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大阪ガスアニュアルレポート2012
Osaka Gas Perspectives 本セクションでは、私たち大阪ガスグループを ご理解いただくための基本的な情報をお伝えします。 06 天然ガスの優位性 08 日本のガス事業者の特徴 大阪ガスグループの事業展開 10 国内エネルギーサービス事業 12 海外エネルギーバリューチェーン事業 14 環境・非エネルギー事業 16 長期経営ビジョン・中期経営計画 ̶「Field of Dreams 2020」の 概要と進 状況 Annual Report 2012 05 天然ガスの優位性 環境性、供給安定性に優れたエネルギー資源として、天然ガスへの注目がますます高まっています。 環境性ーCO2、NOX、SOX の排出量が少ない 天然ガスはメタンを主成分とし、化石燃料の中では最も環境に優しいエネルギーです。天然ガスは、地球温暖化の原因と なる二酸化炭素(CO2)の排出量や、大気汚染の原因となる窒素酸化物(NOx)の排出量が少なく、また、液化の際に硫 黄分や不純物を取り除いているため、酸性雨の原因となる硫黄酸化物(SOx)を排出しません。 化石燃料の燃焼生成物発生量の比較(石炭:100) 石炭 100 石油 80 石炭 石炭 100 100 天然 ガス 石油 石油 71 68 57 天然 ガス 天然 ガス ∼ 20 37 *2 NOx( 窒素酸化物 NOx) 二酸化炭素(CO2) 0 *2 SOx( 硫黄酸化物 SOx) 出典:(財)エネルギー総合工学研究所「火力発電所大気影響評価技術実証調査報告書」 (1990.3) (CO2) IEA(国際エネルギー機関) 「Natural Gas Prospects to 2010」 (1986) (SOx 及び NOx) 供給安定性ー埋蔵量と埋蔵地域の拡がり 天然ガスは、世界の年間需要の 63.6 年分に相当する 208.4 兆 m3 もの豊富な埋蔵量が各地で確認されており、安定した供 給が可能となっています。 世界の主な天然ガス埋蔵国 主な天然ガス埋蔵量(単位:兆 m3) ノルウェー 2.1 カタール 25.0 トルクメニスタン 24.3 カナダ ロシア 2.0 44.6 イラン 33.1 中国 アルジェリア エジプト 4.5 2.2 3. 1 UAE 6.1 ブルネイ 0.3 マレーシア オマーン 2.4 0.9 ナイジェリア 5.1 パプア・ニューギニア 0.4 インドネシア 3. 0 サウジアラビア 8.2 オーストラリア 出典:BP「BP Statistical Review of World Energy June 2012」 (2012) 06 OSAKA GAS 米国 8.5 3. 8 ベネズエラ 5. 5 天然ガスの優位性 日本のガス事業者の特徴 大阪ガスグループの事業展開 「Field of Dreams 2020」 開発が進む新たな天然ガス資源 近年の技術革新により、これまで採掘が難しかった地層から新たな天然ガス資源を採取する開発が進んでいます。 「在来型天然 ガス」 を採取する従来のガス田とは異なる地層に含まれた 「非在来型天然ガス」 として、シェールガスをはじめ、コールベッドメタン やタイトサンドガス、メタンハイドレートなどの存在が確認されています。 在来型・非在来型資源の分布イメージ(地下) 非在来型天然ガス メタンハイドレート 天然ガスの主成分であるメタンを水分子が囲む氷のような 固体で、体積の約 170 倍ものガスが含まれています。日本 近海をはじめ、世界各地の海底に多数の存在が確認されて います。 コールベッドメタン コールベッドメタン(CBM)は、石炭層の中に含まれている 在来型天然ガス 天然ガスで、主成分はメタンです。埋蔵量が豊富にあると 期待されており、既に米国、オーストラリアでは開発が活発 化しています。 世界の天然ガスと石油の可採年数 タイトサンドガス 54.2 年 石油 浸透率が低く、強く押し固められた砂岩に含まれる天然ガス です。主に米国で商業生産が行われています。 63.6 年 天然ガス シェールガス 非在来型資源の生産量増に伴う可採年数増加の可能性 泥土が堆積してできた頁岩(シェール)層の伱間から採取 出典:BP「BP Statistical Review of World Energy June 2012」 (2012) される天然ガスで、世界各地に埋蔵量は豊富にあるとされ ています。既に米国での生産が活発化しており、世界から の注目が集まる期待のガス資源です。 需要見通し 国内外で発電用途を中心に需要が大きく伸びる他、国内においてはコージェネレーションシステムなどへの用途拡大による 需要の増加が期待されています。 エネルギー源別 一次エネルギー消費の見通し (石油換算百万トン) 世界 日本 5,000 石油 200 石炭 4,000 天然ガス 地熱など 3,000 原子力 2,000 新エネル ギーなど 1,000 0 2009 150 100 50 水力 2020 2030 2035 地熱など 0 2009 2020 2030 2035 出典:IEA ( 国際エネルギー機関 )「World Energy Outlook 2011」New Policies Scenario Energy Demand(2011) (世界) (財)日本エネルギー経済研究所「アジア / 世界エネルギーアウトルック2011」原子力後退ケース①(2011) (日本) Annual Report 2012 07