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南東地域 - 小松市

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南東地域 - 小松市
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南東地域(粟津・那谷)
1.地域の現況
・本地域は、粟津校下と那谷校下からなり、本市南部、国道8号
位置図
(小松バイパス)南東部の丘陵部に位置する。
・本地域には、粟津温泉、那谷寺等の観光施設があり、本市の重
要な観光拠点地域の一つとなっている。
・粟津温泉の観光入込み客数は伸び悩みの状況にあり、また、地
域内の人口も減少していることから、活性化が望まれている。
・地域内はほとんどが市街化調整区域であり、市街化区域内には
住居系と商業系の用途が存する。
・平成17年現在の人口は4,308人であり、人口減少が著しい。
また、平成17年の一世帯当り人員は2.61人と低く、高齢化率
も21.9%であり、10地域の中で中央地域に次いで高い。
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第Ⅱ章 地域別構想
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2.住民意向調査結果
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3.地域の特性と課題
〔特性〕
・本地域は、粟津温泉、那谷寺、ゆのくにの森、ゴルフ場等の観光・レクリエーション施設が点在しており、
本市の重要な観光拠点地域として位置づけられている。
・粟津温泉の活性化を図るため、温泉街一帯の再生事業が進められている。
・丘陵部に位置し、山林が8割近くを占めるなど、自然環境が豊かである。
〔課題〕
・粟津温泉は、観光入込み客数が伸び悩んでおり、近年は旅館・ホテルや商店舗の廃業により、空旅館や空
店舗、空地が目立ち、温泉観光地としての活力向上を図る必要がある。
・粟津温泉再生事業により、温泉街の道路整備や環境整備、活性化事業等を推進し、粟津温泉の魅力再生と
集客力向上を図る必要がある。また、併せて住宅地における居住環境向上を促し、良好な住宅地環境の形
成を図る必要がある。
・粟津川の河川改修や、粟津温泉再生事業を活用した緑地の整備やオープンスペースの確保、安全な避難
路・避難場所の確保、土砂災害防止施策や建築物の耐震化等を推進し、温泉街の防災機能の強化を図る必
要がある。
・宅地開発にあたっては、今後の人口動向と土地需要を見極めて、必要に応じて自然的土地利用と都市的土
地利用とが調和した適正な土地利用を図る必要がある。
・東部丘陵地の緑地帯は、都市環境、都市景観上重要な自然地であり、保全を図る必要がある。
・南加賀道路(粟津ルート)の未整備区間の整備促進と粟津温泉への導入路となる(都)粟津津波倉線や
(都)島粟津線の整備を推進する必要がある。また、(都)粟津街なか線の整備等により、温泉街の回遊性
を高める必要がある。
・国道8号(小松バイパス)と(都)粟津津波倉線の交差点周辺において、粟津温泉への玄関口にふさわし
い適切な土地利用の誘導と景観形成を図る必要がある。
・粟津温泉の活性化とともに、ゆのくにの森、那谷寺、こまつドーム、日本自動車博物館、ゴルフ場等の周
辺の観光・レクリエーション拠点とのネットワーク形成を図り、周遊性や観光の利便性向上に努める必要
がある。
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4.地域のまちづくりの方針
4-1.まちづくりの目標と基本的な考え方
〔まちづくりの目標〕
住む人訪れる人が心地よさを共有できる
北陸最古の温泉と歴史・自然にふれるまち
〔基本的な考え方〕
本地域は、粟津温泉、那谷寺など、歴史的にも貴重な本市を代表する観光拠点を有している地域であるが、
近年、観光入込み客数や地域の人口が減少しており、温泉街の空洞化が急速に進展している。
こうしたなかで、現在、粟津温泉の再生に向けた取り組みが進められており、総湯、道路、緑地の整備や
景観形成の推進等により、粟津温泉街の魅力向上を図るものとする。
また、併せて、居住者においても快適で安全に暮らせるよう、居住環境の向上や防災基盤の整備充実を推
進し、人口の定着化を図る。
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一方、本地域の背後には、緑豊かな丘陵が横たわっており、地域の良好な都市環境並びに都市景観を形成
する要素として保全に努める。
また、隣接する地域とも連携を図り、周辺の観光・レクリエーション拠点とのネットワーク化やアプロー
チ道路の整備等を推進し、観光拠点地域として、また住宅地として魅力と快適性を備え、住む人も訪れる人
も心地よく滞在、あるいは暮らせる地域づくりを目指すものとする。
●温泉街の賑わいと活力を創出する環境づくり
●安全で安心して快適に暮らせる定住環境づくり
●緑豊かな環境に包まれたくつろぎと癒しの空間づくり
4-2.地域整備の方針
(1)土地利用の方針
●粟津温泉は、現在、粟津温泉の再生に向けた取り組みとして、総湯、道路、緑地等の整備が進められて
おり、今後も温泉街としての顔づくり、無電柱化や街並み修景等の推進により、北陸最古の歴史を誇る
温泉地の魅力再生と活性化を図る。
●粟津温泉近隣の住宅地において、生活道路等の都市基盤の整備充実による居住環境の向上を推進し、人
口の定住化を図る。
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小松市都市計画マスタープラン
粟津温泉
粟津温泉・総湯
●那谷寺周辺において、来訪者の利便性向上を図るとともに、生活者の居
住環境の向上を図る。
●コミュニティ単位で人口が減少している地区では、既存集落周辺におい
て、周辺環境との調和を図りつつ、地区計画の活用や開発許可等の諸制
度の適切な運用により、一定割合の宅地化を進めることとする。この際、
優良農地との整合に十分配慮し、必要に応じて都市基盤の整備を行うも
のとする。
●国道8号(小松バイパス)の(都)粟津津波倉線の交差点周辺は、周辺
の田園環境との調和を図りつつ、沿道サービス路線としての施設立地を
許容するほか、粟津温泉など観光ゾーンへの玄関口にふさわしい適切な
那谷寺
土地利用への誘導と景観形成を図る。
●粟津温泉、那谷寺、ゆのくにの森、こまつドーム、日本自動車博物館、ゴルフ場等を有機的に連携する
観光ネットワーク化を推進し、多彩な魅力に富んだ観光ゾーンの創出を図る。
(南央地域と共通)
(2)交通施設整備の方針
●国道8号(小松バイパス)の4車線化、南加賀道路(粟津ルート)の未整備区間(国道305号以西)の
整備を促進するとともに、粟津温泉への導入路となる(都)粟津津波倉線や(都)島粟津線の整備を推
進し、交通ネットワークの強化を図る。(国道8号(小松バイパス):沿線地域共通、南加賀道路:南西、
南央地域と共通)
●温泉客が安全で快適にそぞろ歩きができる道路空間の
創出を図るため、新たに、(都)粟津街なか線や(市)
粟津町中2号線の整備を推進し、無電柱化や安全な歩
行者空間の確保を図る。
●住宅地内の狭隘道路の改善や通学路における歩道の設
置により安全対策を図る。
●温泉街、那谷寺とその他周辺観光施設間の周遊性の向
粟津街なか線の整備イメージ
上を図るため、案内サインの設置を推進する。
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(3)公園・緑地整備の方針
●温泉街において、足湯、広場、緑地の整備により、温泉情緒が感じられるような空間を創出する。
(4)その他の施設整備の方針(河川・下水道等)
●粟津川の河川改修を促進し、市街地の水害対策を図る。(南央地域と共通)
●下水道未整備区域(白山田町、那谷町等)においては、効果的な財源活用等を図るため、効率的な汚水
処理を検討しながら整備を推進していく。また、下水道の接続向上については、戸別訪問、PR活動や
普及促進サポータとの協働により、一層の普及促進を図る。
(5)自然環境保全及び都市環境形成の方針
●木場潟の流入河川である日用川や粟津川の水質浄化に努め、美しい水辺環境づくりを進める。
●東部丘陵地においては、山裾市街地の貴重な借景となっており、稜線と豊かな緑が構成する景観や良好
な自然環境の保全に努める。
●地域内に広がる農地は、生産拠点のみならず、環境、景観上の資源としても貴重な空間であり、保全に
努める。
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(6)都市景観形成の方針
●粟津温泉においては、無電柱化の推進や住民主体によるまちなみ景観のルールづくり(建物や屋外広告
物のデザイン、色彩等)により、温泉客がそぞろ歩きを楽しめる風情ある温泉街の景観づくりを推進す
る。
●(都)粟津津波倉線や(都)島粟津線沿線においては、沿道の建物修景、屋外広告物の規制、街路樹の
植栽等により、粟津温泉への玄関口にふさわしい沿道景観の創出を図る。
●また、国道8号(小松バイパス)においても、田園や丘陵地の緑に調和した良好な沿道景観の創出を図
る。(中東、湖東、南央地域と共通)
(7)都市防災の方針
●安全で安心な観光地を形成するため、温泉街において、安全な避難場所や避難路の確保をはじめ、狭隘
道路の改善やポケットスペースの確保、土砂災害防止施策、建築物の不燃化・耐震化促進等により、防
災性の向上を図る。また、公共建築物等の耐震化を促進する。
●第1次、2次緊急輸送道路である国道8号(小松バイパス)、(主)小松山中線の整備充実や機能強化を図
る。
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10.南東地域の整備方針図(粟津、那谷)
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