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48 - J-Stage

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48 - J-Stage
招
待
講
演
特
別
講
演
会
長
講
演
J-1
招待講演
The
Evolving
Understanding
of Lower
Sphincter
Director
of Nerve-Gut
Department
Royal
Research
Hospital,
Function
Laboratory
of Gastroenterology,
Adelaide
Hepatology
North
Terrace,
John
In the last 120 years, substantial
sphincter
(LOS) function.
ment techniques
activity,
and General
Adelaide
SA
Medicine
5000, Australia
Dent
insights have been gained into lower oesophageal
Vital to this progress has been the development
that provide reliable, continuous
despite
Oesophageal
the substantial
axial
assessment
mobility
of the sphincter:
As a result, the literature
For decades, most research
tion: this is relevant
occurrence
concentrated
to antireflux
and completeness
function,
contains
on the strength
but of arguably
of LOS relaxations
that
sensors, spaced
at 1 cm intervals,
many
methods that do not
much misleading
data
of the LOS tonic contrac
greater
importance
occur normally
is the
in relation
swallowing and also independently of this. High resolution (HR) manometry
"gold standard" technique for continuous evaluation of LOS motor function
16 to 36 point pressure
motor
unfortunately,
studies on LOS function have used and continue to use measurement
satisfy this key requirement.
and conclusions.
of measure
of lower oesophageal
to
is now the
. By use of
monitors LOS
this technique
pressure accurately in the face of sphincter movements.
The greatest gain from use of HR manometry for clinical purposes is in the diagnosis
of achalasia. It is clear now that most other manometric techniques used for clinical
diagnosis are inadequate for recognition of defective LOS relaxation.
In the case of
reflux disease, manometric
LOS relaxations
methods that monitor LOS pressure have shown that transient
are the most important
cause of gastro-oesophageal
reflux.
The control
of the these relaxations is now a major focus of research ; they are induced by inhibitory
nerves to the LOS, controlled by a hind brain pattern generator.
HR manometry is now
being applied to dissect out the contributions
abnormal
diaphragmatic
pathogenesis
about
across
the
of LOS motility,
mechanical
the sphincter
insight.
of transient
LOS relaxations,
hiatus hernia,
and function, and defective basal LOS tone in the
of reflux disease.
Measurements
story
hiatal anatomy
Techniques
function
simultaneously
that
no matter
provide
of this
with
how
accurate,
sphincter
Recognition
measurement
this include
do not
of LOS pressure
fluoroscopy,
pH monitoring
reveal
the
whole
of episodic
flows
greatly
enhances
and impedance
monitoring.
The challenge
timated.
Further
the use of carefully
of measurement
progress
validated
of LOS motor
with patient
methods.
care
activity
and research
continues
to be widely
into LOS function
underes
depends
on
J-2
特別講演
グ レ リン研 究の 現状
鹿児 島大 学大学院医歯学総合研 究科社会 ・行 動医学講座(心 身医療科)
乾
グ レ リ ンが1999年
明
夫
に 胃 よ り見 出 され てか ら,成 長 ホル モ ン分 泌 促 進(GHS)を
は じ め とす
る 内分 泌 系 へ の影 響 や,摂 食 行 動 促 進,情 動,消 化 管 運 動 調 節 な ど,多 彩 な作 用 が 報 告 さ れ て
き た.ま た グ レ リ ン作 用 のか な りの部 分 は,迷 走 神 経 を介 す る機 序 に よ る こ と も明 らか とな っ
た.グ レ リ ンに はN端
側 か ら3番 目 の セ リ ンが ア シル 化 を 受 けた ア シル グ レ リン と,ア シ ル化
を受 けて い な い デ ス ア シル 型 が存 在 し,食 欲 や 体 重,消 化 管 運 動 調 節 に異 な った 役 割 を有 す る
可 能 性 が 推 測 され て い る.昨 年 末 に は さ ら に,同 じ グ レ リ ン遺 伝 子 産 物 で あ る オ ベ ス タチ ンが,
食 欲 や 消 化 管 運 動 に抑 制 作 用 を有 す るペ プチ ド と して,サ イ エ ンス誌 上 に報 告 さ れ た.こ の ア
シ ル グ レ リ ン と異 な っ た作 用 を有 す る デ ス ア シ ル グ レ リンや オ ベ ス タ チ ン の存 在 は,グ レ リ ン
フ ァ ミ リー の 意 義 や 役 割 に 関 し,更 な る検 討 が必 要 で あ る こ とを示 唆 して い る.
グ レ リン は また 臨 床 面 に お い て も,GHSと
して の役 割 を超 え る臨 床 応 用 が 考 慮 され て い る.
現 在,肥 満 や 生 活 習 慣 病 を念 頭 に,グ レ リ ン拮 抗 剤 が 開 発 され て い る一 方 で,悪 液 質 や神 経 性
食 欲 不 振 症 な どに対 す るア シル グ レ リン,も し くはそ の ア ゴニ ス トの 応 用 も現 実 の もの と な っ
て い る.
本 講 演 で は,そ の よ うな グ レ リン研 究 の トピ ッ ク ス に つ い て述 べ て みた い.
J-3
特別講演
排便 反 射の メカ ニズ ム とその可塑 性
奈良県立医科大学 医学部 医学科生 理学第二講座
高
木
都
統 合 的 な機 能 で あ る排便 反射 は多 岐 にわ た る機 能 の協 調 作 用 に よ り引 き起 こさ れ,強 化 さ れ
て い る。 本 研 究 で は,主
(R-IAS反
として 直腸-直 腸 収 縮 反 射(R-R反
射)と 直 腸-内 肛 門 括 約 筋 弛 緩 反 射
射)に タ ー ゲ ッ トを絞 り,こ の両 反 射 に つ い て その メ カニ ズ ム を 明 らか にす る.直 腸
を適 度 に 加 圧 伸 展 す る と伸 展部 位 で収 縮 反 射 が 数 回起 こる.そ れ と同期 し て,内 肛 門括 約 筋 の
弛 緩 反 射 が 起 こる.こ れ らの反 射 は,(1)骨
反 射,(2)結
盤 神 経 を求 心 路,遠 心 路 とす る仙 髄 レベ ル の促 進
腸 神 経 を求 心路,遠 心路 とす る腰 髄 レベ ル の抑 制 反 射,(3)壁
内 反 射 に よ っ て制 御 され て い る.さ ら に これ らの 反 射 は(4)求
内神 経 系 を介 す る
心 路 を骨 盤 神 経 とす る橋 排 便
反 射 中枢 を介 す る腰 髄 レベ ル の結 腸 神 経 活 動 の 抑 制 機 構 に よ っ て制 御 され て い る。 す な わ ち,
直 腸 に お け る糞 便 の貯 留 に は腰 髄 レベ ル の 抑 制 反 射 が 関 与 し,排 便 が起 こ る とき に は この抑 制
反 射 の脱 抑 制 が 鍵 とな る こ とが示 唆 され た.つ い で,こ れ らの反 射 経 路 の 可 塑 性 に つ い て検 討
した.モ
ル モ ッ ト腰 仙 髄 損 傷 モ デ ル にお い て損 傷 直 後 は外 反 射 が働 か な くな り 【(3)の み が働
く】,R-R反
射 とR-IAS反
射 は約40%程
度 に減 弱 す るが,4日
目以 降 は 回復 した。 す な わ ち
内 反 射 の み で 十 分 な排 便 機 能 が発 現 して くる。一 方,内 反 射 経 路 を直 腸 と内 肛 門 括 約 筋 の 問 で
切 断 す る 目的 で 直 腸 壁 を切 離 した後 縫 合 す る と,術 後R-R反
消 失 し たR-IAS反
射 は術 後8週
染 色 組 織 像 にお い て も術 後8週
IAS反
射 は変 わ らず 起 こ るが,い っ た ん
目で コ ン トロ ー ル 群 と有 意 差 を認 め な い ほ ど回復 した.免 疫
目で は,吻 合 部 を越 え て つ な が る神 経 線 維 が 観 察 され た.R-
射 の経 日的 な回 復 と一 致 し て壁 内神 経 系 の再 生 が 示 され た.Brain-derived
phic factor(BDNF)を
neurotro-
縫 合 部 位 に持 続 的 に作 用 させ る と壁 内神 経 の再 生 は促 進 さ れ た.こ れ
らの研 究 に よ り,排 便 反 射 の メ カ ニ ズ ム を明 らか にす る と共 に,そ れ らの メ カニ ズ ム は機 能 を
保 持 す る上 で有 利 な可 塑 性 を有 す る こ と を明 らか に した 。さ らに,そ の 可 塑 性 を利 用 した新 た
な 治療 法 の 開発 の 可 能 性 が 示 唆 さ れ た。
J-4
会長講演
わ た しと消化 管 運 動研 究 との係 わ り
川崎 医科大学食道 ・胃腸 内科
春
間
賢
学 生 時代 の生 理 学 に つ い て は,講 義 も実験 も苦 い思 い 出 ば か りで あ る.私 が卒 業 した 広 島大
学 に は 当 時,銭 場 武 彦 先 生,藤 井 一 元 先 生 な ど消 化 管 の運 動 機 能 につ い て の大 家 が お られ る こ
とを知 っ た の は,卒 業 して か な りの時 間 が 経 っ てか らで あ る.大 学 を卒 業 後 に 目指 した の は 胃
癌 の形 態診 断学 で あ るが,恩 師 の三 好 秋 馬 先 生 に は,消 化 性 潰瘍 や 胃癌 な どの病 気 が どの よ う
な 胃粘 膜 に 出来 るか を研 究 す る こ と を教 えて 頂 い た.当 時 私 が 在 籍 した 広 島 大 学 第 一 内科 は,
胃液 検 査 とガ ス トリ ン を中 心 と した消 化 管 ホル モ ンの測 定 が 研 究 の 中心 課 題 で,病 理 学 を勉 強
させ て 頂 い た私 に与 え られ た もの は 「
機 能 と形 態 か らの ア プ ロ ー チ」 で あ っ た.
胃液 に存 在 す る胆 汁 酸 も胃粘 膜 の傷 害 因 子 と して取 り上 げ られ,十 二 指 腸 か ら 胃 に逆 流 した
胆 汁 酸 は,私
あ っ た.な
に とって は 胃 潰 瘍 の原 因 と して よ り も,萎 縮 や腸 上 皮 化 生 の成 因 と して 興 味 が
ん とか 生 理 的 に十 二 指 腸 ・胃 逆 流 を評 価 で きな い か と悩 ん で い る時 に,体 外 式 超 音
波 法 で そ の評 価 を行 った.
Norwayか
らの論 文 に出 会 った.そ の後,畠 二 郎 先 生 や 多 くの共 同研 究 者 の努 力 で体 外 式 超
音 波 法 に よ る 胃 ・十 二 指 腸 運 動 の評 価 を完 成 さ せ る こ とが 出 来 た.当 初 の 私 の興 味 は十 二 指
腸 ・胃逆 流 の み で あ った が,伊 藤 漸 先 生 や 藤 井 一 元 先 生 に は生 理 学 の重 要性 を,松 枝 啓 先 生,原
澤茂 先 生,本 郷 道 夫 先 生 に はFDな
る病 気 が あ り,超 音 波 法 は病 態 の解 明 に使 え る こ と を教 え
て 頂 い た.そ の後,自 律 神 経 機 能 の評 価,胃 の適 応 性 弛 緩,大 腸 運 動,顎 下 腺 血 流 の 評 価 な ど,
学 生 時 代 に は想 像 す ら出来 な か った 楽 し くか つ 不 思 議 な世 界 へ と,多 くの 先 生 方 との 出 会 い に
よ り迷 い入 る こ とが 出来 た.
シ ンポ ジ ウ ム
J-5
S1-1.ホ
ル モ ン か らの ア プ ロ-チ
鹿 児 島 大学 大 学 院心 身 医療 科1,滋 賀 医科 大 学第1解 剖 学2
浅川
明 弘1,藤
宮
峯 子2,乾
明 夫1
モ チ リ ン は 十 二 指 腸 を 中 心 と し た 消 化 管 に存 在 し,空 腹 期 に お い て ,消 化 管 の 平 滑 筋 に対 し て,直
接,或
い は迷 走 神 経 を介 し て作 用 し,胃 か ら始 ま り順 次 回 腸 に 向 け て 伝 播 して い く,一 連 の 強 力 な収
縮 運 動 に 関 与 して い る.1999年
が,胃
に成 長 ホ ル モ ン放 出 促 進 因 子 受 容 体 の 内 因 性 リガ ン ドで あ るグ レ リ ン
か ら同 定 され た.グ レ リ ン は28個
し て い る.グ
の ア ミ ノ酸 よ り成 る ペ プ チ ドで,脂 肪 酸 に よ る修 飾 を特 徴 と
レ リ ン と そ の 受 容 体 は,モ チ リ ン及 び そ の 受 容 体 との 間 で の 構 造 上 の 相 同 性 が 高 く
,グ
レ リ ン が 新 た な モ チ リ ンペ プ チ ドフ ァ ミ リー の 一 員 で あ る こ とが 示 唆 さ れ る
梢 投 与 に よ り摂 食 促 進,胃
レ リ ン は 中枢 及 び 末
排 出 亢 進 作 用 を示 し,胃 十 二 指 腸 の空 腹 期 強 収 縮 運 動 を 誘 発 す る .視 床 下
発 現 は グ レ リ ン投 与 に よ り増 加 し,摂 食 促 進,空 腹 期 強 収 縮 運 動 は そ
部 のneuropeptide
Y(NPY)の
れ ぞ れNPY
容 体 ア ン タ ゴ ニ ス ト,抗NPY抗
Y1受
.グ
体 に よ り拮 抗 さ れ る.ま た,グ
レ リ ン の静 脈 内 投
与 は,迷
走 神 経 胃 枝 の 電 気 活 動 を抑 制 し,迷 走 神 経 切 断 や カ プ サ イ シ ン処 理 は 摂 食 促 進 作 用 を低 下 さ
せ る.一
方,脂
肪 酸 に よ る修 飾 の な い デ ス ア シ ル グ レ リ ン の 投 与 は ,脂 肪 酸 に よ っ て 修 飾 さ れ た グ レ
リ ン と は 逆 に 上 部 消 化 管 の 空 腹 期 強 収 縮 運 動 の 頻 度 を減 少 さ せ,こ
factor(CRF)type2受
の 作 用 はcorticotropin
グ レ リ ン お よ び そ の 受 容 体 が 消 化 管 運 動 異 常 に 関 係 す る,様
な る可 能 性 を示 唆 して い る.本
レ リ ン の消 化 管 運 動 調 節 作 用 は,
々 な疾 患 に対 し て の 創 薬 の タ ー ゲ ッ ト と
シ ン ポ ジ ウ ム で は,消 化 管 の主 要 な臓 器 で あ る 胃 に お い て 同 定 さ れ た
グ レ リ ン の 作 用 を 中 心 に概 説 し,グ レ リ ン に 関 す る最 近 の 知 見 とpeptide
polypeptide(PP)に
S1-2.消
releasing
容 体 の ア ン タ ゴニ ス ト に よ り拮 抗 さ れ る.グ
YY(PYY),pancreatic
つ い て も言 及 す る.
化 管 の 内 臓 知 覚 と運 動 か らの 視 点
― セ ロ トニ ン は消 化 管 の知 覚 と運 動 に 関 与 す る ―
長 崎 大学 大 学 院 医歯薬 総 合 研究 科 生理 学1,長 崎 大 学理 事2
松本
逸 郎1,谷
山紘 太 郎2
胃 ・腸 管 に と り込 ま れ た 食 物 が 内臓 求 心 性 情 報 元 とな り脳 は 自律 神 経 遠 心 性 線 維 や ホ ル モ ン を介 し
消 化,吸
収,代
謝 に 関 わ る内 臓 諸 器 官 を連 繋 よ く統 合 的 に調 節 す る.消 化 管 に は薬 物 や 病 原 菌 を は じ
め 有 害 物 も混 入 す る の で そ れ ら を監 視 し,排 除 又 は 摂 食 し な い た め の 防 衛 能 も備 わ っ て い る。 知 覚 セ
ンサ ー は 胃 ・腸 管 の粘 膜 上 皮 組 織 に汎 く分 布 す る ク ロ ム 親 和 性 細 胞(enterochromaffin
cell:EC細
胞)
な ど の 内 分 泌 細 胞 や 味 覚 細 胞 で,消 化 管 内腔 の 生 理 的 刺 激 に感 応 し生 理 活 性 ア ミ ン や ホ ル モ ン を 粘 膜
固 有 層 側 に 放 出 す る.内 臓 か らの 求 心 性 情 報 は 主 に迷 走 神 経 が 担 う。 我 々 の 観 察 で は 酸 性 線 維 芽 細 胞
増 殖 因 子(acidic
イ ド(LPS)は
fibroblast growth
factor:aFGF)ま
た は グ ラ ム 陰 性 菌 成 分 で あ る リポ ポ リサ ッ カ ラ
タ ー(5-HT3r)ア
迷 走 神 経 求 心 性 線 維 を介 して そ れ ぞ れ 発 熱 と摂 食 抑 制 を起 こ し,セ
ン タ ゴニ ス トはaFGF誘
発 の 発 熱 とLPS誘
胞 は 消 化 管 内 腔 の病 態 生 理 的刺 激 に 応 答 し 内 包 す る5-HTを
延 ば す 迷 走 神 経 求 心 性 線 維 の5-HT3,>
ロ トニ ン3型
レセ プ
発 の 摂 食 抑 制 を軽 減 し た .よ っ てEC細
放 出 し,5HTは
粘 膜 固 有 層 に終 末 部 を
を介 し て延 髄 に 入 力 し反 射 弓 を 形 成 し,視 床 下 部 へ も投 射 し
摂 食 抑 制 や 炎 症 反 応 と して の発 熱 な ど の病 態 生 理 的 応 答 を惹 起 す る と考 え られ る .消 化 管 の 運 動 は 蠕
動 な どの 正 常 な 運 動 の 他 に嘔 吐 や 下 痢 な ど も含 ま れ る.運 動 機 能 に 関 わ る レ セ プ タ ー は 壁 内 コ リ ン作
動 性 神 経 上 に3種 類 存 在 す る.運 動 に対 し て5-HT1rは
ス を保 っ て 生 理 的 運 動 を 司 っ て い る.し か し5-HTの
して 運 動 の 異 常 昂 進 が 起 こ る.
ブ レ ー キ 的 に,5-HT4rは
ア ク セ ル 的 にバ ラ ン
放 出 量 が 増 加 す る とア ク セ ル 的5-HT3rが
作動
J-6
S1-3.脳
腸 相 関 と 自 律 神 経 系-コ
レ シ ス トキ ニ ン と イ ン タ ー ロ イ キ ン-1に
着 目 して
国際医療福祉大学基礎医学研究センター
黒 澤美 枝子,下 重
里江
消 化 管 運 動 な ど の機 械 的情 報,消
して 脳 に伝 え られ,脳
化 液 分 泌 や 摂 取 した 食 物 に よ る化 学 的情 報 は 自律 神 経 求 心 路 を 介
内 で 統 合 処 理 さ れ た 後,自
律 神 経 遠 心 路 を介 して,消
化 管 機 能 を調 節 す る.自
律 神 経 系 は この よ う に脳 と消 化 管 の機 能 を う ま く連 携 さ せ る よ う に 常 時 働 い て い る.す
な わ ち 自律 神
経 は 「脳 腸 相 関 」 の 主 な 担 い手 で あ る.
十 二 指 腸 か ら分 泌 さ れ る コ レ シ ス トキ ニ ン(CCK)や
れ る イ ン タ ー ロ イ キ ン-1(IL-1)は
感 作 さ れ た マ ク ロ フ ァー ジ か ら血 中 に分 泌 さ
迷 走 神 経 求 心 性 神 経 を刺 激 し て,脳
胃迷 走 神 経 遠 心 性 活 動 に対 してCCKやIL-1は
の 機 能 に影 響 を 与 え る.一 方,
抑 制 性 の 影 響 を与 え,消 化 管 機 能 を低 下 さ せ る.
今 回 の 発 表 で は,胃 迷 走 神 経 の 求 心 性 活 動 並 び に遠 心 性 活 動 に 対 す るCCKお
よ びIL-1の
作 用 とそ
の機 序 をわ れ わ れ の研 究 結 果 を 中 心 に 報 告 す る.
血 中 のCCKは,胃
腸 管 の 迷 走 神 経 求 心 性 神 経 終 末 に あ るCCK-A受
容 体 に 作 用 して そ の 求 心 性 活
動 を増 加 さ せ る.迷 走 神 経 求 心 性 活 動 の 増 加 に よ っ て 胃迷 走 神 遠 心 性 活 動 は反 射 性 に減 少 し,そ
果,胃 運 動 は低 下 す る.CCK-A受
容 体 は 脳 幹 に も存 在 し,血 中 のCCKの
迷 走 神 経 遠 心 性 活 動 を低 下 さ せ る.
一方
,血 中 に 分 泌 さ れ た1L-1は,血
の結
一 部 は脳 幹 へ 直 接 作 用 し,胃
液 脳 関 門 が 欠 如 し て い る領 域 を介 して 脳 に作 用 す る他,迷 走 神
経 求 心 性 終 末 に存 在 す る プ ロ ス タ グ ラ ンデ ィ ンE2受
容 体 を介 し て脳 機 能 に影 響 を 与 え る.IL-1は
走 神 経 求 心 性 活 動 に影 響 を与 え な い 量 で も,胃 迷 走 神 経 遠 心 性 活 動 を低 下 さ せ る.こ
迷
の低下 もプ ロス
タ グ ラ ンデ ィ ン を介 す る.
S1-4.胃
運 動 機 能 と 自律 神 経 機 能 との相 関 性 に関 す る検 討
名古屋市立大学大学院医学研究科臨床病態内科学
神谷
武,安 達
啓,平 子
【背 景 お よび 目 的 】Functional
真,鹿 野 美千 子,松 久映 理子,木 村 玄次 郎
dyspepsia(FD)の
病 態 生 理 は多 岐 に わ た るが,胃
運 動 機 能 異 常,自
律 神 経 機 能 異 常 は そ れ ぞ れ そ の 発 症 要 因 の一 つ に あ げ られ る.ま た 自律 神 経 と胃 運 動 機 能 との 相 互 関
係 も推 察 さ れ て い る.し
か し これ ま で 患 者 の み な らず,健
報 告 は ほ とん どみ られ な い.ま
映 す る と の 報 告 も あ るが,そ
わ せ て 測 定 し,そ
常 者 に お い て も両 者 の 相 互 関 係 を検 討 し た
た 胃運 動 機 能 測 定 法 の 一 つ で あ る経 皮 的 胃 電 図 は,自
の 具 体 的 デ ー タ は 示 さ れ て い な い.今
れ ぞ れ の 相 互 関 係 を検 討 し た.【 方 法 】20∼40歳
象 と し,さ ら に一 部FDの
代 の 健 常 人 ボ ラ ンテ ィア12名
と し て 経 皮 的 胃 電 図 と13Cア セ テ ー ト呼 気 試 験 に よ る 胃 排 出 能 検 査 を施 行 した.ま
隔 に一 致 す る.13Cア
た 自律 神 経 機 能 の
れ は定 量 的 自律 神 経 機 能 検 査 と して 知 られ る 心
セ テ ー ト100mgを
含 有 す る試 験 食 の メ ロ ン ゼ リー 摂 取 前 後,胃
電 図 お よび 手 指 脈 波 を測 定 し,ま た 試 験 食 摂 取 後,経 時 的 に呼 気 を採 取 し,呼 気 中13C濃
【
結 果 】空 腹 期,食
後 期 の 胃 電 図%of
胃排 出 能 の 指 標Half
a-a間
隔 変 動HF成
排 出 能,さ
emptying
normogastria(全
time(T1/2),Lag
分 の 食 後 の 変 化 率 は,胃
度 を 測 定 し た.
波 形 中 の 正 常 波 形 の 占 め る%),パ
time(T
lag)は 有 意 な 相 関 を 示 した.加
ワ ー 比 と,
速 度脈 波
電 図 の パ ワ ー 比 と の相 関 が み られ た.【 結 論 】胃電 図 と 胃
らに 自律 神 経 機 能 を 同 時 に測 定 し,そ
の相 互 関 係 を 検 討 す る こ とで,上 部 消 化 管 の 運 動 機
能 を よ り多 面 的 に評 価 す る こ とが 可 能 に な る と考 え ら れ た.さ
も示 唆 さ れ た.
を対
症 例 も含 め,胃 運 動 機 能 お よび 自律 神 経 機 能 を 同 時 に測 定 した.胃 運 動 機 能
測 定 に は加 速 度 脈 波 変 動 ス ペ ク トル 分 析 を用 い た.こ
拍 変 動 のR-R間
律神 経機 能 を反
回 胃運 動 機 能 と 自律 神 経 機 能 を あ
ら にFDの
病 態 解 明 に 結 び つ く可 能 性
J-7
S1-5.胃
排 出 と胃運 動 の 関係 ・食 後 早 期 に何 が 起 こ るか?
群 馬大 学 大学 院 医学 部病 態 制御 内科 学1,群 馬大学 医 学部 附 属病 院光 学 医 療診 療 部2
財
裕 明1,下
山
康 之2,前
修1,草
野
元 康2
河村
田
正 毅1,名
越
淳 入1,樋
口
達 也1,栗
林
志 行1,
1896年 にCannon
WBら
が,X線 に よ る液 状 食,半 固 形 食 の 胃 排 出測 定 を行 っ て 以 来 百 有 余 年 ,様 々
な 測 定 手 法 や 解 析 方 法 が 考 案 され て きた.胃 排 出 測 定 の 果 た す 役 割 は,胃 の 機 能 を評 価 す るの に 際 し ,
未 だ重 要 な位 置 を 占 め て い る こ と に 異 論 は な い で あ ろ う.機 能 性 胃腸 症 とい う用 語 が 出 現 し,注
れ る よ う に な り久 し い.そ の 病 態 解 明 の た め,胃 排 出 測 定 やgastric
査 を 用 い た 知 見 が 数 多 く積 み重 ね ら れ て き た が,消
多 い.我
々 は 何 故,消
accommodationと
目さ
いった機 能検
化 器 症 状 と 胃排 出 異 常 の 関 係 に は 未 だ不 明 な 点 も
化 器 症 状 と 胃排 出 異 常 の 関 係 を十 分 に解 明 で き な い の か とい う,以 下 の3つ
の
視 点 か ら,連 続 的 な 呼 気 採 取 に よ る 胃排 出 測 定 と 胃 内 圧 同 時 測 定 を行 っ て きた .1)胃
な 変 化 と し て 捉 え る2)胃
排 出能 を経 時 的
緩)と 排 出 能(収 縮)の バ ラ ン ス の 問 題 で あ る3)
排 出 能 と は貯 留 能(弛
貯 留 能 と排 出能 の バ ラ ン ス と は?(治
療 の タ ー ゲ ッ トと な り得 るP).そ
状 試 験 食 を 用 い た 我 々 の実 験 系 で は,食 後 約25分
が,400mlの
motility
水 を 摂 取 した 場 合 は この よ うな 変 化 は認 め られ ず,さ
indexと
水 摂 取 時 のT-maxに
この シ ン ポ ジ ウ ム で は,我
の 結 果,400kcal/400mlの
液
が 経 過 す る と 胃 排 出 速 度 は抑 制 性 の 制 御 を 受 け る
至 る ま で のmotility
ら に液 状 試 験 食 摂 取 時25分
indexに
間の
有 意 差 が無 い ことを見 出 した.
々 の これ ま で の 発 表 を 交 え な が ら,今 後 の研 究 の 方 向性 を提 案 で きれ ば 幸
い で あ る.
S1-6.バ
ロス タ ッ トを用 いた胃噴門部 弛緩 能評価 の覚醒 イヌ におけ る基 礎的 実験:胃 腸
運動 と胃噴門部弛緩能 に対 する消化管運動作 用薬の効果
川 崎 医科 大 学生 理1,広 島大 学病 院 総 合 診 療 科2,川 崎 医 科大 学 内科 食 道 胃腸 科3
古川
直 裕1,畑
野
瑞 恵1,島
春間
賢3,辻
岡
克 彦1
谷
智 彦2,楠
裕 明3,本 多
啓 介3,田
中
俊 昭3,
[目 的]胃 噴 門 部 弛 緩 能 に対 す る種 々 の 薬 物 の 影 響 を,訓 練 可 能 な ビー グ ル 犬 にお い て バ ロ ス タ ッ ト
を 用 い て 検 討 した.[方
法]ネ ン ブ タ ー ル 麻 酔 下 に て,胃
ろ う管 と静 注 用 カ テ ー テ ル を 取 り付 け,胃 体
部 近 位 側,胃 前 庭 部,十 二 指 腸 の3か 所 に フ ォ ー ス トラ ン ス ジ ュ ー サ を 縫 着 した .2週
間 の 後,覚
間以上 の 回復期
醒 下 に て 胃 ろ う管 よ り胃 の 近 位 部 に伸 展 用 バ ッグ を 挿 入 し,バ ロ ス タ ッ トを用 い て 最 低 基
準 伸 展 圧(MDP)を
決 定 した 後,以
下 の2通
りの 実 験 操 作 を行 っ た 。1)MDPか
らMDP+10mmHg
ま で の 胃 噴 門 部 の段 階 的 伸 展 に よ る 圧 一容 積 関 係 の 投 薬 前 後 で の測 定 .2)MDP+4mmHgの
時 の 胃噴 門 部 容 量 に対 す る薬 物 も し くは そ の 溶 媒 の 効 果 の検 討 .今
薬 で あ る モ サ プ リ ド(5HT4受
容 体 刺 激 薬)と イ トプ リ ド(D2受
回用 い た薬 物 は,消 化 管 運 動 亢 進
容 体 遮 断 薬),そ
に 胃 噴 門 部 の 弛 緩 を 強 化 し た と報 告 の あ る ス マ ト リプ タ ン(5HT1受
(5HT再
取 込 み 阻 害 薬)の4種
3時 間 後 の食 後 期 の2つ
と し た 。 ま た,同
定圧 伸展
じ手 順 の 実 験 を24時
し て,ヒ
容 体 刺 激 薬)と
トで 実 験 的
パ ロキ セ チ ン
間 の 絶 食 後 と,液 体 流 動 食 摂 取
の 相 で行 っ た .[結 果]圧 一容 積 関 係 に お い て,胃 噴 門 部 の コ ン プ ラ イ ア ン ス は
食 後 期 の 方 が 絶 食 期 よ り も大 きか っ た.ま
た,パ
ロ キ セ チ ン 投 与 群 で は,無 投 薬 群 よ り も コ ンプ ラ イ
ア ン ス が 小 さ い傾 向 に あ っ た.定 圧 下 に お け る 胃噴 門 部 容 量 は,ス マ ト リプ タ ン投 与 に よ っ て増 加 し,
パ ロ キ セ チ ン投 与 に よ っ て 減 少 す る傾 向 が あ っ た .モ サ プ リ ドや イ トプ リ ド,ス マ ト リプ タ ンの 投 与
に よ り,胃 前 庭 部 や 十 二 指 腸 の収 縮 性 は亢 進 す る傾 向 に あ っ た が,ど
の 群 に お い て も 胃体 部 の 収 縮 性
に は一 定 の変 化 が 認 め られ な か っ た .薬 物 の効 果 は 絶 食 期 と食 後 期 で 異 な る場 合 が あ っ た.胃
の 受 け 入 れ 容 量 の 変 化 は,フ
か っ た.
噴門部
ォ ー ス トラ ン ス ジ ュ ー サ で計 測 した 収 縮 性 の 変 化 と は 必 ず し も一 致 し な
J-8
S1-7.飲
水 試 験 に よ るFunctional
dyspepsia(FD)の
病態診 断の有用性 について
東 京 慈恵 会 医科 大 学 外科1,東 京 慈恵 会 医 科大 学 精神 科2,川 口済 生会 総 合病 院3
中田
浩 二1,川
崎
成 郎1,小
原澤
茂3,矢
永
勝 彦1
近 年,FDの
曽 根 基 裕2,仲
吉
朋 子1,羽
生
信 義1,柏
木
秀 幸1,
病 態 と して 胃適 応 弛 緩 障 害 や 内 臓 知 覚 過 敏 の 関 与 が 報 告 され 注 目 さ れ て い る が,本 邦 で
は これ ら を 調 べ る検 査 法 は ほ とん ど行 わ れ て い な い 。 バ ロ ス タ ッ ト法 は,定 量 的 で 信 頼 性 も高 く研 究
目 的 に は 適 し て い る が,侵 襲 的 で あ る こ とが 問 題 と な る.一 方,drink
態 と も相 関 し 日常 診 療 的 な 検 査 法 と して 期 待 さ れ る が,maximum
testは 簡 便,非 侵 襲 的 で 臨 床 病
satietyま で 飲 み続 け る 欧 米 で 行 わ
れ て い る方 法 は患 者 の 身 体 的 心 理 的 負 担 も大 き く,ま た 被 験 者 の 体 重 差 を 考 慮 し て い な い こ とが 問 題
とな る.そ こで 飲 水 上 限 量 を 体 重 当 りに 設 定 した 飲 水 試 験 を考 案 し,FD患
性 と再 現 性 に つ い て 検 討 した.【 方 法 】 健 常 人54名
とFD患
[ml]の 水 を5分
間 か け て 均 等 な 速 度 で 飲 水)を 行 い,出
し(ス コ ア0;症
状 な しor軽
分 以 内 〕,ス コ ア2;中
人24名,FD患
者31名
重[kg]×10
現 し た 腹 部 症 状 の 強 さ と持 続 時 間 を ス コ ア 化
度 症 状 〔30分 以 内 〕,ス コ ア1;軽
度 症 状 〔30分 以 上 〕or中 等 度 症 状 〔30
等 度 症 状 〔30分 以 上 〕or強 度 症 状or全
者16名
者 の病 態 評 価 に お け る有 用
に対 し飲 水 試 験(体
量 飲 水 不 可)比 較 検 討 した.ま
た健 常
につ い て 飲 水 試 験 の 再 現 性 に つ い て 検 討 し た.【 結 果 】飲 水 試 験 で ス コ ア1以
上 の 患 者 の 割 合 は35.2%:87.1%*,上
分 <の 割 合 は41%:88%*(健
腹 部 症 状 の 強 さ が 中等 度 以 上 の割 合 は37%:84%*,持
常 人:FD患
行 っ た と こ ろ,健 常 人 で は24名
者,*p<0.05)で
中22名(92%),FD患
あ っ た.飲
者 で は16名
再 現 性 良 好 で あ っ た.【 結 語 】飲 水 試 験 は再 現 性 に優 れ,簡
入 も容 易 で あ る こ とか ら,FD患
便,非
者 に対 す る 新 し い 病 態 診 断,治
続 時 間10
水 試 験 を 同 一 被 験 者 に対 し2回
中16名(100%)で
侵 襲 的,安
ス コ ア が 一 致 し,
価 に 行 え 日常 診 療 へ の 導
療効 果 判定 の ツー ル として有用 で あ
る.
S1-8.胃
の 知 覚 お よび 弛 緩 機 能 研 究 に お け る ドリ ンク テ ス トの 有 用 性
愛知 医 科 大学 消 化器 内科1,藤 田保 健衛 生 大 学坂 文 種 報徳 會 病 院 内科2
飯田
章 人1,小
長 谷 敏 浩1,金
機 能 性 デ ィ ス ペ プ シ ア(FD)の
子
宏2
病 態 と して 胃 の 知 覚 過 敏 や 弛 緩 不 全 が あ る.欧 米 か ら水 また は 液 体
栄 養 剤 を 飲 ま せ る ド リ ン ク テ ス ト(DT)を
行 う とFD患
が,そ の意 義 は 明 ら か で は な い.健 常 者 に 胃barostat検
法 】男 性 健 常 ボ ラ ン テ ィ ア18名
した.Barostat装
に 対 して,透
用 さ せ,そ の 後90分
行 い そ の意 義 を 検 討 した.【 方
バ ッ グ を経 口 的 に 胃 内 に留 置
み 限 界 値 の 圧,容
保 ち,液 体 栄 養 剤(300kCal/200mL)を5分
間 の 最 大 容 量 を 弛 緩 胃 容 量 と した.DTは
間 で飲
液 体 栄 養 剤 を毎 分15mLで
飲 み続 けさ
毎 に 満 腹 感 お よ び 随 伴 症 状 を質 問 紙 に よ り評 価 し,満 腹 感 に よ る感 覚 閾 値,満 腹 限 界 値 の 飲 用
量 を 記 録,随
281mL,痛
mLで
視 下 に最 大 容 量750mLの
置 を用 い て 段 階 的 にバ ッグ を加 圧 し,質 問 紙 に よ り感 覚 閾 値,痛
量 を測 定 し た.続 い て バ ッグ を腹 圧+2mmHgに
せ,5分
者 で は満 腹 容 量 が 少 な い とい う報 告 が あ る
査 お よ びDTを
伴 症 状 に つ い て も検 討 した.【 結 果 】1)Barostat検
み 限 界 値 は22.1mmHg,630mLで
あ っ た.3)DTの
あ っ た.2)DTの
満 腹 限 界 値 と弛 緩 胃容 量 がr=0.41と
査 で の 平 均 感 覚 閾 値 は11.8mmHg,
感 覚 閾 値 は133mL,満
腹 限界 値 は732
弱 い 相 関 を示 した.4)DTの
か ら は 上 腹 部 痛 を訴 え る被 験 者 は少 な く,腹 部 膨 満 感 の感 覚 閾 値 と弛 緩 胃容 量 はr=0.59と
関 を示 し た.【結 論 】液 体 栄 養 剤 毎 分15mL飲
い 方 法 と考 え られ た.DTの
用 に よ るDTを
随伴 症状
有 意 な相
行 う こ と は 胃 の 弛 緩 を反 映 さ せ る に は よ
腹 部 膨 満 感 閾 値 は弛 緩 胃容 量 を 反 映 して い る と考 え られ,FD患
る腹 部 膨 満 感 は 胃 の 弛 緩 不 全 を反 映 し て い る 可 能 性 が 示 唆 さ れ た.
者 にお け
J-9
S1-9.唾
液 動 態 か ら み た 咽 頭-食 道 協 調 運 動 の 評 価
東邦 大 学 総合 診 療 ・急 病科1,東 邦 大 学血 液 ・腫瘍 科2,東 邦大 学 消化 器 内科3
瓜田
純 久1,石
原
晋2,島
田
長 人1,杉
本
【目的 】消 化 液 は食 物 摂 取 に合 わ せ て十 分 分 泌 さ れ,食
元 信1,三
木
一 正3
物 と十 分 に接 触 す る こ とが 重 要 で あ る.耳 下
腺 由 来 の 唾 液 は 消 化 に 関 与 し,顎 下 腺 由 来 の 唾 液 は食 物 が 食 道 を 通 過 しや す い よ う に滑 り を よ くす る
役 割 が あ る.実 際 に分 泌 さ れ た 唾 液 が 口腔 内 か ら速 や か に食 道 へ 移 動 して い る か 評 価 は 困 難 で あ る .そ
こ で,今
回,唾
液 腺 シ ン チ グ ラ ム を行 い,唾 液 分 泌,口
腔 内 か ら上 部 食 道 ま で の 移 動 を総 合 的 に検 討
し た.
【方 法 】 問 診(Fscale)で
と した.早
胃 食 道 逆 流 症 と診 断 さ れ た31例(平
朝 空 腹 時 に99mTcO4-185-370Mbqを
メ ラ に て 正 面 像 を20分
間 撮 像 した.そ
の後,ハ
い 甲状 腺 の 下 部(上
部 食 道)に
め ら れ,粘
対象
ンマカ
ら に20分
腔 に関 心 領 域 を設 定 し,放 射 能 の 減 衰 曲線 を作 成 し,
ら に,甲 状 腺 の 上(咽
頭 部)お
よ び 心 臓 の 放 射 能 の 影 響 を受 け に く
関 心 領 域 を 設 定 し,放 射 能 の減 衰 曲線 を作 成 し た .
【
結 果 】 唾 液 分 泌 の 指 標 で あ る分 泌 刺 激 後15分
で あ っ た.口
均 年 齢55歳,男
イ シ ー を 口 に 入 れ て 唾 液 分 泌 を 刺 激 し,さ
間 撮 像 した.両 側 の 耳 下 腺,顎 下 腺,甲 状 腺,口
唾 液 分 泌 パ タ ー ン を検 討 した.さ
女 比13/18)を
静 注 し,背 臥 位 で 頭 部 用 シ ェ ル に 固 定 し,ガ
後 の 平 均washout率50%以
下 で あ っ た の は,72%
腔 内 へ 分 泌 され た 唾 液 が 咽 頭 部 か ら上 部 食 道 へ 速 や か に 通 過 し な い 症 例 は16/31例
膜 傷 害 を 有 し な いNERDに
【ま と め 】GERD症
例 で は唾 液 腺 分 泌 障 害 は約80%に
下 部 食 道 へ 到 達 し な い 咽 頭 ム 食 道 協 調 運 動 は57%に
の 新 た な 視 点 と し て,と
S1-10.古
に認
多 い 傾 向 が み られ た.
く にGERD症
み ら れ,口 腔 内 へ 分 泌 さ れ た 唾 液 が 速 や か に
み られ た.咽
頭-食 道 協 調 運 動 は消 化 管 機 能 評 価
例 で は 着 目 す べ き と思 わ れ た 。
典 的 条 件 反 応 に お け る ヒ ト大 腸 平 滑 筋 運 動 と 中 枢 機 能 の 評 価
― 過 敏 性 腸 症 候 群 の 病 態 解 明 に 向 け て―
東 北大 学大 学 院 医学 系 研究 科 行動 医 学 分 野
金澤
背 景:過
素,福
土
審
敏 性 腸 症 候 群(Irritable
bowel
件 付 け反 応 の 役 割 が 想 定 さ れ て い るが,ヒ
syndrome:IBS)の
中枢 機 能 の 関連 性 に つ い て は よ く知 られ て い な い.ヒ
し て 条 件 付 け され,そ
方 法:腹
として条
ト大 腸 平 滑 筋 運 動 が 体 性 侵 害 刺 激 の 予 期 反 応 と
の 際 に 特 定 の脳 領 域 が 賦 活 化 す る とい う仮 説 を検 証 し た .
部 症 状 を 認 め な い右 利 き健 常 男 性9例(平
ザ ー 音 を,被 条 件 刺 激 と し て 右 手 背 に7mAの
lation:TENS)を
症 状 発 生 の メ カ ニ ズ ム の1つ
ト に お い て まだ 古 典 的 条 件 付 け反 応 に お け る 消 化 管 運 動 と
用 い た.直
対 象 と した.条
件刺 激 として ブ
electrical nerve stimu
腸 結 腸 運 動 はバ'ロス タ ッ ト装 置 を用 い て 各 刺 激 時 の 大 腸 内バ ッ グ 容 量
(ト ー ン)と 収 縮 回 数 を測 定 し た.脳
の 条 件 付 け(ブ ザ ー+TENS)施
均 年 齢24歳)を
経 皮 的 電 気 刺 激(transcutaneus
血 流 はPositron
emission
行 前 後 の 条 件 刺 激(ブ
tomography
ザ ー の み)時
(PET)で
評 価 し た.3回
に お け る大 腸 平 滑 筋 運 動 と脳 機
能 を比 較 した.
結 果:条
件 付 け前 に は大 腸 トー ン,収 縮 回 数 と も ブ ザ ー 音 刺 激 の み に よ っ て 変 化 しな か っ た 。一 方,
条 件 付 け後 に は 条 件 刺 激 後 に大 腸 トー ン は変 化 し な か っ た が,収
[0-2]/minvs刺
激 後:1[0-2.5]/min,P<0.05).条
前 に比 較 し て 前 頭 前 野,前
帯 状 回,島,頭
縮 回 数 は有 意 に 増 加 し た(刺 激 前:0
件 付 け後 の ブ ザ ー 音 刺 激 中 の 脳 血 流 は条 件 付 け
頂 葉 の各 領 域 が 有 意 に賦 活 化 され た(P<0.001,uncorrect
ed).
結 論:ヒ
トに お い て大 腸 平 滑 筋 運 動 は 条 件 付 け さ れ う る.認 知 ・情 動 に 関 す る脳 領 域 が こ の よ う な
古 典 的 条 件 反 応 に 何 らか の役 割 を 果 た して い る か も しれ な い.本
治 療 法 の 開 発 に役 立 つ可 能 性 が あ る.
研 究 結 果 は 今 後 のIBSの
病 態 解明 ・
J-10
S2-基
調 講 演13C-標
識薬物 を用いた呼気試験
明 治薬 科 大 学薬 学部 薬 品化 学教 室
梶原
E.pyloriは
正宏
哺 乳 動 物 の 細 胞 に は存 在 し な い ウ レ ア ー ゼ 活 性 が 極 め て 高 く胃 壁 か ら浸 潤 す る尿 素 を
ア ン モ ニ ア と炭 酸 ガ ス に分 解 す る.13C一 尿 素 呼 気 検 査 の 原 理 は13C一 尿 素 は投 与 前 の 呼 気 中 の13CO,/
12CO
2比 を コ ン トロー ル とす る.13C-尿 素 を経 口 投 与 後,20分 ―30分 後 の 健 常 人 呼 気 中 に 排 出 され る
炭 酸 ガ ス の13CO2/12CO2比
は13C-尿 素 は分 解 さ れ な い た め 低 値 を示 す.一
方,感
ウ レ ア ー ゼ に よ り13C-尿 素 は 炭 酸 ガ ス とア ン モ ニ ア に直 ち に 分 解 さ れ る た め,呼
比 は 高 値 を示 す.生
検 法 と比 較 す る と感 度,特
肝 臓 は薬 物 代 謝 の 主 要 な臓 器 で あ り,13C-フ
フ ェ ニ ル ア ラ ニ ン,13C-チ
異 度,精
染 者 はH.pyloriの
気 中 の13CO,/12CO、
度 と も極 め て 優 良 で あ っ た.
ェ ナ セ チ ン,13C-ア
ロ シ ン の 呼 気 基 礎 研 究 か ら食 後7時
ミノ ピ リ ン 等 も有 用 で あ る.13C-
間,経
口投 与 量100mg/人,30分
で 検 査 で き る こ と さ ら に は肝 硬 変 患 者 群 で は13c-呼 気 検 査 はchild-Pugh分
以内
類 に 良 く一 致 す る こ と を
明 らか に す る こ とが で き た.
S2-1.13C-呼
気 試 験 を 用 い たin
vitro細
胞 毒 性 試 験 の 開発
東 京 慈 恵会 医 科大 学 医学 部 外 科1,東 京 慈 恵 会 医科 大学 医 学部 消 化 器肝 臓 内科2,
東 京 慈 恵会 医科 大学 医 学部 生 化学 講 座 第13
丸島
秀 樹1,松
浦
知 和2,大
川
清3
医 療 の 高 度 化 や 健 康 に 関 す る 国 民 の 意 識 の 高 ま り と と もに,莫
発 が 進 め られ て い る.こ
れ に伴 い,新
障 害 が 多 発 し て い る が,ヒ
大 な 数 の新 薬 お よ び健 康 食 品 類 の 開
薬 お よ び健 康 食 品 類 の 摂 取 に よ る肝 臓 を 中 心 と した 種 々 の 臓器
トが 摂 取 す る前 に新 薬 候 補 化 合 物 の毒 性 予 測 が 可 能 で あ れ ば種 々 の 臓 器 障
害 を予 防 す る こ とが 可 能 と な る.し か し,感 度 の よ いin vitroの 検 定 試 験 は開 発 さ れ て い ず,invivo
で の 毒 性 試 験 が 行 わ れ て い る が,動 物 愛 護 の 観 点 や煩 雑 の 割 に は感 度 が 低 い 点 な ど幾 つ か の 問 題 点 を
有 し て い る.こ の よ うな 問 題 に対 して,簡 便 で,コ ス トパ フ ォ ー マ ン ス に優 れ,感 度 の よ いin vitroで
の 細 胞 毒 性 試 験 の 開 発 が 急 務 と な っ て い る.我 々 は,(1)組
織 再 構 築 可 能 な 高 密 度3次
ジ ア ル フ ロ ー 型 バ イ オ リ ア ク タ ー)で 細 胞 培 養 を行 い 臓 器 モ デ ル と して 使 用,(2)ピ
元 培 養 装 置(ラ
ロ リ菌 感 染 の 診 断
や消化 管 の運 動 ・
機 能 を 評 価 す る 際 に用 い られ て い る簡 便 で 感 度 の 高 い13C-呼 気 試 験 に 着 目,(3)13C呼 気 試 験 をin
こ とでin
vitroで 可 能 に す るCO2・Air混
合 ガ ス供 給 装 置 の 開 発 を 行 い,こ
vitroで の感 度 の 高 い毒 性 試 験 の 開 発 を 目指 した.今
培 養 し,人 工 肝 臓 に 見 立 て13C安
回 は,ヒ
定 同 位 体 化 合 物 を 基 質 と し て加 え,細 胞 で 代 謝 さ れ 発 生 す る13CO、 を
赤 外 分 光 計 で 計 測 し,投 与 薬 品 に よ る代 謝 変 化 を評 価 した.13CO2を
値,乳 酸 値 の 測 定 と比 べ,細 胞 の 僅 か なviabilityの
が 示 さ れ た.
れ ら を組 み合 わ せ る
ト肝 臓 機 能 を保 持 す る細 胞 を
用 い た 試 験 は,既 存 の グ ル コ ー ス
変 化 を 捉 え,感 度 の 高 い 細 胞 毒 性 試 験 で あ る こ と
J-11
S2-2.小
動 物 を用 い た生 理 的 な 実験 系
明治 乳 業(株)研
内田
究 本部 食 機能 科 学研 究所
勝幸
13Cで 標 識 し た 尿 素 を 用 い た 呼 気 テ ス トはHelicobacter pyloriの
る.一 方,1993年
にGhoosら
は13Cで
感 染 診 断 に 幅 広 く用 い られ て い
標 識 し た オ ク タ ン酸 を ヒ トに 投 与 して 経 時 的 に呼 気 中 の13CO2
を測 定 す る こ とに よ り 胃排 出 能 を評 価 す る方 法 を 紹 介 した.そ
り胃排 出 機 能 や 肝 機 能 の 評 価 が 行 わ れ る よ う に な っ た が,麻
の 後,動
物 に お い て も呼 気 テ ス トに よ
酔 下 に呼 気 を採 取 し た り,呼 気 採 取 時 に
空 気 の 循 環 を 止 め た り生 理 的 な条 件 下 とい う 点 で は種 々 の 問 題 が あ っ た.ま
た,測
定 にあた って はガ
ス マ ス ス ペ ク トロ メ トリー な ど を 用 い る な ど測 定 手 技 や 装 置 の 点 か ら も汎 用 性 に欠 け て い た .
そ こ で,著
者 ら は簡 単 に,無 麻 酔 下 で,し
か も非 侵 襲 的 に ラ ッ トや マ ウ ス の 呼 気 を採 取 し,測 定 で
き る シ ス テ ム の 開 発 を め ざ し,以 下 の シ ス テ ム を構 築 した.す
な わ ち,動 物 を 自 由 に動 き回 れ る よ う
な 大 き さ の チ ャ ン バ ー に い れ,常 時 チ ャ ンバ ー の 底 か ら吸 引 ポ ン プ に よ り呼 気 を採 取 す る,そ の 際 自
動 的 に チ ャ ン バ ー の 横 に あ る穴 か ら新 鮮 な 空 気 が チ ャ ンバ ー 内 に供 給 さ れ る.吸 引 した 呼 気 は 経 時 的
に呼 気 採 取 パ ッ ク に貯 め,UBiT-IR300に
に測 定 で き る.こ
て 測 定 す る が,呼
の よ う に動 物 か ら無 拘 束,無
テ ム を 確 立 す る こ とが で き た(Uchida
本 シ ス テ ム を 用 い,13Cで
気 パ ッ ク を ノ ズ ル に差 し込 む だ け で 簡 単
麻 酔 下 で 呼 気 を採 取 し,簡 単 に 測 定 値 を得 ら れ る シ ス
et al.J pharmacol
Sci 2005;8:388-395).
標 識 した 酢 酸 や オ ク タ ン 酸 を 投 与 す る こ と に よ り 胃排 出 能 を,ア ミノ ピ リ
ン を投 与 す る こ とに よ り肝 機 能 を,Benzoyl-L-tyrosyl-alanineを
を 評 価 で き る こ とが 明 らか に な った.ま
か ら,本
た,病
投 与 す る こ と に よ り膵 外 分 泌 機 能
態 や 加 齢 に よ る変 化 も明 らか に す る こ とが で き る こ と
方 法 は 病 態 生 理 の 解 明 や 薬 効 評 価 に有 用 な 方 法 と考 え ら れ た .
S2-3.13C法
「
標 準 法 」 に お け るWagner-Nelson法
解 析 の 有 用 性 と吸 収 能 評 価 へ の応 用
東京 慈 恵 会 医科 大 学外 科1,都 立 駒 込 病 院消 化 器 内 科2,
協 和 発 酵 工業 株 式会 社 医薬 マー ケ テ ィ ング 部3
第44回
川崎
成 郎1,中
田
浩 二1,佐
柏木
秀 幸1,矢
永
勝 彦1
N)法
的](A)RI法
意 味 を 明 ら か に す る,(2)13C法
解 析 を行 いRI法
W-N法
雅 樹2,野
本 学 会 ワ ー ク シ ョ ッ プ で 提 唱 され た13C法
導 入 さ れ 普 及 し つ つ あ る.[目
Tmaxの
仲
比 較 検 討 し た.[結
果](1)Tmaxに
た.(2)13C法(W-N法
め に検 討 を行 っ た.[方
ー プ)の
お け るRI法
法](A)健
の 胃排 出能 評 価 指 標;
常 人6名
にGhoosら
胃排 出 能 検 査 を行 いRI法
「標 準 法 」 を行 い,胃
に準 じ た
と13C法
を比較
排 出速 度 と吸 収 能 を
上 の 胃 排 出 率 は 固 形 成 分84%,液
状 成 分79%で
の 胃 排 出 曲線 は 近 似 し両 者 に有 意 な相 関 が 認 め られ た .水
排 出 速 度 は水>ラ
コ ー ル(p<0
的 な 評 価 が 可 能 で あ っ た.(4)吸
収 能 で は,水<ラ
コ ー ル(p<0.05)で
.05)で あ り,W-N法
あ っ た.従
あっ
とラ
解 析 に よ り定 量
来 の吸収 能評 価指
胃 排 出 速 度 と代 謝 の 影 響 を 強 く受 け不 適 切 で あ り,こ れ らの 影 響 を受 け に くい
新 た な 指 標(AUC-Tmax,AUC-TW-N90%)を
にW-N法
信 義1,
「標 準 法 」で 異 な る試 験 食 を投 与 し比 較 す る こ とで(3)
コ ー ル を 用 い た 比 較 で は,(3)胃
標(Cmax,AUCx)は
生
標 準 法 」は多 くの施 設 に
の 同 時 測 定 に よ り(1)3C法
に 水 とラ コ ー ル を 用 い た13C法
解 析)とRI法
裕1,羽
吸 収 能 検 査 で 問 題 と な る 胃排 出 速 度 と代 謝 の影 響 を 受 け
試 験 食 を投 与 し,固 形 成 分(卵 黄)と 液 状 成 分(ス
常 人8名
木
胃排 出 能 検 査(13C法)「
と13C法
と比 較 す る,(B)13C法
検 討 し た.(B)健
千 裕3,鈴
で 問 題 とな る代 謝 の 影 響 を除 くた めWagner-Nelson(W-
解 析 の 有 用 性 を検 討 す る,(4)13C法
に くい 評 価 指 標 を 明 らか に す る,た
坂
解 析 を行 う こ とでRI法
用 い た 評 価 が 有 用 で あ っ た.[結
論]13C法
に代 替 し う る 定 量 的 評 価 が 可 能 とな り有 用 で あ る.ま
同 時 評 価 が 可 能 で あ り,各 消 化 器 疾 患 や 術 後 の 病 態 解 明 に有 用 と考 え られ た.
「標 準 法 」
た 吸収 能 の
J-12
S2-4.膵
外 分 泌 機 能 不 全 診 断 に お け る13C標
識 脂 肪 を用 い た脂 肪 消 化 吸 収 試 験 の有 用 性
弘前 大 学 医学 部第 三 内科1,弘 前 大 学 医学 部 保健 学 科 病 因病 態検 査 学2
柳町
幸1,丹
藤
雄 介1,松
本
敦 史1,松
野木
正 之2,田
中
光1,中
村
光 男2
橋
有 紀1,志
津 野 江 里1,田
村
綾 女1,
【背 景 】 膵 外 分 泌 不 全 で は 脂 肪 を主 とす る各 栄 養 素 の 消 化 吸 収 不 良 に よ り高 度 な栄 養 障 害 を きた す.
今 回 わ れ わ れ は 膵 外 分 泌 不 全 診 断 に お け る13C標 識 脂 肪 を 用 い た 脂 肪 消 化 吸 収 試 験 の 有 用 性 に つ い て
報 告 す る.
【方 法 】対 象 は 当科 外 来 通 院 中 の 膵 外 分 泌 不 全 患 者13例,非
早 朝 空 腹 時 負 荷 食 と と も に13C標 識 混 合 中 性 脂 肪200mgを
脂 肪 便 慢 性 膵 炎 患 者13例,健
服 用,投
与 前,投
常 者23例.
与 後30分
ご とに8時
間
まで 呼 気 を 採 取 し た.採 取 し た 呼 気 は赤 外 線 吸 収 分 光 計 で 測 定.結 果 は健 常 者,膵 外 分 泌 不 全 患 者,非
脂 肪 便 慢 性 膵 炎 患 者 の3群
線 下 面 積(AUC)を
前 後 の8時
に お い て ピ ー ク値,ピ ー ク 出 現 時 間,13C8時
算 出 し比 較 検 討 した.ま
間 累 積 回収 率 お よ び8時
た 膵 外 分 泌 不 全 患 者 群10例
間 累 積 回 収 率 を比 較 し た.
【
成 績 】前 値 か らみ た ピー ク 値 は健 常 者64.7±18.0△%。,膵
外 分 泌 不 全 群 で は20.4±18.9△%。,非
便 慢 性 膵 炎 群 で は55.6±22.9△%。 で あ っ た.8時
間 累 積 回 収 率 は健 常 者14.5±3.9%,膵
3.8±4.1%,非
あ っ た.AUCの3群
脂 肪 便 慢 性 膵 炎 群11.6±6.2%で
4,449△%。,膵 外 分 泌 不 全 群4,951±4,981△%。,非
値,8時
間曲
に お い て は消 化 酵 素 補 充 療 法
間 累 積 回 収 率,AUCす
常 者 と非 脂 肪 便 慢 性 膵 炎 群 は有 意 差 が な か った.ピ
外 分 泌 不 全 群 の 消 化 酵 素 補 充 療 法 前 後 の8時
問 の 比 較 で は 健 常 者16,971±
脂 肪 便 慢 性 膵 炎 群14,024±7,583△%。
べ て 膵 外 分 泌 不 全 群 で 他 の2群
脂肪
外 分泌 不 全群
で あ っ た.ピ ー ク
よ り も有 意 に 低 値 で あ っ た.し
ー ク時 間 は3群
か し健
間 で 有 意 な差 は な か っ た.ま
間 累 積 回 収 率 は2.3±2.8%か
ら5.9±3.2%へ
た膵
有意 に増加
し た.
【結 論 】13C標 識 脂 肪 を用 い た 脂 肪 消 化 吸 収 試 験 は便 中 脂 肪 排 泄 量5g/日
以上 の膵外 分泌 不全 患者 の
診 断 に 有 用 で あ る こ とが 示 さ れ た.ま た 消 化 酵 素 補 充 療 法 後 の 治 療 効 果 モ ニ タ リ ン グ に も有 用 で あ る.
S2-5.13C−
古稀 ガ ス 診 断 を用 い た水 害 分 泌 機 能 検 査 法
弘 前 大学 医 学部 内分泌 ・代 謝 ・感 染症 内科1,弘 前 大学 医 学部 保 健 学科 病 因病 態 検 査学 講 座2
松本
敦 史1,野
柳町
幸1,長
中村
木
正 之2,田
中
光1,田
村
綾 女1,志
谷 川 範 幸1,丹
藤
雄 介1,松
井
淳1,小
津 野 江 里1,松
橋
有 紀1,
川
田
俊 宏1,
吉 司1,須
光 男2
【目的 】現 在,臨 床 現 場 で 広 く行 わ れ て い る膵 外 分 泌 機 能 検 査 法 に,6時
間 蓄 尿 に よ るPFD試
るが,今 回 我 々 は,よ り簡 便 で 反 復 し う る膵 外 分 泌 機 能 検 査 法 と して13C-dipeptideを
に つ い て 検 討 した.【 方 法 】
健 常 者57例,膵
外 分 泌 機 能 不 全 患 者14例
を含 む105例
日 夕 食 後 よ り絶 食 と し,被 験 者 にBenzoyl-L-Tyrosyl-[1-13C-]Alanine300mg〔
研 究 所 〕溶 液 を服 用 さ せ,90分
後 まで は10分
毎,そ れ以 降 は30分
気 中 に 含 ま れ る13co、 の12co、 に対 す る存 在 比(%。)をuBiT-IR300〔
毎 に180分
験があ
用い た呼気 試験
を対 象 と し た.前
東 京 ガ ス(株)総 合
後 まで 呼 気 を 採 取 し,呼
大 塚 製 薬 〕を用 い て 測 定 し,ピ ー
ク値 及 び ピ ー ク に到 達 す る まで の 時 間 に 関 し て検 討 した.【成 績 】13CO2存 在 比 に お い て,健 常 者 の ピ ー
ク値 の 平 均 は58.8%。,ピ
ー ク に 到 達 す る 時 間 は20∼50分
は ピ ー ク値 の平 均 は27.3%。
後 と幅 広 く,健 常 者 に比 べ 遷 延 傾 向 で あ っ た.13CO、
1.5SDを
後 で あ っ た.一 方,膵 外 分 泌 機 能 不 全 患 者 で
と,健 常 者 に比 べ 有 意 に 低 値 を示 し,ピ ー ク に 到 達 す る 時 間 も30∼180分
存 在 比 の ピ ー ク 値 に お い て,健
カ ッ トオ フ 値 と した 場 合,膵 外 分 泌 機 能 不 全 診 断 の 感 度 ・特 異 度 と も100%で
Benzoy1-L-Tyrosy1-[1-13C]Alanineを
な 検 査 法 と考 え られ る.
常 者 のMeanあ っ た.【 結 論 】
用 い た 呼 気 ガ ス 診 断 は,膵 外 分 泌 機 能 を 反 映 す る,簡 便 で 有 用
J-13
S2-6.13C-phenylalanine呼
気 テ ス トに よ る 肝 機 能 評 価
日本 大 学 医学 部 外科 学講 座 消化 器 外 科部 門1,
日本 大 学 医学 部 先端 医 学講 座探 索 医 療 ・ゲ ノム ・疫 学 部 門2,
東 京 ガス株 式 会社 総 合研 究 所 安 定 同 位体 吸 着 グル ー プ3
目 的:肝
石井
敬 基1,鈴
浅井
聰2
木
茂2,河
野
知 久2,高
機 能 評 価 の 方 法 と し て13C-phenylalanine呼
山
忠 利1,伊
藤 あ す か3,河
気 テ ス ト(PBT)を259例
野
匡3,
施 行 した.PBTの
結 果 と臨 床 症 状,肝 機 能 評 価 に用 い ら れ る血 液 検 査,肝 線 維 化 の進 行 度,肝 臓 のphenylalaninehydroxylaseactivity(PAHA)と
の 関 係 を検 討 した.方 法 と対 象:正
例(Child-PughA:54,B:30,C4:25)の
phenylalanine10mg/kgを
価 した.結
合 計259例
内 服 し,呼 気 を15分
果:1)PBTに
常 肝82例,慢
性 肝 炎68例,肝
間 隔 で90分
まで 採 取 し,結 果 は%13Cdose/hで
よ る肝 障 害 診 断 の 受 診 者 動 作 特 性 曲 線(ROCcurve)の
値(o.857)が 最 大 で あ っ た.2)肝
硬 変 患 者 のchild-PughA,B,cで
に有 意 差 を認 め た.3)ICG15RとPBTの
硬 変109
を対 象 に 呼 気 テ ス トを施 行 した.PBTは13C-
相 関 は30分
は15,30,45分
値 で それ ぞ れ の 間
値 で 最 も高 い 負 の 相 関 を 示 し(r=-0.59),
Child-PughscoreとPBTの
相 関 も30分
(+)例
に比 べ 総 て 点 で 有 意 に 低 値 を示 し,食 道 静 脈 瘤 有 無 のROCcurveの
は 食 道 静 脈 瘤(一)例
下 面 積 は30分
値 で 最 も高 い 負 の 相 関 を認 め た(r=-0.58).4)食
値 が 最 大 で あ っ た(0.822).5)肝
よ り低 値 を示 し,肝 癌 有 無 のROCcurve曲
果 と肝 線 維 化 進 行 度 との 関 係 で は30分
癌 の 有 無 で は,肝 癌(+)は15,30,45分
線 下 面 積 は30分
道静脈 瘤
曲線
値 で 肝 癌(一)
値 が 最 大 で あ っ た(0.759).6)PBTの
値 が 最 も高 い 負 の 相 関 を 示 し(r=-0.673),肝
の 関 係 で は,30分
値 が 最 も高 い 正 の 相 関 を示 した(r(0.821).考
有 効 で あ り,30分
値 は肝 機 能 評 価 をす る上 で 重 要 は値 で あ る。
S2-7。
評
曲 線 下 面 積 は30分
察:肝
結
全 体 のPAHA
機 能 評 価 方 法 と し てPBTは
呼 気 試 験 ・生 体 ガ ス 分 析 に よ る 腸 内 環 境 の 評 価
東 邦大 学 総 合診 療 ・急病 科1,東 邦大 学 血 液 ・腫瘍 科2,東 邦大 学 消化 器 内 科3
瓜田
純 久1,石
原
晋2,島
田
長 人1,杉
腸 内 細 菌 に よ る発 酵 に よ り,水 素,二 酸 化 炭 素,メ
本
元 信1,三
木
一・
正3
タ ン,短 鎖 脂 肪 酸 な どが 生 成 さ れ る.こ れ ら は
膨 満 感 の 原 因 と な るだ け で は な く,消 化 管 機 能 に 影 響 を及 ぼ す.消 化 管 発 酵 の 評 価 は 困 難 で あ るが,呼
気 試 験 を 用 い る と容 易 で あ る.今
1.消
化 管 発 酵 の 評 価:呼
程 度 を表 す.呼
気 中 水 素 ガ ス 濃 度 は 萎 縮 性 胃炎,逆
で は 消 化 管 発 酵 充 進 が42%に
2.発
回,呼 気 試 験 ・
生 体 ガ ス 分 析 に よ る腸 内 環 境 の 変 化 に つ い て 述 べ る.
気 中水 素 ガ ス は腸 内 細 菌 が 唯 一 の 発 生 源 の た め,全
酵 部 位:水
み られ,胃
消 化 管 の発 酵 反 応 の
流 性 食 道 炎 で 有 意 に 高 値 で あ っ た.機
排 出 正 常 で も発 酵 充 進 が25%に
能 性 胃腸 症
み られ た.
素 ガ ス 発 生 部 位 を特 定 す る た め に,内 視 鏡 下 に 胃 ・
十 二指腸 内腔 の水 素 ガス を測定
し た 。胃 ・十 二 指 腸 内 腔 水 素 ガ ス は 萎 縮 性 胃 炎 で 高 値 で あ り,特 に 十 二 指 腸 内腔 で は 有 意 に高 値 で あ っ
た.
3.試
験(食に よ る 変 化:空
腹 時 に 水 素 発 生 が な い 症 例 で も,食 後 に活 発 に な る場 合 が あ る。ラ ク チ ュ
ロ ー ス を腸 管 洗 浄 液 に混 入 し て 飲 用 させ,経 時 的 に 呼 気 中 水 素 を測 定 す る と,通 常 は90分
中 水 素 ガ ス が 上 昇 す るが,20-40分
4.胃
排 出 速 度 との 関 連:胃
で ピ ー ク とな る 症 例 が25%み
以 降で 呼気
られ た.
排 出速 度 が 遅 延 し て い る症 例 で,胃 内 腔 だ け で は な く,十 二 指 腸 内 腔,
呼 気 中 水 素 ガ ス と も に高 値 で あ っ た.
5.食
後 の ガ ス 産 生:胃
内 腔 で の発 酵 を評 価 す る た め,内
ト,牛 乳 を 胃 内 に散 布 し,胃
9.9%,5.5%の
視 鏡 下 に ラ ク チ ュ ロ ー ス,カ
ロ リー メ イ
内 腔 の 気 体 を 採 取 し て 水 素 ガ ス の 変 化 を観 察 した 。 す る と,順
症 例 で 胃 内 腔 水 素 ガ ス が10ppm以
に3.9%,
上 上 昇 した。
発 酵 生 成 物 が 消 化 管 機 能 に影 響 す る こ とが 明 ら か とな り,胃 内腔 に持 続 的 に 流 入 す る 口腔 内 細 菌 が
消 化 器 症 状 を惹 起 す る可 能 性 が 示 唆 され た 。
J-14
S2-8.13C呼
気 テ ス トに よ る 胃 排 出 能 と ロ ー盲 腸 通 過 時 間 の 同 時 測 定 の 可 能 性
愛知 医 科大 学 医 学部 消 化器 内科1,藤 田保 健 衛 生大 学 坂文 種 報 徳會 病 院 内科2,
愛知 医 科大 学 医 学部 放 射線 科3
今村
祐 志1,金
子
13Cオ ク タ ン酸(13C-OA)を
宏2,小
長 谷 敏 浩1,大
て い る.13Cラ
ク トー ス ウ レ イ ド(13C-LU)を
気 法 に よ る 胃排 出 能 とOCTT同
ボ ラ ン テ ィ ア9名.試
和 子3,各
間 は10分
伸 一1
用 い た ロー盲 腸 通 過 時 間(OCTT)測
定 の海 外 で の 報 告
時 測 定 の 可 能 性 を 検 討 した.【 方 法 】 対 象 は健 常 男 性
験 食 は ホ ッ トケ ー キ に13C-OA100mgと13C-LU500mgお
混 入 した もの と した.呼 気 採 取 は試 験 食 摂 取 前 と摂 取 後15分
初 の1時
務
用 い た 呼 気 テ ス トは 胃 排 出 能 を 測 定 す る=標準 的 な 検 査 法 の 一 つ と な っ
が み られ る.呼
37MBqを
野
毎 に,以 後15分
よ び99mTc-DTPA
毎 に8時 間 行 っ た.RI法
毎 に 盲 腸 到 達 が 確 認 で き る まで 撮 影 し た.RI法
ウ ン ト値 か らT1/,を 求 め,OCTTは
は最
で は胃排 出能 はカ
盲 腸 領 域 のRI活
性 が 初 め て 検 出 さ れ た 時 点 と した.呼 気 法 で は
胃 排 出 能 はTm。 、お よ びT、/2を 算 出 し,OCTTは13CO2が
再 上 昇 を 示 した 時 点 を盲 腸 到 達 時 間 と し
た.【 成 績 】冑 排 出 能 に っ い て は,RI法
関 係(P<0.05)が
に よ るT1/2と 呼 気 法 に よ るT、/,,Tm。 、 との 問 に 強 い正 の 相 関
得 られ た.呼 気 法 に よ るOCTTが
評 価 で き た 症 例 は9例
で は 良 好 な 相 関 を 示 し た.【 結 論 】13C-OA,13C-LUを
評 価 可 能 で あ る.し か し,13C-LUに
中6例
で あ り,6例
用 い る事 に よ り,胃 排 出 能 とOCTTが
よ るOCTT測
の検 討
同時に
定 が 評 価 不 能 な 症 例 が 少 な か らず あ る事 が 課 題 で
あ る.
S3-1.腹
腔 鏡 下 ア カ ラ シ ア 手 術 後 症 例 に お け る 内 圧 測 定 ・pHモー ニ タ ー を 用 い た 機 能 評 価
酒 田市 立酒 田病 院外 科1,東 北 大学 大 学 院先 進外 科 学 分野2
渋谷
俊 介1,宮
崎
修 吉2,宮
田
剛2,神
波
力 也2,里
見
進2
【背 景 】食 道 ア カ ラ シ ア の 治 療 に お い て 腹 腔 鏡 手 術 の 導 入 以 降 は 手 術 の 担 う役 割 が 大 き くな っ て き て
お り,良 好 な手 術 成 績 が 報 告 さ れ て い る.し
い.当
科 で は,1999年
か し,術 後 の食 道 運 動 機 能 に つ い て は まだ 不 明 な 点 も多
に腹 腔 鏡 手 術 を導 入 し て 以 降,食
道 内 圧 測 定 ・24時 間pHモ
ニタ リング によ り
術 後 の 食 道 運 動 機 能 評 価 を 行 っ て き た の で 報 告 す る.
【方 法 】1999年 か ら2004年
例,女
性11例,平
はHeller-Dor法
ま で の 問 に食 道 ア カ ラ シ ア に て 腹 腔 鏡 下 手 術 を施 行 さ れ た22例(男
均 年 齢38歳)を
対 象 と した.X線
が17例,Heller-Toupet法
定 を,胃 食 道 逆 流 の 評 価 と し て24時
【結 果 】LES静
た が,正
間pHモ
swallowに
以 下 でSp型
上 で 酸 逆 流 の パ タ ー ン を 認 め た の は,3例
の う ち2例
で はLA分
類 でGradeAの
【
結 語 】ア カ ラ シ ア の 治 療 に は,LES部
ら18.0±5.9と
正 常 化 し て い た.3例
道 体 部 運 動 で は,蠕
間pHモ
式で
で 正 常 化 しな か っ
動 運 動 の 回 復 を認 め た も の が1例
認 め た もの が9例
ニ タ リ ング で は,%tirnep
Hb
あ り,こ れ ら
low4.0が5%以
で す べ て食 道 胃 接 合 部 の 全 周 剥 離 を 行 っ た 症 例 で あ った.こ
逆 流 性 食 道 炎 を認 め た.
に お け る通 過 障 害 の 改 善 と逆 流 防 止 機 構 の 再 構 築 とい う 二 律
背 反 的 な こ とが 求 め られ る.そ の た め 食 道 内 圧 測 定 や24時
よ っ て,筋
性11
で あ っ た.食 道 運 動 機 能 の評 価 と し て 食 道 内 圧 測
て 評 価 し て み る と圧 収 縮 波 のpropagationを
の 症 例 で あ っ た.24時
で,術
ニ タ リ ング を行 っ た.
止 圧 は,術 前 の54.0±16.7か
常 上 限 よ りや や 高 め の 値 で あ っ た.食
あ っ た.dry
は30歳
が5例
型 で はSp型17例F型1例S型2例
間pHモ
ニ タ リン グ な ど に よ る機 能 評 価 に
層 切 開 お よ び 逆 流 防 止 手 術 が 適 切 で あ っ た か ど うか 十 分 に検 討 す る こ とが 必 要 で あ る.
J-15
S3-2.24時
間 食 道 内 圧,36チ
ャ ンネ ル 食 道 内 圧 測 定 を用 い た食 道 ア カ ラ シ ア術 後 の 機 能
評価
岩 手 医 科大 学 外科 学 第1講 座
佐 々木
章,大
渕
徹,中
嶋
潤,大
森
浩 明,池
【目 的 】食 道 ア カ ラ シ ア に 対 す る腹 腔 鏡 下Heller-Dor(LHD)後
田 健 一 郎,若
林
の 食 道 運 動 を24時
剛
間 内 圧,36チ
ャ
ン ネ ル 内 圧 測 定 で 検 討 した.
【
対 象 と方 法 】1995年6月
した.24時
よ り2006年4月
間 内圧 チ ュ ー ブ は4チ
非 制 限 下 に24時
間 測 定 し た.36チ
に変 換 し,強 い 陽 圧 を 示 すLESを
を10回
ま で にLHDを
ャ ン ネ ル で,LESよ
施 行 した 食 道 ア カ ラ シ ア25例
を対 象 と
り 口側1cm,6cm,11cm,16cmに
ャ ン ネ ル 内 圧 チ ュ ー ブ はtopographic
固 定 し,
formatで
内 圧 をcolorplot
目安 に 咽 頭 か ら 胃 に チ ュ ー ブ を 留 置 した.内 圧 測 定 は座 位 で 水 嚥 下
行 い 記 録 した.
【
結 果 】 術 後24時
間 内 圧 測 定 に よ る収 縮 波 数 の 中 央 値 は上 部 食 道 に比 較 し て 下 部 食 道 で 減 少 し て い
た(1.4vs0.7/min,p(0.014).伝
2か ら3チ
播 性 収 縮 波 の 割 合 は術 前 後 で 差 が 認 め ら れ な か っ た が(Ovs0.4%),
ャ ン ネ ル で 観 察 さ れ た 不 完 全 な 伝 播 性 収 縮 波 は術 後 に増 加 し た(31.9vs50%,p(0.021).
全 例 で 術 後 に 嚥 下 困 難 は改 善 し た が,胸 痛 は4例 で 残 存 し,1例
た 患 者 と認 め な い 患 者 で は収 縮 波 数(0.8vs0.9/min),収
vs2.8秒)に
差 を 認 め な か っ た.36チ
期 性 収 縮 波,LES弛
ャ ンネ ル 内 圧 測 定 で はtopographic
緩 不 全,食 道 内 圧 が 胃 内 圧 よ り も高 値),術
内 圧 は 陰 圧)が 視 覚 的 に 観 察 で き た.3例
は術 後 に 出 現 した.術 後 に 胸 痛 を認 め
縮 圧(25.5vs26.8mmHg),収
縮 時 間(3.2
formatに
よ り,術 前(同
後 変 化(LES圧10mmHg未
満,食
道
で術 後 に伝 播 性 収 縮 波 が 観 察 さ れ た が,病 悩 期 間,術 前LES
圧 ・食 道 最 大 横 径 と の 関 連 は 認 め な か っ た.
【
結 語 】24時 間 内 圧,36チ
ャ ン ネ ル 内圧 測 定 は食 道 運 動 を 詳 細 に 検 討 で き有 用 と考 え られ た.ア
ラ シ ア 患 者 の胸 痛 は 内圧 所 見 と関 連 せ ず,LHDに
カ
よ り完 全 に改 善 で きな か っ た.伝 播 性 収 縮 波 出 現 例
に つ い て 臨 床 的 意 義 を検 討 して い く必 要 が あ る.
S3-3.腹
腔 鏡 下 ア カ ラ シ ア手 術 の機 能 評 価
北 里 大学 外 科
片田
夏 也,森
渡邊
昌彦
谷
宏 光,二
渡
信 江,桜
本
信 一,小 林
低 侵 襲 性 の腹 腔 鏡 下 ア カ ラ シ ア手 術 は本 邦 で も普 及 し つ つ あ る.ア
伸 行,菊
池
史 郎,
カ ラ シ ア は機 能 性 疾 患 で あ る こ
とか ら手 術 成 績 は食 道 機 能 検 査 に よ る客 観 的 な 指 標 に基 づ き評 価 され る こ とが 望 ま し い.本 研 究 で は
本 術 式 の機 能 評 価 を 行 い そ の 有 効 性 を明 らか に す る こ と を 目的 と し た.【 対 象 と方 法 】現 在 ま で に 本 術
式 を施 行 した ア カ ラ シ ア41例(年
齢:平
均44.1歳,分
布:23∼74歳,M:F=18:23)を
対 象 と した.
手 術 は全 例 腹 腔 鏡 下 に施 行 さ れ 術 式 の 内訳 はHeller-Toupet法:31例,Heller-Dor法:9例,Heller
法:1例
で あ っ た.手 術 に よ る症 状 改 善 の 評 価 と し て 術 前 のdysphagiaの
1年 のdysphagia
scoreを 患 者 に 問 診 し た.食
術 後3ヶ 月 に24時
SD)は1.7±1.2と
間 食 道pHモ
ニ タ リ ン グ を 行 っ た.【 結 果 】術 後1年
手 術 に よ りdysphagiaは
程 度 を10と
した と き の術 後
道 機 能 検 査 と し て術 前 と術 後3ヶ 月 に食 道 内圧 検 査 を,
軽 減 し た.内
のdysphagia
score(mean±
圧 検 査 に お け る 術 前 → 術 後 のLES圧
(mmHg)は36.1±12.6→16.1±7.1(p<0.01)と
術 後 有 意 に低 下 した.LES弛
81.2±10.0(p<0.01)と
道 体 部 の 収 縮 波 高 は 術 前 後 で 有 意 差 を認 め な か っ た.
Heller-Toupet法
術 後 有 意 に 上 昇 し た.食
を施 行 した25例
(12%)で%timepH<4が
に対 し術 後3ヶ 月 に食 道pHモ
そ れ ぞ れ4.5%,5.8%,14.1%と
ニ タ リ ン グ を行 っ た.そ の う ち3例
病 的 胃 食 道 逆 流 を 認 め た が,2/3例
流 の程度 は軽度 で あ った。 【
結 論 】腹 腔 鏡 下 ア カ ラ シ ア 手 術 に よ りLES圧
す る こ とが 示 さ れ,そ
の 結 果 と して 逆 流 を 防 ぎ つ つdysphagiaが
有 効 性 が機 能 評 価 に よ り明 らか に さ れ た.
緩 率(%)は63.3±16.7→
は低 下,LES弛
で は逆
緩 率 は上昇
軽 減 さ れ た と考 え ら れ た 。 本 術 式 の
J-16
S3-4.食
道 ア カ ラ シ ア に 対 す る 腹 腔 鏡 下Heller-Dor噴
とTimed
barium
esophagogram(TBE)を
門 形 成 術 の 治 療 効 果 ―症 状 改 善
用 い た 食 道 排 出能 の 比 較 検 討 ―
東 京 慈恵 会 医科 大 学外 科
小村
伸 朗,中
田
浩 二,坪
羽生
信 義,矢
永
勝彦
食 道 ア カ ラ シ ア はdysphagiaを
れ て い る.近
年,食
gram(TBE)の
井
一 人,川
橋
由 朗,柏
木
と して い る腹 腔 鏡 下Heller-Dor噴
門 形 成 術(LHD法)の
てLHD法
を施 行 し た24例
高[H],幅[W],こ
を対 象 に,(1)術
算 定,(3)術
リ ウ ム服 用1,2,5分
後6か
全 消 失(excellent)を
月 のdysphagia改
著 効 群,そ
あ っ た.著
後 のバ リウム柱
善 度 を4段
れ 以 外(good,
問 にお け る食 道 排 出 能 を 比 較 検 討 した.【 成 績 】dysphagiaの
著 効 群4例(17%)で
よ りpro
まで に食 道 ア カ ラ シ ア の 診 断 に
前 上 部 消 化 管 造 影 検 査 に よ る 拡 張 型,拡 張 度 の 判 定,(2)
れ ら の 積[H×W]を
非 著 効 群 と し,2群
esophago
有 用 性 を症 状 改 善 お よ びTBEに
よ り2005年3月
よ る食 道 排 出 能 検 査(45%w/vバ
(excellent, good, fair, poor)し,完
barium
目 され て い る.【 目 的 】 食 道 ア カ ラ シ ア に対 し教 室 で標 準 術 式
比 較 検 討 し た.【 対 象 と方 法 】2003年4月
月 後 にTBEに
秀 幸,
主 症 状 と し,食 道 排 出 能 障 害 が そ の 病 態 に深 く関 与 す る こ とが 知 ら
spectiveに
例(83%),非
成 郎,石
道 ア カ ラ シ ア に お け る簡 便 な食 道 排 出 能 評 価 法 と してTimed
有 用 性 が 報 告 さ れ,注
術 前 と術 後6か
崎
効 群 と非 著 効 群 に お い て,拡
階評 価
fair, poor)を
改 善 度 は,著 効 群20
張 型 お よ び 術 後 在 院 日数
に差 は み ら れ な か っ た.著 効 群 で は非 著 効 群 と比 較 し て 食 道 排 出能 に す ぐれ,と く にTBEの5分
お い て 有 意 で あ った.【 結 語 】 食 道 ア カ ラ シ ア に 対 す る 治 療 と し てLHD法
dysphagia改
善 度 は 食 道 排 出能 と関 連 し て い た.TBEは
値に
は 有 効 で あ り,術 後 の
食 道 排 出 能 を簡 便 に 評 価 す る こ とが 可 能 で あ
り,食 道 ア カ ラ シ ア の 機 能 評 価 お よ び 治 療 効 果 判 定 に 有 用 と考 え ら れ た.
S3-5.噴
門 部 早 期 胃 癌 に お け る 迷 走 神 経 温 存J型
空 腸 嚢 間 置 噴 門 側 胃切 除 術 後 の 病 態 に
つ いて
日本 歯 科 大学 生 命歯 学 部 外科 学 講座1,日 本 大学 医 学部 救 急 医学 講 座2,日 本 大 学 医学 部外 科 学講 座3
富田
涼 一,丹
正
勝 久2,池
田
太 郎3,越
永
【目 的 】 噴 門 部 早 期 癌 で の 胃 全 摘 兼 空 腸 問 置 術(A群)や
で は,逆 流 性 食 道 炎,ダ
ン ピ ング 症 候 群,小
置 噴 門 側 胃 切 除 術(C群)を
後1年
噴 門側 胃切 除 術(B群)の
胃 症 を み る が,そ
採 用 して い る.本 術 式(C群)の
象 】A群20例(男15例,女5例,平
8例(男6例,女2例,平
従 道3
均66.9歳),C群
照(D群)16例(男10例,女6例,平
経 過 し た 時 点 で 検 査 を行 っ た.【 方 法 と結 果 】 問 診;早
16.7%,C群0%,逆
均58.8歳)を
群6.7±5.1%,D群5.7±8.2%でA群
食 事 摂 取 量 術 前 比 較80%以
がA,B群
食 事 摂 取 量 は 良 好 だ っ た(p<0.05).下
部 食 道%時
よ り有 意 に 逆 流 性 食 道 炎 が 少 な く,1回
間pH>7;A群68.4±30%.4,B群9.3±5.2%,C
がB,C,D群
よ り有 意 に長 か っ た(p<0.001).下
時 間pH<4;A群1.4±2.2%,B群22.1±9.7%,C群4.0±6.3%,D群4.3±2.6%でB群
群 よ り有 意 に 長 か っ た(p<0.01)。
代 用 胃 排 出 機 能;代
群66.4±10.7分,C群62.9±25.1分,D群52.9±9.6分,120分
群20.8±10.3分,C群14.8±8.3分,D群9.1±12.2%でC群
と め 】C群
る.
はA,B群
よ り逆 流 性 食 道 炎,小
用 い,術
期 ダ ン ピ ン グ症 候 群 はA群25%,B群
流 性 食 道 炎 はA群25%,B群55.6%,C群0%,1回
上 はA群15.0%,B群44.4%,C群100%で,C群
空腸 嚢 問
有 用 性 を病 態 生 理 学 的 に検 討 し た.【 対
均61.2歳),B群18例(男12例,女6例,平
均61.7歳),対
迷走 神経 非温存
の 予 防 に,迷 走 神 経 温 存J型
がA,C,D
用 胃残 存 率50%時
間 は,A群28.4±9.7分,B
代 用 胃 内残 存 率 はA群5.2±9.4分,B
はA,B群
胃 症,早
部 食 道%渋
よ りD群
に近 い 値 を示 した.【ま
期 ダ ン ピ ン症 候 群 の 発 生 が 無 く生 理 的 術 式 で あ
J-17
S3-6.噴
門 部 早 期 胃 癌 に お け るLES(lower
esophageal
部 分 切 除 の 術 後 機 能 と そ の 評 価(4チ
sphincter)・
迷走 神経温存噴 門
ャ ン ネ ル 胃 電 図 の 導 入 の 試 み)
川崎医科大学消化器外科
松本
英 男,平 井
敏弘,村 上
【目 的 】噴 門 部 の 早 期 胃 癌 に対 し,LESと
陽昭
迷 走 神 経 を温 存 し て 噴 門側 胃切 除 を行 い 食 道 と残 胃 を 吻 合
す る術 式 を 開 発 し た.逆 流 症 状 も な く小 胃症 状 も少 な い再 建 方 法 で,術 後 の 残 胃 の 評 価 も容 易 で あ る.
この 術 式 の術 後 機 能 を評 価 し,更 な る評 価 法 を試 み て い る.
【
対 象 ・方 法 】2003年7月
pHモ
以 降 に9症 例 を経 験 し た.術
ニ タ ー を施 行 し,術 後1年
後 約1ヶ 月 に,食 道 内 圧 測 定 と24時
を経 過 し た 時 点 で 内 視 鏡 を行 っ た.ま た4チ
間食道
ャ ンネ ル の 胃電 図 を 用 い
て 残 胃 の 運 動 機 能 の 評 価 を試 み た.
【
結 果 】術 後1ヶ 月 の 食 道 内 圧 測 定 で は い ず れ もLESの
ニ タ ー は 全 例fraction
time
す る食 道 炎 が あ っ た(3/9)も
pH<4が5%以
の の,い
温 存 が 確 認 で きた(8/8).24時
下 で あ っ た(5/5) .内 視 鏡 所 見 で は3例
ず れ の 症 例 も逆 流,嘔
吐,胸
間 食 道pHモ
に吻 合 部 に 限 局
や け とい っ た 逆 流 症 状 は認 め ず 小
胃 症 状 も なか っ た.術 後 の 胃透 視 で は前 庭 部 の蠕 動 を認 め た が,体 部 の 蠕 動 は消 失 し て お り,2例
化 酵 素 剤 で 改 善 す る中 等 度 のstasisを 認 め た.経 過 中 に2例
に消
に残 胃 癌 の発 生 を認 め た が 内視 鏡 下 に 治
療 可 能 で あ っ た.
【
結 語 】 本 術 式 は簡 便 で あ り.術 後 に逆 流 症 状 ・
小 胃 症 状 もな く,残 胃 の 観 察 も容 易 に行 う こ とが で
き る こ とか ら,噴 門 部 の 早 期 胃 癌 に対 し て 有 用 な 再 建 方 法 と考 え られ た.
S3-7.幽
門 側 胃切 除術 後 の 噴 門 部 機 能 の評 価
大阪市立大学大学院消化器外科
福原 研一朗,大 杉
吉田
治司,李
栄柱,岸 田
哲,西 沢
聡,岩 崎
洋,
佳世
【
緒 言 】胃 癌 に 対 す る機 能 温 存 を 目 指 し た 手 術 が 工 夫 さ れ,噴
られ て い る.逆 流 症 状 に よ る術 後 患 者 のQOL低
門 部 早 期 胃 癌 で は噴 門 側 胃 切 除 が 試 み
下 を予 防 す る 目 的 で,空 腸 間 置 法,空 腸 嚢 間 置 法,回
結 腸 間 置 法 な ど を用 い た 再 建 術 式 が 行 わ れ て い る.そ
こで,施
行頻 度 が高い 幽門側 胃切 除術 にお け る
術 後 逆 流 状 況 と症 状 か ら噴 門 部 機 能 につ い て 検 討 を 行 っ た.
【
方 法 】 根 治 的 幽 門 側 胃 切 除 を施 行 した 胃 癌 患 者92例
法29例,GroupB:
Billroth 1法41例,GroupC:
法 を試 み,吻 合 部 に 緊 張 が か か る症 例 を無 作 為 にRoux-Y法
にBilitec2000を
用 い て24時
と し た.ま
とBillroth2法
Roux-Y
ず 全 例 にBillrothl
に振 り分 け た.術14日
目
間 ビ リル ビ ン モ ニ タ リ ン グ検 査 を 行 い,残 胃 と食 道 へ の 十 二 指 腸 逆 流 を
測 定 し,逆 流 時 間 の観 察 時 間 に 対 す る百 分 率 を%timeと
1,200kcalを1日3回
を対 象 に,再 建 術 式 別 にGroupA:
Billroth 2法22例
した.な
お,観
察 期 間 中 は 白色 経 腸 栄 養 食
に わ け て 摂 取 した.ま た 術3ヶ 月 後 に症 状 や 体 調 に 関 す る ア ン ケ ー ト調 査 を行 っ
た.
【
結 果 】残 胃 へ の%timeはGroupA;26.6,B;47.3,C;79.2%,食
B;
9.6, C;
は,GroupBで
31.8%で
あ っ た.ま
た食 道 と残 胃 へ の%timeに
食 事 量 の減 少,GroupCで
道 へ の%timeはGroupA;1.6,
は正 の 相 関 を認 め た.ア
ン ケ ー ト調 査 で
逆 流 症 状 が 多 く認 め られ た.
【ま と め 】幽 門 側 胃切 除 術 後 で は,噴 門 部 の 食 道 へ の 逆 流 防 止 機 能 は損 傷 を受 け て お り,残 胃 の大 き
さや 変 形 よ り も リ ンパ 節 郭 清 な ど に よ る手 術 侵 襲 が 原 因 と思 わ れ た.逆
残 胃 へ の逆 流 を抑 制 す る こ とが肝 要 と思 わ れ た 。
流 症 状 の 予 防 に は食 道 お よび
ワー ク シ ョップ
J-19
W-1.子
宮 平 滑 筋 に お け る プ ロテ イ ナ ー ゼ 活 性 化 型 受 容 体 の 性 ホ ル モ ン に よ る発 現 調 節
九州大学大学院医学研究院分子細胞情報学
平野
勝 也,阿 萬
紫,金 出
英夫
プ ロ テ イ ナ ー ゼ 活 性 化 型 受 容 体(PAR)は,ト
ロ ン ビ ン や ト リプ シ ンな どの 蛋 白 質 分 解 酵 素 に よ っ
て 活 性 化 さ れ るG蛋 白 質 共 役 型 受 容 体 で あ る.現 在 まで に4種 類 の 受 容 体 が 同 定 さ れ て い る.ト ロ ン
ビ ン はPAR-1,PAR-3,PAR-4に
作 用 し,ト リプ シ ン はPAR-1
, PAR-2,
PAR-4に
作 用 す る.受
容 体 の 発 現 は,臓 器 特 異 的 に 調 節 され る の み な ら ず,種
々 の 病 態 で 変 動 す る こ とが 知 ら れ て い る.し
か し な が ら,発 現 調 節 の 詳 細 は未 だ 不 明 で あ る.妊 娠 ラ ッ ト子 宮 平 滑 筋 に お い て,ト
ロン ビンお よび
ト リプ シ ン に 対 す る収 縮 反 応 が 非 妊 娠 時 と比 べ て 著 し く増 強 され る こ とを 見 出 した .PAR-1発
娠 に よ り約10倍
な か っ た.ト
現 は妊
非 妊 娠,妊 娠 い ず れ に お い て も検 出 さ れ
に 増 加 す る が,PAR-2,PAR-3,PAR-4は
ロ ン ビ ン に よ る収 縮 は ト リプ シ ン 前 刺 激 に よ り阻 害 さ れ る が,ト
トロ ン ビ ン前 刺 激 の 影 響 を受 けな か っ た こ と か ら,ト
リプ シ ン に よ る収 縮 は
リプ シ ン収 縮 に は トロ ン ビ ン受 容 体 の 活 性 化 は
関 与 しな い こ とが 示 唆 さ れ る.す な わ ち,妊 娠 子 宮 で 認 め ら れ る トロ ン ビ ン収 縮 の 増 強 は 主 にPAR1の 発 現 増 加 に よ る こ と,ま た,ト リ プ シ ン収 縮 に は既 知 のPAR以
外 の受容体 が関与 し
,こ の 受 容 体
も妊 娠 に よ り発 現 が 亢 進 す る こ とが 示 唆 さ れ る.非 妊 娠 ラ ッ トに17β エ ス トラ ジ オ ー ル あ る い は プ ロ
ゲ ス テ ロ ン を投 与 す る と,ト
リプ シ ン収 縮 は 妊 娠 の 場 合 と同 程 度 ま で 増 強 した が,ト
影 響 を受 け な か っ た.プ ロ ゲ ス テ ロ ン はPAR-1発
な か っ た.他
ロ ン ビ ン収 縮 は
現 を軽 度 増 加 させ た が,エ ス トロゲ ン は影 響 を 与 え
の 受 容 体 は い ず れ の 条 件 で も検 出 さ れ な か っ た.以
上 よ り,想 定 さ れ る トリ プ シ ン 受 容
体 の 発 現 は性 ホ ル モ ン に依 存 性 で あ る と結 論 され る.一 方,妊 娠 に お け るPAR-1発
現 亢 進 は,性 ホ ル
モ ン に依 存 し な い か,あ る い は,妊 娠 に 伴 う何 ら か の 付 加 的 因 子 を必 要 とす る こ とが 示 唆 さ れ る
.
W-2.妊
娠iNos
ノ ッ ク ア ウ トマ ウ ス に お け る,子 宮 筋 収 縮 反 応 に対 す るNOと
響 ∼(1)妊
娠 中期 ・後 期 の検 討(2)Lipopolysaccharide(LPS)投
胎盤 の影
与 の検討∼
福島県立医科大学産婦人科
高橋
秀 憲,大 川
【目 的 】iNosに
敏昭,佐 藤
章
よ り産 生 さ れ たNoはcGMPを
介 し た 妊 娠 子 宮 筋 弛 緩 作 用 を 持 つ .子 宮 筋iNosは
妊 娠 後 期 まで 発 現,分 娩 直 前 に 減 少 し分 娩 に至 る と さ れ る。一 方,iNosは
炎 症 の 際 に も誘 導 さ れ る が,
早 産 の一 因 で あ る炎 症 と子 宮 筋 に 対 す るiNosとNOの
関 与 に つ い て の 報 告 は な く,ま し て 胎 盤 の つ
い て の報 告 も な い.今 回我 々 は,子 宮 筋 弛 緩 に対 す るiNos,NOの
関 与 と胎 盤 の 影 響 に つ い て(1)妊
娠 中 期 と後 期 の 差(2)炎
【方 法 】(1)妊
症 の 有 無 別 にiNOS
娠14日
目お よび18日
着 さ せ た 妊 娠 子 宮 筋 標 本(Pl)を
knockout(iNOSKO)マ
目 のWild(C57BL)とiNOSKOマ
作 成 し,Krebs-Henseleit液
垂 し,Diethylamine-nitricoxideま
た は8-br-cGMPを
のWildとiNOSKOマ
400 μg/kgを
れ ぞ れ のUtとP1の
【
成 績 】(1)Wildお
ウ ス にLPs
よ びiNOSKOのUtお
加 え 等 尺 性 収 縮 を観 察 し た .(2)妊
腹 腔 内 投 与 の 有 無 で2群(LPS+
い て 妊 娠 中 期,後
比 較 し有 意 に減 弱 した.(2)Wild(LPS+)はUt,P1と
もP1はUtよ
娠14日
,LPS-)と
目
し,そ
妊娠 中期 ・
後 期 ともに両薬物 の弛緩
もに 両 薬 物 の 子 宮 筋 弛 緩 作 用 を有
もに 両 薬 物 の 有 意 な子 宮 筋 弛 緩 作 用 を認 め た,両
マウ
り弛 緩 作 用 は 減 弱 した .
【結 論 】妊 娠 子 宮 筋 ・
胎 盤 の妊 娠 中 期 生 理 的iNOSを
期 に生 理 的iNOS作
胎 盤 を付
期 と も に両 薬 物 は用 量 依 存 性 に有 意 な
妊 娠 後 期 の み,iNOSKO(Pl)は
意 に減 弱 した.iNOS-KO(LPS+)はUt,P1と
ス(LPS+)と
ウ ス 子 宮 筋(Ut)と
で 充 満 した マ グ ヌ ス 装 置 内 に お い て 懸
子 宮 筋 収 縮 反 応 を 同 様 に比 較 し た.
子 宮 筋 弛 緩 を認 め た.Wild(P1)は
作 用 がUtに
ウス を 用 い 検 討 を行 っ た .
用 は減 弱,分
介 したNOの
娩 発 来 に 関 与 す る と考 え られ,胎
子 宮 筋 弛 緩 作 用 を 認 め た .妊 娠 後
盤 は そ の 効 果 を増 強 させ た .炎 症
の 際 は病 態 的 過 剰 なiNOSに
症 時 の胎 盤iNOSも
間 で の 病 態 的iNOSの
よ り子 宮 筋 弛 緩 作 用 が 減 弱 し,早 産 に関 与 す る可 能 性 が 示 唆 さ れ た 。 炎
子 宮 筋 弛 緩 減 弱 に関 与 し た こ とか ら,絨 毛 羊 膜 炎 な どの 子 宮 収 縮 に は 子 宮 一 胎 盤
関 与 が 示 唆 さ れ た.
以 上 よ り妊 娠 子 宮 一 胎 盤 のiNOSに
弱 とい う2面 性 を 明 ら か に した.
お い て 生 理 的 子 宮 収 縮 抑 制 作 用 と病 態 的 な収 縮 抑 制 作 用 の 減
J-20
W-3.妊
娠高血圧 腎症 患者 にみ られる血 管の機能 異 常
名 古 屋市 立 大学 医 学部 産 科 婦人 科1,名 古 屋 市立 大 学 医学 部細 胞 分 子薬 理 学2
鈴木
佳 克1,山
本
【目的 】妊 娠 高 血 圧 腎 症(PE)は
珠 生1,梶
栗
潤 子2,渡
と正 常 妊 婦60名
本 に て トロ ン ボ キ サ ン類 似 薬(STA、)とskinned標
L-ニ
義 将2,伊
藤
か ら,大 網 の抵 抗 動 脈 を 得 た.内
本 に てCa2+の
トロ ア ル ギ ニ ンや ジ ク ロ フ ェ ナ ッ ク 存 在 下 と非 存 在 下 でSTA2収
る 内 皮 依 存 弛 緩 反 応 を 検 討 した.NOド
ナ ー,プ
グ の 用 量 依 存 性 反 応 を検 討 し た.内 皮+標
内 皮+標
本 でBK投
与 前 後 のPGI2代
eNOS発
現 量 とcGMP生
は減 少 して い た.PGI、
本 で 微 小 電 極 法 に よ りBKに
者 でSTA2収
受 性 は 変 化 し て い な か った.PE患
用 量 依 存 反 応 を 検 討 した.
縮 に ブ ラ ジ キ ニ ン(BK)に
ロ ス タ サ イ ク リ ン(PGI,)ア
謝 物 濃 度 やcGMP濃
現 量 に つ い て検 討 した.【 成 績 】PE患
のCa2+感
猛 雄2
内 皮 機 能 異 常 との 関 連 が 考 え られ て い る.抵 抗 血 管 を用 い て そ の 機
能 異 常 に つ い て 検 討 を行 っ た.【 方 法 】PE患 者40名
皮+標
邊
ナ ロ グ とcGMPア
よ る 過 分 極 反 応 を検 討 し た.
度 お よび 内 皮 型NO合
成 酵 素(eNOS)発
縮 反 応 の 感 受 性 の 増 加 が み ら れ た が,収
者 で 内 皮 依 存 性NOとPGI,の
成 量 に 差 を認 め な か っ た.PE患
よ
ナロ
縮 蛋 白質
者 でcGMPア
弛 緩 は 減 弱 し て い た.
ナ ロ グ に よ る血 管 の 弛 緩 反 応
産 生 量 は減 少 し て い た.平 滑 筋 細 胞 の 静 止 膜 電 位 とBKに
よ る膜 過 分 極 の 大 き
さ は 同 程 度 で あ っ た.【 結 論 】PE患 者 に お い て 内皮 由来NOとPGI2の
反 応 が 低 下 し,そ れ は,cGMP
以 降 の 反 応 性 の低 下 とPGI2の
機 能 は 維 持 さ れ,代 償 的 に 働 い
て い る.こ
産 生 障 害 が 考 え ら れ た.一 方EDHFの
れ らの 内皮 機 能 異 常 は他 の 循 環 器 疾 患 と異 な り本 疾 患 に特 徴 的 な 血 管 機 能 異 常 で あ る.
W-4.子
宮 平 滑 筋 の 収 縮 調 節 に 関 与 す る イ オ ンチ ャ ン ネル に 関 す る検 討
福岡大学医学部産婦人科1,福 岡歯科大学細胞分子生物学2
井上
善仁1,大 久保 つや 子2,岡 部
幸司2,北 村
憲 司2,瓦 林達 比古1
子 宮 平 滑 筋 に お い て 収 縮 頻 度 の 調 節 に 関 与 す る チ ャ ン ネ ル に つ い て は 未 だ 明 確 に な っ て い な い.
我 々 は 妊 娠 ラ ッ トお よ び妊 娠 ヒ ト子 宮 平 滑 筋 に微 小 電 極 法,電
位 固 定 法,等
尺 性収縮 記録 法 な どの方
法 を応 用 し て収 縮 頻 度 調 節 に 関 与 す る可 能 性 の あ る チ ャ ン ネ ル につ い て検 討 して き た.ま
走 筋 に お い て は心 筋 と同様 に過 分 極 に よ り活 性 化 さ れ る イ オ ン非 選 択 的 内 向 き電 流(Ih
ず ラ ッ ト輪
電 流)が 存 在
し,こ れ は 細 胞 外 に投 与 したCs+イ
オ ン に よ り容 量 依 存 的 に抑 制 さ れ,そ れ に伴 っ て 収 縮 頻 度 も減 少
した.Na+チ
れ は精 子 膜 電 位 の 付 近 で はwindow
ャ ン ネ ル も存 在 し,こ
上 昇 させ て い る事 が 示 唆 さ れ た.ま たT型
ユ ニ ッ トをencodeす
筋 で は α1H
るmRNAの
mRNAは
輪 走 筋 で は α1H mRNA発
が 分 か った.さ
kinetic RT/PCR法
mRNAは
ら に ヒ ト妊 娠 子 宮 平 滑 筋 に お い て はT型Ca2+チ
れ ら の 亜 型T型Ca2+チ
ブ
に て 評 価 す る と,縦 走
分 娩 時 の み 発 現 量 が 増 加 す る こ と,
現 は妊 娠 に よ り変 化 を示 さ ず,α1GmRNAは
分 娩 時 の み に増 加 す る こ と
ャ ン ネ ル に3つ
ャ ン ネ ル をPCR法
laevisの 卵 に発 現 させ,そ の機 能 的 な 相 違 に つ い て も検 討 し た.T型Ca2+電
亜 型 の 間 で 相 違 が あ る こ とが 判 明 した.こ
し て膜 の活 動 性 を
カ ル シ ウ ム チ ャ ンネ ル の 亜 型 で あ る α1G,α1H,α1Iサ
発 現 量 をcomparative
妊 娠 中徐 々 に 増 加 した が,α1G
存 在 す る こ と を見 出 した.こ
currentと
のsplice
variantが
に よ りcloningしXenopus
流 の活 性化 や不活 性化 に
の よ う に ラ ッ トに お い て も ヒ トに お い て も種 々 の チ ャ ン ネ
ル が 収 縮 頻 度 調 整 に関 与 し て い る もの と考 え られ る.
J-21
W-5.子
宮平滑筋非 選択性 陽イオ ンチ ャンネルの性質 と妊娠期 間 にお ける発 現様 式 の推
移
広島大学大学院医歯薬学総合研究科産科婦人科学
三好
博史,占 部
智,島 筒里香 子,工 藤
非 選 択 性 陽 イ オ ン チ ャ ン ネ ル(NSCC)は
ラ ッ ト子 宮 平 滑 筋 細 胞 か ら2種 類 のNSCC電
美樹
子 宮 収 縮 制 御 機 構 の ひ とつ と考 え られ て い る .我 々 は 妊 娠
流 を 記 録 し陣 痛 周 期 やMgイ
オ ンの子 宮収 縮抑 制 作用
との 関 連 性 を 示 し た が,チ
ャ ンネ ル 蛋 白 の 同 定 に は至 っ て い な い .今 回 はATP受
容体 の一種 で あ る
ャ ン ネ ル に つ い て そ の 発 現 様 式 を検 討 した
.妊 娠19日
ラ ッ ト子 宮 筋 よ り抽 出 作 成 し たcDNAを
用 い てP2Xお
よ びTRPの
発 現 をRT-PCR法
に よ り観 察
P2Xとtransient
した.特
receptor
にP2×4はrealtime
用 い てCOS-7培
に お い てP2Xは
realtime PCR法
一方
,TRPはC1,
potential(TRP)チ
PCR法
に て 妊 娠 性 変 化 を検 討,遺 伝 子 を ク ロ ー ニ ン グ しEffectine法
を
養 細 胞 に導 入 し再 発 現 さ せ た 電 流 を パ ッチ ク ラ ン プ 法 に よ り記 録 し た .各 妊 娠 時 期
サ ブ タ イ プX1,
X3 , X4,
X6の 発 現 を 認 め た.優 位 に 発 現 し たP2×4の
発現 を
で 定 量 し た と こ ろ,分 娩 直 前 に は非 妊 娠 の 約5倍,妊
C3, C4, C6の 発 現 を 認 め た.P2×4を
こ ろ矩 形 電 流 が 濃 度 依 存 的 に 誘 発 さ れ た(IC50=0
K>Cs>Li>Naで
あ っ た.ま たUTP,GTP
阻 害 剤 ス ラ ミ ン とP2X特
異 的 阻 害 剤PPADSに
胞 で は 観 察 さ れ な か っ た脱 感 作 現 象 がCOS-7細
.8 mM).イ
,ADPで
娠 中 期 の 約2倍
導 入 し たCOS-7細
の 亢 進 を認 め た
胞 にATPを
.
投与 した と
オ ン透 過 性 は 子 宮 平 滑 筋 細 胞 と 同 じ く
も活 性 化 され(ATP>UTP>GTP>ADP),P2
対 し て も同 様 な 感 受 性 を示 した .一 方,子 宮 平 滑 筋 細
胞 で は 観 察 さ れ た .ラ ッ ト子 宮 に お い て 妊 娠 末 期 に
はP2×4の
発 現 が 亢 進 し て お り,再 発 現 さ せ た電 流 は 子 宮 平 滑 筋 細 胞ATP受
容 体 電 流 と性 質 が ほ ぼ
一 致 して い た
.P2×4チ
ャ ン ネ ル は子 宮 平 滑 筋 細 胞NSCCの
ひ と つ と考 え られ 子 宮 収 縮 制 御 機 構 との
関連 が 示 唆 され た.
教 育 セ ミナ ー
栗 山賞 受 賞 講演
J-23
教 育 セ ミナ ー
Strategies
for
Diagnosis
and
Gastro-Oesophageal
Director
of Nerve-Gut
Department
Royal
Research
Reflux
Hospital,
North
Hepatology
Terrace
John
Recognition
cornerstone
of
Disease
Laboratory
of Gastroenterology,
Adelaide
Treatment
of the usually characteristic
and General
, Adelaide
SA
Medicine
5000, Australia
Dent
pattern
of reflux-induced
symptoms
is the
of diagnosis
of reflux disease , since 50 to 60% of patients have no erosive
oesophagitis and the diagnostic value of endoscopic minimal changes is unproven . When
symptoms are chronic and typical, endoscopy is unnecessary at this stage of management ,
but should be done promptly if symptoms are non-specific
or atypical , especially in older
patients from populations with a high incidence of gastric cancer. Oesophageal pH
monitoring has no role to play in initial management .
Full-dose
approach
proton
pump inhibitor
(PPI)
therapy
for 4 weeks
is the best
initial
as this is most likely to relieve symptoms . Major early symptom relief satisfies
patient expectations and is helpful diagnostically.
If a patient is known to have Los
Angeles grade C or D oesophagitis (about 10% of all reflux disease patients) , daily PPI
therapy is needed indefinitely, or antireflux surgery.
In other PPI responsive patients ,
therapy
should be withdrawn
after 4 weeks in order to identify the minority that remains
in symptom remission for long periods of therapy . Some traditional non-drug measures
may help with this. If troublesome symptoms recur , this is not in itself an indication for
endoscopy.
Another course of PPI should be given for 2 to 4 weeks and then therapy
stepped down to on-demand
antagonists, or daily half-dose PPI . If
maintenance , it is probably appropriate
to
endoscope the patient if this has not been done previously .
These mainstream pathways are supported by extrapolations of clinical trial data and
full-dose
PPI or H2-receptor
daily PPI is needed for effective
limited formal research
into competing
endoscopy is especially
contentious
Patients
management
strategies .
The role and timing of
and difficult to research.
they remain
who respond poorly to an initial course of PPI should have endoscopy . If
poorly responsive on twice daily full-dose PPI further evaluation with
oesophageal
pH monitoring
and other investigations
should be considered .
J-24
栗山賞受賞講演
糖 尿 病 動 物 に お け る血 管 機 能 障 害 とPI3-K/Aktpathwayの
関与
星薬 科大学 医薬 品化 学研 究所機能形 態研 究室
小
林
恒
雄
糖 尿 病 患 者 は,血 管 機 能 異 常 に よ り各臓 器,組 織 の血 流 の 低 下 が 原 因 に よ り種 々 の合 併 症 を
誘 発 す る.そ の一 つ で あ る大 血 管 障 害 として,冠 動 脈,脳 動 脈,下 肢 動 脈 の ア テ ロ ー ム性 動 脈
硬 化 等 が 知 られ,血 管 障 害 の 予 防 及 び 治療 の 研 究 が 進 め られ て い る.現 在,糖 尿 病 患者 の 多 く
は2型 糖 尿 病 で あ るが,こ の型 の 糖 尿 病 研 究 は,適 切 な モ デル が少 な い こ と と自然 発 症 糖 尿 病
動 物 の 価 格 が 非 常 に高 価 な為 に進 ん で い な い の が 現 状 で あ る.そ こで 今 回,新 規2型
物 を作 成 す る と共 に,血 管 内皮 細 胞 機 能 の検 討 を行 った.糖 尿 病 動 物 は,1.5g/kg
i.p.前処 置 後,200mg/kg
streptozotocin(STZ)をi.v.投
糖尿病動
nicotinamide
与 し た マ ウ ス を用 い た.投 与 後12
週 間 後,血 糖 値 の増 加 とイ ンス リン値 の増 加 が 認 め られ,グ ル コー ス負 荷 試 験 にお い て もイ ン
ス リ ン抵 抗 を伴 っ た2型 糖 尿 病 様 動 物 で あ る と示 唆 され た.こ の 糖 尿 病 動 物 にお け る胸 部 大 動
脈 の 内 皮 機 能 に お い て,ACh刺
激 に よ る弛 緩 反 応,NO産
生,c-GMP量
は,変 化 が 認 め られ
な か った が,ク ロ ニ ジ ン,イ ンス リ ン にお け る反 応 は,糖 尿 病 群 に お い て 減 弱,及 び産 生 量 の
低 下 が 認 め られ た.ま た,ACh刺
な い が,ク
激 は,Aktも
し くはPI3-K各
ロニ ジ ン,イ ン ス リ ン にお け る弛 緩 反 応,NO産
薬 に よ っ て 完 全 に消 失 し た.糖 尿 病 血 管 に お け るAktタ
の 活 性 化(Aktリ
ン酸 化)は,減
動 脈 に お い て,PI3-K/Akt経
阻害 薬 に よ っ て影 響 を示 さ
生,c-GMP量
は,こ れ らの 阻 害
ンパ ク 発 現,ク
弱 が 認 め られ た.以 上 の結 果 か ら2型
ロ ニ ジ ン に よ るAkt
糖 尿 病 マ ウス の 胸 部 大
路 を介 す る α2受 容 体 刺 激 や イ ンス リン刺 激 に よ るNO産
血 管 弛 緩 の 減 弱 が 生 じ る.こ れ はAktの
生や
発 現,活 性 の低 下 が 関 与 す る こ とが 示 唆 さ れ た.
J-25
栗山賞受賞講演
Spreading
vasodilatation
in resistance
1金沢 医科 大 学 医 学部 生 理 機 能 制 御 学
高野
博 充1,キ
ム
ドー ラ2,ク
arteries
,2バ ー ス大 学
リス
ガ ー ラ ン ド2
ア セ チ ル コ リン の よ うな動 脈 を過 分 極 させ る血 管 拡 張 剤 を局 所 的 に投 与 す る と,投 与 部 位 か
ら離 れ た と こ ろ まで 動 脈 の長 軸 に した が って 動 脈 全 体 が 協 調 的 な弛 緩 を起 こす.わ れ わ れ は こ
のspreading
vasodilatationの
機 構 を明 らか に し よ う と研 究 した.Spreading
は平 滑 筋 細 胞 の膜 電 位 の過 分 極 反 応 の 伝 播 を伴 うが,そ れ が このspreading反
vasodilatation
応 の鍵 とな る機
構 と思 わ れ る.内 皮 細 胞 は そ の よ うな 反 応 に お い て 重 要 な役 割 を果 た して い る よ う に 思 わ れ
る.隣
り合 った 内 皮 細 胞 ど う し は ギ ャ ップ ジ ャ ン ク シ ョ ン を介 し て 強 くつ な が っ て い る.
ギ ャ ッ プ ジ ャ ン ク シ ョン は細 胞 同 士 が 直 接 コ ミュ ニ ケ ー トで きる よ うに し,小 さな サ イ ズ の分
子 や電 流 を通 す こ とが で きる.こ の よ うな 内 皮 細 胞 を破 壊 した 動 脈 標 本 で は平 滑 筋 細 胞 を過 分
極 さ せ る血 管 弛 緩 剤 を局 所 投 与 して も局 所 で 起 こ った 弛 緩 の伝 播 は見 られ な くな っ た の で あ
る.一 方,血 管 壁 に お い て 内皮 細 胞 層 は周 りを取 り囲 ん で い る平 滑 筋 細 胞 の層 と は内 弾 性 板 に
よ っ て 隔 て られ て い る.近 年,い
くつ か の 動 脈 で,内 弾 性 板 に開 い て い る穴 を介 して 内 皮 細 胞
と平 滑 筋 細 胞 が直 接 接 触 し,そ の 間 で ギ ャ ッ プ ジ ャ ン ク シ ョン を つ くり,直 接 的 な 連 絡 路 が形
成 さ れ て い る こ とが 確 認 さ れ た.こ の連 絡 路 を介 し て 内 皮 細 胞 層 を伝 播 して きた 弛 緩 信 号 が平
滑 筋 細 胞 層 に伝 え られ,血 管 全 体 で協 調 的 な弛 緩 反 応 を起 こし て い る と考 え られ る.こ の伝 播
機 構 に は そ れ を促 進 す る機 構 が あ る よ う に見 られ るが,そ の メ カニ ズ ム は まだ は っ き り して い
な い.こ のspreading
vasodilatationは 抵 抗 血 管 網 に お い て 血 流 を調 整 す るの に重 要 な生 理 的
役 割 を果 た して い る よ う で あ る.
J-26
栗山賞受賞講演
Melastatin-Type
transient
required
for
intestinal
Department
Seoul National
receptor
& Aims : Interstitial
tract, regulating
rhythmicity
TRPM7,
was suggested
activity
and Biophysics,
SO, and Ki Whan KIM
cells of Cajal are pacemakers
by activating
ditis elegans, the melastatin-type
7 is
College of Medicine, Seoul, Korea
Byung Joo KIM, Insuk
Background
channel
pacemaking
of Physiology
University
potential
transient
nonselective
in the gastrointestinal
cation
receptor potential
as being involved in defecation
channels.
In Caenorhab
(TRPM) channel, especially
rhythm.
The aim here was to
show that the nonselective cation channel in interstitial cells of Cajal in mouse small
intestine has properties essentially identical to those of murine TRPM7, heterologously
expressed
in human embryonic
whole-cell
recording
specic small
interfering
Electrophysiological
interstitial
kidney cells.
Methods:
The patch-clamp
was used in cultured or single interstitial
RNAs were used for specic inhibition
and pharmacological
properties
cells of Cajal were the same as those
of TRPM7.
of the nonselective
of TRPM7.
technique
cells of Cajal.
for
TRPM7
Results:
cation channel in
Reverse-transcription
polymerase
chain reaction, Western blotting, and immunohistochemistry
all showed
abundant and localized expression of TRPM7 messenger RNA and protein in mouse small
intestine.
small
Treatment
interfering
of primary
RNA
resulted
cultured
interstitial
in inhibition
cells of Cajal with TRPM7-specic
of pacemaking
activity.
Conclusions:
TRPM7 is required for intestinal pacemaking.
The protein is a likely potential target for
pharmacological
of the gut.
treatment
of motor disorders
一
般
演
題
J-27
1.ニ
トロ グ リセ リ ン 慢 性 投 与 ウ サ ギ の 腸 間 膜 動 脈 内 皮 細 胞 に お け る 一 酸 化 窒 素 産 生 の 減
少
名 古 屋 市立 大 学 医学部 産 科 婦人 科 学1,名 古 屋 市 立大 学 医 学部 薬 理 学2
山本
珠 生1,鈴
木
佳 克1,梶
栗
潤 子2,渡
邊
義 将2,伊
藤
猛 雄2
【目 的 】 高 血 圧 や 糖 尿 病 の病 態 形 成 に,活 性 酸 素 に よ る血 管 内 皮 機 能 障 害 が 関 与 しそ の 機 能 改 善 に,
Angiotensin
II 1型 受 容 体 阻 害 薬(ATlR
blocker;ARB)やL-ア
タ ミ ン類 投 与 の 有 用 性 が 報 告 され て い る.ウ
ル ギ ニ ン(L-Arg)や
サ ギ へ の ニ トロ グ リセ リ ン(NTG(慢
した 活 性 酸 素 に よ る腸 間 膜 抵 抗 動 脈 内 皮 機 能 障 害 に 対 す るL-Argや
白色 ウサ ギ にNTGを10日
対 照 群 の3群
間 連 続 投 与 し た群(NTG群),NTGとARBを
同 時 投 与 した 群 な ら び に
光 指 示 薬 を 用 い,生 体 内 内皮 刺 激 物 質 で あ る ア セ チ ル コ リ ン(ACh(添
度([NO]1(と
細 胞 内Ca2+濃
度([Ca2+]i(を
葉 酸5-MTHF+L-Arg,tetrahydrobiopterinの
【
成 績 】NTG群
よ る[Ca2+]i上
依 存 性 のNO産
性型
前 投 与 し同 様 の 検 討 を行 っ た.
昇 に差 を認 め な か っ た が,[NO]i上
昇
生 減 少 が 明 らか と な っ た.こ れ は,sepiapter
in前 投 与 に よ り回復 せ ず,Mn-TBAPや5-MTHF+L-Argに
よ り回復 し た 。NTGとARB同
時投与
生 減 少 は認 め な か っ た.
【
結 論 】本 検 討 よ り,血 管 内 皮 で はNTG慢
加 す る こ とに よ り,L-Arg量
性 投 与 に よ りATIR活
が 減 少 しNO産
性 化 を介 した 活 性 酸 素 の 発 生 が 増
生 が 減 少 す る もの と考 え られ た.こ の 結 果 は,活 性 酸 素
が 関 与 す る あ る種 の 内 皮 機 能 障 害 に対 す るL-Arg投
2.ラ
受性 蛍光
加 に よる細胞 内
測 定 し た.活 性 酸 素 消 去 薬Mn-TBAP,活
前 駆 体sepiapterinを
で は対 照 群 に比 し てAChに
は有 意 に 減 弱 し,内 皮 細 胞 で の[Ca2+]i非
群 で はNO産
葉 酸 の 効 果 を検 討 し た.【方 法 】雄
を作 成 し た.腸 間 膜 動 脈 を摘 出 し 内 皮 温 存 標 本 を作 製 した.一 酸 化 窒 素(NO(感
色 素 やCa2'蛍
NO濃
葉 酸 な どの ビ
性 投 与 に よ り作 成
与 の 有 用 性 を 示 唆 す る。
ッ ト腸 間 膜 動 脈 血 管 弛 緩 反 応 の 内皮 細 胞 除 去 に よ る増 強 機 序
岡山大学大学院医歯薬総合研究科臨床薬学1,就 実大学薬漢効解析2
岩 谷 青希子1,能 木
沙 織,高
山
房子1,見 尾
光庸2,川 崎
博 己1
【目 的 】血 管 内 皮 細 胞 は 内 皮 由 来 弛 緩 因 子 と収 縮 因 子 双 方 を産 生 す る こ と に よ っ て,血
管 緊 張 度 を調
節 し て い る ば か りで な くσ 内 因性 お よび 外 因 性 血 管 作 動 物 質 の 血 管 反 応 に対 して も過 度 の 反 応 と な ら
な い よ う に適 正 に コ ン トロ ー ル し て い る.本 研 究 室 で は,腸 間 膜 動 脈 抵 抗 血 管 に お け る 例 駿 化 窒 素
(NO)供
与 体 で あ るsodium
nitroprusside(SNP)に
さ れ る こ と を明 らか に し て い る.こ
よ る血 管 弛 緩 反 応 が 内 皮 細 胞 除 去 に よ っ て 増 強
の 増 強 効 果 は,内
皮 細 胞 由 来 収 縮 因 子 の 消 失 が 主 な 原 因 と考 え ら
れ て き た.本 研 究 で は,こ の 機 序 を 明 らか にす る 目 的 で,血 管 平 滑 筋 側 の細 胞 内情 報 伝 達 系 に着 目 し,
検 討 を行 っ た.SNPはNOを
特 にcGMPを
通 してcGMPを
介 し て 弛 緩 反 応 を起 こす こ とが 知 られ て い る。従 っ て,
介 す る細 胞 内 伝 達 経 路 に 注 目 した.
【
実 験 方 法 】実 験 は,体 重350∼400gのWistar系
の 灌 流 標 本 を 作 製 し た.標 本 は 毎 分5mlの
雄 性 ラ ッ トを用 い,摘
一 定 流 量 でKrebs液
緊 張 度 変 化 と し て 測 定 し た.血 管 内 皮 細 胞 除 去 はsodium
昇 させ た 後,セ
カ ン ドメ ッセ ン ジ ャ ー(cGMP),ま
出 ラ ッ ト腸 問 膜 動 脈 血 管 床
を灌 流 し,こ の 時 の 灌 流 圧 変 化 を血 管
deoxycholate(SD)を
用 い た.灌
流圧 を上
た はк そ の 細 胞 内 濃 度 を増 加 させ る物 質 を5分
間
灌 流 し た.
【結 果 及 び 考 察 】膜 型 グ ア ニ ル 酸 シ ク ラ ー ゼ(GC)活
ポ ジエ ス テ ラ ー ゼ5阻
害 薬 のSildenafi1の
活 性 を起 こすYC-1及
びBAY41-2272に
性 を生 じ るANP,8-Br-cGMP,及
ス
よ る弛 緩 反 応 は 内 皮 細 胞 除 去 に よ っ て増 大 し な か っ た 。以 上
の 結 果 よ り,内 皮 細 胞 除 去 に よ る弛 緩 反 応 増 大 機 序 は,膜 型GCを
き た こ と に よ る可 能 性 が 考 え られ る.
び,ホ
弛 緩 反 応 は,内 皮 細 胞 除 去 後 に 増 大 した.一 ・
方,可 溶 性 型GC
介 す る細 胞 内情 報 伝 達 系 に変 化 が 起
J-28
3.モ
ル モ ッ ト腸 間 膜 動 脈 内 皮 細 胞 のAChに
よ る膜 電 位 反 応 に お け る標 本 間 変 動
名 古 屋市 立 大学 看 護 学部 生 理学1,名 古 屋 市立 大 学大 学 院 医 学研 究 科細 胞 制御2
山本
AChに
喜 通1,2,鈴 木
光2
よ る 血 管 内 皮 細 胞 の過 分 極 反 応 は持 続 性 で あ る こ とが 多 い が σ標 本 に よ っ て は一 過 性 の 過 分
極 に脱 分 極 が 続 く反 応 を示 す.こ
の 標 本 間 変 動 の 原 因 を調 べ る た め,モ ル モ ッ ト腸 間膜 動 脈 か ら内 皮
細 胞 層 を単 離 し て 得 られ た 多 細 胞 標 本 に,穿
孔 パ ッ チ に よ る膜 電 位 固 定 法 を適 応 し てAChに
性 化 さ れ る 電 流 系 を観 察 した.平 滑 筋 層 を 欠 く こ の標 本 で は,静 止 膜 電 位 は 一10mVよ
た.電 極 内 液 のCl-濃
度 を25mMと150mMに
る 過 分 極 は 低[Cl-]iで
す る こ と に よ っ て[Cl-]iを
は持 続 性,高[Cl-]iで
は 一 過 性 とな り,[Cl-]iの
る こ とが 示 唆 さ れ た.膜 電 位 固 定 実 験 で は,AChに
が 惹 起 さ れ た.BAPTA-AMに
各 々Ca2+活
はCl-電
性 化K+チ
よ り[Ca2+]i増
ャネ ル とCa2+活
変 化 させ る と,AChに
よ
差が標 本 問変動 の原 因で あ
増 加 す る と,K+電
流 とCl-電
流
加 を 抑 制 す る と,こ れ ら の電 流 も抑 制 され た こ とか ら,
性 化Cl-チ
流 が 時 間 と と もに 増 大 す る こ とが,一
4.ス
よ り[Ca2+]iが
よ り活
り正 側 に あ っ
ャ ネ ル に よ る電 流 と考 え られ た.高[Cl-]i状
態で
過 性 の 過 分 極 反 応 の 原 因 と思 わ れ る.
ト レ プ トゾ トシ ン誘 発 糖 尿 病 マ ウ ス の 摘 出 腸 間 膜 動 脈 に お け る 血 管 内 皮 由 来 過 分 極
因 子(EDHF)に
対 する反応性の変化
星薬 科大 学 医薬 品 化 学研 究 所機 能 形 態学
松本
貴 之,小
林
恒 雄,鎌
田
勝雄
【目 的 】 内 皮 由 来 過 分 極 因 子(EDHF(は,血
EDHF反
管 径 が 小 さ い 程 重 要 な 因 子 で あ る.糖 尿 病 ラ ッ トで の
応 性 変 化 に対 し て 検 討 を 行 っ て きた が,今
回 は,糖 尿 病 マ ウ ス に つ い て 検 討 した.【 方 法 】
streptozotocin(STZ)投
与 後 σ 十 週 後 の 動 物 及 び 対 照 動 物 か ら腸 問 膜 動 脈 を摘 出 し,リ
acetylcholine(ACh(に
よ る弛 緩 反 応 を観 察 した.又,各
domethacin(COX
inhibitor),K+
channel
種 阻 害 薬[L-NNA(NOS inhibitors]又
はlysophosphatidylcholine(LPC(を
し た 後 к弛 緩 反 応 を観 察 した.腸 間 膜 動 脈 に お け るsuperoxide産
【
結果】
対 照 群 と比 べ,糖 尿 病 群 に お け るAChの
時 処 置 に お け るEDHF様
い うEDHFを
弛 緩 反 応 は減 弱 し て い た.L-NNA,indomethacin同
阻 害 した 条 件 下 で の 弛 緩 反 応 に は 変 化 が 認 め ら れ な か っ た.EDHF様
生 増 加 が 観 察 さ れ た.gapjunction構
生 は糖 尿 病 群 で 増 加 し,対 照 群 で はLPC処
成 成 分 のconnexin(Cx)mRNA発
群 で 増 加 した.【 考 察 】 糖 尿 病 マ ウ ス 腸 問膜 動 脈 も,ラ
弛 緩 反 応 は,LPCに
る の で,こ れ がEDHF反
更 な るEDHF様
処置
生,遺 伝 子 発 現 に つ い て も検 討 し た.
弛 緩 反 応 は糖 尿 病 群 で 減 弱 し て い た が,charybdotoxin,apamin同
処 置 で 減 弱 が 認 め られ た.Superoxide産
れ た.EDHF様
ン グ標 本 よ り
inhibitor),in
ッ ト と同 様EDHF様
時処 置 と
弛 緩 反 応 はLPC
置 にて著 明 な産
現 は,予 想 に反 し,糖 尿 病
弛緩反 応の 障害が観 察 さ
よ り減 弱 す る こ とが 明 らか とな り,LPCはsuperoxideを
産生す
応 に何 らか の 障 害 を及 ぼ す こ とが 明 らか とな っ た.今 後,本 モ デ ル に お け る
弛 緩 反 応 の減 弱 メ カ ニ ズ ム の 解 明 を行 う予 定 で あ る.
J-29
5.下
大 静 脈 再 生 過 程 に お け る平 滑 筋 再 生 の 組 織 学 的検 討
埼 玉 医 科大 学 消化 器 一般 外 科1,鈴 鹿 医 療科 学 大 学2
鳥井
孝 宏1,宮
血 管 新 生,発
澤
光 男1,合
川
公 康1,大
谷
吉 秀1,小
山
勇1,筏
義 人2
生 機 序 に 関 して 分 子 生 物 学 的 に 解 明 され て き て い る が к 実 際 の大 静 脈 の 血 管 再 生 に 関
して は 全 く不 明 で あ る.我 々 は,過 去 に お い て,下 大 静 脈 に生 体 吸 収 性 ポ リマ ー の パ ッチ を 移 植 す る
と,そ
の 部 分 にnativeと
789).今
回 は,こ
同 様 の 血 管 が 再 生 し て くる こ とを 示 した(J
の 移 植 モ デ ル を用 い,実
タ の 肝 下 部 下 大 静 脈 を3×2cm大
織 学 的 に再 生 過 程 を検 討 し た.(結
月 で ほ ぼnativeと
か っ た.移 植1年
同様 とな り,factor8陽
同 様 に な っ た が,移
σ3,6ヶ
月,1年
果 と考 察)ポ リマ ー は移 植 後2週
た が,移 植 後3ヶ 月 以 降 で は組 織 学 的 に検 出 さ れ な か っ た.パ
週 で は ぼnativeと
Surg2005;9:
法(雑 種 ブ
に切 除 し,そ の 部 分 に 同 じ大 き さ の 生 体 吸 収 性 ポ リマ ー で 作 製 し た
パ ッ チ を 移 植 した.細 胞 は 播 種 し な か った 。パ ッ チ 移 植 後2週
取 し,組
Gastrointest
際 の下 大 静 脈 平 滑 筋 の 再 生 過 程 を検 討 した.(方
で パ ッ チ部 の組 織 を採
で は移 植 部 に存 在 し て い
ッ チ移 植 部 の 血 管 内 皮 細 胞 は,移 植 後2
性 に染 色 さ れ た.内 皮 下 の 中 膜 部 分 の平 滑 筋 は,移 植6ヶ
植6ヶ 月 で は,外 膜 の 縦 走 平 滑 筋 は ほ とん ど形 成 さ れ て い な
のパ ッチ に は,縦 走 平 滑 筋 の 形 成 は認 め ら れ た が,nativeと
肉 眼 的 に は,移 植3ヶ 月 で 移 植 部 はnativeと
比 較 しわ ず か で あ っ た .
同 様 と な っ た.全 て の 移 植 した ブ タ に お い て к犠 牲 死 時,
移 植 部 に 血 栓 形 成,瘤 の 形 成 は認 め られ な か っ た.こ の モ デ ル に お け る下 大 静 脈 の 血 管 内 皮 再 生 は,下
大 静 脈 損 傷 の 非 常 に早 期 に起 こ り,そ の 後,中
さ れ た.ま
膜 が 形 成 さ れ,そ
の 後 外 膜 が 形 成 さ れ て くる こ とが 示
た,完 全 な 下 大 静 脈 の 再 生 に は,1年
以 上 の 期 間 が る 要 と考 え られ た .し か し,移 植 後1年
に お い て も,瘤 の形 成 が な く こ の よ う な パ ッチ を腹 部 静 脈 再 建 に利 用 可 能 と考 え られ た .(ま と め)下
大 静 脈 の 全 層 性 の再 生 に は1年 以 上 を要 す る こ とが 示 さ れ た.
6.イ
ヌ 脳 底 動 脈 に お け る 伸 展 誘 発 性 ミ オ シ ン 軽 鎖3リ
び プ ロ テ イ ン キ ナ ー ゼCの
ン 酸 化 とRho/Rhoキ
ナーゼ お よ
関与 について
静 岡県 立大 学 大 学 院薬 学研 究 科 分子 薬 理学
小原
一 男,中
山
貢一
【目 的 】 血 圧 ・
血 流 な ど の 血 行 力 学 因 子 は,血
管 に対 し て 機 械 的 刺 激 と して 作 用 す る.脳
刺 激 に対 し収 縮 ・弛 緩 な どの 即 時 的 な 応 答 を示 す.イ
激 直 後 か ら ミオ シ ン軽 鎖(MLC)の1リ
15分
間 持 続 す る と,MLCの3リ
151,2006).本
ン酸 化 と と も に筋 原 性 収 縮 が 誘 起 され る.し か し,伸 展 刺 激 を
ン 酸 化 が 亢 進 し,収 縮 は抑 制 さ れ る(Obara
研 究 で はMLCの3リ
化 お よ びPKCの
et al.EJP
役 割 を検 討 し た.【 方 法 】イ ヌ 脳 底 動 脈 リ ン グ 標 本 に機
の 速 度 で 初 期 筋 長 の1.5倍
の伸 展 刺 激 を15分
活 性 化 は そ れ ぞ れ 等 電 点 電 気 泳 動 法 お よ びSDS-PAGEと
間 加 えた.MLCの
が 活 性 化 さ れ た.こ の リ ン酸 化 はMLCキ
部 分 的 に σ また,Rhoキ
ナ ー ゼ 阻 害 薬Y-27632に
リ ンで は影 響 さ れ な か っ た.一
27632で
MLCの3リ
方,Go6976存
ら にσ 伸 展 に よ りRho/Rhoキ
リ ン酸
イ ム ノ ブ ロ ッ ト法 を 用 い
て測 定 した.【 結 果 】イ ヌ 脳 底 動 脈 に お い て 緩 徐 伸 展 刺 激 に よ りMLCのSer-19,Thr-18お
9に 相 当 す る3カ 所 の リ ン酸 化 が 亢 進 した .さ
PKCδ
534:141-
ン 酸 化 の 意 義 と そ れ に 関 わ る力 学 刺 激 感 受 性 キ ナ ー ゼ で あ るRho
キ ナ ー ゼ お よ び プ ロ テ イ ン キ ナ ー ゼC(PKC)の
械 刺 激 装 置 を 用 い て1mm/秒
動 脈 は力 学
ヌ 脳 底 動 脈 に お い て は緩 徐 伸 展 刺 激 に よ り,刺
よ びThr―
ナ ー ゼ お よ びPKCα
ナ ー ゼ 阻 害 薬ML-9やcPKC阻
害 薬Go6976に
よ りほ ぼ 完 全 に抑 制 さ れ た が,PKCδ
や
より
阻 害 薬 ロ トレ
在 下 で 収 縮 の 抑 制 が 一 部 解 除 さ れ た が,ML-9やY-
は解 除 さ れ な か っ た 。 【考 察 】伸 展 刺 激 を 続 け る と,Rhoキ
ナ ー ゼ やPKCα
の 活 性 化 を介 し て
ン酸 化 が 亢 進 され,筋 原 性 収 縮抑 制 に 作 用 す る.脳 動 脈 は力 学 刺 激 に対 し て 正 お よ び 負 の
両 方 の 調 節 機 構 を 持 つ こ とが 示 唆 さ れ る.
J-30
The
7.
novel
abnormal
effects
which
smooth
of eicosapentaenoic
Department
School
compounds
vascular
of Molecular
have
inhibitory
muscle
effect
contraction
on
the
to an extent
Ca2+-independent
comparable
to the
acid
Physiology
and Medical
Bioregulation,
Biofactory,
AIST2
Yamaguchi
University
Graduate
of Medicine1
Research
Institute
Laboratory
Fisheries
of Genome-Based
of Bioresources
Sciences,
Chen Wangka1,
Chemistry,
Hokkaido
Hiroko
Division
of Marine
Biosciences,
Graduate
School
of
University3
Kishi1, Shigehiko
Nishimura1,
Fengling
Satoru Ohgiya2, Masashi Hosokawa3, Kazuo Miyashita3,
Katsuko Kajiya1, Dan Xu1, Sei Kobayashi1
Guo1, Naoki
Hozumi
Morita2,
Kawamichi1,
Rho-kinase
(ROK) mediated Ca2+-independent
abnormal contraction
of vascular
smooth
muscle (VSM) plays a pivotal role in the pathophysiology
of vasospasm.
We previously
identified sphingosylphosphorylcholine
(SPC) and Fyn as upstream signal molecules of ROK
mediated Ca2+independent
abnormal contraction
of VSM and found that eicosapentaenoic
acid
(EPA) can selectively inhibit such abnormal events without affecting Ca2+dependent
normal
VSM contraction
by blocking the translocation
of Fyn to plasma membrane.
Moreover, we
reported that EPA was clinically and highly effective in preventing vasospasm after subarachnoid
hemorrhage.
However, EPA is limited to oral administration
and thus unsuitable for clinically
serious patients unable to ingest orally.
We therefore screened for novel compounds which could
inhibit Ca2+independent
abnormal VSM contraction
and could substitute
for EPA. Tension
study of VSM showed that several compounds inhibited SPCinduced
abnormal VSM contraction,
to an extent comparable to the effects of EPA. These results suggest that these newly found
compounds would be the candidates for novel therapeutic drugs for vasospasm and substitute for
EPA.
8.血
管 平 滑 筋 の カ ル シ ウ ム 非 依 存 性 収 縮 に お け るFynチ
ロシ ン キ ナ ー ゼ の 重 要 性
山 口大 学大 学 院 医学 系研 究 科 器 官制 御 医科 学 講座 生 体機 能 分 子制 御 学
郭
小林
鳳 玲,川
道 穂 津 美,岸
博 子,苗
俊 英,三
輪 さ お り,加 治 屋 勝 子,徐
誠
血 管 平 滑 筋 の カ ル シ ウ ム 非 依 存 性 収 縮 の 主 要 な シ グ ナ ル 分 子 と し てRhoキ
ナ ー ゼCが
丹,
注 目 さ れ て い る 。我 々 は,プ ロ テ イ ン キ ナ ー ゼC系
ナ ー ゼ,プ
ロテ イ ンキ
と は独 立 して,選 択 的 にRhoキ
を活 性 化 し て カ ル シ ウ ム 非 依 存 性 収 縮 を 引 き起 こす 分 子 と して,ス
ナ ーゼ
フ ィ ン ゴ シ ル ポ ス ホ リル コ リ ン
(SPC(を
同 定 し た.さ ら に,SPCが,Srcフ
ァ ミ リー チ ロ シ ン キ ナ ー ゼ(Src-TK(の
活 性 化 を介 し
て,Rhoキ
ナ ー ゼ を 活 性 化 し,カ ル シ ウ ム 非 依 存 性 収 縮 を 引 き起 こ す 事 を 見 出 した が,Src-TKの
中
で も,ど の チ ロ シ ン キ ナ ー ゼ 分 子 が 関 与 し て い る か は不 明 な ま ま で あ る.本 研 究 で は,血 管 平 滑 筋 の
カル シ ウ ム 非 依 存 性 収 縮 に 関 与 し て い るチ ロ シ ン キ ナ ー ゼ 分 子 を 同 定 す る こ と を 目的 と した.ウ
タ ン ブ ロ ッ ト解 析 で は,Src-TK分
SPCは,Src-TKの
中 で もFynを
は ヒ ト冠 動 脈 平 滑 筋 の培 養 細 胞 を 著 明 に収 縮 さ せ た が,RNA干
渉(siRNA)に
ダ ウ ン さ せ た 培 養 細 胞 で は,SPCに
よ る 収 縮 が 抑 制 さ れ た.RNA干
siRNAを
作 用 させ て も,SPCに
よ る細 胞 収 縮 に は 影 響 が な か っ た.さ
め,バ
ェス
子 群 の 中 で も,Fynとc-Srcの
発 現 が 血 管 平 滑 筋 に認 め られ た.
細 胞 質 か ら細 胞 膜 へ 移 動 させ た が,c-Srcは 移 動 さ せ な か っ た.SPC
キ ュ ロ ・ウ イ ル ス シ ス テ ム で リ コ ン ビ ナ ン トFynを
作 製 し た.β
よ っ てFynを
ノ ック
渉 作 用 の 無 い コ ン トロ ー ル
ら に,Fynの
役 割 を検 討 す る た
エ ス シ ン に よ る ス キ ン ド血 管
平 滑 筋 に お い て,活 性 型Fynは,カ
ル シ ウ ム 非 依 存 性 収 縮 を引 き起 こ し た.こ のFynに
よ る収 縮 は,
Rhoキ ナ ー ゼ 阻 害 薬Y27632に
よ っ て抑 制 され た.不 活 性 型Fynは,受
容 体 ア ゴ ニ ス ト(U46619(+
GTPに
よ る収 縮 を抑 制 した.以 上 の 結 果 か ら,Fynチ
ロ シ ン キ ナ ー ゼ はσRhoキ ナ ー ゼ を 介 した 血 管
平 滑 筋 の カ ル シ ウ ム 非 依 存 性 収 縮 に お い て 重 要 な役 割 を果 た し て い る と考 え られ た.
J-31
9.ラ
ッ ト胸 部 大 動 脈 の イ ソ プ レ ナ リ ン に よ る 弛 緩 反 応 に 関 与 す る β-ア ド レ ナ リ ン 受 容 体
サ ブ タ イ プ に 関 す る薬 理 学 的 検 討
東 邦大 学 薬学 部 薬 理学 教 室
宮川
瑞 穂,通
川
広 美,田
中
芳 夫,小
池
勝夫
【目 的 】血 管 平 滑 筋 の β-ア ドレ ナ リ ン受 容 体(β-AR)の
ラ ッ ト胸 部 大 動 脈 標 本 のisoprenaline(ISO(に
サ ブ タ イ プ と生 理 的 役 割 を解 明 す る 目的 で,
よ る 弛 緩 反 応 を薬 理 学 的 に解 析 した .【 方 法 】Wistar
セ ン標 本(を 実 験 に供 した .Phenylephrine(10μM)
系 雄 性 ラ ッ トの胸 部 大 動 脈 の 内皮 除 去 標 本(ラ
に て 持 続 性 の 収 縮 を惹 起 さ せ σ カ テ コ ラ ミン(ISO;adrenaline,AD;noradrenaline
応 曲 線 に 対 す る各 種 β-AR拮
を基 に し た効 力 順 位 は σISO>AD>NAの
2)非 選 択 的 β1-,β2-AR拮
競 合 的 に 拮 抗 し,pA,値
順 と な りσ 気 管 平 滑 筋 同 様,β2-ARの
抗 薬 で あ るpropranolol(Prop,0
は8.4と 算 出 さ れ た.ISOの
よ っ て も そ れ 以 上 影 響 を受 け な か っ た.3(ISOの
atenolol(≦1μM)に
ト胸 部 大 動 脈 に お け るISOに
10.糖
よる弛緩 反応 を
り高 濃 度 のPropに
択 的 β1-AR拮
抗薬で あ る
β-ARを
在 下 に お い て ,選 択 的 β、
―AR
のp.42値(8.8(は
β,-ARに 対 す る値 と一 致 し
抗 薬 で あ るbupranololは,Prop(1μM)存
曲 線 に対 し て競 合 的 に 拮 抗 し,算
が σProp非
濃 度 反 応 曲 線 は,選
よ り競 合 的 に拮 抗 さ れ,そ
選 択 的 β-AR拮
(atypica1)の
優 位 性 が 示 され た .
.01-0.1μM)は,ISOに
濃 度 反 応 曲線 は,0.1μMよ
濃度 反
よ っ て は影 響 を受 け な か った が,1μMatenolol存
拮 抗 薬 で あ るICI-118,551に
た.4)非
,NA)の
析 し た.【 結 果 】1(ISO,AD,NAのpP)2値
抗 薬 の 影 響 をSchildplot解
出 さ れ たpA2値(6.0)は
感 受 性 の β-ARに
は β3-ARが
濃度 反応
対 す る値 と 一致 した .【 考 察 】ラ ッ
受 性(typical(な
ら び にProp非
感 受性
よ る 弛 緩 反 応 は,Prop感
介 す る こ とが 明 らか と な っ た.ま
在 下 に お け るISOの
β,-ARに
た,ProP感
受 性 β-ARに
は主 と し て β2-AR
関与 す る可能性 が示 された.
尿 病 時 の 高 イ ン ス リ ン 血 症 と 血 管 反 応 及 び そ れ に 対 す る ベ ザ フ ィ ブ ラ ー ト慢 性 投 与
に よ る効 果
星 薬 科大 学 医薬 品 化 学研 究 所機 能 形 態学
野 上 高 五 郎,小
目的
林
恒 雄,松
本
貴 之,鎌
田
勝雄
糖 尿 病 患 者 に イ ン ス リ ン を処 置 す る場 合 は 非 常 に多 い が,イ
るイ ンス リ ン抵 抗 状 態 は 高 イ ンス リ ン血 症 を誘 発 し,血
い う報 告 が 多 数 あ る.そ こで,1型
ン ス リン 慢 性 投 与 時 に観 察 さ れ
管 機 能 障 害 を誘 発 し,合 併 症 を発 症 さ せ る と
糖 尿 病 モ デ ル ラ ッ トに 高 濃 度 イ ン ス リ ン を慢 性 投 与 し て 高 イ ン ス リ
ン血 症 惹 起 し,血 管 反 応 性 に つ い て検 討 し た.
方法
雄 性Wistar系
ラ ッ トにstreptozotocin(STZ:65mg/kg)を
尿 病 ラ ッ トに 高 濃 度 イ ン ス リ ン(13.3U∼66.6U/kg/day,s.c.)あ
ト(100mg/kg/day,p.o.(を
同 時 期 に2週
間 投 与 し,摘
尾 静 脈 投 与 し,8週
る い は イ ン ス リン+ベ
経 過 した 糖
ザ フ ィブ ラー
出 胸 部 大 動 脈 に お け る血 管 反 応 の検 討 を 行 っ
た.
結果
糖 尿 病 ラ ッ トの 血 糖 値 は 著 明 に 増 加 して い た が,イ
程 度 に な った.糖 尿 病 群 で はAChに
ン ス リ ン を慢 性 投 与 す る こ と に よ り改 善 した .indomethacin処
応 は,糖 尿 病 群 と対 照 群 問 に差 は な か っ た.糖
応 が 減 弱 して い た が,イ
考察
照群 と同
置 下 に お け るclonidineに
よ る弛 緩 反
尿 病 に イ ン ス リ ン慢 性 投 与 し た 群 に お い て こ の 弛 緩 反
ン ス リ ン とべ ザ フ ィ ブ ラ ー トを 同 時 に慢 性 投 与 し た糖 尿 病 群 で は,clonidine
に よ る弛 緩 反 応 を改 善 さ れ た .一 方,イ
が,ベ
ン ス リ ン慢 性 投 与 に よ っ て,対
よ る 内皮 依 存 性 弛 緩 反 応 の 著 明 な 減 弱 が 認 め ら れ,こ の減 弱 は イ
ン ス リ ン処 置 は,ET-1,NE,Kx+に
よ る収 縮 反 応 を増 強 した
ザ フ ィ ブ ラ ー トを 同 時 に 慢 性 投 与 して も影 響 は認 め ら れ な か った .
糖 尿 病 群 に 高 濃 度 の イ ン ス リ ン慢 性 投 与 は,AChに
方,clonidineに
よ る弛 緩 反 応 の 減 弱 が 認 め られ た.ま た,ベ
に対 し有 効 で あ る 可 能 性 が 示 唆 され た 。
よ る内皮依 存性 弛緩 反 応 の改 善 す る一
ザ フ ィ ブ ラ ー トの併 用 投 与 は,こ の 障 害
J-32
11.逆
流 性 食 道 炎 患 者 の 重 症 度 の 違 い に よ る一 過 性LES弛
緩 時 の 胃酸 逆 流 パ ター ン
日本医科大学消化器内科
岩切
勝 彦,川
見
典 之,田
中 由 理 子,林
【目 的 】 わ れ わ れ は健 常 者 に お い て もLES直
が み られ る が,健 常 者 で は 胃酸 がLES直
軽 症RE患
者13例,健
含 め σREの
常 者13例
過 性LES弛
pH1以
た 同 時 にLES口
緩 頻 度,LES口
側2cmお
側2cmで
重 症RE患
の 一 過 性LES氏
6.2),p<0.0001),軽
軽 症RE患
range((で
症RE患
者 の 一 過 性LES弛
側7cmの
類 のgrade
ャ ン ネ ル の サ イ ドホ ー ル
脂 肪33%(摂
食 道pHを
側7cmで
取 後3時
間座
測 定 した.【 成 績 】一
な く と も瞬 時 の
の 重 症RE患
者(50.9%(28.3-
緩 時 の 胃酸 逆 流 合 併 率 は,健 常 者(5.7%)3.8-
者(27.7%(14.2に45.9),p=0.0056)に
比 し有 意 に高 率 で あ った.ま
緩 時 の 胃 酸 逆 流 合 併 率 は 健 常 者 に比 し 有 意(p=0.0009)に
た.【 結 論 】胃酸 逆 流 発 生 後 の 胃酸 上 昇 パ タ ー ン は,重 症 なREに
した.RE発
長逸
者 と同 様 な 胃 酸 逆 流
感 じの 胃 酸 逆 流 の合 併 率(少
の 一 過 性LES弛
本
者12例,LA分
に よ り,食 事(692kcalσ
よ びLES口
明 彦,坂
重 症 度 の 違 い に よ る 胃 酸 逆 流 後 の 胃酸 上
類gradeCの
上 の 低 下(は 各 群 間 に違 い は み られ な か っ た.LES口
72.5(,median(interquartile
上
は容 易 に 胃 酸 が よ り口 側 へ
で あ る.食 道 内 圧 検 査 は21チ
を有 す る カ テ ー テ ル を使 用 しinfusedcatheter法
位 に て 測 定 した.ま
誠,川
上 で は 重 症 逆 流 性 食 道 炎(RE)患
昇 パ タ ー ン を 明 らか にす る.【 方 法 】対 象 はLA分
た はBの
寄
上 に 留 ま る の に 対 し,重 症REで
上 昇 す る こ と を明 らか に した.今 回,軽 症REを
Aま
良 紀,琴
た
高率であっ
な る に 従 い 胃 酸 は容 易 に 口側 へ 上 昇
症 の 過 剰 な 胃酸 曝 露 時 間 の 原 因 の一 つ で あ る と考 え ら れ た.
12.Nizatidineの
一 過 性LES弛
緩 と食 道 内酸 曝 露 時 間 に及 ぼ す 影 響 につ い て
日本医科大学消化器内科
岩切
勝 彦,田
中 由 理 子,川
【目 的 】Nizatidine(NIZ)は
REの
見
典 之,林
良 紀,琴
重 症 逆 流 性 食 道 炎(RE)を
寄
誠,川
明 彦,坂
多 く含 む に も拘 らず,他
本
のH2RAに
長逸
比 し
治 癒 率 が 高 率 で あ る こ とが 報 告 さ れ て い る.酸 分 泌 抑 制 に 大 き な 違 い は な い こ とか ら,NIZが
酸 逆 流 の 主 な 原 因 で あ る一 過 性LES弛
る.わ れ わ れ は健 常 者 のTLESR頻
緩(TLESR(に
度,LES直
【方 法 】健 常 者10例
事(692kcal,脂
上 で のTLESR時
に対 してNIZ(300mg,分2)ま
肪33%(摂
取 後3時
の 胃酸 逆 流 の 合 併 は重 症REと
はPLAに
間 内 服 さ せ た 後,食
た はPLA(を
朝 内 服,ま
た 午 後 行 わ れ る検 査 開 始 前1時
間に
目 の検 査 は 内服 薬 を 換 え行 っ た.投 薬 の 順 番 は無 作 為 に 決 定 した.【 成 績 】NIZ
比 し,食 後0-3時
間 のTLESR頻
度(NIZ:16.5回/3h(16.0-19.0),median(interquartile
range),PLA:22.0(17.0-22.0),p<0-05),TLESR時
(54.2-76.9),p<0.05),食
た はPlacebo(PLA)を1週
同様
及 ぼ す 影 響 を検 討 し た.
間 の 食 道 内 圧 ・pH測 定 を 座 位 に て 少 な く と も1週 問 以 上 の 間 隔
行 っ た.検 査 当 日 は薬 剤(NIZま
も 同 薬 を 内 服 し た.2回
胃
何 らか の 影 響 を与 えて い る可 能 性 も考 え ら れ
で あ る こ と を報 告 して い る こ とか ら,今 回健 常 者 に対 す るNIZのTLESRに
で2回
上
道 内pH4未
の 胃酸 逆 流 合 併 率(24.7%(12.5-76.4),74.4
満 の 時 間 率(0.2%)0.1-1.0),2.8(1.1-3.7),p<0.01)を
有意
に減 少 させ た.【 結 論 】軽 症REはTLESRに
伴 う 胃酸 逆 流 に よ り,わ ず か に 過 剰 な 食 道 内 の 胃酸 曝 露
を 呈 し発 症 す る こ とか ら,NIZは
療 に適 す る 薬 剤 で あ る と考 え られ た.
軽 症RE治
J-33
13.オ
レ キ シ ンAの
マ ウス 空 腸 伸 展 刺 激 に お け る役 割
大 阪府 立 大 学生 命 環境 化 学研 究 科 獣 医学 専攻 応 用薬 理
東
泰 孝к佐 藤
友 治,置
塩
豊,中
嶋
秀 満,畑
文 明,竹
内
正吉
【目的 】オ レ キ シ ン は 食 欲 促 進 や 睡 眠 覚 醒 に 関 与 す る だ け で な く,腸 管 神 経 系 に お い て も,オ レ キ シ
ン お よ び そ の 受 容 体 が 存 在 す る こ とか ら腸 運 動 に お け る関 与 が 示 さ れ て い る.事 実 σ 演 者 ら は マ ウ ス
小 腸 に お い て 非 ア ドレ ナ リ ン非 コ リン 作 動 性 弛 緩 の 一 部 に オ レ キ シ ン が 関 与 す る こ と を見 出 した .今
回 は マ ウ ス 空 腸 に お け る上 行 性 収 縮 お よ び下 行 性 弛 緩 に お け る オ レ キ シ ン の 役 割 に つ い て 検 討 を行 っ
た.【 方 法 】ICR雄
性 マ ウ ス(8週 齢)よ り空 腸 を摘 出 し,タ イ ロ ー ド液 内 に懸 垂 し た .腸 管 内 に挿 入
した バ ル ー ン内 に 空 気 を 注 入 し伸 展 刺 激 を行 っ た .伸 展 刺 激 時 のバ ル ー ン の 口 側 に お け る 上 行 性 収 縮
お よ び 肛 門 側 に お け る下 行 性 弛 緩 を等 張 性 に記 録 した .【 結 果 】伸 展 刺 激 に よ る 上 行 性 収 縮 は ア トロ ピ
ン,ヘ キ サ メ トニ ウ ム,あ
る い は テ トロ ド トキ シ ン に よ りほ ぼ完 全 に 消 失 した
.オ レ キ シ ン-1受 容 体
こ の 上 行 性 収 縮 を有 意 に 抑 制 した .外 か らの オ レ キ シ ン 添 加
の 収 縮 は ア トロ ピ ン,ヘ キ サ メ トニ ウ ム σ あ る い は テ トロ ド トキ シ ン に
ア ン タ ゴ ニ ス トで あ るSB-334867-Aは
は 輪 走 筋 を収 縮 させ た が,こ
よ り完 全 に 消 失 した.ニ
コ チ ン添 加 に よ る 輪 走 筋 収 縮 は ヘ キ サ メ トニ ウ ム に よ り完 全 に消 失 し た が
,
加 に よ る影 響 を受 け な か っ た.次 に,伸 展 刺 激 に よ る下 行 性 弛 緩 は テ トロ ド トキ シ ン
SB-334867―A添
に よ り完 全 に抑 制 さ れ,ヘ キ サ メ トニ ウ ム あ る い はSB-334867-Aに
よ りそ れ ぞ れ40%抑
制 された
.
オ レ キ シ ン 添 加 は ア トロ ピ ン存 在 下 で は輪 走 筋 の 弛 緩 を引 き起 こ し た が ,こ の 弛 緩 はヘ キ サ メ トニ ウ
ム に よ り全 く抑 制 され な か っ た.ま た,ニ コチ ン添 加 に よ る輪 走 筋 の 弛 緩 はSB-334867-Aに
よって何
ら影 響 を 受 け な か っ た.以
上 の 結 果 よ り,オ
介 在 神 経 の 伝 達 物 質 と して 働 い て お り,さ
レキシ ンは上行性 お よび下行性 神経経路 の両方 において
らに 上 行 性 経 路 で は コ リ ン作 動 性 神 経 の上 流 で 作 用 し て い
る こ とが 明 らか とな っ た.
14.マ
ウス 小 腸 平 滑 筋 細 胞 に お け る 電位 依 存 性Caチ
ャネ ル の 抑 制 性調 節 に関 わ る ム ス カ
リン受 容 体 サ ブ タイ プ
岐阜 大 学応 用 生物 科 学 部 獣 医薬 理1,岐 阜 大 学連 合 獣 医学 研 究 科病 態 獣 医2,理 研脳 科 学 研究 セ ンタ ー3,
NIDDKD生
物 有 機 化 学4
海野
年 弘1,棚
橋
靖 行2,松
山
腸 管 平 滑 筋 細 胞 に お け る電 位 依 存 性Caチ
る こ とが 知 られ て い る.し
か し,同
勇 人1,山
田
真 久3,Jurgen
ャネ ル の 活 性 は,ム
Wess4,小
森
成一
ス カ リ ン 受 容 体 刺 激 に よ り抑 制 さ れ
チ ャネ ル の 抑 制 効 果 発 現 に 関 与 す る受 容 体 の サ ブ タ イ プ は明 ら か
に さ れ て い な い.本 研 究 で は,こ の 点 を 明 らか に す る 目的 で,M2ま
ウ ス の 小 腸 縦 走 筋 細 胞 に お け る電 位 依 存 性Caチ
ャ ネ ル 電 流(Ica)に
た はM3サ
ブ タ イ プ を欠 損 した マ
対 す る カ ル バ コー ル(CCh)の
効
果 を解 析 し,野 生 型 マ ウ ス の 場 合 と比 較 した .1。 、は ホ ー ル セ ル パ ッ チ ク ラ ン プ 法 に よ り記 録 し,-60
保 持 電 位 か らOmVに
達 す る脱 分 極 パ ル ス(持 続 時 間:30msec)を0
.1Hzの 頻 度 で 繰 り返 し与
mVの
え る こ と に よ り誘 発 した.【 結 果 】 野 生 型 マ ウス か ら単 離 した 細 胞 に お い てCCh(100μM(を
る と,Ic。 の 振 幅 が 徐 々 に減 少 して2-3分
3分 後 に お け るIcaの 抑 制 率 は 約65‰
発 現 し た.し
は,CCh適
適用 す
で プ ラ トー に 達 す る よ うな 持 続 性 抑 制 が 発 現 し た .CCh適
用
損 型 で は,野 生 型 と 同様 にIc 、の 持 続 性 抑 制 が
で あ り,野 生 型 と比 較 し て 有 意 に小 さか っ た .M3欠
損型で
で あ っ た.M2欠
か し,そ の 抑 制 率 は約30‰
用 初 期 にIcaの 抑 制 が 発 現 した も の の,そ
る抑 制 率 は約8%に
す ぎ な か っ た.M2とM3の
の 抑 制 は一 過 性 で あ り,CCh適
用3分 後 に お け
両 サ ブ タ イ プ 欠 損 型 の 細 胞 で は,CChを
適 用 して も
Ic。は 抑 制 され な か っ た .以 上 の 結 果 は,マ ウ ス 小 腸 縦 走 筋 細 胞 にお け る電 位 依 存 性Caチ
制 効 果 の 発 現 に は,M2とM3そ
れ ぞ れ の サ ブ タ イ プ に よ り仲 介 さ れ る経 路 に 加 え て,M2お
の 両 サ ブ タ イ プ の 刺 激 を必 要 とす る 経 路 も関 与 す る こ と を示 唆 して い る。
ャネ ル の 抑
よ びM3
J-34
15.マ
ウス 小 腸 の 自発 活 動 に対 す る大 建 中 湯 の 効 果 に つ い て
名 古屋 市 立大 学 大学 院医 学研 究 科細 胞 機 能制 御 学
鬼頭
佳 彦,鈴
木
光
マ ウ ス小 腸 自発 活 動 に対 す る大 建 中湯 の 効 果 を,収 縮 張 力 測 定 法 と細 胞 内電 位 誘 導 法 を用 い て 検 討
し た.マ
ウ ス 回 腸 縦 走 筋 標 本 は1分 間 に20一30回
(0.1-10mg/ml(に
の 頻 度 で 自 動 収 縮 し て い た.大 建 中 湯 は濃 度 依 存 的
自動 収 縮 増 強 反 応 を惹 起 した.高 濃 度 の 大 建 中 湯 は,投 与 直 後 の 抑 制 効 果 の 後 に収
縮 反 応 を引 き起 こ した.こ
の 抑 制 反 応 は一 酸 化 窒 素 合 成 酵 素 阻 害 剤(LNNA)で
消 失 した.大
建 中湯
10mg/mlは2相
性 の収 縮 反 応(一 過 性 の 早 い収 縮 反 応 の 後 に ゆ っ く り と し た収 縮)を 誘 発 した.大
中 湯1mg/mlに
よ る収 縮 は ア トロ ピ ンで 約50%が
に よ り約80%に
ま で 抑 制 され た.次
抑 制 さ れ,テ
ト'ロド トキ シ ン(TTX)の
建
追加 投与
に,筋 問 神 経 叢 に分 布 す る カハ ー ル の 介 在 細 胞(ICC-MY)が
発
生 す るペ ー ス メ ー カ ー 電 位 と輪 走 平 滑 筋 細 胞 が 発 生 す る ス ロ ー ウ ェ ー ブ に 対 す る大 建 中湯 の 効 果 に つ
い て 検 討 した.ニ
フ ェ ジ ピ ン,ア
滑 筋 細 胞 の 膜 を脱 分 極 さ せ,そ
トロ ピ ン,TTX存
在 下 で,大 建 中 湯1mg/mlはICC-MYと
れ ぞ れ の 振 幅 を抑 制 し た が,発
輪走 平
生 頻 度 と最 大 立 上 が り速 度 に は影 響 を
与 え な か っ た.以 上 の こ とか ら大 建 中湯 は マ ウ ス小 腸 に お い て 自律 神 経 終 末 か らア セ チ ル コ リ ン,一
酸 化 窒 素,そ
の 他 の 伝 達 物 質 を遊 離 さ せ て 収 縮 弛 緩 反 応 を惹 起 さ せ て い る もの と思 わ れ た.細
胞 内電
位 誘 導 法 の 結 果 よ り,大 建 中 湯 は マ ウ ス 小 腸 の ペ ー ス メ ー カ ー 機 構 に は影 響 を与 え な い こ とが 明 ら か
とな っ た.ま た,大 建 中 湯 は 直 接 平 滑 筋 細 胞 に作 用 し,膜 を脱 分 極 さ せTTX抵
抗 性(す な わ ち 筋 原 性(
の収 縮 反 応 を 引 き起 こす もの と思 わ れ た.
16.マ
ウ ス 下 部 腸 管 に お い てpancreatic
polypeptideはY4受
容 体 を 介 して 運 動 性 亢 進
を惹 起 す る
万 有 製 薬 つ くば研 究 所
藤川
【
背 景,目
徹,守
屋
的 】Pancreatic
隆 一,伊
藤
順 子,菅
polypeptide(PP(は
に 高 い 親 和 性 を 持 つ こ とが 知 られ て い る.こ
され て い るが,そ
るPPの
哲 也,鈴
順,金
谷
章 生,袋
田
消 化 管 ホ ル モ ン の 一 種 で あ り,ま たNPYY4受
れ ま でPPが
尚宏
容体
腸 管 運 動 の 生 理 に関 与 し て い る こ とは 報 告
こで 今 回 腸 管 に対 す
作 用 につ い て マ ウ ス摘 出腸 管 を 用 い て 詳 細 に検 討 し た.【方 法 】マ ウ ス 回 腸 及 び結 腸 を37度
に初 期 張 力0.5gで
懸 垂 し,等 尺 的 に 張 力 を測 定 し た.マ
た.C57BL/6マ
れ な か っ た.ま
ウ ス で 見 られ た 結 腸 に お け るmPPに
ウ ス とY4KOマ
たY4受
腸 に お い てmPPは
容 体 を介 す る か 否 か 確 認 す る た め にY4受
検 討 した と こ ろ,C57BL/6マ
ウ ス の 問 でacetylcholine及
容 体mRNAの
に お い て 発 現 が 認 め ら れ た が,回
ウス にお いて
よ る運 動 亢 進 作 用 は完 全 に 消 失 し
びsubstance-Pに
発 現 をrea1-time-RT-PCR法
運 動 亢 進作 用 を示 さな
容 体 欠 損(Y4KO(マ
よ る収 縮 に差 は 見 ら
を 用 い て 検 討 した と こ ろ,結 腸
腸 に お い て は ほ とん ど観 察 され な か っ た.【 結 論 】マ ウ ス 回腸 に お い
運 動 亢 進 作 用 を示 さ な か っ た が,マ ウ ス 結 腸 に お い てmPPはY4受
運 動 頻 度 の増 加 を 惹 起 す る こ とが 示 さ れ た.こ
与 し て い る 可 能 性 が 示 唆 さ れ た.
ウ
縦 走 筋 方 向 に も輪 走 筋 方 向 に も収 縮 を惹 起 し,
遠 位 結 腸 に お い て は 自動 運 動 の 頻 度 も増 加 さ せ た が,回
か っ た.こ の 作 用 がY4受
の
ウ スPP
用 に よ る腸 管 の 運 動 性 の 変 化 を収 縮 力 及 び運 動 頻 度 の 点 で 解 析 した.【 結 果 】C57BL/6マ
ス近 位 結 腸 及 び遠 位 結 腸 に お い てmPP(0.01-1μM(は
てmPPは
木
の 生 理 学 的 意 義 や 作 用 機 序 に つ い て い まだ 不 明 な 点 が 多 い.そ
栄 養 液 を 満 た し たorganbath内
(mPP(適
野
の こ と よ りPPとY4受
容 体 を介 し て 収 縮 及 び
容体 は下部 消化 管輸 送 能 に関
J-35
17.刺
激 性 下剤 の 大 腸 運 動 に対 す る部 位 特 異 的 作 用 と その 壁 叢 内機 序
千 葉 大学 大 学院 医 学研 究 院 腫瘍 内科学1,千 葉 大 学大 学 院 薬学 研 究 院薬 物 治療 学2
小林
倫 子1,2,尾 高
健 夫1,山
口
武 人1,土
屋
静 子2,中
村
智 徳2,矢
野
眞 吾2
【背 景 】慢 性 便 秘 に お け る 刺 激 性 下 剤 の 長 期 使 用 は,薬 物 耐 性 を き た し便 通 コ ン トロ ー ル を 困 難 と さ
せ る こ と が 少 な くな い.し
か し,刺 激 性 下 剤 の 薬 理 学 的 な 作 用 機 序 は現 在 な お不 明 で あ る.今
激 性 下 剤 の 消 化 管 自動 運 動 に対 す る作 用 を 観 察 し,そ
行 っ た.【 方 法 】ddy系
与 よ り5-6時
し,そ
マ ウ ス にsennosideA30mg/kgを
経 胃 的 に投 与 した.軟 便 を確 認 し た 後,投
問 後 に大 腸 を摘 出 し,そ の 標 本 を4部 位 に切 断 し た.Krebs-Henseleit
の 自発 運 動 をisotonic
収 縮)を 用 い て 記 録 し た.さ
transducer(縦
走 筋 方 向 の 収 縮),pressure
solutionに 静 置
transducer(輪
の 縦 走 筋 の 運 動 に対 し てproximal(P(お
は 振 幅 の 有 意 な 促 進 が 見 られ た.一
対 照 群 の 反 応 はnon-adrenergic
した が,sennosideA投
処
与 群 で は,大
腸
は顕 著 な 影 響 は 見 られ な か っ
は 明 ら か な 影 響 は見 られ な か っ た が,Pで
抑 制 が 見 られ た.Pの
て,上
よ びmid-proximal(MP(で
よ びdistal(D)で
関 して は,MP,MD,Dで
走筋 方 向の
ら に,atropine,phentolamine,propranolol,L-NNA,tetrodotoxinを
置 し,神 経 遮 断 条 件 で の 自発 運 動 の 変 化 に つ い て も観 察 し た.【 成 績 】SennosideA投
た が,mid-dista1(MD)お
回,刺
の 薬 理 学 的 作 用 を 明 らか に す る 目 的 で 検 討 を
方,輪 走 筋 の 運 動 に
周 波 数 の抑 制 傾 向 と振 幅 の 有 意 な
non-cholinergic(NANC)条
件 で 有 意 に減 少
与 群 で は影 響 は見 ら れ な か っ た.【 結 論 】 刺 激 性 下 剤 投 与 後 の 摘 出 大 腸 に お い
部 大 腸 で は輪 走 筋 の 運 動 が 抑 制 方 向 に,下 部 大 腸 で は縦 走 筋 の 運 動 が 促 進 方 向 に働 くこ とが 観
察 さ れ た.刺
激 性 下 剤 の投 与 に よ る 輪 走 筋 に対 す る 抑 制 反 応 に は神 経 性 以 外 の 機 序 の 関 与 が 推 測 さ れ
た.
18.エ
ス ト ロゲ ン に よ る 消 化 管 運 動 機 能 障 害 機 構
東 京大 学 大学 院 農学 生 命 科学 研 究 科獣 医薬 理
堀
正 敏,下
村
綾,尾
【背 景 】 過 敏 性 腸 症 候 群(Irritable
る が,そ
崎
博
Bowel
Syndrome,IBS)は
重 要 な消 化 器 の慢 性 機 能 性 疾 患 で あ
の 要 因 の 一 つ と し て 女 性 ホ ル モ ン が 挙 げ られ る.ま た,妊
娠 期 や 排 卵 前 後,ホ
ル モ ン剤 服 用
時 な ど で は し ば し ば便 秘 を呈 す る こ とが 良 く知 られ て お り,女 性 ホ ル モ ンσ 特 に エ ス トロゲ ンが 消 化
管 運 動 に 関 与 し て い る と考 え ら れ る.し か し,女 性 ホ ル モ ン に よ る消 化 管 平 滑 筋 運 動 機 能 障 害 の分 子
機 構 に つ い て は ほ と ん どわ か っ て い な い.【 目的 】本 研 究 で は,組 織 培 養 法 に よ り摘 出 回 腸 を17β-エ ス
トラ ジ オ ー ル(Est)で 長 時 間 処 置 した 標 本 を 用 い て,消 化 管 平 滑 筋 の 収 縮 能 の 変 化 を検 討 した .さ ら に,
卵 巣 摘 出Est過
剰 投 与 ラ ッ トか ら摘 出 した 消 化 管 組 織 を 用 い て,in vitroで の 成 績 と比 較 し た.【結 果 】
組 織 培 養 し た 回 腸 縦 走 筋 組 織1にお い て カ ル バ コー ル(CCh)刺
激 に よ る収 縮 はEstの
依 存 し て 抑 制 され た.こ の 条 件 下 の 回腸 平 滑 筋 に お い て к抑 制 性RhoA関
るRnd2とRnd3の
い て,CCh刺
発 現 量 が 増 加 して い た.さ
激 に よ っ て 増 加 す るCPI-17の
らに,RhoA/ROCKsを
ク質発 現 の増加 が認 め られた。 【
考 察 】エ ス トロ ゲ ン はRndの
を抑 制 し,CPI-17の
合 タ ンパ ク 質 で あ
介 し たCa感
受 性増 加機 構 にお
リ ン酸 化 量 が 顕 著 に抑 制 さ れ て い た .一 方,卵 巣 摘 出Est
過 剰 投 与 ラ ッ トか ら摘 出 した 回 腸 組 織 に お い て も,CCh収
ROCKs系
濃 度 と培 養 日数 に
連GTP結
縮 の抑 制 とRnd2な
らび にRnd3の
タ ンパ
発 現 を増 加 さ せ る こ と に よ っ てRhoA/
リ ン酸 化 レ ベ ル の低 下 を介 し て収 縮 のCa感
受 性 を低 下 させ,回 腸 平 滑
筋 の 収 縮 張 力 を 抑 制 す る こ とが 示 唆 され た.本 研 究 は エ ス トロ ゲ ン に よ る消 化 管 運 動 機 能 障 害 の 分 子
機 構 の 一 端 を解 明 し た も の で あ りσホ ル モ ンバ ラ ン ス の 乱 れ を 原 因 とす るIBSの
な る こ とが 期 待 され る.
治療 法開発 の 糸 口 と
J-36
19.体
外式超音波 による便 の分布 の評価 一便通異 常症例 における検 討川 崎 医科 大 学食 道 ・胃腸 内科1,川 崎 医科 大 学検 査 診 断学(超 音 波 ・内視 鏡)2
佐藤
元 紀1,畠
二 郎2,楠
裕 明1,眞 部
紀 明2,田 中
俊 昭1,石 井
学1,春 間
賢1
(は じめ に)便 通 異 常 は 日 常 臨 床 で よ く経 験 す る 主 訴 の 一 つ で あ る.便 通 異 常 の 診 断 は主 に患 者 の 訴
え に よ り な され る た め,便
通 異 常 の 客 観 的 な 評 価 が 行 わ れ る事 は 少 な い.
(目 的)体 外 式 超 音 波 に よ り健 常 者 やIBSな
(対 象)2005年5月
か ら12月
検 査 を 施 行 し た34例(下
どの 便 痛 異 常 の あ る患 者 の大 腸 の 便 の 分 布 を 評 価 す る.
まで の8ヶ 月 間 に 便 通 異 常 を主 訴 に 当 科 外 来 を 受 診 され 体 外 式 超 音 波
痢 型IBS9例,便
秘 型IBS12例,そ
の 他 の便 秘13例),お
よび基礎疾 患 お
よび 便 通 異 常 の訴 え の な い 無 症 状 対 照 者29例.
(方 法)体 外 式 腹 部 超 音 波 を用 い,早
直 腸)の 大 腸 横 径 を計 測 した.そ
Constipation
index;CI(全
=(上 行+横 行+下 行+S状
朝 空 腹 期 に 無 処 置 で 大 腸 各 部 位(上 行,横
して 下 記 のindexを
行,下
行,s状
結 腸,
用 い て 便 の 分 布 を 評 価 し た.
体 の 平 均 径)
結 腸+直 腸 の 各 横 径 の 和)を5で
除 した もの
Left/Rightratio;L/Rratio(右
側 の 平 均 を左 側 で 除 し た 値)
=(下 行 結 腸+S状
結 腸 の横 径 の 和)を(上
行 結 腸+横 行 結 腸 の 横 径 の 和)で
除 し た も の.
Rectalindex;RI(直
腸 内径 を平 均 径 で 除 した 値)
=(直 腸 横 径 の和)をconstipationindexで
除 した もの
(結果)対 照 者 のindexの
平 均 値 はCI=14.6,L/Rratio=0.20,RI=0.06で
便 秘 型IBSのCI,L/Rratioは
健 常 人 よ り高 値 で あ っ た.下
あ っ た.
痢 型IBSのindexはL/Rratio,RIと
も に低 値 と な っ た.
(考 察)IBS,弛
緩 性 便 秘 症 な どの 便 通 異 常 を呈 す る疾 患 の 便 の 分 布 は そ れ ぞ れ 特 徴 が あ り,機 能 的 疾
患 の 診 断 の 一 助 に な る と考 え た.
20.Fecoflowmetryか
ら見 た 潰 瘍 性大 腸 炎術 後 排 便 機 能 評 価
-下 部 直腸 癌 結 腸 嚢 再 建 例 との 比 較新 潟 大学 大 学 院消 化 器 ・一 般 外科1,久 留 米 大学 医 学部 外 科 学講 座 小 児外 科 部 門2,
新 潟 県 立吉 田病 院外 科3
小林
康 雄1,八
木
実2,岡
【背 景 】 潰 瘍 性 大 腸 炎(UC)の
本
春 彦3,飯
合
恒 夫1,谷
達 夫1,畠
中 心 にUC術
観 的 排 便 機 能 評 価 とそ の 排 便 機 能 の特 徴 を 解 明 す る.【 対 象 お よび 方 法 】UCに
行 し た9例(C群)(術
AP,意
後5.6±3.7年),下
後6.2±2.2年)を
識 的 収 縮 圧 較 差ASP),再
建 直 腸 静 止 圧(NRP)を
目標 に 自 然 滴 下 注 腸 し下 部 結 腸 内耐 容 量(TV)を
臨 床 ス コ ア(KCS)を
で,NRPお
で は術 後 経 過 年 数 とFmaxと
で はC群
測 定 後,直
腸 内 留 置 カ テ ー テ ル よ り模 擬 便
重50kg以
上 は1,000ml)を
意 を 生 じた 際 にFecoflowmeterに
大 排 出速 度(Fmax),排
出 パ タ ー ン(FFP),内
で はC群
排 出 させ
圧 所 見,Kelly
に 比 し有 意 に高 値(p=0.05)
に比 し有 意 に低 値 で あ っ た(各 々p=0.01,0.0005).2)C群
では
の 間 に 有 意 な 相 関 が 認 め られ た(各 々r=0.77,0.82;p=0.01,0.005).3)I群
の 間 の み に有 意 な相 関 が 認 め ら れ た(r=0.67,p=0.01).【
と術 後 同様 の経 過 年 数 でERが
結 語 】I群 は
高 値 に も拘 わ らず 臨 床 ス コ ア が 低 値 で,術 後 経 過 年 数 と共 に 改 善
さ れ た の は 総 合 的 な排 出 力 を示 すFmaxの
異 な る こ とが 示 唆 さ れ た.
結腸 嚢再建 を施
先 立 ち 内 圧 検 査 と し て 肛 門 管 圧(静 止 圧:
算 出 し比 較 検 討 した.【 結 果 】1)ERは1群
よびKCSは1群
術 後 経 過 年 数 とAP,TRと
C群
出 率(ER),最
測 定,便
後 の客
対 し大 腸 全 摘 回腸 嚢 再
部 直 腸 癌 に 対 し超 低 位 前 方 切 除 術J型
対 象 と した.FFMに
(370C加 温 生 理 食 塩 水(生 食))を 直 腸 肛 門 内 圧 モ ニ タ ー 下 に20ml/kg(体
た.模 擬 便 の 耐 容 率(TR),排
勝 義1
外 科 治 療 と して 大 腸 全 摘 術 ・回腸 嚢 再 建 が 標 準 術 式 で あ る が 術 後 の客
観 的 排 便 機 能 評 価 法 が 少 な い の が 現 状 で あ る.【 目的 】FecoHowmetry(FFM)を
建 を施 行 した13例(1群)(術
山
み で あ っ た.こ とか ら再 建 臓 器 の 特 異 性 に よ り排 便 状 況 も
J-37
21.J型
回腸 嚢肛門吻合術後 における胃小腸回腸嚢輸 送機能 につ いて
日本歯 科 大学 生 命歯 学 部 外科 学 講座1,日 本 大 学 医学 部救 急 医 学講 座2,日 本大 学 医学 部 外科 学 講 座3
富田
涼 一,丹
正
勝 久2,五
【目的 】 潰 瘍 性 大 腸 炎(UC)に
十 嵐 誠 悟3,池
対 す るJ型
田
太 郎3,越
永
回腸 嚢 肛 門 吻 合 術 後(J型
従 道3
回肛 吻 合)の 排 便 回 数 と 胃小 腸
回腸 嚢 輸 送 機 能 の 関 連 は不 明 で あ る.両 者 の 関 連 性 を研 究 した.【 対 象 と方 法 】UCでJ型
症 例 で,排
便 回 数 が6回
回以 上/日14症
以 下/日26症
例(B群;男10例,女4例,2平
て,radiopaquemarker法
はA群
例(A群;男16例,女10例,平
均40.9歳)の2群
よ り有 意 に夜 間 排 便 回 数 が 多 く,残 便 間 を認 め,便
れ ぞ れ,p<0.05)。
incontinenceはB群
に分 け臨 床 的 評 価 を行 っ た.そ
小 腸 回 腸 嚢 輸 送 機 能;胃
小 腸 通 過 時 間 はA群
がB群
がA群
お,有 形 便 はA群
よ り有 意 に多 く(p<0.001),
がB群
通 過 時 間(h;hour)は,A群
よ り有 意 に延 長 して い た(p<0.001).回
り有 意 に 延 長 し て い た(p<0.001).全
し
便 状 態;B群
とガ ス の 区別 が 不 良 で あ り,残 便 感 を伴 う
また,soilingはB群
の2症 例 の み に認 め ら れ た.な
(p<0.001).2)胃
便 回 数 が7
で 両 群 間 の 胃小 腸 回 腸 嚢 輸 送 機 能 を検 討 した.【 成 績 】1)排
症 例 が 多 か った(そ
回 肛 吻 合40
均36.6歳)と,排
消 化 管 通 過 時 間 はA群
よ り有 意 に 多 く認 め た
がB群
よ り延 長 し て い た.
腸 嚢 通 過 時 間 はA群
がB群
がB群
よ
よ り有 意 に延 長 し て い た(p<
0.001).【 結 論 】小 腸 回 腸 嚢 通 過 時 問 が 短 縮 例 で は,排 便 回 数 が 多 く排 便 状 態 の 不 良 症 例 を 多 く認 め た .
22.ヒ
ト陰茎 海綿体平滑筋細胞株 の細胞増殖 に関す る検討
大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学(泌 尿器科学)
小森
和 彦,辻 村
藤田
和 利,松
【目 的 】 ヒ ト血 管,気
岡
晃,高
尾
徹 也,中
山
治 郎,平
井
利 明,植
庸 洋,宮
川
康,高
田
晋 吾,奥
山
明彦
知 博,木
管 支 な どの 平 滑 筋 は 細 胞 株 が 樹 立 され,一 酸 化 窒 素(NO)が
み な らず 細 胞 増 殖 を抑 制 す る こ とが 報 告 され て い る.今
を樹 立 し,NOdonorお
田
回 わ れ わ れ は,ヒ
よ び 勃 起 不 全 治 療 薬 で あ るPDE-5inhibitorの
内
寛,
平滑 筋 の拡 張の
ト陰 茎 海 綿 体 平 滑 筋 細 胞 株
細 胞 増 殖 に対 す る 影 響 を検 討
した.
【
方 法 】文 書 に よ る 同 意 を 得 た 陰 茎 癌 患 者 の手 術 時 に採 取 し た 陰 茎 海 綿 体 正 常 組 織 由 来 の細 胞 集 団 を
継 代 培 養 の 後,免
次 に,NO
疫 染 色 お よ びWestern
donorで
lamine),PDE-5
blotに てsm-actin,desmin,calponinの
あ るSNP(Sodium
Nitroprusside)お
inhibitorで あ るVardenafil
HC1(レ
発 現 を 検 討 し た.
よ びSNAP(S-nitroso-N-acetylpenici1ビ トラx(R)の
細 胞 増 殖 に対 す る効 果 をMTS
(3-(4,5-dimethylthiazol-2-yl)-5-(3-carboxymethoxypheny1)-2-(4-sulfopheny1)-2H-tetrazolium)assayに
て検 討 した.
【
結 果 】得 られ た 細 胞 集 団 は,一 様 にsm-actin,desmin,calponin陽
が 確 認 さ れ た.SNPお
よ びSNAPを
性 で,平
添 加 す る と増 殖 は促 進 さ れ,Vardenafil
滑筋細 胞 で あ る こと
HC1を
加 え て も増 殖 は
促 進 さ れ る傾 向 を認 め た.
【
考 察 】陰 茎 海 綿 体 平 滑 筋 細 胞 はNOに
またPDE-5inhibitorを
能 性 も示 唆 さ れ た.今
よ り増 殖 は 抑 制 され ず む し ろ促 進 さ れ る こ とが 示 唆 され た.
加 え る と増 殖 傾 向 を認 め た こ とか ら平 滑 筋 細 胞 はcGMPに
後 はPDE-5inhibitorを
加 え て 細 胞 内cGMPが
よ り増 殖 す る 可
増 え るか 検 討 予 定 で あ る.
J-38
23.ラ
ッ ト腎 杯 尿 管 標 本 蠕 動 起 始 部 位 のCa動
態 解 析 と シ ミュ レー シ ョン
日本 大 学 医学 部 生理 学1,東 京 医科 学 大 生理 学 第一 講 座2,名 古屋 大 学大 学 院 医 学専 攻細 胞 生 理学3,
埼 玉 大 学 理学 部4
山下
俊 一,小
西
我 々 は昨 年 の 本 学 会 で,マ
の 細 胞 内Ca動
眞 人2,中
山
晋 介3,中
林 誠 一 郎4,國
分 眞 一 朗1
ク ロ ズ ー ム 顕 微 鏡(OLYMPUSMVX10)を
用 い て ラ ッ ト腎杯 尿 管 標 本
態 を観 察 す る手 法 を報 告 した.本 法 で は 巨視 的 に 蠕 動 起 始 部 位 を同 定 し た後,ス ム ー ズ
に ク ロ ー ズ ア ッ プ す る こ とで 個 々 の 細 胞 の ふ る ま い に注 目す る こ とが で き る.
Ca濃
度 上 昇 は,そ の 起 始 部 位 が 蠕 動 運 動 の起 始 部 位 と一 致 して お り,蠕 動 運 動 と同 様 に 下 流 に伝 播
し た.起 始 領 域 に は 複 数 個 のCa濃
度 上 昇 を示 す 細 胞 が 存 在 す るが,常 に 同 一 の 細 胞 が 最 初 にCa濃
上 昇 示 す わ け で は な く,収 縮 毎 に異 な る細 胞 が 最 初 のCa濃
度 上 昇 を示 す ゆ ら ぎが 観 察 さ れ た.ま
同 一 細 胞 か ら発 生 し た 場 合 で も伝 播 経 路 も毎 回 同 じで は な くゆ ら ぎ を 示 し た.ヘ
ギ ャ ッ プ ジ ャ ン ク シ ョ ン を 阻 害 す る と標 本 全 体 へ の 周 期 的 な伝 播 は 失 わ れ,個
でCa濃
度
た,
プ タノー ル に よ り
々 の細胞 が固有 の周 期
度 上 昇 を 示 す よ う に な っ た.
以 上 の観察 よ り,我 々 は自発 的Ca濃 度上 昇 を示 す細胞 た ちが電 気 的 にゆ る く結 合 す る こ とで ゆ ら
ぎを示 しなが らペ ー スメー カー を構 成 す る可 能性 を考 えて い る.そ こで,こ の可 能性 の確 か らし さを
非線 形電 気化 学振 動子 を配列 す るシ ミュレー シ ョンに よ り検 討 した.鉄 が硫 酸銅 中で 電気分 解す る際
の電流 変化 は自励 し,か つ活 動電 位 と酷似 した変 化 を示 す.異 な る周期 で 自励 す る非線 形電 気化 学振
動 子 を硫 酸銅 溶液 槽 内 に配 列す るこ とで一定 周期 の全体 振動 を発 生す るこ とが で きた.全 体 振動 は一
部 の振 動子 を休 止 させ て もほ ぼ同一 の周期 で継続 した.全体振 動 の下 流へ の伝 播 は一 方向性 で あ り,休
止 振動 子 を迂 回 して伝 播 した.非 線形 電気化 学振 動子配 列 系 は腎杯 ペ ー スメー カー メカニ ズム の研究
に新知 見 を提供 す る新 た な ツール とな る可 能性 が ある.
24.臭
化 ジス チ グ ミ ン に よ る下 部 尿 路 機 能 の 改 善 効 果 に つ い て
東邦大学薬学部薬理学教室
関谷
更 沙,通 川
広美,田 中
【目 的 】 臭 化 ジ ス チ グ ミ ン(Dis)は,手
芳 夫,小 池
勝夫
術 後 や 前 立 腺 肥 大 ・糖 尿 病 な どの 慢 性 疾 患 に付 随 して 発 症
す る 排 尿 筋 低 活 動 に 伴 う尿 排 出 機 能 障 害 に対 して 適 応 さ れ る長 時 間 持 続 性 のcholinesterase(ChE)阻
害 薬 で あ る.Disの
排 尿 困 難 に対 す る改 善 効 果 は,ChE阻
平 滑 筋 の シ ナ プ ス 間 隙 に お け るacetylcholine(ACh)の
起 因 す る と推 察 さ れ て い る.し か しな が ら,Disの
害 に 基 づ く副 交 感 神 経 節 後 線 維 一膀 胱(排 尿)
濃 度 上 昇 を 介 した 排 尿 平 滑 筋 の収 縮 力 増 強 に
下 部 尿 路 機 能 に対 す る作 用 は こ れ ま で ほ とん ど検 討
さ れ て お ら ず,臨 床 的 な 有 効 性 や 有 用 性 を説 明 す る 根 拠 は 十 分 と は 言 い難 い.本 研 究 で は,in
らび にin uitroの
評 価 系 を 用 い て,Disに
ト リー 法 とバ ル ー ン法 を用 い て モ ル モ ッ トの 膀 胱 内 圧 変 動 を記 録 す る と と も に,カ
き法 に よ り尿 道 内 圧 を 記 録 した.ま
Dis(0.03-0.1mg/kg)は,蓄
た,摘
uiuoな
よ る下 部 尿 路 機 能 の 増 強 効 果 を検 討 した.【 方 法 】シ ス トメ
テ ー テ ル の 引 き抜
出 排 尿 平 滑 筋 標 本 を用 い て 張 力 変 化 を記 録 した.【 結 果 】(1)
尿 時 の 最 小 膀 胱 内 圧 に は影 響 を与 え ず に排 尿 時 の 最 大 膀 胱 内 圧 を有 意 に
増 加 さ せ,そ の 増 強 効 果 は少 な く と も4時 間 持 続 した.一 方,neostigmine(Neo:0.01-0.1mg/kg)は,
用 量 依 存 的 に排 尿 時 の 最 大 膀 胱 内 圧 を増 加 さ せ た が,そ
Dis(0.1-0.3mg/kg)は,尿
の増 強 効 果 に持 続 性 は認 め られ な か っ た.(2)
道 内圧 に影 響 を与 え な か っ た.(3)Dis(0.1-30μM)は,基
礎張 力 を著 し
く上 昇 させ る こ と な く,摘 出排 尿 平 滑 筋 標 本 にお け るAChの
濃 度 反 応 曲 線 を有 意 に左 方 移 動 さ せ た.
一方
,Neo(0.1-30μM)は,AChの
濃 度 反 応 曲線 を左 方 移 動 させ た が,基 礎 張 力 の 上 昇 効 果 も顕 著 で
あ っ た.【 考 察 】Disは,膀
胱 容 量 の低 下 や 尿 道 抵 抗 の 増 加 を引 き起 こす こ と な く,排 尿 反 射 に伴 う排
尿 平 滑 筋 の 収 縮 力 を著 明 に か つ 持 続 的 に増 強 さ せ る こ とが 明 らか とな り,尿 排 出 機 能 障 害 に 対 す る有
効 性 な ら び に有 用 性 が 示 さ れ た.
J-39
25.慢
性 脊 髄 損 傷 ラ ッ ト膀 胱 か らのPGE,放
出 と膀 胱 組 織 変 化 の検 討
熊本大学大学院医学薬学研究部泌尿器病態学
桝永
浩 一,吉
田
正 貴,稲
留
彰 人,松
本
賢 士,米
納
本多
次 朗,前
田
喜 寛,里
地
葉,高
橋
渡,上
田
誠,甲
斐
信 幸,杉
山
豊,
昭一
【目的 】最 近,過 活 動 膀 胱 の発 生 機 序 に つ い て,膀 胱 上 皮 の 役 割 が 注 目 され て お り,上 皮 由来 のPGE,
が 膀 胱 求 心 性 神 経 に作 用 し て 排 尿 反 射 を促 進 す る こ とが,そ の 機 序 の 一 つ で あ る と考 え ら れ て い る.今
回,慢
性 脊 髄 損 傷 ラ ッ トに お い て,膀 胱 条 片 か ら のPGE2の
胱 条 片 の 伸 展 の 影 響,免
【方 法 】 成 熟 雌 性 ラ ッ トの胸 椎8-9間
出 して 平 滑 筋 条 片 を作 成 し た.マ
RIAに
放 出 量 とそ れ に及 ぼ す 膀 胱 上 皮 お よ び膀
疫 組 織 化 学 染 色 につ い て 検 討 し た.
の 脊 髄 を切 除 し,用 手 排 尿 に て10週
間 排 尿 管 理 後 に 膀 胱 を摘
イ ク ロ ダ イ ア リ シ ス 法 を 用 い て 膀 胱 よ り放 出 され るPGE、
放 出量 を
て 測 定 し,そ れ に対 す る膀 胱 上 皮 の 有 無 及 び 膀 胱 条 片 の 張 力 の変 化 の 影 響 を検 討 した.更 に,膀
胱 組 織 に お け るS-100蛋
白,CGRP,COX-2お
よ びEP-1受
【
結 果 】脊 髄 損 傷 ラ ッ トの 膀 胱 条 片 か らのPGE、
容 体 の 免 疫 組 織 化 学 染 色 を施 行 し た.
放 出 量 は上 皮 の有 無 に 拘 らず,対 照 群 と比 較 して 有
意 に増 加 し て い た が,上 皮 を 有 す る条 片 で の産 生 量 が 有 意 に 高 か った.上 皮 を有 す る膀 胱 条 片 で は,条
片 の 張 力 の増 加 に よ りPGE2放
出量 の 増 加 が 観 察 さ れ,そ
の 増 加 率 は対 照 群 に比 較 して 脊 髄 損 傷 ラ ッ
トで有 意 に 高 か っ た.上 皮 を有 さ な い 条 片 で は 膀 胱 張 力 の 変 化 はPGE、
放 出量 に ほ とん ど影 響 を 及 ぼ
さ な か っ た.更 に免 疫 組 織 学 的 検 討 に お い て,脊 髄 損 傷 ラ ッ ト膀 胱 で は対 照 群 と比 し,S-100蛋
神 経 の 減 少,CGRP陽
【
結 論 】PGE,の
性 神 経,COX-2お
よ びEP-1受
容 体 の 増 加 が 認 め られ た.
放 出 に は 膀 胱 上 皮 が 関 与 し て い る と考 え ら れ,上
に よ り増 加 す る こ と よ り,蓄 尿 期 の 膀 胱 伸 展 に 伴 うPGE,放
皮 由来 のPGE、
放 出 は条 片 の 伸 展
出 量 の 増 加 が 推 察 され た.ま
た,免
織 化 学 染 色 結 果 よ り慢 性 脊 髄 損 傷 に お け る排 尿 筋 過 活 動 の メ カ ニ ズ ム の 一 端 と して,知 覚C線
性 化 とEP-1受
白陽性
疫組
維 の活
容 体 の 関 与 が 示 唆 さ れ た.
26.Na+/Ca2+交
換 輸 送 体(NCX)過
剰 発 現 膀 胱 平 滑 筋 に お け る生 理 機 能 変 化
名古屋市立大学大学院薬学研究科細胞分子薬効解析学1,福 岡大学医学部薬理学2
堀田
真 吾1,村
田
秀 道1,山
平 滑 筋 に お い て 細 胞 内Ca2+濃
輸 送 体 な ど のCa2+動
村
寿 男1,大
矢
進1,岩
本
隆 宏2,今
度 は,細 胞 膜 及 び 筋 小 胞 体 膜 に存 在 す るCa2+遊
員 ・除 去 機 構 に よ り巧 み に調 整 され て い る.Na+/Ca2+交
平 滑 筋 細 胞 の 収 縮 制 御 に 関 わ る 重 要 なCa2+輸
送 体 と考 え られ て い るが,膀
縮 機 構 及 びCa2+動
祐 治1
離 チ ャ ネ ル やCa2+
換 輸 送 体(NCX)は
胱平 滑筋活 動 時及 び静止
時 に お け る寄 与 に つ い て は 不 明 な点 が 多 い.本 研 究 で は平 滑 筋 特 異 的NCX1.3過
の 膀 胱 平 滑 筋 を 用 い て 実 験 を行 い,収
泉
剰 発 現 マ ウ ス(TG)
態 に どの よ う な 変 化 が 生 じ て い る の か 検 討
を行 っ た.
膀 胱 平 滑 筋 組 織 を 用 い て 収 縮 張 力 測 定 実 験 を行 い,野 生 型 マ ウ ス(WT)とTGを
ア セ チ ル コ リン(ACh)投
与 に よ り引 き起 こ さ れ る収 縮 及 び高K+溶
き く減 少 して い る こ と を発 見 した.し
て は,WTで
か し,興 味 深 い こ と に静 止 時 に観 察 さ れ る 自発 的 な収 縮 に 関 し
は ほ とん ど観 察 さ れ な い が,TGで
は頻 繁 に観 察 され,大 き さ,頻 度 共 に 増 加 して い る こ
とが わ か っ た.単 離 膀 胱 平 滑 筋 細 胞 に お け るCa2+蛍
最 大Ca2+濃
比 較 した と こ ろ,
液 に よ る脱 分 極 を 介 し た 収 縮 が 大
光 強 度 比 測 定 で は,AChに
度 上 昇 は両 マ ウ ス 間 で 差 が 無 か っ た が,そ の 後 の 持 続 的 なCa2+濃
よ っ て 引 き起 こ さ れ る
度 上 昇 はTGで
大 きく
減 少 して い た.一 方,外 液 のNa+除
去 に よ りNCXが
逆 方 向 に働 い て 引 き起 こ され るCa2+濃 度 上 昇 に
つ い て はTGで
大 き く増 加 して い る こ と を発 見 し た.今 回 の 実 験 でNCX1過
剰 発 現 膀 胱 と正 常 膀 胱 を
比 較 す る こ と に よ り,ア ゴ ニ ス ト刺 激 に よ る収 縮 時 に はNCXは
順 方 向 に働 きCa2+濃
度及 び収縮 力 を
調 整 して い る こ と,静 止 時 に は 少 な く と も順 方 向 に は機 能 し な い可 能 性 が 高 い こ とが わ か り,今 後,膀
胱 平 滑 筋 のCa2+動
た.
態 及 び収 縮 ・弛 緩 機 構 を 調 べ て い く上 で 重 要 な ツ ー ル に な り う る こ とが 示 唆 さ れ
J-40
27.FD症
例 に お け る 胃排 出 能 ・胃貯 留 能 の 特徴
-造 影 剤 含 有 カ プ セ ル 法 に よ る評 価 法 の 有 用 性 と問題 点東 京警 察 病 院消 化器 セ ン ター 内科
鈴木
剛,平
野
正憲
【目 的 】
我 々 は以 前 よ り固 形 食 胃運 動 機 能 評 価 法 と し て造 影 剤 含 有 カ プ セ ル 法 を用 い て 胃 運 動 機 能 評
価 を 行 っ て き た(延
べ500名).同
法 は 胃 内 で溶 解 を受 け な が ら 胃 内 移 動 ・胃外 へ の 排 出 され る カ プ セ
ル を 直 接 観 察 で き る 胃運 動 機 能 評 価 法 で あ り,近 位 胃貯 留 能 も把 握 可 能 で あ る.今 回FDに
の特 徴 ・
薬 剤 反 応 性 を総 括 す る こ と を 目 的 と した.【 対 象 】FD104(運
常 例23例,FD症
fucoidan(沖
day)負
例 中6例
にitopride(150mg/day),13例
動 不 全75,潰
にmosapride(15mg/day),10例
縄 モ ズ ク 由 来fucoidan500mg/day),5例(全
をOkunos200ml(200Cal)と
と も に 咀 嚼 せ ず に 内 服 し,そ の 後0,5,15,30,60,90,120,150,180minの9回X線
し,2回
に 有 意 に低 下 し て い た.運 動 不 全 型FD,潰
目 同 法 施 行 後2週
間 内服
は健 常 群 よ りカ プ セ ル 胃 排 出,近 位 胃貯 留 能 と も
瘍 様 型FDと
も に 同 等 に 排 出 障 害,貯
(2)薬
剤 負 荷 に お い て はitopride,mosapride,fucoidan,omeprazoleと
が,貯
留 能 の 改 善 はitopride投
与 例 に の み確 認 さ れ た.(3)検
か っ た.【 ま とめ 】 同 法 に よ りFDに
透 視 下 に て 胃 内,近
薬 剤 負 荷 に 関 して は 未 投 薬 下 に1回
目検 査 を 施 行 し評 価 し た.【 結 果 】(1)FD群
に
例 潰 瘍 様 型FD)にomeprazole(20mg/
荷 を行 っ た.【 方 法 】 早 朝 空 腹 時 に 造 影 剤 含 有 カ プ セ ル15個
位 胃 内 カ プ セ ル 個 数 を カ ウ ン ト した.各
お け る病 態
瘍 様 型29例),健
留 能 障 害 を 認 め た.
もに 胃排 出 機 能 は改 善 さ れ た
査 施 行 不 可 症 例 や 副 作 用 症 例 は認 め な
お け る 胃運 動 機 能 障 害(排
出能 ・
貯 留 能)と
そ の程 度 が 明 らか と
な っ た.ま
た 薬 剤 負 荷 前 後 の 客 観 的 評 価 が 可 能 で あ り,薬 剤 間 に そ の 反 応 性 の違 い を認 め た.
28.胃
適 応 性 弛 緩 と 胃 内 圧 に 及 ぼ すEcabetsodiumの
作用
広 島大 学 大学 院 分子 病 態 制御 内科 学1,広 島大 学病 院 光 学 医療 診 療部2
川 崎 医科 大学 内視鏡 ・超 音 波 セ ンタ ー3,川 崎 医 科大 学 内科 学 ・食道 胃腸 科4
松本
善 明1,眞
部
紀 明2,福
畠
二 郎3,春
間
賢4
【
背 景 】Functional
本
dyspepsia(FD)の
晃1,山
口
敏 紀1,中
尾
病 態 に 胃 適 応 性 弛 緩(Gastric
円(,満
adaptive
岡
裕1,
relaxation:GAR)異
常 の 関 与 が 報 告 さ れ て い る.我 々 は以 前 よ り胃 穹 薩 部 断 面 積 を体 外 式 超 音 波 検 査(US検
る こ と で,生 理 的 条 件 下 で の 胃 貯 留 能 が 評 価 で き る こ とを 報 告 し て きた.一
は 胃 の 防御 因 子 増 強 薬 で あ る が,動 物 実 験 に お い て 内 因 性NOを
摘 さ れ て い る.し
食 後,早
μDIGITRAPPER2Mb)を
100mlず
つ 計5回
心 周 波 数3.75Mhzconvexprobe)で
用 後60分
MEDICAL社
製
に そ れ ぞ れ ミネ ラル ウ ォ ー タ ー を
に 胃 内 圧 の 測 定 と,同 時 にUS(東
胃 前 庭 部 横 断 面 積,胃
作用
方 法 】前 日夕 刻 よ り絶
ず 対 象 に 内 圧 セ ン サ ー(SYNECTIC
経 鼻 挿 入 し,空 腹 時 とEB服
飲 用 し,100ml毎
胃 内 圧 に及 ぼ すEBの
齢38.6±2.1歳,BMI24.9±0.4kg/m2【
朝 か ら 検 査 を 開 始 し た.ま
査)で 測 定 す
sodium(EB)
介 した 胃 の 弛 緩 作 用 が あ る こ とが 指
か し ヒ トで の 報 告 は な い.【 目的 】ヒ トにお い てGARと
を検 討 す る.【 対 象 】健 常 男 性8人,年
方Ecabet
芝Medical社
製SSA-770,中
穹 薩 部 横 断 面 積 を 測 定 した.【 結 果 】全 例
で 胃 内 圧 検 査 お よ びUS検
査 が 可 能 で あ っ た.EB服
用 の有 無 に 拘 わ らず 胃 内圧 は水100ml飲
用後 に
一過 性 に低下 し
,そ の 後 徐 々 に上 昇 した.ま た,有 意 差 を認 め な い もの の 胃 内 圧 はEB服
用後 に低下 傾
向 を認 め た.一
方,US検
しの 場 合 と比 較 し500m1飲
査 で は 水 負 荷 に て 用 量 依 存 性 に 穹 薩 部 の 拡 張 を認 め た.EB服
水 後 の 穹 薩 部 面 積 で は有 意 差 を認 め な い も の の300m1飲
用 後 は服 用 な
水 時 の面積 の優
位 な 上 昇 を認 め 穹 薩 部 を早 く拡 張 させ る作 用 を有 す る こ とが 示 唆 され た.【 考 察 】 ヒ トに お い て もEB
はGARに
作 用 す る こ とが 示 さ れ,今
後FD患
者 に も応 用 可 能 と考 え られ る.
J-41
29.13C化
合 物 に よ る消 化 管 機 能 検 査 を 用 い た 漢 方 処 方 の 薬 効 評 価
北 里 大学 大 学 院医 療 系研 究 科1,北 里 研 究所 東 洋 医学 総 合研 究 所2
星 野
卓 之1,2,及
小 田 口
浩1,2,若
川
哲 郎2,蒲
生
杉 安 希 乃1,2,花
【目 的 】 こ れ ま で我 々 はGERD患
辺
浩 二1,2,伊
東
秀 憲1,2,正
田
久 和1,2,
壽 彦1,2
者 な ど に対 し漢 方 外 来 で 頻 用 さ れ る 半 夏 厚 朴 湯 に お い て 胃排 出 能
改 善 効 果 が あ る こ と を報 告 し て きた.逆
気 丸 に つ い て,13C化
裕 司1,2,渡
輪
に 胃 もた れ な ど の 副 作 用 を持 つ 生 薬 で あ る地 黄 を含 む 牛 車 腎
合 物 を 用 い た 消 化 管 機 能 検 査 に よ り胃 排 出 能 低 下 作 用 が み られ る か 検 討 し た.
【方 法 】健 常 成 人 男 性15名
を対 象 と し,牛 車 腎 気 丸 エ キ ス(TJ-107)7.5g/日
後 で 胃 排 出 能 検 査 と し て13C酢
酸Naを
用 い た 呼 気 試 験 法(以
を2週 間 投 与 し た.そ の 前
下13C法)を
第44回
日本 平滑 筋 学 会
ワ ー ク シ ョ ッ プ 標 準 案-4時 間 法 で 行 っ た.同 様 に 半 夏 厚 朴 湯 投 与 群 も設 定 し検 討 を行 っ た .【 結 果 】牛
車 腎 気 丸 投 与 群 で は3例
あ っ た.13C法
で 投 与 開 始 後3日
目か ら 胃 もた れ を 訴 え た が,全
か ら求 め ら れ る 胃 排 出 能 の 指 標 とさ れ る実 測 値 のTmaxと
傾 向 が み られ,T1/2に
お い て は 投 与 後 で 有 意 に増 加 した(p<0.05).半
な増 加 は み られ な か っ た.【 結 論 】健 常 成 人 に お い て,牛
さ れ た.さ
例 で2週
間 の内服 が可能 で
計 算 上 のTmaxで
増加する
夏 厚 朴 湯 投 与 群 で は この よ う
車 腎 気 丸 は 胃排 出 を 遅 延 さ せ る可 能 性 が 示 唆
らに 様 々 な 漢 方 処 方 の 薬 効 評 価 法 と して 利 用 す る試 み と して,13C化
合 物 に よ る消 化 管 機 能
検 査 を マ ウ ス で 行 っ た 結 果 に つ い て も言 及 す る.
30.指
尖 血 流 測 定 を 用 い たFunctionaldyspepsiaの
-胃 十 二 指 腸 運 動 と の 相 関-
自律 神 経 機 能 評 価
川 崎 医科 大 学 内科 学 食道 胃腸 科1,川 崎 医科大 学 検 査診 断学2
田中
俊 昭1,楠
裕 明1,畠
垂水
研 一1,武 田
昌 治1,本
多
二 郎2,眞
部
紀 明2,石
啓 介1,春
間
賢1
【
背 景 】 自律 神 経 機 能 異 常 はFunctionaldyspepsia(以
下FD)の
井
学1,佐
藤
元 紀1,
病 態 生 理 の 一 つ と考 え られ て い る.
【目 的 】超 音 波 ドプ ラ法 を用 い た 指 尖 血 流 測 定 を 自律 神 経 機 能 の評 価 法 と して 応 用 し,FD症
る 自律 神 経 機 能 異 常 の 有 無,自
19例(男
性4例,女
性15例,平
例 にお け
律 神 経 機 能 と消 化 管 運 動 機 能 と の 関 連 性 を検 討 す る.【 対 象 】FD症
均 年 齢43.4±15.6歳),健
常 人75例(男
性34例,女
性41例,平
例
均年
齢28.1±7.1歳).【
方 法 】被 験 者 を静 か な環 境 で 仰 臥 位 と し,右 手 第2指
指 尖 よ り約1cm程
度 中 枢 側 の 固 有 掌 側 指 動 脈 分 岐 の 血 流 波 形 を パ ル ス ドプ ラ の ス ペ ク トラ ム 解 析 で
評 価 した.安
定 した 波 形 が 得 られ た 時 点 を前 値 と し,寒 冷 刺 激 中 と刺 激 解 除 後5分
推 移 を記 録 し た.寒 冷 刺 激 は対 側 手 掌 に冷 水 の 入 っ た 氷 嚢 を1分
し て刺 激 前 の 流 速 をVpre,刺
を%decと
の 指 尖 に プ ロ ー ブ を接 触 さ せ,
激 後 最 低 流 速 をVmin,刺
間 の ドプ ラ 波 形 の
間 押 し当 て た.流 速 の 変 化 の 指 標 と
激 解 除5分
後 の 流 速 をVpost,流
し,反 応 時 間 の 指 標 と して,刺 激 開 始 か ら流 速 が 減 少 し始 め る時 間 をT1,最
時 間 をT2,流
速 が 回 復 し始 め る 時 間 をT3,流
速 が 前 値 に 回 復 す る時 間 をT4と
如 くコ ン ソメ ス ー プ を 用 い た 胃 十 二 指 腸 運 動 機 能 検 査 を施 行 し,胃 排 出能,前
胃 逆 流 を測 定 し た.【 結 果 】FDは 健 常 人 と比 べVpreと%decが
か な差 は 見 られ な か った.胃
した 。そ の 後,既 報 の
庭 部 収 縮 能,十
二 指腸
低 値 で あ っ た が,そ の 他 の 指 標 に 明 ら
十 二 指 腸 運 動 と指 尖 血 流 と も に 異 常 を認 め た 症 例 は13例(68.4%)で
り,両 者 と も正 常 の 症 例 は な か っ た.胃 十 二 指 腸 運 動 異 常 の み は4例(21.1%),自
は2例(10.5%)で
速 の低 下率
低 値 に達 す る
あ
律神 経機 能異 常 の み
あ っ た.【 結 語 】FD症 例 は健 常 人 よ り交 感 神 経 の 優 位 な状 態 で あ り,自 律 神 経 機 能 と
胃 十 二 指 腸 運 動 に は相 関 が 認 め られ る.
J-42
31.鏡
映 像 描 写 ス トレス が 胃腸 電 図 に及 ぼ す影 響
悠遊健康村病院
本間
信治
急 性 ス ト レ ス(鏡 映 像 描 写)が,心
と6cpm群
性42,女
は,胸
拍,呼
吸 数,胃
腸 電 図 に及 ぼ す 影 響 を検 討 して きた.今
の 周 波 数 変 動 係 数 と,不 安,欝 尺 度,LF/HFと
性6)名
腹 部16部
で,新
の 相 関 を検 討 し た.<方
潟 大 学 医 学 部 倫 理 委 員 会 の 承 認 を得 た 研 究 課 題(第179号)で
位 か ら改 変 脳 波 計 で 記 録(時 定 数5秒,高
周 波 遮 断0.5秒)し
タ ー で 呼 吸 数 を,ホ ル タ ー 心 電 計(フ ク ダ 電 子)で 心 拍 数 を 記 録,LF/HFを
30分 間)後,鏡
映 像 描 写 で ス トレ ス を負 荷(5分
荷 と した 後,20-30分
法>被
以 上),そ
時 に,サ
の 後 カ ップ ヌ ー ドル(日 清 製 粉)を
静 時LF/HFは
安 静 時,ス
ー ミス
計 算 した.安 静 時 記 録(20食事負
よび 食 後 の 呼
吸 数 と負 に 相 関 し,安 静 時 とス ト レ ス 負 荷 時 心 拍 数 とは 正 に相 関 した.安 静 時LF/HFは,上
腹部 安静
た.不
果>安
あ る.胃 腸 電 図
た.同
トレ ス 負 荷 時,お
時 の6cpm群
記 録 した.<結
回 は,3
検 者 は48(男
の平 均 周 波 数 と,欝 尺 度 は心 か 部 と上 腹 部 安 静 時 の6cpm群
安 尺 度 は 心 か 部 と下 腹 部 の ス トレ ス 負 荷 時 の6cpm群
LF/HFは,上
腹 部 と下 腹 部 の ス トレ ス 負 荷 時 の3cpm群
と不 安,欝
尺 度 間 に は 相 関 が み られ ず,安 静 時LF/HFと
の み 負 の相 関 が み られ た(p<0.05).<結
語>心
の平 均 周 波 数 と負 に 相 関 し
の パ ワ ー 含 有 率 比 と正 に相 関,安
静時
の パ ワ ー 含 有 率 比 と正 に相 関 し た.変 動 係 数
上 腹 部 食 後 の6cpm群
か 部,上 腹 部,下
の 変 動 係 数 との 間 に
腹 部 の 平 均 値 で は な く,各16記
録部
位 の 変 動 係 数 と の相 関 も検 討 す る必 要 が あ る と考 えた.
32.肝
外 胆管 における平滑筋 再生過程 の組 織学的検討一人 工胆管移植 モデルを用いて埼 玉 医 科大 学 消 化器 一 般外 科1,鈴 鹿 医療 科 学 大学 医 用工 学2
宮澤
光 男1,鳥
井
孝 宏1,合
川
公 康1,大
谷
吉 秀1,小
成 熟 胆 管 細 胞 の 一 つ の 前 駆 細 胞 と考 え られ て い るovalcellあ
々 は,生
周 囲 の細胞 が どの
体吸収 性 ポ リマーで作 製 し
チ ュ ー ブ状 の人 工 胆 管(ABD)を
た.雑 種 ブ タ をABD移
同様
の 移 植 モ デ ル を 用 い,肝
胆 管 の 平 滑 筋 が どの よ う に再 生 す る か 組 織 学 的 に 検 討 し た.(方
用 い移 植 実 験 を施 行 した.ABDに
法)生
外
体 吸収性 ポ リマーで作 製 した
は移 植 前,細
胞 等 は播 種 しな か っ
植 の レ シ ピエ ン ト と した.胆 嚢 管 合 流 部 付 近 の 総 胆 管 を切 断 後,総 胆 管 の 十 二
指 腸 側 を結 紮.肝 側 のnativeの
総 胆 管 の 断 端 とABDを
吻 合 した.さ ら に,十 二 指 腸 下 降 脚 に5mm大
他 方 断 端 と そ の 十 二 指 腸 の 穴 を縫 合 した.neo-bileductは
し組 織 学 的 に 観 察 した.筋 芽 細 胞 の マ ー カ ー と し てdesmin染
3,7週 に お い て,desmin陽
等 に 認 め ら れ た.そ のdesmin陽
移 植 後 経 時 的 に採 取
色 を 用 い た.(結 果 と考 察)ABD移
性 細 胞 が 胆 管 上 皮 下 に ほ ぼ 均 等 に 認 め ら れ た.ABD移
十 二 指 腸 側 か ら あ る い は,肝 臓 側 か らdesmin陽
よ りdesmin陽
義 人2
肝 外 胆 管 と置 換 す る と,そ の移 植 部 分 に胆 管 上 皮 細 胞 が 再 生 し,nativeと
の 胆 管 が 再 生 して く る こ と を示 し た(AmJTransplant2005,1541).こ
の 穴 を あ け,ABDの
勇1,筏
る い はHering管
よ う に 成 熟 胆 管 細 胞 に な るか 組 織 学 的 な研 究 は ほ とん ど な い.我
た 人 工 胆 管 をnativeの
山
植 後12w,6ヶ
月 も
性 細 胞 が 連 続 し て 分 布 す る の で は な く,再 生 胆 管 に 均
性 細 胞 の 量 は経 時 的 に増 加 し た.移 植 後6ヶ 月 で もnativeの
性 細 胞 量 は 少 量 で あ っ た.(結
植後
語)こ
肝 外胆 管
のモ デル の肝 外胆 管 再生 は末梢循 環細 胞 が ポ リ
マ ー 移 植 部 分 に生 着 し,移 植 部 に 均 等 に平 滑 筋 が 再 生 して く る と考 え られ た.大
の 完 全 な 肝 外 胆 管 再 生 に は6ヶ 月 以 上 の 期 間 を 要 す る と考 え ら れ た.
き な肝 外 胆 管 損 傷 後
J-43
33.消
化 管 運 動 及 び 食 事 摂 取 量 に お け るGrowth
hormone
releasing
peptide(GHRP)-
2の 効 果
東北大学医学部生体調節外科
工藤
克 昌,柴 田
神山
篤 史,林
近,舟
啓 一,佐
山
裕 士,福
々木
Growthhormonesecretagogue(GHS)受
進 させ,食
島
浩 平,高
橋
賢 一,小
川
仁,上 野
達 也,
巖
容 体 の 生 理 的 リ ガ ン ドで あ る グ レ リ ン は,消 化 管 運 動 を亢
事 摂 取 量 を増 加 さ せ る.我 々 は,GHS受
容 体 の 合 成 性 リガ ン ドで あ るGHRP-2の
数分間
の 食 後 期 上 部 消 化 管 運 動 抑 制 効 果 お よ び,食 事 摂 取 量 を増 加 効 果 に つ い て 前 回 の 本 会 で 報 告 した が,こ
の 二 つ の 効 果 の 関 連 や そ の 機 序 に つ い て は 明 らか に な っ て は い な い.今 回我 々 は,GHRP-2の
消 化管
運 動 抑 制 効 果,食 事 摂 取 量 増 加 効 果 に対 す る各 種 拮 抗 薬 と,迷 走 神 経 切 離 の影 響 を検 討 した.方 法:雑
種 成 犬 の,胃 体 部 ・前 庭 部 ・十 二 指 腸 ・空 腸 にstraingaugeforcetransducerを
縫 着 した.術
後2週
間 の 回 復 期 間 をお い た 後,意 識 下 で 消 化 管 運 動 の測 定 を 行 っ た.拮 抗 薬 の 検 討 で は,食 事 投 与90分
後
に フ ェ ン トラ ミ ン,プ ラ ゾ シ ン,ヨ ヒ ン ビ ン,プ ロ プ ラ ノ ロ ー ル,ナ ロ キ ソ ン,オ ン ダ ン セ トロ ン,FK224,L-NAMEの
た.ま
存 在 下 で,GHRP-210μg/kg,生
た 迷 走 神 経 切 離(幹
μg/kg,生
食 を 静 注 し,消 化 管 運 動 に 対 す る効 果 を検 討 し
迷 走 神 経 切 離 ・幽 門 形 成 術)後
に,食 事 投 与90分
食 を 静 注 し,消 化 管 運 動 に対 す る効 果 を検 討 し,さ
5μg/kg,生
食 を静 注 した 後,固 形 食 を投 与 し,そ の 後2時
後 にGHRP-20.5,2,5,10
ら に食 事 投 与 直 前 にGHRP-2を0.5,2,
間 の 食 事 摂 取 量 を計 測 した.結 果:GHRP-
2の 食 後 期 上 部 消 化 管 運 動 抑 制 作 用 は,特 に 胃 前 庭 部 に お い て フ ェ ン トラ ミ ン,ヨ ヒ ン ビ ン の 存 在 下 で
消 失 した.ま た 迷 走 神 経 切 離 は,GHRP-2の
食 後 期 上 部 消 化 管 運 動 抑 制 効 果 と食 事 摂 取 量 を 増 加 させ
る効 果 に は影 響 し な か っ た.結 論:GHRP-2の
食 後 期 上 部 消 化 管 運 動 抑 制 作 用 は,α2受 容 体 拮 抗 剤 で
消 失 し,迷 走 神 経 切 離 後 で も認 め ら れ た こ とか ら,末 梢 の α2受 容 体 を介 した 反 応 で あ る可 能 性 が 示 さ
れ た.
34.低
酸 素 環 境 に お け るモ ル モ ッ ト胃輪 走 平 滑 筋 の 自発 電 気 活 動 の メ カ ニ ズ ム
名古屋市立大学大学院医学研究科細胞機能制御学
中村
江里,横 井
剛,鈴 木
光
胃平 滑 筋 で は カ ハ ー ル の 間 質 細 胞 が ペ ー ス メ ー カ ー 電 位 を発 生 し そ れ が縦 走 平 滑 筋 及 び 輪 走 平 滑 筋
に伝 播 す る.輪 走 平 滑 筋 で は伝 播 し た 電 位 に 筋 束 間 ペ ー ス メ ー カ ー 細 胞 か ら発 生 す る再 生 電 位 が 加 算
さ れ 緩 電 位(Slowwave)が
形 成 さ れ,蠕
動 運 動 の 起 動 力 とな っ て い る.昨 年 の平 滑 筋 学 会 総 会 に お い
て,消 化 管 に お け る病 態 モ デ ル と し て低 酸 素 環 境 が 消 化 管 平 滑 筋 に及 ぼ す 影 響 を検 討 した 結 果 を 報 告
した.そ
の 後,微 小 電 極 に よ る細 胞 内 電 位 測 定 とfura-2蛍
光 指 示 薬 に よ る細 胞 内Cax2濃
い て 更 に 細 胞 内 機 序 に つ い て 検 討 を 行 っ た の で そ の 結 果 を 報 告 す る.細 胞 内Cax2濃
Cax2オ
シ レ ー シ ョ ン の頻 度 の 増 加 及 び振 幅 の 減 少 が 観 察 さ れ た.細 胞 内電 位 測 定 の 結 果,ペ ー ス メ ー
カ ー 細 胞 電 位 ・台 形 電 位(縦
走 筋 か ら記 録 さ れ る)・ 緩 電 位 ・再 生 電 位(筋
ら記 録 され る)全 て の 電 位 に お い て,頻
度 の増 加 が 観 察 され た.こ
抑 制 薬 で あ るCPA(10μM)存
用 は有 意 に抑 制 さ れ た.ペ
束間ペ ー スメー カー細 胞 か
れ ら の変 化 は全 て 可 逆 的 で あ っ た.
緩 電 位 の 頻 度 増 加 作 用 の メ カ ニ ズ ム を解 明 す る た め に,細 胞 内Cax2貯
ATPaseの
度 測定 を用
度 測 定 の 結 果,
蔵 部 位 の 関 与 に 着 目 し,Cax2-
在 下 で 実 験 を行 っ た.そ の 結 果CPA存
在 下 で は頻 度 増 加 作
ー ス メ ー カ ー 電 位 の 発 生 に ミ トコ ン ド リア の 関 与 が 報 告 さ れ て い る こ とか
ら,解 糖 系 の 抑 制 薬 で あ るIAA(100μM)存
在 下 で 実 験 を行 っ た.そ の 結 果IAA存
作 用 は有 意 に抑 制 され た.こ れ らの 結 果 か ら,低 酸 素 環 境 で は細 胞 内Cax2貯
在 下 で も頻 度 増 加
蔵 部 位 及 び ミ トコ ン ド リ
ア を介 して 自発 電 気 活 動 の 頻 度 を増 加 さ せ る こ と に よ り代 償 の メ カ ニ ズ ム を働 か せ て い る こ とが 示 唆
さ れ た.
J-44
35.ヒ
ト血 液 細 胞 に お け る ミオ シ ン ン ・ス ーパ ー フ ァ ミ リー分 子 の 遺 伝 子 レベ ル で の 発 現
動態 の検討
北 里 大 学 医学 部 医療 系大 学 院1,北 里 大学 医 学部 血 液 内科2,マ サ シ ュー セ ッツ 医科 大学 生 理 学教 室3
臼田
茂 樹1,宮
崎
浩 二2,東
原
正 明2,池
辺
光 男3
【緒 言 】種 々 の細 胞 に お い て 古 典 的 お よ び 非 古 典 的 ミオ シ ンが 同 定 さ れ,現 在,18種
か ら な る ス ー パ ー フ ァ ミ リー を形 成 す る.非 古 典 的 ミオ シ ン は,幾
る が,多
く は そ の 機 能 解 明 に は 至 っ て い な い.ミ
織 に お い て 発 現 が 報 告 さ れ て い るが,ヒ
の ミオ シ ン 分 子
つ か は遺 伝 疾 患 の 原 因 遺 伝 子 で あ
オ シ ン ・ス ーパ ー フ ァ ミ リ ー分 子 は,種
ト血 液 細 胞 に お い て,発
々 の ヒ ト組
現 や そ の 機 能 を検 討 し た研 究 は ほ と
ん ど な い.
【目 的 】 本 研 究 は,ヒ
ト臍 帯 血 お よび 成 人 末 梢 血 の リ ン パ 球 に お い て,ミ
オ シ ン ン ・ス ー パ ー フ ァ ミ
リー 分 子 の 遺 伝 子 レ ベ ル で の 発 現 動 態 を検 討 す る.
【
方 法 】1)ヒ
トの組 織 で 発 現 が 確 認 さ れ て い る非 古 典 的 ミオ シ ン(I-C,brushborder-I,I-beta,V,
VI,VIIA,IXA,IXB,XVミ
オ シ ン分 子)に
つ い てRT-PCR法
を施 行 した.2)各PCR産
物 を32P
標 識 プ ロ ー ブ と し,臍 帯 血 お よ び末 梢 血 リ ンパ 球 に 対 し,ノ ザ ン プ ロ ッ ト法 を施 行 し た.
【
結 果 】(1)RT-PCR法
お よ び ノ ザ ン プ ロ ッ ト法 の 結 果 よ り,ヒ
し た 非 古 典 的 ミオ シ ン(I-C,brush
レベ ル で 発 現 し て い た.(2)ヒ
伝子
古 典 的 ミオ シ ン分 子 に お い て,臍
帯 血/リ ンパ 球 間 で の 発 現 シ グ ナ
オ シ ン分 子 間 で の 発 現 量 の 明 らか な相 違 は 認 め な か っ た.
【考 察 と結 語 】今 回,臍 帯 血 お よ び末 梢 血 リ ンパ 球 に お い て,非
I,I-beta,V,VI,VIIA,IXA,IXB,XV)全
36.ミ
て が,遺
ト リ ンパ 球 に お け る 非 古 典 的 ミオ シ ンの 発 現 量 は,非 筋 型 ミオ シ ンIIA
に比 し,い ず れ も低 か っ た.(3)非
ル の 違 い,ミ
ト リ ンパ 球 に お い て は,今 回 対 象 と
border-I,I-beta,V,VI,VIIA,IXA,IXB,XV)全
古 典 的 ミオ シ ン(I-C,brushborder-
て が 存 在 す る こ と を,遺 伝 子 レ ベ ル で は じめ て 証 明 した.
オ シ ンII阻 害 薬 が 平 滑 筋 ス キ ン ド標 本 収 縮 に 与 え る影 響
東 京 医 科大 学 細 胞生 理 学講 座1,東 京 慈 恵会 医 科大 学 産婦 人 科 学講 座2,国 立 中興 大 学(台 湾)3,
群 馬 大 学大 学 院 医学 系 研 究科 臓 器病 態 薬 理学4
渡辺
賢1,中
野
真2,張
ミオ シ ンII阻 害 薬 と し て 知 られ るbutane
を 可 逆 的 に 抑 制 す る が,平
年,強
力 なBDM様
嘉 文3,小
dione
濱
一 弘4,吉
山
伸 司4
monoxime(BDM)は,横
紋 筋 ス キ ン ド標 本 収 縮
滑 筋 ス キ ン ド標 本 収 縮 は ほ とん ど抑 制 し な い(Watanabe,1993な
の ミオ シ ンII阻 害 剤 と し てN-benzyl-p-toluene
sulphonamide
ど).近
(BTS)やbleb-
bistatinが 発 見 され た が,平 滑 筋 収 縮 に対 す る そ れ らの 影 響 は不 明 点 が 多 い.そ こで,モ ル モ ッ ト盲 腸
紐 β エ ス シ ン処 理 ス キ ン ド標 本 収 縮 に対 す るBTS及
Ca2+活
性 化 収 縮 をmM程
度,blebbistatin30-100μMで
こ の抑 制 効 果 に は温 度 依 存 性 が み られ た.こ
る と考 え られ る.
びblebbistatinの
作 用 を検 討 し た.BTSは
顕 著 に抑 制 し,効 果 は可 逆 性 で あ っ た.又,
れ ら の ミオ シ ンII阻 害 薬 は,平 滑 筋 収 縮 研 究 に有 用 で あ
J-45
37.気
道 平 滑 筋 に お け るTh2サ
イ トカ イ ン に よ るMMP-1の
発 現 と その 収 縮 能 へ の影 響
九州大学大学院医学研究院生体情報薬理
大池
正宏,太 田
良紀,伊 東
祐之
【目 的 】気 道 過 敏 性 は気 道 収 縮 能 の 過 剰 に よ っ て 生 じ,閉 塞 性 気 道 疾 患 の 成 因 の ひ とつ と され る.炎
症 メ デ ィ エ ー タ ー で あ るIL-4やIL-13な
どのTh2サ
イ トカ イ ン は 閉 塞 性 気 道 疾 患 の 原 因 と な るが,
そ の気 道 過 敏 性 との 関 連 に は不 明 の 点 が 多 い.本 研 究 は,Th2サ
イ トカ イ ン の収 縮 能 へ の影 響 と そ の
機 序 を明 らか に す る こ と を 目 的 と した.【 方 法 】本 研 究 に は コ ラ ー ゲ ン ゲ ル に包 埋 し た培 養 ウ シ気 道 平
滑 筋 細 胞 を使 用 し,ゲ ル 収 縮 の 変 化 と して そ の 収 縮 能 を 評 価 した.mRNAの
PCRに
発 現 量 は リア ル タ イ ム
よ っ て 検 討 した.【 結 果 】 ウ シ気 道 平 滑 筋 細 胞 を 包 埋 し た コ ラ ー ゲ ン ゲ ル のATPに
は,IL-4で
前 処 置 す る こ とで 減 少 し,IL-13に
よ る前 処 置 で 増 大 した.と
よ る収 縮
こ ろ が,IL-4とIL-13の
両
者 と も,気 道 平 滑 筋 細 胞 の 細 胞 内 カ ル シ ウ ム 濃 度 変 化 や 収 縮 蛋 白 の リ ン酸 化 に は 影 響 を 与 え ず,Th2
サ イ トカ イ ン に よ る ゲ ル 収 縮 の 変 化 は,包 埋 した 平 滑 筋 細 胞 の 収 縮 能 へ の 作 用 に よ る もの で は な い と
考 え られ た.一 方,リ ア ル タ イ ムPCRでmRNA発
protease
1,間
IL-4で
よ り著 明 で あ っ た.そ
か っ た.MMPを
失 し た.さ
現 量 を比 較 した と こ ろ,MMP-1(matrix
質 型 コ ラ ゲ ナ ー ゼ)のmRNAの
発 現 がIL-4とIL-13で
の 他 のMMPのmRNA発
非 特 異 的 に 阻 害 す るGalardinに
ら に,低 濃 度 のMMP-1の
現 に はIL-4とIL-13に
よ っ てIL-4とIL-13に
metallo-
の発 現 量 の 増 大 は
よる影 響 を認 め な
よるゲル収縮 能 の変化 が消
投 与 に よ っ て ゲ ル 収 縮 が 増 大 し,高 濃 度 のMMP-1に
縮 は減 少 した.【 考 察 】以 上 の結 果 よ り,Th2サ
た が,そ
増 大 し,そ
よって収
イ トカ イ ン が 気 道 収 縮 に影 響 を与 え る こ とが 示 唆 さ れ
の 機 序 は平 滑 筋 細 胞 の 収 縮 能 自体 の 変 化 で は な く,平 滑 筋 細 胞 か らのMMP-1分
泌 に よ る細
胞 外 基 質 の 変 化 に よ る も の と考 え ら れ た.
38.ウ
シ 毛 様 体 筋 の カ ル バ コー ル 誘 発 収 縮 に対 す るG,阻
害剤YM-254890の
効果
旭川医科大学生理学第1
安井
文智,宮 津
基,高 井
章
【背 景 】副 交 感 神 経 支 配 の 平 滑 筋 で あ る 毛 様 体 平 滑 筋 の収 縮 は筋 細 胞 膜 表 面 に 存 在 す るM3サ
プ の ム ス カ リ ン受 容 体 の刺 激 に よ り開 始 され る.そ の 初 期 相 は,Gq/11蛋
路 を 介 す る細 胞 内 か ら のCa2+遊
Ca2+供
ブタ イ
白(Gq)に 共 役 し た 信 号 伝 達 経
離 に よ っ て 起 る.収 縮 持 続 相 に つ い て もCa2+は
必 須 だ が,こ の 場 合
給 は受 容 体 作 動 性 の 陽 イ オ ンチ ャ ネ ル を介 す る細 胞 外 か らの 流 入 に よ る.し か し,持 続 相 に お
け るCa2+に
関 与 す る 信 号 伝 達 経 路 につ い て は,従 来 ほ とん ど調 べ られ て い な い.最 近,depsipeptide
の 一 種YM-254890(YM)がGqの
お い て カ ル バ コー ル(CCh)で
働 き を特 異 的 に抑 制 す る こ とが 報 告 さ れ た.今 回,ウ シ 毛 様 体 筋 に
誘 発 さ れ る収 縮 と細 胞 内Ca2+([Ca2+]i)上
昇 に対 す るYMの
効 果 を検 討
し た.
【方 法 】 等 尺 性 張 力 記 録 に は ウ シ 毛 様 体 か ら摘 出 した 平 滑 筋 束 を 用 い た 。 細 胞 内Ca2+の
素 処 理 で 単 離 した 毛 様 体 筋 細 胞 を用 い,Fluo-4蛍
【
結 果 と考 察 】2μMのCCh投
与 に よ り発 生 した 収 縮 の持 続 相 にYM(0.05-10μM)を
収 縮 は 濃 度 依 存 性 に 抑 制 さ れ た.収
も,CChへ
らのYMの
縮 が 完 全 に抑 制 さ れ た あ と にYMを
の 反 応 性 は ほ と ん ど 回復 し な か っ た.単
を 起 した が,YM(3-10μM)の
変 動 は,酵
光 法 に よ り記 録 した.
離 細 胞 に お い て,CCh(10μM)は[Ca2+]iの
細 胞 外 投 与 に よ り,そ の 初 期 相,持
抑 制 作 用 は い ず れ も時 間 依 存 性 で,特 に30.C以
上昇
続 相 と も完 全 に抑 制 さ れ た.こ
れ
下 の 温 度 で は き わ め て遅 く現 れ た.毛 様 体
筋 の ム ス カ リ ン受 容 体 刺 激 に よ る 収 縮 に は,初 期 相 の み な ら ず 持 続 相 に お い て もGqに
伝 達 経 路 が 関 与 して い る可 能 性 が あ る.
投 与 す る と,
数 時 間 に わ た り洗 い 流 し て
共 役 した 信 号
J-46
39.毛
様 体 筋 収 縮 調 節 に 関 与 す る受 容 体 作 動 性陽 イ オ ン チ ャ ネ ル とTRPCチ
ャネ ル との
関 連 性 の検 討
旭 川 医科 大 学 生理 学 第11,名 古 屋 大 学大 学 院 医学 専攻 眼 科2
宮津
基1,安
井
史 智1,高
井
佳 子2,高
井
章1
【目的】毛 様体 筋 の持 続 的収縮 に必 要 な細 胞外 か らのCa2+イ オ ン流 入経路 として機能 す るム ス カ リ
ン受容体 作 動性非 選択性 陽 イオ ンチ ャネル と,そ の分 子本体 候補 として注 目され るTRPC型
陽 イオ ン
チ ャネル との 関連 性 を検討 す る。
【
方 法】ウ シ単 離毛様 体筋細 胞 において電 位 固定法 に よ り全膜電 流 を記録.筋 束 にお ける張力記 録 に
は等尺 性 トラ ンス デ ュー サ を使 用.各 種TRPCの
発現 の検討 にはRT-PCRと
免 疫 蛍光顕微 鏡 法 とを
併 用 した.
【
結 果 】 カ ル バ コー ル(CCh;0.01-100μM)投
与 に よ り発 生 す る電 流 の ノ イ ズ 解 析 か ら,CChが2種
類 の 非 選 択 性 陽 イ オ ン チ ャネ ル[NSCCL(35pS)とNSCCS(100fS)]を
た.外
液 陽 イ オ ン を す べ てCa2+で
SKF96365(100μM)は
置 換 し て もCCh刺
開 口 さ せ る こ とが わ か っ
激 に よ る 電 流 発 生 は 観 察 さ れ た.Gd3+や
両 チ ャ ネ ル 電 流 お よび 収 縮 持 続 相 を 抑 制 した.RT-PCRに
にTRPC1,3,4お
よ び6のmRNAが
検 出 さ れ た.短
こ れ ら のTRPCの
特 異 抗 体 を 用 い て 蛍 光 染 色 す る と約1spot/μmの
【結 論 】 ム ス カ リ ン受 容 体 刺 激 に 伴 いNSCCLとNSCCSが
抗 体 結 合 を 認 め た.
開 口,収 縮 持 続 相 に必 要 なCa2+の
経 路 を形 成 す る もの と考 え られ る.そ れ らの 有 望 な分 子 本 体 候 補 で あ るTRPCの
に 発 現 して い る こ とが 確 認 さ れ た.
よ りウ シ毛 様 体 筋
期 培 養 した 毛 様 体 筋 細 胞 の表 面 膜 の 細 胞 質 側 を
流入
い くつ か が 筋 細 胞 膜
Fly UP