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ものの燃えかたと空気

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ものの燃えかたと空気
ものの燃え方と空気
単元名
単元目標
もの(植物体)を燃え続けさせるためにはどうしたらよいかに問題をもち、ものが燃えるのに必 要な
ものやものが燃えたあとの空気の変化を、見通しをもって調べることができるようにする。
これらの活動から,空気中の酸素にはものを燃やすはたらきがあり,ものが燃えると空気中の酸素の一部が使わ
れて二酸化炭素ができることをとらえ,ものの燃焼と空気の性質や組成の変化を関係づけ,ものの燃焼のしくみをと
らえることができる。
学習の系統性
略
単元計画
6 時間~ 9 時間
目
標
学
習
活
動
1 ローソクの炎を見て気づいたことを ○ローソクの火を観察する。
発表することができる。
○気づいたことをまとめる。
○発表する
2 ろうそくの何が燃えているのかを ○ローソクの何が燃えているの?
予想することができる。
○芯が燃えているのか(実験①)
3 ろうが熱せられて気体になったとき ○ロウが燃えているのか確かめる。(実験②)
に気体が燃えることがわかる。
4 火が燃え続けるためには「空気」 ○ロウソクに瓶をかぶせたらロウソクの炎はどうなるでしょうか。
が必要であることを実験で確かめ ○ロウソクに蓋をかぶせたらロウソクの炎はどうなる
ることができる。
5 燃えることと関わってる気体は何 ○気体の中の「酸素」「窒素」「二酸化炭素」の割合を予想する。
かを考え,予想することができる。 ○ 3 つの気体のうち「燃える」ことと関わっている気体はどれか。
6 窒素,酸素,二酸化炭素のうちど ○ 3 つの気体のうち「燃える」ことと関わっている気体はどれかを実
れが「燃える」ことと関係している 験で確認する。
か確かめることができる。
7 ロウソクが燃えるときには酸素が ○ロウソクが燃えたあとにはどんな気体が発生するのかを実験で調
使われ,二酸化炭素が発生するこ べる。
とがわかる。
8 ロウソクだけでなく,ものが燃える ○ロウソク以外のものを燃やしてみて,「二酸化炭素」が発生するか
際には酸素が使われ,二酸化炭
実験で確かめる。
素が発生することを理解する。
9
物が燃えるのではなく,熱せられ ○マッチ棒をアルミ箔でつつみ,熱すると中のマッチがどうなるか予
ることによって発生する「気体」が 想し確認の実験をする。
燃えていることを確かめることがで ○「燃える気体」もあるのか確かめる。(水素)
きる。(発展的な学習)
10 学習した実験方法を使って「気体 ○気体の名前を伏せて,どの気体なのかを予想する。
X 」が何であるかを証明することが ○今まで行った実験方法で気体 X が何なのかを調べ,証明する。
できる。(発展的な学習)
11 まとめの学習
○余った時間で「単元まとめ新聞」を作成する。
14 テスト
○余った時間で「単元まとめ新聞」を作成する。
-1-
1時
本時の目標
炎を観察しよう
ローソクの炎を見て気づいたことを発表することができる。
準備するもの
○ろうそく ○ろうそくを立てる粘土台 ○マッチ
○紙(燃やしてもいいもの) ○ピンセット
○色鉛筆 ○濡れふきん
○アルミホイル皿
まず初日は燃えている炎の様子をよく観察させます。
その前に最初の発問です。
燃えるとはどういうことですか,ノートに一言で書きなさい。
なんとなく知っているつもりが,言葉ではなかなか説明ができません。
あたりまえの自然現象を説明できるようになることが「理科」の勉強で,その当たり前のことを真剣に研究したからこ
そたくさんの大発見があり,それが今のみんなの生活を支えているだよと,理科を学習することの大切さを強調しま
す。
口べたの北美っ子ががんばって説明します。
炎が出ること
煙がでること
熱くなること
さらに,なんで炎がでるの?と聞きます。
熱いから
空気が燃えるから
あついと燃えるの? アイロンは燃えているの? 電気ごたつは燃えているの?
空気が燃えると地球上の空気が全部燃えちゃわない?
・・・・・・・・・・・・・とうとう何も答えられなくなります。
この単元では「燃えるって何なの?」「どうして燃えるの?」ということについて勉強していきます。
まずは身近な炎である「ろうそく」をじっくり観察してもらいます。
*炎をスケッチさせます。とくに炎の微妙な色の違いをよく見て描くよう伝えます。
*気が付いたことを 5 つ以上書かせます。 (見る角度を変えてみる
指などを近づけてみる)
さらに
※紙切れをピンセットで上手に燃やすということをさせます。
もちろんいろいろなことに気づかせることが目的ですので,じっくり観察するよう促します。
安全指導は十分行います。(濡れふきんアルミホイル皿なども用意します。)
-2-
1 枚の用紙をグループに配り適当な大きさに切って,ろうそくの炎で燃やします。その燃える様子を見て気づいたこと
をノートに書いていきます。
気づいたことを発表する時間がなくなってしまいました。下は子どもが書いたノートです。
2時
本時の目標
燃えているのは何?
ろうそくの何が燃えているのかを確かめることができる。
準備するもの
○ろうそく ○スタンド
○ガスコンロ
○マッチ
○水槽
前の時間に行ったろうそく観察で気づいたことを発表する。
発表
ロウが溶ける 消えるとロウが固まる 芯が黒くなっている 燃えているときは芯が赤い
炎の下が青い 炎の真ん中が透明だ 炎の上の方が黄色い(オレンジ)
炎の形が一定 炎の上の方がとがっている 周りから見ても同じ形 上が熱い
横よりも上の方が熱い 風が吹くと揺れる (影も揺れる) 上から見ると丸い・・・・
消えると白い煙が出る
これらの問題をできるだけ解決できるよう,この単元で勉強していきますと告げ次に進みます。
課題①
ろうそくの何が燃えているのでしょう? グループで考えて下さい。
予め選択しをみんなで確認します。
1.芯 2.ろう 3.芯とろう 4.芯とろうと空気 5.芯と空気 6.ろうと空気 7.空気だけ
この中から答えを選ぼうということになりました。
答えが決まったらミニホワイトボードに書かせて,持ってこさせます。その時間差を利用して「理由」をノートにまとめ
させます。答えには根拠を示してもらいます。
芯は当然燃えていて,空気も必要だという意見は大半でしたが,
-3-
ロウはに関しては「燃えない」「燃える」で半々に分かれました。
理由は
○
しんに火をつけるから
○しん以外に燃えるところがないから
しんから炎が出るから
○ しんが黒くなっているから燃えている
○ろうは芯を安定させるためについている
○ ろうには燃える成分が入っているから燃えると思う
○ろうも一緒に燃えている。
○ろうは燃えて液体になり,芯に染みこんで燃える。
○
確認の実験にに入ります。
まずは「芯は燃えるか?」です。
長いろうそくを 2 本渡してはさみなどで分解し、芯だけ取り出します。芯は 3 分割くらいに分けます。
グ ル
ープ全
員が用意できた時点で「では芯だけを燃やしてみよう。」といってピンセットで芯をもって,ろうそくの火で燃やします。
T 「芯が燃えるのは正解で
すね。ただ燃え方が違うと思
います。どう誓いますか」
C 「あっという間に燃える。」
T 「そう!ろうそくに火をつけ
たときの芯は、うんと少しず
つしか燃えていない。それな
のに芯だけだとあっという間に燃えてしまいますね。ロウに関係しているかもしれませんね。それについては次の時
間に考えてみましょう。」
3時
本時の目標
「ろう」は燃えているの?
ろうが熱せられて気体になったときに気体が燃えることがわかる。
準備するもの
○ろうそく ○スタンド
○ガスコンロ
○マッチ
○変形おたま
T:「今日は前の時間の『ろうそくの何が燃えているか』のつづきです。」
板書します。
実験②
ロウは燃えるだろうか。確かめてみよう。
-4-
○ピンセット
○
前回芯を抜いてばらばらにした「ロウ」を使います。瓶セットでつまんでろうそくの火であぶります。
T 「今火をつけてみて、ロウは
燃えないんだけれど、燃えない
かわりにどうなった?」
C「とけた。」
T「4年の時勉強したと思いま
すが,とけたロウのような状態
を何というんだっけ??」
C:液体。
T:硬いのは??
C:固体。
T「今やったのは、固体のロウ。固体のロウは火がつかない。では液体だったらどうかな。」
C 「固体でつかないのだから液体も燃えない。」「ガソリンみたいに液体が燃えることがある。」
T 「では確かめてみましょう。」
実験の準備をします。
①スタンドにお玉(柄の部分を曲げたもの)を固定します。
②ガスコンロの真ん中になるようにします。 (ガスバーナーがないのでガスコンロを使っています。)
③ガスコンロの火がつくか確認します。
④お玉の中にロウのかけら 2 個くらい入れます。(2 個以上入れると火が大きくなり危険)
⑤もし燃えたら,その時点でガスコンロの火を消すよう指示します。
⑥濡れぞうきんも用意させます。
安全指導を徹底して行います。
ガスコンロを点火して
しばらくすると,ロウ
が液化します。その
後 30 秒くらいで煙が
出 始 め ,高 温 になり
自然に発火します。
子 供 たちは、 ロウの
燃える様子に驚きながらも、楽しそうにスプーンで燃えるロウを眺めている。
火が自然に消えていきます。教室中にロウのにおいと,煙が充満します。
「ロウは燃える」と予想した子たちでも実際はロウが燃えるのを見るのははじめてで,興奮します。
「ロウは燃えましたね」じゃあ板書します。
板書
1.燃えない。とけるだけ。(固体)
↓
2.
(液体)
液体の状態になったロウは燃えましたか?の問いに全員が「燃えました」の答え。
そこでこう質問します。
T 「実は違うのです。あまり目にはわからないのですが,実はみんながガスコンロで熱しているとそれが別の形にな
って燃えるのです。その別の形とは何でしょう?」
-5-
c「・・・・・・・・・・」
T 「水を例に考えてみて!氷が固体で,それが水になると液体で,それが蒸発すると・・・・・・・」
c「気体になる」
T 「そう。つまりロウも気体になって,その気体が燃えているのです。」
そして次のように板書します。
板書
1.燃えない。とけるだけ。(固体)
↓
2. 燃えない。
(液体)
↓
3.燃える。
(気体)
☆できれば,灯油の液体にはマッチの火はつかないけど、温度をあげて気体にすると火がつくということを見せた
り,固形燃料も見せたりすると「燃える」意味をもう一歩進めて考えることができると思います。
4時
本時の目標
「空気」は燃えているの?①
火が燃え続けるためには「空気」が必要であることを実験で確かめることができる。
準備するもの
○ろうそく ○ろうそく台
○底なし集気瓶
○蚊取り線香
○アルミでカバーした蓋
ろうそくについての確認をします。
T:「ロウソクの芯は燃えましたか」
C:「燃えました。」
T:「ロウソクのロウは燃えましたか。」
C:「気体になったとき燃えた!」
今日は空気は燃えるかどうかについて確認します。実験で確かめたいのですが
どうしたら確かめられるでしょうか。
すぐさま「ロウソクを閉じこめる!」と反応がありました。たぶん教科書の写真を見たのでしょう。
「いい方法だ」とすかさずほめます。
教科書 6 ページの下の写真のようにすることを告げ,簡単なスケッチをしてもらいます。
スケッチが終わったら机の上を片づけさせ実験道具を用意させます。
☆ロウソクは短めのものを使います。(反応をはっきりさせるため)
まずは,
確認①
ロウソクに瓶をかぶせたらロウソクの炎はどうなるでしょうか。
変化はないという答えがほとんどでした。
結果は多少炎の勢いがなくなります。
立て続けに段階的に考えさせていきます。
確認②
ロウソクに蓋をかぶせたらロウソクの炎はどうなるでしょうか。
90 %が消えるという予想でした。
しかし,しばらく燃え続けたことで途中で「げ!消えないぜ!」などの反応がありまし
た。結果的に消えるのでほっとしていました。
-6-
確認③
何かが燃えるためには空気が必要だといっても良さそうね。でもまだ結論は速い。瓶
の蓋を少しだけ開けたらどうだろうか。(1 cm)
空気が入るから燃えると考えていいだろうか。
燃える 25 人 ちょっとしか燃えない 10 人 消える 2 人
結果は・・・・・・消えました。 2 人の正解者を大いにほめました。
T:「上の蓋を開けたのに火が消えたということは,空気は燃えるということとは何の関係もないんじゃないの?」
ゆさぶりをかけます。
C:「空気が足りないから」「下から空気は来るんじゃないかな」などのつぶやきが聞こえます。
そこで
確認④
じゃあ下を開けよう。(といって下に隙間をあけた粘土の土台を見せます。)
上は閉めます。ロウソクの火はどうなると思いますか。
と
燃える 15 人 ちょっとしか燃えない 18 人 消える 5 人
結果は・・・・・・またまた消えました。 5 人の正解者をまたまた大いにほめました。
T:「下を開けてもだめだったから,やっぱり空気とは関係ないんじゃない?」
C:「下も上も開けないとだめだと思う」
T:「どうして?」
C:「・・・・・・・・・・・・」「通り道がないとだめだから・・・・・・」自信なさそうに一人の子が答えました。
確認⑤
わかりました。では上も開けましょう。ただほんの少しだけですよ。
(上は 1 cmくらいあけさせました。)
燃える 24 人 ちょっとしか燃えない 13 人 消える 0 人
結果は・・・・・・燃え続けます。隙間を大きくしたり小さくしたりして確認させました。
隙間を大きくすると火は大きくなるし,小さくすると火も小さくなり,子どもたちはそ
れを楽しんでいました。タイミングがはずれて消してしまうグループもありました。
実験後まず①~⑤までの確認をノートに書かせます。その後
T:「どうやら空気の流れには決まりがあるようですね。今度はそれを確かめましょう。でも空気は透明ですから,どう
流れているのか確認が難しいですね。どうしたらいいでしょうか。」
C:「火を入れる」「ロウソクの黒い煙」「線香のけむり」
T:「煙で確かめれば空気の流れがわかりそうですね。線香はずっと煙を出しますので,線香を使いましょう。でも今
日は線香は線香でももう少し煙のたくさん出る線香を使いましょう。何だと思いますか。」
C:「蚊取り線香」
確認⑥
空気の流れを線香の煙で確認しましょう。
まず上からです。
そして下からも入れます。
-7-
まとめます。
T:「何かが燃えるためには,空気が必要だということは確かなようですが,空気が燃えているかどうかはまだ今日の
実験だけではわかりませんので,次の時間にまた確認してみましょう。」
おわり
5時
本時の目標
「空気」は燃えているの?②
燃えることと関わってる気体は何かを考え,予想することができる。
準備するもの
○アルミ製七輪 ○ランプ 2 種
○気体の割合を示すグラフ
○窒素ボンベ
本題に入る前に前時の確認をします
T:「空気は下の方から上へと流れていましたね。
日を使う道具にはこの性質が利用されています。」
といって 3 種類の道具を見せ,説明します。下方と上方にはっきりした空気孔のある道具を見せます。
実際に日をつけて見せてあげました。
アルミ製七輪
ランプ(2 種類)
本題に入ります
T:「みんなが『空気』といっているものは,実は多くの気体の集まりなんです。その中のどれかの気体が燃やす働き
をしているのだと思うのですが,まずみんなの知っている気体を言ってみて下さい。」
C:「二酸化炭素」「酸素」「水素」「ガス」「窒素」
T:「けっこうたくさん知ってますね。この中で空気中にある(占める)割合が一番おおいのはどれだと思いますか?」
酸素:31 人 二酸化炭素 5 人 水素 1 人 ガス 0 人 窒素 2 人
やはりよく知っている「酸素」が一番多いと考えているようです。
答えを教科書で確かめさせます。見た瞬間に「えー」と意外な声をあげます。「窒素」と答えた子たちを賞賛します。
答えが当たっていたからではなく,少人数にもかかわらず手を挙げたことをほめます。少数意見でも堂々と手が挙げ
られるようになるためにはこういったことが大切だと思います。
ここで「課題」を伝えます
課題
窒素,酸素,その他の気体のうち,燃える働きと関係しているのはどの気体でしょうか。
空気中の割合の多い方から聞きます。
窒素 8 人 酸素 27 人 その他 2
☆窒素が一番割合が高いという結果を見たあとだけに 8 人も「窒素が関係している」と考えたようです。
T:「ではどんな実験をすればいいでしょうか」
c:「気体を集める」「それぞれの気体でロウソクを燃やす」
T:「じゃあどうやって気体を集めますか?」
-8-
C:「・・・・・・・・・」
T:「特定の気体を集めることは難しいですが,作ったりすることができます」
といって教科書の「二酸化マンガンから酸素を作る実験」を見せます。
T:「今回の実験ではこれを使います」
といって「ボンベ」を見せます。
T:「これは 100 %窒素です。」※実際は 95 %くらいです。
T:「これをこの集気瓶の中に入れます。だけどどうやって?直接入れちゃうとほかの気体も混ざっている可能性があ
るよね。」
いくつか子どもの発言を聞いた後方法を説明します。
教科書p 9 の実験方法をスケッチさせます。
実験は次の時間に
6時
本時の目標
「空気」は燃えているの?②
窒素,酸素,二酸化炭素のうちどれが「燃える」ことと関係しているか確かめることができる。
準備するもの
○気体の割合を示すグラフ ○集気瓶(小)
○燃焼さじ
素ボンベ ○ストロー ○水槽 ○マッチ ○
○ふた
○集気瓶のふた(ガラス)○窒
実験
窒素,酸素,その他の気体のうちどれが「燃える」ことと関係しているか確かめよう。
「その他の気体」では二酸化炭素を使います。
必要な実験道具をそろえます。
実験の仕方をを簡単に説明します。
前の時間に実験の仕方はスケッチして確認しまし
ので結構スムーズに準備できました。
た
前グループ同時にロウソクを入れます。
すぐ消えます
次は酸素
そして二酸化炭素
実験の結果とわかったことをま
とめます。
空気の中の(
)にはもの
を燃やす働きがある。
☆酸素は燃えるのではなく、も
のを燃やす性質がある(助燃
性)ことを説明します。
-9-
7時
本時の目標
使われた酸素はどうなる?
ロウソクが燃えるときには酸素が使われ,二酸化炭素が発生することがわかる。
準備するもの
○集気びん
○石灰水
○ふた
○燃焼さじ
○ろうそく
○マッチ
課題
ロウソクの火が瓶の中で燃えたあとの空気はどうなっているのだろう。
①何もない(真空)
②別の気体がある
③その他
発表
根拠(理由)を発表します。
①何もない(真空)
3 グループ
酸素が使われるのだから何もなくなる。
②何も変化はない
0 グループ
③別の気体がでる
5つ
酸素が使われても,窒素などの外の気体は残っている。
③その他
1つ
二酸化炭素が発生する。(根拠になっていないが OK)
※子どもたちは「環境」の勉強などで,物を燃やすと「二酸化炭素」が発生するということを大抵知識として知ってい
ます。
実験
石灰水を使って,「二酸化炭素」が発生するか確かめよう。
試演
まずは石灰水にボンベの酸素を注ぎます。→
次に二酸化炭素を注ぎます
→
変化なし
白くなる
石灰水の性質を確かめます。
各グループで実験に入ります。
結果
①集気びんに石灰水を入れてふってみる
→
②ロウソクを入れた後,ふってみる
→
(
)白くならない
(
)白くなった
このとき「気体検知管」でも測定ができることを説明します。
8時
木や紙などが燃えても二酸化炭素は発
- 10 -
生するの?
本時の目標
ロウソクだけでなく,ものが燃える際には酸素が使われ,二酸化炭素が発生することを理解する。
準備するもの
○針金 ○石灰水 ○割り箸 ○ガーゼ ○段ボール紙 ○スチールウール ○集気ビン ○マッチ ○ロ
ウソク台 ○ロウソク ○水槽 ○酸素ボンベ ○シャーレ(ふた) ○アルミで覆った板の蓋 ○アルミホイル
(使用済み材料をおくものとして)
課題
ん
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
ロウソク以外の物も,燃えるとき二酸化炭素が発生するのだろうか。
次のものを燃やして確かめます。
①木(わりばしを使います) ②ガーゼ
④鉄(スチールウール)
③段ボール紙
予想をさせます。
二酸化炭素が発生すると思うもの
①木(わりばしを使います) ②ガーゼ ③段ボール紙
( 28 人 )
(15 人)
(30 人)
き
た
な
い
字
で
す
み
ま
せ
④鉄(スチールウール)
( 8人 )
鉄から二酸化炭素が発生すると思う子はあまりいませんでした。
実験を開始します。
子どもたちは針金にそれぞれのものを取り付けるのも男簿つきません,ここの指導は教師が逐一指導する必要
があります。
○針金にそれぞれの燃焼物の取り付け方
特にガーゼ,スチールウールは空気が入るようにふわっとしたかんじで取り
付けます。
子どもたちにもその理由を聞きます。燃えるためには空気(酸素)が必要とい
うことをここでも確認できます。
○燃やし方
子どもたちはロウソクの炎の真ん中に対象物をつっこんだりします。ロウソ
クは上部が温度が高いことを確
認します。また,まんべんなく燃やすこと
で炎が大きくなることをやって見せます。
特に,スチールウールは幻想的な燃え方で,一見燃えているようには見えません。チカチカとした火が見えたら,
集気ビンの中に入れるよう確認します。
わりばし
ガーゼ
段ボール紙
- 11 -
石灰水が白または黄色っぽくなり
ました
石灰水が白くなりました。
二酸化炭素発生
石灰水が白くなりました。
二酸化炭素発生
※タール分が溶けるためだそうです。
火が消えたらはやめに取り出しましょ
う。
スチールウールは特別に酸素ボンベを使います。あの「パチパチ」を見せない手はありません。
集気ビンは割れるので,インスタントコーヒーの空きビンを使います。色のついたビンでも大丈夫です。
最初にやったグループの実験の様子を見て,他のグループはびびります。
すべてのグループの実験が終わる頃には教室中が騒然として,落ち着かせるのに苦労します。
薄いビンだと割れてしまいますが,それもまた楽しかったりします。(でもやらないで下さい)
※「スチールウールの実験」では二酸化炭素が発生したかどうかがわかりません。
次の時間に気体検知管を使っての確認をします。
9時
本時の目標
「燃える」の発展
物が燃えるのではなく,熱せられることによって発生する「気体」が燃えていることを確かめること
ができる。
準備するもの
○割り箸 ○アルミホイル
○ゴム栓
○マッチ棒
○アルコールランプ
○金属ばさみ
○水素ボンベ
○試験管
燃えるということをもう少し考えるために,アルミ箔にくるんだ割り箸をあぶることをやってみます。
1.わりばしあぶりの実験
こういった感じで割り箸をつつみます。
(マッチ棒をはさむのを忘れずに)
前回までの「学習指導要領」ではこの実験がありましたので,ご存知の
方も多いと思いますが。この実験は面白いので私は「発展的な授業」と
して行っています。中学でもこの実験はされていないようですので,指導
の重複はないと思います。
あぶります。
中からけむりが出始めたらマッチ棒を抜きます。
- 12 -
まんべんなくあぶらせます。そのうち火がつきます。(マッチで着火させるのもいいと思います)
煙や火が出なくなったら終了です。しばらく冷やします。
どうして煙が出てきたの? 熱せられたから
煙に火はつきましたか はい このことから何かが「燃える」とい
うことのヒントがあるんだけどわかりますか? 「ものが燃えているというより,中から出てきた気体が燃えている。」
この答えが引き出せたら OK です。アルミホイルはしばらく冷やします。
2.
燃える気体はあるの
酸素自体は燃えないと言いましたが,
「燃える気体もあります」といって水素ボンベを見せます。
これも前々回までの「学習指導要領」にあったも
ので,中学での指導となっています。ここでは水素
という気体があって,それが燃えるということだけ
を押さえます。
水素の実験です。
水素を配ります。
まず最初のグループを使って,実験のしかたを説明します。
一瞬で終わるので, 2 グループくらい同時に行い,実験をみんなで観察しました。
水素の実験が終わった後,アルミホイルを開けさせました。
まとめ
ものが燃えるときは,ものが熱せられることにより発生する気体と酸素が作用して燃えている。
10時
本時の目標
気体Xを探せ
(単元まとめの授業として)
学習した実験方法を使って「気体 X 」が何であるかを証明することができる。
準備するもの
今まで実験で使ったものは,できるだけ用意しておく。
○金属(スチールウール)だけは,二酸化炭素の発生を証明していません。 前前時の確認
T:「石灰水を使わずに二酸化炭素の発生を調べることができます。教科書にそのことが書いてある場所を指で示し
なさい。友達に聞いてもいいです。」
巡視し,確認する。
- 13 -
T:「何と読むでしょうか。そうです。『きたいけんちかん』といいます。これが気体検知管です。」
といって気体検知管を見せます。使い方まで説明します。
教科書 P13
実際に教師がやって見せます。
※気体検知管が 2 本しかなく,全グループで実験ができません。前年度「理振」の予算措置もなく購入するこ
とができませんでした。中学の理科担当にはその旨を伝えておきます。
○気体 X を探せ
おもむろに,ガムテープで気体の名前の消された「気体ボンベ」を見せます。
T:「今日はこの気体が何であるかつきとめてもらいたいのです。この気体を気体 X としておきます。」
※ X は「プロジェクト X 」とか「 X デー」「ミスター X 」など,未知のものや,これから起こることなどに使うことを説明
します。
課題
気体 X は何であるか,実験で確かめて証明して下さい。
次のことを伝えます
○酸素,二酸化炭素,窒素,水素のうちのどちらかである
○全グループ同じ気体だとは限らない。(実は全グループ同じ。人グループくらいは違うものでもいいかも)
○今までやった実験ならどんな実験をしてもいい (1 回の実験でわかるのであれば 1 回でも OK)
○気体 X が何であるかを実験の結果から証明すること
- 14 -
気体Xを探せ!
気体Xを探せ!
(
)グループ 名前(
)
最初の予想
予想
どんな実験をした
証明
理由
結
果
気体 X は
結果からわかったこと
○気体 X は(
○気体 X は(
)ではない。
)である。
○気体 X は(
○気体 X は(
)ではない。
)である。
○気体 X は(
○気体 X は(
)ではない。
)である。
である。
(なぜなら)
先生からの評価(
- 15 -
)
11時
まとめビデオ&プリント
本時の目標
準備するもの
○ NHK 「 3 つのとびら」の「酸素のひみつ」
○まとめプリント
NHK 「 3 つのとびら」の「酸素のひみつ」を見
せました。
私の授業では,テレビを見る際に「テレビメ
モ」を取らなくてはならないので,テレビを見な
がらも,必死にメモします。
テレビのあとはクイズです。
1.酸素を発見した人はだれ?(ラボアジェ)
2.空気中の酸素の割合は?(21 %)
3.熱すると酸素を発生させる白い粉は何ですか。(硝石)
クイズが終わると,途切れることなく「まとめプリント」です。教師用教科書の巻末
にあるものです。
5 分くらいでできます。最後の 1 分間だけは教科書を見せます。
90 点とらないと,授業の最後に 1 問 1 答テストがあるので,必死です。
※ 1 時間に何度も「必死」にならなくてはならない場面があるので,「理科は疲れ
る」という子もいます。
- 16 -
Fly UP