます。
サテライト方式の指導を実施しています
LD等通級指導教室では、平成 23 年度より巡回による指導(サテライト方
式)を実施しています。通級指導教室に通えない事情がある児童やクラスや学
校への働きかけや連携が重要となる児童を対象に、平成 23 年度は 1 校、平成
24 年度は 2 校、平成 25 年度は 5 校で行っています。
今年度は 5 人が 1 校ずつ担当し、水曜日の午前中にそれぞれ出かけていま
す。どのような形態が効果的なのか、またどの学校がサテライト方式に向いて
いるのか、試行錯誤しながら取り組んでいます。
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