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第49号(2015年8月発行) - 神奈川県立の図書館ホームページ
第 49 号(2015.8) 神奈川県立図書館 かながわ資料ニュースレター ~催し ものの ご案 内~ ◆か な が わ の 雄 峰 大山詣り(2 )「大山の 祭り 」 ○期 間 :7 月 10 日(金)~10 月 7 日(水) ○場 所 :新 館3 階 阿夫利神社下社の 登拝門 (2015.5.15 撮 影 ) エレベーターホール ◆ 図 書 館カレッジ 「 大山道の歴史を探る」(全 4 回) ○ 日 時:10 月 17 日,24 日,31 日,11 月 7 日 ( す べ て 土 曜 日 ) 13:30~ 16:00 ○ 講 師:中平 龍二郎氏(大山 道研究家) ○ 場 所:県立図書館 新館4階 ※詳細・申込は、当館HPで セミナールーム ◎申込 締切 :9/22 新着資料から ◆『神奈 川県にお ける 関東大震 災の慰霊 碑・ 記念碑・ 遺構 (そ の2 武村雅之、都築充雄、虎谷健司著 県西部 編)』 名古屋大学減災連携研究センター 2015 年 [K45/281/2] 9 月 1 日 は ご 存 じ の と お り 、 大 正 12( 1923) 年 に 関 東 大 震 災 が 発 生 した日です。その甚大な被害や復興に関する記念碑などの石造物や遺 構は、文書資料に比べて当時の人々の気持ちを直接的にくみ取ること のできる資料として価値の高いものですが、これまでまとまった調査 報 告 は さ れ て い ま せ ん で し た 。 本 報 告 は 東 京 都 23 区 内 の 調 査 に 続 い て 昨年度からの 3 年計画で進められている神奈川県域(静岡県伊豆地方 含む)を対象とした調査の結果で、昨年度刊行された「県中部編」に 次ぐ 2 冊目です。 各地域の被害の概要や、個々の碑の場所・写真・碑文・碑に関する 情報が盛り込まれ、参考文献も充実しています。 ◆『ここ が変だよ 地方 議員 』 小田りえ子著・画 萌書房 2015 年 [K31.21/103] 著者は現在、川崎市議会議員として活動中の人で、自身のホームページ上 でも「4 コマ漫画:ここが変だよ地方議会 1 分でわかる地方議員の実態」を 発 信 し て い ま す 。 こ の 本 も 、「 ま ず は 皆 さ ん に 、 地 方 議 会 の 実 態 を 理 解 し て 貰 う必要があると考えて」作られたものです。 「 そ れ っ て ど こ 目 線 ? 」「 ホ ン ト は 怖 い 答 弁 調 整 」 な ど 、 著 者 が お か し い と 感じたことを 4 コマ漫画と文章でわかりやすく、見開き 2 頁でコンパクトに 指摘しています。手軽に読めて笑いながらも、地方議会や議員、国と地方自 治体の関係など、地方政治に関心を向けるきっかけを作ってくれそうな内容 です。 新着のかながわ資料 タイトル 新着資料の一部をご紹介します。 著者 名 報道写真が映す戦 後の横浜港 神 奈 川 新 聞 社 創 業 125 周 年 記 念 葉山町の歴史とくらし 町 制 施 行 90 周 年 記 念 神奈川中 世城郭図 鑑 西股総生 鎌倉幕府 統治構造の研 究 上杉和彦 吾妻鏡地 名寺社名 等総 覧 菊池紳一 三浦一族の中世 高橋秀樹 小藩大名の家臣 団と陣 屋町 (3) 米田藤博 UNBROKEN L.Hillenbrand 足利満兼とその時代 関 東 足 利 氏 の 歴史③ 黒田基樹 義経伝説と鎌倉・藤沢・茅ケ崎 田中徳定 かながわの街づくりと歩 んだ 50 年の 記憶 2015 厚木市制 60 周 年 記念誌 ガイドブック五日市憲法 草案 出版 年 横浜みなと博物館 2015 K06.1/25 葉山町 戎光祥出 版 校倉書房 勉誠出版 吉川弘文 館 クレス出版 Random House 2015 2015 2015 2015 2015 2015 2014 K21.34/17/90 K24/496 K24/498 K24/502 K24.3/32 K25/232 K26.4/21 戎光祥出 版 2015 K28/423 新典社 2015 K28.4/133 2014 K31/737/50 2015 K31.92/20/60 2015 K31.98 59 神奈川県市街地整 備 支 援 センター 厚木市 日本機関紙出版セ 鈴木富雄 『箱根報國寮繪葉書』 箱根報國寮 出版 社 ンター 作成年不明 請求 記 号 [K37.85/80] 報 國 寮 と は 、「 森 林 治 水 事 業 ノ 奉 仕 勤 労 ヲ 通 シ テ 心 身 ヲ 鍛 錬 シ 献 身 奉 公 質 実 剛 健 ナ ル 中 堅 国 民 ヲ 養 成 ス ル 」の を 目 的 に 、昭 和 12 ( 1937)年 か ら ア ジ ア・太 平 洋 戦 争 終 戦 ま で 、神 奈 川 県 が 運 営 し て い た 施 設 で す 。こ の う ち 箱 根 報 国 寮 は 、県 内 の 中 等 学 校 以 上 の 男 子 学 生 ・ 生 徒 を 対 象 と し て 昭 和 13 年 7 月 に 開 寮 し ま し た 。 場 所 は「 畑 宿 の 集 落 の 西 は ず れ に 当 た り 、畑 宿 バ ス 停 か ら 金 指 寄 せ 木工芸館の前を芦ノ湖方面に少しのぼった右手」 だっ た そ う で 、昭 和 40 年 代 の 箱 根 町 明 細 地 図 に は 、該 当 箇 所 に そ れ ら し い“ 空 家 ”が 描 か れ て い ま す( 現 在 は 残 っ て い ま せ ん )。 報国寮では学校単位またはいくつかの学校合同で 1 回 あ た り 50 名 程 度 が 、5~ 7 日 間 の 合 宿 生 活 の な か で 右 の写真のような砂利採集や下草刈り、セメント運搬な どかなり体力が必要な作業を行いました。参加には校 内 選 抜 が あ っ た の で 、参 加 で き た 人 は 、帰 っ て か ら 寮 の 記 念 バ ッ チ を 誇 ら し げ に つ け た と い う こ と で す 。高 松 宮 視 察 記 『絵葉書』より、上:寮の全景 下:蓑笠をつけて雨中の作業 念に作成された『修養録』に掲載されている入寮生の感想には「忠義とは陛下の為に死ぬことだ」 な ど の 訓 示 を 受 け て 感 激 し た こ と が 記 さ れ て お り 、参 加 し た 同 級 生 50 人 中 32 人 が 在 学 中 に 志 願 し て 入 隊 し た と い う 別 の 談 話 も あ り ま す 。荒 廃 し た 山 林 の 手 入 れ と い う い つ の 時 代 で も 必 要 な 作 業 で さえ、戦争動員の雰囲気を盛り上げる方向に 利用されたのです。 〔 参 考 文 献 〕・『 修 養 録 』 箱 根 報 国 寮 ,1942 年 [K37.85/34] ・『 戦 争 と 民 衆 』 38 号 ,戦 時 下 の 小 田 原 地 方 を 記 録 す る 会 ,1997 年 [ZC1234] ・『 戦 時 下 の 箱 根 小 田 原 ラ イ ブ ラ リ ー 15』 井 上 弘 /矢 野 慎 一 著 ,夢 工 房 ,2005 年 [請 求 記 号 : K26.85/21] タイトル 著者 名 新しい男女共同参 画社 会を拓く 神 奈 川 県 立 かながわ かながわ女 性 センター32 年 の軌 跡 と提 言 ゼロの残照 終 焉 の日 本 陸 海 軍 軍 用 機 写 真 集 絵図で読み解く天災の日本史 請求 記 号 2015 K36/1174 イカロス出版 2014 K39.5/5 磯田道史 宝島社 2015 K45/283 新一開発 興業 2010 K51.19/19 横須賀建 築探偵団 2015 K51.31/35 日本ミシュランタイヤ 氏家浮世 絵 コレクション 2015 2014 K67/272 K72.4/110 東 戸 塚 =福 原 政 二 郎 の軌 跡 横須賀軍 港水道 半原 系統水道み ち 関連遺構分布 図 ミシュランガイド横浜・川崎・湘南 2015 氏家浮世 絵コレクション ~ 【新避暑地十二勝 女 性 センター 出版 年 J.P.ギャラガー 民間活力で生まれた街 東戸塚。 100年前の“観光地” 出版 社 ~横浜貿易新報社選「新避暑地十二勝」より 第2位 半原】 ――「 横浜貿 易 新報」大 正 3 年 7 月 15 日(水)7 面 愛 川 村 半 原( 現・愛 川 町 )は 幕 末 期 よ り 絹 撚 糸 業 で 栄 え た 村 で 、今 で も 立 派 な 蔵 が あ る 家 を 見 か け ま す 。 記 事 に は 半 原 の 産 業 の 隆 盛 が 次 の よ う に 紹 介 さ れ て い て 、「 緑 滴 る 山 々 に 取 囲 ま れ た 擂 鉢 の 底 の よ う な 土 地 」 半 原 が 、“ 糸 の 町 ” と し て 活 気 に 満 ち た 場 所 だ っ た こ と が う か が え ま す 。 蚕業組合が半原と田代とに夫々一ヶ所宛設けられてゐる、繭の乾燥場が二ヶ所、撚糸工場 数が村全体で三百五ヶ所からある、八丁台の数は五百十三台、産額は昨年の調査で五万二 千八百貫、価格は二百七十七万八千三百七十三円に上つてゐる 織物業の方面では機業戸 数が二十八戸、機数が二十九台、産額は絹織物が三百九十反である、而して半原には県下 唯一の半原撚糸同業組合なるものがある、銀行及び其他の会社としては半原に小島駒吉氏 を代表社員としてゐる合名会社小島商店がある 資本金 は二万円で既に払込済みになつてゐる、其他資本一万円 の井上貯金合資会社、資本金一千円の合資会社協働貯金 組合といふものもある 〈原文表記のまま〉 半 原 を 流 れ る 中 津 川 の 渓 谷 に は 巨 石 が 多 く 、景 観 の 妙 と 川 水 の 清 涼 さ は 生 糸 商 売 に 訪 れ た 人 々 に 愛 さ れ 、明 治 の 頃 に 外 国 人 が 遊 覧 に 来 た と い う「 唐 人 河 原 」と 呼 ば れ る 場 所 も あ り ま し た 。な か で も 一 番 の 名 所 は“ 石 小 屋 ”と 呼 ば れ る 大 き な 積 み 石( 右 写 真 )。 上 : 石 小 屋 風 景 ( 下 記 絵 葉 書 よ り ) そ の 後 も さ ま ざ ま な 名 勝 選 の 常 連 で し た が 、 昭 和 50 年 代 に 始 下 : 石 小 屋 ダ ム *撮 影 は 2015.7 ま っ た 宮 ケ 瀬 ダ ム の 工 事 に よ っ て 、風 景 は 一 変 し て し ま い ま し た 。 石小屋などがあった中津渓谷は、宮ケ瀬ダムの副ダムである石 小屋ダムに沈んでしまったのですが、現在その周辺は県立あいか わ公園として整備され、子ども広場や遊歩道、町の郷土資料館や 工芸工房村があり、宮ケ瀬ダムからの豪快な観光放水も見られる スポットとなって家族連れでにぎわっています。またダム下流の 中津川の河原では、大勢の人がバーベキューや水遊び、鮎釣りを 楽しんでいます。 渓谷の様相は変わりましたが、涼風と豊かな緑は今でも人を惹きつけてい ます。 〔 参 考 文 献 〕・『 県 下 の 名 勝 半 原 八 景 ( 並 石 小 屋 附 近 )』( 絵 葉 書 ) 刊 行 者 ・ 年 不 明 [K291.91/11] ・『 愛 川 町 郷 土 誌 』 愛 川 町 教 育 委 員 会 ・ 郷 土 誌 編 纂 委 員 会 編 ,愛 川 町 ,1982[K291.91/8] ≪かながわ資料/新聞・雑誌室 利用のご案内≫ 当 室では 、神奈川 県に 関する資 料や調査 のし かたに関 するご相 談を お受けし ています 。 来館もし くは電話 ・ F AX ・E メール・ 手紙 などでお 気軽にご 相談 ください 。 ※Eメ ールの場 合は ホームペ ージから お申 し込みく ださい。 〇開館時 間: 火 曜 日 ~ 金 曜 日 午前9時~午後7時 土曜日・日曜日・祝日 午前9時~午後5時 〇休館日 :毎週月 曜日 (国民の 祝日に当 たる 場合は開 館)・ 毎月第 2木曜日 ・年末年 始等 ◎個人への館外貸出は行っていません。著作権法に基づく複写サービスを行っております。 資 料 に よ っ て は 、 郵 送 に よ る 複 写 物 の 送 付 も で き ま す ( 有 料 )。 詳 細 は お 問 い 合 わ せ く だ さ い 。 ~ 催しもののご案内 ~ ◆雑 誌 創刊 号 コレ ク シ ョン 展 示「 絵 本雑 誌 」 ・ 期 間 : 8 月 14 日 ( 金 ) ~ 11 月 11 日 ( 水 ) ・ 場 所 : 新 館 3 階 か な が わ 資 料 /新 聞 ・ 雑 誌 室 前 エ レ ベ ー タ ー ホ ー ル *絵本雑誌の変遷を通して、時代の雰囲気を感じてみてください。 『いちごえほん』そうかんごうの創刊号 サ ン リ オ 1975.1 JR・市 営 地 下 鉄 線 県立音楽堂 「桜 木 町 駅 」より徒 歩 10分 京浜急行線 「日 ノ出 町 駅 」より徒 歩 13分 みなとみらい線 「みなとみらい駅 」より徒 歩 20分 横 浜 市 営 バス 103系 統 (横 浜 駅 東 口 始 発 ) 「戸 部 1丁 目 」下 車 徒 歩 5分 「桜 木 町 駅 前 」経 由 の系 統 (横 浜 駅 東 口 始 発 ) 「紅 葉 坂 」下 車 徒 歩 7 分 駐 車 場 (有 料 )(15分 までは無 料 ) 普 通 車 1台 30分 200円 以 降 30分 ごとに200円 神奈 川 県立 図 書館 か なが わ 資料 ニ ュー ス レ ター 第 49 号 平成 27(2015)年 8 月 30 日発行 神奈川県 立図書館 企 画サービ ス 部地域 情報 課 ( 編 集 担 当 : 小 野 ) 〒220-8585 横浜市西 区紅葉ケ 丘 9-2 電話 045-263-5904(かながわ 資料/新聞・ 雑誌 室直 通) FAX 045-241-0985 ホームページ http://www.klnet.pref.kanagawa.jp