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(5) 平成27年度文学部開講科目一覧

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(5) 平成27年度文学部開講科目一覧
(5) 平成27年度文学部開講科目一覧 【哲学基礎文化学系】
回
講義形態 生
週
時
間
単
位
開
講
期
曜時限
講義
2-4
2
4
通年
火5
出口 康夫
哲学基礎文化学系1
5200 001 系共通科目(西洋古代哲学史) 講義
2-4
2
2
前期
水5
中畑 正志
哲学基礎文化学系2
5202 002 系共通科目(西洋古代哲学史) 講義
2-4
2
2
後期
水5
中畑 正志
哲学基礎文化学系3
5204 003 系共通科目(西洋中世哲学史) 講義
1-4
2
2
前期
月2
川添 信介
哲学基礎文化学系4
5206 004 系共通科目(西洋中世哲学史) 講義
1-4
2
2
後期
月2
川添 信介
哲学基礎文化学系5
5208 005 系共通科目(西洋近世哲学史) 講義
2-4
2
2
前期
水3
福谷 茂
哲学基礎文化学系6
5210 006 系共通科目(西洋近世哲学史) 講義
2-4
2
2
後期
水3
福谷 茂
哲学基礎文化学系7
5302 001 系共通科目(日本哲学史)
講義
2-4
2
2
前期
火5
上原 麻有子
哲学基礎文化学系8
5304 002 系共通科目(日本哲学史)
講義
2-4
2
2
後期
火5
上原 麻有子
哲学基礎文化学系9
5401 001 系共通科目(倫理学)
講義
2-4
2
4
通年
金3
水谷 雅彦
哲学基礎文化学系10
5502 001 系共通科目(宗教学A)
講義
2-4
2
2
後期
月5
氣多 雅子
哲学基礎文化学系11
5503 002 系共通科目(宗教学B)
講義
2-4
2
2
後期
火5
氣多 雅子
哲学基礎文化学系12
5602 001 系共通科目(キリスト教学)
講義
2-4
2
2
前期
木1
芦名 定道
哲学基礎文化学系13
5604 002 系共通科目(キリスト教学)
講義
2-4
2
2
後期
木1
芦名 定道
哲学基礎文化学系14
5706 003 系共通科目(西洋美術史)
講義
2-4
2
2
前期
水3
中村 俊春
哲学基礎文化学系15
5709 004 系共通科目(西洋美術史)
講義
2-4
2
2
後期
水4
平川 佳世
哲学基礎文化学系16
5705 001 系共通科目(美学)
講義
2-4
2
2
前期
水4
吉岡 洋
哲学基礎文化学系17
5707 002 系共通科目(美学)
講義
2-4
2
2
後期
水3
吉岡 洋
哲学基礎文化学系18
5708 005 系共通科目(日本・東洋美術史) 講義
2-4
2
2
前期
金1
根立 研介
哲学基礎文化学系19
5710 006 系共通科目(日本・東洋美術史) 講義
2-4
2
2
後期
金1
根立 研介
哲学基礎文化学系20
5131 002 哲学
特殊講義 3-4
2
2
後期
集中
岡本 賢吾
哲学基礎文化学系21
5131 003 哲学
特殊講義 3-4
2
2
後期
集中
河野 哲也
哲学基礎文化学系22
5132 080 哲学
特殊講義 1-4 30
2
前期
不定
出口 康夫
哲学基礎文化学系23
5132 081 哲学
特殊講義 1-4 30
2
前期
不定
出口 康夫
哲学基礎文化学系24
5131 082 哲学
特殊講義 1-4 30
2
前期
不定
八木沢 敬
哲学基礎文化学系25
5132 083 哲学
特殊講義 1-4 30
2
後期
集中
八木沢 敬
哲学基礎文化学系26
5131 004 哲学
特殊講義 3-4
2
2
後期
木5
美濃 正
哲学基礎文化学系27
5142 005 哲学
演習I
3-4
2
4
通年
水5
出口 康夫
哲学基礎文化学系28
5143 006 哲学
演習I
3-4
2
2
前期
金4
嘉指 信雄
哲学基礎文化学系29
5143 007 哲学
演習I
3-4
2
2
前期
金3
安部 浩
哲学基礎文化学系30
5144 009 哲学
演習II
3-4
2
2
前期
金2
出口 康夫
哲学基礎文化学系31
5147 010 哲学
演習III
3-4
2
2
後期
金2
出口 康夫
哲学基礎文化学系32
5230 007 西洋哲学史
特殊講義 3-4
2
4
通年
水3
中畑 正志
哲学基礎文化学系33
5231 008 西洋哲学史
特殊講義 3-4 30
2
前期
集中
栗原 裕次
哲学基礎文化学系34
5234 009 西洋哲学史
特殊講義 3-4
2
2
前期
水2
川添 信介
哲学基礎文化学系35
5234 010 西洋哲学史
特殊講義 3-4
2
2
後期
水2
周藤 多紀
哲学基礎文化学系36
5234 011 西洋哲学史
特殊講義 3-4
2
2
前期
月3
沼田 敦
哲学基礎文化学系37
5234 012 西洋哲学史
特殊講義 3-4 30
2
前期
集中
松崎 一平
哲学基礎文化学系38
5236 013 西洋哲学史
特殊講義 3-4
2
2
前期
月5
福谷 茂
哲学基礎文化学系39
5236 014 西洋哲学史
特殊講義 3-4
2
2
後期
月5
福谷 茂
哲学基礎文化学系40
5236 015 西洋哲学史
特殊講義 3-4 30
2
前期
集中
石川 求
哲学基礎文化学系41
5240 016 西洋哲学史
演習
3-4
2
4
通年
金2
中畑 正志
哲学基礎文化学系42
5240 017 西洋哲学史
演習
3-4
隔週4
4
通年
木4金5 中畑 正志
哲学基礎文化学系43
5241 018 西洋哲学史
演習
3-4
2
2
前期
火3
早瀬 篤
哲学基礎文化学系44
5241 019 西洋哲学史
演習
3-4
2
2
後期
火3
早瀬 篤
哲学基礎文化学系45
5242 020 西洋哲学史
演習
3-4
隔週4
4
通年
5243 021 西洋哲学史
演習
3-4
2
2
前期
月4
川添 信介
哲学基礎文化学系47
5243 022 西洋哲学史
演習
3-4
2
2
後期
月4
川添 信介
哲学基礎文化学系48
5243 023 西洋哲学史
演習
3-4
2
2
前期
木1
周藤 多紀
哲学基礎文化学系49
5243 024 西洋哲学史
演習
3-4
2
2
後期
木1
周藤 多紀
哲学基礎文化学系50
科 目 名
講義コード
科目コード 連番
専修・科目
5101 001 系共通科目(哲学)
担 当 者
木4木5 川添・周藤
シラバス連番
哲学基礎文化学系46
回
講義形態 生
週
時
間
単
位
開
講
期
曜時限
5244 025 西洋哲学史
演習
3-4
2
4
通年
水5
5244 026 西洋哲学史
演習
3-4
隔週4
4
通年
5244 027 西洋哲学史
演習
3-4
2
4
通年
木4
淺沼 光樹
哲学基礎文化学系53
5251 028 西洋哲学史
講読
2-4
2
2
前期
木3
西村 洋平
哲学基礎文化学系54
5149 029 哲学・西洋哲学史
卒論演習
4
隔週4
2
後期
5331 003 日本哲学史
特殊講義 3-4
2
2
前期
水3
上原 麻有子
哲学基礎文化学系56
5331 004 日本哲学史
特殊講義 3-4
2
2
後期
水3
上原 麻有子
哲学基礎文化学系57
5331 005 日本哲学史
特殊講義 3-4 30
2
後期
火4
氣多 雅子
哲学基礎文化学系58
5331 006 日本哲学史
特殊講義 3-4
2
2
前期
月5
林 晋
哲学基礎文化学系59
5331 007 日本哲学史
特殊講義 3-4
2
2
後期
火3
岡田 勝明
哲学基礎文化学系60
5331 008 日本哲学史
特殊講義 3-4 30
2
前期
集中
田中 久文
哲学基礎文化学系61
5331 016 日本哲学史
特殊講義 3-4
2
2
後期
水5
林 晋
哲学基礎文化学系62
5340 009 日本哲学史
演習
4
隔週4
4
通年
5340 010 日本哲学史
演習
3-4
2
4
通年
金2
林 晋
哲学基礎文化学系64
5341 011 日本哲学史
演習
3-4
2
2
前期
水4
芦名 定道
哲学基礎文化学系65
5341 012 日本哲学史
演習
3-4
2
2
後期
水4
芦名 定道
哲学基礎文化学系66
5341 013 日本哲学史
演習
2-4
2
2
前期
水4
藤田 正勝
哲学基礎文化学系67
5343 014 日本哲学史
基礎演習 2-4
2
2
後期
木2
太田 裕信
哲学基礎文化学系68
5343 015 日本哲学史
基礎演習 2-4
2
2
前期
月3
日高 明
哲学基礎文化学系69
5430 002 倫理学
特殊講義 3-4
2
4
通年
火3
水谷 雅彦
哲学基礎文化学系70
5431 003 倫理学
特殊講義 3-4
2
2
前期
金2
児玉 聡
哲学基礎文化学系71
5431 004 倫理学
特殊講義 3-4
2
2
後期
金2
児玉 聡
哲学基礎文化学系72
5431 005 倫理学
特殊講義 3-4
2
2
前期
集中
奥田 太郎
哲学基礎文化学系73
5440 006 倫理学
演習
3-4
2
4
通年
火4
水谷・児玉
哲学基礎文化学系74
5440 007 倫理学
演習
3-4
2
4
通年
金4
水谷・児玉
哲学基礎文化学系75
5440 008 倫理学
演習
3-4
2
4
通年
水3
児玉 聡
哲学基礎文化学系76
5443 009 倫理学
演習
3-4
2
2
前期
金5
北尾 宏之
哲学基礎文化学系77
5443 010 倫理学
演習
3-4
2
2
後期
金5
北尾 宏之
哲学基礎文化学系78
5443 011 倫理学
演習
3-4
2
2
前期
金3
佐藤 義之
哲学基礎文化学系79
5443 012 倫理学
演習
3-4
2
2
後期
金3
佐藤 義之
哲学基礎文化学系80
5531 003 宗教学
特殊講義 3-4
2
2
後期
火4
氣多 雅子
哲学基礎文化学系81
5531 004 宗教学
特殊講義 3-4
2
2
前期
水3
芦名 定道
哲学基礎文化学系82
5531 005 宗教学
特殊講義 3-4
2
2
後期
水3
芦名 定道
哲学基礎文化学系83
5531 006 宗教学
特殊講義 3-4 30
2
前期
月5
岩田 文昭
哲学基礎文化学系84
5531 007 宗教学
特殊講義 3-4
2
2
前期
水4
杉村 靖彦
哲学基礎文化学系85
5531 008 宗教学
特殊講義 3-4
2
2
後期
水4
杉村 靖彦
哲学基礎文化学系86
5541 009 宗教学
演習
3-4
2
2
前期
水5
杉村 靖彦
哲学基礎文化学系87
5541 010 宗教学
演習
3-4
2
2
後期
水5
杉村 靖彦
哲学基礎文化学系88
5541 011 宗教学
演習
3-4
2
2
前期
金3
安部 浩
哲学基礎文化学系89
5541 012 宗教学
演習
3-4
2
2
後期
金3
安部 浩
哲学基礎文化学系90
5540 013 宗教学
演習II
2-4
隔週4
4
通年
5551 014 宗教学
講読
2-4
2
2
前期
月4
田鍋 良臣
哲学基礎文化学系92
5551 015 宗教学
講読
2-4
2
2
後期
月4
田鍋 良臣
哲学基礎文化学系93
科 目 名
講義コード
科目コード 連番
専修・科目
担 当 者
シラバス連番
福谷 茂
哲学基礎文化学系51
金4金5 福谷 茂
哲学基礎文化学系52
金4金5 出口・中畑・川添・周籐
金3金4 上原 麻有子
金4金5 杉村 靖彦
哲学基礎文化学系55
哲学基礎文化学系63
哲学基礎文化学系91
回
講義形態 生
週
時
間
単
位
開
講
期
曜時限
5631 003 キリスト教学
特殊講義 3-4
2
2
前期
水3
芦名 定道
哲学基礎文化学系95
5631 004 キリスト教学
特殊講義 3-4
2
2
後期
水3
芦名 定道
哲学基礎文化学系96
5631 005 キリスト教学
特殊講義 3-4
2
2
前期
火2
芦名 定道
哲学基礎文化学系97
5631 006 キリスト教学
特殊講義 3-4
2
2
後期
火2
芦名 定道
哲学基礎文化学系98
5631 007 キリスト教学
特殊講義 3-4
2
2
後期
金3
武藤 慎一
哲学基礎文化学系99
5631 008 キリスト教学
特殊講義 3-4
2
2
前期
水5
方 俊植
哲学基礎文化学系100
5631 009 キリスト教学
特殊講義 3-4
2
2
前期
集中
安酸 敏眞
哲学基礎文化学系101
5641 010 キリスト教学
演習
3-4
2
2
前期
水4
芦名 定道
哲学基礎文化学系102
5641 011 キリスト教学
演習
3-4
2
2
後期
水4
芦名 定道
哲学基礎文化学系103
5641 012 キリスト教学
演習
3-4
2
2
前期
火4
芦名 定道
哲学基礎文化学系104
5641 013 キリスト教学
演習
3-4
2
2
後期
火4
芦名 定道
哲学基礎文化学系105
5641 014 キリスト教学
演習
3-4
2
2
後期
金4
河崎 靖
哲学基礎文化学系106
5641 016 キリスト教学
演習
3-4
2
2
前期
金3
須藤 英幸・南 翔一郎
哲学基礎文化学系107
5730 007 美学美術史学
特殊講義 3-4
2
4
通年
金3
宇佐美 文理
哲学基礎文化学系108
5731 008 美学美術史学
特殊講義 3-4
2
2
前期
金3
中村 俊春
哲学基礎文化学系109
5731 009 美学美術史学
特殊講義 3-4
2
2
後期
金3
中村 俊春
哲学基礎文化学系110
5731 010 美学美術史学
特殊講義 3-4
2
2
前期
水3
根立 研介
哲学基礎文化学系111
5731 011 美学美術史学
特殊講義 3-4
2
2
後期
水3
根立 研介
哲学基礎文化学系112
5731 012 美学美術史学
特殊講義 3-4
2
2
前期
水2
吉岡 洋
哲学基礎文化学系113
5731 013 美学美術史学
特殊講義 3-4
2
2
後期
水2
吉岡 洋
哲学基礎文化学系114
5731 014 美学美術史学
特殊講義 3-4
2
2
前期
木1
平川 佳世
哲学基礎文化学系115
5731 015 美学美術史学
特殊講義 3-4
2
2
後期
木1
平川 佳世
哲学基礎文化学系116
5731 016 美学美術史学
特殊講義 3-4
2
2
前期
金2
稲本 泰生
哲学基礎文化学系117
5731 017 美学美術史学
特殊講義 3-4
2
2
後期
金2
稲本 泰生
哲学基礎文化学系118
5731 018 美学美術史学
特殊講義 3-4
2
2
前期
火3
岡田 暁生
哲学基礎文化学系119
5731 019 美学美術史学
特殊講義 3-4
2
2
後期
火3
岡田 暁生
哲学基礎文化学系120
5731 020 美学美術史学
特殊講義 3-4
2
2
前期
木3
加須屋 誠
哲学基礎文化学系121
5731 021 美学美術史学
特殊講義 3-4
2
2
前期
月3
篠原 資明
哲学基礎文化学系122
5731 022 美学美術史学
特殊講義 3-4
2
2
後期
月3
篠原 資明
哲学基礎文化学系123
5731 023 美学美術史学
特殊講義 3-4
2
2
後期
木4
安田 篤生
哲学基礎文化学系124
5741 024 美学美術史学
演習I
3-4
2
2
前期
火3
中村・根立・平川
哲学基礎文化学系125
5741 025 美学美術史学
演習I
3-4
2
2
後期
火3
中村・根立・平川
哲学基礎文化学系126
5745 026 美学美術史学
演習II
3-4
2
2
後期
木2
中村 俊春
哲学基礎文化学系127
5745 028 美学美術史学
演習II
3-4
2
2
後期
水4
平川 佳世
哲学基礎文化学系128
5745 029 美学美術史学
演習II
3-4
2
2
前期
木2
平川 佳世
哲学基礎文化学系129
5745 030 美学美術史学
演習II
3-4
2
2
後期
金2
今井 澄子
哲学基礎文化学系130
5745 031 美学美術史学
演習II
3-4
2
2
前期
月2
永井 隆則
哲学基礎文化学系131
5745 032 美学美術史学
演習II
3-4
2
2
前期
水1
深谷 訓子
哲学基礎文化学系132
5745 033 美学美術史学
演習II
3-4
2
2
後期
月2
吉田 朋子
哲学基礎文化学系133
5746 034 美学美術史学
演習III
3-4
2
2
前期
金4
中村・根立・吉岡・平川
哲学基礎文化学系134
5746 035 美学美術史学
演習III
3-4
2
2
後期
金4
中村・根立・吉岡・平川
哲学基礎文化学系135
5753 036 美学美術史学
講読
2-4
2
2
前期
木2
田中 健一
哲学基礎文化学系136
5753 037 美学美術史学
講読
2-4
2
2
後期
木2
髙井 たかね
哲学基礎文化学系137
科 目 名
講義コード
科目コード 連番
専修・科目
担 当 者
シラバス連番
哲学基礎文化学系1
授業科目名 哲学(講義) <英訳>
Philosophy (Lectures)
配当
学年 2回生以上 単位数 4
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 火5
開講期
通年
准教授 出口 康夫
授業
形態 講義
使用
言語 日本語
現代哲学入門
[授業の概要・目的]
西洋哲学は、神との本格的な決別を果たすことで「現代哲学」へと変貌を遂げました。本授業では、
西洋近世哲学の一つの完成形態であるカントやヘーゲルの哲学から説き起こし、大きく大陸哲学と
分析哲学という二つの流れに沿いながら、19世紀から20世紀にかけての哲学の動向を概観します。
また東西思想の交流史や、分析アジア哲学といった近年の新潮流をも視野に入れることで、グロー
バル化しつつある21世紀の哲学状況をも見据えた議論を展開する予定です。
[到達目標]
現代哲学の流れに関する基礎的で包括的な俯瞰図を得ることができる。また単に西洋哲学にとどま
らず、他の思想伝統の対しても開かれた眼を養うことができる。
[授業計画と内容]
前期
1)現代哲学とは何か
2)近世哲学の完成態としてのカント哲学とヘーゲル哲学
3)近世哲学の胎動:ヘーゲル左派、特にフォイエルバッハ
4)ショーペンハウワーの哲学
5)ニーチェの思想
6)東西思想交流史I:中世(イスラム思想の影響)・近世初頭(儒教と18世紀思想)
7)東西思想交流史II:近世末(サンスクリットの発見)・19世紀中葉(仏教再発見)
8)東西思想交流史III:19世紀末(モダン・ブッディズムの成立)
9)フッサールと現象学運動
10)ブーバーの宗教哲学
11)ハイデガーの哲学
12)ポスト・ハイデガーの思想
13)アジアの近現代哲学I (現代インド哲学・現代新儒家)
14)アジアの近現代哲学II(京都学派)
15) フィードバック
後期
1)現代論理学革命I(三段論法と命題論理)
2)現代論理学革命II(抽象代数と述語論理)
3)現代論理学革命III(量化理論と古典論理の完成)
4)ラッセルの記述理論
5)ウィーン学団の「科学的世界把握」
6)クワインの哲学
7)ポスト・クワインの思想
8)ポスト分析哲学
9)非古典論理の登場
10)分析アジア哲学I(概観と小史)
11)分析アジア哲学II(テトラレンマと矛盾)
12)分析アジア哲学III(意識と心)
哲学(講義) (2)へ続く↓↓↓
哲学(講義) (2)
13)分析アジア哲学IV(「語り得ないもの」のパラドクス)
14)21世紀のグローバル哲学
15)試験
[履修要件]
受講人数を制限をする場合があります。受講希望者は一回目の授業に必ず出席してください。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
定期試験(60%)+平常点評価(出席状況、授業内での発言)(40%)
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
毎回、各自要点を復習して、疑問的等があれば次回の授業冒頭で質問をすること。また授業中に適
宜指示する参考文献をも参照して定期試験に備えること。特に論理学に関するトピックに関しては、
授業中に指示する練習問題を解いて、次週での質疑応答に備えること。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系2
授業科目名 西洋古代哲学史(講義)
<英訳>
History of Western Philosophy (Lectures)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水5
開講期
前期
教授
授業
形態 講義
中畑 正志
使用
言語 日本語
西洋古代哲学史講義Ⅰ
[授業の概要・目的]
この講義の目的は西洋古代哲学史について基礎的な知識を提供することにある。今年度前期のこの
授業では、プラトンやアリストテレスによって確立された哲学という営みが、続くヘレニズム時代
においてどのように継承され変容されたのかをたどり、こんにちの哲学のあり方に対するその影響
を確認する。
[到達目標]
知識はいかにして可能か、あるいは決定論的な世界のなかで人間の自由や責任をどのように考える
か、といった哲学の諸問題について、問題自体を考える力とともに、そうしたことがそもそも問題
とされるに至った経緯や前提を解明する歴史的な分析能力を養う。
[授業計画と内容]
以下の各項目について講述する。各項目には、受講者の理解の程度を確認しながら、( )で指示
した週数を充てる。各項目の講義の順序は固定したものではなく、担当者の講義方針と受講者の背
景や理解の状況に応じて、講義担当者が適切に決める。
1 西洋古代哲学への一般的案内 (3週)
2 エピクロス派(1) 原子とその逸脱 (2週)
3 エピクロス派(2) 死を恐れることは不合理である (2週)
4 エピクロス派(3) 唯物論の世界における神 (1週)
5 ストア派(1) 表象をいかに超えるのか (2週)
6 ストア派(2) 運命と責任 (2週)
7 ストア派(3) 感情の克服 (2週)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
定期試験80点+授業中に課す小レポート1回20点
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
A.A.ロング 『ヘレニズム哲学』(京都大学学術出版会)
[授業外学習(予習・復習)等]
授業内で事前に読むべき資料などの配付するので、予習しておくこと
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系3
授業科目名 西洋古代哲学史(講義)
<英訳>
History of Western Philosophy (Lectures)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水5
開講期
後期
教授
授業
形態 講義
中畑 正志
使用
言語 日本語
西洋古代哲学史講義 II
[授業の概要・目的]
この講義の目的は西洋古代哲学史について基礎的な知識を提供することにある。今年度の後期には、
西洋のヘレニズム期から古代後期に遂行された哲学の重要な理論的展開と独自の制度化のプロセス
をたどり、こんにちの哲学のあり方を再考する。
[到達目標]
「認識論」の基本問題が成立に至った経緯や、哲学の教育研究のスタイルや制度の形成過程をたど
り、こんにちの哲学のあり方を歴史的な視点から反省する力を養う。
[授業計画と内容]
以下の各項目について講述する。各項目には、受講者の理解の程度を確認しながら、( )で指示
した週数を充てる。各項目の講義の順序は固定したものではなく、担当者の講義方針と受講者の背
景や理解の状況に応じて、講義担当者が適切に決める。
1 懐疑主義(1) 実践的懐疑(2週)
2 懐疑主義(2) 何も信じずに生きる(2週)
3 ポストヘレニズム時代の哲学(1∼2週)
4 プラトン主義とアリストテレス主義の復興(2週)
5 新プラトン主義(1) 階層的世界(2週)
6 新プラトン主義(2) 哲学の制度化(2週)
7 古代の終焉と哲学の変貌(2週)
[履修要件]
西洋古代哲学史講義Iを履修していることがきわめて望ましい。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
定期試験80点+授業内で課す小レポート1回20点
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
A.A.ロング 『ヘレニズム哲学』(京都大学学術出版会)
[授業外学習(予習・復習)等]
授業内で事前に読むべき資料などの配付するので、予習しておくこと.
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系4
授業科目名 西洋中世哲学史(講義)
<英訳>
History of Western Philosophy (Lectures)
配当
学年 1回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 月2
開講期
前期
教授
授業
形態 講義
川添 信介
使用
言語 日本語
西洋中世哲学史講義 I
[授業の概要・目的]
西洋中世哲学の歴史の大まかな流れについての知識を得るとともに、主要な哲学者の教説について
理解することを目的とする。中世哲学は古代哲学やキリスト教と深く連関しているので、それらと
の関係についての歴史的理解を深めることも目標とされる。
[到達目標]
・古代末期から13世紀までの西洋哲学史の大まかな流れを理解し、説明できるようになる。
・この時期の主要な哲学者・神学者の中心思想を理解し、説明できるようになる。
[授業計画と内容]
(1)イントロダクション―中世哲学史を学ぶ意義(1回)
(2)プラトン主義とアウグスティヌス(2∼3回)
(3)ボエティウス(4∼6回)
(4)スコトゥス・エリウゲナ(7回∼8回)
(5)アンセルムス(9∼11回)
(6)12世紀ルネサンスとアベラール(12∼13回)
(7)アリストテレス哲学の導入(13∼15回)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
定期試験による。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
(関連URL)
http://aequivocum.net/class.html
[授業外学習(予習・復習)等]
配布する資料を読み分析してくることが求められることがある。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系5
授業科目名 西洋中世哲学史(講義)
<英訳>
History of Western Philosophy (Lectures)
配当
学年 1回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 月2
開講期
後期
教授
授業
形態 講義
川添 信介
使用
言語 日本語
西洋中世哲学史講義 II
[授業の概要・目的]
前期「西洋中世哲学史講義 I]」の続き。西洋中世哲学の歴史の大まかな流れについての知識を得る
とともに、13世紀以降の主要なスコラ哲学者の哲学について理解することを目的とする。
[到達目標]
・13世紀のアリストテレス導入から14世紀までの西洋哲学史の大まかな流れを理解し、説明できる
ようになる。
・トマス・アクィナスを中心としたこの時期の主要な哲学者・神学者の中心思想を理解し、説明で
きるようになる。
[授業計画と内容]
(1)イントロダクション―スコラ哲学へ(1回)
(2)ラテン・アヴェロエス主義(2∼3回)
(3)トマス・アクィナス概要(4回)
(4)トマス・アクィナス;存在論と創造(5∼7回)
(5)トマス・アクィナスの人間論と認識(8∼10回)
(6)トマス・アクィナスの倫理思想(11∼13回)
(7)ドゥンス・スコトゥス(14回)
(8)ウィリアム・オッカム(15回)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
定期試験による。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
(関連URL)
http://aequivocum.net/class.html
[授業外学習(予習・復習)等]
配布する資料を読み分析してくることが求められることがある。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系6
授業科目名 西洋近世哲学史(講義)
<英訳>
History of Western Philosopy Lectures
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水3
開講期
前期
教授
授業
形態 講義
福谷 茂
使用
言語 日本語
西洋近世哲学史概説
[授業の概要・目的]
カント哲学を概説する。「人間とは何か」という問いに対する答えとしてのカント哲学という観点
を重視して論ずる。
[到達目標]
西洋近世哲学史上のカントの位置についての大局的理解ができる。カント哲学固有のターミノロジ
ーについての正確な知識が得られる。
[授業計画と内容]
1形而上学的背景 2啓蒙主義的背景 3批判前期 4第一批判 5第二批判 6第三批判 7自
然哲学 8宗教哲学 9学問論・大学論 10遺稿 の諸点を柱にしてそれぞれ1回ないし2回の講義
を充てる予定。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
定期試験(筆記)
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
授業において指示する文献の熟読。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系7
授業科目名 西洋近世哲学史(講義)
<英訳>
History of Western Philosophy Lectures
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水3
開講期
後期
教授
授業
形態 講義
福谷 茂
使用
言語 日本語
西洋近世哲学史概説
[授業の概要・目的]
後期の授業はカント以後の19世紀哲学史の概説を行う。形而上学としてのテーマの一貫性とその
現代哲学へ向けての変容とがテーマとなる。
[到達目標]
哲学史における諸哲学の興亡と形而上学的テーマの一貫性の把握ができる。現代哲学のルーツを捉
えることができる。
[授業計画と内容]
1ドイツ観念論 2カント主義のヨーロッパ的伝播 3実証主義 4ヘーゲル主義の興亡 5カト
リック哲学 6帰納的形而上学 7アメリカ哲学 8イギリス観念論 9 分析哲学のルーツ 10
唯物論 の諸テーマに関して各1回ないし2回の講義をあてる。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
定期試験(筆記)
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
第1回の授業で指示する文献を読むこと。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系8
授業科目名 日本哲学史(講義) <英訳>
Japanese Philosophy (Lectures)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 火5
開講期
前期
教授
授業
形態 講義
上原 麻有子
使用
言語 日本語
日本哲学史講義1
[授業の概要・目的]
日本哲学史を①近代初頭から西田幾多郎まで、②京都学派、の二部に分けて日本哲学の形成過程を
概観し、さらに、これまで論じられてきた主要問題を通して日本哲学のあり方、意義について検討
する。このようにして日本哲学史についての理解を深めることが、授業の目的である。
[到達目標]
日本哲学における近代初頭から京都学派(第二次世界大戦まで)の主要テーマ、主要問題を理解し、
さらにそれを自ら批評することを目標とする。
[授業計画と内容]
以下のような課題に基づき、各課題につきおよそ次の回数で授業を進める予定である。
①「日本哲学」とは何か【1回】
②近代初頭から西田幾多郎までの哲学史と哲学研究方法の特徴【5回】
③西田幾多郎【3回】
④京都学派【2回】
⑤三木清、戸坂潤【3回】
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点と前期末のレポート試験による。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
毎回の授業で紹介する参考書を手がかりとし、学んだ内容について理解を深める。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系9
授業科目名 日本哲学史(講義) <英訳>
Japanese Philosophy (Lectures)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 火5
開講期
後期
教授
授業
形態 講義
上原 麻有子
使用
言語 日本語
日本哲学史講義2
[授業の概要・目的]
京都学派とその周辺の哲学者の思想を、いくつかのテーマを追う形で考察することが、この授業の
目的である。さらに、講義で考察する日本哲学の問題が、私たち各自の経験においてどのような意
義をもつのか、その経験とどのように結びつき得るのかについても検討する。
[到達目標]
九鬼周造、田辺元、和辻哲郎の哲学における主要テーマ、主要問題について理解を深め、さらにそ
れを自ら批評することを目標とする。
[授業計画と内容]
以下のような課題(日本哲学史上の主要問題)を講義では扱うが、1課題に充てる講義の回数は2∼
3回である。
①偶然と運命
②生と死
③人間関係
④風土
⑤日本語と哲学
⑥日本における主体とsubject
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点と後記末のレポート試験による。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
毎回の授業で紹介する参考書を手がかりとし、学んだ内容について理解を深める。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系10
授業科目名 倫理学(講義)
<英訳>
Ethics (Lectures)
配当
学年 2回生以上 単位数 4
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 金3
開講期
通年
教授
授業
形態 講義
水谷 雅彦
使用
言語 日本語
倫理学概論
[授業の概要・目的]
倫理学という学問分野について、その基礎から講述し、その基本的な知見を獲得することを目的と
する。
[到達目標]
倫理学という学問の基本的な知見を獲得し、倫理的な課題に関して自分の頭で考えることができる
ようになることを目指す。
[授業計画と内容]
前半においては、現代の倫理学の基本的な理論を概説するとともに、行為とはなにかについて論じ
る。後期においてはいわゆる応用倫理学の各部門について概説するとともに、いくつかの事例につ
いて検討する。ただ、本シラバス執筆時から開講までかなりの時間あるので、講義内容、計画は変
更される可能性がある。実際の講義計画は初回の講義時に発表するので出席されたい。
第一回 規範倫理学への導入
第二回∼第六回 行為とは何かを哲学的、倫理学的理論を参照しつつ概説する。
第三回∼第七回 行為の規則、規範について哲学、倫理学的的に検討する。
第八回∼第十二回 行為規範に関する倫理学上の諸理論を比較検討する。
第十三回∼第十五回 倫理学的な行為規範論の新しい可能性を探るとともに前期の総括を行う。
第十六回 応用倫理学への導入
第十七回∼第十九回 生命医療倫理学
第二十回∼第二二回 環境倫理学
第二三回∼第二五回 情報倫理学
第二六回∼第二八回 その他の応用倫理学
第二九回∼第三十回 総括とディスカッション
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
学年末試験
[教科書]
授業中に指示する
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
倫理学(講義)(2)へ続く↓↓↓
倫理学(講義)(2)
[授業外学習(予習・復習)等]
特になし。読んでおくとよい文献については講義中に指示する。
(その他(オフィスアワー等))
特になし
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系11
授業科目名 宗教学A(講義) <英訳>
Philosophy of Religion A (Lectures)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 月5
開講期
後期
教授
授業
形態 講義
氣多 雅子
使用
言語 日本語
宗教哲学概説
[授業の概要・目的]
宗教哲学がどのように成立し、どのような必然性をもって展開してきたかを明らかにする。それを
通じて、宗教とはいかなる事象であるか、現代世界において宗教哲学はいかなる課題を担うか、と
いうことについて理解することが、この授業の目的である。
[到達目標]
宗教という事象が思考停止などではなく、考えること、それも徹底的に考えることを要求する事象
であることを、理解できるようにする。
[授業計画と内容]
以下のような課題について授業をする予定である。 1.神話的思惟と哲学的思惟、2.ユダヤ教とキリ
スト教、3.キリスト教神学の成立と展開、4.宗教改革、5. 近世における宗教的状況の変容、6.近代科
学の成立、7.理神論の登場、8.宗教哲学の成立(1)、9.宗教哲学の成立(2)、10.宗教哲学の展開、 11.
宗教批判の進展とニヒリズム、12.否定性をはらんだ宗教哲学、13.日本の宗教哲学(1)、14,日本の宗
教哲学(2)、15,現代の宗教哲学の諸問題。
なお、フィードバックの方法は授業中に説明する。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
期末の定期試験(筆記)による。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
授業でわからなかった点について自分で調べること。それでもわからなかった点については、次の
授業で質問すること。
(その他(オフィスアワー等))
特になし。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系12
授業科目名 宗教学B(講義)
<英訳>
Philosophy of Religion B (Lectures)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 火5
開講期
後期
教授
授業
形態 講義
氣多 雅子
使用
言語 日本語
宗教学概説
[授業の概要・目的]
宗教学とはどのような学であり、どのような分野があるかを明らかにするとともに、宗教研究の多
様な可能性について考察する。それを通じて、宗教とはいかなる事象であるかということについて、
理解を深めることが、この授業の目的である。
[到達目標]
宗教が過去に終わってしまった事象ではなく、人間の生活のあらゆる場面に関わる事象であること
を理解できるようにする。
[授業計画と内容]
以下のような課題について授業をする予定である。1.宗教という概念(概念の成立、多義性、変容)
、2.「宗教学」の成立、3.宗教学の研究分野、4.宗教の実証的研究、5.宗教の哲学的研究、6.宗教史
の諸研究、7.宗教社会学の成果(1)、8.宗教社会学の成果(2)、9.宗教人類学の成果、10.宗教心理学の
成果(1)、11.宗教心理学の成果(2)、12.宗教現象学の成果(1)、13.宗教現象学の成果(2)、14.宗教研究
の問題点、15,日本の宗教と宗教研究の現状。
なお、フィードバックの方法は授業中に説明する。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
期末の定期試験(筆記)による。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
授業でわからなかった点について自分で調べること。それでもわからなかった点については、次の
授業で質問すること。
(その他(オフィスアワー等))
特になし。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系13
授業科目名 キリスト教学(講義)
<英訳>
Christian Studies (Lectures)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 木1
開講期
前期
教授
授業
形態 講義
芦名 定道
使用
言語 日本語
キリスト教学A(講義)
[授業の概要・目的]
本講義は、キリスト教とはいかなる宗教であるのか、という問いに対して、現代宗教学の立場から
客観的に論じることを目標としている。本年度は、宗教現象としてのキリスト教の基本構造を現代
宗教学の諸方法(宗教現象学、宗教社会学など)によって解明し、神話論、儀礼論、祭論を含めた
現代宗教学の全体像を明らかにしたい。
[到達目標]
・宗教現象としてのキリスト教の基本構造を現代宗教学の諸方法(宗教現象学、宗教社会学など)
によって説明できるようになる。
・多岐にわたる現代宗教学の全体像とその特徴について的確に指摘できるようになる。
・日常生活において出会う諸事象を宗教学的に考える力がつく。
[授業計画と内容]
講義は、1回に1テーマのペースで進めます。最後(16回目)のフィードバックの仕方については、
授業中に説明します。
オリエンテーション+序論:キリスト教の現在─新宗教論の文脈から─
第1講:現代宗教学の意義
第2講:意味の問いから宗教へ
第3講:信仰─人格と自己同一性─
第4講:聖なるもの(1)─宗教類型論と人格神─
第5講:聖なるもの(2)─オットーとエリアーデ─
第6講:宗教的な象徴世界
第7講:宗教心理学─フロイトとユング─
第8講:神話学と比較宗教論
第9講:民族と神話─古代イスラエル民族─
第10講:一神教の系譜と神話改訂プロセス
第11講:聖書の神話構造
第12講:儀礼とサクラメント
第13講:まとめ─祭論─
試験
フィードバック
[履修要件]
特になし
キリスト教学(講義)(2)へ続く↓↓↓
キリスト教学(講義)(2)
[成績評価の方法・観点及び達成度]
成績評価は、講義内容が的確に理解できているかを確かめるための定期試験による。定期試験の内
容とポイントに関しては、授業(14回目の「まとめ」)において詳しい説明を行う。
[教科書]
使用しない
講義においては、毎回プリントを配付し、同じものを、KULASIS上にアップする。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
授業において配付する資料によって、指示。
[授業外学習(予習・復習)等]
授業は、全体が体系的に構成されているので、講義の流れを的確に理解することが求められる。そ
のために、配付プリントやノート(メモ)をもとに、講義内容を整理することが必要となり、さら
に配付プリントに記載の参考文献などによる発展的な学習が望まれる。
(その他(オフィスアワー等))
受講生には、常識や先入観を批判的に問い直す態度と積極的な授業参加(参考文献による復習を含
め)を期待したい。質問は、オフィスアワー(金3・4)を利用するか、メール(アドレスは、授
業にて指示)で行うこと。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系14
授業科目名 キリスト教学(講義)
<英訳>
Christian Studies (Lectures)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 木1
開講期
後期
教授
授業
形態 講義
芦名 定道
使用
言語 日本語
キリスト教学B(講義)
[授業の概要・目的]
現代世界における宗教を論じる場合、グローバル化と多元化という二つの動向は決定的な意義を持
っている。この講義では、キリスト教思想の新しい動向(特に平和思想)を、現代世界が直面する
多様な諸問題との関わりで学ぶことを目標とする。そのために、キリスト教の思想的源泉である聖
書とキリスト教史(アジアと日本のキリスト教史に留意する)とを参照しつつ、問題の核心に迫り
たい。
[到達目標]
・聖書からはじまるキリスト教思想の歴史的展開、特にアジアや日本のキリスト教について説明で
きるようになる。
・キリスト教思想の現代的意義を具体的に問題に即して考える力がつく。
・現代を生きるキリスト教の動向を平和思想の観点から指摘できるようになる。
[授業計画と内容]
授業は、1回に1テーマのペースで進められる。最後(16回目)のフィードバックの仕方について
は、授業中に説明します。
オリエンテーション+序論:キリスト教思想とは
第1講:聖書の世界
第2講:古代地中海世界におけるキリスト教
第3講:中世ヨーロッパとキリスト教
第4講:宗教改革から西欧近代へ
第5講:近代キリスト教と世界宣教の展開
第6講:東アジアの宗教状況
第7講:キリシタン時代とその影響
第8講:近代日本とキリスト教(1)─明治時代を中心に─
第9講:近代日本とキリスト教(2)─大正時代以降─
第10講:日本から世界へ、宗教的動向
第11講:近代/ポスト近代とキリスト教
第12講:平和思想の現在─キリスト教の視点から─
第13講:キリスト教と平和─無教会と非戦論─
第14講:まとめ、宗教間対話と平和
試験
フィードバック
[履修要件]
特になし
キリスト教学(講義)(2)へ続く↓↓↓
キリスト教学(講義)(2)
[成績評価の方法・観点及び達成度]
成績評価は、講義内容が的確に理解できているかを確かめるための定期試験による。定期試験の内
容に関しては、授業において詳しい説明を行う。
[教科書]
使用しない
講義においては、毎回プリントを配付し、同じものを、KULASIS上にアップする。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
授業において配付する資料によって、指示。
[授業外学習(予習・復習)等]
授業は、全体が体系的に構成されているので、講義の流れを的確に理解することが求められる。そ
のために、配付プリントやノート(メモ)をもとに、講義内容を整理することが必要であり、さら
に配付プリントに記載の参考文献などによる発展的な学習が望まれる。
(その他(オフィスアワー等))
受講生には、常識や先入観を批判的に問い直す態度と積極的な授業参加(参考文献による復習を含
め)を期待したい。質問は、オフィスアワー(金3・4)を利用するか、メール(アドレスは、授
業にて指示)で行うこと。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系15
授業科目名 西洋美術史(講義)
<英訳>
European Art History
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水3
開講期
前期
教授
授業
形態 講義
中村 俊春
使用
言語 日本語
西洋における風景画の成立と展開
[授業の概要・目的]
この講義の目的は、西洋美術史に関する基本的な知識を提供し、美術作品の研究の方法を紹介する
ことである。今学期は、特に風景表現および風景画の問題を取り上げて、古代から中世を経て、ル
ネサンスの時代に如何にして風景画が誕生し、それが17世紀末に至るまで、どのような展開を見せ
たのかを概観する。
[到達目標]
西洋における風景画の成立および展開についての基本的な知識を習得するとともに、美術史的な方
法によって作品を考察できるようになる。
[授業計画と内容]
基本的に以下の計画に従って、講義を進める。ただし、講義の進み具合、開催中の展覧会に関する
言及などによって、扱うテーマが前後することがある。
第1回 講義への導入および古代ローマの風景表現
第2回 古代末期から中世への変遷
第3回 イタリアにおける新しい動き ジョット、ドゥッチョ、ロレンツェッティ
第4回 フランスの写本と「月歴」の表現
第5回 トレントの「鷲の塔」の壁画
第6回 ランブール兄弟の『いとも豪華な時祷書』
第7回 トリノ=ミラノの時祷書とヤン・ファン・エイク
第8回 初期ネーデルラントの宗教画における風景表現
第9回 デューラーの水彩風景画、およびアルトドルファーとドナウ派
第10回 ヴェネツィアの牧歌的風景画
第11回 ヨアヒム・パティニール
第12回 ピーテル・ブリューゲル(父)とその伝統
第13回 ハールレムの風景画家
第14回 ヤーコプ・ファン・ライスダール
第15回 筆記テスト
*フィードバックについては授業中に連絡する
[履修要件]
特になし
西洋美術史(講義) (2)へ続く↓↓↓
西洋美術史(講義) (2)
[成績評価の方法・観点及び達成度]
定期試験(筆記)による。本講義では、イメージを美術史的に理解、読解することとは如何なるこ
とかを説明することに重点を置いているので、試験においても、単に講義で紹介した歴史的事実を
知識として記憶しているか否かを問うだけではなく、講義で写した画像を見ることを通じて、イメ
ージに対する美術史的な接近の仕方を習得したのかを確認するための問題を出す。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
授業で紹介する作品の画像の多くはインターネット上のさまざまなサイトに掲載されている。授業
中に、それらのサイトを紹介するので、随時、それらの画像を眺めることにより、美術作品の特徴
の把握に努めてもらいたい。
(その他(オフィスアワー等))
講義は、常に画像を映写して行うが、これは、美術史的に作品を見るということが如何なることで
あるのかを紹介するためである。単に知識を得るというだけでなく、画像を眺めて理解するという
体験が重要である。このことを理解した上で受講してもらいたい。また、美術史の学習にとって、
オリジナルの美術作品を実見することがきわめて重要であるので、積極的に、さまざまな美術館、
博物館を訪れるようにしてもらいたい。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系16
授業科目名 西洋美術史(講義)
<英訳>
European Art History (Lectures)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水3
開講期
後期
准教授 平川 佳世
授業
形態 講義
使用
言語 日本語
近世ヨーロッパの祈念画
[授業の概要・目的]
美術史における諸問題の考察を通じて、研究の基礎となる諸々の方法論や思考法に親しむとともに、
西洋美術に関する基礎知識を深めることを目指す。
[到達目標]
・様式分析、図像分析などの美術史学の基礎的な方法論について、理解する。
・15,16世紀の西洋美術についての基礎的な知識を習得する。
[授業計画と内容]
15世紀のヨーロッパにおける宗教画について、ドイツの画家デューラーが15世紀末に描いた《悲し
みの人》(カールスルーエ、クンストハレ所蔵)を出発点に、多角的に論じる。基本的に以下のプ
ランに従って講義を進めるが、講義の進み具合、受講生の理解度等に応じて順序や同一テーマの回
数を変えることがある。
第1回 イントロダクション:美術史学とは何か
第2回∼第3回 デューラー作《悲しみの人》(カールスルーエ、クンストハレ所蔵)に関する問題
提起
第4回∼第7回 「悲しみの人」について:中世から16世紀初頭までの図像の展開
第8回∼第11回 ヨーロッパ絵画における聖画像の荘厳の手法について
第12回∼第14回 ルネサンス期における「祈念画」の多様な展開と総括
第15回 期末試験
第16回 フィードバック(具体的な方法については授業中に説明します)
[履修要件]
西洋美術史に関する予備知識の有無は問わないが、各自、問題意識をもって、熱心に授業に参加し
てほしい。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点(出席状況および小レポート、30点)と期末試験(70点)に関して、到達目標の達成度に基
づき評価する。
・原則として、4回以上授業を欠席した場合には、単位を認めない。
・原則として、遅刻・早退は欠席扱いとする。
西洋美術史(講義) (2)へ続く↓↓↓
西洋美術史(講義) (2)
[教科書]
教科書は使用しない。必要に応じて、関連資料を配布する。
[参考書等]
(参考書)
大学所蔵の関連書籍を適宜参照すること。
[授業外学習(予習・復習)等]
予習・復習については、授業中に指示する。
(その他(オフィスアワー等))
関連作品の展覧会等には自主的に足を運び、実作品を鑑賞する機会を持つことが好ましい。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系17
授業科目名 美学(講義)
<英訳>
Aesthetics
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水4
開講期
前期
教授
授業
形態 講義
吉岡 洋
使用
言語 日本語
美学概論
[授業の概要・目的]
この講義の目的は美学の基礎的な考え方を習得することにある。とくに今年度は、カントの『判断
力批判』において提示された美的判断や芸術をめぐる諸問題を、たんなる哲学史上の知識としてで
はなく、現代における私たちの美的経験に即して理解することをめざす。
[到達目標]
美的経験はしばしば「言葉にならない」とか「理屈を越えた」と言われる。思考を停止させるこう
した常套句の束縛に抵抗し、美的経験を言語を用いた理論的思考へともたらすことが、本科目の到
達目標である。
[授業計画と内容]
以下の各項目について講述する。各項目には【 】で指示した週数を充てる予定である。各項目の講
義の順序は固定したものではなく、フィードバックをもとに受講者の背景や理解の状況を判断し、
それに応じて講義担当者が適切に決める。
1.本講義の視座と問題意識【2週】
何を「美的経験」と考えるべきか。それについて思考することにどんな意味があるのか。
2.基本概念の説明【2週】
"Aesthetics"と「美学」、「感性」「経験」「判断」「批判(批評)」等々、日常的に「知ってい
る」と思われる言葉を理論的に検討する。
3.カント以前の古典的美学史【2週】
プラトン、アリストテレス、中世哲学、17世紀思想において、美にかかわる思考はどのように
展開されてきたかを概説する。
4.カント美学の根本問題【3週】
批判哲学の構想とその中での判断力批判の意義。「趣味判断」「無関心性」「目的なき合目的性」
「崇高」「天才」「共通感」といった最重要概念を、現代的文脈に即して概説する。
5.カント以後の美学史【2週】
とりわけヘーゲル、ニーチェ、ハイデガーにみられる、古典的美学の変容あるいは否認について
考える。
6.美的経験の現代的様相【3週】
20世紀以降の社会と文化の状況を踏まえ、今日における美学的思考の可能性を、現代の芸術や
メディア環境を通して模索する。
7.本講義の総括【1週】
※フィードバックの具体的方法については授業中に説明する。
美学(講義)(2)へ続く↓↓↓
美学(講義)(2)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
講義中に与えた課題についてのレポートにより評価する。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
(関連URL)
http://chez-nous.typepad.jp/tanukinohirune/(エッセイなど掲載しているブログ)
https://twitter.com/hirunenotanuki(関連情報を告知するツイッター)
[授業外学習(予習・復習)等]
授業中に指示した資料や参考文献について、次回の講義までに予習してくること。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系18
授業科目名 美学(講義)
<英訳>
Aesthetics (Lectures)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水4
開講期
後期
教授
授業
形態 講義
吉岡 洋
使用
言語 日本語
現代芸術の美学
[授業の概要・目的]
この講義の目的は、芸術を理論的な言葉を用いて考えるための基礎的な訓練を行うことにある。と
くに今年度後期は現代芸術に焦点を当て、それを美学的に語る可能性を探ることを通して、美学の
基礎的理解をめざす。
[到達目標]
芸術作品について語られる言葉の多くは自動化されたクリシェにほかならず、そうした言葉が作品
への出会いを阻んでいる。本科目の目標は言葉を理論的・反省的に用いることによって、作品につ
いてもっと活き活きと語るための言語を獲得することである。
[授業計画と内容]
以下の各項目について講述する。各項目には【 】で指示した週数を充てる予定である。各項目の講
義の順序は固定したものではなく、フィードバックをもとに受講者の背景や理解の状況を判断し、
それに応じて講義担当者が適切に決める。
1.本講義の視座と問題意識【1週】
芸術について考えることの意義。それについて思考することにどんな意味があるのか。
2.「現代」とはいかなる時代か?【1週】
3.いくつかの基本用語の検討【4週】
「近代」と「現代」、「モダニズム」、「前衛」、「コンセプト」、「ポップ」、「シミュレー
ション」、「パロディ」、「脱構築」等々、現代芸術に関して耳にすることはあるが厳密に考えら
れることの少ない用語を理論的に検討する。
4.芸術と言語【4週】
現代芸術について批判的に考えるための言語装置についての検討。モダニズム批評、マルクス主
義、精神分析、現象学、解釈学、記号論と構造主義、脱構築理論、等々の可能性と限界について吟
味する。
5.現代芸術の社会的文脈【4週】
芸術と政治、資本主義とグローバリズム、ジェンダー/セクシュアリティ、マイノリティ・ポリ
ティクス等々、現代芸術を取りまく状況と様々な文化的戦略について検討する。
6.まとめと総括【1週】
※フィードバックの具体的方法については授業中に説明する。
[履修要件]
特になし
美学(講義)(2)へ続く↓↓↓
美学(講義)(2)
[成績評価の方法・観点及び達成度]
授業中に指示するレポートによって評価する
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
(関連URL)
http://chez-nous.typepad.jp/tanukinohirune/(エッセイなど掲載しているブログ)
https://twitter.com/hirunenotanuki(関連情報を告知するツイッター)
[授業外学習(予習・復習)等]
授業中に指示した資料や参考文献について、次回の講義までに予習してくること
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系19
授業科目名 日本・東洋美術史(講義)
<英訳>
Japanese Art History
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 金1
開講期
前期
教授
授業
形態 講義
根立 研介
使用
言語 日本語
奈良時代の彫刻史入門
[授業の概要・目的]
710年の平城遷都から784年の長岡京遷都、794年の平安京遷都に至る時代は、通常奈良時代と呼ば
れ、あるいは美術史ではしばしば天平時代と呼ばれてきた時代である。この時代は、律令制国家の
最盛期であり、天皇を中心とする国家体制の基で、数々の仏像が製作されてきた。仏像制作の担い
手の中心は、官営工房であり、中国・唐代の美術を規範として仏像が制作された。この授業では、
薬師寺金堂薬師三尊像、興福寺西金堂伝来乾漆像、東大寺法華堂不空羂索観音像及び塑造執金剛神
像、東大寺盧舎那大仏像、唐招提寺金堂乾漆盧舎那仏像、唐招提寺乾漆鑑真像といった奈良時代の
主要彫刻を取り上げ、中国の規範に従って造られた仏像が如何なるものであり、その姿がどのよう
に変遷していったのかを概観して、奈良時代の彫刻史の理解を深めたい。
[到達目標]
奈良時代の主要な彫刻を概観した講義を受けることで、日本の古代美術の宝庫であるこの時代の美
術の中枢を学び、日本の古代文化の造詣を深めることができるようになる。
[授業計画と内容]
授業で取り上げる主な課題は以下の通りである。
1回目 はじめに
2回目 薬師寺金堂薬師三尊像
3回目 法隆寺金五重塔と中門の塑像
4回目 興福寺西金堂伝来の仏像群
5回目 東大寺法華堂不空羂索観音像
6回目 東大寺の塑像と乾漆像
7回目 東大寺盧舎那大仏像
8、9回目 造東大寺司をめぐって
10回目 唐招提寺金堂盧舎那仏像
11回目 唐招提寺鑑真像
12回目 唐招提寺の旧講堂木彫群
13回目 奈良時代末期の様相 14回目 まとめ
15回目 フィードバック
[履修要件]
特になし
日本・東洋美術史(講義) (2)へ続く↓↓↓
日本・東洋美術史(講義) (2)
[成績評価の方法・観点及び達成度]
期末のレポートおよび出席状況により評価する。評価はレポート80%、出席状況20%。
[教科書]
使用しない
毎回、資料配付を行う。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
授業中に配付するレジュメを必ず読み返すこと。また、授業中に紹介する参考文献や、参考論文を
復習のためにぜひ読んでおいてもらいたい。
(その他(オフィスアワー等))
授業で取り上げる作品は、東大寺などで実際に見ることが出来るものが多いので、できるだけ実物
を見てください。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系20
授業科目名 日本・東洋美術史(講義)
<英訳>
Japanese Art History (Lectures)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 金1
開講期
後期
教授
授業
形態 講義
根立 研介
使用
言語 日本語
平安時代の彫刻史入門
[授業の概要・目的]
平安時代は、中国に規範を求めて製作が行われていた美術様式が、大きく変化する時代である。こ
の問題は、国風文化の成立と大きく関わるが、彫刻史でも平安時代中期、和様彫刻の様式が成立し
て、彫刻史は大陸の美術史とは異なる新たな歩みが始まる。この授業では、この和様成立と展開を
背景にして、平安時代の彫刻史がどのように変遷していったかを語りたい。具体的には、平安時代
初期の京都・神護寺薬師如来立像、東寺講堂諸尊像、平安前期から中期に書けての時期に造られた
京都・六波羅蜜寺十一面観音像、平安中期の京都・同聚院不動明王像、京都・平等院阿弥陀如来像、
平安後期の法金剛院阿弥陀如来像、奈良・長岳寺阿弥陀三尊像などの主要な彫刻を概観し、また和
様や寄木造りなどの用語を解説しながら、この時代の彫刻史の理解を深めたい。
[到達目標]
平安時代の主要な彫刻を概観し、和様などのキーワードを解説することで、日本美術史の一大転換
期であったこの時代の美術史の動向を学ぶことを目指す。これにより、日本の古代から中世に至る
転換期の文化について造詣を深めることが出来るようになる。
[授業計画と内容]
授業で取り上げるな課題は以下の通りである。
1回目 はじめに
2回目 京都・神護寺と奈良・薬師寺の薬師如来像
3回目 東寺講堂諸尊像
4回目 京都・仁和寺と清凉寺の阿弥陀三尊像
5回目 京都・法性寺千手観音像と六波羅蜜寺十一面観音像・薬師如来像
6回目 京都・同聚院不動明王像と広隆寺千手観音像
7回目 和様彫刻の成立をめぐって
8回目 平等院鳳凰堂阿弥陀如来像
9回目 寄木造りと割矧造りをめぐって
10回目 定朝様の継承
11回目 鎌倉彫刻への胎動
12回目 肖像と神像をめぐって
13回目 地方への展開
14回目 まとめ
15回目 フィードバック
[履修要件]
特になし
日本・東洋美術史(講義) (2)へ続く↓↓↓
日本・東洋美術史(講義) (2)
[成績評価の方法・観点及び達成度]
期末のレポートおよび出席状況により評価する。評価はレポート80%、出席状況20%。
[教科書]
使用しない
毎回、資料配付を行う。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
授業中に配付するレジュメを必ず読み返すこと。また、授業中に紹介する参考文献や、参考論文を
復習のために是非読んでもらいたい。
(その他(オフィスアワー等))
授業で取り上げる作品は、実際に拝観できるものが多いので、出来るだけ実物を見てください。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系21
授業科目名 哲学(特殊講義)
<英訳>
Philosophy (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・ 首都大学東京 職名・氏名 都市教養学部 教授
岡本 賢吾
授業
使用
開講年度・ 2015・
開講期
後期集中 曜時限 集中講義 形態 特殊講義 言語 日本語
数学の哲学 −− その歴史的展開と現在
[授業の概要・目的]
数学の哲学(philosophy of mathematics)を、技術的な事項の知識は原則として前提せず、しかし
内容的にはadvancedなところまで進むよう心がけながら、できるだけ精確かつ判りやすく解説しま
す。一人でも多くの人に数学の哲学に対する基本的な理解と、そして何より積極的な関心を持って
もらうことが目標です。
数学の哲学は、これまで多くの哲学者・論理学者・数学者によって長く、また熱心に論じられて
きたにもかかわらず、取り扱われる主題にかなり偏りがあったり、技術的にも一面的であったり、
さらには歴史理解としても図式的で皮相であったりする傾向がかなりありました。こうした点をで
きるだけ是正しながら、現にこの分野で、哲学者だけでなく、論理学者・数学者が互いに協力し合
って、次々と生産的な理論的・技術的結果と本質的な哲学的・概念的洞察とを蓄積しつつあるとい
う事実を浮かび上がらせるように努めたいと思います。
[到達目標]
現代哲学の基幹的な一部門であり、周辺諸科学(論理学、数学基礎論、コンピュータ科学、数学)
との関連でも重要性を持つ、数学の哲学について、
(1) その基本的事項を習得することができ、
(2) 特に、その歴史的な展開過程を把握し、
(3) また、最も最近の展開についても、概要を知ることができる。
(4) 以上により、現代哲学の様々な動向、特に、情報の哲学、言語哲学、認知科学の哲学、形而上
学などについても、より透徹した理解を持つことが期待できる。
[授業計画と内容]
1. 導入: 数学の哲学は何をするのか。(1回)
2. 技術的予備知識: 直観主義および古典論理の証明論と意味論。(1回)
3. 歴史的回顧(1):発端。フレーゲ、デデキント、カントール。(2回)
4. 歴史的回顧(2):パラドクス以降。ラッセル、ブラウワー、ヒルベルト。(2回)
5. 歴史的回顧(3): ひとまずの決着。ゲーデル、タルスキ、ゲンツェン、ウィトゲンシュタイン。(2
回)
6. 現代的展開(1):公理的集合論の哲学的興味。(1回)
7. 現代的展開(2):型自由、型付ラムダ計算の周辺。(2回)
8. 現代的k展開(3):不完全性定理の周辺。(1回)
9. 現代的展開(4): その他の興味ある展開。(1回)
10. 総括:数学の哲学は何をすべきか、数学の哲学に何が期待できるか。(1回)
フィードバックについては、授業で説明する。
哲学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
哲学(特殊講義) (2)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
講義末のレポート80%と、授業への貢献20%(質問等のパフォーマンス)による。
評価は、上記「到達目標」の欄に記した(1)−(4)がどの程度達成されているかという観点から行う。
[教科書]
使用しない
教材を配布します。なお、下記URL(首都大学東京哲学分野ウェブページ)に、授業開始2週間
前から、配布予定の教材の(少なくとも一部の)PDFファイルをuploadする予定なので、履修予定
の人は、適宜予習して下さるよう希望します。
http://www.comp.tmu.ac.jp/philosophy/index2.html
不明な点があれば、下記「その他」の欄に記した岡本のアカウントへメールを送って下さい。
[参考書等]
(参考書)
これについても、授業で指示する他、上記「教科書」の欄に記したウェブページ上に、参考文献
リストをuploadします。
[授業外学習(予習・復習)等]
授業で説明する。なお、下記「教科書」の欄を参照。
(その他(オフィスアワー等))
本講義に関わる質問などがあれば、随意に下記にメールを送ってください。質問内容によっては
多少時間がかかる場合がありますが、必ず回答します。
岡本賢吾(首都大学東京アカウント); [email protected]
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系22
授業科目名 哲学(特殊講義) <英訳>
Philosophy (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
立教大学 文学部 教授 河野 哲也
職名・氏名
授業
使用
開講年度・ 2015・
開講期
後期集中 曜時限 集中講義 形態 特殊講義 言語 日本語
知の生態学的転回と情報の存在論
[授業の概要・目的]
環境問題は、現在、全人類的かつ緊急の課題として私たちに立ちはだかっている。私たち人間の特
徴は、自分の周辺の環境を自ら改変し、人間化された環境(人間環境)の中に住んでいることであ
る。本講義で追求したいのは、集団的に形成された人間環境のあり方を記述し、人間個々人がその
人間環境とどのような関係性をとり結んでいるかを明らかにし、最終的に、どのような人間環境を
構築・再構築すべきかという規範的な問題を探求することである。これを、ジェームズ・ギブソン
を先駆とする生態心理学と現象学を融合させた生態現象学の立場から追求する。それをさらに発展
させることで情報の存在論を提起し、存在と認識、心身の二元論の超克を目指す。
[到達目標]
・心の哲学と現象学、心理学基礎論など、心に関する哲学の最新の状況と知識を取得し、そこにお
いて発展探求すべき課題を理解する。
・ディスカッションと質疑応答を通じて、哲学的テーマについて対話的に思考を深める基本的な能
力を養う。
・論述テストにより、与えられた課題に対して論理的な文章をまとめる基本的な能力を養う。
[授業計画と内容]
1.イントロダクション:授業の目的と方法
2.ギブソンの心理学、その認識論と存在論
3∼4.ギブソンの生態学的心理学の基礎と発展:テキスト第1巻についての説明と参加者による
ディスカッション
5∼6.環境内存在と技術:テキスト第2巻についての説明と参加者によるディスカッション
7∼9. 生態学的倫理学と当事者研究:テキスト第3巻についての説明と参加者によるディスカッ
ション
10∼13.情報の存在論:情報の存在論について講義し、参加者と質疑応答をします。
14∼15.期末試験とフィードバック、まとめ
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
・平常点(出席状況と授業内でのディスカッションへの参加)と論述テスト
[教科書]
村田純一・佐々木正人・河野哲也・染谷昌義 『知の生態学的転回(第1巻身体)』(東京大学出版
会)ISBN:4130141317(授業第1∼4回で使用します。)
村田純一・佐々木正人・河野哲也・染谷昌義 『知の生態学的転回(第2巻技術)』(東京大学出版
会)ISBN:4130141325(授業第5∼6回で使用します。)
村田純一・佐々木正人・河野哲也・染谷昌義 『知の生態学的転回(第3巻倫理)』(東京大学出版
会)ISBN:4130141333(授業第7∼9回で使用します。)
哲学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
哲学(特殊講義) (2)
[参考書等]
(参考書)
河野哲也 『境界の現象学: 始原の海から流体の存在論へ』(筑摩書房(選書))ISBN:4480016023
河野哲也 『意識は実在しない: 心・知覚・自由』(講談社メチエ)ISBN:4062585065
石原孝二編 『当事者研究の研究』(医学書院)ISBN: 426001773X
[授業外学習(予習・復習)等]
本授業はディスカッションを中心に行います。テキストを読み、内容を把握した上で、テキストに
対する質問やコメント、テキストの内容について参加者をディスカッションしたいトピックやテー
マについて自分なりのメモを作ってきてください。
(その他(オフィスアワー等))
本授業はディスカッションを中心に行いますので、かならず、事前にテキストを読み、ディスカッ
ションの準備を行ってください。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系23
未更新
授業科目名 哲学(特殊講義)
<英訳>
Philosophy (Special Lectures)
配当
学年 1回生以上 単位数 1
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
開講期
前期不定 曜時限 その他
題目
[授業の概要・目的]
[到達目標]
[授業計画と内容]
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
[教科書]
[参考書等]
(参考書)
[授業外学習(予習・復習)等]
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
准教授 出口 康夫
授業
使用
形態 特殊講義 言語 日本語
哲学基礎文化学系24
未更新
授業科目名 哲学(特殊講義)
<英訳>
Philosophy (Special Lectures)
配当
学年 1回生以上 単位数 1
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
開講期
前期不定 曜時限 その他
題目
[授業の概要・目的]
[到達目標]
[授業計画と内容]
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
[教科書]
[参考書等]
(参考書)
[授業外学習(予習・復習)等]
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
准教授 出口 康夫
授業
使用
形態 特殊講義 言語 日本語
哲学基礎文化学系25
未更新
授業科目名 哲学(特殊講義)
<英訳>
Philosophy (Special Lectures)
配当
学年 1回生以上 単位数 2
担当者所属・ カルフォルニア州立大
八木沢 敬
職名・氏名 学ノースリッジ校 開講年度・ 2015・
開講期
前期不定 曜時限 その他
題目
[授業の概要・目的]
[到達目標]
[授業計画と内容]
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
[教科書]
[参考書等]
(参考書)
[授業外学習(予習・復習)等]
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
授業
使用
形態 特殊講義 言語 日本語
哲学基礎文化学系26
未更新
授業科目名 哲学(特殊講義)
<英訳>
Philosophy (Special Lectures)
配当
学年 1回生以上 単位数 1
担当者所属・ カルフォルニア州立大
八木沢 敬
職名・氏名 学ノースリッジ校 開講年度・ 2015・
授業
使用
開講期
後期集中 曜時限 集中講義 形態 特殊講義 言語 日本語
題目
[授業の概要・目的]
[到達目標]
[授業計画と内容]
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
[教科書]
[参考書等]
(参考書)
[授業外学習(予習・復習)等]
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系27
授業科目名 哲学(特殊講義) <英訳>
Philosophy (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
大阪市立大学 文学部 教授 美濃 正
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 木5
開講期
後期
授業
使用
形態 特殊講義 言語 日本語
現代の心の哲学概説
[授業の概要・目的]
20世紀以降の英語圏における心の哲学について、その展開を跡付け、現在までの到達点を明らかに
する。行動主義、心脳同一説に始まる唯物論的諸立場からの議論のみならず、これに対する二元論
の側からの反対論も含めて、主要な諸議論についの検討を授業の主な内容とする。 [到達目標]
現代の心の哲学についての基礎的理解を得るとともに、これを通して、分析哲学についての基礎的
理解を得ることを目標とする。
[授業計画と内容]
以下のようなスケジュールで授業を進める予定である。
第1回 イントロダクション: 授業のテーマについての予備的説明
第2∼第3回 デカルトの心の哲学: 現代の心の哲学のいわば前提となるデカルトの考え方につい
ての説明と検討
第4∼第9回 唯物論的諸立場: 行動主義、心脳同一説、機能主義的唯物論、消去的唯物論など、
唯物論(物理主義)の主要な立場についての説明と検討
第10∼第13回 二元論の反撃: いわゆるクオリアをめぐって二元論の側からなされた唯物論批判
の主なものとして知識論証とゾンビ論証を取り上げ検討する
第14∼第15回 まとめと全体的評価: 心の哲学が現時点でどこまで到達していると言えるのかを
明らかにする
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
期末レポートによって成績を評価する。
[教科書]
使用しない
適宜、授業用プリントを配布する予定である。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
特にないが、授業中に紹介する参考書などの読書を通じて、できるだけ授業外学習を行ってほしい。
(その他(オフィスアワー等))
基本的に講義科目であるが、積極的な質問、発言を歓迎する。その結果、ディスカッション授業の
ようになるときがあってもかまわないと考えている。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系28
授業科目名 哲学(演習I)
<英訳>
Philosophy (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 4
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水5
開講期
通年
准教授 出口 康夫
授業
形態 演習
使用
言語 日本語及び英語
非古典論理の哲学的応用
[授業の概要・目的]
現代では様々な非古典論理の体系が構築・提案されています。それらのうち代表的な体系を学ぶと
とともに、その哲学的意義の解明や哲学の諸問題に対する応用の諸相を検討します。
[到達目標]
非古典論理についての正確で透徹した理解を得ることができる。また、真矛盾主義・論理的多元論
・様相形而上学といった現代哲学の最前線についての体系的な知識を得ることもできる。これらの
知識をもとに、古典論理に留まらない広い観点から、物事の合理性・論理性について判断すること
が可能となる。
[授業計画と内容]
前期
1)古典論理と非古典論理
2)非古典論理の諸体系の概観I
3)非古典論理の諸体系の概観II
4)多値論理・矛盾許容型論理
5)様相論理・ハイブリッド論理
6)同一性を巡る哲学的諸問題I
7)同一性を巡る哲学的諸問題II
8)同一性を巡る哲学的諸問題III
9)矛盾律を巡る哲学的諸問題I
10)矛盾律を巡る哲学的諸問題II
11)テトラレンマの現代論理的解釈I
12)テトラレンマの現代論理的解釈II
13)論理的多元論I
14)論理的多元論II
15)フィードバック
後期
1)「語り得ないもの」に関するパラドクスI
2)「語り得ないもの」に関するパラドクスII
3)アジア思想における「矛盾」の検討I
4)アジア思想における「矛盾」の検討II
5)アジア思想における「矛盾」の検討III
6)ハイブリッド論理の哲学的応用I
7)ハイブリッド論理の哲学的応用II
8)様相形而上学の諸問題I
9)様相形而上学の諸問題II
10)様相形而上学の諸問題III
11)様相形而上学の諸問題IV
12)真理概念の再検討I
13)真理概念の再検討II
哲学(演習I) (2)へ続く↓↓↓
哲学(演習I) (2)
14)真理概念の再検討III
15)フィードバック
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポート(40%)+平常点評価(出席状況、授業中における発表)(60%)
[教科書]
Graham Priest 『An Introduction to Non-classical Logic』(Cambridge UP)ISBN:978-0-521-67026-5
Graham Priest 『One』(Oxford UP)ISBN:978-0-19-968825-8
JeeLoo Liu & Douglas Berger 『Nothingness in Asian Philosophy』(Routledge)ISBN:978-0-415-82944-1
Koji Tanaka, Yasuo Deguchi, Jay Garfield & Graham Priest 『The Moon Points Back』(Oxford UP)
Jay Garfield 『Engaging Buddhism』(Oxford UP)ISBN:978-0-19-020434-1
上掲書の関連する章を授業テーマにあわせて順次読んでいく予定である。
[参考書等]
(参考書)
[授業外学習(予習・復習)等]
各自、次週で扱う文献を精読した上で授業に望むこと。また毎回担当者を決めて、文献の紹介、サ
マリー、それについての議論のリードを役を務めてもらうことになる。論理学に関するトピックに
ついては、指示された練習問題をこなし、授業中にその成果を発表することも求められる。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系29
授業科目名 哲学(演習I)
<英訳>
Philosophy (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
神戸大学人文科学研究科 教授 嘉指 信雄
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 金4
開講期
前期
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
ジェイムズと現代哲学
[授業の概要・目的]
ジェイムズ哲学についての最も包括的な研究書として評価の高い、Gerald Myers, William James:
His Life and Thought (1986) の中から、意識の流れ、注意、感情、リアリティ、自己、意志など、特
に重要な主題に関する個所を選び、精読することを通じて、ジェイムズにおける中心的な問い及び
その思想の基軸をなす根本的経験論、プラグマティズム、多元主義の内的連関を理解する。
さらに、ジェイムズと西田、ウィトゲンシュタインなどとのつながり、親近性と差異も視野に入
れながら、その現代的意義を再考する。
[到達目標]
・ジェイムズ哲学における中心的な問いとテーゼ及び問題点を理解する。
・ジェイムズ哲学を現代哲学の中で捉え直し、その意義を明らかにする。
[授業計画と内容]
テキストとするGerald Myers, William James: His Life and Thoughtは浩瀚な研究書であるが、本演習
では、毎週、最重要個所を数ページ選び、精読・検討して行く。ただし講読の進み具合に対応して、
取りあげるテーマや費やす回数を変えることがある。
第1ー2回:イントロダクション/ジェイムズにおける「生と哲学」
第3ー5回:「意識の流れ」
第6ー8回:「感情と身体」
第9ー11回:「自己とリアリティ」
第12ー14回:「意志とモラリティ」
第15回:フィードバック
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
出席及び議論への積極的な参加(50点)、レポート(50点)により評価する。
レポートについては到達目標の達成度に基づき評価する。
哲学(演習I)(2)へ続く↓↓↓
哲学(演習I)(2)
[教科書]
Gerald Myers 『William James: His Life and Thought』(Yale Univ. Press)( 履修者は、前もって購入
しておくことが望ましい。)
[参考書等]
(参考書)
西田幾多郎 『『善の研究』』(岩波文庫)
Russell Goodman 『Wittgenstein and William James』(Cambridge Univ. Press)
[授業外学習(予習・復習)等]
履修者は、次週の講読個所を予習してくること。また、学期中に少なくとも一回は、数ページの
担当個所をレジュメにまとめ報告する。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系30
授業科目名 哲学(演習I)
<英訳>
Philosophy (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
人間・環境学研究科 准教授 安部 浩
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 金3
開講期
前期
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
ヨーナス『責任という原理』を読む
[授業の概要・目的]
現代の環境倫理学の古典であり、著者自らもまた『科学技術倫理学論考』と規定するハンス・ヨー
ナスの『責任という原理』。しかしながらそれは他方で、「反時代的」や「カント以前」といった
譏りをも厭わず、現代における形而上学の再興を果敢に試みた問題の書でもある。それでは「形而
上学が倫理学を下支えせねばならない」とヨーナスが語る際、その深意は那辺にあるのか。またこ
うした存在論的な基礎づけを通してヨーナスが呈示せんとしている責任論の眼目とはいかなるもの
か。
我々は『責任という原理』の主要な箇所を読み進めていくことで、以上の問の考察に努めることに
しよう。そしてそれにより、語学・哲学上の正確な知識、及び論理的思考力に基づく原典の厳密な
読解力を各人が涵養すること、そしてこの読解の過程において浮上してくる重要な問題をめぐる参
加者全員の討議を通して、各人が自らの思索を深化させていくことが、本演習の目的である。
[到達目標]
語学・哲学上の正確な知識、及び論理的思考力に基づく原典の厳密な読解力を各人が涵養すること、
そしてこの読解の過程において浮上してくる重要な問題をめぐる参加者全員の討議を通して、各人
が自らの思索を深化させていくこと。
[授業計画と内容]
原則的には毎回、予め指名した二名の方にそれぞれ、報告と演習の記録を担当して頂くことにする。
それぞれの回には、次の箇所を読む予定である。以下、内容の梗概に続いて、括弧内に教科書の頁
番号を示す。
1. ガイダンス
2. 「『将来倫理』における理念的な知と現実的な知・その1」(61-65)
3.「同・その2」と「好ましき予測に対する好ましからざる予測の優先・その1」(66-71)
4.「同・その2」(71-75)
5.「行為における賭の要素・その1」(76-80)
6.「同・その2」と「将来への義務・その1」(81-86)
7.「同・その2」(86-91)
8.「同・その3」(91-95)
9.「存在と当為[第二章]・その1」 (96-100)
10.「同・その2」と「存在と当為[第四章]・その1」(101-102,153-155)
11.「同・その2」(155-160)
12. 「同・その3」(160-165)
13. 「同・その4」 (165-170)
14. 「同・その5」と「責任の理論ー第一の諸区別・その1」(170-174)
15. フィードバック (詳細については授業中に適宜指示する)
哲学(演習I) (2)へ続く↓↓↓
哲学(演習I) (2)
[履修要件]
ドイツ語を既修していることが望ましい。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点で評価する。
[教科書]
Hans Jonas 『Das Prinzip Verantwortung』(Suhrkamp)ISBN:3-518-37583-7(Suhrkamp Taschenbuch
1085 )
[参考書等]
(参考書)
ハンス・ヨナス 『責任という原理』(東信堂)ISBN:4-88713-354-5(加藤尚武監訳)
Hans Jonas 『The Imperative of Responsibility』(The University of Chicago Press)ISBN:0-226-40596-6
(Tr. by H. Jonas with the collaboration of D. Herr)
[授業外学習(予習・復習)等]
教科書の毎回の所定の範囲を予習し、各回の報告資料や演習記録等を基に復習すること。
(その他(オフィスアワー等))
受講者には、自分の担当箇所や各回に扱う部分に限らず、テキストを遍く熟読した上で出席するこ
とが求められる故、その点には十分留意されたい。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系31
授業科目名 哲学(演習II)
<英訳>
Philosophy (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 金2
開講期
前期
准教授 出口 康夫
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
哲学演習II
[授業の概要・目的]
適宜個人指導を交えつつ、卒論のテーマの選び方・書き方等に関する指導を行なう。哲学専修卒業
予定者は哲学演習III(後期開講)とあわせ、必ず履修すること。
[到達目標]
哲学の論文の書き方をマスターすることできる。そのことで、物事を哲学的に考えること、即ち議
論の筋道を立てつつ、他者にも理解可能な仕方で、様々な事柄を理解、説明することが可能となる。
[授業計画と内容]
1)論文の書き方I(テーマの選び方・卒論執筆のスケジュール・研究倫理)
2)論文の書き方II(問いー答え構造・概念の提示の仕方・議論の進め方・犯してはならない議論
の過ち)
(この後、各自の中間発表等にもとづいた具体的な論文指導を行うため、毎回のテーマは設定せず、
複数週にわたり一体的な学修を行う)
3)∼14)卒論の中間発表等にもとづいた、個人指導も含めた具体的論文執筆指導
15)フィードバック
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポート(80%)+平常点評価(出席状況、授業内での発表・発言)(20%)
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
論文の書き方のレクチャーを受けた後、各自、卒論のテーマ、具体的な参照文献等の選定、疑議論
展開の見通し等を検討し、授業内での発表・個別指導に備えること。また発表を行い、個別指導を
受けた後は、それにもとづいて最終レポートを執筆すること。この最終レポートは、その時点での
卒論の草稿・中間稿に相当する。またこのレポートは、後期に開講される「哲学演習III」における
発表、個別指導の資料として用いられる。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系32
授業科目名 哲学演習(演習III)
<英訳>
Philosophy (Seminars) (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 金2
開講期
後期
准教授 出口 康夫
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
哲学演習III
[授業の概要・目的]
哲学演習II(前期開講)を踏まえ、引き続き卒論の執筆指導を行なう。哲学専修卒業予定者は哲学
演習II(前期開講)とあわせ、必ず履修すること。
[到達目標]
前期開講の哲学演習IIとあわせて受講することで、哲学の論文の書き方をマスターすることできる。
そのことで、物事を哲学的に考えること、即ち議論の筋道を立てつつ、他者にも理解可能な仕方で、
様々な事柄を理解、説明することが可能となる。
[授業計画と内容]
1)哲学論文の書き方(先行文献の参照・引用の仕方、論文のフォーマット等)
以降は前期に引き続き、参加者による「哲学演習II」の最終レポートや授業中における卒論中間発
表等を踏まえた個別指導を交えつつ、卒論執筆に関する具体的な指導を行なうため、複数回にまた
がる一体的な学修を行う
2)∼14)前期レポートや卒論中間発表にもとづいた、個別指導をも交えた具体的な論文執筆指
導
15)卒業論文の提出に当たっての最終的な諸注意
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
最終レポート(80%)+平常点評価(出席状況・授業中での発表・発言)(20%)
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
授業中、適宜指示する。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系33
授業科目名 西洋哲学史(特殊講義)
担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
History of Western Philosophy (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 4
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 水3
開講期
通年
中畑 正志
授業
使用
形態 特殊講義 言語 日本語
オントロジーの変容
[授業の概要・目的]
オントロジーとは「何が存在するか」の探究であると現在では考えられているが、その源泉となっ
たのは「別の思考」だった。この変容をもたらしたヘレニズム期から近世初期までの思考の系譜を
跡づけることを試みる(昨年度の講義を踏まえての発展)。
[到達目標]
現代ではオントロジーの主要な問題は「何が存在するか」であると考えられているが、こうした見
方はいくつかの思考の変遷を経て形成されたものである。このプロセスをたどることで、哲学の問
題をその基本に遡って平明に考える能力と歴史的に分析する力を養う。
[授業計画と内容]
基本的に以下のプランに従って講義を進める。ただし講義の進行や聴講者の理解などに対応して順
序や同一テーマの回数を変えることがある。
1「オントロジー」という概念の導入:17世紀 (2週)
2 オントロジーの原型:前5世紀-4世紀(2-3週)
3 オントロジーの基礎的視点と諸概念の形成:(physis, dyamis, ousia, hyparchein, hypokeimenonな
どを論じる予定)(8週)
4 オントロジーの視点の移動と諸概念の翻訳・変容(hypostasis, homoousiosなessentia, substantia,
existentia, personaなどを論じる予定)(10-11週)
5 「存在」はなぜ問題となったのか(3-4週)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポート(詳細については授業で説明する)。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
中畑正志他(訳) 『アリストテレス カテゴリー論、命題論(新アリストテレス全集第一巻)』(
岩波書店)ISBN:9784000927710
[授業外学習(予習・復習)等]
授業内で事前に読むべき資料などの配付するので、予習しておくこと。
(その他(オフィスアワー等))
特になし。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系34
授業科目名 西洋哲学史(特殊講義)
担当者所属・
<英訳>
History of Western Philosophy (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
東京学芸大学 人文社会学系 教授
栗原 裕次
授業
使用
開講年度・ 2015・
開講期
前期集中 曜時限 集中講義 形態 特殊講義 言語 日本語
プラトンの公私論
[授業の概要・目的]
本講義は、プラトンの公と私についての独特の思想を、彼の初期・中期対話篇を読み解きながら、
明らかにしていく。プラトンが試みる公と私の対比を次の3つの観点から考察することで、彼の哲
学を多面的に理解するようつとめたい。(1)公人vs.私人:人間観と魂論、(2)公的空間vs.私的
空間の対比:政治哲学、(3)公的生活vs.私的生活:幸福(=よく生きる)観と倫理学。
[到達目標]
プラトンの政治哲学・倫理学・魂論の基本概念を理解する。プラトンの著作を読み、考え、対話す
る哲学の実践を体験する。
[授業計画と内容]
プラトンの初期・中期対話篇に見られる「公」と「私」の思想を調査し、彼の政治哲学、倫理学、
魂論を綜合的に考察する。本講義で取り上げるテキストと順序は以下の通り(予定)。
1 イントロダクション プラトンの公私論の背景
2 『ソクラテスの弁明』篇の公と私:哲学者の場所
3 『プロタゴラス』篇の公と私:ソフィストと大衆
4 『ゴルギアス』篇の公と私:<呼びかけ>のレトリック
5 『メネクセノス』篇の公と私:自己の確立
6 『ポリテイア』篇(国家)の公と私(1):第1巻
7 『ポリテイア』篇の公と私(2):第2巻 「グラウコンの挑戦」と「ポリスと魂のアナロジ
ー」
8 『ポリテイア』篇の公と私(3):第3巻 理想的なポリスの建設
9 『ポリテイア』篇の公と私(4):第4巻 2種類の正義
10 『ポリテイア』篇の公と私(5):第5巻 3つの大波
11 『ポリテイア』篇の公と私(6):第5・6巻 哲学者とポリス
12 『ポリテイア』篇の公と私(7):第7巻 「洞窟の比喩」
13 『ポリテイア』篇の公と私(8):第8・9巻 不正なポリスと不正な人
14 『ポリテイア』篇の公と私(9):第10巻 詩人批判とエルの物語
15 まとめ
[履修要件]
とくになし。ギリシア語ができることが望ましいが、必要条件ではない。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
出席と授業態度を中心に平常点で総合的に判定する。
[教科書]
プラトン 『国家 上・下』(岩波文庫)
西洋哲学史(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
西洋哲学史(特殊講義) (2)
[参考書等]
(参考書)
授業で扱うテキストについては、コピーを配布する(『国家』を除く)。他の文献については授業
で紹介する。
[授業外学習(予習・復習)等]
(1)予習として、授業で取り扱うテキストを予め読んでおく。(2)予習・復習をかねて、毎回
の質問事項を列挙しておく。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系35
授業科目名 西洋哲学史(特殊講義)
担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
History of Western Philosophy (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
川添 信介
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
開講年度・ 2015・
曜時限 水2
開講期
前期
後期スコラ哲学における意志の自由
[授業の概要・目的]
人間の意志が形而上学的な意味で自由であるのかどうかは、現代では物理的決定論との関係で論じ
られることが多いが、西洋中世スコラ哲学では別の文脈で問題とされてきた。つまり、最終的には
神の予知・予定と人間の意志の関係の問題へと至るが、その前に、人間における意志と知性の間の
関係、あるいは意志とそれを動かす対象との関係として問題とされた。昨年度後期に引き続き、こ
の歴史的文脈を解説しながら、さまざまな立場について分析を行う。
[到達目標]
・西洋スコラ哲学において意志の自由がどのような問題連関の中で論じられてきたのかを理解でき
るようになる。
・その問題連関がどのような歴史的背景を持っていたのかを理解できるようになる。
[授業計画と内容]
以下の論点について、それぞれ1∼2週の講義を行う予定である。
(1)イントロダクション
(2)1277年の禁令という背景
(3)ブラバンシアのシゲルスの知性と意志
(4)トマス・アクィナスの立場
(5)ゲントのヘンリクスの「主意主義」
(6)フォンテーヌのゴドフレイの「主知主義」
(7)ドゥンス・スコトゥスの「主意主義」」
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
授業内容に関わるレポート(1回)により評価する。
[教科書]
使用しない
西洋哲学史(特殊講義)(2)へ続く↓↓↓
西洋哲学史(特殊講義)(2)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
(関連URL)
http://aequivocum.net/class.html
[授業外学習(予習・復習)等]
事前の特別な準備は必要ではないが、スコラ哲学のラテン語原典を引用して講義を行うので、ラテ
ン語の初歩的な知識を習得していることが望ましい。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系36
授業科目名 西洋哲学史(特殊講義)
担当者所属・
文学研究科 准教授 周藤 多紀
<英訳>
History of Western Philosophy (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 水2
開講期
後期
授業
使用
形態 特殊講義 言語 日本語
盛期スコラ哲学における幸福概念
[授業の概要・目的]
アリストテレスの受容が進んだ西欧十三世紀の幸福概念の諸様相を考察する。
[到達目標]
西欧中世の幸福概念の特徴と多様性について理解する。
[授業計画と内容]
以下の順で、それぞれ 2週程度の講義を行う予定である。
(1)13世紀前半のフランシスコ会士(アレクサンダー・ハレンシスなど)
(2)13世紀前半の学芸学部教師
(3)13世紀半ばのドミニコ会士(ロバート・キルウォードビなど)
(4)アルべルトゥス・マグヌス
(5)ボナヴェントゥラ
(6)トマス・アクィナス
(7)13世紀後半の学芸学部教師 [履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポートによって評価する。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
Roger Guindon 『Beatitude et Theologie morale chez saint Thomas d'Aquin 』(Editions de l'Universite d'
Ottawa)
[授業外学習(予習・復習)等]
余裕があれば、配布した翻訳のプリントを読んできて欲しい。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系37
授業科目名 西洋哲学史(特殊講義)
担当者所属・
<英訳>
History of Western Philosophy (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
非常勤講師 沼田 敦
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
開講年度・ 2015・
曜時限 月3
開講期
前期
ダンテとイスラム
[授業の概要・目的]
授業全体を通してのテーマは、イスラム世界の哲学、文学、宗教が
どのようにダンテに受け取られているのか、見てゆくことです。
[到達目標]
近年は「中世ではイスラム世界が西欧を上回っていた」
との指摘が人気を博しています。
しかし時に、この点が強調されるすぎる場合もあります。
中世におけるイスラム世界と西欧世界の文化の関係を、
限られた範囲ではありますが、適切に把握できるようになることを、
この授業では目指したいと思います。
[授業計画と内容]
・ダンテの「高貴さ」理解とイスラム哲学の魂論(授業5回分ほど)
・『神曲』のシンクレティズム(授業5回分ほど)
・『新生』とイスラム神秘主義の関係(授業2回分ほど)
・『帝政論』とアヴェロイズム(授業2回分ほど)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポート試験。詳細は授業中に説明。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
アラン・ド・リベラ 『『中世知識人の肖像』』(新評論)ISBN:978-4794802156
Gregory B. Stone 『Dante's Pluralism And the Islamic Philosophy of Religion』(Palgrave Macmillan)
ISBN:978-1403971302
『神曲』に関しては、簡単で結構ですので、その概要を理解しておいて下さい。
西洋哲学史(特殊講義)(2)へ続く↓↓↓
西洋哲学史(特殊講義)(2)
(関連URL)
http://it.wikisource.org/wiki/Autore:Dante_Alighieri(ダンテの各著作がアップされています。『神曲』
はGiorgio Petrocchiの版です。)
[授業外学習(予習・復習)等]
ダンテ『神曲』を和訳書でもかまいませんので、簡単にひと通り読んでおいて下さい。
(その他(オフィスアワー等))
イタリア語、アラビア語、ラテン語、ペルシア語など、特定の言語の素養を受講者の方に要求する
つもりはありません。これら諸言語を全くご存知のない方でもフォローできる水準で授業を行う予
定です。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系38
授業科目名 西洋哲学史(特殊講義)
担当者所属・
富山大学
<英訳>
History of Western Philosophy (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
松崎 一平
授業
使用
開講年度・ 2015・
開講期
前期集中 曜時限 集中講義 形態 特殊講義 言語 日本語
アウグスティヌス『告白』の構成とその意味――第11巻∼第13巻の創世記の比喩的解釈
から考える――
[授業の概要・目的]
アウグスティヌス『告白』全一三巻の構成をどう理解すべきかは、いまなおアウグスティヌス研
究の大きな課題である。よく読まれるのは第1巻~第9巻の自伝的部分であるのに対して、間違いな
く記述の頂点は、翻訳で時に切り捨てられてきた、創世記(第1章∼第2章4節前半)の比喩的解釈
が試みられる最終三巻であり、さらに絞れば、「光あれ」から安息までの七日間が一気に解釈され
る第13巻である。いったい性格が大きく異なる二つの部分が、どうして結びつけられているのか。
二つの部分は、どのようにはたらきあって、『告白』全体として何を語ろうとしているのか。
昨年度の予備的作業を受けて今年度は、第13巻を中心に「聖書について」(『再論』第2巻第6章
1節)の最終三巻と、いわゆる「わたしについて」(『再論』同箇所)の前半十巻とに見いだされ
るいくつかの照応箇所を手がかりに、全巻を統一的に理解することを試みたい。その際に、傾聴に
値する先行研究というべきRobert McMahon, Augustine’s Prayerful Ascent: An Essay on the Literary
Form of the Confessions, The University of Georgia Press, 1989の所説を批判的に検討する。
本講義を通して、西欧を代表する古典であるアウグスティヌス『告白』の深い魅力と意義、おも
しろさが、受講者に理解されると信じる。
[到達目標]
アウグスティヌス『告白』の構成と概要を理解する。
アウグスティヌス『告白』研究の歴史と現在を理解する。
アウグスティヌスの創世記理解およびキリスト教理解の骨子を理解する。
古典読解の意義と魅力を理解する。
[授業計画と内容]
おおむね以下のような流れで、『告白』のいくつかの箇所を取りあげながら、考察を進める。
0.はじめに:問題設定(1回)
1.『告白』全13巻の構成と概要(2回)
2.McMahonの所説(2回)
3.『告白』第11巻∼第13巻の創世記解釈と第1巻~第10巻との照応箇所の考察
(1)第11巻(2回)
(2)第12巻(2回)
(3)第13巻(5回)
4.むすび(フィードバック)(1回)
[履修要件]
特にありません(ラテン語の知識は必要ありません)。
西洋哲学史(特殊講義)(2)へ続く↓↓↓
西洋哲学史(特殊講義)(2)
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポート試験。テーマは自由です。正確な理解にもとづき、筋道を立てて論じることができてい
るかを基準に評価します。
[教科書]
教科書は使用しません。必要に応じてハンドアウトを準備します。
[参考書等]
(参考書)
アウグスティヌス(山田晶訳)、『告白(全三冊)』、中公文庫、2014、ISBN978-4-12-2059283: 978-4-12-205929-0: 978-4-12-205930-6
松﨑一平、『アウグスティヌス『告白』――〈わたし〉を語ること……――』、岩波書店、2009、
ISBN978-4-00-028288-8
他は授業の中で紹介します。
[授業外学習(予習・復習)等]
参考書を参考に、授業に先立ち、授業で取りあげる予定の『告白』(翻訳でも原典でも可)の該
当箇所を熟読して来ること。また、授業の中で提起する問題について、次回までに、『告白』をよ
く読み、よく考察してくること。
(その他(オフィスアワー等))
オフィスアワーは授業終了後の時間とします。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系39
授業科目名 西洋哲学史(特殊講義)
担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
History of Western Philosophy (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 月5
開講期
前期
福谷 茂
授業
使用
形態 特殊講義 言語 日本語
カントとヘノロジー
[授業の概要・目的]
西洋哲学史研究上の概念としてのヘノロジーの解明と基礎づけ。およびその応用編としてのこの観
点からのカント研究。
[到達目標]
第1回から第5回までは、この概念が使われ始めた事情を明らかにすることから着手して、現代欧
米でのその状況を概観する。第6回から第10回は特に17世紀以降の近世哲学史研究におけるこの概
念の射程を検討する。以上を踏まえて残りの講義ではカント研究におけるヘノロジー概念の射程を
テクストに照らして徹底的に検証する。
[授業計画と内容]
この概念が使われ始めた事情を明らかにすることから着手して、現代欧米でのその状況を概観し、
特に17世紀以降の近世哲学史研究におけるこの概念の射程を検討する。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポート。独自の観点のあるものは高い評価を与える。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
第1回に指示する文献を熟読すること。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系40
授業科目名 西洋哲学史(特殊講義)
担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
History of Western Philosophy (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 月5
開講期
後期
福谷 茂
授業
使用
形態 特殊講義 言語 日本語
ヘノロジーと日本哲学史
[授業の概要・目的]
ヘノロジーという概念の応用可能性として日本哲学史におけるその有効性を検討する。
[到達目標]
日本哲学史研究が西洋近世哲学史ないしは哲学一般の研究にとって持つ意義を理解すること。両分
野を一体的なものとして捉えることのもたらすメリットを捉えること。
[授業計画と内容]
前期の講義の成果を踏まえ、ヘノロジーという概念で日本哲学史に照明を当てることで得られる成
果を論じる予定。具体的には、まず、第1回から第5回までに西田、田邊、高橋里美、務台理作の
あいだで論争が行なわれた「場所」と「種の論理」、「包越」という中心概念を理解する作業を行
なう。その上で第6回から第10回はヘノロジーという概念を用いてこの論争を整理することを試
み、第10回以後は日本哲学史と西洋哲学史との一体的理解へと話を進める予定。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポート。独自の観点を持つものには高い評価を与える。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
第1回に指示する文献を熟読すること。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系41
授業科目名 西洋哲学史(特殊講義)
担当者所属・
<英訳>
History of Western Philosophy (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
首都大学東京 都市教養学部 教授
石川 求
授業
使用
開講年度・ 2015・
開講期
前期集中 曜時限 集中講義 形態 特殊講義 言語 日本語
カントとヘーゲルの無限判断論
[授業の概要・目的]
古今の哲学には、世の一般常識を逆なでする奇抜な議論がいくつもあるけれど、ヘーゲルの無限判
断論はその最たるものといえるかもしれない。もちろん当人はいたって真剣である。その本気度を
計るには歴史の理解がどうしても必要となるが、しかし、これまでさまざまな要因が重なり合って、
とりわけ先行者カントとヘーゲルとの思想的結びつきがきわめて見えにくい悪しき状況がしつらえ
られてきた。この授業は、この隠された哲学史をさらに古代および中世にまで遡りながら可視化す
る試みである。カントとヘーゲルという双璧は、過去からなにを共通に受け取ったのか。そして、
それを独自にどう展開したのか。なぜ彼らは道を分かたねばならなかったのか。これらがテーマと
なる。
[到達目標]
哲学の問いかけを了解するためには、哲学史の理解が不可欠であることを学ぶ。
[授業計画と内容]
第1回 イントロダクション――無限判断とはなにか
第2回 無限判断の歴史1
第3回 無限判断の歴史2
第4回 ヘルマン・コーエンの“無限判断”
第5回 カントとヘーゲルの共通了解1
第7回 カントとヘーゲルの共通了解2
第8回 カントとヘーゲルの共通了解3
第9回 両者の思想的分岐点1
第10回 両者の思想的分岐点2
第11回 両者の思想的分岐点3
第12回 カントにおける展開
第13回 ヘーゲルにおける展開
第14回 結論
フィードバック
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
期末レポートによるが、授業への貢献度も参考にする。
西洋哲学史(特殊講義)(2)へ続く↓↓↓
西洋哲学史(特殊講義)(2)
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
[授業外学習(予習・復習)等]
どんな質問でも歓迎する。哲学に素人も玄人もない。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系42
授業科目名 西洋哲学史(演習)
担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
History of Western Philosophy (Seminars) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 4
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 金2
開講期
通年
授業
形態 演習
中畑 正志
使用
言語 日本語
アリストテレス『形而上学』Λ巻を読む
[授業の概要・目的]
アリストテレス『形而上学』Λ巻は、アリストテレスの「神学」の中心となる議論であるとともに、
この書物全体の理解の方向を大きく左右するテキストでもある。このテキストの精読によって「神
学」および「形而上学」の源泉の理解を深める。
[到達目標]
古代のテキストを読むための語学力、文献学的な手続き、注解をはじめとした従来の解釈の整理と
分析の能力、そして哲学の問題を平明かつ論理的に考える力を養う。
[授業計画と内容]
第1回 イントロダクション 『形而上学』Λ巻の概観とこれまでの諸解釈を簡単に紹介した上で、
授業の進め方を説明し、担当者の分担を決める。
第2回∼第29回 担当者の訳と報告にもとづいて、議論をおこなう。各授業で読む範囲は、担当
者と担当箇所によって大きく異なるが、少なくともOCTで1頁は読み進める予定。
第30回 これまでの検討を集約し、Λ巻の全体についてあらためて議論し、理解を深める。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点(報告の担当と議論への参加の両方にもとづいて評価する)
[教科書]
授業中に指示する
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
毎回の授業で読む予定の範囲のテキストおよび指定された注解と関連文献を読み、あわせて各回の
担当者から事前に配布される訳についても検討しておくこと。
担当者は報告する週の初めまでに授業参加者に担当箇所の訳文を配布すること。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系43
授業科目名 西洋哲学史(演習)
担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
History of Western Philosophy (Seminars) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 4
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 木4,金5
開講期
通年
授業
形態 演習
中畑 正志
使用
言語 日本語
古代哲学の諸問題
[授業の概要・目的]
西洋古代哲学にかかわる諸問題について、毎回一人あるいは二人がそれぞれの研究成果を発表し、
参加者全員によって検討し、理解を深める。
[到達目標]
従来の解釈を踏まえた上で哲学的に重要な問題を明晰に考察する能力と、平明で建設的に討論する
力を養う。
[授業計画と内容]
第1回 イントロダクション 授業の進め方について説明をおこない、各回の発表者を決定する。
第2回∼第29回 西洋古代哲学にかかわる諸問題について、毎回一人あるいは二人がそれぞれの
研究成果を発表し、参加者全員によって検討する。話題の選択は自由であるが、発表者には授業参
加者が共有できるような明晰な議論が求められる。なお卒業論文提出予定者は、この授業で必ず論
文の構想を発表すること。
第30回 まとめ
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点(発表と議論への積極的な貢献の両方にもとづいて評価する)
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
特になし
[授業外学習(予習・復習)等]
発表者は、発表する週の月曜日までに参加者に発表要旨を配布すること。参加者はその発表要旨を
事前に読んでおくこと。
(その他(オフィスアワー等))
特になし
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系44
授業科目名 西洋哲学史(演習)
担当者所属・
<英訳>
History of Western Philosophy (Seminars) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 火3
開講期
前期
非常勤講師 早瀬 篤
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
プラトン『ティマイオス』を読む
[授業の概要・目的]
プラトン (427-347 BC) の『ティマイオス』の原典を精読する。プラトン後期の著作である『ティマ
イオス』は、デミウルゴス(宇宙製作者)が永遠不変のイデアをモデルとして宇宙を製作した様子
を、プラトン自身の哲学および当時の自然学的知見を総動員して描写したものであり、プラトンの
著作の中では例外的にラテン語に翻訳されて中世世界に伝承され、西洋的自然観の成立にきわめて
深刻な影響を与えた。本授業では、この重要書を哲学的および文献学的観点から徹底的に吟味する
ことを目指す。
[到達目標]
・古典ギリシア語で書かれた文献を正確に読むことができるようになる。
・注釈書・研究書を批判的に読み、また自らの訳・注を作成することによって、文献学的研究の基
礎能力を身につけることができる。
・文献解釈に関わる論文作成において、思弁的ではなく、テクストにもとづいた議論を展開するこ
とができるようになる。
[授業計画と内容]
第1回 イントロダクション
最初に『ティマイオス』の内容および思想史的位置づけについて説明を行う。次に演習参加に当
たって参照すべき注釈書や研究書を紹介し、授業形式について詳しい説明を行う。
第2回∼第14回 プラトン『ティマイオス』精読
『ティマイオス』を冒頭から精読していく。序論部分 (17a-29d) のギリシア語は比較的読みやす
く、またあまり議論の対象となってもいないので、毎回参加者全員が少しずつ訳読する形式を採用
し、教科書として挙げた Oxford Classical Text の2ページ半を目安に読み進める。本論以降 (29d-)
は徐々に難解になるので、事前に担当者を決めて、OCTの1ページ半ほどの訳と簡単な注を準備し
てもらい、それを全員で検討しながら読むという形式を採用する。
第15回 まとめ
前期に読んだテクストの内容および授業期間中に提起された議論を振り返りながら、参加者全員
で議論を行う。きりのよいところまで読み進められなかった場合は、この回も精読に当てることが
ある。
[履修要件]
古典ギリシア語の初級文法を習得していること。
西洋哲学史(演習)(2)へ続く↓↓↓
西洋哲学史(演習)(2)
[成績評価の方法・観点及び達成度]
成績は、平常点によって算出し、出席状況(訳読への参加を含む)(50点)と担当箇所についての
発表内容(30点)と議論への積極的な参加(20点)により評価する。
[教科書]
J. Burnet 『Platonis Opera IV (Oxford Classical Text)』(Oxford, 1902)
使用するテクストのコピーは授業で配布する。
[参考書等]
(参考書)
Zeyl, J. D. 『Plato: Timaeus』(Hackett, 2000)(比較的新しい『ティマイオス』の英訳)
Cornford, F. M. 『Plato's Cosmology』(さまざま, 1935)(現在でもスタンダードな研究書)
Taylor, A. E. 『A Commentary on Plato's Timeaus』(さまざま, 1928)(『ティマイオス』についての
きわめて詳細な注釈書)
必要な資料のコピーは授業で配布する。
[授業外学習(予習・復習)等]
授業前に古典ギリシア語で書かれたテクストを読んで準備する必要がある。序論部分は、授業中に
その場で訳読できるように準備する必要があり、能力によって個人差はあるが5時間程度かかるだ
ろう。本論部分については、訳と注の担当者になった場合には、遅くとも授業の2日前までにレジ
ュメを作成し、参加者全員にメールに添付して配布しなければならない。この準備には10時間程
度はかかると見込まれる。他の参加者は、配布された訳と注を検討しておく必要があり、準備の周
到さに応じて変わってくるが、やはり数時間かかると思われる。
(その他(オフィスアワー等))
演習の課題の都合上、きりのよいところまで読み進めるために、授業時間を延長することがある。
延長時間における参加は成績評価にさいして考慮せず、正規の授業時間終了時に退席しても問題な
いが、授業でなされる議論の詳細を知るためには延長時間も参加する必要がある。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系45
授業科目名 西洋哲学史(演習)
担当者所属・
<英訳>
History of Western Philosophy (Seminars) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 火3
開講期
後期
非常勤講師 早瀬 篤
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
プラトン『ティマイオス』を読む
[授業の概要・目的]
プラトン (427-347 BC) の『ティマイオス』の原典を精読する。プラトン後期の著作である『ティマ
イオス』は、デミウルゴス(宇宙製作者)が永遠不変のイデアをモデルとして宇宙を製作した様子
を、プラトン自身の哲学および当時の自然学的知見を総動員して描写したものであり、プラトンの
著作の中では例外的にラテン語に翻訳されて中世世界に伝承され、西洋的自然観の成立にきわめて
深刻な影響を与えた。本授業では、この重要書を哲学的および文献学的観点から徹底的に吟味する
ことを目指す。
[到達目標]
・古典ギリシア語で書かれた文献を正確に読むことができるようになる。
・注釈書・研究書を批判的に読み、また自らの訳・注を作成することによって、文献学的研究の基
礎能力を身につけることができる。
・文献解釈に関わる論文作成において、思弁的ではなく、テクストにもとづいた議論を展開するこ
とができるようになる。
[授業計画と内容]
第1回 イントロダクション
最初に前期期間中に読んだ『ティマイオス』の内容を振り返る。次に、新規参加者のために、演
習参加に当たって参照すべき注釈書や研究書を紹介し、授業形式についての説明を行う。
第2回∼第14回 プラトン『ティマイオス』精読
前期に読み終えた箇所から『ティマイオス』の精読を再開する。前期の進み具合によって後期の
開始箇所は変わってくるが、順調に進んだ場合、ステパヌス・ページの35-38あたりになると予想
される。事前に担当者を決めて、OCTの1ページ半ほどの訳と簡単な注を準備してもらい、それを
全員で検討しながら読む形式を採用する。
第15回 まとめ
後期に読んだテクストの内容および授業期間中に提起された議論を振り返りながら、参加者全員
で議論を行う。きりのよいところまで読み進められなかった場合は、この回も精読に当てることが
ある。
[履修要件]
古典ギリシア語の初級文法を習得していること。
西洋哲学史(演習)(2)へ続く↓↓↓
西洋哲学史(演習)(2)
[成績評価の方法・観点及び達成度]
成績は、平常点によって算出し、出席状況(50点)と担当箇所についての発表内容(30点)と議論
への積極的な参加(20点)により評価する。
[教科書]
J. Burnet 『Platonis Opera IV (Oxford Classical Text)』(Oxford, 1902)
使用するテクストのコピーは授業で配布する。
[参考書等]
(参考書)
Zeyl, J. D. 『Plato: Timaeus』(Hackett, 2000)(比較的新しい『ティマイオス』の英訳)
Cornford, F. M. 『Plato's Cosmology』(さまざま, 1935)(現在でもスタンダードな研究書)
Taylor, A. E. 『A Commentary on Plato's Timeaus』(さまざま, 1928)(『ティマイオス』についての
きわめて詳細な注釈書)
必要な資料のコピーは授業で配布する。
[授業外学習(予習・復習)等]
授業前に古典ギリシア語で書かれたテクストを読んで準備する必要がある。訳と注の担当者になっ
た場合には、遅くとも授業の2日前までにレジュメを作成し、参加者全員にメールに添付して配布
しなければならない。この準備には10時間程度はかかると見込まれる。他の参加者は、配布され
た訳と注を検討しておく必要があり、準備の周到さに応じて変わってくるが、やはり数時間かかる
と思われる。
(その他(オフィスアワー等))
演習の課題の都合上、きりのよいところまで読み進めるために、授業時間を延長することがある。
延長時間における参加は成績評価にさいして考慮せず、正規の授業終了時間に退席しても問題ない
が、授業でなされる議論の詳細を知るためには延長時間も参加する必要がある。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系46
授業科目名 西洋哲学史(演習)
担当者所属・ 文学研究科 教授
川添 信介
職名・氏名
<英訳>
History of Western Philosophy (Seminars)
文学研究科 准教授 周藤 多紀
配当
学年 3回生以上 単位数 4
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 木4,5
開講期
通年
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
中世哲学の諸問題
[授業の概要・目的]
中世哲学史を専攻している学生を中心とした参加者が自分の関心あるテーマについて発表を行い討
論を行うことを通じて、中世哲学史のさまざまな領域の論点についての歴史的知識を深め、哲学的
分析力を高めることを目的とする。
[到達目標]
・西洋中世哲学の諸問題について広く学び、歴史的連関と哲学的重要性について説明できるように
なる。
・自身の哲学的関心を原典テキストに基づいて明快に記述することができるようになる。
・他者の批判的吟味を理解し、それを自分の議論展開や論文作成に活かすことができるようになる。
[授業計画と内容]
隔週の開講とし、1回あたり参加者1名が発表を行い、その後担当教員や他の参加者との討論を行う
こととする。発表の内容は参加者が自分で自由に選ぶことができるが、発表内容の梗概を事前に他
の参加者に配布することが求められる。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点による。発表の内容、討論への参加などにより評価するが、最低1回の発表を行うことが前
提となる。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
授業の特性上、発表担当者は授業外にその準備をすることが必要である。また、その他の出席者も
担当者の予告した発表内容について、あらかじめ予習することが求められる。
(その他(オフィスアワー等))
中世哲学史を専攻している学生は必修とする。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系47
授業科目名 西洋哲学史(演習)
担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
History of Western Philosophy (Seminars) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 月4
開講期
前期
授業
形態 演習
川添 信介
使用
言語 日本語
トマス・アクィナス『対異教徒大全』精読 I
[授業の概要・目的]
トマス・アクィナス中期の著作である『対異教徒大全』をラテン語原文で精密に理解し、その体系
的哲学の全体像についての理解を深めることを目的とする。また、主著『神学大全』の併読も課す
ることによって、2つの体系的著作の異同の意味を考えることも目指す。
[到達目標]
・スコラ哲学のラテン語を読解し、その哲学的意味を理解できるようになる。
・トマス・アクィナスの哲学思想を原典にそくして理解し、批判的吟味ができるようになる。
[授業計画と内容]
本年度は昨年度に引き続き、第2巻第28章以下を丁寧に読解する。トピックの中心は神の創造にお
ける絶対的自由と世界の内なる必然性との関係となる。
(1回)イントロダクション
(2∼14回)『対異教徒大全』第2巻28章から31章の精読
(15回)まとめと整理
[履修要件]
ラテン語の初級文法を修得していること。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点によって評価する。
[教科書]
マリエッティ版を用いる。必要な場合、コピーを配布する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
(関連URL)
http://aequivocum.net/class.html
[授業外学習(予習・復習)等]
1回の演習で読む量は多くないので、授業前に原文の精密な読解や諸近代語訳の検討などが求めら
れる。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系48
授業科目名 西洋哲学史(演習)
担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
History of Western Philosophy (Seminars) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 月4
開講期
後期
授業
形態 演習
川添 信介
使用
言語 日本語
トマス・アクィナス『対異教徒大全』精読 II
[授業の概要・目的]
前期の「トマス・アクィナス『対異教徒大全』精読 I」の続き。トマス・アクィナス中期の著作で
ある『対異教徒大全』をラテン語原文で精密に理解し、その体系的哲学の全体像についての理解を
深めることを目的とする。また、主著『神学大全』の併読も課することによって、2つの体系的著
作の異同の意味を考えることも目指す。
[到達目標]
・スコラ哲学のラテン語を読解し、その哲学的意味を理解できるようになる。
・トマス・アクィナスの哲学思想を原典にそくして理解し、批判的吟味ができるようになる。
[授業計画と内容]
前期に引き続き、『対異教徒大全』第2巻第32章以下を精読する。トピックの中心はいわゆる「世
界の永遠性」に関連した諸問題となる。
(1回)イントロダクション
(2∼14回)『対異教徒大全』第2巻第32章から35章の精読
(15回)まとめと展望
[履修要件]
ラテン語の初級文法を修得していること。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点によって評価する。
[教科書]
マリエッティ版を用いる。必要な場合、コピーを配布する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
(関連URL)
http://aequivocum.net/class.html
[授業外学習(予習・復習)等]
1回の演習で読む量は多くないので、授業前に原文の精密な読解や諸近代語訳の検討などが求めら
れる。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系49
授業科目名 西洋哲学史(演習)
担当者所属・
文学研究科 准教授 周藤 多紀
<英訳>
History of Western Philosophy (Seminars) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 木1
開講期
前期
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
アウグスティヌスの De beata vita を読む (2)
[授業の概要・目的]
アウグスティヌスの初期対話編の一つである De beata vitaの読解を通して、古代末期キリスト教思
想の「至福」観について理解を深める。
[到達目標]
ラテン語で書かれたテキストを読むことができるようになる。
[授業計画と内容]
アウグスティヌスのDe beata vita のラテン語テキストを第3章から丁寧に読む。
[履修要件]
ラテン語の初級文法を修得していること。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点による。
[教科書]
Augustinus 『De beata vita』(Brepols)(初回にテキストのコピーを配布する予定。)
[参考書等]
(参考書)
R. A. Brown 『S. Aureli Augustini De beata vita 』(Catholic University Press )
J. Doignon 『Dialogues Philosophiques I: Problemes fondamentaux』(Desclee de Brouwer)
(関連URL)
http://www.augustinus.it/(アウグスティヌスのテキスト、イタリア語訳)
[授業外学習(予習・復習)等]
授業で読む箇所の訳読ができるように予習する。余裕があれば、英語やフランス語のコメンタリー
も読んで欲しい。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系50
授業科目名 西洋哲学史(演習)
担当者所属・
文学研究科 准教授 周藤 多紀
<英訳>
History of Western Philosophy (Seminars) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 木1
開講期
後期
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
トマス・アクィナスの『ニコマコス倫理学注解』を読む
[授業の概要・目的]
トマス・アクィナスの『ニコマコス倫理学注解』をラテン語原典で読む。アリストテレスの『ニコ
マコス倫理学』をアクィナスがどのように理解しているかを考察する。
[到達目標]
ラテン語で書かれたアリストテレスの注解書を読むことができるようになる。アリストテレスの用
語・思想がラテン語でどのように翻訳され、受容されているかを理解する。
[授業計画と内容]
トマス・アクィナスの『ニコマコス倫理学注解』のラテン語テキストを最初から丁寧に読む。
[履修要件]
ラテン語の初級文法を修得していること。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点による。
[教科書]
Thomas Aquinas 『Sententia Libri Ethicorum 』(Opera Omnia Issue Leonis)(初回にテキストのコピ
ーを配布する予定。)
[参考書等]
(参考書)
C. J. Litzinger 『St. Thomas Aquinas, Commentary on Aristotle's Nicomachean Ethics 』(Dumb Ox
Books)ISBN:1883357519(マリエッティ版テキストに基づいた英訳。)
Thobias Hoffmann et al. 『Aquinas and the Nicomachean Ethics 』(Cambridge University Press)ISBN:
9781107002678(最近の論文集)
[授業外学習(予習・復習)等]
授業で読む箇所について訳読ができるように予習をすること。古典ギリシア語の知識があれば、対
応するギリシア語のテキストにも目を通してくることが望ましい。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系51
授業科目名 西洋哲学史(演習)
担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
History of Western Philosophy (Seminars) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 4
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 水5
開講期
通年
授業
形態 演習
福谷 茂
使用
言語 日本語
カント『純粋理性批判』演習
[授業の概要・目的]
カントの主著であり近世哲学の根底でもある『純粋理性批判』を精読する。授業の狙いはカントを
通して哲学史の展望を持つこと、および哲学のテクストの読み方を稽古する場とすることである。
[到達目標]
古典的なテクストに関する現在までの研究史および現代の研究状況に関する知識を得ることができ
るとともに、哲学史研究において実りのある研究方法とはいかなるものであるかについて体得する
ことができる。また哲学的な討論能力を身に着けることが可能である。
[授業計画と内容]
本年度は「超越論的弁証論」を読み始める。過去の研究成果の蓄積も膨大なものがあるので、それ
らに学ぶ作業も要求される。頻繁なクロス・レファランスを行ないながらの読解作業となるので、
参加者はかならずPhilosophische Bibliothek版のKritik der reinen Vernunft(INBN 978-3-7873-1319-8)を用
意すること。第1回目に文献紹介と授業の進め方についてのガイダンスを行う。2回目からは順次テ
クストを読み進める。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点による。プロトコル作成・プロトコル報告・訳読のサイクルを2回済ませることが条件。
[教科書]
Jens Timmermann編 『Kritik der reinen Vernunft』(Felix Meiner)
[参考書等]
(参考書)
福谷 茂 『カント哲学試論』(知泉書館、2009)
[授業外学習(予習・復習)等]
昨年度までに読んだ箇所を予め勉強しておくこと。
(その他(オフィスアワー等))
特になし
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系52
授業科目名 西洋哲学史(演習)
担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
History of Western Philosophy (Seminars) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 4
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 金4,5
開講期
通年
授業
形態 演習
福谷 茂
使用
言語 日本語
近世哲学史の諸問題
[授業の概要・目的]
研究室在籍者が順番に研究発表をおこない、それに関して全員で討論を行なって論文作成ないし学
会発表のためのステップとする。また議論や質問の技術を身につける場ともしたい。西洋近世哲学
史専修の三、四回生は必修。
[到達目標]
授業での討論能力を身につけることができ、さまざまな哲学的トピックに対する展望を得ることが
できる。
[授業計画と内容]
研究発表に関し疑問点の明確化と改善の方向性を探るために徹底した討論を行なう。卒業論文作成
予定者は春の構想発表と秋の中間発表の2回担当しなければならない。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点による(少なくとも一回は発表することが条件)
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
なし
[授業外学習(予習・復習)等]
予稿がある場合には熟読しておくこと。
(その他(オフィスアワー等))
特になし
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系53
授業科目名 西洋哲学史(演習)
担当者所属・
<英訳>
History of Western Philosophy (Seminars) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 4
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 木4
開講期
通年
非常勤講師 浅沼 光樹
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
ベルクソン『物質と記憶』演習
[授業の概要・目的]
西洋近世哲学史に関する基礎的素養を身につけ、哲学的文献の読解力と哲学的思考力を高める目的
で、アンリ・ベルクソン『物質と記憶』(1896年)のフランス語・原典テキストの精読と解釈を行
なう。『物質と記憶』は、ベルクソンの四つの主著の内の第二番目のものであり、前著『意識に直
接与えられているものについての試論』において確立した「持続」の立場を基礎に、当時知りえた
限りの実証的知識をふまえつつ、哲学の根本問題の一つである心身問題に取り組んだ労作である。
この授業では輪読形式でその精読および解釈を行なう。出席者はテキストを各自用意し、割り当て
られた担当部分について訳読した上で、解釈上の問題点などを指摘し、それに基づいて全員で討論
を行なう。本年度は初年度につき、最初(第一章)から読み進める。
[到達目標]
1)近世哲学の古典的なテキストを正確に読解することができるようになる。
2)テキストにおいて論じられている諸問題を、哲学史的ないし思想史的な文脈に位置づけ、その中
で理解できるようになる。
3)テキストの正確な読解と問題の思想史的な理解をふまえて、自らの関心に基づいて問題を設定し、
議論を組み立て、結論を導くことができるようになる。
[授業計画と内容]
【前期】
第1回 イントロダクション : ベルクソン『物質と記憶』を取り上げる意図を説明する。使用すべき
辞書、および基本的な概説書などを紹介し、授業の進め方と準備・発表の方法を周知する。また出
席者の担当部分を決定する。
第2回∼第3回 『意識に直接与えられているものについての試論』の解説 :『物質と記憶』は前著『
意識に直接与えられているものについての試論』に関する基礎的知識なしには理解困難である。ゆ
えに前者の理解に必要な限りにおいて二回に分けて後者の内容を解説する。
第4回∼第6回 『物質と記憶』「第七版の序」の精読 :ベルクソンは第七版で新たに序を書いて著作
の意図を説明し、読者の無用な誤解を避けるように努めている。したがって本論の精読の前にこの
序を三回に分けて精読する。
第7回∼第14回 『物質と記憶』第一章「表象作用のためのイマージュの選択について―身体の役割」
の精読 : 「授業の概要・目的」で示した方式に従って、ベルクソン『物質と記憶』を精読し、内容
について討論する。テキストの内容と担当者の習熟度によって進度は大きく異なってくるため、毎
回の予定を示すことはできないが、おおむねPUF版の3ページ程度を読み進めることになる。
第15回 まとめ(1) : ここまでの精読の成果をまとめ、残された課題や疑問点について全員で議論する。
【後期】
第16回∼第29回 『物質と記憶』第一章「表象作用のためのイマージュの選択について―身体の役割」
の精読 : 引き続き、「授業の概要・目的」で示した方式に従って、ベルクソン『物質と記憶』を精
読し、内容について討論する。テキストの内容と担当者の習熟度によって進度は大きく異なってく
るため、毎回の予定を示すことはできないが、おおむねPUF版の3ページ程度を読み進めることに
なる。
西洋哲学史(演習) (2)へ続く↓↓↓
西洋哲学史(演習) (2)
第30回 まとめ(2) : ここまでの精読の成果をまとめ、残された課題や疑問点について全員で議論する。
[履修要件]
フランス語の基礎的な文法の知識と読解力をそなえていることが必要である。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
訳読を担当した回数とその際の発表の内容(50点)およびレポート(年度末1回、50点)によって
評価する。すべて到達目標の達成度に基づいて評価する。
[教科書]
Henri Bergson 『Matière et mémoire : Essai sur la relation du corps à l'esprit 』(Presses Universitaires de
France)
[参考書等]
(参考書)
[授業外学習(予習・復習)等]
その回の訳読の担当者だけでなく、それ以外の出席者も毎回、前回までの既読箇所を復習するとと
もに、今回の講読箇所を予習し、疑問点などをまとめた上で授業に臨むこととする。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系54
授業科目名 西洋哲学史(講読) 担当者所属・
<英訳>
History of Western Philosophy (Seminars) 職名・氏名
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 木3
開講期
前期
非常勤講師 西村 洋平
授業
形態 講読
使用
言語 日本語
プラトン『パイドン』を読む
[授業の概要・目的]
プラトンの中期対話篇『パイドン』を原典で読み、古典ギリシア語文献の読解力を養う。
『パイドン』は、死を前にしたソクラテスが弟子たちと最後に交わした対話という設定になってい
る。「魂は不死である」というソクラテスの主張をめぐり議論は発展して行くが、そのなかで想起
やイデアといったプラトンの重要な思想が提示される。哲学的な刺激に満ち、ドラマチックで非常
に読み応えのあるこの古典的名著を原典で丁寧に読んで行く。
[到達目標]
古典ギリシア語散文を自力で精確に楽しく読むための基礎知識を習得する。
内容だけではなく、正しい文法的説明ができるようになる。
[授業計画と内容]
第1回:オリエンテーション
テクストおよび注釈のコピーを配布し、参考書の指示、授業形式や予習すべきことの説明などを行
う。
第2-14回:講読
最初は1頁を目安に読み進めて行くが、履修者のレベルに合わせて読む分量を増やす予定である。
事前に担当者を決めずに、参加者全員が訳読するという形式をとる。また、指定する注釈も読んで
きてもらう(主に英語)。
第15回:まとめ
[履修要件]
必須ではないが、初級ギリシア語文法を習得していることが望まれる。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点100%(授業内の訳読による)。
西洋哲学史(講読) (2)へ続く↓↓↓
西洋哲学史(講読) (2)
[教科書]
E. A. Duke et al. 『Platonis opera t. I』(Oxford Clarendon Press)(コピーして配布する。)
D. Gallop 『Plato. Phaedo』(Oxford Clarendon Press)(コピーして配布する。)
Ch. Rowe 『Plato. Phaedo』(Cambridge University Press)(コピーして配布する。)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
あらかじめテクスト・注釈を読んでくること。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系55
文学研究科
文学研究科
授業科目名 哲学・西洋哲学史(卒論演習)
担当者所属・
文学研究科
<英訳>
Philosophy/History of Western Philosophy (Seminars) 職名・氏名
文学研究科
文学研究科
配当
学年 4回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 金4,5
開講期
後期
准教授
教授
教授
准教授
教授
出口 康夫
中畑 正志
川添 信介
周藤 多紀
福谷 茂
授業
使用
形態 卒論演習 言語 日本語
哲学・西洋哲学史卒論演習
[授業の概要・目的]
哲学専修および西洋哲学史専修に所属する卒業論文提出予定者による卒業論文の中間発表。両専修
の卒業予定者は必ず履修すること。
[到達目標]
発表者は発表を通じて卒業論文の主題と問題設定、考察の方向を明確化するとともに、参加者から
のコメントを通じて自身の考察を反省し、より充実した卒業論文の作成にあたることができる。参
加者は発表者の問題を共有するとともに、卒業論文の書き方についても学ぶことができる。
[授業計画と内容]
第1回 イントロダクション
授業の趣旨の説明と卒業予定者の確認、各回の発表者の決定、必要な取り決めなどをおこなう。
第2回∼15回
第1回で決めた方針に沿って、各人が発表し、それについて参加学生からのコメントと議論、また
教員のコメントとぎろんをおこなう。
[履修要件]
哲学・西洋哲学専修の卒業論文提出予定者
[成績評価の方法・観点及び達成度]
発表は単位認定の必須の要件であり、さらに授業への出席、授業内での発言などの要素を加味し、
発表80%、その他20%の割合で評価する。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
発表者は事前に指導教員と相談のうえで、わかりやすい発表となるようよく準備しておくこと。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系56
授業科目名 日本哲学史(特殊講義) <英訳>
Japanese Philosophy (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水3
開講期
前期
教授
上原 麻有子
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
西田幾多郎の行為的直観―表情の問題を探る
[授業の概要・目的]
西田幾多郎は、現象学のような西洋の「身体」に関する先駆的研究とは無関係に、独自の「身体論」
を形成したと言える。これは「行為的直観」という論理で表されたものである。講義では、人間存
在のもっとも高度な表現機関である「顔」とその「表情」に注目し、「行為的直観」により「表情」
の現れ方について検討する。またこの検討を通して、「行為的直観」では、身体一般の表現や顔の
表情が、説明し尽くせないということを明らかにする。さらに、その不足する点を和辻哲郎の倫理
学における存在の「共同性」などを参考に補足説明し、より完成した身体論を模索する。以上のよ
うな考察手順により、西田哲学を再解釈することが、この講義の最終的な目的である。 [到達目標]
後期の西田哲学において展開された「行為的直観」についての理解を深め、その批判と再解釈を通
して、人間の身体としての「顔」の表情の問題を哲学的に考察することができるようになる。
[授業計画と内容]
以下のような課題を通して考察を深めてゆく。各課題に充てる予定の回数を、【 】内に示してお
く。
①西田哲学を再解釈するという問題【1回】
②「行為的直観」という身体論の形成と展開【2回】
③身体の一表現機関としての「顔」−「手」との比較【2回】
④「顔」の「表情」の曖昧性【3回】
⑤和辻の「共同性」と西田の「作り作られる」身体としての「私」と「汝」【3回】
⑥「歴史的身体」としての「顔」、および「表情」【3回】
①西田の人称表現、「私」「我」「汝」や「自己」、これに関連する用語「自覚」と、その英訳、
仏訳とを比較し、翻訳上の問題を示す。(すでに出版されているものを参照。)
②西洋哲学史における「人称」と「自己」の問題の概観。
③仏教概念としての「自己」から西田が得たものは何か。
④西洋の哲学者による「人称」と「自己」を西田はどのように再解釈したのか。
⑤西洋語の「自己」の「再帰的」性質がもたらした西田の論理構築への影響。
日本哲学史(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
日本哲学史(特殊講義) (2)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点と前期末のレポート試験による。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
講義を参考とし、自らの研究課題について思索を深める。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系57
授業科目名 日本哲学史(特殊講義) <英訳>
Japanese Philosophy (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
教授
上原 麻有子
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
開講年度・ 2015・
曜時限 水3
開講期
後期
九鬼周造の「偶然」と「名」−哲学から文芸論への展開
[授業の概要・目的]
九鬼周造の思索は、「いき」の哲学的説明を端緒とし、それが「偶然性」を生み出し、さらに文芸
における押韻論へと展開したと概観することができる。講義では、九鬼における「固有名」の問題
に注目する。「名」の問題は『「いき」の構造』での「いき」の分析の方法論にも関わっている。
その「序説」で「いき」の理解を唯名論の方向に向けると述べられているからだ。しかし、この方
向で、九鬼の目指した「いき」 の具体的・事実的な存在は、会得され、説明されることが 完全に
できたのかという疑問が残る。講義の概要は、次のようなものとなる。①「いき」の解釈と説明を、
偶然性の哲学に含まれる「名」の問題につなげ、「二元の邂逅」という観点から、「名」の偶然性
について検討する。②次に、この問題を固有名において考え、二元の関係を探り、意味というもの
の意義とアイデンティティーの問題を検討する。③さらに、文芸論における詩作の問題においても、
「二元の邂逅」について考えることができる。偶然が織りなす詩の音と意味の世界について、ヴァ
レリーの詩学や田辺元による象徴についての詩作などと比較しながら論じる。
[到達目標]
九鬼周造の哲学の全体を、哲学から文芸論への展開という観点から理解し、同時に、「名」という
問題意識のもとに、「偶然性」の哲学について考察することができる。
[授業計画と内容]
以下のような課題を通して考察を深めてゆく。各課題に充てる予定の回数を、【 】内に示してお
く。
①『「いき」の構造』における唯名論の意義【2回】
②九鬼のエッセー「自分の苗字」に見る固有名の問題【2回】
③固有名と偶然性、固有名と必然性【4回】
④偶然性の哲学(二元の邂逅)から説明する名、存在、アイデンティティー【3回】
⑤偶然性の哲学から発展する詩作、押韻論【3回】
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点と後期末のレポート試験による。
日本哲学史(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
日本哲学史(特殊講義) (2)
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
講義を参考とし、自らの研究課題について思索を深める。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系58
授業科目名 日本哲学史(特殊講義) <英訳>
Japanese Philosophy (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 火4
開講期
後期
教授
氣多 雅子
授業
使用
形態 特殊講義 言語 日本語
西田幾多郎・清沢満之・井筒俊彦における哲学と宗教
[授業の概要・目的]
西田幾多郎、清沢満之、井筒俊彦の思想において、哲学と宗教の関係がどのように考えられている
かを考察する。それによってそれぞれの哲学思想の意義を明らかにしたい。
[到達目標]
西田幾多郎、清沢満之、井筒俊彦の思想は、日本語で哲学することの卓越した事例である。東洋の
宗教思想的伝統のなかで、日本語を用いた哲学思想が取りうる多様な形態について、理解できるよ
うにする。
[授業計画と内容]
およそ以下のようなスケジュールで進める予定であるが、研究のなまの成果を伝えることを主眼と
するので、スケジュール通りにゆかないこともありうる。
(1)授業のテーマについて
(2)(3)清沢満之の宗教哲学思想について
(4)(5)清沢満之における宗教と哲学
(6)西田幾多郎への清沢満之の影響
(7)西田幾多郎と清沢満之における宗教と哲学
(8)(9)井筒俊彦の東洋哲学について
(10)(11)西田幾多郎と井筒俊彦における宗教と哲学
(12)宗教体験の意味
(13)(14)西田幾多郎の宗教論
(15)まとめ
なお、フィードバックの方法は授業中に説明する。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
期末のレポートにより評価する。
[教科書]
扱う資料については、授業のなかで適宜指示する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
授業後、自分の研究テーマに沿った観点から、授業の内容について考えること。
(その他(オフィスアワー等))
特になし。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系59
授業科目名 日本哲学史(特殊講義) <英訳>
Japanese Philosophy (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 月5
開講期
前期
教授
林 晋
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
ITと哲学の相即
[授業の概要・目的]
IT(情報技術)は社会を根底から変えつつある。そのため人文社会学の様々な分野で「社会と情報技
術」や「人間と情報技術」の問題が検討され議論されている。たとえば情報社会論、情報倫理学、
情報の哲学などである。これらは、人文社会学の諸学が、その学問の立場の中からITという新し
い技術的・社会的存在を理解するものである。一方で、WEB登場後には、IT技術者が、自分た
ちが持つ技術により社会の根幹を変革できるという希望と期待が生まれた。その典型は、Google 社
の活動に見ることができる。これはITという技術からの社会への働きかけである。
本講義の目的は、このどちらの立場とも異なり、これらの反対方向の二つの「現象」の背後にあ
る「形而上学的仕組み」とでもいうべきものの存在を明らかにすることである。それは、何故IT
は他の技術に比べて容易に「社会的」になってしまうのかの理由を、哲学とITの構造的類似性の
観点から説明しようという試みである。取り上げるテーマは、プラトン・アリストテレス形而上学
とオブジェクト志向アーキテクチャから、マックス・シェーラーの実質倫理学と Google 検索、西
谷啓治の回互的連関とNFS ネットワーク・ファイル・システムなどであり、これらの構造的な類
似性をITと哲学の双方の概念を説明し、また、関連付けることにより明らかにする。
[到達目標]
人文学からの技術論、テクノロジーからの社会変革諭などには、しばしば、それぞれの分野の観点
のみから、異質なものを理解しようとする一面的な思考が見られる。その一面性に陥らないような
視点を養うことを目的とする。
[授業計画と内容]
次の項目をそれぞれ2-3回講義する。
1.導入:様々な情報社会論・情報技術論とIT社会変革運動
2.存在:プラトン・アリストテレスの形而上学と Java 言語(オブジェクト志向)
3.連続:西谷の回互とNFS―京都学派とITの相即の理由
4.倫理:シェーラーの実質倫理学と Google Page Rank
5.現存在:HCI(Human Computer Interaction)が「存在と時間」をモデルにする理由
6.Umwelt:ユクスキュルの環世界(Umwelt)とロボット工学
7.他の思想・研究との比較:L. Floridi The 4th Revolution など。
項目のオーダーは、この通りではない。たとえば、7は1の導入の後に行う可能性も高い。
各項目とも、哲学とITの基本的知識の解説を行い、その上で、両者を結び付ける。できれば、ど
ちらかの知識を持っていると理解に助けになるが、基本的にはどちらも知らなくても理解できるよ
うに講義する。
また、各講義の終わりに5分ほど時間を取り、質問票に質問を書いてもらい、次回の冒頭に、それ
に答える。
日本哲学史(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
日本哲学史(特殊講義) (2)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポートにより採点する。
[教科書]
使用しない
教科書は使わないが、毎回、詳細な講義資料を作成し、それを講義のサイトで公開する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
基本事項から説明するが、項目が多いので、各自、講義資料、講義中に紹介する参考文献などでの
復習が必要である。参考文献は講義のためのサイトに掲示する。
(その他(オフィスアワー等))
KULASIS以外に講義用のサイトを開設し、講義資料、参考文献などを掲示する。そのサイトのUR
Lは最初の講義の際に伝える。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系60
授業科目名 日本哲学史(特殊講義) <英訳>
Japanese Philosophy (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
姫路獨協大学 外国語学部 教授 岡田 勝明
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 火3
開講期
後期
授業
使用
形態 特殊講義 言語 日本語
身体と直接知・・・西田哲学と西谷啓治
[授業の概要・目的]
西田哲学において、「直接経験」が「身体」を通して語られるようになったところに、その考察は
徹底した。すなわち、「哲学」として、「知る」ということがいかなることかを、西田は討究し続
けたが、その思惟の到達へと向かわしめたものが、「身体」への注目であったと考えられる。
「身体」の意義において、「世界から考える」という立場が確立し、「作られて作る」というこ
とも、「物となって考え、物となって行う」という考えも開けてきたのであろう。そこで成立する
「知」は、さらに西谷啓治の「空の立場」において、いわば、透けて見える。西谷の最後の論文「
空と即」を手がかりに、「空」において解明しうる「身体」を考えてみたい。
その解明は、さらに「悲哀」ということと関わる。「身体」は「情意」をも映すからである。そ
もそも「知」がどこから成立するかという問題とも関わるところで、鈴木大拙にも言及する。
[到達目標]
西田幾多郎、鈴木大拙、西谷啓治を交差させることで、「哲学とは何か」という問いへの答えを究
明することができるようになること。
[授業計画と内容]
第一週∼第四週 後期西田哲学における「身体論」
第五週∼第八週 論文「空と即」における「情意」を知る「知」
第九週∼第十週 田辺元における「身体」への注目
第十一週∼第十二週 西田・田辺論争における焦点としての問い「哲学とは何か」
第十三週∼十五週 大拙から見た、西田・田辺
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点とレポート
[教科書]
授業中に指示する
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
講義に必要なテキストは、そのつどコピーを配布する。
[授業外学習(予習・復習)等]
問題の周辺について、つねに関心をもって前もって調べ、あるいはそのつどの講義後も考え続ける
こと。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系61
授業科目名 日本哲学史(特殊講義) <英訳>
Japanese Philosophy (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・ 日本女子大学 職名・氏名 人間社会学部 教授
田中 久文
開講年度・ 2015・
授業
使用
開講期
前期集中 曜時限 集中講義 形態 特殊講義 言語 日本語
京都学派の哲学ーその現代的意義ー
[授業の概要・目的]
京都学派の哲学者(西田幾多郎、田辺元、九鬼周造、三木清、高山岩男、西谷啓治ら)とその周辺
の哲学者(和辻哲郎、高橋里美ら)の思索を、自然観、時間論、他者論などテーマ別に振り返る。
特に彼らの間の対立点を浮き彫りにしながら、日本の近代哲学をできる限り立体的に把握し、そこ
から今日にも活かせる可能性を取り出していく。
[到達目標]
京都学派の哲学の概要を理解し、その今日的意義を考えるとともに、それが現代の哲学的諸問題の
解決に応用できるような思索力を身につける。
[授業計画と内容]
1.絶対無 (西田・田辺・高橋の対立点)
2.弁証法 (「自己限定」か「絶対媒介」か)
3.自然観 (「物質の弁証法的展開」か「主客の弁証法的統一」か)
4.時間論 (「共同体的時間」か「絶対転換」か)
5.歴史哲学(「唯物史観」か「多元的歴史観」か)
6.他者論 (「間柄」か「絶対他者」か)
7.宗教哲学(「直観」か「行」か)
8.芸術哲学(「ポイエシス」か「象徴」か)
(1テーマあたり1∼2回の授業をする予定)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点とレポートを基準にして総合評価をする。
[教科書]
田中久文 『日本近代哲学入門(仮題)』(筑摩書房)(2015年3月にちくま学芸文庫から刊
行予定)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
なるべく事前に教科書を通読してくるとともに、授業後は取り上げた哲学者の原典に触れておくこ
と。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系62
授業科目名 日本哲学史(特殊講義)
<英訳>
Japanese Philosophy (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水5
開講期
後期
教授
林 晋
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
京都学派、ある思想の系譜2:西田幾多郎、田辺元、西谷啓治
[授業の概要・目的]
2014年度後期と同じテーマであるが、2014年度には十分議論ができなかった西田哲学の田辺哲学、
西谷哲学への影響に重点を置いて講義を進める。
西田幾多郎と田辺元、西田幾多郎と西谷啓治が比較議論されることは多い。しかし、田辺と西谷
というテーマは、今まで、殆んど取り上げられることがなかった。しかし、この二人は、ドイツに
留学して同じハイデガーに師事し、その後、ハイデガー哲学との対峙が、その哲学の重要な柱とな
ったという共通点をもち、個人的にも非常に近い関係にあったことが知られている。この二人の間
に哲学的関係性がないと想定することは奇妙なことである。
それにも拘わらず、この二人の対比が成されなかった理由は、この両者の哲学が表面上は「対立」
しているからであろう。田辺哲学と西谷哲学は一見大きく異なるが、実はその関係は表・裏の関係
にある。種の論理の研究に当時の数学基礎論の連続体論が大きな役割を果たしていたように、田辺
哲学は「数理を中心とする自然科学と切り離せない哲学」という新カント派マールブルグ学派的性
格をもつ。一方で、西谷哲学の柱の一つは、自然科学的世界観がもたらす価値体系の喪失を主題と
するニヒリズム論である。
これだけを見れば、両者は水と油といえるのであるが、この田辺哲学の「数理哲学的性格」を西
谷が誰よりも深く理解していたことを考慮すれば、実は、この水と油の関係が、表と裏の関係とし
て見えてくるのである。
例えば、西谷の「回互構造」は、局所的にみれば、田辺の種の論理における「切断構造」に形態
的に非常に近い。しかし、大域的にみれば、西谷では、田辺の種を中心とする「種と個」のトポロ
ジーが、回互という対等な関係に置き換えられることにより「中心」が消される。この様に解釈す
れば、西谷哲学の多くは田辺哲学の裏返しとして理解することさえできるのである。
講義では、この様な田辺、西谷の関係を、両者に大きな影響を与えた西田哲学、特に、不連続の
連続、一般者の自己限定、述語的論理主義などの思想、そして、西田とともに両者の師でありかつ
乗り越えるべきものであったハイデガー哲学との対比を通して分析する。
[到達目標]
日本哲学の研究は哲学・哲学史の立場からのみ研究されるのが通常であるが、この講義では思想史
という歴史学の観点から、哲学を理解する方法を理解することを目標とする。
[授業計画と内容]
次の項目を、それぞれ 1-3回講義する。ただし、B, C を分離せず、Aの一部にすることもある。
A. 導入部
A0. 西谷哲学:ニヒリズム論と回互・空の思想を中心として。
A1. 田辺哲学:種の論理以後を中心として。
A2. 西田哲学:不連続の連続、述語的論理主義、一般者の自己限定について。
A3. 田辺・西谷哲学における西田の影響
A4.田辺・西谷哲学におけるハイデガーの影響。
A5. 歴史的背景:新カント派からハイデガー後期哲学まで。
日本哲学史(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
日本哲学史(特殊講義) (2)
B. 分析部
B1. 田辺の切断と西谷の二つの部屋:局所構造
B2. 回互と個・種・類のトポロジーと西田哲学:大域構造
B3. 世界思想史的背景:パース、ベルグソンの「連続論」
C. 総合部
C1. 西田・田辺・西谷を貫く「一つの伝統」は見いだせるか。
毎回最後の5分程度に質問票を書いてもらう時間をとる.次回に,それの主なものに答える.
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
期末レポートを実施し、それにより採点する。
[教科書]
使用しない
教科書は使わないが、毎回、詳細な講義資料を作成し、それを講義のサイトで公開する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
基本事項から説明するが、項目が多いので、各自、講義資料、講義中に紹介する参考文献などでの
復習が必要である。参考文献は講義のためのサイトに掲示する。
(その他(オフィスアワー等))
KULASIS以外に講義用のサイトを開設し、講義資料、参考文献などを掲示する。そのサイトのUR
Lは最初の講義の際に伝える。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系63
授業科目名 日本哲学史(演習)
<英訳>
Japanese Philosophy (Seminars)
配当
学年 4回生のみ 単位数 4
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 金3,4
開講期
通年
教授
授業
形態 演習
上原 麻有子
使用
言語 日本語
卒論演習
[授業の概要・目的]
授業の目的は次の通りとする。①日本哲学の分野における論文の書き方(表現、論証、資料の調査
・活用など)を習得する。②研究報告を行い、口頭による発表・議論の仕方を習得する。③卒業論
文を作成する。
[到達目標]
日本哲学に関する卒業論文、つまり学術論文を書くことが到達目標であるが、具体的には、特に次
のような点を習得する。
・日本哲学の一次文献を読みこなす。
・論文のテーマとなるような問題を設定する。
・学術的なスタイルで、論旨の明快な文章を書く。
・参考文献を適切に使用し、引用、その批評・解説が適切にできる。
・論理的で整合性のある論文の構成ができる。
[授業計画と内容]
授業は、履修者の卒業研究発表とそれに関する議論をもとに進められる。最初はまず、学術論文の
書き方について教師の側から指導する。以降、履修者は前期に研究経過報告を、また後期には最終
的な報告を、それぞれ口頭で行う。
[履修要件]
日本哲学史専修の4回生以上については、必修とする。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点(出席、発表の内容・方法、議論参加への態度)による。
[教科書]
授業中に指示する
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
授業で学んだ論文の書き方に基づき、卒業論文執筆の準備、および執筆を行う。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系64
授業科目名 日本哲学史(演習) <英訳>
Japanese Philosophy (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 4
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 金2
開講期
通年
教授
授業
形態 演習
林 晋
使用
言語 日本語
田辺元を読む
[授業の概要・目的]
手稿・日記などの一次資料を通して過去の偉大な思索者の思想を読み解く.読み解く対象は,哲学
者田辺元の種の論理が誕生した昭和9年の特殊講義「認識の形而上学」の講義準備ノートである.
これは田辺の特殊な筆跡のため没後50年間,田辺哲学の専門家にも読めなかった史料だが,本演習
を通して開発された「ITツールを利用する協同翻刻」の手法により,田辺哲学を理解していない学
部学生でも十分翻刻ができるようになっている.また,そのことにより従来の田辺哲学像,特に「
種の論理」の解釈が大きく変わりつつある.つまり,演習自体が最前線の研究なのである.この演
習の目的は,このような史料とITに基づく思想史研究の面白さを経験してもらい,その手法を身に
つけてもらうことであり,日本哲学史を専攻していなくても,史料研究に興味をもつすべての人に
役立つ演習となることを目指している.
[到達目標]
手書き史料をITツールを用いて読む方法を学び,それにより日本哲学史の古典の一つ田辺元の「種
の論理」の発生の過程の一端を理解することを目指す.
[授業計画と内容]
まず史料の背景を説明する講義を行い,その準備のもとで演習を行う.史料読みの演習では, 史料
のオリジナルではなく,その電子画像を使かい,難解な崩し字を読むために,歴史史料研究用のツ
ール SMART-GS を使う.出席者の知識や能力に応じて,講義と演習の比重は変化する.史料2枚(
原稿用紙2枚)程度を,2名のチームで担当し,1チームが2,3週を担当することを計画しているが,
参加者の人数などで変化する.
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
担当箇所の報告資料と発表の様子で評価する.
[教科書]
使用しない
日本哲学史(演習) (2)へ続く↓↓↓
日本哲学史(演習) (2)
[参考書等]
(参考書)
(関連URL)
http://sourceforge.jp/projects/smart-gs/(演習に使うITツールのページ)
http://kyoto-gakuha.info/(演習の成果が公開されるデジタル・アーカイブ)
http://www.shayashi.jp/xoopsMain/html/modules/wordpress/index.php?p=234(本演習で過去に得られた成
果を紹介している岩波「思想」の記事)
[授業外学習(予習・復習)等]
担当にあたったものは,かなりの量の準備が必要となる.それ以外のものは,演習中の議論を担当
者がメーリングリスト経由で配布する最新の翻刻で確認しておくこと.
(その他(オフィスアワー等))
手稿分析などに史料分析用ソフトウェアSMART-GS http://sourceforge.jp/projects/smart-gs/ を多用する.
講義参加者用のノートPCを数台用意しているが,自習などを考慮し自分のPCを持ってくるとよ
い.データなどは,外付けハードディスクに入れて貸与する.
この演習の成果は,京都学派アーカイブ http://kyoto-gakuha.info を通して広く京都学派の研究者に
公開されている.学問の最前線に貢献する楽しさを味わって欲しい.
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系65
授業科目名 日本哲学史(演習)
<英訳>
Japanese Philosophy (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水4
開講期
前期
教授
授業
形態 演習
芦名 定道
使用
言語 日本語
日本・アジアのキリスト教──無教会キリスト教の系譜(3)──
[授業の概要・目的]
日本・アジアのキリスト教の歴史を振り返りつつ、その新しい思想的可能性を探ることは、日本に
おけるキリスト教思想研究にとって重要な意味を有している。この演習では、年度や学期を超えて、
無教会キリスト教の思想家たちを順次検討してゆくことによって、近代キリスト教思想の重要な局
面の解明がめざされている。今年度前期は、昨年に引き続き、無教会キリスト教における内村鑑三
の後継者の一人である、矢内原忠雄のテキストを読み進める。
[到達目標]
・無教会キリスト教の思想史的また現代的な意義について、具体的な問題状況に即した説明ができ
るようになる。
・矢内原忠雄のキリスト教理解を通して、国家と宗教との関わりについて、1930年代という時代状
況から、理解を深める。
・内村鑑三と矢内原忠雄の比較研究についての手がかりを得ることができる。
[授業計画と内容]
初回の授業では、本演習のオリエンテーションを行い、演習の目的や進め方を確認する。
二回目以降は、昨年度後期の演習で扱った、矢内原忠雄の『国家の理想──戦時評論集』(岩波
書店)の内、「自由と自由主義」「無教会主義論」「宗教改革論」「日本の基督者平民に告ぐ」「
民族と平和のために」「国家の理想」「前十年と後十年」「社会の理想」「基督教の主張と反省」
などの論考を、担当者の解説を通して、順番に精読してゆく。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点による。(受講者には、数回の発表担当を課するが、その発表内容と、毎回の演習への参加
度とから総合的に判断する。)
[教科書]
使用するテキストについては、コピーを配布する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
日本哲学史(演習) (2)へ続く↓↓↓
日本哲学史(演習) (2)
[授業外学習(予習・復習)等]
受講者は、それぞれの担当箇所について、テキストを精読し、その要点・概要をまとめ、関連事項
について調査、討論すべき問題点の明確化を行った上で(これらを記載したレジメを作成すること)
、演習に出席することが望まれる。また、自分の担当箇所以外についても予習を十分に行い、討論
に積極的に参加することが必要である。
(その他(オフィスアワー等))
受講者は、毎時間のテキストの予習と演習への積極的参加が求められ、特に前期後期各一回以上の
発表担当が課せられる。演習に関わる質問は、オフィスアワー(金3・4)を利用するか、メール
(アドレスは、授業にて指示)で行うこと。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系66
授業科目名 日本哲学史(演習)
<英訳>
Japanese Philosophy (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水4
開講期
後期
教授
授業
形態 演習
芦名 定道
使用
言語 日本語
日本・アジアのキリスト教──無教会キリスト教の系譜(4)──
[授業の概要・目的]
日本・アジアのキリスト教の歴史を振り返りつつ、その新しい思想的可能性を探ることは、日本に
おけるキリスト教思想研究にとって重要な意味を有している。この演習では、年度や学期を超えて、
無教会キリスト教の思想家たちを順次検討してゆくことによって、近代キリスト教思想の重要な局
面の解明がめざされている。今年度後期は、昨年の内村鑑三、今年度前期の矢内原忠雄に引き続き、
矢内原とともに無教会キリスト教における内村鑑三の後継者の一人である、南原繁のテキストを読
み進める。
[到達目標]
・無教会キリスト教の思想史的また現代的な意義について、具体的な問題状況に即した説明ができ
るようになる。
・南原繁のキリスト教理解を通して、国家と宗教との関わりについて、1940年代という時代状況か
ら、理解を深める。
・内村鑑三、矢内原忠雄、南原繁の比較研究についての手がかりを得ることができる。
[授業計画と内容]
初回の授業では、本演習のオリエンテーションを行い、演習の目的や進め方を確認する。
二回目以降は、南原繁『国家と宗教』(1942年)を冒頭から、担当者の解説を通して、順番に精読
してゆく。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点による。(受講者には、数回の発表担当を課するが、その発表内容と、毎回の演習への参加
度とから総合的に判断する。)
[教科書]
使用するテキスト(『南原繁著作集・第一巻』岩波書店)については、コピーを配布する。
日本哲学史(演習) (2)へ続く↓↓↓
日本哲学史(演習) (2)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
受講者は、それぞれの担当箇所について、テキストを精読し、その要点・概要をまとめ、関連事項
について調査、討論すべき問題点の明確化を行った上で(これらを記載したレジメを作成すること)
、演習に出席することが望まれる。また、自分の担当箇所以外についても予習を十分に行い、討論
に積極的に参加することが必要である。
(その他(オフィスアワー等))
受講者は、毎時間のテキストの予習と演習への積極的参加が求められ、特に数回の発表担当が課せ
られる。演習に関わる質問は、オフィスアワー(金3・4)を利用するか、メール(アドレスは、
授業にて指示)で行うこと。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系67
授業科目名 日本哲学史(演習)
<英訳>
Japanese Philosophy (Seminars)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
総合生存学館 教授
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水4
開講期
前期
授業
形態 演習
藤田 正勝
使用
言語 日本語
田辺元の「種の論理」について
[授業の概要・目的]
「種の論理」と呼ばれる田辺元の論文群は、その発表以後、「田辺哲学」という表現がされるよ
うになったことからも見てとれるように、田辺元の思想の発展のなかで、きわめて重要な意味をも
つ。これらの論文を読み解くことによって、田辺哲学の本質と意義を明らかにしたい。
[到達目標]
・田辺哲学をはじめとする日本哲学の基礎知識、および近年の新しい研究動向についての知識を身
につけ、日本哲学研究を行うための基礎力を養成する。
・田辺元の「種の論理」をめぐる主要な論文を読み解き、田辺哲学とは何か、「種の論理」とは何
か、それの現代的意義は何か、等々の問題について考察を深め、自ら論理的に思索する力、そして
哲学上のさまざまな問題について考察するために必要な能力を身につける。
[授業計画と内容]
最初に田辺元の生涯と思想について簡単に紹介する。とくに、「種の論理」の諸論文を執筆する
に至るまでの過程を見ておきたい。
そのあと、『田辺元哲学選I 種の論理』(岩波文庫)に収録された「種の論理の意味を明にす」
などの、「種の論理」に関わる主要論文を読み進め、田辺哲学とは何か、日本の哲学の歴史のなか
でそれはどのような意味をもつのか、などを明らかにしていきたい。
各回、担当者の報告をもとに、全員で議論を行うことによって、理解を深めたい。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
各回の演習時における発表や討議、出席状況、レポートにより評価する。
[教科書]
『田辺元哲学選Ⅰ 種の論理』(岩波文庫)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
『田辺元哲学選I 種の論理』(岩波文庫)の「解説」を予め読んでおくこと。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系68
授業科目名 日本哲学史(基礎演習)
<英訳>
Japanese Philosophy (Seminars)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 木2
開講期
後期
非常勤講師 太田 裕信
授業
使用
形態 基礎演習 言語 日本語
近代日本哲学購読
[授業の概要・目的]
本購読では、近代日本哲学の諸論文の中から、九鬼周造(1888-1941)の「驚きの情と偶然性」
(1939)、和辻哲郎(1889-1960)の「日本語と哲学の問題」(1929、1935加筆)の2つを選び、読解す
る。西洋哲学と日本文化の素養をともに持ちあわせた九鬼周造は、多くの哲学者の理論を参照しな
がら、独自の哲学を形成している。上記の九鬼の論文を読むことは、その九鬼哲学全体への入門と
なるであろう。和辻哲郎もまた西洋哲学、東洋思想、日本思想についての深い素養のもとに、独自
の倫理学を形成した人物である。上記の和辻の論文の購読を通じて、普遍性を求める哲学という営
みと日本語という言語の特殊性の関わりを考えてみたい。回ごとに一節あるいは数ページを精細に
読んでいく。読解した次の回に、受講者には読んだテキストの内容の要約とその内容の背景となる
基礎知識や関連事項について発表してもらう。さらに、この発表を踏まえて討論を行い、論文を読
み進めていく。
[到達目標]
・日本哲学の基礎を身につけ、哲学書の読み方を習得する。
・討論や発表、レポートを通じて、自分が考えたことを明晰に表現する能力を養う。
[授業計画と内容]
1-2講(計2回) オリエンテーション
3-8講(計6回) 九鬼周造「驚きの情と偶然性」
9-14講(計6回) 和辻哲郎「日本語と哲学の問題」
15講(計1回) まとめ
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点:出席、討論への積極的参加等(50点)、レポート(50点)により評価する。
[教科書]
九鬼周造 『驚きの情と偶然性』(岩波書店)(『九鬼周造全集』第3巻所収)
和辻哲郎 『日本語と哲学の問題』(岩波書店)(『和辻哲郎全集』第4巻所収)
上記の2つの論文のコピーを配付する。
[参考書等]
(参考書)
熊野純彦 『日本哲学小史−近代100年の20篇』(中央公論新社(中公新書2036))ISBN:9784121020369
[授業外学習(予習・復習)等]
予習:2つの論文を繰り返し読むこと 復習:前回の購読箇所の自分なりの要約
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系69
授業科目名 日本哲学史(基礎演習)
<英訳>
Japanese Philosophy (Seminars)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 月3
開講期
前期
非常勤講師 日髙 明
授業
使用
基礎演習
形態
言語 日本語
『善の研究』講読
[授業の概要・目的]
「明治以後に邦人のものした最初の、また唯一の哲学書」(高橋里美)と評された西田幾多郎の『
善の研究』は、幅広い読者を得て、日本哲学史上に強い影響を残した。本基礎演習では、この『善
の研究』を精読する。
回ごとに一章を取り上げ、一文一文を精細に読んでいく。「講読」であるので、『善の研究』のコ
ンテンツそのものよりも、「いかに読むか」ということを重視する。そのため受講者には、文章を
解釈するにあたってたすけとなる基礎的な知識や関連事項についての手短な発表を課し、この発表
を踏まえてディスカッションを行う。発表やディスカッションを通して、たんなる情報のインプッ
トに終わらない「読む」経験を、みなで積んでいきたい。
[到達目標]
テキストを読み進めていくうえでの疑問を、適切な問題として設定することができるようになる。
読解のために必要な文献を調べ、内容をまとめ、自分の意見を表明することができるようになる。
ディスカッションでの論点を把握し、ひとつの結論に導くことができるようになる。
[授業計画と内容]
『善の研究』全四編のうち、とくに第一編「純粋経験」と第二編「実在」を中心に読み進める。
第一回: オリエンテーション
第二回:『善の研究』の成立と構成
第三回から第六回: 第一編「純粋経験」
第七回から第十一回: 第二編「実在」
第十二回から第十四回: 第三編「善」および第四編「宗教」
第十五回: まとめ
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点 約60%
学期末レポート 約40%
日本哲学史(基礎演習) (2)へ続く↓↓↓
日本哲学史(基礎演習) (2)
[教科書]
西田幾多郎 『善の研究』(岩波文庫)ISBN:978-4-00-331241-4(極力、岩波文庫の最新版(藤田正
勝注解)を用意すること。)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
毎回の購読箇所を事前に読み、疑問や、他の人の意見を聞きたい箇所などを挙げておく。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系70
授業科目名 倫理学(特殊講義) <英訳>
Ethics (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 4
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 火3
開講期
通年
教授
水谷 雅彦
授業
使用
形態 特殊講義 言語 日本語
時間と倫理学
[授業の概要・目的]
倫理学において時間というものがもつ意味を考察する。
[到達目標]
倫理学において時間というものがもつ意味を倫理学史を参照しつつ考察することを通じて従来の倫
理思想に関する批判的視点を身につける。
[授業計画と内容]
第一回 イントロダクション
第二回∼第三回 時間を倫理学的に問う意味
第四回∼第八回 時間の倫理学史
第九回∼第十一回 時間と歴史の倫理学
第十二回∼第十四回 瞬間の哲学批判と倫理学
第十五回 まとめ
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
年度末レポート。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
特になし
(その他(オフィスアワー等))
特になし。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系71
授業科目名 倫理学(特殊講義) <英訳>
Ethics (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
准教授 児玉 聡
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
開講年度・ 2015・
曜時限 金2
開講期
前期
規範倫理学1
[授業の概要・目的]
普段から倫理理論や原則に従って意識的に行動している人は少ないかもしれないが、本講義で受講
生は功利主義や義務論といった規範的な倫理理論およびいわゆる応用倫理学における規範的な議論
について学び、批判的に検討することを通じて、規範理論の基礎的知識を身に付けるとともに、体
系的な倫理的思考を行うにあたっての基礎的能力を身に付ける。
[到達目標]
現代倫理学の基本をなす功利主義や義務論の立場の要点を理解し,その視点から現代社会の諸問題
を吟味し,考察することができるようになる。
[授業計画と内容]
以下の各項目について講述する。各項目には、受講者の理解の程度を確認しながら、【 】で指示
した週数を充てる。各項目の講義の順序は固定したものではなく、担当者の講義方針と受講者の背
景や理解の状況に応じて、講義担当者が適切に決める。
1.本講義の視座と問題意識【2週】
2.加藤尚武『バイオエシックスとは何か』の検討【5∼6週】
功利主義(批判),世代間倫理,安楽死
3.加藤尚武『現代倫理学入門』の検討【7∼8週】
カント倫理学(批判), ロールズ正義論
※フィードバック方法は授業中に説明します。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポート試験の成績(70%) 平常点評価(30%)
平常点評価は毎回の出席と積極的な発言、テキストの概要の発表を含む。
[教科書]
加藤尚武 『バイオエシックスとは何か』(未来社)ISBN:4624010825
加藤尚武 『現代倫理学入門』(講談社)ISBN:406159267X
倫理学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
倫理学(特殊講義) (2)
[参考書等]
(参考書)
加藤尚武 『脳死・クローン・遺伝子治療』(PHP新書)ISBN:4569607144
加藤尚武 『応用倫理学入門』(晃洋書房)ISBN:47710127079
加藤尚武・飯田亘之編 『バイオエシックスの基礎』(東海大学出版会)ISBN:4486009932
児玉聡 『功利主義入門』(ちくま書房)ISBN:4480066713
児玉聡 『功利と直観』(勁草書房)ISBN:4326154136
[授業外学習(予習・復習)等]
本年度は加藤尚武のテキストを中心に検討するので、参考書に挙げた関連文献も含めて読んでおく
ことが望ましい。
(その他(オフィスアワー等))
授業中はディスカッションの時間を取れるように工夫するので積極的に参加すること。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系72
授業科目名 倫理学(特殊講義) <英訳>
Ethics (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
准教授 児玉 聡
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
開講年度・ 2015・
曜時限 金2
開講期
後期
規範倫理学2
[授業の概要・目的]
規範倫理学1で学んだ知識を基礎に、さらに規範理論の批判的検討を行なう。本講義を通じて受講
生は、今日的な問題を考える際に体系的な倫理学の知識を当てはめて考えると同時に、さまざまな
規範理論の意義と問題点に関する理解を深める。
[到達目標]
現代倫理学の基本をなす功利主義や義務論の立場の要点を理解し,その視点から現代社会の諸問題を
吟味し, 考察することができるようになる。
[授業計画と内容]
以下の各項目について講述する。各項目には、受講者の理解の程度を確認しながら、【 】で指示し
た週数を充てる。各項目の講義の順序は固定したものではなく、担当者の講義方針と受講者の背景
や理解の状況に応じて、講義担当者が適切に決める。
1.本講義の視座と問題意識【2週】
2.加藤尚武『環境倫理学のすすめ』の検討【5~6週】
自然の生存権, 世代間倫理, 地球全体主義
3.加藤尚武『応用倫理学のすすめ』の検討【7~8週】
他者危害の原則, アファーマティヴ・アクション
※フィードバック方法は授業中に説明します。
[履修要件]
前期の規範倫理学Iを受講していることが望ましい。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポート試験の成績(70%) 平常点評価(30%)
平常点評価は毎回の出席と積極的な発言、テキストの概要の発表を含む。
[教科書]
加藤尚武 『環境倫理学のすすめ』(丸善出版)ISBN:462105032X
加藤尚武 『応用倫理学のすすめ』(丸善出版)ISBN:4621051253
[参考書等]
(参考書)
加藤尚武編 『環境と倫理』(有斐閣)ISBN:4641122660
加藤尚武 『新・環境倫理学のすすめ』(丸善出版)ISBN:4621053736
倫理学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
倫理学(特殊講義) (2)
加藤尚武 『現代を読み解く倫理学』(丸善出版)ISBN:4621051962
[授業外学習(予習・復習)等]
本年度は加藤尚武のテキストを中心に検討するので、参考書に挙げた関連文献も含めて読んでおく
ことが望ましい。
(その他(オフィスアワー等))
講義中にディスカッションの時間が取れるよう工夫するので、積極的な参加を求める。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系73
授業科目名 倫理学(特殊講義)
<英訳>
Ethics (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
南山大学 人文学部 准教授 奥田 太郎
職名・氏名
授業
使用
開講年度・ 2015・
開講期
前期集中 曜時限 集中講義 形態 特殊講義 言語 日本語
ヒューム主義の倫理学とヒュームの道徳哲学
[授業の概要・目的]
現代倫理学理論の基本的な枠組みである「ヒューム主義」について、哲学史的観点からその位置づ
けを改めて与えながら検討すると同時に、その哲学的着想の源流であるデイヴィッド・ヒュームの
道徳哲学について、倫理学の理論的観点からありうべき「もう一つのヒューム主義」を追構成する
ことを試みる。理論の構築と古典の解釈との往復作業を通じて、文献読解を通じた「道徳の哲学」
の探究のあり方について受講者に再考させる機会を与え、倫理について哲学的に考察し、かつ、倫
理学について哲学的に考察することを目指す。
[到達目標]
(1)文献読解を通じた「道徳の哲学」の探究のあり方について考えを深める。
(2)倫理についての哲学的な洞察を深める。
(3)倫理学についての哲学的な洞察を深める。
[授業計画と内容]
毎回、1時間講義を行ない、その後の30分で講義内容について受講者とともに討議・検討する。全
15回の講義は、以下のように三部構成で行なわれる予定である。
第一部:現代倫理学におけるヒューム主義の哲学史的検討(第1回∼第6回)
第二部:デイヴィッド・ヒュームの道徳哲学の検討(先行研究の批判的検討を通じて)(第7回∼
第12回)
第三部:「もう一つのヒューム主義」の倫理学的追構成(第13回∼第15回)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポート試験(100%)
[教科書]
必要に応じて印刷資料を配布するが、主として扱うのは以下のテキストである。
David Hume『A Treatise of Human Nature』(OUP)ISBN: 978-0198751724
David Hume『An Enquiry Concerning the Principles of Morals』(OUP)ISBN: 978-0198751847
David Hume『Essays, Moral, Political, and Literary』(Liberty Fund)ISBN: 978-0865970564
[参考書等]
(参考書)
Simon Blackburn 『Ruling Passions: A Theory of Practical Reasoning』(OUP)ISBN:978-0199241392
Michael B. Gill 『Humean Moral Pluralism』(OUP)ISBN:978-0198714033
倫理学(特殊講義)(2)へ続く↓↓↓
倫理学(特殊講義)(2)
Brad Hooker and Margaret Olivia Little (eds.) 『Moral Particularism』(OUP)ISBN:978-0198238836
Mark Schroeder 『Slaves of the Passions』(OUP)ISBN:978-0199575725
Michael Smith 『Moral Problem』(Wiley-Blackwell)ISBN:978-0631192466
David Wiggins 『Needs, Values, Truth: Essays in the Philosophy of Value』(OUP)ISBN:9780198237198
犬塚元 『デイヴィッド・ヒュームの政治学』(東京大学出版会)ISBN:978-4130362214
久米暁 『ヒュームの懐疑論』(岩波書店)ISBN:978-400026736
坂本達哉 『ヒュームの文明社会:勤労・知識・自由』(創文社)ISBN:978-4423850817
坂本達哉 『ヒューム 希望の懐疑主義:ある社会科学の誕生』(慶應義塾大学出版会)ISBN:9784766418798
林誓雄 『襤褸を纏った徳:ヒューム 社交と時間の倫理学』(京都大学学術出版会)ISBN:9784876985494
森直人 『ヒュームにおける正義と統治:文明社会の両義性』(創文社)ISBN:978-4423851081
矢嶋直規 『ヒュームの一般的観点:人間に固有の自然と道徳』(勁草書房)ISBN:978-4326102143
*上記のテキストを参照する予定だが、それ以外の参考文献はその都度提示する。
[授業外学習(予習・復習)等]
本シラバスに記載された文献のうち、自身の関心に近いものについて読んだうえ、自身の見解を練
っておくことが望ましい。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系74
授業科目名 倫理学(演習) <英訳>
Ethics (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 4
題目
担当者所属・ 文学研究科
職名・氏名
文学研究科
開講年度・ 2015・
曜時限 火4
開講期
通年
准教授 児玉 聡
教授
水谷 雅彦
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
倫理学の諸問題
[授業の概要・目的]
倫理学に関するプレゼンテーション、および論文執筆のためのトレーニングを行う。
[到達目標]
倫理学に関する論文執筆とプレゼンテーションの能力を身につける。
[授業計画と内容]
出席者が自分の研究内容について報告し、討論を行う。報告者は、発表の一週間前にレジュメを提
出すること。他専修の参加も歓迎するが、倫理学専修の大学院生は必修。なお、報告者は必ず報告
の一週間前に完全原稿を配布すること。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
報告と討論への参加によって評価する。但し報告しなかった3回生については平常点による。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
事前配布レジュメを熟読のこと。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系75
授業科目名 倫理学(演習) <英訳>
Ethics (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 4
題目
担当者所属・ 文学研究科
職名・氏名
文学研究科
開講年度・ 2015・
曜時限 金4
開講期
通年
准教授 児玉 聡
教授
水谷 雅彦
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
応用倫理学演習
[授業の概要・目的]
応用倫理学に関するプレゼンテーション、および論文執筆のためのトレーニングを行う。
[到達目標]
応用倫理学に関するプレゼンテーション、および論文執筆の能力を身につける。
[授業計画と内容]
生命倫理・環境倫理・ビジネス倫理・工学倫理などの応用倫理学に関する諸問題を検討する。若干
の予備的講義の後、毎週出席者による発表と討論を行う。他学部、倫理学専修以外の出席者も歓迎
する。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
報告の評価と出席などの平常点による。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
特になし。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系76
授業科目名 倫理学(演習) <英訳>
Ethics (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 4
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水3
開講期
通年
准教授 児玉 聡
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
進化倫理学入門
[授業の概要・目的]
進化論と倫理の関係について、主に英文テキストの読解を通じて理解を深める。本講義を通じて受
講生は、進化論に関わる倫理学上の主要な議論と問題点を理解するとともに、原典講読による緻密
な思考能力を身に付けることが期待される。
[到達目標]
ダーウィン以降の進化論の流れを一通り正確に理解し、それがわれわれの倫理および倫理学理論に
対してどのような含意を持つかを理解する。
[授業計画と内容]
指定したテキストを講読する(最初から)。
第1回 イントロダクション:進化論と倫理について概説を行なう。使用すべき辞書・事典、および
基本的な概説書・注釈書などを紹介し、授業の進め方と準備・発表の方法を周知する。また、出席
者の担当部分を決定する。
第2回∼第29回 An Introduction to Evolutionary Ethicsの精読
「授業の概要と内容」で示した方式によって、指定したテキストを精読し、内容について討論する。
記事の内容と担当者の習熟度によって進度は大きく異なってくるため、毎回の予定を示すことはで
きないが、おおむね一章につき2∼3回で読み進めることになる。
第30回 まとめ
精読の成果をまとめ、残された課題や疑問点について全員で議論する。切りのよいところまで読了
できなかった場合、この回を補充に充てることもある。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポート試験の成績(50%) 平常点評価(50%)
平常点評価は毎回の出席と積極的な発言、2∼3回の授業ごとに課す小レポートの評価を含む。
[教科書]
Scott M. James 『An Introduction to Evolutionary Ethics』(Wiley Blackwell)ISBN:1405193964
倫理学(演習) (2)へ続く↓↓↓
倫理学(演習) (2)
[参考書等]
(参考書)
内井惣七 『進化論と倫理』(世界思想社)ISBN:4790706060
ジェームズ・レイチェルズ 『ダーウィンと道徳的個体主義』(晃洋書房)ISBN:4771020949
Peter Singer 『The Expanding Circle』(Princeton)ISBN:0691150699
[授業外学習(予習・復習)等]
授業前にテキストおよび参考書を用いて予習してくること。また、担当者は基本的に英文を全訳し
てくること。
(その他(オフィスアワー等))
英文テキストの高い読解能力が要求されるため、担当が回ってきたときにはかなりの予習が必要と
なるので、そのつもりで出席すること。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系77
授業科目名 倫理学(演習)
<英訳>
Ethics (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
立命館大学 文学部 教授 北尾 宏之
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 金5
開講期
前期
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
カント『実践理性批判』の研究
[授業の概要・目的]
カント倫理学の重要著作 Kritik der praktischen Vernunft(『実践理性批判』)の精読。カント倫理学に
ついての知見を深めることを目的とする。あわせてドイツ語テキストの読解力の養成をめざす。
[到達目標]
カント倫理学についての知見を深める。
ドイツ語テキストの読解力を養う。
[授業計画と内容]
Kant:Kritik der praktischen Vernunftを、Drittes Hauptstuck : Von den Triebfedern der reinen reinen
praktischen Vernunft(第3章 純粋実践理性の動機について)のKritische Beleuchtung der Analytik der
reinen praktischen Vernunft(純粋実践理性の分析論の批判的解明)から精読する。毎時間、あらかじめ
担当者を決めることなく、全員に訳読してもらい、解説を加える。進度は、毎時間1ページ∼1ペ
ージ半を予定しているが、受講者の語学力も勘案する。ドイツ語未習者については、英語訳の利用
も可とする。必要に応じて、カントのその他の著作(たとえば『純粋理性批判』や『道徳形而上学
の基礎づけ』など)にあたったりすることもあるが、まずは上記テキストを詳細に検討する。
[履修要件]
テキストの途中から読み始めることになるので、そこまでの部分を邦訳でよいからあらかじめ読ん
でおくことが望ましい。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点(50%)と年度末レポート(50%)
[教科書]
Immanuel Kant 『Kritik der praktischen Vernunft』
テキストは初回授業時に配布するので、各自で購入する必要はありません。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
毎時間の進度は多くはないが、難解なテキストであるので、それなりの予習時間が必要となるであ
ろう。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系78
授業科目名 倫理学(演習) <英訳>
Ethics (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
立命館大学 文学部 教授 北尾 宏之
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 金5
開講期
後期
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
カント『実践理性批判』の研究
[授業の概要・目的]
カント倫理学の重要著作 Kritik der praktischen Vernunft(『実践理性批判』)の精読。カント倫理学に
ついての知見を深めることを目的とする。あわせてドイツ語テキストの読解力の養成をめざす。
[到達目標]
カント倫理学についての知見を深める。
ドイツ語テキストの読解力を養う。
[授業計画と内容]
Kant:Kritik der praktischen VernunftのI.Buch Drittes Hauptstuck : Von den Triebfedern der reinen reinen
praktischen Vernunft(第1編第3章 純粋実践理性の動機について)のKritische Beleuchtung der
Analytik der reinen praktischen Vernunft(純粋実践理性の分析論の批判的解明)およびII,Buch Dialektik
der praktischen Vernunft(第2編 純粋実践理性の弁証論)を前期に引き続いて精読する。毎時間、あ
らかじめ担当者を決めることなく、全員に訳読してもらい、解説を加える。進度は、毎時間1ペー
ジ∼1ページ半を予定しているが、受講者の語学力も勘案する。ドイツ語未習者については、英語
訳の利用も可とする。必要に応じて、カントのその他の著作(たとえば『純粋理性批判』や『道徳
形而上学の基礎づけ』など)にあたったりすることもあるが、まずは上記テキストを詳細に検討す
る。
[履修要件]
テキストの途中から読み始めることになるので、そこまでの部分を邦訳でよいからあらかじめ読ん
でおくことが望ましい。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点(50%)と年度末レポート(50%)
[教科書]
Kant 『Kritik der praktischen Vernunft』
テキストは初回授業時に配布するので、各自で購入する必要はありません。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
毎時間の進度は多くはないが、難解なテキストであるので、それなりの予習時間が必要となるであ
ろう。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系79
授業科目名 倫理学(演習) <英訳>
Ethics (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
人間・環境学研究科 教授
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 金3
開講期
前期
授業
形態 演習
佐藤 義之
使用
言語 日本語
レヴィナスを読む
[授業の概要・目的]
E. レヴィナスは倫理の問題を手がかりに、旧来の哲学の根本的革新を企て、思想界に大きな影響
を残した。本年度は彼の第一の主著とされる、『全体性と無限』(Totalité et infini)(1961)の一部を抜
粋して読む。前期授業では倫理にかかわる基本思想が伺える箇所をあつかい、彼の思想の基本に触
れてもらう。
[到達目標]
レヴィナスの主著を精読することで、レヴィナスの思想を理解するとともに、道徳を極限まで押し
つめて考える彼の思想を通じて、道徳というものを改めて考えなおすことをめざす。
[授業計画と内容]
上記『全体性と無限』(Totalité et infini)を仏語原典で精読する。初回はガイダンスにあてる。
[履修要件]
仏語原典で読むので、フランス語の最低限の読解力は不可欠である。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点
[教科書]
テキストは上記著作(Totalité et infini)をプリントにして配付する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
当日授業で扱う箇所の予習は不可欠である。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系80
授業科目名 倫理学(演習) <英訳>
Ethics (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
人間・環境学研究科 教授
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 金3
開講期
後期
授業
形態 演習
佐藤 義之
使用
言語 日本語
レヴィナスを読む
[授業の概要・目的]
E. レヴィナスは倫理の問題を手がかりに、旧来の哲学の根本的革新を企て、思想界に大きな影響
を残した。本年度は彼の第一の主著とされる、『全体性と無限』(Totalité et infini)(1961)の一部を抜
粋して読む。後期授業では彼の真理についての議論を見る。彼においては真理も倫理によって可能
になるのである。
[到達目標]
レヴィナスの主著を精読することで、レヴィナスの思想を理解する。とりわけ後期の授業では、
道徳が人間生活の基幹を担い、真理の前提とさえなっているという彼の思想を検討し、道徳という
ものを改めて考えなおすことをめざす。
[授業計画と内容]
上記『全体性と無限』(Totalité et infini)を仏語原典で精読する。初回はガイダンスにあてる。
[履修要件]
仏語原典で読むので、フランス語の最低限の読解力は不可欠である。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点
[教科書]
テキストは上記著作(Totalité et infini)をプリントにして配付する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
当日授業で扱う箇所の予習は不可欠である。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系81
授業科目名 宗教学(特殊講義)
担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
Philosophy of Religion (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 火4
開講期
後期
氣多 雅子
授業
使用
形態 特殊講義 言語 日本語
西田幾多郎・清沢満之・井筒俊彦における哲学と宗教
[授業の概要・目的]
西田幾多郎、清沢満之、井筒俊彦の思想において、哲学と宗教の関係がどのように考えられている
かを考察する。それによってそれぞれの哲学思想の意義を明らかにしたい。
[到達目標]
西田幾多郎、清沢満之、井筒俊彦の思想は、日本語で哲学することの卓越した事例である。東洋の
宗教思想的伝統のなかで、日本語を用いた哲学思想が取りうる多様な形態について、理解できるよ
うにする。
[授業計画と内容]
およそ以下のようなスケジュールで進める予定であるが、研究のなまの成果を伝えることを主眼と
するので、スケジュール通りにゆかないこともありうる。
(1)授業のテーマについて
(2)(3)清沢満之の宗教哲学思想について
(4)(5)清沢満之における宗教と哲学
(6)西田幾多郎への清沢満之の影響
(7)西田幾多郎と清沢満之における宗教と哲学
(8)(9)井筒俊彦の東洋哲学について
(10)(11)西田幾多郎と井筒俊彦における宗教と哲学
(12)宗教体験の意味
(13)(14)西田幾多郎の宗教論
(15)まとめ
なお、フィードバックの方法は授業中に説明する。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
期末のレポートにより評価する。
[教科書]
扱う資料については、授業のなかで適宜指示する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
授業後、自分の研究テーマに沿った観点から、授業の内容について考えること。
(その他(オフィスアワー等))
特になし。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系82
授業科目名 宗教学(特殊講義) 担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
Philosophy of Religion (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 水3
開講期
前期
芦名 定道
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
キリスト教思想研究入門A
[授業の概要・目的]
この特殊講義は、すでに系共通科目「キリスト教学講義」を受講し、キリスト教思想研究に関心
のある学部生、あるいはキリスト教研究の基礎の習得をめざす大学院生を対象に行われる。キリス
ト教思想研究を目指す際に身につけておくべき事柄について、またいかなるテーマをどのように取
り上げるのかについて、解説を行う。
[到達目標]
・キリスト教学をテーマとした研究(卒論・修論)を行うために必要な方法や知識を身につけるこ
とができる。
・キリスト教研究に関する広い知見をもとに、自主的な研究に取り組む能力を養う。
・キリスト教学をテーマとした研究を発表するための訓練を受けることができる。
[授業計画と内容]
本年度前期のテーマは、「聖書学・聖書の思想」である。初回のオリエンテーションに続いて、
次のような項目について、講義が進められる。一回の講義で一つの項目が取り上げられる。
1.オリエンテーション、導入──聖書と聖書学・考古学
2.旧約聖書1──宗教史的背景
3.旧約聖書2──創造
4.旧約聖書3──契約
5.旧約聖書4──王権
6.旧約聖書5──預言
7.旧約聖書6──知恵
8.新約聖書1──新約聖書学
9.新約聖書2──神の国
10.新約聖書3──イエスの譬え
11.新約聖書4──富
12.新約聖書5──国家
13.新約聖書6──グノーシス
14.受講者による研究発表1
15.受講者による研究発表2
16.フィードバック
受講者による研究発表については、授業において打ち合わせを行い、またフィードバックの具体
的なやり方についても説明を行う。
宗教学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
宗教学(特殊講義) (2)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
受講者には、一回の研究発表が求められる(キリスト教学学部生には原則的に発表が求められる。
ほかの者はレポートに代えることも可能)。成績評価は、この研究発表によって行う。
[教科書]
使用しない
授業中にプリントを配付する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
授業において配付する資料によって、指示。
[授業外学習(予習・復習)等]
受講生には、講義内容を理解するために必要な復習を行うのはもちろんのこととして、各自の研究
テーマとの関係づけを行うための発展的な学習が求められる。必要に応じて講義担当教員との研究
相談を行うことが望ましい。
(その他(オフィスアワー等))
受講生には、常識や先入観を批判的に問い直す態度と積極的な授業参加(参考文献による復習を含
め)を期待したい。質問は、オフィスアワー(金3・4)を利用するか、メール(アドレスは、授
業にて指示)で行うこと。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系83
授業科目名 宗教学(特殊講義) 担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
Philosophy of Religion (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
芦名 定道
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
開講年度・ 2015・
曜時限 水3
開講期
後期
キリスト教思想研究入門B
[授業の概要・目的]
この特殊講義は、すでに系共通科目「キリスト教学講義」を受講し、キリスト教思想研究に関心の
ある学部生、あるいはキリスト教研究の基礎の習得をめざす大学院生を対象に行われる。キリスト
教思想研究を目指す際に身につけておくべき事柄について、またいかなるテーマをどのように取り
上げるのかについて、解説を行う。
[到達目標]
・キリスト教学をテーマとした研究(卒論・修論)を行うために必要な方法や知識を身につけるこ
とができる。
・キリスト教研究に関する広い知見をもとに、自主的な研究に取り組む能力を養う。
・キリスト教学をテーマとした研究を発表するための訓練を受けることができる。
[授業計画と内容]
本年度後期のテーマは、「近代キリスト教思想」である。初回のオリエンテーションに続いて、次
のような項目について、講義が進められる。一回の講義で一つの項目が取り上げられる。
1.オリエンテーション、導入──近代キリスト教の歴史的状況
2.宗教改革の思想的意義
3.プロテスタント正統主義、敬虔主義、啓蒙主義
4.17世紀イギリスの思想状況
5.理神論、千年王国論
6.近代聖書学と歴史的精神
7.ドイツ古典的哲学の宗教論
8.シュライエルマッハー
9.宗教批判の系譜1──フォイエルバッハ
10.リッチュルと自由主義神学
11.宗教批判の系譜2──マルクス
12.キルケゴールと実存主義
13.トレルチと宗教史学派
14.受講者による研究発表1
15.受講者による研究発表2
16.フィードバック
受講者による研究発表については、授業において打ち合わせを行い、またフィードバックの具体
的なやり方についても説明を行う。
宗教学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
宗教学(特殊講義) (2)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
受講者には、一回の研究発表が求められる(キリスト教学学部生には原則的に発表が求められる。
ほかの者はレポートに代えることも可能)。成績評価は、この研究発表によって行う。
[教科書]
授業中に指示する
授業中にプリントを配付する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
授業において配付する資料によって、指示。
[授業外学習(予習・復習)等]
受講生には、講義内容を理解するために必要な復習を行うのはもちろんのこととして、各自の研究
テーマとの関係づけを行うための発展的な学習が求められる。必要に応じて講義担当教員との研究
相談を行うことが望ましい。
(その他(オフィスアワー等))
受講生には、常識や先入観を批判的に問い直す態度と積極的な授業参加(参考文献による復習を含
め)を期待したい。質問は、オフィスアワー(金3・4)を利用するか、メール(アドレスは、授
業にて指示)で行うこと。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系84
授業科目名 宗教学(特殊講義)
担当者所属・
大阪教育大学 教育学部 岩田 文昭
<英訳>
Philosophy of Religion (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 月5
開講期
前期
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
近代日本の宗教と青年:近角常観とその時代
[授業の概要・目的]
この講義の目的は、近角常観という一人の宗教者を中心にして、近代日本精神史における宗教と人
間との関係を解明することにある。宗教と関わりをもった近代日本の青年たちの思索を究明するこ
とを通して、「精神分析学」「文学」「哲学」などの分野と宗教との連関を考察する。
[到達目標]
・近代日本における宗教の内容とその展開の在り方が理解され、さまざまな領域において宗教の痕
跡が残されていることが認識できるようになる。
・近代日本の青年の自己形成のあり方について理解が深まる。
・真宗の基本的な考え方が理解できるようになる。
[授業計画と内容]
以下の各項目について講述する。各項目には、受講者の理解の程度を確認しながら、【 】で指示
した週数を充てる。各項目の講義の順序は固定したものではなく、担当者の講義方針と受講者の背
景や理解の状況に応じて、講義担当者が適切に決める。
前期
1.本講義の視座と問題意識【2週】
2.近角常観の活動と近代日本宗教の在り方について【2週】
3.三木清の思想形成と宗教哲学【3週】
4.宮沢賢治の著作と宗教【2週】
5.嘉村礒多の私小説と宗教【1週】
6.精神分析と宗教【3週】
7.まとめと総括【2週】
※フィードバック方法は授業中に説明します。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
討論への積極的な参加(40点)、レポート(60点)により評価する。
レポートおよび個別報告については到達目標の達成度に基づき評価する。
宗教学(特殊講義)(2)へ続く↓↓↓
宗教学(特殊講義)(2)
[教科書]
授業時に資料を配布する。
[参考書等]
(参考書)
岩田文昭 『近代仏教と青年』(岩波書店)ISBN:978-4-00-025988-0
[授業外学習(予習・復習)等]
教員の講義が中心であるが、事前に授業の主題についてよく理解をするため、下調を期待したい。
状況に応じて、担当者を決め、主題について発表を求める。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系85
授業科目名 宗教学(特殊講義)
担当者所属・
文学研究科 准教授 杉村 靖彦
<英訳>
Philosophy of Religion (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 水4
開講期
前期
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
悪の問いをめぐる思想史
[授業の概要・目的]
悪の問いは、哲学的思索にとっても、宗教的信仰にとっても、御し難い躓きの石であるとともに、
かえってそれゆえにこれらを突き動かす源泉となってきた。しかし、この問いのあり方は、それぞ
れの時代とその歴史的状況によって大きく異なっている。そして、現代のわれわれは、これまで人
間が悪に面して作り上げてきたさまざまな処し方を引きつぎつつも、全く新たな状況に置かれてそ
うした処し方が効力を失い、悪の問い自体の輪郭を十分に眺望できないというもどかしさを抱えて
いる。こうした中で、本講義では、悪の問いへの取り組みの変遷という視点から、古代から現代ま
での西洋思想史を総覧し、この問いが宗教哲学の試金石ともいうべき切実な思索の場となってきた
ことを示してみたい。
[到達目標]
1.悪の問いに固有の困難とそれに取り組むことの哲学的意義を理解し、それを手がかりとして西
洋思想史の展開についての生きた理解を得る。
2.1を通して、個々の思想家についての哲学史的研究と、宗教哲学的な思索を連関づける仕方を
学び、それを自らの学習や研究に役立てられるようになる。
[授業計画と内容]
1. 悪の問いと宗教哲学:問題の提示と説明【2週】
2.「なぜ悪があるのか」:ギリシャ的伝統とヘブライ的伝統の交差
(ソクラテス、プロティノス、アウグスティヌス)【2週】
3.「形而上的悪」とその失権:神義論的パラダイムとその問い直し
(ライプニッツ、ヴォルテール)【2週】
4.「なぜ私は悪を犯してしまうのか」:根元悪とその思弁的深化
(カント、シェリング)【2週】
5.「なぜ私は悪を被るのか」:世界戦争の世紀と犠牲者の視点
(ナベール、ジャンケレヴィッチ、レヴィナス)【2週】
6.「悪はどこにあるのか」:悪の極大化と不可視化の相即
(アーレント、デリダ、デュピュイ) 【3週】
7. 総括 【1週】
8. フィードバック【1週】
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
学期末のレポートにより評価する。
[教科書]
使用しない
宗教学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
宗教学(特殊講義) (2)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
初回の授業の際に文献表を配布するので、自らの興味に応じていくつかのテクストを選んで精読
し、自らの問いを携えて授業に参加できるように準備してほしい。また、各回の授業の後は、その
回に扱った文献に目を通し、自分の思考を触発した部分を中心に、理解した事柄を自分の言葉でま
とめ直すようにしてほしい。
(その他(オフィスアワー等))
本講義は、同じ教員が担当する後期の特殊講義に比べると、とくに学部生や修士課程学生の便宜
を考えて、基本的な事柄の解説や情報提供に重心をおいている。そうすることで、この授業の受講
が後期の講義に向けての準備にもなるように、授業の設計をするつもりである。また、同じ教員に
よる前期の宗教学演習で読み進める仏語テクストは、この授業の主題と直接関わるものを選び、両
方を並行して受講することで相乗効果が得られるように工夫している。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系86
授業科目名 宗教学(特殊講義)
担当者所属・
文学研究科 准教授 杉村 靖彦
<英訳>
Philosophy of Religion (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 水4
開講期
後期
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
田辺哲学研究
[授業の概要・目的]
田辺元の哲学的思索は、その異様なまでの凝縮度と彼固有の論理への偏愛によって異彩を放って
いる。田辺は西洋哲学の最前線の動向、諸学問の最新の成果を飽くことなく摂取し、歴史的現実に
もそのつど敏感に反応しつつ、それら全てに自前の思索によって緊密な総合を与えるべく、生涯血
の滲むような努力を続けた。彼の濃密にすぎる文章はそのようにして生み出されたものである。こ
の凝縮体を丁寧に解きほぐし、そこに封じ込められたさまざまな展開可能性を切り出してきて、今
日のわれわれがリアルな接触をもちうるような形で語り直すこと、それが本講義の狙いとするとこ
ろである。本年度は、1930年に田辺が西田幾多郎に対して初めて突きつけた批判(「西田先生の教
を仰ぐ」)の生成過程とその背景を詳細に辿り、そこから産み出された「種の論理」期の思索をさ
まざまな角度から検討していく。
[到達目標]
1.田辺哲学の生成と展開を詳細にたどることによって、難解な田辺のテクストを正確に理解し、
その思想の特質を把握できるようになる。
2.一人の哲学者の思索の展開を、同時代的な思想連関の中で浮かび上がらせていくための方法論
と視座を身につける。
3.日本哲学と宗教哲学についての研究を、他のさまざまなアプローチと拙速に切り離さず、問題
連関や時代連関を意識しつつ多様な絡み合いの中で遂行していくことの意義と必要性を理解する。
[授業計画と内容]
まず最初に、田辺哲学研究の歴史と現状を紹介し、本講義のアプローチの特色と狙いを説明する。
また、今学期に扱うのは主に1930年代の田辺であるが、この時期の思索の田辺哲学全体における位
置づけを示すために、田辺哲学の通時的展開を概観しておく(第1回‐第3回)。
その上で、1930年の西田批判から種の論理への助走期(第4回‐第7回)と、1934年以降の種の
論理の形成・展開期(第8回‐14回)に分けて、それぞれの時期の思索の特徴と哲学的意義を、
以下のような種々の切り口から浮き彫りにしていく。
① 西田哲学との相互批判・相互影響
② 同時代の西洋哲学の最前線との(ヴァーチャルな)対話・争論
③ 同時代の個別諸科学の最新の成果の貪欲な摂取とその哲学的・批判的解釈
④ 20世紀の世界史的文脈における位置づけ
なお、最後の授業(第15回)は、本学期の講義内容全体をめぐる質疑応答と議論の場とし、講義
内容の受講者へのフィードバックを図る。
宗教学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
宗教学(特殊講義) (2)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
学期末のレポートによる。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
初回の授業で、今学期に扱う田辺の主要テクストと参考文献を指示するので、少なくとも主要テ
クストには一通り目を通し、自分なりの問いを携えて授業に臨んでほしい。各回の授業の後は、そ
の際に扱った内容を自分の言葉でまとめ直し、必要に応じて参考文献にも目を通しつつ、自分の思
索との接点を組織的に探っていってほしい。
(その他(オフィスアワー等))
本講義は田辺哲学研究という体裁をとるが、必ずしも田辺哲学のみを扱うわけではない。むしろ、
田辺の思索が同時代の国内外の諸思想に触発され、それらを驚くべき密度で消化吸収しながら展開
していく様子を浮かび上がらせることによって、田辺哲学のみならず、田辺が吸収していった同時
代の諸思想の方の哲学的潜勢力をも、新たな視点から掘り起こしていくことを目指している。その
意味で、京都学派の哲学に関心をもつ人だけでなく、この時期の西洋哲学や諸科学の動向に関心を
もつ人にも受講してもらえればと考えている。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系87
授業科目名 宗教学(演習) <英訳>
Philosophy of Religion (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水5
開講期
前期
准教授 杉村 靖彦
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
Paul Ricoeur, Le mal. Un défi à la philosophie et à la théologie を読む
[授業の概要・目的]
「悪:哲学と神学への挑戦」と題されたこのテクストは、リクールが1986年にスイスで行った講
演であるが、30頁程度の分量で、西洋思想史における古代から現代までの悪の問いの変容を跡づけ
た、きわめて密度の濃い論考である。この論考を通読しつつ、そこで言及される諸々の悪論を辿っ
ていくことによって、フランス語の哲学論文の読解力を養うとともに、悪の問いをめぐる思想史的、
宗教哲学的な知識と理解を育てることが、本演習の目的である。
[到達目標]
1.演習での訳読作業を通して、フランス語の哲学テクストを読みこなすための基本的な語学力を
身につける。
2.演習での教員による指導を通して、哲学テクストの精密な読解方法、およびそれを自分の思索
に活用するための基本的な方法を身につける。
3.悪の問いをめぐる思想史的な知識と理解を包括的に手に入れ、レポートへの取りくみを通して、
それを自分自身の宗教学的思索のために役立てられるようになる。 [授業計画と内容]
第一回 導入
テクストを読み進める上で必要な予備知識の解説を行う。
第二回‐第十四回
「授業の概要と内容」に記した方針に基づいて、リクール「悪:哲学と神学への挑戦」を一回に
二頁強の速度で精読していく。訳読の担当者には、訳出と内容理解のための準備に加えて、担当箇
所でリクールが言及する哲学・神学の諸概念について下調べをして解説することも課せられる。
第十五回
テクスト全体を振り返り、疑問点等について出席者全員で討議を行う。
[履修要件]
第二外国語としてフランス語を履修していることを絶対条件とするわけではないが、フランス語初
心者は、できるだけ早いうちに訳読作業を行う上で最低限必要な語学力を身につけるように努めて
ほしい。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点(担当箇所の訳読・議論への参加)と学期末のレポートによる。
[教科書]
Paul Ricoeur 『 Le mal. Un défi à la philosophie et à la théologie 』(Labor et Fides)ISBN:2-8309-0089-8
(授業中にテクストのコピーを配布する。)
宗教学(演習) (2)へ続く↓↓↓
宗教学(演習) (2)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
授業前にはテクストを時間をかけて精読し、語学的・内容的な検討を済ませておくことが求められ
る。また、自らの問題関心との連関で、深く掘り下げてみたい事柄について、問いを用意してくる
ことが望ましい。
授業後には、自らの理解の不正確であった箇所を修正するとともに、既読部の内容を自分の言葉で
まとめ直したり、関連文献を読み進めたりすることを通して、自らの学習に結びつけていってほし
い。
(その他(オフィスアワー等))
本演習は、同じ担当者が行う特殊講義「悪の問いをめぐる思想史」と内容的に連関するものである。
両方の授業を受講することで相乗効果が得られるように工夫して進めるつもりである。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系88
授業科目名 宗教学(演習) <英訳>
Philosophy of Religion (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水5
開講期
後期
准教授 杉村 靖彦
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
Marcel Henaff, Le prix de la vérité. Le don, l’argent, la philosophie を読む
[授業の概要・目的]
M・エナフはレヴィ=ストロースに関する研究でよく知られているが、哲学と人類学とを往還し
つつ注目すべき仕事を次々と発表してきた人物である。2002年刊行のこの著作は、モース以来の人
類学における贈与論を哲学知の伝達の無償性という主題に接続した上で、無償の贈与交換と貨幣に
よる等価交換の対比とその歴史的変遷を人類史的なスケールで描いたもので、大きな反響を呼んだ。
そこではまた、供儀の営みや超越者への負債感情といった宗教的事象も贈与論的な視点から考察し
直されており、贈与や交換という問題を宗教哲学的に問い直す上で導きとなる洞察を数多く含んだ
書である。本書を用いた演習は一昨年度の後期から行ってきたが、本年度は、第二部「贈与の世界」
の第五章「供犠(犠牲)の時代」を中心に読み進めていきたい。
[到達目標]
1.演習での訳読作業を通して、フランス語の哲学テクストを読みこなすための基本的な語学力を
身につける。
2.演習での教員による指導を通して、哲学テクストの精密な読解方法、およびそれを自分の思索
に活用するための基本的な方法を身につける。
3.贈与や供犠(犠牲)といった事象をめぐる哲学・人類学的な知識と理解を包括的に手に入れ、
レポートへの取りくみを通して、それを自分自身の宗教学的思索のために役立てられるようになる。
[授業計画と内容]
第一回‐第二回
導入。本書全体の構成と昨年度までに読んだ箇所の要約的紹介を行う。
第三回‐第十四回
「授業の概要・目的」で示した方針に基づいて、マルセル・エナフ『真理の対価:贈与、貨幣、
哲学』の精密な訳読作業を進め、その内容について教師の解説を踏まえて討議を行う。
第十五回
読み進めたテクストの内容を総括し、重要な問題や疑問点について全員で議論する。
[履修要件]
第二外国語としてフランス語を履修していることを絶対条件とするわけではないが、フランス語初
心者は、できるだけ早いうちに訳読作業を行う上で最低限必要な語学力を身につけるように努めて
ほしい。
宗教学(演習) (2)へ続く↓↓↓
宗教学(演習) (2)
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点(担当箇所の訳読・議論への参加)と学期末のレポートによる。
[教科書]
Marcel Hénaff 『Le prix de la vérité. Le don, l'argent, la philosophie』(Seuil)ISBN:2.02.051050.2
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
授業前にはテクストを時間をかけて精読し、語学的・内容的な検討を済ませておくことが求められ
る。また、自らの問題関心との連関で、深く掘り下げてみたい事柄について、問いを用意してくる
ことが望ましい。
授業後には、自らの理解の不正確であった箇所を修正するとともに、既読部の内容を自分の言葉で
まとめ直したり、関連文献を読み進めたりすることを通して、自らの学習に結びつけていってほし
い。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系89
授業科目名 宗教学(演習)
<英訳>
Philosophy of Religion (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
人間・環境学研究科 准教授 安部 浩
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 金3
開講期
前期
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
ヨーナス『責任という原理』を読む
[授業の概要・目的]
現代の環境倫理学の古典であり、著者自らもまた『科学技術倫理学論考』と規定するハンス・ヨー
ナスの『責任という原理』。しかしながらそれは他方で、「反時代的」や「カント以前」といった
譏りをも厭わず、現代における形而上学の再興を果敢に試みた問題の書でもある。それでは「形而
上学が倫理学を下支えせねばならない」とヨーナスが語る際、その深意は那辺にあるのか。またこ
うした存在論的な基礎づけを通してヨーナスが呈示せんとしている責任論の眼目とはいかなるもの
か。
我々は『責任という原理』の主要な箇所を読み進めていくことで、以上の問の考察に努めることに
しよう。そしてそれにより、語学・哲学上の正確な知識、及び論理的思考力に基づく原典の厳密な
読解力を各人が涵養すること、そしてこの読解の過程において浮上してくる重要な問題をめぐる参
加者全員の討議を通して、各人が自らの思索を深化させていくことが、本演習の目的である。
[到達目標]
語学・哲学上の正確な知識、及び論理的思考力に基づく原典の厳密な読解力を各人が涵養すること、
そしてこの読解の過程において浮上してくる重要な問題をめぐる参加者全員の討議を通して、各人
が自らの思索を深化させていくこと。
[授業計画と内容]
原則的には毎回、予め指名した二名の方にそれぞれ、報告と演習の記録を担当して頂くことにする。
それぞれの回には、次の箇所を読む予定である。以下、内容の梗概に続いて、括弧内に教科書の頁
番号を示す。
1. ガイダンス
2. 「『将来倫理』における理念的な知と現実的な知・その1」(61-65)
3.「同・その2」と「好ましき予測に対する好ましからざる予測の優先・その1」(66-71)
4.「同・その2」(71-75)
5.「行為における賭の要素・その1」(76-80)
6.「同・その2」と「将来への義務・その1」(81-86)
7.「同・その2」(86-91)
8.「同・その3」(91-95)
9.「存在と当為[第二章]・その1」 (96-100)
10.「同・その2」と「存在と当為[第四章]・その1」(101-102,153-155)
11.「同・その2」(155-160)
12. 「同・その3」(160-165)
13. 「同・その4」 (165-170)
14. 「同・その5」と「責任の理論ー第一の諸区別・その1」(170-174)
15. フィードバック (詳細については授業中に適宜指示する)
宗教学(演習) (2)へ続く↓↓↓
宗教学(演習) (2)
[履修要件]
ドイツ語を既修していることが望ましい。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点で評価する。
[教科書]
Hans Jonas 『Das Prinzip Verantwortung』(Suhrkamp)ISBN:3-518-37583-7(Suhrkamp Taschenbuch
1085 )
[参考書等]
(参考書)
ハンス・ヨナス 『責任という原理』(東信堂)ISBN:4-88713-354-5(加藤尚武監訳)
Hans Jonas 『The Imperative of Responsibility』(The University of Chicago Press)ISBN:0-226-40596-6
(Tr. by H. Jonas with the collaboration of D. Herr )
[授業外学習(予習・復習)等]
教科書の毎回の所定の範囲を予習し、各回の報告資料や演習記録等を基に復習すること。
(その他(オフィスアワー等))
受講者には、自分の担当箇所や各回に扱う部分に限らず、テキストを遍く熟読した上で出席するこ
とが求められる故、その点には十分留意されたい。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系90
授業科目名 宗教学(演習)
<英訳>
Philosophy of Religion (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
人間・環境学研究科 准教授 安部 浩
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 金3
開講期
後期
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
ヨーナス『責任という原理』を読む
[授業の概要・目的]
現代の環境倫理学の古典であり、著者自らもまた『科学技術倫理学論考』と規定するハンス・ヨー
ナスの『責任という原理』。しかしながらそれは他方で、「反時代的」や「カント以前」といった
譏りをも厭わず、現代における形而上学の再興を果敢に試みた問題の書でもある。それでは「形而
上学が倫理学を下支えせねばならない」とヨーナスが語る際、その深意は那辺にあるのか。またこ
うした存在論的な基礎づけを通してヨーナスが呈示せんとしている責任論の眼目とはいかなるもの
か。
我々は『責任という原理』の主要な箇所を読み進めていくことで、以上の問の考察に努めることに
しよう。そしてそれにより、語学・哲学上の正確な知識、及び論理的思考力に基づく原典の厳密な
読解力を各人が涵養すること、そしてこの読解の過程において浮上してくる重要な問題をめぐる参
加者全員の討議を通して、各人が自らの思索を深化させていくことが、本演習の目的である。
[到達目標]
語学・哲学上の正確な知識、及び論理的思考力に基づく原典の厳密な読解力を各人が涵養すること、
そしてこの読解の過程において浮上してくる重要な問題をめぐる参加者全員の討議を通して、各人
が自らの思索を深化させていくこと。
[授業計画と内容]
原則的には毎回、予め指名した二名の方にそれぞれ、報告と演習の記録を担当して頂くことにする。
それぞれの回には、次の箇所を読む予定である。以下、内容の梗概に続いて、括弧内に教科書の頁
番号を示す。
1. ガイダンスと前期の復習
2. 「責任の理論ー第一の諸区別・その2」(174-179)
3.「同・その3」と「責任の理論ー優れた典型例としての親と政治家・その1」(180-185)
4.「同・その2」(186-190)
5.「同・その3」(190-195)
6.「同・その4」と「責任の理論ー将来の地平・その1」(196-200)
7.「同・その2」(200-204)
8.「同・その3」(205-209)
9.「同・その4」 (209-213)
10.「政治的責任は将来にどの程度まで及ぶか・その1」(214-218)
11.「同・その2」(218-221)
12. 「何故「責任」は従来、倫理学理論の中心に据えられてこなかったのか・その1」(222-227)
13. 「同・その2」 (227-231)
14. 「同・その3」と「子供ー責任の対象・その1」(231-236)
15. フィードバック (詳細については授業中に適宜指示する)
宗教学(演習) (2)へ続く↓↓↓
宗教学(演習) (2)
[履修要件]
ドイツ語を既修していることが望ましい。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点で評価する。
[教科書]
Hans Jonas 『Das Prinzip Verantwortung』(Suhrkamp)ISBN:3-518-37583-7(Suhrkamp Taschenbuch
1085)
[参考書等]
(参考書)
ハンス・ヨナス 『責任という原理 』(東信堂)ISBN:4-88713-354-5 (加藤尚武監訳)
Hans Jonas 『The Imperative of Responsibility』(The University of Chicago Press)ISBN:0-226-40596-6
(Tr. by H. Jonas with the collaboration of D. Herr )
[授業外学習(予習・復習)等]
教科書の毎回の所定の範囲を予習し、各回の報告資料や演習記録等を基に復習すること。
(その他(オフィスアワー等))
受講者には、自分の担当箇所や各回に扱う部分に限らず、テキストを遍く熟読した上で出席するこ
とが求められる故、その点には十分留意されたい。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系91
授業科目名 宗教学(演習II)
<英訳>
Philosophy of Religion (Seminars)
配当
学年 2回生以上 単位数 4
題目
担当者所属・ 文学研究科
職名・氏名
文学研究科
開講年度・ 2015・
曜時限 金4,5
開講期
通年
准教授 杉村 靖彦
教授
氣多 雅子
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
宗教哲学基礎演習
[授業の概要・目的]
宗教哲学に関わる基本文献を教師とチューター役の大学院生の解説を手がかりに読み進めていくこ
とで、概論と専門研究の橋渡しになるような知識と思考法の獲得を目指す。また、4回生以上の参
加者は、卒論執筆に向けた研究発表を行う。
宗教学専修の学部生を主たる対象とするが、哲学と宗教が触れ合う問題領域に関心をもつ2回生、
および他専修学生の参加も歓迎する。
[到達目標]
宗教哲学の基本文献の読解に習熟し、そこで問われてきた諸問題を自らの関心と結びつけて取り扱
うことができるようになる。とくに宗教学専修の学部生については、この作業を通して、卒業論文
の作成に向けての準備態勢が整えられるようになる。
[授業計画と内容]
宗教哲学の基本文献と言えるような著作や論文を選んで各回の授業に割り振り、事前に出席者に
読んできてもらう。そして、毎回教師とチューター役の大学院生の解説をもとに、質疑応答と議論
を行っていく。また、研究発表の際には、論述の仕方や文献の扱い方なども指導し、論文の書き方
を学ぶための機会とする。
隔週15回の授業計画の目安は以下の通りである。
第1回 オリエンテーション
第2回‐7回 宗教哲学の基本文献の読解・解説・考察
第8回 卒業論文の中間発表
第9回‐14回 宗教哲学の基本文献の読解・解説・考察
第15回 総括
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点(研究発表)と年度末のレポートによる。
宗教学(演習II)(2)へ続く↓↓↓
宗教学(演習II)(2)
[教科書]
授業中に指示する
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
この授業は受講者があらかじめ指定の文献を熟読してくることを前提とするものである。最初は
相当時間がかかるだろうが、ともかく全体を通読し、分からない点を明確にしてきてほしい。授業
後は、チューターの説明や質疑応答を通して新たに理解できたことを手がかりに、もう一度文献を
読み直し、要約ノートを作るなど、自分の言葉でそれを咀嚼し直してほしい。
(その他(オフィスアワー等))
この授業は、宗教学専修の学部生に対しては、卒論指導の役割をも兼ねるものである。3回生から
必ず出席し、自らの学習に役立ててほしい。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系92
授業科目名 宗教学(講読)
<英訳>
Philosophy of Religion (Seminars)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 月4
開講期
前期
非常勤講師 田鍋 良臣
授業
形態 講読
使用
言語 日本語
Reinhard May, "Heidegger's hidden sources: East Asian influences on his work"を読む
[授業の概要・目的]
この授業ではReinhard May(transl. by Graham Parkes)の『ハイデッガーの隠された源泉――彼の著
作への東アジアの影響』(1996年, ドイツ語初版1989年)を精読する。著者は、様々な資料や証言
をもとに、ハイデッガーの思索が東アジア思想からの多大な影響下にあったという驚くべき主張を
展開している。老荘思想の受容や禅仏教への関心、そして京都学派との関係性を比較哲学的に分析
することで浮かび上がるのは、これまで秘匿されてきたハイデッガー哲学の「文化横断的(
transcultural)」な側面である。本書を精読することを通じて、研究文献の基本的な読解力や分析力
を身につけるとともに、哲学・思想領域における「異文化対話」について考えていきたい。
[到達目標]
・学術的で専門性の高い研究文献を読解することができる。
・ハイデッガー哲学と東アジア思想に関する基本的な知識と理解を得ることができる。
・哲学・思想領域での異文化理解について考察することができる。
[授業計画と内容]
第1回 イントロダクション
授業の進め方および扱うテキストについて説明する。またハイデッガー哲学
の概要とその思想史的な意義についても講述する。
第2回∼第14回 テキストの精読
『ハイデッガーの隠された源泉――彼の著作への東アジアの影響』を輪読形
式で精読し、内容について議論する。毎回担当者を決め、担当者は責任をもっ
て担当箇所を訳出するとともに、意見や疑問を述べる。内容が多岐に渡るた
め、場合によっては指示した箇所を調査・報告してもらう。議論の内容に応じ
て講師から適宜説明を加える。
第15回 まとめ
議論全体を振り返り、残された課題や問題点などについて議論する。受講人
数や進行状況によってはこの回を補充に充てることもある。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点(出席状況、課題提出、発表内容、議論への参加など)で評価する。
[教科書]
Reinhard May 『Heidegger's hidden sources: East Asian influences on his work』(Routledge)ISBN:
0415140382(テキストはコピーして配布する。)
宗教学(講読) (2)へ続く↓↓↓
宗教学(講読) (2)
[参考書等]
(参考書)
マルティン・ハイデッガー、手塚富雄訳 『ことばについての対話 ハイデッガー選集21』(理想社)
ISBN:33101150218905
Edited by Graham Parkes 『Heidegger and Asian Thought』(University of Hawaii Press)ISBN:
082481312X
他の参考書に関しては授業中に紹介する。
[授業外学習(予習・復習)等]
授業中に指示する。
(その他(オフィスアワー等))
積極的な意見や質問を期待する。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系93
授業科目名 宗教学(講読)
<英訳>
Philosophy of Religion (Seminars)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 月4
開講期
後期
非常勤講師 田鍋 良臣
授業
形態 講読
使用
言語 日本語
Reinhard May, "Heidegger's hidden sources: East Asian influences on his work"を読む
[授業の概要・目的]
この授業ではReinhard May(transl. by Graham Parkes)の『ハイデッガーの隠された源泉――彼の著
作への東アジアの影響』(1996年, ドイツ語初版1989年)を精読する。著者は、様々な資料や証言
をもとに、ハイデッガーの思索が東アジア思想からの多大な影響下にあったという驚くべき主張を
展開している。老荘思想の受容や禅仏教への関心、そして京都学派との関係性を比較哲学的に分析
することで浮かび上がるのは、これまで秘匿されてきたハイデッガー哲学の「文化横断的(
transcultural)」な側面である。本書を精読することを通じて、研究文献の基本的な読解力や分析力
を身につけるとともに、哲学・思想領域における「異文化対話」について考えていきたい。
[到達目標]
・学術的で専門性の高い研究文献を読解することができる。
・ハイデッガー哲学と東アジア思想に関する基本的な知識と理解を得ることができる。
・哲学・思想領域での異文化理解について深く考察することができる。
[授業計画と内容]
第1回 イントロダクション
授業の進め方および扱うテキストについて説明する。またハイデッガー哲学
の概要とその思想史的な意義についても講述するとともに、前期で読んだとこ
ろまでの概略を提示する。
第2回∼第14回 テキストの精読
『ハイデッガーの隠された源泉――彼の著作への東アジアの影響』を輪読形
式で精読し、内容について議論する。毎回担当者を決め、担当者は責任をもっ
て担当箇所を訳出するとともに、意見や疑問を述べる。内容が多岐に渡るた
め、場合によっては指示した箇所を調査・報告してもらう。議論の内容に応じ
て講師から適宜説明を加える。
第15回 まとめ
議論全体を振り返り、残された課題や問題点などについて議論する。受講人
数や進行状況によってはこの回を補充に充てることもある。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点(出席状況、課題提出、発表内容、議論への参加など)で評価する。
[教科書]
Reinhard May 『Heidegger's hidden sources: East Asian influences on his work』(Routledge)ISBN:
0415140382(テキストはコピーして配布する。)
宗教学(講読) (2)へ続く↓↓↓
宗教学(講読) (2)
[参考書等]
(参考書)
マルティン・ハイデッガー、手塚富雄訳 『ことばについての対話 ハイデッガー選集21』(理想社)
ISBN:33101150218905
Edited by Graham Parkes 『Heidegger and Asian Thought』(University of Hawaii Press)ISBN:
082481312X
他の参考書については授業中に紹介する。
[授業外学習(予習・復習)等]
授業中に指示する。
(その他(オフィスアワー等))
積極的な意見や質問を期待する。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系95
授業科目名 キリスト教学(特殊講義) <英訳>
Christian Studies (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水3
開講期
前期
教授
芦名 定道
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
キリスト教思想研究入門A
[授業の概要・目的]
この特殊講義は、すでに系共通科目「キリスト教学講義」を受講し、キリスト教思想研究に関心の
ある学部生、あるいはキリスト教研究の基礎の習得をめざす大学院生を対象に行われる。キリスト
教思想研究を目指す際に身につけておくべき事柄について、またいかなるテーマをどのように取り
上げるのかについて、解説を行う。
[到達目標]
・キリスト教学をテーマとした研究(卒論・修論)を行うために必要な方法や知識を身につけるこ
とができる。
・キリスト教研究に関する広い知見をもとに、自主的な研究に取り組む能力を養う。
・キリスト教学をテーマとした研究を発表するための訓練を受けることができる。
[授業計画と内容]
本年度前期のテーマは、「聖書学・聖書の思想」である。初回のオリエンテーションに続いて、
次のような項目について、講義が進められる。一回の講義で一つの項目が取り上げられる。
1.オリエンテーション、導入──聖書と聖書学・考古学
2.旧約聖書1──宗教史的背景
3.旧約聖書2──創造
4.旧約聖書3──契約
5.旧約聖書4──王権
6.旧約聖書5──預言
7.旧約聖書6──知恵
8.新約聖書1──新約聖書学
9.新約聖書2──神の国
10.新約聖書3──イエスの譬え
11.新約聖書4──富
12.新約聖書5──国家
13.新約聖書6──グノーシス
14.受講者による研究発表1
15.受講者による研究発表2
16.フィードバック
受講者による研究発表については、授業において打ち合わせを行い、またフィードバックの具体
的なやり方についても説明を行う。
キリスト教学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
キリスト教学(特殊講義) (2)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
受講者には、一回の研究発表が求められる(キリスト教学学部生には原則的に発表が求められる。
ほかの者はレポートに代えることも可能)。成績評価は、この研究発表によって行う。
[教科書]
使用しない
授業中にプリントを配付する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
授業において配付する資料によって、指示。
[授業外学習(予習・復習)等]
受講生には、講義内容を理解するために必要な復習を行うのはもちろんのこととして、各自の研究
テーマとの関係づけを行うための発展的な学習が求められる。必要に応じて講義担当教員との研究
相談を行うことが望ましい。
(その他(オフィスアワー等))
受講生には、常識や先入観を批判的に問い直す態度と積極的な授業参加(参考文献による復習を含
め)を期待したい。質問は、オフィスアワー(金3・4)を利用するか、メール(アドレスは、授
業にて指示)で行うこと。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系96
授業科目名 キリスト教学(特殊講義) <英訳>
Christian Studies (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
教授
芦名 定道
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
開講年度・ 2015・
曜時限 水3
開講期
後期
キリスト教思想研究入門B
[授業の概要・目的]
この特殊講義は、すでに系共通科目「キリスト教学講義」を受講し、キリスト教思想研究に関心の
ある学部生、あるいはキリスト教研究の基礎の習得をめざす大学院生を対象に行われる。キリスト
教思想研究を目指す際に身につけておくべき事柄について、またいかなるテーマをどのように取り
上げるのかについて、解説を行う。
[到達目標]
・キリスト教学をテーマとした研究(卒論・修論)を行うために必要な方法や知識を身につけるこ
とができる。
・キリスト教研究に関する広い知見をもとに、自主的な研究に取り組む能力を養う。
・キリスト教学をテーマとした研究を発表するための訓練を受けることができる。
[授業計画と内容]
本年度後期のテーマは、「近代キリスト教思想」である。初回のオリエンテーションに続いて、次
のような項目について、講義が進められる。一回の講義で一つの項目が取り上げられる。
1.オリエンテーション、導入──近代キリスト教の歴史的状況
2.宗教改革の思想的意義
3.プロテスタント正統主義、敬虔主義、啓蒙主義
4.17世紀イギリスの思想状況
5.理神論、千年王国論
6.近代聖書学と歴史的精神
7.ドイツ古典的哲学の宗教論
8.シュライエルマッハー
9.宗教批判の系譜1──フォイエルバッハ
10.リッチュルと自由主義神学
11.宗教批判の系譜2──マルクス
12.キルケゴールと実存主義
13.トレルチと宗教史学派
14.受講者による研究発表1
15.受講者による研究発表2
16.フィードバック
受講者による研究発表については、授業において打ち合わせを行い、またフィードバックの具体
的なやり方についても説明を行う。
キリスト教学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
キリスト教学(特殊講義) (2)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
受講者には、一回の研究発表が求められる(キリスト教学学部生には原則的に発表が求められる。
ほかの者はレポートに代えることも可能)。成績評価は、この研究発表によって行う。
[教科書]
授業中に指示する
授業中にプリントを配付する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
授業において配付する資料によって、指示。
[授業外学習(予習・復習)等]
受講生には、講義内容を理解するために必要な復習を行うのはもちろんのこととして、各自の研究
テーマとの関係づけを行うための発展的な学習が求められる。必要に応じて講義担当教員との研究
相談を行うことが望ましい。
(その他(オフィスアワー等))
受講生には、常識や先入観を批判的に問い直す態度と積極的な授業参加(参考文献による復習を含
め)を期待したい。質問は、オフィスアワー(金3・4)を利用するか、メール(アドレスは、授
業にて指示)で行うこと。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系97
授業科目名 キリスト教学(特殊講義)
<英訳>
Christian Studies (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 火2
開講期
前期
教授
芦名 定道
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
キリスト教思想の新しい展開──自然・環境・経済・聖書(3)──
[授業の概要・目的]
現代世界において宗教は、深刻な対立要因の一つと見なされている。この対立図式自体の問題性
は別にしても、キリスト教がこうした文脈で問われていることは否定できない。本講義では、こう
したキリスト教思想を取り巻く思想状況を念頭に置きながら、キリスト教思想の新なる展開の可能
性について議論を行いたい。扱われる問題圏は、自然・環境・経済・聖書で構成されるものである。
取り上げられる問題は、自然神学、聖書学から日本キリスト教思想までキリスト教学の全般に及
ぶが、2015年度前期は、日本キリスト教思想史における無教会キリスト教から宗教哲学形成までを
辿る。
[到達目標]
・キリスト教思想の新しい展開について、最新の知見を獲得することができる。
・キリスト教思想を日本キリスト教の文脈で考える際の手がかりを得ることができる。
・近代以降のキリスト教思想がいかなる問題状況に直面しどのような思索を展開してきたかについ
て、思想史的理解を深めることができる。
[授業計画と内容]
第一回目のオリエンテーションに続き、以下の順番で講義は進められるが、授業は、一回につきほ
ぼ一つの項目を講義するペースで行われる。
1.オリエンテーション、導入
2.問題と方法(昨年度後期講義の確認)
3.海老名弾正と植村正久
4.無教会キリスト教とその意義
5.内村鑑三の日本的キリスト教
6.内村鑑三の非戦論
7.矢内原忠雄と科学技術論
8.弁証神学から宗教学・宗教哲学へ
9.波多野宗教哲学の挑戦
10.波多野宗教哲学の射程
11.他者論──波多野、レヴィナス
12.象徴論──波多野、ティリッヒ
13.日本キリスト思想研究の課題と可能性
14.Exkurs1
15.Exkurs2
16.フィードバック
14と15のExkurs、16のフィードバックについては、授業中に説明します。
キリスト教学(特殊講義)(2)へ続く↓↓↓
キリスト教学(特殊講義)(2)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポートによる。(講義内容の理解と、それとの関連における問題の展開を問う。)
レポート内容についての相談は、個別的に行う。
[教科書]
使用しない
講義では、毎回、詳細なプリントを配付する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
受講生には、講義内容を理解するために必要な復習を行うのはもちろんのこととして、各自の研究
テーマとの関係づけを行うための発展的な学習が求められる。必要に応じて講義担当教員との研究
相談を行うことが望ましい。
(その他(オフィスアワー等))
受講生には、常識や先入観を批判的に問い直す態度と積極的な授業参加(参考文献による復習を含
め)を期待したい。質問は、オフィスアワー(金3・4)を利用するか、メール(アドレスは、授
業にて指示)で行うこと。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系98
授業科目名 キリスト教学(特殊講義)
<英訳>
Christian Studies (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 火2
開講期
後期
教授
芦名 定道
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
キリスト教思想の新しい展開──自然・環境・経済・聖書(4)──
[授業の概要・目的]
現代世界において宗教は、深刻な対立要因の一つと見なされている。この対立図式自体の問題性
は別にしても、キリスト教がこうした文脈で問われていることは否定できない。本講義では、こう
したキリスト教思想を取り巻く思想状況を念頭に置きながら、キリスト教思想の新なる展開の可能
性について議論を行いたい。扱われる問題圏は、自然・環境・経済・聖書で構成されるものである。
取り上げられる問題は、自然神学、聖書学から日本キリスト教思想までキリスト教学の全般に及
ぶが、2015年度後期は、自然神学の歴史的展開を辿り、社会科学への拡張を具体的に論じる。こう
した連関から、現代の科学技術の諸問題にも言及する。
[到達目標]
・キリスト教思想の新しい展開について、最新の知見を獲得することができる。
・キリスト教思想を現代の科学技術論へと展開するための手がかりを得ることができる。
・近代以降のキリスト教思想がいかなる問題状況に直面しどのような思索を展開してきたかについ
て、思想史的理解を深めることができる。
[授業計画と内容]
第一回目のオリエンテーションに続き、以下の順番で講義は進められるが、授業は、一回につきほ
ぼ一つの項目を講義するペースで行われる。
1.オリエンテーション、導入
2.自然神学とは何か
3.自然神学とキリスト教思想(弁証と論争)の形成
4.自然神学と自然学・自然科学
5.自然神学の古典的な諸問題
6.自然神学の拡張と聖書
7.聖書の社会教説
8.聖書の経済・環境思想
9.聖書の政治思想
10.自然神学から社会科学へ
11.キリスト教思想と科学技術
12.キリスト教思想と生命
13.キリスト教思想と脳科学
14.Exkurs1
15.Exkurs2
16.フィードバック
14と15のExkurs、16のフィードバックについては、授業中に説明します。
キリスト教学(特殊講義)(2)へ続く↓↓↓
キリスト教学(特殊講義)(2)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポートによる。(講義内容の理解と、それとの関連における問題の展開を問う。)
レポート内容についての相談は、個別的に行う。
[教科書]
使用しない
講義では、毎回、詳細なプリントを配付する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
受講生には、講義内容を理解するために必要な復習を行うのはもちろんのこととして、各自の研究
テーマとの関係づけを行うための発展的な学習が求められる。必要に応じて講義担当教員との研究
相談を行うことが望ましい。
(その他(オフィスアワー等))
受講生には、常識や先入観を批判的に問い直す態度と積極的な授業参加(参考文献による復習を含
め)を期待したい。質問は、オフィスアワー(金3・4)を利用するか、メール(アドレスは、授
業にて指示)で行うこと。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系99
授業科目名 キリスト教学(特殊講義) <英訳>
Christian Studies (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
大東文化大学
職名・氏名
武藤 慎一
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
開講年度・ 2015・
曜時限 金3
開講期
後期
古代キリスト教思想史 −シリア教父を中心として
[授業の概要・目的]
本講義は、古代キリスト教思想を扱っているが、今年度はシリア教父を中心とする。「歴史的シリ
ア」はキリスト教発祥の地であり、その共通語アラム語(シリア語)はイエスを始めとする原始キ
リスト教の主要言語であるにもかかわらず、ギリシア教父やラテン教父に比べて、シリア教父は等
閑視されてきた。本講義では、この重要なシリア教父の思想を考察することで、古代キリスト教思
想史の再考を試みる。
[到達目標]
古代宗教思想におけるシリア・キリスト教思想の特徴を理解する。
[授業計画と内容]
基本的に、以下の予定に従って授業を進める。ただし、講義の進みぐあいに対応して、順序や同一
テーマの回数を変えることがある。
第1回 シリア・キリスト教思想の意義:ユダヤ教とギリシア思想のあいだ
第2回 キリスト教、アラム語、メソポタミア地方:シリア・キリスト教思想の背景
第3回 研究史と本講義の方法
第4回 4世紀イラクにおける地域文化としてのキリスト教
第5回 神理解の可能性と不可能性(ペルシアの賢者アフラハト)
第6回 神理解の可能性と不可能性(ニシビスのエフライム)
第7回 神の下降と人間の上昇(アフラハト)
第8回 神の下降と人間の上昇(エフライム)
第9回 形象と言語
第10回 発見論
第11回 聖書の発見法的読み
第12回 段階論
第13回 影響作用史(ギリシア語圏・アルメニアから中国・モンゴルまで)
第14回 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教:まとめに代えて
第15回 フィードバック
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点(20点)と学期末のレポート(80点)により評価する。
レポートについては、到達目標の達成度に基づき評価する。
[教科書]
武藤慎一 『宗教を再考する −中東を要に、東西へ』(勁草書房)ISBN:未定
キリスト教学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
キリスト教学(特殊講義) (2)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
授業前に、教科書の授業で扱う箇所を読んでおくこと。
授業後は、教科書の授業で扱った箇所を読み返しておくこと。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系100
授業科目名 キリスト教学(特殊講義) <英訳>
Christian Studies (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水5
開講期
前期
非常勤講師 方 俊植
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
宗教多元主義とキリスト教(ジョン・ヒックの仮説と現代における宗教多元主義論争)
[授業の概要・目的]
今日、キリスト教をはじめとする宗教を論じる場合、グローバル化と多元化は重要な意義を持って
いる。グローバル化は、文化や宗教の諸伝統が激しく衝突し合う状況を生み出した。その結果、多
文化・多宗教社会が形成されることになる。したがって、日本と韓国を中心とする東アジアのキリ
スト教も、この宗教的多元性というグローバリゼーションの流れの中で理解しなければならない。
それゆえ、東アジアのようにキリスト教が外来宗教である地域において、宗教多元性の問題、すな
わち、宗教が複数あるということを否認するのは不可能であり、それを考慮に入れたキリスト教理
解が不可欠である。本講義では、宗教多元性の諸問題をキリスト教の観点から考察する。特に、宗
教多元主義に関する歴史的な背景とともに、イギリスの宗教哲学者であり、また神学者でもあるジ
ョン・ヒック(John Hick)の議論を中心的に取り上げることによって、宗教多元性の問題に理論的
にアプローチし、その課題や意義などを確認する。
[到達目標]
本講義では、受講者が宗教多元性の議論に関する知識を得ることによって、宗教多元主義に関する
問題の争点を明確に把握することを目指す。さらに東アジアにおける宗教多元主義の問題、そして、
宗教的寛容性や公共性の問題などに関しても議論できるようになることを目標とする。
[授業計画と内容]
以下のような課題について、1課題あたり、1週の授業をする予定である。
第1回: ガイダンス:講義の概要と進め方。グローバル化と多元化について
第2回: 宗教の意味と目的(カントウェル・スミスの議論を中心に)
第3回: キリスト教と宗教多元主義、宗教多元主義とはなにか
第4回: Replacement model と Fulfillment model
第5回: ジョン・ヒックの宗教多元主義仮説の概要
第6回: 基軸時代(Axial age)と宗教:宇宙的楽観論と宇宙の両義性
第7回: 意味世界から宗教経験へ(何かを何かとして見る)
第8回: 批判的な信頼と宗教経験(神秘主義的観点から見る宗教経験)
第9回: 宗教的実在論と非実在論
第10回: 宗教的な信念の合理性と宗教多元主義と倫理的な基準
第11回: ジョン・ヒックの宗教多元主義の問題(1)Clark H.Pinnockの批判
第12回: ジョン・ヒックの宗教多元主義の問題(2)Alister E.McGrathの批判
第13回: ジョン・ヒックの議論とJohn B .Cobb,Jr.やPaul F.Knitterの議論との比較
第14回: 宗教多元主義と東アジア
第15回:まとめ
フィードバック
キリスト教学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
キリスト教学(特殊講義) (2)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点と学期末レポート
[教科書]
授業中に指示する
講義では、プリントを配付する
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
講義前に配布する、資料やテキストに必ず目を通すこと。キリスト教や他宗教と何らかのかかわり
を持つ者にとって、宗教多元主義はきわめて重要な議論であることを意識して受講すること。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系101
授業科目名 キリスト教学(特殊講義)
<英訳>
Christian Studies (Special Lectures)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
北海学園大学 人文学部 教授 安酸 敏眞
職名・氏名
授業
使用
開講年度・ 2015・
開講期
前期集中 曜時限 集中講義 形態 特殊講義 言語 日本語
≪ベルリン精神≫とキリスト教―レッシングからシュライアマハーおよびヘーゲルまで
―
[授業の概要・目的]
近代キリスト教思想史研究にとって、シュライアマハーとヘーゲルの神学=宗教哲学的な思想対立
は、最も重要かつ困難な課題に属する。本講義では、ベルリンのフンボルト大学で繰り広げられた
両雄の思想的攻防を、レッシングとモーゼス・メンデルスゾーンによって代表されるベルリン啓蒙
主義、およびレッシング最晩年の「スピノザ主義」告白の問題にまで遡りつつ、≪ベルリン精神≫
の系譜学という独自の視点から、斬新な切り口で読み解いてみたい。
[到達目標]
近代のキリスト教思想を規定してきたシュライアマハーとヘーゲルの神学=宗教哲学的思想がどの
ように形成されてきたかを理解し、この対蹠的な立場を思想史的文脈に即して吟味することによっ
て、近代キリスト教思想史の主要潮流を考察できるようになる。
[授業計画と内容]
第1回 ≪ベルリン精神≫とキリスト教
第2回 レッシングとモーゼス・メンデルスゾーン
第3回 レッシングの「ヘン・カイ・パーン」
第4回 スピノザ主義論争とその波紋
第5回 シュライアマハーの思想形成とキリスト教
第6回 ベルリン・サロンとロマン主義のサークル
第7回 シュライアマハーの『宗教論』(1799年)
第8回 ヘーゲルの思想形成とキリスト教
第9回 フンボルト大学の創設と≪ベルリン精神≫
第10回 シュライアマハーとヘーゲルの確執
第11回 シュライアマハーの『信仰論』第一版(1821-22年)
第12回 ヘーゲルの『宗教哲学講義』(1821/24/27/31年)
第13回 シュライアマハーの『信仰論』第二版(1830-31年)
第14回 「永遠の契約」か、それとも「和解」か
第15回 フィードバック
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポートと平常点評価
キリスト教学(特殊講義)(2)へ続く↓↓↓
キリスト教学(特殊講義)(2)
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
Friedrich Schleiermacher 『Ueber die Religion (KGA I. Abt. Bd. 2, 187-326)』(Walter de Gruyter)ISBN:
3-11-010266-8(シュライアマハーの『宗教論』第一版のテクスト。邦訳としては、佐野勝也・石井
次郎訳『宗教論』(岩波文庫、1949年)が従来最も一般的であったが、深井智朗氏による新訳(春
秋社、2013年)も出ているのでこちらも参照できる。)
Friedrich Schleiermacher 『Der christliche Glaube (KGA I. Abt. Bd. 7)』(Walter de Gruyter)ISBN:3-11007515-6(シュライアマハーの『信仰論』第一版のテクスト。邦訳なし。)
Friedrich Schleiermacher 『Der christliche Glaube. 2 Aufl. (KGA I. Abt. Bd. 13)』(Walter de Gruyter)
ISBN:3-11-016610-0(シュライアマハーの『信仰論』第二版のテクスト。第一版と大きく異なる。
『現代キリスト教思想叢書』第1巻(白水社、1974年)、125-196頁に今井晋氏による抄訳が収録さ
れている。)
G.W.F. Hegel 『Vorlesungen ueber die Philosophie der Religion, 3 Bde. (Vorlesungen. Ausgewaehlte
Nachschriften und Manuskripte Bd. 3-5)』(Felix Meiner)ISBN:3-7873-0583-1, -0638-2, -0638-2, -0602-1
(ヘーゲルの『宗教哲学講義』のテクストの最新校訂版。年度ごとの講義内容の相違がわかるよう
になっている。1827年の講義については、山崎純氏による邦訳『ヘーゲル 宗教哲学講義』(創文
社,2001年)が利用可。)
安酸敏眞 『レッシングとドイツ啓蒙―レッシング宗教哲学の研究』(創文社)ISBN:978-4-42317108-2(レッシングの神学=宗教哲学的思想についての本邦初の本格的研究書。英語版はLessing's
Philosophy of Religion and the German Enlightenment (Oxford University Press, 2002)。)
安酸敏眞 『歴史と解釈学―≪ベルリン精神≫の系譜学』(知泉書館)ISBN:978-4-86285-135-2(ベ
ルリンのフンボルト大学で教鞭をとった一連の学者たちの業績を検証した意欲作。本講義の主題と
なっている≪ベルリン精神≫を理解するためには欠かせない書物。関係する部分だけでも拾い読み
して欲しい。)
山崎純 『神と国家―ヘーゲル宗教哲学』(創文社)ISBN:978-4-423-17089-2(最新の批判校訂版テ
クストに基づくヘーゲル宗教哲学に関する本格的研究書で一押しの書物。)
ディルタイ 『シュライアーマッハーの生涯 上(ディルタイ全集 第9巻)』(法政大学出版局)
ISBN:978-4-588-12109-8(シュライアマハーの前半生と思想発展についての不朽の名著の翻訳版。
1200頁を超える大著なので読むだけでも大変な作業であるが、それによって得られるものは無限に
ある。)
[授業外学習(予習・復習)等]
履修希望者には、授業で使用する資料集一式を配布するので、毎回の授業に先立ってその資料に目
を通してくること。なお、大半はドイツ語資料であるが、ときに英語や日本語によるものもある。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系102
授業科目名 キリスト教学(演習) <英訳>
Christian Studies (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水4
開講期
前期
教授
授業
形態 演習
芦名 定道
使用
言語 日本語
日本・アジアのキリスト教──無教会キリスト教の系譜(3)──
[授業の概要・目的]
日本・アジアのキリスト教の歴史を振り返りつつ、その新しい思想的可能性を探ることは、日本に
おけるキリスト教思想研究にとって重要な意味を有している。この演習では、年度や学期を超えて、
無教会キリスト教の思想家たちを順次検討してゆくことによって、近代キリスト教思想の重要な局
面の解明がめざされている。今年度前期は、昨年に引き続き、無教会キリスト教における内村鑑三
の後継者の一人である、矢内原忠雄のテキストを読み進める。
[到達目標]
・無教会キリスト教の思想史的また現代的な意義について、具体的な問題状況に即した説明ができ
るようになる。
・矢内原忠雄のキリスト教理解を通して、国家と宗教との関わりについて、1930年代という時代状
況から、理解を深める。
・内村鑑三と矢内原忠雄の比較研究についての手がかりを得ることができる。
[授業計画と内容]
初回の授業では、本演習のオリエンテーションを行い、演習の目的や進め方を確認する。
二回目以降は、昨年度後期の演習で扱った、矢内原忠雄の『国家の理想──戦時評論集』(岩波
書店)の内、「自由と自由主義」「無教会主義論」「宗教改革論」「日本の基督者平民に告ぐ」「
民族と平和のために」「国家の理想」「前十年と後十年」「社会の理想」「基督教の主張と反省」
などの論考を、担当者の解説を通して、順番に精読してゆく。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点による。(受講者には、数回の発表担当を課するが、その発表内容と、毎回の演習への参加
度とから総合的に判断する。)
[教科書]
使用するテキストについては、コピーを配布する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
キリスト教学(演習) (2)へ続く↓↓↓
キリスト教学(演習) (2)
[授業外学習(予習・復習)等]
受講者は、それぞれの担当箇所について、テキストを精読し、その要点・概要をまとめ、関連事項
について調査、討論すべき問題点の明確化を行った上で(これらを記載したレジメを作成すること)
、演習に出席することが望まれる。また、自分の担当箇所以外についても予習を十分に行い、討論
に積極的に参加することが必要である。
(その他(オフィスアワー等))
受講生には、キリスト教思想に対する関心と積極的な授業参加(参考文献による復習を含め)を期
待したい。質問は、オフィスアワー(金3・4)を利用するか、メール(アドレスは、授業にて指
示)で行うことができる。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系103
授業科目名 キリスト教学(演習) <英訳>
Christian Studies (Seminars)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水4
開講期
後期
教授
授業
形態 演習
芦名 定道
使用
言語 日本語
日本・アジアのキリスト教──無教会キリスト教の系譜(4)──
[授業の概要・目的]
日本・アジアのキリスト教の歴史を振り返りつつ、その新しい思想的可能性を探ることは、日本に
おけるキリスト教思想研究にとって重要な意味を有している。この演習では、年度や学期を超えて、
無教会キリスト教の思想家たちを順次検討してゆくことによって、近代キリスト教思想の重要な局
面の解明がめざされている。今年度後期は、昨年の内村鑑三、今年度前期の矢内原忠雄に引き続き、
矢内原とともに無教会キリスト教における内村鑑三の後継者の一人である、南原繁のテキストを読
み進める。
[到達目標]
・無教会キリスト教の思想史的また現代的な意義について、具体的な問題状況に即した説明ができ
るようになる。
・南原繁のキリスト教理解を通して、国家と宗教との関わりについて、1940年代という時代状況か
ら、理解を深める。
・内村鑑三、矢内原忠雄、南原繁の比較研究についての手がかりを得ることができる。
[授業計画と内容]
初回の授業では、本演習のオリエンテーションを行い、演習の目的や進め方を確認する。
二回目以降は、南原繁『国家と宗教』(1942年)を冒頭から、担当者の解説を通して、順番に精読
してゆく。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点による。(受講者には、数回の発表担当を課するが、その発表内容と、毎回の演習への参加
度とから総合的に判断する。)
[教科書]
使用するテキスト(『南原繁著作集・第一巻』岩波書店)については、コピーを配布する。
キリスト教学(演習) (2)へ続く↓↓↓
キリスト教学(演習) (2)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
受講者は、それぞれの担当箇所について、テキストを精読し、その要点・概要をまとめ、関連事項
について調査、討論すべき問題点の明確化を行った上で(これらを記載したレジメを作成すること)
、演習に出席することが望まれる。また、自分の担当箇所以外についても予習を十分に行い、討論
に積極的に参加することが必要である。
(その他(オフィスアワー等))
受講者は、毎時間のテキストの予習と演習への積極的参加が求められ、特に数回の発表担当が課せ
られる。演習に関わる質問は、オフィスアワー(金3・4)を利用するか、メール(アドレスは、
授業にて指示)で行うこと。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系104
授業科目名 キリスト教学(演習)
<英訳>
Christian Studies (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 火4
開講期
前期
教授
授業
形態 演習
芦名 定道
使用
言語 日本語
キリスト教思想の基本文献を読む
[授業の概要・目的]
キリスト教思想を理解し、研究するには、その基本的な文献を広くまた深く読むことが必要である。
この演習では、近代以降のドイツ語による文献を精読することによって、キリスト教思想研究に必
要な文献読解力の向上をめざす。
[到達目標]
・ドイツ語テキストを精読することによって、ドイツ語テキストに基づいたキリスト教思想を研究
する上で必要な基礎的な学力を養うことができる。
・近代キリスト教思想に関する基本的事項の理解を深めることができる。
[授業計画と内容]
今年度は、ティリッヒのキリスト教思想に関わる文献から、次のものを取り上げ、演習を行う。
Paul Tillich, Dogmatik-Vorlesung (Dresden 1925-1927), Ergaenzungs- und Nachlassbaende zu den
Gesammelten Werken XIV, De Gruyter, 2005.
第1回:オリエンテーション(演習の目的、進め方などの説明)
第2回:ティリッヒ神学の概観(講義)と演習担当者の決定
第3∼15回:担当者によるテキストの精読と討論
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点による。(受講者には、数回の発表担当を課するが、その発表内容と、毎回の演習への参加
度とから総合的に判断する。)
[教科書]
使用するテキストについては、コピーを配布する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
受講者は、それぞれの担当箇所について、テキストの精読によって訳を行い、その要点・概要をま
とめ、関連事項について調査、討論すべき問題点の明確化を行った上で(これらを記載したレジメ
を作成すること)、演習に出席することが望まれる。また、自分の担当箇所以外についても予習を
十分に行い、討論に積極的に参加すること。
(その他(オフィスアワー等))
受講者は、毎時間のテキストの予習と演習への積極的参加が求められ、特に一回以上の発表担当が
課せられる。演習に関わる質問は、オフィスアワー(金3・4)を利用するか、メール(アドレス
は、授業にて指示)で行うこと。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系105
授業科目名 キリスト教学(演習)
<英訳>
Christian Studies (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 火4
開講期
後期
教授
授業
形態 演習
芦名 定道
使用
言語 日本語
新約聖書とその思想─パウロ研究(3)─
[授業の概要・目的]
新約聖書は、キリスト教思想の基盤であり、キリスト教思想研究を志す者には、聖書原典を読む能
力(語学・聖書学・聖書神学など)が求められる。本演習ではギリシャ語原典の講読を通して現代
聖書学の基礎の習得を目指す。
[到達目標]
・新約聖書原典を聖書学的な手続きにおいて、また注解書を参照しつつ、読解する力を養うことが
できる。
・パウロの神学思想の基本事項を理解することができる。
・パウロ神学の現代的意義を論じる基礎を身につけることができる。
[授業計画と内容]
本年度は、昨年度に続き、多岐にわたる新約聖書の思想の内から、パウロのローマの信徒への手
紙の第3章を講読し、パウロのテキストに即しつつその思想の内実へと迫ることを試みたい。本演
習では、各種の辞書の使用法から、聖書注解書の扱い方といった、聖書テキストを読解する上で必
要となる基礎的作業の習熟を目指す。受講者には、パウロの思想の理解を深めるために、Cranfield
の注解書(ICC)などの注解書の参照が求められる。
また、Daniel Patte and Cristina Grenholm編の Modern Interpretations of Romans,Bloomsbury, 2013 の
第三章(Carsten Claussen,"Albert Schweitzer's Understanding of Righteousness by Faith according to Paul's
Letter to the Romans)の講読を並行して行う予定である。
[履修要件]
ギリシャ語初級文法を習得していること(必要があれば、個別的に相談)。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点による。(受講者には、数回の発表担当を課するが、その発表内容と、毎回の演習への参加
度とから総合的に判断する。)
[教科書]
聖書ギリシャ語原典(Nestle-Aland 28)の関連箇所と、英語(あるいは日本語)テキストのコピーを配
付する。
キリスト教学(演習)(2)へ続く↓↓↓
キリスト教学(演習)(2)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
受講者は、それぞれの担当箇所について、テキストの精読によって訳を行い、その要点・概要をま
とめ、関連事項について調査、討論すべき問題点の明確化を行った上で(これらを記載したレジメ
を作成すること)、演習に出席することが望まれる。また、自分の担当箇所以外についても予習を
十分に行い、討論に積極的に参加すること。
(その他(オフィスアワー等))
受講者は、毎時間のテキストの予習と演習への積極的参加が求められ、特に数回の発表担当が課せ
られる。演習に関わる質問は、オフィスアワー(金3・4)を利用するか、メール(アドレスは授
業にて指示)で行うこと。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系106
授業科目名 キリスト教学(演習)
<英訳>
Christian Studies (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
人間・環境学研究科 教授
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 金4
開講期
後期
授業
形態 演習
河崎 靖
使用
言語 日本語
ボンヘッファーのテキストを原典で読む。
[授業の概要・目的]
ボンヘッファーのドイツ語テキストを読みこなす。
1906年生まれのドイツ人牧師・キリスト者ボンヘッファーは、当時のドイツの教会の多くがナチス
に協力したのに対して、ヒトラーに激しく抵抗運動を展開しました。彼は「汝殺すなかれ」を戒め
とするキリスト者であり、かつ非暴力主義者ガンジーの影響も受けていました。時代の流れに逆ら
い、反ナチス運動で逮捕されてからも獄中から多くの書簡を書き、その言葉の数々は現代の私たち
にも、良心に生きるとはいかなることかを問い続けています。彼の書いたテキストを原典で読んで
いきます。
[到達目標]
ボンヘッファーは、1945年4月9日独裁者ヒトラーの暗殺計画に加担した容疑でナチスにより処刑さ
れました。彼はヒトラーの危険を当初から見抜き、そのユダヤ人政策を批判し、最後には文字通り
命を賭してナチスの暴走を止めようとしたのであります。ナチス以降もしくはホロコースト以降の
ドイツで、ボンヘッファーにキリスト者として生きる1つのモデルが求められているのも事実です。
どのような論理・倫理でもって、キリスト者・牧師でありながら、暴力や殺人をも許容するヒトラ
ー暗殺・クーデター計画に乗り出したのか、この問題を究めるためには、その決定的瞬間にまで至
るプロセスをボンヘッファー当人のテキストに則して検討します。
[授業計画と内容]
ボンヘッファーは現代的意味でもその存在が注目されているドイツの宗教者・神学者であります。
彼を理解するため、次のような進行を予定しています。
第1回∼第3回 ボンヘッファーのおいたち
第4回∼第6回 カール・バルトとの関係
第7回∼第9回 ニーメラーと告白教会
第10回∼第12回 ボンヘッファーと「信仰告白」
第13回∼第15回 まとめ
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
主に出席・発表点に基づく。必要に応じて、試験・レポートを課す。
キリスト教学(演習)(2)へ続く↓↓↓
キリスト教学(演習)(2)
[教科書]
授業中に指示する
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
こちらで用意するテキスト教材を、授業の前後(予習・復習)に確実に準備してもらう。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系107
授業科目名 キリスト教学(演習) <英訳>
Christian Studies (Seminars)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 金3
開講期
前期
非常勤講師 須藤 英幸
非常勤講師 南 翔一朗
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
宗教改革演習
[授業の概要・目的]
マルティン・ルターの95ヵ条の提題(1517年)から始まった宗教改革は、あと数年で500周年を
迎えようとしている。宗教改革はキリスト教界内の出来事に止まらずに、その影響は、西洋世界の
あらゆる領域に深く浸透しており、その意義はまさにグローバルと言わねばならない。
本演習は、この宗教改革に関する文献を実際に読み進めることを通して、宗教改革についての基
礎から始めて、さらに進んだ理解を目指している。
[到達目標]
・受講者は宗教改革を前後の思想史的連関の中で理解することによって、西洋思想のマクロな動き
を宗教改革という視点から理解できるようになる。
・宗教改革は、宗教思想、歴史(中世から近代へ)、文学(聖書翻訳)など、多面的な問題領域に
関わっており、受講者は、西洋世界を多様な問題連関において捉え、各自の研究テーマを深める視
点を得ることができる。
[授業計画と内容]
演習は、初回のオリエンテーション(芦名教授担当)からスタートし、前半(7回)は、須藤英
幸講師により、Alister E. McGrath, The Intellectual Origins of the European Reformation, Blackwell,
2004(second edition)を講読する。特に、宗教改革の前提である中世思想との関連に留意しつつ、宗
教改革が何であったのかについての基礎的な理解をめざす。
後半(7回)は、南翔一朗講師により、Martin H.Jung, Pietismus, Fischer Taschenbuch Verlag, 2005
を講読する。Grundrissの章の、>>Pietismus<<−Schimpfwort, Bewegung, Epoche、Stationen des
Pietismusの前半部(シュペーナーによるフランクフルトの動き、フランケによるハレの敬虔主義、
ツィンツェンドルフによるヘルンフート共同体の歴史に関する部分)、Fernwirkungen und
Nachgeschichte(19世紀以後の展開と研究史に関する部分)と、Vertiefungenの章の中の、Die
Theologie des Pietismus、Pietismus und Reformationの部分を読む予定である。つまり、宗教改革の敬
虔主義への発展が、後半の主要テーマである。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
成績は、演習の前半と後半のそれぞれの平常点(発表担当などによる演習への積極的な参加の度合
い)を総合することによって判定するが、前半と後半のいずれにおいても、レポート課題を課する
場合がある。
受講者は、初回のオリエンテーションに必ず出席のこと。
[教科書]
授業中に指示する
演習で使用するテキストはそのコピーを授業にて配付する。
キリスト教学(演習) (2)へ続く↓↓↓
キリスト教学(演習) (2)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
受講者は、指定テキストの担当箇所を中心に、毎回予習を十分に行い、受講することが求められ
る。前半での英語のテキストと後半でのドイツ語のテキストの双方を理解するために語学力の向上
に努めていただきたい。
また授業の後には、授業中に紹介される関連文献などによって発展的な学習を行うことが望まれ
る。 (その他(オフィスアワー等))
受講者は、毎時間のテキストの予習と演習への積極的参加が求められる。演習に関わる質問は、
演習担当の講師に授業中・後などに行うこと。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系108
授業科目名 美学美術史学(特殊講義)
担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
Aesthetics and Art History (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 4
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 金3
開講期
通年
宇佐美 文理
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
中国絵画理論研究
[授業の概要・目的]
中国絵画の歴史を、気と形をテーマとして通観する。
[到達目標]
中国の絵画の歴史の概観を知る。気と形という概念が、中国の絵画においてどのように解釈され表
現されてきたかを知る。
[授業計画と内容]
一昨年の特殊講義の続きと考えていただきたい。ただ、今年から参加される方もあると思われるの
で、一昨年には話をしなかったことを中心に、北宋までをまず概観し、その後順次進めて行く。
1 気について
2 形について
3 北宋までの概観
4 南宋花鳥画
5 牧谿
6 地図山水
7 元代の概観、黄公望
8 倪#29914
9 王蒙、呉鎮
10 明代の概観、院体画、浙派
11 呉派
12 模写の問題
13 董其昌と晩明変形主義
14 清朝の概観
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポートによる。
[教科書]
使用しない
美学美術史学(特殊講義)(2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(特殊講義)(2)
[参考書等]
(参考書)
[授業外学習(予習・復習)等]
期間内に関西で開催される中国書画の展覧会には可能な限り参観して、実際に絵画作品を観ながら
考える機会を持ちたいと思っています。のみならず、学生諸氏には、日本絵画、西洋絵画を問わず、
積極的に絵画の展覧会に足を運んでいただきたいと思います。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系109
授業科目名 美学美術史学(特殊講義)
担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
Aesthetics and Art History (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 金3
開講期
前期
中村 俊春
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
西洋における17世紀の風景画
[授業の概要・目的]
ヨーロッパにおいて16世紀にジャンルとして成立した風景画は、17世紀に大いに流行し、多様な展
開を見せた。この講義では、17世紀にイタリア、フランス、フランドル、オランダで制作された風
景画の様式的な特徴を明らかにするとともに、それらの風景画が受容された状況を探り、それらに
込められたさまざまな意味について考察する。
[到達目標]
西洋における17世紀の風景画の展開を理解し、さまざまな風景画の特徴を把握する。そして、その
知識に基づいて、自身で、風景画について考察できるようになる。
[授業計画と内容]
基本的に以下の計画に従って、講義を進める。ただし、講義の進み具合、開催中の展覧会に関する
言及などによって、扱うテーマが前後することがある。
第1回 導入―17世紀の風景画をめぐる諸問題
第2回 ローマにおけるフランドルの画家パウル・ブリル
第3回 アンニバレ・カラッチとドメニキーノ
第4回 アダム・エルスハイマー
第5回 ニコラ・プッサン
第6回 クロード・ロラン
第7回 ヒリス・ファン・コーニンクスローと森の風景
第8回 ヤン・ブリューゲル(父)
第9回 ルーベンス
第10回 エサイアス・ファン・デ・フェルデとヤン・ファン・ホイエン
第11回 レンブラント
第12回 ヤーコプ・ファン・ライスダール
第13回 海景画と異国の風景
第14回 風景画家の専門分化と親イタリア派の風景画
第15回 まとめの議論
[履修要件]
既に西洋美術史(講義)を受講して、2単位は取得していることが望ましい。また、少なくとも英
語で書かれた専門文献を読みこなす語学力を有していること。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
受講者は、講義内容に関連して、授業中に発表する課題が与えられる(英語およびその他の外国語
文献の要約・紹介、講義の内容に関連する美術作品についての発表)。担当した課題に関する発表、
および議論への参加に基づいて評価する。出席も重視し、4回以上欠席した者は、成績評価の対象
美学美術史学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(特殊講義) (2)
とならない。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
講義内容に関連する文献を紹介する。また、文学部図書館や美学美術史学研究室の西洋書庫に所蔵
される西洋美術関連の書籍を参照すること。
[授業外学習(予習・復習)等]
おのおのの受講者には、講義内容に関連して、担当する英語あるいは他の外国語の論文、または美
術作品が課題として与えられ、それについて発表を行う必要がある。また、さまざまな文献資料の
検討も行うので、受講者は、準備として、前もってかなりの量の英語文献等を読んでおくことが求
められる。
授業で紹介する作品の画像の多くはインターネット上のさまざまなサイトに掲載されている。授業
中に、それらのサイトを紹介するので、随時それらの画像を眺めることにより、美術作品の特徴の
把握に努めてもらいたい。
(その他(オフィスアワー等))
教員による講義を聴講するだけではなく、授業外学習(予習・復習)等の欄に記したように、受講
者には、かなりの準備が求められるので、そのことを十分に理解した上で受講すること。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系110
授業科目名 美学美術史学(特殊講義)
担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
Aesthetics and Art History (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 金3
開講期
後期
中村 俊春
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
17世紀の油彩スケッチ研究
[授業の概要・目的]
油彩スケッチは、主として、完成作品を制作するための一種の準備として制作された。しかし、17
世紀の後半になると、油彩スケッチは、完成作とは異なる創造の初発性を強く感じさせる特徴ゆえ
に、独特の美的価値を具現した作品としても評価され、収集されるようにようになった。本講義で
は、数多くの油彩スケッチを制作したルーベンスを中心に、油彩スケッチの技法的・様式的特徴、
制作段階における機能、および価値評価の問題について考察する。
[到達目標]
西洋美術において油彩スケッチとはどのようなものであったのかを理解し、その機能、特徴を把握
する。そして、その知識に基づいて、油彩スケッチの美的価値について、自ら判断し、考察できる
ようになる。
[授業計画と内容]
基本的に以下の計画に従って、講義を進める。ただし、講義の進み具合、開催中の展覧会に関する
言及などによって、扱うテーマが前後することがある。
第1回 油彩スケッチの技法
第2回 完成作制作以前の準備段階として素描と油彩スケッチ
第3回 ヴェネツィア派における油彩スケッチ
第4回 モデルに基づく頭部習作の問題
第5回 ルーベンスの構想と油彩スケッチ
第5回 工房制作における油彩スケッチの問題―ボツェットとモデッロ
第6回 「マリー・ド・メディシスの生涯」連作(1)
第7回 「マリー・ド・メディシスの生涯」連作(2)
第8回 「アキレスの生涯」連作(1)
第9回 「アキレスの生涯」連作(2)
第10回 「聖体の勝利」連作
第11回 頭部習作とトロニーの問題
第12回 版画制作のための油彩スケッチ
第13回 グリザイユの油彩スケッチの問題
第14回 油彩スケッチの美的価値をめぐる議論とコレクション
第15回 まとめの議論
美学美術史学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(特殊講義) (2)
[履修要件]
既に西洋美術史(講義)を受講して、2単位は取得していることが望ましい。また、少なくとも英
語で書かれた専門文献を読みこなす語学力を有していること。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
受講者は、講義内容に関連して、授業中に発表する課題が与えられる(英語およびその他の外国語
文献の要約・紹介、講義の内容に関連する美術作品についての発表)。担当した課題に関する発表、
および議論への参加に基づいて評価する。出席も重視し、4回以上欠席した者は、成績評価の対象
とならない。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
講義内容に関連する文献を紹介する。また、文学部図書館や美学美術史学研究室の西洋書庫に所蔵
される西洋美術関連の書籍を参照すること。
[授業外学習(予習・復習)等]
おのおのの受講者には、講義内容に関連して、担当する英語あるいは他の外国語の論文、または美
術作品が課題として与えられ、それについて発表を行う必要がある。また、さまざまな文献資料の
検討も行うので、受講者は、準備として、前もってかなりの量の英語文献等を読んでおくことが求
められる。
授業で紹介する作品の画像の多くはインターネット上のさまざまなサイトに掲載されている。授業
中に、それらのサイトを紹介するので、随時それらの画像を眺めることにより、美術作品の特徴の
把握に努めてもらいたい。
(その他(オフィスアワー等))
教員による講義を聴講するだけではなく、授業外学習(予習・復習)等の欄に記したように、受講
者には、かなりの準備が求められるので、そのことを十分に理解した上で受講すること。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系111
授業科目名 美学美術史学(特殊講義) 担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
Aesthetics and Art History (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
根立 研介
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
開講年度・ 2015・
曜時限 水3
開講期
前期
飛鳥時代彫刻史研究②
[授業の概要・目的]
飛鳥時代(6世紀半ば∼8世紀初)の彫刻史の展開を論じる第二期目の授業。今回は、7世紀前
半の止利派の仏像が規範になった時期から、初唐様式が流入して、彫刻史が大きく変貌を遂げる7
世紀第三四半期頃までの彫刻史の問題を取り上げる。取り上げる主要作品は、法隆寺救世観音・百
済観音・金堂四天王像などであるが、彫刻史の変遷に大きな影響を与えた、律令国家体制や遣唐使
の派遣などの社会的動向にも注意を払いたい。いずれにしても、止利派の隆盛と衰退、そして初唐
様式の仏像の登場と言った、この時代の彫刻史の展開の有様を、具体的な遺品の検討を中心に考察
し、理解を深める。
[到達目標]
飛鳥時代の主要な彫刻を概観した講義を受けることで、日本の古代美術の宝庫であるこの時代の美
術の中枢を学び、日本の古代文化の造詣をより一層深めることができるようになる。
[授業計画と内容]
授業で取り上げる課題は以下の通りである。
第1回目 はじめに
第2∼3回目 止利派彫刻の展開
第4回目 広隆寺弥勒菩薩像をめぐって
第5∼6回目 法隆寺救世観音菩薩像
第7、8回目 法隆寺百済観音像
第9回目 飛鳥後期彫刻史をめぐる環境
第10∼12回目 法隆寺金堂四天王像
第13回目 大阪・野中寺弥勒菩薩像をめぐる問題の再検討
第14回目 まとめ
第15回目 フィードバック [履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
期末のレポートおよび出席状況により評価する。評価はレポート80%、出席状況20%。
美学美術史学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(特殊講義) (2)
[教科書]
使用しない
毎回、資料配付を行う。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
授業中に配付するレジュメを必ず読み返すこと。また、授業中に紹介する参考文献や、参考論文を
復習のためにぜひ読んでおいてもらいたい。
(その他(オフィスアワー等))
授業で取り上げる作品は、法隆寺などで実際に見ることが出来るものが多いので、できるだけ実物
を見てください。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系112
授業科目名 美学美術史学(特殊講義)
担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
Aesthetics and Art History (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 水3
開講期
後期
根立 研介
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
飛鳥時代彫刻史研究③
[授業の概要・目的]
飛鳥時代(6世紀半ば∼8世紀初)の彫刻史の展開を論じる第三期目の授業。今回は、670年の法
隆寺の火災頃から、平城遷都頃までの飛鳥後期の彫刻史の問題を取り上げる。この時期は、初唐様
式の流入が益々盛んになる一方、朝鮮半島の情報も新たに流入して来る時代で、彫刻史は複雑に展
開する。取り上げる主要作品は、法輪寺薬師如来像、法隆寺金堂薬師如来像、興福寺仏頭、當麻寺
弥勒仏像、法隆寺夢違観音像などである。いずれにしても、初唐様式の受容によって大きく変容し
ていった時代の彫刻史がどのように展開していったのかを、具体的な遺品の検討を中心に考察しな
がら、理解を深める。
[到達目標]
飛鳥時代の主要な彫刻を概観した講義を受けることで、日本の古代美術の宝庫であるこの時代の美
術の中枢を学び、日本の古代文化の造詣をより一層深めることができるようになる。
[授業計画と内容]
授業で取り上げる課題は以下の通りである。
第1回目 はじめに
第2∼4回目 大阪・野中寺弥勒菩薩像をめぐって
第5回目 初唐様式の流入をめぐって
第6回目 法隆寺の焼亡と再興造仏
第7∼8回目 法輪寺薬師如来像と伝虚空蔵菩薩像 第9回目 法隆寺金堂薬師如来像
第10回目 法隆寺を中心とする小金銅仏をめぐって
第11回目 興福寺(山田寺旧蔵)仏頭
第12回目 當麻寺金堂諸尊像
第13回目 法隆寺伝橘夫人念持仏と夢違観音像
第14回目 まとめ
第15回目 フィードバック
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
期末のレポートおよび出席状況により評価する。評価はレポート80%、出席状況20%。
美学美術史学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(特殊講義) (2)
[教科書]
毎回、資料配付を行う。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
授業中に配付するレジュメを必ず読み返すこと。また、授業中に紹介する参考文献や、参考論文を
復習のためにぜひ読んでおいてもらいたい。
(その他(オフィスアワー等))
授業で取り上げる作品は、法隆寺や興福寺などで実見できるものが多いので、出来るだけ実物を見
てもらいたい。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系113
授業科目名 美学美術史学(特殊講義)
担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
Aesthetics and Art History (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 水2
開講期
前期
吉岡 洋
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
芸術の社会的機能
[授業の概要・目的]
芸術活動は、たとえそれを純粋な自己表現と考えようとも、否応なく社会的な機能を持つ(「純粋
な自己表現」という理解自体、特定の社会的表明である。)現代の芸術においてはそうした側面は
とりわけ顕著であり、社会的メッセージが作品内容そのものである場合も少なくない。ではそれは、
非芸術的なメッセージとはいったいどこが違うのであろうか? 本科目では、講義担当者がみずから
関わってきた芸術実践を中心に、芸術活動をその社会的文脈において具体的に考察することを試み
る。
[到達目標]
現代芸術の理解に不可欠な、芸術と社会との関係という問題を整理し、それを明確な言葉で語りう
る批判的精神を獲得することが目標である。
[授業計画と内容]
以下の各項目について講述する。各項目には、受講者の理解の程度を確認しながら、【 】で指示
した週数を充てる。各項目の講義の順序は固定したものではなく、担当者の講義方針と受講者の背
景や理解の状況に応じて、講義担当者が適切に決める。
1.本講義の視座と問題意識【2週】
現代における芸術実践の種類と現状の把握。
2.現代芸術を考察するための諸概念の再検討【4週】
「前衛」以後、「コンセプチュアルアート」以後の芸術実践について考えるための、様々な用
語や概念の整理を試みる。
3.現代における芸術実践の諸形態【4週】
パブリック・アート、サイトスペシフィック・アート、アクティヴィズム、コミュニティ・ア
ート、アウトサイダー・アート等々を、具体例を通して検討する。
4.国際展という場【4週】
講義担当者がこれまで関わってきた美術展示や、2015年春の「PARASOPHIA:京都国際現代芸術
祭」、その他のビエンナーレやトリエンナーレを通して、芸術と地域社会、芸術とグローバル資本
主義の関係について考察する。
5.本講義の総括【1週】
※フィードバックの具体的方法については授業中に説明する。
[履修要件]
特になし
美学美術史学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(特殊講義) (2)
[成績評価の方法・観点及び達成度]
授業中に与える課題に関するレポートによって評価する。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
(関連URL)
http://chez-nous.typepad.jp/tanukinohirune/(エッセイなど掲載しているブロ)
https://twitter.com/hirunenotanuki(関連情報を告知するツイッター)
[授業外学習(予習・復習)等]
授業中に指示した資料や参考文献について、次回の講義までに予習してくること
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系114
授業科目名 美学美術史学(特殊講義)
担当者所属・
文学研究科 教授
<英訳>
Aesthetics and Art History (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 水2
開講期
後期
吉岡 洋
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
「メディア芸術」原論
[授業の概要・目的]
「メディア芸術」という言葉は、デジタル・テクノロジーを用いた芸術表現であるいわゆる「メデ
ィアアート」ばかりではなく、マンガ、アニメーション、そしてビデオゲームなどのサブカルチャ
ーをも包含する、いわば拡張された芸術概念である。本講義では、「メディア芸術」にはどんな理
論的問題が存在し、またそれは従来私たちが「芸術」と呼んでいたものとどんな関係があるのかを
考える。
[到達目標]
「メディア芸術」という語が鋳造されるに至った近代日本の芸術文化の基層構造を理解し、行政的
あるいはジャーナリスティックな言説に批判的な眼を向け、現在生じている文化変容を正しく捉え
る理論的能力を身につける。
[授業計画と内容]
以下の各項目について講述する。各項目には、受講者の理解の程度を確認しながら、【 】で指示
した週数を充てる。各項目の講義の順序は固定したものではなく、担当者の講義方針と受講者の背
景や理解の状況に応じて、講義担当者が適切に決める。
1.本講義の視座と問題意識【2週】
「メディア芸術」という概念の歴史的経緯と問題点。
2.「世界メディア芸術コンベンション」を通じた問題提起【6週】
2011年から2013年にかけて行った国際会議「世界メディア芸術コンベンション(ICOMAG)」
において議論された、メディア芸術の地域性と普遍性、想像力の共有地(コモンズ)、異種混交的
文化における批評の可能性といった問題に関して、さらなる考察を試みる。
3.ポップカルチャー/サブカルチャーをめぐる諸問題【6週】
海外から強い関心を寄せられ、市場においても芸術文化一般においても大きな影響力を持つ日本
のマンガ、アニメ、ゲーム、メディアミックス、それらに関わる社会集団、受容の文脈、二次制作
等々について、根本的な理論的考察を試みる。
4.まとめと総括【1週】 ※フィードバックの具体的方法については授業中に説明する。
[履修要件]
特になし
美学美術史学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(特殊講義) (2)
[成績評価の方法・観点及び達成度]
講義中に与えた課題についてのレポートにより評価する。
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
(関連URL)
http://chez-nous.typepad.jp/tanukinohirune/(エッセイなど掲載しているブログ)
https://twitter.com/hirunenotanuki(関連情報を告知するツイッター)
[授業外学習(予習・復習)等]
授業中に指示した資料や参考文献について、次回の講義までに予習してくること
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系115
授業科目名 美学美術史学(特殊講義)
担当者所属・
文学研究科 准教授 平川 佳世
<英訳>
Aesthetics and Art History (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 木1
開講期
前期
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
ローマの北方画家たち−16世紀第2四半期を中心に
[授業の概要・目的]
この講義の目的は、西洋美術史上の特定の事象を取り上げて、多角的な視点から深く考察すること
にある。本年度後期は、北方美術とイタリア美術の関係について、1530年代から1550年代にかけて
ローマに滞在した北方画家の動向に注目しつつ、論じる。
[到達目標]
・様式分析、図像分析、同時代の美術理論や古文書読解などの美術史学の方法論について、深く理
解する。
・16世紀中葉における南北ヨーロッパ美術の交流について、見識を深める。
[授業計画と内容]
16世紀初頭のヤン・ホッサールトのローマ滞在を一つの契機として、アルプス以北の画家、とりわ
け人物画家にとって、古代美術や同時代のイタリアの巨匠の作品の宝庫であるローマに赴き、画技
を磨くことが重要な経験とみなされるようになる。本年度前期は、16世紀第2四半期のローマにお
ける北方画家たちの活動について、ミケランジェロやティツィアーノら同時代のイタリア人画家と
の関係や古代絵画の発見等の観点から考察する。基本的に以下のプランに従って講義を進めるが、
講義の進み具合、受講生の理解度等に応じて順序や同一テーマの回数を変えることがある。
第1回 イントロダクション:16世紀中葉の西洋美術の特色について
第2回∼第4回 16世紀中葉のネーデルラントの芸術状況
第5回∼第8回 ローマ在住の北方出自のパトロンたち
第9回∼第11回 イタリア美術の選択的受容:ミケランジェロ、ラファエロ、ティツィアーノ
第12回∼第14回 古代絵画との出会い
第15回 期末試験
第16回 フィードバック(具体的な方法については授業中に説明します)
[履修要件]
西洋美術史に関する予備知識の有無は問わないが、各自、問題意識をもって、熱心に授業に参加し
てほしい。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点(出席状況および小レポートなど、30点)と期末試験(70点)に関して、到達目標の達成度
に基づき評価する。
・原則として、4回以上授業を欠席した場合には、単位を認めない。
・原則として、遅刻・早退は欠席扱いとする。
[教科書]
教科書は使用しない。必要に応じて、関連資料を配布する。
美学美術史学(特殊講義)(2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(特殊講義)(2)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
予習・復習については、授業中に指示する。
(その他(オフィスアワー等))
日ごろから美術一般について幅広い関心をもち、展覧会や美術館等を訪れて実作品を鑑賞するよう
心がけること。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系116
授業科目名 美学美術史学(特殊講義)
担当者所属・
文学研究科 准教授 平川 佳世
<英訳>
Aesthetics and Art History (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 木1
開講期
後期
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
ローマの北方画家たち―16世紀後半を中心に
[授業の概要・目的]
この講義の目的は、西洋美術史上の特定の事象を取り上げて、多角的な視点から深く考察すること
にある。本年度後期は、北方美術とイタリア美術の関係について、1550年代から1570年代にかけて
ローマに滞在した北方画家の動向に注目しつつ、論じる。
[到達目標]
・様式分析、図像分析、同時代の美術理論や古文書読解などの美術史学の方法論について、深く理
解する。
・16世紀後半における南北ヨーロッパ美術の交流について、見識を深める。
[授業計画と内容]
16世紀初頭のヤン・ホッサールトのローマ滞在を一つの契機として、アルプス以北の画家、とりわ
け人物画家にとって、古代美術や同時代のイタリアの巨匠の作品の宝庫であるローマに赴き、画技
を磨くことが重要な経験とみなされるようになる。本年度後期は、16世紀後半のローマにおける北
方画家たちの活動について、対抗宗教改革期のイタリアの芸術状況や在ローマ北方画家サークル等
の観点から考察する。基本的に以下のプランに従って講義を進めるが、講義の進み具合、受講生の
理解度等に応じて順序や同一テーマの回数を変えることがある。
第1回 イントロダクション:16世紀後半の西洋美術の特色について
第2回∼第4回 16世紀後半のネーデルラントの芸術状況
第5回∼第8回 対抗宗教改革期のイタリア美術と北方画家
第9回∼第11回 ジュリオ・クロヴィオとローマの外国人画家サークル
第12回∼第14回 北方ヨーロッパの銅版画家たちの活躍
第15回 期末試験
第16回 フィードバック(具体的な方法については授業中に説明します)
[履修要件]
西洋美術史に関する予備知識の有無は問わないが、各自、問題意識をもって、熱心に授業に参加し
てほしい。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点(出席状況および小レポートなど、30点)と期末試験(70点)に関して、到達目標の達成度
に基づき評価する。
・原則として、4回以上授業を欠席した場合には、単位を認めない。
・原則として、遅刻・早退は欠席扱いとする。
[教科書]
教科書は使用しない。必要に応じて、関連資料を配布する。
美学美術史学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(特殊講義) (2)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
予習・復習については、授業中に指示する。
(その他(オフィスアワー等))
日ごろから美術一般について幅広い関心をもち、展覧会や美術館等を訪れて実作品を鑑賞するよう
心がけること。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系117
授業科目名 美学美術史学(特殊講義)
担当者所属・
人文科学研究所 准教授 稲本 泰生
<英訳>
Aesthetics and Art History (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 金2
開講期
前期
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
東アジア仏教美術史
[授業の概要・目的]
東アジアにおける仏教美術の受容と展開の様相について、具体的な作例に即しつつ多角的に検討
する。考察にあたっては「仏教美術が宗教美術であること」「東アジアにとって仏教が外来宗教で
あること」に特に留意し、他地域の仏教美術や墓葬美術などにも目を配りつつ、最新の研究成果を
反映して、造形作品や視覚イメージの生成・伝播等の実態を包括的・構造的に把握することを試み
る。
[到達目標]
近年の東アジア仏教美術研究における主要な論点について理解を深め、考察を行うための足がか
りを得る。
[授業計画と内容]
今年度前期は、中国隋唐時代における仏教美術の形成・展開と周辺諸地域への波及の様相に注目
し、いくつかの重要な事象を取り上げて講述する。【 】に示した週数の中で、列挙した項目を主
軸としてテーマを設定し、講義を進める。各テーマには1∼2週を充当する。講義の順序は固定し
たものではなく、担当者の講義方針と受講者の背景や理解の状況に応じて、講義担当者が定める。
1.本講義の視点と問題意識【2週】
2.隋代の仏教美術と周辺地域への波及【3∼4週】
隋様式の形成、舎利荘厳とその波及、遣隋使と日本の仏教美術受容など
3.唐代の仏教美術と周辺地域への波及【8∼9週】
行歴僧の旅と唐様式の形成、国家仏教の造像、
遣唐使と日本の仏教美術受容、正倉院宝物の形成など
4.まとめと総括【1∼2週】
※フィードバック方法は授業中に説明します。 [履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
期末のレポートにより評価する。レポートについては到達目標の達成度に基づき評価する。独自の
工夫が見られるものについては、高い点を与える。
美学美術史学(特殊講義)(2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(特殊講義)(2)
[教科書]
使用しない
必要な資料を配布する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
仏教美術鑑賞の基礎知識を得ておくことが望ましい。授業の前後を問わず、美術全集や各種図録を
通して、また博物館や社寺において、作品に親しむ機会を積極的に作ってほしい。
(その他(オフィスアワー等))
特になし。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系118
授業科目名 美学美術史学(特殊講義)
担当者所属・
人文科学研究所 准教授 稲本 泰生
<英訳>
Aesthetics and Art History (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 金2
開講期
後期
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
東アジア仏教美術史
[授業の概要・目的]
東アジアにおける仏教美術の受容と展開の様相について、具体的な作例に即しつつ多角的に検討
する。考察にあたっては「仏教美術が宗教美術であること」「東アジアにとって仏教が外来宗教で
あること」に特に留意し、他地域の仏教美術や墓葬美術などにも目を配りつつ、最新の研究成果を
反映して、造形作品や視覚イメージの生成・伝播等の実態を包括的・構造的に把握することを試み
る。
[到達目標]
近年の東アジア仏教美術研究における主要な論点について理解を深め、考察を行うための足がか
りを得る。
[授業計画と内容]
今年度後期は、仏教説話とその造形化をめぐる諸問題について、特に「中国における釈迦信仰の
様相と、その周辺地域への波及」という観点から検討し、講述する。各項目には【 】に示した週
数を充当する。講義の順序は固定したものではなく、担当者の講義方針と受講者の背景や理解の状
況に応じて、講義担当者が定める。
1.本講義の視点と問題意識【2週】
2.仏伝にまつわる造形【3∼4週】
3.本生譚・因縁譚にまつわる造形【2∼3週】
4.『法華経』『維摩経』等の経意にまつわる造形【2∼3週】
5.仏舎利と瑞像(特に釈迦像)の霊験譚にまつわる造形【3∼4週】
4.まとめと総括【1∼2週】
※フィードバック方法は授業中に説明します。 [履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
期末のレポートにより評価する。レポートについては到達目標の達成度に基づき評価する。独自の
工夫が見られるものについては、高い点を与える。
[教科書]
使用しない
必要な資料を配布する。
美学美術史学(特殊講義)(2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(特殊講義)(2)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
仏教美術鑑賞の基礎知識を得ておくことが望ましい。授業の前後を問わず、美術全集や各種図録を
通して、また博物館や社寺において、作品に親しむ機会を積極的に作ってほしい。
(その他(オフィスアワー等))
特になし。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系119
授業科目名 美学美術史学(特殊講義) 担当者所属・
人文科学研究所 教授
<英訳>
Aesthetics and Art History (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 火3
開講期
前期
岡田 暁生
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
初期アドルノの音楽エッセイを読む
[授業の概要・目的]
博士論文を書く以前の20代のアドルノは、音楽ジャーナリストとして極めて旺盛な活動を行ってい
た。それは地元のフランクフルト新聞での様々な演奏会評から、音楽雑誌におけるエッセイの類ま
で、無数の数にのぼる。当時のアドルノの文体は、のちの体系哲学的ながんじがらめの理論にとら
われることなく、極めて洒脱なエッセイのスタイルによっているが、これらは後年の彼の思想が一
体どのような具体的な音楽に即して着想されたかを知るという意味でも貴重であり、さらに20世紀
音楽の全体状況を理解するうえでも必須のテクストであるといっても過言ではない。この授業では
主としてQuasi una Fantasiaにおさめられたエッセイを扱う。なお授業においてはテクストの拙訳を
配布するので、ドイツ語の知識は必ずしも必要ではない。
[到達目標]
アドルノの思考の基本パターン(いわゆる否定的弁証法など)を知ると同時に、彼の音楽論で言及
される音楽作品についての基本的知識を身につける。またテクストを一文一文、その綾や間テクス
ト的な暗示や多義性も含め、深く読み込むことを重視する。
[授業計画と内容]
予定しているのは以下のテーマであり、それぞれに3回程度の授業を充てる予定である。
1−3回:『啓蒙の弁証法』におけるセイレーン神話の分析
4−6回:音楽ジャーナリストとしてのアドルノの活動の概要
7−9回:アドルノの演奏家論
10−12回:Quasi una Fantasia(Motiveの章)
13−15回:同上(Musikalische Warenanalyseの章)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポートによる。評価は到達目標の達成度に基く。独自の工夫が見られるものについては、高い点
を与える。単なる既知情報のまとめではなく、各自の明快な問題意識およびその展開を最重視する。
[教科書]
授業中に指示する
毎回レジメを配布する。なおQuasi una FantasiaはAdorno: Gesammelte Schriften 16に収められている。
美学美術史学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(特殊講義) (2)
[参考書等]
(参考書)
アドルノ 『楽興の時』(白水社)
アドルノ 『啓蒙の弁証法』(岩波書店)
アドルノ 『ミニマ・モラリア』(法政大学出版局)
[授業外学習(予習・復習)等]
アドルノの任意のテクスト(とりわけ参考書として挙げたもの)を読んでおくことが好ましい。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系120
授業科目名 美学美術史学(特殊講義) 担当者所属・
人文科学研究所 教授
<英訳>
Aesthetics and Art History (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 火3
開講期
後期
岡田 暁生
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
初期アドルノの音楽エッセイを読む
[授業の概要・目的]
博士論文を書く以前の20代のアドルノは、音楽ジャーナリストとして極めて旺盛な活動を行ってい
た。後期には引き続きQuasi una Fantasiaにおさめられたエッセイを扱うとともに、アドルノの初期
エッセイにしばしばあらわれるところの18世紀的エロスへの強い憧憬をミニマ・モラリアを中心に
扱う。なお授業においてはテクストの拙訳を配布するので、ドイツ語の知識は必ずしも必要ではな
い。
[到達目標]
アドルノの思考の基本パターン(いわゆる否定的弁証法など)を知ると同時に、彼の音楽論で言及
される音楽作品についての基本的知識を身につける。またテクストを一文一文、その綾や間テクス
ト的な暗示や多義性も含め、深く読み込むことを重視する。
[授業計画と内容]
予定しているのは以下のテーマであり、それぞれに3回程度の授業を充てる予定である。
1−3回:『楽興の時』におけるツェルリーナのエッセイ
4−6回:エロスと18世紀の問題(ミニマ・モラリア)
7−9回:アドルノのテンポ理論
10−12回:Quasi una Fantasia(Fantasia sopra Carmenの章)
13−15回:同上(Naturgeschichte des Theatersの章)
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポートによる。評価は到達目標の達成度に基く。独自の工夫が見られるものについては、高い点
を与える。単なる既知情報のまとめではなく、各自の明快な問題意識およびその展開を最重視する。
[教科書]
使用しない
毎回レジメを配る予定。
[参考書等]
(参考書)
アドルノ 『啓蒙の弁証法』(岩波書店)
アドルノ 『ミニマ・モラリア』(法政大学出版)
アドルノ 『楽興の時』(白水社)
授業中に指示する
美学美術史学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(特殊講義) (2)
毎回レジメを配布する。なおQuasi una FantasiaはAdorno: Gesammelte Schriften 16に収められている。
[授業外学習(予習・復習)等]
アドルノの任意のテクスト(とりわけ参考書として挙げたもの)を読んでおくことが好ましい。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系121
授業科目名 美学美術史学(特殊講義) 担当者所属・
奈良女子大学 文学部 教授 加須屋 誠
<英訳>
Aesthetics and Art History (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 木3
開講期
前期
授業
使用
特殊講義
形態
言語 日本語
仏教説話画研究−13.14世紀を中心にして−
[授業の概要・目的]
たとえば地獄絵−−かつて人々は何を想い、また何を恐れて、こうした絵画を制作したのか。それ
は一見すると残酷な描写で目を覆いたくなるが、しかしよく見ると、滑稽さやエロティックな要素
さえ込められている。そこには人間心理の内面的な奥行きが暗示されているようだ。その深みを理
解したいなら、地獄について語る経論の言説、その思想に依拠して創作された説話の流布、その内
容を視覚的に提示した絵画の技法や伝統を知らねばならない。仏教史、文学史そして美術史、多岐
にわたる考察が求められる。こうした知識を重ねることで、地獄絵の深層を見極めるまなざしが開
かれる。本講義は地獄絵を含む種々の説話画について考える。とくに今年度は13.14世紀の美術史全
般のなかに説話画作品を位置づけることを目指す。
[到達目標]
美術史学の基本をなす図像解釈学(イコノロジー)の立場がどのように形成されたかを理解し,そ
の視点から作品を吟味し,考察することができるようになる。
[授業計画と内容]
1)仏教説話画とはなにか【2週】
2)二河白道図について【3∼5週】
3)聖衆来迎寺本六道絵について【6∼8週】
4)礼拝画像と説話画【9∼11週】
5)肖像画と説話画【12∼14週】
6)学期末試験【15週】
フィードバックについては、別に連絡する。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
学期末試験
[教科書]
使用しない
美学美術史学(特殊講義) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(特殊講義) (2)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
仏教説話画のみならず、さまざまなテーマの展覧会にでかけて、美術に関する知見を深めること。
説話画に関する概説書や入門書は決して多くないが、鎌倉・南北朝時代の歴史や文学研究はここ十
数年の間に飛躍的に深化した。歴史学・文学の研究書にもできるだけ目を通しておくことが望まし
い。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系122
授業科目名 美学美術史学(特殊講義)
担当者所属・
人間・環境学研究科 教授
<英訳>
Aesthetics and Art History (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 月3
開講期
前期
授業
使用
形態 特殊講義 言語 日本語
美と政治 ― ベルクソンとドゥルーズによりながら
[授業の概要・目的]
美と政治の問題について、ベルクソンとドゥルーズの立場を、批判的に検討する。
[到達目標]
上掲の授業の概要・目的を参考にして、学生各自が主体的に設定すること。
[授業計画と内容]
以下のような課題について授業をする予定である。
1.哲学の根本問題とベルクソン(3週)
2.ベルクソンの基本系(3週)
3.ドゥルーズの基本系(2週)
4.なぜドゥルーズでは駄目なのか(2週)
5.デリダへの一瞥(2週)
6.なぜデリダではだめなのか(2週)
7.批判的総括(1週)
※フィードバックの具体的方法については授業中に説明する。
[履修要件]
後期の連続的な履修が望ましい。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点とレポートによる
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
特になし
(その他(オフィスアワー等))
特になし
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
篠原 資明
哲学基礎文化学系123
授業科目名 美学美術史学(特殊講義)
担当者所属・
人間・環境学研究科 教授
<英訳>
Aesthetics and Art History (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 月3
開講期
後期
授業
使用
形態 特殊講義 言語 日本語
美と政治 ― 西田幾多郎によりながら
[授業の概要・目的]
美と政治の問題について、西田幾多郎の立場を、批判的に検討する。
[到達目標]
上掲の授業の概要・目的を参考にして、学生各自が主体的に設定すること。
[授業計画と内容]
以下のような課題について授業をする予定である。
1.哲学の根本問題と西田幾多郎(3週)
2.西田幾多郎の基本系(3週)
3.田辺元への一瞥(2週)
4.なぜ田辺元では駄目なのか(2週)
5.九鬼周造への一瞥(2週)
6.なぜ九鬼周造では駄目なのか(2週)
7.批判的総括(1週)
※フィードバックの具体的方法については授業中に説明する。
[履修要件]
前期との連続的な履修が望ましい。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点とレポートによる
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
特になし
(その他(オフィスアワー等))
特になし
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
篠原 資明
哲学基礎文化学系124
授業科目名 美学美術史学(特殊講義) 担当者所属・
愛知教育大学 教育学部 准教授 安田 篤生
<英訳>
Aesthetics and Art History (Special Lectures) 職名・氏名
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
開講年度・ 2015・
曜時限 木4
開講期
後期
授業
使用
形態 特殊講義 言語 日本語
尾形光琳―主題と表現―
[授業の概要・目的]
江戸時代前期を代表する絵師の一人である尾形光琳(1658-1716)について、法橋叙任以前を含む
代表作を中心に考察する。光琳の伝記や時代背景と作品を対照させ、光琳及びその作品の主題と表
現について理解を深めることを目指す。
[到達目標]
美術史学の基本である、作品や絵師に関する研究方法を理解し、作品が制作された時点の絵師や作
品を取り巻く時代状況を踏まえて作品の主題や表現を考察できるようにする。
[授業計画と内容]
授業で取り上げる課題は、以下の通りである。
はじめに〔1週〕
1)尾形光琳の伝記と画歴〔2週〕
2)尾形光琳と古典文学主題〔2週〕
3)「燕子花図屏風」の主題と表現〔2週〕
4)江戸在住期の光琳作品の主題と表現〔3週〕
5)京都帰住期の光琳作品の主題と表現〔3週〕
まとめ〔1週)
フィードバック〔第15週〕
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
レポート(作品や文献資料、社会的背景などに対する分析を踏まえた記述の論理性など、論述内容
を総合的に評価する)による。
[教科書]
使用しない
必要な資料は適宜配布する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
附属図書館に配架されている美術全集や市販の書籍、展覧会などを通して、江戸時代前期の絵画史
の展開について予習するとともに、授業内容の復習をすること。
(その他(オフィスアワー等))
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系125
授業科目名 美学美術史学(演習I)
<英訳>
Aesthetics and Art History (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
文学研究科 教授
中村 俊春
教授
根立 研介
文学研究科 准教授 平川 佳世
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 火3
開講期
前期
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
美術史学の実地指導
[授業の概要・目的]
美術作品が所在する現場に実際に足を運び、実物の美術作品を前にして、美術史学の研究方法の
実地指導を行う。
[到達目標]
美術作品を実見し、その造形要素を分析することで美術史研究に必須の様々な情報を集積して考
察する基礎的能力を養う。
[授業計画と内容]
京都、大阪、奈良などに所在する美術館や博物館で開催される日本・東洋美術、西洋美術をテー
マとした展覧会、あるいは、優れた仏像や障壁画などを所蔵する寺社が、指導の現場となる。見学
の詳細については、KULASISの授業連絡メールや美学美術史学専修共同研究室前の掲示などを通じ
て告知されるので、各々確認すること。作品に対する鑑定眼は美術史研究の基礎であり、多くの作
品を実際に見ることによって養われる。したがって、すべての見学会に参加することを原則とする。
見学時には、明確な目的意識をもって作品を実見し、適宜メモをとりながら、集中して作品の造形
分析を行うこと。
第1回 イントロダクション:美術作品の実見調査について
第2回∼第8回 美術作品の実地見学:近畿の美術館・博物館所蔵品および展覧会出展作品を中心に
第9回∼第11回 京都の寺社所蔵の美術作品の集中見学
第12回∼第14回 美術作品の実地見学:近畿の美術館・博物館所蔵品および展覧会出展作品を中心
に
第15回 フィードバック:授業の成果と今後の課題について
[履修要件]
作品を丹念に観察するという演習の性格上、履修人数の制限を設ける。履修希望者が制限を上回
る場合は、受講の必然性が高いと判断される者を選抜する。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
毎回の見学時に課される口頭発表またはレポート、学期末レポートにより評価する(日本美術史
についての口頭発表またはレポート、学年末レポート50点、西洋美術史についての口頭発表または
レポート、学年末レポート50点)。レポート等は到達目標の達成度に基づき評価する。
・原則として、毎回の見学会の参加およびレポートの提出を必須とする。
・入念な準備、明晰な作品分析、的確な論考、独自の創意工夫等が顕著なものについては、高い点
を与える。
美学美術史学(演習I) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(演習I) (2)
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
大学の蔵書を適宜参照すること。
[授業外学習(予習・復習)等]
見学会参加に際しては、見学する作品やその作品を制作した芸術家、作品が制作された時代等に
関して専門文献を参照しつつ予習を行い、明確な目的意識をもって見学会に参加できるよう入念に
準備すること。また、見学会終了後は、作品見学時に生じた疑問(作品制作の時代背景や作者につ
いて、または作品の図像内容や技法等)について、各自、事後学習を行い、美術作品に対する理解
をより深めるよう努めること。
(その他(オフィスアワー等))
作品保存の観点から、メモを取る際には鉛筆のみ使用可。また、寺社見学に際しては、極度の肌
の露出は避け(裸足も不可)、節度ある服装で参加すること。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系126
授業科目名 美学美術史学(演習I)
<英訳>
Aesthetics and Art History (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
文学研究科 教授
中村 俊春
教授
根立 研介
文学研究科 准教授 平川 佳世
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 火3
開講期
後期
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
美術史学の実地指導
[授業の概要・目的]
美術作品が所在する現場に実際に足を運び、実物の美術作品を前にして、美術史学の研究方法の
実地指導を行う。
[到達目標]
美術作品を実見し、その造形要素を入念に分析することで、美術史研究に必須の様々な情報を集
積して考察する基礎的能力を養う。
[授業計画と内容]
京都、大阪、奈良などに所在する美術館や博物館で開催される日本・東洋美術、西洋美術をテー
マとした展覧会、あるいは、優れた仏像や障壁画などを所蔵する寺社が、指導の現場となる。見学
の詳細については、KULASISの授業連絡メールや美学美術史学専修共同研究室前の掲示などを通じ
て告知されるので、各々確認すること。作品に対する鑑定眼は美術史研究の基礎であり、多くの作
品を実際に見ることによって養われる。したがって、すべての見学会に参加することを原則とする。
見学時には、明確な目的意識をもって作品を実見し、適宜メモをとりながら、集中して作品の造形
分析を行うこと。
第1回 イントロダクション:美術作品の実見調査について
第2回∼第8回 美術作品の実地見学:近畿の美術館・博物館所蔵品および展覧会出展作品を中心に
第9回∼第11回 京都の寺社所蔵の美術作品の集中見学
第12回∼第14回 美術作品の実地見学:近畿の美術館・博物館所蔵品および展覧会出展作品を中心
に
第15回 フィードバック:授業の成果と今後の課題について
[履修要件]
作品を丹念に観察するという演習の性格上、履修人数の制限を設ける。履修希望者が制限を上回
る場合は、受講の必然性が高いと判断される者を選抜する。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
毎回の見学時に課される口頭発表またはレポート、学期末レポートにより評価する(日本美術史
についての口頭発表またはレポート、学年末レポート50点、西洋美術史についての口頭発表または
レポート、学年末レポート50点)。レポート等は到達目標の達成度に基づき評価する。
・原則として、毎回の見学会の参加およびレポートの提出を必須とする。
・入念な準備、明晰な作品分析、的確な論考、独自の創意工夫等が顕著なものについては、高い点
を与える。
美学美術史学(演習I) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(演習I) (2)
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
大学の蔵書を適宜参照すること。
[授業外学習(予習・復習)等]
見学会参加に際しては、見学する作品やその作品を制作した芸術家、作品が制作された時代等に
関して専門文献を参照しつつ予習を行い、明確な目的意識をもって見学会に参加できるよう入念に
準備すること。また、見学会終了後は、作品見学時に生じた疑問(作品制作の時代背景や作者につ
いて、または作品の図像内容や技法等)について、各自、事後学習を行い、美術作品に対する理解
をより深めるよう努めること。
(その他(オフィスアワー等))
作品保存の観点から、メモを取る際には鉛筆のみ使用可。また、寺社見学に際しては、極度の肌
の露出は避け(裸足も不可)、節度ある服装で参加すること。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系127
授業科目名 美学美術史学(演習II) <英訳>
Aesthetics and Art History (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 木2
開講期
後期
教授
授業
形態 演習
中村 俊春
使用
言語 日本語
17世紀オランダ絵画における感情の問題
[授業の概要・目的]
美術史に関するドイツ語文献の講読を通じて、専門の研究書を読解する力を養うとともに、美術史
の諸問題について理解を深めることを目指す。そのために、毎週、輪読形式でドイツ語テキストの
精読を行なう。
今学期は、17世紀オランダ絵画において感情の問題がどのように捉えられていたのかを考察した以
下の論文2本を読み、関連する美術作品について考察する。
Jan Nicolaisen, “Anmerkungen zur Beschreibung des‘inneren Menschen’in der Holländischen Malerei
des 17. Jahrhunderts”; Gregor J. M. Weber, “Anmerkungen zu einem Affekt der Kunstbetrachtung”, In:
Claudia Fritzsche et al. (Hg.), Ad Fontes! Niederländische Kunst des 17. Jahrhunderts in Quelllen, 281-303,
331-347.
[到達目標]
西洋美術史に関するドイツ語の専門文献を正確に読みこなすための基本的な語学力を習得するとと
もに、美術史の研究方法について理解する。
[授業計画と内容]
第1回 導入
美術における感情の問題について紹介し、講読するテキストにおいて何が論じられているのか、概
要を説明する。出席者の人数とドイツ語の能力を確認した上で、それに応じた授業の進め方と準備
の方法を周知する。
第2回∼第8回
毎週、輪読形式により、ヤン・ニコライゼンの論文を精読し、内容について討論する。テキストの
内容とそこで論じられている美術作品の数によって進度は異なってくるが、およそ毎回3ページ程
度を読み進めることとなる。論じられている美術作品については、詳細に調べておく必要がある。
第9回∼第14回
毎週、輪読形式により、グレゴール・ヴェーバーの論文を精読し、内容について討論する。テキス
トの内容とそこで論じられている美術作品の数によって進度は異なってくるが、およそ毎回3ペー
ジ程度を読み進めることとなる。論じられている美術作品については、詳細に調べておく必要があ
る。 第15回 まとめ
二つのテキストの精読の成果をまとめて、論点を整理し、17世紀オランダ絵画に関して、表現およ
び受容の両面で、感情の問題がどのように捉えられていたと考えられるのかについて、全員で議論
する。
[履修要件]
少なくとも、ドイツ語の文法の学習を終えて、文章の構造を理解できるようになっていること。講
読するテキストは美術史の専門文献であるので、美術史に関してもある程度の知識を有しているこ
美学美術史学(演習II) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(演習II) (2)
とが望ましい。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
輪読において担当したテキストをどれだけ正しく理解していたのか、その読解の正確さ、および内
容に関する議論への取り組み方によって評価する。4回以上欠席した場合には、単位を認めない。
[教科書]
プリントを配布する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
講読するテキストに関連する参考文献について、テキストを読み進めるのに合わせて紹介する。
[授業外学習(予習・復習)等]
毎回の授業で講読する分量のテキスト(およそ3ページ)を前もって読み、そこで言及されている
美術作品について調べておくこと。授業の後には、再度テキストを読み返し、内容が正確に理解で
きるようになったことを確認する。
(その他(オフィスアワー等))
芸術や歴史に興味があり、意欲的に授業に参加する学生の受講を歓迎する。ラジオやテレビ、イン
ターネットなど、さまざまなメディアを活用して、聞く、話す、書くといった読解力以外のドイツ
語能力の向上にも努めてもらいたい。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系128
授業科目名 美学美術史学(演習II) <英訳>
Aesthetics and Art History (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 水4
開講期
後期
准教授 平川 佳世
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
近世イタリアの美術品市場をめぐる諸問題
[授業の概要・目的]
本演習では、美術史に関するイタリア語文献の講読を通じて、イタリア語の実践的読解力を養うと
ともに、美術史の諸問題について理解を深めることを目指す。
[到達目標]
・美術史に関するイタリア語専門文献を的確に読解する能力を習得する。
・近世イタリアにおける美術品市場と美術作品のかかわりについて、基礎的な知識を習得する。
[授業計画と内容]
本年度は、Il mercato dell'arte in Italia, secc. XV-XVII, a cuda di Marcello Fontani et al., Modena, 2003 所
収の諸論文の講読を通じて、近世イタリアにおける美術品とその市場の関係について多角的に考察
する。
第1回 イントロダクション
講読テキストの概要について説明する。参考文献や自習に役立つ学術サイトなどを紹介し、授業の
進め方と準備の方法を周知する。また、出席者の担当部分を決定する。
第2回∼第14回 Il mercato dell'arte in Italia, secc. XV-XVII, a cuda di Marcello Fontani et al., Modena,
2003 所収の諸論文の精読
イントロダクションで示した方式によって、上記テキストを精読し、内容についても討議する。担
当者の習熟度によって進度は大きく異なるため毎回の予定を示すことはできないが、少なくとも1
週ないし2週に1度は各受講生に精読発表の機会を与えられるよう、適宜調整を行う。理解が困難な
専門用語や歴史的事象については、補足説明を行う。
第15回 期末試験/学習到達度の評価
第16回 フィードバック
期末試験の解答の提示と疑問点や各自の今後の課題についての討論・検証を行う。すべてのテキス
トを講読できなかった場合は、この回を補充にあてる。
[履修要件]
・中級程度のイタリア語を習得していることが望ましい。
・西洋美術史に関する予備知識の有無は問わないが、各自、問題意識をもって熱心に授業に参加し
てほしい。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点(出席状況および担当箇所の精読の発表、40点)と期末試験(60点)に関して、到達目標の
達成度に基づき評価する。
美学美術史学(演習II) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(演習II) (2)
・原則として、4回以上授業を欠席した場合には、単位を認めない。
・原則として、遅刻・早退は欠席扱いとする。
[教科書]
講読テキストはプリントで配布する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
授業に際しては、あらかじめテキストを各自精読し、不明な単語を調べ、文法構造を正しく理解し、
適切な日本語に翻訳する作業を行うこと。
(その他(オフィスアワー等))
ラジオやテレビ、講演会等、様々な機会を活用して、聞く、話す、書くといった読解以外のイタリ
ア語能力の向上にも努めてほしい。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系129
授業科目名 美学美術史学(演習II)
<英訳>
Aesthetics and Art History (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
文学研究科
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 木2
開講期
前期
准教授 平川 佳世
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
ドイツ表現主義絵画をめぐる諸問題
[授業の概要・目的]
本演習では、美術史に関するドイツ語文献の講読を通じて、ドイツ語の実践的読解力を養うととも
に、美術史の諸問題について理解を深めることを目指す。
[到達目標]
・美術史に関するドイツ語専門文献を的確に読解する能力を習得する。
・ドイツ表現主義絵画に関して、基礎的な知識を習得する。
[授業計画と内容]
本年度は、Herbert Beck, (hrsg.), Phänomen Expressionismus, Ostfildern, 2012 所収の諸論文の講読を通
じて、ドイツ表現主義絵画について多角的に考察する。
第1回 イントロダクション
講読テキストの概要について説明する。参考文献や自習に役立つ学術サイトなどを紹介し、授業の
進め方と準備の方法を周知する。また、出席者の担当部分を決定する。
第2回∼第14回 Herbert Beck, (hrsg.), Phänomen Expressionismus, Ostfildern, 2012 所収の諸論文の精読
イントロダクションで示した方式によって、上記テキストを精読し、内容についても討議する。担
当者の習熟度によって進度は大きく異なるため毎回の予定を示すことはできないが、少なくとも1
週ないし2週に1度は各受講生に精読発表の機会を与えられるよう、適宜調整を行う。理解が困難な
専門用語や歴史的事象については、補足説明を行う。
第15回 期末試験/学習到達度の評価
第16回 フィードバック
期末試験の解答の提示と疑問点や各自の今後の課題についての討論・検証を行う。すべてのテキス
トを講読できなかった場合は、この回を補充にあてる。
[履修要件]
・中級程度のドイツ語を習得していることが望ましい。
・西洋美術史に関する予備知識の有無は問わないが、各自、問題意識をもって熱心に授業に参加し
てほしい。
美学美術史学(演習II)(2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(演習II)(2)
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点(出席状況および担当箇所の精読の発表、40点)と期末試験(60点)に関して、到達目標の
達成度に基づき評価する。
・原則として、4回以上授業を欠席した場合には、単位を認めない。
・原則として、遅刻・早退は欠席扱いとする。
[教科書]
講読テキストはプリントで配布する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
授業に際しては、あらかじめテキストを各自精読し、不明な単語を調べ、文法構造を正しく理解し、
適切な日本語に翻訳する作業を行うこと。
(その他(オフィスアワー等))
ラジオやテレビ、講演会等、様々な機会を活用して、聞く、話す、書くといった読解以外のドイツ
語能力の向上にも努めてほしい。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系130
授業科目名 美学美術史学(演習II)
<英訳>
Aesthetics and Art History (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
大阪大谷大学 文学部 准教授 今井 澄子
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 金2
開講期
後期
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
初期フランドルの三連画
[授業の概要・目的]
西洋美術史に関する英語文献を講読し、英文読解能力を養うとともに、美術史研究に必要な知識・
態度を習得することを目指します。今年度は、15世紀フランドル(ネーデルラント)の宗教画に多
く見られる「三連画」を論じた文献を精読することで、宗教画の型式(format)と図像との関係や、
宗教画が担う機能についての理解を深めます。
テクストには以下の文献を使用する予定です。
Lynn F. Jacobs, Opening Doors: the Early Netherlandish Triptych Reinterpreted, Pennsylvania State
University Press, 2012.
[到達目標]
西洋美術史の文献を英語で読み、内容を正確に把握し、説明することができる。
講読テクストを手がかりに、宗教画の持つ諸問題について考察することができる。
[授業計画と内容]
第1回 イントロダクション
授業の進め方を確認するとともに、テクストを配布し、予習の範囲を指示します。
第2回∼第7回 テクストの精読(1)
テクストを一文一文、受講者に和訳してもらい、文法・専門用語・論点の確認を行っていきます。
受講者の理解度によって進度が左右されるため、毎回の予定を明記することはできませんが、文章
を正確に読み、内容を明確に理解することを目指します。
第8回 第7回までの講読に関する確認テストを行います。
第9回∼14回 テクストの精読(2)
引き続きテクストを精読します。確認テストの結果を踏まえ、進め方に多少の変更を加えることが
あります。講読の進度によっては、二連画など、三連画以外の型式をもつ作品と比較する機会をも
うける予定です。
第15回 期末試験
※フィードバック方法は授業中に説明します。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点60%(出席・授業への参加)と試験(40%)によって評価します。
予習をせずに授業に臨んだ場合、出席とみなさないことがあります。
[教科書]
講読テクストはプリントで配布します。
美学美術史学(演習II)(2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(演習II)(2)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
受講者には、予習段階で和訳を準備することはもちろん、基本的な人名や美術史用語を可能な限り
調べておくことも求めます。
授業後はテクストを一通り復習し、参考文献を積極的に手に取るようにしてください。
(その他(オフィスアワー等))
毎回、必ず予習して授業に臨むようにしてください。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系131
授業科目名 美学美術史学(演習II) <英訳>
Aesthetics and Art History (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・ 京都工芸繊維大学
職名・氏名 工芸学部 准教授
開講年度・ 2015・
曜時限 月2
開講期
前期
授業
形態 演習
永井 隆則
使用
言語 日本語
前衛の芸術観
[授業の概要・目的]
フランス19世紀後半の官展画家に対抗した印象派をはじめとする前衛画家たちの芸術観を以下のテ
キストを講読しながら論じる。
Theodore Duret, Critique d'avant-garde, Paris, G.Charpentier et Cie editeurs, 1885
[到達目標]
19世紀フランスの美術批評(フランス語)を読む能力を習得できる。
19世紀後半のフランス近代美術史研究に関する諸問題を理解する事ができる。
[授業計画と内容]
第1回 ガイダンス
授業出席者の受講動機、専門分野等に関してアンケートを実施する。
講読テキストの概要及び著者Theodore Duretの批評活動について概説する。
第2回 アンケートに基づいて、受講者一人一人に情報提供を行う。
第3回∼15回 受講者に、テキストを毎回、一文一文、翻訳して頂く。レポート課題に関して適宜、
アドヴァイスを行う。
第16回 フィードバック
アンケートを実施し、学生諸君に、授業に関する疑問点、改善点等や今後の課題に関して回答して
頂き、教員がこれにお応えする。
[履修要件]
講読予定のテキストをインターネットで検索、ダウンロードし、印刷しておくこと。
フランス語の中級以上の知識を身につけておくこと。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
毎回の講読での翻訳発表(平常点:50点)と各自が各自の専門として選んだテーマに関するフラン
ス語テキストの翻訳(レポート:50点)に関して、到達目標の達成度に基づき評価する。
[教科書]
永井隆則『モダン・アート論再考ー制作の論理から』思文閣出版、2004年
永井隆則『フランス近代美術史の現在ーニュー・アート・ヒストリー以後の視座から』三元社、
2007年
永井隆則『方法と探求 フランス近現代美術史を解剖する』晃洋書房、2014年
美学美術史学(演習II) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(演習II) (2)
[参考書等]
(参考書)
永井隆則『もっと知りたいセザンヌ』東京美術、2012年
永井隆則『越境する造形ー近代の美術とデザインの十字路』晃洋書房、2003年
永井隆則『デザインの力』晃洋書房、2010年
[授業外学習(予習・復習)等]
毎回、講読する予定の頁を翻訳しておくこと。
(その他(オフィスアワー等))
授業中、終了後、メール等で随時、質問、相談に応じます。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系132
授業科目名 美学美術史学(演習II) <英訳>
Aesthetics and Art History (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・ 京都市立芸術大学
職名・氏名 美術学部 講師 開講年度・ 2015・
曜時限 水1
開講期
前期
授業
形態 演習
深谷 訓子
使用
言語 日本語
講読:美術史の方法論
[授業の概要・目的]
今年度は、美術およびイメージに異なる角度から迫る2つのテクストを取り上げて、美術史や美
術批評において採用されている方法やものの見方について理解を深めます。テクストとして用いる
のは、以下の二文献で、それぞれ特定の章を選択して読み進めます。(1)Freedberg, David. The
Power of Images: Studies in the History and Theory of Response. Chicago: University of Chicago Press,
1989.(2)Barrett, Terry. Criticizing Art: Understanding the Contemporary. Mountain View, Calif:
Mayfield Pub. Co, 2000.
[到達目標]
美術史分野で必要とされる専門用語を正しく理解した上で、調査研究に必要な文献を読解し、効
率的かつ精確に情報収集できる能力を身につけること。英語特有の語感も理解し、自身の専門分野
(調査対象)について、英語での説明や記述を可能にすること。
[授業計画と内容]
第1回:テクストの配付とイントロダクション。美術史の方法論について概説すると同時に、テ
クスト選定の意図と、読解を進めていくにあたって考えてもらいたい点について説明します。
第2回∼第7回:テクスト(1)の精読と解説。
第8回∼第14回:テクスト(2)の精読と解説。
第15回:総括、視覚的特徴・視覚的情報と言葉について
まずは訳出による精読を基本としますが、途中から要約の上でのプレゼンテーションや、受講者の
研究対象に適合させた課題を織り込むなど、テクストの読み進め方は変化させていく予定です。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点(授業への参加、予習状況)によって行います。受講人数と取り組み状況によっては、最終
授業時の一部の時間で試験を行うこともありえます(その場合は学期の途中で改めてお伝えします)
。4回以上欠席した場合、如何なる理由においても単位認定はしませんのであらかじめそのつもり
で臨んでください。
[教科書]
講読するテクストに関しては、プリントを配付します。
美学美術史学(演習II) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(演習II) (2)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
初回授業でも説明しますが、テクストの内容をしっかり理解するところまで予習をしてきてくださ
い。
(その他(オフィスアワー等))
受講者全員に対し、毎回相当量の予習を要求します。そのつもりで臨んでください。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系133
授業科目名 美学美術史学(演習II)
<英訳>
Aesthetics and Art History (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
京都ノートルダム女子大学 吉田 朋子
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 月2
開講期
後期
授業
形態 演習
使用
言語 日本語
細部から絵画を見る
[授業の概要・目的]
以下の文献を読む。
フランス語の文献を読む力を養いつつ、アラスの繊細な観察眼と分析力に学びたい。
Daniel Arasse, Le Détail, 1992(使用テキストは、1996年版を予定)
[到達目標]
・美術史に関するフランス語の専門書を読むために必要な読解能力を取得する。
・丁寧に読むことと同時に、できるだけ速く読む経験を持つ。
[授業計画と内容]
(第1回)イントロダクション
上記の講読テキストについて説明する。
また、出席者の担当部分を決定する。
(第2回)∼(第3回)
序文∼諸言から一部を精読する。担当者以外も読んでくること。精読する部分以外も、各自読んで
おくことを期待する。
(第4回)∼(第15回)
各回、各節から一部を精読する。担当者以外も読んでくること。精読する部分以外も、指定する範
囲は各自読んでおくことを期待する。(例:第2部 第4章「知性の沈黙」pp.365∼387から、pp.374
∼377を精読、そのほかの部分は各自読んでくる)
文法上・美術史上の知識の確認も、必要に応じて行う。
[履修要件]
フランス語の中級以上の知識を身につけていること。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点(出席状況と発表状況)40点と、レポート(精読部分の訳文の提出)60点によって評価する。
原則として5回以上欠席した場合は単位を認めない。
美学美術史学(演習II)(2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(演習II)(2)
[教科書]
コピーを配布する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する。
[授業外学習(予習・復習)等]
予定箇所を読み、辞書を引き、文法事項も調べて、担当か所の訳文をつくっておくこと。
細部を観察するという趣旨上、扱われている作品の画像は、何らかの手段で見てくること。
(その他(オフィスアワー等))
辞書や文法書を使用して予習してくること。質問や相談などは、授業前・授業中・メールで受け付
けます。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系134
授業科目名 美学美術史学(演習III)
<英訳>
Aesthetics and Art History (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
文学研究科
担当者所属・ 文学研究科
職名・氏名
文学研究科
文学研究科
開講年度・ 2015・
曜時限 金4
開講期
前期
教授
教授
教授
准教授
授業
形態 演習
中村 俊春
根立 研介
吉岡 洋
平川 佳世
使用
言語 日本語
美学美術史学の諸問題
[授業の概要・目的]
卒業論文の作成に向けて、受講者全員が各自設定した美学美術史学に関する問題について口頭発
表を行い、研究を進展させることを目指す。
[到達目標]
・各自の問題意識に基づき研究課題を設定し、関連する研究動向を把握し、先行研究を的確かつ批
判的に理解する。
・各自設定した研究課題について先行研究を踏まえたうえで新知見をもって対処する力量や、論文
執筆にあたり考慮すべき論理、構成、表記等、研究を遂行する上で必要な力量を身につける。
[授業計画と内容]
受講者各自が卒業論文を視野に研究テーマを設定し、作成した原稿に基づき、定められた時間内
(20分∼40分程度)で発表を行う。発表に際しては、必要に応じて、パワーポイント等で画像資料
を提示する、ビデオ等で映像資料を映写するなど、各自工夫すること。発表後は全員で内容につい
ての討論を行い、問題意識を共有することとする。なお、学期初めに各々の関心に応じて、日本・
東洋美術史ゼミ、西洋美術史ゼミ、美学・現代美術ゼミに分かれるので、各自、おおよその研究分
野を決めておくこと。
第1回 ガイダンス:研究課題の設定について
第2回∼第14回 研究発表および討論
第15回 フィードバック:今後の課題について
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
研究発表および討論への参加の度合いにより評価する。研究発表については到達目標の達成度に
基づき評価する。
・原則として、毎回の演習への出席を必須とする。
・入念な準備、的確な問題設定と論考、新知見等が顕著なものについては、高い点を与える。
美学美術史学(演習III) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(演習III) (2)
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
各自の問題設定に応じて、必要となる先行研究や参考図書を早めに入手し、研究の適切な遂行に
努めること。
[授業外学習(予習・復習)等]
各自の研究の根幹をなす重要な演習なので、できるだけ早い時期にテーマを決定し、常時問題意
識を念頭において研究を進め、充実した研究発表を行うことが求められる。また、関連する芸術作
品に直接触れる機会を有するよう、常に努力してほしい。
(その他(オフィスアワー等))
研究テーマの選定や参考書籍についての疑問がある場合は、出来るだけ早目に教員に相談するこ
と。また、画像資料、映像資料の処理法に関しても、適宜相談を受け付けている。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系135
授業科目名 美学美術史学(演習III) <英訳>
Aesthetics and Art History (Seminars)
配当
学年 3回生以上 単位数 2
題目
文学研究科
担当者所属・ 文学研究科
職名・氏名
文学研究科
文学研究科
開講年度・ 2015・
曜時限 金4
開講期
後期
教授
教授
教授
准教授
授業
形態 演習
中村 俊春
根立 研介
吉岡 洋
平川 佳世
使用
言語 日本語
美学美術史学の諸問題
[授業の概要・目的]
卒業論文の作成に向けて、受講者全員が各自設定した美学美術史学に関する問題について口頭発
表を行い、研究を進展させることを目指す。
[到達目標]
・各自の問題意識に基づき研究課題を設定し、関連する研究動向を把握し、先行研究を的確かつ批
判的に理解する。
・各自設定した研究課題について先行研究を踏まえたうえで新知見をもって対処する力量や、論文
執筆にあたり考慮すべき論理、構成、表記等、研究を遂行する上で必要な力量を身につける。
[授業計画と内容]
受講者各自が卒業論文を視野に研究テーマを設定し、作成した原稿に基づき、定められた時間内
(20分∼40分程度)で発表を行う。発表に際しては、必要に応じて、パワーポイント等で画像資料
を提示する、ビデオ等で映像資料を映写するなど、各自工夫すること。発表後は全員で内容につい
ての討論を行い、問題意識を共有することとする。なお、学期初めに各々の関心に応じて、日本・
東洋美術史ゼミ、西洋美術史ゼミ、美学・現代美術ゼミに分かれるので、各自、おおよその研究分
野を決めておくこと。
第1回 ガイダンス:研究課題の設定について
第2回∼第14回 研究発表および討論
第15回 フィードバック:今後の課題について
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
研究発表および討論への参加の度合いにより評価する。研究発表については到達目標の達成度に
基づき評価する。
・原則として、毎回の演習への出席を必須とする。
・入念な準備、的確な問題設定と論考、新知見等が顕著なものについては、高い点を与える。
美学美術史学(演習III) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(演習III) (2)
[教科書]
使用しない
[参考書等]
(参考書)
各自の問題設定に応じて、必要となる先行研究や参考図書を早めに入手し、研究の適切な遂行に
努めること。
[授業外学習(予習・復習)等]
各自の研究の根幹をなす重要な演習なので、できるだけ早い時期にテーマを決定し、常時問題意
識を念頭において研究を進め、充実した研究発表を行うことが求められる。また、関連する芸術作
品に直接触れる機会を有するよう、常に努力してほしい。
(その他(オフィスアワー等))
研究テーマの選定や参考書籍についての疑問がある場合は、出来るだけ早目に教員に相談するこ
と。また、画像資料、映像資料の処理法に関しても、適宜相談を受け付けている。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系136
授業科目名 美学美術史学(講読)
<英訳>
Aesthetics and Art History (Seminars)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
大阪大谷大学 文学部 講師 田中 健一
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 木2
開講期
前期
授業
形態 講読
使用
言語 日本語
絵巻詞書をよむ。
[授業の概要・目的]
日本美術史の研究を進める上では、作品の様式的・図像的理解を得るだけでなく、作品を取り巻く
様々な文字情報を読解することが必要となる。そのために、この授業では、絵巻の詞書を読むこと
で変体仮名読解の訓練を行い、詞書と画面とを対照させる作業も併せて行う。
日本美術史研究を進める上での基本図書も、授業の中で紹介する。
[到達目標]
平安・鎌倉時代の絵巻詞書(仮名を中心とする)を、字書類を用いて8割程度の正確さで翻刻し、
釈文を作成できる。
[授業計画と内容]
平安∼鎌倉時代の絵巻の詞書を選読する。最初の数回は受講者全員で板書し、変体仮名を読む基礎
的な練習をする。受講者が変体仮名に慣れた時点で、受講者が事前に担当部分の資料(翻刻・釈文
・語釈)を作成したうえで発表する形式をとる。また、適宜、日本美術史研究の基本的な参考文献
を紹介する予定である。以下の授業計画は、受講生の関心や習熟状況によって変更する場合がある。
第1回 オリエンテーション:授業の進め方と課題の確認
第2回 変体仮名基礎講読:配布テキストを翻刻し、すべての仮名の字母を確認する。
第3∼5回 『地獄草紙』の詞書を翻刻し、字母を確認する。
第6 小テスト
第7∼13回 藤田美術館所蔵『玄奘三蔵絵』巻第三・第四を輪読する。受講者は、担当箇所の資
料(翻刻・釈文・語釈)を用意して発表する。担当箇所以外についても予習し、授業内で発言する
こと。
第14回 小テスト
第15回 フィードバック
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点60%(出席、発表、授業内での発言)と授業内で行う試験40%によって評価する。
[教科書]
使用するテキストほかの資料は、授業中に配布する。
美学美術史学(講読) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(講読) (2)
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
最初の数回(5回程度)は受講者全員の板書によって授業を進める。指定した箇所の本文をノート
に写したうえで授業に臨むこと。
受講者が変体仮名に慣れた段階で、担当者を決め、事前に作成した資料(翻刻・釈文・語釈)を発
表する形式をとる。受講者は担当箇所だけでなく、一通り確認したうえで授業に臨むこと。
授業後には各自、テキストを音読するなどの復習をすることが望ましい。
(その他(オフィスアワー等))
毎回ある程度の分量の翻刻作業を行ってもらうので、事前に準備をしておくことが望ましい。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
哲学基礎文化学系137
授業科目名 美学美術史学(講読)
<英訳>
Aesthetics and Art History (Seminars)
配当
学年 2回生以上 単位数 2
題目
担当者所属・
人文科学研究所 助教
職名・氏名
開講年度・ 2015・
曜時限 木2
開講期
後期
授業
形態 講読
高井 たかね
使用
言語 日本語
漢書講読
[授業の概要・目的]
日本・東洋美術史学では、作品や作者を研究する際に様々な文献を読むことがしばしば要求される。
この授業では、漢文体で書かれた史料を読むための基礎的な能力を養うことを目的とする。清、李
漁『閒情偶寄』器玩部をテキストとし、今年度は器玩部・制度の序を読んだあと、「箋簡」の條か
ら読みすすめる予定。授業では、出席者に訓読および現代語訳をしてもらい、語法の確認をしなが
ら漢文読解の訓練をおこなう。各回の担当者を決めないので、全員毎回の予習が必要。
[到達目標]
・漢文読解のための基礎的知識、能力を身につける。
・具体的には、漢文の語法について基礎的理解を得る、また訓読、現代語訳のために必要な基本的
な工具書を知り、それらを使いこなせるようになること。
・文章の背景にある中国文化に対する理解を深める。
[授業計画と内容]
第1回 講義趣旨説明
清、李漁『閒情偶寄』の概要説明。授業の進め方、評価方法等についての確認。必要な工具書、参
考図書の紹介。
第2∼14回 『閒情偶寄』器玩部の精読
器玩部・制度の序を読んだあと、「箋簡」の條から読みすすめる予定。器玩部を読み終われば、居
室部を読み進める。進度は、はじめは半葉程度になるかと思われるが、これを2,3回続けたあと
は1回に約一葉は進むようになる。
第15回 総括
読解部分についてまとめ、疑問点を再考する。また、前回までの進み具合によっては引き続き輪読
をおこなうための予備日とする。
[履修要件]
特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
平常点評価
授業時の訓読・現代語訳のほか、出席も考慮する。
美学美術史学(講読) (2)へ続く↓↓↓
美学美術史学(講読) (2)
[教科書]
漢和辞典が必要。
テキスト,参考資料はコピーを配付する。
[参考書等]
(参考書)
授業中に紹介する
[授業外学習(予習・復習)等]
各回の精読箇所について、必ず予習が必要。漢和辞典等を使用して訓読、現代語訳しておく。
(その他(オフィスアワー等))
毎回、一定量のテキストを読むので、参加者には相応の予習が要求される。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。
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