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H23.10.14 番号制度 in 香川

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H23.10.14 番号制度 in 香川
H23.10.14 番号制度シンポジウム in 香川
番号制度シンポジウム in 香川
日時:平成23年10月14日(金)13:30~16:31
場所:かがわ国際会議場(約70名の参加者)
主催:番号制度創設推進本部
共催:四国新聞
後援:全国地方新聞社連合会
プログラム:
・主催者挨拶 向井治紀(内閣官房社会保障改革担当室審議官)
・来賓挨拶
浜田恵造 氏(香川県知事)
・政府説明
向井治紀(内閣官房社会保障改革担当室審議官)
・特別講演
八幡和郎 氏(徳島文理大学大学院教授)
・パネルディスカッション
パネリスト:大前 香(四国税理士会会長)
前田宗一(香川経済同友会副代表幹事・地域主権委員会委員長、
香川県資源研究所理事長)
森 晋介(弁護士)
八幡和郎(徳島文理大学大学院教授)
向井治紀(内閣官房社会保障改革担当室審議官)
コーディネーター:泉川誉夫(四国新聞社編集局長兼論説委員長)
・参加者との質疑応答・意見交換(
「国民対話」
)
・閉会挨拶
向井治紀(内閣官房社会保障改革担当室審議官)
内容:
○司会:やまだきょうこ
・国民のみなさまと直接対話をすることで、番号制度に活かしていくことを目指している。
・会場内での写真撮影、録音は禁止。
13:31~13:32 主催者挨拶 向井治紀(内閣官房社会保障改革担当室審議官)
・シンポジウムに参加いただき、ありがとうございます。
・番号制度については、ずいぶんと長く必要性が言われながら、今に至っている。
・政府と国民のみなさまが一体となって考えていくべき制度と考え、今日のようなシンポジウム
を全国各地で開いている。
13:33~13:37 来賓挨拶 浜田恵造(香川県知事)
・国において、社会保障、税の一体改革が検討され、番号制度が国のいろいろな機関だけでなく、
県など公共団体でも連携がはかられ、サービスの向上、行政の効率化が期待される。
・一方、個人情報の流出など、危惧されることも指摘されている。
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・住民基本台帳、真に住民の生活を向上させる制度が必要と考える。
・K-MIX(香川遠隔医療システム)と、情報の共有化により効率的なシステムが作れないか。
・マイナンバーと命名されたそうだ。
・番号制度をより良いものにするために、質問意見をお願いします。
・向井さんは、財務省で社会保障の専門家であり、私も一緒に仕事をしたことがある。
13:38~13:52 政府説明 向井治紀(内閣官房社会保障改革担当室審議官)
○はじめに
・政府で考えている番号制度について説明させていただく。
・2011年1月、
「社会保障・税に係わる番号制度についての基本方針」を決定、6月に「社会
保障・税番号大綱」を決定、7月7日から8月6日でパブリックコメントを実施。
○番号制度は
・それぞれの機関の情報を、同一人の情報として扱えるようにしようとするもの。
①全員に、唯一無二の番号を「付番」
②複数の機関間における「情報連携」
③「本人確認」の出来る仕組みが必要。
○付番
・総務省で「付番」を行う。
○「番号」
(マイナンバー)を告知・利用する手続きの範囲
・年金分野、医療分野、介護保険分野、福祉分野、労働保険分野、税務分野、その他
○番号制度で具体的に何が出来るか
・所得情報を使うことで、よりきめ細かな社会保障給付の実現 0 or 1のようなことを改善で
きるのでは
・所得把握の精度の向上
・災害時の活用に関するもの(災害時要援護者リストの作成・更新、災害時の本人確認、医療情
報の活用 など)
・自宅のパソコンからの情報の入力やお知らせ等の情報の入手
・添付書類の削減(納税証明書、住民票など)など、事務・手続きの簡素化、負担の軽減
・医療、介護等のサービスの質の向上等に資するもの
○情報連携
○マイ・ポータブル
・アクセス記録の確認:誰が、なぜアクセスしたかを確認する機能
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・自己情報表示:行政機関の持っている情報を確認する機能
・ワンストップサービス:行政機関などへの手続きを一度で済ませる機能
・プッシュ型サービス:一人ひとりに合った行政機関などからのお知らせを表示する機能
○本人確認
・ICカード 顔写真付き
○安心できる番号制度の構築
・情報連携の範囲を法律で規定、罰則規定あり
・第3者機関による監視・監督により、システム情情報が保護される仕組み
・システム情の安全措置
個人情報の分散処理
アクセス制御によりアクセスできる人を制限
暗号化を実施
公的個人認証の活用
○番号制度の将来的な活用
・将来的に社会保障・税以外の行政分野や、本人が自発的に同意した場合に限定して民間のサー
ビス等に活用する場面においても情報連携が可能となるようセキュリティに配慮しつつシステ
ムを設計。
○今後の進め方
・国民の納得と理解を得るための行動 全国47都道府県でシンポジウムを実施
・地方公共団体等との連携
・番号制度の導入にかかる費用と便益
○今後のスケジュール
・2011年秋以降、可能な限り早期に、番号法案及び関係法案を国会に提出。
・法案成立後、可能な限り早期に、第三者機関を設置。
・2014年6月、個人に「番号」
、法人等に「法人番号」を交付。
・2015年1月以降、社会保障・税分や及び防災分野のうち、可能な範囲から「番号」を利用。
・2018年を目途にそれまでの番号法の執行状況等を踏まえ、利用範囲の拡大を含めた番号法
の見直しを行うことを引き続き検討。
13:52~14:22 特別講演 八幡和郎(やわた かずお)
(徳島文理大学大学院教授)
○プロフィール
・評論家・作家・徳島文理大学大学院教授
・1975年 東京大学法学部卒業、通商産業省入省
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・ENA(フランス国立行政学院)留学、パリ・ジェトロ産業調査員、
通商産業省大臣官房情報管理課長、国土庁大臣官房参事官等を歴任
・2004年 徳島文理大学教授(現職)
・近著「本当はすごい国? ダメな国? 日本の通信簿」
(ソフトバンク新書)
○はじめに 根本的な改革を行わない、ていたらくな日本
・違うようなアプローチからお話したい。
・中国人が評価する日本人の本を書いた人
大平正芳 鄧小平さん 大平山からの「中国は自主独立の立場で雄大な現代化計画を打
ち立てました。将来はどのような状況になるのですか。現代化の青写真はどのように構想
したのですか」の問いに、1分間黙った。 こういう手順で改革、発展を進めていきたい。
大平山は、私たちの経験 傾斜生産方式 高度経済成長へ結びつけてきた留意点につい
て、細かく教えた。
・成長活用路線 経済だけでなく、文化も成長させていくことが必要。
・
「行政改革路線」へと、日本は移っていった。根本改革はせず、小手先の改革で対応すること。
江戸時代の、綱紀粛正と倹約だけやった。少しは良くなるが、根本解決にはならず、国民の暮
らしは良くならず、黒船が来て大変なことになる。
・根本的な改革を行わない、ていたらくな日本となり、今の状況となった。
・大平さんは「グリーンカード制度」を提唱した。脱税など無くし、公平に税を納めてもらえる
ことを目指した。
・銀行は預金が減るのでは、住民からは脱税がバレるのではないかと、やめることとなった。準
備、検討に約200億円を投資したのに。
○アメリカでは、フランスでは
・アメリカのような、
「個人個人にはチャンスさえ与えればいいんだ、国民の生活は自分たちで考
えなさい、あとは保険会社と打ち合わせなさい」でいいのだろうか。
・アメリカでは運転免許証がないと何も出来ない。戸籍制度がなく、個人を特定するには、運転
免許証が頼り。
・今は「社会保証番号」がそれに変わっている。社会保障番号を持たずに出かけること、買い物
をすることはない。
・フランスでは、買い物を現金でするようなことはなく、現金で買い物をすると疑われる。高額
の買い物は小切手か、クレジットカードで行うもの。そのため、現金紙幣は大きく、財布に入
れにくくなっている。現金で使うことをしにくくしている。
・フランスで現金で買い物をするのは、サルコジ大統領とカトリーヌ・ドヌーブぐらい。彼らの
サインはオークションにかけられるほど価値のあるものであることから、サインそのものをす
ることを避け、現金で買い物する。
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○マネーロンダリング
・マネーロンダリング
・2007年1月4日より、10万円を超える現金での振込みを行う際には窓口にて本人確認書
類を提示することが義務付けられた。
・国際的にある一定上の買い物は銀行口座を通すことを義務づけている。世界がそういう方向に
向かっている。日本だけが、使わないと頑張れるものではない。
○超高齢者
・百何十歳の人がいる。生きているかどうかわからない人がたくさんいる。悪用されて、年金を
受給するとか、犯罪に巻き込まれることにもなる。
・日本の悪いところ。とりあえず、見つかったところだけを調べる。百歳以上で医療保険を使っ
ていない人を調べる、とか。
○東日本大震災
・誰が行方不明になっているのか、生きているのかわからない。
・誰が、どこに居るという事を、家族同士が連絡を取れない。番号制度が整っていないから。
○今の「行政改革路線」はおかしい
・家を直すときには直すのか、立て直すのか考えるはず。
・小手先の修繕だけしか考えないのはおかしい。
○入り口の議論ではなく、全体の議論を
・日本人は入り口の議論をしすぎだ。どういう制度にするのか全体の議論をしない。道州制はど
んな道州制にするかを議論することなく、道州制に反対、賛成だけを言い合っている。
・問題点があると思うのなら、中に入って議論をすべき。
「反対」とだけ言っているのではなく、
議論をすべき。
・国民が納得する「国民番号制」を作る必要がある。
○公的な機関が情報を管理した方が良いのでは
・国による、公的な機関による、個人情報の管理がなされていないので、民間機関が勝手に個人
情報を収集、管理している。
・レンタルビデオを借りにいくと会員登録にいろいろな情報を書かされている。民間機関ですか
ら、どんな管理や、どんなところに情報が流れているかわからない。
・カードで本人であることが特定できるのであれば、名前や個人情報を登録、提示する必要もな
い。民間に過剰な個人情報を持たせる必要がなくなる。
・レンタルビデオ屋から情報がリークし、奥さんから「あなた、アダルトビデをを借りていたの
ね」ということも防げる。
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○日本人は情報を隠しすぎ
・日本人は個人情報を隠しすぎる
・病歴で差別される
○過去のことは許す
・これまでのいろいろなことがわかってしまう。
「若い頃に不正受給をした」とか。
・モラトリアム 情報が公開される社会になるには、過去のことがわかっても、過去は許す事が
出来る社会でないといけない。
・過去を許すことが出きず、世界標準の番号制の導入が遅れるのはもったいない。
○最後に
・弱い人に優しく、まじめな人に得な制度となるよう議論することが大事。
14:22~14:36 休憩
14:36~16:31 パネルディスカッション
○パネリスト:大前 香(四国税理士会会長)
前田宗一(香川経済同友会副代表幹事・地域主権委員会委員長、
香川県資源研究所理事長)
森 晋介(弁護士)
八幡和郎(徳島文理大学大学院教授)
向井治紀(内閣官房社会保障改革担当室審議官)
○コーディネーター:泉川誉夫(四国新聞社編集局長兼論説委員長)
14:37~ 泉川:
・今回のシンポジウムの話をいただいたときに迷いがあった。番号制度を推進しようとする政府
に、公平中立を保つべき新聞編集者が関わって良いものだろうか。
・二つの理由でお受けした。
①番号制度が予定通り導入された場合、私たちの生活に密接な施策である。が、国民はそれ
ほど強い関心があるとは感じられない。是非関心を持ってほしかった。
②八幡先生がいみじくも言われたが、入り口でどうこうではなく、内容についてしっかりと
議論しようよ。反対の方も参加しているとのことだった。
・今日のシンポジウムは、まったくシナリオ的なものがない。海図もコンパスもなく港を出たと
ころ。
・前半、パネリストの方からお話を。後半、たっぷりと時間をとるので、会場のみなさまから質
問、ご意見をいただきたい。
・向井審議官と八幡先生からは、政府説明と特別講演をいただいたので、前ダサ、森さんから。
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・賛成、反対の姿勢を明確にし、出来るだけ具体的に、分かりやすくお話いただきたい。
14:43~ 前田:
・経済人という立場、専門家でないという立場で意見を言わせてもらう。
・経済同友会の立場以前に個人的な意見として、番号制度に違和感はない。というのは、私はア
メリカで生活していた。ID カードを作るのに指紋と写真を撮ることをした。当時25歳。
・そういうものがなくても生きていける社会が良いとは思うが、そういうものが必要な社会にな
ったのかなあ。
・経済同友会の立場 番号制度に賛成。導入により行政コストを下げようとの姿勢。
・資源研究所 サヌカイトで楽器を作っている。デジタルではなく、アナログで聞いてもらいた
いが、
・・・デジタルを使うことで遠くの、多くの人に聞いてもらえる。
・コンピューターの会社もやっている。サーバでデータの管理やソフト開発、専門知識があり、
みなさんの懸念に答えられるかも。
・うちのサーバーにも、毎日数万件の不正アクセスがあるが、破られたことはない。しかし、内
部のスタッフはデータを見ることが出来るので、内部からの情報漏洩の方が危険性は高い。
14:48~ 大前:
・日本税理士会としての立場から話す。
・制度の仕組み、付番の方法、プライバシーの確保を広く説明していくべきであり、賛成の立場。
・日本税理士連合会の意見(総論)
①国民の利便に資すること
②申告納税制度を補完する制度とすること
③税務分野及び社会保障分野(現金給付のみ)の利用とすること
④目的外使用はしないこと
・税務手続きの効率化を図ること。大量の資料の非効率的な名寄せ作業 → 自動マッチング。
・政策が明確になるまでは、税務分野の利用に限ること。
・正直者が損をしない制度であること。
15:55~ 森:
・どちらかと言われれば、反対。賛否以前の段階。
・身近な問題から、みなさんと考えていきたい。
・番号制度の問題点
①必要性が実感できない
②費用がかかりすぎる
③個人のプライバシー権を侵害
<1 必要性が実感できない>
・番号制が無くて今困っていますか、過去困ったことがありますか。社会人になって、就職、転
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職、自分を貫く番号がないと言うことで困ったことがありますか。
・今後1年間、十年間考えて、番号が無くて不安がありますか。
・年金は すでに番号がつけられている。
・消えた年金は、今から番号をつけても戻ってこない。
・年金が今後支払われるかは、番号制度の問題ではなく、年金制度本来の問題である。
・公平、公正の社会保障の充実が図れる。 本当でしょうか。
・年金切りとして、
「水際作戦」という行政の対応により、窓口で申請書を渡さない、受け入れよ
うとしない、申請を取り下げさせる。法律の要件を満たしているのに、申請をさせないという
不当な対応。
・このようなことは、番号制度で解消できるのでしょうか。行政担当者のモラルの問題です。
・逆の問題 生活保護の不当受給。病気を理由に、大学までの介護タクシーを使い1回30万円、
2億円が支払われた。逮捕されたが、2億円は戻ってこなかった。これは番号制度で防げたも
のでしょうか。
・暴力団等を窓口から排除することが大事で、番号制度が解決できるのではない。
・真に手を差し伸べるべき人に社会保障が届くか?
<2 費用がかかりすぎる>
・6千億円と政府がいう。
・民間利用が前提となっている。
・導入目的には所得確認があり、全てのやりとりに番号の登録が必要となる。
・災害時要支援者のリストの作成を言っているが、すでに自力でシステム開発している自治体が
あり、不満が出ている。
・システムは売った後にうまみがある。
・後でコストが増大する危険性
ハッカーの高度化に対するセキュリティの改修にコストが必要。
ベンダーロックイン 2~3年ごとにバージョンアップされるオフィスソフト
高度なセキュリティにはコストがかかる
<3 プライバシー侵害>
・sonyの大量個人情報流出。
・情報の価値が高まるほど、狙われる。
・コンピューターネットワークのセキュリティに絶対はない。不測の事態への備え。
・被害者救済の制度の記載がない。自分に遺伝子疾患があることが情報流出した場合に、金銭保
証で解決するものではない。また、自分で訴訟しないと賠償も求められない。コストがかかる。
・自己情報のコントロール権
官民から多くのアクセスがなされると、どれが正しいアクセスか、自己確認ができるとは思え
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ない。高齢者や成年後見の方など、パソコンで自己確認ができると思えません。新たな弱者を
生んでいるだけ。
15:13~ 泉川:
・森さんのおっしゃったこと、柱として3つ。①必要性が実感できない、②費用がかかりすぎる、
③プライバシーの問題。必要性が感じられないについて意見を。
15:14~ 八幡:
・海外にいると、当たり前だという。日本にいると、本当に自分が誰かということを証明するの
に苦労する。保険証が家族に1枚だったのが、一人1枚となり、証明することがだいぶ楽にな
った。便利さを実感しているのではないか。
・社会保障も、不正な受給が行われていることがコストになっている。スパーで、万引きを何%
されることを前提に価格を設定している。本屋さんは特に。万引きを無くすためにかかってい
るコストを消費者は払っている。
不正受給を審査することにコストがかかっているではないか。
15:18~ 向井:
・社会が多様化してきて、さらに高齢化が進み、社会保障が膨らむなか、財源がない。
・生活保護 アクセスをさせない現場行政はおかしい。そうさせているのはお金がないこと。番
号がついたから、ある程度その人の属性を把握できるし、異常(不正)な受給もシステムなら
容易に見つけられる。ペーパーでは困難。
・地域社会で行っていたものを、公が行わなければならなくなっている。
・初期費用が数千億、年間の費用が数百億円。
・民間企業の全活動を全て把握しようとは考えていない。職員の源泉徴収に関わる部分程度。
15:22~ 泉川:
・個人情報の流出についてはみなさんも心配されている。セキュリティの問題はどれほどクリア
ーされるのか説明を。
15:23~ 前田:
・大手企業や、国の機関が不正アクセスされる時代なので、絶対とはいえない。
・ハッカーは、我々が考える以上のことをやっている、イタチごっこ。どこまで安全か言いにく
い。
・安全には、コストを抜きには考えられない。
・市町村合併 今までのままでよければ、今までのままがよい。しかし、歳入が減少し、歳出が
増えている時代に、今のままでいいかどうか、チャレンジすることも必要。
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15:27~16:31 フロアからの質問、意見
●15:27~ 医療関係の男性:
・番号制度に反対ではない。やり方について疑問。
しっかいせい
・悉皆性(住民票を有する全員に付番) 生年月日と終生変わらない下の名前で識別できるので
はないか。12桁の番号なんて覚えられない。何でこれを使わないのか不思議でならない。
向井:
・今言われたようなやり方もあると思う。それで100%対応可能かどうか、漢字をコンピュー
ターで記号化する問題、本当に下の名前が変わらないだろうか。
男性:
・同名、同一生年月日の人は、そんなにはいない。下の名前が変わっても、生涯同じもので識別
すればいい。
●15:31~ 男性:
・ソーシャルセキュリティナンバー どうして社会保障番号ではいけないのか。
・税金をたくさん払っている人がより発言が出来るような制度とか、お考えを。
八幡:
・運転免許証しか個人を特定できるものがなかった。しかし、免許を持っていない人もいる。社
会保障番号、これは税金には使えない。自分を証明できるものがなく、仕方なく社会保障番号
を使っている。
・費用対効果は難しい。広く使われるほど、オープンであるほど、安く、いろいろなことが公正
に出来るし、情報流出の危険性も増す。
・プライバシーを優先すればするほどコストがかかり、バランスをみていくしかない。日本人は
どのあたりにするか考える必要がある。
泉川:
・コンパクトな行政について
15:37~ 前田:
・コンパクトにする、人を少なくする、移動を少なくする、さまざまなコスト縮減策があり、取
り組んでいくべき。
・便利で、人間の暖かみのあるシステムを日本人なら作れないだろうか。最終的にはいろんな人
の判断。
泉川:
・マイポータルの使い方についてもう少し、説明を。
15:39~ 向井:
・誰がアクセスしたかを知る
・情報の内容を確認できる
・ワンストップサービスで、行政手続きを一度ですませられる。
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・プッシュ型サービス 制度改革の紹介をする。
・個々の情報セキュリティも大切だが、情報を分解することで、より高度な政策が可能となる。
●15:41~ 自治体問題研究所の田村:
・住基ネットが広がっていない理由をどう認識しているか。
・市町村合併によって、住民と役所の距離がきわめて遠くなった。ITによってさらに距離が遠
くなるのではないか。
向井:
・現在の住基ネットを使う面倒くささに比べ、あんまりメリットがないのかなぁ。
・番号制度は、民間利用にも結びつくものでないか。
八幡:
・昭和30年頃の役所と住民の関係は密接だったが、合併をしなくても、高松のような規模の町
では住民と役所の密接な関係は確保できない。情報化を進めることで、大きな自治体に住んで
いる人でも、情報の漏れを少なく、補完できるのではないか。
・密着した役場と住民は、プライバシーを行政職員が持っているということ。
●15:47~ 主婦:
・勉強もしていないで、今日は興味本意で来た。番号制度は年金の受給がうまくいかないからや
るのでしょうか、全ての人がパソコンを使えることを前提としているのでしょうか。
向井:
・税は税で納税者に、年金は年金番号、医療保険は個人 or 家族で一つの番号がすでに付けられて
いる。
医療保険番号は変わる、
税の番号も本籍地と仕事地などで番号があり唯一無二ではない。
・年金の場合には、年金の給付をちゃんとしていこうとしている。
・番号をつけ、所得情報と連携することで、様々な給付や負担をきめ細かに対応することが出来
る。適正な所得に適正な負担、そのための番号。
・パソコン 法定代理 子供の情報を親が見られる、
後見人として老人の情報を子供が見られる。
・パソコンからの申請も、行政職員が代理で申告することが出来る。役場の窓口に行けば見られ
るように考えている。
主婦:
・国民の所得を国が把握しようとしているのか。
向井:
・正確に把握しようとしているが、全ての取引を把握することは出来ない。食事も、個人の食事
か仕事の食事かを把握できない。
●15:56~ 会社員 女性:
・基本的に賛成。顔写真を入れるのは赤ちゃんも入れるのか。更新はどう考えているのか。番号
をどうやってつけるのか、市町村単位でつけるのか。
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向井:
・顔写真は原則つけることを考えている。しかし、強制は出来ない。結果として全員とはならな
い。赤ちゃんや寝たきりの人や高齢者など、現時点で方針がない。
・番号については住基コードがあるので、それを暗号化、変換した数字を考えている。通知は市
町村役場から来る。
●15:59~ 男性:
・本制度の導入にコストがかかりすぎる。初期に6千億、毎年数百億円。メリット、利益はいか
ほどか。どんなところにいくらかとか、具体的な数字は?
・税の申告をした数字と、社会保障の申告をした数字に、齟齬があった場合の修正方法は。
向井:
・便益は、カウントしやすい「金もの」が多い。社会保証の重複、行政コストの縮減、などなど
住民票などの取得のコスト 数百億
それを国が送ることによる送料が数百億
人が減ることについては、人を減らすか、別のサービスをするかは行政の判断
●16:03~ 公務員 男性:
・今日のパネリストの方々も、立場の違いから話しぶり、言葉遣いが違っていた。
正直者が損をしない
税金を取られる
正直者が得をする
税金を納める
税金を納めていただく
①そのため、誰にとっての制度なのか、
「国民目線」で検討をしていただきたい。
・また、八幡先生の話にもあった、
「入り口論の言い合いではなく、全体を議論して」に同感であ
る。
・番号制度のメリットの中に、様々な機関、情報の連携があげられた。確定申告での医療費控除
も、申請しなければ還付を受けられないし、必要な書類や手続きを番号制度の連携により、
「申
請主義」から、
「自動」に行うことが出来るはず。
・ただ、どのような税が納められ、どのような還付や行政からサービスを受けられているのかを
知っておくことも必要なので、手続きは自動化しながらも、情報は個人に提供されるように。
②ついては、番号制度の話だけではなく、税や社会保障、申告主義など、全体の議論の中で番号
制度をどうするべきかといった議論をお願いしたい。
●16:07~ 公務員 男性:
①国民の個人情報を守っていただきたい。
・セキュリティにはコストがかかるとの話があったが、きちっとした仕様を固めてもらえれば、
コストがかかるものではない。最初にセキュリティが高まる仕様を決めてほしい。
②管理コスト
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H23.10.14 番号制度シンポジウム in 香川
・あらたな情報を入れることの危険性。日弁連としては危ないとの評価。
森:
・住基カードの危険性 住基カードは4%程度の発行率。住基ネットシステムが出来る時にいろ
いろ便利になると言われたが、みなさんに広まっていない。より便利にすればみなさんが使っ
てもらえるということは、カードを落とすと大変ということ。
・あらゆる技術に絶対はない。コンピューター技術は特に。危険は残る。
向井:
・偽造防止技術、マイポータルもセキュリティを高める努力をする。仕様が大事。
○最後に一言ずつ
16:15~ 大前:
・少子高齢化 45年たつと人口は1億人を切る、90年たつと半減する。そのときにも番号制
度はいるのか。番号制度は木の枝葉でしかない。情報が集約されるほど情報に価値がで、安全
性をどこまでするか、みなさんと共に考えていかなければならない。安全と便利さ、全て正反
対、それをどこまでするのか、日本をどうゆう国にするのか。その議論が必要。
・ICチップのカードを持っていたら、GPSで居場所が分かる。行方不明者がわかる。監視管
理社会にすることが出来るが、どこまでするのか。
16:19~ 八幡:
・国際化が進んだ中では、なりすましとか防がなければならない。
・IT弱者 諸外国に比べ、日本の行政はIT弱者に優しすぎ、導入が遅れている。民間や諸外
国はそんなことをしていない。
・いろいろなカードの発行を。印鑑でも、実印と認め印の使い分けがある。
16:21~ 森:
・今日の話を聞いた中で、みなさんは番号制度がどれほどいると思われたか。自分にとって要る
のか要らないのか。
「国にとって要る」ではない。
・異常な支払いについてコンピューターでチェックする事は、今のシステムでも出来る。番号制
度が要るのか。
・役場でチェックが出来ることを言われたが、では、毎日役場に行って確認が要る。そんなこと
をしてまで番号制度が要るかどうか考えてください。
・住基ネットは、年金の現況届けが要らないことをメリットとして言われたが、現況が知りたけ
れば独居老人を訪問して確認する暖かい対応もある。
・2百歳になって年金が受給されていた。番号を導入すれば解決されるものではない。
・とりあえずやってみればいいが、この制度は、脱退すること、入らないという選択は出来ない。
一度流出した情報はもう消せない。
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16:26~ 前田:
・ネット申請や銀行取引もネットで行っている。
・カードに何を入れるかが大事。所得なんて公表されている。ETCでどこに行っているかがG
oogleに載っている方が怖い。
・このような制度、少数の意見を大事にする国なので、安易には導入されない。
16:28~ 向井:
・様々な意見がパネリストや会場からも出、実りあるものであった。
・日本の将来に役立つ制度を作っていきたい。
16:29~ 泉川:
・政府が制度設計されていく中で、今日の意見、質問を考慮いただきたい。
・国民のための使い勝手のよい、安全な制度にしていただきたい。
○司会より
・11月上旬の四国新聞に掲載予定。
-以上-
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