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進行性乳がん患者さんと医師間のコミュニケーション、 治療に関する対話

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進行性乳がん患者さんと医師間のコミュニケーション、 治療に関する対話
ノバルティス ファーマ株式会社
〒105-6333
東京都港区虎ノ門 1 丁目 23 番 1 号
虎ノ門ヒルズ森タワー
http://www.novartis.co.jp
MEDIA RELEASE • COMMUNIQUE AUX MEDIAS • MEDIENMITTEILUNG
2016 年 10 月 6 日
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
この資料は、ノバルティス(米国・ニュージャージー州イーストハノーバー)が 2016 年 9 月 14 日(現
地時間)に発表したものを日本語に翻訳(抄訳)したもので、参考資料として提供するものです。資料
の内容および解釈については英語が優先されます。英語版は http://www.novartisoncology.com をご参照
ください。
~米 The Breast Journal 誌に掲載のノバルティスによる調査~
進行性乳がん患者さんと医師間のコミュニケーション、
治療に関する対話に大きな隔たりがあることが浮き彫りに
•
調査対象となった進行性乳がん患者さんの 89%が初回診断時に医師との間で
長期的な治療「ロードマップ(計画)」について話し合うことが重要である
と感じているものの、43%がそのような話し合いを行っていないと回答 1
•
患者さんは病気が進行する過程で、治療選択肢や生活の質に関する問題につ
いて理解するために、腫瘍専門医との包括的な対話を求めている 1
•
進行性乳がん患者さんのコミュニティーのサポートを受けて、この調査結果
をもとに患者さんと腫瘍専門医間のコミュニケーションを改善させるための
個別の話し合いガイドを作成
2016年9月14日、米国・ニュージャージー州イーストハノーバー発 – ノバルティス
は、The Breast Journal 誌にMake Your Dialogue Count(医師との対話を有意義なも
のに)調査の結果が掲載されたことを発表しました。Make Your Dialogue Countは、
病気が進行する過程で進行性乳がん患者さんと医師との間に生じるコミュニケーシ
ョンの隔たりを特定し、固有のニーズを理解することを目的とした初の調査です。
ノバルティスでは、調査項目を策定し、その調査結果が進行性乳がんに関わる方々
にとって有意義なものとなるよう、腫瘍専門医、患者団体、心理学者で構成される
委員会を招集しました。進行性乳がんとは転移性乳がん(ステージIV)および局所
進行性乳がん(ステージIII)を指します。
今回の調査の筆頭著者兼アドバイザーでもあるアダム・ブラフスキー医師(Adam
Brufsky, MD、ピッツバーグ大学医療センター、女性がん治療センターのメディカ
ル・ディレクター)は述べています。「Make Your Dialogue Count調査の結果、
個々の患者さんごとに治療計画を調整し、生活の質を改善するために、腫瘍専門医
が患者さんとの間で特定の懸念事項や希望について継続的かつ開かれた対話を持つ
ことの重要性が明らかになりました。この結果には、診療のあり方を改善するため
の要素が含まれています。腫瘍専門医としての立場から、私たちは、治療に関する
話し合いに積極的に参加するよう患者さんを促す一方で、進行性乳がん、治療選択
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肢、副作用管理、支援サービスについてどのように伝えていくかということに、よ
り気を配る必要があるということは明らかです」
進行性乳がん女性患者さん359人と腫瘍専門医252人を対象に実施されたMake Your
Dialogue Countの調査結果によると、特に治療計画と目標に関するコミュニケーシ
ョンにおいて、患者さんと腫瘍専門医間の対話に隔たりが存在することが明らかに
なりました。
•
•
•
患者さんの 89%および腫瘍専門医の 76%が、「進行性乳がんの初回診断時
に現在推奨される治療の先にある長期的な治療計画について話し合うこと」
が重要である、または非常に重要であると回答しています。しかしながら、
43%の患者さんが、「実際にはそのような話し合いは行われなかった」と報
告しています 1。
患者さんの 70%および腫瘍専門医の 65%が、「進行性乳がんの初回診断時
に患者さんに支援サービスを紹介すること」が重要である、または非常に重
要であると回答しています。しかしながら、「医師によってそうしたサービ
スの紹介があった」と報告した患者さんはわずか 36%でした 1。
腫瘍専門医の 23%が、「感情的な理由から、進行性乳がん患者さんに対して、
特定の情報を伝えることができないことがある」と回答し、27%が、「特定
の状況下では、進行性乳がんは根治が不可能であるという事実について患者
さんと話し合うことはしない」と回答しています 1。
ノバルティスでは今回の調査結果に基づき、進行性乳がんの患者さんが医師との対
話を改善できるようMake Your Dialogue Countというツールを作成しました
(www.MakeYourDialogueCount.com、英語のみ)。このツールは、患者さんと医師と
の円滑なコミュニケーションをサポートするように設計されています。進行性乳が
ん患者さん特有の経験に関連した質問に回答すると、それぞれの懸念事項に対応す
る個別の話し合いガイドのほか、医師との対話を開始するためのヒントや次回の来
院時に尋ねるべき質問がウェブ上で作成され、ダウンロードすることができます。
治療内容の変更や病状の変化が生じた場合は再度質問に回答することで、患者さん
にとって最も重要な事柄に対応する新しい対話ガイドを作成することが可能です。
日本のノバルティスでは、進行性乳がん患者さんをサポートする取り組みとして、
乳がんが転移・再発した患者さんや、転移・再発患者さんを支える人々のための冊
子を、キャンサー・ソリューションズ(株)の協力を得て作成し、提供しています。
また、乳がん患者さんやそのご家族を対象とした市民公開講座や、乳がん啓発サイ
ト「乳がん羅針盤」を通じて、乳がん治療全般において、患者さんやその家族と医
師・医療チームとのコミュニケーションを円滑にするための情報提供を行っていま
す。
•
Brestcare note
~乳がんが転移・再発した患者さんのための手引き~
http://bit.ly/breastcare-note
•
Breastcare support note
~乳がんが転移・再発した患者さんを支える人のための手引き~
http://bit.ly/breastcare-support
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•
乳がん啓発サイト「乳がん羅針盤」
http://www.nyugan-rashinban.jp/index.html
調査のデータおよび進行性乳がんに関する詳細についてはこちらのサイトをご覧く
ださい:www.advancedbreastcancercommunity.org (英語)
Make Your Dialogue Count 調査について
この調査は、2014年6月20日から8月22日の間に実施されました(調査はハリス・ポ
ールに委託)。調査データは、米国内における、進行性乳がんを患う21歳以上の女
性359人、進行性乳がん女性患者さんの介護者234人、ならびに1カ月に5人以上の進
行性乳がん患者さんを治療している免許を持った腫瘍専門医252人から収集されまし
た。患者さんに対する調査はオンライン、電話、紙媒体など様々な方法で実施され、
それらのデータは重み付けされていないため、調査対象である個人のみを代表する
ものとなっています。腫瘍専門医に対する調査は全てオンラインで実施され、それ
らのデータは、米国内で診療を行っている免許を持った腫瘍専門医の母集団を反映
させるため必要に応じて性別、診療年数、および地域で重み付けされました。計算
できる誤差推定値はありません1。
進行性乳がんに対するノバルティスの取り組み
25 年以上にわたり、ノバルティスは乳がん患者さんのために科学的進歩を後押しし、
グローバル・コミュニティーと連携して臨床診療の改善を進める最前線に立ち続け
てきました 2。ノバルティスは幅広い乳がんパイプラインを有し、乳がんの治療薬候
補となる開発中の化合物数では最多となっており、特に進行性乳がんに最もよくみ
られるタイプである HR 陽性進行性乳がんに対する新たな治療や、併用療法の創出
において業界をリードしています 2。
進行性乳がんについて
進行性乳がんとは、転移性乳がん(ステージ IV)および局所進行性乳がん(ステー
ジ III)を指しています 3。転移性乳がんは、疾患の最も進んだ状態で、がんが脳、骨
や肝臓などの身体の他の部分に広がっている場合を指します 3。局所進行性乳がんは、
がんがリンパ節および/または乳房内の他の組織に広がっているものの、身体の離れ
た部位にまでは広がっていないものを指します 3。
HR 陽性/HER2 陰性進行性乳がんは進行性乳がんに最もよくみられるタイプであり、
毎年、全世界で推定 22 万人の女性が HR 陽性/HER2 陰性進行性乳がんと診断されま
す 4,5。HR 陽性進行性乳がんはエストロゲンやプロゲステロンなどの特定のホルモ
ンに対する受容体を発現するタイプの乳がんで 5、これらのホルモンによってがん細
胞が増殖します 5。
免責事項
本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、
その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリ
スクなどにより、現在の予想と異なる場合があることをご了解ください。なお、詳
細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けております Form20-F
をご参照ください。
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ノバルティスについて
ノバルティスは、ヘルスケアにおける世界的リーダーです。革新的な新薬、アイケ
ア(眼科用医療機器、コンタクトレンズなど)、高品質かつ安価なジェネリック医
薬品など、幅広い分野の製品を提供しています。ノバルティス グループ全体の 2015
年の売上高は 494 億米ドル、研究開発費は 89 億米ドル(減損・償却費用を除くと
87 億米ドル)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは約 118,000
人の社員を擁しており、世界 180 カ国以上で製品が使われています。詳細はホーム
ページをご覧ください。http://www.novartis.com
参考文献
1.
2.
3.
4.
5.
Count Us, Know Us, Join Us Make Your Dialogue Count Survey, Harris Poll, sponsored by Novartis (2014).
Novartis Data on File.
American Cancer Society. How do you determine the stage of breast cancer? Available at
http://www.cancer.org/cancer/breastcancer/detailedguide/breast-cancer-staging. Accessed May 10, 2016.
Dobrescu A, et al. Study of Estrogen Receptor and Progesterone Receptor Expression in Breast Ductal
Carcinoma In Situ by Immunohistochemical Staining in ER/PgR-Negative Invasive Breast Cancer.
International Scholarly Research Network. 2011;2011:1-5.
Buckley N, et al. Breast Cancer. Decision Resources. March 2011:1-301.
以上
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<参考資料>

Breastcare note:
乳がんが転移・再発した患者さんのための手引き
URL: http://bit.ly/breastcare-note
乳がんの治療後あるいは治療中に再発が見つかっ
た方々、あるいは他の臓器への転移を伴うステー
ジ IV と診断された方々を対象として、告知を受
けたときの心構え、治療法やお金のこと、セカン
ドオピニオン・臨床試験・緩和ケアなどに対する
考え方、副作用や身体のこと、周囲とのコミュニ
ケーションの取り方、こころの不安への対処のヒ
ントなどをご紹介しています。

Breastcare support note:
乳がんが転移・再発した患者さんを支える人のための手引き
URL:
http://bit.ly/breastcare-support
転移あるいは再発乳がんの告知を受け、ショック
を受けておられる患者さんに対して何が出来るの
か、どうサポートし、どんなことをこれから一緒
に考えて行けばよいのか、などについてご紹介し
ています。

乳がん羅針盤:
URL:
http://www.nyugan-rashinban.jp/
乳がんとどう向き合っていくのかということを
テーマに、医療関係者、患者さんと家族の実際
の声を集めて制作されたサイトです。
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