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水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)の紹介

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水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)の紹介
2010/8/9
福岡水素エネルギー戦略会議平成22年度第2回研究分科会 2000.8.10
∼水素燃焼・安全評価に関する検討分科会/シミュレーション研究分科会∼
講演内容
水素エネルギー製品研究試験センターの紹介
1.水素エネルギーについて
2.FCVと水素ステーション
3.水素エネルギー新産業の育成
水素 ネ ギ 新産業 育成
4.HyTReCの設備紹介
公益財団法人 水素エネルギー製品研究試験センター
渡邊 正五
1
エネルギー問題
何故、水素か?
エネルギー源として求められる特性
1.エネルギー資源の安定供給
自給率(現状18%)、化石燃料の自主開発比率(現状26%)、
省エネルギー、多様化
2.地球温暖化問題
地球温暖化問題
3.経済成長の牽引役
省エネ製品、エネルギー関連技術
・国内で容易に入手できる
・量が豊富にある
・使用したときの環境への影響が小さい
・作り出すことが技術的に可能である
高い効率で使用できる
運搬・貯蔵が容易
多様な原料から製造できる
持続可能
品質が安定している
安全に取扱うことが可能
経済産業省「エネルギー基本計画」より 平成22年6月
3
4
副生水素
太陽の恵み
太陽エネルギー
バイオマス
太陽熱エネルギー
水力
風力
太陽光発電
光合成微生物
光触媒
H2O→H2+1/2O2
熱エネルギー
発酵
ガス化
炭化水素の
改質・分解
水の熱化学
反応分解
機械エネルギー
電気エネルギー
水素フロンティア山口推進構想より
改質ガス化
精製
FCV走行:1m3の水素で約10km走行
年間10,000km走行に必要な水素量=1,000m3 /台・年
6,290,000,000/1,000=629万台
精製
水の電気分解 H2O→H2+1/2O2
水素
5
6
1
2010/8/9
国内の水素製造プラント(外販水素)
新潟水素 直江津
食塩電解:450m3/h×2
新日鉄化学 広畑
コークス炉ガス:700m3/h×2
岩谷ガス 尼崎 食塩電解:200m3/h×5,500m3/h
泉北水素 堺 食塩電解:200m3/h×5
日本クライオジェニックス 魚津
食塩電解:200m3/h
岩谷ガス 水島
食塩電解:300m3/h,500m3/h
北酸高圧瓦斯 高岡
食塩電解:200m3/h,300m3/h
鋼管酸素センター 福山
コークス炉ガス:300m3/h×2
トクヤマ 徳山
食塩電解:500m3/h
東邦アセチレン 酒田
食塩電解:800m3/h
日本エア・リキード
新潟
400m3/h
尼崎水素工業 尼崎
コークス炉ガス
500m3/h×2, 250m3/h
南陽アイアイ水素 南陽
食塩電解:330m3/h×2 500m3/h
北海道アセチレン 苫小牧
食塩電解
480m3/h,400m3/h
東曹ダイスイ 四日市
食塩電解:1.820m3/h
福島水素 福島
食塩電解:1.000m3/h
鹿島酸素 鹿島
食塩電解:250m3/h×2
神戸製鋼 灘浜
650m3/h
日本エア リキ ド 宇部
日本エア・リキード
500m3/h
エア・ウォーター 鹿島
転炉ガス:2500m3/h
九州ガスセンター 八幡
1,200m3/h
岩谷ガス 千葉第1
ナフサ:300m3/h×2
岩谷ガス佐賀
メタノール:1.000m3/h
千葉IS水素
コークス炉ガス:600m3/h
福岡酸素 大牟田
食塩電解:210m3/h
鈴木商館 千葉
ナフサ:250m3/h×2 300m3/h
エア・ウォーター
尼崎
LNG:600m3/h×2
日本エア・リキード 水俣
メタノール:270m3/h
日本軽金属 蒲原
食塩電解
110m3/h,220m3/h
170m3/h,200m3/h
岩谷ガス 名古屋
食塩電解:200m3/h×2,500m3/h
昭和電工 大分
ナフサ:415m3/h×2
住商ファインガス 二本木
食塩電解:500m3/h
日本エア・リキード 新居浜
ナフサ:500m3/h
昭和電工 川崎
食塩電解
3.000m3/h×3
鶴見曹達 横浜
食塩電解:580m3/h
丸由工材 川崎
食塩電解:1,000m3/h
住商ファインガス 袖ヶ浦
食塩電解:300m3/h×3
アドケムコ 京浜
コークス炉ガス:270m3/h×3
川崎製鉄 千葉
1,600m3/h
7
出典:H20年度JHFCセミナー 資源エネルギー庁 星野氏講演資料より
8
各種自動車のWell
各種自動車の
Well to Wheel分析
Wheel分析
将来の自動車用燃料のエネルギパス
石油依存度低減、CO2削減の長期的な目標(CO2半減以下)達成の観点で
1次エネルギ源としてバイオマス、原子力、自然エネルギが重要。
自動車燃料として、バイオ燃料、水素、電力が重要なオプション。
自動車燃料
(エネルギ源)
1次エネルギ源
CO2
石油
ガソリン
軽油
LPG
CNG
精製
天然ガス
自動車
CO2
排出
内燃機関
自動車
CCS
CO2
石炭
バイオ燃料
CO2
水素エンジン
自 車
自動車
改質+CCS
CO2
吸収
CO2
バイオマス
生成
熱分解
原子力
CCS
風力・太陽
発電+CCS
発電
水素
燃料電池
自動車
電力
電気自動車
水素を燃料とする自動車は、車から
CO2を排出しない。
電気分解
CO2
CO2
水力
バイオ燃料は植物成長段階で大気
中のCO2を吸収するので、トータル
でのCO2排出は非常に少ない。また、
自動車適用上の技術課題が少ない。
ただし、供給可能量が懸念される。
電力で動く電気自動車は、車から
CO2を排出しない。
発電時や水素製造時にCCS(CO2の回収・貯留技術)を組み合わせることや、再生可能
エネルギ、原子力利用比率を上げることで、CO2を大幅に削減するポテンシャルがある。
出典:H19年度JHFCセミナー JHFC推進委員会委員長 石谷久氏(慶応大)「JHFCプロジェクトの意義と活動」
9
FCV・
FCV
・BEV
BEVの棲み分けイメージ
の棲み分けイメージ
出典:H20年度JHFCセミナー JHFC推進委員会委員長 石谷久氏(慶応大)「平成20年度JHFC総括」
10
トヨタ FCHV
FCHV‐‐advance
2008年
2008
年6月3日 国土交通省型式認証取得
大阪ー東京間約560kmをエアコン作動させながら水素補充なく完走
2007.9.28
仕様
燃料:水素70MPa(6.3kg)
タンク容積:156リットル
燃料電池出力:90kW
モータ出力:90kW,トルク:260N・m
,
ク
ハイブリッド電源:ニッケル水素
最高速度:155km/h
航続距離:830km(10・15モード)
低温始動性:-30℃
自社開発燃料電池スタックの改良
充放電制御システムの見直し
出典:平成21年度JHFCセミナー
11
約25%の
燃費向上
福岡県、北九州市公用車としてリース導入(2009
福岡県、北九州市公用車としてリース導入(
2009)
)
12
2
2010/8/9
ホンダ FCX
FCXクラリティ
クラリティ
Daimler B‐‐Class F‐
Daimler B
Class F‐Cell
日米でリース販売、数十台//年の生産ライン稼動開始、
日米でリース販売、数十台
年の生産ライン稼動開始、3
3年間で
年間で200
200台程度を計画
台程度を計画
FCスタック出力:100kW
モータ出力:100kW
モータートルク:256N・m
ハイブリッド電源:Liイオン
低温始動性:-30℃
水素タンク容量:171L
水素圧力:35MPa(4.1kg)
最高速度 160km/h
最高速度:160km/h
航続距離:620km(10・15モード)
2009年に少量生産開始(約
2009
年に少量生産開始(約200
200台)
台)
水素貯蔵:700bar
航続距離:385km以上
最高速度:170km/h
氷点下始動:-25℃
モータ出力:100kW, 290Nm
補助電源:Li-ion 1.4kWh/35kW
1 4kWh/35kW
燃費:3.3L/100km相当
ドイツ シュトゥットガルト空港水素ステーションにて撮影(2010年4月)
出典:Dan Bonawitz, American Honda @EVS23 Opening Plenary
13
14
車両・インフラの展開方法
FCVと水素ステーションの普及に向けたシナリオ
FCV
と水素ステーションの普及に向けたシナリオ
①長距離走行にも適した*FCV普及のために 水素ハイウェイ を構築。
②「環境モデル都市」等の低炭素社会作りに意欲ある地方との連携により
水素ハイウェイ
高速SAにステーション設置
水素タウン を展開。
水素タウン
都市にステーション集中配備
2011年∼2015年
ポストJHFC
社会実証
ステーション40ヶ所規模
ステ
ション40ヶ所規模
2020年
普及初期
ステーション1,000ヶ所
車両推定5万台/年
2030年
本格商用期
ステーション5,000ヶ所
車両推定100万台/年
2015年
普及開始
*EVは軽量/都市内走行、FCVは中∼重量/
中長距離で棲み分けて共に普及
出典:FCCJ(燃料電池実用化推進協議会)
15
FCV普及エリアとしての九州・山口
FCV
普及エリアとしての九州・山口
COCN「燃料電池自動車・水素供給インフラ整備普及プロジェクト」(平成20年12月3日中間報告)から引用
16
「水素エネルギーによる低炭素社会の構築」に向けた福岡の取り組み
水素エネルギー開発・普及を総合的に推進する世界唯一の取組
「福岡水素戦略∼Hy-Lifeプロジェクト∼」
北九州水素ST
製鉄所副生水素
産業技術総合研究所
水素材料先端科学研究センター
九州大学水素ST
水電解
水素タウンの整備
福岡水素エネルギー人材育成センター
水素ハイウェイの構築
研究開発
山口県庁∼鹿児島県庁
431km
鳥栖水素ST
木質バイオ改質
水素人材育成
① 地球温暖化対策の推進
② 新エネルギーの普及促進
③ 地域イノベーションの創出
社会実証
(実証活動)
九州・山口エリア
東西 約200km
南北 約400km
水素エネルギー新産業の
育成・集積
17
水素エネルギー製品研究試験センター
世界最先端の
水素情報拠点の構築
水素先端世界フォーラム
18
3
2010/8/9
水素エネルギー分野における「福岡の強み」
¾
FCV燃料系の構成部品
FCV
燃料系の構成部品
世界を先導する九州大学の知的資源
平成18年7月には、産総研「水素材料先端科学研究センター」が九州大学内に設立
フィルタ
(センター長:村上敬宜 九州大学 理事・副学長)
¾
北九州市内の製鉄所等から発生する年間5億立方メートルもの副生水素
逆止弁
レセプタクル
全国で唯一市街地を通る10kmもの水素パイプライン
¾
九州大学伊都キャンパス(水素キャンパス)や 北九州エコタウン地区などの
九州大学伊都キャンパス(水素キャンパス)や、北九州エコタウン地区などの
¾
産業化を実現するための多彩な製造業の集積
複合容器
WEH
WEH
実証試験場
インタンクレギュレータ
―圧力制御弁
―遮断弁
―温度センサ
―圧力センサ
―PRD
―容器逆止弁
Dynetek
JFEコンテナ
九州大学 伊都キャンパス
北九州エコタウン
多彩な製造業
19
水素ディスペンサーの構成部品
継手(フジキン)
手動バルブ(フジキン)
20
水素エネルギー産業への新規参入促進
圧力計(長野計器)
HyTReCによる支援
チェックバルブ(WEH)
新規参入決断時の検討事項
自社の保有技術・アイデア
コントロールバルブ(フジキン)
材料に関する知見
流量計(OVAL)
(Hydrogeniusとの連携)
KHK認定取得
製品の設計指針
製品試験
試験設備導入
緊急離脱カプラ(日東工器)
試験場所の確保
高額な設備
高圧・多量の水素使用
高圧ガス保安法準拠
換気・防爆・離隔距離・障壁
完成品メーカへの
営業活動
資格者:高圧ガス製造保安責任者
ディスペンサー(タツノメカトロニクス)
フレキシブルホース(大阪ラセン管工業)
設備管理
保安検査
充填ノズル(WEH)
21
22
事業内容
水素エネルギー製品研究試験センター
Hydrogen Energy Test and Research Center (HyTReC
Hydrogen Energy Test and Research Center (HyTReC))
(1) 試作品等の製品試験
水素関連製品の耐久性試験(環境、振動、圧力サイクルなど)
性能試験(耐圧、気密、ガス透過など)の委託試験
(2) 水素関連製品の試験方法の開発
水素関連製品の実使用環境を模擬した試験方法を開発し
水素関連製品の実使用環境を模擬した試験方法を開発し、
国内外標準化、基準適正化に反映
(3) 水素関連製品の開発
民間企業とのバルブ、継手等の製品や材料の共同研究開発
(4) セミナー・広報活動
水素エネルギーに関する技術セミナーや安全講習等の開催
所在地:福岡県糸島市 (2010.4.28 開所式)
23
24
4
2010/8/9
H1∼
H1
∼H5 高圧水素試験室
H1∼
H1
∼H5
H5高圧水素試験室
高圧水素試験室
・各高圧試験室で独立して水素圧縮し、試験体に供給
・試験体の耐久性評価時の水素漏えい、試験体の破裂に備え
N2置換した強固な耐爆カバー内にて試験を実施する
大小合わせて5つの高圧水素試験室:試験目的に対応した使い分け
セキュリティ確保:各試験室個別の操作室・前処理室
各試験室にて20MPaの一次圧を最大150MPaまで昇圧可能
高圧水素試験装置のフロー図
温調用熱交換器(‐40∼85℃)
N2
高圧試験体
N2
耐爆カバー
Φ1000×2000mm
20MPa⇒150MPa
20MPa
25
水素
ブースター
圧力・流量
制御ユニット
H2回収ラインへ
H1∼
H1
∼H5
H5高圧水素試験室
高圧水素試験室
26
H1∼
H1
∼H5
H5高圧水素試験室
高圧水素試験室
圧力・流量
制御ユニット
壁厚250mmの鉄筋コンクリート壁
折板屋根による爆発時の上方吹抜け
試験室内は30回/時の外気導入方式の強制換気
防弾ガラス+耐火ガラスの二重構造の監視窓
試験室内は防爆カメラによる集中監視
試験体は強固な耐爆カバー内に設置
水素コンプレッサ、蓄圧器は隔壁内に設置
電気製品は全て防爆仕様
折板屋根
蓄圧器
99MPa
監視カメラ
耐爆カバー
換気ファン
隔壁
監視窓(防弾ガラス&耐火ガラス)
耐爆カバー
水素
コンプレッサ
蓄圧器
水素ブースター
蓄圧器
試験体
高圧水素試験室
前処理室
開扉時
27
L1∼
L1
∼L4
L4低圧水素試験室
低圧水素試験室
L1, L2 低圧水素試験室
L1, L2 低圧水素試験室
L1、L2: 環境試験設備(‐70∼180℃)および水素加湿/性状調整設備
L3、L4: お客様の設備を設置。高圧での利用も可
水素加湿/性状調整設備
環境試験設備
29
開扉時
30
5
2010/8/9
L3, L4 低圧水素試験室
L3, L4 低圧水素試験室
V1 振動試験室
V1 振動試験室
振動試験設備
加振力:2300kgf(サイン波)
環境試験設備
環境温度:‐73∼180℃、±15℃/minの昇温、降温速度
水素加湿/性状調整設備
大流量の水素の加湿、CO、CO2等不純物混合
お客様の試験設備をお持込み可能
低圧水素試験室
前処理室
31
32
V1 振動試験室
V1 振動試験室
環境試験設備
1168×1270×1118mm
(‐73∼180℃)
試験体(max. 200kg)
H2
H2+不純物
水素加湿/
性状調整設備
200L/min.
0.5MPa
100%R.H.@90℃
可動部
水素加湿/性状調整設備
環境試験設備
振動試験設備
開扉時
振動試験設備
33
34
W1 外水圧試験室
W1 外水圧試験室
外水圧によるガス充てん容器の耐久試験
長期間にわたる実ガスサイクル試験を短期間で模擬代替
最大87.5MPaの外水圧、圧力サイクル試験
増圧器
容器内:ガス
容器外:水
油圧ポンプ
35
耐圧水槽
36
6
2010/8/9
W1 外水圧試験室
W2 破裂・耐久試験室
水加圧による容器・バルブ等の破裂・耐久試験を実施
最大130MPaの圧力サイクル試験
最大343MPaの耐圧・破裂試験
水圧圧力サイクル負荷装置部
加圧容器部(水槽部)
37
W2 破裂・耐久試験室
高圧水配管
38
W2 破裂・耐久試験室
破裂試験
試験ピット
増圧器
圧力サイクル試験
試験容器
油圧ポンプ
試験ピット
39
複合容器の破裂試験
水加圧試験設備
40
分析室 共用工作室
試験研究をサポートする付帯設備
ガスクロ、イオンクロマトなど微量成分の化学分析
レーザー顕微鏡による破断面の微細構造3次元観察
42
7
2010/8/9
分析室
電子顕微鏡(SEM)
+エネルギー分散型
X線分析装置(EDS)
共用工作室
共焦点レーザー顕微鏡
デジタルマイクロスコープ
ハイスピードカメラ
水素定量分析装置
ガスクロマトグラフ
フライス盤
イオンクロマトグラフ
高速液体クロマトグラフ
旋盤
44
8
Fly UP