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IP Newsletter 2012年3月vol.16(日本語参考要約版)

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IP Newsletter 2012年3月vol.16(日本語参考要約版)
Intellectual Property Newsletter
-日本語参考要約版-
March 2012 Vol.16
知的財産制度は、企業の経営や貿易にとって重要なものと言われています。特に、企業が海
外経営および貿易を行う際、自国のみならず、関係する国の知的財産に関連する事情も把
握する必要があります。しかし、こうした情報の収集は容易ではなく、また、主要国の知的財
産関連の情報も日々更新されていくことから、リアルタイムで情報をアップデートしていくこと
は困難と思われます。そこで、当事務所は主要国の最新の知的財産権法令及びその修正の
動向をまとめ、ニュースレター形式で発信を行っています。紙幅の関係で詳細内容は割愛し
ますが、最新情報のキャッチアップという点で、読者の方々のお役に立てれば幸いです。
トピックス
一、米欧日韓中関連
1.
産業別による最新商品及びサービスの項目が「商品及びサービス明細」
(Identification of Goods and Services Manual, ID Manual)に収録されていないこと
だけを理由に、商標申請を却下されるのを避けるため、米国特許商標庁(USPTO)は
2012 年 2 月 24 日に「商品及びサービス項目」の分類及び名称改訂に関する公聴会を
開催した。公聴会では、出願人が広い意味を持った名称を商品及びサービスに対し使
用する可能性等について検討を行った。
2.
特許法改正に対する意見をより広く汲み上げるため、欧州特許庁(EPO)は法改正に関
する意見募集プラットフォームを立ち上げた。このオンラインツールは、事前に
( http://forms.epo.org/law-practice/legislative-initiatives/consultation/alert-form
.html)欧州特許庁のホームページにて個人情報を入力し、そのユーザーに対し法改正
案がウェブサイト上で公開される度、その法案に対する意見提出の機会を提供する仕
組みとなっている。
3.
日本特許庁(JPO)は、2012 年 2 月にイスラエル特許庁及びフィリピン知的財産庁との
間で特許審査ハイウェイ(Patent Prosecution Highway:(PPH)以下 PPH という)の試
行を、それぞれ 2012 年 3 月 1 日及び 3 月 12 日から開始することに合意したことを発
表した。これにより、日本が PPH を締結した国・機関は 21 となった。本 PPH を利用する
ことで、日本企業のフィリピン及びイスラエルにおける特許権取得の迅速化や質の高い
権利保護が可能となり、事業展開の円滑化につながることが期待されている。
4.
納付者の納付負担を軽減し、物価の安定に寄与するため。韓国特許庁(KIPO)は、
2012 年 2 月 24 日に特許・実用新案・デザイン・商標出願の出願人変更申告料、各種書
類の謄本・抄本交付申請料等のオンライン手数料を引き下げる草案を公告した。草案
に対する意見の提出は 3 月 15 日までとなり、現段階において、草案の可決についてま
だ明らかになっていないが、グローバル IP 配置による競争力を高めるため、今後もその
動向に注目していきたい。
5.
中国国家知識産権局(SIPO)は、2012 年 3 月 1 日より優先権書類デジタルアクセスサ
ービスを開始した。出願人は中国国家知識産権局にて、初回申請を提出した後、本サ
ービスに参加するその他の特許庁へ出願申請する際に、当該特許庁が直接優先権書
類の電子的交換による提供を受けられるよう、中国知識産権局に優先権書類のデータ
を電子化し、共通のデータベースに保存するよう請求することができるようになった。こ
れにより、書面による優先権書類の提出を省略することができる。
二、台湾関連
1.
台湾・米国間による PPH の試行は、既に 2011 年 9 月 1 日から開始しているが、更に主
務官庁間の審査作業の効率向上、出願人が台湾での PPH の運用を促進するため、
「特許審査ハイウェイを利用した加速審査の支援作業方案(TW-Support Using the
PPH Agreement)」(以下、TW-SUPA プランという)を始動した。2012 年 3 月 1 日から
申請受理が始まり、まずは 6 ヵ月間試行を行う予定である。TW-SUPA は PPH 及び発
明専利(特許)加速審査作業方案(Accelerated Examination Program, AEP)と同様に、
台湾の審査迅速化制度の一環として知られており、出願人は実際の状況に応じて利用
することができる。
2.
智慧財産局(TIPO)は積極的に審査官の年間案件処理効率を向上させ、並びに 97 名
の R&D 代替兵役者(台湾で実施されている徴兵に代わり兵役に充当させるための制
度)による公知技術に関する検索の協力により、2011 年の年間案件処理件数が 36627
件となり、2009 年の 23382 件及び 2010 年の 28526 件に比べ大幅に増加した。また、
審査官一人当りの年間案件処理件数から見みても、2009 年の 89 件及び 2010 年の
105 件に対し 2011 年は 110 件に増加している。しかし、このように審査官の処理能力が
向上しても、2011 年の総審査件数は実体審査の申請件数に及ばず、かつ平均処理期
間も 45.12 ヵ月にとどまったままである。2012 年度人的資源の投入により更なる高効率
な処理が期待されている。
三、その他
本稿に関するお問い合わせは、PwC Legal 近藤 崇顕(Tel:02-2729-6666 Ext.23670 /
E-mail:[email protected])までお気軽にご連絡ください。
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免責事項
本稿の内容は参考にのみ資するものであり、当事務所の特定の問題に対する意見を表明
するものではありません。また、読者が決定をするための如何なる根拠となるものではなく、
如何なる権利または利益を主張するために援用できるものでもありません。事実、法令また
は政策に変更がある場合、当事務所は本稿の内容を修正する権利を有します。
本稿は、中国語版「Intellectual Property Newsletter」の日本語参考要約版であり、記載
内容に相違がある場合は、同中国語版に準ずるものとします。
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