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平成 28 年度病害虫情報(第1号) ネギべと病の発生について
奈 病 防 号 外 平成28年 4月13日 奈良県病害虫防除所長 平成 28 年度病害虫情報(第1号) ネギべと病の発生について 対象作物:ネギ 対象病害虫名:べと病 発生状況 (1) 平成 28 年4月以降、県内のネギ産地でネギべと病が多発しており、4月 12 日に実 施した巡回調査では、発生圃場率 100%、平均発病株率 62.0%でした。 (2) 本病は昨年度も発生しており、圃場内の残さなどに病原菌が残存し、春の低温と高 湿度で発病が助長されたと考えられます。 (3) 近畿地方の1か月予報(大阪管区気象台4月7日発表)では、気温は平年より高い 確率が 70%、降水量は多い確率が 50%、日照時間は少ない確率が 50%と予想されて おり、今後もべと病が発生しやすい条件と予想されます。 防除対策 (1) 栽培中の圃場では、発病株をできるだけ抜き取って持ち出すとともに、表を参考に 異なる系統の薬剤を1週間間隔で散布してください。 (2) これから播種または定植する圃場でも、表を参考に異なる系統の薬剤を定期的に散 布し、予防に努めてください。特に昨年度発生した圃場に植え付ける場合は、圃場 内の残さなどに病原菌が残存している可能性が高いので、注意してください。 (3) 栽培終了後は、残さを可能な限り圃場から持ち出して処分してください。また、残 さ等で病原菌が圃場内に残存する可能性が高いので、発生圃場に次作を播種または 定植する場合、表を参考に異なる系統の薬剤を1週間間隔で散布し、予防に努めて ください。 (4) 農薬を使用する場合は、ラベルの記載内容を確認し、登録を守って使用するように 注意してください。 (5) 不明の点があれば、管轄の農林振興事務所または病害虫防除所にご相談ください。 表 ネギべと病の主な防除薬剤 希釈 倍率 農薬名 リドミルゴールドMZ 収穫前 本剤の 使用日数 使用回数 1000倍 30日前まで 800~ 14日前まで 1000倍 フォリオゴールド 3回以内 有効成分 成分総使用回数 メタラキシルM メタラキシル及びメタラキシルM 5回以内(但し、種子への処理は1 回以内、土壌混和は1回以内、散 布は3回以内) マンゼブ 3回以内 メタラキシルM メタラキシル及びメタラキシルM 5回以内(但し、種子への処理は1 回以内、土壌混和は1回以内、散 布は3回以内) TPN 3回以内 FRAC 耐性菌 コード リスク 4 高 M3 低 4 高 4回以内(但し、土壌灌注は1回以 内、散布は3回以内) M5 低 高 アミスター20フロアブル 2000倍 3日前まで 4回以内 アゾキシストロビン 5回以内(但し、粒剤は1回以内、 水和剤は4回以内) 11 ランマンフロアブル 2000倍 3日前まで 4回以内 シアゾファミド 4回以内 21 中~高 シアゾファミド 4回以内 21 中~高 ドーシャスフロアブル 1000倍 14日前まで 3回以内 TPN 4回以内(但し、土壌灌注は1回以 内、散布は3回以内) M5 アミスルブロム 4回以内 21 中~高 シモキサニル 4回以内 27 低~中 シモキサニル 4回以内 27 低~中 ベンチアバリカル ブイソプロピル 3回以内 40 低~中 ダイナモ顆粒水和剤 ベトファイター顆粒水和剤 2000倍 3日前まで 2000倍 14日前まで 低 4回以内 3回以内 フェスティバル水和剤 2000倍 14日前まで 3回以内 ジメトモルフ 3回以内 40 低~中 レーバスフロアブル 2000倍 7日前まで 2回以内 マンジプロパミド 2回以内 40 低~中 ベンチアバリカル ブイソプロピル 3回以内 40 低~中 TPN 4回以内(但し、土壌灌注は1回以 内、散布は3回以内) M5 低 プロポーズ顆粒水和剤 ダコニール1000 ペンコゼブフロアブル ペンコゼブ水和剤 ジマンダイセン水和剤 1000倍 14日前まで 3回以内 1000倍 14日前まで 3回以内 TPN 4回以内(但し、土壌灌注は1回以 内、散布は3回以内) M5 低 600倍 14日前まで 3回以内 マンゼブ 3回以内 M3 低 農薬に関する情報は、平成 28 年4月6日現在の登録内容に基づいて記載しています。 お問い合わせは 奈良県病害虫防除所 TEL.0744-22-6201 病害虫防除所ホームページ http://www.jppn.ne.jp/nara/