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連載ひと vol.13

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連載ひと vol.13
「ひと」
VOL.13
忘れられない「ありがとう」という言葉
年間を通して好成績を挙げた軟式野球部。怪我でプレーできない状況でありながら、好調な部を引っ張ってきたのが主将である
立石さんです。
特待生でもある立石さんに学業とサークル活動両立の秘訣、
リーダーシップの極意を聞いてみました。
●学業との両立で悩んだことはありますか
ほぼ毎日練習がありますし、土日も試合があることが多く、た
しかに両立は大変です。
特に、2・3年次には実験を伴った課題やレポートが多かった
ので、練習に参加した後にほとんど寝ずに課題をやるという毎
軟式野球部主将
あつ し
立石 篤志さん
(工学部 建設工学科3年)
日を、一週間近く続けたこともあります。しんどかったですが、
終わった後の達成感や「これが終わったら焼肉を食べに行こう」
とか、
「これが終わったら仲間と飲みに行こう」など、終わったら
何かをしようと考えることで、続けることができたと思います。
●今年1年間の軟式野球部を振り返ってみてください
は地元長崎出身の先輩が所属していたソフトボール部を考え
たのですが、やはり野球をやりたくて軟式野球部に入部しました。
●将来の夢を教えてください
たことで波に乗れたと思います。4月の終わりに3敗目を喫し
道がないところに道をつけるといった、人の役に立てるモノ
たときには、優勝は無理かもしれないと思ったのですが、その
●主将として苦労した点は
づくりがしたいと思います。本当に夢のまた夢ですが、ゆくゆく
広島六大学軟式野球春季リーグ戦で、勝ち点1の差で優勝し
時点から皆の目の色が変わりました。最後の4連戦で4連勝し
たことも大きかったと思います。
メンバーの互選で主将になった当初は、いい加減な練習をせ
ずケジメをつけることを最優先に考えました。回りを見て状況
は自分で起業したいとも考えています。
この怪我ですから野球を続けるのは難しいかもしれませんが、
自分たちのチームは打撃より守備のチームなので、
しっかり
判 断することや 自ら考えて
草野球でもいいので野球には係り続けたいですね。後輩たち
守って相手のミスを突き得点するパターンが多いんです。で
行動することは社会に出て
も頑張って部を盛り上げていってほしいと思います。
も全国大会に行ったときには、自分たちの小さなミスが直接失
からも必要です。野球だけで
点につながったり、パワーの差や投手力の違いなど、広島との
人生が終わるわけではない
レベルの差を感じました。明治学院大との準決勝が一番しんど
ので、将来につながるような
かったですね。幸い延長13回タイブレークの末、勝つことは出
プレーをしてほしいと思って
来ましたが、その疲れが残っていたのか、決勝ではスタミナ切
いました。
れで負けてしまいました。
肘の怪我が悪化して、主将
それまで、主将としてメンバーに対していろいろこまかいこ
になった2ヵ月後からプレー
とまで言っていたことを、全国大会以後意識して余り言わなく
することが出来なくなりまし
なりました。全国で準優勝できたことで、チーム全体に自信と
た。冬場の練習でランニング
自覚が表れてきたからかもしれません。のびのび野球をやれる
メニューを強化したときには、
ようにもなりました。それが秋季リーグ戦や西日本大会の優勝
指 示するだけ の 私に「 肱が
につながったのではないかと思います。
悪くても走ることは出来るん
じゃないのか」
(本当はラン
●本学を選び、軟式野球を始めたきっかけを教えてください
ニングで肱を 振ることも 怪
高校時代から硬式野球をやっていました。公務員受験に失敗
我の悪化に拍車をかける状
し、土木系の専門学校に進むつもりだったのですが、担任の先
態だった)と文句を言われた
生に大学進学を勧められ、西日本の大学の中で就職率のいい
こともありました。長崎弁と違って広島弁はきついですから、2
<軟式野球部の年間成績>
本学を選びました。
倍傷つくんですよ。怪我の状態を理解してもらってからはそう
平成18年度広島六大学学生軟式野球春季リーグ戦
いうこともなくなりましたが、自由な考えを持つメンバーが多
成績:リーグ優勝(通算成績 8勝3敗1分)
※第29回全日本大学学生軟式野球選手権大会出場権獲得
入学して何かサークル活動をしたいと探していたとき、最初
かったので、それを一つの方向に引っ張っていくことが難しか
ったですね。
第29回全日本学生軟式野球選手権大会
西日本大会が主将として最後の大会になった
のですが、試合後に同級生から「ありがとう」と言
われたことが、一番嬉しかったです。それまでの
苦労がすっかり洗い流された感じでした。
成績: 2 回戦 工大 7−2 下関市立大
準決勝 工大 5−4 明治学院大(延長13回)
決 勝 工大 2−3 文教大
※10大会ぶり2度目の準優勝
平成18年度広島六大学学生軟式野球秋季リーグ戦
●野球以外で興味をもって取り組んでいること
がありますか
成績:リーグ優勝(通算成績9勝1敗2分)
※第23回西日本学生軟式野球選抜大会出場権獲得
高校も土木系だったので、土木施工管理技士や
危険物取扱者の資格は取得していたのですが、
技術士(建築部門)の資格を取得したいと思い、
今年受験しました。夏休みには本学で開催してい
る技術士受験対策講座も受講したんですよ。
8
第23回西日本学生軟式野球選抜大会
成績: 1 回戦 工大 2−0 川崎医療福祉大学
準決勝 工大 3−0 畿央大学
決 勝 工大 4−3 国際医療福祉大学(延長11回)
※5大会ぶり3度目の優勝
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